JP2017217635A - 撹拌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撹拌槽内壁における被撹拌物への接液面積を増加させることができ、被撹拌物の温度を迅速かつ確実に調整することができると共に、凹凸形状に起因する乱流の発生に伴う被撹拌物の撹乱により当該被撹拌物の温度および濃度を均一化することができる撹拌装置の提供を目的とする。【解決手段】本発明の撹拌装置11は、温度を調整しながら被撹拌物bを撹拌する撹拌装置であって、被撹拌物bを内部に収容する撹拌槽21と、撹拌槽21の外部に設けられ、撹拌槽21を介して被撹拌物bの温度を調整する温調手段5と、撹拌槽21内に配置され、被撹拌物bを回転しながら撹拌する撹拌翼3と、撹拌軸4を介して撹拌翼3に接続され、撹拌翼3を回転駆動する駆動手段8とを備え、撹拌槽21の内壁61の少なくとも一部が所定の凹凸形状61aに形成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、撹拌装置に関する。
熱交換することにより被撹拌物の温度を調整しながら撹拌する撹拌装置として、伝熱特性向上の目的で撹拌槽内に伝熱コイルを配置し、上記伝熱コイルへの電力を調整して被撹拌物の昇温速度を制御するもの(例えば、特許文献1参照)、撹拌槽の外部に熱源を配置し撹拌槽を介して内部の被撹拌物の温度を調整するもの(例えば、特許文献2、3参照)が開示されている。また、被撹拌物の温度均一化等の目的で被撹拌物を強制的に撹拌する撹拌装置として、撹拌槽内にバッフル(邪魔板)を設けるもの(例えば、特許文献4、5参照)が提案されている。
これらのうち、伝熱コイルを配置するものは直接的な伝熱により温度調整能に優れ、撹拌槽の外部に熱源を配置するものは撹拌槽内への被撹拌物の収容量に優れている。また、撹拌槽内にバッフルを設けるものは、被撹拌物の反応によって生じた反応生成物や発生した熱エネルギーの拡散を促進して撹拌槽内の被撹拌物の温度および濃度ムラを抑制することができる点で優れている。
特開2001―224951号公報 特許第5220544号公報 特許第5249419号公報 特開2009−18274号公報 特開2013−151621号公報
しかしながら、上述した撹拌装置のうち、伝熱コイルを配置するものは、伝熱コイルとの物理的な接触を避けるために撹拌翼のサイズが制限されたり、伝熱コイル近傍で被撹拌物の滞留により温度や濃度ムラが生じたり、伝熱コイルの腐食(酸化劣化など)防止のために被撹拌物および伝熱コイルの組合せが制限されるという難点がある。
また、撹拌槽の外部に熱源を配置するものは撹拌槽のスケールアップに伴い伝熱効率が低下する傾向にあり、これにより高容量の熱源が必要になったり、温調に時間が掛かったりするという難点がある。さらに、撹拌槽内にバッフルを設けるものは、濃度および温度分布の均一化や、未反応部の低減が期待できるものの、バッフルの背面などにおいて局所的に被撹拌物の滞留部が発生する虞があり、加えてバッフルが設けられている分、撹拌翼の自由な形状選定の障害にもなり易い。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、被撹拌物の温度を迅速かつ確実に調整することができると共に、上記被撹拌物の温度および濃度の均一化に優れる撹拌装置を提供することにある。
本発明は、
(1)温度を調整しながら被撹拌物を撹拌する撹拌装置であって、
前記被撹拌物を内部に収容する撹拌槽と、
前記撹拌槽の外部に設けられ、前記撹拌槽を介して前記被撹拌物の温度を調整する温調手段と、
前記撹拌槽内に配置され、前記被撹拌物を回転しながら撹拌する撹拌翼と、
撹拌軸を介して前記撹拌翼に接続され、前記撹拌翼を回転駆動する駆動手段とを備え、
前記撹拌槽の内壁の少なくとも一部が所定の凹凸形状に形成されていることを特徴とする撹拌装置、
(2)撹拌槽の内壁の表面積が、前記内壁が平坦であると仮定したときの仮想内壁の表面積の1.1倍超である前記(1)に記載の撹拌装置、
(3)撹拌槽の内壁の少なくとも一部の粗さが、算術平均粗さ(Ra)で1.0μm以下である前記(1)または(2)に記載の撹拌装置、
(4)凹凸形状が撹拌軸方向に周期的に形成されている前記(1)から(3)のいずれか1項に記載の撹拌装置、
