JP2017201983A - トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物および方法 - Google Patents

トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017201983A
JP2017201983A JP2017093937A JP2017093937A JP2017201983A JP 2017201983 A JP2017201983 A JP 2017201983A JP 2017093937 A JP2017093937 A JP 2017093937A JP 2017093937 A JP2017093937 A JP 2017093937A JP 2017201983 A JP2017201983 A JP 2017201983A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
genus
composition
trimethylamine
microorganisms
probiotic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017093937A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6986856B2 (ja
Inventor
松本 光晴
Mitsuharu Matsumoto
光晴 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyodo Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Milk Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyodo Milk Industry Co Ltd filed Critical Kyodo Milk Industry Co Ltd
Publication of JP2017201983A publication Critical patent/JP2017201983A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6986856B2 publication Critical patent/JP6986856B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

【課題】トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するための組成物および方法の提供。【解決手段】トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオィクス微生物、又はアテローム性動脈硬化症を予防するためのプロバイオィクス微生物を含む組成物であって、プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム属、ラクトバチルス属、ストレプトコッカス属、ラクトコッカス属、エンテロコッカス属、ペディオコッカス属、バチルス属、クロストリジウム属、及びサッカロミセス属に属する微生物、からなる群より選択される組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物に関する。
心疾患や脳血管疾患等の原因となる動脈硬化症は、生活習慣に起因することが殆どで治療よりも予防することが好ましい。
動脈硬化は、高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙などの危険因子の存在下で生じた血管内皮障害をトリガーとした炎症反応に起因する。障害を受けた血管内皮は炎症性サイトカインや接着因子を発現し、これにより白血球の血管壁への接着が起こり、単球などの炎症細胞が血管壁へ湿潤する。その後、単球はマクロファージに分化し、血管壁に湿潤した低比重リポタンパク質(LDL)コレステロールが酸化された酸化LDLを取り込み泡沫細胞を形成し、さらに炎症性サイトカインを放出し、血管局所で慢性炎症を惹起し、動脈硬化は増悪する。
プロバイオティクスを利用した動脈硬化予防に関しては、動脈硬化の原因となるファクターの一つである血中脂質を低下させることをターゲットとしたヒト試験が検討されてきた(非特許文献1〜3)。近年、動脈硬化症と腸内菌叢に関する研究が盛んに行われており、食事由来フォスファチジルコリン、コリンやカルニチンが腸内常在菌によりトリメチルアミンに変換され吸収後、肝臓でトリメチルアミン−N−オキシド(TMAO)に変換され、このTMAOがアテローム性動脈硬化を促進することが注目されている(非特許文献4、5)。しかしながら、このような腸内常在菌の作用を低減させるための試みはほとんどなされていない。
Kiessling, G., et al., (2002), Eur. J. Clin. Nutr., 56:843 - 849 Klein, A., et al., (2008), Eur. J. Clin. Nutr., 62:584 - 593 Andrade, S. and Borges, N., (2009), J. Dairy Res., 76: 469 - 474 Wang, Z., et al., (2011), Nature, 472:57-63 Koeth, R. A., et al., (2013), Nat. Med., 19:576-585
本発明は、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物および方法を提供する。
以上に鑑み、本件の発明者は、プロバイオティクス注目し、研究を開始した。鋭意検討の結果、プロバイオティクス微生物が、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させる効果および大腸内トリメチルアミン濃度を減少させる効果を有することを見出し、ひいては動脈硬化症(特にアテローム性動脈硬化症)の予防に有用であることを見出した。当該知見に基づいて、本発明は完成された。
すなわち、一態様において、本発明は以下のとおりであってよい。
[1]トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するための、プロバイオティクス微生物を含む組成物。
[2]アテローム性動脈硬化症を予防するための、プロバイオィクス微生物を含む組成物。
[3]プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)に属する微生物、ラクトバチルス属(Lactobacillus)に属する微生物、ストレプトコッカス属(Streptococcus)に属する微生物、ラクトコッカス属(Lactococcus)に属する微生物、エンテロコッカス属(Enterococcus)に属する微生物、ペディオコッカス属(Pediococcus)に属する微生物、バチルス(Bacillus)属に属する微生物、クロストリジウム(Clostridium)属に属する微生物、及びサッカロミセス属(Saccharomyces)に属する微生物、からなる群より選択される、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]プロバイオティクス微生物が以下:ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス(B. animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種アニマリス(B. animalis subsp. animalis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(B. pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(B. catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B. bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B. breve)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)及びビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(B. adolescentis)からなる群より選択される、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[5]プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティスである、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[6]プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス LKM512株(寄託番号FERM P−21998)である、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[7]1回用量あたり、プロバイオティクス微生物を1×10〜1×1011cfu含む、上記[1]又は[2]に記載の組成物。
