JP2017212015A - タッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】堅牢性を有するとともに、水滴等が付着した場合でも誤検出を抑制し、防水仕様に適したタッチパネルと、それを有した表示装置を提供する。【解決手段】タッチパネル検出用センサ配線102が配設されるタッチスクリーン基板101と、タッチスクリーン基板101と指示体702との間の静電容量を静電容量検出回路902により検出し、その検出結果に基づいて、指示体702のタッチ位置座標の算出処理を行うタッチパネルコントローラ901と、を備え、タッチスクリーン基板101は、タッチパネル検出用センサ配線102を静電容量検出回路902に接続するセンサ引出し配線103を有し、センサ引出し配線103の上方を覆う付加電極202を配設している。【選択図】図1
Description
本発明は、タッチパネルに関し、特に、投影型静電容量方式のタッチパネルに関する。
人の手指などによるタッチをタッチスクリーンで検出して、タッチした位置の位置座標を特定するタッチパネルは優れたユーザーインタフェースである。
静電容量方式の1つである投影型静電容量方式は、人の手指が持つ静電容量がタッチスクリーン内に設けられたタッチセンサに与える僅かな変化を検出回路で検知し、検出結果によりタッチスクリーン内の位置座標を算出するもので、タッチセンサが内蔵されるタッチスクリーンの前面側を厚さ数mm程度のガラス板等の保護板で覆った場合でもタッチ検出が可能である。
保護板を前面に配置できるため堅牢性に優れる点、手袋装着時でもタッチ検出が可能である点、可動部が存在しないため長寿命である点などの利点を有している。
投影型静電容量方式タッチパネルの保護板は、アクリル、ポリカーボネート等の透明樹脂基板やガラス基板等で構成されている。そして、手指等の指示体で位置情報を入力するタッチ面の外形サイズを、静電容量を検出するセンサ面より大きくして、センサ面をオーバハングして覆う構造とした場合には、意匠性に優れた製品を提供できるだけでなく、表示装置の筐体と組み合わせた際のシーリングにも優れている。
このため、抵抗膜方式など従来のタッチパネルでは使用できなかった、雨、海水、飲み物、薬品などが付着するような場所でも使うことが可能であり、手袋装着時などでも高感度な検出が可能な一方で、水分が付着しても誤検出せずに安定に動作するタッチパネルが求められている。
防水仕様の装置に最適なタッチパネルとしては、例えば特許文献1において、移動体通信端末等に適用可能な防水性を重視した構成が開示されている。
特許文献1に開示されるタッチパネルは、保護パネルで筐体の開口部を覆って防水仕様としているが、保護パネルと筐体内の表示装置の検出部との間に所定の間隔を設け、保護パネルのタッチ面に手指等が触れて保護パネルが撓み、上記所定の間隔が変わることで静電容量が変化する位置を検出することで、タッチした位置を特定する構成となっている。
このように、特許文献1に開示されるタッチパネルは、保護パネルが撓むことを前提として構成となっており、堅牢性という点では問題がある。
また、静電容量方式の1つである表面型静電容量結合方式タッチパネルは、従来から使用されてきたタッチパネルであり、センサ電極がインジウム酸化スズ(ITO)等の透明配線材料でガラス基板表面に形成された構成を採っている。
このため、センサ面に水分が付着しても、付着した水分が指等を介してアースされなければ、タッチとして検出されず、誤検出しないという特徴を持っている。これはタッチパネルのセンサ電極がガラス表面全体に成膜され、表示面全体で1つのセンサとなっているため、水等の比誘電率が非常に高い(比誘電率80程度)物質がセンサ面に付着しても、水を介して結合する電位が同電位となる。従って、検出回路側から見て水付着による容量変化が手指等による入力時の容量変化に対して非常に小さく、結果として入力として検出されることはないためである。
しかしタッチパネル基板の周囲に、センサ面に電界を均一に印加するための配線を銀配線等で形成した構成を採るので、投影型静電容量方式と比較すると、堅牢性や意匠性においては劣る面があることと、また、原理上、同時多点検出や手袋越しの検出ができないため、使用用途が限定されるといった問題がある。
一方、投影型静電容量方式タッチパネルは、パネル面内に複数配置されたセンサ電極を有した構成を採り、複数のセンサ電極の容量をセンサ電極単位で計測する自己容量方式や、一方のセンサ電極から交流信号を入力し他方のセンサ電極から容量を検出する相互容量方式等、多様な容量検出手段が開発され、同時多点検出や手袋越しの検出が可能であるという特徴を持っている。
