JP2017208670A - 移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法 - Google Patents

移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017208670A
JP2017208670A JP2016099014A JP2016099014A JP2017208670A JP 2017208670 A JP2017208670 A JP 2017208670A JP 2016099014 A JP2016099014 A JP 2016099014A JP 2016099014 A JP2016099014 A JP 2016099014A JP 2017208670 A JP2017208670 A JP 2017208670A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
message
network
mobile terminal
function unit
service providing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016099014A
Other languages
English (en)
Inventor
楊暘 黄
yang yang Huang
楊暘 黄
良明 大西
Yoshiaki Onishi
良明 大西
和田 博之
Hiroyuki Wada
博之 和田
良輝 平元
Yoshiteru Hiramoto
良輝 平元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2016099014A priority Critical patent/JP2017208670A/ja
Publication of JP2017208670A publication Critical patent/JP2017208670A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

【課題】通信料金を抑制することが可能な移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法を提供すること。また、継続して通信可能な移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法を提供すること。【解決手段】他の通信事業者と契約された移動端末装置から自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信する書き換え機能部と、前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信するルーティング機能部とを備える移動端末サービス提供装置。【選択図】図8

Description

本発明は、移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法に関する。
通信事業者と契約している利用者は、ローミングサービスにより、他の通信網を利用して種々のサービスの提供を受けることが可能である。ローミングサービスとは、例えば、契約している通信事業者のサービスを、当該通信事業者のサービス範囲外でも、他の通信事業者の通信網を利用して受けることが可能なサービスのことである。
例えば、中国の通信事業者と契約した中国人観光客が端末装置を日本に持ってきて、日本において当該端末装置を介してサービスを利用する場合などである。この場合、日本の通信事業者は、当該通信事業者の通信網を介して、中国において提供されるサービスと同様のサービスを中国人観光客に対して提供することが可能となる。
他方、第4世代の移動通信システムにおいては、例えば、IMS(IP(Internet Protocol) Multimedia System)によるアーキテクチャが構築される場合がある。IMSは、例えば、IPマルチメディアサービスのためのフレームワークである。IMSは、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)やDiameterプロトコルなどにより、利用者に対して映像などのマルチメディアサービスを提供することが可能となっている。
通信システムに関する技術として、例えば、以下がある。すなわち、ホームネットワークと関連するクライアントはローミングシステムを経由してホームネットワークへ登録情報を伝え、ホームネットワークのHSS(Home Subscriber Server)にてクライアントに関する情報を確認するようにしたIMSコアシステムがある。この技術によれば、ホーム通信ネットワークと現在ローミング中の移動体が容易に通信することができる、とされる。
また、訪問先IMSネットワークは訪問先課金識別子、ホームIMSネットワークはホーム課金識別子を夫々割当てて互いに共有し、各ネットワークは課金データ記録に2つの識別子を挿入して課金データシステムへ送信する通信ネットワークがある。この技術によれば、2つのIMSネットワークで生成された課金情報を相関させてセッションの請求額を容易に決済することができる、とされる。
特表2009−542106号公報 特表2011−501890号公報
しかしながら、ローミングサービスを利用する利用者は、契約した通信事業者の通信網を利用する場合よりも、高い通信料金を支払わされる場合がある。図20(A)はそのような場合の通信形態の例を表している。ローミング端末A,BはHome網を運用する通信事業者と契約された端末である。また、ローカル端末CはVisit網を運用する他の通信事業者と契約された端末である。この場合、2つの端末A,Bは、互いにVisit網に在圏しているにも拘わらず、Home網を経由して通信が行われる。そのため、Visit網とHome網の2つの通信網の通信料金が加算される。さらに、ローミング端末Aとローカル端末Dが通信を行う場合も、互いにVisit網に在圏しているにも拘わらず、Home網を経由して通信が行われる。そのため、この場合も2つの通信網に対する利用料金が加算される。
他方、端末にVisiti網に対応したSIMカードを適用してVisit網で通信を行うことも考えられる。図20(B)はそのような場合の通信形態の例を表している。この場合、ローミング端末AがVisit網に在圏する他の端末B,Dと通信を行う場合、端末AはHome網を経由することなくVisit網を経由して通信を行うことが可能である。そのため、Visit網に対応したSIMカードを適用する場合、図20(A)の場合よりも、通信料金は安くなる。しかし、ローミング端末AはVisit網に対応したSIMカードの適用により電話番号が変更される。そのため、Home網のローカル端末Cから端末Aに対して継続して通話を行うことができない場合がある。
上述した技術は、例えば、ローミングシステムを経由してホームネットワークへ登録情報を伝えたり、訪問先課金識別子とホーム課金識別子を課金データシステムへ送信したりするだけである。従って、上述した技術では、ローミングサービスの際における通信料金の抑制や、電話番号の変更による通信の継続性については何も議論されていない。
そこで、一開示は、通信料金を抑制することが可能な移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法を提供することにある。
また、一開示は、継続して通信可能な移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法を提供することにある。
一開示は、移動端末サービス提供装置において、他の通信事業者と契約された移動端末装置から自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信する書き換え機能部と、前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信するルーティング機能部とを備える。
一開示によれば、通信料金を抑制することが可能な移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法を提供することができる。また、一開示によれば、継続して通信可能な移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法を提供することができる。
図1は移動通信システムの構成例を表す図である。 図2は移動通信システムの構成例を表す図である。 図3(A)はDiameter Agent、図3(B)はP−CSCFの各構成例を表す図である。 図4はASの構成例を表す図である。 図5は全体シーケンス例を表す図である。 図6は利用登録シーケンス例を表す図である。 図7(A)から図7(C)は利用者プロファイル情報の例を表す図である。 図8は位置情報登録処理シーケンス例を表す図である。 図9はDiameter Agentにおける動作例を表すフローチャートである。 図10はULRメッセージとULAメッセージの転送例を表す図である。 図11はアドレス情報登録処理シーケンス例を表す図である。 図12はP−CSCFにおける動作例を表すフローチャートである。 図13はASにおける動作例を表すフローチャートである。 図14はRegisterメッセージの転送例を表す図である。 図15はP−CSCFにおける動作例を表すフローチャートである。 図16はASにおける動作例を表すフローチャートである。 図17はINVITEメッセージの転送例を表す図である。 図18はINVITEメッセージの転送例を表す図である。 図19はSIPメッセージの例を表す図である。 図20(A)と図20(B)はローミングの際の通信形態の例を表す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下の実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施の形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態における移動通信システム10の構成例を表している。
移動通信システム10は、移動端末装置111、移動端末サービス提供装置250、及び加入者情報管理装置235を備える。
移動端末装置111は、例えば、フィーチャーフォンやスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ゲーム装置などである。移動端末装置111は、他の通信事業者と契約された移動端末装置であって、自通信事業者の自通信網を利用して、位置登録要求を送信する。例えば、移動端末装置111はローミングサービスを利用して位置登録要求を送信する。
