JP2017209570A - 避難器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】火災発生時などに建築物から緊急避難する場合において安全に且つ速やかに屋外に避難できる避難器具を提供する。【解決手段】避難器具1は、ビルディングなどの建築物の屋外に垂らしたワイヤーロープ9を利用して降下する際に用いられる。この避難器具1は、ワイヤーロープ9に係合可能に設けられた千鳥状配置の滑車11〜17と、これらの滑車を回転可能に具備する棒状の本体2と、本体2を構成する滑車支持部材21,22を開閉可能に連結する連結金具23と、滑車支持部材21,22を閉脚状態に維持するための安全金具24と、本体2を把持する手が該本体から滑り落ちないように張り出した滑り止め部25と、滑車17の回転速度を減速するためのブレーキ部材27を有している。避難者が避難器具1に掴まって降下する際、避難者は自由落下することがなく、滑車の回転抵抗と滑車の原理によってその降下速度が安全な降下速度に減速される。【選択図】図10

Description

本発明は、ビルディングや家屋などの建築物から避難する際に用いる避難器具に関するものであり、具体的には、建築物の屋外に降ろしたロープ状部材(例えば地表方向に垂らしたワイヤーロープ)を利用して該建築物の屋外に避難する際に用いる避難器具に関するものである。
ビルディングや家屋などの建築物において火災その他の緊急事態が発生した場合、当該建築物の屋内にいる者は、速やかに屋外に退避する必要がある。そのような緊急事態において一般的に利用される避難方法は、階段を利用して避難者が移動し屋外に緊急退避するといった方法である。
しかしながら、ビルディングやマンションといった建築物の場合、特に高層建築物の場合、各フロアーにいる多数の避難者が一斉に避難行動を開始するため、数限られた階段に多くの避難者が一気に押し寄せることになる。このように多数の避難者が、階段に一気に押し寄せると、瞬く間に階段の通過容量を超え、避難者の停滞を招くことになるため、階段を利用した避難方法には限界があるといえる。
一方、建築物に火災などの緊急事態が発生した場合、避難者を屋上に誘導して、ヘリコプターを利用して救出するといった方法も提案されている。しかしながら、ビルディングやマンションといった高層建築物の場合、避難者が多数いるために、ヘリコプターによる救出には限界があるといえる。
また、避難ロープを建築物の各フロアーに常備させ、火災発生時などには、このロープを利用して避難させる(避難者を降下させる)といった方法が提案されている。しかしながら、緊急時において1本のロープを素手で直接掴んで地表まで降下するといった方法は、ロープの取り扱いに慣れていない一般人にとって容易ではなく、また、降下途中で落下するなどの危険性が大きい。
また、一般的に利用されている避難ロープは、太さが直径12mm以上で、繊維製素材で形成されている。このような繊維製素材で形成された避難ロープは、強度に限界があるため、高層階用の避難ロープとして利用することはできない。また仮に、高層階で使えるように径を太くして強度をアップさせた場合には、避難用ロープ全体が嵩張ってそのサイズが極端に大きくなるため、高層階用の避難器具として利用することができなくなる。
上述した従来技術の問題点に鑑み、本発明の目的は、火災や地震などに起因して建築物から緊急避難する場合において、建築物の規模や避難者の人数にかかわらず、階段を利用することなく安全に且つ速やかに屋外に避難できる避難器具を提供することにある。
上記目的は、建築物の屋外に降ろしたロープ状部材を利用して該建築物の屋外に避難する際に用いる避難器具であって、前記ロープ状部材に係合可能に設けられ、避難者の荷重を受ける複数の滑車と、前記複数の滑車を回転可能に具備し、避難者が把持できるように構成された本体を有する避難器具によって達成される。
この避難器具において、前記本体は開閉可能に構成されている。
本体を開くことで、前記ロープ状部材を滑車に係合させることが可能になる。
本体を閉じることで、前記ロープ状部材が滑車のそれぞれに係合した状態が維持される。
また、この避難器具において、前記複数の滑車の少なくとも一部は、回転抵抗を受けるように設けられている。
