JP2017217405A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めること。
【解決手段】遊技を行うための遊技機であって、表示を行う表示手段と、複数の態様に変化可能な可動部材と、表示手段の表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段とを備え、所定演出実行手段は、視認性が低い第1態様で所定画像を表示した後に第1態様よりも視認性が高い第2態様で所定画像を表示する第1所定演出と、表示手段の表示領域における可動部材に対応した表示領域に可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する第2所定演出とを実行可能である。
【選択図】図32

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、表示手段と可動部材とを備えた遊技機がある。こうした遊技機では、可動部材が表示手段と重なる位置まで進出したときに、表示手段に所定画像が表示され、可動部材の動作を強調するようにしたものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2013−099572号公報
特許文献1に記載の技術では、可動部材の動作を強調するために大まかな所定画像を表示しているに過ぎず、可動部材を用いた演出による遊技興趣を十分に高めることができない。
この発明は、上記実情に鑑みて成されたものであり、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる遊技機の提供を目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技を行うための遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示を行う表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、複数の態様に変化可能な可動部材(例えば、じゃんけんのグー、チョキ、パーの決まり手に変化可能な指部材311等)と、前記表示手段の表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段とを備え、前記所定演出実行手段は、視認性が低い第1態様(例えば、図76(C)や図76(D)に示したような視認性の低い表示態様等)で所定画像を表示した後に前記第1態様よりも視認性が高い第2態様(例えば、図76(E)に示したような視認性の高い表示態様等)で所定画像を表示する第1所定演出と、前記表示手段の表示領域における前記可動部材に対応した表示領域に前記可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する第2所定演出(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)とを実行可能である。
このような構成においては、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、前記所定演出実行手段は、前記第2所定演出として、前記可動部材の変化後の態様を特定可能な所定画像を表示する所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、演出効果を向上させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、演出結果を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示されるじゃんけん結果報知演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を更に備え、前記可動部材は、前記報知演出の演出結果が報知されることに関連して変化し(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示しているかのような演出を実行すること等)、前記所定演出実行手段は、前記報知演出の演出結果が報知されることに関連して前記第2所定演出を実行可能としてもよい(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、報知演出の演出結果が報知されることに関連して遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれかの遊技機において、前記所定演出実行手段は、前記可動部材が動作しているか否かにかかわらず前記第2所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
このような構成においては、可動部材に不具合が生じて動作しない場合でも、所定画像を表示する演出により遊技興趣の低下を軽減することができる。
(5)上記(1)から(4)のうちいずれかの遊技機において、前記可動部材がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような演出を実行する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記示唆演出実行手段は、前記可動部材がいずれの態様に変化するかに変化するかにかかわらず共通の態様で前記示唆演出を実行可能としてもよい(例えば、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出を実行すること等)。
このような構成においては、示唆演出により可動部材を用いた演出に注目させることができる。
(6)上記(1)から(5)のうちいずれかの遊技機において、前記可動部材は、動作に応じて屈伸するケーブル(例えば、配線ケーブル414等)を含み、遊技機が起動されたことに関連して、前記ケーブルを屈伸させて慣らすために前記可動部材を動作させる慣らし動作を実行させる制御手段(例えば、演出用模型200のスライド部材410を移動させる慣らし動作を実行するスライド部材慣らし処理を実行する演出制御用CPU120等)を更に備えてもよい。
このような構成においては、ケーブルの影響により可動部材が良好に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
(7)上記(1)から(6)のうちいずれかの遊技機において、前記表示手段の表示領域における可変表示の表示結果を導出する所定領域において、演出効果を調整するための調整表示を実行可能な調整表示実行手段(例えば、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記調整表示実行手段は、可変表示の表示結果が導出されることに関連して、前記所定領域における調整表示の実行を規制可能としてもよい(例えば、可変表示結果の導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去されること等)。
このような構成においては、調整表示が実行される場合でも、可変表示の表示結果の視認性を確保することができる。
(8)上記(1)から(7)のうちいずれかの遊技機において、前記所定演出実行手段は、前記第1所定演出の演出結果として所定画像を表示可能で、前記第1所定演出において当該第1所定演出の演出結果にかかわらず共通の態様である共通部分(例えば、図76におけるカード画像の左側のキャラクタ画像、指の画像等)と、演出結果に応じて異なる態様である特有部分(例えば、図76におけるカード画像等)とを含む所定画像を表示可能であり、前記第1所定演出として、前記特有部分の視認性が低い第1態様で所定画像を表示した後に前記第1態様よりも前記特有部分の視認性が高い第2態様で所定画像を表示可能としてもよい。
このような構成においては、所定画像の特有部分に注目させることができ、表示された所定画像のうち注目すべき部分を分かりやすくできる。
(9)上記(1)から(8)のうちいずれかの遊技機において、前記所定演出実行手段は、前記第1所定演出として、前記第2態様で所定画像を表示した後に、前記第1態様で所定画像を表示し、その後、前記第2態様で所定演像を表示可能としてもよい(例えば、図76(B)に示したような視認性の高い表示態様でカード画像を表示した後に、図76(C)や図76(D)に示したような視認性の低い表示態様でカード画像を表示し、その後、図76(E)に示したような視認性の高い表示態様でカード画像を表示すること等)。
このような構成においては、所定画像に注目させることができる。
(10)上記(1)から(9)のうちいずれかの遊技機において、前記第2態様の所定画像を記憶する記憶手段(例えば、ROM121等)を更に備え、前記第1態様の所定画像は、前記記憶手段に記憶されている前記第2態様の所定画像から生成可能としてもよい(例えば、ガウシアンフィルタ等のぼかしフィルタを用いて生成することや、ピクセル化によって(モザイク処理を施して)生成すること等)。
このような構成においては、容量を削減することができる。
(11)上記(1)から(10)のうちいずれかの遊技機において、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、高ベース状態、高確状態等)に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、特別図柄通常処理(図55)において特図表示結果を決定する処理(ステップS150)や大当り種別を決定する処理(ステップS153)等)と、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記表示手段の表示領域(例えば、画像表示装置5の表示領域等)において識別情報の可変表示を行い停止表示させる可変表示制御手段(例えば、可変表示開始設定処理(図68)において変動パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする処理(ステップS532)や、可変表示開始設定処理においてセットされた演出制御パターンに基づいて、可変表示中演出処理(図69)において飾り図柄を可変表示させる処理(ステップS542)等)とを更に備え、前記表示手段は、特定表示領域(例えば、有効ライン(図72(A)にて実線にて示した中段ラインa、上段ラインb、下段ラインc、右上がりラインd、右下がりラインe)上の領域)と非特定表示領域(例えば、無効ライン(図72(A)にて破線にて示した枠外上ラインf、枠外下ラインg)上の領域)とを含み、前記可変表示制御手段は、第1状態(例えば、時短制御が行われない状態(例えば低ベース状態)や、保留記憶数が少ない状態等)では、前記非特定表示領域に視認可能な態様で識別情報を停止表示させ、前記第1状態よりも識別情報を停止表示させるまでの時間が短縮される割合が高い第2状態(例えば、時短制御が行われる状態(例えば高ベース状態)や、保留記憶数が多い状態等)では、前記非特定表示領域に視認不可能又は視認困難な態様で識別情報を停止表示させてもよい(例えば、図74(A)や図74(C)に示すように、高ベース状態では、無効ライン上には飾り図柄を停止表示させないことや、高ベース状態では、飾り図柄は、半透明や目立たない色で無効ライン上に停止表示すること等)。
このような構成においては、識別情報が認識し易くなる。
(12)上記(11)の遊技機において、識別情報の可変表示の実行中に特定画像(例えば、図60や図75に示したチャンスゾーン演出画像等)を表示する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、可変表示中演出処理(図69)のステップS544の処理や、特図当り待ち処理(図70、図71)のステップS732、S733の処理等)を更に備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に特定画像を表示可能であり(例えば、図75に示すように配置可能)、識別情報が停止表示している少なくとも一部の期間において、特定画像を静止態様で表示可能としてもよい(例えば、図75(C)や図75(E)に示すようにチャンスゾーン演出画像を静止態様で表示すること等)。
このような構成においては、識別情報が認識し易くなる。
(13)上記(11)又は(12)の遊技機において、前記可変表示制御手段は、前記非特定表示領域(例えば、無効ライン上の領域)において視認可能な態様で識別情報の可変表示を実行可能としてもよい(例えば、図73(B)に示すように、低ベース状態では無効ライン上の領域で視認可能な態様で飾り図柄を可変表示することや、図74(B1)に示すように、高ベース状態では無効ライン上の領域で視認可能な態様で飾り図柄を可変表示すること等)。
このような構成においては、可変表示中の興趣を向上させることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 駆動装置の斜視図である。 駆動装置の斜視図である。 駆動装置の斜視図である。 演出用模型の動作例を示す図である。 演出用模型の動作例を示す図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例等を示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動パターンを例示する図である。 変動パターン種別を例示する図である。 特図表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン種別決定テーブルの構成例を示す図である。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図等である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時判定結果指定コマンドの構成例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 じゃんけん演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 今回の可変表示結果や保留内大当り判定の有無に応じたじゃんけん演出パターンの決定割合等を示す図である。 じゃんけん演出における演出動作タイミングを示す図である。 じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。 じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。 じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。 調整結果画像等の表示例を示す図である。 調整結果画像の表示時間と可変表示結果の導出表示期間との関係等を示すタイミングチャートである。 演出動作例を示す図である。 第2の実施の形態によるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御コマンドの内容の一例などを示す説明図である。 主基板の側にてカウントされる遊技用乱数を例示する説明図である。 変動カテゴリ及び変動パターンの一例を説明する説明図である。 表示結果決定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 遊技制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図である。 演出制御パターンの構成例等を示す図である。 演出制御用データ保持エリアの構成例を示すブロック図などである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理における始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞時処理の一例を示すフローチャートである。 入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートなどである。 変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。 変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。 画像表示装置5に表示される各種画像について説明する説明図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 入賞時演出決定処理の一例を示すフローチャートである。 保留等演出決定処理を説明する説明図である。 保留等演出パターン等を説明する説明図である。 チャンスゾーン演出決定処理を説明する説明図である。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。 画像表示装置の表示領域における表示動作例を示す図である。 画像表示装置の表示領域における表示動作例を示す図である。 画像表示装置の表示領域における表示動作例を示す図である。 画像表示装置の表示領域における表示動作例を示す図である。 画像表示装置の表示領域における表示動作例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、第1の実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは共に、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じであってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字を可変表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組み合わせやハズレとなる組み合わせ等、適当な数の組み合わせを構成可能であれば、何種類であってもよい。
飾り図柄の可変表示が開始された後、可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hと共に、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図7に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第1始動領域とは異なる始動領域としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い、又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図7に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図7に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図7に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図7に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による指示操作を、機械的、電気的、あるいは電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
画像表示装置5の向かって右側には、後述するじゃんけん演出の自キャラクタとして利用される、所定のキャラクタの容姿を模した演出用模型200が設けられている。演出用模型200は、所定のキャラクタの右腕を除く容姿を模した本体部材210と、本体部材210の裏側に設けられた駆動装置400に駆動されて動作する、所定のキャラクタの右腕を模した腕部材300とから成る。
図2〜4は、本実施の形態における駆動装置400の斜視図である。具体的には、図2は、駆動装置400に腕部材300が取り付けられた状態を示す。図3及び図4は、駆動装置400に腕部材300が取り付けられていない状態を示しており、図3は腕部材300が本体部材210に隠れて遊技者から視認不可能又は視認困難な第1位置にあるときの状態を示し、図4は腕部材300が本体部材210の左側に延びて遊技者から視認可能な第2位置にあるときの状態を示す。
駆動装置400は、大別して、腕部材300が取り付けられるスライド部材410と、スライド部材410をスライド可能に支持するガイド部材420と、スライド部材410をスライドさせるためのラック・アンド・ピニオン機構430とから構成されている。
スライド部材410には、腕部材300を回動させるための駆動モータ411が設けられている。そして、駆動モータ411の駆動軸には、腕部材300を取り付けるための取付アーム412が固定されている。腕部材300は、その一端が取付アーム412に取り付けられることにより駆動モータ411に軸支され、駆動軸周りに回動可能である。
スライド部材410は、遊技者から見て左右方向にスライド可能に、ガイド部材420に支持されている。ガイド部材420には、左右方向に沿ってガイド溝421が形成されている。ガイド部材420には、スライド部材410の内側に回転自在に軸支されたガイドローラ413がガイド溝421の内部に配されている。ガイドローラ413は、スライド部材410の移動の際、ガイド溝421に接触することで回転可能とされている。
また、スライド部材410は、ラック・アンド・ピニオン機構430を構成するラックギア431に固定されており、ラック・アンド・ピニオン機構430を構成するピニオンギア432が回転してラックギア431が水平方向に動くことにより、ガイド420に沿って第1位置と第2位置との間をスライドする。その際、ガイドローラ413がガイド溝421に接触して回転することにより、スライド部材410とガイド部材420との間の摩擦を低減し、スライド部材410を滑らかにスライドさせることができる。
また、スライド部材410には、配線ケーブル414を接続するためのコネクタ415が設けられている。配線ケーブル414は、駆動モータ411や後述する巻取リール313等の電気部品に電力を供給するための配線や、駆動モータ411等の電気部品を制御するための制御信号を伝送するための配線等の複数の配線が束ねられたものである。配線ケーブル414は、その一端がコネクタ415に接続され、他端が所定の電源基板や図7に示す演出制御基板12等に接続されている。また、配線ケーブル414の中程には、配線ケーブル414を構成する複数の配線を所定位置に押さえ付けるための押さえ部材416が設けられている。
このような構成により、スライド部材410を第2位置までスライドさせることで、図5(A)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタが右腕を前に突き出したかのような腕部材300の動作による演出を行うことができる。更に取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させることで、図5(B)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタが右腕を振っているかのような腕部材300の動作による演出を行うことができる。
また、腕部材300の先端には、手の形状を模した手部材310が設けられている。そして、手部材310の先端には、親指、人差し指、中指、薬指、小指をそれぞれ模した親指部材311A、人差し指部材311B、中指部材311C、薬指部材311D、小指部材311E(以下、指部材311と総称する)が設けられている。
各指部材311の内側には、指の関節部分に対応する位置に設けられ、図示しない複数のヒンジと、ヒンジのそれぞれに設けられヒンジの回転軸周りにヒンジを付勢する図示しないバネとを備えている。このような構成により、バネに付勢されて、関節部分に対応する位置で各指部材311が手部材311の掌の側に折り曲げられることで、図6(A)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのグーの決まり手を出しているような演出を行うことができる。
また、親指部材311A、人差し指部材311B、中指部材311C、薬指部材311D、小指部材311Eの内側には、バネに付勢されて折り曲げられた指部材311を開くように伸ばすためのワイヤー312A〜312E(以下、ワイヤー312と総称する)がそれぞれ設けられている。これらのワイヤー312は、その一端が指部材311の先端に固定されており、他端が腕部材300の内側に設けられた複数の巻取リール313A〜313C(以下、巻取リール313と総称する)のうちのいずれかに巻取可能に接続されている。
具体的には、巻取リール313Aには、親指部材311Aに対応して設けられたワイヤー312Aが接続されている。また、巻取リール313Bには、人差し指部材311B及び中指部材311Cに対応してそれぞれ設けられたワイヤー312B、312Cが接続されている。また、巻取リール313Cには、薬指部材311D及び小指部材311Eに対応してそれぞれ設けられたワイヤー312D、312Eが接続されている。
このような構成により、巻取リール313Bによりワイヤー312B、312Cがそれぞれ巻き取られて、人差し指部材311B及び中指部材311Cが開くように伸びることで、図6(B)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのチョキの決まり手を出しているような演出を行うことができる。また、全ての巻取リール313により全てのワイヤー312がそれぞれ巻き取られて、全ての指部材311が開くように伸びることで、図6(C)に示すように、あたかも、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのパーの決まり手を出しているような演出を行うことができる。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図7に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過した遊技球が図7に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される始動入賞の発生等により第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過した遊技球が図7に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される始動入賞の発生等により第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンドを所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」又は「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が所定の上限時間が経過するまでの期間、あるいは所定個数の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口が閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限回数が比較的に多い回数となる大当り遊技状態は、長期開放大当り状態ともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態とする上限回数が比較的に少ない回数となる大当り遊技状態は、短期開放大当り状態ともいう。なお、長期開放大当り状態は第1特定遊技状態ともいい、短期開放大当り状態は第2特定遊技状態ともいう。また、この実施の形態では、ラウンドの実行回数が「16」となる大当り遊技状態を16R大当り状態ともいう一方、ラウンドの実行回数が「6」となる大当り状態を6R大当り状態ともいう。
大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す図柄は16R大当り図柄となり、「3」の数字を示す特別図柄は6R大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として16R大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が導出された後には、長期開放大当り状態としての16R大当り状態に制御される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄として6R大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が導出された後には、短期開放大当り状態としての6R大当り状態に制御される。
特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が16R大当り図柄となったことに基づく16R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に多い「16」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に長期なものとなる。そのため、16R大当り状態では、大入賞口を多くの遊技球が通過し易い。これに対して、特図ゲームにおける可変表示結果としての確定特別図柄が6R大当り図柄となったことに基づく6R大当り状態では、大入賞口が開放状態となるラウンドの上限回数として比較的に少ない「6」が設定されることから、大当り遊技状態が開始されてから終了するまでに大入賞口が開放状態となる実質的な期間が比較的に短期なものとなる。そのため、6R大当り状態では、16R大当り状態よりも少ない遊技球しか大入賞口を通過させることができない。こうして、長期開放大当り状態となる16R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。一方、短期開放大当り状態となる6R大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる。
大入賞口を第1状態とするラウンドの実行回数に応じて遊技球の通過し易さを異ならせるものに限定されず、例えば大入賞口を第1状態とする期間に応じて遊技球の通過し易さを異ならせるようにしてもよい。一例として、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限期間が経過するまでの期間、あるいは第1個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。一方、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉は、第1期間よりも短い第2期間となる所定の上限期間が経過するまでの期間、あるいは第2個数の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で開放状態に変化させる制御を行う。
大当り遊技状態であるときに実行される全部のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で変化させる第1大当り状態と、大当り遊技状態であるときに実行される一部のラウンドにて大入賞口を第2変化態様で変化させる第2大当り状態とを設けてもよい。一例として、第1大当り状態と第2大当り状態は、いずれもラウンドの上限回数が「16」であるものの、第1大当り状態では16回のラウンドの全部にて大入賞口を第1変化態様で開放状態に変化させる一方、第2大当り状態では16回のラウンドのうち6回のラウンドにて大入賞口を第1変化態様で開放状態に変化させた後、残り10回のラウンドでは大入賞口を第2変化態様で開放状態に変化させてもよい。このように、第1大当り状態であるときには、大入賞口を遊技球が通過し易い第1変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われる一方、第2大当り状態であるときには、所定期間にて大入賞口を遊技球が通過し難い第2変化態様で、第1状態と第2状態とに変化させる制御が行われてもよい。
例えば16R大当り状態における遊技のように、多数の遊技球が大入賞口を通過し易い遊技状態における遊技は、6R大当り状態における所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利状態となる。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、大当り遊技状態として6R大当り状態と16R大当り状態のいずれに制御されるかに応じて、所定遊技と、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技とを実行可能である。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示状態、あるいは「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作のいずれか、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせといった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
この実施の形態では、一例として、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示態様等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」や「擬似連」といった可変表示演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、あるいは「滑り」や「擬似連」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、所定の大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が同一である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。
確定特別図柄として導出される特別図柄が16R大当り図柄と6R大当り図柄のいずれであるかに応じて、大当り組み合わせとして停止表示される飾り図柄を異ならせてもよい。一例として、16R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、「1」〜「8」の飾り図柄の全部を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択される一方、6R大当り図柄が確定特別図柄として導出される場合には、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄を対象として、大当り組み合わせで停止表示する飾り図柄が選択されてもよい。この場合、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されることにより、16R大当り状態となることが確定的に報知される。一方、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の飾り図柄のいずれかが大当り組み合わせで停止表示されたときには、16R大当り状態となるか6R大当り状態となるかを遊技者が認識不可能又は認識困難となる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が6R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第1大当り」の可変表示態様と称される。一方、特図ゲームにおける確定特別図柄が16R大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいはリーチ演出が実行されずに、大当り組み合わせの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「第2大当り」の可変表示態様と称される。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示中といった所定期間にて、可変表示中演出となるじゃんけん演出が実行される。じゃんけん演出では、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタとじゃんけんをするような演出が行われる。一例として、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに勝ったときには、可変表示結果が「大当り」となることを、遊技者が認識可能に報知する。一方、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに負けたときには、可変表示結果が「ハズレ」となることを、遊技者が認識可能に報知する。じゃんけんの結果を報知する演出は、じゃんけん結果報知演出ともいう。このように、じゃんけん演出には、じゃんけん中演出と、じゃんけん結果報知演出とが含まれていればよい。この実施の形態では、例えば対戦相手キャラクタがいずれのキャラクタであるかに応じて、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんに勝つ可能性を異ならせている。
この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態に制御される。確変制御が行われることにより、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。
大当り遊技状態が終了した後には、確変制御と共に、あるいは確変制御とは別個に、時短制御が行われてもよい。時短制御が行われることにより、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間が短縮される。時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口を遊技球が通過し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御と称される。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいう。時短制御と高開放制御は、それらの開始と終了が同時に行われる一方で、確変制御の開始と終了は、時短制御や高開放制御の開始や終了とは連動しなくてよい。
確変制御は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了すればよい。但し、可変表示結果が再び「大当り」となった場合には、大当り遊技状態の終了後、更に確変制御が行われる確変状態となればよい。時短制御は、確変制御と共に終了してもよい。あるいは、確変制御が終了するより前、もしくは確変制御が終了した後を含めて、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が再び「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、時短制御を終了してもよい。
確変制御と共に時短制御が行われる確変状態は、高確高ベース状態とも称される。また、確変制御のみが行われて時短制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。更に、確変制御が行われずに時短制御のみが行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御と時短制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。このように、確変状態のうちには、確変制御と共に時短制御が行われる高確高ベース状態の他に、確変制御のみが行われて時短制御が行われない高確低ベース状態が含まれていてもよい。
確変状態や時短状態において確変制御や時短制御及び高開放制御が行われるときには、各特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる確率が通常よりも高くなることや、各特図ゲームにおける特図変動時間が短縮されると共に第2開始条件が成立し易くなることにより、通常状態に比べて大当り遊技状態となり易くなる。こうした通常状態に比べて大当り遊技状態となり易く遊技者にとって有利な遊技状態は、有利状態としての大当り遊技状態とは異なる「特別遊技状態」と称される。なお、確変状態は第1特別遊技状態ともいう一方、時短状態は第2特別遊技状態ともいう。また、時短制御に伴い高開放制御が行われる確変状態や時短状態は、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い有利変化態様で普通可変入賞球装置6Bの可動部材が通常開放状態と拡大開放状態とに変化する「有利状態」ということもあれば、「高ベース状態」ということもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図7に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9、及び演出用模型200といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯動作の全部又は一部、演出用模型200における所定動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、遊技効果ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図7に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンド、演出用模型200における所定動作を制御するために用いられる演出用模型制御コマンドが含まれている。
図8(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図8(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかの決定結果や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第1大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「第2大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の変動停止を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生時における所定の判定結果を指定する入賞時判定結果指定コマンドである。この実施の形態では、始動入賞の発生時に抽出した所定の乱数値について、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定し、その判定結果に応じて異なるデータが、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして設定される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば6R大当り状態や16R大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB0XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンドB000Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンドB001Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンドB002Hを時短制御と確変制御が共に行われる遊技状態に対応した第3遊技状態指定コマンドとする。
コマンドC1XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、始動入賞記憶表示エリア5H等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過することにより第1始動入賞が発生したときに、第1始動条件が成立したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過することにより第2始動入賞が発生したときに、第2始動条件が成立したことに基づいて、主基板11から演出制御基板12へと送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されること等に対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動入賞が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知するものとして送信される。
この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定すると共に、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。なお、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンドを送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドと共に、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて合計保留記憶数通知コマンドを送信する場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する始動口入賞指定コマンドを送信するようにしてもよい。
この実施の形態では、始動入賞判定処理において、始動入賞の発生に基づき抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1がいずれの数値範囲に含まれるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに、乱数値MR1の判定結果を指定する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに基づいて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを認識できる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図9は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図9に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4、普図表示結果決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図16に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「99」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「250」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「0」〜「996」の範囲の値をとる。普図表示結果決定用の乱数値MR5は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「2」〜「12」の範囲の値をとる。
図10は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターンと称され、可変表示結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターンと称される。
非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα又はスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。
図11は、この実施の形態における変動パターン種別を示している。図10に示す各変動パターンは、図11に示す複数の変動パターン種別のうち、少なくとも1つの変動パターン種別に含まれている。即ち、各変動パターン種別は、例えば飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作の態様等に基づいて分類された単一又は複数の変動パターンを含むように構成されていればよい。
一例として、複数の変動パターンをリーチ演出の種類で分類して、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない変動パターンが含まれる変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターンが含まれる変動パターン種別とに分ければよい。また、スーパーリーチを伴う変動パターンについては、リーチ演出の内容に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。あるいは、所定の可変表示演出が実行されるか否か等に応じて、異なる変動パターン種別に分類されるようにしてもよい。他の一例として、複数の変動パターンを飾り図柄の可変表示時間等に応じて、分類してもよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図11に示すように、各変動パターン種別には、可変表示態様や可変表示の内容に応じて、1つ又は複数の変動パターンが分類される。図5に示す変動パターンの具体的な分類については、例えば図15に示すような変動パターン決定テーブル133の設定から、特定することができる。即ち、変動パターン決定テーブル133において、各変動パターン種別に応じて決定値が割り当てられた変動パターンは、その変動パターン種別に含まれるように分類されている。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図10に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
図12は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブル130の構成例を示している。特図表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
特図表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1において確変制御が行われない遊技状態であるか、確変制御が行われる遊技状態であるかという確変制御の有無に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。特図表示結果決定テーブル130において、複数種類の特図表示結果に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対応した決定用データとなっている。
図12に示す特図表示結果決定テーブル130の設定例では、遊技状態が確変状態である場合の「確変制御あり」に対応して、通常状態又は時短状態である場合の「確変制御なし」よりも多くの決定値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、確変制御が行われない通常状態又は時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。即ち、特図表示結果決定テーブル130における決定用データは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、特図表示結果決定テーブル130において同一のテーブルデータを参照して特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対応する決定値の割り当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果に対する決定値の割り当てを異ならせてもよい。
図13は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「第1大当り」又は「第2大当り」といった大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131において、複数種類の大当り種別に割り当てられた決定値を示すテーブルデータは、短期開放大当り状態としての6R大当り状態に制御するか長期開放大当り状態としての16R大当り状態に制御するかの決定結果に対応した決定用データとなっている。例えば、「第1大当り」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、6R大当り状態に制御するとの決定結果に対応する一方で、「第2大当り」の大当り種別に割り当てられている決定値を示すテーブルデータは、16R大当り状態に制御するとの決定結果に対応している。大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を、決定された大当り種別に対応する値に設定するためのテーブルデータを含んでいてもよい。
図13に示す大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「第1大当り」又は「第2大当り」の大当り種別に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「第1大当り」又は「第2大当り」に決定する割合を、異ならせることができる。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかに応じて、大当り種別決定テーブル131において異なるテーブルデータを参照して大当り種別が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、複数種類の大当り種別に対する決定値の割り当てが同一のテーブルデータを用意してもよい。
図14は、ROM101に記憶される変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、変動パターン種別決定テーブルとして、図14(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル132Aと、図14(B)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、図14(C)に示すハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとが、予め用意されている。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aは、特図表示結果を「大当り」にすると決定されたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別の決定結果が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3と比較される数値が、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3のいずれかに割り当てられている。大当り変動パターン種別決定テーブル132Aでは、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。例えば、大当り種別が「第1大当り」である場合と「第2大当り」である場合とでは、変動パターン種別CA3−1〜変動パターン種別CA3−3に対する決定値の割り当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
大当り変動パターン種別決定テーブル132Aにおける決定値は、大当り種別が複数種類のいずれに決定されたかに応じて、異なる変動パターン種別に決定されるように、各変動パターン種別に割り当てられる部分があってもよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」である場合には決定値が割り当てられない特定の変動パターン種別に対して、大当り種別が「第2大当り」である場合にのみ所定の決定値が割り当てられてもよい。これにより、所定の大当り種別に決定された場合には、所定の大当り種別以外に決定された場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、各変動パターン種別に対する決定値の割り当てを異ならせるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。また、大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれかに決定された場合に、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や確変状態、時短状態のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられるようにしてもよい。これにより、遊技状態が複数種類のいずれであるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bと、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここで、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bは、例えば遊技状態が通常状態であるときに使用テーブルとして選択される。これに対して、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cは、例えば遊技状態が確変状態や時短状態であるときに、時短制御が行われていることに対応する使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、互いに各変動パターン種別に決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターン種別に割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bとハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cとでは、異なる変動パターン種別に決定値が割り当てられている部分がある。これにより、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態において時短制御中であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することができる。
