JP2017211509A - 駆動制御装置、光送信器、光伝送システム及び駆動制御方法 - Google Patents

駆動制御装置、光送信器、光伝送システム及び駆動制御方法 Download PDF

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【課題】事前にバイアスシフト量を把握しておく必要がなく、高精度なバイアス電圧の補正を実現すること。【解決手段】駆動信号に基づいて光を変調することで光信号を生成し、この光信号を出力するとともに、この光信号の強度を検出する光変調部110と、光信号における動作点を補正するために、光変調部110で検出された強度に基づいて、光変調部110に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部122と、光変調部110から出力される光信号の強度と、光変調部110で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部121とを備え、バイアス制御部122は、バイアスシフト量に基づいて、バイアス電圧を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、駆動制御装置、光送信器、光伝送システム及び駆動制御方法に関し、特に、駆動信号に基づいて光を変調する光変調部を備える駆動制御装置、光送信器、光伝送システム及び駆動制御方法に関する。
近年の光通信システムで用いられる最も一般的な光変調器は、マッハツェンダ型光変調器(以下、MZ光変調器という)である。しかしながら、MZ光変調器については、温度変化や経時変化等により駆動信号に対する光出力特性が時間的にドリフトしてしまうという問題があった。このような問題を解決してMZ光変調器の動作点を安定に制御するためには、光出力特性のドリフトに応じてバイアス電圧を変化させる、動作点の制御が必要である。
従来のNRZ(Non Return to Zero)符号等を用いた強度変調方式におけるバイアス電圧の安定化制御は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1では、駆動信号に低周波信号を重畳して動作点の変動量及び変動方向を検出し、フィードバックによりバイアス電圧を制御して、動作点を正常に保つ補償技術が提案されている。この制御においては、最適なバイアス電圧は、光出力がオンとなる電圧と、光出力がオフとなる電圧のほぼ中間点となる。
また、BPSK(Binary Phase Shift Keying)及びQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)等の変調方式におけるバイアス電圧の安定化制御についても、例えば、特許文献2に記載されている。特許文献2では、バイアス電圧に低周波信号を重畳して動作点の変動量及び変動方向を検出し、フィードバックによりバイアス電圧を制御して、動作点を正常に保つ補償技術が提案されている。理想的なMZ光変調器の場合、BPSK及びQPSKといった変調方式では、光出力がオフとなる電圧(以下、NULL点と呼ぶ)が最適なバイアス電圧である。このため、特許文献2に記載のバイアス制御においては、バイアス電圧がNULL点になるような制御が実施される。
このようなバイアス制御を実施するためには、MZ光変調器からの出力光を検出する必要があるが、一般的なMZ光変調器の場合、出力光を検出するためのフォトダイオード(以下、内蔵PD)が内蔵されている。しかしながら、このような内蔵PDを有するMZ光変調器においては、内蔵PDがMZ光変調器の合波部に設置され、拡散光をモニタするように設置されているため、内蔵PDの配置に起因したバイアスシフトが生じる。
理想的なMZ光変調器の場合、MZ光変調器の出力光が最大となるときに内蔵PDに入射する光強度が最小となり、その出力光が最小となるときに内蔵PDに入射する光強度が最大となる。しかしながら、内蔵PDの配置位置ずれ又は導波路での迷光によって、この関係にずれが生じる。これをバイアスシフトという。バイアスシフト特性がある光変調器に対して特許文献2等に示すバイアス制御を実施すると、最適なバイアス電圧に制御できないため、光信号の特性劣化を引き起こす。
この問題を解決するため、例えば、特許文献3及び特許文献4では、バイアスシフト特性がある光変調器でも最適なバイアス電圧に制御する補償技術が提案されている。
特開平3−251815号公報 特開2003−283432号公報 特開2013−174761号公報 WO2015/129192号公報
特許文献3又は特許文献4で開示された技術を用いることにより、バイアスシフトを有するMZ光変調器でも最適なバイアス制御を実施することが可能となる。
しかしながら、特許文献3及び特許文献4におけるバイアス制御では、予めバイアスシフト量が判明していることが必要となる。従って、波長依存性があるバイアスシフト量を全て把握するために、膨大な時間の出荷検査が必要になり、またそれらのデータを保存するために回路が複雑化するといった問題がある。
そこで、本発明は、事前にバイアスシフト量を把握しておく必要がなく、高精度なバイアス電圧の補正を実現することを目的とする。
本発明の一態様に係る駆動制御装置は、駆動信号に基づいて光を変調することで光信号を生成し、当該光信号を出力するとともに、当該光信号の強度を検出する光変調部と、前記光信号における動作点を補正するために、前記光変調部で検出された強度に基づいて、前記光変調部に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部と、前記光変調部から出力される光信号の強度と、前記光変調部で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部と、を備え、前記バイアス制御部は、前記バイアスシフト量に基づいて、前記バイアス電圧を補正することを特徴とする。
本発明の一態様に係る光送信器は、光源と、駆動信号に基づいて、前記光源からの光を変調することで光信号を生成し、当該光信号を出力するとともに、当該光信号の強度を検出する光変調部と、前記光信号における動作点を補正するために、前記光変調部で検出された強度に基づいて、前記光変調部に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部と、前記光変調部から出力される光信号の強度と、前記光変調部で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部と、を備え、前記バイアス制御部は、前記バイアスシフト量に基づいて、前記バイアス電圧を補正することを特徴とする。