ただし、一般的に保護パネル越しに指示体の静電容量を検出できるような高感度の検出回路を有しているため、計測するセンサ電極とその周囲の配線間で電位差が発生する検出方式のタッチパネルにおいては、水等の比誘電率が非常に高い(比誘電率80程度)物質がセンサ領域に付着した場合に発生する容量変化と、手指等の指示体がタッチした場合の容量変化との区別が付かず、水滴等が付着した場合でもタッチとして認識されるという誤検出の問題がある。
このようなタッチパネルの誤検出を抑制するためには、センサ面内の水分の付着における容量変化が最小となるように、センサ面内が同電位となるような容量検出手段を用いることが望ましい。しかしながら、水滴等がセンサ領域とセンサが形成されていない周辺領域と跨って付着した場合には、画像表示モジュールの額縁フレームや装置筐体と結合した静電容量が、保護パネルと水滴を介してタッチパネルのセンサ上の静電容量として見えるため、容量検出手段を工夫しても手指等の指示体による容量変化との区別が付かず、タッチパネルの誤検出となるという問題があった。
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたものであり、堅牢性を有するとともに、水滴等が付着した場合でも誤検出を抑制し、防水仕様に適したタッチパネルを提供することを目的とする。
本発明に係るタッチパネルの態様は、複数の静電容量検出用配線が配設されるタッチスクリーン基板と、前記タッチスクリーン基板と指示体との間の静電容量を、静電容量検出回路により検出し、その検出結果に基づいて、前記指示体のタッチ位置座標の算出処理を行うタッチパネルコントローラと、を備え、前記タッチスクリーン基板は、前記複数の静電容量検出用配線を前記静電容量検出回路に接続する引出し配線を有し、前記引き出し配線の上方を覆う付加電極を配設している。
本発明に係るタッチパネルによれば、水分の付着がセンサ有効領域と、その周辺領域に跨って付着した場合に、静電容量検出回路は、タッチパネル上の静電容量変化を検出することがなく、誤検出を抑制することができ、防水仕様に適したタッチパネルを提供できる。
<実施の形態>
<装置構成>
図1は本発明に係る実施の形態のタッチパネルTP1を備えた表示装置DP1の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1におけるA−A線での断面図である。
<装置構成>
図1は本発明に係る実施の形態のタッチパネルTP1を備えた表示装置DP1の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1におけるA−A線での断面図である。
図1および図2に示すようにタッチパネルTP1は、ガラスやPET(polyethylene terephthalate)等で構成される透明基板101(以後、タッチスクリーン基板と呼称)上に、ITO(インジウム酸化スズ)等の透明電極材料や、極細の金属配線等で光を実効的に透過できる配線形状に形成されたタッチパネル検出用センサ配線102(静電容量検出用配線)が形成されたタッチスクリーン100上を透明基板201が覆う構成となっている。なお、図2では、タッチパネル検出用センサ配線102は一方向の配列についてのみ示しているが、これに直交する方向にもタッチパネル検出用センサ配線102が配列される。この配列については図示を省略しており、また、両配列の間は絶縁膜で絶縁されるが、その絶縁膜も図示を省略している。
また、図1では、タッチパネル検出用センサ配線102が形成された領域を破線で囲って示しており、当該領域をタッチセンサ領域SRと呼称する。
また、タッチパネル検出用センサ配線102には、タッチパネルコントローラ901がFPC(Flexible Printed Circuit)等の接続基板903(以下FPCと呼称)を介して電気的に接続され、タッチパネルコントローラ901にはタッチパネル検出用センサ配線102における静電容量の変化を検出するための静電容量検出回路902が搭載されている。
タッチスクリーン100は、単独でも手指等の指示体702による静電容量の変化を検出することが可能であるが、堅牢性向上およびシステムに組み込まれた際のデザイン性(意匠性)等の理由から、透明基板201(以後、保護板と呼称)が、指示体が触れる面(タッチ面)を覆うように配置されている。
