JP2017215013A - 軸受構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラケットに対して防振部材を容易に固定することができ、生産効率を高めることができる軸受構造体を提供する。
【解決手段】推進軸1(軸部材)を軸回りに回転自在に支持する軸受構造体10であって、推進軸1に外嵌される軸受20と、軸受20に外嵌される防振部材30と、防振部材30に外嵌されるブラケット40と、を備えている。防振部材30の外周面には、推進軸1の軸方向に延びている溝部35が形成され、ブラケット40の内周面には、推進軸1の軸方向に延びている突起部45が形成されている。溝部35および突起部45の少なくとも一方は、推進軸1の軸方向の一方から他方に向かうに従って拡幅されており、溝部35に突起部45が圧入されることで、防振部材30とブラケット40とが結合されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸部材を軸回りに回転自在に支持する軸受構造体に関する。
一般的に、後輪駆動または四輪駆動の自動車では、車体前部に搭載された変速装置からの動力を、車体下部に配置された推進軸(プロペラシャフト)を介して、左右の後輪の間に設けられた終減速装置に伝達している。
推進軸は、曲げ共振点を実用域外へ設定する場合に、推進軸を軸方向に二分割あるいは三分割することが多く、それに伴って自在継手や鋼管の数も増加する。
そして、中間の自在継手の近傍には、推進軸を車体側へ保持させるための軸受構造体が配置されており、この軸受構造体によって推進軸が車体下部に回転自在に支持されている。
軸受構造体は、推進軸に外嵌される軸受と、軸受に外嵌された防振部材と、防振部材に外嵌されるブラケットと、を備えており、ブラケットが車体下部に取り付けられる。
従来の軸受構造体としては、ブラケットの円環部に防振部材の外環を嵌合させる構造が広く用いられているが、円環部の内径と外環の外径をプレス成型で高精度に成型することが必要で生産性が高くなかった。
このような課題に対する技術として、防振部材に設けた係止片を折り曲げてブラケットに係止させることで、ブラケットに対して防振部材を結合しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の軸受構造体としては、ブラケットに防振部材を組み付けたときに、防振部材の係止部が弾性変形して、係止部がブラケットに係止されることで、ブラケットに対して防振部材を結合しているものがある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3963502号公報 特表2007−521450号公報
本発明は、防振部材とブラケットとを容易に結合することができ、生産効率を高めることができる軸受構造体を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、軸部材を軸回りに回転自在に支持する軸受構造体であって、前記軸部材に外嵌される軸受と、前記軸受に外嵌される防振部材と、前記防振部材に外嵌されるブラケットと、を備えている。前記防振部材の外周面には、前記軸部材の軸方向に延びている溝部が形成され、前記ブラケットの内周面には、前記軸部材の軸方向に延びている突起部が形成されている。前記溝部および前記突起部の少なくとも一方は、前記軸部材の軸方向の一方から他方に向かうに従って拡幅されており、前記溝部に前記突起部が圧入されることで、前記防振部材と前記ブラケットとが結合されている。
本発明の軸受構造体では、ブラケットに防振部材を挿入するときに、ブラケットの突起部に対して防振部材の溝部を軸方向の一方側から嵌め合わせて行くと、溝部に突起部が入り込んで行くに従って、溝部内の両側面に突起部の両側面が押し付けられる。そして、溝部の両側面が突起部によって外方に向けて押されることで、防振部材の外周面がブラケットの内周面に押し付けられる。これにより、ブラケットと防振部材との嵌合部を高精度に成型しなくても、ブラケットと防振部材とを確実に嵌合させることが可能となり、嵌合作業もスムーズに行うことができる。
したがって、本発明の軸受構造体では、ブラケットに対して防振部材を容易に結合することができるため、軸受構造体の生産効率を高めることができる。
また、防振部材の溝部とブラケットの突起部との接触部位に生じる摩擦抵抗によって、ブラケットに対して防振部材を確実に結合することができる。
本発明の軸受構造体では、ブラケットの内径よりも防振部材の外径を小さく形成しておき、ブラケットに防振部材を挿入したときに、溝部に突起部が入り込んで行くに従って、ブラケットに防振部材が圧着するように構成することができる。
