JP2017217857A - 液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法 - Google Patents

液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法 Download PDF

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学 ▲花▼川
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一宏 山戸
Kazuhiro Yamato
一宏 山戸
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泰式 藏本
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Abstract

【課題】液体の凍結による不具合を抑制することが可能な液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法を提供する。【解決手段】ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッド10と、液体に接する接液部材15,17,58と、接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構14,16,61と、液体吐出装置内の温度を特定する温度特定機構と、温度特定機構により特定された温度に応じて動作機構の動作の制御を変更するコントローラーと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、例えばインクジェット記録装置等の液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法に関し、特に、液体と接する接液部材を有する液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法に関するものである。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズルから液滴として吐出(噴射)させる液体吐出ヘッドとしては、例えば、インクジェット式記録装置(以下、単にプリンターという)などの画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)、液晶ディスプレイなどのカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)などの電極形成に用いられる電極材吐出ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物吐出ヘッドなどがある。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを吐出し、ディスプレイ製造装置用の色材吐出ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を吐出する。また、電極形成装置用の電極材吐出ヘッドでは液状の電極材料を吐出し、チップ製造装置用の生体有機物吐出ヘッドでは生体有機物の溶液を吐出する。
この種の液体吐出ヘッドは、導入口から共通液室(リザーバー)及び圧力室を通ってノズルに至る液体流路を備えており、圧電素子や発熱素子等のアクチュエーターの駆動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用してノズルから液滴を吐出させる。液体吐出ヘッドを搭載する一般的な液体吐出装置では、液体吐出ヘッドのノズルが形成されたノズル面をキャップにより封止する封止機構や、ノズル面に付着したインク等をワイパー等の払拭部材により払拭する機構等を備えている。このような構成の液体吐出装置では、当該液体吐出装置が設置された環境によっては、液体が凍結する場合もある。液体が凍結した場合には種々の不具合が生じることがある。例えば、液体吐出ヘッド内の流路内の液体が凍結した際の体積膨張により液体吐出ヘッドを構成している部材が破損することがある。このため、流路内に空気を導入したり、構成部材間に空気層を設けたりすることで、凍結時の体積膨張を緩和する構成が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開2016−041489号公報 特許第3196799号公報
ところで、上記の液体吐出装置において液体が凍結した際の不具合としては、上記の体積膨張によるものには限られない。例えば、液体吐出ヘッドのノズル面や上記のキャップに付着した液体が凍結した状態で封止機構によりキャップをノズル面に当接させて封止する動作が行われた場合、凍結したインクがキャップによってノズル面に押し付けられることにより、ノズル面やキャップを損傷する虞がある。逆に、凍結した液体によりノズル面にキャップが固着した状態で、当該ノズル面からキャップを離隔して封止状態を開放する動作が行われた際にもノズル面やキャップを損傷する虞がある。特に、液体吐出ヘッドでは、例えばノズル面に付着した液体の拭き取り性の向上等を目的としてノズル面には撥液膜が形成されており、この撥液膜が剥離したりする虞があった。このように、液体吐出装置における液体の凍結による不具合は、液体吐出ヘッドの流路内に限られず、液体吐出ヘッドの外部において液体と接する接液部材に対して動作機構により外力を付与する構成においても生じる場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体の凍結による不具合を抑制することが可能な液体吐出装置、および、液体吐出装置の制御方法を提供することにある。
本発明の液体吐出装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた液体吐出装置であって、
前記液体に接する接液部材と、
前記接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構と、
液体吐出装置内の温度を特定する温度特定機構と、
前記温度特定機構により特定された温度に応じて前記動作機構の動作の制御を変更するコントローラーと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、温度特定機構により特定された温度に応じて動作機構の動作の制御を変更するので、特定された温度に応じた適切な動作を行わせる又は動作を行わせないことができる。
上記構成において、前記コントローラーは、前記温度特定機構により特定された温度が、少なくとも前記液体の凝固点以下の温度域を含む凍結温度域の範囲内である場合に、前記動作機構により前記接液部材へ加える外力を変化させる動作を禁止する構成とすることが望ましい。
この構成によれば、特定された温度が、液体が凍結する虞のある凍結温度域の範囲内である場合において、動作機構により接液部材へ加える外力を変化させる動作による接液部材の損傷を防止することが可能となる。
上記構成において、前記接液部材は可撓性を有し、
前記コントローラーは、前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域よりも高い場合に、当該特定された温度に応じて、前記動作機構により前記接液部材に加えられる外力の大きさを変更する構成とすることが望ましい。
この構成によれば、特定された温度が凍結温度域よりも高い場合において、低温による接液部材の硬化等に起因して動作機構の動作が不完全となること(動作能力の低下)が抑制される。
上記構成において、前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップであり、
前記動作機構は、前記キャップを前記ノズル面から離れた位置と前記ノズル面に接触する位置とに変位させる封止機構である構成を採用することができる。
この構成によれば、キャップとノズル面との間の液体が凍結している場合においてキャップを開放することによるノズル面やキャップの損傷を防止することが可能となる。
また、上記構成において、前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を排出するためのチューブであり、
前記動作機構は、前記チューブを押圧する押圧部材を有するポンプユニットである構成を採用することができる。
