JP2017220738A - 光通信システム、光受信機、及び信号光の像位置調整方法 - Google Patents

光通信システム、光受信機、及び信号光の像位置調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の信号光を用いる光伝送によって大量のデータを効率的且つ高速に伝送することができる光通信システム、複数の信号光を用いる光伝送によって大量のデータを効率的且つ高速に受信することができる光受信機、及び信号光の像位置調整方法を提供する。【解決手段】光通信システム1の光受信機20は、受光部22と、信号光の像群を形成する集光光学部23と、焦点調整部(第1の調整部)25と、受光部22における像群の位置を変更する像位置調整部(第2の調整部)26と、受信制御部24とを有し、焦点調整部25によって焦点が受光部22から離れた位置に設定されており、且つ、発光部12における領域内の発光素子に調整用の信号光を送信させるときに、受信制御部24は、複数の受光素子221の内の予め決められた調整用受光素子222の出力信号Iの強度に基づいて、像位置調整部26を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の発光素子から送信された複数の信号光を複数の受光素子で受信する光通信システム、複数の信号光を受信する複数の受光素子を備えた光受信機、及び信号光の像位置調整方法に関するものである。
大量のデータを高速伝送する光通信システムとして、複数の信号光を複数の光路(複数チャンネル)を通して並列に伝送する光無線MIMO(Multiple−Input Multiple−Output)方式が提案されている。この光通信システムでは、複数の光路に別々のデータを割り当てることによって、複数の光路によるデータの伝送速度を高めることができる。しかし、一般に、光送信機の複数の発光素子から送信された複数の信号光(複数の信号光によって形成される複数の像)を、光受信機の複数の受光素子にそれぞれ入射させるための調整(位置合わせ)は、労力と時間を要する煩雑な作業である。また、一旦、位置合わせが完了した場合であっても、光送信機又は光受信機の振動、熱膨張による構造の変形、又は、発光素子若しくは受光素子の移動によって、再度の調整が必要になる場合がある。
このような煩雑な作業をなくするために、光受信機が、複数の受光素子から出力される複数の信号光の検出信号を元に複数の受光素子の各々が検出する信号光の送信元である発光素子を決定し、この決定の結果を光送信機に送ることで、発光素子と受光素子とを対応付ける方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2007/032276号
しかしながら、特許文献1の光通信システムでは、複数の発光素子の配置と複数の受光素子の配置とが異なり、対応する受光素子が割り当てられない発光素子(すなわち、データ伝送に使用されない発光素子)が存在し、その結果、光通信システム全体のデータ伝送速度を十分に上げることができないという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、複数の信号光を用いる光伝送によって大量のデータを効率的且つ高速に伝送することができる光通信システム、複数の信号光を用いる光伝送によって大量のデータを効率的且つ高速に受信することができる光受信機、及び複数の受光素子によって複数の信号光をそれぞれ受信可能にする信号光の像位置調整方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光通信システムは、光送信機と光受信機とを備えた光通信システムであって、前記光送信機は、複数の信号光を並列に送信する複数の発光素子を含む発光部と、前記複数の発光素子を制御する送信制御部と、を有し、前記光受信機は、前記複数の信号光を受信する複数の受光素子を含む受光部と、前記受光部に前記複数の信号光の像を含む像群を形成する集光光学部と、前記集光光学部の焦点を前記受光部上又は前記受光部から離れた位置に設定する第1の調整部と、前記受光部における前記像群の位置を変更する第2の調整部と、前記第2の調整部を制御する受信制御部と、を有し、前記第1の調整部によって前記焦点が前記受光部から離れた位置に設定されており、且つ、前記送信制御部が前記発光部における予め決められた領域内の発光素子に調整用の信号光を送信させるときに、前記受信制御部は、前記複数の受光素子の内の予め決められた調整用受光素子の出力信号の強度に基づいて、前記第2の調整部を制御するものである。
本発明に係る光受信機は、光送信機の発光部の複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光を受信する光受信機であって、前記複数の信号光を受信する複数の受光素子を含む受光部と、前記受光部に前記複数の信号光の像を含む像群を形成する集光光学部と、前記集光光学部の焦点を前記受光部上又は前記受光部から離れた位置に設定する第1の調整部と、前記受光部における前記像群の位置を変更する第2の調整部と、前記第2の調整部を制御する受信制御部と、を有し、前記第1の調整部によって前記焦点が前記受光部から離れた位置に設定されており、且つ、前記発光部における予め決められた発光領域内の発光素子が調整用の信号光を送信するときに、前記受信制御部は、前記複数の受光素子の内の予め決められた調整用受光素子の出力信号の強度に基づいて、前記第2の調整部を制御するものである。
本発明に係る信号光の像位置調整方法は、光送信機の発光部の複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光の像を含む像群の光受信機の受光部上における位置を調整する方法であって、前記光受信機の集光光学部の焦点を前記受光部から離れた位置に設定するステップと、前記発光部における予め決められた領域内の発光素子に予め決められた調整用信号光を送信させるステップと、前記調整用信号光が照射される前記受光部の前記複数の受光素子の内の予め決められた調整用受光素子の出力信号の強度に基づいて、前記受光部における前記像群の位置を変更するステップとを有する。
本発明の光通信システムによれば、複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光を複数の受光素子によってそれぞれ受信するので、大量のデータを効率的且つ高速に伝送することができる。
