JP2017215612A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子部品を内蔵したケースの少なくとも一部又は該ケースに設けた外装部材58の少なくとも一部を構成する絶縁性部材58と、絶縁性部材58に対してケースの内部側から対向しかつ電子部品と導通する導電性部材52と、絶縁性部材58に形成した、絶縁性部材58の外側空間と導電性部材52側の空間とを連通する貫通孔54と、貫通孔54の軸線方向に見たときに貫通孔54の範囲内に少なくとも一部が位置する、導電性部材52に接続した導電性の接続部材56と、貫通孔54の内面に密着する環状部を有する密着性絶縁材61と、密着性絶縁材61に貼着した、軸線方向に見たときに接続部材56及び密着性絶縁材61を覆う絶縁性シート62と、を備える。
【選択図】図7
Description
そのため撮影者が外装環を回転操作環と一緒に回転操作すると、各レンズ群がズーミングやフォーカシングを行なう。
そのため外部からの静電気が回転操作環の貫通孔及び連結部材を通して直進案内環やカム環に伝わり、さらに直進案内環やカム環から制御基板に流れることがある。仮に静電気が制御基板に流れると、この静電気が制御基板の回路パターンに接続している上記電子部品(マイコン、電気抵抗、シャッタブロック)に流れるので、静電気によってこれらの電子部品が静電破壊又は静電気によって故障するおそれがある。
この問題を解決するための方策としては、例えば以下の二つのものを挙げることが可能である。
このようにすれば、外装環の外面における撮影者の手の接触位置から外装環の内面における上記貫通孔との対向部までの距離(外装環の表面上の距離)が長くなる。静電気には最も近い場所に位置する導体に流れようとする性質があるので、上記距離(外装環の表面上の距離)を長くすれば、外装環の外面に伝わった静電気が貫通孔に流れるおそれを低減できる。
このようにすれば、外装環から上記貫通孔を介して直進案内環やカム環に伝わった静電気は、制御基板の回路パターンよりも接地パターンに流れ易くなるので、静電気が回路パターンから上記電子部品に流れるおそれは小さくなる。
二つ目の方策では、上記接地構造(接地パターン)を採用しなければならないので、製造コストが高くなってしまう。
また、上記接続部材が上記凹部及び上記小径孔の内部に位置し、上記密着性絶縁材を、上記貫通孔の軸線方向に見たときに上記接続部材全体を外周側から囲む環状をなすように上記凹部の上記底面に塗布してもよい。
さらに上記絶縁性シートが透光性であり、上記密着性絶縁材が光硬化性接着剤であってもよい。
上記回転操作環の外周面に、上記絶縁性シートを覆う環状の弾性部材を着脱可能に被せてもよい。
図示するように本実施形態のカメラは、互いに着脱可能なカメラボディ10(光学機器)と交換式レンズ鏡筒43(光学機器)を具備している。
まずはカメラボディ10の詳しい構造について説明する。
またボディケース11の前面(具体的には人工皮革20)には、カメラ(カメラボディ10)の機能(撮影モード、アスペクト比、デジタルフィルタ、フォーカスアシスト等)の一つを登録及び設定変更するための操作ダイヤル28が回転可能に取り付けてある。
ボディケース11の内部空間の後部には、中央矩形孔29aの直後に位置する撮像素子30が固定状態で設けてある。
さらにボディケース11の内部空間には制御基板(リジッド基板。図示略)が固定状態で設けてある。この制御基板は、ボディケース11内に設けたバッテリ(図示略)及び撮像素子30(光学素子)と導電部材(フレキシブルプリント基板等)によって接続している。さらに中間支持板29には上記制御基板と接続する複数の接点ピン31が設けてある。
ボディケース11の内周部の大部分は金属板12によって構成してある。図2、図3に示すように、金属板12の前部(カメラボディ10の前面に対応する部位)の二カ所には前方に向かって突出する円形凸部13、14が設けてあり、円形凸部13、14の中心部には断面円形の雌ネジ孔13a、14aが形成してある。
図2、図3に示すように金属板12の外周面にはフレキシブルプリント基板33が貼着してある。さらにフレキシブルプリント基板33の二カ所には円形凸部13と円形凸部14が遊嵌する凸部逃げ孔34が形成してある。このフレキシブルプリント基板33の一端(又は、当該一端以外の別の箇所)は上記制御基板の回路パターンに接続しており、他端は操作ダイヤル28に接続している。
金属板12の外周側に位置する樹脂部材15は絶縁性の樹脂材によって構成したものである。図2、図3に示すように樹脂部材15の円形凸部13、14と対応する部位には貫通孔16と貫通孔17がそれぞれ穿設してある。貫通孔16は樹脂部材15の外周面に凹設した円形の凹部16aと、凹部16aの底面から樹脂部材15の内周面側(金属板12側)に延びる凹部16aより小径かつ断面円形の小径孔16bと、を有している。一方、貫通孔17は、樹脂部材15の外周面に凹設した円形の第一凹部17aと、第一凹部17aの底面に凹設した第一凹部17aより小径かつ断面円形の第二凹部17bと、第二凹部17bの底面から樹脂部材15の内周面側に延びる第二凹部17bより小径かつ断面円形の小径孔17cと、を有している。
