JP2017217875A - インクジェット記録装置およびそのインク量推定方法 - Google Patents

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伸 石松
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靖彦 尾▲崎▼
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健二 北畠
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【課題】 サブタンクに設けられた検知手段でメインタンク内のインク量を推定する。【解決手段】 インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、記録ヘッドへ供給されるインクを収容するサブタンクと、サブタンクへ供給されるインクを収容するメインタンクと、サブタンクに設けられサブタンクに収容されているインク量が所定量以上であるか否かを検知する検知動作を行う検知手段と、検知動作によって得られる第1の検知結果に基づいてメインタンクに収容されているインク量を推定する第1の推定動作を行う推定手段と、第1の検知結果に基づいてサブタンクから気泡を排出する排出動作を行う気泡排出手段をさらに備え、推定手段は、排出動作の後に検知動作によって得られる第2の検知結果に基づいてメインタンクに収容されているインク量を推定する第2の推定動作を行う。【選択図】 図6

Description

本発明は、記録ヘッドに供給されるインクを収容するメインタンクとサブタンクを備えるインクジェット記録装置およびそのインク量推定方法に関する。
特許文献1に開示されるインクジェット記録装置は、複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドヘッドとインクジェットヘッドへインクを供給するサブタンクを備える。サブタンクにはサブタンク内のインク量が所定量よりも減少したことを検出する液面センサが設けられ、検出結果に応じてメインタンクからサブタンクへインクを供給する供給部をさらに備える。サブタンクとメインタンクとはタンク供給路で接続され、サブタンクのインクが所定量より減少したことを液面センサが検出したら、メインタンク内のインクがタンク供給路を介してサブタンクへ供給される。
特開2006−69138号公報
しかしながら特許文献1の構成では、メインタンク内のインク量を検出することができないため、メインタンク内のインクがなくなった後も、メインタンクからサブタンクを介したインクジェットヘッドへのインク供給は続けられる。このインク供給を続けると、インクジェットヘッドへインクが供給されなくなり、インクジェットヘッドにおいてインクの吐出不良が起きる場合があるという技術的な課題がある。
このような事情に鑑みて、本発明の目的は、サブタンク内のインク量が所定量以上であるか否かを検知し、検知結果に基づいてメインタンクに収容されているインク量を推定することができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するため、インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと連通し前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するサブタンクと、前記サブタンクと連通し前記サブタンクへ供給されるインクを収容するメインタンクと、前記サブタンクに設けられ前記サブタンクに収容されているインク量が所定量以上であるか否かを検知する検知動作を行う検知手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、前記検知動作によって得られる第1の検知結果に基づいて前記メインタンクに収容されているインク量を推定する第1の推定動作を行う推定手段と、前記第1の検知結果に基づいて前記サブタンクから気泡を排出する排出動作を行う気泡排出手段と、をさらに備え、前記推定手段は、前記排出動作の後に前記検知動作によって得られる第2の検知結果に基づいて前記メインタンクに収容されているインク量を推定する第2の推定動作を行うことを特徴とする。
本発明によれば、サブタンク内のインク量が所定量以上であるか否かを検知し、検知結果に基づいてメインタンクに収容されているインク量を推定することができるインクジェット記録装置が提供される。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置のインク供給構成を示す図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の一色分のインク供給構成を示す図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録装置の各制御部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係るサブタンク内のインク残量とセンサの検知結果の関係を示す図である。 第1実施形態に係るメインタンク内に収容されているインク量を推定するための制御を示すフローチャートである。
