JP2017218802A - 履いたままで移動可能な高所作業用足場 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、橋梁点検作業実施の際に用いる履いたままで高所作業および横方向移動が可能な作業用足場を提供する。
【解決手段】接地面の形状が二等辺三角形となる三脚の上に足台を配置し、靴を足台に固定する。また、二等辺三角形の頂点を足台に固定された靴の外側に配した。このことにより、橋梁点検作業者は足に装着したままで横方向移動可能で、脚立の昇降などの身体的に過重な作業を回避でき、より効率的な橋梁点検作業が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】接地面の形状が二等辺三角形となる三脚の上に足台を配置し、靴を足台に固定する。また、二等辺三角形の頂点を足台に固定された靴の外側に配した。このことにより、橋梁点検作業者は足に装着したままで横方向移動可能で、脚立の昇降などの身体的に過重な作業を回避でき、より効率的な橋梁点検作業が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、橋梁点検作業実施の際に用いる履いたままで高所作業および横方向移動が可能な作業用足場に関する。
従来使用している脚立は、天板、脚および踏ざんで構成され、4本の脚が接地した状態で使用されている。作業者は、橋梁の調査区間全体を調査するために脚立を順次移動しながら梯子状の踏ざんを昇降することで橋梁点検作業を行っている。従来の脚立による橋梁点検作業は、昇降を繰り返すため作業者にとって身体的な過重作業となっている。
脚立に替わる提案として、靴に直接装着して歩行できる高下駄式のものがある(特許文献1参照。)。
非特許文献1、非特許文献2のような所謂スティルトは、人間の下肢に装着するものでパフォーマンスおよび高所作業用として販売されていることで知られている。
脚立に替わる提案として、靴に直接装着して歩行できる高下駄式のものがある(特許文献1参照。)。
非特許文献1、非特許文献2のような所謂スティルトは、人間の下肢に装着するものでパフォーマンスおよび高所作業用として販売されていることで知られている。
商品名:タイタン、通販:ナランハ、インターネット <URL:http://www.naranja.co.jp/juggling/web-pages/498>
商品名:スカイウォーカー、通販:ナランハ、インターネット <URL:http://www.naranja.co.jp/ juggling/web-pages/579>
これらには次のような欠点がある。
四脚を足下に取付けた特許文献1は、軽量で移動しやすい一方、グラつきが生じやすい欠点を持つ。四脚の場合には、歩行面に不陸があると四脚のうち三点で支持され、残りの一点は浮いた状態となる。その結果、体重の移動に伴って残りの一点側に支持点が移り、対角の一点が浮いた状態となってしまう。この支持点が変化することがグラつきであり、前記グラつきを回避する方法として、脚の長さを調整する方法があるが、歩行時に常時かつ手動で調整することは困難で、特許文献1の四脚方式の欠点となっている。
四脚を足下に取付けた特許文献1は、軽量で移動しやすい一方、グラつきが生じやすい欠点を持つ。四脚の場合には、歩行面に不陸があると四脚のうち三点で支持され、残りの一点は浮いた状態となる。その結果、体重の移動に伴って残りの一点側に支持点が移り、対角の一点が浮いた状態となってしまう。この支持点が変化することがグラつきであり、前記グラつきを回避する方法として、脚の長さを調整する方法があるが、歩行時に常時かつ手動で調整することは困難で、特許文献1の四脚方式の欠点となっている。
非特許文献1に代表されるスティルトは、人間の下肢構造を模したものでパフォーマンスおよび高所作業ができるとしている。非特許文献1は、接地面積が小さく軽量であるが、作業者は常に身体のバランスに注意しながら作業を行うこととなり、自動車運転における「ながら運転」の状態となるため、不注意による転倒事故につながり易いという欠点がある。
