JP2017217406A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めること。
【解決手段】識別情報の可変表示を行い、可変表示結果を導出表示することが可能な遊技機であって、表示を行う表示手段と、複数の態様に変化可能な可動部材と、表示手段の表示領域のうち、可動部材に対応した表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作に応じて演出効果を調整可能な調整手段と、調整手段による調整に対応する調整画像を、表示手段の表示領域に所定期間表示する調整画像表示手段とを備え、調整画像表示手段は、所定期間内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち可変表示結果が導出表示される期間で、調整画像を視認不可又は視認困難とし、所定演出実行手段は、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である。
【選択図】図32

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、表示手段と可動部材とを備えた遊技機がある。こうした遊技機では、可動部材が表示手段と重なる位置まで進出したときに、表示手段に所定画像が表示され、可動部材の動作を強調するようにしたものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2013−099572号公報
特許文献1に記載の技術では、可動部材の動作を強調するために大まかな所定画像を表示しているに過ぎず、可動部材を用いた演出による遊技興趣を十分に高めることができない。
この発明は、上記実情に鑑みて成されたものであり、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、識別情報の可変表示を行い、可変表示結果を導出表示することが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示を行う表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、複数の態様に変化可能な可動部材(例えば、じゃんけんのグー、チョキ、パーの決まり手に変化可能な指部材311等)と、前記表示手段の表示領域のうち、前記可動部材に対応した表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置にエフェクト画像Eを表示する演出制御用CPU120等)と、少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(例えば、調整操作等)に応じて演出効果を調整可能な調整手段(例えば、ステップS706、S707の処理を実行する演出制御用CPU120等)と、前記調整手段による調整に対応する調整画像(例えば、図69(B)〜(D)に示す調整結果画像R)を、前記表示手段の表示領域に所定期間(例えば、所定期間T1等)表示する調整画像表示手段(例えば、ステップS708、S703、S704の処理を実行する演出制御用CPU120等)とを備え、前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち可変表示結果が導出表示される期間(例えば、導出表示期間T2)で、前記調整画像を視認不可(例えば、演出制御用CPU120がステップS710〜S712の処理を実行すること等)又は視認困難(例えば、調整画像を半透明表示としたり、点滅表示とすること等)とし、前記所定演出実行手段は、前記可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記所定演出実行手段は、前記可動部材の変化後の態様を特定可能な所定画像を表示する所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、演出効果を向上させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、演出結果を報知する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示されるじゃんけん結果報知演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を更に備え、前記可動部材は、前記特定演出の演出結果が報知されることに関連して変化し(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示しているかのような演出を実行すること等)、前記所定演出実行手段は、前記特定演出の演出結果が報知されることに関連して前記所定演出を実行可能としてもよい(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、特定演出の演出結果が報知されることに関連して遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれかの遊技機において、前記所定演出実行手段は、前記可動部材が動作しているか否かにかかわらず前記所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、可動部材に不具合が生じて動作しない場合でも、所定画像を表示する演出により遊技興趣の低下を軽減することができる。
(5)上記(1)から(4)のうちいずれかの遊技機において、前記可動部材がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段(例えば、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような演出を実行する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記示唆演出実行手段は、前記可動部材がいずれの態様に変化するかに変化するかにかかわらず共通の態様で前記示唆演出を実行可能としてもよい(例えば、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出を実行すること等)。
このような構成においては、示唆演出により可動部材を用いた演出に注目させることができる。
(6)上記(1)から(5)のうちいずれかの遊技機において、前記可動部材は、動作に応じて屈伸するケーブル(例えば、配線ケーブル414等)を含み、遊技機が起動されたことに関連して、前記ケーブルを屈伸させて慣らすために前記可動部材を動作させる慣らし動作を実行させる制御手段(例えば、演出用模型200のスライド部材410を移動させる慣らし動作を実行するスライド部材慣らし処理を実行する演出制御用CPU120等)を更に備えてもよい。
このような構成においては、ケーブルの影響により可動部材が良好に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
(7)上記(1)から(6)のうちいずれかの遊技機において、前記調整画像表示手段は、前記表示手段の表示領域における前記調整画像の表示領域の少なくとも一部が可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる(例えば、図59(A)参照)ように表示可能としてもよい。
このような構成においては、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去するため、可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
(8)上記(1)から(7)のうちいずれかの遊技機において、エラーの発生に関連してエラー画像を表示可能なエラー画像表示手段を更に備え、前記エラー画像表示手段は、エラー画像を表示するにあたり、可変表示結果が導出表示される期間となってもエラー画像を消去しないようにしてもよい(例えば、図59(D2)参照)。
このような構成においては、エラー画像の視認性を確保することができる。
(9)上記(8)の遊技機において、前記エラー画像表示手段は、前記調整画像の表示よりも優先的にエラー画像を表示可能としてもよい(例えば、ステップS57の処理で、異常報知コマンドを受信した演出制御用CPU120が、当該コマンドが示すエラーが解消されるまでは図59(D1)、(D2)に示すようなエラー画像の表示を継続させること等)。
このような構成においては、エラー画像の視認性を確保することができる。
(10)上記(1)から(9)のうちいずれかの遊技機において、デモ表示を実行可能なデモ表示手段を更に備え、前記デモ表示手段は、遊技者による調整動作が成された場合にはデモ表示を視認可能に維持し(例えば、図59(B)参照)、遊技者によるメニュー表示動作が成された場合にはデモ表示を消去可能としてもよい(例えば、演出制御用CPU120が、ステップS659、S660、S662の処理を実行すること等)。
このような構成においては、好適にデモ表示を行うことができる。
(11)上記(1)から(10)のうちいずれかの遊技機において、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、ステップS149の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103等)と、前記決定手段の決定結果に応じて、前記識別情報の可変表示を行い、可変表示結果を導出表示する可変表示制御手段(例えば、ステップS226、S348、S350の処理を実行する演出制御用CPU120等)と、前記識別情報の可変表示の実行中に特定画像を表示する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、ステップS162の変化演出用キャラクタ表示処理を実行する演出制御用CPU120等)とを備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも前記識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に特定画像を表示可能であり(例えば、図57(B)参照)、識別情報の可変表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では特定画像の表示態様を静止態様とするようにしてもよい(例えば、演出制御用CPU120がステップS199の処理を実行する部分等)。
このような構成においては、表示結果の誤認を防止することができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 駆動装置の斜視図である。 駆動装置の斜視図である。 駆動装置の斜視図である。 演出用模型の動作例を示す図である。 演出用模型の動作例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例等を示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図等である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時判定結果指定コマンドの構成例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 じゃんけん演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 今回の可変表示結果や保留内大当り判定の有無に応じたじゃんけん演出パターンの決定割合等を示す図である。 じゃんけん演出における演出動作タイミングを示す図である。 じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。 じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。 じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。 第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。 ハズレ時変動パターンの判定例を示す図である。 各種コマンドの設定例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 この実施の形態における変動パターンを示す説明図である。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示データ記憶部の構成例を示す説明図である。 保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。 保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 保留表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 変化演出タイミングパターンの決定例を示す説明図である。 変化演出タイミングパターンの決定例を示す説明図である。 変化演出用キャラクタ表示処理の一例を示すフローチャートである。 各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示す図である。 演出効果設定処理の一例を示すフローチャートである。 調整結果画像などの表示例を示す図である。 調整結果画像の表示期間と可変表示結果の導出表示期間との関係などを示すタイミングチャートである。 可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 変化演出設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 アイコン表示変化パターンの設定例を示す説明図である。 アイコン表示変化パターンの決定例を示す説明図である。 操作促進演出設定処理の一例を示すフローチャートなどである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 操作促進演出処理の一例を示すフローチャートである。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 演出実行例を示す図である。 各演出の実行タイミングを示す図である。 演出実行例を示す図である。 各演出の実行タイミングを示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、第1の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等、適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図7に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第1始動領域とは異なる始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い、又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図7に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図7に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図7に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図7に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
画像表示装置5の向かって右側には、後述するじゃんけん演出の自キャラクタとして利用される、所定のキャラクタの容姿を模した演出用模型200が設けられている。演出用模型200は、所定のキャラクタの右腕を除く容姿を模した本体部材210と、本体部材210の裏側に設けられた駆動装置400に駆動されて動作する、所定のキャラクタの右腕を模した腕部材300とから成る。
図2〜4は、本実施の形態における駆動装置400の斜視図である。具体的には、図2は、駆動装置400に腕部材300が取り付けられた状態を示す。図3及び図4は、駆動装置400に腕部材300が取り付けられていない状態を示しており、図3は腕部材300が本体部材210に隠れて遊技者から視認不可能又は視認困難な第1位置にあるときの状態を示し、図4は腕部材300が本体部材210の左側に延びて遊技者から視認可能な第2位置にあるときの状態を示す。
駆動装置400は、大別して、腕部材300が取り付けられるスライド部材410と、スライド部材410をスライド可能に支持するガイド部材420と、スライド部材410をスライドさせるためのラック・アンド・ピニオン機構430とから構成されている。
スライド部材410には、腕部材300を回動させるための駆動モータ411が設けられている。そして、駆動モータ411の駆動軸には、腕部材300を取り付けるための取付アーム412が固定されている。腕部材300は、その一端が取付アーム412に取り付けられることにより駆動モータ411に軸支され、駆動軸周りに回動可能である。
スライド部材410は、遊技者から見て左右方向にスライド可能に、ガイド部材420に支持されている。ガイド部材420には、左右方向に沿ってガイド溝421が形成されている。ガイド部材420には、スライド部材410の内側に回転自在に軸支されたガイドローラ413がガイド溝421の内部に配されている。ガイドローラ413は、スライド部材410の移動の際、ガイド溝421に接触することで回転可能とされている。
また、スライド部材410は、ラック・アンド・ピニオン機構430を構成するラックギア431に固定されており、ラック・アンド・ピニオン機構430を構成するピニオンギア432が回転してラックギア431が水平方向に動くことにより、ガイド420に沿って第1位置と第2位置との間をスライドする。その際、ガイドローラ413がガイド溝421に接触して回転することにより、スライド部材410とガイド部材420との間の摩擦を低減し、スライド部材410を滑らかにスライドさせることができる。
また、スライド部材410には、配線ケーブル414を接続するためのコネクタ415が設けられている。配線ケーブル414は、駆動モータ411や後述する巻取リール313等の電気部品に電力を供給するための配線や、駆動モータ411等の電気部品を制御するための制御信号を伝送するための配線等の複数の配線が束ねられたものである。配線ケーブル414は、その一端がコネクタ415に接続され、他端が所定の電源基板や図7に示す演出制御基板12等に接続されている。また、配線ケーブル414の中程には、配線ケーブル414を構成する複数の配線を所定位置に押さえ付けるための押さえ部材416が設けられている。
このような構成により、スライド部材410を第2位置までスライドさせることで、図5(A)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタが右腕を前に突き出したかのような腕部材300の動作による演出を行うことができる。更に取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させることで、図5(B)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタが右腕を振っているかのような腕部材300の動作による演出を行うことができる。
また、腕部材300の先端には、手の形状を模した手部材310が設けられている。そして、手部材310の先端には、親指、人差し指、中指、薬指、小指をそれぞれ模した親指部材311A、人差し指部材311B、中指部材311C、薬指部材311D、小指部材311E(以下、指部材311と総称する)が設けられている。
各指部材311の内側には、指の関節部分に対応する位置に設けられ、図示しない複数のヒンジと、ヒンジのそれぞれに設けられヒンジの回転軸周りにヒンジを付勢する図示しないバネとを備えている。このような構成により、バネに付勢されて、関節部分に対応する位置で各指部材311が手部材311の掌の側に折り曲げられることで、図6(A)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのグーの決まり手を出しているような演出を行うことができる。
また、親指部材311A、人差し指部材311B、中指部材311C、薬指部材311D、小指部材311Eの内側には、バネに付勢されて折り曲げられた指部材311を開くように伸ばすためのワイヤー312A〜312E(以下、ワイヤー312と総称する)がそれぞれ設けられている。これらのワイヤー312は、その一端が指部材311の先端に固定されており、他端が腕部材300の内側に設けられた複数の巻取リール313A〜313C(以下、巻取リール313と総称する)のうちのいずれかに巻取可能に接続されている。
具体的には、巻取リール313Aには、親指部材311Aに対応して設けられたワイヤー312Aが接続されている。また、巻取リール313Bには、人差し指部材311B及び中指部材311Cに対応してそれぞれ設けられたワイヤー312B、312Cが接続されている。また、巻取リール313Cには、薬指部材311D及び小指部材311Eに対応してそれぞれ設けられたワイヤー312D、312Eが接続されている。
このような構成により、巻取リール313Bによりワイヤー312B、312Cがそれぞれ巻き取られて、人差し指部材311B及び中指部材311Cが開くように伸びることで、図6(B)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのチョキの決まり手を出しているような演出を行うことができる。また、全ての巻取リール313により全てのワイヤー312がそれぞれ巻き取られて、全ての指部材311が開くように伸びることで、図6(C)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのパーの決まり手を出しているような演出を行うことができる。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図7に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図7に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される始動入賞の発生等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図7に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される始動入賞の発生等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」又は「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口が閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限回数が比較的に多い回数となる大当り遊技状態は、長期開放大当り状態ともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限回数が比較的に少ない回数となる大当り遊技状態は、短期開放大当り状態ともいう。なお、長期開放大当り状態は第1特定遊技状態ともいい、短期開放大当り状態は第2特定遊技状態ともいう。また、この実施の形態では、ラウンドの実行回数が「16」となる大当り遊技状態を16R大当り状態ともいう一方、ラウンドの実行回数が「6」となる大当り状態を6R大当り状態ともいう。
大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す図柄は16R大当り図柄となり、「3」の数字を示す特別図柄は6R大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が導出された後には、長期開放大当り状態としての16R大当り状態に制御される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄として6R大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が導出された後には、短期開放大当り状態としての6R大当り状態に制御される。
特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が16R大当り図柄となったことに基づく16R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に多い「16」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に長期なものとなる。そのため、16R大当り状態では、大入賞口を多くの遊技球が通過し易い。これに対して、特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が6R大当り図柄となったことに基づく6R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に少ない「6」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に短期なものとなる。そのため、6R大当り状態では、16R大当り状態よりも少ない遊技球しか大入賞口を通過させることができない。こうして、長期開放大当り状態となる16R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。一方、短期開放大当り状態となる6R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。
大入賞口を第1状態とするラウンドの実行回数に応じて遊技球の通過し易さを異ならせるものに限定されず、例えば大入賞口を第1状態とする期間に応じて遊技球の通過し易さを異ならせるようにしてもよい。一例として、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限期間が経過するまでの期間、あるいは第1個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。一方、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉は、第1期間よりも短い第2期間となる所定の上限期間が経過するまでの期間、あるいは第2個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。
大当り遊技状態であるときに実行される全部のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で変化させる第1大当り状態と、大当り遊技状態であるときに実行される一部のラウンドにて大入賞口を第2変化態様で変化させる第2大当り状態とを設けてもよい。一例として、第1大当り状態と第2大当り状態は、いずれもラウンドの上限回数が「16」であるものの、第1大当り状態では16回のラウンドの全部にて大入賞口を第1変化態様で開放状態に変化させる一方、第2大当り状態では16回のラウンドのうち6回のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で開放状態に変化させた後、残り10回のラウンドでは大入賞口を第2変化態様で開放状態に変化させてもよい。このように、第1大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる一方、第2大当り状態であるときには、所定期間にて大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われてもよい。
例えば16R大当り状態における遊技のように、多数の遊技球が大入賞口を通過し易い遊技状態における遊技は、6R大当り状態における所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利状態となる。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態として6R大当り状態と16R大当り状態のいずれに制御されるかに応じて、所定遊技と、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技とを実行可能である。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作のいずれか、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせといった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定の大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が同一である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
確定特別図柄として導出される特別図柄が16R大当り図柄と6R大当り図柄のいずれであるかに応じて、大当り組み合わせとして停止表示される飾り図柄を異ならせてもよい。一例として、16R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、「1」〜「8」の飾り図柄の全部を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択される一方、6R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択されてもよい。この場合、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されることにより、16R大当り状態となることが確定的に報知される。一方、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されたときには、16R大当り状態となるか6R大当り状態となるかを遊技者が認識不可能又は認識困難となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が6R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第1大当り」の可変表示態様と称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が16R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第2大当り」の可変表示態様と称される。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示中といった所定期間にて、可変表示中演出となるじゃんけん演出が実行される。じゃんけん演出では、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタとじゃんけんをするような演出が行われる。一例として、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに勝ったときには、可変表示結果が「大当り」となることを、遊技者が認識可能に報知する。一方、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに負けたときには、可変表示結果が「ハズレ」となることを、遊技者が認識可能に報知する。じゃんけんの結果を報知する演出は、じゃんけん結果報知演出ともいう。このように、じゃんけん演出には、じゃんけん中演出と、じゃんけん結果報知演出とが含まれていればよい。この実施の形態では、例えば対戦相手キャラクタがいずれのキャラクタであるかに応じて、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんに勝つ可能性を異ならせている。
この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態に制御される。確変制御が行われることにより、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、確変制御と共に、あるいは確変制御とは別個に、時短制御が行われてもよい。時短制御が行われることにより、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が短縮される。時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口を遊技球が通過し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御と称される。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいう。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了とは連動しなくてよい。
確変制御は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。但し、可変表示結果が再び「大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後、更に確変制御が行われる確変状態となればよい。時短制御は、確変制御と共に終了してもよい。あるいは、確変制御が終了するより前、もしくは確変制御が終了した後を含めて、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、時短制御を終了してもよい。
確変制御と共に時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。更に、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御と共に時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
確変状態や時短状態において確変制御や時短制御及び高開放制御が行われるときには、各特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる確率が通常よりも高くなることや、各特図ゲームにおける特図変動時間が短縮されると共に第2開始条件が成立し易くなることにより、通常状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。こうした通常状態に比べて大当り遊技状態となり易く遊技者にとって有利な遊技状態は、有利状態としての大当り遊技状態とは異なる「特別遊技状態」と称される。なお、確変状態は第1特別遊技状態ともいう一方、時短状態は第2特別遊技状態ともいう。また、時短制御に伴い高開放制御が行われる確変状態や時短状態は、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い有利変化態様で普通可変入賞球装置6Bの可動部材が通常開放状態と拡大開放状態とに変化する「有利状態」ということもあれば、「高ベース状態」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図7に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9、及び演出用模型200といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部、演出用模型200における所定動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図7に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンド、演出用模型200における所定動作を制御するために用いられる演出用模型制御コマンドが含まれている。
図8(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図8(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生時における所定の判定結果を指定する入賞時判定結果指定コマンドである。この実施の形態では、始動入賞の発生時に抽出した所定の乱数値について、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定し、その判定結果に応じて異なるデータが、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば6R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB0XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンドB000Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンドB001Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンドB002Hを時短制御と確変制御が共に行われる遊技状態に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過することにより第1始動入賞が発生したときに、第1始動条件が成立したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過することにより第2始動入賞が発生したときに、第2始動条件が成立したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へと送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動入賞が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定すると共に、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンドを送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドと共に、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて合計保留記憶数通知コマンドを送信する場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する始動口入賞指定コマンドを送信するようにしてもよい。
この実施の形態では、始動入賞判定処理において、始動入賞の発生に基づき抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1がいずれの数値範囲に含まれるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに、乱数値MR1の判定結果を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを認識できる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図9は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図9に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図16に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「2」〜「12」の範囲の値をとる。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。
非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα又はスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図10に示す各変動パターンは、図11に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された単一又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否か等に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図11に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つ又は複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図15に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。即ち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図10に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図12は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1において確変制御が行われない遊技状態であるか、確変制御が行われる遊技状態であるかという確変制御の有無に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。特図表示結果決定テーブル130において、複数種類の特図表示結果に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。
図12に示す特図表示結果決定テーブル130の設定例では、遊技状態が確変状態である場合の「確変制御あり」に対応して、通常状態又は時短状態である場合の「確変制御なし」よりも多くの決定値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、確変制御が行われない通常状態又は時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。即ち、特図表示結果決定テーブル130における決定用データは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において同一のテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対応する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
図13は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「第1大当り」又は「第2大当り」といった大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、短期開放大当り状態としての6R大当り状態に制御するか長期開放大当り状態としての16R大当り状態に制御するかの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「第1大当り」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、6R大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「第2大当り」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、16R大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を、決定された大当り種別に対応する値に設定するためのテーブルデータを含んでいてもよい。
図13に示す大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「第1大当り」又は「第2大当り」の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「第1大当り」又は「第2大当り」に決定する割合を、異ならせることができる。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、大当り種別決定テーブル131において異なるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、複数種類の大当り種別に対する決定値の割り当てが同一のテーブルデータを用意してもよい。
図14は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図14(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図14(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図14(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「第1大当り」である場合と「第2大当り」である場合とでは、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおける決定値は、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定されるように、各変動パターン種別に割り当てられる部分があってもよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」である場合には決定値が割り当てられない特定の変動パターン種別に対して、大当り種別が「第2大当り」である場合にのみ所定の決定値が割り当てられてもよい。これにより、所定の大当り種別に決定された場合には、所定の大当り種別以外に決定された場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割り当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図15は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値が、単一又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図16に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図16に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図7に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、演出用模型200に対して制御信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図7に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出等における演出表示動作、あるいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
