JP2017206216A - 自動車用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
1個のモーター・ジェネレーターを備えたAMTまたはDCTからなるハイブリッド自動車用駆動装置において、EVモード走行での1速と2速の間の切替えを最適化し、スムーズに切り替える。
【解決手段】
自動車用駆動装置は、モーター・ジェネレーター20と、入力軸10と、出力軸12とを備え、入力軸10と出力軸12との間にあって、ドッグクラッチ21c、34などの切替えで複数の変速比を得る変速機部分と、モーター・ジェネレーター20は、変速機部分のうちの、少なくとも1速の歯車21aとの間に一回転方向のみの動力伝達手段(OWC)58と、変速機部分のうち2速の歯車22aを介して出力軸12と連結可能な摩擦クラッチ50を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用駆動装置に関し、動力源として内燃機関(エンジン)と1つのモーター・ジェネレーター(以下、「MG」という)を備えた、いわゆるハイブリッド自動車用駆動装置に関するものである。
従来、この種の自動車用駆動装置としては、1つのMGを、マニュアル・トランスミッションをベースにクラッチペダル・レスおよびシフトの自動化を図ったオートメイテッド・マニュアル・トランスミッション(以下、「AMT」という)の入力軸および出力軸に選択的に連結可能とした例(たとえば、特許文献1参照)や、奇数段と偶数段の2系統の変速機構を有するデュアル・クラッチ・トランスミッション(以下、「DCT」という)に適用した例(たとえば、特許文献2参照)が知られている。
特開2014−136495号公報 特開2011−121413号公報
しかしながら、上記従来の自動車用駆動装置にあっては、大容量のバッテリーを搭載して日常の使用などでは電気自動車(EV)として走行可能な、いわゆるプラグイン・ハイブリッド自動車に適用する場合、モーターのみで駆動するEVモードにおいて、取り得る変速比および変速操作の面で制約があって使いにくいという問題があった。
すなわち、特許文献1に記載のものにあってはEV走行モードにおいて「Low」と「High」の2段の変速比を有するが、走行中の切替え(変速)時は駆動トルクが途切れるので、ドライバーが違和感をもつ。
また、特許文献2に記載のものにあっては奇数段の変速系統にMGを設けた場合、変速段としては1速と3速の変速の組み合わせを用いてEVモードでの1速と2速として使用することが考えられるが、EVモードでの1速と2速間の変速比がDCTの1速と3速間の変速比に当たるため、両者間の変速比が離れすぎていて使いにくいという問題がある。
解決しようとする問題点は、特にEV走行における変速で駆動トルクが途切れるので、ドライバーが違和感をもつことや、使いうる変速比が適切でないという点である。
本発明の目的は、EV走行において適切な変速比が得られやすい1速と2速での走行を可能にするとともに、変速時に駆動トルクが途切れることのないスムーズな変速制御を可能にすることにある。
本発明の自動車用駆動装置は、入力軸と、出力軸と、入力軸と出力軸との間にあって、ドッグクラッチの切替えで複数の変速比を得る変速機部分と、モーター・ジェネレーターと変速機部分のうちの、少なくとも1速の歯車との間に設けられた一回転方向のみの動力伝達手段と、変速機部分のうちの2速の歯車を介してモーター・ジェネレーターと出力軸と連結可能な摩擦クラッチと、を備えたことを特徴とする。
本発明の自動車用駆動装置は、EV走行において適切な変速比といえる1速と2速での走行を可能にするとともに、変速時に駆動トルクが途切れることのないスムーズな変速制御を行うことができるので、燃費や環境対応に有利な動力伝達効率の高いAMTやDCTが本来持つ良さをEV走行においても生かした、ハイブリッド自動車を提供することができる。
本発明の実施例1に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 本発明の実施例4に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。 本発明の実施例5に係る自動車用駆動装置の主要部を示したスケルトン図である。
以下、本発明の実施の形態に係る自動車用駆動装置を、実施例に基づき図とともに説明する。なお、図中の各スケルトンで軸上の○で示すものは、符号を付して説明しないが、それぞれ軸受を示す。
図1は、本発明の実施例1に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
実施例1の自動車用駆動装置は、エンジン1のクランク軸2からクラッチ3を介して動力を受け入れる入力軸10と、これと平行に配置した出力軸12および中間軸14を備え、入力軸10と出力軸12の間および中間軸14と出力軸12の間には、後述するような複数の変速比を得る歯車が設けられている。
また、入力軸10と平行に配置した後進軸16を備えている。
さらに、入力軸10の図中左端にはMG20が設けられている。MG20は、モーターとしての駆動とジェネレーターとしての発電の、両方の機能を有する。