図2に示すように頭部36aの表面と凹部16aの表面の間には隙間が存在する。そして当該隙間(凹部16aの頭部36aが占有する空間を除いた部分)全体には、(後述する硬化前の状態において)粘性流体からなる光硬化性接着剤38(例えば、シリコン系材料、エポキシ系、ゴム系ものなど)が充填してある。即ち、光硬化性接着剤38は凹部16aの表面及び頭部36aの表面に密着している。凹部16aの底面と頭部36aの間の隙間は微少であり、しかも光硬化性接着剤38は粘性を有しているので、(後述する硬化前に)光硬化性接着剤38が凹部16aの底面と頭部36aの間の微少隙間から小径孔16b側に流れ込むことはない。
一方、第一凹部17aの表面には、図3に示すように(後述する硬化前の状態において)粘性流体からなる光硬化性接着剤39が正面視環状をなす状態で密着状態で塗布してある。光硬化性接着剤39は粘性を有しているので、光硬化性接着剤39が第二凹部17b側に流れ込むおそれは小さい。さらに第二凹部17bの底面と頭部37aの間の隙間は微少でありしかも光硬化性接着剤39が粘性を有しているので、仮に(後述する硬化前に)光硬化性接着剤39が第二凹部17b側に流れ込んだとしても、光硬化性接着剤39が第二凹部17bの底面と頭部37aの間の微少隙間から小径孔17c側に流れ込むことはない。
さらに樹脂部材15の外周面の貫通孔16に対応する部位には正面形状が貫通孔16よりも大きくかつ可撓性を有するシート状の絶縁性テープ41(絶縁性シート)が貼着してある。紫外線を透過可能な(透光性を有する)絶縁性テープ41は略方形であり、その裏面(樹脂部材15側の面)には接着面が形成してある。図2に示すように絶縁性テープ41は樹脂部材15の外周面(貫通孔16の周縁部)及び光硬化性接着剤38を覆うように樹脂部材15の外周面(及び光硬化性接着剤38)に貼着してある。絶縁性テープ41の裏面は接着面なので、絶縁性テープ41は樹脂部材15の外周面(貫通孔16の周縁部)及び光硬化性接着剤38に対して貼り付けることが可能である。
同様に、樹脂部材15の外周面の貫通孔17に対応する部位には正面形状が貫通孔17よりも大きくかつ可撓性を有するシート状の絶縁性テープ42(絶縁性シート)が貼着してある。絶縁性テープ42も紫外線を透過可能である(透光性を有する)。絶縁性テープ42は略方形であり、その裏面(樹脂部材15側の面)には接着面が形成してある。図3に示すように絶縁性テープ42は樹脂部材15の外周面(貫通孔17の周縁部)及び光硬化性接着剤39を覆うように樹脂部材15の外周面(及び光硬化性接着剤39)に貼着してある。絶縁性テープ42の裏面は接着面なので、絶縁性テープ42は樹脂部材15の外周面(貫通孔17の周縁部)及び光硬化性接着剤39に対して貼り付けることが可能である。
そして絶縁性テープ41及び絶縁性テープ42を樹脂部材15の外周面に貼り付けた後にボディケース11の前面に紫外線を照射すると、紫外線が絶縁性テープ41及び絶縁性テープ42を透過して光硬化性接着剤38、39に照射される。すると光硬化性接着剤38、39が硬化して樹脂部材15と絶縁性テープ41、42に接着するので、光硬化性接着剤38、光硬化性接着剤39、絶縁性テープ41、及び絶縁性テープ42が樹脂部材15に対して固定される。但し、絶縁性テープ41の接着面及び光硬化性接着剤38の接着力はそれほど大きくはないので、ある程度の大きさの力によって絶縁性テープ41を樹脂部材15及び光硬化性接着剤38から剥がしかつ光硬化性接着剤38を樹脂部材15から剥がすことが可能である。同様に絶縁性テープ42の接着面及び光硬化性接着剤39の接着力はそれほど大きくはないので、ある程度の大きさの力によって絶縁性テープ42を樹脂部材15及び光硬化性接着剤39から剥がしかつ光硬化性接着剤39を樹脂部材15から剥がすことが可能である。
交換式レンズ鏡筒43は、共に(後述する第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3の)光軸を中心とする略円筒状の部材である前部固定環44(ケース)(筒状ケース)と後部固定環45(ケース)(筒状ケース)を具備している。交換式レンズ鏡筒43は、前部固定環44及び後部固定環45の内周側に固定状態で位置しかつ光軸と平行な直進案内溝(図示略)を複数有する金属製の直進案内環46を具備している。直進案内環46の後端部には光軸を中心とする環状部材であるマウント環47が固定してある。
第1レンズ群L1(光学素子)(撮影レンズ)を支持する1群支持部材48の外周面には複数(直進案内溝と同数)のカムフォロアが突設してあり、1群支持部材48の各カムフォロアが直進案内環46の内周側から各直進案内溝に相対移動可能に嵌合しており、各カムフォロアは直進案内環46の外周側に突出している。第2レンズ群L2(光学素子)(撮影レンズ)を支持する2群支持部材49は、1群支持部材48によって光軸方向にスライド自在に支持されている。第3レンズ群L3(光学素子)(撮影レンズ)を支持する3群支持部材50の外周面には複数(直進案内溝と同数)のカムフォロアが突設してあり、3群支持部材50の各カムフォロアが直進案内環46の内周側から各直進案内溝にスライド自在に嵌合しており、各カムフォロアは直進案内環46の外周側に突出している。