図15は、ROM101に記憶される変動パターン決定テーブル133の構成例を示している。変動パターン決定テーブル133は、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。変動パターン決定テーブル133では、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値が、単一又は複数の変動パターンに割り当てられている。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図16に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図16に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部154には、遊技用乱数の一部又は全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2〜MR5を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図7に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図7に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、演出用模型200に対して制御信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図7に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータ等が記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出等における演出表示動作、あるいは飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。
図17(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。特図変動時演出制御パターンや各種演出制御パターンといった、それぞれの演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった、発光体の点灯動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、発光体の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。可動部材制御データには、例えば駆動モータ411の動作態様を示すデータといった、演出用模型200の電気部品の動作態様を示すデータが含まれている。即ち、可動部材制御データは、演出用模型200の電気部品の動作態様を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図17(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8L、8Rから音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体を点滅させる制御を行う。また、可動部材制御データにより指定される態様で演出用模型200の電気部品を動作させる制御を行うと共に、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図17(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示を開始するとき等に、変動パターン指定コマンドに示された変動パターン等に基づいて演出制御パターンをセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出又は大当り中演出といった所定演出の実行を開始するとき等に、対応する演出制御パターンをセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜演出制御プロセスタイマ判定値#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13等に対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図7に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図18(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図18(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
この実施の形態では、図18(B1)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aと、図18(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bとを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2特図保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。
第1始動入賞口への始動入賞があったときには、第1保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、第2保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドといった複数のコマンドが1セットとなり、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時コマンドバッファ194Aには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。第2始動入賞時コマンドバッファ194Bには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットのコマンドを対応付けて記憶できるように格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信したコマンドを、その受信順序に従って第1始動入賞時コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの空き領域に格納していく。例えば、第1始動入賞に基づく第1保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aのバッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第1保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。一方、第2始動入賞に基づく第2保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのバッファ番号「1」〜「4」に対応する格納領域における空き領域の先頭に、第2保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順番で格納していく。
第1始動入賞や第2始動入賞の発生時には、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順にコマンド送信が行われる。したがって、コマンド受信が正常に行われれば、図18(B1)及び(B2)に示すようなバッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果指定コマンドの順に格納されていくことになる。なお、図18(B1)ではバッファ番号「1」及び「2」に対応する格納領域にてコマンドが格納され、図18(B2)ではバッファ番号「1」〜「3」に対応する格納領域にてコマンドが格納されている。
第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図18(B1)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされると共に、バッファ番号「3」や「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」や「3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
図18(B2)に示す第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのうち、バッファ番号「3」に対応した領域については、第2保留記憶数通知コマンドにより通知された第2特図保留記憶数が「1」となり不整合が生じた場合の例が示されている。即ち、第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数よりもバッファ番号の方が大きな値になっており、主基板11から通知された第2特図保留記憶数が第2入賞時コマンドバッファ194Bの記憶内容から特定される第2特図保留記憶数と矛盾している。なお、飾り図柄の可変表示が開始されるときには各コマンドのシフトが行われることから、保留記憶数通知コマンドで通知された特図保留記憶数よりもバッファ番号が小さな値になっても直ちに矛盾とはならない。但し、コマンドの受信時点における相違は矛盾となり得る。
例えば大当り遊技状態に制御されているときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに格納されている始動入賞時のコマンドに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる特図ゲームが保留記憶されているか否かの判定が行われる。こうした保留内大当り判定の結果に応じて異なる割合で、大当り中演出における演出態様が決定される。このとき、始動入賞時のコマンドに取りこぼしや不整合が発生した場合には、保留内大当り判定がなかったものとして演出態様が決定される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図19のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図19に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図20は、特別図柄プロセス処理として、図19に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図21は、始動入賞判定処理として、図20のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図21に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが属する変動パターン種別を決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部又は全部を示す数値データを抽出する。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図19に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理に続いて、ステップS209の処理により抽出した数値データに示される特図表示結果決定用の乱数値MR1が、予め設定した複数の数値範囲のいずれに含まれるかを判定する(ステップS212)。この実施の形態では、複数の数値範囲として、「8001」〜「8437」の範囲、「8438」〜「11277」の範囲、及びこれら以外の範囲が予め設定されている。一例として、ステップS212の処理では、それぞれの数値範囲における最小値と最大値とを設定して、ステップS209の処理により抽出した乱数値MR1との比較により、いずれの数値範囲内に含まれるかを判定できればよい。
ステップS212の処理を実行した後には、入賞時判定結果指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS213)。図22は、ステップS213の処理にて送信設定が行われる入賞時判定結果指定コマンドの構成例を示している。図22に示す入賞時判定結果指定コマンドでは、ステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1が複数の数値範囲のうちいずれに含まれるかの判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド9500Hは、乱数値MR1が「8001」〜「8437」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第1指定コマンドである。コマンド9501Hは、乱数値MR1が「8438」〜「11277」の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第2指定コマンドである。コマンド9502Hは、乱数値MR1が上記以外の範囲内に含まれることを示す入賞時判定結果第3指定コマンドである。
この実施の形態では、図12に示すように、パチンコ遊技機1において確変制御が行われているか否かにかかわらず、乱数値MR1が「8001」〜「8437」の値のいずれかであれば、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第1指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらず可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。乱数値MR1が「8438」〜「11277」の値のいずれかであれば、パチンコ遊技機1において確変制御が行われている場合に限り、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、入賞時判定結果第2指定コマンドは、遊技状態が確変状態であるときに可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御すると決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。入賞時判定結果第3指定コマンドは、可変表示結果が「ハズレ」となり大当り遊技状態には制御しないと決定されることを、演出制御基板12の側において特定可能となるように指定する。
ステップS213の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS214)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS214;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS214;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS216)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
こうした始動入賞判定処理では、ステップS211の処理を実行した後に、ステップS213の処理を実行する。これらの処理が実行されてから、図19に示すステップS17のコマンド制御処理を実行することにより、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件や第2始動条件が成立したときには、保留記憶数通知コマンド及び入賞時判定結果指定コマンドという2つのコマンドが1セットとして、1タイマ割込み内に一括して送信される。なお、1タイマ割込み内に一括して送信されるものに限定されず、タイマ割込み毎にステップS17のコマンド制御処理により1つずつコマンドが順次に送信されてもよい。
図20のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄や特別図柄及び飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンが決定される。即ち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行される毎に、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。このときには、例えば大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「6回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「第2大当り」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定すると共に、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「16回」に設定することにより、長期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理等を実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理等が含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理等が含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図23は、特別図柄通常処理として、図20のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS231の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、特図表示結果決定テーブル130を選択してセットする(ステップS239)。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」又は「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。このときには、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた確変フラグの状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態であるか否かを特定すればよい。確変フラグは、確変制御が行われる確変状態に制御されるときにオン状態にセットされる。一方、確変制御が終了するときには、確変フラグがクリアされてオフ状態となる。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;YES)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。こうしてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データが「第1大当り」又は「第2大当り」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値を設定すること等により(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「第1大当り」であれば大当り種別バッファ値を「1」とし、「第2大当り」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合や(ステップS241;NO)、ステップS245の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS246)。一例として、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」又は「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。即ち、大当り種別を「第1大当り」とする決定結果に応じて、6R大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第2大当り」とする決定結果に応じて、16R大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS246にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図24は、変動パターン設定処理として、図20のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図24に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;YES)、変動パターン種別を複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを選択してセットする(ステップS262)。また、例えば遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ること等により、大当り種別が「第1大当り」又は「第2大当り」のいずれであるかを特定する(ステップS263)。
ステップS261にて大当りフラグがオフであるときには(ステップS261;NO)、例えば遊技制御フラグ設定部152に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定すること等により、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップS264)。そして、時短制御中ではないときには(ステップS264;NO)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(通常時)132Bを選択してセットする(ステップS265)。ステップS264にて時短制御中である場合には(ステップS264;YES)、ハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cを選択し、変動パターン種別を決定するための使用テーブルにセットする(ステップS266)。なお、ステップS265、S266の処理のいずれかを実行したときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ること等により、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S266の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファ等に格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データ等に基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン種別決定テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS267)。
大当りフラグがオンであるときには、大当り変動パターン種別決定テーブル132Aを構成するテーブルデータのうちから、ステップS263の処理により決定された大当り種別に対応するテーブルデータを選択し、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データに対応する決定値が割り当てられた変動パターン種別を決定できればよい。こうして、ステップS267の処理では、特図表示結果を「大当り」にする決定結果に対応して予め複数用意された変動パターン種別のうちから、いずれかの変動パターン種別に決定できればよい。
大当りフラグがオフであるときには、ステップS267の処理にて変動パターン種別を決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップS267の処理には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップS267にて変動パターン種別を決定した後には、変動パターン決定テーブル133を選択し、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとしてセットする(ステップS268)。続いて、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データに基づき、ステップS268にてセットした変動パターン決定テーブル133を参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。
変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データは、ステップS269の処理が実行されるときに乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタ等から抽出されてもよいし、第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過した遊技球が検出された始動入賞時に抽出されたものを、乱数値MR1〜MR3と共に、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留情報として記憶しておいてもよい。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
図25は、図20のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図25に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図20に示すステップS116の大当り開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;NO)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;YES)、確変制御を開始するための設定を行う(ステップS322)。例えば、CPU103は、確変フラグをオン状態にセットする。そして、確変制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、遊技制御カウンタ設定部154といったRAM102の所定領域に設けられた確変回数カウンタに設定する。
ステップS322の処理に続いて、時短制御を開始するための設定を行う(ステップS323)。例えば、CPU103は、時短フラグをオン状態にセットする。そして、時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値を、遊技制御カウンタ設定部154といったRAM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタに設定する。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に更新してから(ステップS324)、大当り終了処理の実行を終了する。
こうした大当り終了処理により確変制御を開始するための設定が行われた後、第1開始条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図23に示すステップS240の処理にて、確変制御ありに応じた割合で特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かが決定される。そして、図12に示すような特図表示結果決定テーブル130における決定値の割り当てにより、確変制御が行われる確変状態であるときには、確変制御が行われない通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。このように、確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも大当り遊技状態に制御すると決定され易い。
大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、第1開始条件又は第2開始条件の成立に基づき特図ゲームの実行が開始されるときには、図24に示すステップS264の処理にて時短制御中であると判定されることで、ステップS266の処理によりハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cが選択される。そして、図14(C)に示すようなハズレ変動パターン種別決定テーブル(時短制御中)132Cにおける決定値の割り当て等により、時短制御が行われる時短状態であるときには、時短制御が行われない通常状態であるときよりも、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短い変動パターンに決定され易くなる。
また、大当り終了処理により時短制御を開始するための設定が行われた後、図19に示すステップS16の普通図柄プロセス処理では、高開放制御を行うための処理が実行される。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始すると判定されたときには、普図表示結果決定用の乱数値MR5を示す数値データ等に基づき、所定の普図表示結果決定テーブルを参照して、普図表示結果を決定する。ここで、普図表示結果決定テーブルでは、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合に、高開放制御が行われない場合よりも普図表示結果を「普図当り」とする決定が成される割合が高くなるように決定値が普図表示結果に割り当てられている。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となり易くなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果に対応する普図変動時間の決定も行われる。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われない場合よりも普通図柄の可変表示時間が短くなるように設定される。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となる頻度が高まり、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
普図プロセス処理では、普図表示結果を「普図当り」とする場合に、第2始動入賞口を拡大開放状態とする時間である傾動制御時間や拡大開放状態とする回数である傾動制御回数を設定する。このとき、時短フラグがオンに対応して高開放制御が行われる場合には、高開放制御が行われない場合よりも傾動制御時間や傾動制御回数が増加するように設定される。これにより、時短状態において高開放制御が行われる有利状態では、第2始動入賞口が拡大開放状態となる時間や回数が増加することで、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くなる。
図20に示すステップS113の特別図柄停止処理では、特図表示結果が「大当り」となる場合に対応して、確変制御や時短制御を終了するための設定が行われる。例えば、遊技制御フラグ設定部151等に設けられた確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、遊技制御カウンタ設定部154等に設けられた確変回数カウンタや時短回数カウンタをクリアする処理等が実行されればよい。
特別図柄停止処理では、特図表示結果が「ハズレ」となる場合に対応して、時短状態における時短制御や高開放制御を終了させるか否かの判定と、確変状態における確変制御を終了させるか否かの判定とが行われる。例えば、時短回数カウンタの格納値である時短回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、時短回数カウント値が「0」となったときには、時短制御を終了させると判断して、時短フラグをクリアする。また、確変回数カウンタの格納値である確変回数カウント値が「0」以外であるときに、そのカウント値を1減算するように更新して、減算後のカウント値が「0」となったか否かを判定する。そして、確変回数カウント値が「0」となったときには、確変制御を終了させると判断して、確変フラグをクリアする。なお、時短回数カウント値や確変回数カウント値を更新するタイミングは、特図ゲームの終了に対応して特別図柄終了処理が実行されるタイミングに限定されず、例えば図23に示すステップS231又はステップS235にて特図保留記憶数が「0」以外であると判定されたことに基づいて特図ゲームの実行が開始されるタイミングであってもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図26のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図26に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。
次に、演出制御用CPU120は、演出用模型200のスライド部材410を移動させる慣らし動作を実行するスライド部材慣らし処理を実行する(ステップS72)。図3で示されるように、スライド部材410が第1位置で待機している状態であるときには、配線ケーブル414の押さえ部材416とコネクタ415との間の部分は、かなり屈曲した状態である。
図4で示されるように、スライド部材410が第2位置に進出した状態であるときには、配線ケーブル414の押さえ部材416とコネクタ415との間の部分は、伸びて余裕があまりない状態となる。
このため、スライド部材410には、配線ケーブル414によって第2位置から第1位置へ向かう方向の力が掛かる。配線ケーブル414が伸びた状態においては、配線ケーブル414の被覆材は樹脂であるので、配線ケーブル414が冷えている状態のときは、冷えていない状態のときよりも、配線ケーブル414によってスライド部材410に掛かる力は強くなる。
そこで、本実施の形態においては、夜間に放置されて冷えたパチンコ遊技機1を起動するときに、スライド部材410の動きを鳴らすための慣らし動作をする。スライド部材410を第1位置から第2位置まで移動させる慣らし動作をすることによって、配線ケーブル414が屈伸させられることで配線ケーブル414を柔軟に慣らすことができる。
また、本実施の形態においては、パチンコ遊技機1が起動されているときは、配線ケーブル414は、熱を発する物の近傍に設けられるため、配線ケーブル414が熱によって柔軟性が高い状態が保たれる。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけん演出等の演出における腕部材300の複数種類の動きのパターンの動作を確認したり、図示しない位置検出センサによって腕部材300の初期位置を検出したり、その初期位置に腕部材300を移動させたりする腕部材初期化処理を実行する(ステップS73)。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS74)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS74;NO)、ステップS74の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS74にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS74;YES)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS75)、コマンド解析処理を実行する(ステップS76)。ステップS76にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS76にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS77)。ステップS77の演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
ステップS77の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS78)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、ステップS74の処理に戻る。
図27は、コマンド解析処理として、図26のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図27に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS501)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップS501;NO)、コマンド解析処理を終了する。
ステップS501にて受信コマンドがある場合には(ステップS501;YES)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認すること等により、その受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドである否かを判定する(ステップS502)。このとき、第1保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS520;NO)、受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS503)。第2保留記憶数通知コマンドではないと判定された場合には(ステップS503;NO)、入賞時判定結果指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS502にて第1保留記憶数通知コマンドであると判定された場合や(ステップS502;YES)、ステップS503にて第2保留記憶数通知コマンドであると判定された場合(ステップS503;YES)、あるいはステップS504にて入賞時判定結果指定コマンドであると判定された場合には(ステップS504;YES)、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bといった始動入賞時コマンドバッファのいずれかにおいて、空き領域の先頭に受信コマンドを格納してから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
一例として、第1保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第1保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。一方、第2保留記憶数通知コマンドと共に入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、第2保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドを順番に記憶させる。
なお、変動開始コマンドと共に保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時コマンドバッファに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップS504にて受信コマンドが入賞時判定結果指定コマンドではないと判定された場合には(ステップS504;NO)、その他の受信コマンドに応じた設定を行ってから(ステップS505)、ステップS501の処理に戻る。
保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのように、始動入賞が発生したときに主基板11から受信する演出制御コマンドは、始動入賞時のコマンドともいう。また、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数が増加したことを認識可能に指定する演出制御コマンドである第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、保留通知情報ともいう。保留通知情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを特定可能に示す始動口入賞指定コマンドを設けてもよい。始動入賞が発生したときに、乱数値MR1を示す数値データの抽出値に基づく判定結果を指定する演出制御コマンドである入賞時判定結果指定コマンドは、判定結果情報ともいう。なお、始動入賞時受信コマンドバッファにおける空き領域の先頭から順次に受信コマンドを格納するときには、受信コマンドが保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドのいずれであるかを区別せずに格納してもよいし、各受信コマンドを区別して、対応する格納領域における空き領域の先頭に格納してもよい。各受信コマンドを区別して受信する場合には、取りこぼした受信コマンドの格納領域が空欄となり、1セットとして受信すべき一部の演出制御コマンドのみが過剰に格納されることになる。
具体的な一例として、第1保留記憶数通知コマンドと第2保留記憶数通知コマンドのいずれかを受信したときには、受信後の経過時間を計測することにより、入賞時判定結果指定コマンドの受信待ち時間が経過したか否かを判定する。そして、受信待ち時間が経過するより前に入賞時判定結果指定コマンドを受信できた場合には、保留記憶数通知コマンドに対応するコマンドとして正常な受信期間内に受信できたとして、既に始動入賞時コマンドバッファに記憶されている保留記憶数通知コマンドと対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納する。一方、受信待ち時間が経過してから入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合や、経過時間の計測が行われていないのに入賞時判定結果指定コマンドを受信した場合には、正常な受信期間内に受信できなかったとして、あるいは保留記憶数通知コマンドが欠落しているとして、始動入賞時コマンドバッファにて新たなバッファ番号と対応付けて、受信した入賞時判定結果指定コマンドを格納すればよい。
図28は、演出制御プロセス処理として、図26のステップS77にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図28に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したときに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
この実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出として実行されるじゃんけん演出の演出態様を、複数のじゃんけん演出パターンに応じた演出態様のいずれかに決定する。この例において、可変表示結果が「ハズレ」となる場合の可変表示は、所定遊技として実行される。一方、可変表示結果が「大当り」となる場合の可変表示は、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技として実行される。
この場合、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図28に示すステップS171の可変表示開始設定処理内にて、例えば図29に示すようなじゃんけん演出決定処理を実行する。図29に示すじゃんけん演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、スーパーリーチのリーチ演出を伴う特定の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS601)。このとき、スーパーリーチを伴うものでなければ(ステップS601;NO)、じゃんけん演出決定処理を終了する。
ステップS601にてスーパーリーチを伴う変動パターンであると判定された場合には(ステップS601;YES)、可変表示結果通知コマンド等により通知された今回の可変表示結果を特定する(ステップS602)。続いて、例えば遊技状態指定コマンドの記憶内容をチェックすること等により、高開放制御としての高ベース制御が行われているか否かを判定する(ステップS603)。このとき、高ベース制御が行われていなければ(ステップS603;NO)、第1始動入賞時コマンドバッファ194Aと第2始動入賞時コマンドバッファ194Bの両方を対象として、これらの記憶内容をチェックする(ステップS604)。一方、高ベース制御が行われているときには(ステップS603;YES)、第2始動入賞時コマンドバッファ194Bのみを対象として、記憶内容をチェックする(ステップS605)。
ステップS604、S605の処理のいずれかを実行した後には、これらの処理におけるチェック結果に基づいて、保留記憶があるか否かを判定する(ステップS606)。そして、保留記憶があると判定されたときには(ステップS606;YES)、始動入賞の発生に基づく受信コマンドの順序と内容をチェックして(ステップS607)、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS608)。このとき、正常に受信できたと判定された場合には(ステップS608;YES)、チェックした入賞時判定結果指定コマンドのうちに、第1判定結果又は第2判定結果を指定するものがあるか否かを判定する(ステップS609)。こうして第1判定結果又は第2判定結果を指定するものがあると判定されたときには(ステップS609;YES)、保留内大当り判定ありを設定する(ステップS610)。
一方、ステップ606にて保留記憶がないと判定されたときや(ステップS606:NO)、ステップS608にて正常に受信できていないと判定されたときや(ステップS608;NO)、ステップS609にて第1判定結果又は第2判定結果を指定するものがないと判定されたときには(ステップS609;NO)、保留内大当り判定ありが設定されない。
その後、じゃんけん演出パターンの決定を行うと共に(ステップS611)、じゃんけん結果報知内容の設定を行う(ステップS612)。ステップS612の処理では、今回の可変表示結果が「ハズレ」である場合に、じゃんけん結果報知内容を「じゃんけん負け」に設定する。一方、今回の可変表示結果が「大当り」である場合に、じゃんけん結果報知内容を「じゃんけん勝ち」に設定する。したがって、じゃんけん結果報知内容が「じゃんけん負け」となることにより、可変表示結果が「ハズレ」となる所定遊技としての可変表示であることを報知できる。また、じゃんけん結果報知内容が「じゃんけん勝ち」となることにより、可変表示結果が「大当り」となる有利遊技としての可変表示であることを報知できる。
この実施の形態では、複数のじゃんけん演出パターンとして、例えば図30(A)に示すような、じゃんけん演出パターンSPA〜SPDという4つのパターンが予め用意されている。それぞれのじゃんけん演出パターンでは、スーパーリーチのリーチ演出として実行されるじゃんけん演出に含まれるじゃんけん中演出における演出態様の少なくとも一部を異ならせている。
例えば、じゃんけん演出パターンSPA及びじゃんけん演出パターンSPCでは、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタAとじゃんけんをするような演出が行われる。一方、じゃんけん演出パターンSPB及びじゃんけん演出パターンSPDでは、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタAとじゃんけんをするような演出が行われる。このように、この実施の形態では、じゃんけん演出パターンに応じて、対戦相手キャラクタが異なっている。
また、じゃんけん演出パターンSPC及びじゃんけん演出パターンSPDでは、演出用模型200の自キャラクタが、画像表示装置5に表示された対戦相手キャラクタAよりも遅れて決まり手を示す後出しじゃんけんをするような演出が行われる。一方、じゃんけん演出パターンSPA及びじゃんけん演出パターンSPBでは、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをしないような演出が行われる。このように、この実施の形態では、じゃんけん演出パターンに応じて、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをするか否かが異なっている。
ステップS611、S612の処理では、例えば図30(B)に示すような決定割合で、リーチ演出パターンとしてのじゃんけん演出パターンとじゃんけん結果報知内容とが決定されればよい。図30(B)に示す決定割合の設定により、今回の可変表示結果が「ハズレ」であるときには、今回の可変表示結果が「大当り」であるときよりも高い割合で、じゃんけん演出パターンSPDに決定される。また、今回の可変表示結果が「ハズレ」又は「大当り」である場合のうち、保留内大当り判定なしの場合には、じゃんけん演出パターンSPDに決定されることがない。一方、今回の可変表示結果が「ハズレ」で保留内大当り判定ありの場合には、じゃんけん演出パターンSPDに決定される割合が最も高くなる。したがって、じゃんけん演出パターンSPDの演出態様となることで、今回の可変表示結果は「ハズレ」になる可能性が高い一方で、保留記憶されている特図ゲームのうちに可変表示結果が「大当り」となるものが含まれていることが確定的に報知される。
これにより、じゃんけん演出パターンSPDの演出態様が出現したときには、今回の可変表示結果が「大当り」になる有利遊技が実行される期待度は低いものの、保留データに基づいて次回以降の可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態になるという、所定の遊技価値が付与されることを期待できる。このように、今回の可変表示結果が「大当り」となるか否かという、今回の可変表示が遊技者にとって有利なものであるか否かに応じて異なる割合で、じゃんけん演出パターンSPA〜SPDのいずれかに決定してもよい。なお、飾り図柄の可変表示中に実行されるじゃんけん演出の演出態様を、今回の可変表示結果が「大当り」となる場合の総ラウンド数に応じて異なる割合で、じゃんけん演出パターンSPA〜SPDのいずれかに決定してもよい。
図29に示すじゃんけん演出決定処理では、高ベース制御中であるときにステップS605の処理を実行することにより、第1特図の特図ゲームに対応する入賞時判定結果を用いることなく、第2特図の特図ゲームに対応する入賞時判定結果のみを用いて、じゃんけん演出パターンを決定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合に、じゃんけん演出における演出態様から第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性の有無を遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。また、じゃんけん演出において同様の演出態様が繰り返し出現することを防止して、演出効果の低下を防止できる。
次に、図31〜図34を参照して、じゃんけん演出について詳細に説明する。図31は、じゃんけん演出における演出動作タイミングを示す図である。図32〜図34は、じゃんけん演出における演出動作例を示す図である。
まず、図31(A)及び図32を参照して、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをしない場合のじゃんけん演出について説明する。じゃんけん演出を開始するにあたり、演出制御用CPU120は、例えば、図32(A)に示すように、「じゃんけんチャンス」といった、じゃんけん演出が開始されることを報知する報知画像を、画像表示装置5に表示させる。また、演出制御用CPU120は、例えば、画像表示装置5の表示領域における向かって左側の領域といった、演出用模型200の自キャラクタと左右方向で対峙する領域に、対戦相手キャラクタの画像を表示させる画像演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタAが表示されている様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、ラック・アンド・ピニオン機構430を構成するピニオンギア432用のモータを駆動して、スライド部材410を第1位置から第2位置までスライドさせることにより、図32(A)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが右腕を前に突き出したかのような腕部材300の動作による演出を実行する。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「じゃん」、「けん」という拍子に合わせて、例えば、「じゃん」、「けん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。また、演出制御用CPU120は、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて、例えば、図32(B)に示すように、対戦相手キャラクタが腕を振っているかのような画像を、画像表示装置5に表示させる画像演出を実行する。更に、演出制御用CPU120は、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて、駆動モータ411を駆動して、取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させることにより、図32(B)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような演出を実行する。ここで、上述したように、じゃんけん演出では、演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに勝ったときに、可変表示結果が「大当り」となることが、遊技者が認識可能に報知される。その一方で、この実施の形態では、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出が実行される。したがって、じゃんけん演出におけるこのような演出は、じゃんけん結果が報知される前に演出用模型200に注目させて、演出用模型200の指部材311がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出となる。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「ぽん」という拍子に合わせて、例えば、「ぽん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。また、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、例えば、図32(C)に示すように、対戦相手キャラクタが決まり手を示しているかのような画像を、画像表示装置5に表示させる画像演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタAがじゃんけんのパーの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、図32(C)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが、「ぽん」の拍子に合わせて決まり手を示しているかのような演出を実行する。この例では、巻取リール313Bによりワイヤー312B、312Cを巻き取って、人差し指部材311B及び中指部材311Cを開くように伸ばすことで、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのチョキの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する。この例では、じゃんけんのチョキの決まり手を模したエフェクト画像Eが表示されている様子を示している。
そして、演出制御用CPU120は、対戦相手キャラクタが決まり手を示している画像を所定時間が経過するまで表示し続けると共に、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示している指部材311の変化後の形状を、所定時間が経過するまで保持し続けるじゃんけん結果報知演出を実行する。また、じゃんけん結果報知演出では、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示される。このようにして、遊技者は、演出用模型200の自キャラクタと、対戦相手キャラクタとのじゃんけん結果を視認することにより、可変表示結果が「大当り」となるか否かを認識することができる。この例では、演出用模型200の自キャラクタが、対戦相手キャラクタAとのじゃんけんに勝つ演出としてのじゃんけん演出パターンSPAのじゃんけん演出が実行されて、今回の可変表示結果が「大当り」となることを確定的に報知している様子を示している。
次に、図31(B)及び図33を参照して、演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをする場合のじゃんけん演出について説明する。演出用模型200の自キャラクタが後出しじゃんけんをする場合でも、後出しじゃんけんをしない場合と同様に、演出制御用CPU120は、じゃんけん演出を開始するにあたり、じゃんけん演出が開始されることを報知する報知画像や対戦相手キャラクタを表示すると共に、スライド部材410を第1位置から第2位置までスライドさせて、演出用模型200の自キャラクタが右腕を前に突き出したかのような腕部材300の動作による演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタBが表示される場合について説明する。
そして、後出しじゃんけんをしない場合と同様に、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「じゃん」、「けん」という拍子に合わせて、例えば、「じゃん」、「けん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力し、図33(A)に示すように、対戦相手キャラクタが腕を振っているかのような画像を画像表示装置5に表示させると共に、取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させて、演出用模型200の自キャラクタが右腕を振っているかのような演出を実行する。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「ぽん」という拍子に合わせて、例えば、「ぽん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。また、演出制御用CPU120は、「ぽん」の拍子に合わせて、例えば、図33(B)に示すように、対戦相手キャラクタが決まり手を示しているかのような画像を、画像表示装置5に表示させる画像演出を実行する。この例では、対戦相手キャラクタBがじゃんけんのグーの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、取付アーム412に取り付けられた腕部材300を回動させ続けて、演出用模型200の自キャラクタが右腕を振っているかのような演出を継続する。