この構成によれば、温度特定機構により特定された温度に応じてポンプユニットの動作の制御を変更するので、特定された温度に応じた適切な動作を行わせる又は動作を行わせないことができる。
さらに、上記構成において、前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭部材であり、
前記動作機構は、前記払拭部材を前記ノズル面に対して相対的に移動させる払拭機構である構成を採用することができる。
この構成によれば、温度特定機構により特定された温度に応じて払拭機構の動作の制御を変更するので、特定された温度に応じた適切な動作を行わせる又は動作を行わせないことができる。
また、上記構成において、液体吐出装置の内部を加熱する加熱機構を備え、
前記コントローラーは、前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記加熱機構による昇温処理を行うように構成することが望ましい。
この構成によれば、凍結した液体を迅速に融解させることができるので、動作機構の動作が禁止される時間を削減することが可能となる。
上記構成において、前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップと、
前記キャップ内に設けられ、前記液体を吸収するための吸液材と、
前記吸液材を前記キャップ内に保持するための金属板と、
を備え、
前記加熱機構により前記金属板が加熱される構成を採用することができる。
この構成によれば、ノズル面に近い位置で昇温処理が行われるので、ノズル面やキャップに付着した液体をより迅速に融解することができる。
上記構成において、前記昇温処理において前記キャップが前記ノズル面から離間しているとき、前記キャップを前記ノズル面に対し接触させない範囲で近付けられる構成とすることが望ましい。
この構成によれば、凍結した液体の溶解をより促進させることができるので、動作機構の動作が禁止される時間をより削減することが可能となる。
上記構成において、前記温度特定機構による温度の特定が、前記動作機構の動作前および前記動作機構の動作中に行われる構成とすることが望ましい。
この構成によれば、特定された温度に応じて動作機構の動作をより適切に制御することができる。
また、本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体に接する接液部材と、前記接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構と、液体吐出装置内の温度を特定する温度特定機構と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、
前記温度特定機構により特定された温度に応じて前記動作機構の動作の制御を変更することを特徴とする。
本発明によれば、温度特定機構により特定された温度に応じて動作機構の動作の制御を変更するので、特定された温度に応じた適切な動作を行わせる又は動作を行わせないことができる。
また、上記方法において、前記温度特定機構により特定された温度が、少なくとも前記液体の凝固点以下の温度域を含む凍結温度域の範囲内である場合に、前記動作機構により前記接液部材へ加える外力を変化させる動作を禁止する方法を採用することが望ましい。
この方法によれば、特定された温度が、液体が凍結する虞のある凍結温度域の範囲内である場合において、動作機構により接液部材へ加える外力を変化させる動作による接液部材の損傷を防止することが可能となる。
上記方法において、前記接液部材は可撓性を有し、
前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域よりも高い場合に、当該特定された温度に応じて、前記動作機構により前記接液部材に加えられる外力の大きさを変更することが望ましい。
この方法によれば、特定された温度が凍結温度域よりも高い場合において、低温による接液部材の硬化等に起因して動作機構の動作が不完全となること(動作能力の低下)が抑制される。
さらに、上記方法において、前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップであり、
前記動作機構は、前記キャップを前記ノズル面から離れた位置と前記ノズル面に接触する位置とに変位させる封止機構であり、
前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記封止機構による前記キャップの変位動作を禁止することが望ましい。
この方法によれば、キャップとノズル面との間の液体が凍結している場合においてキャップを開放することによるノズル面やキャップの損傷を防止することが可能となる。
また、上記方法において、前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を排出するためのチューブであり、
前記動作機構は、前記チューブを押圧する押圧部材を有するポンプユニットであり、
前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記ポンプユニットによる前記押圧部材の駆動を禁止することが望ましい。
この方法によれば、チューブ内の液体が凍結している場合において押圧部材を駆動することによるチューブや押圧部材等の損傷を防止することが可能となる。
また、上記方法において、前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭可能な払拭部材であり、
前記動作機構は、前記払拭部材を前記ノズル面に対して相対的に移動させる払拭機構であり、
前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記払拭機構による前記払拭部材の払拭動作を禁止することが望ましい。
この方法によれば、払拭部材やノズル面に付着している液体が凍結している場合において払拭部材がノズル面を払拭することによるノズル面や払拭部材の損傷を防止することが可能となる。
また、上記方法において、液体吐出装置の内部を加熱する加熱機構を備え、
前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記加熱機構による昇温処理を行うことが望ましい。
この方法によれば、凍結した液体を迅速に融解させることができるので、動作機構の動作が禁止される時間を削減することが可能となる。
上記方法において、前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップと、
前記キャップ内に設けられ、前記液体を吸収するための吸液材と、
前記吸液材を前記キャップ内に保持するための金属板と、
を備え、
前記加熱機構により前記金属板を加熱することができる。
この方法によれば、ノズル面に近い位置で昇温処理が行われるので、ノズル面やキャップに付着した液体をより迅速に融解することができる。
上記方法において、前記昇温処理において前記キャップが前記ノズル面から離間しているとき、前記キャップを前記ノズル面に対し接触させない範囲で近付けることが望ましい。
この構成によれば、凍結した液体の溶解をより促進させることができるので、動作機構の動作が禁止される時間をより削減することが可能となる。
上記方法において、前記温度特定機構による温度の特定を、前記動作機構の動作前および前記動作機構の動作中に行うことが望ましい。
この方法によれば、特定された温度に応じて動作機構の動作をより適切に制御することができる。
