JP2017215162A - ガス流路構造および流量センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】流量負荷を増加させることなく、ガス流の脈動を軽減することのできるガス流路構造、および、ガス流の脈動による影響を受けることなく、高い精度で流量測定を行うことのできる小型の流量センサを提供することを目的とする。【解決手段】ガスポンプによって供給されるガス流の脈動軽減機能を有するガス流路構造であって、可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室と、当該第1室と当該第2室とを連通させる連通路とによって構成された、当該第1室および当該第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路を有する。流量センサは、上記ガス流路構造を具備してなる。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス流路構造および流量センサに関する。
近年、半導体製造プロセス技術を利用して、これに機械加工技術や材料技術などを組み合わせることによって、基板上に三次元的な微細構造を有するシステムを実現するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術が、各種センサやポンプなどのデバイスの小型化、軽量化のために広く用いられている。例えば、特許文献1には、MEMSセンサーチップを表面実装型のパッケージに収納し、気体や液体の流量を検出することができる流量センサが記載されている。
而して、例えばダイヤフラムポンプなどのガスポンプにより供給されるガス流は、脈動を伴ういわゆる脈動流であって、供給されるガスの流量は、一定ではなく、例えば連続したサインカーブに従った流量変動を生ずる。従って、ガスポンプにより供給されるガス流の流量測定にあっては、ガス流の脈動を軽減させて安定した流量のガスが流量センサ素子に供給されることが必要とされる。
一般に、ガス流等における脈動を低減させる方法としては、例えばガス流路をオリフィスで絞ることにより脈動を低減させる方法や、例えばガス流路にバッファ(緩衝部)を形成することにより脈動を低減させる方法などが知られている。
しかしながら、流量センサ内に形成されるガス流路構造において、ガス流の脈動を軽減させるための手段としてオリフィスを用いた場合には、流量負荷が大きくなり、使用用途が限られてしまう、といった問題がある。
一方、ガス流の脈動を軽減させるための手段としてガス流路にバッファを形成した場合には、ガス流路が大きくなり、流量センサを小型のものとして構成することが困難となる、という問題がある。
特開2011−209130号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、流量負荷を増加させることなく、ガス流の脈動を軽減することのできるガス流路構造、および、ガス流の脈動による影響を受けることなく、高い精度で流量測定を行うことのできる小型の流量センサを提供することを目的とする。
本発明のガス流路構造は、ガスポンプによって供給されるガス流の脈動軽減機能を有するガス流路構造であって、
可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室と、当該第1室と当該第2室とを連通させる連通路とによって構成された、当該第1室および当該第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路を有することを特徴とする。
本発明のガス流路構造においては、前記第1室および前記第2室の一方または両方が、前記可撓性隔膜の面方向に並ぶ複数のガス流過室に区画されており、各々のガス流過室は、順次にガスが流通されるよう連通状態とされた構成とされていることが好ましい。
本発明の流量センサは、ガスポンプによって供給されるガス流の脈動軽減機能を有する流量センサであって、
ガス導入部およびガス排出部を有する筐体を備えており、当該筐体の内部に、前記ガス導入部から前記ガス排出部に至るガス流路を形成するガス流路形成部材と、当該ガス流路に流通されるガスの流量検出手段とが配置されており、
前記ガス流路形成部材は、可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室と、当該第1室および当該第2室の両者を連通させる連通路とによって構成された、当該第1室および当該第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路を形成するものであることを特徴とする。