本発明の一態様に係る光伝送システムは、光送信器と、前記光送信機から送信された光信号を受信する光受信器とを備える光伝送システムであって、前記光送信器は、光源と、駆動信号に基づいて、前記光源からの光を変調することで光信号を生成し、当該光信号を出力するとともに、当該光信号の強度を検出する光変調部と、前記光信号における動作点を補正するために、前記光変調部で検出された強度に基づいて、前記光変調部に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部と、前記光変調部から出力される光信号の強度と、前記光変調部で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部と、を備え、前記バイアス制御部は、前記バイアスシフト量に基づいて、前記バイアス電圧を補正することを特徴とする。
本発明の一態様に係る駆動制御方法は、駆動信号に基づいて光を変調することで光信号を生成して、出力し、前記光信号の強度を検出し、前記光信号の強度と、前記検出された強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出し、前記光信号における動作点を補正するために、前記検出された強度に基づいて特定されるバイアス電圧を、前記バイアスシフト量に基づいて補正することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、バイアスシフト量を取得するアルゴリズムを有するため、事前にバイアスシフト量を把握しておく必要がなく、高精度なバイアス制御を実現することができる。
実施の形態1に係る駆動制御装置を示すブロック図である。 MZ光変調器の駆動信号に対する光出力特性の一例を示す概略図である。 駆動振幅を2Vπとした場合の光出力特性の一例を示す概略図である。 MZ光変調器でのバイアスシフトを示す概略図である。 実施の形態1において、バイアスシフト量を算出して、バイアス電圧を補償する処理を示すフローチャートである。 (A)〜(D)は、実施の形態1において、PDで光が検出されない第1のケースにおける光の強度と位相とを示す概略図である。 (A)〜(D)は、実施の形態1において、PDで光が検出されない第2のケースにおける光の強度と位相とを示す概略図である。 (A)〜(D)は、実施の形態1において、PDで光が検出されない第2のケースにおいて、Pchのバイアス電圧を変動させた場合の光の強度及び位相を示す概略図である。 実施の形態2に係る駆動制御装置を示すブロック図である。 実施の形態2において、バイアスシフト量を算出して、バイアス電圧を補償する処理を示すフローチャートである。 実施の形態2における光変調部の出力とPDへの入力光との強度関係を示す概略図である。 (A)〜(D)は、実施の形態2における光の強度と位相とを示す概略図である。 実施の形態3に係る駆動制御装置を示すブロック図である。 (A)及び(B)は、実施の形態3において、バイアス電圧がNULL点からずれていた場合の平均光強度を説明するための概略図である。 (A)及び(B)は、実施の形態3において、バイアス電圧がNULL点に制御されていた場合の平均光強度を説明するための概略図である。 実施の形態4に係る光送信器を示すブロック図である。 実施の形態5に係る光伝送システムを示すブロック図である。 (A)及び(B)は、実施の形態1〜5における制御部のハードウェア構成例を示す概略図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る駆動制御装置100を示すブロック図である。
駆動制御装置100は、光変調部110と、制御部120と、記憶部130と、増幅器101A、101Bとを備える。
光変調部は、駆動信号に基づいて光を変調することで光信号を生成し、この光信号を出力するとともに、この光信号の強度を検出する。ここで、光変調部110は、2つの駆動信号(電気信号)によって4値の位相をもった光信号を生成するQPSK型のMZ光変調器である。そのため、光変調部110では、第1マッハツェンダ導波路111A(第1導波路)及び第2マッハツェンダ導波路111B(第2導波路)が、1つのマッハツェンダ導波路112の中に配置されている。以下の説明では、第1マッハツェンダ導波路111AをIch、第2マッハツェンダ導波路111BをQch、及び、マッハツェンダ導波路112をPchという。
Ich及びQchは、変調電極111Aa、111Ba及びバイアス電極111Ab、111Bbを備えている。なお、変調電極とバイアス電極が同一の電極になっているQPSK型の光変調部も存在する。この場合は、光変調部の外側で駆動信号とバイアス電圧とを加算して印加することで同一の構成が可能である。なお、Ichに入力される駆動信号を第1駆動信号、Qchに入力される駆動信号を第2駆動信号ともいう。また、Ichで生成される光信号を第1光信号、Qchで生成される光信号を第2光信号ともいう。
Pchは、バイアス電極112aを有する。Pchは、バイアス電圧調整によって、Ichの光信号及びQchの光信号の位相差をπ/2に調整して合波する。ここで、Pchのバイアス電極112aに印加される電圧を位相調整バイアス電圧ともいう。位相調整バイアス電圧は、Ich及びQchの光信号の位相差の調整用のバイアス電圧である。
また、光変調部110は、内蔵PDであるPD113を備える。PD113は、光変調部110から出力される光信号の強度を検出する。
ここで、MZ光変調器の動作点制御及びバイアスシフトについて図を用いて説明する。
図2は、MZ光変調器の駆動信号に対する光出力特性の一例を示す概略図である。
従来のNRZ変調符号では、周期Tでレベルが変化する駆動信号S1のハイレベル及びローレベルを光出力O1の発光の頂点A及び消光の頂点Bにそれぞれ合わせることによって、光出力のオン及びオフ変調を行っている。
なお、以下の説明では、周期的に変化する光出力O1の発光及び消光の各頂点A、Bに対応したバイアス電圧の差をVπで表記する。これによれば、NRZ変調方式における最適な駆動信号の振幅は、Vπとなる。