前記した軸受構造体において、前記防振部材は、前記軸受に外嵌される内環と、前記内環の外周面を取り囲んでいる外環と、前記内環と前記外環との間に介設される弾性体と、を有している。そして、前記溝部は、前記外環の一部が径方向の内側に向けて窪んだ部位であることが好ましい。この構成では、外環の厚さを抑えつつ、外環に溝部を形成することができる。
前記した軸受構造体において、前記ブラケットがアルミニウム合金製や樹脂製である場合には、ブラケットを軽量化することができる。
なお、本発明の軸受構造体では、ブラケットに防振部材を挿入するときに、ブラケットと防振部材とが強く接触するのを防ぐことができるため、ブラケットにアルミニウム合金や樹脂を用いた場合でも、嵌合精度を高めなくても確実な嵌合体を得ることができる。
前記した軸受構造体において、前記防振部材と前記ブラケットとを前記軸部材の軸方向において係止させる係止手段を設けることで、ブラケットに対して防振部材をより確実に固定することが好ましい。
なお、前記係止手段が前記防振部材の開口縁部に設けられた係止片である場合には、前記係止片を前記防振部材の開口縁部に対して折り曲げて、前記係止片を前記ブラケットの開口縁部に引っ掛ける。
また、前記係止手段が前記防振部材から径方向に突出した係止部であり、前記係止部が前記防振部材の径方向に弾性変形する弾性部材である場合には、係止部を防振部材の径方向に収縮させた状態で、防振部材をブラケットに挿入することができる。そして、防振部材をブラケットに組み付けた状態では、係止部が復元することで、前記係止部を前記ブラケットに係止させることができる。
本発明の軸受構造体では、ブラケットに対して防振部材を容易に結合することができるため、軸受構造体の生産効率を高めることができる。また、本発明の軸受構造体では、ブラケットの内径よりも防振部材の外径を小さく形成し、ブラケットに防振部材を挿入するに従って、ブラケットに防振部材を圧着させることができるため、嵌合精度を高めなくても確実な嵌合体を得ることができる。
本発明の実施形態に係る軸受構造体および推進軸を示した全体構成図である。 本発明の実施形態に係る軸受構造体および推進軸を示した平面断面図である。 本発明の実施形態に係る防振部材およびブラケットを示した図で、(a)は防振部材とブラケットとを組み付ける前の状態の斜視図、(b)は防振部材とブラケットとを組み付けた状態の斜視図である。 本発明の実施形態に係る防振部材およびブラケットを示した図で、(a)は防振部材とブラケットとを組み付ける前の状態の平面図、(b)は溝部と突起部とを組み付ける途中の平面断面図、(c)は溝部と突起部とを組み付けた状態の平面断面図である。 本発明の実施形態に係る防振部材とブラケットとを組み付けた状態の軸断面図である。 本発明の他の実施形態のブラケットを示した図で、突起部の変形例を示した斜視図である。 本発明の他の実施形態において、係止片を設けた防振部材を示した図で、(a)は防振部材をブラケットに組み付ける前の状態の側面図、(b)は係止片を折り曲げる段階の側面図、(c)は防振部材をブラケットに組み付けた状態の側面図である。 本発明の他の実施形態において、係止部を設けた防振部材を示した図で、(a)は防振部材をブラケットに組み付ける前の状態の側面図、(b)は防振部材をブラケットに挿入した段階の側面図、(c)は防振部材をブラケットに組み付けた状態の側面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、本発明の軸受構造体を自動車の推進軸(プロペラシャフト)に用いた場合を例として説明する。
以下の説明では、最初に推進軸の全体構成を説明した後に、本実施形態の軸受構造体について詳細に説明する。
推進軸1(特許請求の範囲における「軸部材」)は、図1に示すように、車両の前後方向に延びている。推進軸1は、車体前部に搭載された変速装置(図示せず)からの動力を、左右の後輪の間に設けられた終減速装置(図示せず)に伝達させるものである。
推進軸1は、車両前方寄りの第一推進軸3と、車両後方寄りの第二推進軸4と、第一推進軸3と第二推進軸4とを連結する等速ジョイント6と、を備えている。推進軸1は、二つの推進軸3,4からなる2ピース構造(二分割構造)である。
また、推進軸1の軸方向の略中間部は、軸受構造体10によって車体下部に軸回りに回転自在に支持される。
第一推進軸3は、金属製の中空管である。第一推進軸3の前端部は、第一ジョイント5を介して変速装置(図示せず)に連結される。第一推進軸3の後端面には、等速ジョイント6に連結されるスタブシャフト3aが突設されている。