はじめに、複数の変速比を得る歯車を備えた本発明の変速機部分について説明する。
入力軸10と中間軸14は、入力軸10と一体の駆動歯車10aと、中間軸14と一体の被動歯車14aと、駆動歯車10aおよび被動歯車14aと噛み合った中間歯車11とで連結されている。なお、図1では駆動歯車10aと中間歯車11を便宜上離して描いているが、実際には鎖線で示すように両者は噛み合っている。
入力軸10と出力軸12との間には、入力軸10と一体の1速駆動歯車21aと、これに噛み合い出力軸12上に回転自在の1速被動歯車21bと、入力軸10と一体の6速駆動歯車26aと、これに噛み合い出力軸12上に回転自在の6速被動歯車26bと、出力軸12と一体の4速被動歯車24bと、これに噛み合い入力軸10上に回転自在の4速駆動歯車24aと、出力軸12と一体の2速被動歯車22bと、これに噛み合い入力軸10上に回転自在の2速駆動歯車22aと、を有する。
また、中間軸14と出力軸12の間には、4速被動歯車24bと噛み合い中間軸14上に回転自在の5速駆動歯車25aと、2速被動歯車22bと噛み合い中間軸14上に回転自在の3速駆動歯車23aと、を有する。
さらに、入力軸10と後進軸16と出力軸12の間には、1速被動歯車21bと噛み合い後進軸16上に回転自在の第1後進歯車31と、4速駆動歯車24aと噛み合い後進軸16と一体の第2後進歯車16aと、を有する。なお、図1では1速被動歯車21bと第1後進歯車31を便宜上離して描いてあるが、実際には鎖線で示すように両者は噛み合っている。
入力軸10、出力軸12、中間軸14および後進軸16の各軸上にあって回転自在の各歯車は、それぞれの軸と以下のように連結可能である。
すなわち、出力軸12と一体の1−6ハブ32には、これと回転方向は一体で軸方向に移動可能な1−6スリーブ34が装着され、該1−6スリーブ34は図1に示す位置にあっては中立であるが、軸方向右側へ移動することでその内歯(図示せず、以降も同様)が1速被動歯車21bのドッグ歯21cと噛み合って1速被動歯車21bと出力軸12とを連結し、左側へ移動することでその内歯が6速被動歯車26bのドッグ歯26cと噛み合って6速被動歯車26bと出力軸12とを連結する。
また、入力軸10と一体の2−4ハブ40には、これと回転方向は一体で軸方向に移動可能な2−4スリーブ42が装着され、該2−4スリーブ42は図1に示す位置にあっては中立であるが、軸方向右側へ移動することでその内歯が4速駆動歯車24aのドッグ歯24cと噛み合って4速駆動歯車24aと入力軸10とを連結し、左側へ移動することでその内歯が2速駆動歯車22aのドッグ歯22cと噛み合って2速駆動歯車22aと入力軸10とを連結する。
そして、中間軸14と一体の3−5ハブ36には、これと回転方向は一体で軸方向に移動可能な3−5スリーブ38が装着され、該3−5スリーブ38は図1に示す位置にあっては中立であるが、軸方向右側へ移動することでその内歯が5速駆動歯車25aのドッグ歯25cと噛み合って5速駆動歯車25aと中間軸14とを連結し、左側へ移動することでその内歯が3速駆動歯車23aのドッグ歯23cと噛み合って3速駆動歯車23aと入力軸10とを連結する。
さらに、後進軸16と一体の後進ハブ44には、これと回転方向は一体で軸方向に移動可能な後進スリーブ46が装着され、該後進スリーブ46は図1に示す位置にあっては中立であるが、軸方向右側へ移動することでその内歯が第1後進歯車31aのドッグ歯31cと噛み合って第1後進歯車31と第2後進歯車16aとを連結する。
これら1−6スリーブ34、3−5スリーブ38、2−4スリーブ42および後進スリーブ46は、図示を省略したシフトフォークにより、それぞれ軸方向の移動が可能なようになっている。
また、図示を省略したが、各1−6スリーブ34、3−5スリーブ38、2−4スリーブ42および後進スリーブ46と、それぞれが連結する相手歯車との間に、同期装置を設けることができる。
出力軸12と一体の出力歯車12aは、図示しない相手歯車を介して自動車の車輪を駆動可能である。
上記した変速機部分は機械的駆動を行うものであって、一般的なマニュアル・トランスミッションと基本的に同様の構成・作用を有していて、これらは周知であるので以下の説明において作動の詳細を省略する場合がある。
つづいて、MG20と上記した変速機部分との関わりを説明する。
MG20は、入力軸10と同じ回転中心で回転する回転子20aと、ケース(静止部)48に固定された固定子20bとからなり、回転子20aはMGクラッチ50により2速駆動歯車22aと連結可能である。なお、MGクラッチ50は図示しないスプリングの弾性力で圧着して接続し、解放操作は後述するアクチュエーターで行えばよい。
また、回転子20aは入力軸10とも連結可能である。すなわち、MGクラッチ50と一体のMGハブ52は、これと回転方向は一体で軸方向に移動可能なMGスリーブ54が装着され、該MGスリーブ54は図1に示すN位置にあっては中立であるが、軸方向左側へ1ノッチ移動したA位置にすることでその内歯が第1ドッグ歯56と噛み合い、これにより第1ドッグ歯56と連結したワンウエイクラッチ(以下、「OWC」という)58を介して入力軸10と連結可能である。