[8]食品組成物又は医薬組成物である、上記[1]ないし[7]のいずれか1項に記載の組成物。
本発明のプロバイオティクス組成物は、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させる効果を有する点で有用である。また、トリメチルアミンを産生しにくい腸内菌叢が形成された結果、大腸内トリメチルアミン濃度が減少する。本発明のプロバイオティクス組成物は、動脈硬化症、特にアテローム性動脈硬化症の予防に有用である。
図1は、トリエチルアミンを産生していると考えられる(cut遺伝子クラスターを保有すると推測される)細菌の相対検出量について、試験食(LKM512)群とプラセボ群の差を示すグラフである。(A)表1のNo. 3, 4, 5, 7, 8, 9, 10, 11, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31の菌種が属するクロストリジア(Clostridia)綱の相対検出量の試験食群とプラセボ群の差を示すグラフである。(B)表1のNo. 3, 4, 5, 7, 8, 9, 10, 11, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31の菌種が属するクロストリジアレス(clostridiales)目の相対検出量の試験食群とプラセボ群の差を示すグラフである。(C)表1のNo. 4, 5, 9, 23の菌種が属するラクノスピラセアエ(Lachnospiraseae)科の相対検出量の試験食群とプラセボ群の差を示すグラフである。 図2は、試験食(LKM512)群とプラセボ群の糞便中トリメチルアミン量を示すグラフである。箱ひげ図はそれぞれ最小値、最大値、四分位範囲、中央値、及び外れ値を示している。箱上部から箱の長さの1.5倍から3倍の範囲の外れ値を丸で示し、それ以上の距離の極値を四角で示した。
以下に本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本明細書で特段に定義されない限り、本発明に関連して用いられる科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。
本発明は、プロバイオティクス微生物を含む、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させるための組成物、または大腸内トリメチルアミン濃度を減少させるための組成物に関する。そして、本発明はトリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させるための、または大腸内トリメチルアミン濃度を減少させるためのプロバイオティクス微生物に関する。別の態様において、本発明はトリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させるための、または大腸内トリメチルアミン濃度を減少させるための、プロバイオティクス微生物を含む組成物を投与する又は摂取させる方法に関する。また別の態様において、本発明はトリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させるための、または大腸内トリメチルアミン濃度を減少させるための、組成物を製造するためのプロバイオティクス微生物の使用に関する。
腸内常在菌の作用により生じたトリメチルアミンは、腸管で吸収された後、肝臓でトリメチルアミン−Nオキシド(TMAO)に変換され、このTMAOがアテローム性動脈硬化を促進することが報告されている(非特許文献4、5)。トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させることは、動脈硬化症、特にアテローム性動脈硬化症を予防することにつながる。よって、別の態様において本発明は、プロバイオティクス微生物を含む、動脈硬化症、好ましくはアテローム性動脈硬化症を予防するための組成物に関する。そして、本発明は動脈硬化症、好ましくはアテローム性動脈硬化症の予防に使用するためのプロバイオティクス微生物に関する。別の態様において、本発明は動脈硬化症、好ましくはアテローム性動脈硬化症を予防するためのプロバイオティクス微生物を含む組成物を投与する又は摂取させる方法に関する。また別の態様において、本発明は、動脈硬化症、好ましくはアテローム性動脈硬化症の予防のための組成物を製造するためのプロバイオティクス微生物の使用に関する。
「動脈硬化を予防する」とは、動脈硬化の発症または進行を抑制することを意味する。動脈硬化の予防に関する具体的な指標としては、血管内皮機能の向上または改善、炎症の低減または改善、肥満度の低下、動脈硬化発症に関わる腸内常在菌の減少、等が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書において「トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させる」とは、トリメチルアミン(TMA)の合成に関与している酵素をコードする遺伝子を有する腸内細菌の比率または菌数を低下させることを意味する。そのような遺伝子には、例えば、コリンからTMAへの変換に関与しているcut遺伝子クラスター、および/またはカルニチンからのTMA合成に関与しているCntAB遺伝子(Rieske-type oxygenase/reductase)およびその関連遺伝子、が含まれる。
cut遺伝子クラスターを有する腸内細菌としては、例えば、Craciun, S.およびBalskus, E. P.(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, (2012), 109:21307-21312)が報告するものが挙げられる。cut遺伝子クラスターを有するあるいは有すると推測される腸内細菌46菌種およびその系統分類学的属性を表1に例示する。
cut遺伝子クラスターを有する腸内細菌は、表1に示す46菌種の微生物であってもよく、あるいは、以下(a)〜(c)に該当する微生物であってよい。
(a)クロストリジア(Clostridia)鋼に属する微生物、クロストリジアレス(clostridiales)目に属する微生物、または、ラクノスピラセアエ(Lachnospiraseae)科に属する微生物、
(b)ハンガテラ(Hungatella)を含むクロストリジアセアエ(Clostridiaceae)科に属する微生物、または、クロストリジウム(Clostridium)属に属する微生物、
(c)クレブシエラ(Klebsiella)属に属する微生物
CntAB遺伝子およびその関連遺伝子を有する腸内細菌としては、例えば、Zhuら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2014), 111:4268-4273)が報告するものが挙げられる。具体的には、ガンマププロテオバクテリア鋼(Gammaproteobacteria)に属する微生物が中心で、クレブシエラ(Klebsiella)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、エスチェリチア(Escherichia)属、サイトロバクター(Citrobacter)属、シゲラ(Shigella)属、または、プロビデンシア(Providencia)属に属する微生物、他にベータプロテオバクテリア綱(Betaproteobacteria)に属するアクロモバクター(Achromobacter)属に属する微生物、ファーミキューテス門(Firmicutes)に属するスポロサルシナ(Sporosarcina)属に属する微生物が挙げられる。本明細書において、「トリメチルアミンの合成に関与している酵素をコードする遺伝子を有する腸内細菌の比率または菌数が低下する」とは、本発明の組成物を投与または摂取する前の、対象における上記のトリメチルアミンの合成に関与している酵素をコードする遺伝子を有する腸内菌叢の比率または菌数に対して、本発明の組成物を投与または摂取した後の対象の腸内菌叢における当該腸内細菌の比率または菌数が統計学的に有意に減少していることを意味する。
