JP2017218924A - 内燃機関用のカム位相可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関用のカム位相可変動弁装置 Download PDF

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一範 野々山
航 塩田
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航 塩田
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Abstract

【課題】内燃機関用動弁装置のカム位相変更機構に遠心ウエイトを用いても、遠心ウエイトの振動を抑制してカム位相の保持を安定させ、且つ動弁カムを低速用位相から高速用位相へ移行させる際の応答性を良好にする。
【解決手段】カム位相変更機構Aは、入力回転部材30に軸支されて遠心力で縮径位置50Xから拡径位置50Yまで揺動する遠心ウエイト50と、遠心ウエイト50の縮径位置50X及び拡径位置50Yにそれぞれ対応して動弁カム20cに低速用位相及び高速用位相を付与するように、遠心ウエイト50にカム軸20を連動させる連動機構Iと、遠心力で遠心ウエイト50に生じる拡径方向の揺動トルクが所定値未満のときは遠心ウエイト50を縮径位置50Xにロックし、また揺動トルクが所定値以上になるとロック解除して遠心ウエイト50の拡径方向への揺動を許容するロック機構L1とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関用の動弁装置、特に内燃機関のクランク軸により回転駆動される入力回転部材と、入力回転部材に同一軸線上で相対回転可能に連結されるカム軸と、入力回転部材に対しカム軸を相対回転させてカム軸上の動弁カムの位相を変更するカム位相変更機構とを備えたカム位相可変動弁装置に関する。
遠心作動装置を、動弁カムの位相を変更するための制御に用いた内燃機関用のカム位相可変動弁装置は、例えば特許文献1に示されるように従来公知である。
特開平8−254108号公報 特開2006−170117号公報
特許文献1に示される従来のカム位相可変動弁装置では、入力回転部材に軸支した遠心ウエイトの遠心力と、遠心ウエイトを縮径位置に保持する戻しばねとの力関係に基づいて遠心ウエイトを揺動させ、その揺動に連動させてカム軸を入力回転部材に対し相対回転させる。そのため、内燃機関の振動等に因り遠心ウエイトが振動したときは、遠心ウエイトの特に縮径位置での保持、延いては動弁カムの低速用位相の保持が安定しない不都合を生じる虞れがある。
一方、特許文献2のカム位相可変動弁装置では、カム軸を低速用位相及び高速用位相にそれぞれ保持する低速用ストッパピン及び高速用ストッパピンを、入力回転部材とカム軸間を係脱し得るように配設し、入力回転部材に軸支した遠心ウエイトの遠心力と遠心ウエイトを縮径位置に保持する戻しばねとの力関係に基づいて、両ストッパピンをカム軸に対し交互に抜差可能としている。そして、両ストッパピンが抜けているときに、動弁装置の弁ばねからカム軸が受ける弁駆動反力を利用して、カム軸を入力回転部材に対し相対回転させることでカム軸上の動弁カムの位相を変更できるようにしている。
このような特許文献2のカム位相変更機構は、ストッパピンの使用により動弁カムの低,高速用位相への保持性が良好である反面、動弁カムを特に低速用位相から高速用位相へと変更する際に、カム軸の上記弁駆動反力のみを利用する関係からカム軸のトルク不足を生じて、位相変更の応答性が低下する虞れがある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、カム位相変更機構に遠心ウエイトを用いながらも、特許文献1,2のカム位相変更機構の上記問題を一挙に解決可能とする(即ち、遠心ウエイトの振動を抑制してカム位相の保持を安定させると共に、動弁カムを低速用位相から高速用位相へ移行させる際の応答性を良好にした)内燃機関用のカム位相可変動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関のクランク軸により回転駆動される入力回転部材と、前記入力回転部材に同一軸線上で相対回転可能に連結されるカム軸と、前記入力回転部材に対し前記カム軸を相対回転させて該カム軸上の動弁カムの位相を変更するカム位相変更機構とを備えた、内燃機関用のカム位相可変動弁装置において、前記カム位相変更機構は、前記入力回転部材にピボット軸を介して支持されて、該入力回転部材の回転速度の上昇に伴い遠心力で縮径位置から拡径位置まで揺動する遠心ウエイトと、前記遠心ウエイトの前記縮径位置及び前記拡径位置にそれぞれ対応して前記動弁カムに低速用位相及び高速用位相を付与するように、該遠心ウエイトに前記カム軸を連動させる連動機構と、前記遠心力で前記遠心ウエイトに生じる拡径方向の揺動トルクが所定値未満のときは該遠心ウエイトを前記縮径位置にロックし、また前記揺動トルクが前記所定値以上になるとロック解除して該遠心ウエイトの拡径方向への揺動を許容するロック機構とを備えることを第1の特徴とする。
また、本発明は、第1の特徴に加えて、前記入力回転部材と、該入力回転部材の外側面に隣接する前記遠心ウエイトとの間に前記ロック機構が配設されることを第2の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記連動機構は、前記カム軸に一体に回転するよう設けられて前記入力回転部材に隣接配置される被動フランジと、前記遠心ウエイトの揺動に連動して前記入力回転部材に対し前記カム軸を相対回転させ得るよう、前記入力回転部材の貫通孔を通して前記被動フランジ及び前記遠心ウエイト間を連結する駆動ピンとを備え、前記入力回転部材と前記被動フランジとの間に前記ロック機構が配設されることを第3の特徴とする。
また本発明は、第1〜第3の何れかの特徴に加えて、前記ロック機構は、クリックストップ機構で構成されることを第4の特徴とする。
また本発明は、第1〜第4の何れかの特徴に加えて、前記遠心ウエイトは、前記入力回転部材に隣接配置されると共に前記ピボット軸に軸方向移動可能に取付けられ、前記ロック機構は、前記遠心ウエイトを前記入力回転部材の側に弾発するロックばねと、前記遠心ウエイト及び前記入力回転部材の相対向面の何れか一方及び他方にそれぞれ設けられて互いに摺接可能な一対の規制カムとを備えたクリックストップ機構で構成され、前記一対の規制カムは、斜面及び平坦面を各々有していて、前記遠心ウエイトが前記縮径位置にあり且つ前記拡径方向の揺動トルクが前記所定値未満の場合は、前記ロックばねの弾発力で前記斜面相互を係合させることで前記ロックがなされ、また前記拡径方向の揺動トルクが前記所定値以上になると、前記ロックばねの弾発力に抗して前記斜面相互が滑りを生じて前記平坦面相互の係合状態へと移行しながら前記遠心ウエイトの拡径方向への揺動を許容することを第5の特徴とする。