本発明に係るインクジェット記録装置の実施形態について説明する。ただし、実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲を限定する趣旨のものではない。本明細書では、間欠的に搬送される記録媒体に対しインクを吐出するヘッドを、記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復移動させて記録を行う、シリアル型のインクジェット記録装置を例にとり説明する。しかしながら、本発明はシリアル型のインクジェット記録装置に限らず、長尺プリントヘッドを用いて連続的にプリントを行うライン型のインクジェット記録装置にも適用することができる。また、本明細書において「インク」とは、記録液、定着処理液、レジストなどの液体の総称として用いる。さらに、本明細書において「記録」とは、平面的なものに対する記録に限らず、立体物に対する記録も含む。本明細書において「シート」とは、液体を吐出されるものであって、紙、プラスチック、布などの記録媒体の総称として用いる。なお、シートはカットシートに限らずロール状のものも含む。また、本明細書において「気泡」とは、インクの内部や表面にできる、気体を含んで丸まったものに限らず、インクに含まれる空気の総称として用いる。さらに、本明細書中で「気泡を排出する」という表現においては、気泡のみを排出する場合に限らず、気泡を含むインクを排出する場合も含む。
〔第1実施形態〕
図1は本実施形態におけるインクジェット記録装置10の外観を示す斜視図である。インクジェット記録装置10の開口13が設けられている側を前面とすると、インクジェット記録装置10の前面には給送トレイ20と排出トレイ21とが備えられている。インクジェット記録装置10の前面にはさらに、メインタンク100が色ごとに設けられている。本実施形態では、ブラック用メインタンク100K、マゼンタ用メインタンク100M、シアン用メインタンク100C、イエロー用メインタンク100Yの、4つのメインタンク100を備える。インクジェット記録装置10には、メインタンク100を覆う被覆位置と露出させる露出位置とにユーザが回動可能なカバー70が設けられている。図1(a)においてカバー70は被覆位置にあり、図1(b)においては露出位置にある。図1(a)に示すように、カバー70が被覆位置にあっても、ユーザがメインタンク100の前面を部分的に視認できるように、カバー70の前面の一部は透明なプラスチック等で構成されている。
4つのメインタンク100の前面の鉛直上部には、それぞれインクを注入するための注入口112が設けられている。すなわち、ブラック用注入口112K、マゼンタ用注入口112M、シアン用注入口112C、イエロー用注入口112Yが、それぞれ対応するメインタンク100に設けられている。また、メインタンク100はさらに注入口112を封止するためのキャップ113を有する。すなわちメインタンク100はブラック用キャップ113K、マゼンタ用キャップ113M、シアン用キャップ113C、イエロー用キャップ113Yを有する。キャップ113は色ごとに独立した形状でも、複数のキャップ113が繋がった形状でもよい。ユーザは、カバー70を露出位置に移動させた状態で、注入口112に対してキャップ113を着脱する。また、ユーザは注入口112からキャップ113を取り外し、インクボトル(不図示)などのインク供給容器から、注入口112を通じてメインタンク100内へインクを注入することができる。
図2は本実施形態におけるインクジェット記録装置10のインク供給構成を示す斜視図である。図3は一色分のインク供給構成を示す模式図である。インクジェット記録装置10はインクを吐出するヘッド(記録ヘッド)11とインクを収容するメインタンク100が、供給チューブ103を介して連通されている。メインタンク100から供給されるインクは、キャリッジ106に搭載されているサブタンク202に一時的に収容される。サブタンク202は後述するサブタンクユニット104の一部を構成し、ヘッド11と連通してヘッド11へインクを供給する。
供給チューブ103はメインタンク100とサブタンク202を連通している。供給チューブ103の一端はメインタンク100に設けられたジョイント部102と接続され、他端はサブタンク202と接続される。供給チューブ103はエラストマ製の可撓性材料で構成されていて、不図示のキャリッジモータの駆動によってガイドレール43に沿って往復移動するキャリッジ106の動きに追従することができる。