液体吐出装置(プリンター)の構成を説明する正面図である。 液体吐出装置の電気的な構成を説明するブロック図である。 液体吐出ヘッド(記録ヘッド)の断面図である。 封止機構、払拭機構、およびポンプユニットの構成について説明する模式図である。 第1の実施形態における液体吐出装置の処理の流れについて説明するフローチャートである。 第2の実施形態における液体吐出装置の処理の流れについて説明するフローチャートである。 第3の実施形態における液体吐出装置の処理の流れについて説明するフローチャートである。 第4の実施形態における液体吐出装置の処理の流れについて説明するフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体吐出装置として、インクジェット式記録装置(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の液体吐出ヘッドの一種である記録ヘッド10を搭載するプリンター1の構成を示す正面図である。また、図2は、プリンター1の電気的な構成について説明するブロック図である。このプリンター1は、フレーム2と、このフレーム2内に配設されたプラテン3とを備えており、搬送機構4(図2参照)によってプラテン3上に記録用紙、布帛、あるいは、樹脂シート等の記録媒体(液体の着弾対象物の一種)が搬送されるようになっている。また、フレーム2内には、プラテン3と平行にガイドロッド5が架設されており、このガイドロッド5には、記録ヘッド10を収容したキャリッジ6が摺動可能に支持されている。このキャリッジ6は、キャリッジ移動機構7(図2参照)の駆動により、ガイドロッド5に沿って記録媒体の搬送方向に直交する主走査方向に往復移動するように構成されている。このプリンター1は、プラテン3上に載置される記録媒体に対してキャリッジ6を主走査方向に相対移動させながら記録ヘッド10のノズル41(図3参照)からインク(本発明における液体の一種)を吐出させて、記録媒体上に当該インクを着弾させることにより文字や画像等の着弾パターンを形成(記録・印刷)する。
キャリッジ6には、インクを貯留したインクカートリッジ8(液体貯留部材の一種)を着脱可能に装着されている。インクとしては、例えば、水系の染料インクもしくは顔料インクや、これらの水系のインクよりも耐候性が高められた有機溶剤系(エコソルベント系)インクや、紫外線の照射による硬化する光硬化型インク等、周知の種々の組成のものを用いることができる。なお、本実施形態においては、インクカートリッジ8がキャリッジ6に搭載される構成を例示したが、これには限られず、インクカートリッジ8がプリンター1の本体側に配置され、インク供給チューブを介して記録ヘッド10に供給される構成を採用することも可能である。
プリンター1の非記録領域であるホームポジションには、キャリッジ6に搭載された記録ヘッド10のノズルプレート28のノズル面(プラテン3と対向する面。図3等参照。)を払拭する払拭機構14(本発明における動作機構の一種)が配設されている。この払拭機構14は、ワイパー15(払拭部材の一種であり、接液部材の一種)を有しており、このワイパー15としては、例えばゴムやエラストマー等の弾性・可撓性を有する部材により構成される。この払拭機構14は、ワイパー15を、その先端部がワイピング時において記録ヘッド10のノズル面に接触可能な位置に配置する。そして、ワイパー15の先端部がノズル面に接触した状態で両者を相対移動させることにより当該ワイパー15によってノズル面が払拭される。この払拭機構14は、接液部材の一種であるワイパー15に外力を与えてノズル面を摺動させる(ノズル面とワイパー15とを相対移動させる)ので、接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構の一種である。
この払拭機構14に隣接して、上記ホームポジション若しくはその近傍に、封止機構16が配設されている。封止機構16は、記録ヘッド10のノズル面に当接し得るトレイ状の弾性部材からなるキャップ17(封止部材の一種であり、接液部材の一種。)を有する。この封止機構16では、キャップ17内の空間が封止空部として機能し、この封止空部内に記録ヘッド10のノズル41を臨ませた状態でノズル面に密着可能に構成されている。この封止機構16は、弾性・可撓性を有するキャップ17に外力を与えて当該キャップ17の位置を変位させるので、接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構の一種である。また、このキャップ17には、排液チューブ58(本発明におけるチューブの一種であり、接液部材の一種。図4参照。)を介してポンプユニット19(吸引手段の一種であり、動作機構の一種。)が接続されており、このポンプユニット19の作動によってキャップ17の封止空部内を負圧化することができる。そして、記録ヘッド10のノズル41やインク流路の詰まりを解消するためのクリーニング処理においては、ノズル面への密着状態でポンプユニット19が作動され、封止空部(密閉空間)内が負圧化されると、ノズル41から記録ヘッド10内のインクや気泡が吸引されてキャップ17の封止空部内に排出される。このポンプユニット19は、接液部材の一種である排液チューブ58に対して押圧部材であるローラー62(図4参照)により外力を与えて内部のインク等を排出させるので、接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構の一種である。なお、記録ヘッド10よりも上流側(インクカートリッジ8側)のインク供給経路(接液部材の一種)を、例えばエアーポンプ13(動作機構の一種)により加圧することにより、記録ヘッド10の流路内を加圧してノズル41から増粘したインク等を排出させて、当該ノズル41の吐出能力を回復させる加圧式のクリーニング処理を行うことも可能である。なお、封止機構16およびポンプユニット19の詳細については後述する。
図2に示すように、本実施形態におけるプリンター1は、CPU20(本発明におけるコントローラーの一種)、記憶装置21、駆動信号発生回路22、入出力インターフェース23、搬送機構4、キャリッジ移動機構7、払拭機構14、封止機構16、ポンプユニット19、加熱機構24、温度センサー25、および記録ヘッド10を有する。入出力インターフェース23は、外部機器側からの印刷動作等の要求、印刷設定情報、印刷データ、あるいは、スキャナー63により読み取られた画像データ等を受けたり、プリンター1の状態情報をコンピューター48側に出力したり各種データの送受信を行う。CPU20は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置であり、記録ヘッド10による印刷動作(液体の吐出動作)等を制御する。記憶装置21は、CPU20のプログラムや各種制御に用いられるデータを記憶する素子であり、ROM、RAM、NVRAM(不揮発性記憶素子)を含む。駆動信号発生回路22は、駆動信号の波形に関する波形データに基づいて記録ヘッド10の圧電素子32を駆動するための駆動パルスを含む駆動信号を生成する。本実施形態における加熱機構24は、後述するようにキャップ17の内部に配設された金属板56を加熱する機構である。温度センサー25は、プリンター1の内部、特に、記録ヘッド10の待機位置であり、封止機構16や払拭機構14が配置されたホームポジション付近の温度を検出してCPU20に出力する。なお、温度センサーとしては、特定の部位の温度を検出するものであってもよい。具体的には、記録ヘッド10の温度(流路内あるいはノズル面等の温度)を検出する温度センサー、キャップ17の温度を検出する温度センサー、および、ワイパー15の温度を検出する温度センサーが、それぞれ個別に設けられる構成としてもよい。
図3は、記録ヘッド10の構成を説明する断面図である。本実施形態における記録ヘッド10は、ノズルプレート28、連通基板29、圧力室形成基板30、振動板31、圧電素子32、および保護基板33が積層された状態で接着剤等により接合されてなる吐出ユニット34を有し、この吐出ユニット34がユニットケース35に取り付けられている。ユニットケース35は、インクカートリッジ8側からのインクが導入される導入口36と、当該導入口36から導入されたインクを共通液室37側に導入するケース流路38が形成された部材である。ユニットケース35の下面側には、当該下面からユニットケース35の高さ方向の途中まで直方体状に窪んだ収納空部39が形成されている。この収納空部39は、吐出ユニット34のうち、圧力室形成基板30、振動板31、圧電素子32、および保護基板33が収容されるように構成されている。この状態で、ユニットケース35の下面には、吐出ユニット34における連通基板29の上面が接合される。
本実施形態における圧力室形成基板30は、例えばシリコン基板から作製されている。この圧力室形成基板30には、圧力室40を区画する圧力室空部が、ノズルプレート28の各ノズル41に対応して異方性エッチングによって複数形成されている。圧力室形成基板30における圧力室空部の一方(上面側)の開口部は、振動板31によって封止される。また、圧力室形成基板30における振動板31とは反対側の面には、連通基板29が接合され、当該連通基板29によって圧力室空部の他方の開口部が封止される。これにより、圧力室40が区画形成される。ここで、圧力室40の上部開口が振動板31により封止された部分は、動作機構である圧電素子32の駆動により変位する可撓面であり、接液部材の一種でもある。
