JP2017211431A - 映像投射システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数台の映像投射装置を制御して、ちらつきを抑えた合成映像を生成することができる映像投射システムを提供する。【解決手段】 映像投射システム1は、複数台のラスタースキャン方式の映像投射装置10A〜10Dと、映像投射装置10A〜10Dから投射される投射範囲が異なる複数のサブ映像を組み合せて、1つの合成映像を生成する映像信号分配部20と、映像投射装置10A〜10Dがサブ映像を投射する際のフレームレートを、サブ映像の投射範囲が広いほど高くするフレームレート変更部とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数台の映像投射装置で構成される映像投射システムに関する。
近年、例えば、LEDや半導体レーザ等の半導体光源と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、DMD(Digital Mirror Device)、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の小型光学偏向装置とを組み合せたラスタースキャン方式の映像投射装置が、ピコプロジェクタやヘッドアップディスプレイ用として開発されている。
DMDやLCOSは、投影画面全体をカバーする光源から必要な画素のみを選択的にスイッチングし、投影に使われなかった光はフィルタや吸収体に吸収されるという特徴を有する。これに対し、MEMSは2次元の走査に応じて投影画面のうち必要な部分だけ光源を点灯させるので、光の利用効率に優れている。
また、複数台の映像投射装置を用いて1つの映像を形成するシステムも開発され、従来のマルチモニターディスプレイシステムの置き換えとして、あるいは、建物等の外壁をスクリーンとしたプロジェクションマッピングとして、様々な演出のために用いられている。複数台の映像投射装置を用いた投影方法としては、投射された複数の映像の重畳投影により部分的に映像の解像度を変更する方法が知られている。
例えば、特許文献1は、全体投影用プロジェクタと局所投影用プロジェクタの2台を用いて映像の重畳部を作り、部分的に解像度を変更することができる投影方法を採用している(段落0005,図1)。
特開2004−070257号公報
しかしながら、特許文献1の投影方法のように複数台のプロジェクタ(映像投射装置)で生成される合成映像は、その中央部分が最も明るく、周辺にいくにつれて徐々に暗くなる傾向がある。このような映像パターンにおいては、人間の視線は自ずとその中央部分に集まり、複数台のプロジェクタが同一のフレームレートで動作している場合、人間の視覚の特性上、映像の中央部分よりも周辺部分のちらつきが目立ってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数台の映像投射装置を制御して、ちらつきを抑えた合成映像を生成することができる映像投射システムを提供することを目的とする。
本発明の映像投射システムは、複数台のラスタースキャン方式の映像投射装置と、前記複数台の映像投射装置から投射される投射範囲が異なる複数のサブ映像を組み合せて、1つの合成映像を生成する合成映像生成部と、各映像投射装置が前記サブ映像を投射する際のフレームレートを、前記サブ映像の投射範囲が広いほど高くするフレームレート変更部と、を備えることを特徴とする。
本発明の映像投射システムは、投射範囲が異なる複数台の映像投射装置で構成され、合成映像生成部が各映像投射装置からのサブ映像を組み合せて、1つの合成映像を生成する。投射範囲が広いサブ映像のフレームレートが小さい場合、サブ映像の端部がちらつき易くなるため、フレームレート変更部は、投射範囲が広くなるほどフレームレートを高くするように制御する。これにより、ちらつきを抑えた、自然な合成映像を生成することができる。
本発明において、前記合成映像を構成する複数のサブ映像の投射範囲が予め設定され、前記各サブ映像の投射範囲に映像を投射する映像投射装置を、所定条件により切り替える担当投射範囲切替部を備えることが好ましい。
比較的広い投射範囲を担当する映像投射装置は、ミラー部の振れ角が常に大きいので、装置にかかる負荷が大きくなる。この構成によれば、担当投射範囲切替部が各サブ映像の投射範囲に映像を投射する映像投射装置を所定条件により切り替えることで、各映像投射装置の負荷が分散される。これにより、製品寿命(使用可能期間)を延ばすことができる。
