JP2017212386A - インダクタの製造方法 - Google Patents

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武田 和久
Kazuhisa Takeda
和久 武田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】硬脆性を有する磁性体コアの特定部位を精度よく加工し、高精度で電気的特性を調整することのできるインダクタの製造方法の提供を目的とする。【解決手段】本発明のインダクタの製造方法は、中芯を有する磁性体コアとボビンとで構成されたインダクタにおいて、前記磁性体コアの特定部位に、均等にレーザを照射する工程を繰り返すことを特徴とした。【効果】本発明のインダクタの製造方法によれば、硬脆性を有する磁性体コアであっても、特定部位を精密に加工できるので、高い精度で電気的特性を調整することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、フェライトなどの硬脆性を有する磁性体コアを用いた、インダクタの製造方法に関する。
フェライトを材料とした磁性体コアは、その利便性から、電子部品に広く利用されている。例えば、インダクタの巻芯に磁性体コアを用いることで、性能を向上させることができる。そして、磁性体コアの形状がインダクタの電気的特性に影響を与えることから、精度良く磁性体を加工する方法が求められている。
フェライトを材料とした磁性体コアは硬脆性を有しているので、圧力を加えると、変形せずに壊れてしまう。やすりを備えた研磨機で削ることにより、精度よく磁性体コアを加工することは可能である。しかし、高速で移動しているやすりに対象物を押しあてて加工するため、特定の部位のみを精度よく加工することは困難であった。
そこで本発明は、硬脆性を有する磁性体コアの特定部位を精度よく加工し、高精度で電気的特性を調整することのできるインダクタの製造方法の提供を目的とする。
本発明によるインダクタの製造方法は、中芯を有する磁性体コアとボビンとで構成されたインダクタにおいて、前記磁性体コアの特定部位に、均等にレーザを照射する工程を繰り返すことを特徴とした。
本発明のインダクタの製造方法によれば、硬脆性を有する磁性体コアであっても、特定部位を精密に加工できるので、高い精度で電気的特性を調整することができる。
本発明の実施例のインダクタで使用する磁性体コアを加工する工程を説明するための斜視図である。 磁性体コアの中足の底面に照射するレーザの軌跡を示す平面図である。 本発明の実施例のインダクタを組み立てる工程を説明するための斜視図である。 本発明の実施例のインダクタの斜視図である。
図1から図4を用いて、本発明の実施例による、インダクタの製造方法を説明する。図1(a)および図1(b)は、本発明の実施例のインダクタで使用する磁性体コアの斜視図である。図2(a)および図2(b)は、磁性体コアの中足の底面に照射するレーザの軌跡を示す図である。図3は本発明の実施例のインダクタを組み立てる工程を説明するための斜視図である。図4は本発明の実施例のインダクタの斜視図である。
本発明で使用する磁性体コアを説明する。図1(a)に示すように、本発明で使用する磁性体コア1は、直方体の外形を有する磁性体である。磁性体コア1は、ある一面に半円状の切り欠き1aと、切り欠き1aの内側からから外側に向かって突出する円柱形状の中芯と、を備えている。加工する前の磁性体コアは、中芯の底面と、切り欠き1aを有する面の端部とが面一である。
磁性体コア1を加工する方法について説明する。磁性体コア1の中芯の底面に、レーザを照射し、加工する。一定時間以上レーザを照射すると、磁性体コアが溶けて不規則な凹凸が生じる。これを避けるように、磁性体コアが溶けない時間でレーザを照射する。
中芯の底面全体に均等にレーザを照射する。レーザの軌跡は、図1(b)の破線に示すように、例えば縞状に照射する。このとき、図2(a)に示すように、連続した軌跡でレーザを照射すると、折り返しの部分で熱がこもり、コアが溶けてしまう可能性がある。このため、レーザの軌跡は、図2(b)に示すように、一端から他端に向けてレーザを照射し、そこで一回レーザを止め、位置を変えた後に再度、一端から他端にレーザを照射することを繰り返すなど、熱がこもらないよう、不連続にレーザを照射することが望ましい。
加工された中芯を、中芯1bとする。中芯1bの底面と、切り欠き1aを有する面の端部との間には、段差が生じる。この段差は、レーザの出力と照射回数によって、ナノメートルオーダーで制御することができる。
次に、加工した磁性体コアを用いて、インダクタを組み立てる工程について説明する。図3に示すように、ボビン2は、端子と巻芯2aと空芯2bとを備えている。巻芯2aは、インダクタのコイルを巻回するための巻軸で、内部に円柱形状の空芯2bを備えている。空芯2bの外径は、中芯1bの外径と略同じである。そして、空芯2bの巻軸方向の長さは、中芯1bの長さの2倍より僅かに大きい。
このボビン2の両側に、2つの磁性体コア1を、中芯1bの底面同士が対向するように配置する。そして、それぞれの磁性体コア1の中芯1bを、図4に示すように、空芯2bに挿入する。空芯2bの巻軸方向の長さは、中芯1bの長さの2倍より大きいので、中芯1b同士の間にはギャップが生じる。ギャップの長さによって、インダクタの電気的特性は変化する。
実際にインダクタを作成する場合は、巻芯2aに導線を巻回し、導線の両端を端子に電気的に接続する。そして、磁性体コア1をボビン2に挿入して、電気的特性を測定する。インダクタの電気的特性が規格内ならば磁性体コア1とボビン2を固定し、インダクタの電気的特性が規格外ならば、中芯1bを加工して電気的特性を調整する。
以上の工程を繰り返すことによって、精度良く電気的特性を調節できる、インダクタの製造方法を提供することができる。
やすりを用いて磁性体コアを研磨する場合、削られた磁性体コアの粉塵を除去するために、水で洗い流すなどの工程が必要となる。さらに、定期的にやすりを交換しなければならず、コスト高となる。そして、やすりを用いて磁性体コアを研磨すると、角に欠けが生じやすい。レーザを用いて磁性体コアを研磨すると、照射時の衝撃によって、削られた磁性体コアの粉塵が吹き飛ばされる。粉塵を除去する工程が必要ないので、手間とコストを省くことができる。
1 磁性体コア
1a 切り欠き
1b 中芯
2 ボビン
2a 巻芯
2b 空芯

Claims (3)

  1. 中芯を有する磁性体コアとボビンとで構成されたインダクタにおいて
    前記磁性体コアの特定部位に、均等にレーザを照射する工程を繰り返すことを特徴としたインダクタの製造方法。
  2. 前記特定部位は、前記中芯であることを特徴とする、請求項1に記載のインダクタの製造方法。
  3. 前記レーザを照射する工程は、不連続な軌跡でレーザを照射することを特徴とした、請求項1乃至請求項2に記載の磁性体コアの加工方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2020040057A1 (ja) * 2018-08-24 2021-08-10 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂、ポリイミドワニス及びポリイミドフィルム

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