本実施形態における圧力室40は、ノズル41の並設方向に直交する方向に長尺な空部である。この圧力室40の長尺方向の一端部は、連通基板29のノズル連通口42を介してノズル41と連通する。また、圧力室40の長尺方向の他端部は、連通基板29の個別連通口43を介して共通液室37と連通する。そして、圧力室40は、ノズル41毎に対応して複数並設されている。連通基板29は、圧力室形成基板30と同様にシリコン基板から作製された板材である。この連通基板29には、圧力室形成基板30の複数の圧力室40に共通に設けられる共通液室37(リザーバーあるいはマニホールドとも呼ばれる)となる空部が、異方性エッチングによって形成されている。この共通液室37は、各圧力室40の並設方向に沿って長尺な空部である。各圧力室40は、それぞれ個別連通口43を介してこの共通液室37と連通している。
ノズルプレート28は、複数のノズル41が列状に開設された板材である。本実施形態では、ドット形成密度に対応したピッチでノズル41が複数列設されてノズル列が構成されている。本実施形態におけるノズルプレート28は、例えばシリコン基板から作製され、当該基板に対してドライエッチングにより円筒形状のノズル41が形成されている。本実施形態において、導入口36、ケース流路38、共通液室37、圧力室40を通ってノズル41に至るまでの流路の少なくとも一部がインク流路(液体流路の一種)である。また、ノズルプレート28のインクが吐出される側の面(連通基板29が接合されている面とは反対側の面)が、本発明におけるノズル面に相当する。なお、ノズルプレート28の周囲に記録ヘッド10を保持部材に固定するための固定板、あるいは、記録ヘッド10の側面を保護する保護板等が配置される構成においては、ノズルプレート28とこれらの部材とで構成される面(記録処理時に記録媒体等と対向する面)がノズル面として機能する。このノズル面には、図示しない撥液膜が形成されている。この撥液膜は、例えばフッ素を含む撥液剤(シランカップリング剤)が塗布されることで形成されている。
圧力室形成基板30の上面に形成された振動板31は、例えば厚さが約1μmの二酸化シリコンから構成される。また、この振動板31上には、図示しない絶縁膜が形成される。この絶縁膜は、例えば、酸化ジルコニウムから成る。そして、この振動板31および絶縁膜上における各圧力室40に対応する位置に、圧電素子32がそれぞれ形成されている。本実施形態における圧電素子32、振動板31および絶縁膜上に、金属製の下電極膜、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層、および、金属製の上電極膜(何れも図示せず)が順次積層されて構成される(何れも図示せず)。この構成において、上電極膜または下電極膜の一方が共通電極とされ、他方が個別電極とされる。また、個別電極となる電極膜および圧電体層が圧力室40毎にパターニングされる。
圧電素子32の上側には、保護基板33が配置される。この保護基板33は、例えば、ガラス、セラミックス材料、シリコン単結晶基板、金属、合成樹脂等から作製される。この保護基板33の内部には、圧電素子32に対向する領域に当該圧電素子32の駆動を阻害しない程度の大きさの凹部44が形成されている。圧電素子32の素子端子には、フレキシブル基板45の一端部と電気的に接続される。駆動信号生成回路22側からフレキシブル基板45を通じて駆動信号(駆動電圧)が圧電素子32に印加されると、当該圧電素子32は印加電圧の変化に応じて圧電能動部が撓み変形することにより、圧力室40の一面を区画する可撓面、すなわち、振動板31が、ノズル41に近づく側またはノズル41から遠ざかる方向に変位する。これにより、圧力室40内のインクに圧力変動が生じ、この圧力変動を利用してノズル41からインクが吐出される。
図4は、封止機構16、払拭機構14、およびポンプユニット19の構成について説明する模式図である。本実施形態における封止機構16は、トレイ状のキャップ17を備え、当該キャップ17を記録ヘッド10のノズル面に当接する位置又は離隔する位置に変位させるように構成されている。上記のキャップ17は、底部51と、この底部51の周縁から起立する側壁部52とを有する上面開放のトレイ状部材であり、底部51と側壁部52とで囲まれた空間が封止空部53となる。このキャップ17は、エラストマー等の弾性部材により作製され、これよりも硬質な合成樹脂又は金属からなるホルダー54に取り付けられている。また、封止空部53内には吸液材55が敷設されている。この吸液材55は、インクを吸収可能なフェルトやスポンジ等の多孔質材によって構成されている。本実施形態において、吸液材55は、メッシュ状の金属板56により保持されている。金属板56は、インクが通過可能な網目や貫通孔を多数有する薄手の金属板であり、上記の加熱機構24により通電されることによって発熱するように構成されている。キャップ17の底部には、貫通孔が開設されており、この貫通口にポンプユニット19の排液チューブ58が液密状態で接続されている。また、これとは別の貫通口がキャップ17の底部に開設されており、この貫通口には大気開放路を構成する大気開放チューブ59が接続されている。そして大気開放チューブ59の途中には、大気開放バルブ60が設けられている。即ち、この大気開放バルブ60を開閉することにより、ノズル面を封止した状態における封止空部53の密閉状態と大気開放状態とを切り替えることができるようになっている。なお、大気開放バルブ60を用いずに、ローラー62による排液チューブ58の押し潰しを解除して大気開放状態を実現してもよい。
ポンプユニット19は、排液チューブ58とチューブポンプ61とを有している。排液チューブ58は、インクの排出路を構成する部材であり、本実施形態では、耐薬品性が高く弾性を有するシリコンチューブによって構成されている。この排液チューブ58の途中に設けられているチューブポンプ61は、駆動源として例えば搬送機構4の紙送りモーターが利用される。即ち、図示しないクラッチによって紙送り時とポンプ制御時で紙送りモーターの接続が切り替えられる。なお、駆動モーターとしては、チューブポンプ61のみを駆動するための専用のものが別途設けられても良い。このポンプユニット19(チューブポンプ61)は、排液チューブ58をローラー62(本発明における押圧部材の一種)で部分的に押し潰し、この状態で駆動軸63を中心としてホイール64を図中で反時計回りに回転させることにより、排液チューブ58に沿ってローラー62が移動して、排液チューブ58内の空気や液体をしごいて排出側(図中矢印の方向)送り出すように構成されている。
上記キャップ17によって記録ヘッド10のノズル面を封止した封止状態では、ノズル面のノズル41が封止空部53内に臨み、且つ、キャップ17の先端とノズル面とが液密状態で密着する(図4に示す状態)。そして、この封止状態で尚且つ大気開放バルブ60を閉じた状態でポンプユニット19を作動させると、封止空部53内が減圧されるので、ノズル41を通じて記録ヘッド10内のインクを吸引して、記録ヘッド10の外部に排出することができる。これを利用して、プリンター1にインクカートリッジ8が新たに装着された際にこのインクカートリッジ8内のインクを記録ヘッド10のインク流路に充填する初期充填や、インク流路内の増粘インクや気泡を除去するためのクリーニング処理において、この吸引制御が行われる。
払拭機構14は、ワイパー15とワイパーホルダー65とを備えている。払拭機構14は、ワイパー15を記録ヘッド10のノズル面に接触可能なワイピング位置と当該位置から外れた退避位置とに変位可能に構成されている。ワイパー15は、例えば、エラストマー等の弾性を有する材料で形成された板状部材であり、基端部(下端部)がワイパーホルダー65に保持されている。また、ワイパー15は、織物や不織布等の繊維で形成された繊維部材や、スポンジ等の多孔質部材で形成された吸収部材であってもよい。そして、ワイピング位置においては、ワイパー15の上端部が記録ヘッド10のノズル面に接触可能な高さに位置する。この状態でノズル面とワイパー15とを相対移動させることにより、ワイパー15の上端部がノズル面に接触しつつ摺動して当該ノズル面に付着したインクや紙粉等の汚れを払拭する。