図17(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。可動部材制御データには、例えば駆動モータ411の動作態様を示すデータといった、演出用模型200の電気部品の動作態様を示すデータが含まれている。即ち、可動部材制御データは、演出用模型200の電気部品の動作態様を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図17(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行う。また、可動部材制御データにより指定される態様で演出用模型200の電気部品を動作させる制御を行うと共に、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図17(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出又は大当り中演出といった所定演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図7に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図18(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図18(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図18(B1)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aと、図18(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bとを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。
第1始動入賞口への始動入賞があったときには、第1保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、第2保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信したコマンドを、その受信順序に従って第1始動入賞時コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの空き領域に格納していく。例えば、第1始動入賞に基づく第1保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aのバッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。一方、第2始動入賞に基づく第2保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのバッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。
第1始動入賞や第2始動入賞の発生時には、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図18(B1)及び(B2)に示すようなバッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図18(B1)ではバッファ番号「1」及び「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納され、図18(B2)ではバッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図18(B1)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされると共に、バッファ番号「3」や「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」や「3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
図18(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのうち、バッファ番号「3」に対応した領域については、第2保留記憶数通知コマンドにより通知された第2特図保留記憶数が「1」となり不整合が生じた場合の例が示されている。即ち、第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数よりもバッファ番号の方が大きな値になっており、主基板11から通知された第2特図保留記憶数が第2入賞時コマンドバッファ194Bの記憶内容から特定される第2特図保留記憶数と矛盾している。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるときには各コマンドのシフトが行われることから、保留記憶数通知コマンドで通知された特図保留記憶数よりもバッファ番号が小さな値になっても直ちに矛盾とはならない。但し、コマンドの受信時点における相違は矛盾となり得る。
例えば大当り遊技状態に制御されているときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されている始動入賞時のコマンドに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの判定が行われる。こうした保留内大当り判定の結果に応じて異なる割合で、大当り中演出における演出態様が決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、保留内大当り判定がなかったものとして演出態様が決定される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図19のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図19に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理として、図19に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図21は、始動入賞判定処理として、図20のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図19に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、ステップS209の処理により抽出した数値データに示される特図表示結果決定用の乱数値MR1が、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定する(ステップS212)。この実施の形態では、複数の数値範囲として、「8001」〜「8437」の範囲、「8438」〜「11277」の範囲、及びこれら以外の範囲が予め設定されている。一例として、ステップS212の処理では、それぞれの数値範囲における最小値と最大値とを設定して、ステップS209の処理により抽出した乱数値MR1との比較により、いずれの数値範囲内に含まれるかを判定できればよい。
ステップS212の処理を実行した後には、入賞時判定結果指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS213)。図22は、ステップS213の処理にて送信設定が行われる入賞時判定結果指定コマンドの構成例を示している。図22に示す入賞時判定結果指定コマンドでは、ステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が複数の数値範囲のうちいずれに含まれるかの判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド9500Hは、乱数値MR1が「8001」〜「8437」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第1指定コマンドである。コマンド9501Hは、乱数値MR1が「8438」〜「11277」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第2指定コマンドである。コマンド9502Hは、乱数値MR1が上記以外の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第3指定コマンドである。
この実施の形態では、図12に示すように、パチンコ遊技機1において確変制御が行われているか否かにかかわらず、乱数値MR1が「8001」〜「8437」の値のいずれかであれば、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第1指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。乱数値MR1が「8438」〜「11277」の値のいずれかであれば、パチンコ遊技機1において確変制御が行われている場合に限り、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第2指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるときに可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。入賞時判定結果第3指定コマンドは、可変表示結果が「ハズレ」となり大当り遊技状態には制御しないと決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
こうした始動入賞判定処理では、ステップS211の処理を実行した後に、ステップS213の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図19に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドという2つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図20のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。このときには、例えば大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「6回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「第2大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「16回」に設定することにより、長期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図23は、特別図柄通常処理として、図20のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」又は「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態であるか否かを特定すればよい。確変フラグは、確変制御が行われる確変状態に制御されるときにオン状態にセットされる。一方、確変制御が終了するときには、確変フラグがクリアされてオフ状態となる。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが「第1大当り」又は「第2大当り」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を設定すること等により(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「第1大当り」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「第2大当り」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;NO)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「第1大当り」とする決定結果に応じて、6R大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第2大当り」とする決定結果に応じて、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図24は、変動パターン設定処理として、図20のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;YES)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ること等により、大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定すること等により、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS264)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS264;NO)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。ステップS264にて時短制御中である場合には(ステップS264;YES)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS266)。なお、ステップS265、S266の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ること等により、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により決定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、ステップS267の処理では、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS267の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップS267の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等から抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3と共に、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図25は、図20のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図20に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS322)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。そして、確変制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、遊技制御カウンタ設定部154といったRAM102の所定領域に設けられた確変回数カウンタに設定する。
ステップS322の処理に続いて、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS323)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットする。そして、時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、遊技制御カウンタ設定部154といったRAM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタに設定する。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS324)、大当り終了処理の実行を終了する。
こうした大当り終了処理により確変制御を開始するための設定が行われた後、第1開始条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図23に示すステップS240の処理にて、確変制御ありに応じた割合で特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かが決定される。そして、図12に示すような特図表示結果決定テーブル130における決定値の割り当てにより、確変制御が行われる確変状態であるときには、確変制御が行われない通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。このように、確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定され易い。
大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、第1開始条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図24に示すステップS264の処理にて時短制御中であると判定されることで、ステップS266の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cが選択される。そして、図14(C)に示すようなハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cにおける決定値の割り当て等により、時短制御が行われる時短状態であるときには、時短制御が行われない通常状態であるときよりも、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短い変動パターンに決定され易くなる。
また、大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、図19に示すステップS16の普通図柄プロセス処理では、高開放制御を行うための処理が実行される。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始すると判定されたときには、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等に基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合に、高開放制御が行われない場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定が成される割合が高くなるように決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となり易くなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われない場合よりも普通図柄の可変表示時間が短くなるように設定される。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定する。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われない場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
図20に示すステップS113の特別図柄停止処理では、特図表示結果が「大当り」となる場合に対応して、確変制御や時短制御を終了するための設定が行われる。例えば、遊技制御フラグ設定部151等に設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、遊技制御カウンタ設定部154等に設けられた確変回数カウンタや時短回数カウンタをクリアする処理等が実行されればよい。
特別図柄停止処理では、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に対応して、時短状態における時短制御や高開放制御を終了させるか否かの判定と、確変状態における確変制御を終了させるか否かの判定とが行われる。例えば、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、時短回数カウント値が「0」となったときには、時短制御を終了させると判断して、時短フラグをクリアする。また、確変回数カウンタの格納値である確変回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、確変回数カウント値が「0」となったときには、確変制御を終了させると判断して、確変フラグをクリアする。なお、時短回数カウント値や確変回数カウント値を更新するタイミングは、特図ゲームの終了に対応して特別図柄終了処理が実行されるタイミングに限定されず、例えば図23に示すステップS231又はステップS235にて特図保留記憶数が「0」以外であると判定されたことに基づいて特図ゲームの実行が開始されるタイミングであってもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図26のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図26に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。
次に、演出制御用CPU120は、演出用模型200のスライド部材410を移動させる慣らし動作を実行するスライド部材慣らし処理を実行する(ステップS72)。図3で示されるように、スライド部材410が第1位置で待機している状態であるときには、配線ケーブル414の押さえ部材416とコネクタ415との間の部分は、かなり屈曲した状態である。
図4で示されるように、スライド部材410が第2位置に進出した状態であるときには、配線ケーブル414の押さえ部材416とコネクタ415との間の部分は、伸びて余裕があまりない状態となる。
このため、スライド部材410には、配線ケーブル414によって第2位置から第1位置へ向かう方向の力が掛かる。配線ケーブル414が伸びた状態においては、配線ケーブル414の被覆材は樹脂であるので、配線ケーブル414が冷えている状態のときは、冷えていない状態のときよりも、配線ケーブル414によってスライド部材410に掛かる力は強くなる。
そこで、本実施の形態においては、夜間に放置されて冷えたパチンコ遊技機1を起動するときに、スライド部材410の動きを鳴らすための慣らし動作をする。スライド部材410を第1位置から第2位置まで移動させる慣らし動作をすることによって、配線ケーブル414が屈伸させられることで配線ケーブル414を柔軟に慣らすことができる。
また、本実施の形態においては、パチンコ遊技機1が起動されているときは、配線ケーブル414は、熱を発する物の近傍に設けられるため、配線ケーブル414が熱によって柔軟性が高い状態が保たれる。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけん演出等の演出における腕部材300の複数種類の動きのパターンの動作を確認したり、図示しない位置検出センサによって腕部材300の初期位置を検出したり、その初期位置に腕部材300を移動させたりする腕部材初期化処理を実行する(ステップS73)。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS74)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS74;NO)、ステップS74の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS74にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS74;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS75)、コマンド解析処理を実行する(ステップS76)。ステップS76にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS76にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS77)。ステップS77の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS77の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS78)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS74の処理に戻る。
図27は、コマンド解析処理として、図26のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドである否かを判定する(ステップS502)。このとき、第1保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS520;NO)、受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS503)。第2保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS503;NO)、入賞時判定結果指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS502にて第1保留記憶数通知コマンドであると判定された場合や(ステップS502;YES)、ステップS503にて第2保留記憶数通知コマンドであると判定された場合(ステップS503;YES)、あるいはステップS504にて入賞時判定結果指定コマンドであると判定された場合には(ステップS504;YES)、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bといった始動入賞時コマンドバッファのいずれかにおいて、空き領域の先頭に受信コマンドを格納してから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
一例として、第1保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第1保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。一方、第2保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第2保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。
なお、変動開始コマンドと共に保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時コマンドバッファに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS504にて受信コマンドが入賞時判定結果指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS504;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留通知情報ともいう。保留通知情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを特定可能に示す始動口入賞指定コマンドを設けてもよい。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1を示す数値データの抽出値に基づく判定結果を指定する演出制御コマンドである入賞時判定結果指定コマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、第1保留記憶数通知コマンドと第2保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、受信後の経過時間を計測することにより、入賞時判定結果指定コマンドの受信待ち時間が経過したか否かを判定する。そして、受信待ち時間が経過するより前に入賞時判定結果指定コマンドを受信できた場合には、保留記憶数通知コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶数通知コマンドと対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納する。一方、受信待ち時間が経過してから入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは保留記憶数通知コマンドが欠落しているとして、始動入賞時コマンドバッファにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納すればよい。
図28は、演出制御プロセス処理として、図26のステップS77にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
この実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出として実行されるじゃんけん演出の演出態様を、複数のじゃんけん演出パターンに応じた演出態様のいずれかに決定する。この例において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の可変表示は、所定遊技として実行される。一方、可変表示結果が「大当り」となる場合の可変表示は、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技として実行される。
この場合、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図28に示すステップS171の可変表示開始設定処理内にて、例えば図29に示すようなじゃんけん演出決定処理を実行する。図29に示すじゃんけん演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出を伴う特定の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS601)。このとき、スーパーリーチを伴うものでなければ(ステップS601;NO)、じゃんけん演出決定処理を終了する。
ステップS601にてスーパーリーチを伴う変動パターンであると判定された場合には(ステップS601;YES)、可変表示結果通知コマンド等により通知された今回の可変表示結果を特定する(ステップS602)。続いて、例えば遊技状態指定コマンドの記憶内容をチェックすること等により、高開放制御としての高ベース制御が行われているか否かを判定する(ステップS603)。このとき、高ベース制御が行われていなければ(ステップS603;NO)、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aと第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの両方を対象として、これらの記憶内容をチェックする(ステップS604)。一方、高ベース制御が行われているときには(ステップS603;YES)、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのみを対象として、記憶内容をチェックする(ステップS605)。
ステップS604、S605の処理のいずれかを実行した後には、これらの処理におけるチェック結果に基づいて、保留記憶があるか否かを判定する(ステップS606)。そして、保留記憶があると判定されたときには(ステップS606;YES)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS607)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS608)。このとき、正常に受信できたと判定された場合には(ステップS608;YES)、チェックした入賞時判定結果指定コマンドのうちに、第1判定結果又は第2判定結果を指定するものがあるか否かを判定する(ステップS609)。こうして第1判定結果又は第2判定結果を指定するものがあると判定されたときには(ステップS609;YES)、保留内大当り判定ありを設定する(ステップS610)。
一方、ステップ606にて保留記憶がないと判定されたときや(ステップS606:NO)、ステップS608にて正常に受信できていないと判定されたときや(ステップS608;NO)、ステップS609にて第1判定結果又は第2判定結果を指定するものがないと判定されたときには(ステップS609;NO)、保留内大当り判定ありが設定されない。
その後、じゃんけん演出パターンの決定を行うと共に(ステップS611)、じゃんけん結果報知内容の設定を行う(ステップS612)。ステップS612の処理では、今回の可変表示結果が「ハズレ」である場合に、じゃんけん結果報知内容を「じゃんけん負け」に設定する。一方、今回の可変表示結果が「大当り」である場合に、じゃんけん結果報知内容を「じゃんけん勝ち」に設定する。したがって、じゃんけん結果報知内容が「じゃんけん負け」となることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる所定遊技としての可変表示であることを報知できる。また、じゃんけん結果報知内容が「じゃんけん勝ち」となることにより、可変表示結果が「大当り」となる有利遊技としての可変表示であることを報知できる。
この実施の形態では、複数のじゃんけん演出パターンとして、例えば図30(A)に示すような、じゃんけん演出パターンSPA〜SPDという4つのパターンが予め用意されている。それぞれのじゃんけん演出パターンでは、スーパーリーチのリーチ演出として実行されるじゃんけん演出に含まれるじゃんけん中演出における演出態様の少なくとも一部を異ならせている。
例えば、じゃんけん演出パターンSPA及びじゃんけん演出パターンSPCでは、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタAとじゃんけんをするような演出が行われる。一方、じゃんけん演出パターンSPB及びじゃんけん演出パターンSPDでは、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタAとじゃんけんをするような演出が行われる。このように、この実施の形態では、じゃんけん演出パターンに応じて、対戦相手キャラクタが異なっている。
また、じゃんけん演出パターンSPC及びじゃんけん演出パターンSPDでは、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタAよりも遅れて決まり手を示す後出しじゃんけんをするような演出が行われる。一方、じゃんけん演出パターンSPA及びじゃんけん演出パターンSPBでは、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをしないような演出が行われる。このように、この実施の形態では、じゃんけん演出パターンに応じて、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをするか否かが異なっている。
ステップS611、S612の処理では、例えば図30(B)に示すような決定割合で、リーチ演出パターンとしてのじゃんけん演出パターンとじゃんけん結果報知内容とが決定されればよい。図30(B)に示す決定割合の設定により、今回の可変表示結果が「ハズレ」であるときには、今回の可変表示結果が「大当り」であるときよりも高い割合で、じゃんけん演出パターンSPDに決定される。また、今回の可変表示結果が「ハズレ」又は「大当り」である場合のうち、保留内大当り判定なしの場合には、じゃんけん演出パターンSPDに決定されることがない。一方、今回の可変表示結果が「ハズレ」で保留内大当り判定ありの場合には、じゃんけん演出パターンSPDに決定される割合が最も高くなる。したがって、じゃんけん演出パターンSPDの演出態様となることで、今回の可変表示結果は「ハズレ」になる可能性が高い一方で、保留記憶されている特図ゲームのうちに可変表示結果が「大当り」となるものが含まれていることが確定的に報知される。
これにより、じゃんけん演出パターンSPDの演出態様が出現したときには、今回の可変表示結果が「大当り」になる有利遊技が実行される期待度は低いものの、保留データに基づいて次回以降の可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態になるという、所定の遊技価値が付与されることを期待できる。このように、今回の可変表示結果が「大当り」となるか否かという、今回の可変表示が遊技者にとって有利なものであるか否かに応じて異なる割合で、じゃんけん演出パターンSPA〜SPDのいずれかに決定してもよい。なお、飾り図柄の可変表示中に実行されるじゃんけん演出の演出態様を、今回の可変表示結果が「大当り」となる場合の総ラウンド数に応じて異なる割合で、じゃんけん演出パターンSPA〜SPDのいずれかに決定してもよい。
図29に示すじゃんけん演出決定処理では、高ベース制御中であるときにステップS605の処理を実行することにより、第1特図の特図ゲームに対応する入賞時判定結果を用いることなく、第2特図の特図ゲームに対応する入賞時判定結果のみを用いて、じゃんけん演出パターンを決定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合に、じゃんけん演出における演出態様から第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性の有無を遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。また、じゃんけん演出において同様の演出態様が繰り返し出現することを防止して、演出効果の低下を防止できる。
次に、図31〜図34を参照して、じゃんけん演出について詳細に説明する。図31は、じゃんけん演出における演出動作タイミングを示す図である。図32〜図34は、じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。
まず、図31(A)及び図32を参照して、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをしない場合のじゃんけん演出について説明する。じゃんけん演出を開始するにあたり、演出制御用CPU120は、例えば、図32(A)に示すように、「じゃんけんチャンス」といった、じゃんけん演出が開始されることを報知する報知画像を、画像表示装置5に表示させる。また、演出制御用CPU120は、例えば、画像表示装置5の表示領域における向かって左側の領域といった、演出用模型200の自キャラクタと左右方向で対峙する領域に、対戦相手キャラクタの画像を表示させる画像演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタAが表示されている様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、ラック・アンド・ピニオン機構430を構成するピニオンギア432用のモータを駆動して、スライド部材410を第1位置から第2位置までスライドさせることにより、図32(A)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが右腕を前に突き出したかのような腕部材300の動作による演出を実行する。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「じゃん」、「けん」という拍子に合わせて、例えば、「じゃん」、「けん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。また、演出制御用CPU120は、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて、例えば、図32(B)に示すように、対戦相手キャラクタが腕を振っているかのような画像を、画像表示装置5に表示させる画像演出を実行する。更に、演出制御用CPU120は、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて、駆動モータ411を駆動して、取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させることにより、図32(B)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような演出を実行する。ここで、上述したように、じゃんけん演出では、演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに勝ったときに、可変表示結果が「大当り」となることが、遊技者が認識可能に報知される。その一方で、この実施の形態では、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出が実行される。したがって、じゃんけん演出におけるこのような演出は、じゃんけん結果が報知される前に演出用模型200に注目させて、演出用模型200の指部材311がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出となる。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「ぽん」という拍子に合わせて、例えば、「ぽん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。また、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、例えば、図32(C)に示すように、対戦相手キャラクタが決まり手を示しているかのような画像を、画像表示装置5に表示させる画像演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタAがじゃんけんのパーの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、図32(C)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが、「ぽん」の拍子に合わせて決まり手を示しているかのような演出を実行する。この例では、巻取リール313Bによりワイヤー312B、312Cを巻き取って、人差し指部材311B及び中指部材311Cを開くように伸ばすことで、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのチョキの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する。この例では、じゃんけんのチョキの決まり手を模したエフェクト画像Eが表示されている様子を示している。
そして、演出制御用CPU120は、対戦相手キャラクタが決まり手を示している画像を所定時間が経過するまで表示し続けると共に、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示している指部材311の変化後の形状を、所定時間が経過するまで保持し続けるじゃんけん結果報知演出を実行する。また、じゃんけん結果報知演出では、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示される。このようにして、遊技者は、演出用模型200の自キャラクタと、対戦相手キャラクタとのじゃんけん結果を視認することにより、可変表示結果が「大当り」となるか否かを認識することができる。この例では、演出用模型200の自キャラクタが、対戦相手キャラクタAとのじゃんけんに勝つ演出としてのじゃんけん演出パターンSPAのじゃんけん演出が実行されて、今回の可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知している様子を示している。
次に、図31(B)及び図33を参照して、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをする場合のじゃんけん演出について説明する。演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをする場合でも、後出しじゃんけんをしない場合と同様に、演出制御用CPU120は、じゃんけん演出を開始するにあたり、じゃんけん演出が開始されることを報知する報知画像や対戦相手キャラクタを表示すると共に、スライド部材410を第1位置から第2位置までスライドさせて、演出用模型200の自キャラクタが右腕を前に突き出したかのような腕部材300の動作による演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタBが表示される場合について説明する。