ヘッド11はキャリッジ106に搭載されて、キャリッジ106と共にX方向に沿って往復移動しつつ、シートPに対してインクを吐出して画像を記録する。また、シート搬送機構(不図示)が、X方向と交差する方向(本実施形態では、X方向と直交するY方向)にシートPを間欠的に搬送する。ヘッド11のX方向の往復移動とシートPのY方向の間欠的な搬送動作とを繰り返すことにより、シートPの表面(プリント面)に画像を記録していく。なお、X方向はキャリッジ106の移動方向であるとともに、搬送されるシートPの幅方向でもあるため、本明細書中でシート幅方向とも称する。また、Y方向は本明細書中でシート搬送方向とも称する。さらに、Z方向は本明細書中で鉛直方向と称する。
ヘッド11へインクを供給する、メインタンク100、供給チューブ103およびサブタンク202を総じてインク供給部とも称する。インク供給部とヘッド11間においては水頭差によって負圧が保たれるように構成されていて、ヘッド11の吐出口面におけるメニスカスは保持されている。従って、インク供給部からヘッド11へインクが供給されている間、インク供給部はインクで満たされている。ヘッド11からインクが吐出されると、インク供給部内に発生した負圧によって、メインタンク100に収容されているインクが供給チューブ103を介してサブタンク202へ引き込まれる。すなわち、ヘッド11から吐出されたインクの量に対応して、メインタンク100からサブタンク202へインクが供給される。このように水頭差によるインクの供給を繰り返すことで、シートPに対する画像記録が行われる。
図3に示すように、サブタンクユニット104は主に、サブタンク202と気泡排出部207によって構成されている。サブタンク202は、メインタンク100から供給チューブ103を介して供給されたインクを一時的に収容し、鉛直方向下方に配されたヘッド11へインクを供給する。サブタンク202内に発生した気泡55を排出するための気泡排出部207は、サブタンク202に隣接して設けられ、鉛直方向上方でサブタンク202と連通している。気泡排出部207の鉛直方向下方には排出口44が配されている。
サブタンク202には、内部に収容するインク量が所定量以上であるか否かを検知する検知手段6としてのセンサと電極2本とが設けられている。電極2本をサブタンク202内に設置して、2本の電極間で通電させるように微弱な交流電流を印加する。電流を流した結果、2本の電極間で通電した場合はインク量が所定量以上であるとセンサが検知し、通電しない場合はインク量が所定量未満であるとセンサが検知する。本実施形態においては、2本の電極に対して常に交流を流し、センサによる検知動作を常に行う。
図2に示すように、インクジェット記録装置10はさらにメンテナンスユニット9を備える。メンテナンスユニット9は、ヘッド11の吐出機能の維持および回復のための動作を行う。具体的には、メンテナンスユニット9は、ヘッド11の複数の吐出口からインクを強制的に吸引し、ヘッド11内の気泡および乾燥等により増粘したインクをヘッド11から吸引する、いわゆるインク吸引動作を行う。また、メンテナンスユニット9は、サブタンク202内のインクに混入している気泡がヘッド11へ流れ込む前に、排出口44から排出させる、いわゆる気泡排出動作も行う。メンテナンスユニット9はシートPが搬送される領域65の外側に設けられ、ヘッドキャップ115、排出口キャップ208、吸引ポンプ116および排出路117等から構成される。ヘッドキャップ115と排出口キャップ208は不図示の保持部材で一体的に保持されていて、吸引ポンプ116および排出路117と接続されている。
ヘッドキャップ115と排出口キャップ208は隣接して設けられ、不図示の駆動部によって鉛直方向に一体的に移動する。キャリッジ106がメンテナンスユニット9の鉛直上方へ移動すると、ヘッドキャップ115がヘッド11の吐出口(不図示)と対向し、排出口キャップ208が排出口44と対向する。その状態で、不図示の駆動部によってヘッドキャップ115と排出口キャップ208が上方へ移動すると、ヘッドキャップ115がヘッド11の吐出口を覆い、排出口キャップ208が排出口44を覆う。これにより、ヘッド11の複数の吐出口がヘッドキャップ115によって共通に覆われ、複数の排出口44が排出口キャップ208によって共通に覆われる。
ヘッドキャップ115がヘッド11の吐出口を覆ってキャッピングし、不図示の駆動部で吸引ポンプ116が駆動されてヘッドキャップ115内を負圧にすることでインク吸引動作が行われる。ヘッドキャップ115には可撓性チューブ等で構成された排出路117aの一端が接続される。排出路117aの他端は廃液タンク7と接続される。上記構成によって、キャッピングされたヘッド11から吸引されたインクは、排出路117aを介して廃液タンク7へ廃棄される。
排出口キャップ208が排出口44を覆ってキャッピングし、不図示の駆動部で吸引ポンプ116が駆動されて排出口キャップ208内を負圧にすることで気泡排出動作が行われる。排出口キャップ208には可撓性チューブ等で構成された排出路117bの一端が接続される。排出路117bの他端は廃液タンク7と接続される。上記構成によって、キャッピングされた排出口44から排出された気泡55は、排出路117bを介して廃液タンク7へ廃棄される。また、本実施形態においては、インク吸引動作と気泡排出動作で共通の吸引ポンプ116を用いる。