また、本発明において、複数のサブ映像の投射範囲は互いに重なり、前記複数のサブ映像の投射範囲のうち、投射面積が最大であるサブ映像の内側に、他の複数のサブ映像を配置することが好ましい。
本発明によれば、合成映像を構成するサブ映像の投射範囲が互いに重なっていることで、投射範囲の中心に近づくほど輝度を高くすることができ、さらに投射範囲の周辺部のちらつきを抑えることができる。
第1実施形態の映像投射システムの概要図。 第1実施形態の映像投射システムの映像投射装置の概要図。 第1実施形態の映像投射装置の映像信号処理部の説明図。 第1実施形態の映像投射装置に用いられるMEMSの斜視図。 半導体光源と、MEMSミラーと、映像投射装置から投射された映像投射範囲(映像投射範囲)との関係を示す図。 時間経過に対する、副走査方向に揺動するMEMSミラー及び半導体光源の駆動信号の波形変化を示す図。 時間経過に対する、主走査方向に揺動するMEMSミラー及び半導体光源の駆動信号の波形変化を示す図。 図6A及び図6Bに示された、MEMSミラー及び半導体光源の駆動信号に基づく投射映像の描画範囲と、走査軌跡との関係を示す図。 各映像投射装置の投射角度範囲と最大輝度との関係を示す図。 入力映像の輝度分布と第1映像投射装置〜第4映像投射装置の映像投射範囲との関係を示す図。 図9Aの入力映像に追加された基準線に対する輝度分布断面図。 第2実施形態の映像投射システムの映像投射範囲を示す図。 第1映像投射装置〜第4映像投射装置の映像投射範囲の切り替えを説明する図。
[第1実施形態]
図1に示されるように、本実施形態の映像投射システム1は、複数の映像投射装置10A〜10D(以下、映像投射装置10という場合がある。)と、入力映像を表す映像信号が入力され、映像投射範囲の輝度分布を表す個別映像信号、及び後述するオフセット信号を、映像投射装置10A〜10Dに出力する映像信号分配部20とを備える。以下、本実施形態の映像投射システムを、4台の映像投射装置を備える映像投射システムを用いて説明するが、装置数は4台に限定されず、2台以上であればよい。
初めに、本実施形態の映像信号分配部20(本発明の「合成映像生成部」及び「担当投射範囲切替部」に相当する)は、CPU、ROM、RAM並びにI/O回路及びA/D回路等の電子回路等により構成され(図示省略)、映像ソースから得られた映像信号により表現される入力映像の輝度分布から各映像投射装置10に与える映像投射範囲の輝度分布を抽出する。そして、映像信号分配部20は、抽出された映像投射範囲の輝度分布を表す個別映像信号を各映像投射装置10に出力する。
また、映像信号分配部20は、入力映像の輝度分布の最高輝度点の位置を特定し、各映像投射装置10の映像投射範囲の中心を最高輝度点の位置に設定可能なオフセット信号を個別映像信号と共に各映像投射装置10に出力する。
オフセット信号とは、後述するMEMSミラー106の振れ角の制限に由来する映像投射可能な範囲を有する映像投射装置に対して、映像投射範囲を描画範囲のうちの所望の範囲にオフセットする(位置付ける)信号である。具体的には、オフセット信号は、映像が投射される画面全体の中心を基準位置として、基準位置から水平方向及び垂直方向に移動させる変位量を示す信号である。
各映像投射装置10では、オフセット信号に応じて各映像投射装置10が投射する映像を上下左右方向に移動できるようになっている。投射映像の上下左右方向への移動は、各映像投射装置10にステッピングモータ等を設けることにより実施される。
図2に示されるように、本実施形態の映像投射装置10は、MEMSミラー106、半導体光源112、MEMSミラー106及び半導体光源112に信号を出力する制御部30とから構成され、後述するラスタースキャンを行う装置である。
映像投射装置10の制御部30は、パーソナルコンピュータ、カメラシステム等の映像ソースから出力された映像信号に基づいて生成された個別映像信号が入力される個別映像信号入力部102と、受信した個別映像信号を処理するために所定ビット毎に書き込み・読み出しが行われる個別映像信号蓄積部104と、MEMSミラー106に対して交流波の駆動信号を出力するMEMS駆動部108と、駆動信号に応じてMEMSミラー106が回動軸線周りを回動したとき、MEMSミラー106の振れ角に応じた電圧を出力するセンサからの信号が入力されるセンサ信号入力部110と、MEMESミラー106に光を照射するLEDや半導体レーザ等の半導体光源112に対して画素データを出力する光源駆動部114と、個別映像信号を処理して映像投射装置10の制御を行う個別映像信号処理部116とから構成される。