(5)凹凸形状における凹部と凸部との高低差が10mm以上40mm以下であり、かつ前記凹凸形状の周期が100mm以上である前記(4)に記載の撹拌装置、
(6)撹拌槽を撹拌軸に直交する投影面に投影したときの投影像において、前記撹拌軸を横断する内壁間の寸法の最小値が、凹凸形状における凹部と凸部との高低差の最大値の4倍超である前記(1)から(5)のいずれか1項に記載の撹拌装置、
(7)凹凸形状における凹部および凸部のそれぞれの形状が、球面形状、楕円面形状、円錐面形状および多角錐面形状からなる群より選ばれる少なくとも1種の形状の一部を含んでいる前記(1)から(6)のいずれか1項に記載の撹拌装置、並びに
(8)撹拌槽が、ステンレス鋼、銅またはアルミニウムを主成分とする金属材料で形成されている前記(1)から(7)のいずれか1項に記載の撹拌装置
に関する。
なお、本明細書において「内壁」とは、撹拌槽の胴部表面のうちの被撹拌物に接液する表面を意味する。また、「凹部と凸部との高低差」とは、隣り合う凹部および凸部において、内壁に垂直な方向における凸部(最頂部)と凹部(最低部)との距離を意味する。また、「所定の凹凸形状」とは、特定の周期を有するあらかじめ定められた凹凸形状を意味し、「内壁の粗さ」とは、不規則に形成された内壁の形状を意味する。上記所定の凹凸形状と内壁の粗さとは異なる概念である。
本発明は、撹拌槽内壁における被撹拌物への接液面積を増加させることができ、被撹拌物の温度を迅速かつ確実に調整することができると共に、凹凸形状に起因する乱流の発生により被撹拌物の撹乱を促進することができ、上記被撹拌物の温度および濃度の均一化に優れる撹拌装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態を示す概略断面図である。 図1の撹拌槽の内壁の凹凸形状を示す概略図であって、(a)は撹拌槽を切り出した一部の斜視図、(b)は(a)の端面近傍の斜視図、(c)は(b)の端面の輪郭の一部を示す図である。 図1の撹拌槽の内壁の輪郭を拡大して示す概略図である。 本発明の第2の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す概略断面図である。 比較例を示す概略断面図である。 図1、図4〜図5の各部の寸法を説明するための概略断面図である。
本発明の撹拌装置は、温度を調整しながら被撹拌物を撹拌する撹拌装置であって、上記被撹拌物を内部に収容する撹拌槽と、上記撹拌槽の外部に設けられ、上記撹拌槽を介して上記被撹拌物の温度を調整する温調手段と、上記撹拌槽内に配置され、上記被撹拌物を回転しながら撹拌する撹拌翼と、撹拌軸を介して上記撹拌翼に接続され、上記撹拌翼を回転駆動する駆動手段とを備え、上記撹拌槽の内壁の少なくとも一部が所定の凹凸形状に形成されていることを特徴とする。
以下、本発明の第1〜第3の実施形態について図1〜図5を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態を示す概略断面図である。当該撹拌装置11は、図1に示すように、概略的に、撹拌槽21と、温調手段5と、撹拌翼3と、駆動手段8とにより構成されている。
撹拌槽21は、被撹拌物bを内部に収容する。この撹拌槽21は、具体的には、略円筒形状の胴部21aと、この胴部21aの一端を閉塞するように接続された略半回転楕円面形状の槽底部21bとを有している。
この撹拌槽21は、撹拌槽21の被撹拌物bに接液する内壁61(以下、「接液部」ともいう)が、撹拌槽21の内壁61の少なくとも一部(本実施形態では内壁61の接液部全体)が所定の凹凸形状61aに形成されている。
より具体的には、凹凸形状61aは、当該凹凸形状61aにおける凹部61bおよび凸部61cのそれぞれの形状が球面形状の一部を含んでいる形状、すなわち、図1および図2に示すような撹拌槽21の断面における接液部側の輪郭が曲線となるように山谷状に形成されており、かつ上記凹凸形状61aが撹拌軸4方向に周期的に形成されている。このように凹凸形状61aが撹拌軸4方向に周期的に形成されていることで、被撹拌物bの温度を効果的に調整することができると共に、撹拌槽21の内壁を容易に形成することができる。なお、凹凸形状61aが形成される部位は、接液部の一部であってもよいが、伝熱の促進並びに温度および濃度の均一化向上の観点から、本実施形態のように接液部全体であることが好ましい。
