JP2017211143A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮機を停止することなく、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替える可能にする。【解決手段】空気調和機50において、電源回路20は、交流電源および直流電源の一方からの電力供給によって圧縮機84を駆動するように電力供給経路を切替える切替回路76を含む。制御部89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、一時的に圧縮機84の周波数を減少させるように圧縮機84を制御する。【選択図】図2

Description

この開示は、ヒートポンプ方式の空気調和機に関し、特に、蓄電池などの直流電源と商用交流電源との両方を駆動電源として利用可能な空気調和機に好適に用いられる。
従来から直流電源と商用交流電源とを併用して空気調和機(「空調機」とも称する)の圧縮機を駆動する技術が提案されている。
たとえば、特開2001−65927号公報(特許文献1)は、商用交流電源と蓄電池とを動力源として用いた空気調和機を開示する。この文献の空気調和機は、商用交流電源からの交流電圧が整流平滑回路によって直流電圧に変換されるとともに、蓄電地からの直流電圧が双方向コンバータによって昇圧される。そして、整流平滑回路から出力された直流電圧と双方向コンバータから出力された直流電圧とが重畳され、重畳された直流電圧が圧縮機を駆動するためのインバータに供給される。
特開2001−65927号公報
本願の発明者らは、直流電源と交流電源との間の漏洩電流を防止するために、蓄電池などの直流電源からの電力供給と商用交流電源からの電力供給とを完全に切り替えて一方の電源からの電力のみを圧縮機に供給する空気調和機の開発を進めている。このような方式の空気調和機は、本願の出願時において公知となっていない。
この電源切り替え方式の空気調和機では、蓄電池などの直流電源の出力に制限があるために、圧縮機の立ち上げ時には交流電源を用い、その後、交流電源から直流電源に電源が切り替えられる。そして、電源切り替え時には圧縮機など消費電力が比較的大きい機器は停止される。しかしながら、圧縮機を一旦停止してしまうと、圧縮機を再起動する際には、圧縮機の入口と出口の差圧が完全になくなるまで2〜3分程度時間を置かなければならない。このため、圧縮機の一時停止期間中に室温が変動するおそれがあり、好ましくない。したがって、圧縮機を停止することなく圧縮機の電源を交流から直流またはその逆に切り替られることが望ましい。
この発明は上記の状況を考慮してなされたものであり、その目的は、直流電源からの電力供給と交流電源からの電力供給とを切り替えて圧縮機に供給する方式の空気調和機において、圧縮機の駆動電源の切替えを、圧縮機を停止することなく行うことが可能な空気調和機を提供することである。本発明のその他の新規な特徴および効果は、添付した図面および詳細な説明によって明らかになるであろう。
この発明は一局面において空気調和機であって、冷媒回路と、電源回路と、制御部とを備える。冷媒回路は、室外熱交換器、室内熱交換器、膨張弁、および圧縮機を含む。電源回路は、交流電源および直流電源の一方からの電力供給によって圧縮機を駆動するように電力供給経路を切替える切替回路を含む。制御部は、電源回路、圧縮機、および膨張弁を制御する。制御部は、圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、一時的に圧縮機の周波数を減少させるように圧縮機を制御する。
一実施形態において、電源回路は、整流回路と、昇圧コンバータと、第1のインバータ回路とを含む。整流回路は、交流電源からの交流電圧を整流することによって整流電圧を生成する。切替回路は、整流電圧および直流電源からの直流電圧のうち一方のみを出力するように電圧経路を切替える。昇圧コンバータは、切替回路から出力された整流電圧または直流電圧のうちの一方を昇圧することによって昇圧電圧を生成する。第1のインバータ回路は、昇圧電圧に基づいて圧縮機をインバータ駆動する。
他の実施形態において、電源回路は、整流回路と、昇圧コンバータと、第1のインバータ回路とを含む。切替回路は、交流電源からの交流電圧および直流電源からの直流電圧のうちの一方のみを出力するように電圧経路を切替える。整流回路は、切替回路から出力された交流電圧を整流することによって整流電圧を生成するか、切替回路から出力された直流電圧をそのまま出力する。昇圧コンバータと、整流回路から出力された整流電圧または直流電圧のうちの一方を昇圧することによって昇圧電圧を生成する。第1のインバータ回路は、昇圧電圧に基づいて圧縮機をインバータ駆動する。
上記の一実施形態または他の実施形態において、好ましくは、制御部は、圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、一時的に昇圧電圧を増加させるように電源回路を制御する。
好ましくは、空気調和機は、室外熱交換器に外気を送風する室外ファンをさらに備える。電源回路は、切替回路によって電力供給経路を切替えることによって、交流電源および直流電源の一方からの電力供給によって室外ファンを駆動する。制御部は、圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、一時的に室外ファンの回転速度を低下させるか、または室外ファンを停止させるように電源回路を制御する。
好ましくは、空気調和機は、室内熱交換器によって熱交換された室内空気を室内に送風する室内ファンと、交流電源からの交流電圧を整流した直流電圧により室内ファンを駆動する室内電源回路と、室内機に設けられ、室内ファンおよび室内電源回路を制御する室内制御部とをさらに備える。冷媒回路は、冷房運転と暖房運転とで冷媒の巡回方向を切替えるための四方弁をさらに含む。上述の制御部は、室外機に設けられて室外制御部として動作する。室外制御部は、暖房運転中に圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、室内制御部に第1の指令信号を送り、この第1の指令信号に基づく室内制御部による制御によって一時的に室内ファンの回転数を増加させる。一方、室外制御部は、冷房運転中に圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、室内制御部に第2の指令信号を送り、この第2の指令信号に基づく室内制御部による制御によって一時的に室内ファンの回転数を減少させるか、または、一時的に室内ファンを停止する。