本実施形態では、説明の便宜のため、MEMSミラー106を駆動する交流波の駆動信号として正弦波形状の駆動信号を用いて説明するが、正弦波形状の駆動信号に対して90°位相が遅れた余弦波形状の信号等を用いてもよい。
個別映像信号入力部102は、映像信号を処理するために、入力された個別映像信号を個別映像信号処理部116に出力する。個別映像信号入力部102としては、VGA(アナログRGB)、DVI、HDMI(登録商標)、Display Port等の映像信号レシーバを用いることができる。
個別映像信号蓄積部104では、個別映像信号入力部102から出力された個別映像信号を処理するために信号の書き込み・読み出しが行われる。個別映像信号蓄積部104としては、SDRAM等を用いることができる。本実施形態の映像投射システムでは、映像信号は高速信号として生成されるため、DDR2-SDRAM、DDR3-SDRAMが好適である。
MEMS駆動部108は、MEMSミラー106に対する駆動信号を出力するために、個別映像信号処理部116からのデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバーターと、その出力信号をMEMSミラー106の駆動電圧レベルまで増幅するオペアンプから構成される。
センサ信号入力部110は、駆動信号に応じてMEMSミラー106が回動軸線周りに回動し、走査方向に揺動したときのMEMSミラー106の振れ角に応じた電圧を出力するセンサからの信号が入力される信号入力部である。センサ信号入力部110は、受信したアナログ信号を個別映像信号処理部116に出力されるデジタル信号に変換するA/Dコンバーターと、A/Dコンバーターに対する適切な入力レベルを確保するオペアンプとから構成される。
光源駆動部114は、個別映像信号処理部116から出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換する高速D/Aコンバーターと、RGB各色の半導体光源112を駆動できるだけの電流容量を持つドライバトランジスタ等とから構成される。
個別映像信号処理部116は、個別映像信号を処理して映像投射装置10の制御を行う。個別映像信号処理部116は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、マイクロプロセッサ、又はこれらのハイブリッドデバイス(EPP(Extensible Processing Platform)やSoC(System on Chip))等を用いることができる。
また、図3に示されるように、個別映像信号処理部116は、個別映像信号を個別映像信号入力部102から個別映像信号蓄積部104に出力するインターフェースとしての入力映像処理部120と、個別映像信号蓄積部104から出力された信号等に基づいて、MEMS駆動部108へ送出するMEMSミラー106の駆動信号及び光源駆動部114に送出する画素データ抽出の基礎となる信号等を生成する駆動信号生成部122(本発明の「フレームレート変更部」に相当する)と、センサ信号入力部110及び駆動信号生成部122から出力された信号に基づいて、共振周波数追従制御を行い、画素データ抽出部126に信号を送出する駆動信号演算処理部124と、駆動信号生成部122及び駆動信号演算処理部124から出力された信号に基づいて、光源駆動部114に送出する画素データを抽出する画素データ抽出部126と、これらの各信号処理の制御パラメータに対する制御を行うと共に、スイッチ、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等の図示しない外部制御手段とのインターフェースとしての機能を果たす総合制御部128とから構成される。
また、図4に示されるように、本実施形態のMEMSミラー106を備えるMEMS130は、反射面を有するMEMSミラー106を一対のトーションバー131A,131Bにより支持する第1支持部132と、MEMSミラー106を第1支持部132に対して一対のトーションバー131A,131B、すなわち、主走査方向(Y軸周り)に揺動させる第1のアクチュエータ134,136と、第1支持部132を支持する第2支持部138と、第1支持部132を第2支持部138に対して副走査方向(X軸周り)に揺動させる第2のアクチュエータ140,142とを備え、2次元走査が可能な2軸型光偏向器である。
