JP2017219484A - 粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法 - Google Patents

粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流速の異常を検査可能な粒子検出装置を提供する。【解決手段】所定の粒子を含む流体に検査光を照射する光源10と、検査光を照射された所定の粒子で生じる反応光を検出し、アナログ信号を出力する受光素子20A、20B、50と、アナログ信号を一定のサンプリングレートでデジタル信号に変換するアナログデジタル(A/D)変換回路23A、23B、53と、デジタル信号のピークの大きさに基づき、流体の流速を検査する検査部301と、を備える粒子検出装置。【選択図】 図1

Description

本発明は環境評価技術に関し、粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法に関する。
バイオクリーンルーム等のクリーンルームにおいては、粒子検出装置を用いて、飛散している微生物粒子や非微生物粒子が検出され、記録される。粒子の検出結果から、クリーンルームの空調機器の劣化具合を把握可能である。また、クリーンルームで製造された製品に、参考資料として、クリーンルーム内の粒子の検出記録が添付されることもある。光学式の粒子検出装置は、例えば、クリーンルーム中の気体を吸引し、吸引した気体に励起光を照射する。気体に微生物粒子や非微生物蛍光粒子が含まれていると、励起光を照射された粒子が蛍光を発するため、気体に含まれる微生物粒子や非微生物蛍光粒子の数や大きさ等を検出することが可能となる。また、クリーンルーム以外でも、流体中の粒子を正確に検出する技術が望まれている(例えば、特許文献1、2参照。)。ここで、流体は、気体に限られず、液体も含む。
特開平11−14534号公報 特開2013−170872号公報
粒子検出装置においては、励起光を照射される流体の流速、及び流速から算出される流量が、流体に含まれる粒子の検出精度に影響を与えうる。そのため、粒子検出装置における流体の流速に関する規格も存在する。そこで、本発明は、流速の異常を検査可能な粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様によれば、(a)所定の粒子を含む流体に検査光を照射する光源と、(b)検査光を照射された所定の粒子で生じる反応光を受光し、アナログ信号を出力する受光素子と、(c)アナログ信号を一定のサンプリングレートでデジタル信号に変換するアナログデジタル変換回路と、(d)デジタル信号のピークの大きさに基づき、流体の流速を検査する検査部と、を備える、粒子検出装置が提供される。
上記の粒子検出装置において、検査部が、デジタル信号のピークの大きさが所定の閾値より小さい場合、流体の流速が所定の流速より速いと判定してもよい。また、検査部が、デジタル信号のパルス幅が所定のパルス幅より狭い場合、流体の流速が所定の流速より速いと判定してもよい。
上記の粒子検出装置において、反応光が蛍光であってもよい。反応光が散乱光であってもよい。
また、本発明の態様によれば、(a)粒子検出装置において、所定の粒子を含む流体に検査光を照射することと、(b)検査光を照射された所定の粒子で生じる反応光を受光し、アナログ信号を出力することと、(c)アナログ信号を一定のサンプリングレートでデジタル信号に変換することと、(d)デジタル信号のピークの大きさに基づき、流体の流速を検査することと、を備える、粒子検出装置の検査方法が提供される。
上記の粒子検出装置の検査方法における、検査することにおいて、デジタル信号のピークの大きさが所定の閾値より小さい場合、流体の流速が所定の流速より速いと判定してもよい。また、検査することにおいて、デジタル信号のパルス幅が所定のパルス幅より狭い場合、流体の流速が所定の流速より速いと判定してもよい。
上記の粒子検出装置の検査方法において、反応光が蛍光であってもよい。反応光が散乱光であってもよい。
本発明によれば、流速の異常を検査可能な粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法を提供可能である。