そして、後出しじゃんけんをしない場合と同様に、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「じゃん」、「けん」という拍子に合わせて、例えば、「じゃん」、「けん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力し、図33(A)に示すように、対戦相手キャラクタが腕を振っているかのような画像を画像表示装置5に表示させると共に、取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させて、演出用模型200の自キャラクタが右腕を振っているかのような演出を実行する。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「ぽん」という拍子に合わせて、例えば、「ぽん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。また、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、例えば、図33(B)に示すように、対戦相手キャラクタが決まり手を示しているかのような画像を、画像表示装置5に表示させる画像演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタBがじゃんけんのグーの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させ続けて、演出用模型200の自キャラクタが右腕を振っているかのような演出を継続する。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「ぽん」という拍子よりも遅れたタイミングで、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、図33(C)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが、後出しで決まり手を示すような演出を実行する。この例では、巻取リール313Bによりワイヤー312B、312Cを巻き取って、人差し指部材311B及び中指部材311Cを開くように伸ばすことで、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのチョキの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、このタイミングで、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する。この例では、じゃんけんのチョキの決まり手を模したエフェクト画像Eが表示されている様子を示している。
そして、演出制御用CPU120は、対戦相手キャラクタが決まり手を示している画像を所定時間が経過するまで表示し続けると共に、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示している指部材311の変化後の形状を、所定時間が経過するまで保持し続けるじゃんけん結果報知演出を実行する。また、じゃんけん結果報知演出では、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示される。このようにして、遊技者は、演出用模型200の自キャラクタと、対戦相手キャラクタとのじゃんけん結果を視認することにより、可変表示結果が「大当り」となるか否かを認識することができる。この例では、演出用模型200の自キャラクタが、対戦相手キャラクタBとのじゃんけんに、後出しして負ける演出としてのじゃんけん演出パターンSPDのじゃんけん演出が実行されて、今回の可変表示結果が「ハズレ」となることを確定的に報知すると共に、保留記憶されている特図ゲームのうちに可変表示結果が「大当り」となるものが含まれていることを確定的に報知している様子を示している。
ここで、上述したように、この実施の形態では、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタと対戦相手キャラクタとのじゃんけんの勝敗に応じて、可変表示結果が「大当り」となるか否かが、遊技者が認識可能に報知される。しかしながら、演出用模型200の駆動装置400に不具合が生じると、図34に示すように、腕部材300や指部材311を動作させることができず、じゃんけん結果を報知することができない可能性がある。そこで、この実施の形態では、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出制御用CPU120は、図34(C)に示すように、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する。これにより、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかったとしても、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
ところで、こうしたパチンコ遊技機1において、遊技者の操作によって可変表示の実行中も演出効果を調整可能なものがある。
しかしながら、可変表示の実行中も演出効果の調整が可能な場合に、遊技者の操作に応じて調整画像が表示されると、導出表示される可変表示結果の視認性が低下する場合がある。
以下、第2の実施の形態として、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができるパチンコ遊技機1について説明する。
なお、第2の実施の形態においては、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えるための構成について説明するが、これは一例である。パチンコ遊技機1は、第1の実施の形態において説明した可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能とする構成と、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えるための構成とを備えていてもよい。
図35は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。それぞれの飾り図柄表示エリアにて可変表示される複数種類の飾り図柄には、例えば「1」〜「9」のいずれかといった、互いに異なる図柄番号が付されていればよい。このような飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5R、5Cにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄の可変表示が同期するとは、可変表示の開始と終了が同程度のタイミングにて行われ、可変表示の期間が同程度となることである。飾り図柄を示す演出画像は、識別情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定飾り図柄を示す演出画像が導出される。
例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような飾り図柄の表示状態は、飾り図柄の仮停止表示ともいい、飾り図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、飾り図柄の仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、第1保留表示部5HRと、第2保留表示部5HLと、アクティブ表示部AHAとが配置されている。第1保留表示部5HRは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。第2保留表示部5HLは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数である。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が未だ成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。なお、第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。また、第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1保留表示部5HRでは、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第2保留表示部5HLでは、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶に対応する保留表示が行われる。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
第1保留表示部5HRは、例えば左詰めで第1保留表示が行われるように構成されていればよい。第1保留表示部5HRには、第1特図保留記憶数の上限値である「4」に合わせた4つの表示部位が設けられ、左端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第1始動条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第1保留表示部5HRに他の第1保留表示がなければ、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位にて、増加分の第1特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第1保留表示を追加する。第1保留表示部5HRに他の第1保留表示があれば、新たな第1保留表示を、他の第1保留表示が行われている表示部位の右隣にて非表示となっている表示部位に追加する。第1保留表示部5HRに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第1保留表示部5HRにおいて保留番号「1」に対応した左端の表示部位における第1保留表示を消去すると共に、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向に移動させる。このように、第1保留表示部5HRは、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
第2保留表示部5HLは、例えば右詰めで第2保留表示が行われるように構成されていればよい。第2保留記憶部5HLには、第2特図保留記憶数の上限値である「4」に合わせた4つの表示部位が設けられ、右端から順に保留番号「1」、「2」、「3」、「4」と対応付けられていればよい。第2始動条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームの保留数が増加したときには、第2保留表示部5HLに他の第2保留表示がなければ、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位にて、増加分の第2特図保留記憶数に対応する保留表示として、新たな第2保留表示を追加する。第2保留表示部5HLに他の第2保留表示があれば、新たな第2保留表示を、他の第2保留表示が行われている表示部位の左隣にて非表示となっている表示部位に追加する。第2保留表示部5HLに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、第2保留表示部5HLにおいて保留番号「1」に対応した右端の表示部位における第2保留表示を消去すると共に、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示のそれぞれを、消去した表示部位の方向に移動させる。このように、第2保留表示部5HLは、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する保留表示が行われるように構成されている。
アクティブ表示部AHAは、実行中の可変表示に対応して、保留表示と同一の演出画像、又は異なる演出画像を表示する。アクティブ表示部AHAにおける表示は、アクティブ表示と称する。アクティブ表示部AHAでは、例えば第1開始条件の成立により第1特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにて消去された第1保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。また、アクティブ表示部AHAでは、例えば第2開始条件の成立により第2特図を用いた特図ゲームが開始されることに対応して、第2保留記憶部5HLにて消去された第2保留表示に応じたアクティブ表示が行われる。なお、第1保留表示や第2保留表示とアクティブ表示とでは、色彩や模様が共通するものであればよく、例えばアクティブ表示は第1保留表示や第2保留表示よりも大きく表示されるものであってもよい。但し、この実施の形態におけるアクティブ表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出が実行されることにより、第1保留表示や第2保留表示の表示態様とは異なる表示態様に変化する場合がある。このように、アクティブ表示部AHAは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの実行中、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの実行中に、その特図ゲームに対応する対応表示を実行可能に構成されている。
図35に示された画像表示装置5の表示領域には、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間にアクティブ表示部AHAが配置されている。これに対し、アクティブ表示部AHAは、第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとの間に配置されるものに限定されず、画像表示装置5の表示領域における任意の位置に配置されていればよい。また、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLの配置も任意に変更可能であり、例えば第1保留表示部5HRと第2保留表示部5HLとを入れ替えて配置したものでもよい。
第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLと共に、あるいは第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図35に示す例では、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rよりも小さい小図柄表示エリア5Vが設けられている。図35に示す画像表示装置5の画面上では、左上方部に小図柄表示エリア5Vが設けられている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、小図柄の可変表示が行われる。小図柄を示す演出画像は、報知情報画像ともいう。したがって、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vでは、報知情報画像となる小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ、表示結果となる確定小図柄を示す演出画像が導出される。
このように、画像表示装置5の画面上では、飾り図柄とは異なる小図柄の可変表示が行われる。飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間では、小図柄の可変表示が一定の表示態様で継続して行われ、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることがない。したがって、小図柄表示エリア5Vは、常に視認可能となるように構成され、遊技者は、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の可変表示を、常に視認することができる。小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄は、常時小図柄あるいは演出用小図柄ともいう。小図柄表示エリア5Vでは、例えば飾り図柄において数字を示す部位と同様に数字を示す図柄といった、複数種類の飾り図柄のそれぞれと一部又は全部が共通する表示態様で、各々が識別可能な複数種類の小図柄を示す演出画像が、報知情報画像として可変表示されてもよい。
なお、特別図柄と飾り図柄、更には普通図柄とに次ぐ第4図柄が設けられ、特別図柄や飾り図柄の可変表示と同期して、第4図柄の可変表示が行われることがある。第4図柄の可変表示は、例えば画像表示装置5の画面上又は画面外に設けられた第4図柄表示エリアにて、特定の表示色で一定の時間間隔にて表示と非表示とを繰り返す表示制御を継続することによって実現される。但し、第4図柄の可変表示における表示結果と比べた場合に、小図柄の可変表示における表示結果は、遊技者が認識し易い態様で表示されるようにしてもよい。
また、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、例えば図35に示すパチンコ遊技機1における遊技領域の右側方といった、画像表示装置5の表示画面とは離れた位置に設けられている。そのため、画像表示装置5における表示による演出に注目している遊技者は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示状態を確認し難くなり、特別図柄の可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを認識することが困難になる場合がある。これに対し、画像表示装置5の画面上に設けられた小図柄表示エリア5Vにて小図柄の可変表示を行い表示結果を導出することで、可変表示が進行中であるか否かや、表示結果が導出されたか否かを、遊技者が認識し易い態様で表示することができる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図36に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入し難いように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過可能な開放状態又は拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過不可能な閉鎖状態、又は通過困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図36に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図36に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図36に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図36に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、図36のゲートスイッチ21を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する普図保留表示器25Cが設けられている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図36に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等に対し点灯と消灯の制御を行い第1特図と第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20に対し点灯と消灯と発色の制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED等を点灯する動作と消灯する動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等を点灯及び消灯するための駆動電流等を供給するランプドライバ回路等が搭載されている。
図36に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。また、演出制御コマンドには、異常の報知を指示する異常入賞報知コマンドも含まれる。異常報知コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して伝送されると、後述のように、演出制御基板12の制御の下でエラー報知処理が実行される。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。こうして、演出制御用CPU120は、主基板11から演出制御コマンドとして伝送された各種情報に基づいて、パチンコ遊技機1が備える演出用の電気部品としての演出装置を制御する。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板12の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
図36に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データや終了コード等を含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御パターンに含まれる演出制御実行データにおいて、表示制御データは、例えば画像表示装置5の画面上における各種画像の表示態様を示している。より具体的に、表示制御データは、画像表示装置5の画面上に表示される各フレームを構成する背景、飾り図柄や小図柄等の各種図柄、キャラクタ等を示す演出画像の種類、位置、サイズ等を指定するデータや、複数の演出画像を重畳して表示させる場合の表示順序を指定するデータ等を含んでいればよい。演出画像の表示順序を示すデータは、複数の演出画像のうち、いずれの演出画像を遊技者から見て前方側に配置するかを示すデータであればよい。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令等に基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定すること等により、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP、CGROM、VRAM、LCD駆動回路等が搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリ等の書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成された画像データメモリであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令等が出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図36に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図36に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図36に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図36に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。即ち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い時間となる通常開放ラウンドが実行される。一方、大当り種別が「突確」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限時間が比較的に短い時間となる短期開放ラウンドが実行される。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り種別が「突確」である場合の大当り遊技状態では、短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間が、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となるようにしてもよい。即ち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過し易い第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数の出玉が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間であること等により、実質的には出玉が得られない大当り遊技状態となる。したがって、大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態は、大当り種別が「非確変」又は「確変」となったことに基づく大当り遊技状態よりも、遊技者にとって不利な遊技状態となる。こうして、大当り種別が「非確変」又は「確変」となったことに基づいて、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。一方、大当り種別が「突確」となったことに基づいて、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態となった場合には、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、特別可変入賞球装置7を第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、又は可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されること等、所定の確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。なお、確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたこと、又は可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されること等、所定の時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」又は「突確」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置5において、最終停止図柄となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組み合わせと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、又は複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。更に、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置5の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組み合わせでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出とスーパーのリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動させる演出表示を、所定回まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って、再変動演出となる画像表示等の所定演出が実行されてもよい。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが1つずつ増えていくように制御されてもよい。また、各変動表示の期間中に、装飾用LEDの表示色が変化するように制御されてもよいし、複数の装飾用LEDのうちで点灯されるものが変化するように制御されてもよい。
画像表示とは異なる再変動演出の更なる一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用模型が動作するように制御されてもよい。このとき、各変動表示の期間中に、演出用模型の動作態様が変化するように制御されてもよいし、複数の演出用模型のうちで動作するものが変化するように制御されてもよい。
「擬似連」の可変表示演出による各変動表示の期間中に、画像表示装置5の画面上に特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するように制御されてもよい。また、再変動演出として、例えば擬似連チャンス目となる飾り図柄が仮停止表示されるとき等に、特殊な効果音となる音声をスピーカ8L、8Rから出力するように制御されてもよい。こうした再変動演出の一部又は全部に加えて、あるいは、これらの再変動演出の一部又は全部に代えて、装飾用LEDの点灯や点滅、演出用模型の動作、演出画像の表示、効果音の出力のうち、一部又は全部を組み合わせた再変動演出を実行するように制御されてもよい。このとき、1種類の演出態様のみで再変動演出が実行される場合よりも、複数種類の演出態様を組み合わせた再変動演出が実行される期間を含んでいる場合や、複数回の再変動演出における演出態様が変化する場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、所定の遊技価値が付与される可能性が高まるようにしてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動の繰返し実行回数が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、擬似連変動の繰返し実行回数によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一又は複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組み合わせの飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性等が予告される対象となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶等に基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性等を予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出と称される。
この実施の形態では、先読み予告演出の一例として、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示の表示部位や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示の表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性等を予告する「保留表示変化」の先読み予告演出が実行される。より具体的には、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色とは異なる特定色とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、第1保留表示や第2保留表示における表示柄を通常時とは異なる特定柄とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。あるいは、第1保留表示や第2保留表示として所定のメッセージを示す表示態様とすることにより、表示色が特定色に変化する可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。こうした表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆する保留表示は、示唆保留表示ともいう。「保留表示変化」の先読み予告演出は、保留表示変化演出ともいう。
始動入賞の発生に基づいて実行される先読み予告演出は、始動入賞が発生した後に、先読み予告演出による予告内容が実現されるか否かを遊技者が判別できるよりも前に実行されるものであればよい。例えば、ある始動入賞の発生によりリーチ状態となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、ある始動入賞の発生により可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを予告する先読み予告演出は、少なくとも始動入賞の発生に基づく可変表示において確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に実行されるものであればよい。
保留表示変化演出が実行されるときには、保留表示の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化する演出は、保留表示変化成功演出ともいう。保留表示変化演出のうち、保留表示の表示態様が変化しない演出は、保留表示変化失敗演出ともいう。その他、保留表示変化演出には、保留表示変化共通演出が含まれている。保留表示変化演出が実行されるときには、まず、保留表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行される保留表示変化共通演出が実行される。保留表示変化共通演出は、例えば予め用意されたキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、予告対象となる可変表示に対応する保留表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。
保留表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像は、特定画像の一例である。なお、後述する促進表示画像P等も特定画像の一例である。キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、複数回の可変表示にわたり継続して画像表示装置5の画面上に表示されてもよい。特定画像となるキャラクタを示す演出画像は、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の一部よりも遊技者から見て前方側の重複する位置に配置可能であればよい。この場合、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間において、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置では、特定画像となるキャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とする。
保留表示変化共通演出における作用演出は、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示のいずれかに作用を及ぼすことにより、その保留表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部又は全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させる。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化する演出は、第1成功演出としての保留変化演出ともいう。一方、保留表示変化共通演出が実行された後、保留表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼした保留表示の表示態様を変化させない。このように、保留表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼした保留表示の表示態様が変化しない演出は、第1失敗演出としての保留変化ガセ演出ともいう。
この実施の形態では、単独予告演出の一例として、アクティブ表示部AHAにおける演出画像の表示を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、開始条件が成立した可変表示において「大当り」となる可能性等を予告する「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される。より具体的には、アクティブ表示部AHAにおける表示色を、通常時における所定色とは異なる特定色とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、通常時における丸型無地とは異なる特定アイコンとすることにより、例えば「?」、「チャンス」、「激熱」等のメッセージを報知して、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆できればよい。その他、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンには、例えば「NEXT」等のメッセージを報知して、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動が実行されることを報知するアイコンがあってもよい。「アクティブ表示変化」の予告演出は、アクティブ表示変化演出ともいう。
アクティブ表示変化演出が実行されるときには、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示の表示色やアイコン等の表示態様が変化する場合と変化しない場合とがある。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化する演出は、アクティブ表示変化成功演出ともいう。アクティブ表示変化演出のうち、アクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、アクティブ表示変化失敗演出ともいう。その他、アクティブ表示変化演出には、アクティブ表示変化共通演出が含まれている。アクティブ表示変化演出が実行されるときには、まず、アクティブ表示の表示態様を変化させるときと変化させないときとで共通で実行されるアクティブ表示変化共通演出が実行される。
アクティブ表示変化共通演出は、保留表示変化共通演出と同様に、例えば特定画像となるキャラクタを示す演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させ、アクティブ表示に作用を及ぼすような作用演出を含んでいればよい。アクティブ表示変化共通演出における作用演出は、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用を及ぼすことにより、アクティブ表示の表示態様が変化する可能性があることを示唆する表示演出であればよい。このような表示演出に伴い、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させたり、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の一部又は全部を所定の点灯態様で点灯させたり、演出用の可動部材を所定の動作態様で動作させたりしてもよい。
アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化成功演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させる。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行された後、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化する演出は、第2成功演出としてのアクティブ変化演出ともいう。一方、アクティブ表示変化共通演出が実行された後、アクティブ表示変化失敗演出を実行したときには、作用演出により作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様を変化させない。このように、アクティブ表示変化共通演出における作用演出が実行されたものの、作用を及ぼしたアクティブ表示の表示態様が変化しない演出は、第2失敗演出としてのアクティブ変化ガセ演出ともいう。
保留表示の表示色やアクティブ表示の表示色を変化させる演出は、表示色変化演出ともいう。保留表示の表示態様を、所定のメッセージを示す表示態様に変化させる演出は、特殊表示変化演出ともいう。アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを通常時の丸型無地とは異なる特定アイコンに変化させる演出は、アイコン表示変化演出ともいう。
第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにハズレ図柄が停止表示されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」となる場合と、可変表示態様が「リーチ」となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組み合わせとはならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示される。非リーチ組み合わせやリーチ組み合わせを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄と共に、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR5とが含まれていればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかといった、複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果を「普図当り」として普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を閉鎖状態よりも高い頻度で遊技球が通過し易い開放状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特別図柄表示装置4における表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。普通図柄プロセス処理では、時短制御に伴う高開放制御として、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御の一部又は全部が行われる。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図37は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
図38は、始動入賞判定処理として、図37のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS121)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS121;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS122)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS122にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS122;No)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS123)。
ステップS121にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS121;No)、ステップS122にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS122;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS124)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS124;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS125)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS125にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS125;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS126)。
ステップS123、S126の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS127)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。こうして、第1始動条件が成立したときには第1特図保留記憶数が1増加するように更新され、第2始動条件が成立したときには第2特図保留記憶数が1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS128)。
ステップS128の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS129)。一例として、ステップS129の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS130)。
ステップS130の処理では、例えば始動口バッファ値が「1」であるときに、保留データが第1特図保留記憶部にセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときに、保留データが第2特図保留記憶部にセットされる。第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームについて保留記憶として記憶する。第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲームについて保留記憶として記憶する。
第1特図保留記憶部は、例えば第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。このように、第1特図保留記憶部は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件は成立したが、未だ開始されていない第1特別図柄表示装置4Aにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
第2特図保留記憶部は、例えば第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が複数種別のいずれとなるか、飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。このように、第2特図保留記憶部は、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件は成立したが、未だ開始されていない第2特別図柄表示装置4Bにおける特図ゲームの保留記憶情報を記憶する。