図1においては保護板201上に水、塩水、薬品などの比誘電率の高い高誘電率物質701が付着した状態を示しており、高誘電率物質701はタッチセンサ領域SRと液晶ディスプレイモジュール等の表示デバイス401のフレーム上方に対応する位置に付着している。
保護板201には、ガラス基板の他に、アクリル、ポリカーボネート等の透明樹脂基板等の透明基板が使用され、堅牢性を有すると共に光透過性を有する材質が用いられる。なお、タッチスクリーン100と保護板201とは透明粘着材301によって貼り付けられている。
図2に示すように、保護板201のタッチ面とは反対側の主面(裏面)の周辺部(タッチセンサ領域SRと保護板201とが重ならない部分)には付加電極202が形成されている。
付加電極202は、システムに組み込まれた際のデザイン性(意匠性)を考慮して遮光性を有する材料で形成されており、後に説明するタッチスクリーン100のセンサ引出し配線103や表示デバイス401のフレーム404等をタッチ面側から見えなくすることで、意匠性を高めることができる。
図1では、付加電極202を配置した部分にハッチングを付して示している。なお、付加電極202は、タッチ面側の面が遮光性を有するように多層構造で構成しても良い。
付加電極202は、銀ペースト等の導電性材料204によってタッチスクリーン基板101上に配置されたセンサ引出し配線103と電気的にかつ機械的に接続され、FPC903を介してタッチパネルコントローラ901と電気的に接続される。なお、導電性材料204はタッチスクリーン基板101の端縁部全周に渡って連続的に設けても良いし、タッチスクリーン基板101に多点接触するように設けても良く、また、1点だけで接触するように設けても良い。
なお、保護板201の指示体等が接触する前面とは反対の裏面に付加電極202を配置するので、付加電極202に何かが接触することによる電極面の劣化を防止することが可能となる。なお、付加電極202上を保護膜等で覆うのであれば、付加電極202を保護板201の前面に配置することも可能である。
保護板201の外形が表示デバイス401の外形より大きい(オーバハングしている)構成を採ることで防水性を高めることができる。
なお、タッチスクリーン100を覆うことができるのであれば、保護板201の外形が表示デバイス401の外形よりも小さくても良い。
タッチパネルコントローラ901は、タッチスクリーン100と手指、静電スタイラス等の指示体702との間に形成される静電容量を、静電容量検出回路902により検出し、その検出結果に基づいて、指示体のタッチの有無や、タッチ位置の座標の算出の処理を図示されない検出処理回路で行い、その情報を外部装置(コンピュータなど)に出力する構成となっている。
また、タッチパネルTP1は、GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)機器を構成する表示デバイス401と組み合わせて用いられ、タッチスクリーン100の透明基板201に覆われる主面とはとは反対側の主面上には表示デバイス401が設けられている。
表示デバイス401は、例えば液晶ディスプレイモジュール等であり、TFT(薄膜トランジスタ)基板402aとカラーフィルタ基板402bとが積層され、積層体の両主面には偏光板402cが取付けられて、映像表示基板402を構成している。そして、映像表示基板402の映像表示面とは反対側にはバックライト403が設けられている。
これらの構成は、有底無蓋の筐体405内にバックライト403が底面側となるように収納され、筐体405の開口部側から筐体405を覆うように筺状のフレーム404が被せられている。フレーム404は、映像表示基板402の映像表示面に対応する部分が開口部となっている。
表示デバイス401のフレーム404の開口部の周囲には、例えば両面テープ501が貼付され、両面テープ501の一方の粘着面にタッチスクリーン100のタッチスクリーン基板101の主面が接することで、タッチスクリーン100と表示デバイス401とが接続される構成となっている。
なお、屋外での表示視認性の改善(空気層をなくし界面反射を抑制する)や結露防止のため、両面テープ501の代わりに、透明粘着材を用いて表示デバイス401とタッチスクリーン100と接続する構成としても良い。
また、上記では、一例として表示デバイス401は液晶ディズプレイモジュールとしたが、有機ELディスプレイやその他の表示デバイスであっても良い。
図3は、図1および図2で説明した全体平面図および断面図に基づいて作成した、本実施の形態のタッチパネルTP1および表示装置DP1の構成を模式的に示す図である。