しかしながら、MZ光変調器については、上述のように、温度変化及び経時変化等により駆動信号に対する光出力特性が時間的にドリフトしてしまうという問題がある。このような問題に対して、従来の技術では、駆動信号に低周波信号を重畳して動作点の変動量及び変動方向を検出し、フィードバックによりバイアス電圧を制御して、動作点を正常に保つ補償技術が提案されている。これらの制御においては、最適なバイアス電圧は、光出力O1がオンとなる電圧と、光出力がオフとなる電圧とのほぼ中間点となる。
図3に、BPSK及びQPSK等のように、駆動振幅を2Vπとした場合の光出力特性の一例を示す概略図である。
この場合、理想的なMZ光変調器では、光出力O2がオフとなるNULL点が最適なバイアス電圧である。
以上のようなバイアス制御を実施するためには、通常、MZ光変調器からの出力光の強度を内蔵PDで検出しているが、内蔵PDは、MZ光変調器の合波部に設置されているため、内蔵PDの配置に起因したバイアスシフトが生じる。
図4は、MZ光変調器でのバイアスシフトを示す概略図である。
バイアスシフトがない理想的な光変調器の場合、図4に示されている出力光O3のように、出力光O3が最大となるときに内蔵PDに入射する光強度が最小となり、出力光O3が最小となるときに内蔵PDに入射する光強度は最大となる。しかしながら、内蔵PDの配置位置ずれ又は導波路での迷光によって、図4に示されている出力光O4のように、この関係性にずれが生じることをバイアスシフトという。言い換えると、光変調器から出力される出力光の強度と、内蔵PDで検出される出力光の強度との間には、オフセットがある。バイアスシフト特性があるMZ光変調器に対して、従来のバイアス制御を実施すると、最適なバイアス電圧に制御できないため、光信号の特性劣化を引き起こす。
図1に戻り、制御部120は、光変調部110の制御を行う。
制御部120は、バイアスシフト検出部121と、バイアス制御部122とを備える。
バイアスシフト検出部121は、光変調部110から出力される光信号の強度と、PD113で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出する。
実施の形態1においては、バイアスシフト検出部121は、Ich及びQchの両方に駆動信号が入力されていない状態で、PD113で検出される光信号がオフとなる、Ich及びQchの何れか一方側の第1バイアス電圧と、Ich及びQchの両方に駆動信号が入力されている状態で、PD113で検出される光信号がオフとなる、その一方側の第2バイアス電圧との差を、バイアスシフト量として検出する。
バイアス制御部122は、PD113で検出される光信号の強度に基づいて、光変調部110に印加されるバイアス電圧を制御する。
ここで、バイアス制御部122は、バイアスシフト検出部121で検出されたバイアスシフト量に基づいて、光変調部110に印加されるバイアス電圧を補正する。
バイアス制御部122は、例えば特許文献2に開示されている構成と同様のABC(Automatic Bias Control)回路を備えている。具体的には、ABC回路は、バイアス電極111Ab、111Bbの各々に印加するバイアス電圧に低周波信号を重畳し、PD113に、その低周波信号成分を検出させる。検出される低周波信号成分の振幅は、最適バイアス電圧に近づくと徐々に減少し、最適バイアス電圧となる点で「0」になることから、ABC回路は、PD113で検出される低周波信号成分の振幅が「0」になるようにバイアス電圧を調整する。
但し、前述のように、光変調部110は、バイアスシフトを生ずる。そのため、ABC回路で制御されたバイアス電圧は、真の最適バイアス電圧ではなく、バイアスシフト量だけ真の最適バイアス電圧からはずれていることになる。そのため、バイアス制御部122は、PD113からのモニタ信号に含まれるバイアスシフトを補償するため、バイアスシフト検出部121からの補償量だけ、ABC回路からの出力にオフセットを加算することで、バイアス電圧を補正する。
次に、実施の形態1において、バイアスシフト量を算出して、バイアス電圧を補償する処理について説明する。
図5は、実施の形態1において、バイアスシフト量を算出して、バイアス電圧を補償する処理を示すフローチャートである。
まず、光変調部110に光が入射された後、増幅器101A、101Bからの出力がオフにされる(S10)。ここでは、増幅器101A、101Bに入力される信号自体がオフにされてもよく、また、増幅器101A、101Bの電源がオフにされてもよい。なお、増幅器101A、101Bからの出力をオフにする手段は、どのような手段であってもよい。
次に、バイアスシフト検出部121は、Ich及びQchのそれぞれにおいてNULL点を検索する(S11)。具体的には、バイアスシフト検出部121は、Pchのバイアス電圧を変動させても、PD113で光が検出されないIch及びQchのバイアス電圧の組み合わせを検索する。光変調部110のPD113は、Pchで合波された後の拡散光をモニタしている。そのため、PD113で光が検出されないということは、以下2つのケースが考えられる。
PD113で光が検出されない1つ目のケースは、Ich及びQchのそれぞれがNULL点に制御されている場合である。この場合においては、Ich及びQchで光が消光されているため、Pchには光が入力されず、PD113においても光が検出されない。図6(A)〜(D)に本ケースにおける光の強度と位相とを極座標で示す。図6(A)は、Ichの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図6(B)は、Qchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図6(C)は、Pchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図6(D)は、PD113で検出される光の強度及び位相を示す極座標である。
図6(A)及び(B)に示されているように、このケースでは、Ich及びQchが正確にNULL点になっているため、それぞれが消光状態となっており、Pchには光が入力されない。このため、図6(C)及び(D)に示されているように、光変調部110の出力光もPD113で検出される拡散光も消光状態となる。
