JP2017210738A - 下水処理制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水処理の水質を適切に制御しつつ消費エネルギーを抑制でき、複数の下水処理場への拡張が容易な下水処理制御装置を提供する。
【解決手段】複数の下水処理システムで下水を処理する統合下水処理システムにおける下水処理制御装置において、それぞれの前記下水処理システムの処理を制御する下水処理制御部と、前記統合下水処理システムの処理を制御する統合下水処理制御部と、それぞれの前記下水処理システムの処理効率指標を設定する処理効率指標設定部と、前記全体下水処理システムにおける処理水の水質を推定する処理水質推定部と、を備え、前記統合下水処理制御部が、前記処理水質推定部の推定結果と、それぞれの前記処理効率指標の大きさに基づき、それぞれの前記下水処理システムを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として下水処理場の処理水の水質および放流流域における水質を制御する下水処理制御装置に関する。
環境問題やコスト削減への対応が必須となった昨今、下水処理場においても、公共水域へ放流する処理水の水質向上、さらなる省エネ化、ICTを活用した維持管理性の向上が求められている。
下水処理場は通常複数の系列の最初沈殿池、生物反応槽、生物反応槽で構成され、下水処理場に流下してくる下水を分配し、ブロワ、循環ポンプ、返送ポンプ等を適切に制御して処理する。その後、処理水を合流させ、放流水として河川等へ放流する。流域全体で考えると、複数の下水処理場から放流される放流水は、湖沼や海域へと流下していく。
下水処理における制御としては、例えば好気槽末端の溶存酸素濃度(DO)が設定値になるよう、ブロワ送風量を制御する溶存酸素濃度一定制御があるが、一般的にはそれぞれの系列でそれぞれの設定値を設けて運用する。
処理場全体のあるいは流域全体の最適化という観点では、全体の水質とエネルギー消費量を勘案して処理効率を向上して制御することが望まれる。単位下水流量あたりの消費電力が処理効率の逆数に該当するが、処理効率は、下水処理場や系列の規模、あるいはブロワ、ポンプの性能、散気板の孔径によって異なる。散気板の孔径が小さくなると発生する気泡径が小さくなるため、一般的には処理効率が向上するが、活性汚泥等の目詰まりにより気泡径は変化し、処理効率が変化する場合もある。
処理場全体を最適に制御するにあたり、特許文献1では、まず代表する系列を、アンモニア計による硝化制御技術を用いて最適に制御し、その代表系列のDOを他の系列に展開することで、処理場全体の制御を図る。
特許文献2では、すべての系列の溶存酸素濃度をそれぞれ計測し、溶存酸素濃度の上下限値を設定し、計測された各系列の溶存酸素濃度が上下限値を逸脱しないよう曝気風量を制御する。その際、入力された(各系列の)散気効率を基にアンモニア計による制御を行っている系列(系列1)とその他の系列の散気効率比を演算し、散気効率比(1号2号散気効率比、1号3号散気効率比)、および各系列の流入流量計測値、他により曝気風量目標値が演算される。
特許4131955号公報 特開2005-199115号公報
特許文献1は、代表系列における風量演算結果を他の系列にも展開する方法であるが、アンモニア計を用いる硝化制御が前提となっており、一般的なDO制御等への適用ができない。また、同じ槽構造の同じ処理方式に適用する技術であり、複数の槽構造、処理方式が混在する通常の下水処理場への適用が困難である。さらに流入下水も異なる複数の下水処理場で構成される流域全体の最適制御への拡張が容易ではない。
特許文献2においても、散気効率といった物理的因子を考慮した点で、最適制御としては多少の改善が図れるが、ブロワの性能といった機器の効率も含めた処理効率は考慮されていない。また、特許文献1と同様に、複数の槽構造、処理方式、複数の下水処理場への拡張は容易ではない。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、下水処理の水質を適切に制御しつつ消費エネルギーを抑制でき、複数の下水処理場への拡張が容易な下水処理制御装置を提供することにある。
以上の課題を達成するために、本発明は、複数の下水処理システムで下水を処理する統合下水処理システムにおける下水処理制御装置において、それぞれの前記下水処理システムの処理を制御する下水処理制御部と、前記統合下水処理システムの処理を制御する統合下水処理制御部と、それぞれの前記下水処理システムの処理効率指標を設定する処理効率指標設定部と、前記全体下水処理システムにおける処理水の水質を推定する処理水質推定部と、を備え、前記統合下水処理制御部が、前記処理水質推定部の推定結果と、それぞれの前記処理効率指標の大きさに基づき、それぞれの前記下水処理システムを制御することを特徴とする。
