JP2017200702A - 摩擦撹拌接合用工具および摩擦撹拌接合方法 - Google Patents

摩擦撹拌接合用工具および摩擦撹拌接合方法 Download PDF

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利郎 境
福田 敏彦
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【課題】動作不良の発生が抑制された摩擦撹拌接合用工具および摩擦攪拌接合方法を提供する。【解決手段】摩擦攪拌接合用工具は、ショルダ11と、プローブ12と、筒状であり内径がショルダ11の外径よりも大きく、内側にショルダ11が挿入されたクランプ13と、を備える。クランプ13は、被接合部材の接合時において、被接合部材側の端面が被接合部材に当接した状態で被接合部材を押圧する。そして、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数は、ショルダ11を形成する材料の熱膨張係数以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、摩擦撹拌接合用工具および摩擦撹拌接合方法に関する。
自動車や鉄道車両、船舶、航空機等の輸送機器の製造では、アルミニウム合金から形成された被接合部材同士を接合する工程が行われる。この被接合部材同士を接合する工程では、抵抗スポット溶接法がよく採用されている。この接合方法では、被接合部材に電極棒で比較的高い圧力を加えつつ電極棒に大電流を流すことにより被接合部材同士の接触部分に抵抗熱を発生させる。そして、この抵抗熱により被接合部材同士の接触部分を溶解凝固させることにより被接合部材同士を接合する。ところが、この抵抗スポット溶接法の場合、電極棒が消耗品であるため、その分製造コストがかかってしまう。また、接合作業中に塵等が発生し易いため作業環境の悪化も懸念される。更に、入熱が比較的大きくなるため、接合時に生じる熱歪みが大きくなり易く、これに起因して製品の品質が低下する虞もある。
これに対して、抵抗スポット溶接法に比べて入熱が少なく、被接合部材に生じる熱歪みも小さくできる接合方法として、摩擦撹拌接合法が提案されている(例えば特許文献1乃至4参照)。ところが、特許文献1乃至4に記載された摩擦攪拌接合法では、被接合部材の接合部分の表面に凹みが形成されてしまい、被接合部材に塗装を施す際に凹みに塗料溜まりが生じたり外観が損なわれたりする虞があった。そこで、ショルダの外側に、プローブの被接合部材への没入により被接合部材の外へ排出される被接合部材の構成材料を保持するクランプを備える工具を用いた摩擦攪拌接合方法が提案されている(例えば特許文献5参照)。この摩擦攪拌接合方法では、接合中においてプローブの被接合部材により排出される材料を、ショルダを材料表面より上に引き上げ、クランプとショルダの空間に、被接合部材の外へ排出される構成材料を保持しておき、プローブを被接合部材から引き抜くときにクランプで保持された構成材料をプローブが引き抜かれた部分に埋め戻すことにより接合部分の表面に凹みが形成されることを抑制している。
ところが、特許文献5に記載の摩擦攪拌接合用工具では、被接合部材の接合中に、被接合部材の構成材料がショルダとクランプとの間に隙間に流入し、ショルダやクランプに凝着して摩擦攪拌接合用工具の損耗や動作不良が生じてしまう虞があった。そこで、ショルダとクランプの間の隙間の距離を、この隙間への材料の流入を効果的に抑制できる所定の範囲に設定した摩擦攪拌接合用工具が提案されている(例えば特許文献6参照)。
特開2001−314983号公報 特開2002−336977号公報 特開2010−046676号公報 特開2007−090436号公報 特開2001−259863号公報 特開2006−297434号公報
しかしながら、ショルダとクランプとの間の隙間を極端に狭くすると、ショルダを被接合部材に押し付ける際、ショルダがクランプに引っ掛かってショルダの移動が妨げられ、ショルダを被接合部材に適切に押し付けられないといった動作不良が発生する虞がある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、動作不良の発生が抑制された摩擦撹拌接合用工具および摩擦攪拌接合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る摩擦撹拌接合用工具は、
略円筒状であり、被接合部材の接合時において、筒軸方向における一端側のショルダ面が前記被接合部材に当接した状態で前記筒軸周りに回転するショルダと、
円柱状であり中心軸が前記ショルダの筒軸に一致するように前記ショルダの内側に挿入され、前記中心軸周りに回転可能であるとともに前記ショルダに対して前記筒軸方向の他端側へ移動可能なプローブと、
筒状であり内径が前記ショルダの外径よりも大きく、内側に前記ショルダが挿入され、前記被接合部材の接合時において、前記被接合部材側の端面が前記被接合部材に当接した状態で前記被接合部材を押圧するクランプと、を備え、
前記クランプを形成する第1材料の熱膨張係数は、前記ショルダを形成する第2材料の熱膨張係数以下である。
また、本発明に係る摩擦撹拌接合用工具は、
前記第1材料の熱膨張係数に対する前記第2材料の熱膨張係数の比率が、0.5以上1.0以下に設定されていてもよい。
また、本発明に係る摩擦撹拌接合用工具は、
前記ショルダが、前記ショルダの側面および前記ショルダ面の少なくとも一方に設けられた、少なくとも1つの第1溝を有する、ものであってもよい。
また、本発明に係る摩擦撹拌接合用工具は、
前記プローブが、前記一端側の端面に設けられた、少なくとも1つの第2溝を有する、ものであってもよい。
また、本発明に係る摩擦撹拌接合用工具は、
前記第1溝が、前記筒軸に直交する断面において、前記第1溝の深さをd、前記第1溝の幅をw、前記ショルダの包絡面の直径をDs、前記プローブの直径Dp、前記第1溝の数をNとすると、
0.1×(Ds−Dp)≦N×w×d≦1.5×(Ds−Dp) ・・・式(1)
0.02×Ds≦d≦0.2×Ds ・・・式(2)
0.02×Ds≦w≦0.2×Ds ・・・式(3)
の関係式を満たすように形成されている、ものであってもよい。
他の観点から見た本発明に係る摩擦攪拌接合方法は、
重ね合わされた複数の板状の被接合部材における重なり部の一部において複数の前記被接合部材同士を接合する摩擦撹拌接合方法であって、
前記被接合部材における前記重なり部の一部を囲繞する部位に、筒状のクランプの筒軸方向における一端側の端面を押し付ける工程と、
前記クランプの内側に挿入された略円筒状のショルダおよび前記ショルダの内側に挿入された円柱状のプローブをそれぞれ回転させながら、前記被接合部材に押し付けることにより、前記一部を摩擦熱により加熱して軟化部を形成するとともに前記軟化部を攪拌する工程と、
前記プローブを前記クランプの筒軸方向における他端側へ移動させることにより、前記ショルダが前記軟化部へ没入されることにより前記軟化部から排出される前記被接合部材を形成する構成材料を前記ショルダの内側へ流入させる工程と、