好ましくは、制御部は、圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、一時的に膨張弁の開度を増加させた状態で動作停止するように膨張弁を制御する。
好ましくは、制御部は、通常動作モードと低消費電力モードとを有する。制御部は、圧縮機を動作させたままで切替回路を切替える場合に、一時的に低消費電力モードで動作する。
圧縮機を停止することなく、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えることができる。
第1の実施形態による空気調和機と直流電源および商用交流電源との接続について説明するための図である。 図1の空気調和機50の冷媒回路10の構成を模式的に示す図である。 図1の空気調和機の電気システム構成を示す図である。 図3の空気調和機の運転モードの切替手順を示すフローチャートである。 AC電源からDC電源への切替えを行う際の昇圧コンバータの出力側のコンデンサの電圧変化を模式的に示す図である。 第1の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第4の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第5の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第5の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第6の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。 第6の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。
以下、各実施形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰返さない場合がある。
<第1の実施形態>
[直流電源および交流電源と空気調和機との接続方式]
図1は、第1の実施形態による空気調和機と直流電源および商用交流電源との接続について説明するための図である。図1では、直流電源として蓄電池41が用いられた例を示している。
図1を参照して、空気調和機50は、室内機60と室外機70とを備える。第1の実施形態では、定格200Vの商用交流電圧が室内機60に入力され、定格100Vの直流電圧が蓄電池41から室外機70に入力される。
具体的には図1に示すように、DC(直流)100V出力の蓄電池41の端子42(正側端子42P,負側端子42N)と、室外機70の端子72(正側端子72P,負側端子72N)とが、電源線54を介して接続される。室内機60のコンセントプラグ51は単相3線式の200Vの商用交流電源に接続される。この場合、コンセントプラグ51の端子51R,51S間にはAC(交流)200Vが印加され、コンセントプラグ51の端子51Oには接地線が接続される。
さらに、室内機60の3p端子61は、室外機70の3p端子71に接続される。具体的に、室内機60の端子61R,61Sと、室外機70の端子71R,71Sとは、AC200Vの電源線52によって接続され、室内機60の端子61Cと、室外機70の端子71Cとは、通信線53によって接続される。
なお、図1に示す本実施形態の場合と異なり、直流電源と交流電源とが両方とも室内機60に接続される構成であってもよい。この場合、交流電源からの交流を整流することによって得られる直流と、直流電源からの直流とのいずれか一方が室外機70に供給される。
[空気調和機の冷媒回路の構成]
図2は、図1の空気調和機50の冷媒回路10の構成を模式的に示す図である。図2を参照して、冷媒回路10は、室外機70に設けられた、圧縮機84、室外熱交換器35、膨張弁88、および四方弁90と、室内機60に設けられた室内熱交換器36とを備える。さらに、室外機70には室外ファン86が備えられ、室内機60には室内ファン65が備えられる。
冷媒回路10において、圧縮機84は、冷媒を圧縮する。室外熱交換器35は、室外の空気および冷媒の間で熱交換する。膨張弁88は、冷媒の流量を調整するためにその開度が制御される。室内熱交換器36は、室内の空気および冷媒の間で熱交換する。室外ファン86は、室外の空気を室外熱交換器35に送風することによって室外熱交換器での熱交換を促進する。室内ファン65は、室内熱交換器36で熱交換された空気を室内に送風する。本実施形態の場合、室外ファン86はプロペラファンによって構成され、室内ファン65はクロスフローファンによって構成される。
四方弁90は、冷房運転および暖房運転において冷媒の巡回方向を切替える。冷房運転時には、図2の実線の矢印で示されるように、圧縮機84、四方弁90、室外熱交換器35、膨張弁88、室内熱交換器36、四方弁90、圧縮機84の順に冷媒が巡回する。この場合、室外熱交換器35が、圧縮された高温の冷媒を凝縮して液化させるための凝縮器として機能し、室内熱交換器36が、液化された冷媒を蒸発させることで冷媒を低温の気体に変化させるための蒸発器として機能する。
一方、暖房運転時には、図2の破線の矢印で示されるように、圧縮機84、四方弁90、室内熱交換器36、膨張弁88、室外熱交換器35、四方弁90、圧縮機84の順に冷媒が巡回する。この場合、室外熱交換器35が蒸発器として機能し、室内熱交換器36が凝縮器として機能する。
空気調和機50は、さらに、室外熱交換器35の温度を測定するための温度センサ31と、圧縮機84の出口での冷媒温度である吐出温度を測定するための温度センサ30と、室内熱交換器36の温度を測定するための温度センサ33とを含む。これらの温度センサ31,30,33は、たとえばサーミスタである。室外熱交換器35用の温度センサ31および室内熱交換器36用の温度センサ33はいずれも、熱交換器の入口と出口の中間に配置される。したがって、通常の場合には、これらの熱交換器が凝縮器として機能するときに検出される温度は冷媒の凝縮温度であり、蒸発器として機能するときに検出される温度は冷媒の蒸発温度である。
さらに、室外機70には、外気温を測定するための温度センサ32が取り付けられ、室内機60には室内温度を測定するための温度センサ34が取り付けられている。これらの温度センサ32,34もたとえばサーミスタによって構成することができる。