また、この避難器具において、前記複数の滑車の少なくとも一部の回転を妨げるためのブレーキ手段を具備している。
本発明の避難器具は、ロープ状部材を使って建築物の屋外に避難する際に用いる避難器具である。このような避難器具を用いることで、火災などの緊急事態において速やかに屋外に避難できるので、避難者が混雑した階段で火災に巻き込まれたり、避難途中で建築物の崩壊に巻き込まれるといった惨事を招くことなく、簡単かつ速やかに屋外に避難することができる。
また、1本の避難ロープを素手で掴んで避難するのは、慣れない一般人にとって現実離れした困難な作業である。また、細いワイヤーを素手で掴んで避難する場合には、その細さゆえにワイヤーを掴み難いのは勿論のこと、ワイヤーで手が切れてしまう危険性がある。これに対し、本発明の避難器具を利用する場合には、ロープ状部材を直接素手で掴む必要が無く、避難器具を使って簡単かつ安全に避難することが可能である。
また、本発明の避難器具は、ワイヤーロープなどの金属製のロープ状部材を併用することを想定している。このような金属製の細いロープ状部材であれば、繊維製素材の太い避難ロープに比べて、強度が高くて径が細いので、長尺に構成してもロープ全体が嵩張ることがない。したがって、避難に十分な長さを持った長尺のロープ状部材を、ビルディングやマンションなどの全フロアー(高層階を含む)に常備させることが可能になる。
また、本発明の避難器具は、その構造が簡単であるため低コストで製造できる。したがって、建築物の入居者や利用者の人数分の避難器具を揃えても、経済的に大きな負担となることはない。
その上、全体構造がコンパクトであるため、多数の居住者やビジネスマンが利用するビルディングなどにおいて人数分揃えても、嵩張ることが無い。したがって、低コストでコンパクトな本発明の避難器具を、緊急時の避難用具として一人に一個ずつ常備させることが可能である。
また、本発明の避難器具は、
1)ロープ状部材に係合可能に設けられ、避難者の荷重を受ける複数の滑車、
2)複数の滑車を回転可能に具備し、避難者が把持できるように構成された本体、
を有している。
このような構成により、ロープの取り扱い(例えば1本のロープを掴んで避難するといった作業)に慣れていない者であっても、ロープ状部材と避難器具を利用して簡単かつ速やかに安全に避難することが可能になる。
また、「ロープ状部材に係合可能に設けられ、避難者の荷重を受ける複数の滑車」を設けることで、当該滑車に、避難者の荷重を分散して預けることが可能になる。すなわち、各滑車が支える荷重は、避難者の荷重の一部で済むことになる。したがって、各滑車への負荷を減らすことができるとともに、従動回転する滑車の回転速度の制御が容易になるので、避難器具を使って避難する際の滑車の回転速度(すなわち避難時の降下速度)を適度な安全速度に減速させることが可能になる。
また、本発明の避難器具は、その本体が開閉可能に構成されているとともに、次の(1)及び(2)の特徴を有している。
(1) 本体を開くことで、ロープ状部材を滑車に係合させることが可能になる。
(2) 本体を閉じることで、ロープ状部材が滑車のそれぞれに係合した状態が維持される。
上記(1)のように構成することで、緊急避難の開始時に、ロープ状部材を簡単に滑車に係合させることができる。すなわち、火災などの緊急時において、本発明の避難器具を使って速やかに避難を開始することが可能になる。
また、上記(2)のように構成することで、ロープ状部材が避難器具から外れるといった事態を確実に防止できるので、避難時(降下時)の避難者の安全を確保することができる。
また、本発明の避難器具において、複数の滑車はそれぞれ、回転抵抗(滑車の回転を妨げる方向の抵抗)を受けるように設けられている。つまり、複数の滑車はそれぞれ、ロープ状部材の相対移動に伴って従動回転するわけであるが、各滑車には回転抵抗が印加されている。したがって、複数の滑車に作用する回転抵抗によって、避難者の自由落下(降下ポイントに激突するような落下)が妨げられて、避難時の降下速度を適度な安全速度に減速させることが可能になり、地表側の降下ポイントまで無事に降下することができる。