ステップS130の処理に続いて、予め用意された始動口入賞指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS131)。続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS132)。その後、予め用意された保留記憶数通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS133)。更に、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS134)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS134;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS135)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS134;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS136)、ステップS124の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図39は、入賞時乱数値判定処理として、図38のステップS132にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定や、変動パターンの決定等が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口にて検出された始動入賞タイミングで、CPU103がステップS132の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする変動パターンに決定される乱数値MR3であるか否かの判定等を行う。これにより、始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となるか否かや、飾り図柄の可変表示中にリーチ状態となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、先読み演出となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図39に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグが共にオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。また、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定できればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には、更に確変状態や時短状態において時短制御に伴う高開放制御が行われている高ベース中であるか否かを判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて高ベース中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて高ベース中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、図38に示されたステップS129の処理で抽出した乱数値を用いて、各種の可変表示内容を判定する(ステップS405)。この実施の形態において、始動入賞時に判定する可変表示内容には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。
CPU101は、可変表示内容が「大当り」であるか否かを判定するために、大当り判定範囲を設定する。例えば、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータを選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。この大当り判定範囲は、ステップS129の処理で抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であれば、可変表示内容が「大当り」と判定される。
乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲外であることに対応して、可変表示内容が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲を設定する。ハズレ時のスーパーリーチ確定範囲やリーチ確定範囲は、特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定することができる乱数値の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示で使用される変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。例えば可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に用いられる変動パターン決定テーブルでは、複数の変動パターンに対する決定値の割り当てが、図45(B1)や図45(B2)に示すように、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数に応じて異なっている。但し、一部の決定値は、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数にかかわらず同一の変動パターンに割り当てられている。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、スーパーリーチ確定範囲として予め定められていればよい。また、変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値のうちで、特図保留記憶数にかかわらずリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値の範囲が、リーチ確定範囲として予め定められていればよい。
図40は、可変表示結果が「ハズレ」となるハズレ時における変動パターンの判定例を示している。パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御のない通常状態である通常時には、図45(B1)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、第1特図保留記憶数に応じてスーパーリーチを伴うか否かは不確定であるものの、少なくとも第1特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定する。
また、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短制御を伴う確変状態や時短状態である時短中には、図45(B2)に示すような決定値が変動パターンに割り当てられた変動パターン決定テーブルが用いられる。この場合、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。これに対し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、第2特図保留記憶数にかかわらずノーマルリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定する。
始動入賞が発生したときの特図保留記憶数は、実際に可変表示が開始されるときの特図保留記憶数と一致するとは限らず、始動入賞が発生した後に可変表示の実行や新たな始動入賞の発生により変化することがある。そのため、始動入賞時の判定結果と可変表示開始時における変動パターンの決定とで、特図保留記憶数の相違により選択されるテーブルデータが一致しない場合があり、始動入賞時に前もって特定の変動パターンに決定されるか否かを判定して予測することは一般に難しい。一方、この実施の形態における変動パターン決定テーブルでは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に少なくともスーパーリーチを伴う変動パターンあるいはノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値は、特図保留記憶数にかかわらず共通の決定値を含んでいる。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における特図保留記憶数にかかわらず、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かや、ノーマルリーチを含めたリーチ演出を伴う変動パターンに決定されることが確定したか否かを、判定することができる。
時短制御が行われていない通常時において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数値MR3が「271」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。時短制御が行われている時短中において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、変動パターン決定用の乱数値MR3が「295」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であると判定し、変動パターン決定用の乱数知MR3が「289」〜「300」の範囲内であれば、可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」であると判定する。
図39に示すステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではなく「1」であると判定されたときには(ステップS404;No)、ステップS405の処理における入賞時判定を制限するための設定を行う(ステップS406)。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる始動入賞の発生に基づく可変表示内容の判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
その後、ステップS405の処理による判定結果やステップS406の処理による設定に応じた始動入賞時の通知内容を設定する(ステップS407)。こうした通知内容に応じて、予め用意された入賞時判定結果コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図41は、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。この実施の形態では、始動口入賞指定コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとが、予め用意されている。なお、添字Hは16進数であることを示している。また、保留記憶数通知コマンドとして、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとが、予め用意されている。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、特図保留記憶数に応じて、異なるEXTデータが設定される。さらに、入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHが、予め用意されている。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞が発生したときには、図38に示すステップS122の処理で第1特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、図38に示すステップS123の処理で始動口バッファ値を「1」に設定してからステップS131の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図39に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。更に、始動口バッファ値が「1」であるときに図38に示すステップS133の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドが送信される。
普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞が発生したときには、図38に示すステップS125の処理で第2特図保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、図38に示すステップS126の処理で始動口バッファ値を「2」に設定してからステップS131の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドが送信される。また、図39に示すステップS408の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して入賞時判定結果コマンドが送信される。更に、始動口バッファ値が「2」であるときに図38に示すステップS133の処理による送信設定を行うことで、主基板11から演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104等から抽出した遊技用乱数を用いた比較結果を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンドを送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドと共に、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
図41(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。図41(B)に示す入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC203H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内である場合に送信され、可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果を通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果を通知する。コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果を通知する。コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値MR3がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図37に示すステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。更に、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、特別図柄表示装置4において特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、特別図柄表示装置4にて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。確定特別図柄を停止表示させるときには、可変表示における表示結果が導出されることを特定可能な演出制御コマンドとして、図柄確定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図42は、特別図柄通常処理として、図37のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図42に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS141;No)、第2特図保留記憶部の先頭領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS142)。これにより、図38に示すステップS129の処理で第2始動入賞口における始動入賞の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS142の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS143)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS143の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS144)。
ステップS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS141;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS145の処理は、ステップS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留データと共に、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS146の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS147)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS147の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS148)。
ステップS144、S148の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS149)。一例として、ステップS149の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。ステップS149の処理にて特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、特図ゲームにおいて導出される特別図柄の表示結果が特定表示結果としての大当り図柄になると共に、飾り図柄の可変表示において導出される表示結果が大当り組み合わせの確定飾り図柄になった後、パチンコ遊技機1における遊技状態が、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される。このように、CPU103がステップS149の処理を実行することにより、遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを決定することができる。
ステップS149の処理において、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態であり確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。確変状態は、例えば図37に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれかであった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされることで開始される。確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
CPU103は、ステップS149の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS150)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS150;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS151)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS152)。一例として、ステップS152の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS152の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS153)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS150にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS150;No)、ステップS153の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS154)。一例として、ステップS150にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS150にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS152における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS154の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS155)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS155にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図37に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS145;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS156)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図43は、変動パターン設定処理として、図37のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図43に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS181)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS181;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS182)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS181;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS183)。
ステップS182の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り変動パターン決定テーブルを用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。また、ステップS183の処理では、例えばROM101の所定領域に記憶する等して用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図44は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」である場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図45は、大当り変動パターンやハズレ変動パターンの決定例を示している。図43に示すステップS182の処理では、例えば図45(A)に示すような割合で、大当り時の変動パターンが決定される。図45(A)に示す例では、大当り時の変動パターンとして、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4のいずれかが、所定割合で使用パターンに決定される。図43に示すステップS183の処理では、時短制御が行われていない通常時であるときに、例えば図45(B1)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。また、図43に示すステップS183の処理では、時短制御が行われている時短中であるときに、例えば図45(B2)に示すような割合で、ハズレ時の変動パターンが決定される。ステップS183の処理では、ハズレ時の変動パターンを決定することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、可変表示結果が「ハズレ」となる場合にリーチ状態とするか否かが決定されてもよい。
図45(A)に示す例では、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。一方、図45(B1)や図45(B2)に示す例では、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3といった、ノーマルリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに対して割り当てられた決定値が、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4といった、スーパーリーチにおけるリーチ演出を伴う変動パターンに割り当てられた決定値よりも多くなるように設定されている。これにより、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されてから可変表示結果が導出されるときには、その可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。
図45(B1)に示す決定例では、第1特図保留記憶数が0、1、又は2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。具体的な一例として、「151」〜「180」の範囲の決定値は、第1特図保留記憶数が0であれば変動パターンPA1−1に割り当てられ、第1特図保留記憶数が1であれば変動パターンPA1−2に割り当てられ、第1特図保留記憶数が2以上であれば変動パターンPA1−3に割り当てられている。このような設定により、第1特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第1特図保留記憶数が所定値以上であるときには、第1特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われない通常時には、第2始動入賞口を遊技球が通過し難く、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そのため、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第2特図保留記憶数にかかわらず、第1特図保留記憶数が所定値である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときの第2特図保留記憶数にかかわらず、その時点における第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されることに対応して、第2特図保留記憶数にかかわらず図45(B1)とは決定値の割り当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第2特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図45(B1)に示す「第1特図保留記憶数」を「第2特図保留記憶数」に読み替えて、第2特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
図45(B2)に示す決定例では、第2特図保留記憶数が0、1、又は2以上のいずれであるかに応じて、異なる変動パターンに割り当てられる決定値が含まれている。このような設定により、第2特図保留記憶数に応じて、特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間を異ならせることができる。特に、第2特図保留記憶数が所定値以上であるときには、第2特図保留記憶数が所定値未満であるときよりも、平均的な可変表示時間を短くすることができるように、各変動パターンに決定値が割り当てられていればよい。時短制御が行われている時短中には、第2始動入賞口を遊技球が通過し易く、第2特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が高い。第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合には、時短中であれば第2特図を用いた特図ゲームが繰り返し実行される可能性が高く、第1特図を用いた特図ゲームを実行する頻度が低い。そして、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立するときには、第2特図保留記憶数が0になっている。そのため、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、第1特図保留記憶数にかかわらず、第2特図保留記憶数が所定値である場合と同様のテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図保留記憶数にかかわらず図45(B2)とは決定値の割り当てが異なるテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。あるいは、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件が成立したときには、図45(B2)に示す「第2特図保留記憶数」を「第1特図保留記憶数」に読み替えて、第1特図保留記憶数に応じたテーブルデータを参照して、変動パターンの決定が行われてもよい。
ステップS182、S183の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS184)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図44に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。したがって、ステップS182、S183の処理にて変動パターンを決定することにより、特図変動時間が決定される。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS184の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS185)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS185の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS186)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドは、単に変動開始コマンドともいう。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS186の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS187)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS187にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図37に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図46に示す演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行し(ステップS51)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS52)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS52;No)、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS52;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する(ステップS54)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドと共に入賞時判定結果コマンド及び第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、RAM122の所定領域等に設けられた第1始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンドと第1保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。一方、第2始動口入賞指定コマンドと共に第2保留記憶数通知コマンドを受信したときには、RAM122の所定領域等に設けられた第2始動入賞時コマンドバッファにおける空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンドと第2保留記憶数通知コマンドを順番に記憶させる。
第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンドを対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第1始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第1特図保留記憶数に対応している。
第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンドを対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンドを、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。第2始動入賞時コマンドバッファにおける保留表示番号は、第2特図保留記憶数に対応している。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS55)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LED等の発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS56)、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
続いて、主基板11から演出制御コマンドに含まれる異常報知コマンドを受信した場合には、当該コマンドに応じて異常の発生を報知するエラー報知処理が実行される(ステップS57)。エラー報知処理では、例えば、演出制御用CPU120の制御の下で、異常の発生を報知するエラー画像を画像表示装置5に表示させたり、異常の発生を報知するための音声をスピーカ8L、8Rから出力させたりする。エラー報知処理の実行後はステップS52に戻る。
エラー画像は、図59(D1)に示すように、画像表示装置5の表示領域の全面にわたって表示されるものであってもよいし、図59(D2)に示すように、画像表示装置5の表示領域の一部に表示されるものであってもよい。また、例えば、異常報知コマンドが異常入賞を示す場合であればエラー画像を全画面表示の態様にて表示し、異常報知コマンドが玉抜きエラーを示す場合であれば部分表示の態様にて表示するといったように、エラーの種類に応じてエラー画像の表示態様を変更させてもよい。
この実施の形態においては、エラー画像は、異常報知コマンドが示すエラーが解消されるまでは画像表示装置5から消去されない。したがって、可変表示結果の導出表示中もエラー画像は消去されず、また、後述する調整結果画像Rの表示よりもエラー画像の表示が優先されるようになっている。また、この実施の形態においては、後述のように演出効果としての音量が、遊技者の操作によって調整可能となっているが、エラー音については初期設定のままで調整不能となっている。これにより、何らかのエラーが発生したにもかかわらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったことを防止できる。
図47は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図47に示す演出制御プロセス処理では、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS161)。保留表示設定処理は、第1始動入賞や第2始動入賞が発生した始動入賞時に、第1保留表示部5HRでの第1保留表示や第2保留表示部5HLでの第2保留表示を更新するための処理を含んでいる。また、保留表示設定処理は、例えばRAM121の所定領域に設けられた保留表示データ記憶部の記憶データ等を用いて、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するための決定処理や設定処理等を含んでいる。
図48は、保留表示データ記憶部の構成例を示している。保留表示データ記憶部は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることや、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることに対応して、第1保留表示部5HRにて第1保留表示を行うための各種データや、第2保留表示部5HLにて第2保留表示を行うための各種データを、保留表示データとして記憶する。保留表示データ記憶部として、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示に対応する第1保留表示データ記憶部と、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶表示とに対応する第2保留表示データ記憶部とが設けられていればよい。保留表示データ記憶部には、例えば第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部と同様の保留番号に関連付けて、入賞時判定結果、保留表示変化パターン、変化演出タイミングパターンを特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される特別図柄や飾り図柄の可変表示内容を示している。保留表示変化パターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出において変化させる保留表示の表示態様の指定を含む演出パターンである。変化演出タイミングパターンは、「保留表示変化」の先読み予告演出を実行するタイミングの指定を含む演出パターンである。
図49は、保留表示設定処理として、図47のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図49に示す保留表示設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS301)。ステップS301の処理では、例えば第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに、始動口入賞指定コマンドや入賞時判定結果コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されているか否かを確認することにより、始動入賞時におけるコマンド受信の有無を判定すればよい。
ステップS301にてコマンド受信がない場合には(ステップS301;No)、保留表示設定処理を終了する。一方、コマンド受信があると判定された場合には(ステップS301;Yes)、受信した入賞時判定結果コマンドに応じた入賞時判定結果を特定する(ステップS302)。このときには、「入賞時判定制限中」が特定されたか否かを判定する(ステップS303)。「入賞時判定制限中」以外の入賞時判定結果である場合には(ステップS303;No)、保留表示変化演出を実行するか否かという保留表示変化演出の有無や、保留表示変化演出を実行する場合における演出種別を決定する(ステップS304)。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化演出決定テーブルを参照すること等により、保留表示変化演出の有無や種別を決定すればよい。ステップS304の処理では、保留表示変化演出を実行しない場合における「変化演出なし」、あるいは保留表示変化演出を実行する場合における「変化演出あり(1)」又は「変化演出あり(2)」の演出種別のいずれかに、決定される。
続いて、ステップS304の処理による決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS305)。このとき、決定結果が「変化演出あり(1)」又は「変化演出(2)」であって「変化演出なし」ではない場合には(ステップS305;No)、表示変化の有無を決定する(ステップS307)。ステップS307の処理で決定される表示変化の有無は、保留表示変化演出の実行結果として保留表示の表示態様を変化させるか否かを示している。例えば、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化成功演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化することから、表示変化がある。これに対し、保留表示変化演出において保留表示変化共通演出を実行した後に、保留表示変化失敗演出を実行する場合には、保留表示の表示態様が変化しないことから、表示変化がない。即ち、ステップS307の処理で表示変化の有無を決定することにより、保留表示変化成功演出を実行するか保留表示変化失敗演出を実行するかが決定される。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される表示変化決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された表示変化決定テーブルを参照すること等により、表示変化の有無を決定すればよい。ステップS307の処理では、「表示変化あり」又は「表示変化なし」のいずれかに、決定される。
ステップS307の処理を実行した後には、決定結果が「表示変化なし」であるか否かを判定する(ステップS308)。このとき、決定結果が「表示変化あり」であって「表示変化なし」ではない場合には(ステップS308;No)、予め用意された複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する(ステップS309)。ステップS308にて決定結果が「表示変化なし」と判定された場合や(ステップS308;Yes)、ステップS309の処理を実行した後には、予め用意された複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する(ステップS310)。そして、ステップS309の処理による保留表示変化パターンの決定結果や、ステップS310の処理による変化演出タイミングパターンの決定結果を特定可能に示すデータを、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて記憶させる(ステップS311)。但し、ステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されたことにより、ステップS309の処理が実行されなかった場合には、保留表示データ記憶部にて新たな始動入賞に応じた保留番号と関連付けて、変化演出タイミングパターンの決定結果を示すデータが記憶される一方、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータは記憶されない。
ステップS303にて「入賞時判定制限中」であると判定された場合や(ステップS303;Yes)、ステップS305にて「変化演出なし」と判定された場合(ステップS305;Yes)、あるいはステップS311の処理を実行した後には、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS312)、保留表示設定処理を終了する。例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過したことにより第1特図保留記憶数が1増加したときには、第1保留表示部5HRでの第1保留表示を1増加させるように、新たな第1保留表示を追加する。一方、第2始動入賞口を遊技球が通過したことにより第2特図保留記憶数が1増加したときには、第2保留表示部5HLでの第2保留表示を1増加させるように、新たな第2保留表示を追加する。この実施の形態において、第1保留表示や第2保留表示における通常の表示態様は、丸型無地の白色表示となっている。ステップS312の処理では、第1保留表示や第2保留表示の初期表示として、丸型無地の白色表示となる保留表示を追加するように更新する。
図50は、保留表示変化演出と表示変化有無の決定例を示している。図49に示すステップS304の処理では、例えば図50(A)に示すような決定割合で、「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。図50(A)に示す決定例では、保留番号や入賞時判定結果に応じて、決定可能な保留表示変化演出の種別や決定割合が異なっている。保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」、「変化演出あり(2)」のいずれかに決定する。保留番号が「1」である場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出なし」、「変化演出あり(1)」のいずれかに決定し、「変化演出あり(2)」には決定しない。入賞時判定結果が「大当り」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性等が高くなる。
保留表示変化演出の種別は、複数の保留表示変化演出パターンを保留表示の変化態様等に応じて分類したものであればよい。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(1)」の演出種別は、保留表示の表示色を変化可能とする一方、「秘」等のメッセージを示す表示態様には変化しない保留表示変化演出パターンが分類されている。保留表示変化演出の種別のうち、「変化演出あり(2)」の演出種別は、保留表示の表示態様を「秘」等のメッセージを示す表示態様に変化可能な保留表示変化演出パターンが分類されている。