本発明の実施の形態に係る粒子検出装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る粒子検出装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係るアナログ信号の模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係るアナログ信号及びデジタル信号の模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係るアナログ信号の模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係るアナログ信号及びデジタル信号の模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係るデジタル信号の模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係るデジタル信号のピーク電圧の頻度を示す模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係る流量とピーク電圧の最頻値との関係を示す模式的なグラフである。 本発明の実施の形態に係る粒子検出装置の検査方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る粒子検出装置の検査方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る粒子検出装置の検査方法を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号で表している。但し、図面は模式的なものである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を照らし合わせて判断するべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
実施の形態に係る粒子検出装置は、図1に示すように、所定の粒子を含む流体に検査光を照射する光源10と、検査光を照射された所定の粒子で生じる反応光を検出し、アナログ信号を出力する受光素子20A、20B、50と、アナログ信号を一定のサンプリングレートでデジタル信号に変換するアナログデジタル(A/D)変換回路23A、23B、53と、デジタル信号のピークの大きさに基づき、流体の流速を検査する検査部301と、を備える。流体とは、気体及び液体を含む。以下においては、流体が気体である例を説明する。
図2に示すように、実施の形態に係る粒子検出装置は、検出チャンバ30を備える。検出チャンバ30には、入口ノズル210及び出口ノズル215が設けられている。入口ノズル210の先端と、出口ノズル215の先端と、は、対向している。入口ノズル210には、収集された気体が流れてくる入口流路255が接続されている。入口流路255から流れてきた気体は、入口ノズル210の先端から検出チャンバ30内に流入し、出口ノズル215の先端から検出チャンバ30の外に排出される。入口ノズル210及び出口ノズル215は、検出チャンバ30内を通る気流40を画定する。
光源10は、検査対象の流体の流れである気流40に向けて、検査光として、単波長又は広帯域波長の励起光を照射する。光源10としては、例えば、発光ダイオード(LED)及びレーザが使用可能である。励起光の波長は、例えば250ないし550nmである。励起光は、可視光であっても、紫外光であってもよい。励起光が可視光である場合、励起光の波長は、例えば400ないし550nmの範囲内であり、例えば405nmである。励起光が紫外光である場合、励起光の波長は、例えば300ないし380nmの範囲内であり、例えば340nmである。ただし、励起光の波長は、これらに限定されない。
励起光は、例えば、気流40内において、焦点を結ぶ。励起光と、気流40と、が、交差する部分は、粒子監視域(インターロゲーションゾーン)230と呼ばれることもある。