なおOWC58は、本発明の一回転方向のみの動力を伝達可能な動力伝達手段を構成し、MG20がその動力で入力軸10を駆動する場合に動力を伝達(回転子20aと入力軸10を連結)するようになっており、その逆に入力軸10の回転速度が回転子20の回転速度より高い場合は、前記両者間を解放(切り離し)して入力軸10が回転子20aに対して自由に回転できるように機能する。
そして、MGスリーブ54がさらに1ノッチ左側へ移動してB位置にすると、MGスリーブ54の内歯が入力軸10の第2ドッグ歯60と噛み合い、回転方向に関係なく回転子20aと入力軸10を連結する。
MGスリーブ54も、図示しないシフトフォークにより軸方向の移動が可能である。
また、図示は省略するが、図1に示した自動車用駆動装置は、これを作動させるため必要に応じてバッテリー、各種センサ、コントローラー、アクチュエーターなどを備えており、以下の作動はコントローラーの指示に基づいて行われる。
つぎに、図1に示した実施例1の自動車用駆動装置の作用を説明する。
なお、以下の説明において「正転」とはエンジン1と同じ回転方向か、または車両を前進させる方向の回転を意味し、「逆転」はその逆である。
図1に示した自動車用駆動装置は、以下のようにEVモード、歯車変速モードの、2種類の駆動モードで自動車を駆動することができる。
はじめにEVモードは、クラッチ3を解放した状態で走行する。MGスリーブ54を左方へ1ノッチ移動しA位置とした上で、MGクラッチ50は解放し、1−6スリーブ34を右方へ移動して1速の位置として、バッテリーからMG20に電力を供給して1速にて出力軸12を駆動する。このEVモードの1速の駆動は自動車の発進から低速走行を担うが、OWC58を経由しているので、出力軸12側からMG20を駆動することはできない。
つづいて、EVモードの2速への変速はMGクラッチ50を接続することで行う。これによりMG20の動力は2速駆動歯車22aから2速被動歯車22bを経て出力軸12を駆動する。この際、OWC58の作用で1速の連結は自動的に解放される。
EVモードの2速は、MGクラッチ50を介した連結であるので、出力軸12側からMG20を駆動して発電させることができる。したがって、車両の制動時にMG20に発電させた電力をバッテリーに蓄えて、後刻MG20が駆動する際に電力を供給する、いわゆるエネルギー回生を行うことができる。
つぎに、EVモードの後進は、MGスリーブ54を左方へさらに1ノッチ移動しB位置とした上で、MGクラッチ50は解放し、後進スリーブ46を右方へ移動して、バッテリーからMG20に電力を供給して正転方向に駆動させ、これにより出力軸12は逆転駆動されるようになる。この場合は、MGスリーブ54をB位置としているので、出力軸12側からMG20を駆動することができる。
つづいて、エンジン1による駆動の歯車変速モードについて説明する。
はじめに、エンジン1の始動は、MGスリーブ54を左方へ1ノッチ移動しA位置とした上で、MGクラッチ50は解放し、クラッチ3を接続してMG20を正転させることでクランク軸2が正転し、エンジン1への燃料供給と点火操作で始動することができる。
また、バッテリーの充電量が不足している場合は、MGスリーブ54を左方へさらに1ノッチ移動しB位置とした上で上記の始動をして、エンジン1の動力でMG20を駆動して発電させてバッテリーを充電することができる。
つぎに、エンジン1が停止している状態での自動車の発進から、歯車変速モードの駆動への移行と歯車変速モードでの変速について説明する。
発進は、上記したEVモードの1速で行う。エンジン1の始動は、このEVモードの1速または上記のEVモードの2速のいずれかで行うが、それは走行条件に応じてコントローラーが自動的に選択する。
すなわち、急加速等でEVモードの1速で走行中にエンジン1を始動する場合は、クラッチ3を接続することでクランク軸2が正転するので、上記したのと同様にエンジンを始動することができる。
また、比較的緩やかな加速や高速走行などで、EVモードの2速で走行中にエンジン1を始動する場合は、1−6スリーブ34、3−5スリーブ38、2−4スリーブ42のいずれかを操作して、コントローラーが適切な変速位置を選択して行う。
たとえば、歯車変速モードの2速での駆動に適していると判断した場合は、2−4スリーブ42を左方へ移動して2速の連結として、クラッチ3を接続して上記と同様にエンジン1を始動することができる。
いずれの場合も、エンジン1が始動した後は、歯車変速モードの1速乃至6速の各変速位置での走行に切り替わる。
つづいて、歯車変速モードの走行における変速について説明する。
エンジン1による駆動で走行している場合の各変速は、MGクラッチ50を接続してEVモードの2速の連結状態で行う。すなわち、前述した急加速などで、歯車変速モードの1速から2速への変速の場合も、EVモードの1速から歯車変速モードの1速の駆動に切り替わるとすぐにMG20による駆動をやめて、MGクラッチ50を接続してEVモードの2速の連結状態にした上で行う。