前記ショルダを前記クランプの前記他端側へ移動させるとともに前記プローブを前記クランプの前記一端側へ移動させることにより、前記ショルダの内側に流入した構成材料を前記軟化部へ埋め戻す工程と、を含む。
本発明によれば、クランプを形成する第1材料の熱膨張係数が、ショルダを形成する第2材料の熱膨張係数以下である。これにより、被接合部材の接合時においてショルダのショルダ面の温度が第1温度から第1温度よりも高い第2温度に上昇すると、ショルダがクランプよりも大きく膨張し、ショルダとクランプとの間の隙間が狭くなる。そして、被接合部材の接合時に被接合部材からショルダとクランプとの隙間への流入する構成材料が低減され、ショルダまたはクランプに凝着した構成材料に起因した摩擦攪拌接合用工具の動作不良の発生を抑制できる。一方、クランプの膨張が低減されているので、クランプの端面で囲繞される領域の大きさの変動が少なく、良好な接合部を形成することができる。
本発明の実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の断面図である。 実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の下面図である。 実施の形態1に係る摩擦攪拌接合方法を示し、(A)はショルダおよびプローブを回転させながら、被接合部材に押し付けることにより、軟化部を形成する工程における断面図であり、(B)はショルダを軟化部へ没入させる工程における断面図であり、(C)はショルダを上方へ引き上げる工程における断面図である。 実施の形態1に係る摩擦攪拌接合方法を示し、(A)は軟化部を埋め戻す工程における断面図であり、(B)はショルダ、プローブおよびクランプを引き上げる工程における断面図である。 本発明の実施の形態2に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の一部を示し、(A)は斜視図であり、(B)は下面図である。 本発明の実施の形態2の変形例に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の一部を示し、(A)は斜視図であり、(B)は下面図である。 本発明の実施の形態3に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の一部を示し、(A)は斜視図であり、(B)は下面図である。 本発明の実施の形態4に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の一部を示し、(A)は斜視図であり、(B)は断面図である。 本発明の実施の形態5に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の一部を示し、(A)は斜視図であり、(B)は下面図である。 本発明の実施の形態6に係る摩擦攪拌点接合用回転工具の一部を示し、(A)は斜視図であり、(B)は下面図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具について添付図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る摩擦撹拌接合用工具は、重ね合わされた複数の板状の被接合部材における重なり部の一部において複数の被接合部材同士を接合する摩擦撹拌接合方法に用いられるものである。この摩擦攪接合用工具は、アルミニウムやアルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金、鋼から形成された被接合部材同士の点接合に適用できる。ここにおいて、点接合される2つの被接合部材を形成する材料は、同一の組成の金属であってもよいし、互いに異なる組成の金属であってもよい。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具は、ショルダ11と、プローブ12と、クランプ(押圧部材)13と、コイルバネ(付勢部材)14と、保持部材15と、を備える。ショルダ11は、円筒状である。ショルダ11は、被接合部材の接合時において、筒軸J1方向における一端側(図1の下側)のショルダ面11fが被接合部材に当接した状態で、図1の矢印AR1に示すように筒軸J1周りに回転する。ショルダ11は、クランプ13に対して筒軸J1方向に移動可能である。
プローブ12は、円柱状である。なお、プローブ12は、その先端部の側面に螺子溝(図示せず)が形成されていてもよい。プローブ12は、その中心軸J2がショルダ11の筒軸J1に一致するようにショルダ11の内側11aに挿入されている。プローブ12は、図1の矢印AR2に示すように、中心軸J2周りに回転可能である。また、プローブ12は、ショルダ11に対して筒軸J1方向の他端側(図1の上側)へ移動可能である。即ち、ショルダ11とプローブ12とは、個別に軸J1、J2方向に移動可能である。ショルダ11の内面とプローブ12の外面との間の隙間の距離W1は、例えば0.05mm程度に設定される。
ショルダ11およびプローブ12は、被接合部材の軟化点よりも高い温度範囲において、被接合部材を形成する材料の硬度よりも高い硬度を有する材料(第2材料)から形成されている。例えば被接合部材がアルミニウム合金から形成されている場合、ショルダ11およびプローブ12は、ダイス鋼や超硬合金等から形成されればよい。超硬合金としては、例えば炭化タングステン(WC)とコバルト(Co)等のバインダとを混合して焼結することにより作製されるものを採用することができる。なお、ショルダ11およびプローブ12は、それらの表面にDLC(Diamond Like Carbon)やTiN2等の窒化物等からなる保護膜が形成されていることが好ましい。この場合、ショルダ11またはプローブ12の表面への被接合部材を形成する材料の凝着を抑制することができるので、ショルダ11またはプローブ12の摩耗が抑制される。
クランプ13は、筒状であり、円筒状の第1筒状部13aと、第1筒状部13aの筒軸方向における一端部に連続する円筒状の第2筒状部13bと、第1筒状部13aと第2筒状部13bとの境界部分から径方向の外方へ延出する外鍔部13cと、を有する。また、クランプ13の内側は、先端部の第1領域13dと、第1領域13dの内径に比べて内径が大きい第2領域13eと、から構成されている。第1領域13dのクランプ13の筒軸方向の長さL1は、例えば1mm超5mm未満の任意の長さに設定される。第1筒状部13aと第2筒状部13bと外鍔部13cとは一体に形成されている。クランプ13の第1領域13dの内径は、ショルダ11の外径よりも大きく、内側にショルダ11が挿入されている。クランプ13は、被接合部材の接合時において、被接合部材側の端面13fが被接合部材に当接した状態で被接合部材を押圧する。クランプ13の筒軸J3は、ショルダ11の筒軸J1およびプローブ12の中心軸J2と一致している。被接合部材の接合時において、クランプ13は筒軸J3周りに回転しない。ショルダ11およびプローブ12は、クランプ13に対して筒軸J3方向へ移動可能である。