入口ノズル210と出口ノズル215の間の粒子監視域230から粒子が検出チャンバ30内に拡散しないよう、入口流路255内の気体の一部を、入口ノズル210の先端を迂回して検出チャンバ30内に導く迂回流路235が設けられている。迂回流路235には、オリフィス240、フィルタ245、及び迂回流量計250が設けられている。オリフィス240は、迂回流路235から検出チャンバ30に向かう気体の流量を調整する。フィルタ245は、気体から粒子等を除去する。迂回流量計250は、迂回流路235を流れる気体の流量を計測する。入口流路255から迂回流路235に迂回しない気体の流量と、入口流路255から迂回流路235に迂回する気体の流量と、の比は、正常であれば一定である。
迂回流路235は、粒子監視域230から離れた位置で検出チャンバ30に接続される。検出チャンバ30の内部に流入する気体の全流量は、入口ノズル210の先端から流入する気体の流量と、迂回流路235から流入する気体の流量と、の合計に相当する。迂回流路235から検出チャンバ30に流入した気体による圧力は、入口ノズル210の先端と出口ノズル215の先端との間の気流40が、検出チャンバ30内に拡散することを抑制する。これにより、入口ノズル210の先端から検出チャンバ30内に流入した気体に含まれる粒子が、検出チャンバ30内に拡散することが抑制される。
出口ノズル215には、出口流路260が接続されている。出口流路260には、フィルタ265、出口流量計270、吸引機275、及びフィルタ280が設けられている。検出チャンバ30の内部に流入した気体の全流量に相当する流量の気体が、出口流路260を介して、検出チャンバ30から排出される。フィルタ265は、出口流量計270に粒子が付着することを抑制する。出口流量計270は、出口流路260を流れる気体の流量を計測する。吸引機275は、粒子監視域230を横切った気体を出口流路260に引き込むための十分な負圧を、出口ノズル215に供給する。これにより、検出チャンバ30内の圧力が、出口ノズル215内の圧力を超過する。なお、入口ノズル210内の圧力は、検出チャンバ30内の圧力を超過するように設定される。
粒子検出装置が検出対象とする粒子は、微生物等を含む生体物質、細胞、化学物質、ごみ、ちり、及び埃等のダスト等を含む。微生物の例としては細菌及び真菌が含まれる。細菌の例としては、グラム陰性菌及びグラム陽性菌が挙げられる。グラム陰性菌の例としては、大腸菌が挙げられる。グラム陽性菌の例としては、表皮ブドウ球菌、枯草菌、マイクロコッカス、及びコリネバクテリウムが挙げられる。真菌の例としては、黒カビ等のアスペルギルスが挙げられる。ただし、微生物はこれらに限定されない。
図1に示すように、光源10には、光源10に電力を供給する光源駆動電源11が接続されている。光源駆動電源11には、光源10に供給される電力を制御する電源制御装置12が接続されている。
気流40に、蛍光性微生物粒子が含まれていると、蛍光性微生物粒子は励起光を照射されて、反応光として蛍光を発する。例えば、蛍光性微生物粒子に含まれるリボフラビン(riboflavin)、フラビンヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NAD(P)H)、ピリドキサミン(pyridoxamine)、ピリドキサールリン酸(pyridoxal−5’−phosphate)、ピリドキシン(pyridoxine)、トリプトファン(tryptophan)、チロシン(tyrosine)、及びフェニルアラニン(phenylalanine)等が、蛍光を発する。
気流40に、蛍光性非微生物粒子が含まれていると、蛍光性非微生物粒子は励起光を照射されて、反応光として蛍光を発する。例えば、蛍光性非微生物粒子の材料である樹脂等が、蛍光を発する。
気流40に非蛍光性粒子が含まれている場合、励起光を照射された非蛍光性粒子は蛍光を発しない。
微生物粒子及び非微生物粒子が発する蛍光帯域の光のスペクトルは、微生物粒子及び非微生物粒子の種類によって異なる。また、一般に、微生物粒子が発する蛍光波長帯域の光の強度は、非微生物粒子が発する蛍光波長帯域の光の強度よりも長波長側で強い傾向にある。そのため、複数の波長において検出した蛍光帯域の光の強度に基づいて、気体に含まれる粒子等の物質が、微生物であるか、あるいは非微生物粒子であるかを判定することが可能となる。