図49に示すステップS307の処理では、例えば図50(B)に示すような決定割合で、表示変化の有無を決定する。図50(B)に示す決定例では、入賞時判定結果に応じて、「表示変化あり」とする決定割合が異なっている。入賞時判定結果が「大当り」である場合には、必ず表示変化を行う「表示変化あり」に決定される。入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」や「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかである場合には、表示変化を行わない「表示変化なし」に決定される場合があり、この順に「表示変化なし」の決定割合が高くなる。したがって、保留表示変化演出により保留表示の表示態様が変化したときには、変化しなかったときに比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行される可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性等が高くなる。
なお、入賞時判定結果が「大当り」である場合に必ず「表示変化あり」に決定してしまうと、「表示変化なし」に対応して保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しなかった場合に、予告対象となる可変表示において「大当り」とならないことが確定し、遊技興趣が減退する可能性がある。そこで、入賞時判定結果が「大当り」である場合にも、所定割合で「表示変化なし」に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、他の入賞時判定結果に比べて十分に低い割合で「表示変化なし」に決定されるように設定してもよい。
図51は、保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンの設定例を示している。図51(A)に示すように、この実施の形態では、保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1と、保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13とが、予め用意されている。保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3、保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1は、「変化演出あり(1)」の演出種別に分類され、保留表示の表示色を変化させる一方、「秘」等のメッセージを示す表示態様には変化させない。保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13は、「変化演出あり(2)」の演出種別に分類され、保留表示の表示態様を、「秘」等のメッセージを示す表示態様に変化させることができる。このように、複数の保留表示変化パターンは、保留表示変化演出を実行した後に表示される保留表示の表示態様等に応じて、複数の演出種別のいずれかに分類されるように設定されてもよい。
図51(B)に示すように、この実施の形態では、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7が、予め用意されている。各変化演出タイミングパターンは、保留表示変化演出の実行タイミングに対応する1又は複数の保留番号、あるいはアクティブ表示変化演出の実行タイミングに対応するアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示中を指定している。図48に示す保留表示データ記憶部では、保留番号に関連付けて変化演出タイミングパターンを示すデータが記憶される。この記憶データが示す変化演出タイミングパターンで指定される保留番号と、保留データ記憶部にて関連付けられた保留番号とが合致したときに、保留表示変化演出の実行条件が成立する。可変表示の開始条件が成立したことにより保留データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データを消去するときに、この記憶データが示す変化演出タイミングパターンでアクティブ表示中が指定されていれば、アクティブ表示変化演出の実行条件が成立する。こうして保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行条件が成立した後、例えば飾り図柄の可変表示が開始されてから所定時間が経過したときに、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行タイミングとなり、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される。
このような保留表示変化パターンと変化演出タイミングパターンとの組み合わせにより、保留表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させる保留表示変化演出と、アクティブ表示の表示態様として表示色を通常とは異なる特定色に変化させるアクティブ表示変化演出とについて、それぞれの実行の有無と実行後における表示色等を、始動入賞が発生したときに一括して決定することができる。即ち、この実施の形態では、表示色変化演出について、実行の有無、実行タイミング、実行内容等を、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過したときに、一括して決定することができる。
図49に示すステップS309の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される保留表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された保留表示変化パターン決定テーブルを参照すること等により、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
図52は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図49に示すステップS309の処理では、図52(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(1)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図49に示すステップS309の処理では、図52(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図52(A)及び図52(B)に示す決定例では、保留番号に応じて、決定可能な保留表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば、保留番号が「3」又は「4」である場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」又は「2」である場合には、保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可となる。また、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、所定割合で保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、これらの保留表示変化パターンに決定不可となる。
図51(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP3−1は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示色を青色、緑色、赤色の順に3段階で変化させる。保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出は、可変表示が開始される毎に実行条件が成立し得る。したがって、保留表示の表示色を3段階で変化させるためには、保留表示を開始した後に、少なくとも3回の可変表示が実行される必要がある。そこで、保留番号が「3」又は「4」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」又は「2」である場合には保留表示変化パターンZHP3−1に決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に3段階で変化させることができる。保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3は、それぞれ保留表示の表示色を2段階で変化させる。そこで、保留番号が「2」〜「4」である場合には保留表示変化パターンZHP2−1〜保留表示変化パターンZHP2−3のいずれかに決定可能とする一方、保留番号が「1」である場合にはこれらの保留表示変化パターンに決定不可とすることで、保留表示の表示色を確実に2段階で変化させることができる。
また、図52(A)及び図52(B)に示す決定例では、入賞時判定結果が「大当り」であるか「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるかに応じて、保留表示変化パターンの決定割合が異なっている。例えば保留番号が「3」又は「4」である場合に、入賞時判定結果が「大当り」であるときには、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」であるときよりも高い割合で、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1のいずれかに決定される。図51(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP2−2、保留表示変化パターンZHP2−3、保留表示変化パターンZHP3−1はいずれも、保留表示の表示色が最終的に赤色となるように変化させる。このような設定により、保留表示の表示色が赤色に変化したときには、他の表示色に変化したときよりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。
図53は、保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」に応じた保留表示変化パターンの決定例を示している。保留表示変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「大当り」である場合に、図49に示すステップS309の処理では、図53(A)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、保留変化演出の演出種別が「変化演出あり(2)」で入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」である場合に、図49に示すステップS309の処理では、図53(B)に示すような決定割合で、複数の保留表示変化パターンのいずれかに決定する。図53(A)及び図53(B)に示す決定例では、保留番号にかかわらず、所定割合で保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定される。
図50(A)に示すように、保留番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、入賞時判定結果に応じて異なる割合で「変化演出あり(2)」の演出種別に決定可能となる一方、保留番号が「1」である場合には、「変化演出あり(2)」の演出種別に決定不可となる。したがって、図49に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP10〜保留表示変化パターンZHP13のいずれかに決定する場合には、保留番号が「2」〜「4」のいずれかとなっている。図51(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP11〜保留表示変化パターンZHP13は、それぞれ通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる段階と、保留表示の表示色を、青色、緑色、赤色のいずれかに変化させる段階とからなる2段階の変化を含んでいる。保留表示変化パターンZHP10は、保留表示の表示態様を、1段階で「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。したがって、保留番号が「2」〜「4」のいずれかであれば、保留表示の表示態様を確実に2段階で変化させることができる。
また、図53(A)及び図53(B)に示す決定例では、入賞時判定結果にかかわらず、保留表示変化パターンZHP10の決定割合が、他の保留表示変化パターンの決定割合よりも十分に低くなるように設定されている。したがって、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化した後には、更に保留表示の表示色が青色、緑色、赤色のいずれかに変化する可能性が高くなる。こうして、保留表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様に変化したときには、保留表示の表示態様が特定態様に変化する可能性が高いことを示唆できる。
図49に示すステップS310の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される変化演出タイミングパターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された変化演出タイミングパターン決定テーブルを参照すること等により、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定すればよい。
図54は、入賞時判定結果が「大当り」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図49に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「大当り」の場合に、図54に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図55は、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に対応した変化演出タイミングパターンの決定例を示している。図49に示すステップS310の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合に、図55に示すような決定割合で、複数の変化演出タイミングパターンのいずれかに決定する。
図54及び図55に示す決定例では、図49に示すステップS309の処理により決定された保留表示変化パターンや、保留番号に応じて、決定可能な変化演出タイミングパターンや決定割合が異なっている。なお、入賞時判定結果が「ハズレ時スーパーリーチ確定」の場合には、図49に示すステップS307の処理にて所定割合で「変化演出なし」に決定される。このときには、図49に示すステップS309の処理が実行されないことから、保留表示変化パターンが「なし」となる。
図54及び図55に示す決定例において、ステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP1−1〜保留表示変化パターンZHP1−3のいずれかに決定された場合のうち、保留番号が「4」である場合には、所定割合で変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能となる一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には、変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可となる。図51(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は、保留番号が「3」のときに、保留表示変化タイミングとなる。保留表示変化演出は、可変表示が開始される毎に実行条件が成立し得る。したがって、保留番号が「3」のときに保留表示変化演出を実行するためには、始動入賞が発生したときに保留番号「4」と関連付けて変化演出タイミングパターンが保留表示データ記憶部に記憶される必要がある。そこで、保留番号が「4」である場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定可能とする一方、保留番号が「1」〜「3」のいずれかである場合には変化演出タイミングパターンTP3−1に決定不可とすることで、保留番号が「3」のときに実行される可変表示に対応して保留表示変化演出を実行することができる。
図55に示す決定例において、保留表示変化パターンが「なし」の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される。図51(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1は、1の保留番号を保留表示変化タイミングとして指定する。保留表示変化パターンが決定されない場合は、保留表示変化演出が実行されても保留表示の表示態様が変化しない。したがって、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出は、その保留表示に対応する可変表示が開始されるまでに1回実行することができる。なお、1の保留表示に対する保留変化ガセ演出を複数回実行できるように、変化演出タイミングパターンが決定されてもよい。
図54及び図55に示す決定例において、保留表示変化パターンZHP10の場合には、保留番号に応じて、変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP2−1、変化演出タイミングパターンTP3−1のいずれかに決定される一方、保留番号にかかわらず、変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可となる。図51(A)に示すように、保留表示変化パターンZHP10は、通常の表示態様である白色表示となる保留表示を開始した後、保留表示の表示態様を、「秘」のメッセージを示す表示態様に変化させる。図51(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP0−1は、保留表示変化タイミングとしてアクティブ表示中を指定する。このように、保留表示変化パターンZHP10の場合には変化演出タイミングパターンTP0−1に決定不可とすることで、アクティブ表示変化演出が実行されたときにアクティブ表示の表示態様が「秘」のメッセージを示す表示態様には変化しないように制限を設けることができる。即ち、「秘」のメッセージを示す表示態様は、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様に含まれる一方、アクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図47に示すステップS161にて保留表示設定処理を実行した後には、変化演出用キャラクタ表示処理を実行する(ステップS162)。変化演出用キャラクタ表示処理は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に応じた設定に基づいて、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像を、画像表示装置5の画面上に表示するための処理を含んでいる。また、変化演出用キャラクタ表示処理は、主基板11から伝送される変動開始コマンドや図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する処理や、これらの判定結果に応じてキャラクタを示す演出画像の表示制御を行うための処理等を含んでいる。
図56は、図47のステップS162にて実行される変化演出用キャラクタ表示処理の一例を示すフローチャートである。図56に示す変化演出用キャラクタ表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、キャラクタ表示中であるか否かを判定する(ステップS191)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出で用いられるキャラクタを示す演出画像が表示されている場合に、キャラクタ表示中であると判定すればよい。
ステップS191にてキャラクタ表示中ではない場合には(ステップS191;No)、変化演出の設定があるか否かを判定する(ステップS192)。例えば演出制御用CPU120は、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの記憶内容を特定して、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行する決定結果に対応する情報が記憶されていれば、変化演出の設定があると判定すればよい。変化演出の設定がない場合には(ステップS192;No)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
ステップS192にて変化演出の設定がある場合には(ステップS192;Yes)、変化演出用キャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上にて表示を開始させる制御を行ってから(ステップS193)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS193の処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示中であるか否かの判定結果に応じて、変化演出用キャラクタの表示態様を異ならせてもよい。飾り図柄の可変表示中であるか否かは、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値から特定すればよい。より具体的に、演出プロセスフラグの値が“2”のときには、飾り図柄の可変表示中であると判定すればよい。これに対し、演出プロセスフラグの値が“2”以外のときには、飾り図柄の可変表示中ではないと判定すればよい。飾り図柄の可変表示中であると判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。一方、飾り図柄の可変表示中ではないと判定したときには、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表示制御指令を、例えば表示制御部123のVDPに対して出力する。
アクション態様は、予め用意されたアニメーションパターンに従って、変化演出用キャラクタの表示位置、大きさ、回転量、移動方向、移動速度、移動量、あるいは変化演出用キャラクタにおける形状、模様、色彩の一部又は全部が、時間経過に伴い変化する変化表示の表示態様であればよい。アニメーションパターンに従った変化演出用キャラクタの変化は、所定周期で繰り返されてもよい。このようなアクション態様に対し、静止態様は、変化演出用キャラクタが時間経過によっても変化しない静止表示の表示態様であればよい。静止態様との対比において、アクション態様は、非静止態様あるいは行動態様ともいう。
ステップS193の処理が実行されることにより表示が開始される変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出における作用演出等で用いられるキャラクタを示す画像である。ステップS193の処理が実行されることで、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出が実行される可変表示が開始されるより前でも、その表示を開始することができる。この場合、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、複数回の可変表示にわたり画像表示装置5の画面上に表示することができる。
ステップS191にてキャラクタ表示中である場合には(ステップS191;Yes)、予め定められた表示終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS194)。表示終了タイミングは、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときや、スーパーリーチにおけるリーチ演出の実行が開始されたとき、保留表示変化パターンによる保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出あるいはアイコン表示変化パターンパターンによるアクティブ表示変化演出の実行が終了したときのいずれかといった、予め定められた変化演出用キャラクタの表示終了条件が成立するタイミングであればよい。表示終了タイミングである場合には(ステップS194;Yes)、変化演出用キャラクタとなるキャラクタを示す演出画像について、画像表示装置5の画面上における表示を終了させる制御を行ってから(ステップS195)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。
変動終了タイミングではない場合には(ステップS194;No)、主基板11から伝送される変動開始コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS196)。ステップS196の処理では、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときに、変動開始コマンドの受信があったと判定すればよい。変動開始コマンドの受信があった場合には(ステップS196;Yes)、変動中表示制御を開始させる設定を行ってから(ステップS197)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS197の処理では、例えばステップS193の処理において飾り図柄の可変表示中であると判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様をアクション態様とすることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これにより、可変表示の開始を特定可能な変動開始コマンドの受信を契機として、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、アクション態様にすることができる。
ステップS196にて変動開始コマンドの受信がない場合には(ステップS196;No)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS198)。図柄確定コマンドの受信がない場合には(ステップS198;No)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。これに対し、図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS198;Yes)、図柄確定時表示制御を開始させる設定を行ってから(ステップS199)、変化演出用キャラクタ表示処理を終了する。ステップS199の処理では、例えばステップS193の処理において飾り図柄の可変表示中ではないと判定されたときと同様に、変化演出用キャラクタの表示態様を静止態様とすることを指示する表示制御指令を、表示制御部123のVDPに対して出力すればよい。これにより、可変表示における表示結果が導出される期間において、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様を、静止態様にすることができる。
図57は、画像表示装置5の画面上に各種画像を表示させる具体的な設定の一例を示している。図57(A)は、複数の表示レイヤにZ値を割り当てるZ値設定テーブルの構成例を示している。図57(B)は、Z値設定テーブルによるZ値の設定に基づく各表示レイヤの配置例を示している。この実施の形態において、複数のレイヤには、小図柄表示レイヤと、変化演出表示レイヤと、飾り図柄表示レイヤとが含まれている。小図柄表示レイヤには、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される。変化演出表示レイヤには、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタ等を示す演出画像が描画される。飾り図柄表示レイヤには、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄を示す演出画像が描画される。各表示レイヤに描画される演出画像の画像データには、それぞれの演出画像を重畳して描画するときに用いる奥行き値となるZ値が設定されている。図57(A)に示すようなZ値設定テーブルによるZ値の設定により、小図柄表示レイヤ、変化演出表示レイヤ、飾り図柄表示レイヤのそれぞれに描画される演出画像のZ値は、その演出画像が描画される表示レイヤに応じて異なる値となっている。
例えば表示制御部123のVDPは、CGROMから読み出した画像データをVRAMのフレームバッファ等に書き込むときに、Z値の比較演算を行うことで、優先度の判定を行えばよい。そして、Z値が小さい値である演出画像の画像データは、Z値が大きい値である演出画像の画像データよりも優先してフレームバッファに書き込まれる。これにより、Z値として小さい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像は、Z値として大きい値が割り当てられた表示レイヤに描画する演出画像よりも優先度が高くなり、遊技者から見て前方側に配置することができる。
図57(B)に示すように、小図柄表示エリア5Vにて可変表示される小図柄を示す演出画像が描画される小図柄表示レイヤは、遊技者から見て最も前方側に配置されるように、Z値が設定される。したがって、画像表示措置5の画面上にて任意の演出画像を表示することによる表示演出が実行される場合でも、小図柄表示エリア5Vにおける小図柄の表示は、常に遊技者が視認可能となる。また、変化演出表示レイヤは、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられる演出画像が表示される演出領域を提供する表示レイヤであり、小図柄表示レイヤよりも後方側であるが、飾り図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるように、Z値が設定される。これにより、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられる演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。このように、変化演出用キャラクタを示す演出画像は、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置することができる。なお、複数のレイヤは、エラー画像表示レイヤを含んでいてもよい。そして、例えば、エラー画像表示レイヤについて、小図柄表示レイヤよりも前方側に配置されるようにZ値を設定することで、エラー画像の優先度を他の演出画像よりも高くするようにしてもよい。
図58は、図47のステップS163にて実行される演出効果設定処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態では、以下に説明する演出効果設定処理を実行することで、遊技中や客待ちデモンストレーション表示中に、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量を調整可能となっている。また、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像Rが、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示される。調整結果画像Rは、図59(A)(B)(C2)等に示すように、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像Rの態様は、遊技者等に現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様等であってもよい。なお、この実施の形態では、メニューモード中においては、メニュー画面から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中となったときにのみ音量の調整が可能となっている。音量調整モード選択中には、調整結果画像Rが常に表示される。また、後述するように、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待デモ表示中からメニューモードへと移行する。
図58に示す演出効果設定処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、メニューモード実行中であるか否かを判定する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であればメニューモード実行中と判定し、オフ状態であればメニューモード実行中でないと判定する。なお、メニューモード実行中フラグは、後述のステップS662でオン状態にセットされ、ステップS661でオフ状態にクリアされる。
メニューモード実行中でない場合(ステップS701;No)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS702)。なお、調整結果画像表示中フラグは、後述のステップS708やS715でオン状態にセットされ、ステップS704、S712でオフ状態にクリアされる。
調整結果画像表示中フラグがオン状態である場合(ステップS702;Yes)、演出制御用CPU120は、調整操作受付時から予め定められた所定期間T1が経過したか否かを判定する(ステップS703)。ここで、調整操作は、例えばスティックコントローラ31A等の操作手段を用いて遊技者によって成される操作であり、この実施の形態では、演出効果としての音量を調整するための操作である。遊技者は、例えば、スティックコントローラ31Aを左右に傾倒操作することにより、音量を予め定められた範囲内から調整し、傾倒操作を止めた時点での音量が調整結果としての音量として決定される。
なお、音量の決定操作は、調整操作とは別個にスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって成されてもよい。また、音量調整のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キーやダイヤル式の操作手段等であってもよい。また、操作手段の代わりに、非接触型のセンサを用いて、当該センサによって検出される遊技者の調整動作によって演出効果の調整が可能であってもよい。
所定期間T1は、音量の調整結果を示す調整結果画像Rの表示期間として予め定められている。所定期間T1は、遊技者が調整結果を確認するのに適切な期間であれば任意であり、この実施形態では、数秒程度に設定されている。なお、調整操作受付時から所定期間T1が経過したか否かは、例えば、後述のステップS706で調整操作ありと判定したことに伴って、所定のタイマに所定期間T1に相当する値をセットし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
なお、調整操作は、演出効果としての画像表示装置5や演出効果ランプの表示輝度を調整するための操作であってもよい。そして、調整結果画像Rは輝度の調整結果を示すものであってもよい。また、調整操作に応じて、音量と輝度との少なくとも一方が調整可能であればよい。また、音量に応じた調整結果画像が表示される所定期間と、輝度に応じた調整結果画像が表示される所定期間とは、同じ長さに設定されていてもよいし、異なる長さに設定されていてもよい。
ステップS703において、調整操作受付時から所定期間T1が経過していた場合(ステップS703;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを画像表示装置5から消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS704)。このステップS704の処理により、遊技中や、デモ表示中の場合には、調整操作から所定期間T1が経過すると、調整結果画像Rが消去されることになる。ステップS704の処理に続いて、演出制御用CPU120は、ステップS706の処理を実行する。また、ステップS702やS703の処理でNo判定の場合にも、ステップS706の処理を実行する。
ステップS701において、メニューモード実行中である場合には(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中であれば(ステップS705;Yes)、ステップS706の処理を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグがオン状態であれば音量調整モード選択中であると判定し、オフ状態であれば音量調整モード選択中でないと判定する。なお、音量調整モード選択中フラグは、後述のステップS664でオン状態にセットされ、所定の場合にオフ状態にクリアされる。例えば、メニューモード実行中に音量調整以外のモード選択が成された場合や、メニューモード実行中フラグがオフされるのに伴って、音量調整モード選択中フラグはオフ状態にクリアされる。また、音量調整モードが選択されている場合には(ステップS705;Yes)、ステップS704の処理を経ず、調整結果画像Rが常に表示される。また、デモ表示中の場合にも調整結果画像Rは所定期間T1を経過しても消去されないようにしてもよい。メニューモード実行中であっても(ステップS701;Yes)、音量調整モード選択中でない場合は(ステップS705;No)、演出効果設定処理を終了する。
ステップS706では、演出制御用CPU120は、調整操作があったか否かを判定する。演出制御用CPU120は、例えばスティックコントローラ31Aからの操作信号が入力されている場合には、調整操作ありと判定し(ステップS706;Yes)、調整操作に応じた音量設定値をRAM122に設けられた設定値格納領域に格納する(ステップS707)。なお、ステップS707の処理においても、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された、エラー音についての音量設定値は変更されず、初期設定値のままである。
続いて、演出制御用CPU120は、調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS708)。なお、既に調整結果画像Rが表示中である場合(ステップS702でYes、ステップS703でNo、ステップS706でYesと処理が推移した場合)は、今回の調整操作に応じた音量設定値を報知する調整結果画像Rを画像表示装置5に表示させ、調整結果画像表示中フラグをオン状態のまま保つ。
ステップS708の処理の実行後や、ステップS706の処理で調整操作なしと判定した場合は(ステップS706;No)、ステップS710の処理を実行する。
ステップS710では、演出制御用CPU120は、可変表示結果導出表示期間T2であるか否かを判定する。例えば、演出制御用CPU120は、後述の可変表示中演出処理において、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理を開始した際にオン状態にセットされ、当該処理を終了した際にオフ状態にクリアされるフラグに基づいて、導出表示期間T2であるか否かを判定する。導出表示期間T2は、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄の表示期間に相当するものであり、数秒程度に設定されている。したがって、この実施の形態では、導出表示期間T2は、前述の所定期間T1よりも短くなる。なお、導出表示期間T2は一定でなくともよく、例えば、通常状態のときよりも時短状態のときの方が短くなるように設定する等してもよい。
可変表示結果の導出表示期間T2である場合(ステップS710;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS711)、オンであれば(ステップS711;Yes)、調整結果画像Rを消去し、調整結果画像表示中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS712)。これにより、調整操作から所定期間T1が経過していなくとも、導出表示期間T2であれば、調整結果画像Rが消去されることになる。
一方で、可変表示結果の導出表示期間T2でない場合(ステップS710;No)、演出制御用CPU120は、調整結果画像表示中フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS713)、オフであれば(ステップS713;No)、ステップS714の処理を実行する。
ステップS714の処理では、演出制御用CPU120は、可変表示の導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内であるか否かを判定する。導出表示期間T2が経過し、且つ、所定期間T1内である場合(ステップS714;Yes)、演出制御用CPU120は、調整結果画像Rを復帰表示し、調整結果画像表示中フラグをオン状態にセットする(ステップS715)。これにより、ステップS712の処理で調整結果画像Rが消去されていたとしても、導出表示期間T2でなく(ステップS710;No)、導出表示期間T2が経過したが所定期間T1内である場合には(ステップS714;Yes)、図60(B)に示すように、調整結果画像Rが復帰して表示される。
ステップS713でYes判定であった場合や、ステップS705、S711、S714でNo判定であった場合や、ステップS712、S715の実行後は、演出制御用CPU120は、演出効果設定処理を終了する。
なお、導出表示期間T2において調整結果画像Rが消去されている場合は、ステップS706あるいはS707の処理を経ないようにして、調整操作を無効としたり、調整操作に応じた音量設定を無効としたりしてもよい。また、RAM122に設けられた設定値格納領域に格納された音量設定値を、所定のタイミングでデフォルトに戻るように構成してもよい。当該所定のタイミングとしては、例えば、特定の変動後や、変動を特定回数実行後や、客待ちデモ表示復帰タイミングや、パチンコ遊技機1の再起動時等であればよい。また、所定期間T1は、互いに長さの異なる複数種類用意され、例えば遊技状態毎に使い分けてもよい。例えば、時短状態では所定期間を10秒とし、通常状態では所定期間を5秒とする等してもよい。
ここで、導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図60(A)(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図60(A)、(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される。図60(A)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図60(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され、所定期間T1が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T2が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図59(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中においては、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態においては、調整結果画像Rの表示領域は、図59(A)に示すように、飾り図柄の表示領域Arの一部と重なるようになっている。
図59(B)は、デモ表示中における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」等の客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図59(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中においては、遊技者による音量調整モード選択操作があり、図59(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラ31Aの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって、図59(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キー等であってもよい。なお、図59(A)に示す遊技中と、図59(C2)に示す音量調整モード選択中とで、調整結果画像Rの表示態様を異ならせてもよい。例えば、音量調整モード選択中の場合は、遊技中に比べて調整結果画像Rを大きく表示したり、画像表示装置5の中央に表示させたり等してもよい。
図59(D1)、(D2)は、前述したようにエラー報知処理において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態においては、エラー画像は、可変表示結果の導出表示中も消去されず、調整結果画像Rよりも優先して表示される。