クランプ13は、被接合部材の軟化点よりも高い温度範囲において、被接合部材を形成する材料の硬度よりも高い硬度の材料(第1材料)から形成されている。例えば被接合部材がアルミニウム合金から形成されている場合、クランプ13は、ダイス鋼や超硬合金から形成されればよい。
また、被接合部材の軟化点よりも低い第1温度と被接合部材の軟化点よりも高い第2温度とを含む温度範囲において、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数の大きさは、ショルダ11を形成する材料の熱膨張係数の大きさ以下である。ここで、第1温度は、例えば室温(25℃程度)に相当する。また、第2温度は、例えば被接合部材の接合時にショルダ11およびプローブ12と被接合部材とが接触する部分の最高到達温度に相当する。これにより、ショルダ11のショルダ面11fの温度が第1温度の場合、ショルダ11とクランプ13の第1領域13dの内面との間の隙間の距離W2が予め設定された第1距離になる。一方、ショルダ11のショルダ面11fの温度が第2温度の場合、ショルダ11とクランプ13の第1領域13dの内面との間の隙間の距離W2が第1距離よりも狭い第2距離になる。なお、クランプ13も、ショルダ11やプローブ12と同様に、表面にDLCやTiN等の窒化物等からなる保護膜が形成されていることが好ましい。この場合、クランプ13の第1領域13dの内面への被接合部材を形成する材料の凝着を抑制することができるので、クランプ13の摩耗が抑制される。
ショルダ11とクランプ13の第1領域13dの内面との間の隙間の距離W2は、ショルダ11の温度とクランプ13との温度とが共に第1温度の場合、0.01mm超0.05mm以下の範囲内の第1距離となるように設定されている。そして、第1温度と第2温度とを含む温度範囲において、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数αcのショルダ11を形成する材料の熱膨張係数αsに対する比率αc/αsは、0.5以上1.0以下の範囲に設定されている。これにより、被接合部材P1、P2の接合時においてショルダ面11fの温度が第2温度になった場合、ショルダ11とクランプ13の第1領域13dの内面との間の隙間の距離W2は、0.01mm超0.03mm以下の範囲内の第2距離にすることができる。
例えば、ショルダ11およびプローブ12を形成する材料として、20℃から600℃の範囲における熱膨張係数が12.5×10−6(/K)のダイス鋼を採用したとする。この場合、クランプ13を形成する材料として、20℃から600℃の範囲における熱膨張係数が4.8×10−6(/K)の超硬合金を採用すればよい。なお、ショルダ11およびプローブ12の材料と、クランプ13の材料とが、いずれも超硬合金であってもよい。この場合、ショルダ11およびプローブ12を形成する超硬合金と、クランプ13を形成する超硬合金と、のそれぞれに含まれるWCの粒径およびバインダの成分を適宜調整することにより、上記比率αc/αsを、0.5以上1.0以下の範囲に設定すればよい。
保持部材15は、円筒状の第3筒状部15aと、第3筒状部15aの筒軸方向における一端部に連続する円筒状の第4筒状部15bと、第3筒状部15aの筒軸方向における他端部から径方向の内方へ延出する内鍔部15cと、を有する。第3筒状部15aと第4筒状部15bと内鍔部15cとは一体に形成されている。保持部材15は、クランプ13に外嵌されており、第3筒状部15aの内面と第2筒状部13bの外面との間には、コイルバネ14が配置される空隙が形成されている。また、第3筒状部15aの内径は第4筒状部15bの内径に比べて大きくなっており、第3筒状部15aと第4筒状部15bとの境界部分には段差部15dが形成されている。保持部材15は、クランプ13に対してクランプ13の筒軸J3方向へ移動可能となっている。
コイルバネ14は、クランプ13の第2筒状部13bに外嵌され、一端がクランプ13の外鍔部13cに当接し、他端が保持部材15の段差部15dに当接している。クランプ13の端面13fが被接合部材に接触した状態で、保持部材15を被接合部材に近づく方向へ移動させると(図1の矢印AR3参照)、段差部15dが外鍔部13cに近づく方向へ移動し、コイルバネ14が圧縮される。すると、クランプ13は、コイルバネ14の復元力により、軸J1に沿った方向で被接合部材を押圧する方向へ付勢される(図1の矢印AR4参照)。これにより、クランプ13が被接合部材に押し付けられる。
次に、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合方法について、図3および図4を参照しながら説明する。図3および図4では、2枚の板状の被接合部材P1、P2同士を接合する場合を示している。
まず、図3(A)に示すように、2枚の被接合部材P1、P2を互いに重ね合わせてから、2枚のうちの一方(被接合部材P1)における接合予定部位(重なり部の一部)を囲繞する部位にクランプ13の筒軸J3方向の一端側の端面13fを押し付ける。この状態で、ショルダ11およびプローブ12をそれぞれ回転させながら(矢印AR1、AR2参照)、被接合部材P1に押し付ける(矢印AR11、AR12参照)。これにより、接合予定部位を、回転するショルダ11およびプローブ12と被接合部材P1との間で生じる摩擦熱により、その軟化点よりも高い温度にまで加熱して軟化部A1を形成する。この軟化部A1の最高到達温度は、被接合部材P1、P2を構成する材料(以下、「構成材料」と称する。)の融点よりも低い。このとき、軟化部A1は、軟化した構成材料が固相状態で塑性流動する形でショルダ11により攪拌される。
次に、図3(B)に示すように、クランプ13を被接合部材P1に押し付けた状態で、ショルダ11を、回転させながら被接合部材P2側まで押し込む(矢印AR21参照)。同時に、プローブ12をクランプ13の筒軸J3方向の他端側(図3(B)の上側へ移動させる(矢印AR22参照)。このようにして、ショルダ11を軟化部A1へ没入することにより軟化部A1から排出される構成材料をショルダ11の内側11aへ流入させる。また、軟化部A1に没入されたショルダ11により、軟化した構成材料が攪拌される。
続いて、図3(C)に示すように、ショルダ11をクランプ13の上記他端側(図3(C)の上側)へ移動させる(矢印AR31参照)。同時に、プローブ12をクランプ13の上記一端側(図3(C)の下側)へ移動させる(矢印AR32参照)。このようにして、図4(A)に示すように、ショルダ11の内側11aに流入した構成材料を軟化部A1へ埋め戻す。
その後、図4(B)に示すように、ショルダ11、プローブ12およびクランプ13を、被接合部材P1、P2から遠ざかる方向へ一斉に引き上げると(矢印AR51、AR52、AR53参照)、軟化部A1の軟化した構成材料が硬化して接合部A2が形成される。以上の一連の工程を実施することにより、比較的平坦な表面を有する接合部A2が形成される。