本発明の流量センサにおいては、前記ガス流路形成部材によって形成される前記第1室および前記第2室の一方または両方が、前記可撓性隔膜の面方向に並ぶ複数のガス流過室に区画されており、各々のガス流過室は、順次にガスが流通されるよう連通状態とされた構成とされていることが好ましい。
また、本発明の流量センサにおいては、前記流量検出手段が、MEMS式フローセンサ素子を備えた構成とされていることが好ましい。
本発明のガス流路構造によれば、ガス流の脈動に起因する第1室内を流通されるガスの圧力と、第2室内を流通されるガスの圧力との圧力差に応じて可撓性隔膜が弾性的に変形することにより、第1室および第2室の両者の圧力が均等化されるため、流量負荷を増大させることなく、ガスポンプによって供給されるガスのガス流における脈動を軽減することができる。
従って、このようなガス流路構造を具えた本発明の流量センサによれば、ガス流の脈動による影響を受けることなく、高い精度で流量測定を行うことができる。また、流量センサ内に形成されるガス流路を大きくする必要がないので、流量センサ自体を小型のものとして構成することができる。
本発明のガス流路構造を具備するガス流路構造体の一例を概略的に示す断面図である。 図1に示すガス流路構造体にガスが供給された状態の一例を示す図である。 本発明のガス流路構造を具備する流量センサの一例における構成を示す外観図である。 図3におけるA−A線断面図である。 図3におけるB−B線断面図である。 図3におけるC−C線断面図である。 図3に示す流量センサにおけるガス流路形成部材の構成を示す図であって、(a)下面図、(b)上面図である。 実験例1に係る脈動測定システムの構成を概略的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔ガス流路構造〕
本発明のガス流路構造は、ガスポンプによって供給されるガスの脈動軽減機能を有するものでであって、可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室と、当該第1室と当該第2室とを連通させる連通路とによって構成された、当該第1室および当該第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路を有する。
本発明のガス流路構造においては、少なくとも第1室および第2室を区画する可撓性隔膜がガス圧力によって弾性的に変形するよう構成されていればよいが、第1室および第2室を画成する壁も可撓性材料により構成されていることが好ましい。
可撓性隔膜は、例えば、JIS−K6253に準じて測定したデュロメータA硬度が40以下であるゴム材料により構成されていることが好ましい。このようなゴム材料の具体例としては、例えばEPDMやシリコーンゴムなどを挙げることができる。
また、可撓性隔膜の厚みは、例えば0.3mm以下であることが好ましい。
可撓性隔膜がこのような構成とされていることにより、可撓性隔膜を流通されるガス流の脈動(圧力変動)に追従させて弾性的に変形させることができるため、所期の脈動軽減機能を確実に得ることができる。
ガス流路を構成する第1室および第2室は、容積が互いに同一の大きさとされていても、異なる大きさとされていても、いずれであってもよいが、第1室の容積と第2室の容積の和(ガス流路の全容積)が、使用されるガスポンプの1周期あたりの引き込み量(押込み量)以上の大きさとされていることが望ましい。これにより、所期の脈動軽減効果を確実に得ることができる。
本発明のガス流路構造においては、可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室のいわば2つのガス流過室を有していれば、ガスポンプによって供給されるガス流の脈動軽減効果を得ることができるが、第1室および第2室の一方または両方が、例えば、可撓性隔膜の面方向に並ぶ複数のガス流過室に区画されており、各々のガス流過室は、順次にガスが流通されるよう連通状態とされていることが好ましい。このような構成のものにおいて、各々のガス流過室の大きさは、特に限定されるものではなく、また、ガス流過室の配置も目的に応じて適宜に変更することができる。
本発明のガス流路構造において、第1室および第2室を連通させる連通路は、第1室および第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路が形成されるよう構成されていればよい。具体的には、連通路は、可撓性隔膜に当該可撓性隔膜の厚み方向に貫通して延びる連通孔を形成することにより、あるいは、第1室および第2室を画成する壁に貫通孔を形成して第1室および第2室を配管接続することにより形成することができる。