非特許文献2は、大道芸などに用いられているスティルトであり、非特許文献1よりも構造を単純化し更に接地面積が小さくなっていて、軽量である利点を持つが、非特許文献2に搭乗するには特別訓練を必要とするもので、通常の人が使いこなせるものではない。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものであり、橋梁点検作業実施の際に用いる履いたままで高所作業および横方向移動が可能な作業用足場を提供することを目的とするものである。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものであり、橋梁点検作業実施の際に用いる履いたままで高所作業および横方向移動が可能な作業用足場を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するために、第1の発明は、靴を固定できる足台が支柱で支えられ、その支柱の下に連結された三脚により接地することを特徴とする高所作業用の足場である。第2の発明は、三脚の接地面に位置する部位は、第1の部位、第2の部位、第3の部位であり、その形状は、平面視、前記第1の部位と前記第2の部位がなす辺を底辺とし、前記第3の部位を頂点とする二等辺三角形であり、足台に固定された靴は、つま先から踵に至る寸法が前記靴の幅より長手方向に長い長手形状であり、平面視、前記靴の長手方向が前記二等辺三角形の底辺である前記第1の部位と前記第2の部位がなす辺に平行で、前記二等辺三角形の頂点である前記第3の部位が前記靴の外側に位置していることを特徴とする請求項1記載の高所作業用の足場である。第3の発明は、三脚の接地面に位置する部位は、第1の部位、第2の部位、第3の部位であり、前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位がなす形状は、平面視、二等辺三角形であり、前記二等辺三角形の前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位と、その対辺の中点を結ぶ3つの線の交点を重心位置とし、前記二等辺三角形の頂点とその対辺の中点を結ぶ線上において、作業者足裏において足幅中央かつ踵と足指付け根の端点中央にあたる体重作用点の位置を、前記二等辺三角形の重心位置から前記第1の部位と前記第2の部位がなす辺である底辺の間に設置することを特徴とする請求項1および請求項2記載の高所作業用の足場である。第4の発明は、三脚の接地面に位置する部位は、第1の部位、第2の部位、第3の部位であり、前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位がなす形状は、平面視、二等辺三角形であり、前記二等辺三角形の前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位と、その対辺の中点を結ぶ3つの線の交点を重心位置とし、作業者足裏において足幅中央かつ踵と足指付け根の端点中央にあたる体重作用点の位置を、平面視、足台に固定された靴のつま先方向で、前記二等辺三角形の重心位置から前記第1の部位と第3の部位がなす辺の間に設置することを特徴とする請求項1、請求項2および請求項3記載の高所作業用の足場である。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)本発明の足台1に作業者の靴を固定できることから、橋梁点検作業者は脚立作業で行っていた昇降を繰り返すことなく移動ができるため、身体的な過重作業が軽減される。
(2)三脚を用いることで歩行面に凹凸や段差があってもグラつくことなく、歩行できる。
(3)本発明の三脚が形成する空間は、高さ20cm程度の縦リブなどの障害物があっても歩行を可能とする。
(4)作業者は、点検作業を行う際に体のバランスに気遣う必要はなく作業に集中できる。また、スティルトのような歩行訓練は不必要である。
(5)前記(1)によって高所作業時、転倒防止のための補助員が不要となる。
(1)本発明の足台1に作業者の靴を固定できることから、橋梁点検作業者は脚立作業で行っていた昇降を繰り返すことなく移動ができるため、身体的な過重作業が軽減される。
(2)三脚を用いることで歩行面に凹凸や段差があってもグラつくことなく、歩行できる。