本実施の形態の摩擦攪拌接合方法では、前述のように、被接合部材P1、P2の軟化部A1の最高到達温度が、構成材料の融点よりも低い。これにより、例えば抵抗溶接法により被接合部材P1、P2を接合する場合に比べて、被接合部材P1、P2の接合予定部位への入熱を小さくすることができる。従って、被接合部材P1、P2の接合時において、被接合部材P1、P2の接合予定部位以外の部位に発生する熱歪みに起因した割れの発生や溶融した構成材料の飛散に伴う塵の発生等を抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数が、ショルダ11を形成する材料の熱膨張係数以下である。これにより、被接合部材P1、P2の接合時においてショルダ11のショルダ面11fの温度が第1温度から第2温度に上昇すると、ショルダ11がクランプ13よりも大きく膨張し、ショルダ11とクランプ13との間の隙間の大きさが狭くなる。そして、軟化部A1からショルダ11とクランプ13との隙間への流入する構成材料が低減され、ショルダ11またはクランプ13に凝着した構成材料に起因した摩擦攪拌接合用工具の動作不良の発生を抑制できる。一方、クランプ13の膨張が低減されているので、クランプ13の端面13fで囲繞される領域の大きさの変動が少なく、良好な接合部A2を形成することができる。
ところで、ショルダ11とプローブ12とは、軸J1周りに略同じ回転速度で同じ回転方向へ回転している。また、図3(B)および図3(C)に示すように、プローブ12の移動方向とショルダ11の移動方向とが異なる場合のプローブ12のショルダ11に対する移動速度は、ショルダ11、プローブ12の回転速度に比べて十分に小さい。また、被接合部材P1、P2の接合時にショルダ11とプローブ12との間に流入する構成材料は、軟化部A1のうち回転するショルダ11およびプローブ12が接触する比較的高温の部分から流入する構成材料であり比較的軟らかい。従って、軟化部A1からショルダ11とプローブ12との間に構成材料が流入しても、その流入した構成材料とショルダ11またはプローブ12との間で生じる摩擦は小さい。それ故、構成材料とショルダ11またはプローブ12との間で生じる摩擦に起因したショルダ11またはプローブ12の摩耗も少ない。
これに対して、ショルダ11は軸J1周りに回転しているが、クランプ13は回転していない。また、被接合部材P1、P2の接合時にショルダ11とクランプ13との間に流入する構成材料は、軟化部A1の周縁部近傍の比較的低温の部分から流入する構成材料であり比較的硬い。従って、軟化部A1の周縁部近傍からショルダ11とクランプ13との間にこの構成材料が流入してショルダ11の外面またはクランプ13の内面に凝着すると、構成材料とショルダ11またはクランプ13との間で生じる摩擦によりショルダ11、クランプ13が摩耗してしまう。また、ショルダ11またはクランプ13が摩耗してショルダ11とクランプ13との間の隙間が大きくなると、この隙間に流入する構成材料が増加する。そうすると、構成材料とショルダ11またはクランプ13との間で生じる摩擦がますます大きくなり、ショルダ11またはクランプ13の摩耗も大きくなる。この場合、接合の試行回数を重ねるにつれて、ショルダ11またはクランプ13の摩耗により、ショルダ11とクランプ13との間の隙間が広がっていき、構成材料とショルダ11またはクランプ13との間での大きな摩擦抵抗に起因して摩擦攪拌接合用工具が動作不良を起こしてしまう。この動作不良は、被接合部材に接合部が形成されなかったり、形成された接合部の品質が低下したりする原因となる。
特に、近年、自動車の燃費改善の観点から、自動車に比較的軽量なアルミニウム合金が使用される場合が増加してきている。そして、アルミニウム合金の中でも、成形性等に優れた5000系のアルミニウム合金が使用されつつある。この5000系のアルミニウム合金は、6000系のアルミニウム合金に比べて硬度が高く塑性流動性が悪い。そして、この5000系のアルミニウム合金から形成された被接合部材を接合する際、構成材料は、ショルダ11とプローブ12との間の領域へ流入しにくく、その分、ショルダ11とクランプ13との間の隙間に流入し易くなる。それ故、被接合部材が5000系のアルミニウム合金から形成されている場合、接合の試行回数が多くなると、前述のような摩擦攪拌接合用工具の動作不良がますます発生し易い。
一方、ショルダ11とクランプ13との間の隙間を極端に狭くすると、ショルダ11を被接合部材P1、P2に押し付ける際、ショルダがクランプに引っ掛かってショルダ11の移動が妨げられる虞がある。
これに対して、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、ショルダ11のショルダ面11fの温度が被接合部材P1、P2の軟化点よりも低い第1温度の場合、ショルダ11とクランプ13との間の隙間が第1距離に維持される。一方、ショルダ面11fの温度が被接合部材P1、P2の軟化点よりも高い第2温度の場合、ショルダ11とクランプ13との間の隙間が第2距離に維持される。これにより、ショルダ面11fを第1温度に維持した状態で、ショルダ11を被接合部材P1、P2に近づく方向へ移動させる場合、ショルダ11とクランプ13との間の隙間が第1距離に維持されているので、ショルダ11がクランプ13に対して比較的滑らかに移動する。従って、ショルダ11を被接合部材P1、P2に押し付ける際、ショルダ11がクランプ13に引っ掛かってショルダ11の移動が妨げられることがないので、ショルダ11が被接合部材P1、P2に押し付けられないといった動作不良の発生が抑制される。
また、回転するショルダ11のショルダ面11fを被接合部材P1、P2に押し付けたときに発生する摩擦熱により、ショルダ面11fの温度が第2温度に上昇すると、ショルダ11とクランプ13との間の隙間が第2距離に維持される。これにより、被接合部材P1、P2に形成される第2温度以上の軟化部A1にショルダ11を没入させる際に、軟化部A1からショルダ11とクランプ13との間の隙間へ流入する軟化した構成材料が低減される。従って、ショルダ11とクランプ13との間の隙間へ流入した構成材料がショルダ11またはクランプ13に凝着することに起因した摩擦攪拌接合用工具が動作不良の発生を抑制することができ、ひいては被接合部材P1、P2に品質の良好な接合部A2を安定して形成することができる。
また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、熱膨張係数の比率αc/αsが0.5超1.0未満の範囲に設定されている。また、ショルダ11とクランプ13の第1領域13dの内面との間の隙間の距離W2は、ショルダ11の温度とクランプ13との温度とが共に第1温度(25℃程度)の場合、0.01mm超0.05mm以下の範囲となるように設定されている。これにより、被接合部材P1、P2の接合時においてショルダ面11fの温度が第2温度になった場合、ショルダ11とクランプ13の第1領域13dの内面と間の隙間の距離W2が0.01mm超0.03mm以下の範囲にすることができる。従って、被接合部材P1、P2の接合時において、構成材料のショルダ11とクランプ13との間の隙間への流入が抑制される。