ここで、撹拌槽21の内壁61の凹凸形状61aは、図2に示すように、高低差7aおよび周期長さ7bによって規定することができる。高低差7aと周期長さ7bとの比は、特に限定されるものではないが、撹拌翼3(後述)の形状の自由度を向上させる観点から、下記式(1)で表される関係を満たすことが好ましく、下記式(2)で表される関係を満たすことがより好ましい。
(7b/4)>(7a/2) (1)
(7b/2)>(7a/2) (2)
また、凹凸形状61aにおける凹部61bと凸部61cとの高低差は、上記比と同様に撹拌翼3の形状自由度向上の観点から、10mm以上40mm以下が好ましく、20mm以上30mm以下がより好ましい。また、凹凸形状61aの周期は、製作容易性向上の観点から、100mm以上が好ましく、150mm以上がより好ましく、乱流を効率よく発生させかつ十分な接液面積の確保して伝熱性を向上させる観点から、300mm以下が好ましく、200mm以下がより好ましい。
上記凹凸形状61aを形成する方法としては、例えば、機械加工、エッチング、鋳造、鍛造、溶接、研摩、冶金、打ち出し板金、叩き出し板金、金型成型プレスなどの方法を単独でまたは組み合わせて用いることができる。
また、図3に示すように、撹拌槽21の内壁61の少なくとも一部の粗さが、算術平均粗さ(Ra)で1.0μm以下であることが好ましい。これにより、ダストが内壁に噛み込むのを防止することができ、撹拌槽21の内壁61への汚れの付着を抑制することができる。
上記粗さを有する内壁61を形成する方法としては、例えば、電解研磨、メッキ、エッチングなどにより化学研摩を行う方法;砥石、バフなどにより研磨加工を行う方法;サンドペーパー処理、レーザー加工などにより物理研摩を行う方法、またはこれらを組み合わせた方法等が挙げられる。なお、Raが1.0μm以下の粗さを有する内壁は、例えば、JIS R 6010に規定されているP400相当の粒度を有する研磨剤を用いて研磨した後、電解研磨を施すことによって得ることができる。
ここで、撹拌槽21の内壁61の表面積は、内壁61が平坦であると仮定したときの仮想内壁の表面積の1.1倍超であることが好ましく、1.5倍超であることがより好ましく、2倍超であることがさらに好ましい。これにより、被撹拌物bの温度をより迅速かつ確実に調整することができる。
また、撹拌槽21を撹拌軸4に直交する投影面に投影したときの投影像において、撹拌軸4を横断する内壁61間の寸法の最小値が、凹凸形状61aにおける凹部61bと凸部61cとの高低差の最大値の4倍超であることが好ましい。これにより、撹拌翼3を配置可能な空間を広くとることができ、当該撹拌翼3の形状自由度を向上させることができる。
温調手段5は、撹拌槽21の外部に設けられ、撹拌槽21を介して被撹拌物bの温度を調整する。この温調手段5としては、撹拌槽21の加熱冷却が可能であれば特に限定されず、例えば、ジャケット、ラバーヒータ、ペルチェ素子等を採用することができる。なお、ジャケットなどを採用して撹拌槽21の外周から温度を調整する場合、上記撹拌槽21の外周の少なくともジャケットなどが接する表面を、例えば上述した所定の凹凸形状のような形状に形成することで、可能な限り伝熱面積(ジャケットなどと撹拌槽との接触面積)を広くすることが好ましい。これにより、上記ジャケットなどと撹拌槽21との間の伝熱を促進させることができる。
本実施形態の温調手段5は、ジャケット51が採用されている。このジャケット51は、具体的には、図1に示すように撹拌槽21の外周にスパイラル状に捲かれるものであり、ジャケット51の内部に流路52が設けられ、熱媒体cがジャケット51の下方に位置する入口53を介して流路52に投入され、この流路52を流通しながら被撹拌物bと熱交換(被撹拌物bを加熱または冷却)した後にジャケット51の上方に位置する出口54から排出される。
熱媒体cは、入口53での温度が一定であれば使い捨ての流体(一過水など)または再使用可能な流体(循環水など)のいずれであってもよい。この熱媒体cとしては、流路52等の腐食劣化を防止する観点から、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類、水、塩水、シリコーンオイル、熱風、蒸気を好適に用いることができる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いてもよい。