図3においては、タッチセンサ領域SRに、4本のX方向配線X0,X1,X2,X3と、X方向配線に直交する4本のY方向配線Y0,Y1,Y2,Y3とでマトリクス配線が形成される構成を示している。タッチパネル検出用センサ配線102は、これらのX方向配線およびY方向配線を構成している。
X方向配線X0〜X3、Y方向配線Y0〜X3のそれぞれにはセンサ引出し配線103が接続され、センサ引出し配線103は、付加電極202の下方を通り、さらにFPC903を介してタッチパネルコントローラ901の静電容量検出回路902に接続される構成を示している。なお、センサ引出し配線103は、付加電極202に隠れてタッチ面側からは見えないが、図3では便宜的に示している。
また、保護板201の裏面に配置した付加電極202とタッチパネルコントローラ901とを電気的に接続するための配線905が示されており、配線905は、FPC903を介して駆動回路904の出力に接続されている。駆動回路904はバッファ等で構成され、付加電極202の寄生容量負荷に応じて追加された回路である。なお、駆動回路904の入力は静電容量検出回路902に接続されている。
配線905は、付加電極202とタッチスクリーン基板101上に配置された電極とを電気的に接続する導電性材料204の一部に接続され、当該接続部分を接続部204aとして示している。なお、接続部204aは付加電極202に隠れてタッチ面側からは見えないが、図3では便宜的に示している。
<動作および効果>
次に、図3〜図7を用いて、本発明に係る実施の形態のタッチパネルTP1の動作および効果について説明する。
次に、図3〜図7を用いて、本発明に係る実施の形態のタッチパネルTP1の動作および効果について説明する。
図4は、図2の断面図の端縁部の一部を詳細に示す断面図である。図4においては、表示装置DP1を組み込むシステム本体の筐体601を示すと共に、高誘電率物質701と結合する寄生容量801および805を図示している。
また、図4に示すように、付加電極202は、表示デバイス401側に面する部分のうち筐体405とシステム本体の筐体601とに対面する領域が絶縁層203によって覆われている。
なお、寄生容量801は、高誘電率物質701とタッチパネル検出用センサ配線102との間の寄生容量であり、寄生容量805は高誘電率物質701と付加電極202との間の寄生容量である。
また、図5は、図3に示したタッチパネルTP1の模式図を用いて、指示体の位置座標を特定する方法を説明する図であり、X方向配線X0〜X3のそれぞれでの静電容量検出レベルの一例と、Y方向配線Y0〜Y33のそれぞれでの静電容量検出レベルの一例を併せて示している。
図6は、図4との比較のために示した付加電極202を設けない場合のタッチパネルTP10の構成を示す断面図である。図7は、付加電極202を設けない構成における、指示体の位置座標を特定する場合の問題点を説明する図であり、X方向配線X0〜X3のそれぞれでの静電容量検出レベルの一例と、Y方向配線Y0〜Y33のそれぞれでの静電容量検出レベルの一例を併せて示している。
なお、図6に示すタッチパネルTP10は、保護板201の裏面に付加電極202を有さず、導電性材料204も有していない点以外は図4に示すタッチパネルTP1と同じであるが、高誘電率物質701と結合する寄生容量として、寄生容量801、802および803を有している。
寄生容量802は、高誘電率物質701とフレーム404との間の寄生容量であり、寄生容量803は、高誘電率物質701と筐体601との間の寄生容量である。
なお、図5および図7においては、タッチセンサ領域SRに配置された、4本のX方向配線X0,X1,X2,X3と、4本のY方向配線Y0,Y1,Y2,Y3のうち、X方向配線X2とY方向配線Y1との交点に指示体702が保護板越しにタッチされていることを示している。
また、図5および図7においては、水等の高誘電率物質701が保護板越しにX方向配線X0とY方向配線Y1の交点近傍およびX方向配線X0とY方向配線Y2の交点近傍から、タッチパネル検出用センサ配線102が配設された領域外に跨る形で付着していることを示している。
また、図5および図7において、高誘電率物質701が付着していない場合、指示体702とタッチパネル検出用センサ配線102との間で結合される静電容量によって、X方向配線X2とY方向配線Y1の静電容量検出レベル(指示体による入力がない場合をベースラインとし、そのベースラインとの差分)が、所定のタッチ閾値以上となると、タッチパネルコントローラ901により検出され、タッチスクリーン内の指示体の位置座標が特定される。
この動作において、水滴等が付着した場合に誤検出が起きる理由を図7を用いて説明する。
