本発明が適用されたスロットマシンの実施例について図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄(例えば、「7」「BAR」、「スイカ」、「チェリー」「ベル」、「リプレイ」等)が所定の順序で、それぞれ20個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
尚、本実施例のリール2L、2C、2Rは、リールモータ32L、32C、32Rを用いて、外周面に複数の図柄が配置されたリール2L、2C、2Rを回転させることで、遊技者から視認可能な複数の図柄を移動させる変動表示を行うことが可能な構成であるが、複数の図柄を移動させる変動表示を行う手段は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで変動表示を行うことが可能な構成等であっても良い。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、リールセンサ33L、33C、33Rは、各リール2L、2C、2Rについて図柄番号1の図柄の領域の下端が各リールにおける所定位置を通過するときに、検出信号を出力するように配置されており、各リールについて図柄番号1の図柄の領域の下端がリール基準位置となる。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図3参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図3参照)がそれぞれ設けられており、演出用スイッチ56の内部には、演出用スイッチ56の操作が有効である旨を点灯により報知する演出用LED56a(図3参照)が設けられている。
前面扉1bの内側には、図2に示すように、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31、投入メダルセンサ31の上流側で異物の挿入を検出する投入口センサ26を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図3参照)が設けられている。
筐体1aの内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図3参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図3参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図3参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図3参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図3参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aからあふれたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35a(図3参照)が設けられている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN1及びLN2(図1参照、LN1は、左リールの上段、中リールの中段、右リールの上段にわたるラインであり、LN2は、左リールの上段、中リールの中段、右リールの下段にわたるラインである。)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4(LM1は、左中右リールの各上段にわたるラインであり、LM2は、左中右リールの各中段にわたるラインであり、LM3は、左中右リールの各下段にわたるラインであり、LM4は、左リールの下段、中リールの中段、右リールの上段にわたるラインである。)を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組合せによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組合せ(例えば、ベル‐ベル‐ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
また、本実施例では、入賞役として、入賞ラインLNに役として定められた所定の図柄の組合せ(例えば、「ベル‐スイカ‐チェリーb」)が揃ったときに入賞するとともに、かつ所定の図柄組合せが揃うことにより無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄組合せよりも認識しやすい指標となる図柄の組合せ(例えば、「スイカ‐スイカ‐スイカ」)が揃うことにより、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃った図柄の組合せによって入賞したように見せることが可能な役を含む。以下では、所定の図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったときに無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄の組合せを、指標となる図柄の組合せと呼び、指標となる図柄の組合せを構成する図柄を指標図柄と呼ぶ。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。遊技状態が後述するCT(チャレンジタイム)以外の遊技状態である場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われたときから、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。一方で、遊技状態がCTである場合には、特定リールについては、当該リールに対応するストップスイッチの操作が行われたときから回転を停止するまでの最大停止遅延時間が75ms(ミリ秒)に制限される。尚、遊技状態がCTであっても、特定リール以外については、CT以外の遊技状態と同様にストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が行われたときから、対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×20(1リール当たりの図柄コマ数)=1600コマ分の図柄を変動させるので、遊技状態がCT以外の遊技状態である場合の最大停止遅延時間(190ms)、及び遊技状態がCTの場合の特定リール以外の最大停止遅延時間(190ms)の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。一方で、遊技状態がCTである場合の特定リールの最大停止遅延時間(75ms)の間では最大で1コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチが操作されたときに表示している図柄と、その1コマ先の図柄、合計2コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合であって、遊技状態がCT以外の遊技状態である場合及び遊技状態がCTの場合の特定リール以外においては、当該基準とした図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ライン上に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。一方で、遊技状態がCTである場合において、特定リールについては、ストップスイッチの操作が行われたときから回転を停止するまでの最大停止遅延時間が75ms(ミリ秒)に制限されるため、当該特定リールについては、ストップスイッチが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ライン上に表示されている図柄を含めて1コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができ、特定リール以外のリールについては、遊技状態がCT以外の遊技状態である場合と同様に、ストップスイッチが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの入賞ライン上に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図3は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図3に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われ、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び演出制御基板90に供給されるようになっている。また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて、内部抽選用の乱数を生成する乱数回路等を備えており、遊技の進行に関する処理を行うととともに遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御するメイン制御部41と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送するスイッチ検出回路44と、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号(ステッピングモータの位相信号)をリールモータ32L、32C、32Rに伝送するモータ駆動回路45と、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送するソレノイド駆動回路46と、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送するLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源の電圧を監視して電圧の低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時または電源遮断時等の電力供給が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49と、が搭載されている。
メイン制御部41は、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90は、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにより構成されて演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52と、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96と、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、その他の回路等、が搭載されている。
サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選、上乗せ抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインLN1及びLN2が有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
本実施例のメイン制御部41は、特別役の入賞により遊技者にとって有利な遊技状態としてのCBに制御することが可能である。CB中は、CBの終了条件が成立するまで毎ゲームCTに制御される。
遊技状態がCTである場合には、全ての小役の入賞が許容されることとなるが、予め定められた特定リールについて、ストップスイッチの操作されたタイミングから当該リールの停止制御を行うタイミングまでの最大遅延時間を短縮して規定時間(本実施例では、75ミリ秒)に制限されることとなる。すなわち、CTにおいては、全ての小役が許容されるものの、特定リールについて停止操作を行った際に引き込まれるコマ数が所定数に制限されるので、小役の入賞の発生に対して遊技者に高い技術介入性を要求するものとなる。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、当選番号及びROM41bに格納されているテーブルインデックス、テーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
本実施例では、遊技状態がCT以外の遊技状態である場合及び遊技状態がCTである場合の特定リールについては、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、遊技状態がCT以外の遊技状態である場合であって、いずれかの役に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