熱媒体cの流速としては、熱伝達性向上の観点から、0.3m/秒〜3.0m/秒であることが好ましく、1.0m/秒〜2.0m/秒であることがより好ましい。また、流路52内における熱媒体cの流れの方向としては特に限定されないが、熱交換を効率よく行う観点から、撹拌翼3の回転方向と反対の方向であることが好ましい。また、流路52内での熱媒体cの充填性向上の観点から、熱媒体cが撹拌槽21の下方(入口53)から上方(出口54)に向かって流れるようにすることも好ましい。
撹拌翼3は、撹拌槽21内に配置され、被撹拌物bを回転しながら撹拌する。この撹拌翼3は、被撹拌物bの混合(混合、撹拌、分散などを総称して「混合」と称する)および濃度分布の均一化や、温調手段5と被撹拌物bと間の伝熱を促進させる。撹拌翼3は板状の部材であり、後述する駆動手段8の動力を伝搬させるための撹拌軸4の一端側に垂直に固定されている。駆動手段8は、撹拌軸4を介して撹拌翼3に接続され、撹拌翼3を回転駆動する。駆動手段8としては、例えば、図1に示すモータ81等を採用することができる。
上述した撹拌槽21、撹拌翼3および撹拌軸4を構成する材料としては、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼、鉄、銅、真鍮、アルミニウム、超硬などの金属系材料等を用いることができる。これらの中で、撹拌槽21としては、ステンレス鋼、銅またはアルミニウムを主成分とする金属材料で形成されていることが好ましい。これにより、撹拌槽21自体の伝熱を促進することができ、被撹拌物bの温度をより迅速に調整することができる。
また、これら撹拌槽21、撹拌翼3および撹拌軸4の接液部には、上記金属系材料の表面にホワイトアルミナ、グレイアルミナ、アルミナ−チタニア、アルミナ−マグネシア、ジルコニア−カルシア、ジルコニア−イットリア、ジルコニア−マグネシア、クロミア−チタニア、クロミア−シリカ−チタニア、タングステン、チタニア、クロミア、イットリア、ジルコニア、クロムカーバイト、マグネシア、セリア、タングステンカ−バイトなどのセラミックスを溶射により表面処理したものや、フッ素系素材によりライニングしたもの等を採用してもよい。
以上のように、本実施形態では、上述した撹拌槽21と温調手段5と撹拌翼3と駆動手段8とを備え、撹拌槽21の内壁61の少なくとも一部が凹凸形状61aに形成されているので、撹拌槽内壁61における被撹拌物bへの接液面積を増加させることができ、被撹拌物bの温度を迅速かつ確実に調整することができると共に、凹凸形状61aに起因する乱流の発生により被撹拌物bの撹乱を促進することができ、被撹拌物bの温度および濃度の均一化に優れる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態を示す概略断面図である。当該撹拌装置12は、図4に示すように、概略的に、撹拌槽22と、温調手段5と、撹拌翼3と、駆動手段8とにより構成されている。第2の実施形態は、撹拌槽22の内壁62における接液部の凹凸形状62aが第1の実施形態と異なっている。なお、温調手段5、撹拌翼3および駆動手段8は、第1の実施形態のものと同じ構成であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、撹拌槽22の内壁62における接液部の凹凸形状62aは、図4に示すように、当該凹凸形状62aにおける凹部62bおよび凸部62cのそれぞれの形状が三角錐面形状の一部を含んでいる形状、すなわち、撹拌槽22の断面における接液部側の輪郭が折れ線となるように山谷状に形成されており、かつ上記凹凸形状62aが撹拌軸4方向に周期的に形成されている。
このように、本実施形態では、撹拌槽22の断面における接液部側の輪郭が折れ線となるように山谷状に形成されているので、上述した第1の実施形態の効果に加え、撹拌槽22の内壁62を容易に形成することができる。なお、凹凸形状62aが形成される部位は、接液部の一部であってもよいが、伝熱の促進並びに温度および濃度の均一化の観点から、本実施形態のように接液部全体であることが好ましい。