微生物粒子、蛍光性非微生物粒子、及び非蛍光性粒子は、光を照射されると、ミー散乱を生じうる粒子形状である。したがって、励起光を照射された微生物粒子及び非蛍光性粒子において、ミー散乱により、反応光として散乱光が生じる。ミー散乱による散乱光の波長は、励起光の波長と同じである。散乱光の強度は、微生物粒子及び非蛍光性粒子のそれぞれの大きさを反映している。したがって、粒子で生じた散乱光の強度を測定することにより、粒子の大きさを測定することが可能である。
実施の形態に係る粒子検出装置は、蛍光検出器2を備える。蛍光検出器2は、微生物粒子等が発する蛍光帯域の光を検出する。蛍光検出器2が、第1の蛍光波長帯域の光を受光する第1の受光素子20Aと、第1の蛍光波長帯域とは異なり、第1の蛍光波長帯域より短波長側の第2の蛍光波長帯域の光を受光する第2の受光素子20Bと、を備える。第1の受光素子20A及び第2の受光素子20Bとしては、フォトダイオード及び光電子増倍管等が使用可能であり、光を受光すると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。
第1の受光素子20Aには、第1の受光素子20Aで生じたアナログ信号を増幅する増幅器21Aが接続されている。増幅器21Aには、増幅器21Aに電力を供給する増幅器電源22Aが接続されている。また、増幅器21Aに、A/D変換回路23Aが接続されており、A/D変換回路23Aは、増幅器21Aで増幅されたアナログ信号を一定のサンプリングレートで離散的なデジタル信号に変換する。
A/D変換回路23Aには、第1の受光素子20Aが受光した光の強度を算出する光強度算出装置24Aが接続されている。光強度算出装置24Aは、例えば、デジタル信号のパルス波形に基づいて、光の強度を算出する。光強度算出装置24Aには、光強度算出装置24Aが算出した光の強度を保存する光強度記憶装置25Aが接続されている。
第2の受光素子20Bには、第2の受光素子20Bで生じたアナログ信号を増幅する増幅器21Bが接続されている。増幅器21Bには、増幅器21Bに電力を供給する増幅器電源22Bが接続されている。また、増幅器21Bに、A/D変換回路23Bが接続されており、A/D変換回路23Bは、増幅器21Bで増幅されたアナログ信号を一定のサンプリングレートで離散的なデジタル信号に変換する。
A/D変換回路23Bには、第2の受光素子20Bが受光した光の強度を算出する光強度算出装置24Bが接続されている。光強度算出装置24Bは、例えば、デジタル信号のパルス波形に基づいて、光の強度を算出する。光強度算出装置24Bには、光強度算出装置24Bが算出した光の強度を保存する光強度記憶装置25Bが接続されている。
実施の形態に係る粒子検出装置は、散乱光検出器5を備える。散乱光検出器5は、検査光を照射された微生物粒子及び非微生物粒子で生じる散乱光を検出する。散乱光検出器5が、散乱光を受光する散乱光受光素子50を備える。散乱光受光素子50としては、フォトダイオード等が使用可能であり、光を受光すると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。
散乱光受光素子50には、散乱光受光素子50で生じたアナログ信号を増幅する増幅器51が接続されている。増幅器51には、増幅器51に電力を供給する増幅器電源52が接続されている。また、増幅器51に、A/D変換回路53が接続されており、A/D変換回路53は、増幅器51で増幅されたアナログ信号を一定のサンプリングレートで離散的なデジタル信号に変換する。
A/D変換回路53には、散乱光受光素子50が受光した散乱光の強度を算出する光強度算出装置54が接続されている。光強度算出装置54は、例えば、デジタル信号のパルス波形に基づいて、光の強度を算出する。光強度算出装置54には、光強度算出装置54が算出した散乱光の強度を保存する光強度記憶装置55が接続されている。
気流40が流れると、光源10が気流40に励起光を照射し、蛍光検出器2が、気流40に含まれる粒子が発した第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、気流40に含まれる粒子が発した第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、を測定し、時系列的に光強度記憶装置25A、25Bに保存する。また、散乱光検出器5が、気流40に含まれる粒子で生じた散乱光を測定し、散乱光の光強度を時系列的に光強度記憶装置55に保存する。同時に検出された2つの波長帯域の自家蛍光と、散乱光と、は、同一個体の粒子由来とみなしうる。