直進案内環46の外周面にはズーム抵抗板51が固定してあり、また交換式レンズ鏡筒43の内部にはモータ(図示略)が設けてあり、このモータは動力伝達機構(図示略)を介して2群支持部材49と接続している。さらに3群支持部材50にはシャッタユニットが固定してある。これらズーム抵抗板51、モータ、及びシャッタユニットはフレキシブルプリント基板FPBを介してカメラボディ10の内部に固定した制御基板CB1の回路パターン(制御回路)に接続している。さらにマウント環47には、複数の接点ピン(図示略)と接続する制御基板CB2が固定してあり、制御基板CB1の回路パターンと制御基板CB2はフレキシブルプリント基板(図示略)によって互いに接続している。
ズーム操作環58はズームカム環52の外周面に対して、貫通孔60と雌ネジ孔54の中心軸が一致する態様で取り付けてある。さらにズーム操作環58をズームカム環52に対して被せた後に、貫通孔60を利用して金属製(導電性)の連結ネジ56(連結部材)(接続部材)を雌ネジ孔54に固定してある。連結ネジ56は、頭部56aと頭部56aより小径の雄ネジ部56bとを有しており、雄ネジ部56bが雌ネジ孔54に螺合し、貫通孔60内に位置する頭部56aがズームカム環52の外周面に圧接している。図7に示すように頭部56aの表面と貫通孔60の表面の間には、前後方向(光軸方向と平行方向)の隙間及び(光軸を中心とする)周方向の隙間が存在する。しかしこれらの隙間は微少であるため、連結ネジ56の頭部56aがズーム操作環58の貫通孔60内に位置すると、頭部56aによってズームカム環52とズーム操作環58の前後方向(光軸方向と平行方向)及び周方向の相対回転は規制される。即ち、実質的に連結ネジ56はズームカム環52とズーム操作環58を連結しており、ズーム操作環58が光軸回りに回転するとズームカム環52とズーム操作環58は一緒に回転することになる。
さらに環状凹部59の底面の貫通孔60に対応する部位には貫通孔60よりも大きくかつ可撓性を有するシート状の絶縁性テープ62(絶縁性シート)が貼着してある。紫外線を透過可能な(透光性を有する)絶縁性テープ62は略方形であり、その裏面(ズーム操作環58側の面)には接着面が形成してある。図5に示すように絶縁性テープ62は環状凹部59の底面(貫通孔60の周縁部)及び光硬化性接着剤61を覆うように環状凹部59の底面(及び光硬化性接着剤61)に貼着してある。絶縁性テープ62の裏面は接着面なので、絶縁性テープ62は環状凹部59の底面(貫通孔60の周縁部)及び光硬化性接着剤61に対して貼り付けることが可能である。そして絶縁性テープ62を環状凹部59の底面に貼り付けた後にズーム操作環58の外周面に紫外線を照射すると、紫外線が絶縁性テープ62を透過して光硬化性接着剤61に照射される。すると光硬化性接着剤61が硬化してズームカム環52、ズーム操作環58、及び絶縁性テープ62に接着するので、光硬化性接着剤61及び絶縁性テープ62がズーム操作環58に対して固定される。但し、絶縁性テープ62の接着面及び光硬化性接着剤61の接着力はそれほど大きくはないので、ある程度の大きさの力によって絶縁性テープ62をズーム操作環58及び光硬化性接着剤61から剥がしかつ光硬化性接着剤61をズーム操作環58から剥がすことが可能である。
カメラボディ10と交換式レンズ鏡筒43を動作させるためには、まずカメラボディ10と交換式レンズ鏡筒43を接続してカメラを構成する。具体的には、交換式レンズ鏡筒43のマウント環47の後端部をボディ側マウント環23の内側を通してカメラボディ10の内部に挿入し、マウント環47の後端部に設けたレンズ側バヨネット爪(図示略)とボディ側バヨネット爪25を互いに係合させ、かつマウント環47の一部を前方からボディ側マウント面24に対して接触させる。するとロックピン26がマウント環47の後部に設けたロック孔(図示略)に嵌合するのでカメラボディ10と交換式レンズ鏡筒43が着脱不能になる。なおカメラボディ10と交換式レンズ鏡筒43を接続した後にロック解除ボタン27を操作位置へ押し込むと、ロックピン26が上記付勢手段の付勢力に抗してアンロック位置まで移動して上記ロック孔から脱出するので、カメラボディ10と交換式レンズ鏡筒43を互いに分離可能になる。
また撮影者がボディケース11に設けたAFスイッチ(図示略)を押すと、カメラボディ10の上記制御基板から接点ピン31、交換式レンズ鏡筒43側の上記接点ピン、制御基板CB2、及び制御基板CB1を介して上記モータに回転信号が送られる。するとモータが回転するので2群支持部材49(第2レンズ群L2)が1群支持部材48(第1レンズ群L1)に対して光軸方向に進退し、第2レンズ群L2によってフォーカシング(AF動作)が行われる。
しかし交換式レンズ鏡筒43は貫通孔60に充填した光硬化性接着剤61(密着性絶縁材)が貫通孔60の軸線方向に見たときに連結ネジ56全体を外周側から囲む部分(当該軸線方向に見たときの光硬化性接着剤61の外周部が特許請求の範囲の「環状部」に相当)を有しており、さらに外側から光硬化性接着剤61に貼着した絶縁性テープ62が、貫通孔60の軸線方向に見たときに連結ネジ56及び光硬化性接着剤61を覆っている。即ち、光硬化性接着剤61及び絶縁性テープ62が貫通孔60の外側の端部を(電気的に)封止している。
従って外部からの静電気がズーム操作環58に流れても、この静電気が導電性の連結ネジ56に流れるおそれは極めて小さいので、交換式レンズ鏡筒43内部の電子部品が静電破壊又は静電気によって故障するおそれを抑制できる。