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施形態を示す概略断面図である。当該撹拌装置13は、図5に示すように、概略的に、撹拌槽23と、温調手段5と、撹拌翼3と、駆動手段8とにより構成されている。第3の実施形態は、撹拌槽23の内壁63の凹凸形状63aにおける凹部63bと凸部63cとの高低差が第1の実施形態と異なっている。なお、温調手段5、撹拌翼3および駆動手段8は、第1の実施形態のものと同じ構成であるので、同一部分には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、撹拌槽23の内壁63の凹凸形状63aにおける凹部63bと凸部63cとの高低差は、図5に示すように、撹拌槽23の厚み以下となるように形成されている。なお、凹凸形状63aは、当該凹凸形状63aにおける凹部63bおよび凸部63cのそれぞれの形状が球面形状の一部を含んでいる形状、すなわち、第1の実施形態と同様に撹拌槽23の断面における接液部側の輪郭が曲線となるように山谷状に形成されており、かつ上記凹凸形状63aが撹拌軸4方向に周期的に形成されている。
このように、本実施形態では、撹拌槽23の内壁63の凹凸形状63aにおける凹部63bと凸部63cとの高低差が撹拌槽23の厚み以下となるように形成されているので、撹拌槽23の厚みを凹凸形状63aに対して厚くして撹拌槽23の強度(堅牢性)を高めることができ、その結果、槽容量の大型化を図ったり、比重の高い被撹拌物の撹拌を確実に行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述した第1および第3の実施形態では、撹拌槽21、23の内壁61、63の凹凸形状における凹部および凸部のそれぞれの形状が球面形状の一部を含んでいるような撹拌装置11、13、第2の実施形態では、撹拌槽22の内壁62の上記形状が円錐面形状の一部を含んでいるような撹拌装置12について説明したが、撹拌槽内壁の凹凸形状における凹部および凸部のそれぞれの形状が、楕円面形状、円錐面形状および多角錐面形状からなる群より選ばれる少なくとも1種の形状の一部を含んでいる撹拌装置であってもよい。このように、撹拌槽の内壁を上記形状とすることで、被撹拌物の温度調整、並びに温度および濃度の均一化を効果的に行うことができる。
また、上述した実施形態では、内壁61〜63の凹凸形状61a〜63aが球面形状の一部を含んでいるような撹拌装置11、13、および円錐面形状の一部を含んでいるような撹拌装置12について説明したが、上記凹凸形状としては、撹拌時に被撹拌物の流れを阻害し難い形状であればよく、凹部および凸部を一つのユニットとし、このユニットが並列されている構造であればよい。また、凹部および凸部のそれぞれは、対称形状ではなくてもよい。
また、上述した実施形態では、凹凸形状61a〜63aが撹拌軸4方向に周期的に形成されている撹拌装置について説明したが、上記凹凸形状が非周期的に形成された撹拌装置や、一部のみが周期的に形成されている撹拌装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、バッフルを備えていない撹拌装置11〜13について示したが、本発明の効果を阻害しない範囲で、バッフルを備えている撹拌装置であってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、以下に示す撹拌装置の各部位は、図7に示す通りである。
[実施例1]
実施例1の撹拌装置は、撹拌槽が槽径D=200mm、板厚t=1.5mm、胴部高さB=250mm(有効高さ200mm)の略円筒形状であり、上記撹拌槽の槽底部Aを略半回転楕円面形状とし、撹拌槽全体をSUS316L鋼で作製した。撹拌槽の内壁の凹凸形状は、高低差7a=30mm、周期長さ7b=100mmの、凹部と凸部とが半球面状に連続した周期的な山谷形状、かつ撹拌槽の断面における接液部側の輪郭が曲線であり、撹拌槽内壁の有効高さ200mm内の部位に24組の凹部および凸部を設けた(図1参照)。また、上記内壁は、JIS R 6010に規定のP400相当の粒度を有するバフを用いて研摩した後、電解研磨を施すことでRa=1.0μmに仕上げた。なお、上記有効高さとは、被撹拌物を受け入れ可能な撹拌槽内の胴部下端からの高さを意味する。上記Raは、粗さ測定器(キーエンス社製レーザーマイクロスコープ、型番:VK−X150/160)を用いて測定したものである。