(3)本発明の三脚が形成する空間は、高さ20cm程度の縦リブなどの障害物があっても歩行を可能とする。
(4)作業者は、点検作業を行う際に体のバランスに気遣う必要はなく作業に集中できる。また、スティルトのような歩行訓練は不必要である。
(5)前記(1)によって高所作業時、転倒防止のための補助員が不要となる。
本発明を実施するための形態を、図1〜5に基づいて説明する。
本発明に三脚構造を採用した理由について図2で説明する。図2の(A)に示すように、三脚先端の三点は幾何学的法則により単一平面内にあるため、歩行面に不陸があってもグラつきがなく安定して接地できることを示す。一方、図2の(B)の場合、例えば斜線部(1)で支えられている×印の体重作用点が(2)側に移動すると(2)で支えることとなり、その結果、グラつくことになる。このことは、四脚以上の支点を持つものに言えることで、多数の支点を持つもの、または線状、面状に支えがあるものは、歩行面に不陸がある場合にグラつきが生じる欠点を持つ。
本発明では、橋梁鋼製桁部での点検作業時には点検しながら順次横方向移動するため体重の移動にともなう体重作用点の移動が必至である。一歩ずつ移動する時に足元がグラつくと点検作業に影響すると同時に転倒につながる危険があるため、グラつきの無い三脚案を採用したものである。同時に、作業者の足下でグラつきがあると、作業者が転倒を防止しようと足首に力が入るため疲労を蓄積し易いこと、また心理的にも不安が募るため場合によっては作業不能となり得ることも考慮した。
本発明では、橋梁鋼製桁部での点検作業時には点検しながら順次横方向移動するため体重の移動にともなう体重作用点の移動が必至である。一歩ずつ移動する時に足元がグラつくと点検作業に影響すると同時に転倒につながる危険があるため、グラつきの無い三脚案を採用したものである。同時に、作業者の足下でグラつきがあると、作業者が転倒を防止しようと足首に力が入るため疲労を蓄積し易いこと、また心理的にも不安が募るため場合によっては作業不能となり得ることも考慮した。
これまで、三脚を直接足に取付ける提案がなされなかった理由について説明する。
作業者の靴を取付けた脚が作業者を安定して支えるためには、脚が足台の周囲を取り囲むように配置される必要がある。足台を長さ30cm×幅10cmと仮定すると、四脚の場合は最低35cm×15cm、三脚の場合、例えば一辺45cmの正三角形が必要となる。このように、四脚の方が三脚よりコンパクトに作製できること、およびコンパクトな構造のほうが歩行に支障が生じないとの判断によって、三脚案が棄却されてきた可能性がある。
一方、古くから用いられてきた作業用のツールとして、山間地などでの荷役作業などで用いられてきた三又があり、絵画を描く際に用いるイーゼル(三脚)があり、平坦ではない場所での園芸作業に用いる園芸用三脚があるなど、脚が揺れると作業品質への影響が懸念される場合や危険が生じるときに三脚式のツールを用いてきたのだが、本発明のような提案がなかったのは、その三脚案のメリットについては気付かなかったか、あるいは直接足に取付けるという発想がなかったものと思われる。
作業者の靴を取付けた脚が作業者を安定して支えるためには、脚が足台の周囲を取り囲むように配置される必要がある。足台を長さ30cm×幅10cmと仮定すると、四脚の場合は最低35cm×15cm、三脚の場合、例えば一辺45cmの正三角形が必要となる。このように、四脚の方が三脚よりコンパクトに作製できること、およびコンパクトな構造のほうが歩行に支障が生じないとの判断によって、三脚案が棄却されてきた可能性がある。
一方、古くから用いられてきた作業用のツールとして、山間地などでの荷役作業などで用いられてきた三又があり、絵画を描く際に用いるイーゼル(三脚)があり、平坦ではない場所での園芸作業に用いる園芸用三脚があるなど、脚が揺れると作業品質への影響が懸念される場合や危険が生じるときに三脚式のツールを用いてきたのだが、本発明のような提案がなかったのは、その三脚案のメリットについては気付かなかったか、あるいは直接足に取付けるという発想がなかったものと思われる。