気泡排出動作はインク供給部を回復するための回復動作の際にも行われる。具体的には、メインタンク100内のインクが空になり、供給チューブ103などのインク供給部に空気が混入した場合などに、インク供給部をインクで満たすために吸引ポンプ116を用いてインクの吸引を行う。吸引ポンプ116を駆動して排出口44から吸引することで、インク供給部の途中に存在していた気泡55を含むインクを廃液タンク7へ廃棄しながら、メインタンク100内のインクをサブタンク202まで引き込む。これにより、インク供給部がインクで満たされて、水頭差によるヘッド11へのインク供給が可能になる。
図4はインクジェット記録装置10の各制御部の構成を示すブロック図である。CPU500は、メインバスライン505を介して装置各部の制御およびデータ処理を実行する。すなわちCPU500は、ROM501に格納されるプログラムに従い、データ処理、ヘッド駆動およびキャリッジ駆動を以下の各部を介して制御し、画像記録動作及びメンテナンス動作を行う。CPU500はインターフェース504を介して、ホスト装置との通信処理を行うことができる。RAM502はCPU500によるデータ処理等のワークエリアとして用いられ、一時的に複数スキャンの印字データ、及びインクジェット記録装置10のメンテナンス動作及びインク供給動作に係るパラメータ等を保存することができる。画像入力部503はホスト装置とのインターフェース504を介し、ホスト装置から入力された画像を一時的に保持する。
キャリッジ駆動制御回路507は、画像信号処理部514で処理されたプリントデータに従いヘッド11のシート幅方向のスキャン動作を制御し、インク吸引動作の際はメンテナンスユニット9上への移動も制御する。紙送り制御回路515はヘッド11のスキャン動作終了後、次のスキャンデータを記録する為にシートPをプリントデータに従ってシート搬送方向に搬送させる。ヘッド駆動制御回路506は、ヘッド11のインク吐出用の駆動を制御し、予備吐出や記録のためのインク吐出をヘッド11に行わせる。不揮発性メモリ518は後述するアラート回数Nを記憶する。回復系制御回路508ではRAM502に格納される回復処理プログラムに従って回復系モータ509の駆動制御を行い、メンテナンスユニット9の上下動作、ワイパ512の動作、及び吸引ポンプ116の動作等を制御する。検知手段6は、サブタンク202内のインク量が所定量以上か否かを検知する。
図5は、サブタンク202内のインク量に対するセンサの検知結果の関係を示す模式図である。サブタンク202内のインク量が所定量以上あるとき、2本の電極間で通電し、センサが信号値A(第1の所定値)を検知する。センサに継続的な検知動作を行わせ、所定時間(例えば3秒間)信号値Aを安定して検知している検知結果の状態を第1の状態とする。第1の状態においては、メインタンク100に充分な量のインクが収容されていて、インク供給部がインクで満たされている、と推定する。
一方、サブタンク202内のインク量が所定量未満のとき、2本の電極間は通電しないため、センサは信号値Aより0に近い信号値B(第2の所定値)を検知する。センサに継続的な検知動作を行わせ、所定時間、信号値Bを安定して検知している検知結果の状態を第2の状態とする。第2の状態においては、第1の状態とは反対に、メインタンク100に充分な量のインクが収容されておらず、インク供給部に気泡55が多く混入しインクで満たされていない、と推定する。
第1の状態と第2の状態の他に、検知結果が信号値Aと信号値Bの間を行き来して不安定となる第3の状態の説明をする。検知結果が第3の状態となる原因は主に2つ挙げられる。第1の原因は、サブタンク202内に収容されているインク量が所定量に対して少しだけ不足があり、キャリッジ106の往復移動やメンテナンス動作等によってサブタンク202が揺動されることである。つまり、メインタンク100内に収容されているインク量も充分ではなく、メインタンク100からサブタンク202へ供給されるインクが不足しているため、サブタンク202内のインク量が所定量より少なくなっている場合である。この場合は、上述した揺動によって、2本の電極間にインクが存在する瞬間と存在しない瞬間の両方が起こり得る。2本の電極間にインクが存在する瞬間はセンサが信号値Aを検知し、反対に2本の電極間にインクが存在しない瞬間はセンサが信号値Bを検知する。従って、所定時間の検知結果が信号値Aと信号値Bの両方を検知する、第3の状態となる。