移動端末サービス提供装置250は、書き換え機能部2501とルーティング機能部2502を備える。書き換え機能部2501は、他の通信事業者と契約された移動端末装置111から自通信事業者の自通信網を利用して送信された移動端末装置111の位置登録を要求する位置登録要求を受信する。
ルーティング機能部2502は、書き換え機能部2501から受け取った位置登録要求を、自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置235と、他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置135へ送信する。加入者情報管理装置235では、例えば、移動端末装置111を自通信事業者と契約された端末として、当該移動端末装置111を利用する加入者を登録してもよい。
このように、本移動通信システム10では、他の通信事業者と契約された移動端末装置111が自通信事業者の自通信網を利用して送信された位置登録要求を、自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置235と、他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置135へ送信するようにしている。これにより、例えば、移動端末装置111は、自通信事業者と契約された移動端末装置として自通信網に登録される。
従って、例えば、移動端末装置111と自通信網に在圏する他の移動端末装置の通話は、自通信網で登録された移動端末装置間の通話であるとして処理が行われる。この場合、通話に関するメッセージは他の通信事業者が管理又は運用する他の通信網へ送信されない。従って、例えば、他の通信網へ当該メッセージが送信される場合と比較して、通信料金を抑制できる。
また、例えば、移動端末装置111は、加入者情報管理装置235において自通信事業者と契約した加入者として登録されている場合でも、他の通信事業者と契約した電話番号を用いての登録も可能となっている。従って、他の通信網に在圏する他の移動端末装置から、移動端末装置111が他の通信事業者と契約した電話番号をそのまま用いても、当該移動端末装置111と通話が可能である。よって、継続して通信が可能となる。
[第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。
<移動通信システムの構成例>
図2は移動通信システム(又は移動端末サービス提供システム)10の構成例を表している。移動通信システム10は、Home網100とVisit網200を備える。例えば、Home網100は第1の通信事業者により運用又は管理される通信網であり、Visit網200は第1の通信事業者とは異なる第2の通信事業者により運用又は管理される通信網である。
図2の例では、移動端末装置111(又は端末111を利用する利用者)は第1の通信事業者と契約された端末であって、端末111が網100を利用する場合に網100はHome網となり、網200を利用する場合に網200はVisit網となる。移動端末装置(以下、「端末」と称する場合がある。)111は、Visit網200においてローミングサービスを利用することが可能となっている。
なお、以下において、Visit網200に登録された端末とVisit網200を運用又は管理する第2の通信事業者と契約された端末を同じ意味で用いる場合がある。また、以下において、Home網100に登録された端末とHome網100を運用又は管理する第1の通信事業者と契約された端末を同じ意味で用いる場合がある。
Home網100は、Home網アクセス網ノード(又はノード群)110、Home網コア網ノード(又はノード群)130、及びDiameter Agent150を備える。例えば、アクセス網は無線通信に関する網であり、コア網は有線通信に関する網となっている。Home網コア網ノード130は、例えば、IMSアーキテクチャにより網が構築されている。
Home網アクセス網ノード110は、端末111、eNodeB(evolved Node B:基地局装置)112、SGW(Serving Gateway)113、PGW(PDN(Packet Data Network) Gateway)114を備える。また、Home網アクセス網ノード110は、MME(Mobility Management Entity)115とPCRF(Policy and Charging Rule Function)116を備える。
端末(又はUE(User Equipment))111は、例えば、フィーチャーフォン、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ゲーム装置などの無線通信装置である。端末111は、eNodeB112を介して、通話サービスやイWeb閲覧サービスなど種々のサービスの提供を受けることが可能である。
eNodeB112は、例えば、基地局装置などの無線通信装置である。eNodeB112は、自局の通信可能範囲(又はサービス提供可能範囲)において、端末111と無線通信を行い、上述したサービスを端末111へ提供することが可能である。
SGW113は、例えば、ユーザデータの伝送を行うパケットゲートウェイであり、eNodeB112とPGW114の間でパケットデータを交換する。
PGW114は、例えば、端末111に対するIPアドレスの割当てや、ポリシー制御情報に基づいてパケットデータの伝送品質の制御などを行う。
MME115は、例えば、HSS135と連携して端末111の移動管理や認証を行ったり、端末111からSGW113までのユーザデータの転送経路を設定したりするなどの処理を行う。
PCRF116は、例えば、QoS(Quality of Service:サービス品質)制御や課金方法などを決定し、決定した内容を含むポリシー制御情報をPGW114へ通知するなどの処理を行う。
Home網コア網ノード130は、P−CSCF(Proxy-Call Session Control Function)131、I/S−CSCF(Interrogation-CSCF及びServing-CSCF)132、IBCF/TrGW(Interconnection Border Control Function及びTransition Gateway)133を備える。また、Home網コア網ノード130は、AS(Application Server)134とHSS135を備える。
P−CSCF131は、例えば、端末111がHome網コア網ノード130とアクセスする場合に最初にコンタクトするSIPサーバ(又はSIP機能)の1つである。P−CSCF131は、例えば、SIPメッセージのルーティングを行ったり、ユーザ認証やIPsecセキュリティを確立したり、SIPメッセージのフィルタリングを行ったりする。P−CSCF131は、端末111から受信したSIPメッセージをI/S−CSCF132へ転送する。なお、図19にSIPメッセージの例を表している。
図2に戻り、I/S−CSCF132は、例えば、サービスの実行や呼のセッション制御における中心的なSIPサーバとして機能したり、ドメイン間におけるSIPパケットの転送点として使用されたりする。I/S−CSCF132は、例えば、HSS135と通信してユーザ認証を行ったり、AS134と通信することで端末111に対して種々のサービスを提供したりすることも可能である。
IBCF/TrGW133は、例えば、外部ネットワークとHome網コア網ノード130のゲートウェイとして機能し、NAT(Network Address Translation)やファイヤーウォールとして機能する。
AS134は、例えば、IP電話や会議通話など、種々のアプリケーションをIMS上で提供することが可能なサーバである。また、AS134は、例えば、サービスの利用に対して課金を行う課金機能を有している。
HSS135は、例えば、加入者情報を管理する加入者情報管理装置である。加入者情報としては、例えば、加入者が利用する端末111の電話番号や利用期間、認証パスワードなどがある。加入者は、例えば、Home網100を運用又は管理する第1の通信事業者と契約することで、HSS135において加入者情報として登録可能である。登録後、加入者は、端末111を利用する利用者としてHome網100を利用することが可能となる。加入者情報は、例えば、加入者プロファイル情報と称する場合がある。
Diameter Agent150は、例えば、ルーティング機能を用いて、各装置などから送信されたDiameterメッセージを受信し、受信したDiameterメッセージを他の装置などへ送信する。例えば、Diameter Agent150は、PCRF116から送信されたポリシー制御情報を含むDiameterメッセージをPGW114へ送信したり、HSS135から送信されたDiameterメッセージをMME115へ送信したりする。図2の例では、Diameter Agent150は、PGW114、MME115、PCRF116、P−CSCF131、I/S−CSCF132、AS134、HSS135との間でDiameterメッセージを交換する。従って、PGW114、MME115、PCRF116、P−CSCF131、I/S−CSCF132、AS134、HSS135は、Diameterメッセージの生成や終端を行う処理ブロックを含む。PGW114などは、この処理ブロックにより、Diameterメッセージを利用して、Diameter Agent150を介して各情報を交換することが可能となっている。
Diameter Agent150は、例えば、このような処理を通じて、端末111へ種々のサービスを提供することが可能であり、移動端末サービス提供装置の1つである。
Visit網200も、Visit網アクセス網ノード(又はノード群)210、Visit網コア網ノード230、及びDiameter Agent250を備える。
Visit網アクセス網ノード210は、端末211、eNodeB212、SGW213、PGW214、MME215、PCRF216を備える。また、Visit網コア網ノード230は、P−CSCF231、I/S−CSCF232、IBCF/TrGW233、AS234、HSS235を備える。
Visit網アクセス網ノード210に含まれる各ノードは、Home網アクセス網ノード110に含まれる各ノードと、その役割や機能などは同様である。Visit網コア網ノード230に含まれる各ノードも、Home網コア網ノード130に含まれる各ノードと、その役割や機能などは同様である。
なお、第1の実施の形態における移動端末装置111は、例えば、端末111に対応する。また、第1の実施の形態における移動端末サービス提供装置250は、例えば、Diameter Agent250に対応する。さらに、第1の実施の形態における加入者情報管理装置235は、例えば、HSS235に対応する。
なお、Visit網200のDiameter Agent250とHome網100のDiameter Agent150は接続され、Diameterプロトコルによるメッセージ(以下、「Diameterメッセージ」と称する場合がある)を交換することが可能となっている。