また本発明は、第3の特徴に加えて、前記ロック機構は、前記入力回転部材及び前記被動フランジの相対向面の何れか一方に開口するクリック凹部と、前記相対向面の何れか他方に設けられる収容孔と、前記収容孔に摺動可能に収容されて前記クリック凹部に係脱可能なクリック部材と、前記クリック部材を前記クリック凹部に向けて弾発するクリックばねと、前記クリック部材及び前記クリック凹部の少なくとも一方に設けられて、該クリック部材の該クリック凹部への滑りによる係脱を許容する斜面とを備えたクリックストップ機構で構成されることを第6の特徴とする。
また本発明は、前記遠心ウエイトを縮径方向に付勢する戻しばねを省略した、第1〜第6の何れかの特徴を有する内燃機関用のカム位相可変動弁装置において、前記動弁カムの位相が前記高速用位相であるときに、前記拡径方向の揺動トルクが前記所定値未満に低下すると、動弁装置の弁ばねから前記カム軸が受ける弁駆動反力により該カム軸が前記低速用位相の側に前記入力回転部材に対し相対回転することで、前記ロック機構をロック解除状態からロック状態に切換可能であることを第7の特徴とする。
また本発明は、第1〜第7の何れかの特徴に加えて、前記ロック機構のロック解除状態において、前記揺動トルクが前記所定値よりも高い第2所定値未満のときは前記遠心ウエイトを前記縮径位置と前記拡径位置との間の中間拡径位置にロックし、また前記揺動トルクが前記第2所定値以上になるとロック解除して該遠心ウエイトの拡径方向への揺動を許容する第2のロック機構を更に備えることを第8の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、カム位相変更機構は、遠心ウエイトに遠心力で生じる拡径方向の揺動トルクが所定値未満のとき、即ち機関回転数が所定の高速回転域に到達するまでは、ロック機構のロック作用により遠心ウエイトを縮径位置にロックできるため、遠心ウエイトの拡径方向への揺動が的確に阻止され、従って、遠心ウエイトは、内燃機関の振動を受けても妄りに振動せず、低速用位相の保持を安定させることができる。また上記揺動トルクが所定値以上になる状態、即ち機関回転数が所定値以上となった内燃機関の高速回転域では、ロック機構がロック解除されることから、遠心ウエイトに生じる十分な遠心力を以てカム軸を入力回転部材に対し強制的に相対回転させて、動弁カムを高速用位相に迅速且つ的確に変更可能となり、これにより、動弁カムの位相変更の応答性を効果的に高めることができる。
また第2の特徴によれば、入力回転部材と、入力回転部材の外側面に隣接する遠心ウエイトとの間にロック機構が配設されるので、遠心ウエイトの振動をロック機構で直接的に抑制可能となり、動弁カムの低速用位相をより安定させることができる。
また第3の特徴によれば、遠心ウエイトにカム軸を連動させる連動機構が、カム軸に一体に回転するよう設けられて入力回転部材に隣接配置される被動フランジと、遠心ウエイトの揺動に連動して入力回転部材に対しカム軸を相対回転させ得るよう、入力回転部材の貫通孔を通して被動フランジ及び遠心ウエイト間を連結する駆動ピンとを備えるものにおいて、入力回転部材と被動フランジとの間にロック機構を配設したので、ロック機構で入力回転部材とカム軸(被動フランジ)の相互間を直結可能となり、その相互間の相対回転位置、延いては動弁カムの低速用位相を精度よく保持可能となる。
また第4の特徴によれば、ロック機構は、クリックストップ機構で構成されるので、アクチュエータ等の動力を特別に用いることなく、遠心ウエイトに対するロック状態およびロック解除状態が切換え可能となり、ロック機構、延いては動弁装置のコスト節減に寄与することができる。しかもクリックストップ機構を構成するカムの斜面角度やばねのセット荷重に基づいて、遠心ウエイトのロックトルクおよびロック解除トルクを高い自由度を以て設定可能となる。
また第5の特徴によれば、ロック機構は、入力回転部材に隣接配置されてピボット軸に軸方向移動可能に取付けた遠心ウエイトを入力回転部材の側に弾発するロックばねと、遠心ウエイト及び入力回転部材の相対向面の何れか一方及び他方にそれぞれ設けられて互いに摺接可能な一対の規制カムとを備えたクリックストップ機構で構成されるので、遠心ウエイト及び入力回転部材の相対向面には、遠心ウエイトの比較的大きい揺動角度に対応して、ピボット軸の周囲に比較的広いカム設置領域を確保可能であり、従って、入力回転部材及び遠心ウエイト間にクリックストップ機構を容易に設けることができ、ロック機構の設計自由度を高めることができる。
また第6の特徴によれば、ロック機構は、入力回転部材及び被動フランジの相対向面の何れか一方に開口するクリック凹部と、相対向面の何れか他方に設けられる収容孔と、収容孔に摺動可能に収容されてクリック凹部に係脱可能なクリック部材と、クリック部材をクリック凹部に向けて弾発するクリックばねと、クリック部材及びクリック凹部の少なくとも一方に設けられて滑りによる上記係脱を許容する斜面とを備えたクリックストップ機構で構成されるので、遠心ウエイトの支持構造を簡素化しながら、入力回転部材及び被動フランジ間にクリックストップ機構をコンパクトに構成することができる。
また第7の特徴によれば、遠心ウエイトの戻しばねを省略したカム位相変更機構において、動弁カムの位相が高速用位相であるときに、遠心ウエイトの拡径方向の揺動トルクが前記所定値未満に低下すると、動弁装置の弁ばねからカム軸が受ける弁駆動反力によりカム軸が低速用位相の側に入力回転部材に対し相対回転することで、ロック機構をロック解除状態からロック状態に切換可能としたので、戻しばねに遠心力で対抗させる必要のない遠心ウエイトは、遠心力の全部を動弁カムの低速用位相から高速用位相への位相変更力に利用可能となり、それだけ遠心ウエイトの軽量化に寄与することができる。しかも高速用位相から低速用位相への位相変更には、カム軸の弁駆動反力を利用するため、戻しばねを備えずとも動弁カムを低速用位相へ支障なく復帰させることができる。
また第8の特徴によれば、ロック機構のロック解除状態において、遠心ウエイトの揺動トルクが前記所定値よりも高い第2所定値未満のときは遠心ウエイトを縮径位置と拡径位置との間の中間拡径位置にロックし、また揺動トルクが第2所定値以上になるとロック解除して遠心ウエイトの拡径方向への揺動を許容する第2のロック機構を更に備えるので、低速用位相と高速用位相との間で中速用位相に変更可能となって、カム位相の変更段数を容易に増やすことができ、これにより、内燃機関の要求特性に即してカム位相をきめ細かく変更制御することができる。