また、本発明の光受信機によれば、複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光を複数の受光素子によってそれぞれ受信するので、大量のデータを効率的且つ高速に受信することができる。
また、本発明の信号光の像位置調整方法によれば、複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光の像を、短時間で正確に光受信機の複数の受光素子上に配置することができる。
本発明の実施の形態1に係る光通信システムの概略構成を示す図である。 実施の形態1に係る光受信機の受光部における通信用の信号光の像(焦点が受光部上にある場合の像)の一例を示す図である。 実施の形態1に係る光受信機の受光部における像位置調整用の信号光の像(焦点が受光部から離れた位置にある場合の像)の一例を示す図である。 実施の形態1に係る光受信機の傾き調整部による光学系のX軸周りの傾き調整(X軸周りの揺動としてのヨーイングであり、受光部におけるY方向の像位置調整である)を示す図である。 実施の形態1に係る光受信機の傾き調整部による光学系のY軸周りの傾き調整(Y軸周りの揺動としてのピッチングであり、受光部におけるX方向の像位置調整である)を示す図である。 図4に示されるX軸周りの傾き調整(ヨーイング)によってY方向に移動する通信用の信号光の像を示す図である。 図5に示されるY軸周りの傾き調整(ピッチング)によってX方向に移動する通信用の信号光の像を示す図である。 図4に示されるX軸周りの傾き調整(ヨーイング)によってY方向に移動する像位置調整用の信号光の像を示す図である。 図5に示されるY軸周りの傾き調整(ピッチング)によってX方向に移動する像位置調整用の信号光の像を示す図である。 実施の形態1に係る光通信システムにおける信号光の像位置調整方法を示すフローチャートである。 (a)及び(b)は、実施の形態1に係る光受信機の受光部におけるY方向の像位置調整に関し、(a)は、光送信機の発光部における第1の領域及び第2の領域内の発光素子を示す図であり、(b)は、第1の領域内の発光素子に対応する第1の像群と第2の領域内の発光素子に対応する第2の像群とを示す図である。 実施の形態1に係る光受信機の受光部におけるY方向の像位置調整の終了時(図10のステップS106において真)における第1の像群と第2の像群とを示す図である。 (a)及び(b)は、実施の形態1に係る光受信機の受光部におけるX方向の像位置調整に関し、(a)は、光送信機の発光部における第3の領域及び第4の領域内の発光素子を示す図であり、(b)は、第3の領域内の発光素子に対応する第3の像群と第4の領域内の発光素子に対応する第4の像群とを示す図である。 実施の形態1に係る光受信機の受光部におけるX方向の像位置調整の終了時(図10のステップS114において真)における第3の像群と第4の像群とを示す図である。 実施の形態1に係る光通信システムにおける信号光の像位置調整方法の終了後に受光部に形成された複数の信号光の像を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る光通信システムの概略構成を示す図である。 実施の形態2に係る光通信システムの光送信機の送信制御部の概略構成を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、実施の形態2における光送信機から送信される複数の信号光に含まれる識別用信号光としてのパイロット信号光を示す図である。 実施の形態2に係る光通信システムにおける信号光の像位置調整方法を示すフローチャートである。 実施の形態2における受光部における調整用受光素子を示す図である。 (a)及び(b)は、実施の形態2に係る光受信機の受光部におけるY方向の像位置調整に関し、(a)は、光送信機の発光部における第1の領域及び第2の領域内の発光素子を示す図であり、(b)は、第1の領域内の発光素子に対応する第1の像群と第2の領域内の発光素子に対応する第2の像群とを示す図である。 実施の形態2に係る光受信機の受光部におけるY方向の像位置調整の終了時(図19のステップS204において真)における第1の像群と第2の像群とを示す図である。 (a)及び(b)は、実施の形態2に係る光受信機の受光部におけるX方向の像位置調整に関し、(a)は、光送信機の発光部における第3の領域及び第4の領域内の発光素子を示す図であり、(b)は、第3の領域内の発光素子に対応する第3の像群と第4の領域内の発光素子に対応する第4の像群とを示す図である。 実施の形態2に係る光受信機の受光部におけるX方向の像位置調整の終了時(図19のステップS210において真)における第3の像群と第4の像群とを示す図である。 実施の形態1及び2に係る光通信システムの光受信機の変形例の構成を示すハードウェア構成図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る光通信システム1の概略構成を示す図である。図1に示されるように、光通信システム1は、複数の信号光を送信する光送信機10と、光送信機10から送信された複数の信号光を受信する光受信機20とを備えている。複数の信号光としては、可視光を用いることができる。ただし、複数の信号光として、可視光よりも波長の長い光又は可視光よりも波長の短い光を用いることも可能である。
光送信機10は、複数の信号光を並列に送信することができる複数の発光素子121(発光素子群120)を含む発光部12と、複数の発光素子121を制御する送信制御部14とを有している。光送信機10は、複数の発光素子121から出射された複数の信号光の光路を変更する光学部材13を有してもよい。図1には、複数行複数列(5行5列)のマトリクス状に配列された発光素子121が示されているが、複数の発光素子121の個数及び配置は、図1の例に限定されない。光学部材13は、1又は複数の光学素子(例えば、1又は複数のレンズ、1又は複数のミラー、レンズとミラーとの組み合わせ)を有することができる。複数の発光素子121は、複数の信号光をそれぞれ送信する。光学部材13は、複数の発光素子121から発せられた信号光を平行光(略平行光を含む)に変換し光受信機20へ信号光を導く。複数の信号光は、互いに異なるデータ(送信制御部14に入力される伝送データ)に基づいて変調されることができる。また、複数の信号光の各々は、互いを識別可能にする識別用信号光(パイロット信号)を含むことができる。発光素子121としては、LED(Light Emitting Diode)又は半導体レーザを用いることができる。なお、送信制御部14については、実施の形態2において詳細に説明する。