歯車変速モードの1速で走行中、まず、クラッチ3を解放するとともにエンジン1の出力をやめると同時にMG20に電力を供給してEVモードの2速の駆動を行う。すなわち、変速操作の間だけ一時的にEVモードの2速の走行に切り替わる。
このEVモードの2速での駆動中に、1−6スリーブ34を中立に戻し2−4スリーブ42を2速の連結にし、エンジン1の出力を増すとともにクラッチ3を接続し、同時にMG20による駆動をやめる。
すなわち、歯車変速モードにおける変速は、一般的なマニュアル・トランスミッションあるいはAMTと同様である。違いは、変速操作中は、EVモードの2速の駆動により、出力軸12を駆動するトルクが途切れないことである。
このように、エンジン1による駆動中の歯車変速モードにおける変速は、以降も同様に行うことができる。むろん、変速操作中のEVモードの2速による駆動トルクは、運転者のスロットルペダルの踏み込み量に応じて、コントローラーが適切に制御することで、違和感のないスムーズな変速を行う。
もちろん、変速時にEVモードの2速の駆動を行っている間は、自由に変速が可能であるので、一段飛び越え変速も自在に行うことができる。
なお、歯車変速モードの3速以上の変速段に切り替える前に、MGスリーブ54をN位置にしておく。これにより、MGクラッチ50を一旦接続した後は、EVモードまたは歯車変速モードの1速にする場合以外はつないだままでよい。
つぎに、エンジン1の駆動による歯車変速モードでの走行中に、運転者がスロットルペダルを放したり、ブレーキペダルを踏むなどの制動をしたりする場合は、ただちにクラッチ3を解放するとともにエンジン1を停止して、前述したようにEVモードの2速の連結にしているのでMG20に発電させる。
つぎに、このMG20による発電での制動中に、運転者が再びスロットルペダルの踏み込んだ場合は、ただちにMG20を発電から駆動に切り替えて一時的なEVモードの2速による駆動にするとともに、適切な変速操作を行った上でクラッチ3を接続し、エンジン1を始動して歯車変速モードでの駆動に切り替える。
また、制動などにより2速以下の低速走行に至った場合は、EVモードの1速での駆動に備えて、MGスリーブ54をN位置からA位置に移動する。
なお、上記したエンジン1の駆動による歯車変速モードでの走行中にも、MG20に発電させることができるし、逆にMG20に電力を供給してエンジン1に加勢した駆動とすることもできる。
むろん、市街地などのほぼ一定速を保つような走行で、スロットルペダルの踏み込み量が一定であっても、歯車変速モードとEVモードの間を自動的に切替えながら走行することができる。
以上が実施例1の作用の概要であるが、実施例1では以下のような効果を得ることができる。
EVモードと動力伝達効率が高い歯車変速モードの、2種類の駆動モードを自在に切替えながら、燃費と環境面に適した走行モードでの走行を行うことができる。
従来例で困難であったEVモードの1速と2速の間の変速も駆動力を途切らせないで行うことが可能である。また、2速と4速の間のような一段飛び越え変速も含めて、いかなる変速も駆動力を途切れることなく行うことができる。
したがって、大容量のバッテリーを搭載したプラグイン・ハイブリッド車と呼ばれる車両に適用した場合に、エンジン1を一切回転させることなくEVモードで発進から高速走行を担うことができ、むろん、EVモードの2速では制動時のエネルギー回生も可能である。
図1は、いわゆるエンジン横置きの前輪駆動車に適した構成で説明したが、エンジンを車両後方に搭載した後輪駆動車にも、レイアウトを若干変更するだけで基本構成を変更することなく、適用可能である。
また、大容量のバッテリーを搭載した場合、後進軸16、第1後進歯車31、第2後進歯車16aなどを廃止して、後進時はMG20のみを動力源とした走行とすることも可能である。
すなわち、MGスリーブ54をB位置として、1−6スリーブ34を右方へ移動して1速の駆動状態した上で、MG20を逆転させることで後進走行を行うことができる。
つぎに、本発明の実施例2の自動車用駆動装置につき説明する。
図2は、本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。なお、一部のスリーブおよびハブは名称が実施例1と若干異なるが、同じ符号をつけている。
実施例2における実施例1との違いは、1速の連結関係と2速の連結関係が異なることである。
すなわち、1速被動歯車21bとドッグ歯21cとの間に、本発明の一回転方向のみの動力を伝達可能な動力伝達手段であるOWC58を設けたことと、2速駆動歯車22aと入力軸10の連結もMGクラッチ50が担うようにしたことである。したがって、実施例1における2−4スリーブ42は、実施例2にあっては4速スリーブ42として単に4速駆動歯車24aとの連結を担うだけである。
これに関連してMGスリーブ54はドッグ歯60と噛み合うことで単純に入力軸10と連結するだけで済むので、軸方向左側への移動は1ノッチだけである。
なお、このMGスリーブ54の移動操作を、MG20の右側に設けた操作スリーブ54aで行うようにしている。すなわち、回転子20aに複数開けた孔20cを通してMGスリーブ54と操作スリーブ54aを連結した。