また、本発明の避難器具は、複数の滑車の少なくとも一部の回転を妨げるためのブレーキ手段を具備している。これにより、避難時における降下速度の過度の上昇を防止することができ、また、降下ポイントの手前で(あるいは任意のタイミングで)降下速度を減速調整することが可能になる。
本発明に係る避難器具を示す平面図、底面図、側面図である。 本発明の避難器具と、その本体に連結した安全ベルトを示す正面図である。 本発明の避難器具が具備する安全ベルトの使用方法を示す側面図と正面図である。 本発明の避難器具に含まれる二重ロック構造を示す図である。 避難器具の本体の構成する左右の滑車支持部材を示す斜視図である。 本発明に係る避難器具を開いた状態を示す平面図である。 建築物の屋外の下方へ向かってロープ状部材(ワイヤーロープ)を垂らした状態を示す図である。 避難器具にロープ状部材(ワイヤーロープ)をセットする際の手順を示す図である。 避難器具の滑車とロープ状部材(ワイヤーロープ)の係合関係を示す図である。 本発明の避難器具を使って避難(降下)する際の滑車の動作を示す図である。 避難器具を使って避難する際に滑車が受ける分散荷重の一例を示す図である。
(避難器具の構成)
はじめに、本発明の「避難器具」の構成について説明する。
本発明の避難器具1は、図7に示すように、建築物の屋外に垂らしたロープ状部材9を利用して、該建築物の屋外に避難(降下)する際に用いる避難器具である。ロープ状部材の具体例としては、金属製のワイヤーロープが挙げられる。なお、この出願において「建築物」は、図7に示すようなビルディングに限定されず、家屋、アパート、マンション、店舗、ショッピングセンター、遊戯施設といった、大小様々な規模の各種建築物を含むものである。
この避難器具1は、図1に示すように、
1)ロープ状部材に係合可能に設けられた千鳥状配置の複数の滑車11〜17、
2)この複数の滑車11〜17を回転可能に具備する棒状の本体2、
3)本体2を構成する滑車支持部材21,22を開閉可能に連結する連結金具23、
4)滑車支持部材21,22を閉脚状態に維持するための安全金具24、
5)本体2を把持する手が該本体から滑り落ちないように張り出した滑り止め部25、
6)滑車17の回転速度を減速するためのブレーキ部材27、
7)ロープ状部材9を避難器具内側の中心位置にガイドする一対のワイヤーガイド51、
8)避難器具1を、図2に示すように降下用安全ベルト80に連結するための連結部61を主に有している。
以下、避難器具1を構成する各部について詳細に説明する。
本体2は細長い棒状のような外観を有しており、その下端側に避難者が手で掴むためのグリップ部30を具備している。この本体2は、主として、左右一対の滑車支持部材21,22で構成されている。
左側の滑車支持部材21は、図5(a)に示すように、上下2枚の細長い金属製プレート3,4を有している。(添付図面では、下側プレート3を白色で表示し、上側プレート4をグレー色で表示する。)
下側プレート3は上側プレート4より長い寸法を有している。また、下側プレート3は、その上端が上側プレート4の上端から突き出るように設けられている。また、プレート3,4の下端には、滑り止め部25の一部を構成する張り出し部31,41が固設されている。このような構成の左側滑車支持部材21には、図5(a)に示すように、4個の滑車11,13,15,17が所定ピッチで回転可能に設けられている。
右側の滑車支持部材22は、図5(b)に示すように、上下2枚の細長い金属製プレート3,4を有している。(添付図面では、下側プレート3を白色で表示し、上側プレート4をグレー色で表示する。)
下側プレート3は上側プレート4より長い寸法を有している。また、下側プレート3は、その上端が上側プレート4の上端から突き出るように設けられている。また、プレート3,4の下端には、滑り止め部25の一部を構成する張り出し部31,41が固設されている。このような構成の滑車支持部材22には、図5(b)に示すように、3個の滑車12,14,16が所定ピッチで回転可能に設けられている。
上記構成の滑車支持部材21,22の下側プレート3,3は、図1及び図6に示すように、連結金具23によって回動可能に連結されている。この連結金具23は旋回軸を有しており、滑車支持部材21,22は、それぞれこの旋回軸を基点として自在に回動させることが可能である。このように連結金具23で回動可能に連結することで、左右の滑車支持部材21,22は、図6に示すように開脚動作・閉脚動作(2本の棒状部材を開いたり閉じたりするような動作)を行うことができる。
