JP2017220125A - 警告マット装置、及び警告マット装置給電方法 - Google Patents

警告マット装置、及び警告マット装置給電方法 Download PDF

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和宏 神
山崎 浩
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Abstract

【課題】シート体の上面に突起を設けることなく、一般の歩行者と視覚障害者の双方に対して注意を喚起できるようにする。
【解決手段】本発明に係る警告マット装置1は、立ち入りを規制するシート体2が中央部に膨張部2aを有し、全周縁が床3に当接する当接部2bから成り、膨張部2aから当接部2bにかけて徐々に下降する傾斜部2cを有する形状に形成されており、シート体2の裏面側に配置された非接触受電部4、及び非接触受電部4に電力を供給する非接触給電部5と、シート体2の膨張部2aの裏面に取り付けられて、非接触給電部5から非接触受電部4に供給された電力によって起動し、シート体2に押圧力が与えられたときに警告を発する警告装置6とを備えており、警告装置6の厚さ寸法は、膨張部2aの裏面とこの裏面に対向する床3との間隔よりも小さな寸法に設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベーターの乗り場の床やエスカレーターの乗降口の床等の接地面に載置されて立ち入りを規制する警告マット装置、及び警告マット装置給電方法に関する。
エレベーターの保守点検等が行われる場合に、昇降路の出入りに際して乗り場のドアを開放することが必要になる。また、エスカレーターの補修工事等が行われる場合に、通常はエスカレーターの利用者が上を通過する機械室の蓋を取り外して作業が行われることがある。このような場合に、形成された開口部を柵などで囲み、柵の周囲に工事中であることを警告するシート体を載置することも行われている。
このようなシート体は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1には、視覚障害者誘導用点字シートが開示されており、この点字シートは、黄色の色彩で形成され、線状突起を有する線状ブロックと、点状突起を有する点状ブロックとを備え、これらの線状ブロック及び点状ブロックによって視覚障害者に対して注意を喚起するようにしている。
特開2004−190462号公報
特許文献1に開示された視覚障害者誘導用点字シートでは、視覚障害者のための線状突起及び点状突起が上面に形成されていることから、これらの突起に一般の歩行者あるいは視覚障害者の足が引っ掛かって点字シートがずれたり、めくれたりする虞がある。これを防ぐために、点字シートの周囲をテープ等で固定することが必要になる。また、点字シートを撤収する際には、テープ等を剥がす作業が必要になる。このようなことから従来技術にあっては、点字シートの設置作業が煩雑になりやすい問題がある。
上記課題を解決するために、本発明の目的は、シート体の上面に突起を設けることなく、一般の歩行者と視覚障害者の双方に対して注意を喚起することができる警告マット装置、及び警告マット装置給電方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る警告マット装置は、接地面に載置されて立ち入りを規制するシート体を備えた警告マット装置であって、前記シート体は、中央部に膨張部を有し、全周縁が前記接地面に当接する当接部から成り、前記膨張部から前記当接部にかけて徐々に下降する傾斜部を有する形状に形成されており、前記シート体の裏面側に配置された受電部、及び前記受電部に電力を供給する給電部と、前記シート体の前記膨張部の裏面に取り付けられて、前記給電部から前記受電部に供給された電力によって起動し、前記シート体に押圧力が与えられたときに警告を発する警告装置とを備えており、前記警告装置の上下方向に沿う厚さ寸法は、前記シート体の前記膨張部の裏面と、前記膨張部の裏面に対向する前記接地面との間隔よりも小さな寸法に設定されていることを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る警告マット装置給電方法は、接地面に載置されて立ち入りを規制するシート体を有し前記シート体は、中央部に膨張部を有し、全周縁が前記接地面に当接する当接部から成り、前記膨張部から前記当接部にかけて徐々に下降する傾斜部を有する形状に形成されており、前記シート体の裏面側に配置された非接触受電部、及び前記非接触