JP2017220984A - 動力伝達装置 - Google Patents

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良重 岩▲崎▼
Yoshie Iwasaki
良重 岩▲崎▼
守門 星野
Shumon Hoshino
守門 星野
新二 忍田
Shinji Oshida
新二 忍田
恭和 栗山
Yasukazu Kuriyama
恭和 栗山
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Abstract

【課題】回転体の動力変動を電力として回収することが可能な動力伝達装置を提供する。【解決手段】動力伝達装置1がベース62と、ベースに対して軸線を中心として回転する第1回転体15と第1回転体の外周に沿って間隙17を有して環状に形成された第2回転体16と、間隙に設けられ、第1回転体と第2回転体とにそれぞれ結合された複数の圧電素子31と、複数の圧電素子を直列に接続する複数の素子間配線41と、第1回転体又は第2回転体に支持され、複数の圧電素子と素子間配線とによって形成された圧電素子群47が出力する電力を送電する送電装置76と、ベースに設けられ、送電装置から送電される電力を受電する受電装置77と、第2回転体の外周に巻き掛けられた巻掛動力伝達体14とを有する。【選択図】 図2

Description

本発明は、回転運動を伝える動力伝達装置であって、特に内燃機関に取り付けられる動力伝達装置に関する。
内燃機関のクランク軸に取り付けられるクランクプーリにはゴムなどの緩衝材を備えたものが知られている(例えば、引用文献1)。緩衝材を備えたクランクプーリでは、内燃機関のサイクルに合わせたクランク軸の回転変動がベルトに伝達し難くなる。
特開2003−336722公報
しかしながら、従来のプーリでは、クランク軸の回転変動のエネルギーは緩衝材に吸収され回収されていないため、内燃機関のエネルギー効率が低下するという課題があった。
そこで本発明は、以上の背景を鑑み、クランクプーリ等の回転体の回転変動のエネルギーを電力として回収することが可能な動力伝達装置を提供する。
上記課題を解決するために、動力伝達装置(1、81、91)が、ベース(62、6)と、前記ベースに対して軸線を中心として回転する第1回転体(15)と第1回転体の外周に沿って間隙(17)を有して環状に形成された第2回転体(16)と、前記間隙に設けられ、前記第1回転体と前記第2回転体とにそれぞれ結合された複数の圧電素子(31)と、複数の前記圧電素子を直列に接続する複数の素子間配線(41)と、前記第1回転体又は前記第2回転体に支持され、複数の前記圧電素子と前記素子間配線とによって形成された圧電素子群(47、92,93)が出力する電力を送電する送電装置(76、86)と、前記ベースに設けられ、前記送電装置から送電される電力を受電する受電装置(77、87)と、前記第2回転体の外周に巻き掛けられた巻掛動力伝達体(14)とを有するとよい。
この態様によれば、第1回転体の動力変動によって圧電素子が変形し、変形によって圧電素子に発生した電力が外部に取り出される。
また、上記の態様において、前記圧電素子が前記第1回転体の軸線から径方向に延び、複数の前記圧電素子が前記第1回転体の周方向に沿って並べられ、前記素子間配線が端部において前記圧電素子の径方向内側に設けられた端部と、当該圧電素子の周方向一方向に隣り合う前記圧電素子の径方向外側に設けられた端部とに結合するとよい。
この態様によれば、第1回転体の動力変動によって第2回転体が第1回転体に対して変位し、圧電素子が変形するため、圧電素子に電圧が発生する。
また、上記の態様において、前記素子間配線が前記第1回転体と前記第2回転体とに当接し、前記第1回転体の径方向及び周方向に弾性を有するとよい。
この態様によれば、第2回転体が第1回転体に対して変位するとき、圧電素子及び素子間配線に力が加わるため、圧電素子に加わる力が軽減され、圧電素子の破損が防止される。
また、上記の態様において、前記素子間配線の一端(42)が、前記圧電素子の径方向内側に設けられた端部(32)と前記第1回転体との間に設けられ、前記素子間配線の他端(43)が、当該圧電素子の周方向一方向に隣り合う前記圧電素子の径方向外側に設けられた端部(33)と前記第2回転体との間に設けられているとよい。
この態様によれば、第2回転体が第1回転体に対して変位するとき、素子間配線を介して圧電素子に力が加わるため、圧電素子に加わる力が軽減され、圧電素子の破損が防止される。