PD113で光が検出されない2つ目のケースは、Ichからの光とQchからの光との位相差が「0」の場合である。図7(A)〜(D)に本ケースにおける光の強度と位相とを極座標で示す。図7(A)は、Ichの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図7(B)は、Qchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図7(C)は、Pchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図7(D)は、PD113で検出される光の強度及び位相を示す極座標である。図7(A)〜(D)は、Ich及びQchのそれぞれと、入力光との位相差がπ/4の場合の図である。
Ichからの光とQchからの光とがPchで合波される。このとき、図7(A)及び(B)に示されているように、Ich及びQchともに入力光との位相差がπ/4であるため、IchとQchとの位相差は「0」となる。そのため、図7(C)に示されているように、Pchでは光が足し合わされ、全ての光が光変調部110の出力光となる。この出力光も入力光との位相差がπ/4である。一方、拡散光は発生しない。そのため、図7(D)に示されているように、PD113において光が検出されない状態となる。
しかしながら、2つ目のケースでは、Ich及びQchが実際にはNULL点に制御できていない。このようなケースを除外するために、バイアスシフト検出部121は、バイアス制御部122に指示することで、Pchのバイアス電圧を変動させる。Pchのバイアス電圧を変動させるということは、Ichからの光とQchからの光の位相差を変化させることに相当する。このため、IchとQchの位相差が「0」以外となれば、Pchで合波された結果、拡散光が発生する。
2つ目のケースにおいて、Pchバイアスを変動させた場合の例を図8(A)〜(D)に示す。図8(A)は、Ichの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図8(B)は、Qchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図8(C)は、Pchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図8(D)は、PD113で検出される光の強度及び位相を示す極座標である。
図8(B)に示されているように、ここでは、Pchのバイアス電圧を変化させることで、Qchの位相をπ変化させたものとする。また、図8(A)及び(C)に示されているように、ここでは、Ichの光強度の方がQchよりも大きいと仮定している。このような場合では、図8(C)に示されているように、Pchでは逆位相の光が合波される。そのため出力光としてはIchの光が弱まり、その分拡散光が増加する(図8(D))。
図8(A)〜(D)では、IchとQchとで光強度に差があったが、例えば、Ichからの光とQchからの光の位相差がπであり、かつ、これらの光強度が等しければ、全ての光が拡散光となりPD113に入射されることになる。
逆に言えば、IchとQchがそれぞれNULL点であれば、Pchのバイアス電圧を変動させてもPD113では光が検出されることはなく、これらを正確なNULL点に制御することが可能となる。具体的な方法としては、Ichのバイアス電圧及びQchのバイアス電圧の様々な組み合わせに対して、Pchのバイアス電圧を可変し、PD113で検出される光強度がある一定強度(閾値)以下となる組み合わせを検出する方法が考えられる。また、従来のABC回路によるバイアス制御によって、バイアスシフト込みのNULL点を検索した後に、Pchのバイアス電圧を可変し、Ichのバイアス電圧及びQchのバイアス電圧を微調整する方法でもよい。なお、実施の形態1における方法は、以上の方法に限られない。
図5に戻り、バイアスシフト検出部121は、以上のようにしてNULL点に制御されたIchのバイアス電圧及びQchのバイアス電圧を、第1バイアス電圧として、例えば、記憶部130に記憶する(S12)。ここでのIchの第1バイアス電圧をBiasIA、Qchの第1バイアス電圧をBiasQAとする。
次に、増幅器101A、101Bの出力がオンにされて、光変調部110に駆動信号が入力される(S13)。ここでは、増幅器101A、101Bに入力される信号自体がオンにされてもよく、また、増幅器101A、101Bの電源がオンにされてもよい。なお、増幅器101A、101Bからの出力をオンにする手段は、どのような手段であってもよい。
次に、バイアス制御部122は、ABC回路でのバイアス制御を実施する(S14)。ここでの制御は、特許文献2等で開示されている従来の制御方法と同様である。このようなバイアス制御を実施すると、駆動信号をオンした状態で、Ich及びQchがNULL点に制御される。しかしながら、光変調部110にはバイアスシフトが存在する。そのためバイアス制御によって制御されたNULL点は、真のNULL点ではなく、光変調部110のバイアスシフトを含んだNULL点となる。
バイアス制御部122は、以上のようにしてNULL点に制御されたIchのバイアス電圧及びQchのバイアス電圧を、それぞれ、第2バイアス電圧として、例えば、記憶部130に記憶する(S15)。ここでのIchの第2バイアス電圧をBiasIB、Qchの第2バイアス電圧をBiasQBとする。
そして、バイアスシフト検出部121は、記憶部130に記憶されている第1バイアス電圧と第2バイアス電圧との差からバイアスシフト量を算出する(S16)。例えば、バイアスシフト検出部121は、Ichにおける第1バイアス電圧BiasIAと第2バイアス電圧BiasIBとの差、又は、Qchにおける第1バイアス電圧BiasQAと第2バイアス電圧BiasQBとの差を算出し、バイアスシフト量とする。そして、バイアスシフト検出部121は、このバイアスシフト量をバイアス制御部122に与え、バイアス制御部122は、上述のABC制御結果(BiasIB、BiasQB)に、このバイアスシフト量を加算する(S17)。以上により、バイアス制御部122は、Ich及びQchを正確なNULL点に制御することが可能となる。
なお、光変調部110のバイアスシフト量には波長依存性があることが知られている。そのため、光変調部110に入力される光の波長が変化した場合には、再度、実施の形態1における制御方法によってバイアスシフト量を検出できる。このため、全ての波長におけるバイアスシフト量を測定する必要はなく、光変調部110のバイアスシフトを補償することが可能となる。
また、光変調部110に入力される光がオフにされた場合等、光変調部110に入力される光の強度が変化した場合にも、再度、実施の形態1における制御方法によってバイアスシフト量を検出することが望ましい。
実施の形態2.