さらに光硬化性接着剤61が貫通孔60の外側(環状凹部59の底面の外周側)に出っ張っておらずかつ絶縁性テープ62が薄肉なので、絶縁性テープ62は環状凹部59の底面から外周側に殆ど盛り上がらない。そのためゴム環64をズーム操作環58に装着したときに、ゴム環64の一部(絶縁性テープ62と対応する部位)がゴム環64のその他の部位と比べて外周側に出っ張ることはない。
しかもズーム操作環58(絶縁性部材)を大型化する必要がないので、交換式レンズ鏡筒43の設計の自由度は低下しない。さらに交換式レンズ鏡筒43の内部に接地構造(例えば制御基板CB1、CB2に設ける接地パターンなど)を設ける必要もない。
さらにズーム操作環58が貫通孔60を備えているので、連結ネジ56のズームカム環52(雌ネジ孔54)に対する取付作業をズーム操作環58のズームカム環52に対する組み付け後に行うことが可能となっている。そのため交換式レンズ鏡筒43の組み立て性が良好である。
しかし図2に示すように樹脂部材15の貫通孔16に充填した光硬化性接着剤38(密着性絶縁材)が貫通孔16の軸線方向に見たときに固定用ネジ36全体を外周側から囲む部分(当該軸線方向に見たときの光硬化性接着剤38の外周部が特許請求の範囲の「環状部」に相当)を有しており、さらに外側から光硬化性接着剤38に貼着した絶縁性テープ41が、貫通孔16の軸線方向に見たときに貫通孔16及び光硬化性接着剤38を覆っている。即ち、光硬化性接着剤38及び絶縁性テープ41が貫通孔16の外側の端部を(電気的に)封止している。さらに図3に示すように樹脂部材15の貫通孔17の第一凹部17aに塗布した光硬化性接着剤39(密着性絶縁材)は、貫通孔17の軸線方向に見たときに固定用ネジ37全体を外周側から囲む環状形状(特許請求の範囲の「環状部」に相当)をしており、さらに外側から光硬化性接着剤39に貼着した絶縁性テープ42が、上記軸線方向に見たときに第一凹部17a及び光硬化性接着剤39を覆っている。即ち、光硬化性接着剤39及び絶縁性テープ42が第一凹部17aの外側の端部を(電気的に)封止している。
従って外部からの静電気が樹脂部材15に流れても、この静電気が導電性の固定用ネジ36、37に流れるおそれは極めて小さいので、カメラボディ10内部の電子部品が静電破壊又は静電気によって故障するおそれを抑制できる。
さらに光硬化性接着剤38、39が貫通孔16の外側(樹脂部材15の外周面の外周側)と第一凹部17aの外周側に出っ張っておらずかつ絶縁性テープ41、42が薄肉なので、絶縁性テープ41、42は樹脂部材15の外周面から外周側に殆ど盛り上がらない。そのため人工皮革20を樹脂部材15に装着したときに、人工皮革20の一部(絶縁性テープ41、42と対応する部位)が人工皮革20のその他の部位と比べて外周側に出っ張ることはない。
しかも樹脂部材15(絶縁性部材)を大型化する必要がないので、カメラボディ10の設計の自由度は低下しない。さらにカメラボディ10の内部に接地構造(例えば上記制御基板に設ける接地パターンなど)を設ける必要もない。
さらに光硬化性接着剤39と絶縁性テープ42による封止構造は(光硬化性接着剤38と絶縁性テープ41による封止構造と比べて)、光硬化性接着剤39及び絶縁性テープ42を樹脂部材15から剥がし易いので、カメラボディ10の故障時等にカメラボディ10を分解する(固定用ネジ37を雌ネジ孔14a及び小径孔17cから抜き取る)のが容易である。また当該封止構造は(光硬化性接着剤38と絶縁性テープ41による封止構造と比べて)、硬化する前の光硬化性接着剤39が小径孔17cに侵入するおそれがより小さく、しかも光硬化性接着剤39の樹脂部材15に対する塗布作業をより容易に行うことが可能である。
例えば、雌ネジ孔54を(ネジ溝を形成していない)単なる貫通孔に変更し、連結ネジ56を当該貫通孔に圧入される圧入部(雄ネジ部56bに対応する部位)と、該圧入部より大径の頭部(頭部56aに対応する部位)と、を一体的に備える連結ピンに変更してもよい。
光硬化性接着剤38、光硬化性接着剤39、及び光硬化性接着剤61の少なくとも一つを(光硬化性ではない)通常の接着剤(硬化前は粘性流体からなり硬化後は接着力を発揮する接着剤)に変更してもよいし、或いは(半導体封止用の)コンパウンド(粘性流体)に変更してもよい。又は、光硬化性接着剤38、光硬化性接着剤39、及び光硬化性接着剤61の少なくとも一つを(絶縁性部材の貫通孔の内面に密着可能な)電気絶縁性パテや電気絶縁性ゲルに変更してもよい。
またゴム環64の代わりに、樹脂製の弾性材料によって構成した環状部材(環状の弾性部材)を用いてもよい。
カメラボディ10のボディケース11全体を(貫通孔を有する)絶縁性部材で構成し、その内側に当該絶縁性部材と対向する(電子部品と導通する)導電性部材を設けても良い。同様に、交換式レンズ鏡筒43の回転操作環全体(ズームカム環52及びズーム操作環58)を(貫通孔を有する)絶縁性部材で構成し、その内側に当該絶縁性部材と対向する(電子部品と導通する)導電性部材を設けても良い。
さらに図9に示すように、絶縁性部材の貫通孔の軸線方向に見たときに該貫通孔の範囲内に接続部材の一部のみが位置するようにしてもよい。なお図9の絶縁性部材の貫通孔は接続部材を挿入させる為のものではなく、別の目的で使用するための孔(種々の設計上の理由によって必要となった孔)である。即ち図9の変形例では、導電性部材に接続部材を接続した後に絶縁性部材を導電性部材の外側に被せている。