また、本発明のガス流路構造においては、各々可撓性隔膜により区画された3つ以上のガス流過室が可撓性隔膜の厚み方向に積層された多層構造とされていてもよい。
さらにまた、本発明のガス流路構造においては、ガスポンプは、ガス流路の入口を構成するガス導入部およびガス流路の出口を構成するガス排出部のいずれに接続されていてもよい。
図1は、本発明のガス流路構造を具備するガス流路構造体の一例を概略的に示す断面図である。
このガス流路構造体10は、筐体11の内部空間が可撓性隔膜15によって区画されて形成された例えば互いに同一の大きさの容積を有する第1室S1および第2室S2の2つのガス流過室を有している。図1における12はガス導入部、13はガス排出部である。第1室S1および第2室S2は、可撓性隔膜15に形成された連通孔16により連通されており、これにより、第1室S1および第2室S2の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路が形成されている(図1における白抜きの矢印はガスの流通方向を示す)。連通孔16は、第1室S1内のガス流通方向下流側の位置に形成されている。
而して、例えばダイヤフラム式ポンプなどのガスポンプにより供給されるガス流は脈動を伴ういわば脈動流であるところ、このガス流路構造体10においては、ガス流の脈動に起因する、第1室S1内を流通されるガスのガス圧力P1と、第2室S2内を流通されるガスのガス圧力P2(<P1)との圧力差に応じて、図2に示すように、可撓性隔膜15が弾性的に変形して第1室S1および第2室S2の容積が相互に経時的に変化する。この第1室S1の容積および第2室S2の容積の相互の経時的な変化によって、第1室S1および第2室S2の両者の圧力Pが均等化されるため、ガスポンプによって供給されるガス流の脈動が軽減される。
図3は、本発明のガス流路構造を備えた流量センサの一例における構成を示す外観図である。図4は、図3におけるA−A線断面図、図5は、図3におけるB−B線断面図、図6は、図3におけるC−C線断面図である。以下においては、便宜上、図3における上下方向を「高さ方向」、図3における左右方向を「横方向」、図5における上下方向を「縦方向」というものとする。
この流量センサ20は、ガス流路形成部材30および当該ガス流路形成部材30を介して供給されるガスの流量検出手段40が筐体21内に配置されて構成されている。
筐体21は、上方が開口する矩形箱状のケーシング本体22と、ケーシング本体22に係合されて装着されることにより内部に密閉空間を形成するカバー部材25とにより構成されている。
ケーシング本体22には、管状のガス導入用ニップル部23aおよび管状のガス排出用ニップル部24aが互いに近接した位置において同方向(下方向)に延びるよう並んで形成されており、これにより、ガス導入部23およびガス排出部24が形成されている。
カバー部材25における上壁の内面には、後述するガス流路形成部材30におけるガス流過室形成空間部に対応する所定領域を囲んで凹部を形成する突条26が形成されている。
流量検出手段40は、例えばMEMS式フローセンサ素子(熱式センサ素子)を備えた構成とされている。具体的には、流量検出手段40は、例えば、チップ状のセンサ素子41がケーシング本体22内に配置されたセンサ基板42上に実装されて構成されている。
センサ基板42上には、シート状パッキン45が配置されており、このシート状パッキン45を介して、ガス導入用開口51およびガス排出用開口52を有する中板50がセンサ基板42に沿って延びるよう配置されている。
シート状パッキン45には、センサ素子41に対応する位置に貫通孔が形成されていると共に、下面側にセンサ素子41の周囲を囲むリブ部46が形成されている。
また、シート状パッキン45の下面には、ケーシング本体22におけるガス導入用ニップル部23aおよび管状のガス排出用ニップル部24aと、中板50に形成されたガス導入用開口51およびガス排出用開口52とを気密に接続する筒状部(図示せず)が形成されている。
中板50は、シート状パッキン45と対接される下面が例えば平坦面とされており、上面には、後述するガス流路形成部材30におけるガス流過室形成空間部に対応する所定領域を囲んで凹部を形成する突条54が形成されている。ガス導入用開口51およびガス排出用開口52は、互いに異なる凹部に位置されている。