また、Diameter Agent250は、Visit網アクセス網ノード210の各ノードとVisit網コア網ノード230の各ノードとの間で、例えば、Diameterメッセージを交換する。Diamater Agent250は、例えば、端末111に対しても種々のサービスを提供することが可能であり、移動端末サービス提供装置の1つとなっている。この点、P−CSCF231やAS234についても、例えば、動作例で説明するように、ローミングサービスを端末111に提供するための処理を行うことから、移動端末サービス提供装置の1つとなってよい。
なお、以下では、各ノード間におけるDiameterメッセージの交換について、Diameter Agent250を省略して説明する場合がある。
以降では、移動通信システム10の各ノードの構成例について説明する。本第2の実施の形態においては、端末111がVisit網200にアクセスして、ローミングサービスを受ける場合の例について説明する。そのため、本第2の実施の形態では、主に、Visit網200のDiameter Agent250、P−CSCF231、及びAS234について説明する。
<Visit網のDiameter Agentの構成例>
図3(A)はVisit網200におけるDiameter Agent250の構成例を表している。
Diameter Agent250は、メッセージ複製・書き換え機能(又はメッセージ複製・書き換え機能部、或いはメッセージ複製・書き換え部。以下、「書き換え機能」と称する場合がある。)2501とルーティング機能(又はルーティング機能部、或いはルーティング部。以下、「ルーティング機能」と称する場合がある。)2502を備える。
書き換え機能2501は、例えば、Visit網200のMME215から送信されたDiameterメッセージを受信し、受信したDiameterメッセージを複製する。そして、書き換え機能2501は、例えば、複製したDiameterメッセージの一部を書き換え、書き換えたDiameterメッセージをルーティング機能2502へ出力する。また、書き換え機能2501は、例えば、複製したDiameterメッセージをルーティング機能2502へ出力する。このようなDiameterメッセージとしては、例えば、ULR(Update Location Request)メッセージがある。ULRメッセージは、例えば、端末111の位置登録(又は位置情報登録)をHSSへ要求する位置登録要求(又は位置情報登録要求)を表している。
ルーティング機能2502は、例えば、一部が書き換えられたDiameterメッセージを、Visit網200のHSS235へ、複製したDiameterメッセージを、Home網100のDiameter Agent150へそれぞれ送信する。ルーティング機能2502は、例えば、Diameterメッセージに含まれる宛先情報に基づいて、当該メッセージを送信先へ送信する。
なお、Diameter Agent250は、例えば、ネットワークアダプタ2505,2507、CPU(Central Processing Unit)2506、メモリ2508、ハードディスク2509を備えてもよい。この場合、CPU2506は、メモリ2508に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、書き換え機能2501とルーティング機能2502の各機能を実現することが可能である。CPU2506は、例えば、書き換え機能2501とルーティング機能2502に対応する。
なお、Diameter Agent250においては、例えば、MME215以外のノードとDiameterメッセージを交換することも可能である。この場合、書き換え機能2501において、他のノードから送信されたメッセージを受信し、ルーティング機能2502において当該メッセージを他のノードへ送信してもよい。
書き換え機能2501における書き換えの詳細については動作例で説明する。
<Visit網のP−CSCFの構成例>
図3(B)はVisit網200のP−CSCF231の構成例を表している。P−CSCF231は、メッセージ複製・書き換え機能(以下、「書き換え機能」と称する場合がある。)2311とルーティング機能2312を備える。
書き換え機能2311は、例えば、Visit網200のPGW214から送信されたメッセージを受信し、受信したメッセージを複製する。そして、書き換え機能2311は、例えば、複製したメッセージの一部を書き換え、書き換えたメッセージをルーティング機能2312へ出力する。また、書き換え機能2311は、例えば、複製したメッセージをルーティング機能2312へ出力する。
このようなメッセージとしては、例えば、SIPメッセージに含まれるRegisterメッセージやINVITEメッセージがある。Registerメッセージは、例えば、端末211のSIP−URI(Uniform Resource Identifier:通信リソース識別子)とIPアドレスをSIPサーバ(例えばAS234など)へ登録を要求するメッセージである。SIPサーバでは、Registerメッセージを受信することで、端末211のIPアドレスが変更されても、SIP−URIに基づいて、端末211との間でSIPメッセージを交換することが可能となる。また、INVITEメッセージは、例えば、通話の相手先に対してセッションの開始(又は通話の開始)を要求するセッション開始要求(又は通話開始要求)を表している。端末211は、例えば、INVITEメッセージを送信し、応答メッセージ(200 OKメッセージ)を受信すると、セッションが確立され、通話が可能となる。
ルーティング機能2312は、例えば、一部が書き換えられたメッセージを、Visit網200のI/S−CSCF232へ、複製されたメッセージを、Visit網200のI/S−CSCF232へそれぞれ送信する。ルーティング機能2312は、例えば、メッセージに含まれる宛先情報に基づいて、当該メッセージを送信先へ送信する。
なお、P−CSCF231は、例えば、ネットワークアダプタ2315,2317、CPU2316、メモリ2318、ハードディスク2319を備えてもよい。この場合、CPU2316は、メモリ2318に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、書き換え機能2311とルーティング機能2312の各機能を実現することが可能である。CPU2316は、例えば、書き換え機能2311とルーティング機能2312に対応する。
また、P−CSCF231は、PGW214やI/S−CSCF232以外のノードとの間でメッセージを交換してもよい。この場合、書き換え機能2311において、他のノードからメッセージを受信し、ルーティング機能2312において他のノードへメッセージを送信してもよい。
<Visit網のASの構成例>
図4はVisit網200のAS234の構成例を表している。AS234は、メッセージ複製・書き換え機能(以下、「書き換え機能」と称する場合がある)2341とルーティング機能2342を備える。また、AS234は、利用者情報照会機能(又は利用者情報照会機能部、或いは利用者情報照会部。以下、「利用者情報照会機能」と称する場合がある。)2343と課金処理機能(又は課金処理機能部、或いは課金処理部。以下、「課金処理機能」と称する場合がある。)2344を備える。
書き換え機能2341は、例えば、Visit網200のI/S−CSCF232から送信されたメッセージを受信し、受信したメッセージを複製する。そして、書き換え機能2341は、例えば、複製したメッセージの一部を書き換え、書き換えたメッセージをルーティング機能2342へ出力する。また、書き換え機能2341は、例えば、複製したメッセージをルーティング機能2342へ出力する。
このようなメッセージとしては、例えば、SIPメッセージに含まれるRegisterメッセージやINVITEメッセージなどがある。
なお、AS234は、HSS235と通信することが可能である。そのため、書き換え機能2341は、Diameter Agent250を介してHSS235からDiameterメッセージを受信することも可能である。この場合、書き換え機能2341は、例えば、HSS235からDiameterプロトコルのメッセージを受信すると、新たにSIPメッセージを生成して、ルーティング機能2342へ出力する。
ルーティング機能2342は、例えば、書き換え機能2341から受け取ったメッセージをVisit網200のI/S−CSCF232又はHSS235へ送信する。
利用者情報照会機能2343は、例えば、HSS235と通信を行い、HSS235に登録された利用者情報を確認する。この場合も、利用者情報照会機能2343は、例えば、Diameterメッセージを用いて確認する。
課金処理機能2344は、例えば、I/S−CSCF232から受信したメッセージに基づいて、利用者が利用するサービスに対して課金処理を行う。例えば、課金処理機能2344は以下のようにして課金処理を行う。すなわち、課金処理機能2344は、書き換え機能2341において特定のメッセージを受信したり、ルーティング機能2342において特定のメッセージを送信したりすると、課金を行うことを示すメッセージをHSS235へ送信する。HSS235に登録された利用者プロファイル情報に課金情報が登録され、利用者に対する課金が行われる。
なお、AS234は、例えば、ネットワークアダプタ2345,2347、CPU2346、メモリ2348、ハードディスク2349を備えてもよい。この場合、CPU2346は、メモリ2348に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、書き換え機能2341、ルーティング機能2342、利用者情報照会機能2343、課金処理機能2344の各機能を実現することが可能である。CPU2346は、例えば、書き換え機能2341、ルーティング機能2342、利用者情報照会機能2343、課金処理機能2344に対応する。
<動作例>
次に、動作例について説明する。動作例については、最初に移動通信システム10における全体シーケンス例について説明し、次に、各個別の処理について説明する。
<全体シーケンス例>
図5は全体シーケンス例を表している。図5に示すように全体シーケンス例は、位置情報登録処理(S1〜S16)、アドレス情報登録処理(S20〜S25)、着信処理(S30〜S48)がある。ここでは、端末111は、Visit網200においてローミングサービスを受けるものとして説明する。全体シーケンス例では簡単に説明し、詳細については個別の処理(位置情報登録処理、アドレス情報登録処理、着信処理)において説明する。