第一ジョイント5は十字軸ジョイントであり、変速装置と第一推進軸3とにそれぞれ取り付けられる。
第二推進軸4は、金属製の中空管である。第二推進軸4の前端部は、等速ジョイント6に連結される。第二推進軸4の後端部は、第二ジョイント7を介して終減速装置(図示せず)に連結される。
第二ジョイント7は十字軸ジョイントであり、終減速装置と第二推進軸4とにそれぞれ取り付けられる。
等速ジョイント6は、図2に示すように、第一推進軸3と第二推進軸4とを連結する摺動式のジョイントである。本実施形態の等速ジョイント6は、第二推進軸4に連結される外輪部材6aと、第一推進軸3のスタブシャフト3aに設けられた動力伝達部材6b(内輪部材)と、を備えている。このように、本実施形態の等速ジョイント6はトリポート型である。なお、等速ジョイントとしては、ダブルオフセット型やレブロ型等を用いることもできる。
さらに、第一推進軸3と第二推進軸4とを等速ジョイントによって連結することなく、第一ジョイント5および第二ジョイント7と同様な十字軸ジョイントを用いて、第一推進軸3と第二推進軸4とを連結してもよい。
外輪部材6aは、有底円筒状の金属製の部品である。外輪部材6aの底部には、第二推進軸4の前端部が接合されている。
外輪部材6aの前端開口部には、スタブシャフト3aが挿入されている。また、外輪部材6aの前端開口部とスタブシャフト3aとの隙間には、ゴム製のブーツ6gが設けられており、ブーツ6gによって外輪部材6a内が封止されている。
外輪部材6aの内周面には、回転軸に沿って三つの溝が形成されていて、動力伝達部材6bに設けられた三つのローラ6eがそれぞれの溝に摺動自在に組み付けられており、外輪部材6aと動力伝達部材6bとが相対移動する。なお、外輪部材6aに対してスタブシャフト3aが傾斜した状態でも、ローラ6eは外輪部材6a内をスムーズに摺動することができる。
軸受構造体10は、第一推進軸3のスタブシャフト3aに外嵌される軸受20と、軸受20に外嵌された防振部材30と、防振部材30に外嵌されたブラケット40と、を備えており、ブラケット40が車体下部に取り付けられる。
軸受20は、内輪21と外輪22との間に複数のボール23が設けられたシールド付きのラジアルボールベアリングである。内輪21は、第一推進軸3のスタブシャフト3aに外嵌される部位であり、推進軸1は軸受20に軸回りに回転自在に支持される。
防振部材30は、軸受20の外輪22に外嵌される内環31と、内環31を取り囲んでいる外環32と、内環31と外環32との間に介設されたマウント33と、を備えている。
防振部材30の内環31および外環32は、円筒状の鋼製の部品である。内環31および外環32は、同心位置で径方向の内外に二重に配置されている。
防振部材30の内環31の内径は、軸受20の外輪22の外径よりも僅かに小さく形成されている。
外環32の前縁部には、後記するブラケット40のリング部41の前縁部に当接するフランジ32aが形成されている(図3(a)および(b)参照)。
マウント33は、円筒状のゴム製の弾性部材である。マウント33の内周部に内環31が設けられ、外周部に外環32が設けられている。マウント33と、内環31および外環32とはインサート成形によって一体に形成されている。また、マウント33の内周部と外周部との間には屈曲部が形成されている。
防振部材30では、内環31の振動がマウント33に吸収されるため、内環31(推進軸1)の振動が外環32に伝わり難くなっている。
軸受20の後方には、スタブシャフト3aに外嵌されているストッパーピース50が配置されている。ストッパーピース50は、円筒状の鋼製の部品であり、スタブシャフト3aに圧着されている。
ストッパーピース50は、軸受20の抜け止めを構成するとともに、防振部材30内に水等が浸入するのを防止するものである。
ブラケット40は、図3(a)に示すように、防振部材30の外環32に外嵌されたリング部41と、リング部41の外周面に取り付けられたベース部42と、を備えている。
なお、図3から図5では、防振部材30の外環32と、ブラケット40のリング部41との組み付け状態を明確にするため、防振部材30の外環32のみを図示している。
リング部41は、円筒状の鋼製の部品である。リング部41の内径は、防振部材30の外環32の外径よりも僅かに大きく形成されている。したがって、リング部41に対して防振部材30をスムーズに挿入することができる。