また、中板50には、ガス流路形成部材30によって形成されるガス導入部23からガス排出部24に至るガス流路に流れるガスの一部をセンサ素子41に供給するためのバイパス流路55が形成されている。バイパス流路55のガス入口56およびガス出口57は、互いに異なる凹部に形成されている。この例では、中板50におけるガス排出用開口52が形成された凹部と連通する凹部にバイパス流路55のガス出口57が形成されており、当該ガス出口57が形成された凹部と連通する凹部にバイパス流路55のガス入口56が形成されている。
この例のガス流路形成部材30は、図7に示すように、角筒状の基体31の内部空間が可撓性隔膜32によって上下に区画されており、さらに可撓性隔膜32の下方側の空間部(第1室形成用空間部S1´)および可撓性隔膜32の上方側の空間部(第2室形成用空間部S2´)の各々が区画壁35によって複数のガス流過室形成用空間部Sa〜Siに区画されている。
ガス流路形成部材30の構成について具体的に説明すると、第1室形成用空間部S1´は、図7(a)に示すように、4つのガス流過室形成用空間部Sa,Sg,Sh,Siに区画されている。中板50におけるガス導入用開口51が形成された凹部に対応する第1ガス流過室形成用空間部Saは、四周が囲まれて他の3つのガス流過室形成用空間部Sg,Sh,Siとは隔離された状態とされている。他の3つのガス流路室形成用空間部Sg,Sh,Siは連通状態とされている。一方、第2室形成用空間部S2´は、図7(b)に示すように、第1室形成用空間部S1´における複数のガス流過室形成用空間部の配置パターンに対応した5つのガス流過室形成用空間部Sb〜Sfに区画されており、各々のガス流過室形成用空間部Sb〜Sfは連通状態とされている。そして、可撓性隔膜32における、第1ガス流過室形成用空間部Saを画成する部分、および、第1ガス流過室形成用空間部Saに縦方向に隣接するガス流過室形成用空間部Sgを画成する部分には、可撓性隔膜32の厚み方向に貫通して延びる連通孔36a,36bが形成されており、これにより、第1室形成用空間部S1´と第2室形成用空間部S2´とを連通させる連通路が形成されている。
ガス流路形成部材30は、基体31における下方側開口縁部および区画壁35の下端縁部が中板50における突条54間に形成された溝に嵌合されると共に、基体31における上方側開口縁部および区画壁35の上端縁部がカバー部材25における突条26間に形成された溝に嵌合された状態で、カバー部材25と中板50とによって挟圧されて保持されている。これにより、ガス流路形成部材30の下方側開口および上方側開口が中板50およびカバー部材25の上壁によって気密に閉塞されて複数のガス流過室C1〜C9が形成されると共に、ガス導入部23から各々のガス流過室C1〜C9に順次にガスが流通されてガス排出部24に至る一の連続したガス流路が形成される。この例においては、各々のガス流過室C1〜C9の容積は、例えば互いに異なる大きさとされている。
2つのガス流過室を連通させるための連通用開口は、その開口面積の、当該2つのガス流過室が互いに対向する領域の面積に対する比(開口比)が例えば10%〜30%となる大きさの範囲内とされていることが好ましい。このような構成とされていることにより、流量センサ内での流量負荷を軽減することができる。
このガス流路形成部材30は、デュロメータA硬度が40以下であるゴム材料により構成されており、基体31、可撓性隔膜32および区画壁35が一体的に形成されている。
可撓性隔膜32の厚みは、上述したように、例えば0.3mm以下であることが好ましい。また、区画壁35の厚みは、例えば0.6mm以下とされていることが好ましい。
上記の流量センサ20は、例えば、縦方向の寸法が約15mm、横方向の寸法が約14mm、高さ方向の寸法が約10mm程度の小型のものとして構成することができる。
上記の流量センサ20は、ガスポンプがガス導入部23に配管接続されて用いられても、ガス排出部24に配管接続されて用いられても、いずれであってもよい。
而して、上記の流量センサ20においては、ガスポンプによって供給されるガスは、ガス導入部23から第1ガス流過室C1に流入する。第1ガス流過室C1に流入したガスは、可撓性隔膜32に形成された連通孔36aを介して第2ガス流過室C2に流入し、可撓性隔膜32の上方側に位置される第2室S2における第2ガス流過室C2、第3ガス流過室C3、第4ガス流過室C4、第5ガス流過室C5および第6ガス流過室C6を順次に流通する。第6ガス流過室C6に流入したガスは、可撓性隔膜32に形成された連通孔36bを介して、可撓性隔膜32の下方側に位置される第1室S1における第7ガス流過室C7に流入する。第7ガス流過室C7に流入したガスは、連通口を介して第8ガス流過室C8に流入すると共に一部のガスがバイパス流路55のガス入口56に流入し、センサ素子41によってガス流量が検出される。バイパス流路55に流入したガスは、センサ素子41の表面に沿って流通し、バイパス流路55のガス出口57から第8ガス流過室C8に流入する。第8ガス流過室C8に流入したガスは、第9ガス流過室C9に形成されたガス排出用開口52を介してガス排出部13より排出される。