端末111は電源をオンにすると(S10)、位置情報登録処理(S11〜S25)を行う。位置情報登録は、例えば、HSS235において行われるため、Diameterプロトコルによるメッセージが用いられる(S12〜S15)。
本第2の実施の形態においては、位置情報登録処理の際に端末111の位置情報がVisit網200のHSS235において登録される。これにより、例えば、端末111は、Visit網200においては、Visit網200に登録された端末となる。或いは、端末111は、Visit網200を運用又は管理する第2の通信事業者と契約された端末となる。詳細は後述する。
位置情報登録処理が行われると、アドレス情報登録処理が行われる(S20〜S25)。アドレス情報登録処理では、例えば、端末111のSIP−URIとIPアドレスの組が登録される。アドレス情報登録処理ではRegisterメッセージが用いられる。Registerメッセージは、例えば、端末111のアドレス情報の登録を要求するアドレス登録要求(又はアドレス情報登録要求)を表している。
このアドレス情報登録処理により、例えば、Visit網200のHSS235は、端末111の在圏をHome網100からVisit網200に書き換えることが可能である。これにより、例えば、端末111がVisit網200に現在在圏していることを他のノードなどへ伝えることが可能となる。
アドレス情報登録処理が終了すると、着信処理(S30〜S48)が行われる。着信処理は、図5の例では2つある。1つ目は、着信端末がHome網100に在圏する場合である(S30〜S39)。2つ目は着信端末がVisit網200に在圏する場合である(S40〜S48)。
本第2の実施の形態においては、着信端末がHome網100に在圏する場合、Visit網200では課金処理を行わないで、Home網100で課金処理を行う(S35)。他方、着信端末がVisit網200に在圏する場合、Home網100では課金処理を行うことなくVisit網200で課金処理を行うようにしている(S43)。
このように、本移動通信システム10においては、端末111がVisit網200においてローミングサービスを受ける際、Home網100への通話についてVisit網200では課金されずHome網100で課金される。他方、Visit網200への通話について、Home網100では課金されずVisit網200で課金される。そのため、本移動通信システム10においては、ローミングサービスを受ける端末111に対して通信料金を抑制することが可能である。
また、端末111は通話を行う際(S30,S40)、SIMカードを利用することなく、Home網100で用いた電話番号をそのまま用いてVisit網200において通話を行うことが可能である。従って、例えば、Home網100に在圏する他の発信端末は、Home網100で用いた電話番号を利用して端末111との通話が可能となる。よって、本移動通信システム10においては、例えば、ローミングサービスを受ける端末111に対して継続して通信を行わせることが可能となっている。
次に、各処理について説明する。なお、利用者はローミングサービスを受けるための利用登録を行う。この利用登録処理に関する処理を説明した後、位置情報登録処理(S11〜S16)、アドレス情報登録処理(S20〜S25)、着信処理(S30〜S48)の各処理について説明する。
<1.利用登録処理>
図6はローミングサービス(又はVisit網サービス)の利用登録シーケンス例を示す。
利用者は端末111を用いてウェブポータルサイト300にアクセスする(S60)。ウェブポータルサイト300は、例えば、Visit網200の第2の通信事業者が提供するサイトであり、図2に示すVisit網200に接続されてもよい。なお、利用者は端末111ではなくパーソナルコンピュータなどを用いてアクセスしてもよい。
端末111などには、ウェブポータルサイト300から提供される選択・入力画面が表示され(S61)、利用者は情報を入力し、入力した情報がウェブポータルサイト300へ送信される(S62)。利用者が入力した情報としては、例えば、電話番号、認証用パスワード、ローミングサービスの利用期間、カード番号などの支払い情報などがある。
ウェブポータルサイト300では、入力情報のうち支払情報を確認し(S63)、端末111へ成功通知を送信する(S64)。また、ウェブポータルサイト300は、入力情報をVisit網200のHSS235へ送信する(S65)。HSS235は、入力情報に基づいて利用者プロファイル情報を作成する(S66)。HSS235は、例えば、メモリ2350(例えば図2)に利用者プロファイル情報を記憶してもよい。
図7(A)はHSS235のメモリ2350に記憶された利用者プロファイル情報2351の例を表している。
利用者プロファイル情報2351は、端末111の「電話番号」、「認証パスワード」、「利用期間」、「MME−ID」、及び「在圏情報」を含む。図7(A)の例では、HSS235は入力情報をそのまま利用者プロファイル情報2351に記憶している。そのため、この段階では、「MME−ID」は登録されていない。「MME−ID」は、端末111が在圏するMME115,215の識別情報である。また、「在圏情報」は、例えば、端末111が現在接続している通信事業者名や国名などである。図7(A)の例では、端末111(又は端末111を利用する利用者)が日本に在圏しているため、「日本」が登録されている。在圏情報は、例えば、入力情報に含まれてもよいし、ウェブポータルサイト300が入力情報の発信元に基づいて判別してもよい。
以降では、位置情報登録処理(S11〜S16)、アドレス情報登録処理(S20〜S25)、着信処理(S30〜S48)の各処理について順番に説明する。
<2.位置情報登録処理>
図8から図10は位置情報登録処理の動作例を表している。図8は位置情報登録処理のシーケンス例、図9はDiameter Agent250の動作例を表すフローチャート、図10はULRメッセージとULAメッセージの転送例をそれぞれ表している。
図8に示すように、端末111は、電源をオンにした後、アタッチ要求を送信する(S11)。
MME215は、アタッチ要求を受信すると、DiameterプロトコルのULR(Update Location Request)メッセージを送信する(S70)。ULRメッセージは、例えば、端末111の位置情報の登録(又は更新)を要求する位置登録要求(又は位置情報登録要求)である。図8にはULRメッセージの例が示されている。
Diameter Agent250は、MME215からULRメッセージを受信すると、受信したULRメッセージを複製し、複製したULRメッセージをHome網100のDiameter Agent150へ送信する(S71)。
次に、Home網100のDiameter Agent150は、受信したULRメッセージをHSS135へ送信し(S72)、HSS135において端末111の位置情報が登録される。例えば、HSS135はULRメッセージに含まれるMME215のMME−IDをULRメッセージから抽出し、抽出したMME−IDを利用者プロファイル情報に記憶する。
次に、HSS135は、ULA(Update Location Answer)メッセージを生成し、生成したULAメッセージを、Diameter Agent150を経由して、Diameter Agent250へ送信する(S73,S74)。
Diameter Agent250は、ULAメッセージを受信すると、受信したULAメッセージをMME215へ送信する。MME215は、ULAメッセージに基づいて、アタッチ要求に対する応答メッセージ(アタッチOK)を端末111へ送信する。
一方、Diameter Agent250は、ULAメッセージを送信すると(S75)、MME215から受信して複製したULRメッセージ(S70)の一部を書き換えて、書き換えたULRメッセージをVisit網200のHSS235へ送信する(S76)。
例えば、書き換え機能2501は、MME215から受信したULRメッセージに含まれる宛先情報を、Home網100からVisit網200に関する情報へ書き換える。図8の例では、書き換え機能2501は、例えば、「Destination−Host」を、Diameter Agent150のホスト名からDiameter Agent250のホスト名に書き換える。また、例えば、書き換え機能2501は、「Destination−Realm」を、Home網100を表すレルム名(又はドメイン名)からVisit網200を表すレルム名へ書き換える。ルーティング機能2502は「Destination−Host」と「Destination−Realm」に挿入された情報に基づいてルーティングを行い、ULRメッセージをHSS235へ送信する。
なお、書き換え機能2501は、「Destination−Host」と「Destination−Realm」のうちいずれか一方を書き換えるようにしてもよい。一方の書き換えによっても、ULRメッセージをHSS235へ送信することも可能な場合もあるからである。
HSS235は、ULRメッセージを受信すると(S76)、端末111の位置情報を登録する。例えば、HSS235は端末111の利用者プロファイル情報2351にMME−IDを登録する。
図7(B)はHSS235において位置情報登録後の利用者プロファイル情報2351の例を表している。図7(B)に示すように、更に、MME−ID(例えば「MME−ID1」)が登録される。MME−IDは、例えば、ULRメッセージを生成したMME215のIDであって、ULRメッセージに含まれるIDである。HSS235は、受信したULRメッセージからMME−IDを抽出し、ULRメッセージに含まれる電話番号などを検索キーとして、対応する「MME−ID」に、抽出したMME−IDを記憶すればよい。
図8に戻り、HSS235は、端末111についての位置情報を登録すると、ULAメッセージを生成して、Diameter Agent250へ送信する(S77)。
図9は、Diameter Agent250における位置情報登録処理の動作例を表すフローチャートである。
Diameter Agent250は、処理を開始すると(S80)、MME215からULRメッセージを受信する(S81)。
次に、Diameter Agent250は、受信したULRメッセージの「Destination−Realm」はHome網ドメインか否かを判別する(S82)。例えば、書き換え機能2501は、ULRメッセージから「Destination−Realm」に含まれるレルム名を読み出してHome網ドメインと一致するか否かにより判別する。
Diameter Agent250は、「Destination−Realm」がHome網ドメインのとき(S82でYes)、「Destination−Realm」と「Destination−Host」を書き換える(S83)。例えば、Diameter Agent250は、上述したようにVisit網200を表す情報に書き換える。