本明細書において「大腸内トリメチルアミン濃度を減少する」とは、本発明の組成物を投与または摂取する前の対象における大腸内(糞便中)トリメチルアミン濃度に対して、本発明の組成物を投与または摂取した後の対象における大腸内トリメチルアミン濃度が、統計学的に有意に減少していることを意味する。
大腸内トリメチルアミン濃度の増減は、例えば糞便中のトリメチルアミン濃度を測定することにより検証することができる。糞便中のトリメチルアミン濃度を測定する方法は、糞便中のトリメチルアミン濃度を測定可能な方法であれば特に限定されず、例えば実施例2に記載の方法により行ってもよい。
本発明におけるプロバイオティクス微生物は、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)に属する微生物、ラクトバチルス属(Lactobacillus)に属する微生物、ストレプトコッカス属(Streptococcus)に属する微生物、ラクトコッカス属(Lactococcus)に属する微生物、エンテロコッカス属(Enterococcus)に属する微生物、及びペディオコッカス属(Pediococcus)に属する微生物、バチルス(Bacillus)属に属する微生物、クロストリジウム(Clostridium)属に属する微生物、及びサッカロミセス属(Saccharomyces)に属する微生物、からなる群より選択される微生物の少なくとも一つであってよい。
好ましい態様において、プロバイオティクス微生物はビフィドバクテリウム属に属する微生物であり、以下:ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス(B. animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種アニマリス(B. animalis subsp. animalis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(B. pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(B. catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B. bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B. breve)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)及びビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(B. adolescentis)からなる群より選択される微生物の少なくとも一つであってよい。特に好ましいプロバイオティクス微生物は、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティスであり、さらに好ましくはビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティスLKM512株である。ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティスLKM512株は、受託番号FERM P-21998として2010年8月10日に独立行政法人 製品評価技術基盤機構 NITE特許微生物寄託センター(NITE−IPOD:日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8;独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターより2012年4月に業務承継)に寄託されている。
プロバイオティクス微生物、または、プロバイオティクス微生物及びアルギニンの組合せは、有効量で投与されることが好ましい。ここでいう有効量とは、動脈硬化症の予防のために必要な量であれば特に限定されない。例えば、1回用量あたり、プロバイオティクス微生物は、1×10〜1×1011cfu、好ましくは1×10〜1×1011cfu、1×10〜1×1010cfu、1×10〜1×1011cfu、1×10〜1×1010cfuである。プロバイオティクス微生物とアルギニンを組み合わせる場合のアルギニンの量は、1回用量あたり、10〜1000mg、好ましくは10mg〜800mg、50mg〜800mg、200mg〜800mg、50mg〜600mg、200mg〜600mgである。
本発明の組成物は、2日に1回、1日1回、1日2回、または1日3回の投与または摂取としてもよい。投与・摂取期間は、随時、3日以上、1週間以上、4週間以上、または8週間以上、としてもよい。また、本発明の組成物は、いずれの対象に適用してもよい。対象には哺乳動物、特にヒトが含まれる。好ましい態様において対象は、動脈硬化予備軍と判定されたヒトである。動脈硬化予備軍の判定は、例えば、血液生化学的検査による中性脂肪値が150mg/dL以上、LDLコレルテロールが140mg/dL以上、HDLコレルテロールが40mg/dL未満、総コレステロール値が220mg/dL以上、収縮期血圧が130mmHg以上、拡張期血圧が85mmHg以上、又はBMIが25以上、のいずれか1項目を満たすという基準により行うことができる。あるいは、動脈硬化予備軍の判定は、血管機能検査、例えば反応性充血指数(Reactive hyperemia index: RHI)、脈波伝播速度(PWV)、心臓足首血管指数(CAVI)、中心血圧、増大係数(AI)、又は足関節上腕血圧比(ABI)において正常値範囲との比較により行ってもよい。血管機能の評価は、「循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011−2012年度合同研究班報告)血管機能の非侵襲的評価法に関するガイドライン」、循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2186-5973) 2013巻、3-112頁(2014年1月)に記載の方法により評価してもよい。
本発明の組成物は、食品組成物または医薬組成物であってもよい。本発明の組成物は、好ましくは経口摂取または経口投与される。本発明の組成物は、医薬品又は食品(例えば、機能性食品、健康食品、サプリメントなど)として継続的な摂取が行いやすいように、例えば顆粒剤(ドライシロップを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、錠剤(チュアブル剤などを含む)、散剤(粉末剤)、丸剤などの各種の固形製剤、又は内服用液剤(液剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)などの液状製剤などの形態で調製することができるが、特に限定されるものではない。プロバイオティクス微生物は腸溶コーティングされていてもよい。しかしながら、胃内環境に対して耐性を有するプロバイオティクス微生物を用いる場合、プロバイオティクス微生物に対する腸溶コーティングは必ずしも必要ない。
腸溶コーティングは、当業者に公知のものを使用でき、特に限定されない。例えば、腸溶コーティングされた錠剤として、有用な成分を含む素錠の表面に、アンダーコート層と、大腸崩壊性基剤層と、第1の腸溶性基剤層と、第2の腸溶性基剤層とを、この順に被覆してなり、前記第1の腸溶性基剤層がゼインを含み、前記第2の腸溶性基剤層がシェラックを含む、大腸ドラッグデリバリーシステム錠剤を使用することができる。