光受信機20は、複数の信号光を受信する複数の受光素子221(受光素子群220)を含む受光部22と、受光部22に複数の信号光(スポット状の光)の像31(像群)を形成する光学部材としての集光光学部23と、集光光学部23の焦点を受光部22上又は受光部22から離れた位置(例えば、受光部22の前方又は後方)に設定する第1の調整部としての焦点調整部25と、受光部22における像31(像群)の位置を変更(X方向及びY方向の位置の変更)する第2の調整部としての像位置調整部26と、像位置調整部26を制御する受信制御部24とを有している。受光部22と集光光学部23と焦点調整部25とは、受信機本体(主要構造)に備えられている。
図1には、複数行複数列(5行5列)のマトリクス状に配列された受光素子221が示されているが、複数の受光素子221の個数及び配置は、図1の例に限定されない。また、複数の受光素子221の配置は、複数の発光素子121の配置に対応する(同一又は相似にする)ことが望ましい。つまり、複数の受光素子221と複数の発光素子121とは1対1に対応することが望ましく、この場合には、伝送データの伝送効率が向上する。複数の受光素子221は、複数の受光素子221の各々に入射した光の強度(光量)に対応する値(例えば、電流値又は電圧値)を持つ検出信号を出力する。
集光光学部23は、受光部22上に複数の信号光の像31(像群)を形成する。集光光学部23は、1又は複数の光学素子(例えば、1又は複数のレンズ、1又は複数のミラー、レンズとミラーとの組み合わせ)を有することができる。集光光学部23又はこれを構成する光学素子は、焦点調整部25によって図1の左右方向(集光光学部23の光軸方向)に移動可能である。焦点調整部25によって、集光光学部23の焦点を、受光部22上又は受光部22から離れた位置に設定されることができる。つまり、焦点調整部25は、集光光学部23又はその一部を光軸方向に移動させることができる機構である。この移動により受光部22上に形成される像31のボケ量が制御されるため、像31を焦点が合っている像(小さいサイズの像、例えば、受光素子221よりも小さいサイズの像31)とすること、又は、焦点がずれたボケ量の大きい像(大ききサイズであり、隣接する像が互いに、重なり部分を有する像)とすることができる。焦点調整部25は、ユーザが操作可能な操作レバー又は回転式調整つまみを持つ操作部251を有してもよい。操作部251により、焦点が合っている像31(後述の図2に示される)と所定のボケ量を持つ像31a(後述の図3に示される)とを手動で切り替える操作が可能である。ただし、ユーザ操作に代えて、後述の実施の形態2のように、駆動力発生手段としてのモータと、駆動力伝達手段としてのギア機構とが、焦点調整部25を動作させることも可能である。
図2は、光受信機20の受光部22における通信用の信号光の像31(焦点が受光部22上にある場合の像31)の一例を示す図である。図2は、焦点調整部25によって集光光学部23の焦点が受光部22上の点(例えば、受光素子221)に一致している場合を示している。
図3は、実施の形態1に係る光受信機20の受光部22における像位置調整用の信号光の像31a(焦点が受光部22から離れた位置にある場合の像31a)の一例を示す図である。図5は、焦点調整部25によって集光光学部23の焦点が受光部22から離れた位置にあり、受光部22上には焦点が一致していない(ボケ量が大きい場合)場合を示している。
図1に示されるように、光受信機20の傾き調整部26は、X軸周り傾き調整部261とY軸周り傾き調整部262とを有し、光学系21(受光部22と集光光学部23とを含む)のX軸周りとX軸に直交するY軸周りの2軸の傾きを調整可能である。受信制御部24は、複数の信号光が複数の受光素子221にそれぞれ入射するように、受光素子221から出力される検出信号に基づいて傾き調整部26の動作を制御する。
図4は、光受信機20の傾き調整部26(X軸周り傾き調整部261)による光学系21のX軸周りの傾き調整(X軸周りの揺動としてのヨーイングであり、受光部22におけるY方向の像位置調整である)を示す図である。図4に示されるように、傾き調整部26(X軸周り傾き調整部261)により光学系21をX軸周りに揺動させ、光学系21のX軸周りの傾き調整をすることにより、受光部22上におけるY方向の像位置を調整することが可能である。
図5は、光受信機20の傾き調整部26(Y軸周り傾き調整部262)による光学系21のY軸周りの傾き調整(Y軸周りの揺動としてのピッチングであり、受光部22におけるX方向の像位置調整である)を示す図である。図5に示されるように、傾き調整部26(Y軸周り傾き調整部262)により光学系21をY軸周りに揺動させ、光学系21のY軸周りの傾き調整をすることにより、受光部22上におけるX方向の像位置を調整することが可能である。
傾き調整部26は、例えば、駆動力発生手段としてのモータ(例えば、ステップモータ)と、駆動力伝達手段としてのギア機構とを有する。傾き調整部26は、X軸周りとY軸周りの2軸の傾きを調整可能であるので、受光部22上における像31の位置をY方向及びX方向に2次元的に移動させることができる。X軸周りの傾き調整により像31の位置をY方向に移動(調整)させることができ、Y軸周りの傾き調整により像31の位置をX方向に移動(調整)することができる。傾き調整部26は、受信制御部24から受け取る移動制御信号に基づいて駆動される。ただし、第2の調整部は、傾き調整部26に限定されない。第2の調整部は、受光部22上において、像31,31aの位置をX方向及びY方向に移動可能な手段であれば、他の構造を持つ機構(例えば、受光部22をX方向及びY方向に移動させる調整機構)であってもよい。