なお、本実施形態では、暖房運転および冷房運転を切替え可能として説明するが、空気調和機は、暖房運転および冷房運転の一方のみ可能であってもよい。その場合、冷媒回路10には四方弁90が設けられず、室外熱交換器35および室内熱交換器36の各々の機能は、凝縮器または蒸発器として固定される。また、図2の場合と異なり、室外機70と室内機60とに分離されず一体型の空気調和機についても以下に示す技術を適用可能である。
[空気調和機の電気システム構成]
(室内機の構成)
図3は、図1の空気調和機の電気システム構成を示す図である。図3を参照して、室内機60は、室内機用電源回路62(室内電源回路62とも称する)と、内部回路63と、リレー64(開閉スイッチ)と、室内ファン65とを含む。
室内機用電源回路62は、コンセントプラグ51と接続され、商用交流電源から受けた交流電圧(AC200V)を整流することによって内部回路63に供給するための直流電圧を生成する。室内機用電源回路62は、さらに、室内ファン65用のファンモータを駆動するための駆動回路(不図示)を含む。なお、室内機用電源回路62と後述する室外機用電源回路21と併せて空気調和機50用の電源回路20が構成される。
内部回路63は、たとえば、室内ファン65および室内機用電源回路62などを制御する室内制御部(マイクロコンピュータ)68と、リモコンとの通信用の通信回路(不図示)と、室外機70との通信用の通信回路67となどを含む。通信回路67は通信線53を介して室外機70の通信回路94と接続される。
コンセントプラグ51から入力された交流電圧(AC200V)は、端子61R,61S、電源線52、および端子71R,71Sを介して室外機70に入力される。室外機70の四方弁90は、この交流電圧によって直接駆動される。コンセントプラグ51と端子61R,61Sとを結ぶ線路上にリレー64(開閉スイッチ)が設けられる。
(室外機の構成)
室外機70は、室外機用電源回路21(室外電源回路21とも称する)と、この電源回路21によって駆動される圧縮機84、室外ファン86、膨張弁88、マイクロコンピュータ89、および通信回路94とを含む。さらに、室外機70は、室内機60を介して供給される交流電圧によって駆動される四方弁90を含む。
室外機用電源回路21は、リレー73,92,93(開閉スイッチ)と、PTCサーミスタ(正特性サーミスタ:Positive Temperature Coefficient Thermistor)74と、交流電流計A2としての電流変成器(CT:Current Transformer)と、全波整流回路75と、切替回路76と、フィルタ回路79と、ダイオード80と、直流電圧計V1および直流電流計A1としての検出抵抗とを含む。
端子71R,71Sを介して入力された交流電圧(AC200V)は、リレー73(開閉スイッチ)を介して、ダイオードブリッジによって構成された全波整流回路75に入力される。全波整流回路75から出力された整流電圧は切替回路76に入力される。
リレー73をオンしたときの励磁突入電流を低減するために、リレー73と並列にPTCサーミスタ(正特性サーミスタ:Positive Temperature Coefficient Thermistor)74が接続されている。PTCサーミスタは室温付近ではほぼ一定の抵抗値であるが、ある一定の温度を超えると、抵抗値が急上昇する電子部品である。
交流電流計A2は、リレー73と整流回路75との間に接続され、室内機60に入力される交流電流(交流運転時の室外機70の消費電流)を測定する。
一方、端子72P,72Nを介して入力された直流電圧(DC100V)は、リレー92,93(開閉スイッチ)を介してフィルタ回路79に入力される。フィルタ回路79は、高周波成分を遮断するローパスフィルである。フィルタ回路79から出力された直流電圧はダイオード80を介して切替回路76に入力される。
ダイオード80は、端子72P,72Nに接続される蓄電池などの直流電源の極性が逆であったときに、室外機用電源回路21を保護するために設けられている。すなわち、ダイオード80は、負側端子72Nから内部に入力され、正側端子72Pから外部に出力される方向の電流を阻止する。
直流電圧計V1は、直流入力用の端子72P,72N間の電圧を測定する。直流電流計A1は、直流電源から室外機70に入力される直流電流(直流運転時の室外機70の消費電流)を測定する。
切替回路76は、リレー77,78(切替スイッチ)を含む。リレー77,78を切替えることによって、全波整流回路75から出力された整流電圧と、直流電圧(DC100V)とのうち、いずれか一方を出力する。
室外機用電源回路21は、さらに、力率改善方式の昇圧コンバータ81と、コンデンサ82と、電圧計V3としての検出抵抗と、インバータ83,85と、降圧コンバータ87とを含む。
力率改善方式の昇圧コンバータ81は、切替回路76から出力された整流電圧または直流電圧(DC100V)を設定電圧(たとえばDC340V)まで昇圧する。さらに昇圧コンバータ81は、入力電圧が整流電圧の場合に、電流連続モードまたは電流臨界モードの力率改善回路として動作することによって、入力電圧と入力電流の位相を一致させる。昇圧コンバータ81の出力ノード間には比較的大容量のコンデンサ82と電圧計V3とが接続される。昇圧コンバータ81の出力リップルを低減するために、インターリーブ方式の力率改善回路を用いるのが望ましい。
昇圧コンバータ81から出力された昇圧電圧(DC340V)は、インバータ83,85および降圧コンバータ87に供給される。インバータ83は、昇圧電圧を3相交流電圧に変換して圧縮機84の同期モータに供給する。インバータ85は、昇圧電圧を3相交流電圧に変換して室外ファン86用の同期モータに供給する。降圧コンバータ87は、昇圧電圧(DC340V)をDC12Vに降圧して膨張弁88のステッピングモータに供給するとともに、DC5Vに降圧してマイクロコンピュータ89および通信回路94に供給する。
マイクロコンピュータ89には、インバータ83に設けられたシャント抵抗によって検出された3相交流電流の検出値Iu1,Iv1,Iw1、インバータ85に設けられたシャント抵抗によって検出された3相交流電流の検出値Iu2,Iv2,Iw2、ならびに電流計A1,A2および電圧計V1,V3の検出値の情報が入力される。さらに、マイクロコンピュータ89には、室内温度、室外温度、室内および室外熱交換器の温度(凝縮温度、蒸発温度)、ならびに圧縮機の回転速度(周波数)および吐出温度などの情報が入力される。マイクロコンピュータ89は、これらの情報に基づいて空気調和機50の全体の動作を制御する制御部(もしくは室外制御部)として動作する。具体的には、マイクロコンピュータ89は、切替回路76、昇圧コンバータ81、インバータ83,85降圧コンバータ87、膨張弁88、および四方弁90などの動作を制御する。