而して、ガスポンプから供給されるガス流は脈動を伴ういわば脈動流であるところ、上記の流量センサ20においては、各々のガス流過室C1〜C9内を流通されるガスのガス圧力差に応じて、隣接するガス流過室を区画する可撓性隔膜32および区画壁35が弾性的に変形して各々のガス流過室C1〜C9の容積が相互に経時的に変化する。従って、上記の流量センサ20によれば、複数のガス流過室C1〜C9の各々の容積の相互の経時的変化によって、すべてのガス流過室C1〜C9の圧力が均等化されるため、流量負荷を増大させることなく、ガスポンプによって供給されるガス流の脈動を軽減することができ、ガス流量を安定して、しかも高い精度で測定することができる。また、流量センサ20内に形成されるガス流路を大きくする必要がないので、流量センサ20自体を小型のものとして構成することができる。
また、上記の流量センサ20においては、センサ素子41が中板50の下面側に位置されており、ガスがバイパス流路55を介して供給される構成とされている。このため、センサ素子41がガス流路を流通される主となるガス流に直接的に曝されないので、センサ素子41の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
〔ガス流路構造体の作製例1〕
図3に示す流量センサにおけるガス流路形成部材(30)が、当該ガス流路形成部材(30)の上方側開口および下方側開口が気密に閉塞されるよう、筐体内に収容されてなるガス流路構造体(以下、「ガス流路構造体A」という。)を作製した。ガス流路構造体60におけるガス流路形成部材(30)の構成を以下に示す。なお、ガス流路構造体60における筐体には、ガス導入用ニップル部を第1ガス流過室に連通するよう設け、ガス排出用ニップル部を第9ガス流過室に連通するよう設けた。
〔ガス流路形成部材(30)〕
材質:シリコーンゴム、デュロメータA硬度:30
寸法:5.7mm×11.4mm×10.2mm(縦方向×横方向×高さ方向)
2層構造、形成されるガス流過室の数:9つ
可撓性隔膜(32)の厚み:0.3mm
区画壁(35)の厚み:0.6mm
連通孔(36a,36b)の開口径:φ2mm
ガス流過室を連通させる連通用開口の開口比:19〜26%の範囲内
形成されるガス流過室(ガス流路)の総容積:約0.4cc(ガスポンプの1周期あたりのガスの引き込み量との差:0.2cc(最大))
各ガス流過室の容積:0.03〜0.06ccの範囲内
〔ガス流路構造体の作製例2〕
図1に示す構成に従って、筐体の内部空間が可撓性隔膜によって第1室および第2室の2つのガス流過室に区画され、可撓性隔膜に第1室と第2室を連通させる連通孔が形成されてなるガス流路構造体(以下、「ガス流路構造体B」という。)を作製した。可撓性隔膜の材質は、シリコーンゴム(デュロメータA硬度:30)であり、厚みは0.3mmである。第1室と第2室は、容積が互いに同一の大きさであって、第1室と第2室の総容積は、約0.4ccである。
<実験例1>
上記において作製したガス流路構造体Aを用い、図8に示すようなガス流の脈動測定システムを構築した。図8において、61は流量調整用のニードルバルブ、62はガスポンプ、60はガス流路構造体A、63は圧力計、64はオシロスコープである。ガスポンプ62としては、1周期あたりのガスの引き込み量(押込み量)が約0.2ccであるダイヤフラム式モータポンプを用いた。
この脈動測定システムにおいて、常温常圧環境下にて空気を500cc/minの流量で流通させたときの、ガス流量構造体Aから排出されるガス流の脈動の程度を調べたところ、上記の脈動測定システムにおいて、ガス流路構造体Aを設けない場合におけるオシロスコープ(64)に出力された電圧波形における電圧値のPeak−Peak(最大値と最小値との差)の大きさに対して、電圧値のPeak−Peak(最大値と最小値との差)の大きさを約30〜35%程度低減することができることが確認された。
<実験例2>