人間の足裏の圧力の分布は体の姿勢などで変化する。歩行している状態では、先ず前に出した足の踵に体重がかかり、体重が前方に移動するに従い足指の付け根付近に徐々に体重がかかり始めて、体がさらに前方に移動すると足指および足指の付け根付近のみで体重を支えてその後けり出す事になり、踵から足指の付け根付近まで体重作用点が連続的に移動する。
本発明の場合、横方向移動であることおよび靴を足台1に固定することから、横方向移動による足幅方法の体重作用点移動は生じるが、前記のように踵から足指の付け根付近まで体重作用点が移動することは少ない。通常の直立姿勢においては、踵と足指付け根付近に平均的に体重がかかり、その時の足裏の面的な圧力分布は図3(B)のごとくである。前記圧力を一点に懸かる荷重に置き換えた時の作用点は、概ね足幅の中央であって、踵と足指付け根の中央にあたる部分(図3(B)の×印、図3(C)の矢印参照)と考え、当発明ではこれを体重作用点10とする。
本発明の場合、横方向移動であることおよび靴を足台1に固定することから、横方向移動による足幅方法の体重作用点移動は生じるが、前記のように踵から足指の付け根付近まで体重作用点が移動することは少ない。通常の直立姿勢においては、踵と足指付け根付近に平均的に体重がかかり、その時の足裏の面的な圧力分布は図3(B)のごとくである。前記圧力を一点に懸かる荷重に置き換えた時の作用点は、概ね足幅の中央であって、踵と足指付け根の中央にあたる部分(図3(B)の×印、図3(C)の矢印参照)と考え、当発明ではこれを体重作用点10とする。
三脚5には体重作用点10に垂直に体重が作用すると同時に、横方向移動に伴う左右の外側方向の力(以下、横方向力)が作用するため、このことを考慮した脚の配置が必要である。本発明の三脚5の三脚接地点12に位置する部位のなす三角形(以下、「接地面の三角形」)の配置の仕方を決定するにあたり、主なケースについて比較した。図4(A)において右足のイメージで示す、a、b、c、dの4ケースであり、図中の矢印は体重作用点10を重心位置11に配置した時の代表的なつま先方向を示す。先ず、dのケースでは、4ケースの内最も横方向力に弱いため不適切である。aのケースは、作業者が対応しにくい後方に転倒しやすいため除外される。cのケースはdのケースに次いで横方向力に弱い傾向となる。bのケースは横方向力に対し最も転倒しにくいため、これを選択した。
本発明に採用した三脚接地面の三角形配置について図4(B)で詳細に説明する。例えば、本発明の接地面の三角形が正三角形の場合、重心位置11から頂点方向距離lvは辺方向距離lsの2倍となる。体重作用点10が重心位置11にある場合、重心位置11からの距離が大きい方向が転倒しにくいことになる。そのため、本発明の接地面の三角形配置は、横方向力を考慮し、転倒に対する抵抗モーメントの大きい頂点方向(lv方向)を移動方向に合わせることとした。
以上のことから、本発明に採用した三脚5の接地面の三角形は、平面視、図4(C)に示すように、足台1に固定されている作業者の靴の外側に頂点をもつ二等辺三角形とし、第1の部位13と第2の部位14で構成される辺を底辺、第3の部位15を頂点とするもので、等辺と底辺の長さが等しい場合に正三角形となるものである。靴を固定する足台1の向きは、第1の部位13側がつま先方向と第2の部位側14が踵方向となる。作業者の移動方向は同図に示し矢印方向であり、二等辺三角形の頂点である第3の部位15の方向である。
本発明に採用した三脚接地面の三角形配置について図4(B)で詳細に説明する。例えば、本発明の接地面の三角形が正三角形の場合、重心位置11から頂点方向距離lvは辺方向距離lsの2倍となる。体重作用点10が重心位置11にある場合、重心位置11からの距離が大きい方向が転倒しにくいことになる。そのため、本発明の接地面の三角形配置は、横方向力を考慮し、転倒に対する抵抗モーメントの大きい頂点方向(lv方向)を移動方向に合わせることとした。
以上のことから、本発明に採用した三脚5の接地面の三角形は、平面視、図4(C)に示すように、足台1に固定されている作業者の靴の外側に頂点をもつ二等辺三角形とし、第1の部位13と第2の部位14で構成される辺を底辺、第3の部位15を頂点とするもので、等辺と底辺の長さが等しい場合に正三角形となるものである。靴を固定する足台1の向きは、第1の部位13側がつま先方向と第2の部位側14が踵方向となる。作業者の移動方向は同図に示し矢印方向であり、二等辺三角形の頂点である第3の部位15の方向である。