そして、演出制御用CPU120は、じゃんけんの「ぽん」という拍子よりも遅れたタイミングで、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、図33(C)に示すように、演出用模型200の自キャラクタが、後出しで決まり手を示すような演出を実行する。この例では、巻取リール313Bによりワイヤー312B、312Cを巻き取って、人差し指部材311B及び中指部材311Cを開くように伸ばすことで、演出用模型200の自キャラクタがじゃんけんのチョキの決まり手を出している様子を示している。更に、演出制御用CPU120は、このタイミングで、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する。この例では、じゃんけんのチョキの決まり手を模したエフェクト画像Eが表示されている様子を示している。
そして、演出制御用CPU120は、対戦相手キャラクタが決まり手を示している画像を所定時間が経過するまで表示し続けると共に、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示している指部材311の変化後の形状を、所定時間が経過するまで保持し続けるじゃんけん結果報知演出を実行する。また、じゃんけん結果報知演出では、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示される。このようにして、遊技者は、演出用模型200の自キャラクタと、対戦相手キャラクタとのじゃんけん結果を視認することにより、可変表示結果が「大当り」となるか否かを認識することができる。この例では、演出用模型200の自キャラクタが、対戦相手キャラクタBとのじゃんけんに、後出しして負ける演出としてのじゃんけん演出パターンSPDのじゃんけん演出が実行されて、今回の可変表示結果が「ハズレ」となることを確定的に報知すると共に、保留記憶されている特図ゲームのうちに可変表示結果が「大当り」となるものが含まれていることを確定的に報知している様子を示している。
ここで、上述したように、この実施の形態では、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタと対戦相手キャラクタとのじゃんけんの勝敗に応じて、可変表示結果が「大当り」となるか否かが、遊技者が認識可能に報知される。しかしながら、演出用模型200の駆動装置400に不具合が生じると、図34に示すように、腕部材300や指部材311を動作させることができず、じゃんけん結果を報知することができない可能性がある。そこで、この実施の形態では、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出制御用CPU120は、図34(C)に示すように、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する。これにより、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかったとしても、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
次に、このようなパチンコ遊技機1において、遊技者の調整操作により、演出効果としての音量が調整された場合の例について説明する。
この実施の形態では、遊技中や客待ちデモンストレーション表示中に、遊技者の調整操作により、遊技効果としての音量を調整可能となっている。また、演出制御用CPU120は、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する。調整結果画像は、例えば、左右方向に増減するバーグラフ表示の態様にて表示される。なお、調整結果画像の態様は、遊技者等に現在の音量を認識させることができれば任意であり、音量に対応した数値や文字を表示する態様や、円グラフ態様等であってもよい。なお、この実施の形態では、メニューモード中においては、メニュー画面から「音量調整」の項目が選択されて音量調整モード選択中となったときにのみ音量の調整が可能となっている。また、客待ちデモ表示中に所定操作を受け付けたことに応じて、客待ちデモ表示中からメニューモードへと移行する。
図35(A)は、遊技中における調整結果画像Rの表示例である。遊技中においては、調整結果画像Rは画像表示装置5の右下端部に表示される。そして、この実施の形態においては、調整結果画像Rの表示領域は、図35(A)に示すように、飾り図柄の表示領域Arの一部と重なるようになっている。
図35(B)は、デモ表示中における調整結果画像Rの表示例である。デモ表示中は、同図に示すように、例えば「デモ表示中」等の客待ちデモンストレーション中であることを示す画像が画像表示装置5に表示されると共に、調整操作が行われた場合には、デモ表示画像に調整結果画像Rが重畳表示される。
図35(C1)は、メニューモード中におけるメニュー画面の表示例である。この実施の形態では、メニューモード中においては、遊技者による音量調整モード選択操作があり、図35(C2)に表示例を示す音量調整モード選択中の画面に切り替わった際にのみ音量調整が可能となっている。メニューモードにおける項目の選択は、例えばスティックコントローラ31Aの傾倒操作により可能となっており、「音量調整」の項目を選択した状態でスティックコントローラ31Aのトリガボタンを押引操作したり、プッシュボタン31Bを押下操作したりすることによって、図35(C2)に示すような音量調整モード選択中の画面に遷移する。なお、項目選択のための操作手段はスティックコントローラ31Aに限られず、図示しない十字キー等であってもよい。
図35(D1)、(D2)は、エラー報知処理において表示可能なエラー画像の例であり、この実施の形態においては、エラー画像は、可変表示結果の導出表示中も消去されず、調整結果画像Rよりも優先して表示される。
ここで、可変表示結果の導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去される場合の主な例を、図36(A)、(B)のタイミングチャートを参照して説明する。図36(A)、(B)に示すように、直近の調整操作があった時点から所定期間T1は調整結果画像Rの表示期間となるが、所定期間T1と導出表示期間T2の少なくとも一部が重なる場合には、調整結果画像Rは消去される。図36(A)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1の後端部と重なる場合であり、この場合は次回の調整操作があるまで調整結果画像Rは表示されない。一方で、図36(B)に示す例は、導出表示期間T2が所定期間T1内にある場合であり、この場合は導出表示期間T2が終了すると、調整結果画像Rが再び表示され、所定期間T1が経過するまで表示が継続される。なお、図示しないが、導出表示期間T1が所定期間T1の前端部と重なる場合は、導出表示期間T2の終了を待って、調整結果画像Rが表示されることになる。このように、この実施の形態によれば、導出表示期間T2においては調整結果画像Rが消去されるため、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えることができる。
次に、図37を参照して、所定の演出中に調整結果画像Rが表示される場合の一例を説明する。飾り図柄の可変表示が実行され、図37(A)に示すように飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となると、ノーマルリーチにおける所定のリーチ演出が実行され、その後、図37(B)に示すような発展報知画像を画像表示装置5に表示することにより、スーパーリーチへの発展報知が行われる。変動中において、遊技者による調整操作が成されると、図37(B)に示すように画像表示装置5の右下端に調整結果画像Rが表示される。
このような発展報知に続いて、図37(C)に示すようなスーパーリーチにおけるリーチ演出の実行中に操作促進画像Pが表示される。そして、プッシュボタン31Bによる操作が成されると、図37(D)に示すように、所定のカットイン演出が実行される。なお、操作促進画像Pの表示期間中にプッシュボタン31Bによる操作が成されない場合には、カットイン演出は実行されない。その後、図37(E)に示すように、例えば大当り組み合わせの最終停止図柄が導出表示される。
調整操作が成されてから所定時間T1が経過するまでは、図37(B)〜(D)に示すように、調整結果画像Rは画像表示装置5に表示されたままである。この場合、調整結果画像Rは、発展報知画像や操作促進画像Pとは重畳しない位置に表示される。しかし、可変表示結果の導出表示期間T2においては、所定期間T1が経過していなくとも、図37(E)に示すように調整結果画像Rは消去される。これにより、導出表示される可変表示結果の視認性の低下を抑えることができる。
ところで、このような遊技機として、予告画像等の演出画像を表示し、斜め方向を有効ラインとする遊技機が知られている。
しかしながら、演出画像を表示する場合、表示された演出画像のうち、いずれに注目すべきかわかりにくいという問題がある。
以下、第2の実施の形態として、注目すべき部分がわかりやすい演出画像を表示することができるパチンコ遊技機1について説明する。
なお、第2の実施の形態においては、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、導出表示される可変表示結果の認識性の低下を抑えるための構成について説明するが、これは一例である。パチンコ遊技機1は、第1の実施の形態において説明した可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能とする構成と、注目すべき部分がわかりやすい演出画像を表示するための構成とを備えていてもよい。
図38は、本発明の第2の実施形態によるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2における遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図39に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、始動領域としての第2始動入賞口を形成する。第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」と称する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過し難い通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過し易い拡大開放状態となる。
なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖すること等により、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過し易い拡大開放状態と、遊技球が通過し難い又は通過できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図39に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過した遊技球は、例えば図39に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。
なお、始動入賞口や大入賞口等の入賞口を通過した遊技球が、それぞれの入賞口に対応して設けられたスイッチによって検出されることを「入賞」と称する。「入賞」のうち、始動入賞口への入賞を「始動入賞」と称し、特に、第1始動入賞口への入賞を第1始動入賞と称し、第2始動入賞口への入賞を第2始動入賞と称する。
第1始動入賞の発生に基づいて、所定個数の遊技球が賞球として払い出されると共に、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて実行される第1特図ゲームや画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件が成立する。
また、第2始動入賞の発生に基づいて、所定個数の遊技球が賞球として払い出されると共に、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおいて実行される第2特図ゲームや画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件が成立する。なお、第1始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動入賞に基づいて払い出される賞球の個数とは、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
第1特図保留記憶数とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲームの数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合には、当該可変表示ゲームの実行は保留される。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第1始動入賞による第1始動条件は成立したが、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない当該第1始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第1始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立するまで、保留データとして記憶される。換言すれば、保留されていた第1特図保留情報は第1開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第1特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
第2特図保留記憶数とは、第2始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲームの数である。第2始動入賞の発生によって、第2特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための第2始動条件は成立した場合であっても、第2始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない場合には、当該可変表示ゲームの実行は保留される。つまり、第2特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第2始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第2特図保留記憶数は、第2開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
なお、ある第2始動入賞による第2始動条件は成立したが、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立していない当該第2始動入賞に対応する可変表示に関する情報は、当該第2始動入賞による可変表示ゲームの開始を許容する第2開始条件が成立するまで、保留データとして記憶される。換言すれば、保留されていた第2特図保留情報は、第2開始条件が成立する毎に1つずつ消化され、消化される第2特図保留情報に基づく可変表示ゲームが実行される。
なお、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、単に「特図保留記憶数」又は「保留記憶数」とも称する。つまり、単に「特図保留記憶数」又は「保留記憶数」と称したときに、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数のうちの1つ又は2つ又は3つを指す場合もあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の下側部分には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、遊技球が通過できない閉鎖状態と、遊技球が通過できる開放状態とに変化する大入賞口を形成する。具体的には、特別可変入賞球装置7は、例えば図39に示す大入賞口扉用のソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、大入賞口扉の開閉によって大入賞口の状態を変化させる。
一例として、特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉を閉じて大入賞口を閉鎖状態とし、ソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉を開いて大入賞口を開放状態とする。開放状態となった大入賞口を通過した遊技球は、例えば図39に示すカウントスイッチ23によって検出される。つまり、大入賞口を開放状態とすることによって、大入賞口への入賞が発生する。
大入賞口への入賞の発生に基づいて、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数は、第1始動入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数、第2始動入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数よりも多い。つまり、大入賞口の状態が、遊技者にとって有利か否かに大きく影響する。即ち、大入賞口が開放状態であるときには大入賞口が閉鎖状態であるときに比べて多くの賞球が期待できるので、大入賞口が開放状態であるときには大入賞口が閉鎖状態であるときに比べて遊技者にとって非常に有利である。
なお、遊技球が通過できない閉鎖状態に加えて、又は代えて、遊技球が通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。第1特別図柄表示装置4Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄を変動可能に表示する。第2特別図柄表示装置4Bについても同様である。なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」又は「特図1」とも称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」又は「特図2」とも称する。また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲームを可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲームを第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示装置4Bが実行する可変表示ゲームを第2特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。
第1特別図柄表示装置4Aは、特図ゲームとして、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。それぞれの特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す各数字には「0」〜「9」の各図柄番号が付され、「−」を示す記号には「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。例えば、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンを予め設定しておき、特別図柄として表示してもよい。
遊技盤2における遊技領域の右側部分には、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データに基づく第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。例えば、第1保留表示器25Aは、点灯させるLEDの数によって、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。なお、「第1保留表示」なる表現は、上述の如く、第1特図保留情報に基づく動作を指す場合の他、第1特図保留情報に基づく表示自体を指す場合もある。例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに第1保留表示を新たに追加したという場合の第1保留表示は、当該新たに追加された表示自体を示している。「第2保留表示」や「アクティブ表示」についても同様である。
第2保留表示器25Bは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データに基づく第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。例えば、第2保留表示器25Bは、点灯させるLEDの数によって、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。例えば、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ増加した場合には点灯数を1つ増やし、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が1つ減少した場合には点灯数を1つ減らせばよい。
なお、第1保留表示と第2保留表示とを特に区別しない場合には、単に、「保留表示」とも称する。
遊技盤2における遊技領域の左側部分には、通過ゲート41と、普通図柄表示器20と、普図保留表示器25Cとが設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、例えば図39に示すゲートスイッチ21によって検出される。通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、普通図柄表示器20において実行される普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。なお、普通図柄を可変表示させる可変表示ゲームを普図ゲームとも称する。なお、普図始動条件は成立したが普図開始条件が成立していない普図ゲームに関する情報は、保留データとして記憶される。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データに基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。ゲートスイッチ21による遊技球の検出によって、普図ゲームを実行するための普図始動条件は成立した場合であっても、普図ゲームの開始を許容する普図開始条件が成立していない場合には、当該普図ゲームの実行は保留される。つまり、普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリアが配置されている。飾り図柄表示エリアでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図ゲームに対応して、表示領域において、複数種類の飾り図柄の可変表示を実行する。
一例として、図38に示すように、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。特図ゲームの開始に対応して、即ち、特図の変動の開始に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのそれぞれにおいて、飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームの終了に対応して、即ち、特図の停止表示に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのそれぞれにおいて、可変表示結果となる飾り図柄が停止表示される。つまり、画像表示装置5の表示領域では、第1特図ゲームと連動して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄が停止表示される。なお、飾り図柄表示エリア5Lに対応する飾り図柄を左図柄、飾り図柄表示エリア5Cに対応する飾り図柄を中図柄、飾り図柄表示エリア5Rに対応する飾り図柄を右図柄とも称する。
なお、本実施形態では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて形成される有効ラインは、5ラインである。具体的には、図72(A)にて実線にて示した中段ラインa、上段ラインb、下段ラインc、右上がりラインd、右下がりラインeの5ラインである。なお、図72(A)にて破線にて示した枠外上ラインf、枠外下ラインgは、無効ラインである。
飾り図柄は、例えば8種類の図柄で構成される。それぞれの飾り図柄には、それぞれの飾り図柄に対応する図柄番号が付されている。一例として、英数字「1」〜「8」の飾り図柄のそれぞれには図柄番号「1」〜「8」のそれぞれが付されていればよい。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、何種類であってもよい。
なお、特別図柄の可変表示結果である確定特別図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、普通図柄の可変表示結果である確定普通図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示を、完全停止表示、最終停止表示、又は、導出表示とも称する。なお、飾り図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングは、特別図柄の変動開始タイミング及び変動終了タイミングと必ずしも一致していなくてもよく、特別図柄の変動時間内に、飾り図柄の変動時間が収まっていればよい。
即ち、飾り図柄の変動開始タイミングが特別図柄の変動開始タイミングよりも遅くてもよいし、特別図柄の変動終了タイミングが飾り図柄の変動終了タイミングよりも遅くてもよい。例えば、確定飾り図柄の停止表示後に所定の演出の実行を開始し、当該所定の演出の実行の終了時に確定特別図柄を停止表示させてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域では、完全停止表示とは異なる停止表示が行われる場合がある。例えば、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄が導出表示されるまでの間に飾り図柄を仮に停止表示させる仮停止表示が行われる場合がある。具体的には、例えば、所定の演出が行われるときに飾り図柄の仮停止表示が行われる。なお、上記所定の演出の一部を構成するものとして飾り図柄の仮停止表示が行われてもよいし、上記所定の演出の実行に伴って飾り図柄の仮停止表示が行われてもよい。つまり、飾り図柄の仮停止表示は上記所定の演出の一部であると捉えてもよいし、上記所定の演出とは別物であると捉えてもよい。なお、仮停止表示には、変動速度が「0」となった飾り図柄が、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせつつ停留して表示させるものや、所定時間よりも短い時間、微少な揺れや伸縮等も生じさせずに停止表示させるもの等が含まれる。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL及び第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第1保留表示器25Aと同様、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第1特図ゲームの数を特定可能に表示する。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第2保留表示器25Bと同様、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する第2保留表示が行われる。つまり、現在、実行が保留されている第2特図ゲームの数を特定可能に表示する。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、例えば右詰めで、第1保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第1始動条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が増加したときは、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示がなければ、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右側に増加分の第1特図保留情報に対応する保留表示として新たな第1保留表示を追加し、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに他の第1保留表示があれば、当該他の第1保留表示の左側に上記新たな第1保留表示を追加するようにしてもよい。また、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに複数の第1保留表示がある場合に、新たな第1開始条件の成立によって第1特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第1特図保留情報に対応する保留表示に相当する第1始動入賞記憶表示エリア5HLの最も右側に表示されている第1保留表示を消去し、他の第1保留表示のそれぞれを、消去した第1保留表示側に移動する。
また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRでは、例えば左詰めで、第2保留表示が行われるようにしてもよい。つまり、新たな第2始動条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が増加したときは、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示がなければ、第2始動入賞記憶表示エリア5HRの左側に増加分の第2特図保留情報に対応する保留表示として新たな第2保留表示を追加し、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに他の第2保留表示があれば、当該他の第2保留表示の右側に上記新たな第2保留表示を追加するようにしてもよい。また、第2始動入賞記憶表示エリア5HRに複数の第2保留表示がある場合に、新たな第2開始条件の成立によって第2特図ゲームの保留数が減少したときは、減少分の第2特図保留情報に対応する保留表示に相当する第2始動入賞記憶表示エリア5HRの最も左側に表示されている第2保留表示を消去し、他の第2保留表示のそれぞれを、消去した第2保留表示側に移動する。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを特に区別しない場合には、単に、「始動入賞記憶表示エリア5H」とも称する。
また、画像表示装置5の表示領域には、アクティブ表示エリアAHAが配置されている。アクティブ表示エリアには、開始条件の成立によって始動入賞記憶表示エリア5Hから保留表示が消去されることに基づいてアクティブ表示が表示される。例えば、第1開始条件の成立によって第1始動入賞記憶表示エリア5HLの最も右側に表示されている第1保留表示がアクティブ表示エリアAHAに移動してアクティブ表示が表示され、第2開始条件の成立によって第2始動入賞記憶表示エリア5HRの最も左側に表示されている第2保留表示がアクティブ表示エリアAHAに移動してアクティブ表示が表示される。なお、アクティブ表示エリアAHAに移動する直前の保留表示の表示態様とアクティブ表示エリアAHAに移動した直後のアクティブ表示の表示態様とは異なるものであってもよい。即ち、アクティブ表示にシフトする際に表示態様が変化してもよい。なお、以下、ある保留表示Mが消去されることに基づいて表示されるアクティブ表示を保留表示Mに対応するアクティブ表示とも称する場合がある。即ち、「保留表示に対応するアクティブ表示」における「対応する」とは、保留表示が消えることによって飾り図柄等の可変表示が開始される際に、アクティブ表示が、保留表示の少なくとも一部を引き継いで表示されたり、保留表示と類似の態様で表示されたりすることを含んだ概念である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、アクティブ表示エリアAHAは、図38に示すように、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとの間に配置されているが、アクティブ表示エリアAHAは、画像表示装置5の表示領域のいずれかの位置に配置されていればよい。
遊技盤2における遊技領域には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球等を、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作すること等により所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサと、この遊技者の側から見て操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサとを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン31Bに対して成された遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサが設けられていればよい。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材が設けられている。図38に示した一例では、遊技機用枠3の左右上部位置に、スピーカ8UL、スピーカ8URを設置し、上皿の左右斜下部に、スピーカ8LL、スピーカ8LRを設置している。以下、スピーカ8UL、8UR、8LL、8LRのそれぞれを特に区別しない場合には、単に、スピーカ8と称する。スピーカ8は、音声を出力する。例えば、スピーカ8は、遊技機1の遊技の進行状況に応じて演出音を出力し、遊技機1の状況に応じて警告音を出力する。
演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音等が含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌等である。演出音における検出音とは、例えば、スイッチやセンサによる検出結果に応じて出力される音、声等である。演出音における応答音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される音、声等である。なお、プッシュボタン31Bへの操作行為は、プッシュセンサによって検出されるものでもあるため、プッシュボタン31Bへの操作行為に応じて出力される応答音は検出音でもある。演出音における報知音とは、例えば、プッシュボタン31Bへの操作行為を要求するために報知する音、声や、リーチ状態の移行時にリーチ状態に移行する旨を報知する音、声や、大当り遊技状態への移行前に大当り遊技状態に移行する旨を予告又は示唆する音、声等である。
警告音の一例は、遊技球が下皿に過剰に保持されているときに出力される警告音、ガラス扉が開放しているときに出力される警告音等である。
遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として動作する可動役物が設けられている。図38に示した一例では、画像表示装置5の上部位置に、第1位置から第2位置まで移動可能な可動役物17が設けられている。
また、遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材が設けられている。図38に示した一例では、可動役物17に発光部材9CCを設置し、画像表示装置5の左右位置に発光部材9CL、発光部材9CRを設置し、遊技機用枠3の上部位置に発光部材9U、遊技機用枠3の左右位置に発光部材9SL、発光部材9SRを設置している。以下、発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL、9SRのそれぞれを特に区別しない場合には、総称してランプ9と称する。ランプ9は、例えば、1以上のLEDから構成されたものであってもよいし、フラッシュランプから構成されるものであってもよい。発光部材9Uは、回転部を有する回転灯であってもよい。また、上記以外にも、例えば、遊技領域における各構造物の周囲等に、種々の発光部材を設置してもよい。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9、可動役物17は演出を実行する演出装置であるが、遊技機1は、例えば、振動部を有する装置、送風部を有する装置等、他の演出装置を備えていてもよい。
なお、各構成の配置位置は、一例であって、他の位置に配置されていてもよい。例えば、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20が、遊技領域の同一側に設けられていてもよい。また例えば、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cが、遊技領域の同一側に設けられていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始され、第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、大当り図柄や小当り図柄とは異なる所定の特別図柄が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」としてもよい。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、特定遊技状態である大当り遊技状態に制御される。パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を開放状態に制御する。大入賞口が開放状態に制御される大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態である小当り遊技状態に制御される。
具体的には、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後の大当り遊技状態において、遊技者にとって有利なラウンドを、所定の回数、実行する。ラウンドは、大入賞口の開放サイクルである。パチンコ遊技機1は、各ラウンドにおいて、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉を開閉させて、大入賞口の状態を変化させる。例えば、パチンコ遊技機1は、ラウンドの開始時に大入賞口扉を開いて大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させ、大入賞口を開放状態に維持し、その後、大入賞口扉を閉じて大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。
なお、ラウンドの開始時に大入賞口扉を直ちに開いて大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させる態様ではなく、ラウンドの開始時には大入賞口扉を直ちに開かずに大入賞口を閉鎖状態に維持し、その後、大入賞口扉を開いて大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化させる態様としてもよい。また、ラウンドの終了時に大入賞口扉を閉じて大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させる態様ではなく、入賞口扉を閉じて大入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させて閉鎖状態に維持し、その後、ラウンドを終了させる態様としてもよい。
パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき1回、大入賞口を開放状態に変化させる。なお、パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき複数回、大入賞口を開放状態に変化させてもよい。例えば、パチンコ遊技機1は、1回のラウンドにつき2回、大入賞口を開放状態に変化させてもよい。
パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、ラウンドの実行回数が所定の上限回数に達するまで、ラウンドを繰り返し実行する。なお、パチンコ遊技機1は、ラウンドの実行回数が所定の上限回数に達する前であっても、所定条件の成立により、ラウンドの実行を終了してもよい。
なお、所定の上限回数は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、所定の上限回数は、複数種類の回数の中から選択されたいずれかの回数であってもよい。
ラウンドにおいて大入賞口は、大入賞口扉を開いた後に所定の上限開放時間が経過するか、大入賞口への所定個数の入賞が発生するか、のいずれかの条件が成立するまで開放状態に維持される。なお、所定の上限開放時間は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、所定の上限開放時間は、複数種類の時間の中から選択されたいずれかの時間であってもよい。
ラウンドにおいて大入賞口は、所定の時間が経過するまでの期間、閉鎖状態に維持される。例えば、大入賞口を閉鎖状態から開放状態に変化してラウンドが開始する態様の場合には、大入賞口は、大入賞口扉を閉じた後に所定の時間が経過するまでの期間、閉鎖状態に維持される。また例えば、大入賞口を閉鎖状態に維持したままラウンドが開始する態様の場合には、大入賞口は、ラウンドの開始した後に所定の時間が経過するまでの期間、閉鎖状態に維持される。所定の時間は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。例えば、所定の時間は、複数種類の時間の中から選択されたいずれかの時間であってもよい。
以上から、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、例えば、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行したり、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを16回実行したり、大入賞口を開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)→開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)と変化させる各ラウンドを2回実行したりすることができる。また、パチンコ遊技機1は、大当り遊技状態において、大入賞口を開放状態(29秒間)→閉鎖状態(3秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行した後に大入賞口を開放状態(0.1秒間)→閉鎖状態(1秒間)と変化させる各ラウンドを8回実行したりすることもできる。
なお、大当り遊技状態におけるラウンドのうち、上限開放時間が比較的長いラウンドは通常開放ラウンドとも称され、上限開放時間が比較的短いラウンドは短期開放ラウンドとも称される。
また、大当り図柄である特別図柄のうち、通常開放ラウンドに対応する大当り図柄を、通常開放ラウンド大当り図柄と称する場合がある。大当り図柄である特別図柄のうち、短期開放ラウンドに対応する大当り図柄を、短期開放ラウンド大当り図柄と称する場合がある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態では、通常開放ラウンドが所定の回数、実行される。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される大当り遊技状態では、短期開放ラウンドが所定の回数、実行される。なお、短期開放大当り状態に比べ通常開放大当り状態の方が通常開放ラウンドの実行回数が多くなる等していれば、通常開放大当り状態において通常開放ラウンドの他に短期開放ラウンドを実行し、短期開放大当り状態において短期開放ラウンドの他に通常開放ラウンドを実行してもよい。
以上のように、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後に制御される大当り遊技状態として、それぞれの大当り遊技状態において遊技者が得る価値、即ち、遊技者から見た有利度をそれぞれ異ならせた多様な大当り遊技状態を用意することができる。
短期開放ラウンドを用いない場合の一例として、ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、ラウンドを8回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意することができる。なお、上記例において、それぞれのラウンドにおいて大入賞口を開放状態に変化させる回数や、それぞれの開放状態の時間に差異がなければ、ラウンドを16回実行する大当り遊技状態では、ラウンドを8回実行する大当り遊技状態の2倍の出玉を期待できる。
短期開放ラウンドを用いる場合の一例として、通常開放ラウンドを8回実行した後に短期開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、実質8ラウンドの大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意することができる。なお、上記例において、それぞれの通常開放ラウンドにおいて大入賞口を開放状態に変化させる回数や、それぞれの開放状態の時間に差異が無く、且つ、短期開放ラウンドで得られる出玉数が無視できる程度に少なければ、通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態では、実質8ラウンドの大当り遊技状態の2倍の出玉を期待できる。
また、大入賞口扉を開いた後に上限開放時間が経過していなくても大入賞口への所定個数の入賞が発生した場合には大入賞口は開放状態から閉鎖状態に変化するが、当該所定個数に差を設けることにより、遊技者が得る価値を異ならせてもよい。例えば、上記所定個数を5個とした通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、上記所定個数を5個とした通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、上記所定個数を10個とした通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態とを用意してもよい。
また、大入賞口への入賞の発生に基づいて払い出される賞球の個数に差を設けることにより、遊技者が得る価値を異ならせてもよい。例えば、賞球数を6個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態と、賞球数を6個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態よりも遊技者にとって有利な、賞球数を12個とした通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意してもよい。
また、当該大当り遊技状態自体によって遊技者が得る価値に加えて、当該大当り遊技状態の後に制御されるパチンコ遊技機1の遊技状態や、当該大当り遊技状態の後に制御されるパチンコ遊技機1の遊技状態が維持される期間の長さ等を異ならせることにより、当該大当り遊技状態以降において遊技者が得る価値を異ならせてもよい。
なお、本実施形態では、パチンコ遊技機1は、特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後に制御される大当り遊技状態として、8R確変大当りとなった後に制御される通常開放ラウンドを8回実行する大当り遊技状態と、16R確変大当りとなった後に制御される通常開放ラウンドを16回実行する大当り遊技状態とを用意している。
画像表示装置5の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間に、飾り図柄の可変表示状態が特定の可変表示の組み合わせの一部を構成する所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。なお、以下の説明において、リーチ状態となることをリーチが成立するとも称する。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8による音声出力動作や、ランプ9の発光動作や、可動役物17の動作等を、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組み合わせ等が最終停止表示される可能性を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、即ち、いずれのリーチ演出を出現させるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定している。
なお、ある演出による大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。なお、ある演出が実行されると必ず「大当り」になる場合、その演出の大当り期待度は「1」である。ある演出によるスーパーリーチ期待度等についても同様である。
また、飾り図柄の可変表示中には、可変表示演出の一態様として、飾り図柄等の可変表示動作によって実現される滑り演出や擬似連演出等が実行可能である。滑り演出とは、1回の特図ゲームにおいて、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部にて飾り図柄を仮停止表示させた後に仮停止表示させた飾り図柄を再可変表示させる演出、又は飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を仮停止表示させた後に仮停止表示させた飾り図柄の一部を再可変表示させる演出である。滑り演出によれば、仮停止表示させた飾り図柄を他の図柄に変更することができるため、例えば、非リーチ状態からリーチ状態になったように見せることができる。
擬似連演出とは、1回の特図ゲームにおいて、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部又は全部にて飾り図柄を仮停止表示させた後に仮停止表示させた飾り図柄を再可変表示させる演出である。擬似連演出における再可変表示は、1回の特図ゲームに対して複数回行うことができる。
擬似連演出における再可変表示の回数は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、全部の飾り図柄が最初に仮停止するまでの可変表示の回数と、全部の飾り図柄が最後に仮停止した後の再可変表示の回数と、初回可変表示と最終可変表示の間の再可変表示の回数Xと、を合算した回数よりも1回少ない回数として把握される。また、再可変表示回数は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて全部の飾り図柄が仮停止表示される回数と同数となる。また、擬似連演出における再可変表示の回数を擬似連回数とも称する。つまり、擬似連回数と再可変表示回数と仮停止回数は同数となる。なお、1回目、2回目、3回目、・・・と擬似連回数が増えることを「擬似連が継続する」とも称する。
「擬似連」の可変表示演出において、再可変表示が1回〜4回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜5回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、本実施形態では、再可変表示を1回又は2回行う例を示しているが、再可変表示を3回以上行ってもよい。
なお、擬似連演出は、リーチ成立前に行われてもよいし、リーチ成立後に行われてもよい。つまり、擬似連演出において、リーチ状態となる前に仮停止表示が行われてもよいし、リーチと状態となった後に仮停止表示が行われてもよい。
滑り演出は、いずれかのリーチ演出、もしくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いこと等を遊技者に予告、示唆するものであってもよい。以下、いずれかのリーチ演出もしくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いこと等を遊技者に予告、示唆する演出を予告演出と総称する場合がある。
なお、滑り演出や擬似連演出とは異なる可変表示演出を予告演出として実行してもよい。例えば、変動開始タイミングを通常時とは異ならせる演出や、左図柄、中図柄、右図柄の変動開始順序を通常時とは異ならせる演出を予告演出として実行してもよい。また、可変表示動作以外の表示動作を予告演出として実行してもよい。例えば、背景画像を通常時とは異ならせる演出や、保留表示を通常時とは異ならせる演出を予告演出として実行してもよい。また、予告演出は、表示動作以外の動作によるものであってもよい。例えば、予告演出は、スピーカ8による音声出力、ランプ9の発光、可動役物17の動作等によるものであってもよい。
なお、予告演出による報知は、当該報知内容が実現するか否かを遊技者が認識するよりも前に行われるものであればよい。例えば、リーチ状態となる可能性を報知する予告演出は、リーチ状態となる前に行われるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性を報知する予告演出は、確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に行われるものであればよい。
予告演出のうちには、先読予告演出となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報等に基づいて判定し、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する保留表示をターゲットの保留表示と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。また、先読予告演出は、ターゲットの保留情報の消化中に実行する場合と、ターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合と、ターゲットの保留情報の消化中、及びターゲットの保留情報よりも前の保留情報の消化中に実行する場合とがある。
なお、先読予告演出として、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示や第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第2保留表示の表示態様による保留演出が用意されていてもよい。保留演出には、第1始動入賞の発生時に第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する第1保留表示や第2始動入賞の発生時に第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する第2保留表示を予告態様で表示する演出や、既に表示されている第1保留表示や第2保留表示が予告態様に変化する演出や、第1保留表示や第2保留表示が予告態様に変化するときに実行する演出であって画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等を保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出や、第1保留表示や第2保留表示が予告態様に変化しないときに実行する演出であって画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等を保留表示に直接的に又は間接的に作用させる演出等が含まれていてもよい。なお、保留作用演出が実行されたときには、作用対象である第1保留表示の表示態様は変化するが、保留作用ガセ演出が実行されたときには、第1保留表示の表示態様は変化しない。
また、予告演出として、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示の表示態様によるアクティブ表示演出が用意されていてもよい。アクティブ表示演出には、アクティブ表示エリアAHAに追加するアクティブ表示を予告態様で表示する演出や、既に表示されているアクティブ表示が予告態様に変化する演出や、アクティブ表示が予告態様に変化するときに実行する演出であって画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等をアクティブ表示に直接的に又は間接的に作用させる演出や、アクティブ表示が予告態様に変化しないときに実行する演出であって画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等をアクティブ表示に直接的に又は間接的に作用させる演出等が含まれていてもよい。なお、アクティブ表示作用演出が実行されたときには、作用対象であるアクティブ表示の表示態様は変化するが、アクティブ表示作用ガセ演出が実行されたときには、アクティブ表示の表示態様は変化しない。
アクティブ表示演出におけるアクティブ表示の表示態様は、当該変動以前に判定してもよいし、当該変動時に判定してもよい。また、保留演出とアクティブ表示演出を合せて保留等演出と称する場合もある。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後等に、所定のリーチハズレ組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」の可変表示態様と称される。
本実施形態では、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄、又は「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「8R確変大当り」となる。また、「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「大当り」の一態様である「16R確変大当り」となる。8R確変大当りとなったときや16R確変大当りとなったときに制御されるラウンドは通常開放ラウンドである。つまり、本実施形態では、「3」や「5」や「7」の数字を示す特別図柄は、通常開放ラウンド大当り図柄である。
なお、本実施形態では、上述のように「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には8R確変大当りとなるが、「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合に短期開放ラウンドが実行される「2R確変大当り」となるようにしてもよい。この場合の「5」の数字を示す特別図柄は、短期開放ラウンド大当り図柄となる。「大当り」における、「8R確変大当り」、「16R確変大当り」、「2R確変大当り」の別は、「大当り種別」と称する。