一方、遊技状態がCTである場合には、内部抽選の結果に関わらず、停止操作が行われた際に、特定リールについては、入賞ライン上に最大2コマの引込範囲でいずれかの小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、特定リール以外のリールについては、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲でいずれかの小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われる。尚、内部抽選において再遊技役が当選している場合には、小役と同様に、特定リールについては、入賞ライン上に最大2コマの引込範囲で当選した再遊技役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、特定リール以外のリールについては、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない再遊技役は、特定リールについては、最大2コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われ、特定リール以外のリールについては、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。尚、本実施例において遊技状態がCTである場合に特別役が当選することはなく、特別役は、特定リールについては、最大2コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われ、特定リール以外のリールについては、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
次に、リールモータ32L、32C、32Rの構成及び当該リールモータを励磁する際の制御方法について、図4及び図5に基づいて説明する。
図4は、リールモータ32L、32C、32Rの構成を示す図である。リールモータ32L、32C、32Rは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ32bと、これに対向するロータ32aとで構成されている。尚、ロータ32aは、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。これらリールモータ32L、32C、32Rでは、メイン制御部41の制御に基づきモータ駆動回路45から出力されるパルス信号を受け、ステータ32bの各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ32aが回転する。
図5(a)は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時の制御方法を示すタイミングチャートである。図において、φ1〜φ4は、各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を、各々示す。メイン制御部41は、リールモータ32L、32C、32Rの始動時において、停止相のみが励磁された状態から停止相を始点として後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、例えば停止相が(φ3、φ4)の場合には、(φ3、φ4)が励磁された状態から、(φ4)、(φ4、φ1)、(φ1)・・・の順で、φ1〜φ4を1相、2相、1相と交互に励磁する。
仮に停止相とは異なる相を始点として励磁を開始した場合には、急激にロータ32aの永久磁石が励磁相に吸引されることとなり、回転の開始時にリールが振動してしまうこととなるが、本実施例では、停止相を始点として励磁を開始するので、ロータ32aと一体的に結合されているリールが滑らかに始動するようになる。
図5(b)は、リールモータ32L、32C、32Rの回転中及び停止時の制御方法を示すタイミングチャートである。
まず、回転中、すなわちリールを停止させる条件が成立するまでの間は、1−2相励磁方式でリールモータを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。例えば、φ1〜φ4を励磁する旨を示すパルス信号を図5(b)に示すタイミングでON/OFFし、ロータ32aの回転方向に沿って、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)・・・の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップ毎に交互にφ1〜φ4を励磁して、ロータ32aを回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
次に、回転中のリールを停止させる条件が成立した場合、リールの停止制御に移行する。例えば、リールを停止させる条件が、停止条件成立ステップとして図5(b)に示す期間に成立した場合には、1−2相励磁方式での2相が励磁される状態に移行する時点Taまで待って、停止制御に移行する。
リールの停止制御は、図5(b)に示されるように、全相励磁停止制御で行われる。全相励磁停止制御では、1−2相励磁方式でリールモータが駆動されている場合において、1相を励磁した状態から2相を励磁する状態に移行する時点Taから開始され、全相を励磁する状態を所定のホールド時間(T1+T2)だけ保持する制御である。例えば、図5(b)に示すように、(φ1)を励磁した状態から(φ1、φ2)を励磁する状態に移行する時点から、(φ1、φ2、φ3、φ4)を励磁した状態をホールド時間T1+T2だけ保持する。これにより、高速回転していた各リールモータのロータ32aは急制動がかけられる。その後、リールモータのロータ32aは、慣性力により数ステップ分(本実施例では、4ステップである。)回転して停止する。尚、リールモータのロータ32aが停止するまでに要するステップ数は、リールやリールモータの特性(重さや大きさ、電気機械的な性質)によって変化するので、リールの停止制御においては、当該特性に応じたステップ数で、全相励磁停止制御を行うことが好ましい。
全相励磁停止制御がT1+T2の間実行された後(Tc)、φ1、φ2を消磁し、停止相φ3、φ4の励磁状態を維持したまま、リールモータに印加する電圧を通常値(High状態)よりも低下させる(Low状態)。ロータ32aの停止後も、停止相φ3、φ4の励磁状態を通常値よりもLow状態の電圧で維持するのは、ホールディングトルクとディテントトルクとの位相差や摩擦の影響によるずれによって、ロータ32aが停止相φ3、φ4のホールディングトルク安定点から外れることを防止するためである。これにより、リールが一旦停止した後に微動すること、及び、次回リールモータを始動させる時のロータ32aの角度位置が、停止時の角度位置からずれてしまうことを防止できる。
ロータ32aの停止後も維持されている停止相φ3、φ4の励磁状態は、次ゲームの開始操作が行われることなく所定時間(本実施例では30秒であり、待機状態(デモ演出)へ移行するのと同じタイミング)が経過した場合(Td)に解除される。すなわち、ロータ32aの停止後、次ゲームの開始操作が行われることなく所定時間が経過した場合には、φ1〜φ4が全て消磁されることになる。このため、例えば、励磁相が長時間継続して励磁されることによる発熱に伴って、ステッピングモータを構成する部品等に負担がかかることがないので、これら部品の劣化を防止することができる。また、本実施例では、次ゲームの開始操作が行われない状態が所定時間継続して待機状態(デモ演出)へ移行するタイミングで励磁状態が解除されるので、遊技客が遊技している間は、リールに配置された図柄がずれにくい状態を保つことができる一方、遊技客が遊技している可能性の低い状態では、ステッピングモータの構成部品にかかる負荷を軽減できるようになる。
次に、メイン制御部41が基本処理として実行するメイン処理、及び当該メイン処理において実行するリール制御処理について、図6〜図10に基づいて説明する。尚、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
図6に示すように、メイン処理では、遊技が開始されるまで待機する遊技開始待ち処理(Sa1)、遊技が開始されることに伴って内部抽選を行う内部抽選処理(Sa2)、リール2L、2C、2Rを回転及び停止させる制御を行うリール制御処理(Sa3)、全てのリール2L、2C、2Rが停止されて遊技が終了される際に各種設定等を行う遊技終了時設定処理(Sa4)が、順次繰り返し実行される。
メイン処理において実行されるリール制御処理は、各リール2L、2C、2Rの回転を開始させるリール回転開始処理と、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作に応答して該当するリール2L、2C、2Rを停止させるリール回転停止処理を含み、メイン処理において内部抽選処理の後に実行される。図7は、メイン制御部41が実行するリール制御処理の制御内容を示すフローチャートであり、図8は、メイン制御部41がリール制御処理において実行するリール回転停止処理の制御内容を示すフローチャートであり、図9は、図柄ステップ数の割り当てとリール回転停止処理にける判定範囲の関係について説明するための図であり、図10は、メイン制御部41がリール制御処理において実行する停止制御テーブル設定処理の制御内容を示すフローチャートである。
図7に示すように、リール制御処理では、まず、リール回転開始処理を実行し(Sb1)、リール2L、2C、2Rの回転を開始させてSb4のステップに進む。Sb4のステップでは、タイマ割込待ち処理を実行する。タイマ割込待ち処理では、タイマ割込を許可に設定して、タイマ割込処理(メイン)が1回行われるまで待機する。
Sb4のステップのタイマ割込待ち処理が終了した後、リールに回転エラーが生じていることが特定される場合には(Sb12)、回転制御中のリールの停止操作を無効に設定し(Sb13)、エラー処理を実行する(Sb17)。エラー処理では、全てのリールの回転を停止させて、ゲームを進行させないように不能化するエラー状態に制御して待機する。その後、リセット操作により当該エラー状態が解除されることで、エラー処理を終了し、リールを再度加速させる再度加速処理を実行する(Sb19)。
また、回転エラーが生じていることが特定されない場合には(Sb12)、タイマ割込を禁止に設定し(Sb21)、その後、後述するタイマ割込処理(メイン)により更新されてRAM41cの所定領域に設定されているリール速度状態フラグを取得して(Sb22)、当該リール速度状態フラグに基づいて、回転制御中のリールの回転状態が定速状態であるか否かをリール毎に特定し、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されているか否かを判定する(Sb23)。そして、Sb23のステップにおいて、少なくともいずれか1つのリールが定速回転で回転しておらず、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されている状況でないと判定した場合には、Sb4のステップに戻り、Sb4〜Sd23のステップを繰り返し実行して、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されている状況となるまで待機する。尚、リール速度状態フラグは、後述するタイマ割込処理(メイン)において更新され、タイマ割込処理(メイン)が行われた時点での、回転制御中の各リールモータが定速状態で回転しているか否かを特定可能な情報である。
Sb4のステップに戻り、Sb4〜Sd23のステップを繰り返し実行して待機した後、Sb4のステップのタイマ割込待ち処理において実行されるタイマ割込処理(メイン)により、回転制御中の全てのリールについて回転状態が定速状態であることを特定可能にリール速度状態フラグが更新されることで、その後に実行されるSb23のステップにおいて、回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されていると判定されることとなる。
一方、Sb23のステップにおいて、停止操作が済んでいない回転制御中の全てのリールが定速回転で回転されていると判定した場合には、RAM41cに設定されている有効タイマに基づいて所定時間が経過していると判定したときに(Sb27)、回転制御を行っている全てのリールについて停止操作の受け付けを有効に設定する(Sb28)。尚、当該回転制御を行っているリールについて停止操作の受付が既に有効に設定されている場合には、有効な状態を維持する。また、Sb27のステップにおいて有効タイマに基づいて所定時間が経過していないと判定した場合には、Sb4〜Sb27のステップを繰り返し実行して、所定時間が経過するまで待機する。
そして、Sb28のステップにおいて停止操作の受付を有効に設定した後は、回転制御中のリールについて停止操作の受付が有効な状態で、有効な停止操作が検出されたか否かを判定する(Sb29)。すなわち連続する所定回数(本実施例では、2回)のタイマ割込処理(メイン)においてストップスイッチのポート入力データが同じ状態である場合にRAM41cの所定領域に設定され、今回と前回の入力データが同じ状態であることを示す確定データの履歴を参照して、回転制御中のストップスイッチのうち確定データがoffの状態からon状態に変化したものがある場合に、確定データがoffの状態からon状態に変化したストップスイッチについて、有効な停止操作が検出されたと判定する。これにより、ストップスイッチのon状態が一定期間(最低でも約2.24ms)以上継続して検知されたことを条件に、当該ストップスイッチについて有効な操作が検出されるようになっており、静電気などのノイズによってon状態が誤って検出されてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、回転制御中のリールについて停止操作の受付が有効な状態で、ストップスイッチの確定データがoff状態からon状態に変化したことが検出されること、すなわち連続する所定回数のタイマ割込処理(メイン)においてポート入力データのon状態が検出されることで、回転制御中のリールについて有効な停止操作が検出されたと判定する構成であるが、1回のタイマ割込処理(メイン)においてストップスイッチのポート入力データのon状態が検出されることで、有効な停止操作が検出されたと判定する構成であっても良い。