受電部に電力を供給する非接触給電部と、前記シート体の前記膨張部の裏面に取り付けられて、前記非接触給電部から前記非接触受電部に供給された電力によって起動し、前記シート体に押圧力が与えられたときに警告を発する警告装置とを備えており、前記警告装置の上下方向に沿う厚さ寸法は、前記シート体の前記膨張部の裏面と、前記膨張部の裏面に対向する前記接地面との間隔よりも小さな寸法に設定されている警告マット装置の前記非接触受電部に、前記非接触給電部から電力を供給する警告マット装置給電方法であって、前記非接触受電部が配置された前記シート体の裏面に対応する前記シート体の上面部分に、前記非接触給電部を配置し、この状態で前記非接触受電部に前記非接触給電部から前記シートを介して電力を供給することを特徴としている。
本発明に係る警告マット装置、及び警告マット装置給電方法によれば、当該警告マット装置の接地面に対する設置作業を従来よりも簡単に、能率良く行うことができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る警告マット装置の一実施形態の要部構成を示す側断面図である。 工事現場における設置状態を示す本実施形態に係る警告マット装置の平面図である。 給電時の状態を示す本実施形態に係る警告マット装置の平面図である。 本実施形態に係る警告マット装置に備えられた警告装置を示すブロック図である。
以下、本発明に係る警告マット装置、及び警告マット装置給電方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る警告マット装置1は、接地面を形成する例えばエレベーターの乗り場の床3に載置されて、一般の歩行者及び視覚障害者の立ち入りを規制するシート体2を備えている。このシート体2の上面の色は、識別力が高い色彩、例えば明るい黄色に形成されている。このシート体2は、上面が滑らかに形成された例えば硬質ゴムから成り、適度の剛性を有すると共に、人に踏まれることにより撓む可撓性を有している。
また、このシート体2は四角形状に形成されており、中央部に膨らみ部すなわち膨張部2aを有し、全周縁が床3に当接する当接部2bから成り、膨張部2aから当接部2bにかけて徐々にゆるやかに下降する傾斜部2cを有する形状に形成されている。このシート体2の上面には何らの突起も形成されていない。
また本実施形態に係る警告マット装置1は、シート体2の裏面側に配置された受電部、例えば非接触受電部4と、この非接触受電部4に電力を供給する給電部、例えば非接触給電部5とを備えている。これらの非接触受電部4及び非接触給電部5は、薄型のシートコイルから成っている。非接触給電部5にはコンバーターが接続されており、コンバーターは例えば商用電源に接続可能となっている。
図1,図4に示すように、本実施形態に係る警告マット装置1は、シート体2の膨張部2aの裏面に取り付けられて、非接触給電部5から非接触受電部4に供給された電力によって起動し、シート体2が一般の歩行者または視覚障害者によって踏まれ、このシート体2に押圧力が与えられたときに警告を発する警告装置6を備えている。
前述のように警告装置6は、シート体2の裏面側の中央部に取り付けられ、非接触受電部4は、シート体2の隅角部付近に取り付けられている。これらの非接触受電部4と警告装置6とは、図示しない信号線によって接続されている。
警告装置6は、非接触受電部4から供給された電流を整流する整流部6aと、この整流部6aで整流された電力を蓄える例えば二重層コンデンサから成る蓄電部6bと、この蓄電部6bに蓄えられた電力によりそれぞれ起動し、シート体2に押圧力が与えられたことを検知する検知部と、この検知部でシート体2に押圧力が与えられたことが検知されたときに警告を発する警告部とを備えている。
前述した検知部は、シート体2の裏面と床3との間に形成された図1に示す空間部7における空気圧の変化を検知する空気圧センサ6cから成っている。また、前述した警告部は、音声あるいは音響等の警告音を発生させる警告音発生部6dから成っている。
このように構成された本実施形態に係る警告マット装置1の非接触受電部4に、非接触給電部5から電力を供給する給電方法は、図3に示すように、非接触受電部4が配置されたシート体2の裏面に対応するシート体2の上面部分に、非接触給電部5を接触させて配置し、この状態で非接触給電部5を例えばシート体2に貼り付け固定し、非接触受電部4に非接触給電部5からシート体2を介して電力を供給するものである。