製剤化のための添加物としては、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、流動化剤、分散剤、湿潤剤、防腐剤、粘稠剤、pH調整剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、溶解補助剤などが挙げられる。また、液剤の形態にする場合は、ペクチン、キサンタンガム、グアガムなどの増粘剤を配合することができる。また、コーティング剤を用いてコーティング錠剤にしたり、ペースト状の膠剤とすることもできる。さらに、他の形態に調製する場合であっても、従来の方法に従えばよい。
本発明の組成物は、必要に応じ、従来公知の着色剤、保存剤、香料、風味剤、コーティング剤などの成分を配合して調製することもできる。
本発明の組成物が食品組成物である場合、以下のような形態であってもよい。例えば、飲料、発酵食品、菓子類、パン類、スープ類等の各種食品又はその添加成分として;又はドッグフード、キャットフードなどの各種ペットフード又はその添加成分として使用することができる。これらの食品の製造方法は、本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、各用途で当業者に使用されている方法に従えばよい。本発明の組成物を適用できる食品は、例えば、対象が日常的に摂取する食品だけでなく、特定保健用食品、栄養機能食品、特別用途食品等の機能性食品にも適用できる。本発明の組成物が適用可能な食品の具体例としては、牛乳、ヨーグルト、発酵乳、乳酸菌飲料、チーズ、プリン、アイスクリーム、氷菓、清涼飲料水(フルーツジュース、緑茶、紅茶、烏龍茶、及びコーヒー等を含む)、サプリメント、及び豆乳等が挙げられる。固形食品に本発明の組成物を加える場合には、例えば顆粒剤、及び粉剤等の形態で加えることが好ましい。また、飲料、ペースト状食品に本発明の組成物を加える場合には、例えばマイクロカプセルの形態で加えることが好ましい。
本発明の組成物は、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するために有効であり、それにより大腸内トリメチルアミン濃度が減少する。トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成すること、または大腸内トリメチルアミン濃度を減少させることは、動脈硬化症、特にアテローム性動脈硬化症の予防や進行の予防、さらには心筋梗塞や脳卒中の予防に有効である。したがって、本発明の組成物は、動脈硬化の予防、動脈硬化の進行の予防、さらには心筋梗塞や脳卒中の予防に用いることもできる。
本発明について全般的に記載したが、さらに理解を得るために参照する特定の実施例をここに提供する。しかし、これらは例示目的とするものであって、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
実施例1:糞便菌叢の変化
実験方法
被験者
募集期間中に集まった被験者候補を対象に、試験開始2週間前に血液生化学的検査を実施し、中性脂肪値(100〜250mg/dL)でBMIが25程度の被験者を中心に、医師が動脈硬化予備軍と判定した30名を被験者として登録した。その際、薬物による脂質異常症の治療を受けている患者、コレステロール値に影響のある薬剤を服用している方、重篤な心疾患、肝疾患、腎疾患などの患者は除外した。登録された被験者はプロトコルに従い、割付責任者が試験前に無作為に試験食群20名、プラセボ群10名に群分けした。しかしながら、直前の血液検査で試験食群の3名の中性脂肪が100mg/dl未満となったため除外した。結果的に、試験食群17名(男性9名、女性8名、平均年齢41.7歳)とプラセボ群10名(男性6名、女性4名、平均年齢41.7歳)で実施した。被験者には担当医師より本研究の意義や目的を十分に説明し、インフォームド・コンセントを得た上で、ヘルシンキ宣言の精神に則り実施した。
また、被験者はアンケートによる食生活から、試験期間中の総摂取カロリーは平均2000kcal/日以上と推測された。
試験食
試験食は、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス LKM512株(寄託番号FERM P−21998)凍結乾燥粉末を1g(生菌数は約6×10cfu)ずつ分包したスティックを1セットとし、1日に2包(朝、晩に一包ずつ)12週間摂取した。プラセボ用粉末は、賦形剤のみのスティックを作製して用いた。
試験スケジュール
摂取期間12週間の無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。試験開始前及び摂取12週後に糞便を回収した。なお、試験期間2週間前から終了時まで、乳酸菌およびビフィズス菌を含むヨーグルト、乳酸菌飲料、およびサプリメント、また腸内菌叢解析結果に著しい影響を及ぼす納豆の摂取は禁止したが、その他の食事は制限しなかった。
腸内菌叢解析
(糞便サンプル)
糞便サンプルは、試験開始前と摂取12週後に回収した。採便シート「ナガセール」(オザックス株式会社製)を用いて、排便後、直ちに糞便を採便管に回収し、冷蔵条件下で輸送し、排便後12時間以内に−80℃で保存し、腸内菌叢解析用に処理した。すなわち、200−300mgの糞便を9倍量のダルベッコリン酸バッファー(pH7.2)(D-PBS, GIBCO社製)に均一に懸濁し、1分間の激しい撹拌後、遠心分離を行い(16000×g、10分間)、上清を除去し沈殿を得た。さらに再びD-PBSを1ml添加し、同様の作業を二度繰り返し、得られた沈殿物を菌叢解析用試料として解析時まで−80℃にて保存した。
(糞便サンプルからのDNA抽出)
DNAの抽出はMatsukiら(Matsuki, T., et al., Appl. Environ. Microbiol, 2004, 70:7220-7228)の方法の一部を改変して行った。改変点は、抽出DNAの回収をエタ沈メイト(Takara)で実施し、冷70%エタノール(1 ml)を用いて2回の遠心洗浄(15000×g、5分間)後、風乾した点である。
(IonPGMによる菌叢解析)
16S rRNA遺伝子の可変領域V1-V2をフュージョンプライマー法で増幅した。フォワードプライマーはIon Aアダプターやキー配列、バーコード配列、アダプター配列(GT)、ならびに16S rRNA特異的な27Fmodプライマー配列を有するものを使用し、リバースプライマーはIon truncated P1アダプター配列、アダプター配列(CC)、ならびに338Rプライマー配列を有するものを使用した(Kim, S. W., et al., DNA Res., 2013, 20:241-253)。PCRの反応液の組成はPlatinum(登録商標) PCR SuperMix High Fidelity (Invitrogen, Carlsbad, CA, USA)を23.5μl、各5μMのプライマー混合液を0.5μl、DNA溶液を1μlを含む合計25μlの系を用いた。サーマルサイクラーの温度条件は、最初のDNA変性を94℃で3分間行い、その後、変性(94℃で30秒)、アニーリング(55℃で45秒)、伸長(68℃で1分間)のサイクルを25サイクル繰り返した。PCR産物はPureLink PCR Purification Kit (Invitorogen)を用いて精製した。サンプルのDNA濃度はQuant dsDNA HS Assay Kit (Invitrogen)とQubit 2.0 Flourometer (Invitrogen)を用いて定量し、各サンプルが等量となるように混合した。DNA混合液は2.0%TAEアガロースゲルにて電気泳動し、目的産物のバンドを切り出し精製した。精製したDNAはBioanalyzer(Agilent)を用いて精製産物のピークと濃度を確認した。エマルジョンPCRとライブラリービーズの回収はIon PGM Template OT2 400 Kit(ThermoFisher Scientific)を用い、シークエンスはIon PGM Sequencing 400 Kit (ThermoFisher Scientific)とIon 318 Chip V2(ThermoFisher Scientific)を用いた。いずれもThermoFisher Scientificのプロトコルに従って行った。シークエンスはIon PGM System(ThermoFisher Scientific)を用いて行った。
(シークエンスデータの解析方法)