四方弁90は、図3の場合、交流電圧(AC200V)で動作しているが、降圧コンバータ87から出力された直流電圧によって動作するものを用いてもよい。
(電気システム構成の特徴および効果について)
上記の電気システム構成の特徴は、昇圧コンバータ81の前段に切替回路76を設けることによって、昇圧コンバータ81に直流電圧および整流電圧の一方が選択的に入力されるようにしたことにある。これによって、従来は別々に設けられていた直流電源用のDC/DCコンバータと、力率改善回路用の昇圧コンバータとを1つにまとめることができる。
なお、図3では、整流回路75を切替回路76の前段に設けているが、整流回路75を切替回路76の後段かつ昇圧コンバータ81の前段に設けることも可能である。整流回路75に直流電圧が入力された場合は、ダイオードによる若干の損失があるものの、直流電圧はほぼそのまま出力される。
さらに、上記の電気システム構成によれば、切替回路76によってAC側とDC側とが絶縁されているので、交流波漏洩電流の問題は生じない。また、直流電源に基づくDC(直流)運転と、交流電源に基づくAC(交流)運転とが独立して実行されるので、現在の運転状態がDC運転とAC運転とのどちらであるかをユーザに表示することによってユーザに省エネルギーを促すことができるというメリットがある。
[空気調和機の動作]
以下、図3のシステム構成の空気調和機の動作について説明する。以下では、切替回路76が直流電源側に切替えられた場合を直流運転モードと称し、切替回路76が交流電源側に切替えられた場合を交流運転モードと称する。そして、直流電源に基づく直流運転モードと交流電源に基づく交流運転モードとの切替手順について詳しく説明する。なお、以下の各ステップは制御部としてのマイクロコンピュータ89によって制御プログラムが実行されることによって実現される。
図4は、図3の空気調和機の運転モードの切替手順を示すフローチャートである。図3および図4を参照して、マイクロコンピュータ89は、ユーザからの運転開始指令を受信すると(ステップS100でYES)、切替回路76を交流電源側に切替えた後に(ステップS105)、交流運転モードで空気調和機50の運転を開始する(ステップS115)。なお、運転開始時には、直流電源と接続するためのリレー92,93はオフ状態(開状態)のままである。
上記のように、空気調和機の運転開始時に交流運転モードにする理由は、空気調和機50の起動時には、室温と設定温度との差が大きいために圧縮機84が高回転で回転する場合が多く、このため空気調和機50の消費電力が大きくなるからである。
マイクロコンピュータ89は、起動後しばらくして空気調和機50の運転状態が安定すると、運転モードを交流運転モードから直流運転モードに切替える。具体的には、マイクロコンピュータ89は、予め定められたAC/DC(交流/直流)切替条件が満たされた場合に(ステップS120でYES)、圧縮機を停止することなく直流運転モードに切替える(ステップS135)。ステップS120のAC/DC切替条件は、たとえば、室温が設定温度に達したこと、圧縮機の回転速度が基準値以下に低下したことなどである。ステップS135の電源切替工程については図5および図6で詳しく説明する。
上記のAC/DC切替条件が満たされていない場合(ステップS120でNO)、マイクロコンピュータ89は、ユーザから運転停止指令を受信することによって(ステップS125でYES)空気調和機50の運転を停止(ステップS130)しない限り、AC運転モードを継続することになる。
直流運転モードに切替えられた後は、マイクロコンピュータ89は、DC/AC(直流/交流)切替条件が満たされていたり(ステップS140でYES)、ユーザから運転停止指令を受信することによって(ステップS150でYES)空気調和機50の運転を停止したりしない限り、直流運転モードを継続する。
マイクロコンピュータ89は、DC/AC切替条件が満たされると(ステップS140でYES)、圧縮機を停止することなくDC運転モードからAC運転モードに切替える(ステップS145)。DC/AC切替条件は、たとえば、図3の電流計A1で測定される直流運転時の室外機70の消費電流が規定以上になったこと、または電流計A1および電圧計V1で測定される直流運転モードでの室外機70の消費電力が規定値以上になったこと、または蓄電池の残量が規定量以下まで減少したことなどである。ステップS145の電源切替工程については図7で詳しく説明する。
[電源切替工程の問題点]
以下では、圧縮機を停止せずに、AC電源からDC電源への切替えまたはその逆の切替えを行う場合の問題点について説明する。
図5は、AC電源からDC電源への切替えを行う際の昇圧コンバータの出力側のコンデンサの電圧変化を模式的に示す図である。図5では、図2の昇圧コンバータ81の出力端子に接続されたコンデンサ82の電圧変化が示されている。
図2および図5を参照して、時刻t1までは図2の切替回路76はAC電源側に接続されており、AC運転モードで圧縮機84および室外ファン86等の室外機70が運転されている。
時刻t1において、AC運転モードからDC運転モードに運転モードを切替えるために、切替回路76がAC電源側からDC電源側に切替えられる。さらに、時刻t2において、DC電源と接続するために設けられたリレー92,93がオン状態(閉状態)に切替えられる。これによって、DC電源からの電力供給によって圧縮機84および室外ファン86等の室外機70の運転が開始される。
時刻t1から時刻t2までの電源切替時間では、圧縮機84等の室外機70はコンデンサ82の充電電圧によって動作する。したがって、圧縮機84等の室外機70が動作停止状態に陥らないように、室外機70の消費電力をできるだけ小さくするとともに、電源切替時間(時刻t1から時刻t2まで)をできるだけ短くする必要がある。電源切替時間は0.5秒以下が望ましい。
なお、消費電力の大きな圧縮機84を一旦停止してから電源切替えを行うことも考えられる。しかしながら、圧縮機84を再起動する際には、圧縮機の入口と出口の差圧が完全になくなるまで2〜3分程度時間を置かなければならないので、空調機の運転開始時の室内温度と設定温度との間にかなりの差がある場合などには、電源切替工程の間に室内温度が変化してしまう可能性があり、好ましくない。