次に、Diameter Agent250は、書き換えたULRメッセージをHSS235へ送信し(S84)、HSS235からULAメッセージを受信する(S85)。
一方、Diameter Agent250は、「Destination−Realm」がHome網ドメインのとき(S82でYes)、Home網100のDiameter Agent150へULRメッセージを送信する(S86)。そして、Diameter Agent250は、Diameter Agent150からULAメッセージを受信し(S87)、MME215へULAメッセージを送信する(S88)。
そして、Diameter Agent250は一連の処理を終了する(S89)。
一方、Diameter Agent250は、「Destination−Realm」がHome網ドメインではないとき(S82でNo)、HSS235へULRメッセージを送信する(S90)。この場合は、例えば、第2の通信事業者と契約された端末211がVisit網200において位置情報登録処理を行う場合である。例えば、「Destination−Realm」がVisit網200を表すドメイン名であり、「Destiation−Host」がHSS235のホスト名となっている。
この場合も、Diameter Agent250は、HSS235からULAメッセージを受信し(S91)、MME215へULAメッセージを送信する(S92)。そして、Diameter Agent250は一連の処理を終了する(S93)。
なお、Diameter Agent250は、S86からS88を先に行い、その後、S83からS85を行うようにしてもよい。
図10は、ULRメッセージとULAメッセージが転送例を表している。図10に示すように、Diameter Agent250は、ULRメッセージを受信すると、HSS235へULRメッセージを送信している。他方、端末111から送信されたULRメッセージの書き換え前の「Destination−Realm」と「Destiation−Host」はHome網100のドメイン名やホスト名を表している。そのため、Diameter Agent250は当該ULRメッセージをHSS135へ送信している。
<3.アドレス情報登録処理>
次に、アドレス情報登録処理について説明する。図11から図14はアドレス情報登録処理の動作例を表している。図11はアドレス情報登録処理のシーケンス例を表し、図12はP−CSCF231、図13はAS234における動作例をそれぞれ表すフローチャートを表している。また、図14はRegisiterメッセージの転送例を表している。
図11に示すシーケンス例は、第1の方式と本方式の2つの方式について記載している。第1の方式は、例えば、Visit網200のHSS235において端末111の位置情報(又は利用者プロファイル情報)が登録されていない場合である。第1の方式は、RegisterメッセージがVisit網200のAS234を経由することなく、Home網100のAS134へ送信される。
他方、本方式は、端末111の位置情報がHSS235で登録された場合である。本方式は、RegisterメッセージがVisit網200のAS234へ送信された後、Home網100のAS134へ送信される例となっている。
第1の方式の詳細について説明する。端末111はRegisterメッセージを送信し(S100)、P−CSCF231は受信したRegisterメッセージをI/S−CSCF232へ送信することなく、IBCF/TrGW233へ直接送信する(S101)。IBCF/TrGW233は、受信したRegisteメッセージをHome側のIBCF/TrGW133へ送信する(S102)。Registerメッセージは、IBCF/TrGW133からI/S−CSCF132を経由してAS134へ送信される(S103,S104)。
AS134は、Registerメッセージに含まれるSIP−URIとIPアドレスを登録し、応答メッセージ(200 OKメッセージ)を送信する(S105)。応答メッセージは、I/S−CSCF132、IBCF/TrGW133,233、P−CSCF231を経由して、端末111へ送信される(S106〜S109)。
一方、本方式の場合、端末111はRegisterメッセージをP−CSCF231へ送信する(S110)。P−CSCF231はRegisterメッセージの一部を書き換えて当該RegisterメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S111)。I/S−CSCF232は、当該RegisterメッセージをAS234へ送信する(S112)。
AS234は、Registerメッセージを受信すると、HSS235にアクセスして、利用者の認証処理を行う(S113,S114)。AS234は、認証処理の結果、利用者が使用する端末111はVisit網200に在圏する端末と認識し、Home網100のAS134へ向けて、Registerメッセージを送信する。すなわち、Registerメッセージは、I/S−CSCF232、IBCF/TrGW233,133、I/S−CSCF132を経由して、AS134へ送信される(S115〜S119)。
AS134は、Registerメッセージに基づいて、SIP−URIとIPアドレスを登録し、応答メッセージ(200 OKメッセージ)を送信する(S120)。応答メッセージは、I/S−CSCF132、IBCF/TrGW133,233、I/S−CSCF232、AS234、I/S−CSCF232、P−CSCF231を経由して、端末111へ送信される(S121〜S127)。
図12は、P−CSCF231におけるRegisterメッセージに対する動作例を表すフローチャートである。図12のフローチャートは、例えば、図11においてP−CSCF231がRegisterメッセージを受信したとき(S110)の動作例を表している。
P−CSCF231は、処理を開始すると(S130)、Registerメッセージを受信する(S131)。
次に、P−CSCF231は、RegisterメッセージのURIドメイン名が「visit.com」か「home.com」を判別する(S132)。
図12にRegisterメッセージの例が示されている。例えば、Registerメッセージの一行目には、RegisterメッセージのURI「sip:+812012314@home.com」が含まれる。このURIの「@」以降にはURIのドメイン名が含まれており、例えば、書き換え機能2311は「@」以降に含まれたドメイン名に基づいて本処理を判別すればよい。
例えば、RegisterメッセージにおけるURIのドメイン名は、アドレス情報の登録を要求する端末111がHome網100に登録された端末(又はHome網100を表すドメイン名)かVisit網200に登録された端末(又はVisit網200を表すドメイン名)かを表している。
P−CSCF231は、URIのドメイン名が「visit.com」のとき(S132でvisit.comのとき)、RegisterメッセージをI/S−CSCF232へ送信し、一連の処理を終了する(S134)。この場合は、例えば、端末211など、Visit網200に登録された端末の場合である。
一方、P−CSCF231は、URIのドメイン名が「home.com」のとき(S132で「home.com」のとき)、SIPメッセージを書き換える(S135)。この場合は、例えば、端末111など、Visit網200においてローミングサービスを受ける端末であって、電話番号を変更することなく、Home網100において用いた電話番号を用いてRegisiterメッセージを送信した場合である。
例えば、書き換え機能2311は、URIのドメイン名を「home.com」から「visit.com」へ書き換える。これにより、例えば、Registerメッセージは、第1の方式のようにIBCF/TrGW233へ直接送信されることなく、本方式により、AS234へ送信可能となる(S113,S114)。
さらに、書き換え機能2311は、例えば、Registerメッセージに「R−Domain:home.com」を追加する。「home.com」は、書き換えにより削除したURIのドメイン名「home.com」となっている。後述するように、AS234は書き換えたURIのドメイン名を「visit.com」から「home.com」へ元に戻して、Home網100へ向けて送信可能となる。このような処理がAS234で実行可能とするため、書き換え機能2311は、書き換え前のURIのドメイン名「home.com」を追加している。
次に、P−CSCF231は、書き換えたRegisterメッセージをI/S−CSCF232へ送信し(S136)、一連の処理を終了する(S137)。
図13は、AS234におけるRegisterメッセージに対する動作例を表すフローチャートである。図13に示すフローチャートは、例えば、図11において、AS234がRegisterメッセージを受信したとき(S112)の動作例を表している。
AS234は、処理を開始すると(S140)、I/S−CSCF232からRegisterメッセージを受信し(S141)、RegisterメッセージにR−Domainが付加されているか否かを判別する(S142)。
AS234は、R−Domainが付加されていないとき(S142で「付いていない」)、HSS235との間で認証処理を行う(S143,S144)。R−Domainが付加されていない場合は、例えば、RegisterメッセージのURIのドメイン名が書き換えを行うことなく「visit.com」となっているものであり、Visit網200に登録された端末211から送信されたメッセージである。従って、そのような端末211から送信されたRegisterメッセージに対しては、Visit網200に登録された他の端末と同様に、HSS235との間で認証処理を行うようにする。
具体的には、AS234は、DiameterプロトコルのMutimedia−Auth−Requestメッセージを生成し、HSS235へ送信する(S143)。例えば、利用者情報照会機能2343は、Mutimedia−Auth−Requestメッセージを生成して、ルーティング機能2342を介してHSS235へ送信する。
次に、AS234は、Multimedia−Auth−AnswerメッセージをHSS235から受信し(S144)、200 OKメッセージを生成し、I/S−CSCF232へ送信する(S145)。例えば、利用者情報照会機能2343は、Multimedia−Auth−Answerメッセージを受信して、利用者の認証を行うと、200 OKメッセージを生成し、ルーティング機能2342を介してI/S−CSCF232へ送信する。
そして、AS234は一連の処理を終了する。