Sb29のステップにおいて、有効な停止操作が検出されていないと判定した場合には、Sb4のステップに戻り、Sb4〜Sb29のステップを繰り返し実行して、有効な停止操作が検出されるまで待機する。その後、Sb29のステップにおいて有効な停止操作が検出された場合には、Sb21のステップによりタイマ割込が禁止された状態で、停止操作関連処理1を実行した後(Sb30)、タイマ割込を許可に設定し(Sb31)、停止操作関連処理2を実行する(Sb32)。停止操作関連処理1では、停止操作が行われたストップスイッチに対応する停止有効LEDを消灯に設定する処理、RAM41cの所定領域に設定されている有効タイマを初期化して、Sb28のステップにおいて有効な停止操作が検出されてからの経過時間の計測を開始させる処理等を行う。また、停止操作関連処理2では、Sb29のステップにおいて検出された有効な停止操作に対応するリールの停止操作の受付を無効に設定する処理等を行う。尚、Sb31のステップにおいてタイマ割込が許可に設定されることで、Sb21〜Sb30のステップにわたってタイマ割込が禁止に設定されている状態の期間内に、本来のタイマ割込のタイミングが含まれていた場合には、Sb31のステップにおいてタイマ割込が許可に設定されたときに、当該タイマ割込処理(メイン)を実行する一方、当該期間内に本来のタイマ割込のタイミングが含まれていない場合には、その後、タイマ割込のタイミングにおいてタイマ割込処理(メイン)を実行することとなる。
そして、Sb32のステップにおいて停止操作関連処理2を終了した後は、後述するリール回転停止処理を実行し(Sb33)、Sb29のステップにおいて検出された有効な停止操作に対応するリールを停止させるための制御を行う。その後、後述する停止制御テーブル設定処理を実行して(Sb34)、残りの回転制御中のリールについて停止制御テーブルを設定する。停止制御テーブル設定処理を実行した後には、Sb29のステップにおいて停止操作が検出されたリールが停止したか否かを判定し(Sb35)、当該リールが停止していないと判定した場合には、当該リールが停止するまで待機し、当該リールが停止していると判定した場合に、全てのリール2L、2C、2Rについて有効な停止操作が行われて停止したか否かを判定し(Sb36)、全てのリール2L、2C、2Rが停止していない場合には、Sb2のステップに戻り、停止していない残りのリールについてSb2〜Sb36のステップの制御を実行する。
そして、全てのリール2L、2C、2Rについて有効な停止操作が行われ、Sb35のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rが停止したと判定した場合には、タイマ割込待ち処理を実行した後(Sb37)、第3停止のストップスイッチが操作中であるか否、すなわち第3停止のストップスイッチの押下が終了されて、当該ストップスイッチの確定データがoff状態となっているか否かを判定し(Sb41)、当該ストップスイッチが操作中である場合には、当該操作が終了されるまで待機する。そして、当該ストップスイッチの確定データがoff状態となっており、当該ストップスイッチが操作中でないと判定した後に、リール制御処理を終了させ、メイン処理に戻る。尚、本実施例では、第3停止のストップスイッチの確定データがoff状態となっていること、すなわち連続する所定回数のタイマ割込処理(メイン)においてポート入力データのoff状態が検出されることで、第3停止のストップスイッチが操作中でないと判定する構成であるが、1回のタイマ割込処理(メイン)においてストップスイッチのポート入力データのoff状態が検出されることで、当該ストップスイッチの操作が終了されたと判定する構成であっても良い。
次に、メイン制御部41がリール制御処理において実行するリール回転停止処理について説明する。
図8に示すように、リール回転停止処理では、まず、タイマ割込を禁止に設定し(Sd1)、その後、RAM41cの所定領域に設定されている図柄ステップ数カウンタに基づいて、リール制御処理のSb28のステップで停止操作が検出されたリールの図柄ステップ数を取得し(Sd2)、当該図柄ステップ数がRAM41cの所定領域に設定されている所定の判定範囲(0〜11ステップまたは0〜12ステップ)内にあるか否かを判定する(Sd3)。
図柄ステップ数は、図9(a)(b)に示すように、リールモータの1周分のステップ数(本実施例では336ステップ)のうち1つの図柄に対応するステップ数である。本実施例では、1リールに配置された20図柄のうち4図柄に対して16ステップが割り当てられ、20図柄のうち16図柄に対して17ステップが割り当てられている。
図9(a)に示すように、16ステップが割り当てられている図柄については、一の図柄の下端が0ステップ(1ステップ目)、上端が15ステップ(16ステップ目)とされている。また、図9(b)に示すように、17ステップが割り当てられている図柄については、一の図柄の下端が0ステップ(1ステップ目)、上端が16ステップ(17ステップ目)とされている。そして、図柄ステップ数カウンタは、リールの所定の判定位置(本実施例では、各リール2L、2C、2Rが停止したときの中段に位置する図柄に対応する図柄領域の最上端の位置、図12参照)を通過する図柄の図柄ステップ数を計数するためのカウンタであり、リール毎に対応するカウンタがRAM41cの所定領域に設定されており、いずれの図柄ステップ数カウンタもタイマ割込処理(メイン)において実行されるリールステップ数等更新処理により更新される。この図柄ステップ数カウンタは、タイマ割込処理が行われる毎に1加算される一方で、後述する図柄番号カウンタに基づいて、16ステップが割り当てられている図柄が判定位置を通過していることが特定される場合には、図柄ステップ数カウンタの値が16ステップとなることで0に初期化され、17ステップが割り当てられている図柄が判定位置を通過していることが特定される場合には、図柄ステップ数カウンタの値が17ステップとなることで0に初期化されるようになっており、図柄毎に0〜15ステップまたは0〜16ステップを計数可能である。
また、図9(a)(b)に示すように、図柄ステップ数には、判定範囲と非判定範囲とが設定されている。判定範囲は、図柄ステップ数カウンタの値が取得される時点での図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄番号の図柄を、滑りコマ数0で所定の停止位置(本実施例では、リールの中段の位置)に停止させることができる図柄ステップ数の範囲であり、本実施例では、16ステップが割り当てられている図柄については、一の図柄に割り当てられる16ステップのうちリールの回転方向前側の0〜11(1ステップ目〜12ステップ目)ステップの範囲であり、17ステップが割り当てられている図柄については、一の図柄に割り当てられる17ステップのうちリールの回転方向前側の0〜12(1ステップ目〜13ステップ目)ステップの範囲である。一方、非判定範囲は、図柄ステップ数カウンタの値が取得される時点での図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄番号の図柄を、滑りコマ数0で所定の停止位置(本実施例では、リールの中段の位置)に停止させることができない図柄ステップ数の範囲であり、本実施例では、16ステップが割り当てられている図柄については、一の図柄に割り当てられる16ステップのうち回転方向後側の12〜15ステップ(13ステップ目〜16ステップ目)の範囲であり、17ステップが割り当てられている図柄については、一の図柄に割り当てられる17ステップのうち回転方向後側の13〜16ステップ(14ステップ目〜17ステップ目)の範囲である。
リール回転停止処理では、Sd3のステップにおいて、図柄ステップ数が所定の判定範囲(16ステップ図柄の場合は、0〜11ステップ、17ステップ図柄の場合は、0〜12ステップ)内にないと判定した場合には、一旦、タイマ割込(メイン)を許可に設定した後(Sb4)、Sb1のステップに戻り、Sd1〜Sd4のステップを繰り返し実行して、図柄ステップ数が所定の判定範囲内にあると判定されるまで待機する。尚、Sd1のステップにおいてタイマ割込(メイン)が禁止に設定された後、Sb4のステップにおいてタイマ割込が許可に設定されることで、Sd1〜Sd4のステップにわたってタイマ割込が禁止に設定されている状態の期間内に、本来のタイマ割込のタイミングが含まれていた場合には、Sd4のステップにおいてタイマ割込が許可に設定されたときに、タイマ割込処理(メイン)を実行して、当該タイマ割込処理(メイン)におけるリールステップ数等更新処理において図柄ステップ数カウンタを更新する。一方、当該期間内に本来のタイマ割込のタイミングが含まれていない場合には、その後、再びタイマ割込が許可に設定されるときにタイマ割込処理(メイン)を実行して、図柄ステップ数カウンタを更新する。
一方、Sd3のステップにおいて、図柄ステップ数が所定の判定範囲にあると判定した場合には、Sd1のステップにおいてタイマ割込が禁止に設定された状態を維持して、Sd5のステップに進み、RAM41cの所定領域に設定されている図柄番号カウンタの値を取得し、当該図柄番号カウンタの値を停止操作が行われたときの図柄番号(以下、操作時図柄番号と言う)としてRAM41cの所定領域に設定する(Sd6)。
ここで、本実施例では、1リールに配置された20図柄の各々には、リール基準位置の図柄を基準として連続する番号(0〜19)が図柄番号として予め割り当てられており、図柄番号カウンタは、上述の所定の判定位置(本実施例では、透視窓3における各リール2L、2C、2Rの中段に対応する領域の最上端の位置、図12参照)に位置している図柄の図柄番号を計数するためのカウンタである。リール2L、2C、2R毎に一の図柄番号カウンタがRAM41cの所定領域に設定されており、いずれの図柄番号カウンタもタイマ割込処理(メイン)において実行されるリールステップ数等更新処理により更新される。具体的には、タイマ割込処理において各図柄番号カウンタは、上述の図柄ステップ数カウンタが初期化される際に1加算されるように更新され、図柄番号カウンタの値が21に達したときに1に初期化されるようになっており、上述の所定の判定位置に位置する図柄の図柄番号と、図柄番号カウンタの値とが一致するようになっている。これにより、図柄番号カウンタに基づいて所定の判定位置を通過している図柄の図柄番号を特定することができるようになっている。また、タイマ割込処理(メイン)では、図柄番号カウンタが更新されるごとに、図柄番号カウンタに基づいて図柄番号が16ステップ図柄の番号であるか、17ステップ図柄の番号であるかを特定し、特定される図柄番号に応じて上述のリール停止回転処理(Sb3のステップ)において参照される判定範囲(16ステップ図柄の場合は、0〜11、17ステップ図柄の場合は、1〜12)をRAM41cの所定領域に設定する。
その後、該当するリールを停止させる際の滑りコマ数を設定する滑りコマ数設定処理を実行する(Sd7)。滑りコマ数設定処理では、遊技状態がCTであるか否かを判定し、遊技状態がCTである場合には、停止させるリールが、遊技状態がCTである場合に最大遅延時間が制限される特定リールであるか否かを判定する。そして、遊技状態がCTであり、かつ停止させるリールが特定リールである場合には、停止制御テーブル設定処理によりRAM41cの所定領域に設定されている停止制御テーブルから、リール制御処理のSb28のステップで停止操作が検出されたリールに対応する停止制御テーブルのうちCT用の停止制御テーブルを特定する。一方、遊技状態がCTでない場合、または遊技状態がCTであるが、停止させるリールが特定リールでない場合には、停止制御テーブルのうちから非CT用の停止制御テーブルを特定する。そして、特定した停止制御テーブルを参照して、操作時図柄番号に基づいて停止操作が行われたタイミングに対応する滑りコマ数を特定し、当該滑りコマ数をRAM41cの所定領域に設定する。また、当該滑りコマ数に応じた位置、すなわち滑りコマ数に対応する図柄番号の図柄で該当するリールを停止させるために停止要求をRAM41cの所定領域に設定して、該当するリールを減速させて停止させる制動制御を開始させる。
また、滑りコマ数設定処理では、滑りコマ数に対応する図柄番号の図柄に割り当てられているステップ数が16ステップであるか17ステップであるかを特定し、16ステップ図柄である場合には、図柄ステップ数が12ステップ(13ステップ目であり、図柄の最終ステップより4ステップ前のステップ)でリールモータの全相励磁を開始させるようにリールの停止制御を行わせる旨を示す停止制御フラグAをRAM41cの所定領域に設定する一方で、17ステップ図柄である場合には、図柄ステップ数が13ステップ(14ステップ目であり、図柄の最終ステップより4ステップ前のステップ)でリールモータの全相励磁を開始させるようにリールの停止制御を行わせる旨を示す停止制御フラグBをRAM41cの所定領域に設定する。