図8、図9の変形例の場合も、絶縁性部材の貫通孔の内面に密着させる密着性絶縁材は図示状態のように貫通孔全体に充填してもよいし、又は、該貫通孔の内周面に密着する環状形状のものであってもよく、いずれの場合も絶縁性部材の外側から密着性絶縁材に絶縁性シートを貼着する。これら図8、図9の変形例の場合も、密着性絶縁材と絶縁性シートによって、静電気が貫通孔を介して導電性の接続部材に流れるのを抑制できる。
11 ボディケース(ケース)
11a グリップ部
12 金属板(導電性部材)
13 14 円形凸部
13a 14a 雌ネジ孔
15 樹脂部材(絶縁性部材)
16 貫通孔
16a 凹部
16b 小径孔
17 貫通孔
17a 第一凹部
17b 第二凹部
17c 小径孔
20 人工皮革(外装部材)(絶縁性部材)
22 開口孔
23 ボディ側マウント環
24 ボディ側マウント面
25 ボディ側バヨネット爪
26 ロックピン
27 ロック解除ボタン
28 操作ダイヤル
29 中間支持板
29a 中央矩形孔
30 撮像素子(光学素子)
31 接点ピン
33 フレキシブルプリント基板
34 凸部逃げ孔
36 37 固定用ネジ(連結部材)(接続部材)
36a 37a 頭部
36b 37b 雄ネジ部
38 39 光硬化性接着剤(密着性絶縁材)
41 42 絶縁性テープ(絶縁性シート)
43 交換式レンズ鏡筒(光学機器)
44 前部固定環(ケース)(筒状ケース)
45 後部固定環(ケース)(筒状ケース)
46 直進案内環
47 マウント環
48 1群支持部材
49 2群支持部材
50 3群支持部材
51 ズーム抵抗板
52 ズームカム環(導電性部材)(回転操作環)
53 カム溝
54 雌ネジ孔(貫通孔)
56 連結ネジ(連結部材)(接続部材)
56a 頭部
56b 雄ネジ部
58 ズーム操作環(外装部材)(絶縁性部材)(回転操作環)
59 環状凹部
60 貫通孔
61 光硬化性接着剤(密着性絶縁材)
62 絶縁性テープ(絶縁性シート)
64 ゴム環(弾性部材)
CB1 CB2 制御基板
FPB1 フレキシブルプリント基板
L1 第1レンズ群(光学素子)(撮影レンズ)
L2 第2レンズ群(光学素子)(撮影レンズ)
L3 第3レンズ群(光学素子)(撮影レンズ)
図示するように本実施形態のカメラは、互いに着脱可能なカメラボディ10(電子機器)(電子撮像装置)と交換式レンズ鏡筒43(電子機器)(電子撮像装置)を具備している。
まずはカメラボディ10の詳しい構造について説明する。
図2に示すように頭部36aの表面と凹部16aの表面の間には隙間が存在する。そして当該隙間(凹部16aの頭部36aが占有する空間を除いた部分)全体には、(後述する硬化前の状態において)粘性流体からなる光硬化性接着剤38(例えば、シリコン系材料、エポキシ系、ゴム系ものなど)(絶縁要素)が充填してある。即ち、光硬化性接着剤38は凹部16aの表面及び頭部36aの表面に密着している。凹部16aの底面と頭部36aの間の隙間は微少であり、しかも光硬化性接着剤38は粘性を有しているので、(後述する硬化前に)光硬化性接着剤38が凹部16aの底面と頭部36aの間の微少隙間から小径孔16b側に流れ込むことはない。
一方、第一凹部17aの表面には、図3に示すように(後述する硬化前の状態において)粘性流体からなる光硬化性接着剤39(絶縁要素)が正面視環状をなす状態で密着状態で塗布してある。光硬化性接着剤39は粘性を有しているので、光硬化性接着剤39が第二凹部17b側に流れ込むおそれは小さい。さらに第二凹部17bの底面と頭部37aの間の隙間は微少でありしかも光硬化性接着剤39が粘性を有しているので、仮に(後述する硬化前に)光硬化性接着剤39が第二凹部17b側に流れ込んだとしても、光硬化性接着剤39が第二凹部17bの底面と頭部37aの間の微少隙間から小径孔17c側に流れ込むことはない。
さらに樹脂部材15の外周面の貫通孔16に対応する部位には正面形状が貫通孔16よりも大きくかつ可撓性を有するシート状の絶縁性テープ41(絶縁要素)が貼着してある。紫外線を透過可能な(透光性を有する)絶縁性テープ41は略方形であり、その裏面(樹脂部材15側の面)には接着面が形成してある。図2に示すように絶縁性テープ41は樹脂部材15の外周面(貫通孔16の周縁部)及び光硬化性接着剤38を覆うように樹脂部材15の外周面(及び光硬化性接着剤38)に貼着してある。絶縁性テープ41の裏面は接着面なので、絶縁性テープ41は樹脂部材15の外周面(貫通孔16の周縁部)及び光硬化性接着剤38に対して貼り付けることが可能である。
同様に、樹脂部材15の外周面の貫通孔17に対応する部位には正面形状が貫通孔17よりも大きくかつ可撓性を有するシート状の絶縁性テープ42(絶縁要素)が貼着してある。絶縁性テープ42も紫外線を透過可能である(透光性を有する)。絶縁性テープ42は略方形であり、その裏面(樹脂部材15側の面)には接着面が形成してある。図3に示すように絶縁性テープ42は樹脂部材15の外周面(貫通孔17の周縁部)及び光硬化性接着剤39を覆うように樹脂部材15の外周面(及び光硬化性接着剤39)に貼着してある。絶縁性テープ42の裏面は接着面なので、絶縁性テープ42は樹脂部材15の外周面(貫通孔17の周縁部)及び光硬化性接着剤39に対して貼り付けることが可能である。