実施の形態に係る粒子検出装置は、中央演算処理装置(CPU)300をさらに含む。CPU300は、判定部302を含む。判定部302は、第1の蛍光波長帯域の光の強度の値と、第2の蛍光波長帯域の光の強度の値と、を光強度記憶装置25A、25Bから読み出す。また、判定部302は、散乱光の強度を、光強度記憶装置55から読み出す。
判定部302は、蛍光検出器2が蛍光帯域の光を測定せず、散乱光検出器5が散乱光を測定した場合、検査対象の気体が非蛍光性粒子を含むと判定する。また、判定部302は、蛍光検出器2が蛍光帯域の光を測定し、散乱光検出器5が散乱光を測定した場合、検査対象の気体が蛍光性微生物粒子又は蛍光性非微生物粒子を含むと判定する。
さらに、判定部302は、第1の蛍光波長帯域の光の強度と、第2の蛍光波長帯域の光の強度と、を比較する。判定部302は、長波長側の第1の蛍光波長帯域の光の強度が、短波長側の第2の蛍光波長帯域の光の強度よりも大きい場合、気流40が蛍光性微生物粒子を含んでいると判定する。また、判定部302は、短波長側の第2の蛍光波長帯域の光の強度が、長波長側の第1の蛍光波長帯域の光の強度よりも大きい場合、気流40が蛍光性非生物粒子を含んでいると判定する。
判定部302は、例えば、判定結果を出力装置401から出力する。出力装置401としては、ディスプレイ、スピーカ、及びプリンタ等が使用可能である。
実施の形態に係る粒子検出装置において、気流40の流速が正常であるか否かを検査する際には、流速が正常範囲内にある場合に発せられる蛍光又は散乱光の強度が既知で一定ある、装置検査用粒子を用意する。装置検査用粒子は、例えば、その材料が実質的に均一であり、また、その粒径が実質的に均一である。次に、エアロゾル発生装置等を用いて、粒子検出装置の近傍に装置検査用粒子を含むエアロゾルを発生させ、粒子検出装置において、装置検査用粒子を含む気流40を流して、蛍光又は散乱光を検出する。
ここで、気流40の流速が正常範囲内にある場合、図3に示すアナログ信号のパルスピークの頂点と、図4に示すデジタル信号のパルスピークの頂点と、は、一致する。しかし、流速が正常範囲から外れ、速くなった場合、受光素子が反応光を受光する時間が短くなるため、図5に示すように、アナログ信号のパルス幅が狭くなる。ここで、上述したように、A/D変換回路は、一定のサンプリングレートでアナログ信号を、離散的なデジタル信号に変換する。サンプリングレートが一定である場合、一定の時間に割り当てられる離散的なデジタル信号の数は、一定である。したがって、流速が速くなり、パルス幅が狭くなると、図6に示すように、一つのパルスに割り当てられる離散的なデジタル信号の数が、流速が正常範囲にある場合と比較して少なくなる。そのため、図7に示すように、アナログ信号のピークに、デジタル信号が割り当てられず、デジタル信号のピークの大きさが、アナログ信号のピークの大きさよりも小さくなる確率が高くなる。
上述したように、励起光を照射された装置検査用粒子で生じる蛍光又は散乱光の強度は、本来一定であるため、反応光由来のデジタル信号のピークの低下は、流速が正常範囲から外れ、速くなったためとみなすことが可能である。また、デジタル信号のピークの上昇は、流速が正常範囲から外れ、遅くなったためとみなすことが可能である。
図8は、同一種類の粒子を、第1の流量、第1の流量より速い第2の流量、第2の流量より速い第3の流量、及び第3の流量より速い第4の流量のそれぞれで流した場合の、反応光由来のデジタル信号のピーク電圧の頻度を示すグラフである。図8に示されているように、流量が速くなるほど、高頻度に現れるピーク電圧の強度が低下する。図9は、流量に対する、ピーク電圧の強度の最頻値を示すグラフである。図9に示されているように、流量が速くなるほど、ピーク電圧の強度の最頻値が低下する。
図1に示す検査部301は、所定の装置検査用粒子を含む気流40が流された場合に、デジタル信号のピークの大きさが正常範囲の下限の閾値より小さい場合、気流40の流速が所定の流速より速く、気流40の流量が所定の流量より多いと判定する。正常範囲の下限の閾値は、気流40の流速及び流量が正常な範囲内にあるときに現れるピークの大きさの範囲に基づいて設定される。