また、上記の態様において、前記第1回転体が整流回路(51、94,95)及び蓄電装置(52、96)を備え、前記圧電素子群が前記整流回路と前記蓄電装置とを順番に介して前記送電装置に接続されているとよい。
この態様によれば、前記圧電素子群に発生した電力が蓄電装置に蓄電される。
また、上記の態様において、前記第1回転体が内燃機関(2)のクランク軸(4)に連結されているとよい。
この態様によれば、クランク軸の回転変動によって動力伝達装置が発電する。
また、上記の態様において、前記ベースが前記クランク軸を支持するクランクケース(3)に取り付けられたチェーンカバーの一部(62)であり、前記送電装置が送電側電極(21)を有し、前記受電装置が受電側電極(65)を有し、前記送電側電極が前記第1回転体に設けられ、前記受電側電極が前記ベースに設けられるとよい。
この態様によれば、互いに当接する電極によって送電装置及び受電装置が簡素に構成される。
また、上記の態様において、前記ベースが前記クランク軸を支持するクランクケースに取り付けられたチェーンカバー(6)の一部であり、前記送電装置が非接触式送電装置(86)であり、前記受電装置が非接触式受電装置(87)であり、前記非接触式送電装置が前記第1回転体に設けられ、前記非接触式受電装置が前記ベースに設けられ、前記非接触式送電装置と前記非接触式受電装置とが電磁誘導方式によって電力を送受信するとよい。
この態様によれば、摩耗しうる接点を用いずに、送電装置及び受電装置が構成される。
以上の構成によれば、回転体の回転変動のエネルギーを電力として回収することが可能な動力伝達装置を提供することが可能となる。
第1実施形態に係る動力伝達装置の概略図 動力伝達装置の正面図 図2のIIIの拡大図 図2のIV−IV断面図 第2実施形態に係る動力伝達装置の断面図 第3実施形態に係る動力伝達装置の正面図
以下に本発明による動力伝達装置を内燃機関に適用した三つの実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。
<<第1実施形態>>
図1に示されるように、第1実施形態に係る動力伝達装置1はレシプロエンジンである内燃機関2に備えられる。内燃機関2はクランクケース3とクランクケース3に回転可能に支持されたクランク軸4とを有する。クランクケース3の一端側には、チェーンカバー6が取り付けられている。クランク軸4はチェーンカバー6に設けられたカバー貫通穴7から突出している。内燃機関2は更に補機として発電機、エンジン冷却系のウォータポンプ及びエアコンディショナ用コンプレッサを備える。補機はそれぞれ、動力の入力軸となる駆動軸8A、8B及び8Cを備えている。
動力伝達装置1は、クランクプーリ9と、従動プーリ10A、10B及び10Cと、伝動ベルト14とを備える。クランクプーリ9はクランク軸4の先端に取り付けられ、クランク軸4の回転によって回転する。従動プーリ10A、10B及び10Cは、駆動軸8A、8B及び8Cの先端に取り付けられている。伝動ベルト14は、無端のベルトであり、クランクプーリ9と従動プーリ10A、10B及び10Cと内燃機関2に取り付けられたテンションプーリ13とに巻き掛けられている。クランク軸4の回転がクランクプーリ9から伝動ベルト14に伝達され、伝動ベルト14によって従動プーリ10A、10B及び10Cが回転駆動され、補機である発電機、ウォータポンプ及びコンプレッサが駆動される。
図2に示されるように、クランクプーリ9は第1回転体15と第2回転体16とを備える。第1回転体15は、クランクプーリ9の中央に位置し、略円板状に形成されている。第2回転体16は第1回転体の外周に間隙17を介して円環状に形成されている。第2回転体16はクランクプーリ9の外周を画定している。
第1回転体15は中央に軸部18を備える。軸部18はクランクケース3に向けて円柱状に突出している。軸部18は軸部18を貫通する軸穴19を有する。図3で示されるように、2つの送電側電極21が軸部18の外周面に軸線に沿って並んで設けられている。送電側電極21はそれぞれ軸部18の外周面に沿って環状に形成されている。
第2回転体16は仕切板部22、緩衝部23及び索受部24を備える。仕切板部22、緩衝部23及び索受部24は、第2回転体16と同軸に環状に形成されている。仕切板部22の内周縁は、第2回転体16の内周縁を画定し、仕切板部22の外周縁は緩衝部23の内周縁に結合している。緩衝部23の外周縁は索受部24の内周縁に結合し、索受部24の外周縁は、第2回転体16の外周縁を画定している。仕切板部22は絶縁材料によって形成されている。緩衝部23は仕切板部22よりも弾性を有し、ゴム等の素材で形成されている。索受部24は、外周全周に渡って内方に凹んだベルト溝25を備える。図4に示されるように、ベルト溝25に伝動ベルト14が巻き掛けられている。