図6のような付加電極202を有さない構成において、保護板201上に高誘電率物質701が付着すると、高誘電率物質701が表示デバイス401の筐体405のフレーム領域やシステム本体の筐体601の上方領域まで広がっているため、タッチパネルコントローラ901は、上方に高誘電率物質701が存在するタッチパネル検出用センサ配線102(X方向配線X2)の静電容量を検出すると同時に、寄生容量801、802および803も検出する。その結果、図7に示すようにX方向配線X0およびX2と、Y方向配線Y1およびY2で静電容量検出レベルがタッチ閾値を超えてしまい、X方向配線X0とY方向配線Y1の交点近傍およびX方向配線X0とY方向配線Y2の交点近傍もタッチしていると認識され、誤検出に至る。
一方、本発明に係るタッチパネルTP1では、水滴が付着した場合でも誤検出を抑制できる。この理由について図3および図5を用いて説明する。
図3に示すタッチパネルコントローラ901は、タッチパネル検出用センサ配線102で検出する検出信号を、検出信号に影響のない程度に低容量で、高インピーダンスの静電容量検出回路902で受ける。そして、静電容量検出回路902は、検出に使用していないタッチパネル検出用センサ配線102や検出に使用しているタッチパネル検出用センサ配線102と、保護板201の裏面に形成した付加電極202との間の電位差が、最小となるように駆動回路904を介して交流信号を与える。
駆動回路904は、回路遅延が少なく、高スルーレイトで低インピーダンス出力のバッファ回路等で構成されている。
このような構成を採ることで、付加電極202と検出中のタッチパネル検出用センサ配線102との間の電位差が小さくなり、高誘電率物質701と筐体405との間の寄生容量802および高誘電率物質701と筐体601との間の寄生容量803が実質的に消滅し、X方向配線X0とY方向配線Y2の静電容量検出レベルがタッチ閾値を超えることがなくなり、水滴が付着した場合でも誤検出を抑制できることとなる。
また、付加電極202は、タッチパネルコントローラ901と電気的に接続される接続部204a以外は絶縁層203によって覆われており、ねじれ等による筐体601や筐体405との接触によりタッチパネルコントローラ901に設けた駆動回路904の出力回路に不具合が発生することを防止できる。
以上説明したように、本発明に係るタッチパネルTP1では、保護板201の裏面において、タッチスクリーン100のタッチセンサ領域SRと保護板201とが重ならない部分に付加電極202を形成し、付加電極202と静電容量検出回路902とを電気的に接続し、静電容量検出回路902により容量を検出すべきタッチパネル検出用センサ配線102と付加電極202との間の電位差が最小となるように、駆動回路904から付加電極202に交流信号を与える。これにより、水等の高誘電率物質701がタッチパネルTP1のタッチ面に付着した場合でも誤検出を抑制でき、ロバスト性の高いタッチパネルおよび表示装置を実現できる。
また、図2に示すように、センサ引出し配線103と付加電極202とは、FPCで接続される端子部を除き、透明粘着材301によって全て覆われる構造となっている。
堅牢性を上げるため厚さを増した保護板201や、割れにくい材料であるがガラスより誘電率が低い(誘電率約3)のポリカーボネートの使用や手袋越しの検出のため、より高感度な検出回路を使用する場合、センサ引出し配線103の寄生容量値や隣接配線間の寄生容量バランス等がタッチパネル性能に大きな影響を与える。
本発明ではセンサ引出し配線103と付加電極202とを空気(誘電率約1)より比誘電率の高い材料である透明粘着材301(誘電率約3〜5)で全て覆い、タッチパネルコントローラ901から付加電極202と、検出中のタッチパネル検出用センサ配線102との間の電位差が最小となるように付加電極202に、駆動回路904から付加電極202に交流信号を与える。
これにより、センサ引出し配線103の寄生容量を最小にでき、センサ引出し配線103の隣接配線間の寄生容量バランスも最小にでき、高感度なタッチパネルおよび表示装置を得ることができる。
また、付加電極202がセンサ引出し配線103の上方を覆うでの、外乱からのノイズ等による位置座標精度の低下や誤検出を防止できるとともに、センサ引出し配線103の寄生容量を減らし、配線長の差異による容量差を減らすことができる。
<変形例1>