この状態で非接触給電部5に図示しない商用電源、コンバーターを介して所定の周波数と電流の電力を供給することによって、非接触給電部5に変動磁界が発生する。非接触受電部4は、非接触給電部5に発生した変動磁界による電磁誘導によって発電を行い、発電した電力は警告装置6の整流部6aに送られる。整流部6aで非接触受電部4から送られた電力が整流され、整流された電力は蓄電部6bに蓄えられる。この蓄電部6bに蓄えられた電力は、空気圧センサ6c及び警告音発生部6dに供給される。これにより空気圧センサ6c及び警告音発生部6dが起動する。すなわち作動可能状態に保たれる。
エレベーターの保守点検に際しては、前述したように昇降路への出入りに際して乗り場のドアが開放されるが、このドアの解放によって形成された開口部方向への一般の歩行者、及び視覚障害者の立ち入りを阻止するために、図3に示す状態から非接触給電部5を取外した図2に示す状態の警告マット装置1が、開口部近傍の乗り場の床3上に載置される。
このように警告マット装置1が床3に載置された状態では、図1に示すように、シート体2の全周縁の当接部2bは床3に当接し、シート体2の中央部に形成された膨張部2aは床3から離れ、シート体2の膨張部2aの裏面に取り付けられた警告装置6は、床3から浮いた状態に保持される。
このようなシート体2を含む警告マット装置1の設置状態では、一般の歩行者の開口部方向への侵入は、シート体2の上面の明るい黄色を歩行者が目視することによって基本的に規制される。
また、一般の歩行者あるいは視覚障害者が警告マット装置1のシート体2方向に進んでシート体2を踏んだときには、シート体2の下方に形成された空間部7の空気圧が変化する。この空気圧の変化が警告装置6の空気圧センサ6cによって検知され、この空気圧センサ6cの検知に応じて警告音発生部6dが作動し、警告音を発生する。この警告音によって一般の歩行者あるいは視覚障害者は注意喚起され、一般の歩行者あるいは視覚障害者の開口部方向への侵入が阻止される。
以上のように、本実施形態に係る警告マット装置1は、シート体2の上面に突起を設けることなく、一般の歩行者と視覚障害者の双方に対して注意喚起することができる。シート体2の上面に突起を設けることが無いので、シート体2に一般の歩行者あるいは視覚障害者の足が突起に引っ掛かってシート体2がずれたり、めくれたりする事態を抑えることができる。したがって、シート体2を床3に固定するテープ貼り付け作業等を要することなくシート体2を床3に載置することができ、また、載置されたシート体2を含む警告マット装置1を容易に撤収することができる。このように本実施形態に係る警告マット装置1は、床3に対する設置作業を簡単に、能率良く行うことができる。
また、シート体2の上面に突起を設けることが無く、したがって一般の歩行者及び視覚障害者の足が突起に接触し突起を介して不要な力がシート体2に与えられ事態を生じることが無く、これによりシート体2の耐久性を向上させることができる。
また、前述のようにして行う警告マット装置1の非接触受電部4への非接触給電部5からの電力の供給方法、すなわち警告マット装置給電方法によれば、非接触受電部4に対応するシート体2の上面部分に単に非接触給電部5を載置して貼り付けて、非接触給電部5から非接触受電部4に電力を供給すればよく、非接触受電部4に対する給電作業を容易に行うことができる。
なお、前述した実施形態にあっては、シート体2が硬質ゴムによって構成されているが、硬質ゴムに代えて硬質プラスチック、あるいは金属薄板によって構成されていてもよい。
また、前述した実施形態では、非接触受電部4に電力を供給するに際し、非接触給電部5をシート体2の上面に配置したが、シート体2の裏面側に非接触給電部5を挿入して、非接触受電部4に電力を供給してもよい。また、警告装置6の下部に非接触受電部4を取り付け、この状態の非接触受電部4に、シート体2の裏面側に挿入した非接触給電部5から電力を供給するようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、非接触受電部4及び非接触給電部5が薄型のシートコイルによって構成されているが、これらの非接触受電部4及び非接触給電部5が、積層したシートコイル、あるいは磁気コアに巻かれた薄型コイルによって構成されていてもよい。
また、前述した実施形態では、警告装置6の検知部が空気圧センサ6cから成っているが、空気圧センサ6cに代えて、シート体2が踏まれたことによる衝撃や振動を検知する加速度検知センサを設けた構成にしてもよい。
また、警告装置6の警告部が警告音発生部6dによって構成されているが、この警告音発生部6dに代えて警告部が、検知部から出力された検知信号に応じて振動を発生させる振動発生部によって構成されていてもよい。