Ion PGMのシークエンスデータはfastq形式で取得し、Qiimeソフトウェアー(Caporaso, J. G., et al., Bioinformatics, 2010, 26:266-267)を用いて解析した。出力された配列データより、バーコード、フォワードプライマー、リバースプライマー配列部位のミスマッチが無く、かつ平均のクオリティースコアが20以上の配列を抽出した。抽出した配列は、uclust方法(Edgar, R. C., Bioinformatics, 2010, 26:2460-2461)とfarthest neighbor アルゴリズムを用いて97%の相同性となるようにoperational taxonomic units(OTUs)にクラスター化した。各OTUの内、最も頻度の高い配列を代表配列として抽出した。代表配列はPyNASTアルゴリズム(Caporaso, J. G., et al., Bioinformatics, 2010, 26:266-267)を用いてアライメントした。キメラ配列はChimeraSlayerアルゴリズムを用いて確認し、解析に用いる配列から削除した。配列の系統分類はRDP classifier(Wang, Q., et al., Appl. Environ. Microbiol., 2007, 73: 5261-5267)を用い、confidence cutoff値を80に設定して行った。
統計解析
糞便菌叢の検出菌群の相対存在量の比較はSPSS(IBM)を用いてKolmogorov-Smirnov の正規性検定を行い、正規分布が否定された菌群の独立2群比較についてはマン・ホイットニーのU検定、各群内の摂取前後の結果の比較についてはウィルコクソンの符号順位検定を行った。正規分布している菌群の独立2群比較はF検定後、スチューデントのt検定、あるいはウェルチのt検定にて解析し、各群内の摂取前後の結果の比較は対応のあるt検定(paired t-test)で実施した。
結果/糞便菌叢の変化
動脈硬化症と腸内菌叢に関する研究は少ないが、最近、食事由来フォスファチジルコリン、コリンやカルニチンが腸内常在菌によりトリメチルアミン(TMA)に変換され吸収後、肝臓でトリメチルアミン−N−オキシド(TMAO)に変換され、このTMAOがアテローム性動脈硬化を促進することが注目されている(非特許文献4、5)。このコリンからTMAへの変換は、コリンが炭素−窒素結合(C-N bond)切断によりTMAとアセトアルデヒドが生じる反応に起因し、それに関与しているcholine utilization(cut)遺伝子クラスターがデスルフォビブリオ・デスルフリカンス(Desulfovibrio desulfuricans)ゲノムから発見されている(Craciun, S. and Balskus, E. P., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A, 2012, 109:21307-21312)。この遺伝子と相同性が高い遺伝子を有し、コリンからTMAへ変換する可能性が高いとリストアップされた菌(Craciun, S. and Balskus, E. P., 同上)と本実験で変動した腸内細菌を比較した。その結果、試験12週目に試験食群がプラセボ群と比較し有意に低くかったクロストリジア(Clostridia)綱およびクロストリジアレス(Clostridiales)目(共に試験食群66.6%、プラセボ群77.5%、p<0.01)に属する細菌が24菌種(表1のリストのNo. 3, 4, 5, 7, 8, 9, 10, 11, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31の菌種)、ラクノスピラセアエ(Lachnospiraceae)科(試験食群53.7%、プラセボ群60.9%、p<0.05)に属する細菌が4菌種含まれていた(表1のリストNo. 4, 5, 9, 23の菌種)(図1)。また、試験期間中にプラセボ群でのみ有意に増加したクロストリジアセアエ(Clostridiaceae)科に属するクロストリジウム(Clostridium)属(ハンガテラ(Hungatella)含む)(試験前0.07%、12週目0.47%、p<0.05)の細菌が6菌種(表1のリストNo. 3, 7, 8, 10, 11, 13の菌種)、有意差は認められなかったが試験期間中に試験食群で減少傾向を示したクレブシエラ(Klebsiella)属(試験前0.00056%、12週目0.00107%、p=0.087)の細菌が4菌種(表1のリストNo. 32, 33, 34, 35の菌種)含まれていた。
これらの結果は、平均約2000 kcal/日以上の生活をしている被験者は12週間の試験期間中においてもプラセボ群はTMAを産生し易い菌叢に変化しているのに対し、同様の食事をしていてもプロバイオティクス微生物摂取がコリンからTMAへの変換に関与する腸内細菌の増加を抑えたことを示している。
同様に、カルニチンからTMAが合成される腸内細菌の研究も始まっており、Rieske-type oxygenase/reductase(CntAB)およびその関連遺伝子を有する菌グループの関連が示唆されている(Zhu, Y., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A, 2014, 111:4268-4273)。これらの遺伝子を有していると推測される菌として本実験の被験者からも検出されたガンマプロバクテリア(Gammaproteobacteria)綱に属するクレブシエラ(Klebsiella)属、エスチェリチア(Escherichia)属、シトロバクター(Citrobacter)属等が挙げられており、この内クレブシエラ属に関しては、プラセボ群では有意な変動が無かったが試験食群で減少傾向(p=0.087)が示された。この結果は、プロバイオティクス摂取はカルニチンからのTMA合成に関与する腸内細菌の増加を抑えたことを示している。
したがって、プロバイオティクス微生物の摂取は、アテローム性動脈硬化症と関連がある腸内菌叢の改善に有用である。
実施例2:糞便中トリメチルアミンの測定
実験方法
実施例1で回収した糞便を9倍量の生理的リン酸緩衝液に懸濁し、1分間の激しい撹拌を2回繰り返し(1回目と2回目の撹拌の間は、5分間氷上で静置)、遠心分離(9,100 g×10分間、4℃)した上清を糞便抽出液としてTMA濃度の測定に供した。TMA濃度測定はBainら(Analytical Biochemistry, 2004, 334:403-405)の方法で、一部改変して以下の方法で実施した。200μLの糞便抽出液に300μLの0.01M HClを加えて30秒懸濁し、10mLガラスバイアルに移した。サンプルは氷上に置き、500μLの100mM KOHを加えsilicon/PTFEの蓋ですぐに封をした。バイアルは50℃で5分間加熱した後、Carboxen-polydimethylsiloxane (75μm) SPME fiber (Supelco, Pennsylvania, USA)を挿入し、ヘッドスペース法でガスを吸着させ、ガスクロマトグラフィー-質量分析装置(GC-MS QP2010、島津製作所)で解析した。インジェクションはスプリットレス注入法にて行い、インジェクター温度250℃とした。Rtx-1(30 m × 0.32 mm × 4.0 mm )キャピラリーカラム(Restek Corporation, Pennsylvania, USA)を使用し、カラム温度は80℃で4.5分間保温した後、180℃まで30℃/分の速度で上昇させのち、180℃で5分間保温した。ヘリウムガスをキャピラリーガスとして使用し、流速は4.8mL/分とした。
結果/糞便中トリメチルアミン濃度
試験12週後の糞便中TMA濃度は、LKM512摂取群78.6±8.6μMに対し、プラセボ摂取群は175.2±60.7μMと、LKM512摂取群がプラセボ群と比較し有意に低かった(図2)。
すなわち、プロバイオティクス微生物、特にビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティスLKM512を摂取することで、大腸内のTMA産生に関わると考えられる菌種が減少し、大腸内のTMA濃度が減少することが確認された。
本発明のプロバイオティクス組成物は、トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成させる効果および大腸内トリメチルアミン濃度を減少させる効果を有するものであり、ひいては、動脈硬化症、特にアテローム性動脈硬化症の予防に有用である。