図8は、本発明に係る実施の形態の変形例1のタッチパネルTP2を備えた表示装置DP2の構成を模式的に示す平面図であり、図9は、図4と同じく端縁部の一部を詳細に示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8は、本発明に係る実施の形態の変形例1のタッチパネルTP2を備えた表示装置DP2の構成を模式的に示す平面図であり、図9は、図4と同じく端縁部の一部を詳細に示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8および図9に示すように、タッチパネルTP2においては、タッチスクリーン基板101上のセンサ引出し配線103が設けられていない端縁部において、センサ引出し配線103と同じ材質で、また同じ製造工程で電極103bが形成されている。なお、図8では、センサ引出し配線103も電極103bも、付加電極202に隠れてタッチ面側からは見えないが、便宜的に示している。
そして、図9に示すように、保護板201上に形成した付加電極202と電極103bとは透明粘着材301を介して容量結合で接続する構成となっており、タッチパネルTP1のような導電性材料204は使用しない構成となっている。
このためタッチパネルコントローラ901と付加電極202とは容量結合で結合されることとなるが、導電性材料204の形成を省略することで、製造工程におけるコストダウンを図ることができ、導電性材料204の形成不良が発生せず、電気的接続の信頼性も向上させることができる。
<変形例2>
図10は、本発明に係る実施の形態の変形例2のタッチパネルTP3を備えた表示装置DP3の構成を示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10は、本発明に係る実施の形態の変形例2のタッチパネルTP3を備えた表示装置DP3の構成を示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10に示すように、タッチパネルTP3においては、保護板201の裏面にもタッチパネル検出用センサ配線を形成しており、当該配線をタッチパネル検出用センサ配線102bとしている。また、タッチスクリーン基板101上に形成したタッチパネル検出用センサ配線をタッチパネル検出用センサ配線102aとしている。
保護板201にもタッチパネル検出用センサ配線102bを形成することで、保護板201がタッチスクリーン基板を兼用することとなる。
ここで、タッチスクリーン基板101を、第1のタッチスクリーン基板、保護板201を第2のタッチスクリーン基板と呼称すると、第1のタッチスクリーン基板上のタッチパネル検出用センサ配線102aと第2のタッチスクリーン基板上のタッチパネル検出用センサ配線102bとを透明粘着材301で貼り合せることになるため、1つのタッチスクリーン基板上に全てのタッチパネル検出用センサ配線を形成する場合に比較して、配線間の結合容量を小さくできる。
なお、第1のタッチスクリーン基板のタッチパネル検出用センサ配線102a、第2のタッチスクリーン基板のタッチパネル検出用センサ配線102bは、何れもセンサ引出し配線103によって外部と電気的に接続される構成を有し、タッチパネルコントローラ901と接続するFPC903は、第1のタッチスクリーン基板のタッチパネル検出用センサ配線102a、第2のタッチスクリーン基板のタッチパネル検出用センサ配線102bのそれぞれに、センサ引出し配線103を介して接続されている。
なお、保護板201の裏面には付加電極202が設けられているが、保護板201の裏面上のセンサ引出し配線103の形成領域には設けられていない。これにより、保護板201がセンサ引出し配線103の機能を妨げることがない。
<変形例3>
図11は、本発明に係る実施の形態の変形例3のタッチパネルTP4を備えた表示装置DP4の構成を示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図11は、本発明に係る実施の形態の変形例3のタッチパネルTP4を備えた表示装置DP4の構成を示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図11に示すように、タッチパネルTP4においては、タッチスクリーン基板101を保護板201の代わりに使用し、タッチ面とは反対側の主面(裏面)の周辺部(センサ有効領域とタッチスクリーン基板101とが重ならない部分)には付加電極202が形成されている。このためタッチスクリーン基板101は保護板201と同じ程度の厚さに構成されている。