16R確変大当りとなる場合には、具体的には「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行される等した後に、16R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。16R確変大当りに対応する大当り組み合わせの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて形成される有効ライン上に、図柄番号が奇数であって同一の飾り図柄が3個並んだものである。
8R確変大当りとなる場合には、具体的には「3」又は「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行される等した後に、8R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される。8R確変大当りに対応する大当り組み合わせの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて形成される所定の有効ライン上に、図柄番号が偶数であって同一の飾り図柄が3個並んだものである。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときに2R確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示が開始され、リーチ状態となって所定のリーチ演出が実行される等した後に、又はリーチ状態になることなく、2R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示されるようにすればよい。2R確変大当りに対応する大当り組み合わせの一例は、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて形成される所定の有効ライン上に、図柄番号が奇数であって異なる飾り図柄が3個並んだものや、所定の飾り図柄を含む組み合わせである。
なお、特図ゲームにおいて「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、16R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される場合と、表面上、8R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が停止表示される場合とがあってもよい。
16R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが16回実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御と共に確変制御が行われる。また、8R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放ラウンドが8回実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御と共に確変制御が行われる。
確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、確変制御が行われないときに比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定のST回数の特図ゲームが実行されるときと、可変表示結果が「大当り」となるときとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。したがって、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定のST回数の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了する。なお、所定のST回数は、例えば70回である。
また、時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間は、時短制御が行われないときに比べて短縮される。また、時短制御が行われるときには、時短制御が行われないときに比べて停止表示時間も短縮してもよい。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に、所定の時短回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることとのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。したがって、時短制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても、所定の時短回数の特図ゲームを消化した場合には、時短制御は終了する。なお、所定の時短回数は、例えば70回である。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を時短制御が行われないときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を時短制御が行われないときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を時短制御が行われないときよりも長くする制御、その傾動回数を時短制御が行われないときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過し易くして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入し易くして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。したがって、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立し易くなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御とが共に行われる遊技状態は、時短状態又は高ベース状態とも称される。また、確変制御が行われる遊技状態は、高確状態又は確変状態とも称される。時短状態や、高確状態は、遊技者にとって有利な有利状態の一例である。
確変制御と共に時短制御や高開放制御が行われる遊技状態、即ち、高確状態であって高ベース状態でもある遊技状態は、高確高ベース状態又は時短付確変状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない遊技状態、即ち、高確状態であるが高ベース状態ではない遊技状態は、高確低ベース状態又は時短無確変状態とも称される。なお、高確高ベース状態のみを「確変状態」ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態、即ち、高確状態ではないが高ベース状態である遊技状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御も行われない遊技状態は、即ち、高確状態でも高ベース状態でもない遊技状態は、低確低ベース状態とも称される。低確低ベース状態は、確変制御も時短制御も高開放制御も行われない通常の状態であるため、高確高ベース状態や高確低ベース状態や低確高ベース状態等と区別して、「通常状態」と称することもある。なお、大当り遊技状態ではない遊技状態を、大当り遊技状態と区別して、「通常状態」と称することもある。パチンコ遊技機1の初期設定状態は、通常状態である。
以上のように、本実施形態では、8R確変大当り又は16R確変大当りとなったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、所定回数、高確高ベース状態に制御される。
なお、本実施形態では、大当りとなった後の時短回数とST回数とが同一であるが、大当りとなった後の時短回数とST回数とを異ならせてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りとなった後のST回数と16R確変大当りとなった後のST回数とが同一であるが、8R確変大当りとなった後のST回数と16R確変大当りとなった後のST回数とを異ならせてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りとなった後の時短回数と16R確変大当りとなった後の時短回数とが同一であるが、8R確変大当りとなった後の時短回数と16R確変大当りとなった後の時短回数とを異ならせてもよい。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときには、2R確変大当りとなったことに基づいて、短期開放ラウンドが2回実行される短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、16R確変大当り又は8R確変大当りとなったときと同様、時短制御と共に確変制御が行われるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、確変制御が行われているときに可変表示結果が「大当り」とならなかった場合であっても所定のST回数の特図ゲームを消化した場合には、確変制御は終了するが、ST回数を設けずに可変表示結果が「大当り」となるまで確変制御が終了しないようにしてもよい。即ち、次回大当りとなるまで確変制御を継続させる確変大当りを設けるようにしてもよい。次回大当りとなるまで確変制御を継続させる確変大当りを設けるときには、終了後に確変制御が行われない通常大当りを更に設けるようにしてもよい。例えば、通常開放ラウンドが8回実行される通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、確変制御を行わない、8R通常大当りを設けるようにしてもよい。
また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始される毎に実行される確変転落抽選にて高確状態を終了させる「確変転落あり」の決定が成されたときに、確変制御を終了するようにしてもよい。このような態様とするときには、所定のST回数の特図ゲームを消化するまでは確変転落抽選を行わずに、所定のST回数の特図ゲームを消化した後の各ゲームにおいて確変転落抽選を行うようにしてもよい。時短制御や高開放制御についても同様である。
飾り図柄について、再抽選演出が実行されることがある。例えば、再抽選演出として、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、8R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、16R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる飾り図柄と、8R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として最終停止表示させるようにしてもよい。なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときに、2R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる飾り図柄を仮停止表示させた場合も同様である。
また、8R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、8回目のラウンドが終了するまでの期間にて、当該大当りが16R確変大当りであることを報知するラウンド数昇格演出を実行するようにしてもよい。なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときに、2R確変大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された場合も同様である。
また、本実施形態では通常大当りを設けないが、通常大当りを設けたときに通常大当りに対応する大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、最終のラウンドが終了するまでの期間にて、当該大当りが確変大当りであることを報知する確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
なお、ラウンド中に実行される昇格演出を大当り中昇格演出と称し、最終のラウンドが終了してから実行される昇格演出をエンディング昇格演出と称することもある。
パチンコ遊技機1には、例えば図39に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111等が搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9及び可動役物17等による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、ランプ9等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。役物制御基板16は、演出制御基板12とは別個に設けられた役物動作制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ等に基づき、可動役物17の駆動させるアクチュエータに駆動信号を出力する回路等が搭載されている。
図39に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。なお、遊技機1は、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23に加え、同様に主基板11に接続する他のスイッチを備えていてもよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25C等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図40(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODEを示し、2バイト目はEXTを表す。MODEデータの先頭ビットは必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図40(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、演出制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、演出制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
なお、それぞれの演出制御コマンドを構成する情報は、例えば、ROM101内のコマンドテーブルに記憶されていてもよい。ある演出制御コマンドを演出制御基板12に対して送信するときには、当該演出制御コマンドを送信するための設定として、上記コマンドテーブルにおける当該演出制御コマンドの記憶アドレスを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すればよい。その後、遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理が実行されること等により、上述のように設定された演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図40(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターン等に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図40(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」であるか「16R確変大当り」であるか「8R確変大当り」であるかの決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける、確定飾り図柄を指定する図柄確定指定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する客待ちデモ指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンドである。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されること等により、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて第1始動入賞が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞通知コマンドである。
コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて第2始動入賞が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞通知コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1始動入賞記憶表示エリア5HL等にて第1特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2始動入賞記憶表示エリア5HR等にて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
例えば、第1始動入賞が発生した場合には、保留記憶情報として、第1始動口入賞通知コマンドと共に第1保留記憶数通知コマンドを送信する。また、第2始動入賞が発生した場合には、保留記憶情報として、第2始動口入賞通知コマンドと共に第2保留記憶数通知コマンドを送信する。なお、第1始動入賞が発生した場合に第1始動口入賞通知コマンドや第1保留記憶数通知コマンドに加えて第2保留記憶数通知コマンドを送信してもよいし、第2始動入賞が発生した場合に第2始動口入賞通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに加えて第1保留記憶数通知コマンドを送信してもよい。また、第1特図保留記憶数が増加した場合に、第1始動入賞記憶表示エリア5HL等において表示する第1特図保留記憶数の加算を指定する第1保留記憶数加算指定コマンドを送信し、第1特図保留記憶数が減少した場合に、第1特図保留記憶数の減算を指定する第1保留記憶数減算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて又は加えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。また、合計保留記憶数の加算を指定する合計保留記憶数加算指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否かの判定結果、大当り種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動カテゴリの判定結果を示す変動カテゴリ指定コマンドである。変動カテゴリとは、飾り図柄の変動パターンを種類別に分類したときの名称である。換言すれば、変動カテゴリとは、共通のグループにカテゴライズされる1以上の飾り図柄の変動パターンを含む、各グループのグループ名である。
本実施形態では、入賞時乱数値判定処理において、始動入賞の発生時に、一部の場合を除いて、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて、変動カテゴリを判定する。そして、変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、始動入賞の発生時に、主基板11から送信された変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて、当該始動入賞に基づく可変表示がスーパーリーチとなるか否か等を認識できる。
なお、変動パターン指定コマンドや可変表示結果通知コマンド等の演出制御コマンドは、演出制御用CPU120が、1以上の演出装置を制御する際に用いられる。以下、画像表示装置5における表示動作の制御に用いられる演出制御コマンドを表示制御コマンドとも称し、スピーカ8による音声出力動作を制御するために用いられる演出制御コマンドを音声制御コマンドとも称し、ランプ9の発光動作を制御するために用いられる演出制御コマンドをランプ制御コマンドとも称し、可動役物17の動作を制御するために用いられる演出制御コマンドを役物制御コマンドとも称する。なお、演出制御コマンドのうちには、表示制御コマンド、且つ、音声制御コマンド、且つ、ランプ制御コマンド、且つ、役物制御コマンドであるもの等、複数の演出装置に関係するものが存在してもよい。
コマンドD0XXは、大入賞口への遊技球の入賞があったことを通知する大入賞口入賞通知コマンドである。大入賞口入賞通知コマンドは、例えば、大入賞口を遊技球が通過したときに、主基板11から演出制御基板12へと送信される。
コマンドD1XXは、普図図柄表示器20による普通図柄の変動開始を指定すると共に、普通図柄の表示結果が当りになることを指定する普通図柄変動開始指定コマンドである。コマンドD2XXは、普図図柄表示器20による普通図柄の変動開始を指定すると共に、普通図柄の表示結果がハズレになることを指定する普通図柄変動開始指定コマンドである。コマンドD3XXは、普通図柄の変動を終了することを指定する普通図柄変動終了指定コマンドである。なお、遊技状態によらず普通図柄の変動時間が一定である場合、普通図柄変動終了指定コマンドを使用しなくてもよい。
コマンドE0XXは、磁気異常が発生したことを報知することを指定する磁気異常報知指定コマンドである。例えば、遊技領域2の所定領域の背面に磁石センサが設けられ、磁気異常報知指定コマンドは、磁石センサが異常を検出したときに、主基板11から演出制御基板12へと送信される。なお、磁石センサは、例えば、磁石を用いて不正に遊技球を入賞口に誘導させるような行為があった場合に異常を検出する。なお、磁気異常の検出方法として、基準値を常に一定とし異常値を検出してもよいし、電源投入時の磁気の値を基準値とし異常値を検出してもよい。
なお、上述したように、図40(A)に示した演出制御コマンドは一例であって、本実施形態で用いる演出制御コマンドは図40(A)に示したものに限定されない。例えば、通過ゲート41を遊技球が通過したことを通知するゲート通過通知コマンドや、確変大当りとなることを通知する確変確定通知コマンドを用いてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105と、を備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
図41は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図41に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3、普図表示結果決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図45に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを「当り変動パターン」と称する。当り変動パターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」や、可変表示結果が「小当り」である場合に対応した「小当り変動パターン」が含まれてもよい。大当り変動パターンとして、大当り種別のそれぞれに対応した複数の変動パターンを用意しておいてもよい。
非リーチ変動パターンには、合計保留記憶数が多い場合や、遊技状態が高確状態や時短状態である場合に実行される時短制御に対応し、変動時間が異なる複数の変動パターンを用意しておくとよい。これにより、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、いずれかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて変動時間を短縮する制御が可能になる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターン等のようにリーチ演出を含む変動パターンには、それぞれのリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。
図42は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの一例を説明する説明図である。図42において、変動カテゴリ「PA1」は、短縮・非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA1」には、変動パターン「PA1−1」が属している。変動カテゴリ「PA2」は、非リーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA2」には、変動パターン「PA2−1」と「PA2−2」とが属している。変動カテゴリ「PA3」は、ノーマルリーチ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA3」には、変動パターン「PA3−1」と「PA3−2」とが属している。変動カテゴリ「PA4」は、スーパーリーチα(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA4」には、変動パターン「PA4−1」〜「PA4−3」が属している。変動カテゴリ「PA5」は、スーパーリーチβ(ハズレ)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PA5」には、変動パターン「PA5−1」〜「PA5−3」が属している。変動カテゴリ「PB1」は、短縮・リーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB1」には、変動パターン「PB1−1」が属している。変動カテゴリ「PB3」は、ノーマルリーチ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB3」には、変動パターン「PB3−1」と「PB3−2」とが属している。変動カテゴリ「PB4」は、スーパーリーチα(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB4」には、変動パターン「PB4−1」〜「PB4−3」が属している。変動カテゴリ「PB5」は、スーパーリーチβ(大当り)変動カテゴリである。変動カテゴリ「PB5」には、変動パターン「PB5−1」〜「PB5−3」が属している。
なお、変動カテゴリ「PA4」と変動カテゴリ「PA5」とを合せて「スーパーリーチ(ハズレ)変動カテゴリ」と総称し、変動カテゴリ「PB4」と変動カテゴリ「PB5」とを合せて「スーパーリーチ(大当り)変動カテゴリ」と総称し、変動カテゴリ「PA4」と変動カテゴリ「PA5」と変動カテゴリ「PB4」と変動カテゴリ「PB5」とを合せて「スーパーリーチ変動カテゴリ」と総称する。
なお、スーパーリーチ変動カテゴリのうち、変動カテゴリ「PA5」及び変動カテゴリ「PB5」は、可動役物17の動作を含む役物動作ありの変動カテゴリであってもよい。変動カテゴリ「PA4」及び変動カテゴリ「PB4」は、可動役物17の動作を含まない役物動作なしの変動カテゴリであってもよい。つまり、スーパーリーチαでは可動役物17は動作しないが、スーパーリーチβでは可動役物17は動作するようにしてもよい。
変動カテゴリ「PA2」に属する変動パターン「PA2−1」は、特図変動時間が通常の長さである非リーチ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA2−2」は、擬似連変動(演出)が1回実行される非リーチ(ハズレ)変動パターンである。なお、変動パターン「PA2−2」の特図変動時間は、擬似連変動が実行されるため、変動パターン「PA2−1」の特図変動時間よりも長くなっている。擬似連変動が実行される他の変動パターンについても同様である。
変動カテゴリ「PA3」に属する変動パターン「PA3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。また、変動パターン「PA3−2」は、擬似連変動が1回実行されるノーマルリーチ(ハズレ)変動パターンである。変動カテゴリ「PA4」に属する変動パターン「PA4−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−2」は、擬似連変動が1回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA4−3」は、擬似連変動が2回実行されるスーパーリーチα(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PA5」に属する変動パターン「PA5−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−2」は、擬似連変動が1回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。変動パターン「PA5−3」は、擬似連変動が2回実行されるスーパーリーチβ(ハズレ)変動パターンである。
変動カテゴリ「PB3」に属する変動パターン「PB3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。また、変動パターン「PB3−2」は、擬似連変動が1回実行されるノーマルリーチ(大当り)変動パターンである。変動カテゴリ「PB1」に属する変動パターン「PB1−1」は、変動パターン「PB3−1」よりも特図変動時間が短縮された短縮・リーチ(大当り)変動パターンである。
なお、変動カテゴリ「PB1」は、短縮・リーチ(大当り)変動カテゴリであると説明したが、リーチを経由せずに3つの図柄が同時に停止して大当りとなる短縮・非リーチ(大当り)変動カテゴリであってもよい。変動カテゴリ「PB1」が短縮・非リーチ(大当り)変動カテゴリであるときの変動パターン「PB1−1」は、短縮・非リーチ(大当り)変動パターンである。なお、「短縮・非リーチ(大当り)」は「突当り」とも称され、「短縮・非リーチ(大当り)変動カテゴリ」は「突当り変動カテゴリ」とも称され、「短縮・非リーチ(大当り)変動パターン」は「突当り変動パターン」とも称される。また、変動カテゴリ「PB1」には、短縮・リーチ(大当り)変動パターンと、短縮・非リーチ(大当り)変動パターンとが属していてもよい。
変動カテゴリ「PB4」に属する変動パターン「PB4−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−2」は、擬似連変動が1回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB4−3」は、擬似連変動が2回実行されるスーパーリーチα(大当り)変動パターンである。変動カテゴリ「PB5」に属する変動パターン「PB5−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−2」は、擬似連変動が1回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。変動パターン「PB5−3」は、擬似連変動が2回実行されるスーパーリーチβ(大当り)変動パターンである。
なお、上記に加え、滑り演出が実行される変動パターンや、擬似連変動のガセが実行される変動パターンを用意してもよい。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときには、2R確変大当り用の変動カテゴリを設けてもよい。例えば、2R確変大当り用の変動カテゴリ「PC1」、「PC2」、「PC3」を設けてもよい。変動カテゴリ「PC1」には、変動パターン「PC1−1」と「PC1−2」とが属している。変動パターン「PC1−1」は、特図変動時間が通常の長さである非リーチ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC1−2」は、擬似連変動が1回実行される非リーチ(突確)変動パターンである。なお、滑り演出が実行される非リーチ(突確)変動パターンを用意してもよい。
変動カテゴリ「PC2」には、変動パターン「PC2−1」〜「PC2−3」が属している。変動パターン「PC2−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−2」は、擬似連変動が1回実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。変動パターン「PC2−3」は、擬似連変動が2回実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンである。なお、擬似連変動のガセが実行されるスーパーリーチα(突確)変動パターンを用意してもよい。
変動カテゴリ「PC3」には、変動パターン「PC3−1」〜「PC3−3」が属している。変動パターン「PC3−1」は、特図変動時間が通常の長さであるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−2」は、擬似連変動が1回実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。変動パターン「PC3−3」は、擬似連変動が2回実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンである。なお、擬似連変動のガセが実行されるスーパーリーチβ(突確)変動パターンを用意してもよい。
図39に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータや、各種のテーブルを構成するデータ等が記憶されている。
図43は、ROM101に記憶される表示結果決定テーブルの構成例を示している。図43に示す表示結果決定テーブル130は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームにおいて、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
表示結果決定テーブル130では、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。具体的には、表示結果決定テーブル130では、低確状態であるか、高確状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果決定テーブル130では、遊技状態が高確状態であるときに、遊技状態が低確状態であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。具体的には、低確状態では所定個数の判定値が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。一方、高確状態では所定個数よりも多い個数の判定値「8000」〜「8818」が「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。このような設定により、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、非確変状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブルを用い、第1特図用の第1特図表示結果決定テーブルでは、「小当り」の特図表示結果に所定範囲の判定値が割り当てられるようにし、第2特図用の第2特図表示結果決定テーブルでは、第1特図表示結果決定テーブルよりも少ない所定範囲の判定値が「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。これにより、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態における「小当り」の頻発を回避することができる。
図44は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、それぞれの大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、第1特図ゲームである場合、即ち、変動させる特図が第1特図である場合には、所定個数の判定値が16R確変大当りに割り当てられている。一方、第2特図ゲームである場合、即ち、変動特図が第2特図である場合には、所定個数よりも多い個数の判定値が16R確変大当りに割り当てられている。このような設定により、第2特図ゲームでは、第1特図よりも16R確変大当りとなり易いので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、16R確変大当りとなる期待感を高めることができる。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときには、第2特図ゲームである場合には、第1特図ゲームである場合よりも少ない個数の判定値を2R確変大当りに割り当ててもよい。このような設定により、第2特図ゲームでは、第1特図よりも2R確変大当りとなり難いので、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入し易い遊技状態において、賞球を得ることが困難な2R確変大当りの発生を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止することができる。
また、ROM101には、変動カテゴリを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動カテゴリ決定テーブルにおいて決定され得る変動カテゴリの種類やそれぞれの決定割合等が互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。変動カテゴリ決定テーブルには、変動カテゴリのそれぞれに、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値が割り当てられている。なお、複数の変動カテゴリ決定テーブルに代えて、全部の変動カテゴリ決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動カテゴリ決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
また、ROM101には、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される変動パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM101には、当該変動パターン決定テーブルにおいて決定され得る変動パターンの種類やそれぞれの決定割合等が互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。変動パターン決定テーブルには、変動パターンのそれぞれに、変動パターン決定用の乱数値MR5と比較される数値が割り当てられている。なお、複数の変動パターン決定テーブルに代えて、それぞれの変動パターン決定テーブルの情報を含む1つの大きな変動パターン決定テーブルをROM101に記憶してもよい。
図39に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図45に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図45に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、普図保留記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155と、を備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過して第2始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームの保留データと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームの保留データとを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームに関する保留データを記憶する。例えば、普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。具体的な一例として、遊技制御フラグ設定部152には、特図プロセスフラグ、高確フラグ、高ベースフラグ、大当りフラグ等のそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。なお、高確フラグは、高確状態であるか低確状態であるかを示すフラグである。高ベースフラグは、高ベース状態であるか低ベース状態であるかを示すフラグである。大当りフラグは、大当り遊技状態であることを示すフラグである。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、第1特図保留記憶数を計数するための第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値、第2特図保留記憶数を計数するための第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値、合計保留記憶数を計数するための合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値等が記憶される。また、遊技制御カウンタ設定部154には、変動数カウンタの格納値等も記憶される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図39に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図39に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125、RTC回路126とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、各種の演出装置による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
RTC回路126は、現在の年月日及び時分秒等の時刻を計時可能な計時手段である。RTC回路126は、電波時計を用いて計時値を定期的に日本標準時刻に自動調整する機能を有する。RTC回路126は、パチンコ遊技機1への電力の供給が断たれている場合には、バックアップ電源回路から電力の供給を受けて動作する。RTC回路126による計時情報は、演出制御用CPU120等に供給される。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す情報信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す情報信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す情報信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図39に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。
例えば、ROM121には、保留等演出を実行するか否かを決定するために参照される保留等演出実行有無決定テーブルや、保留等演出を実行すると決定した場合の保留等演出パターンを決定するために参照される保留等演出パターン決定テーブルが記憶されていてもよい。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータが記憶されている。それぞれの演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータ等から構成されている。即ち、各種の演出動作は、演出制御パターンがセットされることによって実現される。例えば、それぞれの変動パターンに対応する飾り図柄の可変表示動作は、それぞれの変動パターンに対応する演出制御パターンがセットされることによって実現される。保留演出、アクティブ表示演出、ファンファーレ演出、ラウンド遊技中の演出、エンディング演出等についても、それぞれの演出に対応する演出制御パターンがセットされることによって実現される。
図46(A)は、演出制御パターンの構成例を示している。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、可動役物制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データ等が、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータに内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば主基板11から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。即ち、表示制御データは、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。即ち、音声制御データは、スピーカ8からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えばランプ9の発光動作態様を示すデータが含まれている。即ち、ランプ制御データは、ランプ9の発光動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えばプッシュボタン31Bといった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。即ち、操作検出制御データは、操作部に対する操作に応じた演出動作を指定するデータである。可動役物制御データには、例えば可動役物17の動作態様を示すデータが含まれている。即ち、可動役物制御データは、可動役物17の動作を指定するデータである。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。
図46(B)は、演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作を説明するための図である。演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させると共に、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うと共に、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出装置に対応するデータには、ダミーデータが設定されてもよい。
図46(B)に示す演出動作は、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止するまでの期間全体に対応しているが、これに限定されるものではなく、飾り図柄の可変表示中における一部の期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。あるいは、飾り図柄の可変表示中以外の所定期間に対応して演出動作を実行するための演出制御パターンが設けられてもよい。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新される毎に、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#nの内容に従って、演出装置の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#n、可動役物制御データ#1〜可動役物制御データ#nは、それぞれの演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123、音声制御基板13、ランプ制御基板14、役物制御基板16等に対して出力される。例えば、演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させること等により展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させること等により展開させる。
図39に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図47(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図47(A)に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態等といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。具体的な一例として、演出制御フラグ設定部191には、演出プロセスフラグ、高確フラグ、高ベースフラグ等のそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。なお、主基板11の側からの通知によって、演出制御フラグ設定部191に設けられた高確フラグ、高ベースフラグの値を更新してもよいし、主基板11の側と同じように演出制御基板12の側にて遊技状態を把握することによって、演出制御フラグ設定部191に設けられた高確フラグ、高ベースフラグの値を更新してもよい。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作等といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。また、演出制御カウンタ設定部193には、時短回数及び確変回数の一方又は両方を計数するための演出数カウンタの格納値である演出数カウント値を示すデータ等も記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施形態では、図47(B)に示すような第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第1始動入賞口への始動入賞があったときには、所定のコマンドが、主基板11から演出制御基板12へと送信される。具体的には、4つのコマンドが1セットで、又は2つのコマンドが1セットで、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、主基板11から送信されたこれらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを格納できるように、バッファ番号毎に、図柄指定コマンドを格納する格納領域、変動カテゴリコマンドを格納する格納領域、第1保留記憶数通知コマンドを格納する格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に主基板11から受信したコマンドをセット毎に対応付けて、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの格納領域に格納する。例えば、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に4つのコマンドを正常に受信したときには、空き領域となっているバッファ番号の格納領域に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを格納する。複数のバッファ番号の格納領域が空き領域となっているときには、空き領域となっている最も小さいバッファ番号の格納領域に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを格納する。なお、図47(B)に示す例は、バッファ番号「1」〜「3」の格納領域にコマンドが格納されている状態を表している。一方、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に2つのコマンドを正常に受信したときには、空き領域となっているバッファ番号の格納領域に、第1保留記憶数通知コマンドを格納する。複数のバッファ番号の格納領域が空き領域となっているときには、空き領域となっている最も小さいバッファ番号の格納領域に、第1保留記憶数通知コマンドを格納する。
図47(B)に示す第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始される毎に1つずつ削除され、バッファ番号を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンドが1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドが、入賞順を維持しつつシフトされる。例えば、図47(B)に示す格納状態において第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされ、バッファ番号「3」に対応した領域に格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」にシフトされる。
また、本実施形態では、図47(C)に示すような第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第2始動入賞口への始動入賞があったときには、所定のコマンドが、主基板11から演出制御基板12へと送信される。具体的には、4つのコマンドが1セットで、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bには、主基板11から送信されたこれらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドを格納できるように、バッファ番号毎に、図柄指定コマンドを格納する格納領域、変動カテゴリコマンドを格納する格納領域、第2保留記憶数通知コマンドを格納する格納領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第2始動入賞時に主基板11から受信したコマンドをセット毎に対応付けて、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bの格納領域に格納する。例えば、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時に4つのコマンドを正常に受信したときには、空き領域となっているバッファ番号の格納領域に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドを格納する。複数のバッファ番号の格納領域が空き領域となっているときには、空き領域となっている最も小さいバッファ番号の格納領域に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第2保留記憶数通知コマンドを格納する。なお、図47(C)に示す例は、バッファ番号「1」〜「2」の格納領域にコマンドが格納されている状態を表している。
図47(C)に示す第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドは、第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始される毎に1つずつ削除され、バッファ番号を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンドが1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドが、入賞順を維持しつつシフトされる。例えば、図47(C)に示す格納状態において第2特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、バッファ番号「1」に対応した領域に格納されているコマンドが削除され、バッファ番号「2」に対応した領域に格納されているコマンドがバッファ番号「1」にシフトされる。
また、本実施形態では、図47(D)に示すような第1先読予告バッファ194Cを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1先読予告バッファ194Cには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域が設けられている。即ち、第1先読予告バッファ194Cには、演出制御用CPU120等によって決定されたそれぞれの保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容等が、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始等により、図47(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データが削除されるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始等により、図47(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データが他のバッファ番号にシフトされるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
また、本実施形態では、図47(E)に示すような第2先読予告バッファ194Dを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第2先読予告バッファ194Dには、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bを構成する各データに対応した格納領域が設けられている。即ち、第2先読予告バッファ194Dには、演出制御用CPU120等によって決定されたそれぞれの保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容等が、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始等により、図47(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データが削除されるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始等により、図47(C)の第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データが他のバッファ番号にシフトされるときには、第2先読予告バッファ194Dにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図48のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図48に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。ステップS12の処理では、例えば、CPU103は、磁石センサから出力される磁石センサ信号を監視し、磁石センサから異常値を示した磁石センサ信号を入力した場合には、エラー報知用LEDを点灯させて磁気異常の発生を報知すると共に、磁気異常報知指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う。