本発明によれば、下水処理の水質を適切に制御しつつ消費エネルギーを抑制でき、複数の下水処理場への拡張が容易である。
実施例1の構成図。 実施例1のフロー図。 実施例1の表示部。 実施例2の構成図。 実施例2のフロー図。 実施例2の表示部。
本発明に係る各実施例を図面により説明する。
図1は、本発明に係る実施例1の構成図である。
本実施例では、複数の系列の下水処理システムで構成される統合下水処理システムである下水処理施設に、下水処理制御装置を適用した例である。上流側から下水100が流入し、最初沈殿池、生物反応槽、最終沈殿池で構成される下水処理システムである第一下水処理系列10−1、第二下水処理系列10−2、第三下水処理系列10−3に分岐し、処理され、処理水である放流水101として統合されて放流される。
それぞれの生物反応槽では、ブロワから供給される酸素を活用して活性汚泥により下水が処理される。第一下水処理制御部11−1、第二下水処理制御部11−2、第三下水処理制御部11−3では、それぞれの生物反応槽に設置したそれぞれの溶存酸素濃度(DO)計の値を制御量として、DOがそれぞれの設定値になるようにそれぞれの操作量であるブロワ送風量をフィードバック制御するDO制御とした。放流水101では処理水質推定部14であるアンモニア計により放流水のアンモニア濃度が測定され、統合下水処理制御部12に送信される。統合下水処理制御部12へは、処理効率指標設定部13で設定されたそれぞれの下水処理システムの処理効率指標の設定値も送信される。これにより、統合下水処理制御部12では、第一下水処理制御部11−1、第二下水処理制御部11−2、第三下水処理制御部11−3のそれぞれの制御量の目標値を演算し、それぞれの下水処理制御部に送信する。
実施例1での制御量の目標値の演算方法について説明する。背景技術で述べたとおり、単位下水流量あたりの投入電力に代表される処理効率は、それぞれの系列により異なる。したがって、例えば放流水101の水質を良くしたい場合、それぞれの系列の制御量DOの目標値を一律で増加させるより、処理効率の良い系列の制御量DOの目標値を増加させた場合の方が、全体の消費電力量が小さくなることが期待される。あるいは、放流水質101の水質を悪化させたい場合、処理効率の悪い系列の制御量DOの目標値を低減させた場合に全体の消費電力が小さくなることが期待される。さらに、一般にDO制御はDOが極端に小さくなると好気状態から嫌気状態に移行して極端に水質が悪化する傾向がある。同時に、DOがある程度大きくなると生物処理による処理速度が大きくは変化しない傾向がある。以上を踏まえ、それぞれの系列に対して、それぞれの処理効率の値(それぞれの系列の平均的な単位下水流量あたりの消費電力)、それぞれのDO下限値(例えば0.5mg/L)、それぞれのDO上限値(例えば2.5mg/L)を処理効率指標設定部13で設定する。
図2は本実施例の制御フロー図である。
本実施例において、放流水質の制御は、日単位より大きな時間での制御を想定している。したがって、放流水質の値は、日平均値あるいはそれ以上の時間単位の平均値である。目標水質上限および目標水質下限を設定し、この時間単位のなかでその範囲を逸脱する場合に、それぞれの系列の制御目標値を変更する。放流水質は例えばアンモニア濃度として、目標水質上限は例えば3.5mg-N/L、目標水質下限は例えば2.5mg-N/Lとする。制御開始(S−1)後、それぞれのDO目標値(例えば初期値1.5mg/L)になるようそれぞれのブロワ送風量を制御する(S−2)。その際、一定期間の放流水質の平均値と目標水質下限を比較し(S−3)、下回った場合、DO目標値がDO下限値よりも大きくかつ処理効率指標が最小の効率の悪い系列を抽出する(S−4)。処理効率指標の大きさが同値で対象となる系列が複数抽出された場合は、あらかじめ策定していたルールに従い、制御する系列を選択すればよい。抽出した系列のDO目標値を所定値(例えば0.5mg/L)低減し(S−5)、このDO目標値とDO下限値を比較し(S−6)、DO目標値がDO下限値を下回った場合はDO目標値をDO下限値とし(S−7)、新しく設定されたDO目標値で制御を続行する(S−2)。放流水質が目標水質上限を上回った場合(S−8)、DO目標値がDO上限値よりも小さくかつ処理効率指標が最大の効率の良い系列を抽出する(S−9)。処理効率指標の大きさが同値で対象となる系列が複数抽出された場合は、あらかじめ策定していたルールに従い、制御する系列を選択すればよい。抽出した系列のDO目標値を所定値(例えば0.5mg/L)増加し(S−10)、このDO目標値とDO上限値を比較し(S−11)、DO目標値がDO上限値を上回った場合はDO目標値をDO上限値とし(S−12)、新しく設定されたDO目標値で制御を続行する(S−2)。流入下水には日間変動があるため、制御周期は1日程度を想定している。