本発明の三脚5の接地面の三角形上に、平面視、体重作用点10の位置を安全に高所作業および横方向移動ができるよう配置することが必要である。
本発明の体重作用点10の位置について図4(D)で説明する。体重作用点10は、その位置を三脚5が接地している二等辺三角形の重心位置11に一致させることを基本とするが、体重作用点10の位置の変更(体重作用点設置範囲16)は次のようなメリットがある。
体の前方に体重作用点10の位置を変更すると前方に転倒し易くなるが、作業者は前方へ転倒しそうな場合につま先側へ体重を移動する、体を屈める、あるいは作業対象となる壁面により掛かるなどの対応が可能である。そのため、設計上、体の前方に体重作用点10の位置の変更が0.1×L(L:辺長)程度可能であり、その変更した分、後方への転倒が起きにくくなる。
なお、体の後方への体重作用点10の位置変更は不可である。その理由は、人間の体が後方転倒にとっさに対応することが難しいためである。
体重作用点10の位置は、体の左右方向において、概ね0.18×Lまで体の内側方向に配置変更が可能である。この変更のメリットは、移動方向である体の左右方向外側への転倒に対して有効となること、横方向の移動の際の歩巾を大きく取れるなどがある。一方、このことで体の内側への転倒はしやすくなるが作業者の体自体で抵抗できるためデメリットにはならない。
本発明の体重作用点10の位置について図4(D)で説明する。体重作用点10は、その位置を三脚5が接地している二等辺三角形の重心位置11に一致させることを基本とするが、体重作用点10の位置の変更(体重作用点設置範囲16)は次のようなメリットがある。
体の前方に体重作用点10の位置を変更すると前方に転倒し易くなるが、作業者は前方へ転倒しそうな場合につま先側へ体重を移動する、体を屈める、あるいは作業対象となる壁面により掛かるなどの対応が可能である。そのため、設計上、体の前方に体重作用点10の位置の変更が0.1×L(L:辺長)程度可能であり、その変更した分、後方への転倒が起きにくくなる。
なお、体の後方への体重作用点10の位置変更は不可である。その理由は、人間の体が後方転倒にとっさに対応することが難しいためである。
体重作用点10の位置は、体の左右方向において、概ね0.18×Lまで体の内側方向に配置変更が可能である。この変更のメリットは、移動方向である体の左右方向外側への転倒に対して有効となること、横方向の移動の際の歩巾を大きく取れるなどがある。一方、このことで体の内側への転倒はしやすくなるが作業者の体自体で抵抗できるためデメリットにはならない。
本発明に使用可能な主要材料としては、鉄、アルミニウムなどの各種金属、各種合成繊維、木材、竹等の広範囲の材料が使用できる。
本発明における高さ調整機能については、作業対象物の高さに応じて高さ調整機能を付加する場合と、高さを固定して使用するため高さ調整機能を必要としない場合がある。高さ調整機能としては、足台1を支える支柱にスライドする機能を不可することが考えられる。スライド機構はスライド支柱2、ガイド支柱4および固定具3により構成され、固定具3の形式としては、ピン、ボルト、クランプ、および自動昇降装置などが使用可能である。
本発明の靴固定ベルト6の形式としては、革製、プラスチック、紐などの各種の材料、自転車用、スキー用、登山用など、いわゆるビンディングなどの連結具と専用の靴の組み合わせの利用が考えられる。
全体の構成を図1で説明する。本発明の実施例では、フレームの主材料として、軽量化、溶接性、耐蝕性等からアルミ製とし、溶接方法はTIG溶接とした。足台1のアルミ板はA5083(JIS)、3mm、長さ28cm×幅13cm、三脚5に使用したアルミパイプはA6063(JIS)、φ30×3.0t、長さ475mm、スライド支柱2はA6063(JIS)、φ25×3.0t、長さ480mm、ガイド支柱4はA6063(JIS)、φ32×3.0t、長さ400mmなる材料を使用した。実際に製作した本発明の重量は、片足当り2.5kgfである。
本発明の三脚5が接地している二等辺三角形の辺長(L)は、45〜60cmとするのが実用的な設定範囲と考えられる。本発明の実施例では、三脚5の接地面の形状は1辺を50cmとする正三角形である。