ステップS12の処理に続いて、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する(ステップS13)。
ステップS13の情報出力処理に続いて、CPU103は、遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS14)。ステップS14の遊技用乱数更新処理では、例えば、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。一例として、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによってカウントされる遊技用乱数を示す数値データをソフトウェアにより更新してもよい。
ステップS14の遊技用乱数更新処理に続いて、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行する(ステップS16)。普通図柄プロセス処理が実行されることにより、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする。
普通図柄プロセス処理に続いて、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図49は、図48に示す遊技制御用タイマ割込み処理のステップS15にて実行される特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図50は、図49に示す特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図50に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS121)。ステップS121にて第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定した場合は(ステップS121;YES)、CPU103は、第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS122)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定すればよい。
ステップS122にて第1特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合には(ステップS122;NO)、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値に「1」を設定する(ステップS125)。ステップS125の処理に続いて、CPU103は、始動入賞時処理を実行し(ステップS126)、始動口バッファ値に「0」を設定する(ステップS127)。
ステップS121にて第1始動口スイッチ22Aがオンではないと判定した場合や(ステップS121;NO)、ステップS122にて第1特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合や(ステップS122;YES)、ステップS127の処理を実行した後には、CPU103は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS123)。ステップS123にて第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定した場合は(ステップS123;YES)、CPU103は、第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS124)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定すればよい。
ステップS124にて第2特図保留記憶数が上限値ではないと判定した場合には(ステップS124;NO)、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの格納値に「2」を設定する(ステップS128)。ステップS128の処理に続いて、CPU103は、始動入賞時処理を実行し(ステップS129)、始動口バッファ値に「0」を設定し(ステップS130)、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS123にて第2始動口スイッチ22Bがオンではないと判定した場合や(ステップS123;NO)、ステップS124にて第2特図保留記憶数が上限値に達していると判定した場合には(ステップS124;YES)、ステップS128、S129、S130の処理を行わずに、始動入賞判定処理を終了する。
図50に示した始動入賞判定処理によれば、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bとにおいて、遊技球の始動入賞を同時に検出した場合であっても、それぞれの検出に基づく処理を完了させることができる。
図51は、始動入賞時処理の一例を示すフローチャートである。図51に示した始動入賞時処理において、CPU103は、まず、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS131)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。ステップS131の処理に続いて、合計保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS132)。例えば、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS132の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS133)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部151における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS134)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。
ステップS134の処理に続いて、CPU103は、始動口バッファ値に応じた始動口入賞通知コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS135)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1始動口入賞通知コマンドを送信するための設定を行う。また、始動口バッファ値が「2」であるときには第2始動口入賞通知コマンドを送信するための設定を行う。ステップS135において設定された始動口入賞通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図48に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS135の処理に続いて、CPU103は、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS136)。その後、CPU103は、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS137)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。また、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。そして、始動入賞時処理を終了する。なお、ステップS137において設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図48に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図52は、入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャート等である。図52(A)に示した入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。ステップS401の処理では、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグの状態を確認すること等により、大当り遊技状態であるか否かを特定する。具体的には、CPU103は、大当りフラグがオン状態であるときには大当り遊技状態であると特定し、大当りフラグがオン状態ではないときには大当り遊技状態ではないと特定する。また、ステップS401の処理では、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた高ベースフラグの状態を確認すること等により、高ベース状態であるか低ベース状態であるかを特定する。具体的には、CPU103は、高ベースフラグがオン状態であるときには高ベース状態であると特定し、高ベースフラグがオン状態ではないときには低ベース状態であると特定する。また、ステップS401の処理では、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた高確フラグの状態を確認すること等により、高確状態であるか低確状態であるかを特定してもよい。具体的には、CPU103は、高確フラグがオン状態であるときには高確状態であると特定し、高確フラグがオン状態ではないときには低確状態であると特定してもよい。
ステップS401の処理に続いて、CPU103は、現在、大当り遊技状態であるか否かを判定する(ステップS402)。つまり、ステップS401の処理において大当り遊技状態であると特定したか否かを判定する。ステップS402にて大当り遊技状態ではないと判定した場合(ステップS402;NO)、CPU103は、現在、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS403)。つまり、ステップS401の処理において高ベース状態であると特定したか否かを判定する。
ステップS402にて大当り遊技状態であると判定した場合や(ステップS402;YES)、ステップS403にて高ベース状態であると判定した場合には(ステップS403;YES)、CPU103は、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。つまり、第2始動入賞であるか否かを判定する。ステップS404にて始動口バッファ値が「2」ではないと判定した場合(ステップS404;NO)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
ステップS403にて高ベース状態ではないと判定した場合や(ステップS403:NO)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定した場合には(ステップS404:YES)、CPU103は、現在の遊技状態に応じた特図表示結果決定テーブルをセットする(ステップS405)。具体的には、CPU103は、高確状態でないときには、図43に示した表示結果決定テーブル130から、低確状態用のテーブルデータをセットし、高確状態であるときには、図43に示した表示結果決定テーブル130から、高確状態用のテーブルデータをセットする。なお、CPU103は、高確フラグがオン状態であるときには高確状態であると特定し、高確フラグがオン状態ではないときには低確状態であると特定してもよい。また、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブルを用いる場合、始動口バッファ値が「1」である場合には、第1特図表示結果決定テーブルを使用し、始動口バッファ値が「2」である場合には、第2特図表示結果決定テーブルを使用すればよい。
ステップS405の処理に続いて、CPU103は、図51に示した始動入賞時処理のステップS133にて抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS406)。例えば、CPU103は、乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値とを逐一比較し、乱数値MR1を示す数値データと合致する判定値の有無を判定する。あるいは、CPU103は、乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた判定値の最小値と最大値とを比較し、乱数値MR1を示す数値データが、判定値の最小値と最大値の範囲内であるか否かを判定してもよい。
ステップS406にて大当り判定範囲内であると判定した場合には(ステップS406;YES)、図51に示した始動入賞時処理のステップS133にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別を判定する(ステップS407)。具体的には、まず、CPU103は、始動口バッファ値によって特定される変動特図に応じた大当り種別決定テーブルをセットする。具体的には、CPU103は、図44に示した大当り種別決定テーブル131から、変動特図に応じたテーブルデータをセットする。続いて、CPU103は、例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データと、変動特図に応じてセットした大当り種別決定用テーブルデータにおけるそれぞれの大当り種別の判定値とを比較する等して、乱数値MR2を示す数値データと合致する大当り種別を判定すればよい。
ステップS407の処理に続いて、CPU103は、ステップS407の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS408)。一方、ステップS406にて大当り判定範囲内ではないと判定した場合には(ステップS406;NO)、ハズレに応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS409)。なお、ステップS409において設定された図柄指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図48に示す遊技制御用タイマ割込み処理のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS408の処理、又はステップS409の処理を実行した後には、CPU103は、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS410)。なお、ステップS410の処理が実行されるのは下記4通りの場面である。(場面1)大当り遊技状態ではなく且つ低ベース状態である場面。なお、第1始動入賞であっても第2始動入賞であってもよい。(場面2)大当り遊技状態ではなく且つ高ベース状態において第2始動入賞があった場面。(場面3)大当り遊技状態であって且つ低ベース状態において第2始動入賞があった場合。(場面4)大当り遊技状態であって且つ高ベース状態において第2始動入賞があった場合。
ステップS410にて高ベース状態ではないと判定した場合には(ステップS410;NO)、つまり、上記場面1や上記場面3であるときには、CPU103は、特図表示結果に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS411)。一方、ステップS410にて高ベース状態であると判定した場合には(ステップS410;YES)、つまり、上記場面2や上記場面4であるときには、CPU103は、特図表示結果に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS412)。
図53は、変動カテゴリ決定テーブルの選択例を示す図である。図53(A)は、低ベース状態であるときに、複数の変動カテゴリ決定テーブルの中からいずれかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。図53(A)によれば、低ベース状態において特図表示結果を「ハズレ」とするときには、保留記憶数に応じて、3種類の変動カテゴリ決定テーブルの中からいずれかの変動カテゴリ決定テーブルが選択される。具体的には、図53(A)に示すように、保留記憶数が0個又は1個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」が選択され、保留記憶数が2個又は3個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」が選択され、保留記憶数が4個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」が選択される。また、図53(A)によれば、低ベース状態において特図表示結果を「大当り」とするときには、保留記憶数にかかわらず、1種類の変動カテゴリ決定テーブルが選択される。
図53(B)は、高ベース状態であるときに、複数の変動カテゴリ決定テーブルの中からいずれかの変動カテゴリ決定テーブルを選択する選択例である。図53(B)によれば、高ベース状態において特図表示結果を「ハズレ」とするときには、保留記憶数に応じて、2種類の変動カテゴリ決定テーブルの中からいずれかの変動カテゴリ決定テーブルが選択される。具体的には、図53(B)に示すように、保留記憶数が0個又は1個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」が選択され、保留記憶数が2個〜4個のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」が選択される。また、図53(B)によれば、高ベース状態において特図表示結果を「大当り」とするときには、保留記憶数に関わらず、1種類の変動カテゴリ決定テーブルが選択される。
図54は、変動カテゴリ決定テーブルの構成例を示す図である。図54(A)は、図53(A)や図53(B)の図中に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」である。図54(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値が、複数種類の変動カテゴリに割り当てられている。
図54(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個のうち、0個が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、70個が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、27個が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図54(A)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が0%、変動カテゴリ「PA2」が70%、変動カテゴリ「PA3」が27%、変動カテゴリ「PA4」が2%、変動カテゴリ「PA5」が1%の割合で決定される。
図54(B)は、図53(A)の図中に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」である。図54(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個のうち、4個が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、85個が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図54(B)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が4%、変動カテゴリ「PA2」が85%、変動カテゴリ「PA3」が8%、変動カテゴリ「PA4」が2%、変動カテゴリ「PA5」が1%の割合で決定される。
図54(C)は、図53(A)や図53(B)の図中に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」である。図54(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個のうち、64個が変動カテゴリ「PA1」に割り当てられ、25個が変動カテゴリ「PA2」に割り当てられ、8個が変動カテゴリ「PA3」に割り当てられ、2個が変動カテゴリ「PA4」に割り当てられ、1個が変動カテゴリ「PA5」に割り当てられている。つまり、図54(C)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」の設定例では、変動カテゴリ「PA1」が64%、変動カテゴリ「PA2」が25%、変動カテゴリ「PA3」が8%、変動カテゴリ「PA4」が2%、変動カテゴリ「PA5」が1%の割合で決定される。
図54(D)は、図53(A)の図中に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」である。図54(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個のうち、10個が変動カテゴリ「PB1」に割り当てられ、50個が変動カテゴリ「PB3」に割り当てられ、30個が変動カテゴリ「PB4」に割り当てられ、10個が変動カテゴリ「PB5」に割り当てられている。つまり、図54(D)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の設定例では、変動カテゴリ「PB1」が10%、変動カテゴリ「PB3」が50%、変動カテゴリ「PB4」が30%、変動カテゴリ「PB5」が10%の割合で決定される。
図54(E)は、図53(B)の図中に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」である。図54(E)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」の設定例では、乱数値MR3の決定値の100個のうち、60個が変動カテゴリ「PB1」に割り当てられ、20個が変動カテゴリ「PB3」に割り当てられ、10個が変動カテゴリ「PB4」に割り当てられ、10個が変動カテゴリ「PB5」に割り当てられている。つまり、図54(E)の変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」の設定例では、変動カテゴリ「PB1」が60%、変動カテゴリ「PB3」が20%、変動カテゴリ「PB4」が10%、変動カテゴリ「PB5」が10%の割合で決定される。
図53(A)と図53(B)とを比較すると、遊技状態が低ベース状態であって特図表示結果が「ハズレ」である場合において保留記憶数「2」又は「3」であるときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」が決定されるのに対し、遊技状態が高ベース状態であって特図表示結果が「ハズレ」である場合において保留記憶数「2」又は「3」であるときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」が決定される。また、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」と変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」とを比較すると、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」では変動カテゴリ「PA1」の決定割合は4%であるのに対し、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」では変動カテゴリ「PA1」の決定割合は64%である。つまり、遊技状態が高ベース状態であるときには低ベース状態であるときに比べて、保留記憶数「2」又は「3」である場合における変動カテゴリ「PA1」の決定割合を高くしている。
また、図53(A)と図53(B)とを比較すると、遊技状態が低ベース状態であって特図表示結果が「大当り」であるときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」が決定されるのに対し、遊技状態が高ベース状態であって特図表示結果が「大当り」であるときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」が決定される。また、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」と変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」とを比較すると、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」では変動カテゴリ「PB1」の決定割合は10%であるのに対し、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」では変動カテゴリ「PB1」の決定割合は60%である。つまり、遊技状態が高ベース状態であるときには低ベース状態であるときに比べて、変動カテゴリ「PB1」の決定割合を高くしている。
また、図53及び図54の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多いときには、保留記憶数が少ないときに比べて、変動カテゴリ「PA1」の決定割合を高くしている。例えば、遊技状態が低ベース状態であって、且つ、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数「4」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「64%」>保留記憶数「3」又「2」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「4%」>保留記憶数「0」又は「1」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」としている。また、例えば、遊技状態が高ベース状態であって、且つ、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数「2」〜「4」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「64%」>保留記憶数「0」又は「1」のときに選択される変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」における変動カテゴリ「PA1」の決定割合「0%」としている。
また、図53及び図54の設定例では、特図表示結果が「ハズレ」である場合、保留記憶数が多くても少なくても、スーパーリーチ(ハズレ)の変動カテゴリの決定割合を一定にしている。具体的には、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」の決定割合「1%」とし、変動カテゴリ「PA4」の決定割合「2%」としている。
また、図54(A)〜図54(C)の設定例では、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、同一の変動カテゴリに対応する、乱数値MR3の決定値が存在するようにしている。つまり、乱数値MR3の決定値が、ある値であれば、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」のいずれであっても、同一の変動カテゴリが決定されるようにしている。
例えば、乱数値MR3の決定値が「99」であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA5」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「97」〜「98」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA4」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「89」〜「96」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA3」が決定されるようにしている。また、乱数値MR3の決定値が「64」〜「69」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA2」が決定されるようにしている。これにより、乱数値MR3の決定値がある値であれば、リーチとなることや、スーパーリーチとなることや、スーパーリーチαやスーパーリーチβとなることを、予め容易に判定することができる。したがって、その始動入賞に対応した可変表示よりも以前に、それらを報知すること等もでき、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、乱数値MR3の決定値が「0」〜「69」の範囲の値であるときには、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」〜変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれであっても、変動カテゴリ「PA1」又は「PA2」が決定されるようにしている。これにより、少なくともリーチとならないことを、予め容易に判定することもできる。
図52(A)に戻る。ステップS410にて高ベース状態ではないと判定した場合に実行するステップS411の処理では、CPU103は、図53(A)に示した選択例に従って、特図表示結果と保留記憶数に基づいて、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」の中からいずれかの変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルを構成するテーブルデータをセットする。具体的には、CPU103は、ステップS406にて特図表示結果を「大当り」とすると判定していた場合には、図54(D)に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」を構成するテーブルデータをセットする。また、CPU103は、ステップS406にて特図表示結果を「ハズレ」とすると判定していた場合には、保留記憶数「0」又は「1」のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」を構成するテーブルデータをセットし、保留記憶数「2」又は「3」のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」を構成するテーブルデータをセットし、保留記憶数「4」のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」を構成するテーブルデータをセットする。
また、ステップS410にて高ベース状態であると判定した場合に実行するステップS412の処理では、CPU103は、図53(B)に示した選択例に従って、特図表示結果と保留記憶数に基づいて、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」の中からいずれかの変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルを構成するテーブルデータをセットする。具体的には、CPU103は、ステップS406にて特図表示結果を「大当り」とすると判定していた場合には、図54(E)に示した変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」を構成するテーブルデータをセットする。また、CPU103は、ステップS406にて特図表示結果を「ハズレ」とすると判定していた場合には、保留記憶数「0」又は「1」のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」を構成するテーブルデータをセットし、保留記憶数「2」〜「4」のときには変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」を構成するテーブルデータをセットする。
なお、ステップS411の処理では、CPU103は、特図表示結果に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセットすると説明したが、上述したように、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」及び変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」は、「ハズレ」に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルであり、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」は、「大当り」に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルである。また、ステップS412の処理では、CPU103は、特図表示結果に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセットすると説明したが、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」及び変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」は、「ハズレ」に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルであり、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」は、「大当り」に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルである。つまり、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」及び変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」は、「ハズレ」に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルでもあり、「ハズレ」に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルでもある。
ステップS411の処理、又はステップS412の処理を実行した後には、CPU103は、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、変動カテゴリを決定する(ステップS413)。具体的には、CPU103は、図51に示した始動入賞時処理のステップS133にて抽出された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データと、ステップS411又はステップS412にてセットした変動カテゴリ決定テーブルのテーブルデータにおいてそれぞれの変動カテゴリに割り当てられている判定値とを比較する等して、判定値のいずれが、乱数値MR3を示す数値データと合致するかを判定すればよい。
ステップS413の処理に続いて、CPU103は、ステップS413の処理による判定結果に応じて、図52(B)に示す変動カテゴリコマンドのいずれかを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップS414)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
始動入賞判定処理に続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。特別図柄通常処理は、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、当該可変表示結果が導出表示される以前に決定する処理等を含んでいる。特別図柄通常処理では、可変表示結果を事前決定したときには、特図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。変動パターン設定処理は、特別図柄通常処理にて事前決定した可変表示結果等に基づいて変動パターンを決定する処理や、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1変動開始コマンド等を送信するための設定処理等を含んでいる。変動パターン設定処理では、特図プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させる処理や、変動開始後の経過時間が特図変動時間に達したか否かを判定する処理等を含んでいる。特別図柄変動処理では、変動開始後の経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特別図柄停止処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を停止させ、確定特別図柄を停止表示させる処理や、大当りフラグがオフ状態となっている場合に実行する処理としてパチンコ遊技機1の遊技状態を遷移させる処理や、大当りフラグがオン状態となっている場合に実行する処理として当り開始指定コマンドを送信するための設定処理等を含んでいる。特別図柄停止処理では、大当りフラグがオフ状態となっているときには、特図プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、大当りフラグがオン状態となっているときには、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。大当り開放前処理は、大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理や、大入賞口開放中通知コマンド等を送信するための設定処理等を含んでいる。大当り開放前処理では、特図プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。大当り開放中処理は、大入賞口の開放後の経過時間が所定時間を経過したか否かやカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数が所定個数に達したか否か等に基づいて大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングを判定する処理や、大入賞口を閉鎖状態とするための設定を行う処理や、大入賞口開放後通知コマンド等を送信するための設定処理等を含んでいる。大当り開放中処理では、特図プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。大当り開放後処理は、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達しない場合に実行する処理として大入賞口開放中通知コマンドを送信するための設定処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に実行する処理として当り終了指定コマンドを送信するための設定処理等を含んでいる。大当り開放後処理では、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値を“5”に更新し、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。大当り終了処理は、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する処理や、大当り終了時演出待ち時間が経過した場合に実行する処理としてパチンコ遊技機1の遊技状態を高確高ベース状態に設定する処理やST回数や時短回数を設定する処理等を含んでいる。大当り終了処理では、エンディング演出の実行期間に対応した待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
また、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り開放前処理、大当り終了処理は、カウントスイッチ23がオンとなった場合に大入賞口入賞通知コマンドを送信するための送信設定を含んでいる。
図55は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図55に示した特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS141)。即ち、CPU103は、第2特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS141にて第2特図保留記憶数が「0」ではないと判定した場合には(ステップS141;NO)、CPU103は、第2特図保留記憶部151Bの保留番号「1」から特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3の保留データをそれぞれ読み出して一時記憶する(ステップS142)。つまり、CPU103は、第2特図ゲームの保留があるときには、第1特図ゲームの保留があるか否かに関わらず、当該変動の保留データとして、第2特図保留記憶部151Bの保留番号「1」に対応する数値データを読み出して変動用乱数バッファ等に一時的に格納する。
ステップS142の処理に続いて、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2特図保留記憶数を1減算すると共に、第2特図保留記憶部151Bの記憶内容をシフトする(ステップS143)。具体的には、ステップS143の処理では、CPU103は、第2保留記憶数カウント値を1減算すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。加えて、ステップS143の処理では、CPU103は、合計保留記憶数カウント値を1減算してもよい。ステップS143の処理に続いて、CPU103は、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS144)。
ステップS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定した場合には(ステップS141;YES)、CPU103は、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS145)。即ち、CPU103は、第1特図ゲームが保留されているか否かを判定する。例えば、ステップS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部154にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS145にて第1特図保留記憶数が「0」ではないと判定した場合には(ステップS145;NO)、CPU103は、第1特図保留記憶部151Aの保留番号「1」から特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3の保留データをそれぞれ読み出して一時記憶する(ステップS146)。つまり、CPU103は、第2特図ゲームの保留がないときであって(ステップS141;YES)、且つ、第1特図ゲームの保留があるときには、当該変動の保留データとして、第1特図保留記憶部151Aの保留番号「1」に対応する数値データを読み出して変動用乱数バッファ等に一時的に格納する。
ステップS146の処理に続いて、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第1特図保留記憶数を1減算すると共に、第1特図保留記憶部151Aの記憶内容をシフトする(ステップS147)。具体的には、ステップS147の処理では、CPU103は、第1保留記憶数カウント値を1減算すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。加えて、ステップS147の処理では、CPU103は、合計保留記憶数カウント値を1減算してもよい。ステップS147の処理に続いて、CPU103は、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS148)。
このように、ステップS145の処理を、ステップS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定したときに実行するようにしているため、第1特図ゲームと第2特図ゲームとが保留されている場合に、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行されることになる。なお、第2特図ゲームが第1特図ゲームよりも優先して実行される態様に限定されず、始動入賞口を遊技球が進入して始動入賞が発生した順に、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図ゲームと第2特図ゲームのいずれを実行するかが決定できればよい。
ステップS144の処理、又はステップS148の処理を実行した後には、CPU103は、現在の遊技状態に応じた特図表示結果決定テーブルをセットする(ステップS149)。例えば、CPU103は、図52(A)に示した入賞時乱数値判定処理のステップS405と同様に、特図表示結果決定テーブルをセットすればよい。なお、第1特図と第2特図とで異なる表示結果決定テーブルを用いる場合、ステップS405の処理では、始動口バッファ値を参照したが、ステップS149の処理では、変動特図指定バッファ値を参照すればよい。
続いて、CPU103は、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS149にてセットした特図表示結果決定テーブルとに基づいて、特図表示結果を決定する(ステップS150)。ステップS150の処理では、CPU103は、図52(A)に示した入賞時乱数値判定処理のステップS406と同様、乱数値MR1を示す数値データと、ステップS149にてセットされた特図表示結果決定用テーブルデータにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値とを逐一比較する等して、特図表示結果を決定すればよい。
ステップS150の処理に続いて、CPU103は、ステップS150にて決定した特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS151)。ステップS151にて「大当り」であると判定した場合には(ステップS151;YES)、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS152)。なお、大当りフラグは、ステップS117の大当り終了処理にてオフ状態にクリアされる。ステップS152の処理に続いて、CPU103は、大当り種別決定処理を実行する(ステップS153)。ステップS153の大当り種別決定処理は、図52(A)に示した入賞時乱数値判定処理のステップS407において実行される大当り種別判定処理と同様である。ステップS153の大当り種別決定処理に続いて、CPU103は、ステップS153の大当り種別決定処理において決定した大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定する(ステップS154)。つまり、ステップS153の大当り種別決定処理において決定した大当り種別がいずであるかを記憶する。一例として、CPU103は、ステップS153の大当り種別決定処理において決定した大当り種別が、「16R確変大当り」であれば大当り種別バッファ値に「1」を設定し、「8R確変大当り」であれば大当り種別バッファ値に「2」を設定する。
ステップS151にて「大当り」ではないと判定した場合(ステップS151;NO)や、ステップS154の処理を実行した後には、CPU103は、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS155)。ステップS155の処理に続いて、CPU103は、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新し(ステップS156)、特別図柄通常処理を終了する。
ステップS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」であると判定した場合には(ステップS145;YES)、デモ表示設定(ステップS157)を実行し、特別図柄通常処理を終了する。ステップS157のデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する客待ちデモ指定コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図56は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図56に示した変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS250)。即ち、CPU103は、特別図柄通常処理にて可変表示結果を「大当り」とすると事前決定したか否かを判定する。大当りフラグがオン状態であると判定した場合には(ステップS250;YES)、ステップS153にて決定した大当り種別に応じた演出制御コマンドの送信設定を行う(ステップS251)。大当りフラグがオン状態ではないと判定した場合には(ステップS250;NO)、ハズレであることを示す演出制御コマンドの送信設定を行う(ステップS252)。
ステップS251の処理、又はステップS252の処理を実行した後には、CPU103は、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS253)。ステップS253にて高ベース状態ではないと判定した場合には(ステップS253;NO)、CPU103は、入賞時乱数値判定処理のステップS411と同様に、特図表示結果に応じた低ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS254)。つまり、CPU103は、大当りフラグがオン状態でないときは、保留記憶数に応じて、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」又は変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL2」又は変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれかをセットし、大当りフラグがオン状態であるときは、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL4」をセットする。
ステップS253にて高ベース状態であると判定した場合には(ステップS253;YES)、CPU103は、入賞時乱数値判定処理のステップS412と同様に、特図表示結果に応じた高ベース状態用の変動カテゴリ決定テーブルをセットする(ステップS255)。つまり、CPU103は、大当りフラグがオン状態でないときは、保留記憶数に応じて、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL1」又は変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL3」のいずれかをセットし、大当りフラグがオン状態であるときは、変動カテゴリ決定テーブル「C−TBL5」をセットする。
ステップS254の処理、又はステップS255の処理を実行した後には、CPU103は、入賞時乱数値判定処理のステップS413と同様に、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、変動カテゴリを決定する(ステップS256)。
ステップS256の処理に続いて、CPU103は、ステップS256にて決定した変動カテゴリと、変動パターン決定用の乱数値MR5とに基づいて、変動パターンを決定する(ステップS257)。ステップS257の処理においては、CPU103は、ステップS256にて決定した変動カテゴリに対応する変動パターン決定テーブルをセットし、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データが、いずれの変動パターンの範囲にあるかに基づいて、変動パターンを決定すればよい。
図57は、変動パターン決定テーブルの構成例を示す図である。ステップS257の処理では、CPU103は、例えば、ステップS256にて変動カテゴリ「PA2」を決定した場合には、図57(B)に示す、変動カテゴリ「PA2」に対応する変動パターン決定テーブルをセットし、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データが、「0」〜「39」の範囲にあるときには変動パターン「PA2−1」を決定し、「40」〜「99」の範囲にあるときには変動パターン「PA2−2」を決定する。また、例えば、CPU103は、ステップS256にて変動カテゴリ「PA3」を決定した場合には、図57(C)に示す、変動カテゴリ「PA3」に対応する変動パターン決定テーブルをセットし、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データが、「0」〜「79」の範囲にあるときには変動パターン「PA3−1」を決定し、「80」〜「99」の範囲にあるときには変動パターン「PA3−2」を決定する。ステップS256にて他の変動カテゴリを決定した場合についても同様である。
なお、変動パターン決定用の乱数値MR5は、当該処理の実行時に抽出してもよいし、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3等と同様、始動入賞時処理のステップS133にて抽出して保留データとし、特別図柄通常処理のステップS142にて読み出してもよい。
ステップS257の処理に続いて、CPU103は、決定した変動パターンに応じた演出制御コマンドの送信設定を行う(ステップS258)。なお、CPU103は、変動パターン指定コマンドに加えて、第1特図ゲームの開始を指定する第1変動開始コマンドの送信設定を行ってもよい。続いて、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられている特図変動時間タイマに、当該変動パターンに応じた特図変動時間タイマ値をセットし(ステップS259)、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応する“2”に更新し(ステップS260)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS260にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、特別図柄変動処理が実行される。
図58は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図58に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、特図確定表示中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。特図確定表示中フラグは、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられている。特図確定表示中フラグは、特図ゲームにおける可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されたことに対応して、ステップS295の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオフであるときには(ステップS291;NO)、CPU103は、確定特別図柄を導出表示するための設定を行う(ステップS292)。続いて、CPU103は、図柄確定指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。続いて、CPU103は、確定特別図柄の停止表示時間である特図確定表示時間を設定する(ステップS294)。具体的には、CPU103は、遊技制御タイマ設定部153に設けられている特図確定表示時間タイマの格納値である特図確定表示時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の特図確定表示時間をセットすればよい。なお、本実施形態では、変動パターンに関係する時間が特図変動時間であり、特図確定表示時間は変動パターンに関係しない時間としているが、特図変動時間に加えて特図確定表示時間も変動パターンに関係する時間としてもよい。例えば、特図変動時間と特図確定表示時間との合計時間が変動パターンに応じた時間とし、変動パターンに応じて特図変動時間タイマのタイマ初期値と特図確定表示時間タイマのタイマ初期値をセットしてもよい。
ステップS294の処理に続いて、CPU103は、特図確定表示中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS295)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて特図確定表示中フラグがオンであるときには(ステップS291;YES)、特図確定表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS296)。ステップS296の処理では、例えば、ステップS294にてタイマ初期値がセットされた特図変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。ステップS296にて特図確定表示時間が経過していなければ(ステップS296;NO)、特別図柄停止処理を終了することで、特図確定表示時間が経過するまで待機する。