図5は、上記構成のプリンター1の動作について説明するフローチャートであり、例えば、記録ヘッド10がホームポジションに位置して封止機構16によりキャッピングされた状態でインクカートリッジ8の交換に応じた動作を行う場合を想定している。すなわち、ユーザーによるインクカートリッジ8の交換作業のためにキャリッジ6を露出させるべくプリンター1の筐体の図示しない開閉カバーが開かれた場合の動作について例示する。この場合、ノズル面をキャッピング状態から開放し、インクカートリッジ8の交換が可能な位置までキャリッジ6を移動させる動作が行われる。この一連の動作に先立ち、CPU20は、温度センサー25によりプリンター1の内部の温度Tを特定する(ステップS1)。この際、温度センサー25は、ノズル面により近い位置の温度を検出することが望ましい。あるいは、温度センサー25による検出温度に基づき、ノズル面の温度をCPU20が推定するようにしてもよい。このような構成では、推定された温度が特定温度である。動作機構の一種である封止機構16の動作前に温度を特定することにより、その後の封止機構16の動作をより適切に制御することができる。
次に、CPU20は、特定した温度(特定温度)Tが、インクの凍結温度域の範囲内であるか否かを判定する(ステップS2)。ここで凍結温度域は、インクの凝固点以下の温度域であるが、凝固点よりも多少高い温度(具体的には、インクの一部がシャーベット状になっているような温度)が含まれてもよい。すなわち、インクの種類や、インクに含まれる染料あるいは顔料の濃度によって凝固点が異なり、また、完全な凍結には至らずともそれに近い状態においても凍結時と同様な不具合が生じる可能性もあるため、プリンター1で取り扱うインクの仕様上・設計上の凝固点に対して多少の幅を持った温度域とすることができる。本実施形態における凍結温度域は、−10℃以下に設定されている。以下、凍結温度域の上限値を凍結判定閾値αとする。つまり、ステップS2では、特定温度Tが、凍結判定閾値α以下であるか否かが判定される。なお、本実施形態において、凍結判定閾値αは、例えば、記憶装置21に予め記憶されている。
そして、ステップS2において、特定温度Tが凍結温度域の範囲内である、すなわち、特定温度Tが凍結判定閾値α以下である(Yes)と判定した場合、CPU20は、ステップS3において対処処理として以下のような処理を行う。すなわち、当該温度域内でキャップ17を開放する動作を行うと、ノズル面の撥液膜が剥がれたり、キャップ17のノズル面との当接部分が損傷したりする虞があるため、まずCPU20は、封止機構16によるキャップ17の開放動作を禁止する。また、例えば、プリンター1に設けられた表示装置、あるいは、プリンター1と接続された外部機器のインターフェース等を通じてユーザーに対し、凍結のおそれがあるためカートリッジの交換動作が不能である旨、および、交換動作が可能となるまで待機を要請する旨を報知する。さらに、環境温度が上昇して凍結していたインクが融解するまで待機するか、あるいは、プリンター1内の温度を強制的に上昇させて凍結インクを融解させる昇温処理を行う。本実施形態においては後者の昇温処理が行われる。
昇温処理では、プリンター1の装置内(本実施形態においては封止空部53)を昇温するようにキャップ17に配設された金属板56を加熱機構24により加熱する。これにより、凍結していたインクが次第に融解する。この昇温処理を実行することにより、動作機構である封止機構16によるキャップ17の開放動作が禁止される時間を削減することが可能となる。そして、ステップS1からステップS3までの処理は、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域よりも高くなるまで(凍結判定閾値αよりも高くなるまで)繰り返される。ただし、凍結していたインクが融解して動作機構による動作が可能となる(動作を行っても不具合が生じない)温度は、上記の凍結判定閾値α(第1の判定閾値)と異なる場合もある。このため、当該温度を禁止解除判定閾値β(第2の判定閾値)として記憶装置21等に別途記憶させておき、昇温処理中(あるいは待機中)におけるステップS2では、特定温度Tが、禁止解除判定閾値βよりも高くなったか否かを判定するようにしてもよい(以下で説明する他の実施形態においても同様)。また、加熱機構24による昇温が温度センサー25により直接特定できない場合には、昇温処理開始時点での温度と当該昇温処理の時間とが関連付けられたテーブルに基づき、あるいは、何らかの異常判定により、加熱機構24による加熱を停止する構成とすることもできる。さらに、加熱機構24としては、キャップ17内の金属板56を加熱する構成には限られず、例えば、プラテンに組み込まれたプラテンヒーター(プレヒーター、プロセスヒーター、あるいはアフターヒーター等)や、常温で固形状のインクを加熱・溶融させてから吐出を行うタイプの記録ヘッドに設けられたヒーター等、プリンター1に搭載される種々の加熱機構を利用することもできる。
ステップS2において、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域外、すなわち、特定温度Tが凍結判定閾値αよりも高い(あるいは、昇温処理中における特定温度Tが禁止解除判定閾値βよりも高くなった)と判定した場合(No)、CPU20は、封止機構16を制御して、キャップ17の開放動作を行わせる(ステップS4)。すなわち、封止機構16は、大気開放バルブ60を開いて封止空部53を大気と連通させた後、キャップ17をノズル面から離隔する位置まで変位させることにより、キャップ17によるノズル面の封止状態を開放させる。その後、CPU20は、キャリッジ移動機構7を制御してキャリッジ6をインクカートリッジ8の交換位置まで移動させる。
このように、CPU20は、温度センサー25による特定温度Tに応じて動作機構の一種である封止機構16の動作の制御を変更する。これにより、動作機構に特定温度Tに応じた適切な動作を行わせる又は動作を行わせないことができる。すなわち、通常(特定温度Tが凍結温度域よりも高い環境下(T>α))では、キャッピング状態におけるノズル面からキャップ17を開放する動作を封止機構16に行わせるところ、特定温度Tが凍結温度域の範囲内(T≦α)にある場合には、封止機構16によるキャップ17の開放動作を禁止する。つまり、接液部材の一種であるキャップ17へ加える外力を変化させる動作を禁止する。これにより、液体が凍結している場合において動作機構により接液部材へ加える外力を変化させる動作による接液部材の損傷を防止することが可能となる。より具体的には、キャップ17とノズル面との間のインクが凍結している場合においてキャップ17を開放することによるノズル面やキャップ17の損傷を防止することが可能となる。そして、本実施形態においては、特定温度Tが凍結温度域の範囲内である場合(T≦α)にプリンター1の内部(より詳しくは、封止空部53)を加熱機構24によって加熱するように構成されたので、プリンター1内の温度をより迅速に凍結温度域よりも高くする(T>αもしくはT>β)ことができる。これにより、凍結したインクが融解して動作機構による動作が可能となるまでの時間を短縮することが可能となる。なお、キャップ17の開放動作は、インクカートリッジ8の交換に応じた動作を行う場合に限られず、例えば、プリンター1の電源が投入された際、記録ヘッド10がホームポジションに待機している状態から印刷動作に移行する際等にも行われるが、これらの場合においても同様な処理が行われる。