Claims (8)

  1. トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するための、プロバイオティクス微生物を含む組成物。
  2. アテローム性動脈硬化症を予防するための、プロバイオィクス微生物を含む組成物。
  3. プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)に属する微生物、ラクトバチルス属(Lactobacillus)に属する微生物、ストレプトコッカス属(Streptococcus)に属する微生物、ラクトコッカス属(Lactococcus)に属する微生物、エンテロコッカス属(Enterococcus)に属する微生物、ペディオコッカス属(Pediococcus)に属する微生物、バチルス(Bacillus)属に属する微生物、クロストリジウム(Clostridium)属に属する微生物、及びサッカロミセス属(Saccharomyces)に属する微生物、からなる群より選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. プロバイオティクス微生物が以下:ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス(B. animalis subsp.lactis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種アニマリス(B. animalis subsp. animalis)、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラタム(B. pseudocatenulatum)、ビフィドバクテリウム・カテニュラタム(B. catenulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B. bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B. breve)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B. infantis)及びビフィドバクテリウム・アドレスセンティス(B. adolescentis)からなる群より選択される、請求項1又は2に記載の組成物。
  5. プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティスである、請求項1又は2に記載の組成物。
  6. プロバイオティクス微生物が、ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス LKM512株(寄託番号FERM P−21998)である、請求項1又は2に記載の組成物。
  7. 1回用量あたり、プロバイオティクス微生物を1×10〜1×1011cfu含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  8. 食品組成物又は医薬組成物である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の組成物。
JP2017093937A 2016-05-10 2017-05-10 トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物および方法 Active JP6986856B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016094848 2016-05-10
JP2016094848 2016-05-10