足台1の形状が長方形であるとき、その短辺の垂直二等分線と長辺の垂直二等分線の交点を足台中心とする。本実施例では、足台1の中心位置を三角形重心位置11から前方向に3cm、体の内側方向に1.3cmの位置とした。
足台1の形状が長方形であるとき、その短辺の垂直二等分線と長辺の垂直二等分線の交点を足台中心とする。本実施例では、足台1の中心位置を三角形重心位置11から前方向に3cm、体の内側方向に1.3cmの位置とした。
本発明のスライド支柱2とガイド支柱4を固定する固定具3は、ボルト等によって円形金具で締め付けるもので、自転車のサドルパイプの固定に用いられているクランプを流用した。固定の仕組みは、ガイド支柱4に取付けた固定具3を締め付けるとガイド支柱4を締付ける結果スライド支柱2も締め付けて、その結果固定されるものである。
本発明の実施例では、固定具3を緩めて足台1の高さを調節する際、スライド支柱2が自由に回転しないように回転止めを設置した。スライド支柱2にボルトを建込み、そのボルトの頭がガイド支柱4に設置した軸方向切り込みの中で回転止めの役割をし、同時に足台高さ調整の最大最小のストッパーを兼ねている。
本発明の実施例では、固定具3を緩めて足台1の高さを調節する際、スライド支柱2が自由に回転しないように回転止めを設置した。スライド支柱2にボルトを建込み、そのボルトの頭がガイド支柱4に設置した軸方向切り込みの中で回転止めの役割をし、同時に足台高さ調整の最大最小のストッパーを兼ねている。
本発明の靴固定ベルト6の形式としては、面ファスナー(スリーエムジャパン株式会社、品番:NC2272)とフックを組み合わせたものを足台1の金具に取付けて使用している。
図5は、本発明の橋梁点検作業における使用状況を示す説明図である。作業者の靴を足台1に乗せ、靴固定ベルト6にて固定して左右の足に装着し、左右それぞれ三脚5にて接地している。
本発明の実施例での足台1の高さは、最も低い位置としたとき全高70cmで、必要に応じて全高100cmまで伸ばすことができる。橋梁鋼製桁部内部に搬入するためのマンホールを容易に通過できるコンパクトな寸法とした。
なお、可搬性保持の観点から三脚5を折畳み可能とすることもできる。ただし、その際は、歩行時に障害物に接触しても弛みを生じないようなロック機構が必要である。
本発明の実施例での足台1の高さは、最も低い位置としたとき全高70cmで、必要に応じて全高100cmまで伸ばすことができる。橋梁鋼製桁部内部に搬入するためのマンホールを容易に通過できるコンパクトな寸法とした。
なお、可搬性保持の観点から三脚5を折畳み可能とすることもできる。ただし、その際は、歩行時に障害物に接触しても弛みを生じないようなロック機構が必要である。
図5により、本発明の移動方法を説明する。本発明の移動方法は横方向移動を基本とし、片足ずつ交互に動かして移動するもので、図5において作業者は橋梁鋼製桁部8を点検した後、点検箇所変更のため横方向移動し、これを繰り返す。
図5により、本発明の脱着方法を説明する。先ず装着する場合、足台1の高さを低い位置にしておき、作業者が乗って靴を靴固定ベルト6で固定した後、片足ずつ高い位置にスライドして固定具3にて固定する。この装着作業は補助者との共同作業とし、また現場条件により適切な安全策を講じ万一の場合の転倒防止を図る。作業後の離脱手順は装着の逆を行い、作業を終了する。
本発明を利用できる分野として、構造物の塗装作業、建築物内装工事、ビルなどの点検清掃作業、果樹農園やハウスでの作業などで、歩行面の不陸や傾斜が大きい場合または心理的な恐怖により使用できない場合を除き利用できる。
1 足台
2 スライド支柱
3 固定具
4 ガイド支柱
5 三脚
6 靴固定ベルト
7 靴止め
8 橋梁鋼製桁部
9 実際支持している面
10 体重作用点
11 重心位置
12 三脚接地点
13 第1の部位
14 第2の部位
15 第3の部位
16 体重作用点設置範囲
2 スライド支柱
3 固定具
4 ガイド支柱
5 三脚
6 靴固定ベルト
7 靴止め
8 橋梁鋼製桁部
9 実際支持している面
10 体重作用点
11 重心位置
12 三脚接地点
13 第1の部位
14 第2の部位