図2及び図3に示されるように、間隙17は第1回転体15と第2回転体16との間に環状に形成されている。間隙17には圧電素子31が複数設けられている。それぞれの圧電素子31は略直方体形状を備え、第1回転体15の径方向外方に延びている。圧電素子31はクランクプーリ9の径方向内側の内端部32と径方向外側の外端部33とを備える。圧電素子31に径方向に圧縮力・引張力が加わり、圧電素子31が伸縮変形すると、外端部33と内端部32との間に電圧が発生する。第1回転体15の周方向にせん断力が加わり、圧電素子31が周方向にせん断変形すると、外端部33と内端部32との間に電圧が発生する。
第1回転体15の外周には、周方向に沿って圧電素子31が複数並べられている。圧電素子31は素子間配線41によって接続される。素子間配線41は弾性を有する金属、例えば銅やリン青銅等の材料によって形成されている。素子間配線41はクランクプーリ9の径方向に向かう面を有する板ばね状に形成されている。
素子間配線41は第1端部42と第2端部43とを有する。第1端部42は1つの圧電素子31の内端部32と第1回転体15との間に設けられ、当該内端部32と第1回転体15とに結合している。第2端部43は、第1端部が結合している圧電素子31の周方向における一方向(本実施形態では右方向)に隣り合う圧電素子の外端部33と第2回転体16との間に設けられ、当該外端部33と第2回転体16とに結合している。素子間配線41は間隙17に収められ、第1端部42から第2端部43まで屈曲して延び、略S字形状を備えている。
第1回転体15の外周に設けられた圧電素子31は素子間配線41によって直列に接続され、少なくとも1つの圧電素子群を構成する。本実施形態では、第1回転体15の外周に設けられたすべての圧電素子31が直列に接続され一体となり1つの圧電素子群47を構成している。
圧電素子群47は、端に位置する一端側圧電素子45と他端側圧電素子46と有する。一端側圧電素子45と他端側圧電素子46とは、第1回転体15の周方向における他方向(本実施形態では左方向)に隣り合っている。素子間配線41は、一端側圧電素子45の内端部32から他端側圧電素子46の外端部33にまで、第1回転体15の外周に沿って周方向における一方向(本実施形態では右方向)に隣り合った圧電素子31を順番に接続している。一端側圧電素子45の外端部33には電極である素子群第1電極48が結合されている。他端側圧電素子46の内端部32には電極である素子群第2電極49が結合されている。
間隙17であり圧電素子31及び素子間配線41の周囲は樹脂又はゴムなどの絶縁性を有する素材によって封止されている。間隙17の内燃機関2から外方に向かう側面にはゴム等の絶縁性を有し弾性を有する材料によって被覆されている。
素子群第1電極48及び素子群第2電極49は、整流回路51を介して蓄電装置52に接続されている。整流回路51及び蓄電装置52は、第1回転体15のクランクケース3から外方に向かう側面において、第1回転体15の外周縁よりも第1回転体15の軸線に近い位置に設けられる。整流回路51は2つの入力側端子と2つの出力側端子を有し、公知の構成(例えばダイオードブリッジ)を備える。素子群第1電極48及び素子群第2電極49は配線によって整流回路51の2つの入力側端子にそれぞれ接続されている。本実施形態では、蓄電装置52はコンデンサによって形成されている。整流回路51の2つの出力端子は配線によってそれぞれ蓄電装置52の2つの電極に接続されている。第1回転体15は更に、第1荷重部55及び第2荷重部56を有する。第1荷重部55及び第2荷重部56はそれぞれ第1回転体15のクランクケース3から外方に向かう側面において、第1回転体15の軸線に対して蓄電装置52及び整流回路51と対称な位置に設けられている。第1荷重部55及び第2荷重部56はそれぞれ蓄電装置52及び整流回路51と同じ重量を備えている。
図4に示されるように、カバー貫通穴7は、チェーンカバー6において円形に貫通した穴である。カバー貫通穴7には、その周縁から軸線と平行に延び円筒状に形成された筒部62が備えられている。筒部62の内周面には、筒部62の軸線方向に並んだ2つの受電側電極65が設けられている。