MEMS130を備える映像投射装置10は、後述する映像投射範囲のうち描画範囲のみが2次元走査に応じて光が投射されるように、半導体光源112が点灯されるので、光の利用効率の向上を図ることができる。
MEMS130のアクチュエータとしては、圧電方式、静電方式、電磁形式のアクチュエータを用いることができる。本実施形態では、アクチュエータ134,136として、圧電アクチュエータを採用している。また、アクチュエータ140,142はそれぞれ、4つの圧電カンチレバーが連結されて構成されている。各圧電カンチレバー140A〜140D,142A〜142Dは、支持体と、下部電極と、圧電体と、上部電極とから構成された積層体を含む。
映像信号に基づく映像の投射は、水平方向の高速走査、垂直方向の低速走査によって実行される。そのため、MEMSミラー106は、高速動作に対応したアクチュエータ134,136の共振駆動により主走査方向に揺動し、低速動作に対応したアクチュエータ140,142の非共振駆動により副走査方向に揺動する。
本実施形態では、副走査方向の揺動は低速動作であるため、非共振駆動のアクチュエータ140,142を用いたが、これに限定されず、共振駆動のアクチュエータを用いてもよい。
MEMSミラー106の回動状態を検出するために、第1支持部132には、トーションバー131A,131Bと隣接する位置にセンサ144A,144Bが、また、アクチュエータ140,142の近傍にセンサ146が設けられている。位置センサとしては、圧電効果を用いたセンサやピエゾ抵抗効果を用いたセンサを採用することができる。圧電効果を用いたセンサは、MEMSミラー106の振れ角の変位量に対して微分値を返す速度センサとして動作する。また、ピエゾ抵抗効果を用いたセンサは、MEMSミラー106の振れ角の変位量に比例した値を返す位置センサとして動作する。
なお、同一の製造プロセスでアクチュエータ及びセンサの積層構造を形成できるという点では、圧電効果を用いたアクチュエータ及びセンサを用いることが好ましい。
また、センサ144,146はそれぞれ、少なくとも1つ設ける必要があるが、MEMSミラー106の主走査方向及び副走査方向の揺動安定性及び差動信号のノイズキャンセリング効果の向上のために、図4に示されるように、Y軸及びX軸を中心として線対称に2つ設けることが好ましい。
次に、図5〜図7を参照して、主に半導体光源112と、MEMS130のMEMSミラー106とを用いたラスタースキャンについて説明する。
図5に示されるように、半導体光源112からMEMSミラー106に入射して反射された光は、映像投射範囲に映像(走査軌跡)を描画する。映像の描画に関して、副走査方向に揺動するMEMSミラー106により、図5の映像投射範囲において垂直方向の走査が実行される。本実施形態の副走査方向に揺動するMEMSミラー106の駆動信号の波形は、図6Aに示される鋸波形状とするのが好ましい。
副走査方向に揺動するMEMSミラー106は低速駆動されるので、共振駆動のアクチュエータと非共振駆動のアクチュエータの何れも用いることができるが、非共振駆動のアクチュエータに好適な鋸波形状の駆動信号を用いて有効描画時間を長く確保することにより、投影画面の明るさの向上を図ることができる。
具体的には、鋸波形状の駆動信号には、時間経過に対する駆動信号の波形の傾きが緩やかな区間と、急峻な区間とが交互に現れる(図6A参照)。そして、鋸波形状の駆動信号の傾きが緩やかな区間で半導体光源112を点灯して描画を行い(描画区間)、傾きが急峻な区間で半導体光源112を消灯する非描画区間(垂直帰線区間)を設ける。
鋸波形状の駆動信号の傾きが変化する頂点付近では、副走査方向の揺動するMEMSミラー106は非常に低速な駆動状態になるため、当該頂点付近の区間に対応する描画部分は描画範囲の他の部分と比較すると特に明るく見える。そのため、当該頂点付近の区間では、半導体光源112を消灯することにより、描画範囲で表される画面全体の明るさの均一性を実現し得る。
一方、主走査方向に揺動するMEMSミラー106により、図5の映像投射範囲において水平方向の走査が実行される。本実施形態の主走査方向に揺動するMEMSミラー106の駆動信号の波形は、図6Bに示される交流波、例えば、正弦波形状とするのが好ましい。主走査方向に揺動するMEMSミラー106は高速駆動されるので、共振駆動のアクチュエータを用いることが好ましく、また、共振駆動のアクチュエータに好適な正弦波形状の駆動信号を用いることが好ましいからである。