一方、AS234は、R−Domainが付加されているとき(S142で「付いている」とき)、HSS235との間で認証処理を行う(S147,S148)。具体的には、AS234は、S143とS144と同様の処理を行う。この場合、例えば、AS234はReigisterメッセージに含まれる端末111の位置情報に基づいて、端末111が在圏する網に関する在圏情報を生成し、当該在圏情報を含むMutimedia−Auth−Requestメッセージを生成する。HSS235では、当該メッセージに基づいて、利用者プロファイル情報2351の「在圏情報」を更新してもよい。図7(C)は更新後の利用者プロファイル情報2351の例を表している。この場合、「在圏情報」は国名を表しており、「日本」から「米国」へ変更されている。
図13に戻り、次に、AS234は、利用者の認証処理を行うと(S147,S148)、R−Domainヘッダの値で、URI部分を元に戻し、RegisterメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S149)。例えば、書き換え機能2341は、RegisterメッセージのURIのドメイン名を、「visit.com」から、「R−Domain:home.com」の「home.com」へ書き換える。そして、書き換え機能2341は、書き換えたRegisterメッセージを、ルーティング機能2342を経由してI/S−CSCF232へ送信する。
次に、AS234は、I/S−CSCF232から200 OKメッセージを受信し(S150)、受信した200 OKメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S151)。
そして、AS234は、一連の処理を終了する(S152)。
図14は、ローミングサービスを受ける端末111からRegisterメッセージが送信される場合の当該メッセージの転送例を表している。図14に示すように、P−CSCF231は、Registerメッセージの一部を書き換えているため、IBCF/TrGW233へ直接送信することなく、I/S−CSCF232へ送信することが可能となっている。そして、AS234は、Registerメッセージを受信し、端末111を利用する利用者の認証を行い、RegisterメッセージをHome網100へ送信することも可能となっている。
<4.着信処理>
次に、着信処理について説明する。着信処理は、着信端末がVisit網200に在圏する場合と、着信端末がHome網100に在圏する場合の2つの例について説明する。
図5で説明したように、発信端末である端末111はSIPメッセージを送信することで呼接続を着信端末へ要求する。例えば、このようなSIPメッセージの例としてINVITEメッセージがある。INVITEメッセージは、例えば、呼の接続開始を要求するメッセージとなっている。
図17は、着信端末がVisit網200に在圏する場合のINVITEメッセージの転送例を表している。
ローミングサービスを受ける端末111から送信されたINVITEメッセージは、P−CSCF231においてIBCF/TrGW233へ直接送信され、Home網100へと送信される場合がある。この場合、例えば、P−CSCF231とIBCF/TrGW233が直接接続された経路の通信料と、Home網100の通信料が加算される場合がある。
他方、図17に示すように、P−CSCF231は、INVITEメッセージを、IBCF/TrGW233へ直接送信することなく、I/S−CSCF232へ送信する。これにより、INVITEメッセージは、AS234へ送信され、AS234においては、Visit網200に登録された他の端末と同様に、HSS235との間で認証処理を行うことが可能となる。この場合、AS234では、Visit網200に登録された端末間の通話であるため、課金処理を行う。
他方、図18は、着信端末がHome網100に在圏する場合のINVITEメッセージなどの転送例を表している。この場合も、INVITEメッセージは、P−CSCF231からI/S−CSCF232へ送信され、AS234において認証処理が行われる。この場合、AS234は、課金処理を行わないようにしている。
このように、本着信処理では、P−CSCF231においてINVITEメッセージがI/S−CSCF232へ送信され、AS234において課金を行うか否かの処理が行われる。そこで、P−CSCF231における動作例とAS234における動作例について以下説明する。
図15はP−CSCF231におけるINVITEメッセージに対する動作例を表すフローチャートである。
P−CSCF231は、処理を開始すると(S160)、INVITEメッセージをPGW214から受信する(S161)。
次に、P−CSCF231は、INVITEメッセージのURIのドメイン名が「visit.com」か「home.com」を判別する(S162)。図15や図19に示すように、SIPメッセージのURIドメインは、例えば、着信先のドメイン名を表している。例えば、P−CSCF231は、INVITEメッセージの着信先のドメイン名を判別して、着信端末がVisit網200に登録された端末か、Home網100に登録された端末かを判別している。例えば、書き換え機能2311は、INVITEメッセージの一行目に含まれる「@」以降に含まれるドメイン名に基づいて判別する。
P−CSCF231は、INVITEメッセージのURIのドメイン名が「visit.com」のとき(S162でvisit.comのとき)、受信したINVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信し(S163)、一連の処理を終了する(S164)。この場合は、例えば、着信端末がVisit網200に登録された端末の場合となっている。
一方、P−CSCF231は、INVITEメッセージのURIのドメイン名が「home.com」のとき(S162で「home.com」のとき)、INVITEメッセージの一部を書き換える(S165)。この場合は、例えば、着信端末がHome網100に登録された端末の場合となっている。
この場合、書き換え機能2311は、INVITEメッセージのURIのドメイン名を、「home.com」から「visit.com」へ書き換え、更に、「R−Domain:home.com」を付加する。
INVITEメッセージのURIのドメイン名を、「home.com」から「visit.com」へ書き換えることで、例えば、INVITEメッセージはIBCF/TrGW233へ直接送信されず、I/S0CSCF232へ送信可能となる。これにより、例えば、着信先がHome網100となっているINVITEメッセージがHome網100へ送信されることがなく、AS234へ向けて送信可能となり、Home網100における課金を抑制できる。
また、「R−Domain」ヘッダの付加により、後述するように、AS234は書き換えたURIのドメイン名を「visit.com」から「home.com」へ元に戻して、当該メッセージをHome網100へ向けて送信することが可能となる。
次に、P−CSCF231は、一部を書き換えたINVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信し(S166)、一連の処理を終了する(S167)。
図16はAS234におけるINVITEメッセージに対する動作例を表すフローチャートである。図16に示すように、AS234は、例えば、INVITEメッセージに基づいて、発信端末と着信端末がVisit網200に登録されているか否かを判別している。そして、AS234は、例えば、その判別結果に基づいて、通信形態(例えば図17や図18)を判別して課金を行うか否かを決定するようにしている。
AS234は、処理を開始すると(S170)、I/S−CSCF232からINVITEメッセージを受信する(S171)。
次に、AS234は、発信端末情報がVisit網200に登録されているか否かを問い合わせる(S177,S178)。例えば、以下の処理が行われる。すなわち、書き換え機能2341はINVITEメッセージを受信し、利用者情報照会機能2343へ出力する。利用者情報照会機能2343は、INVITEメッセージから発信端末の電話番号を抽出し、当該電話番号を含むUser−Data−Requestメッセージを生成する。User−Data−Requestメッセージは、例えば、Diameterプロトコルのメッセージである。そして、利用者情報照会機能2343は、User−Data−RequestメッセージをHSS235へ送信する。HSS235では、User−Data−Requestメッセージに含まれる発信端末(例えば端末111)の電話番号が利用者プロファイル情報2351(例えば図7(C))に登録されているか否かを確認する。そして、HSS235は、発信端末の電話番号が登録されている場合、Result−Codeとして「Success」を含むUser−Data−Answerメッセージを生成し、AS234へ送信する。他方、HSS235は、発信端末の電話番号が登録されていない場合、Result−Codeとして「Failure」を含むUser−Data−Answerメッセージを生成し、AS234へ送信する。
図16に戻り、次に、AS234は、HSS235から受信したUser−Data−Requestに含まれるResult−Codeの値が「Success」か「Failure」を判別する(S179)。
AS234は、Result−Codeの値が「Success」のとき(S179で「Success」のとき)、着信端末情報がVisit網200に登録されているかをHSS235へ問い合わせる(S182,S183)。この場合も、例えば、AS234は以下の処理を行う。すなわち、利用者情報照会機能2343は、受信したINVITEメッセージから着信端末の電話番号を抽出し、当該電話番号を含むUser−Data−Requestメッセージを生成して、HSS235へ送信する。HS235では、利用者プロファイル情報2351として着信端末の情報が登録されていれば、Result−Code「Success」、登録されていないときは「Failure」を含むUser−Data−Answerを生成して、AS234へ送信する。
次に、AS234は、User−Data−Answerに含まれるResult−Codeの値が「Success」か「Failure」を判別する(S184)。
AS234は、Result−Codeの値が「Success」のとき(S184で「Success」のとき)、INVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信し、当該INVITEメッセージによる通話を課金対象とする(S185)。