クランク軸4はその端部にクランク軸端部72を備えている。クランク軸端部72は軸穴19に挿入され、クランクプーリ9はクランク軸4に結合し、クランクプーリ9とクランク軸4は一体回転する。本実施形態では、クランク軸4に軸線に沿うボルト穴を備え、クランクプーリ9はクランク軸4に螺着される。更に、クランクプーリ9とクランク軸4とは、キー及びキー溝によって、周方向の移動が規制されている。
軸部18と筒部62との間には、シール部材75が挿入されている。シール部材75はドーナツ状に形成され、外周面において筒部62に固定され、その内周面は軸部18の外周面に摺動している。本実施形態では、筒部62に内燃機関2の外側に向かう面を備える段部を設け、シール部材75は段部に係止されている。2つの送電側電極21はともにシール部材75よりクランクケース3の側に位置する。
蓄電装置52の2つの電極は、第1回転体15の側面及び軸穴19の内孔に沿う配線によって、送電側電極21にそれぞれ接続している。筒部62の内周面には、筒部62の軸線に向かって突出した2つの受電側電極65が設けられている。2つの受電側電極65はそれぞれ異なる送電側電極21に当接し、電気的に接続している。2つの受電側電極65は内燃機関2の外部に設けられた所望の負荷(図示せず)に配線によって接続している。送電側電極21及び受電側電極65は、ともに通電に長けた材料(例えば、銅合金)によって形成されている。受電側電極65が筒部62に設けられ、クランク軸4が筒部62に対して軸線を中心として回転し、筒部62はベースとして機能する。
次に、動力伝達装置1の動作について説明する。内燃機関2の駆動によって、クランクプーリ9が回転する。クランクプーリ9の回転運動が伝動ベルト14を介して従動プーリ10A、10B及び10Cに伝達される。クランク軸4の回転は内燃機関2のサイクルに応じた所定の周期を持つ微小変動をする。それによって、クランクプーリ9の回転もまた所定の周期で微小変動する。伝動ベルト14に加わる張力及びクランクプーリ9に加わるトルクも所定の周期で微小変動する。
第2回転体16は伝動ベルト14から張力を受ける。張力の増減によって、第2回転体16は第1回転体15に対して伝動ベルト14から加えられる張力の合力の向きへ前進・後退(並進変位)する。第2回転体16の第1回転体15に対する並進変位によって、圧電素子31が伸縮し、外端部33と内端部32との間に電圧が発生する。圧電素子31は直列に接続されているため、張力の増減に伴って発生した電圧の総和に相当する電圧が素子群第2電極49と素子群第1電極48との間に発生する。
クランクプーリ9に加わるトルクの変動によって、第2回転体16が第1回転体15に対してクランクプーリ9の周方向に回転変位すると、圧電素子31にせん断力が加わる。圧電素子31がせん断変形し、外端部33と内端部32との間に電圧が発生する。圧電素子31は直列に接続されているため、トルク変動に伴って発生した電圧の和に相当する電圧が素子群第2電極49と素子群第1電極48との間に発生する。
素子群第1電極48と素子群第2電極49との間に発生した電圧が整流回路51を介して蓄電装置52に印加される。整流回路51は1組の出力側端子を備え、入力された電圧の絶対値に相当する電圧を出力側端子の一端側の電極に対して他端側の電極が常に正となるように出力する。整流回路51から電圧が出力されることによって、蓄電装置52に電圧が印加され電荷が蓄えられる。
蓄電装置52への蓄電によって、蓄電装置52の電極間には電圧が発生する。2つの送電側電極21のそれぞれが2つの受電側電極65のそれぞれに当接するため、蓄電装置52の電極間に発生する電圧が、2つの受電側電極65の間に印加される。2つの送電側電極21によって接触式送電装置76が構成され、2つの受電側電極65によって接触式受電装置77が構成されている。
2つの受電側電極65の間に印加された電圧が内燃機関2の外部に設けられた負荷に印加され、負荷が所定の仕事を行う。クランク軸4の回転運動における微小変動が蓄電装置52における帯電エネルギーに変換され、帯電エネルギーが負荷の仕事として内燃機関2の外部に取り出される。
次に、動力伝達装置1の効果について説明する。第1回転体15と第2回転体16との間に間隙17が設けられ、第1回転体15の回転運動の変化によって圧電素子31が変形する。圧電素子31は直列に接続され、圧電素子31に発生した電圧の和に相当する電圧が接触式受電装置77に印加される。