第1実施形態に係るカム位相変更機構の要部縦断面図(図2の1−1線断面図) 第1実施形態に係るカム位相変更機構を、遠心ウエイトが縮径位置にある状態を実線で、拡径位置にある状態を鎖線で示す要部端面図(図1の2矢視図) 第1実施形態に係るロック機構の要部を示す断面図(図2の3−3線拡大断面図)であって、(a)はロック作動状態を示し、(b)はロック解除状態を示す 第1実施形態のカムリフトと位相の関係図であって、(a)は機関が低速回転域にあって遠心ウエイトが縮径位置にある状態を示し、(b)は機関が高速回転域にあって遠心ウエイトが拡径位置にある状態を示す 第2実施形態に係るカム位相変更機構の要部縦断面図(図1対応図) 第3実施形態に係るカム位相変更機構の要部縦断面図(図1対応図,図7の6−6線断面図) 第3実施形態に係るカム位相変更機構を、遠心ウエイトが縮径位置にある状態を実線で、拡径位置にある状態を鎖線で示す要部端面図(図6の7矢視図) 第3実施形態に係るロック機構の要部を示す断面図(図6の8−8線拡大断面図)であって、(a)はロック作動状態を、(b)はロック作動状態からロック解除状態への移行途中の状態を、(c)はロック解除状態をそれぞれ示す 第4実施形態に係るロック機構の要部を示す断面図(図3対応図)であって、(a)は機関が低速回転域にあって遠心ウエイトが縮径位置にあるときの第1ロック機構によるロック作動状態を示し、(b)は機関が中速回転域にあって遠心ウエイトが中間拡径位置にあるときの第2ロック機構のロック作動状態(第1ロック機構のロック解除状態)を示し、(c)は機関が高速回転域にあって遠心ウエイトが拡径位置にあるときの第1,第2ロック機構のロック解除状態を示す 第4実施形態のカムリフトと位相の関係図であって、(a)は機関が低速回転域にあって遠心ウエイトが縮径位置にある状態を、(b)は機関が中速回転域にあって遠心ウエイトが中間拡径位置にある状態を示し、(c)は機関が高速回転域にあって遠心ウエイトが拡径位置にある状態を示す
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず、図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態は、本発明の遠心作動装置を内燃機関用動弁装置におけるカム位相変更機構に適用した一例である。車両例えば自動二輪車に搭載される内燃機関としてのSOHC型単気筒内燃機関のシリンダヘッドCHには、複数の動弁用カム(即ち吸・排気カム20c・10c)のうちの一部(即ち吸気カム20c)のカム位相だけを機関回転数の増大変化に応じて変更させるカム位相変更機構Aが設けられる。次に、図1〜図3を参照して、カム位相変更機構Aの一例を具体的に説明する。
シリンダヘッドCHには、内燃機関の図示しないクランク軸にチェーン伝動機構33を介して連動回転する第1カム軸10が、軸受B1,B2を介して回転自在に支持される。第1カム軸10の一端部には、スプロケット歯30tを外周に有するカムスプロケット30が、第1カム軸10と一体回転するように適当な固定手段(例えばボルト37及びワッシャ38と、図示しない回止め手段の併用等)により一体的に締結される。カムスプロケット30と、クランク軸に固定の駆動スプロケット(図示せず)と、その両スプロケット間に巻き掛けられる無端状チェーン34とによりチェーン伝動機構33が構成される。そして、カムスプロケット30は、本発明の入力回転部材を構成する。
第1カム軸10の外周部には、排気カム10cが一体に形成される。排気カム10cには、シリンダヘッドCHに揺動可能に軸支されて排気弁(図示せず)に係合する排気側ロッカアームR1が摺動可能に当接しており、第1カム軸10の回転に連動して排気カム10cが排気側ロッカアームR1を介して排気弁を開閉駆動する。
また、第1カム軸10の外周部には、動弁カムとしての吸気カム20cを一体に有する円筒状の第2カム軸20が、複数の軸受B3,B4を介して相対回動可能に嵌合、支持される。吸気カム20cには、シリンダヘッドCHに揺動可能に軸支されて吸気弁(図示せず)に係合する吸気側ロッカアームR2が摺動可能に当接しており、第2カム軸20の回転に連動して吸気カム20cが吸気側ロッカアームR2を介して吸気弁を開閉駆動する。そして、第2カム軸20は、本発明のカム軸を構成する。
尚、本実施形態では、第1カム軸10を回転自在に支持する複数の上記軸受B1,B2のうちの一部の軸受B2が、吸気カム20の外側方で第2カム軸20の外周部に装着される。即ち、第1カム軸10は、第2カム軸20及び軸受B3,B4を介してシリンダヘッドCHに回転自在に支持される。
また第2カム軸20の外端部には、カムスプロケット30の内側面(図1で右側面)に隣接する被動フランジ21が、適当な固定手段(例えば圧入手段やスプライン嵌合等)で一体的に連結される。尚、本実施形態では被動フランジ21を第2カム軸20と別々に製作して第2カム軸20に後付けで固定しているが、被動フランジ21を第2カム軸20に一体に形成してもよい。
カムスプロケット30には、カムスプロケット30の外側面に隣接する遠心ウエイト50の薄肉の基端部50aがピボット軸32を介して揺動可能に支持される。これにより、遠心ウエイト50は、後述するように所定の縮径位置50X(図2実線)と拡径位置50Y(図2鎖線)との間で揺動可能である。
遠心ウエイト50は、上記基端部50aと、基端部50aの一端に段差を介して一体に連なり且つ軸方向外側(第2カム軸20から離間する側)に張出す薄肉の中間部50bと、中間部50bの外端に一体に連なる厚肉の先部50mとを備えていて、カムスプロケット30の周方向に延びる弓状に形成される。
ピボット軸32の基端部32aは、カムスプロケット30に適当な固定手段(本実施形態では圧入)で固着される。遠心ウエイト50の基端部50aは、ピボット軸32の中間部の外周に軸方向摺動可能に嵌合され、ピボット軸32の先端部外周に連設した環状フランジ32bと基端部50aとの間には、遠心ウエイト50をカムスプロケット30側に弾発付勢するロックばね60が縮設される。ロックばね60は、本実施形態ではピボット軸32を囲繞するコイルばねで構成されるが、コイルばね以外のばね、例えば板ばね等の使用も可能である。
またピボット軸32には、遠心ウエイト50とカムスプロケット30の相互間隔を一定に保持するスペーサ35(例えばワッシャ、ディスタンスカラー等)が設けられる。尚、上記スペーサを省略して遠心ウエイト50とカムスプロケット30とを直接的に摺接可能としてもよい。
遠心ウエイト50と第2カム軸20とは、相互を連動させる連動機構Iを介して相対回動可能に連結される。連動機構Iは、前記した被動フランジ21と、被動フランジ21に基部22aを固着(本実施形態では圧入固定)した駆動ピン22と、遠心ウエイト50の基端部50aに設けられて駆動ピン22の先部が摺動可能に嵌挿、連結される連結孔52とを備える。連結孔52は、第2カム軸20と一体に回動する駆動ピン22を遠心ウエイト50の揺動に追従して連動させ得るように、ピボット軸32の略径方向に延びる長孔より構成される。そして、連結孔52の長手方向に沿う内側面は、駆動ピン22と協働してカム機能を発揮するカム面となる。また駆動ピン22は、ピボット軸32よりも、カムスプロケット30の径方向で外方に配置される。
