JP2017218761A - 常温舗装用アスファルト舗装材 - Google Patents
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Abstract
Description
また、常温アスファルト舗装材には、施工時に水が混入すると舗装強度が低下するので雨天時等の水が存在する条件では施工ができないという問題もある。
その結果、本発明者は、常温アスファルト舗装材に半水石膏を添加すると常温アスファルト舗装材の舗装強度が向上することを初めて見出した。
本発明は、この知見に基づいて完成されたものである。
なお、特許文献1−3及び非特許文献1には、加熱アスファルト舗装材にフィラーとして無水石膏、2水石膏、半水石膏を添加したものが記載されている。
これら特許文献1−3及び非特許文献1は、全て石膏のリサイクルを目的とするものであり、加熱アスファルト舗装材について、一般的なフィラーである石粉の代替物として石膏が使用可能であるかどうかを検討したものに過ぎない。
さらに、特許文献1及び非特許文献1には、半水石膏をフィラーとして使用すると舗装強度の指標の一つである安定度が逆に低下する場合があることが示唆されている。
また、例えば、雨天時等の水が存在する条件下で舗装施工しても添加した半水石膏が水を吸収するので、施工時の水の混入による舗装面の脆さを低減することができる。
さらに雨天時などの水が存在する条件下でも舗装施工が可能である。
また、例えば、雨天時等の水が存在する条件下で舗装施工しても添加した半水石膏が水を吸収するので、施工時の水の混入による舗装面の脆さを低減することができる。
本発明の常温アスファルト舗装材は、例えば、路面等を舗装または補修する時に、常温で施工が可能な常温アスファルト舗装材である。
前記常温アスファルト舗装材は、アスファルト、骨材、フィラー及び軟化剤等を混合した常温で施工可能な常温アスファルト混合物と、半水石膏とを混合したものである。
必要に応じて加える前記アスファルトとしては、例えば、針入度が60〜80のものが挙げられる。
本実施形態では、骨材(細骨材のみ)を例えば、87.0重量%以上88.0重量%以下となるように添加している。
前記フィラーは、前記常温アスファルト混合物全体に対して、例えば、3.0重量%以上6.0重量%以下となるように添加されている。
前記軟化剤は、前記常温アスファルト混合物全体に対して、例えば、1.0重量%以上2.5重量%以下となるように添加されている。
加熱した骨材にフィラーを混合した後、加熱したアスファルトを必要量加えて混錬し、骨材の表面にアスファルトを付着させ、加熱アスファルト混合物を製造する。
この加熱アスファルト混合物に、アスファルトに対して相溶性の軟化剤を添加してさらに混錬し、骨材の表面に付着したアスファルトを温度が低下してもある程度固まらないよう軟化させて、常温で施工可能な常温アスファルト混合物を製造する。
このようにして製造された常温アスファルト混合物を、半水石膏と混合する。
まず、袋等に詰めて保存されている前記常温アスファルト舗装材を、例えば、路面に形成されたひび割れや段差、ポットホール等のような舗装を補修したい場所や道路等のアスファルト舗装したい場所に適量流し込む。
次に、前記常温アスファルト舗装材の上から適量の水を撒いて、例えば、転圧機などを用いて前記常温アスファルト舗装材を押し固める。
押し固めた後、舗装面が安定するまでしばらく待つと舗装施工が完了する。
舗装施工時に前記常温アスファルト舗装材に対して加える水の量は、前記常温アスファルト舗装材に添加された半水石膏が水和反応により凝固するために必要な量以上であればよく、前記常温アスファルト舗装材に添加された半水石膏の割合や天候の状況等により適宜決定されるものである。
前記実施形態では、半水石膏を前記常温アスファルト舗装材全体に対して20重量%加えていたが、添加される半水石膏の量は20重量%に限らず、これより多くても、少なくても良い。
例えば、前記半水石膏は、常温アスファルト舗装材全体に対して、1.0重量%以上添加されていれば良く、例えば、1.5重量%以上等としても良い。
そのため、半水石膏を1.0重量%以上95.0重量%以下の範囲で適宜添加することで、必要に応じて常温アスファルト舗装の硬さを調節することができる。
半水石膏の添加量が30.0重量%以上であれば安定度については十分に高い常温アスファルト舗装材とすることができる。
また、半水石膏の常温アスファルト舗装材全体に対する添加量が15.0重量%以下であれば、半水石膏を加えることによるコストの増加が適切な範囲に抑えられる。
ここで再生材とは、例えば、舗装を掘り起こしたものであり、骨材の表面にアスファルトが付着した状態を保つ程度に常温で破砕したものである。
このように幅広い針入度のアスファルトを使用しているので、原料として新規骨材だけでなく、再生材を使用することも可能であり、さらに使用する再生材の量を増やすことができる。
また、前記常温アスファルト舗装材又は常温アスファルト混合物は、最終的な色調を整えるために、例えば、カーボンブラック等を、例えば、0.01重量%以上0.1重量%以下程度添加したものであってもよい。
その他、本発明は前記実施形態に限られること無く、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
この試験は、マーシャル安定度試験が規定する突き固め方法で試料を突き固め、突き固められた試験片の安定度を測定するものである。
マーシャル安定度試験の規定では、試験片を60℃に温めた状態で安定度を測定することになっているが、本発明に係る常温アスファルト舗装材は常温施工するという特性に鑑みて、常温で突き固め、室内で24時間養生した後に常温でのマーシャル安定度を測定したものである。
さらに、突き固め時に1kgの試料に対して水100ccを加えた。
表中の半水石膏の割合は、常温アスファルト舗装材全体に対して混合した半水石膏の重量%を表している。
また、半水石膏を添加した試料は全てのもので、加熱アスファルト舗装材のマーシャル安定度の基準値である4.9kNを大きく超えていた。
また、半水石膏の割合が、30.0重量%以上のものでは、安定度が高すぎるために測定器のゲージが振り切ってしまい、安定度の数値は測定できなかった。
Claims (4)
- 常温アスファルト舗装材全体に対して1.0重量%以上の半水石膏が添加されていることを特徴とする常温アスファルト舗装材。
- 前記半水石膏の添加量が前記常温アスファルト舗装材全体に対して1.0重量%以上50.0重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の常温アスファルト舗装材。
- アスファルトの含有量が1.5重量%以上12.0重量%以下、骨材の含有量が80.0重量%以上95.0重量%以下、フィラーの含有量が1.0重量%以上10.0重量%以下、軟化剤の含有量が0.5重量%以上3.5重量%以下である常温アスファルト混合物と、半水石膏とが混合されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の常温アスファルト舗装材。
- 請求項1記載の常温アスファルト舗装材を用いて舗装する方法であって、舗装施工時に水を加えることを特徴とする舗装方法。
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