図6は、第2の実施形態における上記構成のプリンター1の動作について説明するフローチャートである。封止機構16の動作は、キャッピング状態からキャップ17を開放する動作に限られない。本実施形態においては、キャップ17がノズル面から離隔した退避位置から当該キャップ17をノズル面に当接する位置に変位させて当該ノズル面を封止するキャッピング動作を行う場合について例示する。このようなキャッピング動作が行われるケースとしては、例えば、プリンター1の電源系統の異常などの何らかの変則的な理由により一時的に印刷動作が中断された後、プリンター1が低温環境下に置かれた状態で電源が投入されて再起動する場合や、冬季にプリンター1本体や記録ヘッド10が故障した際に修理センターに輸送する場合等がある。この場合においても、CPU20は、キャッピング動作に先立ち、温度センサー25により温度Tを特定し(ステップS5)、特定温度Tが凍結温度域の範囲内(T≦α)であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6において特定温度Tが凍結温度域の範囲内であると判定した場合(Yes)、CPU20は対処処理を行う(ステップS7)。すなわち、当該温度域内でキャッピング動作を行うと、ノズル面とキャップ17との間の凍結インクをノズル面に押し付けることになって撥液膜等を損傷する虞があるため、CPU20は封止機構16によるキャッピング動作を禁止する。また、本実施形態においても上記実施形態と同様に、昇温処理が行われる。これにより、凍結していたインクが次第に融解する。この際、CPU20は、封止機構16を制御してキャップ17をノズル面に接触しない範囲で当該ノズル面に近づける。これにより、キャップ17やノズル面等における凍結インクの融解をより促進させることができるので、キャッピング動作が禁止される時間をより削減することが可能となる。そして、ステップS5からステップS7の処理は、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域よりも高くなるまで(T>α)、あるいは、禁止解除判定閾値βよりも高くなるまで(T>β)繰り返される。本実施形態においても、特定温度Tが凍結温度域の範囲内にある場合には、封止機構16によるキャッピング動作が禁止されるので、キャップ17やノズル面に付着しているインクが凍結している場合においてキャップ17をノズル面に押し付けることによるノズル面(撥液膜)やキャップ17の損傷を防止することが可能となる。
ステップS6において、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域外、すなわち、特定温度Tが凍結温度域よりも高い(T>αあるいはT>β)と判定した場合(No)、続いて、CPU20は、特定温度Tが低温度域内であるか否かを判定する(ステップS8)。この低温度域は、凍結温度域よりも高い温度域であるが、例えばプリンター1の仕様上の推薦動作温度(例えば、5℃より高く、40℃以下)よりも低く、インクが凍結には至らないものの、インク粘度の増加やインクに含まれる固形成分の凝集等により動作機構による動作に支障が生じる可能性のある温度域(例えば、−10℃より高く、5℃以下)である。この低温度域の上限値を低温度判定閾値γとする。つまり、ステップS8では、α<T≦γであるか否かが判定される。なお、本実施形態において、低温度判定閾値γは、記憶装置21に予め記憶されている。ステップS8において、特定温度Tが低温度域内である(α<T≦γ)と判定した場合(Yes)、CPU20は、封止機構16を制御してキャッピング動作(強キャッピング動作)を行うが、このときノズル面に対してキャップ17を当接させる際の外力(押圧力)を、推薦動作温度におけるキャッピング動作時の押圧力よりも高める(ステップS9)。すなわち、接液部材の一種であるキャップ17に対して動作機構である封止機構16が与える外力を通常よりも強める。このときの外力の大きさは、特定温度Tに応じて変更することができる。具体的には、より低い温度であるほど外力をより強めるようにしてもよい。これにより、低温によりキャップ17が硬化することにより、キャッピングが不完全(封止能力の低下)となることが抑制され、キャップ17によってノズル面をより確実に封止することが可能となる。すなわち、動作機構の十分な動作が保障される。また、強キャッピング動作中においても温度センサー25により温度を特定してもよい。これにより、動作機構の動作中においてもより適切な動作を行わせることができる。すなわち、例えば、低温度域における温度変化に応じてノズル面に対するキャップ17の押圧力を変更することができ、特に特定温度Tが低温度判定閾値γを超えた場合にノズル面に対するキャップ17の押圧力を通常のキャッピング動作時の押圧力まで弱めたりすることができる。これにより、動作機構の駆動源への負担や消費電力を軽減することができる。一方、ステップS8において、特定温度Tが低温度域外、すなわち、低温度判定閾値γよりも高い(T>γ)と判定した場合(No)、CPU20は、封止機構16を制御して通常のキャッピング動作を行う(ステップS10)。
図7は、第3の実施形態における上記構成のプリンター1の動作について説明するフローチャートである。本実施形態においては、払拭機構14によるノズル面の払拭動作(ワイピング動作)を行う場合を例示する。この場合においても、CPU20は、ワイピング動作に先立ち、温度センサー25により温度Tを特定する(ステップS11)。この際、温度センサー25による検出温度に基づき、ワイパー15の温度をCPU20が推定するようにしてもよい。続いて、特定温度Tが凍結温度域の範囲内(T≦α)であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12において特定温度Tが凍結温度域の範囲内であると判定した場合(Yes)、CPU20は対処処理を行う(ステップS13)。すなわち、当該温度域内でワイピング動作を行うと、ノズル面やワイパー15に付着している凍結インクをノズル面に擦りつけることになって撥液膜等を損傷する虞がある。特に、ワイパー15が繊維部材や吸収部材である場合、ワイパー15に凍結インクが付着しやすく、ノズル面の撥液膜等を損傷する程度も甚だしくなる。そのため、CPU20は当該温度域内において封止機構16によるワイピング動作を禁止し、併せて昇温処理を行う。これにより、凍結していたインクが次第に融解する。そして、ステップS11からステップS13までの処理は、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域よりも高くなるまで(T>α)、あるいは、禁止解除判定閾値βよりも高くなるまで(T>β)繰り返される。本実施形態においても、特定温度Tが凍結温度域の範囲内にある場合には、払拭機構14によるワイピング動作が禁止されるので、ワイパー15やノズル面に付着しているインクが凍結している場合においてノズル面(撥液膜)やワイパー15の損傷を防止することが可能となる。
ステップS12において、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域外、すなわち、特定温度Tが凍結温度域よりも高い(T>αあるいはT>β)と判定した場合(No)、続いて、CPU20は、特定温度Tが、低温度域内(α<T≦γ)であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、特定温度Tが低温度域内である(Yes)と判定した場合、CPU20は、払拭機構14を制御して強ワイピング動作を行う(ステップS15)。すなわち、ノズル面に対してワイパー15を当接させる際の外力(押圧力)を、推薦動作温度におけるワイピング動作時の押圧力よりも高める。つまり、接液部材の一種であるワイパー15に対して動作機構である払拭機構14が与える外力を通常よりも強める。これにより、低温によりワイパー15が硬化することによりノズル面に対するワイパー15の密着性が低下することによる拭き取りムラが抑制され、低温時においても拭き取り性を確保することが可能となる。すなわち、動作機構の十分な動作が保障される。また、強ワイピング動作中においても温度センサー25により温度を特定し、これに応じてキャップ17の押圧力を変更してもよい。一方、ステップS14において、特定温度Tが低温度域外、すなわち、低温度判定閾値γよりも高い(T>γ)と判定した場合(No)、CPU20は、払拭機構14を制御して通常のワイピング動作を行う(ステップS16)。
図8は、第4の実施形態における上記構成のプリンター1の動作について説明するフローチャートである。本実施形態においては、ポンプユニット19によるインクの排出動作を行う場合について例示する。CPU20は、インクの排出動作に先立ち、温度センサー25により温度Tを特定する(ステップS17)。この際、温度センサー25による検出温度に基づき、ポンプユニット19の温度をCPU20が推定するようにしてもよい。特定温度Tが凍結温度域の範囲内であるか否かを判定する(ステップS18)。ステップS18において特定温度Tが凍結温度域の範囲内であると判定した場合(Yes)、CPU20は対処処理を行う(ステップS19)。すなわち、当該温度域内でインクの排出動作を行うと、より具体的には、排液チューブ58内のインクが凍結している状態で排液チューブ58をローラー62で押し潰しながらホイール64を回転させると、排液チューブ58、ローラー62、あるいはチューブポンプ61の駆動源であるモーター等が損傷する虞があるため、CPU20はポンプユニット19によるインクの排出動作を禁止し、併せて昇温処理を行う。これにより、凍結していたインクが次第に融解する。そして、ステップS17からステップS19の処理は、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域よりも高くなるまで(T>α)、あるいは、禁止解除判定閾値βよりも高くなるまで(T>β)繰り返される。本実施形態においても、特定温度Tが凍結温度域の範囲内にある場合には、ポンプユニット19によるインクの排出動作が禁止されるので、排液チューブ58内のインクが凍結している場合において排液チューブ58等の損傷を防止することが可能となる。