第1の実施形態では、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えるために、圧縮機の周波数(回転速度)を減少させてから電源切替えを行う。以下、図6および図7のフローチャートを参照して、図4の電源切替工程(ステップS135,S145)について説明する。
[電源切替工程(AC電源からDC電源への切替え手順)]
図6は、第1の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。
図2、図4、図6を参照して、AC運転中にAC/DC切替条件が満たされた場合(ステップS120でYES)、マイクロコンピュータ89は、圧縮機84の周波数を低下させる(ステップS200A)。たとえば、マイクロコンピュータ89は、圧縮機84の周波数を設定可能な最低周波数(0より大きい値)に設定する。
次に、マイクロコンピュータ89は、切替回路76の接続をAC電源側からDC電源側に切替え(ステップS220A)、続いてDC電源と接続するためにリレー92,93をオン状態(閉状態)にする(ステップS230)。これによって、室外機70のDC運転が開始される。
その後、マイクロコンピュータ89は、圧縮機84の周波数を電源切替工程の直前の周波数に戻す(ステップS240A)。以上によって、図4のステップS135の電源切替工程(AC電源からDC電源への切替え)が完了する。
[電源切替工程(DC電源からAC電源への切替え手順)]
図7は、第1の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。
図2、図4、図7を参照して、DC運転中にDC/AC切替条件が満たされた場合(ステップS140でYES)、マイクロコンピュータ89は、圧縮機84の周波数を低下させる(ステップS200A)。たとえば、マイクロコンピュータ89は、圧縮機84の周波数を設定可能な最低周波数(0より大きい値)に設定する。
次に、マイクロコンピュータ89は、DC電源との接続用のリレー92,93をオフ状態(開状態)にし(ステップS210)、続いて切替回路76の接続をDC電源側からAC電源側に切替える(ステップS220B)。これによって、室外機70のAC運転が開始される。
その後、マイクロコンピュータ89は、圧縮機84の周波数を電源切替工程の直前の周波数に戻す(ステップS240A)。以上によって、図4のステップS145の電源切替工程(DC電源からAC電源への切替え)が完了する。
[効果]
以上のとおり、第1の実施形態の空気調和機によれば、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えを行う際に圧縮機の周波数が低下される(たとえば、設定可能な最低周波数(0より大きい値)に設定される)。これによって、コンデンサ82の電圧低下を抑えることができるので、圧縮機84を停止することなく電源切替えを行うことができる。なお、上記において、切替回路76の切替え時に、DC電源との接続用のリレーをオフ状態(開状態)とする理由は、AC電源とDC電源とが誤って短絡しないようにするためである。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えるために、予め昇圧コンバータ81の出力電圧を高く設定し、その後、電源切替えを行う。以下、図8および図9のフローチャートを参照して、図4の電源切替工程(ステップS135,S145)について説明する。
[電源切替工程]
図8は、第2の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図9は、第2の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図8および図9では、図6および図7のステップS200A,S240AがステップS200B,S240Bにそれぞれ変更される。
ステップS200Bにおいて、マイクロコンピュータ89は、昇圧コンバータ81の出力電圧をより高い電圧値に変更する。ステップS240Bにおいて、マイクロコンピュータ89は、昇圧コンバータ81の出力電圧を電源切替工程の直前の値に戻す。
[効果]
第2の実施形態の空気調和機によれば、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えを行う際に昇圧コンバータ81の出力電圧がより高い電圧値に変更される。これによって、コンデンサ82の電圧が低下しても圧縮機の動作が不能とならないようにすることができるので、圧縮機84を停止することなく電源切替えを行うことができる。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えるために、室外ファン86の回転速度を減少させるか、もしくは室外ファン86を停止し、その後、電源切替えを行う。以下、図10および図11のフローチャートを参照して、図4の電源切替工程(ステップS135,S145)について説明する。
[電源切替工程]
図10は、第3の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図11は、第3の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図10および図11では、図6および図7のステップS200A,S240AがステップS200C,S240Cにそれぞれ変更される。
ステップS200Cにおいて、マイクロコンピュータ89は、室外ファン86の回転速度を減少させるか、もしくは室外ファン86を停止する。ステップS240Cにおいて、マイクロコンピュータ89は、室外ファン86の回転速度を電源切替工程の直前の値に戻す。
[効果]
第3の実施形態の空気調和機によれば、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えを行う際に室外ファン86の回転速度を減少させるか、もしくは室外ファン86が停止される。これによって、コンデンサ82の電圧低下を抑えることができるので、圧縮機84を停止することなく電源切替えを行うことができる。
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えるために、室内ファン65の回転速度を増加させ、その後、電源切替えを行う。なお、室内ファン65は常に交流電源から電源供給されるので、室内ファン65の消費電力はコンデンサ82の電圧低下と無関係である。