あるいは、検査部301は、所定の装置検査用粒子を含む気流40が流された場合に、デジタル信号のピークの大きさを基準値で割った値が、正常範囲の下限の閾値より小さい場合、気流40の流速が所定の流速より速く、気流40の流量が所定の流量より多いと判定してもよい。基準値は、例えば、気流40の流速及び流量が正常な場合におけるデジタル信号のピークの最頻値である。
さらに、検査部301は、デジタル信号のパルス幅が所定のパルス幅より狭い場合、気流40の流速が所定の流速より速く、気流40の流量が所定の流量より多いと判定してもよい。所定のパルス幅は、気流40の流速及び流量が正常な範囲内にあるときに現れるピークの幅の範囲に基づいて設定される。
また、検査部301は、所定の装置検査用粒子を含む気流40が流された場合に、デジタル信号のピークの大きさが正常範囲内の場合、気流40の流速及び流量が正常範囲内であると判定する。
あるいは、検査部301は、所定の装置検査用粒子を含む気流40が流された場合に、デジタル信号のピークの大きさを基準値で割った値が、正常範囲内である場合、気流40の流速及び流量が正常範囲内であると判定してもよい。
さらに、検査部301は、デジタル信号のパルス幅が正常な範囲内である場合、気流40の流速及び流量が正常であると判定してもよい。
また、検査部301は、所定の装置検査用粒子を含む気流40が流された場合に、デジタル信号のピークの大きさが正常範囲の上限の閾値より大きい場合、気流40の流速が所定の流速より遅く、気流40の流量が所定の流量より少ないと判定する。
あるいは、検査部301は、所定の装置検査用粒子を含む気流40が流された場合に、デジタル信号のピークの大きさを基準値で割った値が、正常範囲の上限の閾値より大きい場合、気流40の流速が所定の流速より遅く、気流40の流量が所定の流量より少ないと判定してもよい。
さらに、検査部301は、デジタル信号のパルス幅が所定のパルス幅より広い場合、気流40の流速が所定の流速より遅く、気流40の流量が所定の流量より少ないと判定してもよい。
次に、図10に示すフローチャートを用いて、実施の形態に係る粒子検出装置の検査方法を説明する。ステップS101で、所定の装置検査用粒子を含む気体を、図1に示す粒子検出装置に取り込み、気流40を発生させる。光源10から気流40に検査光を照射し、受光素子20A、20B、50の少なくとも一つで、反応光を受光する。ステップS102で、反応光由来のアナログ信号を、アナログデジタル(A/D)変換回路23A、23B、53の少なくとも一つで、デジタル信号に変換する。ステップS103で、検査部301は、デジタル信号のピークの大きさが、正常な範囲内にあるか判定する。正常な範囲内にある場合、ステップS104に進み、気流40の流速及び流量が正常であると判定する。正常な範囲外にある場合、ステップS105に進み、気流40の流速及び流量が正常でないと判定する。
図11は、別の実施の形態に係る粒子検出装置の検査方法を示すフローチャートである。ステップS201及びS202は、図10のステップS101及びS102と同じである。ステップS203で、光源10が発する検査光の強度が正常の範囲内にあるか否かを判定する。正常な範囲外にある場合、ステップS205に進み、検査光の強度が正常でないと判定する。正常な範囲内にある場合、ステップS206に進む。ステップS206、S207、及びS208は、それぞれ、ステップS103、S104、及びS105と同様である。
図12は、別の実施の形態に係る粒子検出装置の検査方法を示すフローチャートである。ステップS301からステップS308は、それぞれ、図11のステップS201からS208と同様である。ステップS309で、検査部301は、デジタル信号のピークの大きさが、正常範囲よりも低いか高いかを判定する。デジタル信号のピークの大きさが、正常範囲よりも低い場合、ステップS310に進み、検査部301は、例えば図2に示す迂回流路235を流れる気体の流量が減少し、入口ノズル210を流れる気体の流量が増加したと判定する。デジタル信号のピークの大きさが、正常範囲よりも高い場合、ステップS311に進み、検査部301は、例えば図2に示す迂回流路235を流れる気体の流量が増加し、入口ノズル210を流れる気体の流量が減少したと判定する。ステップS310及びステップS311の両方において、出口流量計270の異常を検査してもよい。