2つの圧電素子31の電極の間を接続する素子間配線41は弾性を有する金属よって略S字形状に形成されているため、素子間配線41は圧電素子31の伸縮変形やせん断変形に追従する。素子間配線41が圧電素子31の変形に追随するため、圧電素子31及び素子間配線41の破損が防止されると共に、圧電素子31の変形が素子間配線41によって阻害されずスムーズに行われる。
素子間配線41は、弾性を有して圧電素子31に掛かる力を低減することで、圧電素子31の破損を防止する機能と、圧電素子31を接続する機能とを同時に果たす。2つの機能を同時に果たすことによって、クランクプーリ9の構造が簡素化される。
送電側電極21は軸部18の外周面に沿って環状に形成されているため、クランクプーリ9が回転している場合においても、送電側電極21は受電側電極65に常に当接する。送電側電極21及び受電側電極65がシール部材75よりも内燃機関2の側に設けられているため、内燃機関2の外部からの浸水による電極の腐食が防止される。
蓄電装置52及び整流回路51は第1回転体15において第2回転体16の内周縁よりも第1回転体15の軸線に近い側に設けられるため、クランクプーリ9の回転バランスの悪化が抑えられる。第1回転体15は更に、第1回転体15の軸線について蓄電装置52及び整流回路51の対称な位置に蓄電装置52及び整流回路51と同じ重量を備えた第1荷重部55及び第2荷重部56を有する。第1回転体15が第1荷重部55及び第2荷重部56を備えることで、第1回転体15の回転バランスが向上する。
仕切板部22の弾性は緩衝部23の弾性よりも小さいため、第1回転体15に対する第2回転体16の変位によって生じる力が周方向に分散する。仕切板部22が設けられることによって隣り合う圧電素子31の変形がより均一に保たれる。
圧電素子31及び素子間配線41は樹脂又はゴムによって封止されているため、素子間配線41、素子群第1電極48及び素子群第2電極49の腐食が防止される。更に、間隙17の内燃機関2から外方に向かう側面は被覆されているため、間隙17への塵埃の進入が防止される。
<<第2実施形態>>
図5に示されるように、第2実施形態に係る動力伝達装置81は、第1実施形態と同じく第1回転体15、第2回転体16及び圧電素子31を備える。動力伝達装置81は、第1実施形態とは異なる送電装置である非接触式送電装置86及び受電装置である非接触式受電装置87を備える。以下では、それらについて説明する。
非接触式送電装置86は第1回転体15のチェーンカバー6に向かう面に設けられる。非接触式送電装置86は圧電素子群47の両端に配線によって接続されている。非接触式送電装置86は電磁誘導式を用いて電力の送信を行う。電磁誘導式の電力の送信には、例えば金属コイルを用いた電力伝送を行う公知の電磁誘導式の非接触式電力伝送の方法が用いられる。
非接触式受電装置87は、チェーンカバー6の第1回転体15に向かう面に設けられる。非接触式受電装置87は、非接触式送電装置86から送信された電磁誘導式を用いて電力を受信する。非接触受電装置87がチェーンカバー6に設けられ、クランク軸4がチェーンカバー6に対して軸線を中心として回転し、チェーンカバー6はベースとして機能する。
次に、第2実施形態に係る動力伝達装置81の動作について説明する。圧電素子群47の両端に発生した電力は、非接触式送電装置86から送電され、非接触式受電装置87によって受電される。非接触式受電装置87は受信した電力を接続された配線に出力する。出力された電力は内燃機関2の外部に設けられた負荷によって消費される。
次に、第2実施形態に係る動力伝達装置81の効果について説明する。非接触式送電装置86及び非接触式受電装置87を用いることによって摩耗しうる接点を用いずに、送電装置及び受電装置が構成される。
<<第3実施形態>>
図6に示されるように、第3実施形態に係る動力伝達装置91は、第1実施形態と同じく第1回転体15、第2回転体16、圧電素子31、送電装置76及び受電装置77を備える。第3実施形態は、第1実施形態とは異なり、2つの圧電素子群である第1圧電素子群92及び第2圧電素子群93と、2つの整流回路である第1整流回路94及び第2整流回路95とを備える。以下では、それらについて説明する。
動力伝達装置91は、複数の圧電素子31を備える。圧電素子31は、第1回転体15の外周に沿って周方向に等間隔に配置されている。圧電素子31は、第1回転体15の周方向において、2つの群、第1圧電素子群92及び第2圧電素子群93に2分割されている。それぞれの群に含まれる圧電素子31は、直列に接続されている。