具体的に、暖房運転時に室内ファン65の回転速度を増加させることによって、室内熱交換器(凝縮器)での熱交換を促進させることができるので、圧縮機84の出口側の圧力が低下する。この結果、圧縮機84の負荷(入口と出口との間の差圧)を低減させることができるので、圧縮機84の消費電力を低減させることができる。
逆に、冷房運転時に室内ファン65の回転速度を減少させるか、もしくは室内ファン65を停止することによって、室内熱交換器(蒸発器)での熱交換を抑制することができるので、圧縮機84の消費電力を低減させることができる。
このように、暖房運転時には室内ファン65の回転速度を増加させることによって、冷房運転時には室内ファン65の回転速度を減少もしくは室内ファン65を停止することによって、圧縮機84の消費電力を低減させることができる。この結果、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えることができる。以下、図12および図13のフローチャートを参照して、図4の電源切替工程(ステップS135,S145)について説明する。
[電源切替工程]
図12は、第4の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図13は、第4の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図12および図13では、図6および図7のステップS200AがステップS200D,S202D,S204Dに変更され、ステップS240AがステップS240Dにそれぞれ変更される。以下、図3、図12および図13を参照して具体的に説明する。
図12および図13に示すように、室外制御部としてのマイクロコンピュータ89は、暖房運転中に(ステップS200DでYES)圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合には、通信回路94,67を介して、室内ファン65の回転速度を増加させるための指令信号を室内制御部68に送る。この指令信号に基づいて室内制御部68は、室内機用電源回路62および室内ファン65を制御することによって、室内ファン65の回転速度を増加させる(ステップS202D)。
一方、室外制御部としてのマイクロコンピュータ89は、冷房運転中に(ステップS200DでNO)圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合には、通信回路94,67を介して、室内ファン65の回転速度を減少または室内ファン65を停止させるための指令信号を室内制御部68に送る。この指令信号に基づいて室内制御部68は、室内機用電源回路62および室内ファン65を制御することによって、室内ファン65の回転速度を減少させるか又は室内ファン65を停止する(ステップS204D)。
ステップS240Dにおいて、室外制御部としてのマイクロコンピュータ89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、通信回路94,67を介して室内制御部68に指令信号を送る。この指令信号に基づいて室内制御部68は、室内機用電源回路62および室内ファン65を制御することによって、室内ファン65の回転速度を電源切替工程の直前の値に戻す。
[効果]
第4の実施形態の空気調和機によれば、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えを行う際に室内ファン65の回転速度を増加させる。これによって、コンデンサ82の電圧低下を抑えることができるので、圧縮機84を停止することなく電源切替えを行うことができる。
<第5の実施形態>
第5の実施形態では、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えるために、膨張弁88の開度を増加させてそのまま維持した(膨張弁の動作を停止した)状態で、電源切替えを行う。
膨張弁88の開度を増加させることによって、圧縮機84の入口と出口との間の差圧を低減させることができるので、圧縮機84の消費電力を低減させることができる。これによって、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えることができる。なお、電源切替え中には、膨張弁88の消費電力を抑えるために、膨張弁88は動作させないようにする。以下、図14および図15のフローチャートを参照して、図4の電源切替工程(ステップS135,S145)について説明する。
[電源切替工程]
図14は、第5の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図15は、第5の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図14および図15では、図6および図7のステップS200A,S240AがステップS200E,S240Eにそれぞれ変更される。
ステップS200Eでは、マイクロコンピュータ89は、膨張弁88の開度を増加させ、その状態で膨張弁88の動作を停止する。ステップS240Eでは、マイクロコンピュータ89は、膨張弁88を動作させて、その開度を電源切替工程の直前の値に戻す(ステップS240E)。
[効果]
第5の実施形態の空気調和機によれば、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えを行う際に膨張弁88の開度を増加させて、その状態で維持する。これによって、コンデンサ82の電圧低下を抑えることができるので、圧縮機84を停止することなく電源切替えを行うことができる。
<第6の実施形態>
第6の実施形態では、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えるために、マイクロコンピュータ89、膨張弁88、および通信回路94の消費電力を最小限にした状態で、電源切替えを行う。たとえば、マイクロコンピュータ89は、空気調和機の運転制御に必要な動作のみを行うようにし、膨張弁88および通信回路94の動作を停止させる。マイクロコンピュータ89は通常動作モードと低消費電力モード(クロック周波数を低下させるなどして、通常動作モードよりも消費電力が小さい動作モード)とを有し、電源切替え工程では低消費電力モードで動作するようにしてもよい。