滑車支持部材21,22からなる本体2を図6に示すように開くことで、ロープ状部材を滑車11〜17に係合させることが可能になる。また、この本体2を閉じることで、ロープ状部材が滑車11〜17のそれぞれに係合した状態が維持されるようになっている。
安全金具24は、図1に示すように、右側の滑車支持部材22の上側プレート4に回動可能に設けられており、その先端側(回動軸とは反対側)には切欠き部が形成されている。一方、左側の滑車支持部材には、ロックピン26が突設されている。安全金具24を回動させて、その切欠き部にロックピン26が入り込むことで、滑車支持部材21,22が閉じた状態にロックされて、滑車支持部材21,22の開脚動作が妨げられる。このロック状態から安全金具24を回動させ、その切欠き部からロックピン26が脱すると、ロック状態が解除されて、図6に示すように滑車支持部材21,22を開脚させることが可能になる。
滑り止め部25は、本体2の下端側に設けられているとともに、周囲に張り出すように設けられている。このように張り出した滑り止め部25を設けることで、避難器具1を掴む手がグリップ部30から滑り落ちることを防止することができる。
複数の滑車11〜17は、所定ピッチで滑車支持部材21,22に設けられており、また、図1に示すように閉じた状態で千鳥配置(平面視)になるように設けられている。具体的には、一方の滑車支持部材21の滑車間の隙間に、他方の滑車支持部材22の滑車が部分的に入り込むように、複数の滑車11〜17が回転可能に設けられている。
これらの複数の滑車11〜17には、図9に示すように、ロープ状部材9(例えばワイヤーロープ)が掛け渡される。避難器具1を閉じた状態で、ロープ状部材9は各滑車によって横方向に押し込まれ、該ロープ状部材は曲がりくねった蛇行状態(ワインディングした状態)で各滑車11〜17に係合する。ロープ状部材9に対して避難器具1が相対的に移動(すなわち降下)すると、当該ロープ状部材9が絶え間なく繰り出されて各滑車に係合しながら通過する。このとき、各滑車11〜17は、ロープ状部材9の繰り出し移動による通過に伴って、従動回転する。つまり、ロープ状部材9と滑車11〜17が「ラック・アンド・ピニオン」の如き技術的関係になって、ロープ状部材に従動するように滑車が回転する。
なお、本発明において各滑車11〜17は、回転抵抗(従動回転を妨げるように作用する抵抗)を受けるように設けられている。図面では省略しているが、例えば、所定厚さのゴム製ディスクなどで滑車11〜17の両側を挟み込むとともに、上下のプレート3,4が圧接した状態でこのゴム製ディスクと滑車を挟持させることで、滑車11〜17に回転抵抗(摩擦抵抗)を付与することができる。或いは、滑車そのものを硬質ゴムなどで形成するとともに、上下のプレート3,4により所定圧力で挟み込むことで、滑車11〜17に回転抵抗(摩擦抵抗)を付与することができる。
また、滑車11〜17のロープ接触面には、細かい凹凸形状を有するようにローレット加工などの加工が施されている。これにより、ロープ状部材が滑車上を滑り動くことがなくなり、ロープ状部材の繰り出し通過に伴って滑車11〜17が確実に従動回転するようになる。
滑車支持部材21に設けられたブレーキ部材27は、避難者が指で押し込むことで、滑車17にブレーキがかかるように設けられている。具体的には、ブレーキ部材27を押し込むことで、その先端面が滑車17に対して圧接して、当該滑車17に対し摩擦抵抗を与えることができる。ブレーキ部材27の先端面から摩擦抵抗を受けた滑車17は、その摩擦抵抗(ブレーキ部材の押圧力)の度合に応じて回転速度を弱めることになる。
図1(c)に示す上下一対のワイヤーガイド51,51は、フック状に形成され、ロープ状部材9(ワイヤーロープ)を、上下のプレート3,4の間の所定位置にガイドする役割を担っている。この一対のワイヤーガイド51,51を設けることで、ロープ状部材9(ワイヤーロープ)は、上下のプレート3,4の間の中心位置に導かれるので、滑車11〜17から外れることなく当該滑車の溝に確実に係合させることが可能になる。