実施の形態1に係る駆動制御装置100によって、光変調部110のもつバイアスシフト量を検出することが可能になった。しかしながら、実施の形態1に係る駆動制御装置100では、駆動信号をオフして真のNULL点を検索し、その後駆動信号をオンしてバイアスシフト量を含んだNULL点を検索する。
一般的なQPSK型光変調器は、変調電極とバイアス電極との両方を備えており、かつ、変調電極は単相入力であるが、例えば、変調電極とバイアス電極とが1つの電極で構成されている場合は、駆動信号をオンすることによってDCドリフトが発生する。DCドリフトは、光変調器の誘電体層に電荷がたまり、その電荷によって消光特性がシフトする現象である。
つまり、駆動信号をオンしてNULL点を見つけるが、そのNULL点は光変調器のもつバイアスシフト量と、DCドリフト量とが加算された分だけシフトすることになり、バイアスシフト量を正しく検出することができない。また、変調電極が差動入力の場合は、正相、逆相に印加する駆動振幅に差があると、この差が位相差となってしまい、この場合においても正しくバイアスシフト量を検出することができない。
そこで、実施の形態2は、光変調器に入力する駆動信号をオンしDCドリフトが発生しても、正確にバイアスシフト量を検出できるようにする。
図9は、実施の形態2に係る駆動制御装置200を示すブロック図である。
駆動制御装置200は、光変調部210と、制御部220と、記憶部230と、増幅器101A、101Bとを備える。
光変調部210は、2つの駆動信号によって4値の位相をもった光信号を生成するQPSK型のMZ光変調器である。そのため、光変調部210では、第1マッハツェンダ導波路211A(第1導波路)及び第2マッハツェンダ導波路211B(第2導波路)が、1つのマッハツェンダ導波路212の中に配置されている。以下の説明では、第1マッハツェンダ導波路211AをIch、第2マッハツェンダ導波路211BをQch、及び、マッハツェンダ導波路212をPchという。
Ich及びQchは、それぞれ変調バイアス電極211Aa、211Baを備えている。変調バイアス電極211Aa、211Baには、駆動信号とバイアス電圧とが加算されて、印加される。なお、Ichに入力される駆動信号を第1駆動信号、Qchに入力される駆動信号を第2駆動信号ともいう。また、Ichで生成される光信号を第1光信号、Qchで生成される光信号を第2光信号ともいう。
Pchは、バイアス電極212aを有する。Pchは、バイアス電圧調整によって、Ichの光信号及びQchの光信号の位相差をπ/2に調整して合波する。
また、光変調部210は、内蔵PDであるPD113を備える。PD113は、実施の形態1と同様に構成されている。
制御部220は、光変調部210の制御を行う。
制御部220は、バイアスシフト検出部221と、バイアス制御部222とを備える。
バイアスシフト検出部221は、光変調部210のバイアスシフト量を検出する。
ここで、実施の形態2におけるバイアスシフト検出部221は、DCドリフトが発生しても、正確にバイアスシフト量を検出する。
例えば、実施の形態2においては、バイアスシフト検出部221は、Ich及びQchの両方に駆動信号が入力されていない状態で、PD113で検出される光信号がオフとなるようにIch及びQchのバイアス電圧を調整した後に、Ich及びQchの何れか一方にのみ駆動信号が入力されている状態で、PD113で検出される光信号がオフとなる、その一方側の第1バイアス電圧と、Ich及びQchの両方に駆動信号が入力されている状態で、PD113で検出される光信号がオフとなる、その一方側の第2バイアス電圧との差を、バイアスシフト量として検出する。
バイアス制御部222は、光変調部210に印加するバイアス電圧を制御する。例えば、バイアス制御部222は、バイアスシフト検出部221で検出されたバイアスシフト量に基づいて、光変調部210のIchバイアス及びQchバイアスの各バイアス電圧を補正する。
図10は、実施の形態2において、バイアスシフト量を算出して、バイアス電圧を補償する処理を示すフローチャートである。
まず、光変調部210に光が入射された後、増幅器101A、101Bからの出力がオフにされる(S20)。ここでは、増幅器101A、101Bに入力される信号自体がオフされてもよく、また、増幅器101A、101Bの電源がオフにされてもよい。
次に、バイアスシフト検出部221は、Ich及びQchのそれぞれにおいてNULL点を検索する(S21)。NULL点の検索方法は、実施の形態1と同様である。
次に、増幅器101Aの出力がオンにされて、光変調部210にIchの駆動信号が入力される(S22)。ここでは、増幅器101Aに入力される信号自体がオンにされてもよく、増幅器101Aの電源がオンにされてもよい。また、ここでは説明のためにIchの信号のみをオンしたが、Qchの信号のみをオンしてもよい。なお、以降の説明はIchの信号のみをオンした場合に関して説明し、Qchのみをオンした場合の説明は省略する。
Ichの信号がオンにされると、IchにはDCドリフトが発生する。しかしながら、Qchの信号はオフのままであるため、Qchは真のNULL点を維持している状態となる。そのため、PchにはQchからの光が入射されず、Ichのみの光が入射され、理想的には全ての光が出力光となり、PD113には光は入射されない。
しかし、実際の光変調部210では、出力光とPD113とのアイソレーションは、有限であり、例えば、出力光が0dBmの場合、PD113には−30dBm程度の光が入射される。但し、この光はQchとの合波で発生したものではないため、バイアスシフトは生じない。また出力光が最大となった時はPD113への入射光も最大となり、Ich及びQchからの光がともに合波された場合の位相関係とは逆になる。図11に光変調部210の出力とPD113への入力光との強度関係を示す。
また、図12(A)〜(D)に本ケースにおける光の強度と位相とを極座標で示す。図12(A)は、Ichの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図12(B)は、Qchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図12(C)は、Pchの光出力の強度及び位相を示す極座標である。図12(D)は、PD113で検出される光の強度及び位相を示す極座標である。