ステップS296にて特図確定表示時間が経過したときには(ステップS296;YES)、特図確定表示中フラグをクリアしてオフ状態とした後に(ステップS297)、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(S298)。大当りフラグがオンであれば(ステップS298;YES)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS299)。具体的には、遊技制御タイマ設定部153に設けられている大当り開始時演出待ち時間タイマの格納値である大当り開始時演出待ち時間タイマ値のタイマ初期値として、所定の大当り開始時演出待ち時間をセットすればよい。
ステップS299の処理に続いて、CPU103は、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS300)。例えば、ステップS300の処理では、大当り種別バッファ値に応じた当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。
ステップS300の処理に続いて、CPU103は、例えば遊技制御フラグ設定部152等に設けられた大当り開始時フラグをオン状態にセットする(ステップS302)。なお、大当り開始時フラグは、大当り開放前処理において参照されるフラグである。CPU103は、各ラウンドの開始前に大当り開放前処理を実行するが、大当り開始時フラグによって、最初のラウンド前であるか否かを判定するフラグである。続いて、CPU103は、時短状態や確変状態を終了するための設定を行う(ステップS303)。ステップS303の処理では、例えば、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた高確フラグや高ベースフラグを、それぞれ、クリアしてオフ状態に設定すればよい。なお、既に、低確低ベース状態となっているときにはステップS303の処理を省略してもよい。
ステップS303の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS304)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態の変化を演出制御基板12の側に通知することができる。なお、本実施形態では遊技状態が変化した場合でも変化しなかった場合でも遊技状態指定コマンドを送信するようにしているが、遊技状態が変化した場合に限って遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、演出制御基板12の側では、主基板11から送信された遊技状態指定コマンドの内容から現在の遊技状態を特定するが、遊技状態指定コマンドに代えて当り開始指定コマンドを受信したことにより現在の遊技状態を特定してもよい。この場合には、ステップS304の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS305)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS298にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS298;NO)、時短状態や確変状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS306)。ステップS306の処理では、CPU103は、例えば、以下の処理を実行する。まず、CPU103は、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるか否かを判定し、低確低ベース状態でなければ、変動数カウンタの値を1加算する。変動数カウンタとは、低確低ベース状態に制御された後の特図ゲームの実行回数であって、ST回数や時短回数と比較される回数である。ST回数とは、確変制御を実行する可変表示ゲームの実行回数である。時短回数とは、時短制御を実行する可変表示ゲームの実行回数である。ST回数や時短回数は、大当り終了処理において設定される。変動数カウンタの値を1加算したCPU103は、1加算後の変動数カウンタの値とST回数とを比較し、変動数カウンタの値がST回数よりも大きい場合には、遊技状態を低確低ベース状態に設定すると共に、ST回数や時短回数の設定値を“0”にクリアすればよい。なお、本実施形態では、時短回数とST回数とが同一であるため、1加算後の変動数カウンタの値と時短回数とを比較してもよい。また、時短回数とST回数とが異なる場合には、それぞれを個別に比較してもよい。即ち、CPU103は、1加算後の変動数カウンタの値と時短回数とを比較し、変動数カウンタの値が時短回数よりも大きい場合には低ベース状態に設定し、1加算後の変動数カウンタの値とST回数とを比較し、変動数カウンタの値がST回数よりも大きい場合には低確状態に設定してもよい。
ステップS306の処理に続いて、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS307)。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態の変化を演出制御基板12の側に通知することができる。なお、本実施形態では遊技状態が変化した場合でも変化しなかった場合でも遊技状態指定コマンドを送信するようにしているが、遊技状態が変化した場合に限って遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、演出制御基板12の側では、主基板11から送信された遊技状態指定コマンドの内容から現在の遊技状態を特定するが、これに代えて主基板11の側とは独立して演出制御基板12の側で可変表示の実行回数をカウントすること等により現在の遊技状態を特定できるようにしてもよい。この場合には、ステップS307の処理等により遊技状態指定コマンドが送信されなくてもよい。その後、特図プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS308)、特別図柄停止処理を終了する。
図59は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図59に示した大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図49に示す大当り開放後処理においては、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理においては、CPU103は、例えば、遊技制御プロセスタイマ値を1減算すること等により更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。
ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していないと判定した場合には(ステップS311;NO)、CPU103は、そのまま大当り終了処理を終了する。一方、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過したと判定した場合には(ステップS311;YES)、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた高確フラグをオン状態にする等して、高確状態に設定する(ステップS314)。続いて、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた高ベースをオン状態にする等して、高ベース状態に設定する(ステップS315)。つまり、ステップS314、ステップS315の処理によって、大当り遊技状態の終了時には、遊技状態が高確高ベース状態に設定される。
ステップS315の処理に続いて、CPU103は、ST回数の設定値を70回に設定し(ステップS316)、時短回数を70回に設定する(ステップS317)。続いて、CPU103は、ST回数、時短回数と比較される変動数カウンタの値を“0”にクリアし(ステップS318)、大当りフラグをオフ状態にクリアし(ステップS319)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新し(ステップS320)、大当り終了処理を終了する。
なお、本実施形態では、ST回数の設定値と時短回数の設定値とを同一の値としたが、ST回数の設定値と時短回数の設定値とを異なる値としてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りの場合のST回数の設定値と、16R確変大当りの場合のST回数の設定値とを同一の値としたが、8R確変大当りの場合のST回数の設定値と、16R確変大当りの場合のST回数の設定値とを異なる値としてもよい。また、本実施形態では、8R確変大当りの場合の時短回数の設定値と、16R確変大当りの場合の時短回数の設定値とを同一の値としたが、8R確変大当りの場合の時短回数の設定値と、16R確変大当りの場合の時短回数の設定値とを異なる値としてもよい。なお、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値が「1」である場合には16R確変大当りであると判断し、大当り種別バッファ値が「2」である場合には8R確変大当りであると判断してもよい。また、8R確変大当りの場合と16R確変大当りの場合とでST回数や時短回数の設定値を異ならせない場合には、ステップS312の処理を省略してもよい。
次に、画像表示装置5に表示される各種画像について説明する。演出制御基板12の側では、演出制御用CPU120が、演出制御メイン処理を実行することにより、各種の演出装置を用いた演出動作が行われる。
図60は、画像表示装置5に表示される各種画像について説明する説明図である。図60(A)は、画像表示装置5の表示領域にて実行される各種の演出等に対応する、画像データと各画像を表示するレイヤーを例示した図である。図60(B)は、各種画像のレイヤーを模式的に表した概念図である。図60(B)においてZ軸上の数はZ値である。
本実施形態では、図60(A)に示すように、保留等表示演出を実行するときには、保留等表示画像が表示される。つまり、演出制御用CPU120は、保留等表示画像を用いて保留等表示演出を実行する。保留等表示画像は、図60(B)に示すように、第1保留表示画像G1や、第2保留表示画像G2や、アクティブ表示画像G3を含む。第1保留表示画像G1や第2保留表示画像G2の表示時間は、保留表示の数や、それぞれの保留表示の消化時間等に応じて異なる。アクティブ表示画像G3の表示時間は、飾り図柄の可変表示の表示時間等に応じて異なる。なお、保留等表示画像は、アクティブ表示エリアAHAを示す画像を含んでいてもよい。保留等表示画像のZ値は「0」である。
また、チャンスゾーン演出を実行するときには、チャンスゾーン演出画像が表示される。つまり、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出画像を用いてチャンスゾーン演出を実行する。チャンスゾーン演出画像は、図60(B)に示すように、キャラクタ画像G4を含む。キャラクタ画像G4の表示時間は、保留表示の数や、それぞれの保留表示の消化時間等に応じて異なる。また、キャラクタ画像G4の表示態様は、キャラクタが動作している動作態様と、キャラクタが静止している静止態様とがある。チャンスゾーン演出画像のZ値は「1」である。
また、可変表示演出を実行するときには、可変表示演出画像が表示される。つまり、演出制御用CPU120は、可変表示演出画像を用いて可変表示演出を実行する。可変表示演出画像は、図60(B)に示すように、飾り図柄画像G5を含む。飾り図柄画像G5の表示態様は、飾り図柄が可変表示している態様と、飾り図柄が停止表示している態様とがある。可変表示中の飾り図柄の表示時間は、変動パターン等に応じて異なる。飾り図柄画像のZ値は「2」である。
Z値について説明する。RAM122には、各画像のZ値を設定したZ値設定テーブルが記憶されている。Z値は、画像を表示するレイヤーを示すものである。Z値が小さい数である程、奥行き方向の前面側のレイヤーに画像が表示され、Z値が大きい数である程、奥行き方向の背面側のレイヤーに画像が表示される。したがって、図60(B)に示すように、Z値「0」の保留等表示画像は最上位のレイヤーに表示され、Z値「1」のチャンスゾーン演出画像は上位から2番目のレイヤーに表示され、Z値「2」の可変表示演出画像は上位から3番目のレイヤーに表示される。つまり、Z値「0」の保留等表示画像の1つ背面のレイヤーに、Z値「1」のチャンスゾーン演出画像が表示され、Z値「1」のチャンスゾーン演出画像の1つ背面のレイヤーに、Z値「2」の可変表示演出画像が表示される。Z値が小さい画像はZ値が大きい画像よりも手前側に表示されるため、Z値が小さい画像はZ値が大きい画像よりも表示の優先順位が高い。なお、上述の画像やZ値は一例である。例えば、背景のZ値は「3」としてもよい。また、以下、Z値「N」のX画像を、Z値「N」を有するX画像と称する場合がある。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
図61は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図61に示すような演出制御メイン処理を実行する。
図61に示した演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS181)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオン状態となっているか否かの判定を行う(ステップS182)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。タイマ割込みフラグがオン状態となっていないと判定した場合には(ステップS182;NO)、ステップS182の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、タイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンド等となる制御信号を取り込む。
このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目と2バイト目を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS182にてタイマ割込みフラグがオン状態となっていると判定した場合には(ステップS182;YES)、演出制御用CPU120は、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に(ステップS183)、コマンド解析処理を実行する(ステップS184)。ステップS184にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
ステップS184のコマンド解析処理に続いて、演出制御用CPU120は、エラー報知処理を実行する(ステップS185)。ステップS185のエラー報知処理では、例えば磁石を用いて不正に遊技球を入賞口に誘導させるような行為について、主基板11から送信された磁気異常報知指定コマンドに対応したエラー報知等が行われる。
ステップS185のエラー報知処理に続いて、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS186)。ステップS186の演出制御プロセス処理では、主基板11から送信された演出制御コマンド等に基づいて、各種の演出装置を用いた演出動作に関する判定や決定、設定等が行われる。
ステップS186の演出制御プロセス処理に続いて、演出制御用CPU120は、演出用乱数更新処理を実行する(ステップS187)。ステップS187の演出用乱数更新処理では、例えば、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。一例として、演出制御用CPU120は、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データをソフトウェアにより更新してもよい。その後、ステップS182の処理に戻る。
なお、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための割込みは、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みであると説明したが、演出制御コマンド等を受信するための割込みを発生させる方法は、上記に限定されない。例えば、シリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以って、演出制御コマンド等を受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
図62は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図62に示したコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認すること等により、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップS331)。受信コマンドがないと判定した場合には(ステップS331;NO)、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理を終了する。
ステップS331にて受信コマンドがあると判定した場合には(ステップS331;YES)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが第1始動口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS332)。なお、演出制御用CPU120は、例えば受信コマンドのMODEデータを確認し、受信コマンドの種類を特定すればよい。
ステップS332にて第1始動口入賞通知コマンドであると判定した場合には(ステップS332;YES)、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS333)。例えば、演出制御用CPU120は、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間として予め定められたタイマ初期値を、演出制御タイマ設定部192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットすればよい。
ステップS332にて第1始動口入賞通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS332;NO)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが第2始動口入賞通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS334)。ステップS334にて第2始動口入賞通知コマンドであると判定した場合には(ステップS334;YES)、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップS335)。例えば、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間として予め定められたタイマ初期値を、コマンド受信制御タイマにセットすればよい。
ステップS334にて第2始動口入賞通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS334;NO)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS336)。ステップS336にて図柄指定コマンドではないと判定した場合には(ステップS336;NO)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップS337)。ステップS337にて変動カテゴリコマンドではないと判定した場合には(ステップS337;NO)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS338)。ステップS338にて第1保留記憶数通知コマンドであると判定した場合には(ステップS338;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化すること等により、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS339)。
ステップS338にて第1保留記憶数通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS338;NO)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップS340)。ステップS340にて第2保留記憶数通知コマンドであると判定した場合には(ステップS340;YES)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化すること等により、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップS341)。
ステップS336にて図柄指定コマンドであると判定した場合や(ステップS336;YES)、ステップS337にて変動カテゴリコマンドであると判定した場合や(ステップS337;YES)、ステップS333、ステップS335、ステップS339、ステップS341の処理のいずれかを実行した後には、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域、又は第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域に格納する(ステップS342)。具体的には、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが第1始動口入賞通知コマンドであった場合や、当該受信コマンドの直前の始動口入賞通知コマンドが第1始動口入賞通知コマンドであった場合には、当該受信コマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける空き領域に格納し、当該受信コマンドが第2始動口入賞通知コマンドであった場合や、当該受信コマンドの直前の始動口入賞通知コマンドが第2始動口入賞通知コマンドであった場合には、当該受信コマンドを第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける空き領域に格納する。ステップS342の処理に続いて、ステップS331の処理に戻る。
ステップS340にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではないと判定した場合には(ステップS340;NO)、演出制御用CPU120は、当該受信コマンドが変動パターン指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS343)。変動パターン指定コマンドであると判定した場合には(ステップS343;YES)、演出制御用CPU201は、RAMに形成されている変動パターン指定コマンド格納領域に当該変動パターン指定コマンドを格納する(ステップS344)。ステップS344の処理に続いて、ステップS331の処理に戻る。
ステップS343にて受信コマンドが変動パターン指定コマンドでないと判定した場合には(ステップS343;NO)、演出制御用CPU120は、他のそれぞれの受信コマンドに応じた設定等を行う(ステップS345)。例えば、演出制御用CPU120は、受信コマンドが遊技状態指定コマンドであった場合には、当該遊技状態指定コマンドを解析して、現在の遊技状態を特定してもよい。ステップS345の処理に続いて、ステップS331の処理に戻る。
図63は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図63に示した演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS150)。入賞時演出決定処理では、演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファにおける記憶内容をチェックする処理や、受信コマンドとして、始動口入賞通知コマンドを受信しているか否かを判定する処理や、保留等演出に関して決定する処理等が実行される。
入賞時演出決定処理に続いて、演出制御用CPU120は、演出制御フラグ設定部191等に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、ステップS350〜S357の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS350の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が初期値である“0”のときに実行される処理である。可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド等を受信したか否かに基づいて画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。可変表示開始待ち処理では、飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS351の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を行うための設定を行う処理や、第1保留表示、第2保留表示、アクティブ表示等の表示動作を行うための設定を行う処理等を含んでいる。可変表示開始設定処理では、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
ステップS352の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。可変表示中演出処理は、可変表示開始設定処理にて設定した変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する処理等を含んでいる。可変表示中演出処理では、変動時間タイマがタイムアウトしたときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS353の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、確定飾り図柄が「ハズレ」である場合に実行する処理としてパチンコ遊技機1の遊技状態を設定する変動時遊技状態設定処理や、確定飾り図柄が「大当り」である場合に実行する処理としてファンファーレ演出を行うための設定を行う処理等を含んでいる。特図当り待ち処理では、確定飾り図柄が「ハズレ」であるときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、確定飾り図柄が「大当り」であるときには、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。
ステップS354の大当り開始処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。大当り開始処理は、大入賞口開放中通知コマンドを受信したか否かを判定する処理や、大入賞口開放中通知コマンドを受信した場合に実行する処理として開放中演出を行うための設定を行う処理等を含んでいる。大当り開始処理では、大入賞口開放中通知コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。
ステップS355のラウンド中処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。ラウンド中処理は、大入賞口開放後通知コマンドを受信したか否かを判定する処理や、大入賞口開放後通知コマンドを受信した場合に実行する処理として閉鎖中演出を行うための設定を行う処理等を含んでいる。ラウンド中処理では、大入賞口開放後通知コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。
ステップS356のラウンド後処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。ラウンド後処理は、大入賞口開放中通知コマンドや当り終了指定コマンドを受信したか否かを判定する処理や、大入賞口開放中通知コマンドを受信した場合に実行する処理として開放中演出を行うための設定を行う処理や、当り終了指定コマンドを受信した場合に実行する処理としてエンディング演出を行うための設定を行う処理等を含んでいる。ラウンド後処理では、大入賞口開放中通知コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“5”に更新し、当り終了指定コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値を“7”に更新する。
ステップS357の大当り終了後処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。大当り終了後処理は、ラウンド後処理にて設定したエンディング演出実行時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する処理等を含んでいる。大当り終了後処理では、エンディング演出実行時間タイマがタイムアウトしたときには、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図64は、入賞時演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図64に示した入賞時演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、始動入賞時受信コマンドバッファにおける記憶内容をチェックし(ステップS151)、新たな受信コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS152)。ステップS152にて第1始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS152;NO)、演出制御用CPU120は、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおける記憶内容をチェックし(ステップS153)、新たな受信コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS153)。ステップS154にて第2始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS154;NO)、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS152において第1始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS152;YES)、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御フラグ設定部191に設けられた高ベースフラグを参照して、時短状態であるか否かを判定する(ステップS152)。時短状態ではないと判定したときは(ステップS155;NO)、演出制御用CPU120は、保留等演出決定処理を実行する(ステップS160A)。ステップS160Aの保留等演出決定処理には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示の表示態様を決定する処理が含まれている。詳細は後述する。
保留等演出決定処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、保留等演出決定処理の決定内容を記憶する(ステップS160B)。具体的には、例えば、演出制御用CPU120は、ステップS160Aの保留等演出決定処理において保留等演出を実行すると決定した場合には、ステップS160Aの保留等演出決定処理において決定した保留等演出パターンによる表示態様を示す情報を、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶する。また、例えば、演出制御用CPU120は、ステップS160Aの保留等演出決定処理において保留等演出を実行しないと決定した場合には、追加時及び各シフト後の表示態様として通常の表示態様を示す情報を、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶する。
ステップS160Bの処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出決定処理を実行し(ステップS161A)、チャンスゾーン演出の決定内容を記憶する(ステップS161B)。チャンスゾーン演出決定処理の詳細は後述する。
ステップS161Bの処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、最上位のレイヤーにおいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに第1保留表示を追加する(ステップS162)。より詳細には、演出制御用CPU120は、ステップS160Bにおいて記憶した決定内容に基づいた第1保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットし、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させると共に、表示レイヤーの指定としてZ値を伝送させること等により、最上位のレイヤーにおいて、保留等演出決定処理において決定した追加時の保留表示の表示態様に対応する保留等表示画像を表示させる。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
ステップS154において第2始動口入賞指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS154;YES)、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御フラグ設定部191に設けられた高ベースフラグを参照して、時短状態であるか否かを判定する(ステップS156)。時短状態であると判定したときは(ステップS156;YES)、演出制御用CPU120は、保留等演出決定処理を実行する(ステップS163A)。ステップS163Aの保留等演出決定処理は、ステップS160Aの保留等演出決定処理と同様である。即ち、ステップS163Aの保留等演出決定処理には、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおける第2保留表示の表示態様を決定する処理が含まれている。
保留等演出決定処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、ステップS163B、ステップS164A、ステップS164B、ステップS165の処理を実行し、入賞時演出決定処理を終了する。なお、第2始動口入賞に係るステップS163B、ステップS164A、ステップS164B、ステップS165のそれぞれの処理は、第1始動口入賞に係るステップS160B、ステップS161A、ステップS161B、ステップS162のそれぞれの処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS155において時短状態であると判定したときや(ステップS155;YES)、ステップS156において時短状態ではないと判定したときは(ステップS156;NO)、始動口入賞指定に応じた保留追加処理を実行する(ステップS166)。具体的には、第1始動口入賞指定コマンドを受信している場合(ステップS152;YES、ステップS155;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS160Aの保留等演出決定処理において保留等演出を実行しないと決定した場合と同様、追加時及び各シフト後の表示態様として通常の表示態様を示す情報を記憶し、通常の表示態様で表示される第1保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。一方、第2始動口入賞指定コマンドを受信している場合(ステップS154;YES、ステップS156;NO)、演出制御用CPU120は、ステップS163Aの保留等演出決定処理において保留等演出を実行しないと決定した場合と同様、追加時及び各シフト後の表示態様として通常の表示態様を示す情報を記憶し、通常の表示態様で表示される第2保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する。そして、入賞時演出決定処理を終了する。
図65は、保留等演出決定処理を説明する説明図である。図65(A)は、保留等演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図65(A)に示した保留等演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、ROM121に記憶されている複数種類の保留等演出実行有無決定テーブルの中から、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリに応じた保留等演出実行有無決定テーブルを選択してセットする(ステップS9000)。
図65(B)は、保留等演出の実行有無の決定割合を説明する説明図である。図65(B)に示す例によれば、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリに基づいて保留等演出の実行無/実行有が決定される。即ち、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PA1」又は「PA2」又は「PA3」であるときには、実行無が90%の割合で決定され、実行有が10%の割合で決定される。変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PA4」又は「PA5」であるときには、実行無が70%の割合で決定され、実行有が30%の割合で決定される。変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PB1」又は「PB3」であるときには、実行無が60%の割合で決定され、実行有が40%の割合で決定される。変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PB4」又は「PB5」であるときには、実行無が20%の割合で決定され、実行有が80%の割合で決定される。
それぞれの保留等演出実行有無決定テーブルには、「実行無」と「実行有」のそれぞれが図65(B)に示した割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、保留等演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。例えば、「PA1」又は「PA2」又は「PA3」であるときに参照する保留等演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が90%の割合で決定され、「実行有」が10%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、保留等演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。「PA4」又は「PA5」であるときに参照する保留等演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が70%の割合で決定され、「実行有」が30%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、保留等演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。「PB1」又は「PB3」であるときに参照する保留等演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が60%の割合で決定され、「実行有」が40%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、保留等演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。「PB4」又は「PB5」であるときに参照する保留等演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が20%の割合で決定され、「実行有」が80%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、保留等演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。なお、保留等演出実行有無決定用の乱数値は、例えば、演出用乱数更新処理において更新されるものであってもよい。
ステップS9000の処理に続いて、演出制御用CPU120は、保留等演出実行有無決定用の乱数値に基づいて、保留等演出の実行有無を決定する(ステップS9001)。即ち、演出制御用CPU120は、保留等演出実行有無決定用の乱数値を示す数値データと、ステップS9000においてセットした保留等演出実行有無決定テーブルにおける「実行無」又は「実行有」の判定値とを比較する等して、保留等演出の実行の有無を決定する。
ステップS9001の処理に続いて、演出制御用CPU120は、保留等演出を実行すると決定したか否かを判定する(ステップS9002)。保留等演出を実行すると決定した場合には(ステップS9002;YES)、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されている複数種類の保留等演出パターン決定テーブルの中から、保留記憶数と変動カテゴリコマンドとに応じた保留等演出パターン決定テーブルを選択してセットする(ステップS9003)。即ち、演出制御用CPU120は、入賞が保留1個目である場合には保留1個目用の保留等演出パターン決定テーブルをセットし、入賞が保留2個目である場合には保留2個目用の保留等演出パターン決定テーブルをセットし、入賞が保留3個目である場合には保留3個目用の保留等演出パターン決定テーブルをセットし、入賞が保留4個目である場合には保留4個目用の保留等演出パターン決定テーブルをセットする。
ステップS9003の処理に続いて、演出制御用CPU120は、保留等演出パターン決定用の乱数値に基づいて保留等演出パターンを決定する(ステップS9004)。即ち、演出制御用CPU120は、保留等演出パターン決定用の乱数値を示す数値データと、ステップS9003においてセットした保留等演出パターン決定テーブルにおけるそれぞれの保留等演出パターンの判定値とを比較する等して、一の保留等演出パターンを決定する。そして、保留等演出決定処理を終了する。なお、保留等演出パターン決定用の乱数値は、例えば、演出用乱数更新処理において更新されるものであってもよい。
一方、保留等演出を実行しないと決定した場合には(ステップS9002;NO)、演出制御用CPU120は、保留表示の追加時及び各シフト後の表示態様、及びアクティブ表示の表示態様として白色を決定する(ステップS9005)。そして、保留等演出決定処理を終了する。
図66は、保留等演出パターン等を説明する説明図である。図66(A)は、保留3個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンを示している。即ち、入賞が保留3個目であるときに実行する保留等演出決定処理において、保留等演出を実行すると決定した場合には(ステップS9002;YES)、図66(A)に示した複数の保留等演出パターンの中から一の保留等演出パターンが決定される。
図66(A)において、図中の「保留3個目の位置における保留表示の表示態様」は、追加表示後〜1回目のシフト前における位置における保留表示の表示態様である。具体的には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの消化3個前の位置における第1保留表示の表示態様、又は第2始動入賞記憶表示エリア5HRの消化3個前の位置における第2保留表示の表示態様である。図中の「保留2個目の位置における保留表示の表示態様」は、1回目のシフト後〜2回目のシフト前における位置における保留表示の表示態様である。具体的には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの消化2個前の位置における第1保留表示の表示態様、又は第2始動入賞記憶表示エリア5HRの消化2個前の位置における第2保留表示の表示態様である。図中の「保留1個目の位置における保留表示の表示態様」は、2回目のシフト後〜3回目のシフト前における位置における保留表示の表示態様である。具体的には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの消化1個前の位置における第1保留表示の表示態様、又は第2始動入賞記憶表示エリア5HRの消化1個前の位置における第2保留表示の表示態様である。
図66(A)において、例えば、保留等演出パターン「HP1」は、保留3個目の位置の保留表示として白色を表示し、保留2個目の位置の保留表示として白色を表示し、保留1個目の位置の保留表示として白色を表示し、アクティブ表示として黄色を表示する保留等演出パターンである。保留等演出パターン「HP2」は、保留3個目の位置の保留表示として白色を表示し、保留2個目の位置の保留表示として白色を表示し、保留1個目の位置の保留表示として黄色を表示し、アクティブ表示として黄色を表示する保留等演出パターンである。保留等演出パターン「HP3」は、保留3個目の位置の保留表示として白色を表示し、保留2個目の位置の保留表示として黄色を表示し、保留1個目の位置の保留表示として黄色を表示し、アクティブ表示として黄色を表示する保留等演出パターンである。保留等演出パターン「HP4」〜「HP14」についても、図66(A)に示すとおりであるため、説明を省略する。
なお、図66(A)は、保留3個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンを示したものであるが、保留1個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンや、保留2個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンや、保留4個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンについても同様である。
例えば、保留1個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンは、「保留1個目の位置における保留表示の表示態様」と「アクティブ表示の保留表示の表示態様」とが設定されたものであればよい。保留2個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンは、「保留2個目の位置における保留表示の表示態様」と「保留1個目の位置における保留表示の表示態様」と「アクティブ表示の保留表示の表示態様」とが設定されたものであればよい。保留4個目用の保留等演出パターン決定テーブルによって決定される保留等演出パターンは、「保留4個目の位置における保留表示の表示態様」と「保留3個目の位置における保留表示の表示態様」と「保留2個目の位置における保留表示の表示態様」と「保留1個目の位置における保留表示の表示態様」と「アクティブ表示の保留表示の表示態様」とが設定されたものであればよい。
図66(B)は、保留3個目用の保留等演出パターン決定テーブルによる保留等演出パターンの決定割合の一例である。図66(B)に示す例によれば、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリに応じて保留等演出パターンの決定割合が異なる。なお、保留3個目用の保留等演出パターン決定テーブルには、保留等演出パターン「HP1」〜「HP14」の中から一の保留等演出パターンが、変動カテゴリコマンドに応じて、図66(B)に示すような割合で決定されるように、変動カテゴリコマンドに応じて、保留等演出パターン「HP1」〜「HP14」のそれぞれに、保留等演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられていればよい。
例えば、「PA4」又は「PA5」であるときに参照する保留等演出パターン決定テーブルには、保留等演出パターン「HP1」〜「HP4」のそれぞれが23%の割合で決定され、保留等演出パターン「HP5」〜「HP12」のそれぞれが1%の割合で決定されように、それぞれの保留等演出パターンに、保留等演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられていればよい。また、「PB1」又は「PA3」であるときに参照する保留等演出パターン決定テーブルには、保留等演出パターン「HP1」〜「HP4」のそれぞれが20%の割合で決定され、保留等演出パターン「HP5」〜「HP14」のそれぞれが2%の割合で決定されように、それぞれの保留等演出パターンに、保留等演出パターン決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられていればよい。
なお、保留1個目用の保留等演出パターン決定テーブルによる保留等演出パターンの決定割合や、保留2個目用の保留等演出パターン決定テーブルによる保留等演出パターンの決定割合や、保留4個目用の保留等演出パターン決定テーブルによる保留等演出パターンの決定割合については省略するが、保留1個目であるときも保留2個目であるときも保留4個目であるときも、保留3個目であるときと同様に、いずれかの保留等演出パターンを決定すればよい。
図67は、チャンスゾーン演出決定処理を説明する説明図である。図67(A)は、チャンスゾーン演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図67(A)に示したチャンスゾーン演出決定処理において、演出制御用CPU120は、入賞は3個目又は4個目であるか否かを判定する(ステップS9010)。入賞が3個目又は4個目ではないと判定した場合(ステップS9010;NO)、即ち、入賞が1個目又は2個目である場合、チャンスゾーン演出決定処理を終了する。
入賞が3個目又は4個目であると判定した場合(ステップS9010;YES)、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出期間であるか否かを判定する(ステップS9011)。例えば、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出に対応する演出制御パターンが使用パターンとして既にセットされているか否かや、使用パターンとして既にセットされている場合にはセットされている内容と演出制御プロセスタイマの値とに基づいてチャンスゾーン演出期間であるか否かを判定してもよい。チャンスゾーン演出期間であると判定した場合には(ステップS9011;YES)、チャンスゾーン演出決定処理を終了する。
チャンスゾーン演出期間でないと判定した場合には(ステップS9011;NO)、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出実行決定済であるか否かを判定する(ステップS9012)。例えば、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cのいずれかのバッファ番号に対応付けてチャンスゾーン演出のターゲットである旨を示す情報が既に記憶されているか否かに基づいてチャンスゾーン演出実行決定済であるか否かを判定してもよい。チャンスゾーン演出実行決定済であると判定した場合(ステップS9012;YES)、チャンスゾーン演出決定処理を終了する。
チャンスゾーン演出実行決定済でないと判定した場合(ステップS9012;NO)、演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されている複数種類のチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルの中から、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリに応じたチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルを選択してセットする(ステップS9013)。
図67(B)は、チャンスゾーン演出の実行有無の決定割合を説明する説明図である。図67(B)に示す例によれば、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリに基づいてチャンスゾーン演出の実行無/実行有が決定される。即ち、変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PA1」又は「PA2」又は「PA3」であるときには、実行無が100%の割合で決定される。変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PA4」又は「PA5」であるときには、実行無が95%の割合で決定され、実行有が5%の割合で決定される。変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PB1」又は「PB3」であるときには、実行無が100%の割合で決定される。変動カテゴリコマンドによって示される変動カテゴリが「PB4」又は「PB5」であるときには、実行無が80%の割合で決定され、実行有が20%の割合で決定される。
それぞれのチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルには、「実行無」と「実行有」のそれぞれが図67(B)に示した割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。例えば、「PA1」又は「PA2」又は「PA3」であるときに参照するチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が100%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。「PA4」又は「PA5」であるときに参照するチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が95%の割合で決定され、「実行有」が5%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。「PB1」又は「PB3」であるときに参照するチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が100%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。「PB4」又は「PB5」であるときに参照するチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルには、「実行無」が80%の割合で決定され、「実行有」が20%の割合で決定されるように、「実行無」と「実行有」のそれぞれに、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値と比較される数値が割り当てられている。なお、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値は、例えば、演出用乱数更新処理において更新されるものであってもよい。
ステップS9013の処理に続いて、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値に基づいて、チャンスゾーン演出の実行有無を決定する(ステップS9014)。即ち、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出実行有無決定用の乱数値を示す数値データと、ステップS9013においてセットしたチャンスゾーン演出実行有無決定テーブルにおける「実行無」又は「実行有」の判定値とを比較する等して、チャンスゾーン演出の実行の有無を決定する。また、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出を実行すると決定したときは、今回入賞の保留情報を格納する第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aのバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて、チャンスゾーン演出のターゲットである旨を示す情報を記憶する。そして、チャンスゾーン演出決定処理を終了する。
なお、図67に示したチャンスゾーン演出決定処理においては、入賞が3個目又は4個目ではないときには(ステップS9010;NO)、チャンスゾーン演出を実行しないが、入賞が3個目又は4個目ではないときにもチャンスゾーン演出を実行してもよい。例えば、入賞が1個目であるときには次変動であるターゲットの変動からチャンスゾーン演出を開始してもよい。なお、ターゲットの変動中に入賞がなかった場合にはターゲット変動の終了時にチャンスゾーン演出を終了してもよい。また、ターゲットの変動中に入賞があった場合には、無条件に当該入賞に対応する変動の終了時までチャンスゾーン演出を継続させてもよいし、ターゲットの変動中に入賞がなかった場合と同様、ターゲット変動の終了時にチャンスゾーン演出を終了してもよい。
図68は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。図68に示した可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS522)。具体的には、演出制御用CPU120は、ステップS350の可変表示開始待ち処理において受信した可変表示結果通知コマンドが、可変表示結果が「ハズレ」となる旨を通知する第1可変表示結果通知コマンドであった場合には「ハズレ」であると判定する。一方、演出制御用CPU120は、ステップS350の可変表示開始待ち処理において受信した可変表示結果通知コマンドが、可変表示結果が16R確変大当りとなる旨を通知する第2可変表示結果通知コマンドか、可変表示結果が8R確変大当りとなる旨を通知する第3可変表示結果通知コマンドであった場合には「ハズレ」でないと判定する。