避難器具の連結部61には、図2に示すように、ワイヤー62を介して降下用安全ベルト80が連結される。このような安全ベルト80を避難者が装着するとともに、避難器具1に連結して降下することで、万が一、避難者の手が避難器具1のグリップ部30から滑り落ちても、避難者の落下を防止することができる。
(安全ベルトの構成)
本発明の避難器具は、図2及び図3に示すような安全ベルト80を含んで構成されている。以下、安全ベルトの具体的構成について説明する。
図3に示すように、安全ベルト80は、主として、次の各部を含んで構成されている。
1)避難者の胸部付近を包囲して保持するための胸部ベルト81
2)避難者の腹部付近を包囲して保持するための腹部ベルト85
3)避難者の両足の大腿部を下から支えるための支持ベルト88
図3に示すように、胸部ベルト81は、その両端にマジックテープ部82を具備している(マジックテープは登録商標)。両端のマジックテープ部分82,82を重ね合わせることで、当該ベルト81の両端が連結される。その結果、図3(b)に示すように、胸部ベルト81が避難者から容易に外れないように、その胸部を囲う状態で確りと装着される。
同様に、腹部ベルト85も、その両端にマジックテープ部86を具備している。両端のマジックテープ部分86,86を重ね合わせることで、当該ベルトの両端が連結される。その結果、図3(b)に示すように、腹部ベルト85が避難者から容易に外れないように、その腹部を囲う状態で確りと装着される。
支持ベルト88はU字状に構成され、縦方向で設けられている。この支持ベルト88は、図3に示すように、その両側が胸部ベルト81及び腹部ベルト85のそれぞれに確りと連結固定されている。
つまり、胸部ベルト81と腹部ベルト85の後方側は、椅子の「背もたれ部分」の役割を担うとともに、その前方側(マジックテープが設けられた側)は「落下防止柵」の役割を担っている。また、支持ベルト88は、椅子の「座面部分」の役割を担っている。その結果、胸部ベルト81と腹部ベルト85と支持ベルト88は、全体として、「転落防止機能付きの椅子」の如く機能するようになっている。
なお本発明では、胸部ベルト81に対する支持ベルト88の連結部83を、図3に示すように前方寄り(胸部ベルト81の中間よりも前方寄り)に配置している。つまり、連結部83,83が、避難者の両脇真横ではなく、当該真横位置によりも正面寄り位置するように、当該連結部を位置決めしている。
また同様に、本発明では、腹部ベルト85に対する支持ベルト88の連結部87を、図3に示すように前方寄り(胸部ベルト85の中間よりも前方寄り)に配置している。つまり、連結部87,87が、避難者の両脇真横ではなく、当該真横位置によりも正面寄り位置するように、当該連結部を位置決めしている。
このように本発明では、連結部83,83を避難者の正面寄りに配置して、胸部ベルト81の後ろ側の寸法(避難者の背面側における連結部83−83間の寸法)を長めに確保している。同様に、連結部87,87を避難者の正面寄りに配置して、腹部ベルト85の後ろ側の寸法(避難者の背面側における連結部87−87間の寸法)を長めに確保している。
つまり、人間の重心は「腰」ではなく「胸」にあり、本発明ではその点を考慮して、避難者の重心が、支持ベルト88よりも後方側に収まるように設計している。
したがって、安全ベルト80を装着して降下する間、避難者は背部に荷重を預ける姿勢(やや後ろ側に傾斜した姿勢)をとることができ、その結果、避難者の荷重は、支持ベルト88によって支えられるとともに、胸部ベルト81と腹部ベルト85の後方側で支えられることになる。つまり、避難器具1を使って降下する間、避難者が前傾姿勢になることが無く、それによって、安全ベルト80から落下するといった危険な事態を確実に防止できる。したがって、上述した安全ベルトによれば、降下中のいかなる状況下であっても、避難者を安全ベルトで支えることができるといった格別の効果が達成される。
なお、上述したような安全ベルトを避難器具に具備させる場合には、図4に示すような二重ロック機構を設けることが好ましい。
図4に示す二重ロック機構は、回転式の安全レバー91と、その回転軸92と、ロックピン93を有している。