図3は本実施例における表示画面の一例である。
それぞれの系列に対して、処理効率指標の逆数として電力使用量原単位、現在のDO制御の目標値であるDO目標値とその上限値、下限値が表示されている。また、現在DO目標値を変動させる対象の制御系列が第二系列であることをランプにより明示している。この例では、放流アンモニア濃度を増加させるため、まず電力使用量原単位が大きい(処理効率指標が小さい)第一系列のDO目標値を下限値まで低減した。その後、次に処理効率指標が小さい第二系列のDO目標値を低減する制御を実施しているところである。
以上の下水処理制御装置を適用することにより、下水処理場全体の、処理水質を適切に制御しつつ消費エネルギーを抑制できる。
本実施例では、下水処理システムの構成を最初沈殿池、生物反応槽、最終沈殿池としたが、最初沈殿池は必須ではなく、最初沈殿池や最終沈殿池は他の系列と共通でもよい。
本実施例では、それぞれの下水処理システムの制御方式をDO制御として制御量をDO、操作量をブロワ送風量としたが、制御量を空気倍率とする空気倍率制御、制御量をブロワ送風量とする送風量制御や、あるいは制御量をアンモニア濃度とするアンモニア制御、制御量を全窒素とする全窒素制御、制御量を全リンとする全リン制御など水質を制御量とする制御でも良い。また、操作量は水質を制御できる量であれば、ブロワ送風量以外にも、循環流量、返送流量、凝集剤注入量としても良い。
本実施例では、処理水質測定部14はアンモニア計としたが、手分析による水質分析でもよい。また、アンモニア濃度に限らず、生物学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)、浮遊物質量(SS)、全窒素、全リン等、他の水質項目を対象とした測定手段でもよい。
本実施例では、それぞれの処理効率の値を、それぞれの系列の平均的な単位下水流量あたりの消費電力としたが、入力値でもよく、計測値に基づくオンライン計算値を自動で入力しても良い。また、それぞれの系列の事情に合わせて任意の値としても良い。例えば活性汚泥の性状が安定しづらいため、あまり制御目標値を変更したくない場合は、処理効率の値を小さめに設定するなどが挙げられる。
本実施例では、放流水質の目標値として、目標水質下限と目標水質上限と幅を持たせたが、これらは同値として、ひとつの目標水質としてあらわしても良い。
図4は本発明の実施例2の構成図である。
本実施例では、複数の系列の下水処理システムを下水処理場として、それらに統合下水処理システムである下水処理制御装置を適用した例である。第一の下水処理場である第一下水処理系列10−1、第二の下水処理場である第二下水処理系列10−2、第三の下水処理場である第三下水処理系列10−3には、それぞれ、第一流入下水100−1、第二流入下水100−2、第三流入下水100−3が流入する。処理された下水は、それぞれ第一放流水101−1、第二放流水101−2、第三放流水101−3として放流され、河川等で合流し、最終的には湖沼、海等である放流先閉鎖性水域102に到達する。
第一放流水101−1、第二放流水101−2、第三放流水101−3では処理水質推定部14−1、処理水質推定部14−2、処理水質推定部14−3であるアンモニア計によりそれぞれの放流水のアンモニア濃度が測定され、それぞれの第一下水処理制御部11−1、第二下水処理制御部11−2、第三下水処理制御部11−3に送信されると同時に、統合下水処理制御部12に、統合された放流水の水質推定値が送信される。本実施例の水質としては、それぞれの下水処理場から放流される流量の違いも勘案して、放流流量と水質濃度の積である負荷量を用いる。統合下水処理制御部12へは、処理効率指標設定部13で設定されたそれぞれの下水処理システム(すなわち、それぞれの下水処理場)の処理効率指標の設定値も送信される。これにより、統合下水処理制御部12では、第一下水処理制御部11−1、第二下水処理制御部11−2、第三下水処理制御部11−3のそれぞれの制御量である放流水のアンモニア負荷量の目標値を演算し、それぞれの下水処理制御部に送信する。実施例1では制御量をそれぞれの系列のDOとしたことに対して、実施例2では制御量をそれぞれの下水処理場の放流水のアンモニア負荷量としている。