ステップS522において「ハズレ」であると判定した場合(ステップS522;YES)、演出制御用CPU120は、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ること等により、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ(ハズレ)」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523において非リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS523;YES)、演出制御用CPU120は、非リーチ組み合わせを構成する確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。
次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組み合わせの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS523において非リーチ変動パターンではないと判定した場合には(ステップS523;NO)、演出制御用CPU120は、リーチ組み合わせを構成する確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121等に予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
なお、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522において「ハズレ」ではないと判定した場合(ステップS522;NO)、即ち、「大当り」である場合、演出制御用CPU120は、大当り組み合わせを構成する確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121等に予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
なお、ステップS528において確定飾り図柄の組み合わせを決定するときには、演出制御用CPU120は、大当り種別がいずれであるかや、昇格演出の有無等に応じて、確定飾り図柄を決定してもよい。
具体的な一例として、例えば、16R確変大当り専用の大当り組み合わせと、8R確変大当り専用の大当り組み合わせとする態様において、16R確変大当りである場合には、16R確変大当り専用の大当り組み合わせ、又は8R確変大当り専用の大当り組み合わせかのいずれかを確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、8R確変大当り専用の大当り組み合わせを確定飾り図柄に決定した場合には、昇格演出として、8ラウンドが終了するまでの間に16R確変大当りである旨が報知されればよい。他方、8R確変大当りである場合には、8R確変大当り専用の大当り組み合わせかを確定飾り図柄に決定すればよい。
なお、本実施形態では2R確変大当りを設けないが、2R確変大当りを設ける態様としたときには、2R確変大当りに対応した確定飾り図柄の組み合わせを決定してもよい。
ステップS524、ステップS525、ステップS528の処理のいずれかを実行した後には、演出制御用CPU120は、当該変動はチャンスゾーンの変動であるか否かを判定する(ステップS529A)。例えば、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cのいずれかのバッファ番号に対応付けてチャンスゾーン演出のターゲットである旨を示す情報が既に記憶されているか否かに基づいて当該変動はチャンスゾーンの変動であるか否かを判定してもよい。
ステップS529Aにおいて当該変動はチャンスゾーンの変動であると判定した場合には(ステップS529A;YES)、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン演出に対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする(ステップS529B)。つまり、入賞時に実行されるチャンスゾーン演出決定処理においてチャンスゾーン演出を実行することが決定されてターゲットである旨を示す情報が記憶されたときには、その後最初に実行される可変表示開始設定処理において、チャンスゾーン演出に対応する演出制御パターンが使用パターンとしてセットされる。これにより、入賞時にチャンスゾーン演出を実行したときには次変動からチャンスゾーン演出が開始される。
ステップS529Aにおいて当該変動はチャンスゾーンの変動でないと判定した場合(ステップS529A;NO)や、ステップS529Bの処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、最上位のレイヤーにおいて、保留消化処理を実行する(ステップS531)。より詳細には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには、入賞時演出決定処理の保留等演出決定処理において決定した保留等演出パターンに基づいたシフト後の保留表示やアクティブ表示の表示態様に対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットし、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させると共に、表示レイヤーの指定としてZ値を伝送させること等により、最上位のレイヤーにおいて、保留等演出決定処理において決定したシフト後の保留表示やアクティブ表示の表示態様に対応する保留等表示画像を表示させる。なお、第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときについても同様である。
ステップS531の保留消化処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、当該変動の変動パターン等に対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする(ステップS532)。即ち、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする。
ステップS532の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、ステップS532においてセットした演出制御パターンのプロセスデータの演出制御プロセスタイマの初期値を設定し(ステップS534)、演出制御プロセスタイマをスタートさせて(ステップS535)、プロセスデータの内容に従って画像表示装置5等の演出装置の制御を行う(ステップS536)。
続いて、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS537)。
ステップS537の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A又は第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドを消化する(ステップS538)。具体的には、演出制御用CPU120は、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンドを削除すると共に、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、削除するコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているそれぞれのコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。また、演出制御用CPU120は、第2特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに格納されているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンドを削除すると共に、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bにおいて、削除するコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているそれぞれのコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。また、ステップS538の処理では、演出制御用CPU120は、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122等に設けられる第1先読予告バッファ194C又は第2先読予告バッファ194Dに格納されている情報の削除やシフトも行われる。また、ステップS538の処理では、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に、削除するコマンドを一時記憶する。
ステップS538の処理に続いて、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新し(ステップS539)、可変表示開始設定処理を終了する。
図69は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。図69に示した可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動時間タイマ値を1減算し(ステップS540)、変動時間タイマ値が0になったか否かを判定する(ステップS541)。即ち、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判定する。変動時間タイマ値が0になったときは(ステップS541;YES)、演出制御用CPU120は、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS548)、可変表示中演出処理を終了する。
変動時間タイマ値が0になっていないときは(ステップS541;NO)、演出制御用CPU120は、上位から3番目のレイヤーにおいて、有効ライン上及び無効ライン上で、飾り図柄の動作制御を実行する(S542)。より詳細には、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において使用パターンとしてセットされた変動パターンに対応する演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させると共に、表示レイヤーの指定としてZ値や、表示ラインの指定として有効ライン及び無効ラインを指定する情報を伝送させること等により、上位から3番目のレイヤーにおいて、変動パターンに対応する飾り図柄を有効ライン上及び無効ライン上で可変表示させる。
ステップS542の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、当該変動はチャンスゾーンの変動であるか否かを判定する(ステップS543)。例えば、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cのいずれかのバッファ番号に対応付けてチャンスゾーン演出のターゲットである旨を示す情報が既に記憶されているか否かに基づいて当該変動はチャンスゾーンの変動であるか否かを判定してもよい。当該変動はチャンスゾーンの変動でないと判定した場合には(ステップS543;NO)、可変表示中演出処理を終了する。
当該変動はチャンスゾーンの変動であると判定した場合には(ステップS543;YES)、演出制御用CPU120は、上位から2番目のレイヤーにおいて、チャンスゾーン演出の動作制御を実行する(ステップS544)。より詳細には、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において使用パターンとしてセットされたチャンスゾーン演出に対応する演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させると共に、表示レイヤーの指定としてZ値を伝送させること等により、上位から2番目のレイヤーにおいて、チャンスゾーン演出に対応するチャンスゾーン演出画像を動作表示させる。そして、可変表示中演出処理を終了する。
なお、チャンスゾーン演出決定処理のチャンスゾーン演出の実行有無の決定においてチャンスゾーン演出を実行すると決定したときに、保留記憶数に応じたチャンスゾーン継続カウンタをセットすると共に、シフト毎にチャンスゾーン継続カウンタを1減算してもよい。なお、チャンスゾーン継続カウンタは、演出制御カウンタ設定部193に設けられるものであってもよい。
上述のように、チャンスゾーン継続カウンタを用いる場合には、ステップS9020の処理において、演出制御用CPU120は、チャンスゾーン継続カウンタの値に基づいて当該変動はチャンスゾーンの変動であるか否かを判定してもよい。
図70及び図71は、特図当り待ち処理の一例を示すフローチャートである。図70に示した特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、図柄停止後フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS720)。図柄停止後フラグは、例えば演出制御フラグ設定部191等に設けられている。図柄停止後フラグは、図柄確定指定コマンドが受信されたことに対応して、ステップS723の処理によりオン状態にセットされる。
ステップS720にて図柄停止後フラグがオフであるときには(ステップS720;NO)、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS721)。図柄確定指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS721;NO)、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理のステップS542と同様、上位から3番目のレイヤーにおいて、有効ライン上及び無効ライン上で、飾り図柄の動作制御を実行する(S722)。そして、図71(A)のステップS730の処理に進む。
図柄確定指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS721;YES)、演出制御用CPU120は、図柄停止後フラグをオン状態にセットする(ステップS723)。ステップS723の処理に続いて、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS724)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御フラグ設定部191に設けられた高ベースフラグを参照して、高ベース状態であるか否かを判定すればよい。
ステップS724にて高ベース状態でないと判定したときは(ステップS724;NO)、演出制御用CPU120は、上位から3番目のレイヤーにおいて、有効ライン上及び無効ライン上で、飾り図柄の動作制御を実行する(ステップS725)。より詳細には、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において決定された最終停止図柄に対応する演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させると共に、表示レイヤーの指定としてZ値や、表示ラインの指定として有効ライン及び無効ラインを指定する情報を伝送させること等により、上位から3番目のレイヤーにおいて、最終停止図柄に対応する飾り図柄を有効ライン上及び無効ライン上で停止表示させる。そして、図71(A)のステップS730の処理に進む。
ステップS724にて高ベース状態であると判定したときは(ステップS724;YES)、演出制御用CPU120は、上位から3番目のレイヤーにおいて、有効ライン上で、飾り図柄の動作制御を実行する(ステップS726)。より詳細には、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において決定された最終停止図柄に対応する演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させると共に、表示レイヤーの指定としてZ値や、表示ラインの指定として有効ラインを指定する情報を伝送させること等により、上位から3番目のレイヤーにおいて、最終停止図柄に対応する飾り図柄を有効ライン上で停止表示させる。そして、図71(A)のステップS730の処理に進む。
ステップS720にて図柄停止後フラグがオンであるときには(ステップS720;YES)、演出制御用CPU120は、現在の遊技状態が、高ベース状態であるか否かを判定する(ステップS727)。演出制御用CPU120は、例えば、演出制御フラグ設定部191に設けられた高ベースフラグを参照して、高ベース状態であるか否かを判定すればよい。
ステップS727にて高ベース状態でないと判定したときは(ステップS727;NO)、演出制御用CPU120は、停止表示から2秒間が経過したか否かを判定する(ステップS728)。例えば、飾り図柄を停止表示させる処理(ステップS725の処理にて)において初期値を2秒とする停止表示後タイマをセットし、当該ステップS728の処理では、停止表示後タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。なお、図柄確定指定コマンドを受信する前に飾り図柄が停止表示される場合には、停止表示から2秒間が経過したか否かを判定してもよいし、図柄確定指定コマンドの受信から2秒間が経過したか否かを判定してもよい。
ステップS728にて停止表示から2秒間が経過していないときは(ステップS728;NO)、ステップS724の処理に進む。ステップS728にて停止表示から2秒間が経過したときは(ステップS728;YES)、図71(B)のステップS734の処理に進む。
ステップS727にて高ベース状態であると判定したときは(ステップS727;YES)、演出制御用CPU120は、停止表示から0.5秒間が経過したか否かを判定する(ステップS729)。例えば、飾り図柄を停止表示させる処理において初期値を0.5秒とする停止表示後タイマをセットし、当該ステップS729の処理では、停止表示後タイマがタイムアウトしたか否かを判定すればよい。なお、図柄確定指定コマンドを受信する前に飾り図柄が停止表示される場合には、停止表示から0.5秒間が経過したか否かを判定してもよいし、図柄確定指定コマンドの受信から0.5秒間が経過したか否かを判定してもよい。
ステップS729にて停止表示から0.5秒間が経過していないときは(ステップS729;NO)、ステップS724の処理に進む。ステップS729にて停止表示から0.5秒間が経過したときは(ステップS729;YES)、図71(B)のステップS734の処理に進む。
ステップS722の処理、又はステップS725の処理、又はステップS726の処理に続いて、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理のステップS543と同様、当該変動はチャンスゾーンの変動であるか否かを判定する(ステップS730)。当該変動はチャンスゾーンの変動でないと判定した場合には(ステップS730;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS730において当該変動はチャンスゾーンの変動であると判定した場合には(ステップS730;YES)、演出制御用CPU120は、図柄停止後フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS731)。
ステップS731にて図柄停止後フラグがオフであるときには(ステップS731;NO)、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理のステップS544と同様、上位から2番目のレイヤーにおいて、チャンスゾーン演出の動作制御を実行する(ステップS732)。そして、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS731にて図柄停止後フラグがオンであるときには(ステップS731;YES)、演出制御用CPU120は、上位から2番目のレイヤーにおいて、チャンスゾーン演出の動作制御を実行する(ステップS733)。より詳細には、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において使用パターンとしてセットされたチャンスゾーン演出に対応する演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させるとともに、表示レイヤーの指定としてZ値を伝送させること等により、上位から2番目のレイヤーにおいて、チャンスゾーン演出に対応するチャンスゾーン演出画像を停止表示させる。そして、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS728にて停止表示から2秒間が経過したときや(ステップS728;YES)、ステップS729にて停止表示から0.5秒間が経過したときには(ステップS729;YES)、演出制御用CPU120は、確定飾り図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(ステップS734)。確定飾り図柄が大当り図柄でないときは(ステップS734;NO)、演出制御用CPU120は、図柄停止後フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS735)、演出プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理に対応した値である“0”に更新し(ステップS736)、特図当り待ち処理を終了する。
確定飾り図柄が大当り図柄であるときは(ステップS734;YES)、演出制御用CPU120は、当り開始指定コマンドを受信しているか否かを判定する(ステップS737)。当り開始指定コマンドを受信していないと判定したときは(ステップS734;NO)、特図当り待ち処理を終了する。
当り開始指定コマンドを受信していると判定したときは(ステップS734;YES)、演出制御用CPU120は、図柄停止後フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップS738)、ファンファーレ演出を設定し(ステップS739)、演出プロセスフラグの値を大当り開始処理に対応した値である“4”に更新し(ステップS740)、特図当り待ち処理を終了する。
なお、図70及び図71に示した特図当り待ち処理によれば、低ベース状態であるときに飾り図柄が最終停止表示する時間は2秒間、高ベース状態であるときに飾り図柄が最終停止表示する時間は0.5秒間であるが、それぞれの時間は一例である。高ベース状態であるときに飾り図柄が最終停止表示する時間と低ベース状態であるときに飾り図柄が最終停止表示する時間とが同一であってもよいが、高ベース状態であるときに飾り図柄が最終停止表示する時間は低ベース状態であるときに飾り図柄が最終停止表示する時間よりも短い時間であってもよい。
図72は、画像表示装置5の表示領域における表示動作例を示す図である。図72(A)の(a)は、低ベース状態における飾り図柄の停止表示の一例である。図72(A)の(a)において、停止表示中の飾り図柄を実線にて示している。図72(A)の(a)に示す例では、中段ラインa上には、左図柄「8」と中図柄「7」とが停止表示し、上段ラインb上には、右図柄「8」が停止表示し、下段ラインc上には、右図柄「7」が停止表示し、右上がりラインd上には、中図柄「7」と右図柄「8」が停止表示し、右下がりラインe上には、中図柄「7」と右図柄「7」が停止表示している。更に、図72(A)の(a)に示す例では、枠外上ラインf上には、左図柄「7」と中図柄「8」とが停止表示し、枠外下ラインg上には、左図柄「1」と中図柄「6」とが停止表示している。なお、例えば右図柄「8」と右図柄「7」との間の図形は、大当り組み合わせを構成しないブランク図柄である。
図72(A)の(a)によれば、低ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上に加えて、無効ライン上においても停止表示される。
つまり、演出制御用CPU120は、低ベース状態であるときの飾り図柄の停止表示処理において、図72(A)の(a)に示すように、有効ライン上及び無効ライン上で飾り図柄を停止表示させる。
図72(B)の(a)は、高ベース状態における飾り図柄の停止表示の一例である。図72(B)の(a)において、停止表示中の飾り図柄を実線にて示している。図72(B)の(a)に示す例では、中段ラインa上、上段ラインb上、下段ラインc上、右下がりラインe上、右下がりラインe上には、図72(A)の(a)と同様、左図柄、中図柄、右図柄が停止表示している。一方、図72(B)の(a)に示す例では、図72(A)の(a)とは異なり、枠外上ラインf上、枠外下ラインg上には左図柄、中図柄、右図柄が停止表示していない。
図72(B)の(a)によれば、高ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においては停止表示されるが、無効ライン上においては停止表示されない。
つまり、演出制御用CPU120は、高ベース状態であるときの飾り図柄の停止表示処理において、図72(B)の(a)に示すように、有効ライン上で飾り図柄を停止表示させる。
図72(A)の(b)は、飾り図柄の可変表示を説明する図である。具体的には、図72(A)の(b)は、飾り図柄表示エリア5Lにおいて飾り図柄が可変表示する様子を示している。図72(A)の(b)において、可変表示中の飾り図柄を破線にて示している。また、図72(A)の(b)において、左側の図、中央の図、右側の図は、飾り図柄が可変表示する様子を時系列に並べたものである。図72(B)の(b)についても同様である。なお、破線にて示した可変表示中の飾り図柄は視認可能である。つまり、可視可能な態様で可変表示する飾り図柄を破線にて示している。
以下の説明において、左図柄が中段ラインa上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて、中段ラインa上にて可変表示されることをいう。左図柄が上段ラインb上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて上段ラインb上にて可変表示されることをいう。左図柄が下段ラインc上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて下段ラインc上にて可変表示されることをいう。左図柄が右上がりラインd上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて下段ラインc上にて可変表示されることをいう。左図柄が右下がりラインe上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて上段ラインb上にて可変表示されることをいう。左図柄が枠外上ラインf上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて枠外上ラインf上にて可変表示されることをいう。左図柄が枠外下ラインg上にて可変表示されるとは、左図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて枠外下ラインg上にて可変表示されることをいう。
また、以下の説明において、中図柄が中段ラインa上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて、中段ラインa上にて可変表示されることをいう。中図柄が上段ラインb上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて上段ラインb上にて可変表示されることをいう。中図柄が下段ラインc上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて下段ラインc上にて可変表示されることをいう。中図柄が右上がりラインd上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて中段ラインa上にて可変表示されることをいう。中図柄が右下がりラインe上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて中段ラインa上にて可変表示されることをいう。中図柄が枠外上ラインf上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて枠外上ラインf上にて可変表示されることをいう。中図柄が枠外下ラインg上にて可変表示されるとは、中図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて枠外下ラインg上にて可変表示されることをいう。
また、以下の説明において、右図柄が中段ラインa上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて、中段ラインa上にて可変表示されることをいう。右図柄が上段ラインb上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて上段ラインb上にて可変表示されることをいう。右図柄が下段ラインc上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて下段ラインc上にて可変表示されることをいう。右図柄が右上がりラインd上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて上段ラインb上にて可変表示されることをいう。右図柄が右下がりラインe上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて下段ラインc上にて可変表示されることをいう。右図柄が枠外上ラインf上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて枠外上ラインf上にて可変表示されることをいう。右図柄が枠外下ラインg上にて可変表示されるとは、右図柄の中心部分が、あるタイミングにおいて枠外下ラインg上にて可変表示されることをいう。
図72(A)の(b)の左側の図は、可変表示する左図柄「3」が現れる位置を示している。右側の図は、可変表示する左図柄「3」が消える位置を示している。中央の図は、可変表示する左図柄「3」が中段ラインa上を通過する場面を示している。つまり、左図柄「3」は、飾り図柄表示エリア5Lの全域において可変表示される。
図72(A)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、あるタイミングにおいて枠外上ラインf上や上段ラインb上にて可変表示される。また、図72(A)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、あるタイミングにおいて中段ラインa上にて可変表示される。また、図72(A)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、あるタイミングにおいて下段ラインc上や枠外下ラインgにて可変表示される。つまり、図72(A)の(b)によれば、左図柄「3」は、有効ライン上に加えて、無効ライン上においても可変表示される。
また、説明の便宜上、図72(A)の(b)では、飾り図柄表示エリア5Lにおいて左図柄「3」が可変表示する様子を示したが、飾り図柄表示エリア5Lにおいて左図柄「3」以外の左図柄が可変表示する場合も同様である。また、飾り図柄表示エリア5Cにおいて中図柄が可変表示する場合や、飾り図柄表示エリア5Rにおいて右図柄が可変表示する場合も同様である。即ち、飾り図柄は、有効ライン上に加えて、無効ライン上においても可変表示される。図72(B)の(b)についても同様である。
つまり、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示処理において、図72(B)の(a)や図72(A)の(b)に示すように、有効ライン上及び無効ライン上で飾り図柄を可変表示させる。なお、後述の図73(B)や図74(B1)は、有効ライン上及び無効ライン上で飾り図柄を可変表示させているときの表示動作例である。
図72(B)の(b)は、図72(A)の(b)の変形例である。図72(B)の(b)において、一点鎖線hは、枠外上ラインfと上段ラインbとの中間のラインである。一点鎖線iは、枠外下ラインgと下段ラインcとの中間のラインである。
図72(B)の(b)の左側の図は、可変表示する左図柄「3」が現れる位置を示している。右側の図は、可変表示する左図柄「3」が消える位置を示している。中央の図は、可変表示する左図柄「3」が中段ラインa上を通過する場面を示している。つまり、左図柄「3」は、飾り図柄表示エリア5Lの一部の範囲において可変表示される。
図72(B)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、あるタイミングにおいて上段ラインb上にて可変表示される。また、図72(B)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、あるタイミングにおいて中段ラインa上にて可変表示される。また、図72(B)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、あるタイミングにおいて下段ラインc上にて可変表示される。また、図72(B)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、いずれのタイミングにおいても枠外上ラインf上にて可変表示されない。また、図72(B)の(b)によれば、左図柄「3」の中心部分は、いずれのタイミングにおいても枠外下ラインg上にて可変表示されない。つまり、図72(B)の(b)によれば、左図柄「3」は、有効ライン上においては可変表示されるが、無効ライン上においては可変表示されない。
例えば、演出制御用CPU120は、高ベース状態であるときには、図72(B)の(b)に示すように、無効ライン上では飾り図柄を可変表示させないようにしてもよい。なお、後述の図74(B2)は、無効ライン上では飾り図柄を可変表示させないようにしているときの表示動作例である。
なお、無効ライン上では飾り図柄を可変表示させない場合の飾り図柄が現れる位置は、図72(B)の(b)に示した位置に限定されない。例えば、飾り図柄が現れる位置は、中心部分が枠外上ラインf上よりも僅かに下側となるような位置であってもよいし、中心部分が上段ラインb上となるような位置であってもよい。また、無効ライン上では飾り図柄を可変表示させない場合の飾り図柄が消える位置は、図72(B)の(b)に示した位置に限定されない。例えば、飾り図柄が消える位置は、中心部分が枠外下ラインg上よりも僅かに上側となるような位置であってもよいし、中心部分が下段ラインc上となるような位置であってもよい。
図73及び図74は、画像表示装置5の表示領域における表示動作例を示す図である。図73は、低ベース状態における表示動作例を示している。図73(A)〜図73(C)は、低ベース状態における表示動作を時系列に並べたものである。図73において、可変表示中の飾り図柄を破線にて示し、停止表示中の飾り図柄を実線にて示している。また、図73において、保留演出やアクティブ表示は非図示としている。
図73(B)に示すように、低ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においても無効ライン上においても可変表示される。
図73(A)や図73(C)に示すように、低ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においても無効ライン上においても停止表示される。但し、実際には、無効ライン上に飾り図柄が停止表示されない場合もある。具体的には、上段ラインb上及び下段ラインc上のそれぞれに、2つの左図柄、2つの中図柄、2つの右図柄が停止表示された場合には、無効ライン上に飾り図柄が停止表示されない。なお、図73(C)においては、上段ラインb上及び下段ラインc上のそれぞれに2つの右図柄が停止表示されているが、左図柄や中図柄は停止表示されていない。
なお、図73(A)や図73(C)は、最終停止表示を示しているが、擬似連演出における仮停止表示の場合も同様であってもよい。即ち、低ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においても無効ライン上においても仮停止表示を行ってもよい。また、再抽選演出における飾り図柄の最初の停止表示の場合も同様であってもよい。即ち、低ベース状態では、有効ライン上においても無効ライン上においても再抽選演出における飾り図柄の最初の停止表示を行ってもよい。
図74は、高ベース状態における表示動作例を示している。図74(A)、図74(B1)、図74(C)は、高ベース状態における表示動作を時系列に並べたものである。
図74(B1)に示すように、高ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においても無効ライン上においても可変表示される。
図74(A)や図74(C)に示すように、高ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においては停止表示されるが、無効ライン上においては停止表示されない。
なお、図74(A)や図74(C)は、最終停止表示を示しているが、擬似連演出における仮停止表示の場合も同様であってもよい。即ち、高ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においては仮停止表示されるが、無効ライン上においては仮停止表示されないようにしてもよい。また、再抽選演出における飾り図柄の最初の停止表示の場合も同様であってもよい。
図74(B2)は、図74(B1)の変形例である。図74(A)、図74(B2)、図74(C)は、高ベース状態における表示動作を時系列に並べたものである。図74(B2)に示すように、高ベース状態では、飾り図柄は、有効ライン上においては可変表示されるが、無効ライン上においては可変表示されないようにしてもよい。
図75は、画像表示装置5の表示領域における表示動作例を示す図である。具体的には、図75は、チャンスゾーン演出が実行されるときの表示動作例を示している。図75(A)〜図75(G)は、表示動作を時系列に並べたものである。図75(A)等において、画像表示装置5の表示領域に示した矢印「↓」は、飾り図柄が可変表示中であることを表している。
図75(A)は、確定飾り図柄の停止表示が行われている場面を表している。図75(A)に示す例では、例えば中段ラインa上に、左図柄「4」、中図柄「5」、右図柄「1」が最終停止表示されている。なお、図75(A)の時点において3個の第1保留記憶が存在し、3個目の保留記憶があったときに実行されたチャンスゾーン演出決定処理において当該3個目の保留記憶をターゲットとするチャンスゾーン演出の実行が決定されているものとする。
図75(B)は、次の変動において、飾り図柄の可変表示が行われている場面を表している。また、図75(B)に示す例では、1段階目のチャンスゾーン演出画像が、動作態様で表示されている。即ち、可変表示中演出処理のステップS544や、特図当り待ち処理のステップS732において、演出制御用CPU120が、チャンスゾーン演出の動作制御を実行することにより、図75(B)に示すように、1段階目のチャンスゾーン演出画像が動作態様で表示されることになる。
図75(C)は、確定飾り図柄の停止表示が行われている場面を表している。図75(C)に示す例では、例えば中段ラインa上に、左図柄「ブランク」、中図柄「8」、右図柄「7」が最終停止表示されている。また、図75(C)に示す例では、1段階目のチャンスゾーン演出画像が、静止態様で表示されている。即ち、特図当り待ち処理のステップS733において、演出制御用CPU120が、チャンスゾーン演出の動作制御を実行することにより、図75(C)に示すように、1段階目のチャンスゾーン演出画像が静止態様で表示されることになる。
図75(D)は、次の変動において、飾り図柄の可変表示が行われている場面を表している。また、図75(D)に示す例では、1段階目のチャンスゾーン演出画像、及び2段階目のチャンスゾーン演出画像が、動作態様で表示されている。即ち、可変表示中演出処理のステップS544や、特図当り待ち処理のステップS732において、演出制御用CPU120が、チャンスゾーン演出の動作制御を実行することにより、図75(D)に示すように、1段階目及び2段階目のチャンスゾーン演出画像が動作態様で表示されることになる。
図75(E)は、確定飾り図柄の停止表示が行われている場面を表している。図75(E)に示す例では、例えば中段ラインa上に、左図柄「ブランク」、中図柄「7」、右図柄「7」が最終停止表示されている。また、図75(D)に示す例では、1段階目及び2段階目のチャンスゾーン演出画像が、静止態様で表示されている。即ち、特図当り待ち処理のステップS733において、演出制御用CPU120が、チャンスゾーン演出の動作制御を実行することにより、図75(D)に示すように、1段階目及び2段階目のチャンスゾーン演出画像が静止態様で表示されることになる。
図75(F)及び図75(G)は、次の変動において、飾り図柄の可変表示が行われている場面を表している。具体的には、図75(F)はリーチ状態になる前の場面を表し、図75(G)はリーチ状態になった後の場面を表している。また、図75(F)に示す例では、図75(D)の場面と同様、1段階目及び2段階目のチャンスゾーン演出画像が動作態様で表示されている。図75(G)に示す例では、3段階目のチャンスゾーン演出画像が動作態様で表示されている。即ち、可変表示中演出処理のステップS544や特図当り待ち処理のステップS732において、演出制御用CPU120が、チャンスゾーン演出の動作制御を実行することにより、図75(F)、図75(G)に示すように、リーチ状態になる前は1段階目及び2段階目のチャンスゾーン演出画像が動作態様で表示され、リーチ状態になった後は3段階目のチャンスゾーン演出画像が動作態様で表示させるようになる。
なお、図75(C)や図75(E)に関して、飾り図柄が最終停止表示している全期間においてチャンスゾーン演出画像を静止態様で表示させてもよいし、飾り図柄が最終停止表示している一部の期間においてチャンスゾーン演出画像を静止態様で表示させてもよい。即ち、飾り図柄が最終停止表示している少なくとも一部の期間においてチャンスゾーン演出画像を静止態様で表示させればよい。
また、図75(B)や図75(D)等に関して、飾り図柄が可変表示している全期間においてチャンスゾーン演出画像を動作態様で表示させてもよいし、飾り図柄が可変表示している一部の期間においてチャンスゾーン演出画像を動作態様で表示させてもよい。即ち、飾り図柄が可変表示している少なくとも一部の期間においてチャンスゾーン演出画像を動作態様で表示させればよい。
図75では、飾り図柄による演出の表示態様とチャンスゾーン演出にて用いられるチャンスゾーン演出画像との関係を示したが、パチンコ遊技機1が実行する他の演出にて用いられる画像においても同様であってもよい。例えば、保留作用演出において用いられる画像においても同様であってもよい。即ち、飾り図柄が最終停止表示している少なくとも一部の期間において保留作用演出画像を静止態様で表示し、飾り図柄が可変表示している少なくとも一部の期間において保留作用演出画像を動作態様で表示させてもよい。
また、擬似連演出における仮停止表示の場合も同様であってもよい。即ち、飾り図柄が仮停止表示している少なくとも一部の期間においてチャンスゾーン演出画像や保留作用演出画像を静止態様で表示し、飾り図柄が可変表示している少なくとも一部の期間においてチャンスゾーン演出画像や保留作用演出画像を動作態様で表示させてもよい。
図60では、保留等表示演出、可変表示演出、チャンスゾーン演出を示したが、パチンコ遊技機1が実行する演出は上述の演出に限定されない。例えば、カードを用いた演出を実行してもよい。なお、上記カード演出は、例えば、可変表示開始設定処理において変動パターン等に応じて実行有無や演出態様が決定される演出であってもよい。
図76は、画像表示装置5の表示領域における表示動作例を示す図である。具体的には、図76は、カード演出が実行されるときの表示動作例を示している。図76(A)〜図75(F)は、表示動作を時系列に並べたものである。図76(A)等において、画像表示装置5の表示領域に示した矢印「↓」は、飾り図柄が可変表示中であることを表している。
図76(A)〜図76(F)は、いずれも、ある変動において飾り図柄の可変表示が行われている場面を表している。具体的には、図76(A)は可変表示の開始直後の場面を表し、図76(F)はリーチ状態になった直後の場面を表し、図76(B)〜図76(E)は、図76(A)と図76(F)の間の各場面を表している。
図76(B)は、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できる表示態様でカード画像が表示されている場面を表している。具体的には、図76(B)に示す例では、左側には、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できる表示態様でカード画像が表示されている。なお、カード画像「残念」は、大当り期待度が低いことに対応するカード画像である。中央には、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できる表示態様でカード画像が表示されている。なお、カード画像「熱」は、大当り期待度が高いことに対応するカード画像である。右側には、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できる表示態様でカード画像が表示されている。なお、カード画像「擬似連」は、擬似連演出が実行されることに対応するカード画像である。
図76(C)は、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できない表示態様でカード画像が表示されている場面を表している。具体的には、図76(C)に示す例では、左側には、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できない表示態様でカード画像が表示されている。中央には、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できない表示態様でカード画像が表示されている。右側には、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できない表示態様でカード画像が表示されている。また、3枚のカード画像の中から1枚を選択する選択画像が表示されている。
図76(D)は、図76(C)において選択された1枚のカード画像が、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できない表示態様で表示されている場面を表している。図76(E)は、図76(C)において選択された1枚のカード画像が、当該カード画像の内容を遊技者が容易に認識できる表示態様で表示されている場面を表している。
つまり、可変表示が開始され、最初に、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で3枚のカード画像が表示され、次いで、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で3枚のカード画像が表示され、次いで、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で選択された1枚のカード画像が表示され、次いで、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で選択された1枚のカード画像が表示され、次いで、リーチ状態になる。図76のカード演出では、カード画像部分をぼかした表示態様等の視認性の低い態様とすることにより遊技者に違和感を感じさせ、遊技者の注意をカード画像部分に引きつけている。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)図29に示すステップS611の処理では、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したことに基づく可変表示が開始されるかに応じて異なる割合で、じゃんけん演出パターンの決定が行われるようにしてもよい。ここで、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合に、第1特図を用いた特図ゲームに対応する飾り図柄の可変表示が開始されるのであれば、第2始動入賞口を遊技球が通過し易くなる高ベース制御が行われていない可能性が高い。即ち、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が「0」であり、保留内大当り判定ありが設定される機会が少ない。そこで、今回の可変表示結果が「ハズレ」であると共に、保留内大当り判定ありの場合のうち、第1始動入賞口における遊技球の通過に基づく第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始される場合には、第2始動入賞口における遊技球の通過に基づく第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始される場合よりも高い割合で、じゃんけん演出パターンSPDに決定すればよい。こうして、特図保留記憶数が少なく保留内大当り判定ありが設定される機会が少ないときには、特図保留記憶数が多いときよりも高い割合で、じゃんけん演出パターンSPDの演出態様に決定する。これにより、特図保留記憶数が増加し難いときでもじゃんけん演出パターンSPDの演出態様が出現し易くなり、じゃんけん演出の演出態様がじゃんけん演出パターンSPDの演出態様となる頻度を高めることができる。
(変形例2)じゃんけん結果報知内容として、今回の可変表示結果が「ハズレ」又は「大当り」となることといった、所定遊技よりも遊技者にとって有利な有利遊技が実行されるか否かを報知可能な演出内容は、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」の他にも様々なものを設けてもよい。一例として、「じゃんけん勝ち」に対応するじゃんけん結果報知演出の演出パターンとして、互いに演出態様の少なくとも一部が異なる複数の演出パターンを設け、有利遊技が実行される場合には所定割合で複数の演出パターンのいずれかに決定されてもよい。じゃんけん結果報知演出における演出態様として、例えば自キャラクタを示す演出画像の一部又は全部における表示色、背景画像、じゃんけんの結果を示す文字メッセージの表示色や大きさ、スピーカ8L、8Rから出力される効果音、遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった発光体の点灯態様、演出用模型の動作態様、これらの一部又は全部の組み合わせ等を、複数の演出パターンに応じて異ならせることができればよい。
(変形例3)じゃんけん結果報知演出は、所定遊技と有利遊技のいずれが実行されるかを確定的に報知するものに限定されず、その可能性を報知するものであってもよい。例えば、図29に示すステップS612の処理では、今回の可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかといった、遊技者にとって有利な有利遊技が実行されるか否かに応じて異なる所定割合で、予め用意された複数種類のじゃんけん結果報知内容のいずれかに決定することができればよい。
(変形例4)じゃんけん演出における演出態様に限定されず、パチンコ遊技機1にて実行される任意の演出における演出態様を、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数の演出パターンのいずれかに対応する演出態様に決定してもよい。例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や効果音出力、発光体の点灯、演出用模型の動作、あるいはこれらの一部又は全部の組み合わせ等のように、所定の演出装置を用いた任意の演出動作により、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かを、遊技者が認識可能に報知すればよい。じゃんけんの勝敗等の対戦結果を報知するものではなく、例えば物語等の所定のストーリーを展開させていくような演出を実行し、ストーリーの結末に応じて、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かを、遊技者が認識可能に報知してもよい。あるいは、例えば有利遊技が実行されるための達成条件を提示した後、その達成条件が成立するか否かの経過を示す演出を行い、達成条件が成立する「成功」となって有利遊技が実行されるか、達成条件が成立しない「失敗」となって有利遊技が実行されずに所定遊技が実行されるかを、遊技者が認識可能に報知してもよい。あるいは、例えば飾り図柄が大当り組み合わせで揃って停止表示される場合と、ハズレ組み合わせで停止表示される場合のように、可変表示結果が「大当り」となって有利遊技が実行されるか否かを、遊技者が認識可能に報知する演出態様であってもよい。
(変形例5)リーチ演出の他にも、例えば大当り中演出や予告演出として、上記実施の形態と同様のじゃんけん演出、あるいはじゃんけん演出とは異なる任意の演出を実行可能とし、その演出用体を、有利遊技が実行されるか否かや所定の遊技価値が付与されるか否かに応じて異なる割合で、複数の演出パターンのいずれかに対応する演出態様に決定してもよい。
(変形例6)上記実施の形態では、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームより優先して実行される場合について説明した。これに対して、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151Bに代えて、特図保留共通記憶部を設ける。特図保留共通記憶部では、乱数値MR1〜MR3を示す数値データに加え、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかを示す始動口データを、保留番号と対応付けて記憶する。一例として、第1始動入賞口への入賞に対応して「1」を示す始動口データ、あるいは第2始動入賞口への入賞に対応して「2」を示す始動口データが、各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶されればよい。なお、第1始動入賞口を遊技球が通過したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報と、第2始動入賞口を遊技球が通過したことによる第2始動条件の成立に基づく保留情報とを、別個の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、始動口データを各遊技球の入賞順に従った保留番号と対応付けて記憶する始動口データ記憶部を設けて、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。また、図18(B1)及び(B2)に示す第1始動入賞時コマンドバッファ194Aや第2始動入賞時コマンドバッファ194Bに代えて、始動入賞時コマンド共通バッファを設ける。始動入賞時コマンド共通バッファには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。演出制御用CPU120は、始動入賞時に受信した順番で、保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドを始動入賞時コマンド共通バッファの空き領域における先頭から格納していく。また、飾り図柄の可変表示を開始する毎に、1つ目の格納領域に格納されているものから削除され、以降の記憶内容がシフトされる。第2特図を用いた特図ゲームと第1特図を用いた特図ゲームとに優劣がない場合には、第2特図を用いた特図ゲームが優先して実行される場合のような遊技の健全性が損なわれたり、同様の演出態様が繰り返し出現したりするといった問題は生じ難い。この場合、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド共通バッファの記憶内容をチェックして、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データの有無を判定すればよい。こうして、第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームであるかにかかわらず、可変表示結果が「大当り」に決定される保留データの有無を判定する対象とし、その判定結果に応じて異なる割合で演出パターンを決定する。これにより、保留内大当り判定ありが設定される機会が多くなり、例えばじゃんけん演出パターンSPDの演出態様といった、所定演出態様となる頻度を高めることができる。
(変形例7)上記実施の形態では、演出用模型200がじゃんけん演出の自キャラクタとして利用される場合について説明した。これに対して、演出用模型200がじゃんけん演出の自キャラクタとして利用されるか否かにかかわらず、他の演出のために利用されるようにしてもよい。演出用模型200を利用した他の演出としては、例えば、「滑り」や「擬似連」の可変表示演出、ノーマルリーチからスーパーリーチへ発展する際に実行される発展時演出、対戦相手キャラクタとバトルするようなバトル演出、カットイン予告演出、演出の成功時に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるあおり演出、モード演出等が考えられる。この場合には、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311が、じゃんけんのグー、チョキ、パーとは異なる態様に変化するようにしてもよい。そして、この場合にも、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311の変化後の態様に応じて異なる態様のエフェクト画像を表示可能である。これにより、じゃんけん演出以外の他の演出の遊技興趣も向上させることができる。
(変形例8)上記実施の形態では、演出用模型200がじゃんけん演出の自キャラクタとして利用される場合について説明した。これに対して、演出用模型200は、単なる賑やかしのために動作することがあってもよい。これにより、例えば、予告演出等の可変表示中演出が実行されていない場合における遊技興趣の低下を抑制することができる。