そして絶縁性テープ41及び絶縁性テープ42を樹脂部材15の外周面に貼り付けた後にボディケース11の前面に紫外線を照射すると、紫外線が絶縁性テープ41及び絶縁性テープ42を透過して光硬化性接着剤38、39に照射される。すると光硬化性接着剤38、39が硬化して樹脂部材15と絶縁性テープ41、42に接着するので、光硬化性接着剤38、光硬化性接着剤39、絶縁性テープ41、及び絶縁性テープ42が樹脂部材15に対して固定される。但し、絶縁性テープ41の接着面及び光硬化性接着剤38の接着力はそれほど大きくはないので、ある程度の大きさの力によって絶縁性テープ41を樹脂部材15及び光硬化性接着剤38から剥がしかつ光硬化性接着剤38を樹脂部材15から剥がすことが可能である。同様に絶縁性テープ42の接着面及び光硬化性接着剤39の接着力はそれほど大きくはないので、ある程度の大きさの力によって絶縁性テープ42を樹脂部材15及び光硬化性接着剤39から剥がしかつ光硬化性接着剤39を樹脂部材15から剥がすことが可能である。
交換式レンズ鏡筒43は、共に(後述する第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第3レンズ群L3の)光軸を中心とする略円筒状の部材である前部固定環44(筐体)と後部固定環45(筐体)を具備している。交換式レンズ鏡筒43は、前部固定環44及び後部固定環45の内周側に固定状態で位置しかつ光軸と平行な直進案内溝(図示略)を複数有する金属製の直進案内環46を具備している。直進案内環46の後端部には光軸を中心とする環状部材であるマウント環47が固定してある。
第1レンズ群L1(光学素子)を支持する1群支持部材48の外周面には複数(直進案内溝と同数)のカムフォロアが突設してあり、1群支持部材48の各カムフォロアが直進案内環46の内周側から各直進案内溝に相対移動可能に嵌合しており、各カムフォロアは直進案内環46の外周側に突出している。第2レンズ群L2(光学素子)を支持する2群支持部材49は、1群支持部材48によって光軸方向にスライド自在に支持されている。第3レンズ群L3(光学素子)を支持する3群支持部材50の外周面には複数(直進案内溝と同数)のカムフォロアが突設してあり、3群支持部材50の各カムフォロアが直進案内環46の内周側から各直進案内溝にスライド自在に嵌合しており、各カムフォロアは直進案内環46の外周側に突出している。
直進案内環46の外周面にはズーム抵抗板51が固定してあり、また交換式レンズ鏡筒43の内部にはモータ(図示略)が設けてあり、このモータは動力伝達機構(図示略)を介して2群支持部材49と接続している。さらに3群支持部材50にはシャッタユニットが固定してある。これらズーム抵抗板51、モータ、及びシャッタユニットはフレキシブルプリント基板FPBを介してカメラボディ10の内部に固定した制御基板CB1の回路パターン(制御回路)に接続している。さらにマウント環47には、複数の接点ピン(図示略)と接続する制御基板CB2が固定してあり、制御基板CB1の回路パターンと制御基板CB2はフレキシブルプリント基板(図示略)によって互いに接続している。
ズーム操作環58はズームカム環52の外周面に対して、貫通孔60と雌ネジ孔54の中心軸が一致する態様で取り付けてある。さらにズーム操作環58をズームカム環52に対して被せた後に、貫通孔60を利用して金属製(導電性)の連結ネジ56(連結部材) を雌ネジ孔54に固定してある。連結ネジ56は、頭部56aと頭部56aより小径の雄ネジ部56bとを有しており、雄ネジ部56bが雌ネジ孔54に螺合し、貫通孔60内に位置する頭部56aがズームカム環52の外周面に圧接している。図7に示すように頭部56aの表面と貫通孔60の表面の間には、前後方向(光軸方向と平行方向)の隙間及び(光軸を中心とする)周方向の隙間が存在する。しかしこれらの隙間は微少であるため、連結ネジ56の頭部56aがズーム操作環58の貫通孔60内に位置すると、頭部56aによってズームカム環52とズーム操作環58の前後方向(光軸方向と平行方向)及び周方向の相対回転は規制される。即ち、実質的に連結ネジ56はズームカム環52とズーム操作環58を連結しており、ズーム操作環58が光軸回りに回転するとズームカム環52とズーム操作環58は一緒に回転することになる。
さらに環状凹部59の底面の貫通孔60に対応する部位には貫通孔60よりも大きくかつ可撓性を有するシート状の絶縁性テープ62(絶縁要素)が貼着してある。紫外線を透過可能な(透光性を有する)絶縁性テープ62は略方形であり、その裏面(ズーム操作環58側の面)には接着面が形成してある。図5に示すように絶縁性テープ62は環状凹部59の底面(貫通孔60の周縁部)及び光硬化性接着剤61を覆うように環状凹部59の底面(及び光硬化性接着剤61)に貼着してある。絶縁性テープ62の裏面は接着面なので、絶縁性テープ62は環状凹部59の底面(貫通孔60の周縁部)及び光硬化性接着剤61に対して貼り付けることが可能である。そして絶縁性テープ62を環状凹部59の底面に貼り付けた後にズーム操作環58の外周面に紫外線を照射すると、紫外線が絶縁性テープ62を透過して光硬化性接着剤61に照射される。すると光硬化性接着剤61が硬化してズームカム環52、ズーム操作環58、及び絶縁性テープ62に接着するので、光硬化性接着剤61及び絶縁性テープ62がズーム操作環58に対して固定される。但し、絶縁性テープ62の接着面及び光硬化性接着剤61の接着力はそれほど大きくはないので、ある程度の大きさの力によって絶縁性テープ62をズーム操作環58及び光硬化性接着剤61から剥がしかつ光硬化性接着剤61をズーム操作環58から剥がすことが可能である。