ステップS18において、温度センサー25による特定温度Tが凍結温度域外、すなわち、特定温度Tが凍結温度域よりも高い(No)と判定した場合、続いて、CPU20は、特定温度Tが、低温度域内(α<T≦γ)であるか否かを判定する(ステップS20)。ステップS20において、特定温度Tが低温度域内である(Yes)と判定した場合、CPU20は、ポンプユニット19を制御して強排出動作を行う(ステップS15)。すなわち、排液チューブ58に対してローラー62を押圧させた状態で当該ローラー62を移動させる際の排液チューブ58に作用させる外力(ホイール64の回転トルク)を、推薦動作温度における強排出動作時の回転トルクよりも高める。すなわち、接液部材の一種である排液チューブ58に対して動作機構であるポンプユニット19が与える外力を通常よりも強める。これにより、低温により排液チューブ58が硬化することに起因してインクの排出性が低下することが抑制される。すなわち、動作機構の十分な動作が保障される。一方、ステップS20において、特定温度Tが低温度域外、すなわち、低温度判定閾値γよりも高い(T>γ)と判定した場合(No)、CPU20は、ポンプユニット19を制御して通常の排出動作を行う(ステップS22)。
また、本発明は、上記各実施形態で例示した動作機構に限られず、要は、接液部材に対して外力を直接的または間接的に作用させる種々の動作機構にも適用することができる。例えば、液体を貯留した貯留パックをケーシングに収容した液体貯留部材が液体吐出装置の本体に配置され、当該液体貯留部材のケーシング内にエアーポンプによって空気を送り込むことにより可撓性を有する貯留パックを加圧して液体を液体吐出ヘッドに送液する構成においても適用することが可能である。当該構成では、貯留パックが接液部材の一種であり、エアーポンプが動作機構の一種である。また、例えば、液体貯留部材と液体吐出ヘッドとの間に、液体吐出ヘッドへの液体の供給を調整する供給調整機構を備える構成にも本発明を適用することができる。この構成では、液体流路内と液体流路外の圧力差に応じて変位するダイヤフラム膜と、当該ダイヤフラム膜を押圧する押圧機構とを有するものがあり、ダイヤフラム膜が接液部材の一種、押圧機構が動作機構の一種である。その他、電磁力により接液部材に外力を付与するもの(例えば、電磁モーターやソレノイド等)、圧電体の逆圧電効果により接液部材に外力を付与するもの(例えば、ピエゾアクチュエータや超音波モーター等)、静電気力により接液部材に外力を付与するもの(例えば、静電気モーターや静電アクチュエーター等)、気体もしくは液体を介して接液部材に間接的に外力を付与するもの(例えば、圧力モーター、エアシリンダー、エアダイヤフラムポンプ、流体モーター等)、熱エネルギーを機械的にエネルギーに変換して接液部材に間接的に外力を付与する燃焼機関等を動作機構とする構成においても同様に本発明を適用することができる。
また、キャップ17の金属板56が、前述の加熱機構24により通電されることによって発熱するように構成されていなくてもよい。また、キャップ17の底部の貫通孔を介して、ポンプユニット19の排液チューブ58とキャップ17の封止空部53とが液密状態で接続されていなくてもよい。これらの場合であっても、記録ヘッド10のノズル面にキャップ17を当接させることにより、ノズル41内のインクの乾燥を低減することができる。
さらに、温度を特定する方法としては、温度センサー等を使用して直接的に特定するものに限られず、例えば、圧電素子32の駆動時に圧力室40内のインクに生じる圧力振動による圧電素子32の逆起電力に基づいて推定する方法等、温度変化に伴って変化するインクの状態(粘度)を検出することにより、プリンター1内の温度(この場合、記録ヘッド10の流路内の温度)を間接的に推定する方法を採用することも可能である。また、例えば、プリンター1の筐体に設けられた図示しない操作ボタン等の入力手段やプリンタードライバーを介してユーザーにより温度を入力してもらったり温度域を選択してもらったりすることにより温度や温度域を特定しても良い。
さらに、上記各実施形態においては、凍結判定閾値αを、インクの凝固点を考慮して−10℃以下に設定したが、水の凝固点を考慮して0℃以下あるいはそれよりも多少高い5℃以下としてもよい。すなわち、接液部材にはインクだけでなく大気環境中の水分が結露により付着する虞があり、この水が凍結することによっても、ノズル面、キャップ17やワイパー15の損傷が生じ得る。そこで、凍結判定閾値αを、0℃以下あるいはそれよりも多少高い5℃以下とすることにより、ノズル面、キャップ17やワイパー15の損傷を防止することが可能となる。
また、上記の凍結判定閾値α、禁止解除判定閾値β、および低温度判定閾値γに関し、本実施形態のようにプリンター1の記憶装置21に予め記憶させてもよいし、プリンター1に設けずにネットワークを介して接続されたサーバーに記憶され、当該サーバーから適宜読み出す構成とすることもできる。これらの閾値α、β、およびγは、封止機構16によるキャッピング動作時、払拭機構14によるワイピング動作時、ポンプユニット19による吸引動作時の各動作についてそれぞれ個別に定められてもよい。さらに、これらの閾値α、β、およびγは、所定の係数や定数を用いて表される数値であってもよい。例えば、α=−10×ε、β=−9.99×ε、γ=5×εのように定められてもよい。また、例えば、β=α+1、γ=α+10のように所定の係数や定数を媒介して相互に連関するように定められてもよい。
また、上記各実施形態においては、昇温処理を特定温度Tが凍結温度域の範囲内である場合に行ったが、凍結温度域の範囲外である場合に行っても良い。すなわち、例えば特定温度Tが低温度域内である場合に昇温処理を行うことにより、低温により硬化した接液部材を柔らかくすることが可能となる。これにより、接液部材への外力を強める程度を小さくすることができるので、接液部材を耐久させることが可能となる。
そして、上記各実施形態においては、液体吐出ヘッドとしてインクジェット式記録ヘッド10を例に挙げて説明したが、本発明は、ノズルから液体を吐出させる他の液体吐出ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材吐出ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物吐出ヘッド等にも本発明を適用することができる。ディスプレイ製造装置用の色材吐出ヘッドでは液体の一種としてR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を吐出する。また、電極形成装置用の電極材吐出ヘッドでは液体の一種として液状の電極材料を吐出し、チップ製造装置用の生体有機物吐出ヘッドでは液体の一種として生体有機物の溶液を吐出する。
1...プリンター,2...フレーム,3...プラテン,4...搬送機構,5...ガイドロッド,6...キャリッジ,7...キャリッジ移動機構,8...インクカートリッジ,10...記録ヘッド,14...払拭機構,15...ワイパー,16...封止機構,17...キャップ,19...ポンプユニット,20...CPU,21...記憶装置,22...駆動信号発生回路,23...入出力インターフェース,24...加熱機構,25...温度センサー,28...ノズルプレート,29...連通基板,30...圧力室形成基板,31...振動板,32...圧電素子,33...保護基板,34...吐出ユニット,35...ユニットケース,36...導入口,37...共通液室,38...ケース流路,39...収納空部,40...圧力室,41...ノズル,42...ノズル連通口,43...個別連通口,44...凹部,45...フレキシブル基板,51...底部,52...側壁部,53...封止空部,54...ホルダー,55...吸液材,56...金属板,57...貫通孔,58...排液チューブ,59...大気開放チューブ,60...大気開放バルブ,61...チューブポンプ,62...ローラー,63...駆動軸,64...ホイール,65...ワイパーホルダー