RAM41cの所定領域に設定された滑りコマ数及び停止要求が、その後タイマ割込処理におけるリールモータの回転制御に関する処理(後述のリール回転制御処理)にて参照されることで、当該滑りコマ数に対応する図柄番号の図柄がリールの停止位置に位置し、かつ当該図柄の図柄ステップ数が所定のステップ数(本実施例では、11ステップ)となったときに、リールモータが全相励磁されてリールが滑りコマ数に対応する図柄で停止されることとなる。尚、本実施例では、滑りコマ数に基づいてリールに停止させる図柄の図柄番号を特定可能であり、当該図柄番号が割り当てられた図柄につての図柄ステップ数が所定のステップ数となることで、リールモータが全相励磁されてリールが滑りコマ数に対応する図柄で停止される構成であるが、滑りコマ数に基づいてリールに停止させるリールステップ数を特定可能な構成とし、当該リールステップ数に応じた所定のステップ数でリールモータを全相励磁することで、リールを滑りコマ数に対応する停止位置で停止される構成であっても良い。
Sd7のステップにおいて滑りコマ数設定処理を実行した後は、タイマ割込を許可に設定する(Sd11)。Sd11のステップにおいてタイマ割込を許可に設定することで、Sd1〜Sd9またはSb10のステップにわたってタイマ割込が禁止に設定されている状態の期間内に、本来のタイマ割込のタイミングが含まれていた場合には、Sd11のステップにおいてタイマ割込が許可に設定されたときに、タイマ割込処理(メイン)を実行して、当該タイマ割込処理(メイン)において、滑りコマ数設定処理(Sb7)で設定された滑りコマ数及び停止制御フラグに基づいて、該当するリールを減速させて停止させるための制動制御を開始する。一方、当該期間内に本来のタイマ割込のタイミングが含まれていない場合には、その後、タイマ割込のタイミングにおいてタイマ割込処理(メイン)を実行して、該当するリールの制動制御を開始する。
そして、Sd8のステップにおいてタイマ割込を許可に設定した後は、停止位置設定処理を実行する(Sd9)。停止位置設定処理では、Sd6の滑りコマ数設定処理において特定した滑りコマ数及び操作時の図柄番号に基づいてリールを停止させる位置の図柄(以下、停止位置図柄と言う)の図柄番号、所定の滑りコマ数で停止させる停止制御を行っているリールを特定し、当該リール及び停止位置図柄の図柄番号を特定可能な停止操作時コマンド、及び滑りコマ数設定処理において特定した滑りコマ数を特定可能な滑りコマ数コマンドを、コマンドキューに設定し、これらのコマンドを次回のタイマ割込において送信させる。
Sd9のステップにおいて停止位置設定処理を実行した後は、タイマ割込処理(メイン)におけるリール回転制御処理にてRAM41cの所定領域に設定され、リールの制御状態を特定可能なリール制御状態フラグを参照して(Sd10)、停止制御を行っているリールについて当該リールを減速させて停止させる制動制御が実行されたか否かを判定し(Sd11)、制動制御が実行されている場合には、リール回転停止処理を終了させてリール制御処理に復帰する。また、制動制御が実行されていないと判定した場合には、制動制御が実行されるまで待機して、制動制御が実行されたと判定したときに、リール回転停止処理を終了させてリール制御処理に復帰する。
次に、メイン制御部41がリール制御処理において実行する停止制御テーブル設定処理について説明する。
図10に示すように、停止制御テーブル設定処理では、まず、未停止のリールがあるか否か、すなわち有効な停止操作が行われておらず、回転制御が継続されているリールがあるか否かを判定する(Se1)。そして、未停止のリールがある場合には、タイマ割込待ち処理を実行して(Se2)、タイマ割込を許可に設定してタイマ割込処理(メイン)が1回行われるまで待機した後、タイマ割込を禁止に設定したうえで(Se3)、回転制御が継続されている一のリールについて停止制御テーブル設定処理を行い(Se4)、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルをRAM41cの所定領域に設定する。
そして、一のリールについて停止制御テーブル設定処理が終了した後には、全ての未停止のリールについて停止制御テーブル設定処理が行われたか否かを判定し(Se5)、停止制御テーブル設定処理を行っていない未停止のリールが残っている場合には、Se2のステップに戻って、タイマ割込待ち処理を実行した後に、Se3のステップを経て、Se4のステップにおいて残りの一のリールについて停止制御テーブル設定処理を行って停止制御テーブルを設定する。
そして、Se5のステップにおいて全ての未停止のリールについて、停止制御テーブルを設定済みであると判定した場合、またはSe1のステップにおいて未停止のリールがないと判定した場合に、停止制御テーブル設定処理を終了して、リール制御処理に戻る。
次に、メイン制御部41が所定の間隔で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)について、図11に基づいて説明する。
図11に示すように、タイマ割込処理(メイン)では、まず、タイマ割込を禁止に設定し(Sf1)、使用中のレジスタをスタック領域に退避させる(Sf2)。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止されるようになっており、Sf1のステップによりプログラムの実行によっても他の割込が禁止されることで、2重に他の割込が禁止にされることとなり、これにより、タイマ割込処理(メイン)の実行中に、重複して他の割込が実行されてしまうことを回避できる。
Sf2のステップにおいてレジスタを退避させた後は、停電判定処理を実行する(Sf3)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sf3のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sf4)、電断フラグが設定されていなければ、Sf5に進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、破壊診断用データ(本実施例では、5A(H))をセットする処理、全ての出力ポートを初期化する処理、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし、RAM41cへのアクセスを禁止する処理等を実行した後、電圧が低下してメインCPU41aが停止するまで待機する。
Sf4のステップにおいて電断フラグが設定されていないと判断した場合には、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理(Sf5)、スイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sf21)を実行する。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進めるように更新する(Sf7)。Sf7のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。そして、分岐用カウンタの値は、タイマ割込処理(メイン)において実行される各処理において参照され、例えば、分岐用カウンタが所定値となったときに所定の制御を実行する等、各処理内の制御が分岐されることとなる。
Sf7のステップにおいてタイマ割込の分岐用カウンタを更新した後は、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sf8)、各種LED等の表示器をダイナミック点灯させるための点灯信号を設定して送信等を行うLEDダイナミック表示処理(Sf9)、外部出力信号の出力設定を更新して送信等する外部出力信号更新処理(Sf10)、コマンドキューに設定されたドアコマンドや操作終了コマンド等の各種コマンドを送信させる等を行うコマンド送信処理(Sf11)、を順次実行する。
その後、ゲームの進行状況等に応じて各リールモータ32L、32C、32Rの励磁パターンの設定等を行ってリールの回転を制御するリール回転制御処理を実行する(Sf12)。リール回転制御処理では、ゲームの進行状況等に応じて上述のメイン処理のリール制御処理において設定された加速要求等の各種要求に基づいて、ROM41bの特定の領域のアドレスを指定する。当該ROM41bの特定の領域のアドレスには、リールの制御態様(加速、定速回転、停止等)に応じてリールモータの励磁相(φ1、φ2、φ3、φ4)を順次励磁するための励磁パターン及び励磁パターンの更新タイミングが記憶されている。そして、後述するリールステップ数等更新処理により更新されるリールステップ数カウンタ及び図柄ステップ数カウンタに基づいて当該更新タイミングとなったことが特定されるときに、指定する特定の領域のアドレスをRAM41cの所定領域に設定する。当該リール回転制御処理により指定されて設定されたアドレスから特定される励磁パターンが後述するモータ位相信号出力制御において参照されて、当該励磁パターンに応じた駆動信号が各リールモータ32L、32C、32Rに出力されることで、各リールモータ32L、32C、32Rが所定の制御態様で回転、停止等されることとなる。例えば、上述のリール回転停止処理にてRAM41cの所定領域に停止要求が設定されている場合には、当該停止要求が設定されていることに基づいて、RAM41cの所定領域を参照して、該当するリールを停止させる際の滑りコマ数を特定するとともに、上述の滑りコマ数設定処理において設定された停止制御フラグに基づいてリールモータの全相励磁を開始させるステップ数が12ステップであるか13ステップであるかを特定する。そして、当該滑りコマ数に基づいて所定の停止位置(本実施例では、リールの中段の位置)に停止させる図柄の図柄番号を特定し、図柄番号カウンタの値が当該図柄番号となり、かつ図柄ステップ数カウンタの値が停止制御フラグに基づいて特定される所定の全相励磁停止制御の開始ステップ(本実施例では、遊技状態がCTであるか否かに関わらず、16ステップ図柄の場合は、12ステップ(13ステップ目)、17ステップ図柄の場合は、13ステップ(14ステップ目))となったときに、停止要求に応じて指定する特定の領域のアドレスをRAM41cの所定領域に設定する。その後、当該アドレスがモータ位相信号出力制御において参照され、当該アドレスから特定される励磁パターンに応じた駆動信号が該当するリールモータに出力されることで、当該リールモータが停止されることとなる。
また、リール回転制御処理では、後述するリールステップ数等更新処理を実行することで、RAM41cの所定領域に設定されているリールステップ数カウンタ(各リール2L、2C、2Rについて、そのタイマ割込時点でのリール基準位置からのステップ数を計数するカウンタであり、本実施例では、0〜400ステップを計数可能であり、リールが1周するために要する336ステップよりも大きな値に設定されている。)、図柄ステップ数カウンタ(後述する判定位置におけるそのタイマ割込時点での図柄ステップを計数するカウンタであり、16図柄の場合は、0〜16ステップ、17図柄の場合は、0〜17ステップを計数可能であり、リールの1図柄当たりのステップ数(本実施例では16ステップ)よりも大きな値に設定されている。)、図柄番号カウンタ(そのタイマ割込時点で入賞ラインLN上に位置する図柄の図柄番号を計数するカウンタ)をそれぞれ更新する処理を実行するとともに、リールの回転状態が定速状態であるか否かを特定可能なリール速度状態フラグをRAM41cの所定領域に設定する。
Sf12のステップにおいてリール回転制御処理を実行した後は、ソレノイド駆動回路46に対して制御信号を送信する等の処理を行うポート出力処理、(Sf13)、上述のSf12のステップのリール回転制御処理において指定された励磁パターンで各リールモータの各励磁相を励磁するためのモータ位相信号を各リールモータ32L、32C、32に対して出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sf14)。
その後、Sf2のステップにおいて退避させたレジスタを、タイマ割込処理(メイン)の開始時の状態に復帰させ(Sf15)、タイマ割込を許可に設定して(Sf16)、タイマ割込処理(メイン)を終了させて、当該タイマ割込処理(メイン)が開始されたときのメイン処理に復帰させる。
以上のように、本実施例のメイン制御部41は、回転制御中のリールについて有効なストップスイッチの操作が検出された場合に、メイン処理のリール回転停止処理において、タイマ割込処理(メイン)のリールステップ数等更新処理により更新されるリールの図柄ステップ数カウンタに基づいて、停止操作位置となる図柄番号を取得し、該当するリールを停止させる制御を行う。そして、リール回転停止処理において停止操作位置となる図柄番号を取得する際には、図柄ステップ数カウンタの値が判定範囲(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、0〜11ステップ、17ステップ図柄の場合は、0〜12ステップ)にあって非判定範囲(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、12〜15ステップ、17ステップ図柄の場合は、13〜16ステップ)にないこと、すなわち、図柄ステップ数カウンタの値が予め定められた特定の範囲内にないことを条件として図柄番号を取得する、すなわち図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲にない場合は、その時の図柄番号を取得する一方で、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲にないある場合は、当該図柄ステップ数カウンタの値が、特定の範囲外となることを待って、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲外となったときに図柄番号を取得するようになっている。