ガス流路構造体Aに代えて、ガス流路構造体Bを用いたことの他は実験例1と同様にして、ガス流量構造体Bから排出されるガス流の脈動の程度を調べたところ、ガス流路構造体Aを設けない場合における電圧値のPeak−Peak(最大値と最小値との差)の大きさに対して、電圧値のPeak−Peak(最大値と最小値との差)の大きさを約20〜60%程度低減することができることが確認された。
<参考実験例1>
ガス流路構造体Aに代えて、容積が10ccであるバッファをガス流路に設けたことの他は、実験例1と同様にして、ガス流の脈動の程度を調べたところ、ガス流路構造体Aを設けない場合における電圧値のPeak−Peak(最大値と最小値との差)の大きさに対して、電圧値のPeak−Peak(最大値と最小値との差)の大きさを約30%程度低減することができることが確認された。
以上の結果に示されるように、実験例1に係るガス流路構造体Aによれば、小型のものでありながら、参考実験例1に係る容積比が10倍のバッファを用いた場合と同等以上の脈動軽減効果を安定して得ることができることが確認された。
また、実験例2の結果から明らかなように、少なくとも2つのガス流過室を備えたガス流路構造体であれば、ガス流の脈動軽減効果が得られることが確認された。
10 ガス流路構造体
11 筐体
12 ガス導入部
13 ガス排出部
15 可撓性隔膜
16 連通孔
20 流量センサ
21 筐体
22 ケーシング本体
23a ガス導入用ニップル部
23 ガス導入部
24a ガス排出用ニップル部
24 ガス排出部
25 カバー部材
26 突条
30 ガス流路形成部材
31 基体
32 隔膜
35 区画壁
36a 連通孔
36b 連通孔
40 流量検出手段
41 センサ素子
42 センサ基板
45 シート状パッキン
46 リブ部
50 中板
51 ガス導入用開口
52 ガス排出用開口
54 突条
55 バイパス流路
56 ガス入口
57 ガス出口
60 ガス流路構造体
61 ニードルバルブ
62 ガスポンプ
63 圧力計
64 オシロスコープ
C1〜C9 ガス流過室
S1 第1室
S1´ 第1室形成用空間部
S2 第2室
S2´ 第2室形成用空間部
Sa〜Si ガス流過室形成用空間部

Claims (5)

  1. ガスポンプによって供給されるガス流の脈動軽減機能を有するガス流路構造であって、
    可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室と、当該第1室と当該第2室とを連通させる連通路とによって構成された、当該第1室および当該第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路を有することを特徴とするガス流路構造。
  2. 前記第1室および前記第2室の一方または両方が、前記可撓性隔膜の面方向に並ぶ複数のガス流過室に区画されており、各々のガス流過室は、順次にガスが流通されるよう連通状態とされていることを特徴とする請求項1に記載のガス流路構造。
  3. ガスポンプによって供給されるガス流の脈動軽減機能を有する流量センサであって、
    ガス導入部およびガス排出部を有する筐体を備えており、当該筐体の内部に、前記ガス導入部から前記ガス排出部に至るガス流路を形成するガス流路形成部材と、当該ガス流路に流通されるガスの流量検出手段とが配置されており、
    前記ガス流路形成部材は、可撓性隔膜によって区画された第1室および第2室と、当該第1室および当該第2室の両者を連通させる連通路とによって構成された、当該第1室および当該第2室の各々に順次にガスが流通される一の連続したガス流路を形成するものであることを特徴とする流量センサ。
  4. 前記ガス流路形成部材によって形成される前記第1室および前記第2室の一方または両方が、前記可撓性隔膜の面方向に並ぶ複数のガス流過室に区画されており、各々のガス流過室は、順次にガスが流通されるよう連通状態とされていることを特徴とする請求項3に記載の流量センサ。
  5. 前記流量検出手段が、MEMS式フローセンサ素子を備えていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の流量センサ。
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CN108775934A (zh) * 2018-07-20 2018-11-09 山东大学 基于amfd算法的数字化燃气流量间接计量方法
CN108801373A (zh) * 2018-07-20 2018-11-13 山东大学 基于气体压力波形积分周期提取算法的燃气流量间接计量方法

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