而して、遠心ウエイト50がカムスプロケット30に対しピボット軸32回りに揺動すれば、その揺動に駆動ピン22を介して第2カム軸20を連動させることで、カムスプロケット30(従って第1カム軸10)に対し第2カム軸20を相対回動させることができる。そして、上記相対回動により、カムスプロケット30に対し第1カム軸10の回転位相を変更しないで第2カム軸20の回転位相のみが変更される。
また、遠心ウエイト50のカムスプロケット30に対する揺動位置が固定された状態では、カムスプロケット30から遠心ウエイト50、駆動ピン22及び被動フランジ21を介して第2カム軸20へ回転駆動力を伝達して、カムスプロケット30に第2カム軸20を連動回転させることができる。
カムスプロケット30には、駆動ピン22の中間部が貫通する貫通孔31が設けられる。貫通孔31は、カムスプロケット30に対する遠心ウエイト50の上記揺動に伴う駆動ピン22の、第2カム軸20の回転軸線X回りの回動を一定範囲で許容する孔形状(即ち第2カム軸20の回転軸線Xを中心とした円弧状)に形成される。従って、駆動ピン22が貫通孔31の長手方向一方側及び他方側の各内端面とそれぞれ当接することで、駆動ピン22に連係する遠心ウエイト50の、カムスプロケット30に対する一方側の揺動限界と他方側の揺動限界がそれぞれ規定される。
而して、遠心ウエイト50はカムスプロケット30に対し、上記一方側の揺動限界に対応する縮径位置50Xと、上記他方側の揺動限界に対応する拡径位置50Yとの間で、ピボット軸32回りに揺動可能である。
そして特に遠心ウエイト50が縮径位置50Xに保持されるときには、後述するように第2カム軸20が吸気カム20cに低速用位相を付与する第1作動態様、即ち、内燃機関の低速回転域(例えば4000rpm以下の回転域、以下同様)において好適な開弁特性で吸気弁を開閉駆動する作動態様となる。
また、遠心ウエイト50が縮径位置50Xから拡径位置50Yへと揺動するときは、そのときの揺動位置に応じて第2カム軸20が進角して吸気カム20cに高速用位相を付与する第2作動態様、即ち、内燃機関の高速回転域(例えば4000rpm以上の回転域、以下同様)において好適な開弁特性で吸気弁を開閉駆動する作動態様となる。
カムスプロケット30と遠心ウエイト50との間には、内燃機関(従ってカムスプロケット30)が低速回転域にあって遠心ウエイト50の遠心力が所定値未満の低い状態にあるときに遠心ウエイト50を縮径位置50Xにロックするロック機構L1が介設されている。
ロック機構L1は、前記したロックばね60と、遠心ウエイト50及びカムスプロケット30の相対向面の一方及び他方にそれぞれ設けられて互いに摺接可能な一対の第1,第2規制カム61,62とを備えたクリックストップ機構で構成される。また、遠心ウエイト50の中間部50bの少なくとも一部は、該中間部50bに突設される一方の規制カム61の設置スペースを確保すべく、ピボット軸32の周方向に幅広(図2参照)に形成されている。
第1,第2規制カム61,62は、互いに摺接可能な斜面f1,f2及び斜面f1,f2の高位側に連なる平坦面f1′,f2′を各々有しており、特に平坦面f1′,f2′は、カムスプロケット30の回転軸線Xと直交するように形成される。しかも個々の規制カム61,62において、斜面f1,f2及び平坦面f1′,f2′は、ピボット軸32を中心として周方向に(即ち扇形状に)延びる領域において周方向に互いに隣接するよう配置される。
而して、内燃機関が低速回転域にあって遠心ウエイト50の拡径方向の揺動トルクが所定値未満の場合は、遠心ウエイト50が縮径位置50Xに在り、このときは、ロックばね60の弾発力で第1,第2規制カム61,62の斜面f1,f2相互を係合(図3の(a)を参照)させることで遠心ウエイト50の拡径方向への揺動が規制され、即ち、ロック機構L1がロック作動状態に保持される。
また、内燃機関が高速回転域に移行して遠心ウエイト50の拡径方向の揺動トルクが所定値以上になると、その揺動トルクが、ロックばね60の弾発力に抗して第1,第2規制カム61,62の斜面f1,f2相互に滑りを生じさせて平坦面f1′,f2′相互の係合状態(図3の(b)を参照)へと移行させる。そして、移行後は、平坦面f1′,f2′相互が滑ることで遠心ウエイト50の拡径方向へのスムーズな揺動が許容され、即ちロック機構L1がロック解除状態になる。
また本実施形態のカム位相変更機構Aにおいては、特に遠心ウエイト50に対する戻しばねが省略されている。即ち、遠心ウエイト50には、遠心ウエイト50を縮径位置50X側に付勢する戻しばね(即ち、後述する第3実施形態の戻しばね51に相当するばね)が接続されていない。
次に、第1実施形態の作用について、図4も併せて参照して説明する。
カム位相変更機構Aは、内燃機関(従ってカムスプロケット30)が低速運転域にあって遠心ウエイト50に遠心力で生じる拡径方向の揺動トルクが所定値未満のときは、ロック機構L1においてロックばね60の弾発力で斜面f1,f2相互の係合状態が保持されて、遠心ウエイト50の拡径方向への揺動が規制され、即ちロック機構L1がロック作動状態に保持される。
而して、ロック機構L1により遠心ウエイト50が縮径位置50Xにロックされるため、遠心ウエイト50は戻しばねに依らなくても、拡径方向への揺動が的確に阻止される。これにより、遠心ウエイト50は、内燃機関や車両から振動を受けても妄りに振動せず、吸気カム20cは低速用位相に安定よく保持される。従って、内燃機関の低速回転域で好適な開弁特性(即ち図4(a)に示す吸気弁のリフトカーブを参照)により吸気弁を開閉駆動することができる。
また内燃機関(従ってカムスプロケット30)が高速回転域になって遠心ウエイト50の上記揺動トルクが所定値以上になると、増大した上記揺動トルクは、ロックばね60の弾発力に抗して斜面f1,f2相互に滑りを生じさせて平坦面f1′,f2′相互の係合状態へと移行させる。その移行後は、平坦面f1′,f2′相互が滑ることで遠心ウエイト50の拡径方向へのスムーズな揺動が許容され、即ちロック機構L1がロック解除状態になる。
上記ロック解除状態では、遠心ウエイト50が遠心力で拡径位置50Yまで揺動し、その揺動に連動して第2カム軸20をカムスプロケット30に対し強制的に相対回転させるため、吸気カム20cを高速用位相へ迅速且つ的確に変更可能となる。これにより、内燃機関の高速回転域で好適な開弁特性(即ち図4(b)に示す吸気弁のリフトカーブを参照)により吸気弁を開閉駆動することができ、しかも吸気カム20cの位相変更の応答性は良好である。
かくして、本実施形態では、内燃機関の低速回転域から高速回転域への移行に伴い、遠心ウエイト50が縮径位置50Xから拡径位置50Yに揺動するのに応じて、吸気カム20cのカム位相が低速用位相から高速用位相へと変更(具体的には吸気弁の開閉時期を進角)させることができる。一方、排気カム10cのカム位相は常に一定、即ち高速回転域になっても変化しない。従って、吸気弁の上記進角により、吸・排気弁が共に開いているバルブオーバラップ期間が長くなって掃気効率を高めることができるから、内燃機関の高速運転性能を向上させることができる。