Ichには駆動信号が入力されているため、駆動信号の「0」と「1」によって位相がπずれた2つの位相状態が存在する。図12(A)では、駆動信号が「0」のときの位相だけを示し、例としてπ/4の場合を示したが、駆動信号が「1」のときは「0」のときと位相がπずれた光出力が存在する。図12(C)に示されているように、Ichの出力光のみがPchに入力され、光変調部210の出力光となるが、図12(D)に示されているように、光強度が小さい同じ位相の光が、PD113の入力光となる。

つまり、このケースは、Ichだけに限れば、バイアスシフトが発生しない理想的な内蔵PDを有した光変調器とみなすことができる。
次に、バイアス制御部222は、前述したABC回路でのバイアス制御によって、Ichのみバイアス制御を実施する(S23)。ここでは、バイアス制御部222は、Qchのバイアスを変更せず、Qchは真のNULL点のままである。
このような制御を実施すると、Qchからの信号は、Pchに入力されていないため、Ichは、駆動信号をオンした状態においても、真のNULL点に制御することができる。バイアス制御部222は、この時のIchのバイアス電圧を第1バイアス電圧として、例えば、記憶部230に記憶する。
次に、Qchの信号がオンにされ(S25)、バイアス制御部222は、ABC回路でのバイアス制御を実施し、NULL点を検索する(S26)。このときはIch及びQchともにPchに光が入力されているため、バイアス制御によって制御されたNULL点は、真のNULL点ではなく光変調部210のバイアスシフトを含んだNULL点となる。
バイアス制御部222は、以上のようにしてNULL点に制御されたIchのバイアス電圧を第2バイアス電圧として、例えば、記憶部230に記憶する(S27)。
そして、バイアスシフト検出部221は、記憶部230に記憶されている第1バイアス電圧と第2バイアス電圧との差からバイアスシフト量を算出する(S28)。
そして、バイアスシフト検出部221は、このバイアスシフト量をバイアス制御部222に与え、バイアス制御部222は、ステップS26でのABC制御結果に、このバイアスシフト量を加算する(S29)。以上により、バイアス制御部222は、Ich及びQchを正確なNULL点に制御することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態2に記載の駆動制御装置200によって、駆動信号をオンした場合にDCドリフトが発生しても、正確にバイアスシフト量を検出することが可能になった。しかしながら、実施の形態2の駆動制御装置200では、駆動信号をオフにしてバイアス制御を実施するABC回路と、Ichのみ駆動信号をオンにしてバイアス制御を実施するABC回路の2つが必要で、PD113と変調器光出力の位相関係が逆であることから、その2つのABC回路は共通化できず、回路が複雑化する問題がある。
そこで、実施の形態3は、ABC回路を1つのみとすることで回路の簡素化を実現するものである。
図13は、実施の形態3に係る駆動制御装置300を示すブロック図である。
駆動制御装置300は、光変調部210と、制御部320と、記憶部230と、増幅器101A、101Bと、信号生成部340とを備える。
実施の形態3に係る駆動制御装置300において、光変調部210及び記憶部230は、実施の形態2に係る駆動制御装置200と同様に構成されており、増幅器101A、101Bは、実施の形態1に係る駆動制御装置100と同様に構成されている。
信号生成部340は、Ich及びQchの信号をそれぞれオン及びオフする機能、並びに、生成する信号列のマーク率を可変する機能を有する。マーク率は、駆動信号の「0」又は「1」の発生確率を指す。通常マーク率は50%であり、この場合、「0」と「1」とが同じ確率で発生する。
制御部320は、光変調部210の制御を行う。
制御部320は、バイアスシフト検出部221と、バイアス制御部322とを備える。
実施の形態3におけるバイアスシフト検出部221は、実施の形態2と同様に構成されている。
バイアス制御部322は、光変調部210に印加するバイアス電圧を制御する。例えば、バイアス制御部322は、バイアスシフト検出部221で検出されたバイアスシフト量に基づいて、光変調部210のIchバイアス及びQchバイアスの各バイアス電圧を補正する。
実施の形態2では、バイアス制御部222は、ABC回路を用いて、NULL点を検索しているが、実施の形態3では、バイアス制御部322は、信号生成部340に生成する信号列のマーク率を可変させることにより、真のNULL点を検索する。以下、バイアス制御部322での真のNULL点の判断について説明する。
まず、バイアス制御部322は、信号生成部340に、マーク率を変化させた信号を生成させる。
信号生成部340は、マーク率を変化させた信号を生成し駆動信号とする。例えば、ここでは、信号生成部340は、50+α%(αは0より大きく、50以下)とするマーク率で信号を生成する。このとき、PD113で検出される光強度の平均値を平均光強度P+とする。
次に、信号生成部340は、マーク率を50−α%(αは0より大きく、50以下)とする信号を生成する。このとき、内蔵PDで検出される光強度の平均値を平均光強度P−とする。
図14(A)及び(B)を用いて、バイアス電圧がNULL点からずれていた場合の平均光強度P+と平均光強度P−について説明する。ここでは、マーク率が「1」の発生確率を示すものとして説明する。
図14(A)に示すように、バイアス電圧がNULL点から少し高い場合、駆動信号が「0」のときの光強度と駆動信号が「1」のときの光強度に差が発生し、駆動信号が「1」のときの光強度の方が大きい。このような場合に、信号のマーク率を50%+αとすると、「1」の発生確率の方が高いため、平均光強度P+は大きくなる。一方、図14(B)に示されているように、信号のマーク率を50%−αとすると、「1」の発生確率の方が低くなるため、平均光強度P−は小さくなる。
次に、図15(A)及び(B)を用いて、バイアス電圧がNULL点に制御されていた場合の平均光強度P+と平均光強度P−について説明する。
図15(A)に示すように、バイアス電圧がNULL点の場合、駆動信号が「0」のときの光強度と駆動信号が「1」のときの光強度に差はない。このような場合に、信号のマーク率を50%+αとすると、駆動信号「1」の発生確率の方が高くなるが、駆動信号が「1」のときも、「0」のときも光強度は変わらないため、平均光強度P+も変化はない。また、マーク率を50%−αとしても同様に、駆動信号が「1」の発生確率の方が低くなるが、平均光強度P−は変わらない。