この場合は、例えば、発信側の端末111も着信端末も双方とも、Visit網200に登録されている端末であるが、発信側の端末111は上述した位置情報登録処理(例えば図8)によって、Visit網200にも登録された端末となっている(S179で「Success」)。このような端末間の通話に対しては、例えば、図17や図5のS40からS48に示すように、Visit網200において課金を行うべく、AS234が課金を行う。その後、書き換えられたINVITEメッセージは、I/S−CSCF232へ送信され、Visit網200に在圏する着信端末へ向けて、INBITEメッセージが送信された経路と逆の経路をたどることになる。
なお、発信端末がVisit網200に登録され、着信端末もVisit網に登録されているとき(S184で「Success」)、発信端末がローミングサービスを利用することなく、第2の通信事業者と元々登録している場合がある。つまり、発信端末も着信端末も元々第2の通信事業者と契約された端末であって、そのような端末間の通信形態の場合もある。この場合は、AS234は、着信端末情報がVisit網200に登録されていることを確認後(S184で「Success」)、200 OKメッセージを生成し、生成した200 OKメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S185)。
例えば、利用者情報照会機能2343は、Result−Codeの値に対する判別結果を、書き換え機能2341と課金処理機能2344へ通知し、書き換え機能2341と課金処理機能2344はその判別結果に基づいて、メッセージの書き換えや課金を行うようにしてもよい。このような処理は、後述するS187やS180についても同様である。或いは、課金処理機能2344は、例えば、書き換え機能2341で受信したINVITEメッセージに基づいて、課金を行うか否かを判別するようにしてもよい。
そして、AS234は一連の処理を終了する(S186)。
図16に戻り、一方、AS234は、Result−Codeの値が「Failure」のとき(S184で「Failure」のとき)、INVITEメッセージのURIのドメイン名を、R−Domainのヘッダの値に書き換えることで、元のドメイン名に戻す。そして、AS234は、ドメイン名を戻したINVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信し、当該INVITEメッセージ対象の通話は課金を行わないようにする(S187)。この場合、発信側の端末111はVisit網200に登録されているが(S179で「Success」)、着信端末はVisit網200に登録されていない場合である(S184で「Failure」)。例えば、図18に示すようなVisit網200の端末111とHome網100の着信端末が通話を行う場合である。このような端末間の通話は、例えば、図5のS30からS39に示すように、Visit網200において課金を行うことはしないで、Home網100で課金を行うようにしている。従って、この場合、AS234は、INVITEメッセージに対応する通話に対して課金を行わないようにしている。
そして、AS234は一連の処理を終了する(S188)。
一方、AS234は、発信端末情報について、Resulet−Codeの値が「Failure」のとき(S179で「Failure」のとき)、INVITEメッセージのURIドメイン名を、R−Domainヘッダの値に書き換えることで、元に戻す。そして、AS234は、書き換えたINVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S180)。この場合は、例えば、発信端末はVisit網200には登録されていない(S179で「Failure」)がVisit網200を利用してINVITEメッセージを送信している場合である。すなわち、発信端末はHSS235の利用者プロファイル情報として登録されていない端末がローミングサービスを利用して、Visit網200又はHome網100に在圏する端末と通話を行う場合の通信形態である。従って、この場合、AS234はINVITEメッセージに対応する通話に対して課金を行う。
例えば、INVITEメッセージにR−Domainが付加されているとき(又はINVITEメッセージの着信先がHome網100に登録された端末のとき)、書き換え機能2311はINVITEメッセージの一部を書き換える(S180)。例えば、書き換え機能2311は、INVITEメッセージのURIドメインを、INVITEメッセージに付加されたR−Domainヘッダの値に書き換えることで、ドメイン名を元に戻す。そして、書き換え機能2311は、ドメイン名を元に戻したINVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S180)。
他方、INVITEメッセージにR−Domainが付加されていないとき(又はINVITEメッセージの着信先がVisit網200に登録された端末のとき)、書き換え機能2311は受信したINVITEメッセージをI/S−CSCF232へ送信する(S180)。
そして、AS234は一連の処理を終了する(S181)。
[その他の実施の形態]
Diameter Agent250、P−CSCF231、及びAS234について、図3(A)、図3(B)、及び図4にそれぞれ示すように、CPU2506,2316,2346を例にして説明した。例えば、CPU2506,2316,2346に代えて、MPU(Micro-Processing Unit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)、DSP(Digital Signal Processor)などのコントローラであってもよい。
以上まとめると付記のようになる。
(付記1)
他の通信事業者と契約された移動端末装置から自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信する書き換え機能部と、
前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信するルーティング機能部と
を備えることを特徴とする移動端末サービス提供装置。
(付記2)
前記書き換え機能部は、前記位置登録要求の着信先を前記他の通信事業者の他の通信網に関する情報から前記自通信網に関する情報に書き換えて、書き換えた前記位置登録要求を前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記1記載の移動端末サービス提供装置。
(付記3)
前記位置登録要求は、DiameterプロトコルのULR(Update Location Request)であって、
前記書き換え機能部は、前記ULRに含まれるDestination−Host又はDestination−Realmを、前記他の通信網を表すホスト名又はレルム名から、前記自通信網を表すホスト名又はとレルム名へそれぞれ書き換え、書き換えた前記ULRを前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記1記載の移動端末サービス提供装置。
(付記4)
自通信事業者の自通信網を利用して送信した位置登録要求が前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置へ送信された、他の通信事業者と契約された移動端末装置であって、当該移動端末装置から送信された、当該移動端末装置のアドレス情報の登録を要求するアドレス登録要求(Registerメッセージ)を受信する書き換え機能部と、
前記書き換え機能部から受け取った前記アドレス登録要求を、前記自通信網においてアプリケーションを提供するアプリケーションサーバへ送信するルーティング機能部と
を備えることを特徴とする移動端末サービス提供装置。
(付記5)
前記書き換え機能部は、前記アドレス登録要求に含まれるリソース識別子を前記他の通信網を表す情報から前記自通信網を表す情報に書き換えて、書き換えた前記アドレス登録要求を前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記4記載の移動端末サービス提供装置。
(付記6)
前記アドレス登録要求はSIP(Session Initiation Protocol)のRegisterメッセージであり、
前記書き換え機能部は、前記Registerメッセージに含まれるリソース識別子のドメイン名を、前記他の通信網を表すドメイン名から、前記自通信網を表すドメイン名へ書き換え、書き換えた前記Registerメッセージを前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記4記載の移動端末サービス提供装置。
(付記7)
前記書き換え機能部は、前記他の通信網を表すドメイン名を前記書き換えたRegisterメッセージに付加したRegisterメッセージを前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記6記載の移動端末サービス提供装置。
(付記8)
前記他の通信網を表すドメイン名が付加された前記Regisiterメッセージを受信したアプリケーションサーバにおいて、前記Registerメッセージに含まれるリソース識別子のドメイン名を、前記付加された他の通信網を表すドメイン名に書き換えることを特徴とする付記7記載の移動端末サービス提供装置。
(付記9)
自通信事業者の自通信網を利用して送信した位置登録要求が前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置へ送信された、他の通信事業者と契約された移動端末装置であって、当該移動端末装置から送信された、通話の開始を要求する通話開始要求を受信する書き換え機能部と、
前記書き換え機能部から受け取った前記通話開始要求を、前記自通信網においてアプリケーションを提供するアプリケーションサーバへ送信するルーティング機能部と
を備えることを特徴とする移動端末サービス提供装置。
(付記10)
前記書き換え機能部は、前記通話開始要求に含まれるリソース識別子を前記他の通信網を表す情報から前記自通信網を表す情報に書き換えて、書き換えた前記通話開始要求を前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記9記載の移動端末サービス提供装置。
(付記11)
前記アドレス登録要求はSIP(Session Initiation Protocol)のINVITEメッセージであり、
前記書き換え機能部は、前記INVITEメッセージに含まれるリソース識別子のドメイン名を、前記他の通信網を表すドメイン名から、前記自通信網を表すドメイン名へ書き換え、書き換えた前記INVITEメッセージを前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記9記載の移動端末サービス提供装置。
(付記12)
前記書き換え機能部は、前記他の通信網を表すドメイン名を付加した前記INVITEメッセージを前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする付記11記載の移動端末サービス提供装置。