更に、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具によれば、ショルダ11が円筒状であるため、ショルダ11とクランプ13との間の隙間の調整が比較的容易であるという利点がある。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、図5(A)および(B)に示すように、ショルダ211が、ショルダ211の側面に設けられた複数(図5(A)および(B)では3つ)の溝(第1溝)211bを有する。なお、図5(A)および(B)において、実施の形態1と同様の構成については図1および図2と同一の符号を付している。なお、ショルダの側面に設けられた溝の数は、特に限定されるものではなく、例えば図6(A)および(B)に示す摩擦攪拌接合用工具のように、ショルダ311が、12個の溝311bを有するものであってもよい。
また、溝211bは、図5(A)に示すように、被接合部材P1、P2の接合時におけるショルダ211の回転方向AR1に対して90度以下の迎角θ2となるように傾斜している。溝311bも、図6(A)に示すように、被接合部材P1、P2の接合時におけるショルダ311の回転方向AR1に対して90度以下の迎角θ2となるように傾斜している。更に、被接合部材の軟化点よりも低い第1温度と被接合部材の軟化点よりも高い第2温度とを含む温度範囲において、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数の大きさは、ショルダ211、311を形成する材料の熱膨張係数の大きさ以下である。更に、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合方法は、実施の形態1で説明した摩擦攪拌接合方法と同様である。
ここで、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具について、ショルダ211の溝211bの数、幅および深さと、軟化部A1の攪拌効率およびショルダ211へ凝着する構成材料の量と、の関係について実験した結果について説明する。この実験では、ショルダ211の断面において、複数の溝211bと包絡面S211(図5(B)の破線参照)とで囲まれる複数(図5(B)では3つ)の領域A211の面積の総和の、ショルダ211の断面積に対する断面比率が異なる複数のショルダ211を準備した。ここで、「ショルダ211の断面」とは、ショルダ211の筒軸J1方向に直交する断面であり、被接合部材P1、P2の接合時において被接合部材P1、P2の軟化部A1に没入される部分の断面に相当する。また、「包絡面S211」とは、ショルダ211の外側面の包絡面に相当する。そして、断面比率が異なる複数のショルダ211について、軟化部A1の攪拌効率およびショルダ11へ凝着する構成材料の量を確認した。
この実験から、上記断面比率が10分の1以下の場合、軟化部A1の撹拌効率が大きく低下するという知見が得られた。一方、上記断面比率が1.5倍以上の場合、ショルダ11へ凝着する構成材料が大きく増加するという知見が得られた。また、ショルダ211の断面において、溝211bの深さdまたは溝211bの幅wがショルダ211の包絡面S211の直径の50分の1未満の場合、軟化部A1の撹拌効率が大きく低下するという知見が得られた。更に、ショルダ211の断面において、溝211bの深さdまたは溝211bの幅wがショルダ211の包絡面S211の直径の5分の1超の場合、ショルダ11に凝着する構成材料が大きく増加するという知見が得られた。
以上の知見から、溝211bの深さd、溝211bの幅wおよび溝211bの数Nは、ショルダ11(ショルダ11の包絡面S211)の直径をDs、プローブ12の直径をDpとすると、下記式(1)〜(3)の関係式を満たすように設定されることが好ましい。
0.1×(Ds−Dp)≦Nwd≦1.5×(Ds−Dp) ・・・式(1)
0.02×Ds≦d≦0.2×Ds ・・・式(2)
0.02×Ds≦w≦0.2×Ds ・・・式(3)
また、図5(A)または図5(B)に示す溝211b、311bの端部211c、311cとショルダ面211f、311fとの間の距離L2、L3が1mm以下である場合、軟化部A1の撹拌効率が向上しないという知見が得られた。一方、クランプ13の第1領域13dの長さL1(図1参照)が1mm超5mm未満に設定されている場合、距離L2、L3が2mm以上の場合、ショルダ11に凝着する構成材料の量が大きく増加するという知見が得られた。これらの知見から、距離L2、L3は、1mm超2mm未満の範囲内に設定されることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、ショルダ211、311の側面に溝211b、311bが設けられている。そして、接合時において、ショルダ211、311の溝211b、311bが設けられた部位が軟化部A1に没入した状態でショルダ211、311が回転することにより軟化部A1が攪拌される。これにより、軟化部A1の撹拌効率が向上して軟化部A1が十分に攪拌されるので、接合部A2に含まれる欠陥数が低減し接合部A2の品質が向上する。また、軟化部A1の攪拌効率が向上することにより、比較的短い攪拌時間で軟化部A1を十分に攪拌することができるので、軟化部A1の撹拌時間を短縮でき、ひいては被接合部材P1、P2同士の接合に要する時間全体を短縮することができる。
また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、溝211b、311bが、ショルダ211、311の断面において、前述の式(1)乃至(3)の関係を満たすように形成されている。これにより、軟化部A1の撹拌効率を向上させつつ、ショルダ11に凝着する構成材料を低減させることができる。
更に、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、図5(A)および図6(A)に示すように、溝211b、311bが被接合部材P1、P2の接合時におけるショルダ211、311の回転方向AR2に対して迎角θ2となるように傾斜している。これにより、ショルダ211、311が軟化部A1に没入した状態で回転すると、軟化部A1から溝211b、311bに流入して溝211b、311bに沿って移動してから再び軟化部A1へ流出する構成材料の流れが生じる。従って、軟化部A1の撹拌効率を高めることができる。また、溝211b、311bに流入した構成材料は、溝211b、311bに沿って軟化部A1へ流出し易くなる。従って、ショルダ211、311における溝211b、311bが形成されていない側面とクランプ13との間の隙間への構成材料の流入を低減することができる。