図6は、図4に示されるX軸周りの傾き調整(X軸を中心とする揺動であるヨーイング)によってY方向に移動する通信用の信号光の像31(像群)を示す図である。図6は、光受信機20の傾き調整部26が行う像31(焦点が合っている状態)のY方向の移動の一例を示している。図7は、図5に示されるY軸周りの傾き調整(Y軸を中心とする揺動であるピッチング)によってX方向に移動する通信用の信号光の像31(像群)を示す図である。図7は、光受信機20の傾き調整部26が行う像31(焦点が合っている状態)のX方向の移動の一例を示している。例えば、X軸周り傾き調整部261をX軸周りにプラス方向に駆動したときに像31は、受光部22上におけるマイナスY方向に動く。また、例えば、Y軸周り傾き調整部262をY軸周りにプラス方向に駆動したときに像31は、受光部22におけるマイナスX方向に動く。
図8は、図4に示されるX軸周りの傾き調整(ヨーイング)によってY方向に移動する像位置調整用の信号光の像31a(像群)を示す図である。図8は、光受信機20の傾き調整部26が行う像31a(焦点がずれている状態)の移動の一例を示す。図9は、図5に示されるY軸周りの傾き調整(ピッチング)によってX方向に移動する像位置調整用の信号光の像31a(像群)を示す図である。図9は、光受信機20の傾き調整部26が行う像31a(焦点がずれている状態)の移動の一例を示している。例えば、X軸周り傾き調整部261をX軸周りにプラス方向に駆動したときに像31aは、受光部22上におけるマイナスY方向に動く。また、例えば、Y軸周り傾き調整部262をY軸周りにプラス方向に駆動したときに像31aは、受光部22上におけるマイナスX方向に動く。
図10は、実施の形態1に係る光通信システム1における信号光の像位置調整方法を示すフローチャートである。
先ず、光送信機10と光受信機20によって、光受信機20において所定の焦点ずれが発生するよう焦点調整部25が設定される(ステップS101)。ステップS101の設定は、光送信機10と光受信機20のユーザが焦点調整部25の操作部251を手動操作することによって、行われることができる。焦点調整部25が、駆動力発生手段としてのステップモータを備えている場合には、ステップS101の設定は、ステップモータの動作を制御することによって行われてもよい。焦点調整部25は、例えば、集光光学部23を移動(図1に示される矢印E方向に移動)させることによって、ステップS101の設定を行う。所定の焦点ずれが発生することによって、信号光の像31aはボケ量の大きな像になるので、図5、図8、及び図9に示されるように、像は大きいサイズになる。また、隣接する像31aは互いに重なり部分(図8及び図9において円形で示される像31aの重なり部分であり、濃い網掛け領域である)を有する。
次に、光送信機10及び光受信機20は、X軸周り傾き調整モードにセットされる(ステップS102)。
図11(a)及び(b)は、実施の形態1に係る光受信機20の受光部22におけるY方向の像位置調整に関し、図11(a)は、光送信機10の発光部12における第1の領域R(第1の発光素子群120a)及び第2の領域R(第2の発光素子群120b)内の発光素子を示す図であり、図11(b)は、第1の領域R内の発光素子に対応する第1の受光領域L(第1の像群220a)と第2の領域R内の発光素子に対応する第2の受光領域L(第2の像群220b)とを示す図である。
先ず、発光部12の第1の領域R(第1の発光素子群120a)の発光素子121を発光させ、第2の領域R(第2の発光素子群120b)の発光素子121を発光させる。第1の領域Rの発光素子121の発光と第2の領域Rの発光素子の発光は、同時又は時間をずらして行われることができる。この動作は、例えば、無線によって又は有線の信号線を通して、受信制御部24から送信制御部14へ送信される制御信号に基づいて実行される(ステップS103)。発光部12の第1の領域R(第1の発光素子群120a)から送信される信号光の強度と、発光部12の第2の領域R(第2の発光素子群120b)から送信される信号光の強度とは、等しくなるように設定される。受光部22上には、第1の領域Rの発光素子による第1の受光領域Lの第1の像群220a、第2の領域Rの発光素子による第2の受光領域Lの第2の像群220bが投影される。実施の形態1においては、光送信機10の光学部材13及び光受信機20の集光光学部23により、発光素子の位置と投影された像の位置とは、上下左右が反転している。
受信制御部24は、例えば、受光部22の受光素子群220の中央に配置されている受光素子221を調整用受光素子222とし、調整用受光素子222の検出信号Iを取得する(ステップS104)。
受信制御部24は、調整用受光素子222の検出信号Iに含まれる第1の発光素子群120aからの複数の第1の信号光の内の調整用受光素子222に入射する成分の総和である第1の強度Paと第2の発光素子群120bからの複数の第2の信号光の内の調整用受光素子222に入射する成分の総和である第2の強度Pbとを算出(検出)する(ステップS105)。
受信制御部24は、第1の強度Paと第2の強度Pbを比較し、条件式Pa=Pbが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS107へ進め(ステップS106)、条件式Pa=Pbが真(判断がYES)であれば、処理を次のステップS110へ進める(ステップS106)。
ステップS107では、受信制御部24は、第1の強度Paと第2の強度Pbを比較し、条件式Pa>Pbが真(判断がYES)であれば、処理を次のステップS108へ進め、条件式Pa>Pbが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS109へ進める。
ステップS108では、受信制御部24は、傾き調整部26をX軸周り+方向に1ステップ(駆動力発生手段としてのステップモータの1ステップ)回転させることによって、第1の像群220a及び第2の像群220bを受光部22のマイナスY方向に、1ステップに対応する距離、動かす。
ステップS109では、受信制御部24は、傾き調整部26をX軸周り−方向に1ステップ回転させることによって、第1の像群220a及び第2の像群220bを受光部22のプラスY方向に、1ステップに対応する距離、動かす。
ステップS108又はステップS109の次に、処理はステップS104に戻り、ステップS106の条件式が真(判断がYES)となるまで、第1の像群220a及び第2の像群220bのY方向の位置調整処理を繰り返す。