実施例2での制御量の目標値の演算方法について説明する。背景技術で述べたとおり、単位下水流量あたりの投入電力に代表される処理効率は、それぞれの下水処理場により異なる。したがって、例えば放流先閉鎖性水域102のアンモニア負荷量を低減させたい場合、それぞれの下水処理場の制御量のアンモニア負荷量の目標値を一律で低減させるより、処理効率の良い下水処理場のアンモニア負荷量の目標値を低減させた場合の方が、全体の消費電力量が小さくなることが期待される。あるいは、放流先閉鎖性水域102のアンモニア負荷量を増加させたい場合、処理効率の低い下水処理場のアンモニア負荷量の目標値を増加させた場合に全体の消費電力が小さくなることが期待される。さらに、一般にそれぞれの下水処理場には許容される放流水質の上限値が設定される。またそれぞれの下水処理場の構成に応じて、実運用上の限界と見なせる放流水質の下限値も存在する。以上を踏まえ、それぞれの下水処理場に対して、それぞれの処理効率の値(それぞれの下水処理場の平均的な単位下水流量あたりの消費電力)、それぞれのアンモニア負荷量下限値(例えば1.0kg-N/日)、それぞれのアンモニア負荷量上限値(例えば5.0kg-N/日)を処理効率指標設定部13で設定する。
図5は本実施例の制御フロー図である。
本実施例において、放流負荷量の制御は、日単位より大きな時間での制御を想定している。したがって、放流負荷量の値は、日平均値あるいはそれ以上の時間単位の平均値である。それぞれの下水処理場の放流負荷量と区別するため、放流先閉鎖性水域への放流負荷量を統合放流負荷量として、目標統合負荷量上限および目標統合負荷量下限を設定し、この時間単位のなかでその範囲を逸脱する場合に、それぞれの下水処理場の制御目標値を変更する。統合放流負荷量は例えばアンモニア負荷量として、目標統合負荷量の上限は例えば9.0kg-N/日、目標統合負荷量下限は例えば7.0kg-N/日とする。制御開始(S−1)後、それぞれの放流負荷量目標値になるようそれぞれのブロワ送風量を制御する(S−2)。その際、一定期間の放流負荷量の平均値と目標統合放流負荷量下限を比較し(S−3)、下回った場合、放流負荷量の目標値が放流負荷量下限値よりも大きくかつ処理効率指標が最小の効率の低い下水処理場を抽出する(S−4)。処理効率指標の大きさが同値で対象となる下水処理場が複数抽出された場合は、あらかじめ策定していたルールに従い、制御する下水処理場を選択すればよい。抽出した下水処理場の放流負荷量の目標値を所定値低減し(S−5)、この放流負荷量目標値と放流負荷量下限値を比較し(S−6)、放流負荷量目標値が放流負荷量下限値を下回った場合は放流負荷量目標値を放流負荷量下限値とし(S−7)、新しく設定された放流負荷量目標値で制御を続行する(S−2)。放流水質が目標統合放流負荷量上限を上回った場合(S−8)、放流負荷量目標値が放流負荷量上限値よりも小さくかつ処理効率指標が最大の効率の良い下水処理場を抽出する(S−9)。処理効率指標の大きさが同値で対象となる下水処理場が複数抽出された場合は、あらかじめ策定していたルールに従い、制御する下水処理場を選択すればよい。抽出した下水処理場の放流負荷量目標値を所定値増加し(S−10)、この放流負荷量目標値と放流負荷量上限値を比較し(S−11)、放流負荷量目標値が放流負荷量上限値を上回った場合は放流負荷量目標値を放流負荷量上限値とし(S−12)、新しく設定された放流負荷量目標値で制御を続行する(S−2)。流入下水には日間変動、季節変動があるため、制御周期は1日から1ヶ月程度を想定している。
図6は本実施例における表示画面の一例である。
それぞれの下水処理場に対して、処理効率指標の逆数として電力使用量原単位、現在の処理負荷量の目標値とその上限値、下限値が表示されている。また、現在処理負荷量の目標値を変動させる対象の下水処理場が第二下水処理場であることをランプにより明示している。この例では、放流アンモニア負荷量を増加させるため、まず電力使用量原単位が大きい(処理効率指標が小さい)第一下水処理場の放流負荷量を上限値まで増加した。その後、次に処理効率指標が小さい第二下水処理場の放流負荷量目標値を増加する制御を実施しているところである。
以上の下水処理制御装置を適用することにより、閉鎖性水域全体の下水処理場の、処理水質を適切に制御しつつ消費エネルギーを抑制できる。
本実施例では、流域全体の放流負荷量の目標値をそれぞれの下水処理場に分配する方法について記載したが、それぞれの下水処理場のそれぞれの処理系列の制御方法は、実施例1の方法としても良いし、代表系列の制御結果に基づいて他の系列へ展開する方法でも良く、また、それぞれの下水処理場であらかじめ設定したルールに従っても良い。