(変形例9)上記実施の形態では、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eとして、じゃんけんのグー、チョキ、パーのいずれかの決まり手を模したエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、エフェクト画像Eは、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能であればよく、完全に再現していないものであってもよい。また、じゃんけんのグー、チョキ、パーに対応して、例えば、赤、青、黄色といった所定の色や模様等を対応付けて報知するようにして、エフェクト画像Eの輪郭を見ただけでは、指部材311の変化後の形状を特定不能又は特定困難であっても、エフェクト画像Eの色や模様等によって、指部材311の変化後の形状を特定し得るものとしてもよい。このような態様によっても、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかった場合に、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
(変形例10)上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置にエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、エフェクト画像Eは、演出用模型200の指部材311と重畳する位置とは異なる位置に表示されるものであってもよい。このような態様によっても、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかった場合に、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
(変形例11)上記実施の形態では、じゃんけん結果が報知される前に演出用模型200に注目させて、演出用模型200の指部材311がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出として、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出を実行する場合について説明した。これに対して、示唆演出は、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に実行される共通の態様の演出であればよく、例えば、演出用模型200の腕部材300を不規則的に動作させる演出や、腕部材300に設けられたLED等の発光部材を規則的又は不規則的に点滅させるような演出といった、他の態様の演出であってもよい。
(変形例12)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化したことに対応して、エフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、エフェクト画像Eは、例えば、腕部材300がスライドして画像表示装置5の表示領域の前面に現れたタイミングといった、腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化するよりも前から表示するようにしてもよい。その場合、エフェクト画像Eは、腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化するまでは、変化後の指部材311の形状を特定不可能又は特定困難な態様で表示されるようにすればよい。これにより、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかったとしても、エフェクト画像Eに注目させることができ、遊技興趣が低下することを抑制することができる。
(変形例13)上記実施の形態において、じゃんけん演出における演出用模型200の自キャラクタの決まり手が、じゃんけん演出に続いて実行される可変表示中演出の演出内容に影響を及ぼすものとしてもよい。例えば、じゃんけん演出における演出用模型200の自キャラクタの決まり手がチョキであれば、じゃんけん演出に続いて実行される可変表示中演出にて、じゃんけんのチョキをモチーフにした画像が表示するといったことが考えられる。これにより、じゃんけん演出に続いて実行される可変表示中演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例14)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300が画像表示装置5の前面で動作すると共に、エフェクト画像Eが画像表示装置5に表示される場合について説明した。これに対して、例えば、LEDディスプレイやバーサライタといった、画像表示装置5とは異なる表示手段を設け、このような表示手段の前面で演出用模型200の腕部材300が動作するようにし、このような表示手段にエフェクト画像Eを表示するようにしてもよい。これにより、LEDディスプレイやバーサライタ等の表示手段が設けられたパチンコ遊技機1における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例15)上記実施の形態では、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かを判定し、正常に動作していない場合にエフェクト画像Eを表示するようにしてもよい。これにより、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知すると共に、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作していないことを報知可能となる。
(変形例16)上記実施の形態では、じゃんけん演出において、「じゃん」、「けん」、「ぽん」という拍子に合わせて、「じゃん」、「けん」、「ぽん」といった音声をスピーカ8L、8Rから出力させる場合について説明した。これに対して、じゃんけん演出において、「じゃん」、「けん」、「ぽん」という拍子に合わせて、「じゃん」、「けん」、「ぽん」といった文字を画像表示装置5に表示する演出や、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させる演出や、打球操作ハンドルに設けられた空気孔からエアーを噴出する演出や、打球操作ハンドルを振動させる演出等を実行するようにしてもよい。これにより、じゃんけん演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例17)上記実施の形態では、自キャラクタ用の演出用模型200のみを用いてじゃんけん演出を実行する場合について説明した。これに対して、じゃんけん演出では、対戦相手キャラクタ用の演出用模型のみを用いるようにしてもよいし、自キャラクタ用の演出用模型と、対戦相手キャラクタ用の演出用模型とを用いるようにしてもよい。このような態様によっても、じゃんけん演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例18)変形例17のように、自キャラクタ用の演出用模型と、対戦相手キャラクタ用の演出用模型とを用いてじゃんけん演出を実行する場合には、自キャラクタと対戦相手キャラクタとのうちのいずれか一方に対応してエフェクト画像Eを表示するようにしてもよいし、自キャラクタと対戦相手キャラクタとの両方に対応してエフェクト画像Eを表示するようにしてもよい。これにより、演出用模型の腕部材300や指部材311が動作しなかった場合に、エフェクト画像Eによってじゃんけん結果を報知して、可変表示結果が「大当り」となるか否かを、遊技者が認識可能に報知することができる。
(変形例19)上記実施の形態では、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示する場合について説明した。これに対して、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かを判定し、正常に動作している場合には、エフェクト画像Eを表示しないことがあってもよい。そして、エフェクト画像Eが表示されないときには、可変表示結果が「大当り」となる期待度が高くなるようにしてもよい。これにより、エフェクト画像Eが表示されるか否かにも注目させることができ、じゃんけん演出における遊技興趣を向上させることができる。
(変形例20)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300に設けられた指部材311の形状が変化することにより、じゃんけんのグー、チョキ、パーのいずれかの決め手を示す場合について説明した。これに対して、演出用模型200の背面側に、じゃんけんのグーの決め手を示す第1部材と、じゃんけんのチョキの決め手を示す第2部材と、じゃんけんのパーの決め手を示す第3部材とが遊技者からは視認不可能又は視認困難に設けられ、これら第1部材乃至第3部材のうちのいずれかの部材が、遊技者から視認可能に飛び出すように変化するものとしてもよい。これにより、簡易な構造により、じゃんけん演出を実行することができる。
(変形例21)上記実施の形態において、演出用模型200の自キャラクタの勝ちパターンに応じて、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が報知又は示唆されるようにしてもよい。自キャラクタの勝ちパターンとしては、じゃんけんの決め手がグー、チョキ、パーのいずれであるかといったパターンの他、じゃんけんの勝敗が決する前に「あいこ」になったか否かといったパターンや、じゃんけんの勝敗が決する前に「あいこ」になった回数が何回であったかといったパターンや、じゃんけんの勝敗が決する前に「あいこ」になったときの手がグー、チョキ、パーのいずれであったかといったパターン等が考えられる。これにより、じゃんけん演出における演出用模型200の自キャラクタの勝ちパターンにも注目させることができる。
(変形例22)上記実施の形態において、じゃんけん演出で演出用模型200の自キャラクタが対戦相手キャラクタとのじゃんけんに勝ったときに、自キャラクタが後出しをしたか否かに応じて、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別が報知又は示唆されるようにしてもよい。これにより、じゃんけん演出において自キャラクタが後出しをするか否かや、後出しをした場合に、じゃんけんに勝つか否かに注目させることができる。
(変形例23)上記実施の形態では、演出用模型200の腕部材300のみが動作する場合について説明した。これに対して、演出用模型200の本体部材210も複数の態様に変化可能な可動部材であってもよい。これにより、演出用模型200を用いた演出効果を高めることができる。
(変形例24)上記実施の形態において、演出用模型200の自キャラクタの決まり手を、じゃんけん演出を開始した後に遊技者が選択するようにしてもよい。その場合、じゃんけん結果報知内容として予め決定されているじゃんけん演出の勝敗に応じて、遊技者による自キャラクタの決まり手が選択された後に、相手キャラクタの決まり手を決定すればよい。これにより、じゃんけん演出の遊技興趣を向上させることができる。
(変形例25)上記実施の形態では、演出制御用CPU120が、じゃんけん演出パターンを決定する場合について説明した。これに対して、いずれのじゃんけん演出パターンを実行するかについては、変動パターンで予め定められているようにしてもよい。これにより、じゃんけん演出を実行する場合における、演出制御用CPU120の負荷を抑制することができる。
(変形例26)上記実施の形態において、可変表示開始設定処理のステップS531が実行される前等において、演出制御用CPU120は、変動パターンの種類に応じてカード演出の実行有無や演出態様を決定すると共に、カード演出を実行すると決定した場合にはステップS532の処理等において、決定したカード演出態様に対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットすることにより、カード演出を実行してもよい。例えば、演出制御用CPU120が、スーパーリーチの変動パターンであるときに、図76(B)〜図76(E)に示したようにカード画像の表示態様を変化させる演出態様によるカード演出の実行を決定した場合には、図76(A)〜図76(F)に示したように可変表示中にカード演出が実行されることになる。
(変形例27)上記実施の形態において、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様のカード画像についても、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像についても、例えばROM121に記憶しておいてもよい。また、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様のカード画像については例えばROM121に記憶する一方、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像については記憶しなくてもよい。遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像を記憶しない態様では、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様のカード画像から、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像を生成すればよい。例えば、表示される前に、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様のカード画像に基づいて、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像を生成してもよい。
(変形例28)上記実施の形態において、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像は、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様のカード画像からガウシアンフィルタ等のぼかしフィルタを用いて生成されるもであってもよいし、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様のカード画像をピクセル化によって生成されるもであってもよい。つまり、上述のようにして生成された遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像を予めROM121に記憶しておいてもよいし、予めROM121に記憶しておかずに例えば表示される前に上述のようにして生成してもよい。
(変形例29)上記実施の形態の図76では、カード画像「残念」、カード画像「熱」、カード画像「擬似連」を表示しているが、カード画像の内容は、上記3種類に限定されない。例えば、カード画像「滑」、カード画像「SP」、カード画像「当」、カード画像「変化(当該)」等であってもよい。カード画像「滑」は、滑り演出が実行されることに対応するカード画像である。カード画像「SP」は、スーパーリーチが実行されることに対応するカード画像である。カード画像「当」は、大当りとなることに対応するカード画像である。カード画像「変化(当該)」は、アクティブ表示の表示態様が変化することに対応するカード画像である。
(変形例30)上記実施の形態では、主予告演出の1つとしてカード演出を説明したが、主予告演出に該当しないカード演出を実行してもよい。具体的には、例えば、カード画像「開」やカード画像「変化(保留)」等を表示してもよい。カード画像「開」は、普図当りによって普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップが開放されることに対応するカード画像である。カード画像「変化(保留)」は、保留表示の表示態様が変化することに対応するカード画像である。また、所定条件の成立に基づいて特別演出を実行する態様においては、当該特別演出に関係するカード画像を表示してもよい。例えば、背景画像の切替抽選結果に応じて背景画像を切り替える態様においては、背景画像を切り替える前に、背景画像を切り替えることに対応するカード画像「背景」を表示してもよい。また、所定時間経過毎に特別コンテンツを一定時間再生する態様においては、特別コンテンツを再生する前に、特別コンテンツを再生することに対応するカード画像「再生」を表示してもよい。
(変形例31)上記実施の形態において、カード画像の表示態様により期待度を持たせてもよい。例えば、カード画像「滑?」の他に、カード画像「滑?」よりも滑り演出が実行される期待度が高いカード画像「滑!」を用意してもよい。また、カード画像「熱(「熱」は白文字)」の他に、カード画像「熱(「熱」は白文字)」よりも大当り期待度が高いカード画像「熱(「熱」は赤文字)」を用意してもよい。また、カード画像「SP(白無地に文言「SP」)」の他に、カード画像「SP(無地に文言「SP」)」よりも大当り期待度が高いカード画像「SP(桜柄に文言「SP」)」を用意してもよい。
(変形例32)上記実施の形態では、図76(C)に表示される3枚のカード画像の表示位置は、図76(B)におけるそれぞれの表示位置と同一であるが、必ずしも同一でなくてもよい。つまり、図76(B)における3枚のカード画像の表示位置をシャッフルして図76(C)において表示してもよい。また、図76(B)や図76(C)において表示される3枚のカード画像は内容が全て異なるが、必ずしも全て異なっていなくてもよい。
(変形例33)上記実施の形態では、図76(B)や図76(C)においては一度に3枚のカード画像が表示されるが、図76(B)や図76(C)において一度に表示される枚数は2枚又は4枚以上であってもよい。また、図76(B)や図76(C)において1枚のカード画像が表示されるようにしてもよく、1枚のカード画像が表示される場合には常に当該1枚のカード画像が選択されるようにしてもよい。また、図76(B)において一度に表示される枚数と図76(C)において一度に表示される枚数とは異なっていてもよい。例えば、図76(B)において表示したカード画像の一部を図76(C)において表示してもよい。
(変形例34)上記実施の形態の図76に示した例では、可変表示の開始後、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で3枚のカード画像を表示する前に、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で3枚のカード画像を表示しているが、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で3枚のカード画像を表示しなくてもよい。即ち、可変表示の開始後、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で3枚のカード画像を表示することなく、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で3枚のカード画像を表示するようにしてもよい。
(変形例35)上記実施の形態の図76に示した例では、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で3枚のカード画像を表示した後、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で1枚のカード画像を表示する前に、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で1枚のカード画像を表示しているが、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で1枚のカード画像を表示しなくてもよい。即ち、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で3枚のカード画像を表示した後、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で1枚のカード画像を表示することなく、遊技者が容易に内容を認識できる表示態様で1枚のカード画像を表示するようにしてもよい。また、図76(C)を省略してもよい。図76(C)を省略する場合には図76(B)において1枚のカード画像を選択すればよい。
(変形例36)上記実施の形態において、複数枚のカード画像を同時に表示するときには、当該複数枚の画像のうち少なくとも一部の画像について、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で表示してもよい。例えば、図76(B)を省略し、図76(A)→図76(C)→図76(D)→図76(E)→図76(F)と遷移する場合において、図76(C)の如く3枚のカード画像の全てを遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で表示するのではなく、3枚のカード画像のうち1枚又は2枚を遊技者が容易に内容を認識できない表示態様で表示してもよい。
(変形例37)上記実施の形態では、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像として、ぼかした画像や、ピクセル化した画像を例示したが、遊技者が容易に内容を認識できない表示態様のカード画像は上記例に限定されない。例えば、文字色、文字サイズ、書体によって容易に内容を認識できないようにしてもよい。また、カード画像自体の透過率によって容易に認識できないようにしてもよいし、カード画像自体の色彩によって容易に認識できないようにしてもよい。
(変形例38)上記実施の形態の図76では、遊技者が容易に内容を認識できる画像、及び遊技者が容易に内容を認識できない画像としてカードを用いたが、カードに限定されない。例えば、ルーレットや阿弥陀クジであってもよい。
(変形例39)上記実施の形態において、遊技者が容易に内容を認識できない画像を表示することに代えて、遊技者が容易に内容を認識できる画像の視認性を悪くしてもよい。例えば、図76(A)→図76(B)→図76(C)→図76(D)→図76(E)→図76(F)と遷移する場合において、図76(C)では、図76(B)で表示した3枚のカード画像の前面に他の画像を表示することにより3枚のカード画像の視認性を悪くしたり、図76(D)では、図76(E)で表示する1枚のカード画像の前面に他の画像を表示することにより1枚のカード画像の視認性を悪くしたりしてもよい。また、認識対象の画像の動きにより視認性を悪くしてもよい。つまり、遊技者が容易に内容を認識できない画像を用意しなくてもよい。
(変形例40)上記実施の形態では、Z値の設定範囲は0〜3としているが、Z値の設定範囲は上記に限定されない。また、Z値は必ずしも整数でなくてもよい。
(変形例41)上記実施の形態において、Z値は、図60に示したものに限定されず、例えば、エラー画像、デモ画像、メニュー画像、楽曲選択画像、楽曲表示画像、右打ち報知画像、左打ち戻し報知画像、確変確定の報知に関する画像、昇格演出に関する画像、遊技状態について報知する画像等にもそれぞれZ値を設定してもよい。
(変形例42)上記実施の形態では、飾り図柄が可変表示しているときと停止表示しているときとで可変表示演出画像のZ値は同一であるが、飾り図柄が可変表示しているときと停止表示しているときとで可変表示演出画像のZ値を異ならせてもよい。例えば、飾り図柄が停止表示しているときの可変表示演出画像のZ値を、飾り図柄が可変表示しているときの可変表示演出画像のZ値よりも小さい値にしてもよい。
(変形例43)上記実施の形態の図60において飾り図柄のZ値について説明しているが、飾り図柄とは別に画像表示装置5に表示される図柄のZ値は0と1の間の値としてもよいし、最優先としてもよい。なお、常時小図柄は、リーチ状態を表現しなくてもよい。
(変形例44)上記実施の形態では、保留表示のZ値とアクティブ表示のZ値は同一であるが、保留表示のZ値とアクティブ表示のZ値とを異ならせてもよい。例えば、アクティブ表示のZ値<保留表示のZ値としてもよい。なお、スーパーリーチ中に飾り図柄を縮小した態様で表示する小図柄のZ値は、アクティブ表示と同一のZ値としてもよい。
(変形例45)上記実施の形態の図72(B)の(a)や図74(A)や図74(C)に示すように、高ベース状態では、飾り図柄は無効ライン上では停止表示しない。換言すれば、高ベース状態では、飾り図柄は無効ライン上では視認不可能な態様にて停止表示する。視認不可能な態様に代えて、視認困難な態様で停止表示させてもよい。例えば、高ベース状態では、無効ライン上で停止表示する飾り図柄を半透明にしてもよいし、目立たない色にしてもよい。
(変形例46)上記実施の形態の図63において説明したように、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド等を受信したことに基づいて飾り図柄の可変表示を開始する。また、図70にて示したように、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて飾り図柄の停止表示を開始する。したがって、図70や図74(B1)に示す態様の場合、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド等を受信したことに基づいて飾り図柄を有効ライン上でも無効ライン上でも表示し、図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて飾り図柄を無効ライン上では表示せずに有効ライン上で表示する。つまり、高ベース状態において無効ライン上で飾り図柄を可変表示する態様において、変動パターン指定コマンド等の受信によって無効ライン上での飾り図柄の表示が開始され、図柄確定指定コマンドの受信によって無効ライン上での飾り図柄の表示が終了する。換言すれば、変動パターン指定コマンド等の受信によって無効ライン上での飾り図柄を視認可能な態様で表示し始め、図柄確定指定コマンドの受信によって無効ライン上での飾り図柄を視認不可能な態様で表示し始めている。
(変形例47)上記実施の形態では、変動パターン指定コマンド等の受信によって無効ライン上での飾り図柄の表示が開始されると説明したが、変動パターン指定コマンド等の受信によらずに無効ライン上での飾り図柄の表示が開始されるようにしてもよい。例えば、停止表示時間が経過した後に直ぐに次変動の変動パターン指定コマンド等を受信しない場合には、停止表示時間が経過したときに、無効ライン上での飾り図柄の表示が開始されるようにしてもよい。つまり、停止表示時間が経過したときには、有効ライン上に飾り図柄を停止表示させたまま、無効ライン上にも飾り図柄を停止表示させるようにしてもよい。また例えば、停止表示時間が経過する前に無効ライン上での飾り図柄の表示が開始されるようにしてもよい。例えば、停止表示開始の0秒後〜停止表示開始の0.4秒後の0.4秒間については、飾り図柄を無効ライン上では停止表示せずに有効ライン上で停止表示し、停止表示開始の0.4秒後〜停止表示開始の0.5秒後の0.1秒間については、有効ライン上でも無効ライン上でも飾り図柄を停止表示させるようにしてもよい。なお、保留記憶数が0である場合も0でない場合も同様である。
(変形例48)上記実施の形態の図73と図74に示した例では、低ベース状態であるときと高ベース状態であときとで通常の図柄の種類は同一であるが、遊技状態に応じて図柄の種類を異ならせてもよい。ブランク図柄についても同様である。
(変形例49)上記実施の形態において、ブランク図柄を用いて演出を実行してもよい。一例として、ブランク図柄を変化させて擬似連演出における仮停止図柄を表示するようにしてもよい。例えば、図75(E)が擬似連演出における仮停止図柄である場合、最初に、左上段がブランク図柄となるように左図柄を仮停止表示し、その後に、左上段に仮停止表示しているブランク図柄を図柄「7」に変化させることにより、擬似連演出における仮停止図柄の一部を生じさせると共に、最後に中図柄「7」を中段に停止させることにより、図75(E)に示しような擬似連演出における仮停止図柄を表示してもよい。
(変形例50)上記実施の形態の図75(G)はダブルリーチを示しているが、ダブルリーチは、シングルリーチよりも、期待度を高くしてもよい。例えば、スーパーリーチ期待度、大当り期待度、出玉の多い大当りとなる期待度、通常大当りと確変大当りがある場合に確変大当りとなる期待度、複数種類のST回数にST回数の多い大当りとなる期待度等を高くしてもよい。トリプルリーチを設ける場合には、トリプルリーチは、ダブルリーチよりも更に期待度を高くしてもよい。なお、ブランク図柄を通常の図柄に変化させること等によりトリプルリーチとなるようにしてもよい。
(変形例51)上記実施の形態では、有効ラインは5ラインであるが、有効ラインは5ラインでなくてもよい。例えば有効ラインは3ラインであってもよい。また、有効ラインの数は常に一定でなくてもよい。例えば特別背景であるときには、有効ラインを5ライン、又は3ラインとし、特別背景でないときには1ラインであってもよい。
(変形例52)上記実施の形態では、飾り図柄が可変表示する方向は上下方向であるが、飾り図柄が可変表示する方向は上下方向に限定されない。例えば、左右方向であってもよい。また、上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させているが、表面に飾り図柄を配したドラム状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい。あるいは、表面に飾り図柄を配したベルト状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい。
(変形例53)上記実施の形態では、保留表示の表示態様は、白色、黄色、赤色の3色としているが、保留表示の表示態様はこれに限定されない。例えば、上記3色と少なくとも1色が異なる他の3色であってもよいし、2色又は4色以上であってもよい。また、模様、形状、サイズが異なるものであってもよい。アクティブ表示についても同様である。このような構成によっても同様の効果を得ることができる。また、保留表示としては表示しないアクティブ表示専用の表示態様があってもよい。これにより、興趣が向上する。
(変形例54)上記実施の形態では、シフト時に保留表示の表示態様を変化させているが、シフト時に代えて又は加えて、他のタイミングに保留表示の表示態様を変化させてもよい。例えば、飾り図柄の可変表示中に変化させるようにしてもよい。アクティブ表示についても同様である。このような構成によっても同様の効果を得ることができる。また、興趣が向上する。
(変形例55)上記実施の形態では、保留表示の表示態様とアクティブ表示の表示態様と同時にに決定しているが、別個に決定してもよい。また、上記実施の形態では、入賞時に、それぞれの表示位置における保留表示の表示態様を纏めて決定しているが、シフトする毎にシフト後の保留表示の表示態様を決定するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、入賞時にアクティブ表示の表示態様を決定しているが、アクティブ表示エリアAHAに表示するときに、アクティブ表示の表示態様を決定するようにしてもよい。このような構成によっても同様の効果を得ることができる。
(変形例56)上記実施の形態では、主予告演出として、カード演出を例示したが、他の演出であってもよい。このような構成によってもカード演出と同様の効果を得ることができる。
(変形例57)上記実施の形態では、時短制御と高開放制御とが共に行われる遊技状態を高ベース状態と称しているが、時短制御は行われるが高開放制御は行われない状態であっても、無効ライン上に視認不可能又は視認困難な態様で識別情報を停止表示させてもよい。つまり、上記「第2状態」は、時短制御も高開放制御も行われる状態であっても、時短制御は行われるが高開放制御は行われない状態であってもよい。
(変形例58)上記実施の形態の図53及び図54に示すように、ハズレとなる場合において保留記憶数が多いときには少ないときよりも変動カテゴリ「PA1」が決定される割合が高いため、ハズレとなる場合において保留記憶数が多いときに、無効ライン上に視認不可能又は視認困難な態様で識別情報を停止表示させてもよい。つまり、上記「第2状態」は、保留記憶数が多い状態であってもよい。
(変形例59)上記実施の形態では、図72等に示すように、英数字を配置した飾り図柄を用いているが、漢数字等を配置した飾り図柄を用いてもよい。また、上記実施の形態では、図72等に示すように、下側に英数字を配置した飾り図柄を用いているが、上側に英数字等を配置した飾り図柄を用いてもよいし、上下方向の中央部に英数字等を配置した飾り図柄を用いてもよい。なお、下側に英数字等を配置した飾り図柄を用いる場合であって、高ベース状態において仮に無効ライン上に飾り図柄を停止表示させた場合、斜め方向において大当りとなったかのように見える勘違いが起こり易くなるが、高ベース状態において無効ライン上に飾り図柄を停止表示させないようにすれば、主に斜め方向において大当りとなったかのように見える勘違いが起こり難くなる。また、上下方向の中央部に英数字等を配置した飾り図柄を用いる場合であっても、画像表示装置5の表示領域の形や、各ラインの間隔等によっては、上述したような勘違いが起こる可能性があるが、高ベース状態において無効ライン上に飾り図柄を停止表示させないようにすれば、勘違いが起こり難くなる。
(変形例60)第2の実施の形態における視認性が低い第1態様で所定画像を表示した後に第1態様よりも視認性が高い第2態様で所定画像を表示する第1所定演出と、第1の実施の形態における表示手段の表示領域における可動部材に対応した表示領域に可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する第2所定演出とを関連して実行するようにしてもよい。ここで、関連して実行することには、例えば、第1所定演出と第2所定演出とを連続して実行することや同時に実行することの他、第1所定演出と第2所定演出とを同一の所定演出として実行することを含む。このような所定演出としては、例えば、第1の実施の形態のように、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示するにあたり、視認性が低い表示態様でエフェクト画像Eを表示した後に視認性が高い表示態様でエフェクト画像Eを表示するような演出とすることが考えられる。そして、このような所定演出は、演出態様に応じて大当りとなる可能性を予告するものであればよい。これにより、所定画像に注目させることができ、可動部材を用いた所定演出による遊技興趣をより高めることができる。
(変形例61)大当りとなる可能性を予告する所定演出として、低期待度ステップアップ予告演出、高期待度ステップアップ予告演出が実行可能に設定されてもよい。例えば、低期待度ステップアップ予告演出は、第1段階から第5段階まで演出態様を段階的に順次展開させる予告演出であり、高期待度ステップアップ予告演出と比較して大当りとなる期待度が低いことを示唆する演出である。低期待度ステップアップ予告演出では、例えば、雪だるまが出来上がるまでの過程を段階的に順次展開させる。また、高期待度ステップアップ予告演出は、低期待度ステップアップ予告演出とは異なる演出態様により、第1段階から第5段階まで演出態様を段階的に順次展開させる予告演出であり、低期待度ステップアップ予告演出と比較して大当りとなる期待度が高いことを示唆する演出である。低期待度ステップアップ予告演出や高期待度ステップアップ予告演出では、例えば、雪だるまを模した演出用模型を段階的に変化させる。その際、例えば、雪だるまの演出用模型の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像を表示するといった、雪だるまがいずれの段階まで出来上がったかに応じて異なる態様のエフェクト画像を表示する等、雪だるまを模した演出用模型の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示するようにすればよい。また、エフェクト画像を表示するにあたり、視認性が低い表示態様でエフェクト画像を表示した後に視認性が高い表示態様でエフェクト画像を表示するようにすればよい。これにより、所定画像に注目させることができ、可動部材を用いた低期待度ステップアップ予告演出や高期待度ステップアップ予告演出による遊技興趣をより高めることができる。
(変形例62)大当りとなる可能性を予告する所定演出として、群予告演出が実行可能に設定されてもよい。例えば、群予告演出は、同一又は類似のキャラクタを示す演出画像群が通過するように表示させるといった所定の演出動作を実行する予告演出である。群予告演出では、例えば、リーチ演出実行中に、ロボットを模した演出用模型を複数の態様のいずれかに変化させる。その際、例えば、ロボットの演出用模型の変化後の形状を特定可能な複数のロボット画像による演出画像群を画像表示装置5の表示画面の左から右に通過させるようにすればよい。また、演出画像群を表示するにあたり、視認性が低い表示態様で演出画像群を表示した後に視認性が高い表示態様で演出画像群を表示するようにすればよい。これにより、所定画像に注目させることができ、可動部材を用いた群予告演出による遊技興趣をより高めることができる。
(変形例63)上記変形例では、所定演出として、低期待度ステップアップ予告演出、高期待度ステップアップ予告演出、群予告演出の3つの予告演出を対象としたが、所定演出の対象とする予告演出の数はこれに限らず、また、その他の予告演出を対象としてもよい。例えば、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為等を検出したことにより実行されるボタン演出を所定演出としてもよい。プッシュボタン31Bが操作され、ボタン演出が実行されたときには、複数の態様に変化可能な可動部材をいずれかの態様に変化させ、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示するようにすればよい。また、所定画像を表示するにあたり、視認性が低い第1態様で所定画像を表示した後に第1態様よりも視認性が高い第2態様で所定画像を表示するようにすればよい。
(変形例64)上記実施の形態では、例えば、一の可変表示中に実行完了する予告演出を第1所定演出や第2所定演出の対象とした。しかし、例えば、複数の可変表示にわたって実行される先読み予告演出を第1所定演出や第2所定演出の対象としてもよい。この場合、この先読み予告演出が実行されることに応じて、背景画像を通常背景から専用の先読み背景に変化させる演出を実行すると共に、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を視認性が低い第1態様で表示する第2所定演出を開始し、予告対象である保留記憶に対応する可変表示が終了するまでに、第1態様よりも視認性が高い第2態様で所定画像を表示する第1所定演出を実行するようにしてもよい。
(変形例65)上記実施の形態では、例えば、所定演出に対応する報知演出としてのじゃんけん結果報知演出が実行されることにより、遊技者は可変表示結果が「大当り」となるか否かを認識することができた。換言すれば、上記実施の形態では、例えば、所定演出に対応する報知演出を可変表示終了時まで実行した。しかし、実行される所定演出に応じて、報知演出の実行期間を異ならせてもよい。例えば、報知演出の実行期間を、じゃんけん演出は10秒間、群予告演出は20秒間、第5ステップ演出が実行される高期待度ステップアップ予告演出は30秒間等、期待度の高い所定演出ほど報知演出の実行期間を長くする等してもよい。
(変形例66)上記実施の形態では、第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されている場合、第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データを優先して消化しているが、第1特図保留記憶部151A及び第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データのうち、入賞順が早いものから保留データを消化するようにしてもよい。例えば、振り分け装置を設け、第1始動入賞口及び第2始動入賞口に交互に入賞させて入賞順に保留データを消化するようにしてもよい。
(変形例67)上記実施の形態では、ラウンド数は、8ラウンド、16ラウンドの2種類としているが、ラウンド数は3種類以上であってもよい。例えば、4R確変大当り、8R確変大当り、16R確変大当りの3種類であってもよい。また、上記実施の形態では、大当り種別として確変大当りのみを設ける遊技機を示したが、大当り種別として非確変大当りを含む遊技機であってもよい。
(変形例68)上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて大当り図柄が表示されたことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにしているが、大当り遊技状態に制御する態様はこれに限定されない。例えば、第2始動入賞口の近傍に、又は第2始動入賞口の内部に、特定領域を設け、該特定領域に遊技球が進入したことに基づいて大当り遊技状態に制御するようにしてもよい。
(変形例69)上記実施の形態では、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブル等を構成するデータが記憶されている、と説明したが、上記データは、必ずしもテーブル形式で記憶されている必要はない。即ち、抽出された乱数値と比較される判定値を、ROM101内に纏めて記憶してもよいが、ROM101の複数個所に分散させて記憶してもよい。あるいは、抽出された乱数値を入力した場合に結果が出力される数式やプログラムをROM101に格納してもよい。ROM121に記憶された判定テーブル等についても同様である。
(変形例70)上記実施の形態では、第1始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第1特図を用いた特図ゲームが実行され、第2始動入賞口を通過した遊技球の検出に基づいて第2特図を用いた特図ゲームが実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過したかにかかわらず共通の特別図柄を用いた特図ゲームが実行されるものであってもよい。
(変形例71)また、上記実施の形態においては、演出制御基板12の演出制御用CPU120が、各種演出動作の制御内容を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPU等により、各種演出動作の制御内容を分担して決定するようにしてもよい。
(変形例72)上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信するが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(変形例73)上記実施の形態では、遊技媒体となる遊技球を遊技領域に発射して、特別図柄や飾り図柄を可変表示するパチンコ遊技機1に、可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する所定演出を実行可能である構成等を、設けるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、スロットマシン等の他の遊技機にも、この発明の特徴となる構成や機能を適用することができる。
(変形例74)その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(変形例75)本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(変形例76)そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(変形例77)また、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%やA:B=30%:70%のような関係で割合が異なるものだけに限らず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるものも含む概念である。
(変形例78)また、上記の実施の形態では、大当り種別として確変大当りや通常大当りがあり、大当り種別として確変大当りと決定されたことに基づいて、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機を示したが、そのような遊技機に限定されない。例えば、内部に所定の確変領域が設けられた特別可変入賞球装置を備え、大当り遊技中に特別可変入賞球装置内における確変領域を遊技球が通過したことに基づいて確変が確定し、大当り遊技終了後に確変状態に制御される遊技機に上記の実施の形態で示した構成を適用することもできる。
(変形例79)また、上記の実施の形態では、例えば「1」〜「8」の複数種類の特別図柄や飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する場合を示したが、可変表示は、そのような態様に限られない。例えば、可変表示される図柄と導出表示される図柄とが必ずしも同じである必要はなく、可変表示された図柄とは異なる図柄が導出表示されるものであってもよい。また、必ずしも複数種類の図柄を可変表示する必要はなく、1種類の図柄のみを用いて可変表示を実行するものであってもよい。この場合、例えば、その1種類の図柄表示を交互に点灯及び点滅を繰り返すことによって、可変表示を実行するものであってもよい。そして、この場合であっても、その可変表示に用いられる1種類の図柄が最後に導出表示されるものであってもよいし、その1種類の図柄とは異なる図柄が最後に導出表示されるものであってもよい。
(変形例80)また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
(変形例81)また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
(変形例82)また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
以上説明したように、本願発明に係る遊技機は、遊技を行うための遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示を行う表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、複数の態様に変化可能な可動部材(例えば、じゃんけんのグー、チョキ、パーの決まり手に変化可能な指部材311等)と、前記表示手段の表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段とを備え、前記所定演出実行手段は、視認性が低い第1態様(例えば、図76(C)や図76(D)に示したような視認性の低い表示態様等)で所定画像を表示した後に前記第1態様よりも視認性が高い第2態様(例えば、図76(E)に示したような視認性の高い表示態様等)で所定画像を表示する第1所定演出と、前記表示手段の表示領域における前記可動部材に対応した表示領域に前記可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する第2所定演出(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)とを実行可能である。
これにより、可動部材を用いた演出による遊技興趣をより高めることができる。
前記所定演出実行手段は、前記第2所定演出として、前記可動部材の変化後の態様を特定可能な所定画像を表示する所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、演出効果を向上させることができる。
演出結果を報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えば、「じゃんけん勝ち」や「じゃんけん負け」といったじゃんけんの結果を示す文字メッセージが表示されるじゃんけん結果報知演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を更に備え、前記可動部材は、前記報知演出の演出結果が報知されることに関連して変化し(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、巻取リール313を駆動して、ワイヤー312を巻き取ることにより、演出用模型200の自キャラクタが決まり手を示しているかのような演出を実行すること等)、前記所定演出実行手段は、前記報知演出の演出結果が報知されることに関連して前記第2所定演出を実行可能としてもよい(例えば、じゃんけん結果報知演出が実行される際に、画像表示装置5の表示領域における、演出用模型200の指部材311と重畳する位置に、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、報知演出の演出結果が報知されることに関連して遊技興趣を向上させることができる。
前記所定演出実行手段は、前記可動部材が動作しているか否かにかかわらず前記第2所定演出を実行可能としてもよい(例えば、演出用模型200の駆動装置400が正常に動作しているか否かにかかわらず、演出用模型200の指部材311の変化後の形状を特定可能なエフェクト画像Eを表示すること等)。
これにより、可動部材に不具合が生じて動作しない場合でも、所定画像を表示する演出により遊技興趣の低下を軽減することができる。
前記可動部材がいずれの態様に変化するかを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような演出を実行する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記示唆演出実行手段は、前記可動部材がいずれの態様に変化するかに変化するかにかかわらず共通の態様で前記示唆演出を実行可能としてもよい(例えば、自キャラクタのじゃんけんの勝敗にかかわらず、じゃんけん結果が報知される前に、演出用模型200の自キャラクタが、「じゃん」、「けん」の拍子に合わせて右腕を振っているかのような共通の態様の演出を実行すること等)。
これにより、示唆演出により可動部材を用いた演出に注目させることができる。
前記可動部材は、動作に応じて屈伸するケーブル(例えば、配線ケーブル414等)を含み、遊技機が起動されたことに関連して、前記ケーブルを屈伸させて慣らすために前記可動部材を動作させる慣らし動作を実行させる制御手段(例えば、演出用模型200のスライド部材410を移動させる慣らし動作を実行するスライド部材慣らし処理を実行する演出制御用CPU120等)を更に備えてもよい。
これにより、ケーブルの影響により可動部材が良好に動作しなくなってしまうことを抑制することができる。
前記表示手段の表示領域における可変表示の表示結果を導出する所定領域において、演出効果を調整するための調整表示を実行可能な調整表示実行手段(例えば、音量が調整されると、音量の調整結果を示す調整結果画像を、画像表示装置5の所定領域において演出画像やデモ画像と重畳した態様で表示する演出制御用CPU120等)を更に備え、前記調整表示実行手段は、可変表示の表示結果が導出されることに関連して、前記所定領域における調整表示の実行を規制可能としてもよい(例えば、可変表示結果の導出表示期間T2に調整結果画像Rが消去されること等)。
これにより、調整表示が実行される場合でも、可変表示の表示結果の視認性を確保することができる。
前記所定演出実行手段は、前記第1所定演出の演出結果として所定画像を表示可能で、前記第1所定演出において当該第1所定演出の演出結果にかかわらず共通の態様である共通部分(例えば、図76におけるカード画像の左側のキャラクタ画像、指の画像等)と、演出結果に応じて異なる態様である特有部分(例えば、図76におけるカード画像等)とを含む所定画像を表示可能であり、前記第1所定演出として、前記特有部分の視認性が低い第1態様で所定画像を表示した後に前記第1態様よりも前記特有部分の視認性が高い第2態様で所定画像を表示可能としてもよい。
これにより、所定画像の特有部分に注目させることができ、表示された所定画像のうち注目すべき部分を分かりやすくできる。例えば、視認性が低いことに伴う違和感で注目させたり、視認性が低いため認識しようとすることで注目させたりすることができる。
前記所定演出実行手段は、前記第1所定演出として、前記第2態様で所定画像を表示した後に、前記第1態様で所定画像を表示し、その後、前記第2態様で所定演像を表示可能としてもよい(例えば、図76(B)に示したような視認性の高い表示態様でカード画像を表示した後に、図76(C)や図76(D)に示したような視認性の低い表示態様でカード画像を表示し、その後、図76(E)に示したような視認性の高い表示態様でカード画像を表示すること等)。
これにより、所定画像に注目させることができる。
前記第2態様の所定画像を記憶する記憶手段(例えば、ROM121等)を更に備え、前記第1態様の所定画像は、前記記憶手段に記憶されている前記第2態様の所定画像から生成可能としてもよい(例えば、ガウシアンフィルタ等のぼかしフィルタを用いて生成することや、ピクセル化によって(モザイク処理を施して)生成すること等)。
これにより、容量を削減することができる。
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態、高ベース状態、高確状態等)に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、特別図柄通常処理(図55)において特図表示結果を決定する処理(ステップS150)や大当り種別を決定する処理(ステップS153)等)と、前記決定手段の決定結果に基づいて、前記表示手段の表示領域(例えば、画像表示装置5の表示領域等)において識別情報の可変表示を行い停止表示させる可変表示制御手段(例えば、可変表示開始設定処理(図68)において変動パターンに対応する演出制御パターンを使用パターンとしてセットする処理(ステップS532)や、可変表示開始設定処理においてセットされた演出制御パターンに基づいて、可変表示中演出処理(図69)において飾り図柄を可変表示させる処理(ステップS542)等)とを更に備え、前記表示手段は、特定表示領域(例えば、有効ライン(図72(A)にて実線にて示した中段ラインa、上段ラインb、下段ラインc、右上がりラインd、右下がりラインe)上の領域)と非特定表示領域(例えば、無効ライン(図72(A)にて破線にて示した枠外上ラインf、枠外下ラインg)上の領域)とを含み、前記可変表示制御手段は、第1状態(例えば、時短制御が行われない状態(例えば低ベース状態)や、保留記憶数が少ない状態等)では、前記非特定表示領域に視認可能な態様で識別情報を停止表示させ、前記第1状態よりも識別情報を停止表示させるまでの時間が短縮される割合が高い第2状態(例えば、時短制御が行われる状態(例えば高ベース状態)や、保留記憶数が多い状態等)では、前記非特定表示領域に視認不可能又は視認困難な態様で識別情報を停止表示させてもよい(例えば、図74(A)や図74(C)に示すように、高ベース状態では、無効ライン上には飾り図柄を停止表示させないことや、高ベース状態では、飾り図柄は、半透明や目立たない色で無効ライン上に停止表示すること等)。
これにより、識別情報の停止表示時間が短い第2状態(高ベース状態等)においても識別情報(停止表示した飾り図柄等)が認識し易くなる。また、第2状態(高ベース状態等)において、非特定表示領域に識別情報が表示されると(無効ライン上に飾り図柄が表示されると)、大当りとなったかのように見える勘違いが起こる虞がある(例えば、図72(A)の(a)に示した表示例は停止表示時間が長い低ベース状態における停止表示例であるが、停止表示時間が短い高ベースにおいて当該表示例の停止表示があった場合には、右下がりラインeに「7」「7」「7」が表示されたかのように見える勘違いが起こる虞がある。これに対し、図72(B)の(a)に示したように、高ベース状態では無効ライン上に飾り図柄を停止表示させないようにすれば、上述したような勘違いが起こり難くなる。
識別情報の可変表示の実行中に特定画像(例えば、図60や図75に示したチャンスゾーン演出画像等)を表示する特定演出を実行可能な特定演出実行手段(例えば、可変表示中演出処理(図69)のステップS544の処理や、特図当り待ち処理(図70、図71)のステップS732、S733の処理等)を更に備え、前記特定演出実行手段は、少なくとも識別情報の一部よりも前方側の重複する位置に特定画像を表示可能であり(例えば、図75に示すように配置可能)、識別情報が停止表示している少なくとも一部の期間において、特定画像を静止態様で表示可能としてもよい(例えば、図75(C)や図75(E)に示すようにチャンスゾーン演出画像を静止態様で表示すること等)。
これにより、識別情報(停止表示した飾り図柄等)が認識し易くなる。
前記可変表示制御手段は、前記非特定表示領域(例えば、無効ライン上の領域)において視認可能な態様で識別情報の可変表示を実行可能としてもよい(例えば、図73(B)に示すように、低ベース状態では無効ライン上の領域で視認可能な態様で飾り図柄を可変表示することや、図74(B1)に示すように、高ベース状態では無効ライン上の領域で視認可能な態様で飾り図柄を可変表示すること等)。
これにより、可変表示中の興趣を向上させることができる。例えば、無効ライン上の領域を用いて擬似連演出における煽り演出を好適に実行することができる。なお、図74(B2)に示すように、高ベース状態では無効ライン上の領域で視認可能な態様で飾り図柄を可変表示しなくてもよい。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
3 遊技機用枠
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
6A 普通入賞球装置
6B 普通可変入賞球装置
7 特別可変入賞球装置
8L スピーカ
8R スピーカ
9 遊技効果ランプ
11 主基板
12 演出制御基板
13 音声制御基板
14 ランプ制御基板
15 中継基板
20 普通図柄表示器
21 ゲートスイッチ
22A 第1始動口スイッチ
22B 第2始動口スイッチ
23 カウントスイッチ
31A スティックコントローラ
31B プッシュボタン
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
101 ROM
102 RAM
103 CPU
104 乱数回路
105 I/O
120 演出制御用CPU
121 ROM
122 RAM
123 表示制御部
124 乱数回路
125 I/O

Claims (1)

  1. 遊技を行うための遊技機であって、
    表示を行う表示手段と、
    複数の態様に変化可能な可動部材と、
    前記表示手段の表示領域に所定画像を表示する所定演出を実行可能な所定演出実行手段と
    を備え、
    前記所定演出実行手段は、視認性が低い第1態様で所定画像を表示した後に前記第1態様よりも視認性が高い第2態様で所定画像を表示する第1所定演出と、前記表示手段の表示領域における前記可動部材に対応した表示領域に前記可動部材の変化後の態様に応じて異なる態様の所定画像を表示する第2所定演出とを実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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