図12は、実施の形態1に係る光受信機20の受光部22におけるY方向の像位置調整の終了時(図10のステップS106において真)における第1の像群220a及び第2の像群220bを示す図である。図12は、ステップS106の条件式が真となった場合に、受光部22に形成された第1の像群220a及び第2の像群220bを示す。このように、ステップS101からS109の処理によって、第1の受光領域L(第1の像群220a)と第2の受光領域L(第2の像群220b)との中間位置(境界位置)が調整用受光素子222に重なる位置に調整される。
ステップS106の条件式が真となった後、受信制御部24の指示により、光送信機10及び光受信機20がY軸周り傾き調整モードにセットされる(ステップS110)。
図13(a)及び(b)は、実施の形態1に係る光受信機20の受光部22におけるX方向の像位置調整に関し、図13(a)は、光送信機10の発光部12における第3の領域R(第3の発光素子群120c)及び第4の領域R(第4の発光素子群120d)内の発光素子を示す図であり、図13(b)は、第3の領域R内の発光素子に対応する第3の受光領域L(第3の像群220c)と第4の領域R内の発光素子に対応する第4の受光領域L(第4の像群220d)とを示す図である。
先ず、発光部12の第3の領域R(第3の発光素子群120c)の発光素子121を発光させ、第4の領域R(第4の発光素子群120d)の発光素子121を発光させる。第3の領域Rの発光素子121の発光と第4の領域Rの発光素子の発光は、同時又は時間をずらして行われることができる。この動作は、例えば、無線によって又は有線の信号線を通して、受信制御部24から送信制御部14へ送信される制御信号に基づいて実行される(ステップS111)。発光部12の第3の領域R(第3の発光素子群120c)から送信される信号光の強度と、発光部12の第4の領域R(第4の発光素子群120d)から送信される信号光の強度とは、等しくなるように設定される。受光部22上には、第3の領域Rの発光素子による第3の受光領域Lの第3の像群220cと、第4の領域Rの発光素子による第4の受光領域Lの第4の像群220dとが投影される。実施の形態1においては、光送信機10の光学部材13及び光受信機20の集光光学部23により、発光素子の位置と投影された像の位置とは、上下左右が反転している。
受信制御部24は、例えば、受光部22の受光素子群220の中央に配置されている受光素子221を調整用受光素子222とし、調整用受光素子222の検出信号Iを取得する(ステップS112)。
受信制御部24は、調整用受光素子222の検出信号Iに含まれる第3の発光素子群120cからの複数の第3の信号光の内の調整用受光素子222に入射する成分の総和である第3の強度Pcと第4の発光素子群120dからの複数の第4の信号光の内の調整用受光素子222に入射する成分の総和である第4の強度Pdとを算出(検出)する(ステップS113)。
受信制御部24は、第3の強度Pcと第4の強度Pdを比較し、条件式Pc=Pdが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS115へ進め(ステップS114)、条件式Pc=Pdが真(判断がYES)であれば、調整処理を終了する。
受信制御部24は、第3の強度Pcと第4の強度Pdを比較し、条件式Pc>Pdが真(判断がYES)であれば、処理を次のステップS116へ進め、条件式Pa>Pbが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS117へ進める(ステップS115)。
ステップS116では、受信制御部24は、傾き調整部26をY軸周り+方向に1ステップ回転させることによって、第3の像群220c及び第4の像群220dを受光部22のマイナスX方向に動かす。
ステップS117では、受信制御部24は、傾き調整部26をY軸周り−方向に1ステップ回転させることによって、第3の像群220c及び第4の像群220dを受光部22のプラスX方向に動かす。
ステップS116又はステップS117の次に、処理はステップS112に戻り、ステップS114の条件式が真(判断がYES)となるまで、第3の像群220c及び第4の像群220dのX方向の位置調整処理を繰り返す。
図14は、実施の形態1に係る光受信機20の受光部22におけるX方向の像位置調整の終了時(図10のステップS114において真)における第3の像群220c及び第4の像群220dを示す図である。このように、ステップS110からS117の処理によって、第3の受光領域L(第3の像群220c)と第4の受光領域L(第4の像群220d)との中間位置(境界位置)が調整用受光素子222に重なる位置に調整されている。
図15は、実施の形態1に係る光通信システム1における信号光の像位置調整方法の終了後に受光部22に形成された複数の信号光の像31を示す図である。図10のフローチャートに示される調整処理を終了し、焦点調整部25を操作して、焦点が合っている所定の位置に集光光学部23の位置を戻し、発光部12の発光素子121を全て点灯すると、受光部22の受光素子221のそれぞれに複数の信号光の複数の像31が重なる。すなわち、複数の発光素子121と複数の像31とは、1対1に対応するよう調整されている。以上により、複数の発光素子121と複数の受光素子221とを1対1に対応付けするための、調整を終了する。
以上に説明したように、実施の形態1に係る光通信システム1によれば、複数の発光素子121から並列に送信された複数の信号光(像31)を複数の受光素子221によってそれぞれ並列に受信するので、複数チャンネルで光通信することができ、大量のデータを効率的且つ高速に伝送することができる。また、複数の発光素子121と複数の受光素子221とを1対1に対応させているので、伝送効率が高い。
また、実施の形態1に係る光受信機20によれば、複数の発光素子121から並列に送信された複数の信号光(像31)を複数の受光素子221によってそれぞれ並列に受信するので、複数チャンネルで光通信することができ、大量のデータを効率的且つ高速に受信することができる。また、複数の発光素子121と複数の受光素子221とを1対1に対応させているので、伝送効率が高い。
また、実施の形態1に係る信号光の像位置調整方法によれば、複数の発光素子121から並列に送信された複数の信号光の像31を、短時間で正確に光受信機20の複数の受光素子221上に配置することができる。
実施の形態2.