ところで、図示しない吸気弁は、弁ばねから常に閉弁方向の荷重を受けており、第2カム軸20と一体に回転する吸気カム20cは、弁ばねに抗して吸気弁を強制的且つ周期的に開弁動作させる。従って、第2カム軸20は回転中、弁ばねから吸気弁及び吸気ロッカアームR2を介して弁駆動反力を周期的に受ける。これにより、遠心ウエイト50に対しては、第2カム軸20及び連動機構Iを介して伝達される上記弁駆動反力が、縮径方向及び拡径方向の各揺動トルクとして短い周期で交互に作用する。
そして、例えば、ロック機構L1がロック解除状態にあって吸気カム20cが高速用位相にあるときに、内燃機関が特に低回転(例えば1800rpm以下)に速度低下した場合には、遠心ウエイト50が弁ばねから受ける縮径方向の上記弁駆動反力が、遠心ウエイト50の遠心力よりも少なからず上回る状態が周期的に発生する。従って、その発生のタイミングで上記弁駆動反力が遠心ウエイト50を縮径方向に揺動させ、且つその瞬間にロック機構L1をロック作動(即ち規制カム61,62の斜面f1,f2相互を係合)させることができる。これにより、遠心ウエイト50を縮径位置50Xに自動的に復帰(従って吸気カム20cのカム位相を低速用位相に復帰)させ、且つその復帰した状態をロック機構L1で的確に保持することができる。
かくして、本実施形態では、遠心ウエイト50を縮径側へ付勢する戻しばねを省略しても、内燃機関の低速回転域では遠心ウエイト50を縮径位置50Xに迅速且つ確実に復帰させることができる。そして、このように戻しばねを省略することで、遠心ウエイト50の遠心力の略全部を、第2カム軸20(吸気カム20c)の位相変更制御に利用可能となることから、遠心ウエイト50の軽量化が図られる。しかも吸気カム20cの特に高速用位相から低速用位相への位相変更には、第2カム軸20の弁駆動反力を利用するため、上記戻しばねを備えずとも吸気カム20cを低速用位相へ支障なく迅速に復帰させることができる。尚、上記のような遠心ウエイト50の軽量化の効果は、後述する第3実施形態のように戻しばね51を使用したとしても、特にばね力が弱い戻しばねを使用した場合には概ね達成可能である。
また、本実施形態では、遠心ウエイト50を縮径位置50Xにロックするロック機構L1が、特にカムスプロケット30と、カムスプロケット30の外側面に隣接配置した遠心ウエイト50との間に配設されるため、遠心ウエイト50の振動をロック機構L1で直接的に抑制可能となる。これにより、吸気カム20cの低速用位相の保持をより安定させることができる。
また、本実施形態のロック機構L1は、特にクリックストップ機構で構成されるので、アクチュエータ等の動力を特別に用いることなく、遠心ウエイト50に対するロック状態およびロック解除状態が切換え可能となる。これにより、ロック機構、延いては動弁装置のコスト節減が図られる。しかも、上記クリックストップ機構を構成するカム61,62の斜面f1,f2の角度やロックばね60のセット荷重に基づいて、遠心ウエイト50のロックトルク(即ちロック作動する揺動トルク)およびロック解除トルク(即ちロック作動が解除される揺動トルク)を高い自由度を以て任意に設定可能となる。
その上、本実施形態の上記クリックストップ機構は、遠心ウエイト50及びカムスプロケット30の相対向面にそれぞれ設けた第1,第2規制カム61,62が、互いに摺接可能な斜面f1,f2及び平坦面f1′,f2′を各々有しており、ロック作動状態は、ロックばね60の弾発力で両規制カム61,62の斜面f1,f2相互を係合させることで得られ、またロック解除状態は、両規制カム61,62の斜面f1,f2相互の滑りを経て平坦面f1′,f2′相互を滑り可能に係合させることで得られる。そして、遠心ウエイト50及びカムスプロケット30の相対向面には、遠心ウエイト50の比較的大きい揺動角度に対応して、ピボット軸32の周囲に比較的広いカム設置領域を確保可能である。即ち、図3の横方向距離で示される第1,第2規制カム61,62相互の相対移動範囲を大きく設定できる。このカム設置領域は、ピボット軸32から離間するにつれて拡大する。これにより、遠心ウエイト50及びカムスプロケット30間にロック機構L1を、高い設計自由度を以て容易に設けることが可能である。
次に図5を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。先の第1実施形態では、ロック機構L1のロックばね60を遠心ウエイト50とは別個独立したばね部材より構成したものを示したが、第2実施形態では、遠心ウエイト50の一部がロック機構L1のロックばねに兼用される構造としている。即ち、遠心ウエイト50は、金属製のばね板部65と、ばね板部65の先部に固着した厚肉のウエイト本体部66とで構成される。そして、遠心ウエイト50の基端部となる、ばね板部65の基端部65aは、ピボット軸32に軸方向移動不能且つ回転可能に嵌合、支持される。
また、ばね板部65の中間部65bの、カムスプロケット30との対向面には、第1規制カム61が一体的に接合される。ばね板部65は、これの自由状態では先部(従ってウエイト本体部66)が図5実線位置よりもカムスプロケット30側に偏位したばね形態に構成される。従って、遠心ウエイト50が図5に示す正規の組立状態にあるときは、ロックばねとして機能するばね板部65の弾発力(セット荷重)で第1,第2規制カム61,62を相互に圧接させることができる。これにより、両規制カム61,62の斜面f1,f1′相互を係合状態、即ちロック作動状態に保持する。
第2実施形態の、その他の構成は、基本的に第1実施形態と同様であり、各構成部材には、第1実施形態と同様の参照符号を付してある。
そして、第2実施形態も、第1実施形態と同様の作用効果を達成可能である。更に第2実施形態では、遠心ウエイト50の一部(ばね板部65)をロック機構L1のロックばねに兼用するため、ロック機構L1の部品点数を削減し、コスト節減が図られる。
次に図6〜図8を参照して、第3実施形態を説明する。第1,第2実施形態では、カム位相変更機構Aのロック機構L1を、カムスプロケット30と遠心ウエイト50との間に配設したものを例示したが、第3実施形態では、カムスプロケット30と被動フランジ21との間にカム位相変更機構Aのロック機構L1′を配設している。そして、ロック機構L1′もまたクリックストップ機構より構成される。