図47に示すステップS163にて演出効果設定処理を実行した後には、例えばRAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御等を行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信した場合には、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における各種の演出動作を制御する。大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯、消灯、点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図61は、可変表示開始待ち処理として、図47のステップS170にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、まず演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS651)。変動パターン指定コマンド受信フラグがオンであれば(ステップS651;Yes)、変動パターン指定コマンド受信フラグをオフ状態にクリアする(ステップS652)。そして、演出プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理に対応した値“1”に更新する(ステップS653)。
変動パターン指定コマンド受信フラグがオンでない場合(ステップS651;No)には、演出制御用CPU120は、客待ちデモンストレーション表示中であるか否かを判定する(ステップS654)。なお、客待ちデモ表示中であるか否かは、例えば、後述するステップS658の実行に伴ってオン状態にセットされる客待ちデモ表示中フラグに基づいて判定すればよい。
客待ちデモ表示中でなければ(ステップS654;No)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS655)。客待ちデモ指定コマンド受信フラグがオンの場合には(ステップS655;Yes)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かを判定する(ステップS656)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信してからの経過時間が30秒を経過したか否かは、例えば、図46に示すコマンド解析処理内にて客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオン状態にセットしたときに、所定のタイマに30秒に相当する値をセットするようにし、そのタイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。
客待ちデモ指定コマンドを受信してから30秒が経過していれば(ステップS656;Yes)、演出制御用CPU120は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをオフすると共に(ステップS657)、画像表示装置5において所定の客待ちデモンストレーション表示を開始する(ステップS658)。客待ちデモ表示としては、図59(B)に示したように「デモ表示中」等の文字列を表示する態様に限られず任意であり、例えば、所定の初期出目を表示したり、所定のキャラクタを表示させたり、遊技機メーカのロゴタイプを表示させたりしてもよい。
なお、この実施の形態では、客待ちデモ指定コマンドを受信してから30秒を経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始する場合を示しているが、このような態様に限定されない。例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信してから20秒や1分が経過したタイミングで客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。また、例えば、客待ちデモ指定コマンドを受信すると直ちに客待ちデモ表示を開始するようにしてもよい。
ステップS658の処理に続いて、あるいは客待ちデモ表示中であった場合(ステップS654;Yes)、演出制御用CPU120は、メニュー切替操作があったか否かを判定する(ステップS659)。メニュー切替操作は、例えば、客待ちデモ表示中に受け付け可能なプッシュボタン31Bの押下操作であり、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bからの操作信号が入力されている場合にはメニュー切替操作があったと判定する。なお、メニュー切替操作を受け付け可能な操作手段は任意であり、プッシュボタン31Bに限られない。
メニュー切替操作があった場合は、演出制御用CPU120は、メニューモード実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS660)。メニューモード実行中フラグがオフであれば(ステップS660;No)、客待ちデモ表示を消去してメニュー表示を開始し、メニューモード実行中フラグをオン状態にセットする(ステップS662)。一方、メニューモード実行中フラグがオンであれば(ステップS660;Yes)、メニュー表示を消去して客待ちデモ表示を復帰させ、メニューモード実行中フラグをオフ状態にクリアする(ステップS661)。
ステップS662の処理に続き、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択操作があったか否かを判定する(ステップS663)。音量調整モード選択操作があったか否かは、例えば、当該操作を受け付ける操作手段からの操作信号が入力されているか否かを判定すればよい。音量調整モード選択操作があった場合(ステップS663;Yes)、演出制御用CPU120は、音量調整モード選択中フラグをオン状態にセットする(ステップS664)。ステップS653、S661、S664の実行後や、ステップS655、S656、S659、S663でNo判定の場合は、可変表示開始待ち処理を終了する。
図62は、可変表示開始設定処理として、図47のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図62に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS221)。ステップS221の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組み合わせに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」がある。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組み合わせの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組み合わせの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否か等に応じて、通常図柄と確変図柄のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組み合わせが一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
このように、ステップS221の処理により可変表示内容に応じた最終停止図柄を決定することで、特図ゲームにおける確定特別図柄の決定結果に基づいて、遊技状態を大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に関連する飾り図柄の可変表示結果を決定することができる。また、ステップS221の処理では、確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄の可変表示における表示結果として決定すればよい。
なお、ステップS221の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄から成る非確変大当り組み合わせの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難又は認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示させて同一の確変図柄から成る確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS221の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組み合わせ等を決定すればよい。
ステップS221の処理における最終停止図柄等の決定に続いて、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定を行う変化演出設定処理が実行される(ステップS222)。変化演出設定処理では、保留表示データ記憶部の記憶内容等に基づいて保留表示変化演出の実行条件が成立したときに、保留表示変化演出の実行設定が行われる。また、変化演出設定処理では、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否か等に基づいてアクティブ表示変化演出の実行条件が成立したときに、アクティブ表示変化演出の実行設定が行われる。
ステップS222の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理を実行する(ステップS223)。操作促進演出設定処理については、後に図66を参照して説明する。ステップS223の処理に続いて、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS224)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターン等に対応して、複数用意された演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU120は、ステップS222の変化演出設定処理による保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行設定に対応して、複数用意された演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
ステップS224の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS225)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS226)。このときには、例えばステップS224の処理にて決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
また、ステップS226の処理では、飾り図柄の変動を開始させると共に、小図柄表示エリア5Vにおいて小図柄の変動を開始させるための設定を行う。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときに、小図柄の可変表示も開始させることができる。なお、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄と、第2特図を用いた特図ゲームに同期して可変表示が開始される小図柄とが、別個に配置されてもよい。一例として、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第1小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける右側に配置し、第2特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示される第2小図柄を小図柄表示エリア5Vにおける左側に配置してもよい。こうして、第1小図柄と第2小図柄のいずれが可変表示されるかを確認することで、第1特図を用いた特図ゲームと第2特図を用いた特図ゲームのいずれが実行されているかを遊技者等が特定できればよい。第1小図柄と第2小図柄を別個に配置した場合には、例えば主基板11から伝送された変動開始コマンド等に基づいて、第1特図を用いた特図ゲームと、第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれの特図ゲームにおける可変表示が開始されるかを判定すればよい。そして、第1特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第1小図柄の可変表示を開始させる一方、第2特図を用いた特図ゲームが開始される場合には第2小図柄の可変表示を開始させればよい。このように、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームに同期して第1報知情報画像となる第1小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出され、第2特図を用いた特図ゲームに同期して第2報知情報画像となる第2小図柄を示す演出画像の可変表示を行い表示結果が導出されてもよい。
ステップS226の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示部5HRにおける第1保留表示や第2保留表示部5HLにおける第2保留表示等を更新するための設定を行う(ステップS227)。例えば、第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合には、第1保留表示部5HRにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位を消去すると共に、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第1保留表示を1つずつ左方向に移動させる。一方、第2特図を用いた特図ゲームが実行される場合には、第2保留表示部5HLにおいて、保留番号が「1」に対応した表示部位を消去すると共に、他の保留番号「2」〜「4」に対応した表示部位における第2保留表示を1つずつ右方向に移動させる。また、ステップS227の処理では、アクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示を更新するための設定も行われる。例えば第1保留表示部5HRにて保留番号「1」に対応した第1保留表示が消去されたときには、その消去された第1保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。一方、第2保留表示部5HLにて保留番号「1」に対応した第2保留表示が消去されたときには、その消去された第2保留表示と同様のアクティブ表示をアクティブ表示部AHAにて開始させる。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS228)、可変表示開始設定処理を終了する。
図63(A)は、図62のステップS222にて実行される変化演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図63(A)に示す変化演出設定処理では、まず、保留表示データ記憶部における記憶内容を更新する(ステップS251)。即ち、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」の記憶領域における記憶データを消去すると共に、保留番号「1」より下位の記憶領域における記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS251の処理に続いて、保留表示変化演出の実行タイミングである保留表示変化タイミングになるか否かを判定する(ステップS252)。ステップS252の処理では、ステップS251の処理により記憶内容を更新した保留表示データ記憶部に記憶されている1又は複数の変化演出タイミングパターンについて、それぞれの変化演出タイミングパターンと関連付けられた保留番号に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいるか否かを判定する。例えば図51(B)に示す変化演出タイミングパターンTP3−1〜変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「3」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「3」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP2−1〜変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−4、変化演出タイミングパターンTP3−6、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「2」と関連付けて記憶されることになったときには、保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングとなる旨の判定が行われる。変化演出タイミングパターンTP1−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−3、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−3、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−7のいずれかが保留表示データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されることとなったときには、保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、保留表示変化タイミングになる旨の判定が行われる。
ステップS252にて保留表示変化タイミングになると判定された場合には(ステップS252;Yes)、保留表示変化演出の実行設定を行う(ステップS253)。例えばステップS253の処理では、保留表示データ記憶部における保留表示変化パターンの記憶内容や現状の保留表示における表示態様を特定して、表示態様を変化させるか否かの設定や、変化させる場合における変化後の表示態様の設定等が行われるようにすればよい。また、ステップS253の処理では、アクティブ表示変化演出のうちで、保留表示変化パターンの決定結果に基づきアクティブ表示の表示色を変化させる表示色変化演出の実行設定が行われてもよい。この場合には、ステップS251の処理にて保留表示データ記憶部から消去した記憶データに示された保留表示変化パターンを特定して、アクティブ表示変化演出を実行した後に表示させる表示態様の設定等が行われるようにすればよい。なお、保留表示変化共通演出やアクティブ表示変化共通演出のうち、キャラクタを示す演出画像の表示を開始するための設定は、図56に示されたステップS193の処理で行えばよく、ステップS253の処理では行われなくてもよい。これに対し、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出において作用演出を実行するための設定は、ステップS253の処理で行うようにしてもよい。
ステップS252にて保留表示変化タイミングではないと判定された場合や(ステップS252;No)、ステップS253の処理を実行した後には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンに応じて、「擬似連」の可変表示演出が実行されるか否かを判定する(ステップS254)。このとき、「擬似連」の可変表示演出が実行されると判定した場合には(ステップS254;Yes)、アクティブ表示変化演出のうちでアイコン表示変化演出を実行するか否かというアイコン表示変化演出の有無を決定する(ステップS255)。演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるアイコン表示変化演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化演出決定テーブルを参照すること等により、アイコン表示変化演出の有無を決定すればよい。ステップS255の処理では、アイコン表示変化演出を実行しない「変化演出なし」、又はアイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」のいずれかに、決定される。
ステップS254にて「擬似連」の可変表示演出が実行されないと判定した場合には(ステップS255;No)、アクティブ表示中における表示色変化演出の実行があるか否かを判定する(ステップS256)。このとき、表示色変化演出の実行があると判定された場合には(ステップS256;Yes)、変化演出設定処理を終了する。これに対し、表示色変化演出の実行がないと判定された場合には(ステップS256;No)、ステップS255の処理に進み、アイコン表示変化演出の有無を決定する。
ステップS255の処理を実行した後には、決定結果が「変化演出なし」であるか否かを判定する(ステップS257)。決定結果が「変化演出なし」となる場合には(ステップS257;Yes)、変化演出設定処理を終了する。決定結果が「変化演出あり」となる場合には(ステップS257;No)、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定してから(ステップS258)、変化演出設定処理を終了する。
図63(B)は、アイコン表示変化演出の決定例を示している。図63(A)に示すステップS255の処理では、例えば図63(B)に示すような決定割合で、アイコン表示変化演出の有無を決定する。図63(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、「変化演出あり」とする決定割合が異なっている。例えば可変表示内容が「確変(大当り)」である場合に、「変化演出なし」の決定割合が最も低くなり、「非確変(大当り)」、「リーチ(ハズレ)」、「非リーチ(ハズレ)」の順に「変化演出なし」の決定割合が高くなる。したがって、アイコン表示変化演出が実行されたときには、実行されなかったときに比べて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性等が高くなる。
図64は、アイコン表示変化パターンの設定例を示している。ここでは、「擬似連」の可変表示が実行されない擬似連変動なしの場合と、「擬似連」の可変表示演出が実行されて擬似連変動が3回実行される場合とに対応して、予め用意された複数のアイコン表示変化パターンを示している。擬似連変動なしの場合には、図64(A)に示すように、アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。なお、アイコン表示変化演出を実行する「変化演出あり」に決定されても、アイコン表示変化パターンが決定されない場合もある。この場合には、アクティブ表示変化演出においてアクティブ表示変化共通演出を実行した後に、アクティブ表示変化失敗演出を実行することになり、アクティブ表示の表示態様が変化しない。アイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3は、アクティブ表示部AHAに表示されるアイコンを、それぞれ「?」、「チャンス」、「激熱」のメッセージを報知する特定アイコンに変化させる。
擬似連変動3回の場合には、図64(B)に示すように、アイコン表示変化パターンYDP1−1〜アイコン表示変化パターンYDP1−4、アイコン表示変化パターンYDP2−1〜アイコン表示変化パターンYDP2−4、アイコン表示変化パターンYDP3−1〜アイコン表示変化パターンYDP3−4のいずれかによるアイコン表示変化演出を実行することができる。「擬似連」の可変表示演出が実行される場合には、初回変動と各回の擬似連変動に対応してアイコン表示変化演出を実行する。これにより、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、複数回のアクティブ表示変化演出を実行して、アクティブ表示の表示態様を変化させることができる。なお、図49に示された保留表示設定処理のステップS310にてアクティブ表示中に表示変化させる変化演出タイミングパターンが決定された場合には、初回変動で表示色変化演出を実行する場合がある。
図64(B)に示す設定例において、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合にのみ、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様となる。更に、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、図64(B)に示す設定例の擬似連変動3回目といった、「擬似連」の可変表示演出が実行される場合の最終変動でアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。即ち、「NEXT」のメッセージを報知するアイコンは、「擬似連」の可変表示演出にて飾り図柄が一旦仮停止する以前の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後に表示可能なアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、所定回の擬似連変動が行われた後の可変表示中にアクティブ表示変化演出が実行された後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様となる。
図64(A)及び図64(B)に示す設定例において、「?」、「チャンス」、「激熱」、「NEXT」等のメッセージを報知するアイコンは、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に含まれる一方、保留表示変化演出が実行された後には保留表示の表示態様として表示されない特殊態様となる。
図65は、アイコン表示変化パターンの決定例を示している。図63(A)に示すステップS258の処理において、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるアイコン表示変化パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたアイコン表示変化パターン決定テーブルを参照すること等により、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定すればよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行されない擬似連変動なしの場合には、図63(A)に示すステップS258の処理により、図65(A)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。これに対し、「擬似連」の可変表示演出において擬似連変動が3回実行される擬似連変動3回の場合には、図63(A)に示すステップS258の処理により、図65(B)に示すような決定割合で、複数のアイコン表示変化パターンのいずれかに決定する。図65(A)及び図65(B)に示す決定例では、可変表示内容に応じて、決定可能なアイコン表示変化パターンや決定割合が異なっている。例えば図65(A)に示す決定例において、可変表示内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定可能となる一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」又は「リーチ(ハズレ)」である場合には、アイコン表示変化パターンYAP3に決定不可となる。また、可変表示内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP1〜アイコン表示変化パターンYAP3のいずれかに決定される一方、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」又は「リーチ(ハズレ)」である場合には、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」となる。
このような設定により、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンYAP3により変化後の表示態様として「激熱」のメッセージを報知する表示態様が表示されたときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることが確定する。また、擬似連変動なしの場合に、アクティブ表示変化演出が実行され、アイコン表示変化パターンが「なし」に対応してアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出となったときには、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」にはならず「ハズレ」となることが確定する。
なお、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様に応じて、アクティブ表示に対応する今回の可変表示において可変表示結果が「大当り」となることや「ハズレ」となることが確定してしまうと、可変表示が終了するまでの遊技興趣が減退する可能性がある。そこで、例えば可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」又は「リーチ(ハズレ)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されることがあるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンYAP3に決定されるように設定してもよい。また、例えば可変表示内容が「非確変(大当り)」又は「確変(大当り)」の場合にも、所定割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。この場合には、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」や「リーチ(ハズレ)」の場合に比べて十分に低い割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定されるように設定してもよい。
図63(A)に示すステップS258の処理にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される割合は、図49に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定される割合よりも低くなるように設定されている。例えば図50(B)に示すように、ステップS307の処理では、入賞時判定結果が「ハズレ時一般」の場合に20/100の割合で「表示変化あり」に決定される。即ち、この場合には、80/100の割合で「表示変化なし」に決定される。これに対し、例えば図65(A)に示すように、ステップS258の処理では、可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合に5/100の割合でアイコン表示変化パターンが「なし」に決定される。ステップS307にて「表示変化なし」に決定された場合には保留変化ガセ演出が実行され、ステップS258にてアイコン表示変化パターンが「なし」に決定された場合にはアクティブ変化ガセ演出が実行される。このような設定により、アクティブ表示変化演出が実行された後にアクティブ表示の表示態様が変化しないアクティブ変化ガセ演出が実行される割合は、保留表示変化演出が実行された後に保留表示の表示態様が変化しない保留変化ガセ演出が実行される割合よりも低くなる。したがって、保留表示変化演出において第1成功演出となる保留表示変化成功演出が実行される割合よりも高い割合で、アクティブ表示変化演出において第2成功演出となるアクティブ表示変化成功演出を実行することができる。
図51(B)に示された複数の変化演出タイミングパターンのうち、変化演出タイミングパターンTP0−1、変化演出タイミングパターンTP1−2、変化演出タイミングパターンTP2−2、変化演出タイミングパターンTP2−4、変化演出タイミングパターンTP3−2、変化演出タイミングパターンTP3−5、変化演出タイミングパターンTP3−6に決定された場合には、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなり、アクティブ表示の表示態様として表示色を特定色に変化させる表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出が実行される。図49に示すステップS310の処理では、これらのアクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合が、アクティブ表示中に保留変化タイミングとならない変化演出タイミングパターンの決定割合よりも低くなるように設定された決定テーブルを用いて、いずれかの変化演出タイミングパターンに決定されてもよい。図63(A)に示すステップS256の処理では、アクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定すると、ステップS255の処理には進まず、アイコン表示変化演出を実行しないように制限する。そのため、アクティブ表示中に表示色変化演出が実行される割合が高くなると、アイコン表示変化演出が実行され難くなってしまう可能性がある。そこで、アクティブ表示中に保留表示変化タイミングとなる変化演出タイミングパターンの決定割合を低下させることで、アイコン表示変化演出が実行される割合を高められるようにしてもよい。
図63(A)に示すステップS256にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行があると判定された場合には、ステップS255の処理に進むことなく変化演出設定処理を終了することで、アイコン表示変化演出が実行されないように制限する。これにより、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出と、アイコン表示変化演出となるアクティブ表示変化演出とが、重複して実行されることがないようにして、複雑な演出の防止により、遊技興趣を向上させることができる。
図66(A)は、操作促進演出設定処理として、図62のステップS223にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS801)。可変表示結果は主基板11から送信される入賞時判定結果コマンドにより特定することができ、変動パターンは主基盤11から送信される変動パターン指定コマンドにて特定できる。
続いて、演出制御用CPU120は、ステップS801で特定した変動パターンがスーパーリーチの実行を伴うものであるか否かを判定する(ステップS802)。スーパーリーチ変動パターンである場合には(ステップS802;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグをオン状態にセットする(ステップS803)。当該フラグは、後述のステップS858の処理においてオフ状態にクリアされる。
続いて、演出制御用CPU120は、カットイン演出の種別を決定する(ステップS804)。例えば、演出制御用CPU120は、カットイン演出実行決定用乱数を抽出すると共に、カットイン演出種別決定用テーブルを用いてカットイン演出の種別を決定する。例えば、演出制御用CPU120は、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新されるカットイン演出種別決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたカットイン演出種別決定用テーブルを参照すること等により、カットイン演出の種別を決定すればよい。
カットイン演出は、スーパーリーチ演出内のボタン操作の有効期間に、遊技者によるボタン操作があると挿入される演出であり、例えばエフェクトが施された動画や、キャラクタが登場する場面が挿入される演出である。この実施の形態では、図66(B)に示すようにカットイン演出として、互いに態様の異なるカットイン演出Aとカットイン演出Bとが用意されている。なお、ボタン操作の有効期間においては、プッシュボタン31Bの操作を促す操作促進表示が成される。ステップS804の実行後や、スーパーリーチ変動パターンでない場合には(ステップS802;No)、演出制御用CPU120は、操作促進演出設定処理を終了する。
図66(B)に一例を示すカットイン演出種別決定用テーブルは、変動パターンがスーパーリーチ大当りとなる場合については、「カットイン演出A」が20%の確率で決定され、「カットイン演出B」が80%の確率で決定されるように構成されている。また、変動パターンがスーパーリーチハズレである場合については、「カットイン演出A」が70%の確率で決定され、「カットイン演出B」が30%の確率で決定されるように構成されている。このように決定確率が設定されていることにより、変動表示においてスーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチハズレとなる場合よりも「カットイン演出B」が実行され易くなっている。また、ノーマルリーチハズレや非リーチハズレである場合については、カットイン演出が実行されないようになっている。つまり、カットイン演出が実行される場合の方が実行されない場合よりも大当りとなる可能性が高く、カットイン演出が実行される場合にはカットイン演出Bの方がカットイン演出Aよりも大当りとなる可能性が高いようになっている。なお、図66(B)に示す決定割合はあくまで一例であり、適宜変更が可能である。例えば、スーパーリーチハズレである場合は、「カットイン演出A」と「カットイン演出B」とが同じ確率で実行されるようにしてもよい。また、カットイン演出は、二種類以上用意されてもよいし、一種類であってもよい。
図67は、可変表示中演出処理として、図47のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図67に示す可変表示中演出処理では、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、保留表示変化演出を実行するための保留表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。保留表示変化演出期間は、例えば図62に示すステップS224の処理にて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。保留表示変化演出期間である場合には(ステップS342;Yes)、保留表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理では、表示変化演出制御パターンの設定に基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14等に対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDを点灯又は点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部又は全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示変化演出を実行できればよい。
なお、保留表示変化演出のうちで保留表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像は、図56に示されたステップS193の処理が実行されることで表示が開始され、ステップS197、S199の処理が実行されることで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS195の処理が実行されることで表示が終了する。したがって、ステップS343の処理では、変化演出用キャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、保留表示変化演出における作用演出が実行される可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS343の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS342にて保留表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS342;No)、ステップS343の処理を実行した後には、アクティブ表示変化演出を実行するためのアクティブ表示変化演出期間であるか否かを判定する(ステップS344)。アクティブ表示変化演出期間は、例えば図56に示すステップS224の処理にて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。アクティブ表示変化演出期間である場合には(ステップS344;Yes)、アクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われる(ステップS345)。なお、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出は、共通の演出制御を行うことにより実行されてもよい。この場合、ステップS342〜S345の処理に代えて、保留表示変化演出とアクティブ表示変化演出に共通する表示変化演出期間であるか否かを判定し、表示変化演出期間であると判定された場合には、表示変化演出制御パターンに従って保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出を実行するための制御が行われればよい。
また、アクティブ表示変化演出のうちでアクティブ表示変化共通演出におけるキャラクタを示す演出画像は、図56に示されたステップS193の処理が実行されることで表示が開始され、ステップS197、S199の処理が実行されることで可変表示中や図柄確定時における表示制御を行い、ステップS195の処理が実行されることで表示が終了する。したがって、ステップS345の処理では、変化演出用キャラクタに関する表示制御が行われなくてもよい。あるいは、アクティブ表示変化演出における作用演出が実行される可変表示では、ステップS345の処理にて変化演出用キャラクタの表示制御を行い、作用演出が実行されない可変表示では、ステップS345にて変化演出用キャラクタの表示制御が行われないようにしてもよい。
ステップS344にてアクティブ表示変化演出期間ではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS346)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS346にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS346;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS347)。
ステップS346にてリーチ演出期間ではないと判定されたときや(ステップS346;No)、ステップS347の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS347A)。なお、操作促進演出実行決定フラグは、前述のステップS803の処理でオン状態にセットされ、後述のステップS858の処理でオフ状態にクリアされる。操作促進演出実行決定フラグがオンである場合(ステップS347A;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進演出処理を実行する(ステップS347B)。操作促進演出処理については、後に図68を参照して説明する。操作促進演出処理の実行後や、操作促進演出実行決定フラグがオフである場合には(ステップS347A;No)、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(ステップS348)。
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。また、ステップS350の処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄を導出表示させると共に、小図柄表示エリア5Vにおいて小図柄の変動を終了させる小図柄変動終了制御を行う。この小図柄変動終了制御では、小図柄の可変表示における表示結果として、図62に示すステップS221の処理で決定された確定飾り図柄に対応する小図柄を、小図柄表示エリア5Vにて停止表示させればよい。これにより、小図柄表示エリア5Vでは、第1特図を用いた特図ゲームと第2図柄を用いた特図ゲームのそれぞれに同期して飾り図柄の可変表示における表示結果となる確定飾り図柄が導出されて可変表示が終了するときに、小図柄の可変表示も終了させることができる。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS351)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
なお、例えば図67に示すステップS348の処理では、飾り図柄の可変表示状態にかかわらず、小図柄が常に一定の変動態様で可変表示されるように、小図柄表示エリア5Vにおける表示制御が行われるようにすればよい。例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる場合や、「擬似連」等の可変表示演出が実行される場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部又は全部にて飾り図柄が仮停止表示されるときでも、小図柄表示エリア5Vでは、小図柄が仮停止表示等されることはなく、継続して一定速度で変動する可変表示が行われるようにすればよい。
図68は、図67のステップS347Bにて実行される操作促進演出処理の一例を示すフローチャートである。操作促進演出処理において、まず演出制御用CPU120は、操作促進表示中であるか否かを判定する(ステップS851)。例えば、操作促進表示中であるか否かは、後述のステップS853の処理の実行に伴いオン状態にセットされ、後述のステップS855やS857の処理の実行に伴いオフ状態にクリアされる操作促進表示中フラグがオンであるか否かを判定すればよい。
操作促進表示中でない場合には(ステップS851;No)、演出制御用CPU120は、操作促進表示の実行開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS852)。操作促進表示の実行開始タイミングである場合には(ステップS852;Yes)、演出制御用CPU120は、図69(C)に示すような操作促進画像Pを画像表示装置5に表示させる(ステップS853)。なお、操作促進表示の実行及び終了のタイミングは、操作促進演出用のプロセステーブルに記述されている。