安全レバー91は外観「くの字」状に形成され、その先端側にフック部94を具備している。このフック部94がロックピン93に引っ掛かることで避難器具1の本体が閉状態に固定され、該避難器具が勝手に開脚するのを阻止できる。
また安全レバー91は、ワイヤー受け部分95を有している。このワイヤー受け部分95に対して、緊張したワイヤー62の押し込み力が作用すると、その押し込み力によって安全レバー91がロック方向に回動するとともに、安全レバー91がロックピン93に引っ掛かった状態が確実に維持される。
具体的には、図4に示すように、避難者が安全ベルト80を装着して、ワイヤー62を介してその体重が避難器具1に印加されると、引張り状態のワイヤー62による押し込み力が、安全レバー91のワイヤー受け部分95に作用して、図4に示すように、安全レバー91のフック部がロックピンに引っ掛かった状態が維持される。つまり、ワイヤー62が緊張した状態では、安全レバー91は、常にロック方向に押され続けるので、その状態では避難器具1が図6に示すように開脚することはない。
したがって、このような二重ロック機構を採用することで、ワイヤーロープ9が避難器具1から外れたり、避難器具1が勝手に開脚するといった危険な事態を確実に防止でき、降下途中での避難者の転落といった事故を確実に防ぐことが可能になる。
(避難器具を利用した建築物からの避難方法)
次に、上述した構成の避難器具1とロープ状部材9を利用した避難方法について説明する。なお、以下の説明では、ロープ状部材の具体例として、直径1mm〜2mm程度の金属製のワイヤーロープを例示する。
例えば図7に示すようなビルディングで大規模火災が発生した場合には、避難が必要な各フロアーから地表方向へ向かってワイヤーロープ9(ロープ状部材)を垂らす。ワイヤーロープ9の一端は、各フロアーにおいてビルディングの構造物やその付属物に連結固定されているので、このワイヤーロープ1本で、数名分の重量を確実に支えることができる。
避難が必要なフロアーから図7に示すようにワイヤーロープ9を垂らしたら、次いで、避難器具1の安全金具24によるロック状態を解除し、図6および図8(a)に示すように本体2(左右の滑車支持部材21,22)を開脚させる。すると、上側プレート4,4の先端同士が離隔して、その間に隙間が生じるので、図8(b)に示すように、この隙間にワイヤーロープ9(屋外に垂らしたワイヤーロープの一部分)を通すとともに、フック状の一対のワイヤーガイド51,51にワイヤーロープ9を通す(図1(c)参照)。続いて、ワイヤーロープ9を左右の滑車群で挟み込むことができるように、滑車に対してワイヤーロープ9を位置決めする。
続いて、開いていた左右の滑車支持部材21,22を、図8(c)に示すように閉脚する。これにより、図9に示すように、ワイヤーロープ9が本体2の内側(すなわち上側プレート4と下側プレート3の間のスペース)に位置することになる。また、ワイヤーロープ9は、左右に配置された滑車11〜17によって横方向に押し込まれて蛇行形状に湾曲し、その結果、ワイヤーロープ9が曲がりくねった状態で滑車11〜17に係合する状態(各滑車に接触する状態)が確保される。
この状態では図9に示すように、ワイヤーロープ9が本体2下端側から上下のプレート3,4の間に入って本体2上端側から抜け出ている。また、ワイヤーロープ9は、上下のプレート3,4の間のほぼ中心を通るように、上下一対のワイヤーガイド51,51によってガイドされるようになっている。
本体2の上から抜け出たワイヤーロープ9に所定の引張り力を与えると、ワイヤーロープ9が滑車11〜17を従動回転させつつ、該ワイヤーロープ9が下から上に向かって連続的に繰り出されることになる。このとき、上下のプレート3,4の間を通るワイヤーロープ9は、一対のワイヤーガイド51,51によって避難器具内側の中心方向にガイドされるので、各滑車に対してワイヤーロープ9を確実に掛け渡すことが可能になる。
そして、図9に示すように本体2を閉じたら、続いて、安全金具24を回動させてロックピン26に引っ掛ける。これにより、避難器具1を使って降下している途中でワイヤーロープ9が避難器具1から外れるといった事態を確実に防止できる。
