JP2017198034A - 建物の断熱式基礎構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱パネルを残存型枠として使用する基礎構造体において、施工能率、強度、寸法精度に優れた技術を提供する。【解決手段】断熱パネル4には、差し込み式のブラケット8が取り付けられている。ブラケット8は、基礎空間8に突出した露出部11を有しており、露出部11に、アングル状等の中継バー14が上からの嵌め込みで装着されている。中継バー14は多数の接続穴20が空けられており、対向した断熱パネル4の中継バー14が、基礎空間6を横切る姿勢に配置されたジョイントバー21で連結されている。接続穴20は多数空いているため、ジョイントバー21の位置の調節は容易である。中継バー14の取り付け、ジョイントバー21の取付けも容易であり、施工性がよい。【選択図】図6

Description

本願発明は、建物の一部を構成する断熱式基礎構造体(縦基礎)に関するもので、特に、木造住宅やプレハブ式住宅の断熱式基礎構造体を好適な対象にしている。
木造住宅やプレハブ式住宅では、コンクリート製の基礎を地面に施工してから、基礎(縦基礎)の上に建物の上部分を構築している。コンクリート基礎の施工には型枠が不可欠であり、この型枠としては、一般に、合板製又は鋼板製のものが多用されており、内外の型枠を、セパレータで間隔を保持しつつ、パイプ材等で起立姿勢に保持し、内外の型枠で形成された空間に鉄筋や土台固定用アンカーボルトを配置し、次いでコンクリートを打設し、コンクリートが固まってから型枠を取り外している。
このように、一般的な基礎工事では、型枠の組み立て作業と解体の作業とがセットになっているため、施工に多大の手間がかかるという問題があった。そこで、断熱のために発泡樹脂製の断熱パネルが使用されている点を着目して、断熱パネルを残存型枠として利用することにより、施工の手間を抑制することが提案されている。
その例として特許文献1には、断熱パネルのうちコンクリート打設面となる広幅内面に、多数の突起を形成して、相対向した断熱パネルの突起を縦筋部材で連結することが開示されている。縦筋部材はセパレータに相当もので、両端に下向き鉤状の係止部を形成している一方、断熱パネルの突起には、縦筋部材の係止部が上から嵌まる穴を形成している。
他方、特許文献2には、軽量気泡コンクリート製のパネルを残存型枠とした場合において、パネルに上下長手のフラットバー(帯板)を埋設しておく一方、パネルの内面に、アングル材を水平姿勢に配置して、アングル材に挿通してボルトをフラットバーにねじ込むことによって、アングル材をパネルの内面に固定し、対向して配置されたパネルのアングル材をねじ式セパレータで連結することが開示されている。
特開平09−296551号公報 特開平08−060769号公報
特許文献1は、ジョイントの連結は容易であるが、突起を設けた状態に断熱パネルを成形するために専用の金型が必要であり、製造コストが嵩むという問題がある。また、より本質的な問題として、ジョイントは断熱パネルにおける突起の穴に直接に嵌まっているため、コンクリート打設時の圧力は断熱パネルの穴の個所に集中的に作用することになり、従って、強度を確保できないおれそが高くなる問題がある。
更に、特許文献1では、対向した断熱パネルの間隔を所定の幅に保持するには、対向した断熱パネルの突起が正確に向かい合うように配置されておらねばならないが、実際の施工では、断熱パネルの左右幅を調節して(カットして)現場合わせする必要があり、すると、相対向した断熱パネルの突起が左右方向にずれてジョイントで連結できなくなることも懸念される。従って、特許文献1は、現場への対応性が悪いとう問題もある。
他方、特許文献2では、アングル材はパネルの内面に固定されているため、発泡樹脂製の断熱パネルに適用しても高い強度を確保できると推測される。しかし、特許文献2では、アングル材を多数の個所においてパネルに固定しなければならないため、固定作業に多大の手間が掛かる問題や、セパレータはねじ式であるため、これまた取り付けに多大の手間が掛かる問題がある。
本願発明はこのような現状を改善すべく成されたものであり、発泡樹脂製の断熱パネルが残存型枠(捨て型枠)として使用された断熱式基礎構造体に関し、これを容易かつ高い信頼性で施工できる技術を提供せんとするものである。
本願発明は、コンクリート打設面となる広幅内面を対向させて平行に立設された断熱パネルの対と、前記対向した断熱パネルを所定間隔に保持する連結装置とを有しており、前記断熱パネルの間の基礎空間にコンクリートが打設されている、という基本構成である。
そして、請求項1の発明では、前記連結装置は、水平方向に飛び飛びに配置されて前記各断熱パネルに取り付けられたブラケットの群と、前記各断熱パネルの広幅内面に沿って水平姿勢に長く延びる姿勢で前記ブラケットの群に取り付けいた細長い中継バーと、基礎空間を挟んで平行に配置された中継バーを飛び飛びに連結するジョイントバーバーの群とを有しており、