ところで、ショルダ211、311のような側面に溝211b、311bが形成されたショルダを備える摩擦撹拌接合用工具の場合、ショルダとクランプとの間の隙間が構成材料の流入が抑制できる程度に狭くなるようにショルダを加工することが困難であった。これに対して、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、クランプ13の材料の熱膨張係数がショルダ211、311の材料の熱膨張係数以下としている。これにより、ショルダ211、311の加工等を行う際の温度である第1温度では、ショルダ211、311とクランプ13との間の隙間の距離を第1距離まで許容できるようにしている。これにより、ショルダ211、311の作製が比較的容易であるとともに、被接合部材P1、P2の接合時において、ショルダ211、311とクランプ13との間の隙間への構成材料の流入を抑制できる摩擦攪拌接合用工具を提供できる。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、図7(A)および(B)に示すように、ショルダ411が、そのショルダ面411fに設けられた複数(図7(A)および(B)では4つ)の溝(第1溝)411bを有する。なお、図7(A)および(B)において、実施の形態1と同様の構成については図1および図2と同一の符号を付している。4つの溝411bは、ショルダ411の筒軸J1から筒軸J1に直交する方向において外方に向かうように放射状に延伸している。なお、溝411bは、ショルダ411の径方向に対して傾斜した方向へ延伸していてもよい。被接合部材の軟化点よりも低い第1温度と被接合部材の軟化点よりも高い第2温度とを含む温度範囲において、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数の大きさは、ショルダ411を形成する材料の熱膨張係数の大きさ以下である。また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合方法は、実施の形態1で説明した摩擦攪拌接合方法と同様である。
ショルダ411のショルダ面411fが軟化部A1に没入した状態でショルダ411が回転すると、ショルダ411の溝411bに流入した構成材料は、溝411bに沿って、ショルダ411の筒軸J1に向かう方向へ流れる。
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具によれば、ショルダ411のショルダ面411fに複数の溝411bが設けられている。そして、被接合部材P1、P2の接合時において、ショルダ411のショルダ面411fが軟化部A1に没入した状態でショルダ411が回転することにより軟化部A1が攪拌される。これにより、軟化部A1の撹拌効率が向上して軟化部A1が十分に攪拌されるので、接合部A2に含まれる欠陥数が低減し接合部A2の品質が向上する。また、軟化部A1の攪拌効率が向上することにより、比較的短い攪拌時間で軟化部A1を十分に攪拌することができるので、軟化部A1の撹拌時間を短縮でき、ひいては被接合部材P1、P2同士の接合に要する時間全体を短縮することができる。
また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、前述のように、ショルダ411が、そのショルダ面411fが軟化部A1に没入した状態で回転すると、溝411bに流入した構成材料が溝411bに沿ってショルダ411の筒軸J1に向かう方向へ流れる。これにより、軟化部A1の撹拌効率を高めることができるとともにショルダ411とクランプ13との間の隙間への構成材料の流入を低減することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、図8(A)および(B)に示すように、ショルダ511が、そのショルダ面511fの周縁部全体に亘って設けられた切欠溝511bを有する。なお、図8(A)および(B)において、実施の形態1と同様の構成については図1および図2と同一の符号を付している。この切欠溝511bは、ショルダ511のショルダ面511fの周縁部についていわゆる逆R面取り処理を施すことにより形成される。被接合部材の軟化点よりも低い第1温度と被接合部材の軟化点よりも高い第2温度とを含む温度範囲において、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数の大きさは、ショルダ511を形成する材料の熱膨張係数の大きさ以下である。また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合方法は、実施の形態1で説明した摩擦攪拌接合方法と同様である。
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具によれば、ショルダ511の周縁部全体に亘って切欠溝511bが設けられている。そして、被接合部材P1、P2の接合時において、ショルダ511のショルダ面511fの周縁部が軟化部A1に没入した状態でショルダ511が回転することにより軟化部A1が攪拌される。これにより、軟化部A1の撹拌効率が向上して軟化部A1が十分に攪拌されるので、接合部A2に含まれる欠陥数が低減し接合部A2の品質が向上する。また、軟化部A1の攪拌効率が向上することにより、比較的短い攪拌時間で軟化部A1を十分に攪拌することができるので、軟化部A1の撹拌時間を短縮でき、ひいては被接合部材P1、P2同士の接合に要する時間全体を短縮することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、図9(A)および(B)に示すように、ショルダ611が、その側面に設けられた複数(図9(A)および(B)では2つ)の溝(第1溝)611bを有する。また、ショルダ611は、更に、そのショルダ面611fに設けられた複数(図9(A)および(B)では4つ)の溝(第1溝)611cを有する。なお、図9(A)および(B)において、実施の形態1と同様の構成については図1および図2と同一の符号を付している。
また、図9(A)に示す溝611bの端部611dとショルダ面611fとの間の距離L6は、1mm超2mm未満の範囲内に設定されている。更に、溝611bは、図9(A)に示すように、被接合部材P1、P2の接合時におけるショルダ211の回転方向AR1に対して90度以下の迎角θ6となるように傾斜している。被接合部材の軟化点よりも低い第1温度と被接合部材の軟化点よりも高い第2温度とを含む温度範囲において、クランプ13を形成する材料の熱膨張係数の大きさは、ショルダ611を形成する材料の熱膨張係数の大きさ以下である。また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合方法は、実施の形態1で説明した摩擦攪拌接合方法と同様である。