つまり、バイアス制御部322は、この平均光強度P+及び平均光強度P−が等しくなるように、Ich及びQchのバイアス電圧を変化させることで、Ich及びQchを真のNULL点に制御することが可能となる。例えば、図10に示されているステップS23では、バイアス制御部322は、信号生成部340にIchの駆動信号のマーク率を変化させることで、Ichを真のNULL点に制御することができる。
なお、上記の例では、2種類のマーク率を使用し、2つの平均光強度が等しくなるようにすることでNULL点に制御する方法について記載したが、実施の形態3は、このような例に限定されない。例えば、バイアス制御部322は、それらの光強度情報を二次関数等で近似し、極の値を求めることでNULL点に制御することも可能である。また、バイアス制御部322は、2種類以上のマーク率を使用すれば、より精度の高い近似が実現可能となる。
実施の形態4.
図16は、実施の形態4に係る光送信器400を示すブロック図である。
実施の形態4に係る光送信器400は、実施の形態1に係る駆動制御装置100に光源450を追加することにより構成されている。
実施の形態1に係る駆動制御装置100によって、光変調器がもつバイアスシフト量を検出することが可能になった。しかし、バイアスシフト量は波長依存性があることが知られている。また、一度光入力をオフし、再度光変調器に光を入力した際にも、駆動制御装置100による制御を再実施する必要がある。
そのため、駆動制御装置100は、波長が変わったことを検知したり、光入力がオフになったことを検知したりする必要があった。
そこで、実施の形態4に係る光送信器400は、光源450を備えることにより、波長が変わったことを検知したり、光入力がオフになったことを検知したりすることが非常に容易となる。
なお、実施の形態4は、実施の形態1に係る駆動制御装置100に光源450を追加しているが、このような例に限定されない。
例えば、実施の形態2又は3に係る駆動制御装置200、300に光源450を追加することにより、実施の形態4に係る光送信器400が構成されていてもよい。
実施の形態5.
図17は、実施の形態5に係る光伝送システム500を示すブロック図である。
実施の形態5に係る光伝送システム500は、実施の形態4に係る光送信器400に、光ファイバ560A、560Bと、光中継器561と、光受信器562とを追加することにより構成されている。
光ファイバ560Aは、光変調部110からの出力光を伝送する。
光中継器561は、光ファイバ560Aにより伝送された光を増幅する。
光ファイバ560Bは、光中継器561で増幅された光信号を伝送する。
光受信器562は、光ファイバ560Bからの光信号を受信する。
ここで、光中継器561は、光ファイバ560Aの距離に応じて、なくてもよいし、複数あってもよい。
なお、実施の形態5に係る光伝送システム500は、実施の形態2又は3に係る駆動制御装置200、300に光源450を追加することにより構成された光送信器400に、光ファイバ560A、560B、光中継器561及び光受信器562が追加されていてもよい。
以上に記載された制御部120、220、320の一部又は全部は、例えば、図18(A)に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、制御部120、220、320の一部又は全部は、例えば、図18(B)に示されているように、単一回路、復号回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路12で構成することもできる。
100,200,300 駆動制御装置、 400 光送信器、 500 光伝送システム、 101A、101B 増幅器、 110,210 光変調部、 111A,211A 第1マッハツェンダ導波路、 111B,211B 第2マッハツェンダ導波路、 111Aa,111Ba 変調電極、 111Ab,111Bb バイアス電極、 112,212 マッハツェンダ導波路、 211Aa,211Ba 変調バイアス電極、 112a,212a バイアス電極、 120,220,320 制御部、 121,221 バイアスシフト検出部、 122,222,322 バイアス制御部、 130,230 記憶部、 340 信号生成部、 450 光源、 560A,560B 光ファイバ、 561 光中継器、 562 光受信器。

Claims (11)

  1. 駆動信号に基づいて光を変調することで光信号を生成し、当該光信号を出力するとともに、当該光信号の強度を検出する光変調部と、
    前記光信号における動作点を補正するために、前記光変調部で検出された強度に基づいて、前記光変調部に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部と、
    前記光変調部から出力される光信号の強度と、前記光変調部で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部と、を備え、
    前記バイアス制御部は、前記バイアスシフト量に基づいて、前記バイアス電圧を補正すること
    を特徴とする駆動制御装置。
  2. 前記駆動信号は、第1駆動信号及び第2駆動信号からなり、
    前記光変調部は、前記第1駆動信号が入力される第1導波路及び前記第2駆動信号が入力される第2導波路を備え、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号によって4値の位相をもった光信号を生成し、
    前記バイアス制御部は、前記第1導波路及び前記第2導波路のそれぞれに、それぞれのバイアス電圧を印加し、
    前記バイアスシフト検出部は、前記第1導波路及び前記第2導波路の何れか一方に印加され、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号が前記光変調部に入力されていない状態で前記光信号がオフとなる第1バイアス電圧と、前記一方に印加され、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号が前記光変調部に入力されている状態で前記光信号がオフとなる第2バイアス電圧との差を、前記バイアスシフト量として検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動制御装置。