15 第3の部位
16 体重作用点設置範囲
Claims (4)
- 靴を固定できる足台が支柱で支えられ、その支柱の下に連結された三脚により接地することを特徴とする高所作業用の足場。
- 三脚の接地面に位置する部位は、第1の部位、第2の部位、第3の部位であり、その形状は、平面視、前記第1の部位と前記第2の部位がなす辺を底辺とし、前記第3の部位を頂点とする二等辺三角形であり、足台に固定された靴は、つま先から踵に至る寸法が前記靴の幅より長手方向に長い長手形状であり、平面視、前記靴の長手方向が前記二等辺三角形の底辺である前記第1の部位と前記第2の部位がなす辺に平行で、前記二等辺三角形の頂点である前記第3の部位が前記靴の外側に位置していることを特徴とする請求項1記載の高所作業用の足場。
- 三脚の接地面に位置する部位は、第1の部位、第2の部位、第3の部位であり、前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位がなす形状は、平面視、二等辺三角形であり、前記二等辺三角形の前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位と、その対辺の中点を結ぶ3つの線の交点を重心位置とし、前記二等辺三角形の頂点とその対辺の中点を結ぶ線上において、作業者足裏において足幅中央かつ踵と足指付け根の端点中央にあたる体重作用点の位置を、前記二等辺三角形の重心位置から前記第1の部位と前記第2の部位がなす辺である底辺の間に設置することを特徴とする請求項1および請求項2記載の高所作業用の足場。
- 三脚の接地面に位置する部位は、第1の部位、第2の部位、第3の部位であり、前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位がなす形状は、平面視、二等辺三角形であり、前記二等辺三角形の前記第1の部位、前記第2の部位、前記第3の部位と、その対辺の中点を結ぶ3つの線の交点を重心位置とし、作業者足裏において足幅中央かつ踵と足指付け根の端点中央にあたる体重作用点の位置を、平面視、足台に固定された靴のつま先方向で、前記二等辺三角形の重心位置から前記第1の部位と第3の部位がなす辺の間に設置することを特徴とする請求項1、請求項2および請求項3記載の高所作業用の足場。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016114223A JP2017218802A (ja) | 2016-06-08 | 2016-06-08 | 履いたままで移動可能な高所作業用足場 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016114223A JP2017218802A (ja) | 2016-06-08 | 2016-06-08 | 履いたままで移動可能な高所作業用足場 |
Publications (1)
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JP2017218802A true JP2017218802A (ja) | 2017-12-14 |
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2016
- 2016-06-08 JP JP2016114223A patent/JP2017218802A/ja active Pending
Cited By (3)
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CN111809846A (zh) * | 2020-08-12 | 2020-10-23 | 于丽丽 | 一种智能型古建筑墙体修复装置 |
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CN112227231B (zh) * | 2020-10-10 | 2021-07-27 | 招商局重庆交通科研设计院有限公司 | 一种陆地桥梁维修支撑结构 |
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