また、第2後進歯車16aが噛み合っている相手が3速駆動歯車23aである点も実施例1と異なるが、機能面で基本的な差異はない。
つぎに、図2に示した本発明の実施例2に係る自動車用駆動装置の作用であるが、
ここでも、実施例1と異なる点を中心に説明する。
上記したように、1速被動歯車21bとドッグ歯21cとの間にOWC58を設けたため、エンジン1およびMG20からのトルクを出力軸12へ伝達することはできるが、その逆に出力軸12から入力軸10側を駆動することはできない。したがって、1−6スリーブ34を1速被動歯車21bと連結したままで、後述する2速以上での駆動が可能である。なお、後進走行する場合は1−6スリーブ34を中立にする。
また、2速駆動歯車22aと入力軸10をMGクラッチ50で連結することができるので、EVモードの1速にて走行中であっても、歯車変速モードの1速にて走行中であっても、それら1速で走行中にMGクラッチ50を接続することでそれぞれの駆動モードの2速に切り替えることができる。上記したように2速に切り替わっても1−6スリーブ34は1速被動歯車21bと連結したままでよい。
したがって、この2速の状態からMGクラッチ50を解放することで1速に切り替わることになる。つまり、EVモードであっても、歯車変速モードであっても、1速と2速の間は、ドッグクラッチ等の機械的な噛み合いの変更をまったくしないで変速できるし、変速の過程で駆動トルクが減ることがない。
なお、MGスリーブ54は発進から2速走行までは入力軸10と連結しておき、3速以上への切替えの前にN位置へ戻す。
したがって、歯車変速モードにおける2速から3速へ変速する際に、クラッチ3を解放したときはMG20から動力を出して2速駆動歯車22aを介して出力軸12を駆動して、変速中に駆動力が減るのを補填する。この点は、実施例1と同様であり、以降の変速においても実施例1と同様に、変速操作中に駆動力が途切れることなく切り替えることができる。
また、MGクラッチ50を解放した上でMGスリーブ54を入力軸10と連結すれば、3速乃至5速の連結にしてEVモードにおける3速乃至5速の走行が可能であるし、それら3速乃至5速のままで歯車変速モードとEVモードの切替えができるとともに、EVモードにあっては制動においてMG20に発電させるエネルギー回生も可能である。
その他の作動は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2では、実施例1で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、1速と2速の間の変速がMGクラッチ50の接続・解放制御のみで行うことができるので、変速中の駆動トルクを減らさないで済ます制御が容易であり、よりスムーズな切替えができる。
つぎに、本発明の実施例3の自動車用駆動装置につき説明する。
図3は、本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。なお、一部のスリーブおよびハブは名称が実施例1と若干異なるが、同じ符号をつけている。
実施例3における実施例1との違いは、第1に実施例2と同様に2速駆動歯車22aと入力軸10をMGクラッチ50で連結可能にしたことである。
第2の違いは、MG20を入力軸10および出力軸12と平行に配置するとともに、MG20と出力軸12との間に配置したMG駆動軸62を介してMG20のトルクを入力軸10および出力軸12に、それぞれ伝達可能にしたことである。
第3の違いは5段変速にしたことである。
以下、詳細に説明する。
入力軸10と出力軸12との間には、入力軸10と一体の1速駆動歯車21aと、これに噛み合い出力軸12上に回転自在の1速被動歯車21bと、入力軸10と一体の3速駆動歯車23aと、これに噛み合い出力軸12上に回転自在の3速被動歯車23bと、出力軸12と一体の5速被動歯車25bと、これに噛み合い入力軸10上に回転自在の5速駆動歯車25aと、出力軸12と一体の4速被動歯車24bと、これに噛み合い入力軸10上に回転自在の4速駆動歯車24aと、を有する。
また、実施例2と同様に、1速被動歯車21bとドッグ歯21cとの間に、本発明の一回転方向のみの動力を伝達可能な動力伝達手段であるOWC58を設けている。
出力軸12とMG駆動軸62の間には、3速被動歯車23bと噛み合いMG駆動軸62上に回転自在のMG伝達歯車70と、出力軸12と一体の2速被動歯車22bとこれに噛み合いMG駆動軸62上に回転自在の2速駆動歯車22aと、を有する。
MG駆動軸62と一体のMGハブ52には、これと回転方向は一体で軸方向に移動可能なMGスリーブ54が装着され、該MGスリーブ54は図3に示す位置にあっては中立であるが、軸方向右側へ移動することでその内歯がMG伝達歯車70のドッグ歯70cと噛み合ってMG伝達歯車70とMG駆動軸62とを連結する。
したがって、MGスリーブ54を右方へ移動することで、MG駆動軸62はMG伝達歯車70、3速被動歯車23b、3速駆動歯車23aを介して入力軸10と連結可能である。また、MG駆動軸62と2速駆動歯車22aとは、MGクラッチ50により連結可能である。