付加電極202は、センサ引出し配線103と同様にFPC903と直接に接続されることとなり、導電性材料204は不要となるが、センサ引出し配線103(図示せず)もタッチスクリーン基板101の裏面に形成されるので、センサ引出し配線103が形成される領域には付加電極202形成されない。
また、センサ有効領域がタッチスクリーン基板101の裏面に設けられ、マトリクス状にタッチパネル検出用センサ配線102が形成されてタッチスクリーン100を構成している。
タッチスクリーン基板101は、裏面が表示デバイス401側となるように表示デバイス401上に搭載され、表示デバイス401のフレーム404の開口部の周囲に貼付した両面テープ501によって、タッチスクリーン100と表示デバイス401とが接続される構成となっている。
タッチスクリーン基板101を保護板201の代わりに使用し、タッチスクリーン基板101に指示体がタッチする構成とすることで、保護板201を設ける必要がなくなり、部品数が削減され低コスト化を促進できると共に、タッチパネルの薄型化、軽量化が可能となる。
<変形例4>
図12は、本発明に係る実施の形態の変形例4のタッチパネルTP5を備えた表示装置DP5の構成を示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12は、本発明に係る実施の形態の変形例4のタッチパネルTP5を備えた表示装置DP5の構成を示す断面図であり、図2〜図4に示したタッチパネルTP1および表示装置DP1と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図12に示すように、タッチパネルTP5においては、カラーフィルタ基板402d上にマトリクス状にタッチパネル検出用センサ配線102が形成されており、カラーフィルタ基板402dがタッチスクリーン基板を兼用している。
カラーフィルタ基板402d上には偏光板402cが取付けられて、映像表示基板402を構成している。
タッチパネル検出用センサ配線102が配置されるタッチセンサ領域は、フレーム404の開口部に対面するように設けられている。そして、表示デバイス401上を覆うように保護板201が設けられ、表示デバイス401と保護板201とは透明粘着材301によって貼り付けられている。
なお、保護板201の裏面の周辺部には付加電極202が形成されており、付加電極202は、銀ペースト等の導電性材料204によって表示デバイス401のフレーム404の開口部を規定する上面板404a上に設けられた電位固定配線103aと電気的にかつ機械的に接続されている。電位固定配線103aは、上面板404a上から上面板404aの裏側にかけて設けられている。そして、フレーム404の側面板404bの内面には、FPC903が配設され、FPC903の各配線は、カラーフィルタ基板402d上に設けられたタッチパネル検出用センサ配線102に接続されるとともに、側面板404bの内面に設けられた電位固定配線103aにも接続されている。
カラーフィルタ基板402dをタッチスクリーン基板として使用することで、タッチスクリーン基板が不要となり、部品数が削減され低コスト化を促進できると共に、タッチパネルの薄型化、軽量化が可能となる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態および変形例を自由に組み合わせたり、実施の形態、変形例を適宜、変形、省略することが可能である。
100 タッチスクリーン、102 タッチパネル検出用センサ配線、103 センサ引出し配線、201 保護板、202 付加電極、401 表示デバイス、402 映像表示基板、901 タッチパネルコントローラ。
Claims (3)
- 複数の静電容量検出用配線が配設されるタッチスクリーン基板と、
前記タッチスクリーン基板と指示体との間の静電容量を、静電容量検出回路により検出し、その検出結果に基づいて、前記指示体のタッチ位置座標の算出処理を行うタッチパネルコントローラと、を備え、
前記タッチスクリーン基板は、前記複数の静電容量検出用配線を前記静電容量検出回路に接続する引出し配線を有し、
前記引き出し配線の上方を覆う付加電極を配設した、タッチパネル。 - 前記付加電極は、遮光性を有する材料で形成される、請求項1に記載のタッチパネル。
- 前記引出し配線と前記付加電極間に比誘電率1以上の透光性の材料が配設される、請求項1または請求項2に記載のタッチパネル。
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-
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