  3. 前記バイアス制御部は、位相差の調整用の電圧である位相調整バイアス電圧を前記光変調部に印加し、
    前記光変調部は、前記第1導波路において前記第1駆動信号に基づいて生成された第1光信号、及び、前記第2導波路において前記第2駆動信号に基づいて生成された第2光信号の位相差を前記位相調整バイアス電圧により調整して、前記第1光信号及び前記第2光信号を合波することで、前記光信号を生成し、
    前記バイアスシフト検出部は、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号が前記光変調部に入力されていない状態で、前記バイアス制御部が前記位相調整バイアス電圧を変化させても、前記光変調部で検出された強度が予め定められた閾値以下となる電圧を、前記第1バイアス電圧として特定すること
    を特徴とする請求項2に記載の駆動制御装置。
  4. 前記駆動信号は、第1駆動信号及び第2駆動信号からなり、
    前記光変調部は、前記第1駆動信号が入力される第1導波路及び前記第2駆動信号が入力される第2導波路を備え、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号によって4値の位相をもった光信号を生成し、
    前記バイアスシフト検出部は、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号が前記光変調部に入力されていない状態で前記光信号がオフとなるように、前記第1導波路及び前記第2導波路のそれぞれに印加されるバイアス電圧を調整した後に、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号の何れか一方のみが前記光変調部に入力されている状態で前記光信号がオフとなる、前記一方が入力されている一の導波路に印加される第1バイアス電圧と、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号の両方が前記光変調部に入力されている状態で前記光信号がオフとなる、前記一の導波路に印加される第2バイアス電圧との差を、前記バイアスシフト量として検出すること
    を特徴とする請求項1に記載の駆動制御装置。
  5. 前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を生成するとともに、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号のそれぞれにおける「0」又は「1」の発生確率であるマーク率をそれぞれ変更する信号生成部をさらに備え、
    前記バイアス制御部は、前記一方のみが前記光変調部に入力されている状態で、前記一方のマーク率を変更しても、前記光変調部で検出された強度の平均値が変化しない電圧を、前記第1バイアス電圧として特定すること
    を特徴とする請求項4に記載の駆動制御装置。
  6. 前記バイアス制御部は、前記第2バイアス電圧に前記バイアスシフト量を加算した電圧を、補正されたバイアス電圧として、前記光変調部に印加すること
    を特徴とする請求項2から5の何れか一項に記載の駆動制御装置。
  7. 前記光変調部に入力される前記光の強度が変化した場合に、前記バイアスシフト検出部は、前記バイアスシフト量を検出し、前記バイアス制御部は、前記バイアス電圧を補正すること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の駆動制御装置。
  8. 前記光変調部に入力される前記光の波長が変化した場合に、前記バイアスシフト検出部は、前記バイアスシフト量を検出し、前記バイアス制御部は、前記バイアス電圧を補正すること
    を特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の駆動制御装置。
  9. 光源と、
    駆動信号に基づいて、前記光源からの光を変調することで光信号を生成し、当該光信号を出力するとともに、当該光信号の強度を検出する光変調部と、
    前記光信号における動作点を補正するために、前記光変調部で検出された強度に基づいて、前記光変調部に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部と、
    前記光変調部から出力される光信号の強度と、前記光変調部で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部と、を備え、
    前記バイアス制御部は、前記バイアスシフト量に基づいて、前記バイアス電圧を補正すること
    を特徴とする光送信器。
  10. 光送信器と、前記光送信器から送信された光信号を受信する光受信器とを備える光伝送システムであって、
    前記光送信器は、
    光源と、
    駆動信号に基づいて、前記光源からの光を変調することで光信号を生成し、当該光信号を出力するとともに、当該光信号の強度を検出する光変調部と、
    前記光信号における動作点を補正するために、前記光変調部で検出された強度に基づいて、前記光変調部に印加するバイアス電圧を制御するバイアス制御部と、
    前記光変調部から出力される光信号の強度と、前記光変調部で検出される光信号の強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出するバイアスシフト検出部と、を備え、
    前記バイアス制御部は、前記バイアスシフト量に基づいて、前記バイアス電圧を補正すること
    を特徴とする光伝送システム。
  11. 駆動信号に基づいて光を変調することで光信号を生成して、出力し、
    前記光信号の強度を検出し、
    前記光信号の強度と、前記検出された強度との間のオフセットであるバイアスシフト量を検出し、
    前記光信号における動作点を補正するために、前記検出された強度に基づいて特定されるバイアス電圧を、前記バイアスシフト量に基づいて補正すること
    を特徴とする駆動制御方法。
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