そして、MG駆動軸62と一体のMG被動歯車64は、MG20の回転子20aと一体のMG駆動歯車66と、MG中間歯車68を介して連結している。
つぎに、図3に示した本発明の実施例3に係る自動車用駆動装置の作用であるが、実施例1および実施例2と基本的に同じであるので詳細の説明を省略するが、概要は以下である。
上記したように、MG駆動軸62と入力軸10とを連結可能とし、1速被動歯車21bとドッグ歯21cとの間にOWC58を設けたため、EVモード、歯車変速モードともに1速の駆動に関しては実施例2と同様である。
その他の作動は、実施例1および実施例2と同様であるので、説明を省略する。
実施例3では、実施例1で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、実施例2と同様に、1速と2速の間の変速がMGクラッチ50の接続・解放制御のみで行うことができるので、変速中の駆動トルクを減らさないで済ます制御が容易であり、よりスムーズな切替えができる。
また、5段変速にしたことと、MG20を出力軸12などと平行に配置したため、駆動装置全体の軸方向長さを短く設計することができるので、より小型の車両への搭載性が高まる。
つぎに、本発明の実施例4の自動車用駆動装置につき説明する。
図4は、本発明の実施例4に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。なお、一部のスリーブおよびハブは名称が実施例1と若干異なるが、同じ符号をつけている。
実施例4における実施例1との違いは、実施例1乃至実施例3がAMTにMG20を設けた構成であったのに対して、実施例4は前進5段のDCTにMG20を設けた構成になっている点である。
すなわち、入力軸10と出力軸12との間に1速、3速、5速といった奇数段の各変速歯車があり、中間軸14と出力軸12との間に2速、4速といった偶数段の各変速歯車が配置されている。
そして、中間軸14と平行に配置したMG20のトルクは、中間歯車11と噛み合うMG駆動歯車66により、中間歯車11と、中間軸14の右側端部に配置された被動歯車14aと、MGクラッチ50を介して中間軸14と連結可能である。
また、駆動歯車10aは、その軸方向両側に第1MGハブ52と第2MGハブ74が一体になっており、それぞれ第1MGスリーブ54と第2MGスリーブ76により、以下の連結が可能である。
すなわち、第1MGスリーブ54を左側へ移動することにより、ドッグ歯58cと噛み合って、第1OWC58を介して駆動歯車10aと入力軸10とを連結し、第2MGスリーブ76を右側へ移動することにより、ドッグ歯2cと噛み合って、第2OWC78を介して駆動歯車10aとクランク軸2とを連結する。
この、第1MGスリーブ54と第2MGスリーブ76も、図示しないシフトフォークにより移動させるが、両者の移動を連動させることも可能である。
ここで、第1OWC58は、本発明の一回転方向のみの動力を伝達可能な動力伝達手段を構成し、駆動歯車10aが入力軸10を駆動する方向の動力伝達が可能であり、第2OWC78は、クランク軸2が駆動歯車10aを駆動する方向の動力伝達が可能である。
したがって、MG20側から奇数段の変速段での駆動は可能であるが、出力軸12側からMG20を駆動することはできないので、制動時のエネルギー回生は偶数段のみ可能である。
その他の構成は実施例1と基本的に同様である。
つぎに、図4に示した本発明の実施例4に係る自動車用駆動装置の作用であるが、ここでも、実施例1と異なる点を中心に説明する。
まず、エンジン1の始動は以下のように行う。
第1MGスリーブ54をドッグ歯58cと連結し、クラッチ3を接続しておいてMG20を回転させる。これにより、MG20のトルクは、MG駆動歯車66、中間歯車11、駆動歯車10a、第1OWC58、入力軸10,クラッチ3を経由してクランク軸2へ伝わり、エンジン1を始動することができる。
また、バッテリーの充電量が低くて、車両が停止中にエンジン1を始動してMG20に発電させる場合は、上記の第1MGスリーブ54とドッグ歯58cとの連結に加えて第2MGスリーブ76もドッグ歯2cと連結した上でMG20を回転させると、上記のように始動した後、クランク軸2が駆動歯車10aを駆動することができるので、MG20に発電させてバッテリーを充電することができる。
つぎに、EVモードでの走行について説明する。
エンジン1が停止した状態でのEVモードでの発進は、第1MGスリーブ54を連結し、クラッチ3は解放し、1−6スリーブ34を1速被動歯車21bと連結した状態で、MG20から動力を出力する。
これにより、MG20の動力は、上記のエンジン1の始動と同様の経路で入力軸10を回転させ、1速駆動歯車21aと1速被動歯車21bを経由して出力軸12を駆動するので、車両は発進することができる。
つづいて、EVモードの2速への変速について説明する。
EVモードの1速で走行中に、2−4スリーブ42を2速駆動歯車22aと連結してMGクラッチ50を接続すると、MG20の動力は中間歯車11、被動歯車14aを経て中間軸14を回転させるので、2速駆動歯車22a、2速被動歯車22bを介して出力軸12を2速の変速比で駆動する。このとき、第1OWC58は自動的に解放されるので、1−6スリーブ34は1速被動歯車21bと連結したままでよい。