次に避難者は、図2に示すような降下用の安全ベルトを装着するとともに、該安全ベルトをワイヤー62で避難器具1に連結する。ここまでの手順が完了すると、ワイヤーロープ9と避難器具1を使って降下する準備が整う。
続いて避難者は、図10に示すように避難器具1のグリップ部30を確りと握った状態で、窓やベランダなどから屋外に離脱し、地表方向に向かって降下を開始する。
降下している間、地表方向に向かって垂らしてあるワイヤーロープ9が、絶え間なく繰り出すように避難器具1の本体2内を通過(相対移動)してゆく。このワイヤーロープ9の繰り出し移動の際、ワイヤーロープの相対移動に伴って滑車11〜17が従動回転する。(ワイヤーロープが滑車を従動回転させずに滑り動くことはない。)
なお前述したとおり、滑車11〜17は従動回転する際に、回転抵抗(摩擦抵抗など)を受けながら回転する。すなわち、これらの滑車11〜17は、回転抵抗に抗して従動回転するので、避難者の荷重を各滑車が分散して支えることになる。したがって、避難器具1に掴まって降下する際に、避難者は自由落下することがなく、滑車11〜17の回転抵抗と滑車の原理によってその降下速度が適度な速度(安全な降下速度)に減速される。
例えば本実施形態では、滑車11〜17の回転抵抗は、次のとおりに設定される。
第一の滑車11は、体重Xの避難者の荷重の1/2を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車11を従動回転させるためには、体重Xの1/2の荷重が必要となるので、滑車11は降下の際に1/2の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
第二の滑車12は、体重Xの避難者の荷重の(1/2)2を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車12を従動回転させるためには、体重Xの1/4の荷重が必要となるので、滑車12は降下の際に1/4の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
第三の滑車13は、体重Xの避難者の荷重の(1/2)3を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車13を従動回転させるためには、体重Xの1/8の荷重が必要となるので、滑車13は降下の際に1/8の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
第四の滑車14は、体重Xの避難者の荷重の(1/2)4を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車14を従動回転させるためには、体重Xの1/16の荷重が必要となるので、滑車14は降下の際に1/16の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
第五の滑車15は、体重Xの避難者の荷重の(1/2)5を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車15を従動回転させるためには、体重Xの1/32の荷重が必要となるので、滑車15は降下の際に1/32の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
第六の滑車16は、体重Xの避難者の荷重の(1/2)6を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車16を従動回転させるためには、体重Xの1/64の荷重が必要となるので、滑車16は降下の際に1/64の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
第七の滑車17は、体重Xの避難者の荷重の(1/2)7を受けて従動回転するように、回転抵抗が設定されている。つまり、この回転抵抗に抗して滑車17を従動回転させるためには、体重Xの1/128の荷重が必要となるので、滑車17は降下の際に1/128の荷重(分散荷重)を受けて従動回転することになる。
したがって、例えば体重70kgの避難者が避難器具1に掴まって降下する際には、従動回転する滑車11〜17に、図11に示すような荷重(避難者の体重の分散荷重)が作用することなり、滑車11〜17はこれらの分散荷重を受けて従動回転することになる。