ベース部42は、鋼製の細長い板を略U字形状に曲げ加工したものである。ベース部42は、湾曲部42aと、湾曲部42aの両上端部に形成された二つの取付部42b,42bと、を備えている。
湾曲部42aの内面にリング部41の外面の下半分が重ね合わされている。湾曲部42aとリング部41とは、抵抗溶接などの接合方法によって接合されている。
取付部42b,42bは、車体下部に取り付けられる部位である。取付部42bは、湾曲部42aの両上端部から左右外側に向けて水平に突出している。取付部42bには取付穴42cが上下方向に貫通している。
そして、取付穴42cに下方から挿通させたボルトを車体下部に形成されたねじ穴に螺合させることで、ブラケット40を車体下部に取り付けることができる。
本実施形態の軸受構造体10では、防振部材30の外環32の外周面に凹状の溝部35が形成されている。溝部35は、外環32の外周面の頂部に形成されている。溝部35は、前後方向(推進軸1の軸方向)に延びており、外環32の前縁部から後縁部に亘って形成されている。
本実施形態の溝部35は、外環32の外周壁の頂部を径方向の内方に向けて窪ませた部位である。
溝部35の両側面35a,35aは、図4(a)に示すように、推進軸1(図1参照)の軸線Lに対して傾斜している。両側面35a,35aは、前端部から後端部に向かうに従って、両側面35a,35aの間隔が大きくなるように傾斜している。
このように、溝部35は、前端部から後端部に向かうに従って、左右方向(外環32の周方向)に漸次拡幅されている。すなわち、溝部35は、前端部の幅W1よりも後端部の幅W2が大きく形成されており、平面視で台形状に形成されている。
本実施形態の軸受構造体10では、図3(a)に示すように、ブラケット40のリング部41の内周面に突起部45が形成されている。突起部45は、リング部41の内周面の頂部から内方に向けて突出している。突起部45は、前後方向(推進軸1の軸方向)に延びており、リング部41の前縁部から後縁部に亘って形成されている。
本実施形態の突起部45は、リング部41の外周壁の頂部を径方向の内方に向けて窪ませた部位である。
突起部45の両側面45a,45aは、図4(a)に示すように、推進軸1(図1参照)の軸線Lに対して傾斜している。両側面45a、45aは、前端部から後端部に向かうに従って、両側面45a,45aの間隔が大きくなるように傾斜している。
このように、突起部45は、前端部から後端部に向かうに従って、左右方向(外環32の周方向)に漸次拡幅されている。すなわち、突起部45は、前端部の幅W3よりも後端部の幅W4が大きく形成されており、平面視で台形状に形成されている。
突起部45の前端部の幅W3は、溝部35の後端部の幅W2よりも小さく形成されている。また、突起部45の前端部の幅W3は、溝部35の前端部の幅W1よりも大きく、突起部45の後端部の幅W4は、溝部35の後端部の幅W2よりも大きく形成されている。
図3(b)に示すように、防振部材30をブラケット40のリング部41内に組み付けた状態では、防振部材30の溝部35とブラケット40の突起部45とは嵌め合わされている(図4(c)参照)。
本実施形態では、図4(c)に示すように、突起部45が溝部35に圧入されるように、溝部35の幅よりも突起部45の幅が全体的に大きく形成されている。したがって、溝部35の両側面35a,35a全体に、突起部45の両側面45a,45a全体が押し付けられている。
本実施形態の軸受構造体10において、図3(a)に示すように、ブラケット40に防振部材30を組み付けるときには、ブラケット40のリング部41に対して前方から防振部材30を挿入する。これにより、ブラケット40の突起部45に対して前方から防振部材30の溝部35が嵌め合わされる(図4(b)参照)。
このとき、リング部41の内径は、防振部材30の外環32の外径よりも僅かに大きく形成されているため、リング部41に対して防振部材30をスムーズに挿入することができる。
また、図4(a)に示すように、溝部35の後端部の幅W2は、突起部45の前端部の幅W3よりも大きいため、突起部45に対して溝部35を前方からスムーズに嵌め合わせることができる。
本実施形態の軸受構造体10では、リング部41の突起部45の前端部の幅W3は、外環32の溝部35の前端部の幅W1よりも大きく、リング部41の突起部45の後端部の幅W4は、外環32の溝部35の後端部の幅W2よりも大きく形成されている。
したがって、溝部35を突起部45に対して前方から後方に向けて嵌め合わせて行くと、図4(b)に示すように、溝部35に突起部45が入り込んで行くに従って、溝部35の両側面35a,35aに突起部45の両側面45a,45aが押し付けられる。