図2に示すように、出口流量計270で出口流路260を流れる気体の流量を計測できるものの、出口流量計270は、検出チャンバ30内の気流40の流量を計測できない。そのため、出口流量計270で計測される流量が正常であっても、気流40の流量が正常ではない場合が生じうる。また、粒子監視域230より上流に流量計を設けると、流量計に粒子が付着し、流量計が故障する場合が生じうる。
これに対し、実施の形態に係る粒子検出装置及び粒子検出装置の検査方法によれば、反応光由来のデジタル信号のピークの高さに基づき、検出チャンバ30内の気流40の流量が正常であるか否かを検査することが可能である。
(その他の実施の形態)
上記のように本発明を実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。例えば、上記の実施の形態では、複数の蛍光と散乱光を受光する例を説明した。しかし、蛍光及び散乱光のいずれか一つを受光し、受光した光由来のデジタル信号のピークの大きさに基づき、流体の流速を検査してもよい。このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
2 蛍光検出器
5 散乱光検出器
10 光源
11 光源駆動電源
12 電源制御装置
20A、20B、50 受光素子
21A、21B、51 増幅器
22A、22B、52 増幅器電源
23A、23B、53 アナログデジタル変換回路
24A、24B、54 光強度算出装置
25A、25B、55 光強度記憶装置
30 検出チャンバ
40 気流
210 入口ノズル
215 出口ノズル
230 粒子監視域
235 迂回流路
240 オリフィス
245、265、280 フィルタ
250 迂回流量計
255 入口流路
260 出口流路
270 出口流量計
275 吸引機
300 中央演算処理装置
301 検査部
302 判定部
401 出力装置

Claims (10)

  1. 所定の粒子を含む流体に検査光を照射する光源と、
    前記検査光を照射された前記所定の粒子で生じる反応光を受光し、アナログ信号を出力する受光素子と、
    前記アナログ信号を一定のサンプリングレートでデジタル信号に変換するアナログデジタル変換回路と、
    前記デジタル信号のピークの大きさに基づき、前記流体の流速を検査する検査部と、
    を備える、粒子検出装置。
  2. 前記検査部が、前記デジタル信号のピークの大きさが所定の閾値より小さい場合、前記流体の流速が所定の流速より速いと判定する、請求項1に記載の粒子検出装置。
  3. 前記検査部が、前記デジタル信号のパルス幅が所定のパルス幅より狭い場合、前記流体の流速が所定の流速より速いと判定する、請求項1又は2に記載の粒子検出装置。
  4. 前記反応光が蛍光である、請求項1から3のいずれか1項に記載の粒子検出装置。
  5. 前記反応光が散乱光である、請求項1から3のいずれか1項に記載の粒子検出装置。
  6. 粒子検出装置において、所定の粒子を含む流体に検査光を照射することと、
    前記検査光を照射された前記所定の粒子で生じる反応光を受光し、アナログ信号を出力することと、
    前記アナログ信号を一定のサンプリングレートでデジタル信号に変換することと、
    前記デジタル信号のピークの大きさに基づき、前記流体の流速を検査することと、
    を備える、粒子検出装置の検査方法。
  7. 前記検査することにおいて、前記デジタル信号のピークの大きさが所定の閾値より小さい場合、前記流体の流速が所定の流速より速いと判定する、請求項6に記載の粒子検出装置の検査方法。
  8. 前記検査することにおいて、前記デジタル信号のパルス幅が所定のパルス幅より狭い場合、前記流体の流速が所定の流速より速いと判定する、請求項6又は7に記載の粒子検出装置の検査方法。
  9. 前記反応光が蛍光である、請求項6から8のいずれか1項に記載の粒子検出装置の検査方法。
  10. 前記反応光が散乱光である、請求項6から8のいずれか1項に記載の粒子検出装置の検査方法。
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