第2の原因は、サブタンク202内に気泡55が混入し、キャリッジ106の往復移動やメンテナンス動作等によって混入した気泡55がサブタンク202と共に揺動されることである。気泡55が揺動されることによって、第1の原因と同様に、2本の電極間にインクが存在する瞬間と存在しない瞬間の両方が起こり得る。言い換えると、2本の電極間に気泡が存在しない瞬間と存在する瞬間が起こり得る。そのため、2本の電極間に気泡が存在する瞬間はセンサが信号値Bを検知し、2本の電極間に気泡が存在しない瞬間はセンサが信号値Aを検知する。従って、サブタンク202内に気泡55が混入する原因としては、インク供給部を構成する供給チューブ103等において外部から空気が透過する場合や、インク中の溶存酸素が気泡化する場合が挙げられる。従って、所定時間の検知結果が信号値Aと信号値Bの両方を検知する、第3の状態となる。第2の原因はメインタンク100内に収容されているインク量と関係なく起こり得るため、メインタンク100内には充分な量のインクが収容されていることもある。そのため、第1の原因と第2の原因の両方に起因して、検知結果が第3の状態となることもある。
図6は、メインタンク100内のインク量を推定するための制御を示すフローチャートである。ユーザに対してメインタンク100のインク量が少なくなってきていて、補充用のインクの準備を促すアラートを不図示の表示部に表示した回数をNとする。シーケンスの初めに、アラート回数Nを0に初期化する(S1)。サブタンク202においては、常にインク量の検知動作を行いながら(S2)、所定時間の検知結果が安定して信号値Aか否かを判断(S3)している。つまり、検知結果の状態が第1の状態か否かを判断している。検知動作を所定時間行った検知結果が安定して信号値Aである場合、つまり第1の状態の場合は、メインタンク100内に充分な量のインクが収容されていて、インク供給部もインクで満たされていると推定し(第1の推定動作)、シーケンスを終了する。
一方、所定時間の検知結果が安定して信号値Bになった(第2の状態)場合、または所定時間の検知結果が信号値Aと信号値Bを行き来する不安定な状態になった(第3の状態)場合は、気泡排出動作を行う(S4)。気泡排出動作の後、サブタンク202内のインク量の検知動作を再開(S5)し、所定時間の検知結果が安定して信号値Aか否かを判断する(S6)。S6における判断はS3のものと同様である。
S4において気泡排出動作をすることで、所定時間の検知結果が安定して信号値Aとなった(第1の状態)場合は、メインタンク100内に充分な量のインクが収容されていると推定して(第2の推定動作)シーケンスを終了する。これは、S3における判断の時点で、第2の原因によって検知結果が第3の状態になっていたことが考えられる。つまり、メインタンク100内には充分な量のインクが収容されていたが、サブタンク202内に気泡が混入していたと言える。
これに対し、S4の気泡排出動作をしても所定時間の検知結果が安定して信号値Bである(第2の状態)場合、または所定時間の検知結果が不安定である(第3の状態)場合は、ユーザに対して不図示の表示部にアラートを表示する(S7)。アラート回数Nに1を足し(S8)、Nが3以上になったか否か、つまりアラートを3回以上表示したか否かを判断する(S9)。上述したS2からS9のステップを、Nが3になるまで繰り返し行う。
Nが3になるまで検知動作と気泡排出動作を繰り返し、S3やS6において判断する。所定時間の検知結果が安定して信号値Bであった(第2の状態)場合、メインタンク100内に充分な量のインクが収容されていないこと(推定結果)が推定される(インク量推定手段)。従って、Nが3以上になったら、画像記録中であっても記録動作を中断(S10)して、インク補充を促すアナウンス(報知手段)を行う(S11)。これは、第1の原因によって所定時間の検知結果が不安定である第3の状態であったが、気泡排出動作の繰り返しにより第2の状態になった場合と、始めから第2の状態であった場合と、が考えられる。どちらにしても、インク供給部に気泡が混入したのではなく、メインタンク100内に充分な量のインクが収容されていないことが推定される。そのため、ユーザにインク補充を促すことで、画像記録中のインクの吐出不良を抑制することができる。
一方、Nが3になるまで検知動作と気泡排出動作を繰り返している間に、所定時間の検知結果が安定して信号値Aとなった(第1の状態)場合、第2の原因によって所定時間の検知結果が第3の状態になっていたことが予測される。つまり、インク供給部に多量の気泡が混入し、気泡排出動作を繰り返すうちに混入した気泡が排出されて、検知結果が第1の状態になったことが考えられる。従って、メインタンク100内には充分な量のインクが収容されていることが推定されるため、ユーザに対してインクの補充を促す必要はない。
なお、S3やS6における判断において所定時間の検知結果が第1の状態ではないと判断した場合でも、画像記録中は気泡排出動作を行うフラグを立てて、画像記録終了後に気泡排出動作(S4)を行うようにする。さらに、Nの閾値は3に限らず他の値に設定してもよい。また、S4における気泡排出動作を行った後の検知結果(S6)に基づいて、気泡排出動作等を繰り返さずにユーザに対してインクの補充を促してもよい。そして、図6に示すシーケンスを実行するタイミングは、ホスト装置からの記録命令を受ける前後でも、記録前あるいは記録後の回復動作を行う前後でもよい。