これにより、溝部35の両側面35a,35aは、図4(c)に示すように、突起部45によって幅方向(外嵌32の周方向)の外方に向けて押される。そして、外環32には、図5に示すように、拡径しようとする力が生じることになり、外環32が側方に広げられる結果、外環32が拡径される。これにより、リング部41の内周面と、外環32の外周面との径方向の隙間が無くなり、リング部41に外環32が確実に嵌合される。
このようにして、ブラケット40のリング部41の内周面に、防振部材30の外環32の外周面が圧着され、防振部材30とブラケット40とを結合することができる。
以上のような軸受構造体10では、図3(b)に示すように、ブラケット40に対して防振部材30を容易に結合することができるため、軸受構造体10の生産効率を高めることができる。
本実施形態の軸受構造体10では、防振部材30の溝部35とブラケット40の突起部45との接触部位に生じる摩擦抵抗によって、ブラケット40に対して防振部材30を確実に結合することができる。
なお、溝部35内の側面35aおよび突起部45の側面45aを推進軸1(図1参照)の軸線に対して、3度以下の傾斜角度で傾斜させることが好ましい。このようにすると、溝部35と突起部45との間の摩擦抵抗を大きくすることができる。
本実施形態の軸受構造体10では、図3(a)に示すように、ブラケット40の内径よりも防振部材30の外径が小さく形成されている。そして、図3(b)に示すように、ブラケット40に防振部材30を挿入するに従って、ブラケット40に防振部材30が圧着するように構成されている。したがって、軸受構造体10では、ブラケット40に防振部材30を挿入するときに、ブラケット40と防振部材30の嵌合部における加工精度を高めなくても確実な嵌合を得ることができる。
本実施形態の軸受構造体10では、図3(a)に示すように、外環32の頂部を径方向の内方に向けて窪ませた部位によって溝部35が形成されている。この構成では、外環32の厚さを抑えつつ、外環32に溝部35を形成することができる。
また、軸受構造体10では、リング部41の頂部を径方向の内方に向けて窪ませることで突起部45を形成している。この構成では、リング部41の厚さを抑えつつ、リング部41に突起部45を形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
本実施形態のブラケット40は、図3(a)に示すように、ベース部42とリング部41とが別体に形成されているが、図6に示すブラケット40Aのように、ベース部42とリング部41とを一体に形成してもよい。さらに、図6に示すブラケット40Aのように、リング部41の内周面の一部を突出させることで、突起部45を形成してもよい。
本実施形態のブラケット40は、図3(a)に示すように、鋼製であるが、ブラケット40の材料は限定されるものではなく、各種の金属や樹脂を用いることができる。例えば、ブラケット40をアルミニウム合金や樹脂を用いて形成した場合には、ブラケット40を軽量化することができる。
なお、本実施形態の軸受構造体10では、ブラケット40に防振部材30を挿入するときに、ブラケット40と防振部材30とが強く接触するのを防ぐことができる。したがって、ブラケット40にアルミニウム合金や樹脂を用いた場合でも、ブラケット40が損傷するのを防ぐことができる。
本実施形態の軸受構造体10において、防振部材30とブラケット40とを前後方向において係止させる係止手段を設けた場合には、ブラケット40に対して防振部材30をより確実に結合させることができる。
係止手段としては、図7(c)に示すように、防振部材30の外環32の後縁部から後方に向けて突出させた係止片60を用いることができる。
この構成では、図7(a)に示すように、ブラケット40のリング部41に対して前方から防振部材30を挿入し、防振部材30をリング部41内に組み付けると、図7(b)に示すように、防振部材30の外環32の後縁部よりも後方に係止片60が突出する。
さらに、外環32の後縁部に対して、係止片60を径方向の外方に向けて折り曲げ、係止片60の先端部をリング部41の外周面上に折り返す。
このようにして、防振部材30の係止片60を、ブラケット40のリング部41の後縁部に引っ掛けることで、防振部材30とブラケット40とを前後方向に係止させることができる。
なお、係止片60の数は限定されるものではなく、一つまたは複数の係止片60を設けてもよい。