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具によれば、ショルダ611の側面に溝611b、311bが設けられ、ショルダ面611fに溝611cが設けられている。そして、被接合部材P1、P1の接合時において、ショルダ611の溝611b、611cが設けられた部位が軟化部A1に没入した状態でショルダ611が回転することにより軟化部A1が攪拌される。これにより、軟化部A1の撹拌効率が向上して軟化部A1が十分に攪拌されるので、接合部A2に含まれる欠陥数が低減し接合部A2の品質が向上する。また、軟化部A1の攪拌効率が向上することにより、比較的短い攪拌時間で軟化部A1を十分に攪拌することができるので、軟化部A1の撹拌時間を短縮でき、ひいては被接合部材P1、P2同士の接合に要する時間全体を短縮することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具では、図10(A)および(B)に示すように、プローブ712が、ショルダ411の筒軸J1方向(中心軸J2方向)の一端側(図10(A)の下側)の端面712fに設けられた複数(図10(A)および(B)では2つ)の溝(第2溝)を有する。なお、図10(A)および(B)において、実施の形態1および実施形態3と同様の構成については図1および図2並びに図7(A)および(B)と同一の符号を付している。また、本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた摩擦攪拌接合方法は、実施の形態1で説明した摩擦攪拌接合方法と同様である。
本実施の形態に係る摩擦攪拌接合用工具によれば、プローブ712の端面712fに溝712aが設けられている。これにより、実施の形態1で図3(C)を用いて説明したように、プローブ712を被接合部材P1、P2に近づく方向に移動させる際に、ショルダ411の内側11aに流入した構成材料の攪拌効率を高めることができる。従って、軟化部A1が十分に攪拌されるので、接合部A2に含まれる欠陥数が低減し接合部A2の品質が向上する。また、プローブ712の端面712fに溝712aが設けられていることにより、実施の形態3の場合に比べて軟化部A1の攪拌効率を高めることができる。従って、実施の形態3の場合に比べて短い攪拌時間で軟化部A1を十分に攪拌することができるので、軟化部A1の撹拌時間を短縮できる。
本発明に係る摩擦攪拌接合用工具について、実施例および比較例に基づいて説明する。
実施例1および実施例2に係る摩擦攪拌接合用工具は、図1および図2に示すような円筒状のショルダ11を備える構成である。実施例3および実施例4に係る摩擦攪拌接合用工具は、図5(A)および(B)に示すように、3つの溝211bが形成されたショルダ211を備える構成である。実施例3および実施例4に係る摩擦攪拌接合用工具では、ショルダ211の軸J1に直交する断面において、3つの溝211bが周方向に等距離(120°毎)に並んでいる。また、溝211bの延伸方向とショルダ211の回転方向とのなす角度θ2は45°に設定されている。
実施例5に係る摩擦攪拌接合用工具は、図6(A)および(B)に示すように、12個の溝311bが形成されたショルダ311を備える構成である。実施例5に係る摩擦攪拌接合用工具では、ショルダ311の軸J1に直交する断面において、12個の溝311bが周方向に等距離(30°毎)に並んでいる。また、溝311bの延伸方向とショルダ311の回転方向とのなす角度θ3は45°に設定されている。
実施例6に係る摩擦攪拌接合用工具は、図7(A)および(B)に示すように、ショルダ面411fに4つの溝411bが形成されたショルダ411を備える構成である。実施例7に係る摩擦攪拌接合用工具は、図8(A)および(B)に示すように、ショルダ面511fの周縁部全体に亘って切欠溝511bが形成されたショルダ511を備える構成である。
実施例8に係る摩擦攪拌接合用工具は、図9(A)および(B)に示すように、側面に設けられた複数の溝611bとショルダ面611fに設けられた複数の溝611cとを有するショルダ611を備える構成である。また、溝611bの延伸方向とショルダ611の回転方向とのなす角度θ6は45°に設定されている。実施例9および実施例10に係る摩擦攪拌接合用工具は、図10(A)および(B)に示すように、ショルダ面411fに複数の溝411bが設けられたショルダ411と、中心軸に直交する端面712fに十字状に2つの溝712aが設けられたプローブ712と、を備える構成である。
比較例1に係る摩擦攪拌用接合工具は、実施例1に係る摩擦攪拌用接合工具と同様の構成を有する。比較例2に係る摩擦攪拌用接合工具は、実施例2に係る摩擦攪拌用接合工具と同様の構成を有する。比較例3に係る摩擦攪拌用接合工具は、実施例4に係る摩擦攪拌用接合工具と同様の構成を有する。比較例4に係る摩擦攪拌用接合工具は、実施例6に係る摩擦攪拌用接合工具と同様の構成を有する。比較例5に係る摩擦攪拌用接合工具は、実施例7に係る摩擦攪拌用接合工具と同様の構成を有する。
以下、表1に、各実施例に係る摩擦攪拌接合用工具について、ショルダ、クランプを形成する材料と、ショルダとクランプ(実施の形態1で説明したクランプの第1領域13dの内面)との隙間の距離W2と、ショルダの溝の数および寸法と、プローブの溝の数および寸法と、を示す。また、表2に、各比較例に係る摩擦攪拌接合用工具について、ショルダ、クランプを形成する材料と、ショルダとクランプとの隙間の距離W2と、ショルダの溝の数および寸法と、プローブの溝の数および寸法と、を示す。なお、全ての実施例および比較例において、プローブの材料は、ショルダの材料と同じである。
Figure 2017200702
Figure 2017200702
表1および表2において、SKD61は、熱間ダイス鋼を示し、超硬1および超硬2は、炭化タングステン(WC)とコバルト(Co)等のバインダとを含む超硬合金を示す。超硬1と超硬2とは互いに熱膨張係数が異なる。また、熱膨張係数は、20℃から600℃の範囲における熱膨張係数であり、その単位は、×10−6(/K)である。Dsは、ショルダの筒軸に直交する断面におけるショルダ(ショルダの包絡面)の直径であり、Dpは、プローブの中心軸に直交する断面におけるプローブの直径であり、これらの単位はmm(ミリメートル)である。隙間の大きさW2は、室温(25℃程度)におけるショルダ11とクランプ13との間の隙間の大きさであり、その単位はmm(ミリメートル)である。幅および深さの単位は、mm(ミリメートル)である。
次に、実施例に係る摩擦攪拌接合用工具について、比較例に係る摩擦攪拌接合用工具と対比しながら、その特徴について説明する。ここでは、各実施例に係る摩擦攪拌接合用工具と各比較例に係る摩擦攪拌接合用工具とを用いて、実施の形態1で説明した摩擦攪拌接合方法により、被接合部材P1、P2の複数箇所(10箇所)について連続して接合を試行した場合の実験結果について説明する。被接合部材P1、P2としては、5000系のアルミニウム合金(A5182−O)から形成された厚さ1.0mmの板材を採用した。