Claims (20)

  1. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた液体吐出装置であって、
    前記液体に接する接液部材と、
    前記接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構と、
    当該液体吐出装置内の温度を特定する温度特定機構と、
    前記温度特定機構により特定された温度に応じて前記動作機構の動作の制御を変更するコントローラーと、
    を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記コントローラーは、前記温度特定機構により特定された温度が、少なくとも前記液体の凝固点以下の温度域を含む凍結温度域の範囲内である場合に、前記動作機構により前記接液部材へ加える外力を変化させる動作を禁止するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記接液部材は可撓性を有し、
    前記コントローラーは、前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域よりも高い場合に、当該特定された温度に応じて、前記動作機構により前記接液部材に加えられる外力の大きさを変更するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップであり、
    前記動作機構は、前記キャップを前記ノズル面から離れた位置と前記ノズル面に接触する位置とに変位させる封止機構であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を排出するためのチューブであり、
    前記動作機構は、前記チューブを押圧する押圧部材を有するポンプユニットであることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭部材であり、
    前記動作機構は、前記払拭部材を前記ノズル面に対して相対的に移動させる払拭機構であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  7. 液体吐出装置の内部を加熱する加熱機構を備え、
    前記コントローラーは、前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記加熱機構による昇温処理を行うように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップと、
    前記キャップ内に設けられ、前記液体を吸収するための吸液材と、
    前記吸液材を前記キャップ内に保持するための金属板と、
    を備え、
    前記加熱機構により前記金属板が加熱されるように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の液体吐出装置。
  9. 前記昇温処理において前記キャップが前記ノズル面から離間しているとき、前記キャップを前記ノズル面に対し接触させない範囲で近付けられるように構成されたことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 前記温度特定機構による温度の特定が、前記動作機構の動作前および前記動作機構の動作中に行われるように構成されたことを特徴とする請求項1から請求項9の何れか一項に記載の液体吐出装置。
  11. ノズルから液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体に接する接液部材と、前記接液部材に外力を付与する動作を行う動作機構と、液体吐出装置内の温度を特定する温度特定機構と、を備えた液体吐出装置の制御方法であって、
    前記温度特定機構により特定された温度に応じて前記動作機構の動作の制御を変更することを特徴とする液体吐出装置の制御方法。
  12. 前記温度特定機構により特定された温度が、少なくとも前記液体の凝固点以下の温度域を含む凍結温度域の範囲内である場合に、前記動作機構により前記接液部材へ加える外力を変化させる動作を禁止することを特徴とする請求項11に記載の液体吐出装置の制御方法。
  13. 前記接液部材は可撓性を有し、
    前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域よりも高い場合に、当該特定された温度に応じて、前記動作機構により前記接液部材に加えられる外力の大きさを変更することを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置の制御方法。
  14. 前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップであり、
    前記動作機構は、前記キャップを前記ノズル面から離れた位置と前記ノズル面に接触する位置とに変位させる封止機構であり、
    前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記封止機構による前記キャップの変位動作を禁止することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の液体吐出装置の制御方法。
  15. 前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドから吐出された前記液体を排出するためのチューブであり、
    前記動作機構は、前記チューブを押圧する押圧部材を有するポンプユニットであり、
    前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記ポンプユニットによる前記押圧部材の駆動を禁止することを特徴とする請求項12から請求項14の何れか一項に記載の液体吐出装置の制御方法。
  16. 前記接液部材は、前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭可能な払拭部材であり、
    前記動作機構は、前記払拭部材を前記ノズル面に対して相対的に移動させる払拭機構であり、
    前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記払拭機構による前記払拭部材の払拭動作を禁止することを特徴とする請求項12から請求項15の何れか一項に記載の液体吐出装置の制御方法。
  17. 液体吐出装置の内部を加熱する加熱機構を備え、
    前記温度特定機構により特定された温度が前記凍結温度域の範囲内である場合に、前記加熱機構による昇温処理を行うことを特徴とする請求項12から請求項16の何れか一項に記載の液体吐出装置の制御方法。
  18. 前記液体吐出ヘッドの前記ノズルが開口したノズル面を封止するキャップと、
    前記キャップ内に設けられ、前記液体を吸収するための吸液材と、
    前記吸液材を前記キャップ内に保持するための金属板と、
    を備え、
    前記加熱機構により前記金属板を加熱することを特徴とする請求項17に記載の液体吐出装置の制御方法。
  19. 前記昇温処理において前記キャップが前記ノズル面から離間しているとき、前記キャップを前記ノズル面に対し接触させない範囲で近付けることを特徴とする請求項18に記載の液体吐出装置の制御方法。
  20. 前記温度特定機構による温度の特定を、前記動作機構の動作前および前記動作機構の動作中に行うことを特徴とする請求項11から請求項19の何れか一項に記載の液体吐出装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018167484A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 ブラザー工業株式会社 印刷装置
JP2020059138A (ja) * 2018-10-05 2020-04-16 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置および回復方法

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