インクが補充された後は、気泡排出動作による回復動作を行い、メインタンク100を除いたインク供給部がインクで満たされるように排出口44から吸引する。これにより、インク供給部がインクで満たされて、再び水頭差によるインク供給が可能となる。
上述したような構成および制御により、サブタンク202内に設けられた検知手段6によって、サブタンク202内のインク量の検知結果に基づいてメインタンク100内のインク量を推定することができる。これにより、ヘッド11と直接接続されているサブタンク202で気泡の混入を間接的に検知することになり、ヘッド11への気泡の混入を直接的に抑制し、インクの吐出不良を低減することができる。また、メインタンク100に別途検知手段を設ける必要がなく、簡易な構成でインク量の検知を行うことができる。
また、サブタンク202内のインク量の検知結果に基づいて、インク供給部における気泡の混入を推定することができる。これは、サブタンク202内で継続的なインク量の検知を行い、所定時間の検知結果が安定しない第3の状態となった場合は気泡排出動作を行うことで原因の推定ができることによる。例えば気泡排出動作によって検知結果が第1の状態で安定すれば、インク供給部における気泡の混入が原因であり、メインタンク100内には充分な量のインクが収容されていると推定できる。一方、気泡排出動作によって検知結果が第2の状態で安定すれば、メインタンク100内のインクが不足していると推定できる。さらに、気泡排出動作によって検知結果が再び不安定な第3の状態となっても、本実施形態であれば3回以上の気泡排出動作が行われる。この繰り返しの気泡排出動作によって、検知結果を第1の状態か第2の状態に安定させることができ、メインタンク100にインク補充が必要か否かをより正確に推定することができる。
仮にメインタンク100内には充分な量のインクが収容されているにも関わらず、インク供給部において大量の気泡が混入しているために、検知結果が不安定な第3の状態である場合を想定する。図6のフローチャートに従い、3回以上の気泡排出動作をすることで、混入していた気泡が全て排出され、再びインク供給部がインクで満たされれば、検知結果は第1の状態となる。これにより、記録動作を中断してユーザに対するインク補充を促すアナウンスが表示されることはない。このように検知動作と気泡排出動作を複数回繰り返すことで、メインタンク100内に充分な量のインクが収容されているにも関わらずインク供給部に気泡が混入している場合に、誤ってユーザにインク補充を促す報知を抑制することができる。つまり、ユーザに対して余計なインク補充を促すことを低減することができる。
本実施形態のようにユーザによってインク補充がなされる構成の場合、ユーザがメインタンク100内のインク量をある程度視認できることから、メインタンク100のインクを使い切る前にユーザによってインクが補充されることもある。このとき、従来のように、ヘッド11からのインク吐出回数やホスト装置から受けたジョブ数によってメインタンク100内に収容されたインク量を推定する場合、充分な量のインクを収容している場合でもユーザに対してインク補充を促してしまう可能性がある。これに対して本実施形態の制御を行うと、ユーザが視認するメインタンク100内のインク量とインクジェット記録装置10の推定との間に誤差が発生することを低減することができる。従って、適切なタイミングでユーザに対してインク補充を促すことができる。
なお、本実施形態においては交流電流を継続的にかけることで、サブタンク202内のインク量の検知動作を行うが、本発明はこれに限らず、一定間隔を空けながら継続的に直流電流をかけてもよい。また、検知手段はこれに限らず、パルス電圧をかける方法、静電容量を用いて検出する方法や光学的な検知方法等であってもよい。
また、本実施形態においては継続的な検知動作を行う間の、所定時間における検知結果に基づいて、検知結果の安定または不安定を検知するが、本発明はこれに限らず、所定回数分の検知結果に基づいて安定か不安定かを判断してもよい。また、本実施形態における「安定」とは、所定時間、信号値Aや信号値Bを検知している状態である。しかしながら、信号値Aや信号値Bと同等の信号値だけでなく、ある程度の誤差を含んだ範囲内で安定した信号値を検知している状態も含む。
〔他の実施形態〕
構成は第1実施形態と同様であり、ヘッド11からのインク吐出回数やホスト装置から受けたジョブ数をカウントする計測手段をさらに設けて、それぞれの数が所定数以上になったら図6に示すシーケンスを実行する。第1実施形態と異なり常に検知動作を行う必要がなく、処理速度の向上や省エネルギー化をすることができる。この際、インクの吐出回数やホスト装置から受けたジョブ数は、ユーザによるインク補充時にリセットされるように、メインタンク100のカバー70の開閉を検知するセンサ等を別に設けてもよい。
6 検知手段
10 インクジェット記録装置
11 ヘッド(記録ヘッド)
44 排出口(気泡排出手段)
100 メインタンク
116 吸引ポンプ(気泡排出手段)
202 サブタンク
207 気泡排出部(気泡排出手段)
208 排出口キャップ(気泡排出手段)