メイン制御部41が図柄番号を取得することがない図柄ステップ数の範囲である非判定範囲は、リールモータを全相励磁して停止させる際に、該当するリールについて全相励磁の制御を開始した後、当該リールのリールモータのロータが停止するまでに慣性力により回転するステップ数以上のステップ数の幅を有しており、本実施例では、当該非判定範囲を、16ステップ図柄の場合は、図柄ステップ数カウンタの12〜15の4ステップの範囲とし、17ステップ図柄の場合は、図柄ステップ数カウンタの13〜16の4ステップの範囲とする構成である。
詳しくは、図12(a)に示すように、透視窓3における各リール2L、2C、2Rの中段に対応する領域の最上端の位置を判定位置として、当該判定位置に位置する図柄について図柄ステップ数を図柄ステップ数カウンタにより計数し、また、当該判定位置に位置する図柄の図柄番号を図柄番号カウンタにより計数し、ストップスイッチが操作された際に、当該図柄ステップ数カウンタの値が非判定範囲である特定の範囲内(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、12〜15ステップ、17ステップ図柄の場合は、12〜16ステップ)になく判定範囲(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、0〜11ステップ、17ステップ図柄の場合は、0〜12ステップ)にある場合には、その際の図柄番号カウンタの値を停止操作位置となる図柄番号として取得する。一方、図12(b)に示すように、ストップスイッチが操作された際に、当該図柄ステップ数カウンタの値が非判定範囲である特定の範囲内(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、12〜15ステップ、17ステップ図柄の場合は、13〜16ステップ)にある場合には、その際の図柄番号カウンタの値を停止操作位置として取得せず、判定位置の図柄ステップ数が特定の範囲外(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、0〜11ステップ、17ステップ図柄の場合は、0〜12ステップ)となるまで待機して、その後、リールがさらに回転されることで、判定位置を通過する図柄が次の図柄となり、図柄番号カウンタが更新されるとともに、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲外となって判定範囲内の値(本実施例では、0ステップ)となったときに、そのときの図柄番号カウンタの値を停止操作位置となる図柄番号として取得する。
上述のように、本実施例では、リールモータが全相励磁停止制御を開始されてから慣性力で4ステップ分回転して停止することになるので、判定位置(図12(a)(b)参照)を通過する図柄についての図柄ステップ数カウンタの値が、当該カウンタの最大値から当該最大値より4ステップ前までの範囲内(16ステップ図柄の場合は、12〜15ステップ、17ステップ図柄の場合は、13〜16ステップ)にあるときに、全相励磁停止制御を開始して当該リールモータを停止させようとする場合には、全相励磁停止制御を開始するときの図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄を、リールの中段の位置に滑りコマ数0で停止させることができない。例えば、図12(b)に示すように、図柄番号カウンタの値が、16ステップ図柄の図柄番号である10であり、図柄ステップ数カウンタの値が12〜15であり、判定位置での図柄ステップ数が13〜16ステップ目であるときに、停止操作が行われた場合に、仮に、当該図柄ステップ数の範囲内のいずれかのタイミングで全相励磁停止制御を開始することとすると、図柄ステップ数カウンタの値が15を跨いで0以降となる位置、すなわち図柄番号11の図柄の領域の少なくとも一部がリールの中段の領域に跨る位置で、当該リールが停止することとなり、当該停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄番号10の図柄をリールの中段の位置に停止させることができない。すなわち、停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄番号の図柄に対して少なくとも1コマを滑りコマ数として、当該図柄番号の次の図柄番号の図柄をリールの中段の位置に停止させることとなる。
尚、例えば、図柄番号カウンタの値が、17ステップ図柄の図柄番号であり、図柄ステップ数カウンタの値が非判定範囲に含まれる13〜16であるときに、停止操作が行われた場合に、仮に、当該図柄ステップ数の範囲内のいずれかのタイミングで全相励磁停止制御を開始することとすると、停止操作が行われた図柄番号の次の図柄番号の図柄の領域の少なくとも一部がリールの中段の領域に跨る位置で停止されることとなり、上述の16ステップ図柄を停止させる場合と同様に、停止操作が行われたときの図柄番号の図柄をリールの中段の位置に停止させることができないので、少なくとも1コマを滑りコマ数として、当該図柄番号の次の図柄番号の図柄をリールの中段の位置に停止させることとなる。
一方、判定位置(図12(a)(b)参照)を通過する図柄についての図柄ステップ数カウンタの値が判定範囲内すなわち特定の範囲外にあるときに、全相励磁停止制御を開始して当該リールモータを停止させようとする場合には、全相励磁停止制御を開始するときの図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄を、リールの中段の位置に滑りコマ数0で停止させることができる。例えば、図12(a)に示すように、16ステップ図柄の図柄番号である10であり、図柄ステップ数カウンタの値が0〜11であり、判定位置での図柄ステップ数が1〜12ステップ目であるときに、停止操作が行われた場合には、図柄ステップ数カウンタの値が停止操作の行われた図柄ステップ数以降の所定の全相励磁停止制御の開始ステップ(本実施例では、16ステップ図柄の場合の12ステップ)であるときに、全相励磁停止制御を開始することで、図柄ステップ数カウンタの値が15となる位置、すなわち図柄番号が10の図柄をリールの中段の位置で、当該リールを停止させることができる。すなわち、停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄番号の図柄を滑りコマ数0でリールの中段の位置に停止させることができる。尚、例えば、図柄番号カウンタの値が、17ステップ図柄の図柄番号であり、図柄ステップ数カウンタの値が非判定範囲外である判定範囲であるときに、停止操作が行われた場合には、図柄ステップ数カウンタの値が停止操作の行われた図柄ステップ数以降の所定の全相励磁停止制御の開始ステップ(本実施例では、17ステップ図柄の場合の13ステップ)であるときに、全相励磁停止制御を開始することで、図柄ステップ数カウンタの値が16となる位置、すなわち停止操作が行われたときの図柄番号の図柄をリールの中段の位置で、当該リールを停止させることができる。
このように、図柄ステップ数カウンタの値が判定範囲内すなわち特定の範囲外にあるときに取得された図柄番号を停止操作位置とすることで、当該図柄番号に基づいてリールの中段の位置に停止させることができる図柄を特定する際に、図柄ステップ数がいずれの範囲にあるときに当該図柄番号が取得されたか、すなわち当該図柄番号の図柄をリールの中段の位置に停止させることが可能であるか否かを考慮することなく、当該図柄番号をリールの停止位置の特定に用いることができる。
従来のスロットマシンでは、リールモータとしてステッピングモータを用いて、リールを回転、停止させることが可能であり、リールに配置された図柄毎に割り当てられた図柄ステップ数を計数し、当該図柄ステップ数に基づいて図柄番号を更新するとともに、リールの停止操作がされたときの図柄番号に応じて滑りコマ数を決定する構成であり、停止操作が検出されてからすぐにリールを停止させることはできないことから、停止操作が検出されたときの図柄ステップ数が当該図柄では停止することのできない一定の範囲のステップ数である場合には、リールの停止操作がされたときの図柄番号に1加算した値を停止操作が検出されたときの図柄番号として取得するようになっている。
このような構成では、停止操作が検出されたときの図柄ステップ数に応じて、停止操作が検出されたときの図柄番号に1加算して図柄番号を取得する必要があり、停止操作がされたときの図柄番号を特定するために余計な処理が必要となってしまうこととなる。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、リールモータ32L、32C、32Rとしてステッピングモータを備え、リール2L、2C、2Rを回転、停止させることが可能な構成であり、スロットマシン1のメイン制御部41は、ステッピングモータの励磁状態を変化させるための励磁パターンに応じて定められた所定の更新タイミング毎に更新される図柄ステップ数カウンタ(またはリールステップ数カウンタ)と、当該図柄ステップ数カウンタによりリールの1図柄あたりに割り当てられた所定のステップ数(本実施例では、16ステップ、17ステップ)が計数される毎に更新される図柄番号カウンタと、を備えており、有効なリールの停止操作が行われた際に、図柄番号カウンタから取得した図柄番号に基づいて当該停止操作に対応する停止位置を特定し、当該停止位置で該当するリールを停止させるリール回転停止処理を実行する構成であり、リール回転停止処理では、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、12〜15の範囲、17ステップ図柄の場合は、13〜16の範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、特定の範囲外となったとき(本実施例では、0となったとき)に、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得するので、リールの停止操作がされたときの図柄ステップ数に応じて図柄番号を特定するために余計な処理、例えば、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲である場合に、図柄番号カウンタの値を1加算した値を図柄番号として取得する処理等を、行うことなく簡素な手順で図柄番号を取得することができる。
尚、本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rを用いて、外周面に複数の図柄が配置されたリール2L、2C、2Rを回転させることで、遊技者から視認可能な複数の図柄を移動させる変動表示を行うことが可能な構成であるが、複数の図柄を移動させる変動表示を行う手段は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで変動表示を行うことが可能な構成等であっても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、ステッピングモータの励磁状態を変化させるための励磁パターンに応じて定められた所定の更新タイミング毎に、リールステップ数等更新処理を実行して、図柄ステップ数カウンタを更新し、当該図柄ステップ数カウンタにより、リールの1図柄あたりに割り当てられた所定のステップ数(本実施例では、16ステップ、17ステップ)が計数される毎に図柄番号カウンタを更新する構成であるが、ステッピングモータの励磁状態を変化させるための励磁パターンに応じて定められた所定の更新タイミング毎に更新され、リールの基準位置からのステップ数を計数するためのリールステップ数カウンタにより、リールの1図柄あたりに割り当てられた所定のステップ数(本実施例では、16ステップ、17ステップ)が計数される毎に図柄番号カウンタを更新する構成であっても良い。
また、本実施例では、16ステップが割り当てられている図柄の判定範囲と、17ステップが割り当てられている図柄の判定範囲を、図柄に割り当てられているステップ数に応じて異なる範囲とする構成であるが、16ステップが割り当てられている図柄及び17ステップが割り当てられている図柄について判定範囲を共通の範囲とする構成でも良い。このような構成では、共通の判定範囲として、16ステップ図柄の判定範囲と17ステップ図柄の判定範囲のうち狭い方の範囲を適用することで、16ステップ図柄及び17ステップ図柄のいずれの停止制御においても、簡素な手順で図柄番号を取得して、該当する図柄番号の図柄をリールに停止させることができる。