そして、避難者の手元に近づくほど、滑車が受ける荷重(分散荷重)は少なくなる。図11に示す事例でいえば、避難者の手元に最も近い第七の滑車17は、0.5kgという極僅かな荷重を受けて従動回転することになる。
以上説明したような分散荷重を受けて滑車11〜17が従動回転して、避難者が地表の降下ポイントに近づくと、ブレーキ部材27を指で押し込んで、その先端面により滑車17に対して摩擦抵抗を作用させ、この滑車の回転速度を減速させる。前述したとおり、手元に最も近い第七の滑車17には、わずかな荷重しか作用していないので、ブレーキ部材27の押し込みによる摩擦抵抗で滑車17の回転速度を十分に減速させることができる。
そして、避難者が地表の降下ポイントに到達したら、安全金具24を外して、図8に示す手順と逆の手順で、ワイヤーロープ9から避難器具1を取り外し、建築物からの避難が完了する。
したがって、以上の手順でワイヤーロープ9を伝って避難者が次々と降下することで、ビルディングやマンションなどの各種建築物から速やかに避難することが可能である。
以上、本発明の具体的実施形態について説明したが、特許請求の範囲に記載した避難器具の態様はこれに限定されるものではない。
例えば、避難器具に設ける滑車の数や配置ピッチは、上述したものに限定されるものではなく、必要に応じて増減することが可能である。また、避難器具の本体の太さや長さは、上述したものに限定されるものではなく、必要に応じて設計変更することが可能である。
また、ワイヤーロープを使って避難する者の順番に応じて、避難器具の構成を変えることも可能である。
例えば、一番目に避難する者の避難器具については、図1(b)に示すように、ワイヤーロープ9を避難器具内にリードするためのワイヤーリード71を、避難器具1の下端側に設けてもよい。
また例えば、二番目以降に避難する者の避難器具については、図1(a)に示すように、ワイヤーロープ9をカバーするためのワイヤーカバー72を、避難器具1の下端側に設けてもよい。
1 避難器具
2 本体
3 下側プレート
4 上側プレート
9 ロープ状部材(ワイヤーロープ)
11 第1の滑車
12 第2の滑車
13 第3の滑車
14 第4の滑車
15 第5の滑車
16 第6の滑車
17 第7の滑車
21 左側の滑車支持部材
22 右側の滑車支持部材
23 連結金具(連結手段)
24 安全金具(ロック手段)
25 滑り止め部
26 ロックピン
27 ブレーキ部材(ブレーキ手段)
30 グリップ部
31 張り出し部
41 張り出し部
61 連結部
62 ワイヤー
71 ワイヤーリード
72 ワイヤーカバー
80 降下用安全ベルト
81 胸部ベルト
82 マジックテープ部(ベロクロテープ部)
83 連結部
85 腹部ベルト
86 マジックテープ部(ベロクロテープ部)
87 連結部
88 支持ベルト
91 安全レバー
92 回転軸
93 ロックピン
94 フック部
95 ワイヤー受け部分

Claims (4)

  1. 建築物の屋外に向かって垂らしたロープ状部材を利用して該建築物の屋外に避難する際に用いる避難器具であって、
    ロープ状部材に係合可能に設けられ、避難者の降下速度を減速するための複数の滑車と、前記複数の滑車を回転可能に具備し、避難者が把持できるように構成された本体を有する避難器具。
  2. 前記本体は開閉可能に構成され、
    本体を開くことで、前記ロープ状部材を滑車に係合させることが可能になる、
    本体を閉じることで、前記ロープ状部材が滑車のそれぞれに係合した状態が維持される、ことを特徴とする請求項1に記載の避難器具。
  3. 前記複数の滑車の少なくとも一部は、回転抵抗を受けるように設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の避難器具。
  4. 前記複数の滑車の少なくとも一部の回転を妨げるためのブレーキ手段を具備する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の避難器具。
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