JP2017204418A - レーザ駆動光源装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記プラズマ容器250の内部には、発光元素が封入されており、このプラズマ容器250内に集光されたビームが入射されることで、発光元素が励起されてプラズマが生成されて、励起光が得られる。
その反射光RLは、光学系部品220、230、240やプラズマ容器250におけるビームの入射面の形状にしたがって、その進む方向が決まり、反射光RLの一部は、レーザ発振部210に向かって進むことになる。
本発明者らは、この反射防止膜を、光学系部品220、230、240やプラズマ容器250に設けてビームの反射を防止することも検討した。ところが、特に、プラズマ容器250は、内部の発光元素がビームによって高温プラズマ状態を形成することで、その外面が、例えば、800〜1000℃以上の高温になるために、この外面に反射防止膜を設けても、この膜が蒸発してしまい、少なくとも、プラズマ容器250の外面においてはビームの反射を防止することができず、レーザ発振部に反射光が入射することを防止することができなかった。
また、前記プラズマ容器は、管球形状であって、前記ビームが出射される内面に、集光面が形成されていることを特徴とする。
また、前記プラズマ容器は、管球形状であって、前記レーザ発振部が前記プラズマ容器の周辺に複数設けられ、前記プラズマ容器には、各レーザ発振部からの各ビームの光路に対して傾斜させた複数の入射面が設けられていることを特徴とする。
また、前記レーザ発振部と前記プラズマ容器の入射面との間の光路上に、外表面に反射防止膜が設けられた集光手段が配置されていることを特徴とする。
また、管球形状のプラズマ容器の内面に集光面が形成されていることにより、ビームの集光手段をプラズマ容器の外部に設けた場合と比較したとき、ビームの集光点と集光面との距離を短くすることができるので、集光点における立体角を大きくすることができる。これにより、高温プラズマ状態を良好に推持できて、励起光ELの点灯開始を良好に行うことができる。
また、プラズマ容器を、本体部と光入射窓と光出射窓とで構成することで、これら本体部や入射窓や出射窓に石英ガラス以外のセラミックスや金属を使用することができ、プラズマからの高出力のUV光やVUV光の照射を受けても、プラズマ容器に紫外線ひずみが生じることがないという利点がある。そして、この入射窓での入射面をビーム光路に対して傾斜さているので、ここでの反射光がレーザ発振部に戻ることがない。
また、併せて、ビームの光路上の集光手段に反射防止膜を設けることで、この集光手段でのビームの反射がなくなり、プラズマ容器へのビームの有効活用が図られるとともに、該集光手段からの反射光がレーザ発振部に入射することを防止できる。
前記プラズマ容器2は、種々の形態を採用できるが、この実施例では、管球形状をしている。ここで、管球形状とは、ランプ技術における、略球形状や略楕円回転体形状などの発光管形状を意味する。
レーザ発振部3から発振されたビームBは、集光手段4によって集光されてプラズマ容器2に入射して、その内部で集光する。
なお、ビームBの集光位置Fはプラズマ容器2の中心点に限定されるわけではなく、その内部の任意の位置であってよい。ただ、集光位置Fがプラズマ容器2の中心位置にあることで、プラズマ容器2の壁面に対するプラズマの熱的な影響が局所的に偏ることがなく、均一なものとなることが期待できる。
こうして、入射面21での反射光RLが、ビームBの光路とは異なる方向に反射されるので、この反射光RLがレーザ発振部3に戻って入射することがない。
この第2の実施例では、レーザ発振部3とプラズマ容器2との間に集光手段4は設けられておらず、プラズマ容器2の入射面21から入射したビームBのプラズマ容器内部への出射内面に、内部に対して凸形状の集光面22が形成されている。
レーザ発振部2からのビームBは、入射面21からプラズマ容器2に入射し、内面の集光面22によって集光されて、該プラズマ容器2内部で集光する。
このように、プラズマ容器2の内面に集光面22を形成するので、図1の第1の実施例のように、集光手段4をプラズマ容器2の外部に設けた場合よりも、ビームBの立体角を大きくすることができる。
なお、入射面21で反射された反射光RLが、ビームBの光軸LAに向かうことがないことは、第1の実施例と同様である。
図3において、プラズマ容器2から遠い位置に第1の集光手段41を配置した場合と、これよりもプラズマ容器2に近い位置に第2の集光手段42を配置した場合を比較する。第1の集光手段41と第2の集光手段42は、ともに、プラズマ容器2内部の同一の集光位置Fで集光するものとして比較する。
第2の集光手段42は、その焦点距離が第1の集光手段41の焦点距離よりも小さいので、第2の集光手段42による立体角SA2は、第1の集光手段41による立体角SAlよりも大きくなる。
このように、立体角を大きくすることによって、高温プラズマを形成する領域は小さくなり、高温プラズマ状態を高密度にすることができ、高温プラズマ状態を良好に推持されることになって、励起光ELの点灯開始を良好に行なうことができる。
この実施例では、レーザ発振部3とプラズマ容器2の間に集光手段4を配置するとともに、プラズマ容器2の内面に集光面22を形成したものである。
この場合も、集光手段4によって集光されつつプラズマ容器2に入射したビームBは、集光面22によってさらに集光される。このため、図2の第2の実施例と比較したとき、焦点位置Fが集光面22に近くなる。これにより、第3の実施例ではビームBの立体角は、第2の実施例よりも大きくなる。