第1整流回路94と第2整流回路95は第1回転体15に設けられる。第1圧電素子群92の両端の電極は第1整流回路94の2つの入力端子に接続される。第2圧電素子群93の両端の電極は第2整流回路95の2つの入力端子に接続される。第1整流回路94及び第2整流回路95は、それぞれ正極、負極の出力端子を有し、常に、入力された電圧の絶対値に相当する電圧を、正極の出力端子の電位が負極の出力端子の電位よりも高くなるように出力する。第1整流回路94の負極と第2整流回路95の正極とは接続され、第1整流回路94の正極と第2整流回路95の負極とはそれぞれ蓄電装置96の2つの入力端子に接続されている。蓄電装置96の2つの入力端子はそれぞれ送電装置76の2つの入力端子に接続されている。
次に、第3実施形態に係る動力伝達装置91の動作について説明する。第1圧電素子群92に発生した電圧は第1整流回路94によって整流される。第2圧電素子群93に発生した電圧は第2整流回路95によって整流される。第1整流回路94の負極と第2整流回路95の正極とが接続されているため、第1整流回路94の正極と第2整流回路95の負極との間に、第1圧電素子群92が出力する電圧の絶対値と第2圧電素子群93が出力する電圧の絶対値との和に相当する電圧が出力され、蓄電装置96に印加される。
次に、第3実施形態に係る動力伝達装置91の効果について説明する。第1圧電素子群92及び第2圧電素子群93はそれぞれ第1整流回路94及び第2整流回路95に接続されている。そのため、第1圧電素子群92と第2圧電素子群93に発生する電圧の符号の違いによって、第1圧電素子群92と第2圧電素子群93に発生する電圧が相殺されず、より大きな電圧が蓄電装置96に印加される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。上記実施形態では圧電素子31がクランクプーリ9に設けられていたが、従動プーリ10A、10B、10Cに設けられてもよい。プーリ9、10A、10B、10C及び伝動ベルト14を用いて動力伝達装置1が構成されていたが、プーリ及びケーブル、スプロケット及びチェーン等を用いて動力伝達装置が構成されていてもよい。
上記実施形態において、圧電素子31の内端部32及び外端部33が直接、素子間配線41に結合されていたが、圧電素子31は、内端部32の径方向内方及び外端部33の径方向外方に設けられた電極を介して、素子間配線41、素子群第2電極49又は素子群第1電極48に結合していてもよい。
上記実施形態において、受電装置77、87に接続された負荷は、動力伝達装置1とは異なる構造体に設けられているが、内燃機関2の内部、外部どちらに設けられてもよい。上記実施形態において、送電装置76、86から送電された電力が受電装置77、87に接続された負荷において仕事に変換されていたが蓄電されてもよい。
上記実施形態において、接触式受電装置77は、シール部材75よりも内燃機関2の側に設けられるとしたが、シール部材75よりも内燃機関2の外側に設けられてもよい。その場合は、チェーンカバー6の内部に収められたチェーンから潤滑油が飛沫し、送電側電極21及び受電側電極65の表面が潤滑油に覆われることによって、送電側電極21及び受電側電極65の間の電気的な接続が失われることが防止される。
上記第1実施形態において、第1荷重部55及び第2荷重部56はそれぞれ蓄電装置52及び整流回路51を用いて構成されてもよい。更に、第1回転体15の軸線に対して蓄電装置52及び整流回路51の対称な位置に、それぞれ蓄電装置52及び整流回路51と同じ重量を備えた第1荷重部55及び第2荷重部56を設けるものとしたが、第1荷重部55及び第2荷重部56の代わりに第1回転体15の外周縁近傍に第3荷重部99を配置することで、第1回転体15の重心の位置を軸線の位置となるように補償してもよい。第3荷重部99を設ける位置を第1回転体15の外周縁近傍とすることによって、第1回転体15の重量増加が抑えられる。また、上記第2実施形態においても、荷重部を設け、非接触式送電装置86を設けることによって生じたクランクプーリ9の重心のクランクプーリ9の軸線からのずれを補償してもよい。
上記第2実施形態において、非接触式送電装置86は、圧電素子群47に電気的に直接接続されていたが、整流回路51を介して接続されてもよい。非接触式受電装置87はチェーンカバー6に設けられているが、非接触式受電装置87が設けられる位置は非接触式送電装置86から送電される電力を受信できる位置であればよく、配置位置には限定されない。