前記ブラケットは、前記断熱パネルに内部に嵌め入れられている埋設部と、前記埋設部と一体に繋がっていて断熱パネルの広幅内面の側に露出した露出部とを有しており、前記露出部に前記フレーム材を取り付けている。
本願発明は、様々に展開できる。その例として、請求項2では、請求項1において、
前記中継バーは、断熱パネルの広幅内面に重なる鉛直姿勢の基板と略水平姿勢のフランジ部とを有しており、前記中継バーのフランジ部に、前記ジョイントバーバーを連結するための接続穴が飛び飛びで多数空けられている一方、
前記ブラケットは、前記断熱パネルに上から又は下から差し込まれた埋設部と、前記基礎空間に露出した露出部とを有していて、前記露出部に、前記中継バーの基板が断熱パネルの広幅内面に重なった状態に保持する上向きの挟持部を設けており、前記断熱パネルの広幅内面とブラケットの挟持部との間に、前記中継バーの基板が上から差し込まれる保持空間が空いている。
請求項3は請求項2を具体化したもので、この発明では、前記ブラケットに、前記中継バーを上向き動不能に保持するストッパーを設けており、前記ストッパーは、前記中継バーの基板を前記保持空間に差し込むことが許容されるように撓み変形可能になっている。請求項4の発明は、請求項2又は3を具体したもので、この発明では、前記ジョイントバーの端部に、弾性変形して前記中継バーの接続穴に嵌まり込む係合爪を設けている。
請求項5の発明は、請求項2において、
前記断熱パネルは上部に重ね合わせられており、前記中継バーの基板は、上下に隣り合った断熱パネルの広幅内面に重なるように設定されている一方、前記ブラケットの埋設部は、上下に隣り合った断熱パネルに嵌まるように設定されている。
請求項6の発明は、中継バーの展開例である。すなわち、請求項1において、
前記中継バーは棒状又はパイプ状であって、前記断熱パネルの広幅内面との間にコンクリートが入り込む程度の空間を空けた状態で前記ブラケットの露出部に上から嵌め込まれている一方、前記ジョイントバーの両端には、前記中継バーに上から嵌まり込む下向き開口のクランプ部を設けている。
本願発明では、ジョイントバーは、中継バーを介してブラケットに取り付けられているが、ブラケットは断熱パネルに過大な負担がかからない形状や大きさに設定できるため、断熱パネルの狭い個所に荷重が集中することを防止して、高い強度を確保できる。また、中継バーはブラケットの露出部に取り付けるものであるため、断熱パネルを現場にセットしてから中継バーを取り付けることも可能であり、従って、作業性に優れている。
更に、水平状に長い中継バー同士をジョイントバーで連結するものであるため、ブラケットの位置とは関係なく、ジョイントバーで中継バー同士を連結できる。従って、鉄筋との干渉を回避してジョイントバーをずらすといった調整もごく簡単であり、従って、現場対応性に優れている。また、断熱パネルの左右長さを現場に合わせてカットしても、中継バーとジョイントバーとの連結には何等影響しない。この面でも現場対応性に優れていて、実用性は非常に高い。
中継バーはブラケットの露出部に取り付けられるが、例えば、上からの嵌め込み方式を採用することにより、ワンタッチ的に取り付けることが可能である。また、中継バーに対するジョイントバーの取り付け手段についても、上からの嵌め込みを採用できるため、ジョイントバーの取り付けもワンタッチ的に行える。これら中継バーとジョイントバーとの取り付けの容易性の点からも、施工能率の向上に大きく貢献できる。
中継バーは断熱パネルの広幅内面から離れた位置に配置することも可能であるが、請求項2のように、中継バーをアングル方式にして、その基板を断熱パネルの広幅内面に重ねると、中継バーと断熱パネルとが一体化して、全体として頑丈な構造なる。このため、コンクリート打設時の圧力に十分に耐える高い強度を有すると共に、寸法精度も向上できる。
また、中継バーの取り付けは、その基板を断熱パネルの広幅内面に重ねた状態で下向きにずらして、基板をブラケットの挟持部と断熱パネルとの間に差し込めばよいため、中継バーの取り付けをワンタッチ的に行える。更に、中継バーに対するジョイントバーの連結も、その端部を中継バーの接続穴に嵌め込むだけでよいため、ジョイントバーの連結もワンタッチ的に行える。このように、中継バー及びジョイントバーの連結はごく簡単であるため、施工性に優れている。
また、中継バーはその長手方向にずらすことも可能であり、従って、対向した断熱パネルの中継バーを、互いの接続穴が正確に一致するように配置することも容易である。従って、中継バー同士を一定間隔に保持した状態にジョイントバーで連結することも容易に実現でき、延いては、コンクリート製基礎の幅寸法を高い寸法精度で施工することができる。
更に、中継バーは、水平方向に隣り合った断熱パネルに跨がった状態に配置することもごく簡単に行える。従って、隣り合った断熱パネルを中継バーで連結するのと同様の効果が発揮されて、断熱パネルの姿勢の確保と安定性とを格段に向上できる。