図において、プラズマ容器2の周囲に2つのレーザ発振部3a、3bが設けられており、該レーザ発振部3a、3bとプラズマ容器2との間には、それぞれ集光手段4a、4bが配置されている。
そして、プラズマ容器2には、各々のレーザ発振部3a、3bからのビームBa、Bbの光路LA1、LA2に対して傾斜した2つの入射面21a、21bが形成されている。
これらのレーザ発振部3a、3bと集光手段4a、4bの組合せは、該レーザ発振部3a、3bからのビームBa、Bbが、プラズマ容器2内において同一の集光位置Fに集光するように配置されている。
このようにレーザ発振部を複数設けることで、集光位置でのビームのエネルギーが大きくなってより発光強度の大きなプラズマが得られる。
レーザ発振部3とプラズマ容器2の光路上の間には、集光手段4として凹面形状の集光ミラー41が配置されている。レーザ発振部3からのビームBは、この集光ミラー41によって反射・集光されてプラズマ容器2に向かう。
このプラズマ容器2には、ビームBの光路(光軸)LAに対して傾斜した入射面21が形成されていることは、上述の各実施例と同様である。
図7は第6の実施例の断面図であり、プラズマ容器2は、円柱形状の本体10を有しており、その内面に凹面反射面11が形成されている。この凹面反射面11は、楕円形状、放物面形状等適宜に選択される。
本体10には後方開口10aと前方開口10bが形成されていて、後方開口10aに対応して入射窓12が設けられ、前方開口10bに対応して出射窓13が設けられている。
そして、本体10の後方開口10aに対応した入射窓12は、金属製の窓枠部材14に装着されていて、この窓枠部材14が、金属筒体15によって本体10に取り付けられている。これら本体10と、入射窓12と、出射窓13とによって密閉空間が形成されていて、この密閉空間内に発光元素が封入されている。
そして、上記本体10の後方開口10aに対応して設けられた入射窓12は、ビームBの光路(光軸)LAに対して傾斜した入射面21を有している。
レーザ発振部3からのビームBは、集光手段4によって集光されつつ、プラズマ容器2の入射窓12から入射して、凹面反射面11の焦点位置Fに集光する。これにより当該焦点位置Fを中心としてプラズマが生成され、発光元素が励起されて生じる励起光ELは、凹面反射面11により反射されて、出射窓13から外部に出射されていく。
上記において、レーザ発振部3からのビームBが入射窓12に入射するとき、該入射窓12の入射面21がビームBの光路LAに対して傾斜しているので、この入射面21で反射された反射光RLは、ビームBの光路とは異なる方向に反射されて、この反射光RLがレーザ発振部3に戻って入射することがないことは、前記各実施例と同様である。
図8の第7の実施例では、プラズマ容器2における本体10の凹面反射面11の回転中心軸Xが、レーザ発振部3からのビームBの光軸LAと角度を有して傾斜している。このとき、プラズマ容器2をビームBの光軸上にある焦点位置(集光位置)Fを中心として回動することによって傾斜させる。
そして、入射窓12は、その入射面21が、前記凹面反射面11の回転中心軸Xに対して直交するように取り付けられている。これにより、入射窓12の入射面21は、ビームBの光軸LAに対して傾斜したものとなる。
そして、本体部10がセラミックス材料の場合、その後端の外周面をメタライズ加工して、これに金属筒体15をロウ付けにより接合し、この金属筒体15に金属製の窓枠部材14を溶接接合すればよい。
また、本体部10が金属製の場合、金属筒体15を溶接接合し、これに金属製の窓枠部材14を溶接接合すればよい。
2 プラズマ容器
21 入射面
22 集光面
3 レーザ発振部
4 集光手段
41 集光ミラー
5 反射防止膜
10 本体
10a 後方開口
10b 前方開口
11 凹面反射面
12 入射窓
13 出射窓
14 窓枠部材
15 金属筒体
B (レーザ)ビーム
LA (ビームの)光路(光軸)
RL 反射光
EL 励起光
F 集光位置(凹面反射面の焦点位置)
X 凹面反射面の回転中心軸
Claims (5)
- レーザ発振部と、該レーザ発振部からのビームが入射されてプラズマを生成するプラズマ容器と、を備えたレーザ駆動光源装置において、
前記プラズマ容器は、前記ビームの光路に対して傾斜させた入射面を備えていることを特徴とするレーザ駆動光源装置。 - 前記プラズマ容器は、管球形状であって、前記ビームが出射される内面に、集光面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ駆動光源装置。
- 前記プラズマ容器は、管球形状であって、前記レーザ発振部が前記プラズマ容器の周辺に複数設けられ、前記プラズマ容器には、各レーザ発振部からの各ビームの光路に対して傾斜させた複数の入射面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ駆動光源装置。
- 前記プラズマ容器が、凹面反射面を有する本体と、該本体の後方開口に設けられた入射窓と、前記本体の前方開口に設けられた出射窓とからなり、前記本体と前記入射窓と前記出射窓によって密閉空間が形成されているとともに、
前記入射窓は、前記ビームの光路に対して傾斜させた入射面を備えていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ駆動光源装置。 - 前記レーザ発振部と前記プラズマ容器の入射面との間の光路上に、外表面に反射防止膜が設けられた集光手段が配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ駆動光源装置。
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