本実施例のメイン制御部41は、リール回転停止処理において、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲内(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、12〜15の範囲内、17ステップ図柄の場合は、13〜16の範囲内)にある場合には、図柄番号カウンタから図柄番号を取得しない構成であり、当該特定の範囲は、図柄ステップ数カウンタの値が当該範囲内にあるときに図柄番号カウンタに基づいて特定される図柄番号の図柄を、所定の停止位置に停止させることができなくなる範囲であるので、停止操作された際に、リール回転停止処理において取得した図柄番号を用いることで、当該図柄番号により特定される図柄を停止位置に停止できなくなるというようなことがないため、取得した図柄番号を補正する処理をせずに済む。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、リール回転停止処理において、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲(本実施例では、16ステップ図柄の場合は、12〜15の範囲、17ステップ図柄の場合は、13〜16の範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、特定の範囲外となったとき(本実施例では、0となったとき)に、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成であるが、メイン制御部41は、リール回転停止処理において、図柄ステップ数カウンタの値が少なくとも特定の範囲外であるときに図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成であれば良く、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲外の範囲うちの特定の値(例えば、0〜11のうちの11)となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成であっても良い。このような構成では、停止操作に応じて図柄番号を取得するにあたり、図柄ステップ数が特定の値であるときに図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得するので、リールの停止操作がされたときの図柄ステップ数に応じて図柄番号を特定するために余計な処理、例えば、図柄ステップ数カウンタの値が所定の範囲である場合に、図柄番号カウンタを1加算した値を図柄番号として取得する処理等を行うことなく、簡素な手順で図柄番号を取得することができる。
また、このような構成では、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲外の範囲うちの特定の値は、次回図柄ステップ数カウンタが更新されると現在の図柄番号カウンタから特定される図柄番号の図柄の領域でリールを停止させることができなくなる図柄ステップ数、すなわち、図柄番号カウンタに基づいて特定される図柄番号の図柄を所定の停止位置に停止させることができる図柄ステップ数の範囲内の値のうち最後に更新される値、とすることで、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲外から特定の範囲内の値に更新される1ステップ前の特定の値となったときに図柄番号カウンタから図柄番号を取得するので、図柄ステップ数カウンタの値が一の特定の範囲外にあるときに、その時点での図柄番号カウンタから図柄番号を取得せずに、図柄ステップ数カウンタが次の特定の範囲外となるまで待って次の図柄番号を取得するようなことがなく、停止操作されたタイミングと停止する図柄の領域とが大きくずれてしまうことを防止できる。
本実施例のメイン制御部41は、リールの停止操作された際に図柄ステップ数カウンタに基づいて図柄番号を特定する構成であり、リール回転制御処理において、リールステップ数等更新処理で更新される図柄ステップ数カウンタに基づいて、リールを停止させるための駆動信号を出力するか否か判定し、図柄ステップ数カウンタに基づいてリールモータの励磁パターンの更新タイミングとなったことが特定されるときに、停止操作が行われたリールを停止させるための駆動信号を出力するので、停止操作がされた際に図柄番号を特定する場合も、リールモータを停止させるための駆動信号を出力するか否か判定する場合も、共通のリールステップ数等更新処理により更新される図柄ステップ数が用いられるため、当該処理に用いるステップ数を更新する処理及び当該ステップ数を格納する領域を削減することができる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、図柄ステップ数カウンタに基づいて図柄番号を特定し、図柄ステップ数カウンタに基づいてリールモータの駆動信号を出力するか否か判定する構成であるが、リールステップ数等更新処理により更新されるリールステップ数カウンタに基づいて図柄番号を特定するとともに、リールモータの駆動信号を出力するか否か判定する構成であっても良い。このような構成であっても、本実施例の構成と同様に、停止操作がされた際に図柄番号を特定する場合も、リールモータを停止させるための駆動信号を出力するか否か判定する場合も、共通のリールステップ数等更新処理により更新されるリールステップ数を用いることで、当該処理に用いるステップ数を更新する処理及び当該ステップ数を格納する領域を削減することができる。
本実施例のメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、リール基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rを備えており、リールステップ数等更新処理において、当該リールセンサ33L、33C、33Rによりリール基準位置が検出されたことに応じて図柄ステップ数カウンタを初期値に設定するので、リール2L、2C、2Rの実際の位置とリールステップ数等更新処理により更新される図柄ステップ数カウンタの値とを整合させることができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、リールステップ数等更新処理において、当該リールセンサ33L、33C、33Rによりリール基準位置が検出されたことに応じてリールステップ数カウンタを初期値に設定するので、リール2L、2C、2Rの実際の位置とリールステップ数等更新処理により更新されるリールステップ数カウンタの値とを整合させることができる。
本実施例のメイン制御部41は、異常が生じた可能性のある特定事象として投入払出エラー、ドア開放検出スイッチ25の出力状態の変化、リール回転エラーが発生したか否かを判定する投入払出エラーチェック処理、ドア開放チェック処理、回転エラーチェック処理を実行可能であり、リール制御処理において、少なくとも、有効なストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された後、リール回転停止処理において図柄番号カウンタの値が取得されるまでの期間において、特定事象が発生したか否かを判定しないので、停止操作がされた後、図柄番号カウンタの値が取得されるまでの処理負荷を軽減することができる。
本実施例では、1リールに配置される図柄数は20図柄であり、リールモータは一周するために336ステップを要し、1リールの20図柄の全てに対して1図柄あたり16ステップまたは17ステップを割り当てることで、リールを1周させたときに20図柄を1巡りさせることが可能な構成である。そして、リールモータが全相励磁停止制御を開始されてから慣性力で4ステップ分回転して停止することになるので、リールモータの所定のステップ数を所定位置に停止させるために、遊技状態がCT以外の遊技状態である場合には、図柄に割り当てられた図柄ステップ数のうち最後のステップ数の4ステップ前で、全相励磁停止制御を開始する構成である。
このように、リールを1周させたときに20図柄を1巡りさせることが可能な構成において、本実施例のように、メイン制御部41は、有効なリールの停止操作が行われた際に、リール回転停止処理を実行して、図柄ステップ数カウンタの値が特定の範囲(非判定範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、特定の範囲外(判定範囲)となったときには、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成にあっては、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のうちの一の図柄については、図柄ステップ数カウンタの値が、当該図柄に対応する第1の特定の範囲(第1の非判定範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、第1の特定の範囲外(第1の判定範囲)となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する一方で、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる他の図柄については、図柄ステップ数カウンタの値が、第1の特定の範囲を加算または減算等の演算により補正した第2の特定の範囲(第2の非判定範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、第2の特定の範囲外(第2の非判定範囲)となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成とすることで、停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値が、第1の特定の範囲に対応する図柄番号であっても、第2の特定の範囲に対応する図柄番号であっても、ともに図柄ステップ数カウンタの値が共通の特定の範囲(共通のステップ数からなる特定の範囲)以外であるときに図柄番号カウンタの値を取得することができる。
具体的には、例えば、図13(a)に示すように、リールを1周させるために要するステップ数を均等に分割できない20図柄のリールであって、16ステップを割り当てられた図柄と、18ステップを割り当てられた図柄とを配置する構成では、16ステップが割り当てられた図柄については、本実施例(図9参照)と同様に、16の図柄ステップ数のうち第1の特定の範囲(12〜15)を非判定範囲とし、当該第1の特定の範囲外(0〜11)を判定範囲とする一方で、18ステップが割り当てられた図柄については、第1の特定の範囲(12〜15)を、2ステップ分(16ステップと18ステップの差分)だけ加算して補正した第2の特定の範囲(14〜17)を非判定範囲とし、当該第2の特定の範囲外(0〜13)を判定範囲とする構成とすることで、図柄ステップ数として16ステップが割り当てられた図柄であっても、18ステップが割り当てられた図柄であっても、ともに図柄番号カウンタの値が共通の特定の範囲(停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値に対応する図柄でリールを停止させることができない4ステップからなる特定の範囲)以外であるときに図柄番号カウンタの値を取得することができる。
また、図13(b)に示すように、例えば、20図柄のリールであって、16ステップを割り当てられた図柄と、18ステップを割り当てられた図柄とを配置する構成において、18ステップが割り当てられた図柄について、第3の特定の範囲(14〜17)を非判定範囲とし、当該第3の特定の範囲外(0〜13)を判定範囲とする一方で、16ステップが割り当てられた図柄については、第3の特定の範囲を、16ステップと18ステップの差分だけ減算して補正した第4の特定の範囲(12〜15)を非判定範囲とし、当該第4の特定の範囲外(0〜13)を判定範囲とする構成とすることでも、上述の例と同様に、いずれの図柄についても、ともに図柄番号カウンタの値が共通の特定の範囲(停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値に対応する図柄でリールを停止させることができない4ステップからなる特定の範囲)以外であるときに図柄番号カウンタの値を取得することができる。
尚、上述の例では、図柄ステップ数として16ステップが割り当てられた図柄または18ステップが割り当てられた図柄のいずれかの一方の図柄についての特定の範囲(停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値に対応する図柄でリールを停止させることができない4ステップからなる特定の範囲)を、加算または減算する補正を行って、他方の図柄についての特定の範囲とする構成であるが、1図柄に割り当てられた図柄ステップ数が少ない方の図柄についての特定の範囲を、補正を行うことなく、他の図柄についての特定の範囲として適用する構成、例えば、16ステップの図柄であっても、18ステップの図柄であっても、ともに共通の特定のステップとして11を境にして特定の範囲(12〜15または12〜170)と、特定の範囲外(0〜11)を設定する構成であっても良い。このような構成では、図柄ステップ数として16ステップが割り当てられた図柄及び18ステップが割り当てられた図柄について、図柄ステップ数カウンタの値が共通の特定の範囲外(0〜11)であるときに、図柄番号値を取得して当該リールを停止させる停止制御を共通の処理で行うことが可能となる。尚、共通の特定のステップは、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のいずれの図柄においても、滑りコマ数0で当該図柄を所定の位置に停止させることができるステップであり、1図柄に割り当てられたステップ数が最も小さい図柄の判定範囲(後の4ステップよりも前のステップ)の最後の値である。