一方、操作促進表示中である場合には(ステップS851;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進表示の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS854)。操作促進表示の終了タイミングである場合には(ステップS854;Yes)、操作促進画像Pを消去し、カットインなし演出を実行する(ステップS855)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出を実行することなく、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS854にて、操作促進表示の終了タイミングである場合(ステップS854;Yes)、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作の有無を判定する(ステップS856)。プッシュボタン31Bの操作ありの場合(ステップS854;Yes)、演出制御用CPU120は、操作促進表示を終了し、カットインあり演出を実行する(ステップS857)。つまり、前記のステップS804で決定したカットイン演出A又はBを実行し、所定のリーチ演出を実行する。
ステップS855又はS857の処理に続いて、演出制御用CPU120は、操作促進演出実行決定フラグをオフ状態にクリアする(ステップS858)。ステップS858の実行後や、ステップS852又はS856でNo判定である場合には、操作促進演出処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。
パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に同期して、飾り図柄や小図柄の可変表示が行われる。
遊技球が第1始動入賞口を通過したことによる第1始動入賞の発生に基づいて第1始動条件が成立したときには、図38に示すステップS123、S127の処理が実行されることにより、第1特図保留記憶数が1加算される。遊技球が第2始動入賞口を通過したことによる第2始動入賞の発生に基づいて第2始動条件が成立したときには、図38に示すステップS126、S127の処理が実行されることにより、第2特図保留記憶数が1加算される。このときには、ステップS129の処理により特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。そして、ステップS132にて図39に示すような入賞時乱数値判定処理を実行することにより、可変表示結果が「大当り」になるか否か等の可変表示内容を判定して、入賞時判定結果を示す入賞時判定結果コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図49に示すステップS301では、入賞時判定結果コマンドを含めた始動入賞時に伝送される演出制御コマンドの受信があったか否かが判定される。そして、コマンド受信があると判定された場合には、ステップS302の処理にて特定した入賞時判定結果に基づいて、ステップS304の処理により保留表示変化演出の有無や種別が決定される。このとき、保留表示変化演出を実行することに決定されると、ステップS307の処理により表示変化の有無が決定される。表示変化ありに決定された場合にはステップS309の処理により保留表示変化パターンを決定し、表示変化なしに決定された場合にはステップS309の処理を実行せずに、ステップS310の処理により変化演出タイミングパターンが決定される。保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果は、ステップS311の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号と関連付けて記憶される。
図56に示すステップS192では、保留表示データ記憶部における記憶内容に基づいて、保留表示変化演出といった変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される。そして、設定があると判定された場合には、ステップS193の表示開始制御によりキャラクタを示す演出画像の表示が開始される。変化演出用キャラクタを示す演出画像は、ステップS194にて表示終了タイミングであると判定されるまで、複数回の可変表示にわたり継続して表示することができる。各可変表示が開始されるときには、ステップS196にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS197の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の可変表示中に対応したアクション態様となる。これに対し、各可変表示における表示結果が導出されるときには、ステップS198にて図柄確定コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS199の制御開始設定が行われ、変化演出用キャラクタを示す演出画像の表示態様が飾り図柄の確定表示時に対応した静止態様となる。こうして、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像の表示結果が導出される期間では、キャラクタを示す演出画像の表示態様を静止態様とすることができる。
開始条件の成立に基づいて特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されるときには、図37に示すステップS111にて図43に示すような変動パターン設定処理を実行することにより、複数の変動パターンのいずれかを決定して、決定された変動パターンを特定可能に示す変動パターン指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図62に示すステップS221では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて最終停止図柄等が決定され、続いてステップS222の変化演出設定処理として、図63(A)に示すような処理が実行される。変化演出設定処理では、ステップS252にて保留表示変化タイミングであると判定されたときに、ステップS253にて保留表示変化演出の実行設定が行われる。なお、表示色変化演出となるアクティブ表示変化演出の実行設定もステップS253にて行われてもよい。ステップS254にて「擬似連」の可変表示演出が実行ありと判定された場合や、「擬似連」の可変表示演出は実行されないがステップS256にてアクティブ表示中に表示色変化演出の実行がないと判定された場合には、ステップS256にてアイコン表示変化演出の有無を決定する。アイコン表示変化演出を実行する場合には、ステップS258にてアイコン表示変化パターンが決定される。
ここで、図69を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。図69は、図66(A)に示す操作促進演出設定処理において、スーパーリーチ変動パターンであると判定され、カットイン演出の種別が決定された場合の実行例を示している。
飾り図柄の可変表示が実行され、図69(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図69(B)に示すような発展報知画像を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作が成されると、図69(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される。
このような発展報知に続いて、図69(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される。そして、プッシュボタン31Bによる操作が成されると、図69(D)に示すように、所定のカットイン演出が実行される。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタン31Bによる操作が成されない場合には、カットイン演出は実行されない。その後、図69(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作が成されてから所定期間T1が経過するまでは、図69(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像Pとは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果導出期間T2においては、所定期間T1が経過していなくとも、図69(E)に示すように調整結果画像Rは消去される。これにより、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
図70は、図49に示すステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−1に決定された場合における保留表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図70(A)に示すように、第2保留表示部5HLにおいて保留番号が「1」〜「4」に対応した保留表示が行われ、アクティブ表示部AHAにおいて今回の可変表示に対応するアクティブ表示が行われている。小図柄表示エリア5Vでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示に同期して、小図柄の可変表示が行われている。第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の保留表示は、図49に示すステップS304の処理にて、保留表示変化演出の種別が「変化演出あり(1)」に決定されたものとする。図51(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−1は保留番号が「3」のときに保留表示変化タイミングとなる。ステップS310の処理における決定結果に対応して、ステップS311の処理では、変化演出タイミングパターンTP3−1を示すデータが、保留表示変化パターンの決定結果を示すデータと共に、保留表示データ記憶部に記憶される。
図56に示す変化演出用キャラクタ表示処理では、ステップS191にてキャラクタ表示中ではないと判定されたときに、ステップS192にて変化演出を実行するための設定があるか否かが判定される。このとき、保留表示データ記憶部の記憶内容に基づいて変化演出を実行するための設定があると判定されることで、ステップS193の処理が実行される。これにより、例えば図70(A)に示すようなキャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
その後、例えば図70(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像が保留番号「3」の保留表示に作用するような作用演出を含む保留表示変化共通演出が実行される。続いて、表示変化の有無や保留表示変化パターンの決定結果に応じた保留表示変化演出が実行される。例えば、図49に示すステップS307の処理にて「表示変化あり」に決定されていると共にステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されている場合には、図70(C1)に示すように、保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。これに対し、図49に示すステップS307の処理にて「表示変化なし」に決定されていた場合には、図70(C2)に示すように、保留表示の表示態様が変化しない保留表示変化失敗演出が実行される。
図70(C1)や図70(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示における表示結果となる確定飾り図柄が導出されるときにも、図56に示すステップS194の処理にて表示終了タイミングと判定されるまでは、キャラクタCH1を示す演出画像が継続して表示される。このときには、ステップS198の処理にて図柄確定コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS199の処理が実行される。これにより、確定飾り図柄が導出される期間において、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる。続いて、保留記憶数が「0」以外であることに基づいて特別図柄や飾り図柄等の可変表示が開始されるときには、図49に示すステップS196の処理にて変動開始コマンドの受信があったと判定されることで、ステップS197の処理が実行される。これにより、可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報となる変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様となる。
図71は、アクティブ表示中における表示色変化演出やアイコン表示変化演出の実行例を示している。この実行例では、図71(A)に示すような飾り図柄の可変表示やキャラクタCH1を示す演出画像の表示が行われた後、例えば図71(B)に示すように、キャラクタCH1の演出画像がアクティブ表示部AHAにおけるアクティブ表示に作用するような作用演出を含むアクティブ表示変化共通演出が実行される。図71(B)に示すアクティブ表示変化共通演出は、作用対象が保留表示であるかアクティブ表示であるかという点で相違するものの、キャラクタCH1の演出画像が作用するような作用演出を含んでいること等において、図70(B)に示された保留表示変化共通演出と共通する演出態様となっている。アクティブ表示に対応して、図49に示すステップS309の処理にて保留表示変化パターンZHP1−1に決定されていると共にステップS310の処理にて変化演出タイミングパターンTP0−1に決定されている場合には、図71(C1)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち青色に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。これに対し、図63(A)に示すステップS255の処理にて「変化演出あり」に決定されると共にステップS258の処理にてアイコン表示変化パターンYAP2に決定されていた場合には、図71(C2)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化するアクティブ表示変化成功演出が実行される。
アクティブ表示変化成功演出が実行された後、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、図56に示すステップS194の処理にて表示終了タイミングであると判定されることで、ステップS195の処理が実行される。これにより、例えば図71(C1)や図71(C2)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったときには、キャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させることができる。
図72は、一の保留表示に対応して複数回の保留表示変化演出が実行される演出実行例を示している。図73は、図72に示す各演出の実行タイミングを示している。図72に示す演出実行例では、第2保留表示部5HLにおける保留表示のうち、保留番号「3」の保留表示に対応して、図49に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP12に決定されていると共にステップS310の処理により変化演出タイミングパターンTP3−3に決定されている。図51(B)に示すように、変化演出タイミングパターンTP3−3は、保留番号「3」と保留番号「1」のときに保留表示変化タイミングとなる。これらの保留表示変化パターンや変化演出タイミングパターンの決定結果に基づいて、図56に示すステップS192の処理により変化演出を実行するための設定があると判定される。こうした判定結果に応じてステップS193の表示開始制御が行われることで、キャラクタCH1を示す演出画像が画像表示装置5の画面上に表示される。
図73に示すタイミングT01にて、図72(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図56に示すステップS196の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS197の処理が実行される。これにより、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。また、図63(A)に示すステップS252の処理では、保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS253の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図73に示すタイミングT02からタイミングT03までの期間では、図67に示すステップS342の処理にて保留表示変化演出期間であると判定され、ステップS343の処理が実行される。これにより、図72(B)に示すような保留表示変化共通演出が実行可能になる。図72(B)に示す演出が実行された後には、保留番号「3」に対応する保留表示の表示態様が、図72(C)に示すような「秘」のメッセージを示す表示態様に変化する。図73に示すタイミングT04に達すると、図72(D)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されると共に、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、図56に示すステップS198の処理により図柄確定コマンドの受信があったと判定され、ステップS199の処理が実行される。これにより、飾り図柄や小図柄における可変表示の表示結果が導出されるときに、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が停止態様になる。
図72(D)に示すような可変表示の終了に続いて、図73に示すタイミングT05では、図72(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、図63(A)に示すステップS251の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動して、保留番号「2」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「2」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいないことから、ステップS252にて保留表示変化タイミングではないと判定される。そのため、今回の可変表示中には保留表示変化演出が実行されない。また、図72(E)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、図56に示すステップS196の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS197の処理が実行されることにより、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。
図72(E)に示すような可変表示が開始された後、図73に示すタイミングT06では、図72(F)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されると共に、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。続いて、図73に示すタイミングT07では、図72(G)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始される。このとき、主基板11から伝送された変動開始コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様になる。また、図63(A)に示すステップS251の処理により、保留表示データ記憶部では、保留表示変化パターンZHP12や変化演出タイミングパターンTP3−3を示す記憶データが移動して、保留番号「1」と関連付けて記憶される。変化演出タイミングパターンTP3−3は保留番号「1」に合致する保留表示変化タイミングの指定を含んでいることから、ステップS252にて保留表示変化タイミングであると判定される。そこで、ステップS253の処理による実行設定に基づいて、飾り図柄の可変表示中に保留表示変化演出が実行される。
例えば図73に示すタイミングT08からタイミングT09までの期間では、保留表示変化演出期間となり、図72(H)に示すような保留表示変化共通演出が実行される。こうした保留表示変化共通演出が実行された後には、図72(I)に示すように、保留番号「1」に対応する保留表示の表示態様として表示色が特定色のうち緑色に変化する保留表示変化成功演出が実行される。図73に示すタイミングT10に達すると、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されて確定表示されると共に、小図柄が停止表示されることで、可変表示が終了する。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様になる。
図74は、擬似連変動3回の場合における保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出の実行例を示している。図75は、図74に示す各演出の実行タイミングを示している。図75に示すタイミングT11にて、図74(A)に示すような飾り図柄や小図柄の可変表示が開始されるときには、アクティブ表示部AHAにて表示色が特定色のうち緑色となるアクティブ表示が行われるものとする。このアクティブ表示に対応して、図49に示すステップS309の処理により保留表示変化パターンZHP2−3又は保留表示変化パターンZHP3−1に決定されていると共にステップS310の処理によりアクティブ表示中の保留表示変化タイミングを含む変化演出タイミングパターンが決定されている。図74(A)に示すアクティブ表示に対応する可変表示が開始されるときには、図63(A)に示すステップS251の処理により、保留表示データ記憶部にて保留番号「1」に対応する記憶データが消去される。このとき消去した記憶データに示された変化演出タイミングパターンに応じて、ステップS252にてアクティブ表示中における保留表示変化タイミングであると判定される。また、ステップS254の処理により「擬似連」の可変表示演出の実行があると判定されたことに基づいて、ステップS255の処理により「変化演出あり」に決定されると共にステップS258の処理により図64(B)に示すアイコン表示変化パターンYDP2−4に決定される。
図75に示すタイミングT11では、図56に示すステップS196の処理により変動開始コマンドの受信があったと判定され、ステップS197の処理が実行される。これにより、主基板11から伝送された変動開始コマンドの受信を契機として、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様がアクション態様になる。その後、例えば図75に示すタイミングT12からタイミングT13までの期間では、図67に示すステップS344の処理にてアクティブ表示変化演出期間であると判定され、ステップS345の処理が実行される。これにより、図74(B)に示すようなアクティブ表示変化共通演出が実行可能になる。このアクティブ表示変化共通演出は、表示色変化演出に含まれ、図74(C)に示すように、アクティブ表示の表示態様として表示色が特定色のうち赤色に変化する。図75に示すタイミングT14に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、主基板11から図柄確定コマンドが伝送されない。そのため、小図柄表示エリア5Vでは小図柄の可変表示が一定速度の変動態様で継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図74(C)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図75に示すタイミングT15では、図74(D)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて1回目の擬似連変動が実行される。図75に示すタイミングT16からタイミングT17までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図74(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「NEXT」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図75に示すタイミングT18に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図74(E)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図75に示すタイミングT19では、図74(F)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて2回目の擬似連変動が実行される。図75に示すタイミングT20からタイミングT21までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図74(G)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「チャンス」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図75に示すタイミングT22に達すると、擬似連チャンス目を構成する飾り図柄が一旦仮停止表示され、飾り図柄の可変表示が一旦仮停止する。このときには、小図柄の可変表示が継続して行われ、また、キャラクタCH1を示す演出画像の表示態様はアクション態様のまま維持される。
図74(G)に示すような飾り図柄の可変表示における仮停止に続いて、図75に示すタイミングT23では、図74(H)に示すように飾り図柄の可変表示を再開させて3回目の擬似連変動が実行される。図75に示すタイミングT24からタイミングT25までの期間では、アイコン表示変化パターンYDP2−4に応じて、アクティブ表示変化演出期間となり、アクティブ表示変化演出が実行される。このアクティブ表示変化演出は、アイコン変化演出として実行され、図74(I)に示すように、アクティブ表示の表示態様が「激熱」のメッセージを報知する表示態様に変化する。図75に示すタイミングT26では、図74(J)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となってリーチ成立となる。このときには、図56に示すステップS194の処理により表示終了タイミングであると判定され、ステップS195の処理が実行されることにより、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示を終了させる。その後、ノーマルリーチやスーパーリーチ等におけるリーチ演出が実行され、図75に示すタイミングT27に達すると、図74(K)に示すように、大当り組み合わせの飾り図柄が最終停止図柄として停止表示されて確定表示されてもよい。このときには、主基板11から伝送された図柄確定コマンドを受信したことに応じて、小図柄が停止表示される。
図72(D)、図72(F)、図72(I)に示すように、飾り図柄の最終停止図柄が停止表示されると共に、小図柄が停止表示されて、飾り図柄や小図柄の可変表示における表示結果が導出される期間では、変化演出用キャラクタとなるキャラクタCH1を示す演出画像の表示態様が静止態様となる。図57(B)に示すような表示レイヤの設定により、キャラクタCH1を示す演出画像は、飾り図柄を示す演出画像よりも遊技者から見て前方側の重複する位置に配置可能であり、飾り図柄を示す演出画像よりも優先して表示される。このような飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置に配置されるキャラクタCH1を示す演出画像の表示態様を静止態様とすることにより、遊技者は、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出されたことを明確に認識することができ、表示結果の誤認を防止することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)図29に示すステップS611の処理では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したことに基づく可変表示が開始されるかに応じて異なる割合で、じゃんけん演出パターンの決定が行われるようにしてもよい。ここで、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合に、第1特図を用いた特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示が開始されるのであれば、第2始動入賞口を遊技球が通過し易くなる高ベース制御が行われていない可能性が高い。即ち、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が「0」であり、保留内大当り判定ありが設定される機会が少ない。そこで、今回の可変表示結果が「ハズレ」であると共に、保留内大当り判定ありの場合のうち、第1始動入賞口における遊技球の通過に基づく第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始される場合には、第2始動入賞口における遊技球の通過に基づく第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始される場合よりも高い割合で、じゃんけん演出パターンSPDに決定すればよい。こうして、特図保留記憶数が少なく保留内大当り判定ありが設定される機会が少ないときには、特図保留記憶数が多いときよりも高い割合で、じゃんけん演出パターンSPDの演出態様に決定する。これにより、特図保留記憶数が増加し難いときでもじゃんけん演出パターンSPDの演出態様が出現し易くなり、じゃんけん演出の演出態様がじゃんけん演出パターンSPDの演出態様となる頻度を高めることができる。
(変形例2)じゃんけん結果報知内容として、今回の可変表示結果が「ハズレ」又は「大当り」となることといった、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技が実行されるか否かを報知可能な演出内容は、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」の他にも様々なものを設けてもよい。一例として、「じゃんけん勝ち」に対応するじゃんけん結果報知演出の演出パターンとして、互いに演出態様の少なくとも一部が異なる複数の演出パターンを設け、有利遊技が実行される場合には所定割合で複数の演出パターンのいずれかに決定されてもよい。じゃんけん結果報知演出における演出態様として、例えば自キャラクタを示す演出画像の一部又は全部における表示色、背景画像、じゃんけんの結果を示す文字メッセージの表示色や大きさ、スピーカ8L、8Rから出力される効果音、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯態様、演出用模型の動作態様、これらの一部又は全部の組み合わせ等を、複数の演出パターンに応じて異ならせることができればよい。
(変形例3)じゃんけん結果報知演出は、所定遊技と有利遊技のいずれが実行されるかを確定的に報知するものに限定されず、その可能性を報知するものであってもよい。例えば、図29に示すステップS612の処理では、今回の可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかといった、遊技者にとって有利な有利遊技が実行されるか否かに応じて異なる所定割合で、予め用意された複数種類のじゃんけん結果報知内容のいずれかに決定することができればよい。
(変形例4)じゃんけん演出における演出態様に限定されず、パチンコ遊技機1にて実行される任意の演出における演出態様を、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数の演出パターンのいずれかに対応する演出態様に決定してもよい。例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や効果音出力、発光体の点灯、演出用模型の動作、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせ等のように、所定の演出装置を用いた任意の演出動作により、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かを、遊技者が認識可能に報知すればよい。じゃんけんの勝敗等の対戦結果を報知するものではなく、例えば物語等の所定のストーリーを展開させていくような演出を実行し、ストーリーの結末に応じて、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かを、遊技者が認識可能に報知してもよい。あるいは、例えば有利遊技が実行されるための達成条件を提示した後、その達成条件が成立するか否かの経過を示す演出を行い、達成条件が成立する「成功」となって有利遊技が実行されるか、達成条件が成立しない「失敗」となって有利遊技が実行されずに所定遊技が実行されるかを、遊技者が認識可能に報知してもよい。あるいは、例えば飾り図柄が大当り組み合わせで揃って停止表示される場合と、ハズレ組み合わせで停止表示される場合のように、可変表示結果が「大当り」となって有利遊技が実行されるか否かを、遊技者が認識可能に報知する演出態様であってもよい。
(変形例5)リーチ演出の他にも、例えば大当り中演出や予告演出として、上記第1の実施の形態と同様のじゃんけん演出、あるいはじゃんけん演出とは異なる任意の演出を実行可能とし、その演出用体を、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数の演出パターンのいずれかに対応する演出態様に決定してもよい。
(変形例6)上記実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合について説明した。これに対して、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151Bに代えて、特図保留共通記憶部を設ける。特図保留共通記憶部では、乱数値MR1〜MR3を示す数値データに加え、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留番号と対応付けて記憶する。一例として、第1始動入賞口への入賞に対応して「1」を示す始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞に対応して「2」を示す始動口データが、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶されればよい。なお、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報と、第2始動入賞口を遊技球が通過したことによる第2始動条件の成立に基づく保留情報とを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。また、図18(B1)及び(B2)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに代えて、始動入賞時コマンド共通バッファを設ける。始動入賞時コマンド共通バッファには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番で、保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドを始動入賞時コマンド共通バッファの空き領域における先頭から格納していく。また、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。第2特図を用いた特図ゲームと第1特図を用いた特図ゲームとに優劣がない場合には、第2特図を用いた特図ゲームが優先して実行される場合のような遊技の健全性が損なわれたり、同様の演出態様が繰り返し出現したりするといった問題は生じ難い。この場合、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド共通バッファの記憶内容をチェックして、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データの有無を判定すればよい。こうして、第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームであるかにかかわらず、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データの有無を判定する対象とし、その判定結果に応じて異なる割合で演出パターンを決定する。これにより、保留内大当り判定ありが設定される機会が多くなり、例えばじゃんけん演出パターンSPDの演出態様といった、所定演出態様となる頻度を高めることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、演出用模型200がじゃんけん演出の自キャラクタとして利用される場合について説明した。これに対して、演出用模型200がじゃんけん演出の自キャラクタとして利用されるか否かにかかわらず、他の演出のために利用されるようにしてもよい。演出用模型200を利用した他の演出としては、例えば、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出、ノーマルリーチからスーパーリーチへ発展する際に実行される発展時演出、対戦相手キャラクタとバトルするようなバトル演出、カットイン予告演出、演出の成功時に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるあおり演出、モード演出等が考えられる。この場合には、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311が、じゃんけんのグー、チョキ、パーとは異なる態様に変化するようにしてもよい。そして、この場合にも、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311の変化後の態様に応じて異なる態様のエフェクト画像を表示可能である。これにより、じゃんけん演出以外の他の演出の遊技興趣も向上させることができる。
(変形例8)上記実施の形態では、演出用模型200がじゃんけん演出の自キャラクタとして利用される場合について説明した。これに対して、演出用模型200は、単なる賑やかしのために動作することがあってもよい。これにより、例えば、予告演出等の可変表示中演出が実行されていない場合における遊技興趣の低下を抑制することができる。
(変形例9)上記実施の形態では、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eとして、じゃんけんのグー、チョキ、パーのいずれかの決まり手を模したエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、エフェクト画像Eは、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能であればよく、完全に再現していないものであってもよい。また、じゃんけんのグー、チョキ、パーに対応して、例えば、赤、青、黄色といった所定の色や模様等を対応付けて報知するようにして、エフェクト画像Eの輪郭を見ただけでは、指部材311の変化後の形状を特定不能又は特定困難であっても、エフェクト画像Eの色や模様等によって、指部材311の変化後の形状を特定し得るものとしてもよい。このような態様によっても、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかった場合に、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
(変形例10)上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置にエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、エフェクト画像Eは、演出用模型200の指部材311と重畳する位置とは異なる位置に表示されるものであってもよい。このような態様によっても、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかった場合に、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
(変形例11)上記実施の形態では、じゃんけん結果が報知される前に演出用模型200に注目させて、演出用模型200の指部材311がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出として、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出を実行する場合について説明した。これに対して、示唆演出は、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に実行される共通の態様の演出であればよく、例えば、演出用模型200の腕部材300を不規則的に動作させる演出や、腕部材300に設けられたLED等の発光部材を規則的又は不規則的に点滅させるような演出といった、他の態様の演出であってもよい。
(変形例12)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化したことに対応して、エフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、エフェクト画像Eは、例えば、腕部材300がスライドして画像表示装置5の表示領域の前面に現れたタイミングといった、腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化するよりも前から表示するようにしてもよい。その場合、エフェクト画像Eは、腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化するまでは、変化後の指部材311の形状を特定不可能又は特定困難な態様で表示されるようにすればよい。これにより、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかったとしても、エフェクト画像Eに注目させることができ、遊技興趣が低下することを抑制することができる。
(変形例13)上記実施の形態において、じゃんけん演出における演出用模型200の自キャラクタの決まり手が、じゃんけん演出に続いて実行される可変表示中演出の演出内容に影響を及ぼすものとしてもよい。例えば、じゃんけん演出における演出用模型200の自キャラクタの決まり手がチョキであれば、じゃんけん演出に続いて実行される可変表示中演出にて、じゃんけんのチョキをモチーフにした画像が表示するといったことが考えられる。これにより、じゃんけん演出に続いて実行される可変表示中演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例14)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300が画像表示装置5の前面で動作すると共に、エフェクト画像Eが画像表示装置5に表示される場合について説明した。これに対して、例えば、LEDディスプレイやバーサライタといった、画像表示装置5とは異なる表示手段を設け、このような表示手段の前面で演出用模型200の腕部材300が動作するようにし、このような表示手段にエフェクト画像Eを表示するようにしてもよい。これにより、LEDディスプレイやバーサライタ等の表示手段が設けられたパチンコ遊技機1における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例15)上記実施の形態では、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かを判定し、正常に動作していない場合にエフェクト画像Eを表示するようにしてもよい。これにより、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知すると共に、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作していないことを報知可能となる。
(変形例16)上記実施の形態では、じゃんけん演出において、「じゃん」、「けん」、「ぽん」という拍子に合わせて、「じゃん」、「けん」、「ぽん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる場合について説明した。これに対して、じゃんけん演出において、「じゃん」、「けん」、「ぽん」という拍子に合わせて、「じゃん」、「けん」、「ぽん」といった文字を画像表示装置5に表示する演出や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させる演出や、打球操作ハンドルに設けられた空気孔からエアーを噴出する演出や、打球操作ハンドルを振動させる演出等を実行するようにしてもよい。これにより、じゃんけん演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例17)上記実施の形態では、自キャラクタ用の演出用模型200のみを用いてじゃんけん演出を実行する場合について説明した。これに対して、じゃんけん演出では、対戦相手キャラクタ用の演出用模型のみを用いるようにしてもよいし、自キャラクタ用の演出用模型と、対戦相手キャラクタ用の演出用模型とを用いるようにしてもよい。このような態様によっても、じゃんけん演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例18)変形例17のように、自キャラクタ用の演出用模型と、対戦相手キャラクタ用の演出用模型とを用いてじゃんけん演出を実行する場合には、自キャラクタと対戦相手キャラクタとのうちのいずれか一方に対応してエフェクト画像Eを表示するようにしてもよいし、自キャラクタと対戦相手キャラクタとの両方に対応してエフェクト画像Eを表示するようにしてもよい。これにより、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかった場合に、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