上記のように、DC電源で動作するマイクロコンピュータ89、膨張弁88、および通信回路94の消費電力を最小限にすることによって、電源切替工程でのコンデンサ82の電圧低下を抑えることができる。以下、図16および図17のフローチャートを参照して、図4の電源切替工程(ステップS135,S145)について説明する。
[電源切替工程]
図16は、第6の実施形態において、圧縮機への電力供給をAC電源からDC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図17は、第6の実施形態において、圧縮機への電力供給をDC電源からAC電源へ切替える手順を示すフローチャートである。図16および図17では、図6および図7のステップS200A,S240AがステップS200F,S240Fにそれぞれ変更される。
ステップS200Fにおいて、マイクロコンピュータ89は、マイクロコンピュータ89、膨張弁88、および通信回路94の消費電力を最小限にする。ステップS240Fにおいて、マイクロコンピュータ89は、マイクロコンピュータ89、膨張弁88、および通信回路94の消費電力を電源切替工程の直前の値に戻す。
[効果]
以上のとおり、第6の実施形態の空気調和機によれば、圧縮機の電源を交流電源から直流電源またはその逆方向への切り替えを行う際にマイクロコンピュータ89、膨張弁88、および通信回路94の消費電力を最小限にする。これによって、コンデンサ82の電圧低下を抑えることができるので、圧縮機84を停止することなく電源切替えを行うことができる。
<変形例>
以上、第1〜第6の実施形態は、任意に組み合わせることができる。これによって、電源切替工程におけるコンデンサ82の電圧低下をさらに抑えることができる。
<付記>
上記の各実施形態によって開示された発明の一部を以下に列挙する。
(1) 冷媒回路10と、電源回路20と、制御部89とを備えた空気調和機50が提供される。冷媒回路10は、室外熱交換器35、室内熱交換器36、膨張弁88、および圧縮機84を含む。電源回路20は、交流電源および直流電源の一方からの電力供給によって圧縮機84を駆動するように電力供給経路を切替える切替回路76を含む。制御部89は、電源回路20、圧縮機84、および膨張弁88を制御する。制御部89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、一時的に圧縮機84の周波数を減少させるように圧縮機84を制御する。
上記構成によれば、一時的に圧縮機84の周波数を減少させることによって電源切替え時の消費電力抑えることができるので、圧縮機84を停止させることなく電源切替えを行うことができる。
(2) 上記(1)の空気調和機50における電源回路20の具体的構成例として、電源回路20は、整流回路75と、昇圧コンバータ81と、第1のインバータ回路83とを含む。整流回路75は、交流電源からの交流電圧を整流することによって整流電圧を生成する。切替回路76は、整流電圧および直流電源からの直流電圧のうち一方のみを出力するように電圧経路を切替える。昇圧コンバータ81は、切替回路76から出力された整流電圧または直流電圧のうちの一方を昇圧することによって昇圧電圧を生成する。第1のインバータ回路83は、昇圧電圧に基づいて圧縮機84をインバータ駆動する。
(3) 上記(1)の空気調和機50における電源回路20の他の具体的構成例として、電源回路20は、整流回路75と、昇圧コンバータ81と、第1のインバータ回路83とを含む。切替回路76は、交流電源からの交流電圧および直流電源からの直流電圧のうちの一方のみを出力するように電圧経路を切替える。整流回路75は、切替回路76から出力された交流電圧を整流することによって整流電圧を生成するか、切替回路76から出力された直流電圧をそのまま出力する。昇圧コンバータ81と、整流回路75から出力された整流電圧または直流電圧のうちの一方を昇圧することによって昇圧電圧を生成する。第1のインバータ回路83は、昇圧電圧に基づいて圧縮機84をインバータ駆動する。
(4) 上記(2)または(3)において、制御部89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、一時的に昇圧電圧を増加させるように電源回路20を制御する。
上記構成によれば、昇圧電圧を増加させておくことによって、圧縮機84の動作が不能となるまで駆動電圧が低下することを防止することができるので、圧縮機84を停止させることなく電源切替えを行うことができる。
(5) 上記(1)〜(4)において、空気調和機50は、室外熱交換器35に外気を送風する室外ファン86をさらに備える。電源回路20は、切替回路76によって電力供給経路を切替えることによって、交流電源および直流電源の一方からの電力供給によって室外ファン86を駆動する。制御部89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、一時的に室外ファン86の回転速度を低下させるか、または室外ファン86を停止させるように電源回路20を制御する。
上記構成によれば、室外ファン86の消費電力を低下または零にすることによって、圧縮機84の動作が不能となるまで駆動電圧が低下することを抑制することができるので、圧縮機84を停止させることなく電源切替えを行うことができる。
(6) 上記(1)〜(5)において、空気調和機50は、室内熱交換器36によって熱交換された室内空気を室内に送風する室内ファン65と、交流電源からの交流電圧を整流した直流電圧により室内ファン65を駆動する室内電源回路62と、室内機60に設けられ、室内ファン65および室内電源回路62を制御する室内制御部68とをさらに備える。冷媒回路10は、冷房運転と暖房運転とで冷媒の巡回方向を切替えるための四方弁90をさらに含む。制御部89は、室外機70に設けられて室外制御部として動作する。室外制御部89は、暖房運転中に圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、室内制御部68に第1の指令信号を送り、この第1の指令信号に基づく室内制御部68による制御によって一時的に室内ファン65の回転数を増加させる。一方、室外制御部89は、冷房運転中に圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、室内制御部68に第2の指令信号を送り、この第2の指令信号に基づく室内制御部68による制御によって一時的に室内ファン65の回転数を減少させるか、または、一時的に室内ファン65を停止する。