しかし交換式レンズ鏡筒43は貫通孔60に充填した密着性絶縁材である光硬化性接着剤61が貫通孔60の軸線方向に見たときに連結ネジ56全体を外周側から囲む部分を有しており、さらに外側から光硬化性接着剤61に貼着した絶縁性テープ62が、貫通孔60の軸線方向に見たときに該貫通孔60、連結ネジ56及び光硬化性接着剤61を覆っている。即ち、ズーム操作環58とは異なる絶縁要素である光硬化性接着剤61及び絶縁性テープ62が、ズーム操作環58に形成した貫通孔60の外側の端部を覆って(電気的に)封止している。
従って外部からの静電気がズーム操作環58に流れても、この静電気が導電性の連結ネジ56に流れるおそれは極めて小さいので、交換式レンズ鏡筒43内部の電子部品が静電破壊又は静電気によって故障するおそれを抑制できる。
さらに光硬化性接着剤61が貫通孔60の外側(環状凹部59の底面の外周側)に出っ張っておらずかつ絶縁性テープ62が薄肉なので、絶縁性テープ62は環状凹部59の底面から外周側に殆ど盛り上がらない。そのためゴム環64をズーム操作環58に装着したときに、ゴム環64の一部(絶縁性テープ62と対応する部位)がゴム環64のその他の部位と比べて外周側に出っ張ることはない。
しかもズーム操作環58(絶縁性部材)を大型化する必要がないので、交換式レンズ鏡筒43の設計の自由度は低下しない。さらに交換式レンズ鏡筒43の内部に接地構造(例えば制御基板CB1、CB2に設ける接地パターンなど)を設ける必要もない。
さらにズーム操作環58が貫通孔60を備えているので、連結ネジ56のズームカム環52(雌ネジ孔54)に対する取付作業をズーム操作環58のズームカム環52に対する組み付け後に行うことが可能となっている。そのため交換式レンズ鏡筒43の組み立て性が良好である。
しかし図2に示すように樹脂部材15の貫通孔16に充填した密着性絶縁材である光硬化性接着剤38が貫通孔16の軸線方向に見たときに固定用ネジ36全体を外周側から囲む部分を有しており、さらに外側から光硬化性接着剤38に貼着した絶縁性テープ41が、貫通孔16の軸線方向に見たときに該貫通孔16、固定用ネジ36及び光硬化性接着剤38を覆っている。即ち、樹脂部材15とは異なる絶縁要素である光硬化性接着剤38及び絶縁性テープ41が、樹脂部材15に形成した貫通孔16の外側の端部を覆って(電気的に)封止している。さらに図3に示すように樹脂部材15の貫通孔17の第一凹部17aに塗布した密着性絶縁材である光硬化性接着剤39は、貫通孔17の軸線方向に見たときに固定用ネジ37全体を外周側から囲む環状形状をしており、さらに外側から光硬化性接着剤39に貼着した絶縁性テープ42が、上記軸線方向に見たときに第一凹部17aを 含む貫通孔17及び光硬化性接着剤39を覆っている。即ち、樹脂部材15とは異なる絶 縁要素である光硬化性接着剤39及び絶縁性テープ42が、樹脂部材15に形成した貫通 孔17の外側の端部を覆って(電気的に)封止している。
従って外部からの静電気が樹脂部材15に流れても、この静電気が導電性の固定用ネジ36、37に流れるおそれは極めて小さいので、カメラボディ10内部の電子部品が静電破壊又は静電気によって故障するおそれを抑制できる。
さらに光硬化性接着剤38、39が貫通孔16の外側(樹脂部材15の外周面の外周側)と第一凹部17aの外周側に出っ張っておらずかつ絶縁性テープ41、42が薄肉なので、絶縁性テープ41、42は樹脂部材15の外周面から外周側に殆ど盛り上がらない。そのため人工皮革20を樹脂部材15に装着したときに、人工皮革20の一部(絶縁性テープ41、42と対応する部位)が人工皮革20のその他の部位と比べて外周側に出っ張ることはない。
しかも樹脂部材15(絶縁性部材)を大型化する必要がないので、カメラボディ10の設計の自由度は低下しない。さらにカメラボディ10の内部に接地構造(例えば上記制御基板に設ける接地パターンなど)を設ける必要もない。
さらに光硬化性接着剤39と絶縁性テープ42による封止構造は(光硬化性接着剤38と絶縁性テープ41による封止構造と比べて)、光硬化性接着剤39及び絶縁性テープ42を樹脂部材15から剥がし易いので、カメラボディ10の故障時等にカメラボディ10を分解する(固定用ネジ37を雌ネジ孔14a及び小径孔17cから抜き取る)のが容易である。また当該封止構造は(光硬化性接着剤38と絶縁性テープ41による封止構造と比べて)、硬化する前の光硬化性接着剤39が小径孔17cに侵入するおそれがより小さく、しかも光硬化性接着剤39の樹脂部材15に対する塗布作業をより容易に行うことが可能である。
さらに図9に示すように、絶縁性部材の貫通孔の軸線方向に見たときに該貫通孔の範囲内に連結部材の一部のみが位置するようにしてもよい。なお図9の絶縁性部材の貫通孔は 連結部材を挿入させる為のものではなく、別の目的で使用するための孔(種々の設計上の理由によって必要となった孔)である。即ち図9の変形例では、導電性部材に連結部材を接続した後に絶縁性部材を導電性部材の外側に被せている。