また、再び1速に切り替える場合は、単にMGクラッチ50を解放するだけでよく、第1OWC58の作用で自動的に1速に切り替わる。この場合も、2−4スリーブ42は2速駆動歯車22aと連結したままでよく、EVモードの1速と2速の間はMGクラッチ50の接続・解放の制御だけで変速することができる。したがって、変速にともなって駆動トルクが途切れることはない。
つぎに、EVモードでの走行中にエンジン1を始動して歯車変速モードへ移行する場合について説明する。
この場合は、上記のEVモードの1速、2速および後述するEVモードの4速のいずれであっても、クラッチ3を接続することでクランク軸2が回転して、エンジン1を始動することができる。
その際、車速や運転条件によって1速または3速のいずれかを選択して連結しておき、MGクラッチ50を解放するとともにクラッチ3を接続すれば、エンジン1が始動すると歯車変速モードの1速または3速に移行する。
なお、3速の連結にする前に第1MGスリーブ54の連結を外しておく。
以降は、一般的なDCTと同様に1速から5速まで変速しながら走行することができる。すなわち、クラッチ3を接続して奇数段の変速段で走行中に、MGクラッチ50を解放した状態で偶数段の変速段を選択・連結しておいて、クラッチ3を解放するとともにMGクラッチ50を接続すると偶数段の変速段での走行に切り替わる。これらを交互に繰り返すことで、1速乃至5速の変速を行うことができる。
むろん、DCTの特徴として変速中に駆動トルクが途切れることはない。
つぎに、後進については、1−6スリーブ34に代えて後進スリーブ46を第1後進歯車31と連結させることで、上記のEVモードの発進と同様に行うことができるし、エンジン1の始動も同様に可能である。
つぎに、歯車変速モードからEVモードに切り替える場合について、5速での走行を例に説明する。
歯車変速モードの5速で走行中に、走行負荷が軽くなってEVモードに切り替える場合は、第1MGスリーブ54をドッグ歯58cと連結して、MG20にトルクを出させた上で第1クラッチ3を解放することでEVモードの5速に切り替わる。EVモードに切り替わったらエンジン1を停止する。
逆に、このEVモードの5速から歯車変速モードの5速に戻す場合は、単に第1クラッチ3を接続してエンジン1を始動することで歯車変速モードの5速に切り替わる。この第1クラッチ3を接続する際に、MG20のトルクを若干増やして、エンジン1の始動に伴う出力軸12のトルク変動を抑えることが望ましい。
実施例4では、実施例1で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、一般的なDCTとMG20を組み合わせた従来例に対して、EVモードでの走行中に、駆動トルクが途切れることなく1速と2速の間の変速が可能である。
EVモードでは、1速と2速以外でも走行は可能であるが、一般的にPHEVでは1速と2速のみで、発進から市街地走行をこなすことができるので機能的には十分である。また、1速と2速の変速比同士の比(段間比)は一般的に2前後であり、2段変速としては使い易い変速比といえる。
つぎに、本発明の実施例5の自動車用駆動装置につき説明する。
図5は、本発明の実施例5に係る自動車用駆動装置における主要部のスケルトン図である。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については、同じ符号を付しそれらの説明を省略する。なお、一部のスリーブおよびハブは名称が実施例1と若干異なるが、同じ符号をつけている。
実施例5における実施例1との違いは、第1に実施例4と同様にDCTにMG20を設けた構成になっている点であり、変速段数は実施例1と同じ前進6段である。
第2の違いは、入力軸10と出力軸12の回転中心が同じであり、前部エンジン・後輪駆動のいわゆるFR車に搭載するのに適した構成になっていることである。これと関連して、MG20および第2クラッチ50、中間軸14なども、入力軸10および出力軸12と同じ回転中心である。
以下、詳細に説明する。
まず、MG20の連結関係は以下のようになっている。
入力軸10の径方向外側に設けたMG20は、MGハブ52および第2クラッチ50を一体としている。また、MGハブ52と回転方向が一体で軸方向に移動可能なMGスリーブ54は、軸方向左側へ移動することでクランク軸2のドッグ歯2cと連結してMG20とエンジン1が第2OWC78を介して連結可能であり、右側へ移動することで入力軸10のドッグ歯10cと連結して、MG20と入力軸10が連結可能である。
第2クラッチ50はMG20と中間軸14とを連結可能である。
したがって、MG20は、第2クラッチ50を介して中間軸14と連結可能であるとともに、MGスリーブ54を介してエンジン1と入力軸10のどちらかと選択的に連結可能である。つまり、実施例4における第1MGスリーブ54と第2MGスリーブ76の機能を、実施例5にあっては1個のMGスリーブ54が担っている。