具体的には、正弦波形状の駆動信号には、時間経過に対する駆動信号の波形の頂点付近の区間と、それ以外の区間とが交互に現れる(図6B参照)。そのため、図5に示されるように、往復走査、すなわち、右方向走査及び左方向走査の両方で描画を行うことが、有効描画時間の確保の点から好適である。片側走査、例えば、右方向走査(左方向走査)のみで描画を行い、左方向走査(右方向走査)においては非描画区間(水平帰線区間)を設ける方式と比較して、往復走査、すなわち、右方向走査と左方向走査の両方で描画を行い、有効描画時間を長く確保することができる。
さらに、正弦波形状の駆動信号の頂点付近(水平折返区間)では、主走査方向に揺動するMEMSミラー106は非常に低速な駆動状態になるため、当該頂点付近の区間に対応する描画部分は描画範囲の他の部分と比較すると特に明るく見える。描画範囲で表される画面全体の明るさの均一性を実現し得るため、図6Bに示されるように、経過時間に対して隣り合う当該頂点付近の区間(水平折返区間)の間の区間で半導体光源112を点灯して図5の水平方向の走査軌跡の1ライン分の描画を行い、水平折返区間で半導体光源112を消灯して非描画区間を設ける。
上述したラスタースキャンを実施することにより、図7に示されるように、被走査面での走査軌跡全体から水平方向及び垂直方向において、図5の映像投射範囲の周縁領域が切り取られた描画範囲が得られる。
次に、映像信号分配部20による分配処理による映像について説明する。映像信号分配部20の分配処理では、画面内に1点存在する最高輝度点を中心に、水平方向、垂直方向の輝度が共に単調減少する分布を持った映像信号を処理する。
図8は、本実施形態の映像投射システム1の映像投射装置10A〜10Dにより、MEMSミラー106の水平方向及び垂直方向の振れ角で表された投射角度範囲(映像投射可能な範囲)と、相対輝度で表された最大輝度との関係を例示した図である。
図8に示されるように、本実施形態では、映像投射装置10A〜10Dの投射角度範囲と最大輝度は、相対輝度の上限値である最大輝度が大きい映像投射装置の順に、映像投射可能な範囲である投射角度範囲が狭くなるように設定されている。なお、映像投射装置10A〜10Dの画素ピッチは、制御し易さの観点から同一に設定されているが、これに限定されず、映像投射装置10A〜10Dの画素ピッチを異なる値に設定してもよい。映像投射装置10A〜10Dの画素ピッチが異なる値に設定された場合、映像投射装置10A〜10Dにおいて解像度のスケーリングを行う。
次に、図9Aに映像信号分配部20によって、一連の分配処理を行った結果を示す。映像投射装置10Aは、最大輝度が最も低く、投射角度範囲が最も広い第1の映像投射範囲の投射を担当する。また、映像投射装置10B、10C、10Dは、それぞれ第2、第3、第4の映像投射範囲の投射を担当する。そして、映像投射装置10A〜10Dに出力される個別映像信号で表現される輝度分布の映像(サブ映像)を結合して、最終的な映像(合成映像)が作られる。
図9Aに示されるように、映像投射装置10A〜10Dから投射される映像は、中央部が最も明るく(最高輝度点)、周辺部にいくにつれて徐々に暗くなる輝度分布となる。輝度分布は、必ずしも上下・左右が対称である必要はなく、部分的に非投射範囲(マスク部分)があってもよい。
なお、各投射範囲は排他的である必要はなく、むしろ積極的に重ね合わせることで、仮に映像投射装置10A〜10Dの何れかに外部から振動が加わった場合等にも、分配による映像の継ぎ目が目立たなくなるという利点が生じる。
フレームレート(単位時間あたりに処理させるフレーム数)は、投射範囲が最も広い第1の映像投射範囲が最速で、第2、第3、第4の映像投射範囲の順にフレームレートが低くなるように設定する。例えば、第1の映像投射範囲のフレームレートを240Hzとし、第2、第3、第4の映像投射範囲のフレームレートを、それぞれ180Hz,120Hz,60Hzとする。これにより、合成映像の周辺部がちらつくのを防止することができる。
ここで、映像投射装置10A〜10Dのフレームレートを一様に高く設定することは好ましくない。これは、映像投射範囲が狭く、最高輝度が高い投射範囲を担当する映像投射装置が大電流による駆動となり、駆動波形が鈍って投射映像が劣化してしまうからである。
図9Bにおいて、一点鎖線、二点鎖線、破線及び実線は、それぞれ第4映像投射装置10D、第3映像投射装置10C、第2映像投射装置10B及び第1映像投射装置10Aに出力された個別映像信号に相当する輝度分布の範囲を示している。