即ち、第3実施形態のロック機構L1′は、カムスプロケット30及び被動フランジ21の相対向面の何れか一方(本実施形態ではカムスプロケット30の内側面)に開口するクリック凹部30hと、相対向面の何れか他方(本実施形態では被動フランジ21の外側面)に設けられる有底の収容孔21hと、収容孔21hに摺動可能に収容されてクリック凹部30hに係脱可能なピン状のクリック部材71と、クリック部材71をクリック凹部21hに向けて弾発すべく収容孔21hの内底面とクリック部材71の基端部間に縮設されるクリックばね72と、クリック部材71及びクリック凹部30hの相対向する係合面(即ちクリック部材71の先部外周面及びクリック凹部30hの内周面)の少なくとも一方に設けられて、クリック部材71のクリック凹部30hへの滑りによる係脱を許容する斜面f3とを備える。尚、本実施形態では上記斜面f3がクリック凹部30hの内周面にテーパ状に形成される。
而して、内燃機関が低速回転域にあって遠心ウエイト50の拡径方向の揺動トルクが所定値未満であることにより遠心ウエイト50が縮径位置50Xにある場合は、クリックばね72の弾発力でクリック部材71の先部をクリック凹部21h内に突入、係合させることで遠心ウエイト50の拡径方向の揺動が規制され、即ちロック機構L1′がロック作動状態に保持される(図8の(a)を参照)。
また内燃機関が高速回転域に移行して遠心ウエイト50の拡径方向の揺動トルクが所定値以上になると、その揺動トルクが、クリックばね72の弾発力に抗してクリック部材71の先部とクリック凹部30hの内周斜面f3との相互間に滑りを生じさせてクリック部材71の先部をクリック凹部30hから離脱させ、クリック部材71の先端面がカムスプロケット30の平坦な内側面に係合する状態へと移行する(図8の(b)(c)を参照)。そして、移行後は、クリック部材71の先端面がカムスプロケット30の内側面を滑ることで遠心ウエイト50の拡径方向へのスムーズな揺動が許容され、即ちロック機構L1′がロック解除状態になる。
また第3実施形態では、遠心ウエイト50を縮径位置50X(図7実線)の側に常時付勢する戻しばね51(本実施形態では引張コイルばね)が、遠心ウエイト50に接続されている。従って、遠心ウエイト50は、遠心ウエイト50に作用する遠心力が所定値以下の小さい場合には、戻しばね51の付勢力及びロック機構L1′のロック作動力に基づいて縮径位置50Xに保持される。また上記遠心力が所定値を超えることで戻しばね51の付勢力及びロック機構L1′のロック作動力に打ち勝つに至ると、ロック機構L1′がロック解除されて、遠心ウエイト50は遠心力により、戻しばね51に抗して拡径位置50Yの側に揺動する。
また、第3実施形態では、遠心ウエイト50、戻しばね51及び連動機構Iの組が2組有って、カムスプロケット30の回転軸線Xを挟んで点対称に配置される。そして、各々の戻しばね51は、一方の組の遠心ウエイト50のピボット軸32と他方の組の遠心ウエイト50の中間部50b又は先部50mとの間にそれぞれ介装される。
第3実施形態の、その他の構成は、基本的に第1実施形態と同様であり、各構成部材には、第1実施形態と同様の参照符号を付してある。
第3実施形態も、第1,第2実施形態と基本的に同様の作用効果を達成可能である。
また特に第3実施形態によれば、特にカムスプロケット30と被動フランジ21との間に配設したロック機構L1′を以て、カムスプロケット30と被動フランジ21(従って第2カム軸20)との相互間を直結可能となるため、その相互間の相対回転位置、延いては吸気カム20cの低速用位相を精度よく保持することができる。しかもロック機構L1′を構成するクリックストップ機構の上記構造(即ちクリック凹部30h,収容孔21h、クリック部材71及びクリックばね72の組み合わせ構造)によれば、遠心ウエイト50の支持構造を簡素化しながら、カムスプロケット30及び被動フランジ21間にクリックストップ機構をコンパクトに構成可能となる。
次に図9及び図10を参照して、第4実施形態を説明する。第1〜第3実施形態では、カム位相変更機構Aのロック機構L1,L1′で吸気カム20cのカム位相を2段階(即ち低速用位相及び高速用位相)に切換えるようにしたものを示したが、第4実施形態は、第1実施形態のロック機構L1と同様の構成・機能の第1ロック機構L1に加えて、第2ロック機構L2を増設することで、吸気カム20cのカム位相を3段階(即ち低速用位相、中速用位相及び高速用位相)に切換え可能としたものである。
而して、第4実施形態は、第1実施形態をベースとしており、第2ロック機構L2の有無だけが第1実施形態と異なる。即ち、カムスプロケット30及び遠心ウエイト50の相対向面間には、第1ロック機構L1に加えて、第2ロック機構L2が設けられており、第2ロック機構L2は、第1ロック機構L1の第2規制カム62に隣接してカムスプロケット30に突設される第3規制カム63と、遠心ウエイト50側の第1規制カム61とを備える。第3規制カム63は、第2規制カム62の平坦面f2′上より斜めに立ち上がる第2斜面f4と、第2斜面f4の高位側に連なる第2平坦面f4′とを備える。
第4実施形態の、その他の構成は、基本的に第1実施形態と同様であり、各構成部材には、第1実施形態と同様の参照符号を付してある。そして、第4実施形態によっても、第1〜第3実施形態と同等の作用効果が達成可能である。
而して、内燃機関が低速運転域にあって遠心ウエイト50に遠心力で生じる拡径方向の揺動トルクが第1所定値未満のときは、図9(a)に示すように、第1ロック機構L1においてロックばね60の弾発力で斜面f1,f2相互の係合状態が保持され、その係合により第1ロック機構L1がロック作動状態に保持される。これにより、吸気カム20cは、図10(a)に示すように低速用位相に保持される。
また第1ロック機構L1がロック作動状態にあるときに、内燃機関が中速回転域(例えば機関回転数が4000〜6000rpm)になって遠心ウエイト50の上記揺動トルクが第1所定値以上になると、上記揺動トルクが、第1ロック機構L1においてロックばね60の弾発力に抗して斜面f1,f2相互に滑りを生じさせて、平坦面f1′,f2′相互が滑り可能な係合状態に移行し、これにより、第1ロック機構L1がロック解除状態になる。このとき遠心ウエイト50の上記揺動トルクが第2所定値未満であれば、図9(b)に示すように、第2ロック機構L2において、ロックばね60の弾発力で斜面f1,f4相互の係合状態が保持され、その係合により第2ロック機構L2がロック作動状態に保持される。これにより、遠心ウエイト50が縮径位置50X及び拡径位置50Y間の図示しない中間拡径位置に遠心力で保持され、吸気カム20cは、図10(b)に示すように中速用位相に保持される。
また第2ロック機構L2のロック作動状態にあるときに、内燃機関が高速回転域(例えば機関回転数が6000rpm以上)になって遠心ウエイト50の上記揺動トルクが第2所定値以上になると、上記揺動トルクが、第2ロック機構L2においてロックばね60の弾発力に抗して斜面f1,f4相互に滑りを生じさせて、図9(c)に示すように平坦面f1′,f4′相互が滑り可能な係合状態に移行し、第2ロック機構L2がロック解除状態になる。これにより、遠心ウエイト50が遠心力で拡径位置50Yに保持され、吸気カム20cは、図10(c)に示すように高速用位相に保持される。