図16は、本発明の実施の形態2に係る光通信システム2の概略構成を示す図である。図16において、図1に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図1に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態2は、光受信機20aの焦点調整部25aが駆動機構251aを有している点及び受信制御部24aが駆動機構251aをも制御する点において、実施の形態1と異なる。この点を除いて、実施の形態2は、実施の形態1と同じである。
焦点調整部25aは、集光光学部23又は集光光学部23を構成する光学素子(稼働レンズ)の一部を図16における左右方向に移動可能とする駆動手段(例えば、駆動機構251a)を有する機構である。これにより受光部22上に形成される像31のボケ量が調節される。したがって、像31を焦点が合っている像(受光部22上に集光する像)にする設定、又は、焦点がずれた像31a(受光部22からずれた位置に集光するボケ量の大きい像)にする設定は、受信制御部24aからの指示に応じて実行される。すなわち、受信制御部24aから受け取る制御信号に基づいて、受光部22上における像31,31aのボケ量が制御される。駆動機構251aは、集光光学部23又は稼働レンズを光軸方向に移動可能に支持するスライド機構と、集光光学部23又は可動レンズに矢印E方向の駆動力を付与する駆動力発生手段としてのモータ(例えば、ステップモータ)及び駆動力伝達手段としてのギア機構とを有することができる。
図17は、実施の形態2に係る光通信システム2の光送信機10の送信制御部14の概略構成を示すブロック図である。送信制御部14は、CPU(中央演算装置)141と、メモリ142と、複数の発光駆動部143とを有する。CPU141は、メモリ142に格納されているプログラムを読み出し実行することによって、プログラムを実行させ、入力される伝送データに基づく発光を発光素子121の各々に実行させるため、発光駆動部143の各々を制御する。送信制御部14は、伝送データを変調するとともに、周波数の異なる波形を識別用信号光として時分割で重畳させた信号光を生成することができる。ただし、送信制御部14は、図17に示されるものに限定されない。
図18(a)及び(b)は、実施の形態2における光送信機10から送信される複数の信号光に含まれる識別用信号光としての識別用信号光を示す図である。複数の発光素子121から送出される識別用信号光151〜156は、互いに周波数が異なる、例えば、矩形波又はサイン波で構成される。識別用信号光の周波数は、発光素子121毎に全て異なるため、識別用信号光によって、複数の発光素子121の内のどの発光素子から送信された信号光であるかを判別することができる。また、識別用信号光は、それぞれの発光駆動部143における、データ変調波形信号(送信データ)に時分割多重されている。この時分割多重は、例えば、ある時間間隔で識別用信号光を挿入して、その後に、変調信号が続くような、多重信号光を送信する方式である。
図19は、実施の形態2に係る光通信システム2における信号光の像位置調整方法を示すフローチャートである。図19は、光送信機10の送信制御部14が実行する処理及び光受信機20aの受信制御部24aが焦点調整部25a及び傾き調整部26に実行させる処理を示す。また、図20は、実施の形態2における受光部22における調整用受光素子222を示す図である。
先ず、受信制御部24aは、所定の焦点ずれが発生(ボケ量が増加する)するように焦点調整部25aを駆動し、集光光学部23(又はその一部の光学素子でる可動レンズ)の位置を変更する(ステップS201)。
次に、発光部12の第1の領域R(第1の発光素子群120a)の発光素子121を発光させ、第2の領域R(第2の発光素子群120b)の発光素子121を発光させる(ステップS202)。第1の領域Rの発光素子121の発光と第2の領域Rの発光素子の発光は、同時又は時間をずらして行われることができる。この動作は、例えば、無線によって又は有線の信号線を通して、受信制御部24から送信制御部14へ送信される制御信号に基づいて実行される。
次に、受信制御部24aは、図20に示される複数の受光素子221の中央に配置されている調整用受光素子222の検出信号Iを取得する(ステップS203)。調整用受光素子222の位置は、発光部12の第1の領域R(第1の発光素子群120a)と第2の領域R(第2の発光素子群120b)とに応じて決められるものであり(すなわち、第1の領域Rと第2の領域Rとの境界位置に応じて決められるものであり)、複数の受光素子221の中央に配置されているもの以外の受光素子とすることも可能である。
図21(a)及び(b)は、実施の形態2に係る光受信機20の受光部22におけるY方向の像位置調整に関し、図21(a)は、光送信機10の発光部12における第1の領域R(第1の発光素子群120a)及び第2の領域R(第2の発光素子群120b)内の発光素子を示す図であり、図21(b)は、第1の領域R内の発光素子に対応する第1の受光領域L(第1の像群220a)と第2の領域R内の発光素子に対応する第2の受光領域L(第2の像群220b)とを示す図である。図21(a)及び(b)は、送信制御部14が信号光の一部として挿入する発光素子121毎の識別用信号光を示す。識別用信号光を識別する記号は、P1〜P25である。発光部12の第1の領域Rからは、識別用信号光P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9、及びP10が送信される。発光部12の第2の領域Rからは、識別用信号光P16、P17、P18、P19、P20、P21、P22、P23、P24、及びP25が送信される。
受信制御部24aは、検出信号Iに含まれる識別用信号光P1〜P25の強度Q1〜Q25を求め、第1の強度Pa及び第2の強度Pbを算出(検出)する(ステップS204)。
ここで、第1の強度Pa及び第2の強度Pbは、次式(1)及び(2)で定義される。
Pa=Q1+Q2+Q3+Q4+Q5+Q6+Q7+Q8+Q9+Q10 …(1)
Pb=Q16+Q17+Q18+Q19+Q20+Q21+Q22+Q23+Q24+Q25 …(2)
ステップS205では、受信制御部24aは、第1の強度Paと第2の強度Pbを比較し、条件式Pa=Pbが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS206へ進め、条件式Pa=Pbが真(判断がYES)であれば、処理を次のステップS209へ進める。