また、前述した実施形態は、非接触受電部4が取り付けられた裏面に対応する非接触給電部5が設置されるシート体2の上面部分には何も表示がなされていないが、この非接触給電部5が設置される上面部分に、非接触受電部4に対応する非接触給電部5の設置箇所であることを表示するマークや文字を形成してもよい。このようにすると、非接触給電部5をシート体2の上面に簡単に設置することができる。
また、前述した実施形態では、非接触給電部5の電力として商用電源を用いたが、特定のバッテリを設け、この特定のバッテリからの電力を非接触給電部5に供給するようにしてもよい。
なお、前述した実施形態では、警告マット装置1をエレベーターの乗り場の床3に設置してあるが、この警告マット装置1をエスカレーターの乗降口の床に配置してもよく、また、エレベーターの乗り場の床やエスカレーターの乗降口の床とは異なる平坦な接地面を有する箇所に、注意喚起するための装置として設置してもよい。
本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前述した実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
1・・警告マット装置、2・・シート体、2a・・膨張部、2b・・当接部、2c・・傾斜部、3・・床(接地面)、4・・非接触受電部、5・・非接触給電部、6・・警告装置、6a・・整流部、6b・・蓄電部、6c・・空気圧センサ(検知部)、6d・・警告音発生部(警告部)、7・・空間部

Claims (5)

  1. 接地面に載置されて立ち入りを規制するシート体を備えた警告マット装置であって、
    前記シート体は、中央部に膨張部を有し、全周縁が前記接地面に当接する当接部から成り、前記膨張部から前記当接部にかけて徐々に下降する傾斜部を有する形状に形成されており、
    前記シート体の裏面側に配置された受電部、及び前記受電部に電力を供給する給電部と、
    前記シート体の前記膨張部の裏面に取り付けられて、前記給電部から前記受電部に供給された電力によって起動し、前記シート体に押圧力が与えられたときに警告を発する警告装置とを備えており、
    前記警告装置の上下方向に沿う厚さ寸法は、前記シート体の前記膨張部の裏面と、前記膨張部の裏面に対向する前記接地面との間隔よりも小さな寸法に設定されていることを特徴とする警告マット装置。
  2. 請求項1に記載の警告マット装置であって、
    前記受電部は非接触受電部から成り、前記給電部は非接触給電部から成ることを特徴とする警告マット装置。
  3. 請求項2に記載の警告マット装置であって、
    前記警告装置は、前記非接触受電部から供給された電流を整流する整流部と、前記整流部で整流された電力を蓄える蓄電部と、前記蓄電部に蓄えられた電力によりそれぞれ起動し、前記シート体に押圧力が与えられたことを検知する検知部、及び前記検知部で前記シート体に押圧力が与えられたことが検知されたときに警告を発する警告部とを備えることを特徴とする警告マット装置。
  4. 請求項3に記載の警告マット装置であって、
    前記警告装置の前記検知部は、前記シート体の裏面と前記接地面との間に形成された空間部における空気圧の変化を検知する空気圧センサから成ることを特徴とする警告マット装置。
  5. 接地面に載置されて立ち入りを規制するシート体を有し前記シート体は、中央部に膨張部を有し、全周縁が前記接地面に当接する当接部から成り、前記膨張部から前記当接部にかけて徐々に下降する傾斜部を有する形状に形成されており、前記シート体の裏面側に配置された非接触受電部、及び前記非接触受電部に電力を供給する非接触給電部と、前記シート体の前記膨張部の裏面に取り付けられて、前記非接触給電部から前記非接触受電部に供給された電力によって起動し、前記シート体に押圧力が与えられたときに警告を発する警告装置とを備えており、前記警告装置の上下方向に沿う厚さ寸法は、前記シート体の前記膨張部の裏面と、前記膨張部の裏面に対向する前記接地面との間隔よりも小さな寸法に設定されている警告マット装置の前記非接触受電部に、前記非接触給電部から電力を供給する警告マット装置給電方法であって、
    前記非接触受電部が配置された前記シート体の裏面に対応する前記シート体の上面部分に、前記非接触給電部を配置し、この状態で前記非接触受電部に前記非接触給電部から前記シート体を介して電力を供給することを特徴とする警告マット装置給電方法。
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