つぎに、本発明の変速機部分であるが、入力軸10と出力軸12と平行な副軸74を設けており、該副軸74と一体の出力駆動歯車74aが出力軸12と一体の出力被動歯車12aと噛み合って、出力軸12と副軸74とを連結している。
そして、入力軸10と副軸74および出力軸12との間に1速、3速、5速といった奇数段の各変速歯車があり、中間軸14と副軸74との間に2速、4速、6速といった偶数段の各変速歯車が配置されている。
詳細の説明は省略するが、2−6ハブ40と2−6スリーブ42により2速と6速を選択的に連結可能であり、1−4ハブ32と1−4スリーブ34により1速と4速を選択的に連結可能であり、3−5ハブ36と3−5スリーブ38により3速と5速を選択的に連結可能である。なお、5速は、3−5スリーブ38を図5に示す中立状態から右側へ移動することでドッグ歯12cと連結し、入力軸10と出力軸12が直結されるので、変速比が1である。
また、1速被動歯車21bとドッグ歯21cの間に、本発明の一回転方向のみの動力を伝達可能な動力伝達手段である第1OWC58が介在するので、実施例3と同様に入力軸10から駆動する方向にのみ動力伝達可能である。
その他は、実施例1ならびに実施例4と同様である。
つぎに、図5に示した本発明の実施例5に係る自動車用駆動装置の作用であるが、前述したように、実施例5は実施例4と同様にDCTにMG20を設けたものであり、変速機部分も基本的に同様の連結関係であるので、実施例4で説明した作用と異なる点のみを説明する。
実施例4とは、本発明のワンウエイクラッチを構成する第1OWC58の連結関係が異なる。すなわち、実施例4がMG20と入力軸10との間に設けてあったのに対して、1速被動歯車21bに設けたので、一方向の動力伝達が関係するのは1速のみである。
したがって、1速以外の奇数段変速段において、出力軸12側からMG20を回転させることができるので、制動時のエネルギー回生が3速および5速でも可能であることが、実施例4と異なる。
実施例5では、実施例1および実施例4で説明した効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
前述したように、FR車に搭載するのに適した構成としたため、商用車なども含めて幅広い車種に適用することができる。
また、変速段数を6段として説明したが、7段以上にすることも可能である。
以上の説明で分かるように、本発明の自動車用駆動装置は、EVモードでの走行において、1速と2速の使い勝手が良い上、1速と2速間の変速にあっても駆動力が途切れることがないことが最大の特徴であり、特にPHEVへの適用に好適である。
そのため、特に燃費や環境対応に有利な動力伝達効率の高いAMTおよびDCTの良さを生かした、ハイブリッド自動車の普及に貢献することができる。
本発明の自動車用駆動装置は、当業者の一般的な知識に基づいて、自動車の走行条件に応じて最適な駆動モードを選択して駆動を行うことや、GPS(全地球測位システム)、カーナビゲーションシステムなどの情報を基に、長い坂道の走行時や高速道路において最適な制御を行うなどの工夫と合わせた態様で実施することができる。
本発明の自動車用駆動装置は、特に走行コストを重視し、環境負荷の低減を要求される乗用車などに適用することができるが、それらに限らず内燃機関およびモーター・ジェネレーターを利用したさまざまな車両に適用することができる。
1 エンジン
3 クラッチ
10 入力軸
12 出力軸
14 中間軸
20 MG
21a 1速駆動歯車
22a 2速駆動歯車
23a 3速駆動歯車
24a 4速駆動歯車
25a 5速駆動歯車
26a 6速駆動歯車
50 MGクラッチ
54 MGスリーブ、第1MGスリーブ
58 ワンウエイクラッチ、第1ワンウエイクラッチ
62 MG駆動軸
76 第2MGスリーブ
78 第2ワンウエイクラッチ

Claims (3)

  1. クランク軸から動力を出力可能なエンジン、モーター・ジェネレーターを備え、これらで駆動走行可能な自動車に用いられる自動車用駆動装置において、
    入力軸と、
    出力軸と、
    前記入力軸と前記出力軸との間にあって、ドッグクラッチの切替えで複数の変速比を得る変速機部分と、
    前記モーター・ジェネレーターと前記変速機部分のうちの、少なくとも1速の歯車との間に設けられた一回転方向のみの動力を伝達可能な動力伝達手段と、
    前記変速機部分のうちの2速の歯車を介して前記モーター・ジェネレーターと前記出力軸とを連結可能な摩擦クラッチと、
    を備えたことを特徴とする自動車用駆動装置。
  2. 前記摩擦クラッチが、前記入力軸と前記2速の歯車とを連結可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用駆動装置。
  3. 前記摩擦クラッチが、前記モーター・ジェネレーターと前記変速機部分のうち偶数段の歯車全てと連結可能であることを特徴とする請求項1に記載の自動車用駆動装置。
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