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017201983A true JP2017201983A (ja) 2017-11-16
JP6986856B2 JP6986856B2 (ja) 2021-12-22

Family

ID=60322684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017093937A Active JP6986856B2 (ja) 2016-05-10 2017-05-10 トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6986856B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114381406A (zh) * 2022-01-27 2022-04-22 江南大学 可同时降低血浆及盲肠三甲胺的短双歧杆菌ccfm1217及其应用
CN114410531A (zh) * 2022-01-27 2022-04-29 江南大学 降低血浆tmao及缓解、预防动脉粥样硬化的长双歧杆菌ccfm1216及其应用
CN114410532A (zh) * 2022-01-27 2022-04-29 江南大学 一株降低血浆氧化三甲胺和盲肠三甲胺水平的长双歧杆菌及其应用
CN115039884A (zh) * 2021-05-14 2022-09-13 艾兰得生物科技研究泰州有限公司 一种具有抑制奇异变形杆菌生长作用的鼠李糖乳杆菌及其益生菌组合物、发酵液和应用
GB2613406A (en) * 2021-05-14 2023-06-07 Ivc Nutrition Corp Probiotic having effect of inhibiting growth of proteus mirabilis, and fermentation broth and use thereof

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523144A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 バイオガイア・エイビー アテローム性動脈硬化症を軽減するための、選択された乳酸菌の使用
JP2012012321A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Snow Brand Milk Products Co Ltd 血中可溶性細胞間接着因子濃度上昇抑制剤
US20120107291A1 (en) * 2009-06-19 2012-05-03 Danisco A/S Bifidobacteria for treating diabetes and related conditions
JP2015530406A (ja) * 2012-09-20 2015-10-15 プロセラ インコーポレイテッド 肥満および肥満関連疾患の治療のためのプロバイオティクス組成物および方法
US20150320808A1 (en) * 2009-06-19 2015-11-12 Dupont Nutrition Biosciences Aps Bifidobacteria for treating cardiac conditions