上記構成によれば、室内熱交換器36での熱交換を促進させることによって、圧縮機84の入口と出口の間の差圧を減少させることができる。これによって、圧縮機84の消費電力が減少するので、圧縮機84を停止させることなく電源切替えを行うことができる。
(7) 上記(1)〜(6)において、制御部89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、一時的に膨張弁88の開度を増加させた状態で動作停止するように膨張弁88を制御する。
上記構成によれば、膨張弁88の開度を増加させることによって、圧縮機84の入口と出口の間の差圧を減少させることができる。これによって、圧縮機84の消費電力が減少するので、圧縮機84を停止させることなく電源切替えを行うことができる。
(8) 上記(1)〜(7)において、制御部89は、通常動作モードと低消費電力モードとを有する。制御部89は、圧縮機84を動作させたままで切替回路76を切替える場合に、一時的に低消費電力モードで動作する。
上記構成によれば、圧縮機84の動作が不能となるまで駆動電圧が低下することを抑制することができるので、圧縮機84を停止させることなく電源切替えを行うことができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 冷媒回路、21 室外機用電源回路、30,31,32,33,34 温度センサ、35 室外熱交換器、36 室内熱交換器、41 蓄電池(直流電源)、50 空気調和機、51 コンセントプラグ、60 室内機、62 室内機用電源回路、92,93 リレー、65 室内ファン、68 室内制御部、70 室外機、75 全波整流回路、76 切替回路、81 昇圧コンバータ、82 コンデンサ、83 第1のインバータ回路、84 圧縮機、85 第2のインバータ回路、86 室外ファン、87 降圧コンバータ、88 膨張弁、89 マイクロコンピュータ(制御部)、90 四方弁。

Claims (8)

  1. 室外熱交換器、室内熱交換器、膨張弁、および圧縮機を含む冷媒回路と、
    交流電源および直流電源の一方からの電力供給によって前記圧縮機を駆動するように電力供給経路を切替える切替回路を含む電源回路と、
    前記電源回路、前記圧縮機、および前記膨張弁を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記圧縮機を動作させたままで前記切替回路を切替える場合に、一時的に前記圧縮機の周波数を減少させるように前記圧縮機を制御する、空気調和機。
  2. 前記電源回路は、前記交流電源からの交流電圧を整流することによって整流電圧を生成する整流回路を含み、
    前記切替回路は、前記整流電圧および前記直流電源からの直流電圧のうち一方のみを出力するように電圧経路を切替え、
    前記電源回路は、さらに、
    前記切替回路から出力された前記整流電圧または前記直流電圧のうちの一方を昇圧することによって昇圧電圧を生成する昇圧コンバータと、
    前記昇圧電圧に基づいて前記圧縮機をインバータ駆動する第1のインバータ回路とを含む、請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記切替回路は、前記交流電源からの交流電圧および前記直流電源からの直流電圧のうちの一方のみを出力するように電圧経路を切替え、
    前記電源回路は、
    前記切替回路から出力された交流電圧を整流することによって整流電圧を生成するか、前記切替回路から出力された直流電圧をそのまま出力する整流回路と、
    前記整流回路から出力された前記整流電圧または前記直流電圧のうちの一方を昇圧することによって昇圧電圧を生成する昇圧コンバータと、
    前記昇圧電圧に基づいて前記圧縮機をインバータ駆動する第1のインバータ回路とを含む、請求項1に記載の空気調和機。
  4. 前記制御部は、前記圧縮機を動作させたままで前記切替回路を切替える場合に、一時的に前記昇圧電圧を増加させるように前記電源回路を制御する、請求項2または3に記載の空気調和機。
  5. 前記室外熱交換器に外気を送風する室外ファンをさらに備え、
    前記電源回路は、前記切替回路によって電力供給経路を切替えることによって、前記交流電源および前記直流電源の一方からの電力供給によって前記室外ファンを駆動し、
    前記制御部は、前記圧縮機を動作させたままで前記切替回路を切替える場合に、一時的に前記室外ファンの回転速度を低下させるか、または前記室外ファンを停止させるように前記電源回路を制御する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気調和機。
  6. 前記空気調和機は、
    前記室内熱交換器によって熱交換された室内空気を室内に送風する室内ファンと、
    前記交流電源からの交流電圧を整流した直流電圧により前記室内ファンを駆動する室内電源回路と、
    室内機に設けられ、前記室内ファンおよび前記室内電源回路を制御する室内制御部とをさらに備え、
    前記冷媒回路は、冷房運転と暖房運転とで冷媒の巡回方向を切替えるための四方弁をさらに含み、
    前記制御部は、室外機に設けられた室外制御部として動作し、
    前記室外制御部は、前記暖房運転中に前記圧縮機を動作させたままで前記切替回路を切替える場合に、前記室内制御部に指令信号を送り、前記指令信号に基づく前記室内制御部による制御によって一時的に前記室内ファンの回転数を増加させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気調和機。
  7. 前記制御部は、前記圧縮機を動作させたままで前記切替回路を切替える場合に、一時的に前記膨張弁の開度を増加させた状態で動作停止するように前記膨張弁を制御する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の空気調和機。
  8. 前記制御部は、通常動作モードと低消費電力モードとを有し、
    前記制御部は、前記圧縮機を動作させたままで前記切替回路を切替える場合に、一時的に前記低消費電力モードで動作する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の空気調和機。
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