かくして、第1,第2ロック機構L1,L2を設けることで、遠心ウエイト50の遠心力変化に応じて吸気カム20cのカム位相を3段階(即ち低速用位相、中速用位相及び高速用位相)に順次切換え可能であり、吸気弁の開閉特性を内燃機関の要求特性に応じて、よりきめ細かく制御可能となる。
ところで、第4実施形態では、第1ロック機構L1に加えて第2ロック機構L2を1個設けることで、吸気カム20cのカム位相を3段階に切換えるようにしたものを示したが、第4実施形態の変形例(図示せず)として、例えばロック状態からロック解除状態に切換わる遠心力(即ち遠心ウエイト50の拡径方向の揺動トルク)の大きさが異なる2個以上の第2ロック機構L2を使用することにより、吸気カム20cのカム位相を多段(4段階以上)に切換え可能なカム位相変更機構も実施可能である。
而して、上記した第4実施形態及びその変形例においては、少なくとも1つの第2ロック機構L2における第3規制カム63の斜面f4の位置および傾斜角度の各選定により、少なくとも1つの中間ロック位置(従って遠心ウエイト50の中間拡径位置)と、当該中間ロック位置でのロック解除トルク(従ってロック解除に切換わる機関回転数)とを容易に変更設定可能である。
その上、第1,第2ロック機構L1,L2のカム設置領域は、遠心ウエイト50及びカムスプロケット30の相対向面間でピボット軸32から離間するにつれて拡大させることができる。従って、規制カム61〜63をピボット軸32から離隔させることにより、規制カム61〜63の設置領域(従ってカム相互の相対移動範囲、即ち図9で横方向距離に相当する規制カム61〜63の設置範囲)を無理なく拡げることができるため、規制カム61〜63の設計自由度を高めることができるばかりか、少なくとも1つの第2ロック機構L2を無理なく増設可能としてカム位相の切換段数を容易に増やすことが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、本発明のカム位相変更機構を、動弁カムとしての吸気カム20cの位相変更に用いたものを示したが、本発明では、動弁カムとしての排気カム10cの位相変更に用いるようにしてもよい。その場合には、内燃機関の低速回転域では排気カム10cに低速回転域で好適な低速用位相を付与し、また高速回転域では排気カム10cに、低速用位相よりも遅角させた高速用位相を付与するように、第1カム軸10を制御可能であり、その場合には、高速回転域において排気弁を遅角させることによりバルブオーバラップ期間が長くなって掃気効率を高めることができる。
また前記実施形態では、排気カム10cに対して吸気カム20cの位相を変更可能としたものを示したが、本発明では、実施形態のカム10c,20cを両方とも吸気カムとし又は両方とも排気カムとした内燃機関に適用してもよい。
また、前記実施形態では、動弁装置が設けられる内燃機関を単気筒エンジンとしたものを示したが、多気筒(例えば2気筒)エンジンに適用してもよい。この場合は、各気筒毎に本発明のカム位相変更機構を設けるようにする。
また、前記実施形態では、動弁装置が設けられる内燃機関をSOHC型エンジンとしたものを示したが、本発明は、DOHC型エンジンに適用してもよい。この場合は、吸気弁及び排気弁毎に設けられる吸気用カム軸及び排気用カム軸のうちの少なくとも一方のカム軸に本発明のカム位相変更機構を設けるようにする。
また、前記実施形態では自動二輪車用内燃機関を示したが、本発明は、自動二輪車以外の車両に搭載される内燃機関に適用してもよく、或いは車両用以外の用途の内燃機関(例えば定置式の内燃機関)に適用してもよい。
尚、機関回転数(特に車両用内燃機関の場合は車速)と吸,排気バルブの開閉タイミングとの最適な関係は、内燃機関の構造や仕様によって様々に設定可能である。例えば、内燃機関の機種や要求特性によっては、吸気カム20cを高速回転域では低速回転域のときよりも遅角させるようにしてもよく、或いは、排気カム10cを高速回転域では低速回転域のときよりも進角させるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、遠心ウエイト50が、入力回転部材(カムスプロケット30)を挟んで被動フランジ21とは反対側、特にカムスプロケット30の軸方向外側に配置されるものを示したが、本発明では、遠心ウエイト50をカムスプロケット30の軸方向内側に配置してもよく、この場合は、カムスプロケット30の軸方向外側に配置した被動フランジ21と第1カム軸10との間を、カムスプロケット30を緩く貫通する連結腕で一体的に結合すればよい。
また第1,第2実施形態では、遠心ウエイト50の戻しばねを省略したものを示し、第3実施形態では、遠心ウエイト50の戻しばね51を具備したものを示したが、第1,第2実施形態の変形例として、第3実施形態の戻しばね51のような戻しばねを遠心ウエイト50に接続してもよい。この場合には、吸気カム20cが高速用位相にある状態で内燃機関が低速回転域に移行する際に、戻しばねの付勢力で遠心ウエイト50を縮径位置50X側へ戻り易くし、延いては吸気カム20cの高速用位相から低速用位相への位相変更をよりスムーズ化することができる。
また、第3実施形態の変形例として、遠心ウエイト50の戻しばね51を省略したものも実施可能であり、この場合は、遠心ウエイト50の拡径位置50Yから縮径位置50Xへの揺動(即ち吸気カム20cの高速用位相から低速用位相への位相変更)を、第1,第2実施形態と同様に、カム軸20が動弁装置から受ける弁駆動反力を利用して行うようにする。
また前記実施形態では、入力回転部材として、内燃機関のクランク軸に動弁カム軸を連動回転させる調時伝動系のカムスプロケット30を例示したが、内燃機関のクランク軸に連動回転する入力回転部材であれば、実施形態のカムスプロケットに限定されず、例えば、調時伝動系のカムプーリ、歯車等であってもよい。
また第1,第2及び第4実施形態のロック機構L1,L2では、遠心ウエイト50側の規制カム61を、斜面f1及び平坦面f1′を有する突起部で構成したものを示したが、遠心ウエイト50側の規制カムを、遠心ウエイト50に設けた球面状突起、回転自在な球体、回転自在なローラ等で構成してもよい。
また、第3実施形態では、ロック機構L1′のクリック部材71を、先端面が平坦なピンで構成し、またクリック凹部30hを円形孔で構成したものを示したが、クリック部材71は、先端面を球面状又は円筒面状としたピン、或いは全体を球体で構成してもよく、またクリック凹部30hを矩形状の凹孔で構成してもよい。
A・・・・・・カム位相変更機構
I・・・・・・連動機構
f1,f2・・第1,第2規制カムの斜面
f1′,f2′・・第1,第2規制カムの平坦面
f3・・・・・斜面
L1,L1′・・・ロック機構
L2・・・・・第2ロック機構(第2のロック機構)
X・・・・・・回転軸線(軸線)