ステップS206では、受信制御部24aは、第1の強度Paと第2の強度Pbを比較し、条件式Pa>Pbが真(判断がYES)であれば、処理を次のステップS207へ進め、条件式Pa>Pbが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS208へ進める。
ステップS207では、受信制御部24aは、傾き調整部26(261)をX軸周りプラス方向に1ステップ回転させることによって、第1の像群220a及び第2の像群220bを受光部22のマイナスY方向に動かす。
ステップS208では、受信制御部24aは、傾き調整部26(261)をX軸周りマイナス方向に1ステップ回転させることによって、第1の像群220a及び第2の像群220bを受光部22のプラスY方向に動かす。
ステップS207又はステップS208の後、処理はステップS203に戻り、ステップS205での判断が真となるまで処理を繰り返す。
図22は、実施の形態2に係る光受信機20aの受光部22におけるY方向の像位置調整の終了時(図19のステップS205において真)における第1の像群220a及び第2の像群220bを示す図である。このように、ステップS201からS208の処理によって、第1の受光領域L(第1の像群220a)と第2の受光領域L(第2の像群220b)との中間位置(境界位置)が調整用受光素子222に重なる位置に調整されている。
次に、発光部12の第3の領域R(第3の発光素子群120c)の発光素子121を発光させ、第4の領域R(第4の発光素子群120d)の発光素子121を発光させる(ステップS209)。第3の領域Rの発光素子121の発光と第4の領域Rの発光素子の発光は、同時又は時間をずらして行われることができる。この動作は、例えば、無線によって又は有線の信号線を通して、受信制御部24aから送信制御部14へ送信される制御信号に基づいて実行される。
次に、受信制御部24aは、図20に示される複数の受光素子221の中央に配置されている調整用受光素子222の検出信号Iを取得する(ステップS210)。
図23(a)及び(b)は、実施の形態2に係る光受信機20aの受光部22におけるX方向の像位置調整に関し、図23(a)は、光送信機10の発光部12における第3の領域R(第3の発光素子群120c)及び第4の領域R(第4の発光素子群120d)内の発光素子を示す図であり、図23(b)は、第3の領域R内の発光素子に対応する第3の受光領域L(第3の像群220c)と第4の領域R内の発光素子に対応する第4の受光領域L(第4の像群220d)とを示す図である。図23(a)及び(b)は、送信制御部14が信号光の一部として挿入する発光素子121毎の識別用信号光を示す。識別用信号光を識別する記号は、P1〜P25である。第3の領域Rからは、識別用信号光P1、P2、P6、P7、P11、P12、P16、P17、P21、及びP22が送信される。第4の領域Rからは、識別用信号光P4、P5、P9、P10、P14、P15、P19、P20、P24、及びP25が送信される。
受信制御部24aは、検出信号Iに含まれる識別用信号光P1〜P25の強度Q1〜Q25を求め、第3の強度Pc及び第4の強度Pdを算出(検出)する(ステップS211)。ここで、第3の強度Pc及び第4の強度Pdは、次式(3)及び(4)で定義される。
Pc=Q1+Q2+Q6+Q7+Q11+Q12+Q16+Q17+Q21+Q22
…(3)
Pd=Q4+Q5+Q9+Q10+Q14+Q15+Q19+Q20+Q24+Q25
…(4)
ステップS212では、受信制御部24aは、第3の強度Pcと第4の強度Pdを比較し、条件式Pc=Pdが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS213へ進め、条件式Pa=Pbが真(判断がYES)であれば、像位置調整処理を終了する。
ステップS213では、受信制御部24aは、第3の強度Pcと第4の強度Pdを比較し、条件式Pc>Pdが真(判断がYES)であれば、処理を次のステップS214へ進め、条件式Pc>Pdが偽(判断がNO)であれば、処理を次のステップS215へ進める。
ステップS214では、受信制御部24aは、傾き調整部26(262)をY軸周りプラス方向に1ステップ回転させることによって、第3の像群220c及び第4の像群220dを受光部22のマイナスX方向に動かす。
ステップS215では、受信制御部24aは、傾き調整部26(262)をY軸周りマイナス方向に1ステップ回転させることによって、第3の像群220c及び第4の像群220dを受光部22のプラスX方向に動かす。
ステップS214又はステップS215の次に、処理はステップS210に戻り、ステップS212の条件式が真(判断がYES)となるまで、第3の像群220c及び第4の像群220dのX方向の位置調整処理を繰り返す。
図24は、実施の形態2に係る光受信機20aの受光部22におけるX方向の像位置調整の終了時(図19のステップS212において真)における第3の像群220c及び第4の像群220dを示す図である。このように、ステップS209からS215の処理によって、第3の受光領域L(第3の像群220c)と第4の受光領域L(第4の像群220d)との中間位置(境界位置)が調整用受光素子222に重なる位置に調整されている。以上により、複数の発光素子121と複数の受光素子221とを1対1に対応付けするための調整を終了する。
以上に説明したように、実施の形態2に係る光通信システム2によれば、複数の発光素子121から並列に送信された複数の信号光(像31)を複数の受光素子221によってそれぞれ並列に受信するので、複数チャンネルで光通信することができ、大量のデータを効率的且つ高速に伝送することができる。また、複数の発光素子121と複数の受光素子221とを1対1に対応させているので、伝送効率が高い。
また、実施の形態2に係る光受信機20aによれば、複数の発光素子121から並列に送信された複数の信号光(像31)を複数の受光素子221によってそれぞれ並列に受信するので、複数チャンネルで光通信することができ、大量のデータを効率的且つ高速に受信することができる。また、複数の発光素子121と複数の受光素子221とを1対1に対応させているので、伝送効率が高い。
また、実施の形態2に係る信号光の像位置調整方法によれば、複数の発光素子121から並列に送信された複数の信号光の像31を、調整開始を指示する操作入力をするだけで、短時間で正確に光受信機20の複数の受光素子221上に配置することができる。
変形例.