Claims (11)

  1. インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと連通し前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するサブタンクと、前記サブタンクと連通し前記サブタンクへ供給されるインクを収容するメインタンクと、前記サブタンクに設けられ前記サブタンクに収容されているインク量が所定量以上であるか否かを検知する検知動作を行う検知手段と、を備えるインクジェット記録装置であって、
    前記検知動作によって得られる第1の検知結果に基づいて前記メインタンクに収容されているインク量を推定する第1の推定動作を行う推定手段と、前記第1の検知結果に基づいて前記サブタンクから気泡を排出する排出動作を行う気泡排出手段と、をさらに備え、前記推定手段は、前記排出動作の後に前記検知動作によって得られる第2の検知結果に基づいて前記メインタンクに収容されているインク量を推定する第2の推定動作を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2の推定動作による推定結果に基づいて、ユーザに対して前記メインタンクへインクの注入を促すための報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1の検知結果において前記サブタンクに収容されているインク量が前記所定量未満であるとき、前記排出動作と前記第2の推定動作を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記排出動作と前記第2の推定動作を繰り返し行うことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記サブタンクに収容されているインク量が前記所定量以上であるとき、前記検知手段は第1の所定値を検知し、前記サブタンクに収容されているインク量が前記所定量未満であるとき、前記検知手段は第2の所定値を検知することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記推定手段は、前記検知動作を所定時間行って得られる前記第1の検知結果および前記第2の検知結果が第1の所定値で安定しているとき、前記メインタンクに充分な量のインクが収容されていると推定し、前記検知動作を所定時間行って得られる前記第1の検知結果および前記第2の検知結果が第2の所定値で安定しているとき、前記メインタンクに充分な量のインクが収容されていないと推定することを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記メインタンクには検知手段が設けられていないことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記メインタンクと前記サブタンクとはチューブによって接続されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記メインタンクから水頭差によって前記チューブを介して前記記録ヘッドへインクが供給されることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記メインタンクはインクを注入するための注入口が設けられ、インク供給容器から前記注入口を介してインクが注入される請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. インクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドと連通し前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するサブタンクと、前記サブタンクと連通し前記サブタンクへ供給されるインクを収容するメインタンクと、を備えるインクジェット記録装置のインク量推定方法であって、
    前記サブタンクに設けられた検知手段によって前記サブタンクに収容されているインク量が所定量以上であるか否かを検知する第1の検知工程と、前記第1の検知工程によって得られる第1の検知結果に基づいて前記メインタンクに収容されているインク量を推定する第1の推定工程と、前記第1の推定工程の後に前記第1の推定工程によって得られる推定結果に基づいて前記サブタンクから気泡を排出する気泡排出工程と、前記気泡排出工程の後に前記検知手段によって前記サブタンクに収容されているインク量が前記所定量以上であるか否かを検知する第2の検知工程と、前記第2の検知工程によって得られる第2の検知結果に基づいて前記メインタンクに収容されているインク量を推定する第2の推定工程と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置のインク量推定方法。
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