他の係止手段としては、図8(c)に示すように、防振部材30の外環32の後部に形成した係止部70を用いることができる。係止部70は、図8(a)に示すように、外環32の後部に形成された切れ込み部71,71の間に形成されており、外環32の径方向に弾性を有している。係止部70の後端部には、外環32の径方向に突出した突出部72が形成されている。
この構成では、図8(b)に示すように、ブラケット40のリング部41に対して前方から防振部材30を挿入すると、防振部材30の外環32の各係止部70がリング部41の内周面に押されて、径方向の内方に撓んだ状態となる。つまり、外嵌32の後部が縮径した状態となる。
そして、防振部材30をリング部41内に組み付けると、図8(c)に示すように、外環32の突出部72がリング部41から後方に突出する。これにより、係止部70は復元力によって径方向の外方に戻り、リング部41の後縁部に突出部72が係合される。
このようにして、防振部材30の係止部70を、ブラケット40のリング部41の後縁部に係合させることで、防振部材30とブラケット40とを前後方向に係止させることができる。
なお、係止部70の数は限定されるものではなく、一つまたは複数の係止部70を設けてもよい。
本実施形態では、図5(a)に示すように、溝部35および突起部45の両方が前端部から後端部に向かうに従って拡幅されている。しかしながら、溝部35および突起部45の一方を前端部から後端部に向かうに従って拡幅させることで、溝部35に突起部45が圧入されるように構成してもよい。
本実施形態では、図1に示すように、自動車の推進軸1を支持する軸受構造体10を例として説明しているが、本発明の軸受構造体は、各種の軸部材および外部部材に適用可能である。
1 推進軸(軸部材)
3 第一推進軸
4 第二推進軸
5 第一ジョイント
6 等速ジョイント
7 第二ジョイント
10 軸受構造体
20 軸受
30 防振部材
31 内環
32 外環
32a フランジ
33 マウント
35 溝部
40 ブラケット
41 リング部
42 ベース部
42a 湾曲部
42b 取付部
45 突起部
60 係止片(係止手段)
70 係止部(係止手段)
72 突出部

Claims (7)

  1. 軸部材を軸回りに回転自在に支持する軸受構造体であって、
    前記軸部材に外嵌される軸受と、
    前記軸受に外嵌される防振部材と、
    前記防振部材に外嵌されるブラケットと、を備え、
    前記防振部材の外周面には、前記軸部材の軸方向に延びている溝部が形成され、
    前記ブラケットの内周面には、前記軸部材の軸方向に延びている突起部が形成されており、
    前記溝部および前記突起部の少なくとも一方は、前記軸部材の軸方向の一方から他方に向かうに従って拡幅されており、
    前記溝部に前記突起部が圧入されることで、前記防振部材と前記ブラケットとが結合されていることを特徴とする軸受構造体。
  2. 請求項1に記載の軸受構造体であって、
    前記防振部材は、
    前記軸受に外嵌される内環と、
    前記内環の外周面を取り囲んでいる外環と、
    前記内環と前記外環との間に介設される弾性体と、を有し、
    前記溝部は、前記外環の一部が径方向の内側に向けて窪んだ部位であることを特徴とする軸受構造体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の軸受構造体であって、
    前記ブラケットがアルミニウム合金製であることを特徴とする軸受構造体。
  4. 請求項1または請求項2に記載の軸受構造体であって、
    前記ブラケットが樹脂製であることを特徴とする軸受構造体。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の軸受構造体であって、
    前記防振部材と前記ブラケットとを前記軸部材の軸方向において係止させる係止手段が設けられていることを特徴とする軸受構造体。
  6. 請求項5に記載の軸受構造体であって、
    前記係止手段は、
    前記防振部材の開口縁部に設けられた係止片であり、
    前記係止片は、前記防振部材の開口縁部に対して折り曲げられており、
    前記係止片が前記ブラケットの開口縁部に引っ掛けられていることを特徴とする軸受構造体。
  7. 請求項5に記載の軸受構造体であって、
    前記係止手段は、
    前記防振部材から径方向に突出した係止部であり、
    前記係止部は、前記防振部材の径方向に弾性変形する弾性部材であり、
    前記係止部が前記ブラケットに係止されていることを特徴とする軸受構造体。
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