比較例1乃至5に係る摩擦攪拌接合用工具を用いて被接合部材P1、P2の10箇所について接合を試行した場合、1箇所目から5箇所目の接合部において内部欠陥や未結合部分が確認された。また、6箇所目から10箇所目においては、接合部が形成されていないことが確認された。
これに対して、実施例1乃至7に係る摩擦攪拌接合用工具を用いて被接合部材P1、P2の10箇所について接合を試行した場合、10箇所全てで接合部が形成されており、全ての接合部において内部欠陥等が確認されなかった。また、摩擦攪拌接合用工具を用いて引き続き被接合部材P1、P2の90箇所について接合を試行したが、ショルダ11やクランプ13への構成材料の凝着は確認されなかった。また、引き続き接合を試行した90箇所についても内部欠陥等は確認されず正常な接合部が形成されていることが確認された。
これらの結果について以下のように考察できる。各比較例1に係る摩擦攪拌接合用工具では、表2に示すように、クランプを形成する熱間ダイス鋼の熱膨張係数が、ショルダを形成する超硬合金の線膨張係数よりも大きい。このため、接合時にクランプが膨張して内径が広がることにより、ショルダとクランプとの間の隙間の距離W2が広がり、その分、ショルダとクランプとの間の隙間に構成材料が多く流入する。そして、被接合部材P1、P2の接合の試行回数が増加するに伴い、ショルダまたはクランプの摩耗が進行し、ショルダの外面またはクランプの内面に凝着した構成材料により摩擦攪拌接合用工具が動作不良を起こしたものと考えられる。
一方、実施例1乃至5に係る摩擦攪拌接合用工具では、表1に示すように、クランプを形成する超硬合金の熱膨張係数が、ショルダを形成する熱間ダイス鋼または超硬合金の熱膨張係数よりも小さい。このため、接合時にショルダが膨張して外径が広がることにより、ショルダとクランプとの間の隙間の距離W2が狭くなり、その分、ショルダとクランプとの間の隙間への構成材料の流入が低減される。これにより、被接合部材P1、P2の接合の試行回数が増加しても摩擦攪拌接合用工具が正常に動作し続けたと考えられる。なお、実施例6および7に係る摩擦攪拌接合用工具では、表1に示すように、クランプを形成する超硬合金の熱膨張係数とショルダを形成する超硬合金の熱膨張係数とが等しいにも関わらず、前述のように摩擦攪拌接合用工具の動作不良は生じなかった。これは、接合時におけるクランプの温度がショルダの温度に比べて低く、ショルダがクランプに対して大きく膨張したためと考えられる。
また、実施例2乃至7に係る摩擦攪拌接合用工具では、軟化部A1の撹拌効率が向上することにより、比較的短い攪拌時間で軟化部A1を十分に攪拌することができるので、軟化部A1の撹拌時間を短縮できる。また、実施例2乃至7に係る摩擦攪拌接合用工具を用いた場合、被接合部材の引っ張り剪断強度試験においてボタン抜け破断が確認された。
このように、実施例1乃至7に係る摩擦攪拌接合用工具によれば、5000系のアルミニウム合金(例えばA5182−O)から形成された被接合部材同士を連続して接合する場合でも、摩擦攪拌接合用工具の動作不良を抑制できることが判った。
11:ショルダ、11a,13d,15d:内側、11f,411f:ショルダ面、12:プローブ、12f,13f,712f:端面、13:クランプ、13a:第1筒状部、13b:第2筒状部、13c:外鍔部、14:コイルバネ、15:保持部材、15a:第3筒状部、15b:第4筒状部、15c:内鍔部、211b,311b,411b,611b,611c,712a:溝、211c,311c,611d:端部、511b:切欠溝、A1:軟化部、A2:接合部、A211:領域、P1,P2:被接合部材、S211:包絡面、J1,J3:筒軸、J2:中心軸

Claims (6)

  1. 略円筒状であり、被接合部材の接合時において、筒軸方向における一端側のショルダ面が前記被接合部材に当接した状態で前記筒軸周りに回転するショルダと、
    円柱状であり中心軸が前記ショルダの筒軸に一致するように前記ショルダの内側に挿入され、前記中心軸周りに回転可能であるとともに前記ショルダに対して前記筒軸方向の他端側へ移動可能なプローブと、
    筒状であり内径が前記ショルダの外径よりも大きく、内側に前記ショルダが挿入され、前記被接合部材の接合時において、前記被接合部材側の端面が前記被接合部材に当接した状態で前記被接合部材を押圧するクランプと、を備え、
    前記クランプを形成する第1材料の熱膨張係数は、前記ショルダを形成する第2材料の熱膨張係数以下である、
    摩擦撹拌接合用工具。
  2. 前記第1材料の熱膨張係数に対する前記第2材料の熱膨張係数の比率は、0.5以上1.0以下に設定されている、
    請求項1に記載の摩擦撹拌接合用工具。
  3. 前記ショルダは、前記ショルダの側面および前記ショルダ面の少なくとも一方に設けられた、少なくとも1つの第1溝を有する、
    請求項1または2に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  4. 前記プローブは、前記一端側の端面に設けられた、少なくとも1つの第2溝を有する、
    請求項3に記載の摩擦攪拌接合用工具。
  5. 前記第1溝は、前記筒軸に直交する断面において、前記第1溝の深さをd、前記第1溝の幅をw、前記ショルダの包絡面の直径をDs、前記プローブの直径Dp、前記第1溝の数をNとすると、
    0.1×(Ds−Dp)≦N×w×d≦1.5×(Ds−Dp) ・・・式(1)
    0.02×Ds≦d≦0.2×Ds ・・・式(2)
    0.02×Ds≦w≦0.2×Ds ・・・式(3)
    の関係式を満たすように形成されている、
    請求項3または4に記載の摩擦撹拌接合用工具。
  6. 重ね合わされた複数の板状の被接合部材における重なり部の一部において複数の前記被接合部材同士を接合する摩擦撹拌接合方法であって、
    前記被接合部材における前記重なり部の一部を囲繞する部位に、筒状のクランプの筒軸方向における一端側の端面を押し付ける工程と、
    前記クランプの内側に挿入された略円筒状のショルダおよび前記ショルダの内側に挿入された円柱状のプローブをそれぞれ回転させながら、前記被接合部材に押し付けることにより、前記一部を摩擦熱により加熱して軟化部を形成するとともに前記軟化部を攪拌する工程と、
    前記プローブを前記クランプの筒軸方向における他端側へ移動させることにより、前記ショルダが前記軟化部へ没入されることにより前記軟化部から排出される前記被接合部材を形成する構成材料を前記ショルダの内側へ流入させる工程と、
    前記ショルダを前記クランプの前記他端側へ移動させるとともに前記プローブを前記クランプの前記一端側へ移動させることにより、前記ショルダの内側に流入した構成材料を前記軟化部へ埋め戻す工程と、を含む、
    摩擦撹拌接合方法。
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