このように、1リールを1周させるために要するステップ数を均等に分割できない図柄数のリールであって、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のうちの一の図柄については、図柄ステップ数カウンタの値が、当該図柄に対応する第1の特定の範囲(第1の非判定範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、第1の特定の範囲外(第1の判定範囲)となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する一方で、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる他の図柄については、図柄ステップ数カウンタの値が、第1の特定の範囲を加算または減算等して補正した第2の特定の範囲(第2の非判定範囲)であるときには、図柄番号を取得せず、第2の特定の範囲外(第2の非判定範囲)となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成であるが、図柄ステップ数カウンタの値が、特定の値であるか否かに基づいて、図柄番号を取得するまたは取得しない構成であっても良い。
このような構成としては、例えば、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のうちの一の図柄(例えば、16ステップが割り当てられた図柄)については、図柄ステップ数カウンタの値が、当該図柄に対応する第1の特定の値(第1の判定値、例えば、11ステップ)であるときには、図柄ステップ数カウンタの値を図柄番号として取得し、第1の特定の値以外の値(例えば、0〜10ステップ及び12〜15ステップ)であるときには、そのときの図柄番号カウンタの値を取得せず、その後第1の特定の値となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する一方で、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のうちの他の図柄(例えば、18ステップが割り当てられた図柄)については、図柄ステップ数カウンタの値が、第1の特定の値を加算または減算等して補正した第2の特定の値(例えば、16ステップと18ステップの差分の2ステップ分を加算した13ステップ)であるときには、図柄ステップ数カウンタの値を図柄番号として取得し、第2の特定の値以外の値(例えば、0〜12ステップ及び14〜17ステップ)であるときには、そのときの図柄カウンタの値を取得せずに、その後第2の特定の値となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成であっても良く、このような構成とすることで、停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値が、第1の特定の値に対応する図柄番号であっても、第2の特定の値に対応する図柄番号であっても、ともに図柄ステップ数カウンタの値が共通の特定の範囲(その時点での図柄番号カウンタの値に基づいて特定される図柄を滑りコマ数0で所定の位置に停止させることができない、図柄ステップ数のうち最後の4ステップの範囲)の直前であるときに図柄番号カウンタの値を取得することができる。
また、例えば、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のいずれの図柄についても、滑りコマ数0で当該図柄を所定の位置に停止させることができるステップであり、1図柄に割り当てられたステップ数が最も小さい図柄の判定範囲(例えば、18ステップが割り当てられた図柄と16ステップが割り当てられた図柄を含む構成において、16ステップが割り当てられた図柄における、0〜11ステップ)の最後の値(例えば、11ステップ)を共通の特定の値として、当該共通の特定の値であるときには、図柄ステップ数カウンタの値を図柄番号として取得し、共通の特定の値以外の値であるときには、そのときの図柄番号カウンタの値を取得せず、その後共通の特定の値となったときに、図柄番号カウンタの値を図柄番号として取得する構成であっても良く、このような構成とすることで、1図柄に割り当てられたステップ数が異なる図柄のいずれの図柄についても、共通の判定範囲停止操作が行われたときの図柄番号カウンタの値が、共通の特定の値であるときに、図柄番号カウンタの値を取得することができる。
次に、遊技状態がCTである場合において、メイン制御部41が行う特定リールの停止制御について、図14〜図19に基づいて説明する。
従来のスロットマシンでは、一般的に一のリールに配置される図柄数は21図柄であり、一周するために336ステップ、すなわち21図柄の倍数のステップを要する21図柄用のステッピングモータがリールを回転させるリールモータとして用いられており、一のリールの21図柄の全てに対して一図柄あたり16ステップを均等に割り当てることで、リールを一周させたときに21図柄を一巡させることが可能になっている。これに対して、本実施例のスロットマシン1では、一のリールに21図柄が配置されている従来のスロットマシンに用いられる336ステップで一周するリールモータを用いるとともに、各リール2L、2C、2Rには一リールあたり20図柄を配置する構成である。このような構成では、一のリールの20図柄の全てに対して、リールモータのステップ数を一図柄あたりに均等に割り当てることができず、一図柄あたりに割り当てられたステップ数の異なる図柄が一のリールにおいて混在することとなり、本実施例では、16ステップが割り当てられた図柄(以下、16ステップ図柄と呼ぶ)と17ステップが割り当たられた図柄(以下、17ステップ図柄と呼ぶ)が混在する。尚、本実施例では、16ステップ図柄と17ステップ図柄が混在する構成であるが、これらのステップ数以外の異なるステップ数(例えば、18ステップ、19ステップ等)が割り当てられる図柄が混在する構成であっても良い。
本実施例では、前述のように、遊技状態がCTである場合には、予め定められた特定リールについて、ストップスイッチの操作されたタイミングから当該リールの停止制御を行うタイミングまでの最大遅延時間を短縮して規定時間(本実施例では、75ミリ秒)に制限されることとなる。
例えば、図14(a)に示すように、遊技状態がCTであり、最大遅延時間が規定時間に制限される特定リールにおいて17ステップ図柄である図柄(19)、16ステップ図柄である図柄(0)、17ステップ図柄である図柄(1)が連続して配置されており、上述のリール停止制御処理において、図柄番号カウンタに基づいて図柄(0)の図柄番号が取得されるステップ数の範囲の最下端である図柄(19)の13ステップ(14ステップ目)が基準位置に位置するタイミングで、当該リールの停止操作が行われたときに、滑りコマ数を1コマとして停止させる場合には、メイン制御部41は、図柄(1)の12ステップ(13ステップ目)で全相励磁停止制御を開始して、図14(b)に示すように、図柄(1)の15ステップ(16ステップ目)すなわち上端が、基準位置に位置するように停止させるようにリールを停止制御する(以下、滑りコマ数を1コマとして停止させる停止制御を停止制御1と言うことがある)。
この際、リールは、停止操作が行われたときから全相励磁停止制御が行われるときまでに、図柄(19)の13ステップから図柄(1)の12ステップまでの合計33ステップ分にわたり移動される。定速状態で回転されているリールでは、1ステップ当たりの移動に約2.24ミリ秒を要することから、33ステップ移動するために約73.9ミリ秒を要することとなる。
一方、例えば、図15(a)に示すように、一のリールにおいて16ステップ図柄である図柄(0)、17ステップ図柄である図柄(1)、図柄(2)が連続して配置されており、上述のリール停止制御処理において、図柄番号カウンタに基づいて図柄(1)の図柄番号が取得されるステップ数の範囲の最下端である図柄(0)の12ステップ(13ステップ目)が基準位置に位置するタイミングで、当該リールの停止操作が行われたときに、滑りコマ数を1コマとする停止制御1を行う場合には、メイン制御部41は、図柄(2)の12ステップ(13ステップ目)で全相励磁停止制御を開始して、図15(b)に示すように、図柄(2)の15ステップ(16ステップ目)すなわち上端が、基準位置に位置するように停止させるようにリールを停止制御する。
この際、リールは、停止操作が行われたときから全相励磁停止制御が行われるときまでに、図柄(0)の13ステップから図柄(2)の12ステップまでの合計34ステップ分にわたり移動され、34ステップ移動するために約76.2ミリ秒を要することとなる。
このように、リールの停止制御において、1コマ滑りで引き込んで停止させる際に、引き込み範囲内に16ステップ図柄と17ステップ図柄とが含まれる場合、すなわち引き込み範囲内のステップ数が33ステップ以下である場合には、ストップスイッチの操作されたタイミングからリールの停止制御を行うタイミングまでの遅延時間が約73.9ミリ秒となり、遊技状態がCTであることによりストップスイッチの操作されたタイミングからリールの停止制御を行うタイミングまでの最大遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)に制限されるときでも、1コマ滑りで引き込んでリールを停止させることができる。一方で、1コマ滑りで引き込んで停止させる際に、引き込み範囲内に17ステップ図柄が2つ含まれる場合、すなわち引き込み範囲内のステップ数が33ステップを超える場合には、ストップスイッチの操作されたタイミングからリールの停止制御を行うタイミングまでの遅延時間が約76.2ミリ秒以上となり、遊技状態がCTであることによりストップスイッチの操作されたタイミングからリールの停止制御を行うタイミングまでの最大遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)に制限されるときには、1コマ滑りで引き込んでリールを停止させることができない。
また、例えば、図16(a)に示すように、一のリールにおいて16ステップ図柄である図柄(0)、17ステップ図柄である図柄(1)、図柄(2)が連続して配置されており、上述のリール停止制御処理において、図柄番号カウンタに基づいて図柄(1)の図柄番号が取得されるステップ数の範囲の最下端である図柄(0)の12ステップ(13ステップ目)が基準位置に位置するタイミングで、当該リールの停止操作が行われたときに、滑りコマ数を0コマとして停止させる場合には、メイン制御部41は、図柄(1)の12ステップ(13ステップ目)で全相励磁停止制御を開始して、図16(b)に示すように、図柄(1)の15ステップ(16ステップ目)すなわち上端が、基準位置に位置するように停止させるようにリールを停止制御する(以下、滑りコマ数を0コマとして停止させる停止制御を停止制御2と言うことがある)。
この際、リールは、停止操作が行われたときから全相励磁停止制御が行われるときまでに、図柄(0)の12ステップから図柄(1)の12ステップまでの合計17ステップ分移動され、17ステップ移動するために約38.1ミリ秒を要することとなり、遊技状態がCTであるか否かにかかわらず、滑りコマ数を0コマとしてリールを停止させることができる。
図17に示すように、本実施例のスロットマシン1において遊技状態がCTである場合に、最大遅延時間が規定時間に制限される特定リールでは、図柄番号0〜19の20図柄が配置されており、図柄番号0、5、10、15の各図柄には、リールモータの336ステップのうち16ステップが割り当てられているとともに、図柄番号1〜4、6〜9、11〜14、16〜19の各図柄には、17ステップが割り当てられている。このように16ステップ図柄と17ステップ図柄とが混在するリールにおいては、上述のリール停止制御処理において図柄番号0、4、5、9、10、14、15、19が取得されるタイミングで停止操作が行われる場合には、CTの制御中において1コマ滑りでリールを停止させることができる位置となる一方で、遊技状態がCTである場合であって、図柄番号1〜3、6〜8、11〜13、16〜18が取得されるタイミングで停止操作が行われる場合には、1コマ滑りでリールを停止させることができない位置となる。
上述のリール停止制御の滑りコマ数設定処理において特定リールの滑りコマ数の設定に用いられるCT用の停止制御テーブルでは、遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができる位置での滑り可能コマ数を1とし、遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができない位置での滑り可能コマ数を0として、滑り可能コマ数以下の滑りコマ数が設定され、リール停止制御が行われるようになっている。
これにより、メイン制御部41は、遊技状態がCTである場合において、最大遅延時間が規定時間に制限される特定リールのリール停止制御では、当該リールの停止操作が行われたタイミングから全相励磁停止制御を行うまでの遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)を超えるような特定条件が成立する場合には、滑りコマ数を1コマとして停止させる停止制御1を行うことを制限し、滑りコマ数を0コマとして停止させる停止制御2を行う一方で、特定条件が成立しない場合には、滑りコマ数を1コマとして停止させる停止制御1を行うことで、リールの停止操作が行われたタイミングから規定時間(本実施例では、75ミリ秒)以下の遅延時間で全相励磁停止制御を行って、リールを停止させる。尚、特定条件とは、仮に引き込み対象の図柄の上端を基準位置に停止させるように全相励磁停止制御を行うと、リール引き込み範囲内のステップ数が34ステップ以上すなわち全相励磁停止制御を行うまでにリールの移動に要する時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)を超えることである。