図25は、上記実施の形態1及び2に係る光通信システムの光受信機の変形例の構成を示すハードウェア構成図である。図1及び図16に示される光受信機の受信制御部24,24aは、半導体集積回路によって構成することが可能であるが、ソフトウェアとしてのプログラムを格納する記憶装置としてのメモリ91と、メモリ91に格納されたプログラムを実行する情報処理部としてのプロセッサ92とを用いて(例えば、コンピュータにより)実現してもよい。なお、図1及び図16に示される光受信機の受信制御部24,24aの一部を、図25に示されるメモリ91と、プログラムを実行するプロセッサ92とによって実現してもよい。
1,2 光通信システム、 10 光送信機、 11 光学系、 12 発光部、 13 光学部材、 14 送信制御部、 20,20a 光受信機、 21 光学系、 22 受光部、 23 集光光学部、 24,24a 受信制御部、 25,25a 焦点調整部(第1の調整部)、 26 傾き調整部(像位置調整部、第2の調整部)、 31 像(信号光)、 120 発光素子群、 121 発光素子、 220 受光素子群、 221 受光素子、 222 調整用受光素子、 261 X軸回り傾き調整部(Y方向像位置調整部)、 262 Y軸周り傾き調整部(X方向像位置調整部)、 R 第1の領域、 R 第2の領域、 R 第3の領域、 R 第4の領域、 L 第1の像群、 L 第2の像群、 L 第3の像群、 L 第4の像群。

Claims (11)

  1. 光送信機と光受信機とを備えた光通信システムであって、
    前記光送信機は、
    複数の信号光を並列に送信する複数の発光素子を含む発光部と、
    前記複数の発光素子を制御する送信制御部と、
    を有し、
    前記光受信機は、
    前記複数の信号光を受信する複数の受光素子を含む受光部と、
    前記受光部に前記複数の信号光の像を含む像群を形成する集光光学部と、
    前記集光光学部の焦点を前記受光部上又は前記受光部から離れた位置に設定する第1の調整部と、
    前記受光部における前記像群の位置を変更する第2の調整部と、
    前記第2の調整部を制御する受信制御部と、
    を有し、
    前記第1の調整部によって前記焦点が前記受光部から離れた位置に設定されており、且つ、前記送信制御部が前記発光部における予め決められた領域内の発光素子に調整用の信号光を送信させるときに、前記受信制御部は、前記複数の受光素子の内の予め決められた調整用受光素子の出力信号の強度に基づいて、前記第2の調整部を制御する
    ことを特徴とする光通信システム。
  2. 前記複数の発光素子は、複数行複数列に配列されていることを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
  3. 前記複数の受光素子は、複数行複数列に配列されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光通信システム。
  4. 前記複数の発光素子と前記複数の受光素子は、1対1に対応することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光通信システム。
  5. 前記第1の調整部は、
    前記集光光学部を、前記集光光学部の前記焦点を前記受光部に近付ける方向及び前記受光部から遠ざける方向に移動可能に支持する機構と、
    前記焦点を移動させる力がユーザによって加えられる操作部と
    を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光通信システム。
  6. 前記第1の調整部は、
    前記集光光学部を、前記集光光学部の前記焦点を前記受光部に近付ける方向及び前記受光部から遠ざける方向に移動可能に支持する機構と、
    前記焦点を移動させる駆動力を付与する駆動部と
    を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光通信システム。
  7. 前記第1の調整部によって前記集光光学部の前記焦点が前記受光部から離れた位置に設定されたときに、前記受光部上における前記複数の信号光の像の内の、互いに隣接する像の端部が重なり領域を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の光通信システム。
  8. 前記第2の調整部は、
    前記受光部と前記集光光学部とを含む光学系を第1の軸周りに揺動させる第1の傾き調整部と、
    前記光学系を前記第1の軸に直交する第2の軸周りに揺動させる第2の傾き調整部と、
    を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の光通信システム。
  9. 前記受信制御部は、
    前記複数の発光素子の内の第1の領域内の第1の発光素子群が発光したときと、前記複数の発光素子の内の第2の領域内の第2の発光素子群が発光したときの、前記複数の受光素子の内の、前記第1の領域と前記第2の領域との境界位置に対応する位置にある前記調整用受光素子の検出信号の強度に基づいて、前記第2の調整部に、前記受光部における前記像群の第1方向の位置を変更させ、
    前記複数の発光素子の内の第3の領域内の第3の発光素子群が発光したときと、前記複数の発光素子の内の第4の領域内の第4の発光素子群が発光したときの、前記複数の受光素子の内の、前記第3の領域と前記第4の領域との境界位置に対応する位置にある前記調整用受光素子の検出信号の強度に基づいて、前記第2の調整部に、前記受光部における前記像群の前記第1方向に直交する第2方向の位置を変更させる
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の光通信システム。
  10. 光送信機の発光部の複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光を受信する光受信機であって、
    前記複数の信号光を受信する複数の受光素子を含む受光部と、
    前記受光部に前記複数の信号光の像を含む像群を形成する集光光学部と、
    前記集光光学部の焦点を前記受光部上又は前記受光部から離れた位置に設定する第1の調整部と、
    前記受光部における前記像群の位置を変更する第2の調整部と、
    前記第2の調整部を制御する受信制御部と、
    を有し、
    前記第1の調整部によって前記焦点が前記受光部から離れた位置に設定されており、且つ、前記発光部における予め決められた発光領域内の発光素子が調整用の信号光を送信するときに、前記受信制御部は、前記複数の受光素子の内の予め決められた調整用受光素子の出力信号の強度に基づいて、前記第2の調整部を制御する
    ことを特徴とする光受信機。
  11. 光送信機の発光部の複数の発光素子から並列に送信された複数の信号光の像を含む像群の光受信機の受光部上における位置を調整する方法であって、
    前記光受信機の集光光学部の焦点を前記受光部から離れた位置に設定するステップと、
    前記発光部における予め決められた領域内の発光素子に予め決められた調整用信号光を送信させるステップと、
    前記調整用信号光が照射される前記受光部の前記複数の受光素子の内の予め決められた調整用受光素子の出力信号の強度に基づいて、前記受光部における前記像群の位置を変更するステップと
    を有することを特徴とする信号光の像位置調整方法。
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