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010523144A (ja) * 2007-04-11 2010-07-15 バイオガイア・エイビー アテローム性動脈硬化症を軽減するための、選択された乳酸菌の使用
US20120107291A1 (en) * 2009-06-19 2012-05-03 Danisco A/S Bifidobacteria for treating diabetes and related conditions
US20150320808A1 (en) * 2009-06-19 2015-11-12 Dupont Nutrition Biosciences Aps Bifidobacteria for treating cardiac conditions
JP2012012321A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Snow Brand Milk Products Co Ltd 血中可溶性細胞間接着因子濃度上昇抑制剤
JP2015530406A (ja) * 2012-09-20 2015-10-15 プロセラ インコーポレイテッド 肥満および肥満関連疾患の治療のためのプロバイオティクス組成物および方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"Camelia Sorina Stancu et al.", MOL. NUTR. FOOD RES., vol. 58, JPN6021004680, 2014, pages 559 - 568, ISSN: 0004444112 *

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115039884A (zh) * 2021-05-14 2022-09-13 艾兰得生物科技研究泰州有限公司 一种具有抑制奇异变形杆菌生长作用的鼠李糖乳杆菌及其益生菌组合物、发酵液和应用
WO2022236935A1 (zh) * 2021-05-14 2022-11-17 艾兰得生物科技研究泰州有限公司 一种具有抑制奇异变形杆菌生长作用的益生菌及其发酵液和应用
GB2613406A (en) * 2021-05-14 2023-06-07 Ivc Nutrition Corp Probiotic having effect of inhibiting growth of proteus mirabilis, and fermentation broth and use thereof
CN115039884B (zh) * 2021-05-14 2023-11-03 江苏艾兰得营养品有限公司 一种具有抑制奇异变形杆菌生长作用的鼠李糖乳杆菌及其益生菌组合物、发酵液和应用
CN114381406A (zh) * 2022-01-27 2022-04-22 江南大学 可同时降低血浆及盲肠三甲胺的短双歧杆菌ccfm1217及其应用
CN114410531A (zh) * 2022-01-27 2022-04-29 江南大学 降低血浆tmao及缓解、预防动脉粥样硬化的长双歧杆菌ccfm1216及其应用
CN114410532A (zh) * 2022-01-27 2022-04-29 江南大学 一株降低血浆氧化三甲胺和盲肠三甲胺水平的长双歧杆菌及其应用
CN114410531B (zh) * 2022-01-27 2023-10-27 江南大学 降低血浆tmao及缓解、预防动脉粥样硬化的长双歧杆菌ccfm1216及其应用
CN114410532B (zh) * 2022-01-27 2023-10-27 江南大学 一株降低血浆氧化三甲胺和盲肠三甲胺水平的长双歧杆菌及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP6986856B2 (ja) 2021-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6986856B2 (ja) トリメチルアミンを産生し難い腸内菌叢を形成するためのプロバイオティクス組成物および方法
JP7246439B2 (ja) 動脈硬化症を予防するためのプロバイオティクス組成物および方法
TWI594758B (zh) 包含雙歧桿菌的組合物、其製備方法及其用途
TWI572354B (zh) 抑制發炎之組成物
EP4272815A2 (en) New medical use of probiotics
US11607435B2 (en) Probiotics Bifidobacteria strains
JP2014527068A (ja) インスリン抵抗性を予防および/または処置する方法
EP3047032A1 (en) Method for evaluating the effects of a composition comprising microorganisms on intestinal microbiota
US20210379127A1 (en) Bacterial strains of the lactobacillus paracasei species for use, oral or topical, in the treatment of disorders of the female urogenital tract
US10022407B2 (en) Use of a lactobacillus rhamnosus strain for reducing weight gain and/or insulin resistance
Holzapfel Introduction to prebiotics and probiotics
JPWO2018174125A1 (ja) 脂質代謝改善用組成物
AU2021254477A1 (en) Composition for improving gut microbiota
TWI667344B (zh) Lactobacillus reuteri strain GMNL-263 and composition thereof capable of improving hypertension
KR102590051B1 (ko) 건강한 한국인의 장내 핵심 유산균을 이용한 장내 마이크로바이옴 환경 및 장 건강 개선용 프로바이오틱스 조성물
WO2022244447A1 (ja) 破骨前駆細胞の破骨細胞への分化抑制用組成物及び骨代謝改善用組成物
JP7316802B2 (ja) 糖吸収促進用組成物
DK2580343T3 (en) APPLICATION OF ABO BLOOD TYPE IN A PROCEDURE FOR SPECIAL PREPARATION OF A BACTERIA COMPOSITION
JP2024075769A (ja) 破骨前駆細胞の破骨細胞への分化抑制用組成物及び骨代謝改善用組成物
Lipinski Probiotics-are they all created equal?
AU2014316687A1 (en) Method for evaluating the effects of a composition comprising microorganisms on intestinal microbiota

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170510

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210212

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210408

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6986856

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150