次に、遊技状態がCTである場合において、最大遅延時間が規定時間に制限される特定リールにおける図柄の配置の例について、図18及び図19に基づいて説明する。
図18に示すように、例えば、右リールを特定リールとして適用する場合には、図柄番号が1、2、5、6、9、10、13、14、17、18の位置、すなわち遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができない位置の1つ上の位置及び3つ上の位置に「ベル」の図柄を配置することで、ゲームにおける右リールの停止操作において、停止操作がいずれのタイミングで行われる場合でも、滑り可能コマ数の範囲内で滑らせてリールを停止させるとともに、右リールの入賞ラインLN1またはLN2すなわちリールの上段または下段のいずれかに「ベル」の図柄を停止させることができる。
このように、特定リールにおける図柄の配列では、所定の位置に「ベル」の図柄を配置することで、例えば、入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せが停止することで、メダルの払い出しを伴う小役の入賞が発生する構成において、遊技状態がCTであり、最大遅延時間が規定時間に制限されることで、特定リールで滑りらせることが可能なコマ数が図柄に割り当てられたステップ数に応じて1コマまたは0コマに制限される場合であっても、停止操作のタイミングにかかわらず、制限された滑りコマ数の範囲で「ベル」の図柄を滑らせて停止させて、必ず入賞ラインに停止させることができる。
また、上述のように所定の位置に「ベル」の図柄を配置することで、遊技状態がCTであり、最大遅延時間が規定時間に制限されることで、特定リールで滑らせることが可能なコマ数が0コマに制限される位置(図18における「NG」の位置)で停止操作が行われ、リールの停止制御を行う場合であっても、当該リールの上段または下段すなわちいずれかの入賞ライン上に「ベル」の図柄を0コマ滑りで停止させることができる。
図19に示すように、例えば、左リールを特定リールとして適用する場合に、図柄番号が2、7、12、17の位置、すなわち遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができる位置の2つ上の位置に「チェリー」の図柄を配置するとともに、CTの制御中において1コマ滑りでリールを停止させることができる位置の3つ上の位置に「チェリー」の図柄を配置しないことで、ゲームにおいて左リールの停止操作がいずれのタイミングで行われる場合でも、滑り可能コマ数の範囲内で滑らせてリールを停止させて、左リールの入賞ラインLN1及びLN2すなわちリールの中段に「チェリー」の図柄を停止させることも停止させないこともできる。
これにより、例えば、遊技状態がCTである場合において、特定リールの特定の位置(例えば、中段)に特定の図柄として「チェリー」の図柄が停止することで、遊技者に有利な特典が付与されることが確定した旨を示唆する構成において、特定リールにおいて、停止操作のタイミングに応じて引き込み可能な範囲で「チェリー」の図柄を滑らせて、特定の位置以外の位置に停止させることができ、有利な特典の付与が確定していない場合に、特定の図柄として「チェリー」の図柄が特定の位置に停止してしまって、遊技者に誤解を与えてしまうことを回避できる。
従来のスロットマシンは、リールに21の図柄が配置されたものが一般的であり、1図柄が移動するのに要するステップ数が均等となるように21の倍数のステップ数で1周するステッピングモータが用いられている。
近年、リールの図柄数を20としたスロットマシンが開発されており、図柄数を20としたスロットマシンに、21の倍数のステップ数で1周するステッピングモータを用いた場合には、1図柄が移動するのに要するステップ数が2種類(例えば、16ステップと17ステップ)以上必要となる。この結果、停止操作がされた位置によっては、停止操作がされてから目標図柄が停止するまでに移動する図柄数が同じであっても、停止操作がされてから目標図柄が停止するまでの時間が異なることがあり、その結果、一部の位置については、停止操作がされてから規定時間以内にリールを停止させることができなくなるという問題が生じる。
これに対して、実施例のスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の図柄が配置されたリール2L、2C、2Rを備え、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rをリールモータ32L、32C、32Rにより移動させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されることで、リールを停止制御する構成であり、リールに配置された複数種類の図柄として、当該図柄が移動するのに要するステップ数が第1のステップ数である16ステップが割り当てられた第1の図柄である16ステップ図柄と、当該図柄が移動するのに要するステップ数が第1のステップ数よりも大きい第2のステップ数である17ステップが割り当てられた第2の図柄である17ステップ図柄と、を含んでおり、メイン制御部41は、遊技状態がCTである場合に、特定リールの停止制御において、ストップスイッチが操作されてから滑りコマ数を1コマとして当該リールを停止させるまでの範囲に17ステップ図柄が含まれる結果、停止操作がされてからリールが停止するまでの時間が予め定められた規定時間(本実施例では、75ミリ秒)を超えることとなる特定条件が成立しないように、特定リールを停止させる停止制御を行うので、ストップスイッチが操作されてから当該リールが停止するまでの時間が規定時間を超えてしまうことを防止できる。
尚、特定条件とは、ストップスイッチが操作されてから特定の変動量として1コマ滑りでリールが停止するまでの範囲に第2の図柄が含まれる結果、ストップスイッチが操作されてからリールが停止するまでの時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)を超えることとなる条件であり、ストップスイッチが操作されてから特定の変動量として1コマ滑りでリールが停止するまでの範囲に第2の図柄が含まれていても、ストップスイッチが操作されてから特定の変動量でリールが停止するまでの時間が規定時間を超えない場合には、特定条件は成立しないものである。
また、本実施例のメイン制御部41は、ストップスイッチが操作されてから規定時間(本実施例では、75ミリ秒)以内にリールを停止させる必要のある特定の遊技状態としてCTに制御することが可能であり、遊技状態が特定の遊技状態としてCTである場合には、特定条件が成立しないようにリールを停止させる停止制御を行う構成であるが、特定の遊技状態以外においても特定条件が成立しないようにリールを停止させる停止制御を行う構成でも良い。
本実施例のメイン制御部41は、ストップスイッチが操作されてからリールが停止するまでの範囲が第1の範囲である第1の停止制御として、ストップスイッチが操作されてから滑りコマ数を0コマとしてリールを停止させる停止制御2を行うこと、ストップスイッチが操作されてからリールが停止するまでの範囲が第1の範囲よりも広い第2の範囲である第2の停止制御として、ストップスイッチが操作されてから滑りコマ数を1コマとしてリールを停止させる停止制御1を行うことが可能な構成であり、メイン制御部41は、遊技状態がCTである場合にストップスイッチが操作されてからリールを停止させるまでの最大遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)以下に制限される特定リールの停止制御において、ストップスイッチが特定条件の成立し得る位置で操作された場合に第1の停止制御である停止制御1を行い、ストップスイッチが特定条件の成立し得ない位置で操作された場合に第2の停止制御である停止制御1を行うことが可能であるので、ストップスイッチが特定条件の成立し得る位置で操作された場合に、リールが停止するまでの範囲が相対的に狭い第1の停止制御を行うことにより、特定条件が成立しないようにリールを停止させることができる。
尚、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であり、遊技状態がCTである場合において特定リールの滑りコマ数の設定に用いられるCT用の停止制御テーブルでは、ストップスイッチが特定条件の成立し得ない位置で操作されたときの滑りコマ数を予め1コマとし、ストップスイッチが特定条件の成立し得る位置で操作されたときの滑りコマ数を予め0コマとすることで、遊技状態がCTである場合に特定条件が成立し得るか否かに応じて第1の停止制御及び第2の停止制御を行うことが可能な構成であるが、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成において、ストップスイッチが特定条件の成立し得る位置で操作されたときに設定される滑りコマ数を、特定条件が成立することがない滑りコマ数すなわち0コマに制限する構成でも良い。
また、メイン制御部41は、遊技状態がCTである場合に、ストップスイッチが操作されてからリールを停止させるまでの最大遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)以下に制限される特定リールの停止制御において、特定条件が成立しないようにリールを停止させる停止制御を行う構成において、メイン制御部41が行う内部抽選の抽選対象役として、複数のリールに跨がるライン(例えば、入賞ラインLN1や無効ラインLM1等)上に所定の図柄が揃うことで認識可能となる所定の入賞役として、例えば、ライン上に所定の図柄として「ベル」の図柄が揃うことで認識可能となる入賞役(「ベル‐ベル‐ベル」の図柄組合せ)を含み、特定リールには、遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができない位置の1つ上の位置及び3つ上の位置に所定の図柄として「ベル」の図柄を配置することで、「ベル」の図柄がライン上に位置する場合に特定条件が成立し得る一方、所定の図柄として「ベル」の図柄がライン上に位置しないときに特定条件が成立し得ないように、「ベル」の図柄を配置することで、遊技状態がCTである場合に、特定条件が成立し得る位置でストップスイッチが操作されて特定条件が成立しないようにリールを停止させても、所定の図柄として「ベル」をライン上に停止させて所定の入賞が発生したことを認識させることができるとともに、特定条件が成立し得ない位置でストップスイッチが操作された場合には、極力所定の図柄として「ベル」をライン上に引き込んで停止させることで所定の入賞が発生したことを認識させることができる。
尚、ライン上に所定の図柄が揃うことで認識可能となる所定の入賞役として、複数の入賞役が内部抽選にて同時に当選するように含まれる構成でも良く、例えば、ライン上に所定の図柄が揃うことで認識可能となる所定の入賞役として、ライン上に所定の図柄として「ベル」の図柄が揃うことで認識可能となる入賞役(「ベル‐ベル‐ベル」の図柄組合せ)と、ライン上に所定の図柄として「ベル」または「チェリー」の図柄が揃うことで認識可能となる入賞役(「ベル‐ベル‐チェリー」の図柄組合せ)が含まれる構成において、遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができない位置の1つ上の位置及び3つ上の位置に所定の図柄として「ベル」または「チェリー」の図柄を配置することで、特定条件が成立し得る位置でストップスイッチが操作されて特定条件が成立しないようにリールを停止させることができるとともに、ストップスイッチが操作されてからリールを停止させるまでの最大遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)以下に制限される特定リールにおいて配置される図柄の種類を増やすことができる。
また、メイン制御部41は、遊技状態がCTである場合に、ストップスイッチが操作されてからリールを停止させるまでの最大遅延時間が規定時間(本実施例では、75ミリ秒)以下に制限される特定リールの停止制御において、特定条件が成立しないようにリールを停止させる停止制御を行う構成において、特定リールでは、特定の図柄が特定の位置にある場合に特定条件が成立し得ないように特定の図柄を配置すること、例えば、特定の図柄として「チェリー」の図柄が入賞ライン上にある場合に特定条件が成立しないように、遊技状態がCTである場合において1コマ滑りでリールを停止させることができる位置の2つ上の位置に「チェリー」の図柄を配置するとともに、1コマ滑りでリールを停止させることができる位置の3つ上の位置「チェリー」の図柄を配置しないことで、特定の図柄が特定の位置となる場合にストップスイッチが操作された場合でも、特定条件が成立するか否かを考慮することなく、特定の図柄が特定の位置に停止することを回避することができる。これにより、遊技状態がCTである場合において、例えば、特定リールの特定の位置(例えば、中段)に特定の図柄として「チェリー」の図柄が停止することで、遊技者に有利な特典が付与されることが確定した旨を示唆する構成において、特定リールにおいて、停止操作のタイミングに応じて引き込み可能な範囲で特定の図柄を滑らせて、特定の位置以外の位置に停止させることで、有利な特典の付与が確定していない場合に特定の図柄が特定の位置に停止してしまって遊技者に誤解を与えてしまうことを回避できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。