本実施例では、下水処理システムとして下水処理場としたが、その下位概念である処理系列を全部あるいは一部含んでも良い。その場合は、実施例1の方法と本実施例の方法を組み合わせても良い。
本実施例では、第一処理水質測定部14−1、第二処理水質測定部14−2、第三処理水質測定部14−3はアンモニア計としたが、手分析による水質分析でもよい。また、アンモニア濃度に限らず、生物学的酸素要求量(BOD)、化学的酸素要求量(COD)、全有機炭素(TOC)、浮遊物質量(SS)、全窒素、全リン等、他の水質項目を対象とした測定手段でもよく、その場合は、それぞれの処理負荷量および統合処理負荷量を制御対象とすればよい。
本実施例では、それぞれの処理効率の値を、それぞれの系列の平均的な単位下水流量あたりの消費電力としたが、入力値でもよく、計測値に基づくオンライン計算値を自動で入力しても良い。また、それぞれの系列の事情に合わせて任意の値としても良い。
本実施例では、放流負荷量の目標値として、目標放流負荷量下限と目標放流負荷量上限と幅を持たせたが、これらは同値として、ひとつの放流負荷量目標値としてあらわしても良い。
10−1.第一下水処理系列
10−2.第二下水処理系列
10−3.第三下水処理系列
11−1.第一下水処理制御部
11−2.第二下水処理制御部
11−3.第三下水処理制御部
12.統合下水処理制御部
13.処理効率指標設定部
14.処理水質推定部
14−1.第一処理水質推定部
14−2.第二処理水質推定部
14−3.第三処理水質推定部
100.流入下水
100−1.第一流入下水
100−2.第二流入下水
100−3.第三流入下水
101.放流水
101−1.第一放流水
101−2.第二放流水
101−3.第三放流水
102.放流先閉鎖性水域

Claims (8)

  1. 複数の下水処理システムで下水を処理する統合下水処理システムにおける下水処理制御装置において、
    それぞれの前記下水処理システムの処理を制御する下水処理制御部と、
    前記統合下水処理システムの処理を制御する統合下水処理制御部と、
    それぞれの前記下水処理システムの処理効率指標を設定する処理効率指標設定部と、
    前記全体下水処理システムにおける処理水の水質を推定する処理水質推定部と、
    を備え、
    前記統合下水処理制御部が、前記処理水質推定部の推定結果と、それぞれの前記処理効率指標の大きさに基づき、それぞれの前記下水処理システムを制御することを特徴とする下水処理制御装置。
  2. 請求項1において、前記統合下水処理制御部が、それぞれの前記処理効率指標の大きさの順番に、それぞれの前記下水処理システムを制御することを特徴とする下水処理制御装置。
  3. 請求項2において、前記それぞれの前記下水処理システムの制御が、それぞれの前記下水処理制御部の制御量の目標値を変化させることを特徴とする下水処理制御装置。
  4. 請求項3において、前記それぞれの前記下水処理制御部の制御量の目標値が、上限値及び/または下限値を持ち、前記制御量が、前記上限値及び/または下限値を逸脱した場合に、前記それぞれの前記処理効率指標の大きさの順番に基づき、次の前記下水処理システムを制御することを特徴とする下水処理制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記下水処理システムが、下水処理施設において複数の系列の生物反応槽のひとつの系列で、前記統合下水処理システムが、前記下水処理施設における複数の系列の生物反応槽の全体であることを特徴とする下水処理制御装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記下水処理システムにおける前記制御量が、溶存酸素濃度、空気倍率、ブロワ送風量またはアンモニア性窒素濃度であることを特徴とする下水処理制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記全体下水処理システムにおける処理水の水質が、生物学的酸素要求量、全窒素、全リンまたはアンモニア性窒素の濃度であることを特徴とする下水処理制御装置。
  8. 請求項1において、前記それぞれの前記下水処理制御システムにおける前記処理効率指標と現在の制御対象の前記下水処理システムを明示する表示部を備えたことを特徴とする下水処理制御装置。
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