図8、図9の変形例の場合も、絶縁性部材の貫通孔の内面に密着させる光硬化性接着剤 のような密着性絶縁材(絶縁要素)は図示状態のように貫通孔全体に充填してもよいし、又は、該貫通孔の内周面に密着する環状形状のものであってもよく、いずれの場合も絶縁性部材の外側から密着性絶縁材に絶縁性シートを貼着する。これら図8、図9の変形例の場合も、密着性絶縁材と絶縁性シートによって、静電気が貫通孔を介して導電性の連結部材に流れるのを抑制できる。
11 ボディケース(筐体)
11a グリップ部
12 金属板(導電性部材)
13 14 円形凸部
13a 14a 雌ネジ孔
15 樹脂部材(絶縁性部材)
16 貫通孔
16a 凹部
16b 小径孔
17 貫通孔
17a 第一凹部
17b 第二凹部
17c 小径孔
20 人工皮革(外装部材)(絶縁性部材)
22 開口孔
23 ボディ側マウント環
24 ボディ側マウント面
25 ボディ側バヨネット爪
26 ロックピン
27 ロック解除ボタン
28 操作ダイヤル
29 中間支持板
29a 中央矩形孔
30 撮像素子(光学素子)
31 接点ピン
33 フレキシブルプリント基板
34 凸部逃げ孔
36 37 固定用ネジ(連結部材)
36a 37a 頭部
36b 37b 雄ネジ部
38 39 光硬化性接着剤(絶縁要素)
41 42 絶縁性テープ(絶縁要素)
43 交換式レンズ鏡筒(電子機器)(電子撮像装置)
44 前部固定環(筐体)
45 後部固定環(筐体)
46 直進案内環
47 マウント環
48 1群支持部材
49 2群支持部材
50 3群支持部材
51 ズーム抵抗板
52 ズームカム環(導電性部材)
53 カム溝
54 雌ネジ孔
56 連結ネジ(連結部材)
56a 頭部
56b 雄ネジ部
58 ズーム操作環(外装部材)(絶縁性部材)
59 環状凹部
60 貫通孔
61 光硬化性接着剤(絶縁要素)
62 絶縁性テープ(絶縁要素)
64 ゴム環
CB1 CB2 制御基板
FPB1 フレキシブルプリント基板
L1 第1レンズ群(光学素子)
L2 第2レンズ群(光学素子)
L3 第3レンズ群(光学素子)
Claims (12)
- 電子部品を内蔵したケースの少なくとも一部又は該ケースに設けた外装部材の少なくとも一部を構成する絶縁性部材と、
該絶縁性部材に対して上記ケースの内部側から対向しかつ上記電子部品と導通する導電性部材と、
上記絶縁性部材に形成した、該絶縁性部材の外側空間と上記導電性部材側の空間とを連通する貫通孔と、
上記貫通孔の軸線方向に見たときに該貫通孔の範囲内に少なくとも一部が位置する、上記導電性部材に接続した導電性の接続部材と、
上記貫通孔の内面に密着する環状部を有する密着性絶縁材と、
上記密着性絶縁材に貼着した、上記軸線方向に見たときに上記接続部材及び上記密着性絶縁材を覆う絶縁性シートと、
を備えることを特徴とする光学機器。 - 請求項1記載の光学機器において、
上記接続部材が、
上記貫通孔に挿入した、上記絶縁性部材と上記導電性部材を連結するための導電性の連結部材である光学機器。 - 請求項1または2記載の光学機器において、
上記密着性絶縁材が、硬化前は粘性流体からなり硬化後は接着力を発揮する光学機器。 - 請求項1から3のいずれか1項記載の光学機器において、
上記貫通孔が、
上記絶縁性部材の外面に形成した凹部と、
該凹部の底面から上記導電性部材側に延びる、該凹部より小径の小径孔と、
を有する光学機器。 - 請求項4記載の光学機器において、
上記接続部材が上記凹部及び上記小径孔の内部に位置し、
上記密着性絶縁材を、上記凹部の上記接続部材が占有する空間を除いた部分全体に充填し、
上記絶縁性シートを上記絶縁性部材の外面に被せた光学機器。 - 請求項4記載の光学機器において、
上記接続部材が上記凹部及び上記小径孔の内部に位置し、
上記密着性絶縁材を、上記貫通孔の軸線方向に見たときに上記接続部材全体を外周側から囲む環状をなすように上記凹部の上記底面に塗布した光学機器。 - 請求項1から6のいずれか1項記載の光学機器において、
上記密着性絶縁材が接着剤であり、
上記絶縁性シートが接着性を有するテープである光学機器。 - 請求項7記載の光学機器において、
上記絶縁性シートが透光性であり、
上記密着性絶縁材が光硬化性接着剤である光学機器。 - 請求項1から8のいずれか1項記載の光学機器において、
上記ケースが、撮影レンズを内蔵したレンズ鏡筒の筒状ケースであり、
上記外装部材が、上記筒状ケースに回転可能に支持した、上記撮影レンズを光軸に沿って移動させるための回転操作環であり、
上記回転操作環の少なくとも一部を上記絶縁性部材によって構成した光学機器。 - 請求項9記載の光学機器において、
上記回転操作環の外周面に、上記絶縁性シートを覆う環状の弾性部材を着脱可能に被せた光学機器。 - 請求項1から8のいずれか1項記載の光学機器において、
上記ケースが、カメラボディの外形を構成するボディケースであり、
上記ボディケースの少なくとも一部を上記絶縁性部材によって構成した光学機器。 - 請求項1から8のいずれか1項記載の光学機器において、
上記ケースが、携帯端末の外形を構成する携帯端末ケースであり、
上記携帯端末ケースの少なくとも一部を上記絶縁性部材によって構成した光学機器。
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