また、撹拌軸は、φ10mmとした。撹拌翼は、翼径d=120mm、翼高さb=80mm、板厚1.5mmの2枚翼とし、翼底形状は槽底形状に合わせた。温調手段は、ジャケットを用い、ジャケット幅X=10mm、ジャケット高さY=50mmとした。駆動手段は、モータとした。なお、バッフルは未設置とした。
[実施例2]
凹部と凸部とが同一の底面積および高さを有する円錐面形状に連続した周期的な山谷形状、かつ撹拌槽の断面における接液部側の輪郭が直線とした以外、実施例1と同様の構成とした(図4参照)。
[比較例]
撹拌槽の内壁のいずれの部位にも凹凸形状が形成されていないこと以外、実施例1と同様の構成とした(図6参照)。
<評価>
昇温時間および昇温速度比を測定し、その結果を表1に示す。
[昇温時間および昇温速度比]
ジャケットを温調手段として用いた被撹拌物の加熱において、下記条件下、上記被撹拌物の温度が25℃から60℃になるまでの時間を測定し、この測定値を昇温時間とした。また、昇温速度比は、比較例の昇温速度を100%としたときの各実施例の昇温速度の割合(%)として算出した。
被撹拌物 :純水4L、初期温度20℃
熱媒体 :水とエチレングリコールとの混合液(エチレングリコール75質量%、残部水)、入口温度70℃、流速1.0〜1.5m/秒(0.5〜0.75L/秒)、ジャケット下部から投入
撹拌軸の回転速度 :80rpm
なお、撹拌槽内の被撹拌物の液面高さは、凹凸形状における凹部と凸部とが同数であるため、実施例および比較例共に、ほぼ同等であった。
Figure 2017217635
11、12、13 撹拌装置
b 被撹拌物
21、22、23 撹拌槽
3 撹拌翼
4 撹拌軸
5 温調手段
61、62、63 内壁
61a、62a、63a 凹凸形状
8 駆動手段

Claims (8)

  1. 温度を調整しながら被撹拌物を撹拌する撹拌装置であって、
    前記被撹拌物を内部に収容する撹拌槽と、
    前記撹拌槽の外部に設けられ、前記撹拌槽を介して前記被撹拌物の温度を調整する温調手段と、
    前記撹拌槽内に配置され、前記被撹拌物を回転しながら撹拌する撹拌翼と、
    撹拌軸を介して前記撹拌翼に接続され、前記撹拌翼を回転駆動する駆動手段とを備え、
    前記撹拌槽の内壁の少なくとも一部が所定の凹凸形状に形成されていることを特徴とする撹拌装置。
  2. 撹拌槽の内壁の表面積が、前記内壁が平坦であると仮定したときの仮想内壁の表面積の1.1倍超である請求項1に記載の撹拌装置。
  3. 撹拌槽の内壁の少なくとも一部の粗さが、算術平均粗さ(Ra)で1.0μm以下である請求項1または請求項2に記載の撹拌装置。
  4. 凹凸形状が撹拌軸方向に周期的に形成されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の撹拌装置。
  5. 凹凸形状における凹部と凸部との高低差が10mm以上40mm以下であり、かつ前記凹凸形状の周期が100mm以上である請求項4に記載の撹拌装置。
  6. 撹拌槽を撹拌軸に直交する投影面に投影したときの投影像において、前記撹拌軸を横断する内壁間の寸法の最小値が、凹凸形状における凹部と凸部との高低差の最大値の4倍超である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の撹拌装置。
  7. 凹凸形状における凹部および凸部のそれぞれの形状が、球面形状、楕円面形状、円錐面形状および多角錐面形状からなる群より選ばれる少なくとも1種の形状の一部を含んでいる請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の撹拌装置。
  8. 撹拌槽が、ステンレス鋼、銅またはアルミニウムを主成分とする金属材料で形成されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の撹拌装置。
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