上記第3実施形態において、第1回転体15の外周に設けられた圧電素子31を2つに区分けし、第1圧電素子群92及び第2圧電素子群93を構成したが、3つ以上に区分けし、圧電素子群を構成してもよい。圧電素子群ごとに整流されるため、圧電素子31に発生する電圧が相殺されにくくなり、より大きな電圧が蓄電装置52、96に印加される。上記第3実施形態において送電装置及び受電装置は接触式送電装置76及び接触式受電装置77であったが、それぞれ非接触式送電装置86及び非接触式受電装置87であってもよい。
1 :第1実施形態に係る動力伝達装置
2 :内燃機関
3 :クランクケース
4 :クランク軸
6 :チェーンカバー
14 :伝動ベルト(巻掛動力伝達体)
15 :第1回転体
16 :第2回転体
17 :間隙
31 :圧電素子
32 :内端部
33 :外端部
41 :素子間配線
42 :第1端部
43 :第2端部
51 :整流回路
52 :蓄電装置
62 :筒部
76 :接触式送電装置
77 :接触式受電装置
81 :動力伝達装置
86 :非接触式送電装置
87 :非接触式受電装置
91 :動力伝達装置
94 :第1整流回路
95 :第2整流回路
96 :蓄電装置

Claims (8)

  1. ベースと、
    前記ベースに対して軸線を中心として回転する第1回転体と
    前記第1回転体の外周に沿って間隙を有して環状に形成された第2回転体と、
    前記間隙に設けられ、前記第1回転体と前記第2回転体とにそれぞれ結合された複数の圧電素子と、
    複数の前記圧電素子を直列に接続する複数の素子間配線と、
    前記第1回転体又は前記第2回転体に支持され、複数の前記圧電素子と前記素子間配線とによって形成された圧電素子群が出力する電力を送電する送電装置と、
    前記ベースに設けられ、前記送電装置から送電される電力を受電する受電装置と、
    前記第2回転体の外周に巻き掛けられた巻掛動力伝達体とを有することを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記圧電素子が前記第1回転体の軸線から径方向に延び、
    複数の前記圧電素子が前記第1回転体の周方向に並べられ、
    前記素子間配線が端部において前記圧電素子の径方向内側に設けられた端部と、当該圧電素子の周方向一方向に隣り合う前記圧電素子の径方向外側に設けられた端部とに結合することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記素子間配線が前記第1回転体と前記第2回転体とに当接し、前記第1回転体の径方向及び周方向に弾性を有することを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記素子間配線の一端が、前記圧電素子の径方向内側に設けられた端部と前記第1回転体との間に設けられ、
    前記素子間配線の他端が、当該圧電素子の周方向一方向に隣り合う前記圧電素子の径方向外側に設けられた端部と前記第2回転体との間に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記第1回転体が整流回路及び蓄電装置を備え、
    前記圧電素子群が前記整流回路と前記蓄電装置とを順番に介して前記送電装置に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の動力伝達装置。
  6. 前記第1回転体がその軸線において内燃機関のクランク軸に連結されていることを特徴とする請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記ベースが前記クランク軸を支持するクランクケースに取り付けられたチェーンカバーの一部であり、
    前記送電装置が送電側電極を有し、
    前記受電装置が受電側電極を有し、
    前記送電側電極が前記第1回転体に設けられ、
    前記受電側電極が前記ベースに設けられることを特徴とする請求項6に記載の動力伝達装置。
  8. 前記ベースが前記クランク軸を支持するクランクケースに取り付けられたチェーンカバーの一部であり、
    前記送電装置が非接触式送電装置であり、
    前記受電装置が非接触式受電装置であり、
    前記非接触式送電装置が前記第1回転体に設けられ、
    前記非接触式受電装置が前記ベースに設けられ、
    前記非接触式送電装置と前記非接触式受電装置とが電磁誘導方式によって電力を送受信することを特徴とする請求項6に記載の動力伝達装置。
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