(付記13)
自通信事業者の自通信網を利用して送信した位置登録要求が前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置へ送信された、他の通信事業者と契約された移動端末装置であって、当該移動端末装置から送信された通話要求を受信する書き換え機能部と、
前記通話要求に基づいて、課金を行うか否かを決定する課金処理機能部と
を備えることを特徴とする移動端末サービス提供装置。
(付記14)
更に、前記通話要求に基づいて、発信側である前記移動端末装置に対して着信側の他の移動端末装置が前記自通信事業者と契約された移動端末か前記他の通信事象者と契約された移動端末装置かを判別する利用者情報照会機能部を備え、
前記課金処理機能部は、前記利用者情報照会機能部における判別結果に基づいて、課金を行うか否かを決定することを特徴とする付記13記載の移動端末サービス提供装置。
(付記15)
前記課金処理機能部は、着信側の前記他の移動端末装置が前記自通信事業者と契約された移動端末のとき、前記通話要求に対応する通話に対して課金を行い、着信側の前記他の移動端末装置が前記他の通信事業者と契約された移動端末のとき、前記通話要求に対応する通話に対して課金を行わないことを決定することを特徴とする付記14記載の移動端末サービス提供装置。
(付記16)
他の通信事業者と契約された移動端末装置と、
移動端末サービス提供装置と、
加入者情報を管理する加入者情報管理装置と
を備える移動通信システムにおいて、
前記移動端末サービス提供装置は、
自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信する書き換え機能部と、
前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する前記加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信するルーティング機能部とを備えることを特徴とする移動通信システム。
(付記17)
書き換え機能部とルーティング機能部を有する移動端末サービス提供装置におけるサービス提供方法であって、
前記書き換え機能部により、他の通信事業者と契約された移動端末装置から自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信し、
前記ルーティング機能部により、前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信する
ことを特徴するサービス提供方法。
10:移動通信システム 100:Home網
110:Home網アクセス網ノード 111:移動端末装置
115:MME 130:Home網コア網ノード
131:P−CSCF 134:AS
135:HSS 150:Diameter Agent
200:Visit網 210:Visit網アクセス網ノード
211:端末 215:MME
230:Visit網コア網ノード 231:P−CSCF
232:I/S−CSCF 233:IBCF/TrGW
234:AS 235:HSS
250:Diameter Agent
2311,2341,2501:メッセージ複製・書き換え機能
2312,2342,2502:ルーティング機能
2315,2317,2345,2347,2505,2507:ネットワークアダプタ
2316,2346,2506:CPU
2318,2348,2508:メモリ
2350:メモリ 2351:利用者プロファイル情報

Claims (4)

  1. 他の通信事業者と契約された移動端末装置から自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信する書き換え機能部と、
    前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信するルーティング機能部と
    を備えることを特徴とする移動端末サービス提供装置。
  2. 前記位置登録要求は、DiameterプロトコルのULR(Update Location Request)であって、
    前記書き換え機能部は、前記ULRに含まれるDestination−Host又はDestination−Realmを、前記他の通信網を表すホスト名又はレルム名から、前記自通信網を表すホスト名又はとレルム名へそれぞれ書き換え、書き換えた前記ULRを前記ルーティング機能部へ出力することを特徴とする請求項1記載の移動端末サービス提供装置。
  3. 他の通信事業者と契約された移動端末装置と、
    移動端末サービス提供装置と、
    加入者情報を管理する加入者情報管理装置と
    を備える移動通信システムにおいて、
    前記移動端末サービス提供装置は、
    自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信する書き換え機能部と、
    前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する前記加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信するルーティング機能部とを備えることを特徴とする移動通信システム。
  4. 書き換え機能部とルーティング機能部を有する移動端末サービス提供装置におけるサービス提供方法であって、
    前記書き換え機能部により、他の通信事業者と契約された移動端末装置から自通信事業者の自通信網を利用して送信された前記移動端末装置の位置登録を要求する位置登録要求を受信し、
    前記ルーティング機能部により、前記書き換え機能部から受け取った前記位置登録要求を、前記自通信網において加入者情報を管理する加入者情報管理装置と前記他の通信事業者の他の通信網において加入者情報を管理する他の加入者情報管理装置へ送信する
    ことを特徴するサービス提供方法。
JP2016099014A 2016-05-17 2016-05-17 移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法 Pending JP2017208670A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016099014A JP2017208670A (ja) 2016-05-17 2016-05-17 移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016099014A JP2017208670A (ja) 2016-05-17 2016-05-17 移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017208670A true JP2017208670A (ja) 2017-11-24

Family

ID=60415665

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016099014A Pending JP2017208670A (ja) 2016-05-17 2016-05-17 移動端末サービス提供装置、移動通信システム、及びサービス提供方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017208670A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021200314A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021200314A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07
WO2021200314A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 日本電気株式会社 ノード装置、制御方法、及びプログラム
JP7444242B2 (ja) 2020-03-31 2024-03-06 日本電気株式会社 ノード装置、制御方法、及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104040998B (zh) 基于ice的nat遍历
JP4550905B2 (ja) ユーザアイデンティティ
CN104969529B (zh) 始发方移动设备辅助式语音呼叫技术选择
CN101658014B (zh) 用于执行服务器发现的机制
JP5298203B2 (ja) Nat経由のデータセッションのポリシー及び課金制御のための制御セッションのトークンベースの相関
JP4673369B2 (ja) ハイブリッド通信ネットワークにおいて相関手段を提供する方法および装置
CN103430487B (zh) 用于检测分组数据连接的服务数据的方法、设备和系统
JP5066608B2 (ja) Imsを用いたオペレータ提供ネットワークサービスの発見方法
JP6168572B2 (ja) ナンバー・ポータビリティ・サービスに基づくオンライン課金方法、装置、およびシステム
RU2010136944A (ru) Многократная регистрация мобильных ip и взаимодействие pcc
WO2015169044A1 (zh) 一种漫游场景下的会话绑定方法、裝置和系统
JP2006033105A (ja) メディア通信装置及びメディア通信プログラム
JP2004506359A (ja) Umtsにおけるローミングサポート方法及びシステム
CN104767722B (zh) 会话的管理方法、策略服务器及应用功能装置
EP2232820A1 (en) Location tagging method for packet based signalling
CN113645254B (zh) 一种信令寻址的方法和装置
WO2010091588A1 (zh) 区分共享同一公共用户标识的多个用户设备的方法及装置
JP5263287B2 (ja) 通信システム及び通信方法
CN103931266B (zh) 将漫游伙伴域组织成主域和次域的方法
CN103249023B (zh) 一种业务平台获取用户手机号码的方法、系统和业务平台
CN107404715A (zh) 位置信息提供方法及装置
WO2015184840A1 (zh) 响应消息的获取、响应消息的路由方法、装置及系统
JP2015050656A (ja) データ通信システム及び通信網接続方法
CN111092842A (zh) 一种信息处理方法、服务器、网元及存储介质
CN109510906A (zh) 上网业务实现方法、装置、系统、实体、服务器及存储介质