20・・・・・第2カム軸(カム軸)
20c・・・・吸気カム(動弁カム)
21・・・・・被動フランジ
21h・・・・収容孔
22・・・・・駆動ピン
30・・・・・カムスプロケット(入力回転部材)
30h・・・・クリック凹部
31・・・・・貫通孔
32・・・・・ピボット軸
50・・・・・遠心ウエイト
50X・・・・縮径位置
50Y・・・・拡径位置
60・・・・・ロックばね
61,62・・第1,第2規制カム(規制カム)
71・・・・・クリック部材
72・・・・・クリックばね

Claims (8)

  1. 内燃機関のクランク軸により回転駆動される入力回転部材(30)と、前記入力回転部材(30)に同一軸線(X)上で相対回転可能に連結されるカム軸(20)と、前記入力回転部材(30)に対し前記カム軸(20)を相対回転させて該カム軸(20)上の動弁カム(20c)の位相を変更するカム位相変更機構(A)とを備えた、内燃機関用のカム位相可変動弁装置において、
    前記カム位相変更機構(A)は、前記入力回転部材(30)にピボット軸(32)を介して支持されて、該入力回転部材(30)の回転速度の上昇に伴い遠心力で縮径位置(50X)から拡径位置(50Y)まで揺動する遠心ウエイト(50)と、前記遠心ウエイト(50)の前記縮径位置(50X)及び前記拡径位置(50Y)にそれぞれ対応して前記動弁カム(20c)に低速用位相及び高速用位相を付与するように、該遠心ウエイト(50)に前記カム軸(20)を連動させる連動機構(I)と、前記遠心力で前記遠心ウエイト(50)に生じる拡径方向の揺動トルクが所定値未満のときは該遠心ウエイト(50)を前記縮径位置(50X)にロックし、また前記揺動トルクが前記所定値以上になるとロック解除して該遠心ウエイト(50)の拡径方向への揺動を許容するロック機構(L1,L1′)とを備えることを特徴とする、内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  2. 前記入力回転部材(30)と、該入力回転部材(30)の外側面に隣接する前記遠心ウエイト(50)との間に前記ロック機構(L1)が配設されることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  3. 前記連動機構(I)は、前記カム軸(20)に一体に回転するよう設けられて前記入力回転部材(30)に隣接配置される被動フランジ(21)と、前記遠心ウエイト(50)の揺動に連動して前記入力回転部材(30)に対し前記カム軸(20)を相対回転させ得るよう、前記入力回転部材(30)の貫通孔(31)を通して前記被動フランジ(21)及び前記遠心ウエイト(50)間を連結する駆動ピン(22)とを備え、前記入力回転部材(30)と前記被動フランジ(21)との間に前記ロック機構(L1′)が配設されることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  4. 前記ロック機構(L1,L1′)は、クリックストップ機構で構成されることを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  5. 前記遠心ウエイト(50)は、前記入力回転部材(30)に隣接配置されると共に前記ピボット軸(32)に軸方向移動可能に取付けられ、
    前記ロック機構(L1)は、前記遠心ウエイト(50)を前記入力回転部材(30)の側に弾発するロックばね(60)と、前記遠心ウエイト(50)及び前記入力回転部材(30)の相対向面の何れか一方及び他方にそれぞれ設けられて互いに摺接可能な一対の規制カム(61,62)とを備えたクリックストップ機構で構成され、
    前記一対の規制カム(61,62)は、斜面(f1,f2)及び平坦面(f1′,f2′)を各々有していて、前記遠心ウエイト(50)が前記縮径位置(50X)にあり且つ前記拡径方向の揺動トルクが前記所定値未満の場合は、前記ロックばね(60)の弾発力で前記斜面(f1,f2)相互を係合させることで前記ロックがなされ、また前記拡径方向の揺動トルクが前記所定値以上になると、前記ロックばね(60)の弾発力に抗して前記斜面(f1,f2)相互が滑りを生じて前記平坦面(f1′,f2′)相互の係合状態へと移行しながら前記遠心ウエイト(50)の拡径方向への揺動を許容することを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  6. 前記ロック機構(L1′)は、前記入力回転部材(30)及び前記被動フランジ(21)の相対向面の何れか一方に開口するクリック凹部(30h)と、前記相対向面の何れか他方に設けられる収容孔(21h)と、前記収容孔(21h)に摺動可能に収容されて前記クリック凹部(30h)に係脱可能なクリック部材(71)と、前記クリック部材(71)を前記クリック凹部(30h)に向けて弾発するクリックばね(72)と、前記クリック部材(71)及び前記クリック凹部(30h)の少なくとも一方に設けられて、該クリック部材(71)の該クリック凹部(30h)への滑りによる係脱を許容する斜面(f3)とを備えたクリックストップ機構で構成されることを特徴とする、請求項3に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  7. 前記遠心ウエイト(50)を縮径方向に付勢する戻しばねを省略した、請求項1〜6の何れか1項に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置であって、
    前記動弁カム(20c)の位相が前記高速用位相であるときに、前記拡径方向の揺動トルクが前記所定値未満に低下すると、動弁装置の弁ばねから前記カム軸(20)が受ける弁駆動反力により該カム軸(20)が前記低速用位相の側に前記入力回転部材(30)に対し相対回転することで、前記ロック機構(L1,L1′)をロック解除状態からロック状態に切換可能であることを特徴とする、内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
  8. 前記ロック機構(L1,L1′)のロック解除状態において、前記揺動トルクが前記所定値よりも高い第2所定値未満のときは前記遠心ウエイト(50)を前記縮径位置(50X)と前記拡径位置(50Y)との間の中間拡径位置にロックし、また前記揺動トルクが前記第2所定値以上になるとロック解除して該遠心ウエイト(50)の拡径方向への揺動を許容する第2のロック機構(L2)を更に備えることを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の内燃機関用のカム位相可変動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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