映像信号分配部20の分配処理では、映像投射装置10A〜10Dのうちで相対輝度の上限値が最大である第4映像投射装置10D以外の映像投射装置10A〜10Cは、それぞれの相対輝度の上限値として、映像投射装置10A〜10Cそれぞれの相対輝度の最大値を用いている。すなわち、映像投射装置10A、10B、10C、10Dに対して、上限値として最大輝度256、512、1024、2048が設定されている。
[第2実施形態]
次に、図10A,10Bを参照して、第2実施形態の映像投射システム1’について説明する。
本実施形態の映像投射システム1’では、映像投射装置10A〜10Dが担当する映像投射範囲を所定のタイミングで切り替えることができる。映像投射装置10A〜10Dや映像信号分配部20の内部構成は、映像投射システム1と同じである。
初めに、第1映像投射装置10Aは、最大輝度が最も低く、投射角度範囲が最も広い映像投射範囲a(図10A参照)の投射を担当している。また、第2映像投射装置10Bは映像投射範囲b、第3映像投射装置10Cは映像投射範囲cの投射を担当し、第4映像投射装置10Dは、最大輝度が最も高く、投射角度範囲が最も狭い映像投射範囲dの投射を担当している(図10Bの「状態1」)。
ここで、最も投射面積が広い映像投射範囲aを担当する映像投射装置10Aは、MEMSミラー106の振れ角が常に大きいことから、装置にかかる負荷も大きい状態である。従って、例えば、映像の投射が中断されたタイミングで映像投射範囲の切り替えを行う。具体的には、映像信号分配部20のRAMに、映像投射装置10A〜10Dの状態を記憶しておき、投射が再開される際に状態の情報を読み出して、映像投射装置10A〜10Dに前回の担当とは異なる映像投射範囲を割り当てるようにする。
図10Bに示されるように、「状態1」〜「状態4」の4種類を定めて、映像投射装置10A〜10Dの映像の投射が中断されたタイミングで状態を切り替える。「状態1」の次に「状態2」移行する場合、第1映像投射装置10Aは、映像投射範囲aから映像投射範囲bに切り替わり、第2〜第4映像投射装置も所定の順番で映像投射範囲が切り替わる。「状態1」〜「状態4」は、それぞれ同程度の期間で切り替えるようにすることが好ましい。これにより、映像投射システム1’では、映像投射装置10A〜10Dにかかる負荷を分散させて、製品寿命(使用可能期間)を延ばすことができる。
上記の実施形態は、本発明の一例であり、これ以外にも様々な変形例が考えられる。映像投射システム1(1’)は、4つの映像投射装置で構成されていたため、映像投射範囲も4つであったが、2つ以上の映像投射装置で構成され、その数に応じた映像投射範囲がある映像投射システムであればよい。
フレームレートは映像投射範囲が広いほど高くするが、必ずしも映像投射範囲の数と一致させる必要はない。例えば、図10Aには映像投射範囲が4つあるが、映像投射範囲cと映像投射範囲dのフレームレートを共通にして、合計3種類のフレームレートとしてもよい。
1,1’…映像投射システム、10,10A,10B,10C,10D…映像投射装置、20…映像信号分配部(合成映像生成部)、30…制御部、103…分光器、105…固定ミラー、106…MEMSミラー、112…半導体光源、130…MEMS(光偏向器)、134,136…アクチュエータ、144,144A,144B,146…センサ。

Claims (3)

  1. 複数台のラスタースキャン方式の映像投射装置と、
    前記複数台の映像投射装置から投射される投射範囲が異なる複数のサブ映像を組み合せて、1つの合成映像を生成する合成映像生成部と、
    各映像投射装置が前記サブ映像を投射する際のフレームレートを、前記サブ映像の投射範囲が広いほど高くするフレームレート変更部と、を備えることを特徴とする映像投射システム。
  2. 請求項1に記載の映像投射システムにおいて、
    前記合成映像を構成する複数のサブ映像の投射範囲が予め設定され、
    前記複数のサブ映像の投射範囲に映像を投射する映像投射装置を、所定条件により切り替える担当投射範囲切替部を備えることを特徴とする映像投射システム。
  3. 請求項1又は2に記載の映像投射システムにおいて、
    複数のサブ映像の投射範囲は互いに重なり、
    前記複数のサブ映像の投射範囲のうち、投射面積が最大であるサブ映像の内側に、他の複数のサブ映像を配置することを特徴とする映像投射システム。
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