(変形例19)上記実施の形態では、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かを判定し、正常に動作している場合には、エフェクト画像Eを表示しないことがあってもよい。そして、エフェクト画像Eが表示されないときには、可変表示結果が「大当り」となる期待度が高くなるようにしてもよい。これにより、エフェクト画像Eが表示されるか否かにも注目させることができ、じゃんけん演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例20)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化することにより、じゃんけんのグー、チョキ、パーのいずれかの決め手を示す場合について説明した。これに対して、演出用模型200の背面側に、じゃんけんのグーの決め手を示す第1部材と、じゃんけんのチョキの決め手を示す第2部材と、じゃんけんのパーの決め手を示す第3部材とが遊技者からは視認不可能又は視認困難に設けられ、これら第1部材乃至第3部材のうちのいずれかの部材が、遊技者から視認可能に飛び出すように変化するものとしてもよい。これにより、簡易な構造により、じゃんけん演出を実行することができる。
(変形例21)上記実施の形態において、演出用模型200の自キャラクタの勝ちパターンに応じて、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が報知又は示唆されるようにしてもよい。自キャラクタの勝ちパターンとしては、じゃんけんの決め手がグー、チョキ、パーのいずれであるかといったパターンの他、じゃんけんの勝敗が決する前に「あいこ」になったか否かといったパターンや、じゃんけんの勝敗が決する前に「あいこ」になった回数が何回であったかといったパターンや、じゃんけんの勝敗が決する前に「あいこ」になったときの手がグー、チョキ、パーのいずれであったかといったパターン等が考えられる。これにより、じゃんけん演出における演出用模型200の自キャラクタの勝ちパターンにも注目させることができる。
(変形例22)上記実施の形態において、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに勝ったときに、自キャラクタが後出しをしたか否かに応じて、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が報知又は示唆されるようにしてもよい。これにより、じゃんけん演出において自キャラクタが後出しをするか否かや、後出しをした場合に、じゃんけんに勝つか否かに注目させることができる。
(変形例23)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300のみが動作する場合について説明した。これに対して、演出用模型200の本体部材210も複数の態様に変化可能な可動部材であってもよい。これにより、演出用模型200を用いた演出効果を高めることができる。
(変形例24)上記実施の形態において、演出用模型200の自キャラクタの決まり手を、じゃんけん演出を開始した後に遊技者が選択するようにしてもよい。その場合、じゃんけん結果報知内容として予め決定されているじゃんけん演出の勝敗に応じて、遊技者による自キャラクタの決まり手が選択された後に、相手キャラクタの決まり手を決定すればよい。これにより、じゃんけん演出の遊技興趣を向上させることができる。
(変形例25)上記実施の形態では、演出制御用CPU120が、じゃんけん演出パターンを決定する場合について説明した。これに対して、いずれのじゃんけん演出パターンを実行するかについては、変動パターンで予め定められているようにしてもよい。これにより、じゃんけん演出を実行する場合における、演出制御用CPU120の負荷を抑制することができる。
(変形例26)上記実施の形態では、画像表示装置5の画面上に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられて飾り図柄の可変表示が行われると共に、小図柄表示エリア5Vが設けられて小図柄の可変表示が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば小図柄表示エリア5Vが設けられていないパチンコ遊技機1において、画像表示装置5の画面上に飾り図柄を示す演出画像を表示することで、飾り図柄の可変表示を実行可能なものであってもよい。この場合でも、特定画像となるキャラクタ等を示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能とし、飾り図柄の可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側にて重複する位置で表示される特定画像の表示態様を静止態様とすればよい。これにより、飾り図柄の可変表示における表示結果の誤認を防止することができる。
(変形例27)上記実施の形態において、飾り図柄を示す演出画像を可変表示することに代えて、あるいは、このような可変表示と共に、予め用意された演出画像をアニメーション表示することにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応した表示演出を行い、特別図柄の可変表示における表示結果が導出されるときには、演出画像のアニメーション表示を中断あるいは一時停止して、可変表示の表示結果を認識可能な表示を行うことで、可変表示とは別個に表示結果を導出するものであってもよい。こうして、例えば大当り遊技状態といった遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かの決定結果に関連して表示結果を導出する関連表示を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
(変形例28)上記実施の形態では、「保留表示変化」の先読み予告演出や「アクティブ表示変化」の予告演出が実行される場合に、特定画像として、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像を、複数回の可変表示にわたり表示可能であるものとして説明した。これに対し、例えば「保留表示変化」の先読み予告演出と共に、これとは異なる先読み予告演出を複数回の可変表示にわたり同時に実行可能とし、一部又は全部の先読み予告演出で用いられるキャラクタ等を示す演出画像を、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置可能としてもよい。この場合には、先読み予告演出で用いられる演出画像のうち、識別情報画像よりも前方側の重複する位置に配置される演出画像を特定画像として、可変表示中であるか表示結果が導出される期間であるかに応じて、表示態様をアクション態様にするか静止態様にするかを異ならせてもよい。
(変形例29)上記実施の形態では、特定画像の一例として、保留表示変化演出やアクティブ表示変化演出で用いられるキャラクタを示す演出画像が表示されるものとして説明した。これに対し、特定画像として、飾り図柄の可変表示等が実行される可変表示中、又は可変表示の開始前に表示が開始され、可変表示における表示結果が導出される期間でも継続して表示される任意の演出画像が用いられてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態である期間に対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタ等を示す演出画像が、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。あるいは、パチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードとは異なる特別演出モードである期間に対応して、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタ等を示す演出画像が、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示されてもよい。このように、特定画像として、複数回の可変表示にわたり特別なキャラクタ等を示す演出画像が、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置にも配置可能に表示され、可変表示における表示結果が導出される期間では、特定画像の表示態様を静止態様にしてもよい。
(変形例30)上記実施の形態において、キャラクタを示す演出画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字等の記号、あるいは、その他の任意の図形を示す演出画像であればよい。飾り図柄の可変表示等が実行される可変表示中には、特定画像として動画像を再生表示することで、特定画像の表示態様をアクション態様としてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、動画像の再生を一時停止することで、特定画像の表示態様を静止態様としてもよい。
(変形例31)上記実施の形態において、一の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定画像となる演出画像は、その一の飾り図柄のうち一部分を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、一の飾り図柄の全体を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよい。複数の飾り図柄を示す演出画像が識別情報画像となる場合に、特定画像となる演出画像は、それら複数の飾り図柄のうち一部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよいし、全部の飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置されるものであってもよい。
(変形例32)上記実施の形態において、特定画像となる演出画像が前方側に配置可能な識別情報画像の種類や部分は、パチンコ遊技機1における遊技状態と演出状態のうち、少なくともいずれか一方に応じて異ならせてもよい。例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態であるときには、飾り図柄が通常図柄であるか確変図柄であるかにかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、複数の飾り図柄のうち通常図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定画像となる演出画像を配置可能とする一方、複数の飾り図柄のうち確変図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。この場合には、遊技状態が確変状態であるときに、確変図柄が大当り組み合わせで導出されて確変状態が継続することに対する遊技者の注目が特定画像の表示によって妨げられてしまうことを防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
(変形例33)上記実施の形態において、例えばパチンコ遊技機1における演出状態が通常演出モードであるときには、飾り図柄の図柄番号にかかわらず、飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に特定画像となる演出画像を配置可能とする。これに対し、パチンコ遊技機1における演出状態が複数回の可変表示にわたり通常演出モードとは異なる特別演出モードであるときには、例えば特定の人物と関連する特定の図柄番号が付された飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置には特定画像となる演出画像が配置されないようにしてもよい。このように、特定画像は、少なくとも識別情報画像の一部よりも前方側の重複する位置に配置できるものであればよい。
(変形例34)上記実施の形態では、識別情報画像となる飾り図柄等の可変表示における表示結果が導出される期間にて、特定画像となる演出画像の全部について表示態様を静止態様にするものとして説明した。これに対し、少なくとも識別情報画像となる飾り図柄の演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定画像の一部について、表示態様を静止態様にできるものであればよい。
(変形例35)上記実施の形態では、飾り図柄等の可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定画像となる演出図柄の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。これに対し、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側に配置される演出画像がある場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表示等が実行される可変表示中と同様の表示態様で、後方配置画像が表示されてもよい。例えば図57(B)に示された飾り図柄表示レイヤに描画される演出画像のZ値よりも大きい値が割り当てられて表示の優先度が低くなる表示レイヤとして、背景画像表示レイヤが設けられてもよい。背景画像レイヤには、背景画像となる演出画像が描画される。背景画像表示レイヤは、遊技者から見て最も後方側に配置されるように、Z値が設定されてもよい。この場合、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも後方側の重複する位置、又は重複しない位置に配置された背景画像となる演出画像の表示態様を、可変表示中と同様の表示態様としてもよい。これにより、特定画像のように表示結果に誤認を生じさせ得る演出画像については静止態様とする一方、背景画像のように表示結果の誤認を生じさせない演出画像については可変表示中と同様の表示態様とすることで、演出画像の表示に対する違和感を低減できる。
(変形例36)上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示等が実行される可変表示中において、特定画像となる演出画像の表示態様をアクション態様とする一方、可変表示における表示結果が導出される期間にて、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側に配置された特定画像となる演出画像の表示態様を、静止態様にするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、可変表示における表示結果が導出される期間では、識別情報画像となる飾り図柄を示す演出画像よりも前方側の重複する位置に配置された特定画像となる演出画像の表示態様を、静止態様とは異なるアイドリング態様にしてもよい。アイドリング態様として、表示結果の誤認が生じない範囲で、上記実施の形態におけるアクション態様のときとは特定画像の表示態様が異なるように設定された仮停止態様にしてもよい。
(変形例37)上記実施の形態において、飾り図柄の可変表示等が実行される可変表示中において、例えば「図柄変動中」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定画像として表示されてもよい。これに対し、飾り図柄の可変表示等における表示結果が導出される期間では、例えば「図柄確定」のメッセージをキャラクタのセリフとして報知する演出画像が、特定画像として表示されてもよい。このように、可変表示中であるか表示結果が導出される期間であるかに応じて、キャラクタのセリフとして報知されるメッセージの内容を異ならせることにより、特定画像の表示態様を異ならせてもよい。
(変形例38)上記実施の形態において、特定画像として複数部位から成るキャラクタを示す演出画像が表示される場合に、可変表示における表示結果が導出される期間では、飾り図柄の可変表示等が実行される可変表示中とは異なる表示態様で、特定画像が表示されてもよい。
(変形例39)上記実施の形態において、パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態から開放状態へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるように構成されたものであってもよい。このような構成において、始動入賞口を通過した遊技球が検出されたことに基づいて、可変入賞装置を第1状態に変化させるか否かの決定結果や、第1状態に変化させるときの変化態様を複数態様のいずれかとする決定結果、あるいは、可変入賞装置の内部における遊技球の通過状況に応じて大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果の少なくともいずれかに関連して、表示結果を導出する関連演出を実行可能とし、この関連表示における演出画像よりも前方側の重複する位置に特定画像を配置可能とした場合に、関連表示における表示結果が導出される期間では、特定画像の表示態様を静止態様とするものであってもよい。
(変形例40)上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態等の特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数よりも多い第1回数となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
(変形例41)上記実施の形態では、保留表示変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、アクティブ表示変化演出を実行した後にはアクティブ表示の表示態様として表示されない表示態様を含むと共に、アクティブ表示変化演出が実行された後に表示されるアクティブ表示の表示態様は、保留表示変化演出を実行した後には保留表示の表示態様として表示されない表示態様を含むものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様のうち一方のみが、他方の表示態様として表示されない表示態様を含むように構成されたものであってもよい。例えば、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。また、アクティブ表示の表示態様には、保留表示の表示態様として表示されない固有の表示態様が含まれる一方で、保留表示の表示態様には、アクティブ表示の表示対応としても表示可能な共通の表示態様のみが含まれ、アクティブ表示の表示態様として表示されない固有の表示態様を設けないようにしてもよい。
(変形例42)上記実施の形態において、保留表示変化演出が実行されるときと、アクティブ表示変化演出が実行されるときには、保留表示とアクティブ表示とのうち少なくとも一部に制限を設ける制限演出が実行されてもよい。制限演出は、例えば画像表示装置5の表示領域に表示制限用の演出画像を表示すること、第1保留表示部5HRや第2保留表示部5HLやアクティブ表示部AHAにて半透明表示や透明表示や縮小表示を行うこと、あるいは演出用模型を退避状態から進出状態に移行させて進出状態のときに保留表示やアクティブ表示を隠蔽すること等により、保留表示やアクティブ表示の一部又は全部を遊技者が視認不可能又は視認困難となるように制限するものであればよい。
(変形例43)上記実施の形態では、音量が調整可能な例を説明したが、調整可能な演出効果は、前述したように画像表示装置5等の表示輝度等であってもよい。また、調整可能な演出効果は、音量と輝度との少なくともいずれか一方であってもよい。また、調整画像は、調整操作によって音量等が変更された場合だけでなく、変更されない場合に表示されるものであってもよい。また、調整画像表示手段は、導出表示期間T2で調整画像を視認不可とするだけでなく、導出表示期間T2において、調整画像を半透明の態様で表示させたり、点滅表示させたり等することで、視認困難としてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。この場合、例えば、図58のステップS712の代わりに調整結果画像を視認困難な態様で表示する処理を実行し、ステップS715にて視認困難な態様での表示から復帰するといったように演出効果設定処理を変形して構成すればよい。
(変形例44)上記実施の形態において、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可又は視認困難とし、調整画像は、促進表示画像P等の特定画像とは重畳しない位置に表示されてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、特定画像の視認性を担保しつつも調整画像を表示することができるため、画像表示装置5に表示される情報の認識性が低下することを抑えることができる。なお、調整画像と重ならない位置に表示される特定画像は、促進表示画像Pや、発展報知画像だけでなく、キャラクタCH1を示す画像や、前記した第4図柄を示す画像、保留表示を示す画像等であってもよい。
(変形例45)上記実施の形態において、調整画像表示手段は、所定期間T1内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間T1のうち、可変表示結果の導出表示期間T2で調整結果画像Rを視認不可又は視認困難とし、調整手段は、エラー報知に関する演出効果については調整しない、ようにしてもよい。このようにしても、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。また、エラー音や、エラー画像の表示輝度等は規定値のままとすることができるため、何らかのエラーが発生したにもかかわらず遊技者や遊技店店員がエラー発生に気付かないといったことを防止できる。なお、調整手段が調整しないエラー報知に関する演出効果は、エラー音量だけでなく、エラー画像が表示される際の輝度や、エラー発生時に点灯するランプの輝度等であってもよい。
(変形例46)上記実施の形態において、調整画像の表示領域の少なくとも一部が重なる可変表示結果の導出表示領域は、飾り図柄の表示領域Arに限られず、小図柄を示す演出画像の可変表示が行われ表示結果が導出される小図柄表示エリア5V等であってもよい。
(変形例47)上記実施の形態において、調整画像が視認不可又は視認困難な期間は、可変表示結果の導出表示期間T2に限られない。リーチアクションの期間等において調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。つまり、調整画像を視認不可等にする期間は、遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間であればよい。また、調整画像は、促進表示画像P等の特定演出画像と重畳する位置に表示されてもよい。また、エラー報知に関する演出効果は、調整手段によって調整可能としてもよい。また、調整画像の表示領域は、可変表示結果の導出表示領域と重なっていなくともよい。
(変形例48)第2の実施の形態における所定期間内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち可変表示結果が導出表示される期間で、調整画像を視認不可又は視認困難とすることと、第1の実施の形態における表示手段の表示領域における可動部材に対応した表示領域に可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出とが関連して実行されることがあってもよい。ここで、関連して実行されることには、第1の実施の形態における所定演出と第2の実施の形態における調整画像の表示とが連続して実行されることの他、同時に実行されることを含む。同時に実行される例としては、例えば、第1の実施の形態のように、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示しているときに可変表示結果が導出表示されるような場合が考えられ、その際、第2の実施の形態のように、可変表示結果が導出表示される期間では、調整画像を視認不可又は視認困難とすればよい。もしくは、表示手段の表示領域における可動部材に対応した表示領域に可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出が実行される期間を、変形例47のように遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間として、調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。これにより、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる。
(変形例49)大当りとなる可能性を予告する所定演出として、低期待度ステップアップ予告演出、高期待度ステップアップ予告演出が実行可能に設定されてもよい。例えば、低期待度ステップアップ予告演出は、第1段階から第5段階まで演出態様を段階的に順次展開させる予告演出であり、高期待度ステップアップ予告演出と比較して大当りとなる期待度が低いことを示唆する演出である。低期待度ステップアップ予告演出では、例えば、雪だるまが出来上がるまでの過程を段階的に順次展開させる。また、高期待度ステップアップ予告演出は、低期待度ステップアップ予告演出とは異なる演出態様により、第1段階から第5段階まで演出態様を段階的に順次展開させる予告演出であり、低期待度ステップアップ予告演出と比較して大当りとなる期待度が高いことを示唆する演出である。低期待度ステップアップ予告演出や高期待度ステップアップ予告演出では、例えば、雪だるまを模した演出用模型を段階的に変化させる。その際、例えば、雪だるまの演出用模型の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像を表示するといった、雪だるまがいずれの段階まで出来上がったかに応じて異なる態様のエフェクト画像を表示する等、雪だるまを模した演出用模型の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示するようにすればよい。また、低期待度ステップアップ予告演出や高期待度ステップアップ予告演出が実行される期間を、変形例47のように遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間として、調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。これにより、可動部材を用いた低期待度ステップアップ予告演出や高期待度ステップアップ予告演出による遊技興趣をより高めることができる。
(変形例50)大当りとなる可能性を予告する所定演出として、群予告演出が実行可能に設定されてもよい。例えば、群予告演出は、同一又は類似のキャラクタを示す演出画像群が通過するように表示させるといった所定の演出動作を実行する予告演出である。群予告演出では、例えば、リーチ演出実行中に、ロボットを模した演出用模型を複数の態様のいずれかに変化させる。その際、例えば、ロボットの演出用模型の変化後の形状を特定可能な複数のロボット画像による演出画像群を画像表示装置5の表示画面の左から右に通過させるようにすればよい。また、群予告演出が実行される期間を、変形例47のように遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間として、調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。これにより、可動部材を用いた群予告演出による遊技興趣をより高めることができる。
(変形例51)上記変形例では、所定演出として、低期待度ステップアップ予告演出、高期待度ステップアップ予告演出、群予告演出の3つの予告演出を対象としたが、所定演出の対象とする予告演出の数はこれに限らず、また、その他の予告演出を対象としてもよい。例えば、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為等を検出したことにより実行されるボタン演出を所定演出としてもよい。プッシュボタン31Bが操作され、ボタン演出が実行されたときには、複数の態様に変化可能な可動部材をいずれかの態様に変化させ、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示するようにすればよい。また、予告演出が実行される期間を、変形例47のように遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間として、調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。
(変形例52)上記実施の形態では、例えば、一の可変表示中に実行完了する予告演出を所定演出の対象とした。しかし、例えば、複数の可変表示にわたって実行される先読み予告演出を所定演出の対象としてもよい。この場合、この先読み予告演出が実行されることに応じて、背景画像を通常背景から専用の先読み背景に変化させる演出を実行すると共に、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を開始し、予告対象である保留記憶に対応する可変表示が終了するまで、所定を継続して実行するようにしてもよい。その際、第2の実施の形態のように、予告対象である保留記憶に対応する可変表示が終了するまでの各可変表示において可変表示結果が導出表示される期間では、調整画像を視認不可又は視認困難とすればよい。もしくは、先読み予告演出が実行される期間を、変形例47のように遊技者に認識させたい対象が報知される所定の期間として、調整画像を視認不可又は視認困難としてもよい。
(変形例53)上記実施の形態では、例えば、所定演出に対応する報知演出としてのじゃんけん結果報知演出が実行されることにより、遊技者は可変表示結果が「大当り」となるか否かを認識することができた。換言すれば、上記実施の形態では、例えば、所定演出に対応する報知演出を可変表示終了時まで実行した。しかし、実行される所定演出に応じて、報知演出の実行期間を異ならせてもよい。例えば、報知演出の実行期間を、じゃんけん演出は10秒間、群予告演出は20秒間、第5ステップ演出が実行される高期待度ステップアップ予告演出は30秒間等、期待度の高い所定演出ほど報知演出の実行期間を長くする等してもよい。
(変形例54)上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
(変形例55)また、上記実施の形態においては、演出制御基板12の演出制御用CPU120が、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPU等により、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
(変形例56)上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信するが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例57)上記実施の形態では、遊技媒体となる遊技球を遊技領域に発射して、特別図柄や飾り図柄を可変表示するパチンコ遊技機1に、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である構成等を、設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スロットマシン等の他の遊技機にも、この発明の特徴となる構成や機能を適用することができる。
(変形例58)その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例59)本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(変形例60)そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(変形例61)また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
(変形例62)また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
(変形例63)また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(変形例64)また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
(変形例65)また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
(変形例66)また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、本願発明に係る遊技機は、識別情報の可変表示を行い、可変表示結果を導出表示することが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示を行う表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、複数の態様に変化可能な可動部材(例えば、じゃんけんのグー、チョキ、パーの決まり手に変化可能な指部材311等)と、前記表示手段の表示領域のうち、前記可動部材に対応した表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置にエフェクト画像Eを表示する演出制御用CPU120等)と、少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作(例えば、調整操作等)に応じて演出効果を調整可能な調整手段(例えば、ステップS706、S707の処理を実行する演出制御用CPU120等)と、前記調整手段による調整に対応する調整画像(例えば、図69(B)〜(D)に示す調整結果画像R)を、前記表示手段の表示領域に所定期間(例えば、所定期間T1等)表示する調整画像表示手段(例えば、ステップS708、S703、S704の処理を実行する演出制御用CPU120等)とを備え、前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち可変表示結果が導出表示される期間(例えば、導出表示期間T2)で、前記調整画像を視認不可(例えば、演出制御用CPU120がステップS710〜S712の処理を実行すること等)又は視認困難(例えば、調整画像を半透明表示としたり、点滅表示とすること等)とし、前記所定演出実行手段は、前記可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる。
前記所定演出実行手段は、前記可動部材の変化後の態様を特定可能な所定画像を表示する所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、演出効果を向上させることができる。
演出結果を報知する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示されるじゃんけん結果報知演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を更に備え、前記可動部材は、前記特定演出の演出結果が報知されることに関連して変化し(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示しているかのような演出を実行すること等)、前記所定演出実行手段は、前記特定演出の演出結果が報知されることに関連して前記所定演出を実行可能としてもよい(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、特定演出の演出結果が報知されることに関連して遊技興趣を向上させることができる。
前記所定演出実行手段は、前記可動部材が動作しているか否かにかかわらず前記所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、可動部材に不具合が生じて動作しない場合でも、所定画像を表示する演出により遊技興趣の低下を軽減することができる。
前記可動部材がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段(例えば、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような演出を実行する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記示唆演出実行手段は、前記可動部材がいずれの態様に変化するかに変化するかにかかわらず共通の態様で前記示唆演出を実行可能としてもよい(例えば、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出を実行すること等)。
これにより、示唆演出により可動部材を用いた演出に注目させることができる。
前記可動部材は、動作に応じて屈伸するケーブル(例えば、配線ケーブル414等)を含み、遊技機が起動されたことに関連して、前記ケーブルを屈伸させて慣らすために前記可動部材を動作させる慣らし動作を実行させる制御手段(例えば、演出用模型200のスライド部材410を移動させる慣らし動作を実行するスライド部材慣らし処理を実行する演出制御用CPU120等)を更に備えてもよい。
これにより、ケーブルの影響により可動部材が良好に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
前記調整画像表示手段は、前記表示手段の表示領域における前記調整画像の表示領域の少なくとも一部が可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる(例えば、図59(A)参照)ように表示可能としてもよい。
これにより、可変表示結果の導出表示領域の少なくとも一部と重なる調整画像結果画像を消去するため、可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
エラーの発生に関連してエラー画像を表示可能なエラー画像表示手段を更に備え、前記エラー画像表示手段は、エラー画像を表示するにあたり、可変表示結果が導出表示される期間となってもエラー画像を消去しないようにしてもよい(例えば、図59(D2)参照)。
これにより、エラー画像の視認性を確保することができる。
前記エラー画像表示手段は、前記調整画像の表示よりも優先的にエラー画像を表示可能としてもよい(例えば、ステップS57の処理で、異常報知コマンドを受信した演出制御用CPU120が、当該コマンドが示すエラーが解消されるまでは図59(D1)、(D2)に示すようなエラー画像の表示を継続させること等)。
これにより、エラー画像の視認性を確保することができる。
デモ表示を実行可能なデモ表示手段を更に備え、前記デモ表示手段は、遊技者による調整動作が成された場合にはデモ表示を視認可能に維持し(例えば、図59(B)参照)、遊技者によるメニュー表示動作が成された場合にはデモ表示を消去可能としてもよい(例えば、演出制御用CPU120が、ステップS659、S660、S662の処理を実行すること等)。
これにより、好適にデモ表示を行うことができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、ステップS149の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103等)と、前記決定手段の決定結果に応じて、前記識別情報の可変表示を行い、可変表示結果を導出表示する可変表示制御手段(例えば、ステップS226、S348、S350の処理を実行する演出制御用CPU120等)と、前記識別情報の可変表示の実行中に特定画像を表示する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、ステップS162の変化演出用キャラクタ表示処理を実行する演出制御用CPU120等)とを備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも前記識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に特定画像を表示可能であり(例えば、図57(B)参照)、識別情報の可変表示結果が導出される期間において、該識別情報よりも前方側にて重複する位置では特定画像の表示態様を静止態様とするようにしてもよい(例えば、演出制御用CPU120がステップS199の処理を実行する部分等)。
これにより、表示結果の誤認を防止することができる。
識別情報画像が表示される第1領域(例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rなど)よりも小さく常に視認可能な第2領域(例えば小図柄表示エリア5Vなど)にて、識別情報画像の可変表示に同期して報知情報画像の可変表示を行い表示結果を導出する常時表示手段(例えばステップS226、S350の処理を実行する演出制御用CPU120など)を備えてもよい。
これにより、表示結果の誤認を防止することができる。
決定手段の決定結果に応じて可変表示が開始されることを特定可能な表示制御情報(例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドなど)を出力する情報出力手段(例えばステップS186の処理を実行するCPU103など)を備え、演出実行手段は、表示制御情報の受信を契機として、前記特定演出画像の表示態様を非静止態様としてもよい(例えば演出制御用CPU120がステップS197の処理を実行する部分など)。
これにより、特定演出の違和感を抑制しつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
識別情報画像の可変表示の実行中に該識別情報画像の可変表示に対応する対応表示(例えばアクティブ表示など)を実行可能な対応表示手段(例えばアクティブ表示部AHAなど)と、未だ開始されていない識別情報画像の可変表示に対応する保留表示を行う保留表示手段(例えば第1始動入賞記憶表示エリア5HR、第2始動入賞記憶表示エリア5HLなど)と、保留表示の表示態様を変化させる第1変化演出(例えば保留表示変化演出など)を実行可能な第1変化演出手段(例えばステップS343の処理を実行する演出制御用CPU120など)と、対応表示の表示態様を変化させる第2変化演出(例えばアイコン表示変化演出など)を実行可能な第2変化演出手段(例えばステップS345の処理を実行する演出制御用CPU120など)とを備え、第1変化演出が実行された後に表示される保留表示の表示態様は、第2変化演出が実行された後には前記対応表示の表示態様として表示されない特殊態様(例えば「秘」の表示など)を含んでもよい。
これにより、保留表示の表示態様を特殊態様に変化させる第1変化演出を実行可能としつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
第2変化演出が実行された後に表示される前記対応表示の表示態様は、前記第1変化演出が実行された後には前記保留表示の表示態様として表示されない特殊態様(例えば「チャンス」や「NEXT」、「激熱」の表示など)を含んでもよい。
これにより、対応表示の表示態様を特殊態様に変化させる第2変化演出を実行可能としつつ、表示結果の誤認を防止することができる。
前記特定演出画像は、少なくとも前記識別情報画像の一部よりも前方側の重複する位置に配置可能であり(例えば図60(B)を参照)、前記特定演出実行手段は、前記識別情報画像の表示結果が導出される期間において、該識別情報画像よりも前方側にて重複する位置では前記特定演出画像の表示態様を仮停止態様としてもよい。
これにより、表示結果の誤認を防止しつつ、演出の興趣を向上させることができる。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
3 遊技機用枠
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
6A 普通入賞球装置
6B 普通可変入賞球装置
7 特別可変入賞球装置
8L スピーカ
8R スピーカ
9 遊技効果ランプ
11 主基板
12 演出制御基板
13 音声制御基板
14 ランプ制御基板
15 中継基板
20 普通図柄表示器
21 ゲートスイッチ
22A 第1始動口スイッチ
22B 第2始動口スイッチ
23 カウントスイッチ
31A スティックコントローラ
31B プッシュボタン
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
101 ROM
102 RAM
103 CPU
104 乱数回路
105 I/O
120 演出制御用CPU
121 ROM
122 RAM
123 表示制御部
124 乱数回路
125 I/O

Claims (1)

  1. 識別情報の可変表示を行い、可変表示結果を導出表示することが可能な遊技機であって、
    表示を行う表示手段と、
    複数の態様に変化可能な可動部材と、
    前記表示手段の表示領域のうち、前記可動部材に対応した表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段と、
    少なくとも可変表示の実行中に、遊技者による調整動作に応じて演出効果を調整可能な調整手段と、
    前記調整手段による調整に対応する調整画像を、前記表示手段の表示領域に所定期間表示する調整画像表示手段と
    を備え、
    前記調整画像表示手段は、前記所定期間内に可変表示結果が導出表示される場合に、該所定期間のうち可変表示結果が導出表示される期間で、前記調整画像を視認不可又は視認困難とし、
    前記所定演出実行手段は、前記可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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