コンクリートの打設作業においては、気泡を無くすためにバイブレータでコンクリートを加振することが行われており、すると、中継バーやジョイントバーに上向きの力が掛かることが有り得る。この点について、請求項3のように撓み変形式のストッパーを設けると、中継バーの取り付けの容易性を損なうことなく、中継バーの外れや浮き上がりを防止できる利点がある。また、請求項4のようにジョイントバーに弾性変形式の係合爪を設けると、ジョイントバーについても、取り付けの容易性を損なうことなく外れも確実に防止できる利点がある。
請求項5の構成を採用すると、上下の断熱パネルにブラケットの埋設部が嵌まり込んでいるため、上下の断熱パネルの厚さ方向の位置決めを正確に行える。また、ブラケットの基板が上下の断熱パネルの広幅内面に重なっているため、上下の断熱パネルをブラケットによって正確に位置決めできる利点もある。
請求項6の構成を採用すると、中継バーは棒鋼や鋼管などの市販品をそのまま使用できるため、コストを大幅に抑制できる。また、ジョイントバーは中継バーの長手方向にスライド可能であるため、ジョイントバーの位置の調節もごく簡単である。更に、中継バーは鉄筋と同じ働きをするため、コンクリート基礎の強度向上にも貢献できる。
木造住宅用の断熱式基礎構造体の場合、断熱パネルは、防蟻成分が添加されたものを使用するのが好ましい。特に、特許第5235066号に開示されているように、防蟻剤としてチアメトキサムを使用すると、人畜に対する安全性を確保しつつシロアリの食害を阻止できるため、特に好適である。
本願発明を適用した断熱式基礎構造体を示す図であり、(A)は部分平面図、(B)は出済隅部の斜視図である。 断熱パネルの配置例を示す図である。 第1実施形態における断熱パネルとブラケットとの分離斜視図である。 第1実施形態の上部を示す一部分離斜視図である。 第1実施形態の下部を示す分離斜視図である。 (A)はコンクリート打設前の要部斜視図、(B)は(A)のB−B視断面図である。 第1実施形態を示す図で、(A)はブラケットと中継バーとの関係を示す図、(B)は中継バーとジョイントバーとの関係を示す図、(C)はジョイントバーの端部の底面図、(D)は中継バーの配置例の平面図である。 中継バーの配置例を示す図である。 第2実施形態において、3段の断熱パネルの分離正面図である。 第2実施形態に係る断熱パネルの分離斜視図である。 第2実施形態において、中間ブラケットと中間断熱パネルとの分離斜視図でる。 第2実施形態において、(A)はブラケットの個所の縦断面図である、(B)は中継バーの部分平面図、(C)はジョイントバーの部分底面図である。 (A)はアンカーボルトの取り付け装置を示す第3実施形態の斜視図、(B)は一列に並んだ中継バーを連結手段である第4実施形態を示す図である。 (A)は第5実施形態の平面図、(B)は(A)のB−B視断面図、(C)は第6実施形態の斜視図、(D)は第7実施形態の側面図である。 (A)は第8実施形態の斜視図、(B)は第9実施形態の斜視図である。 第10実施形態の斜視図である。
(1).基本的な配置関係
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1に基づいて、断熱パネルの配置の基本的な構造を説明する。本実施形態は、木造住宅の断熱式基礎構造体(縦基礎)に適用している。コンクリート製の基礎は、建物の間取りに応じた平面視形状になっており、まず、建物の外壁の個所に対応した外周部の基礎と、隣り合った部屋の境界部に対応した内部の基礎とを有している。便宜的に、外周部の基礎を外基礎1と呼び、内部の基礎を内基礎2と呼ぶこととする。
図1では、6畳の和室が角部屋として存在していると仮定しており、部屋の周囲が、外基礎1と内基礎2とで構成されている。内基礎2は外基礎1とT字状に繋がっている。また、内基礎2同士は十字状に繋がっている。
畳みの寸法はまちまちであるが、ここでは、長辺が1800mmで短辺が900mmと仮定している。従って、6畳間の寸法は、長辺は3600mm、短辺部は2700mmになっている。
他方、外基礎1及び内基礎2は、コンクリート基礎3と、これを表裏両面から挟む断熱パネルの群とから成っており、断熱パネルが残存型枠として使用されている。断熱パネルは、建物の出隅部の外面を構成する外角断熱パネル4aと、外周よりも内側のコーナー部やT字状又は十字状連結部を構成する内角断熱パネル4bと、2000mm幅の標準平断熱パネル4cと、横幅が現場合わせされている調節用平断熱パネル4dとで構成されている。
断熱パネルは上記のように形状と幅寸法とが相違したものが使用されるが、総称する場合は、符号4を付して、単に断熱パネル4と呼ぶ。なお、図1(A)の平行斜線は範囲を明瞭にするために付与したものであり、断面の表示ではない。
各調節用平断熱パネル4dの左右横幅はまちまちである。外角断熱パネル4aの外面の横幅は400mm、内角断熱パネル6の外面の横幅は200mmに設定している。従って、短辺部では、2つの内角断熱パネル4bの間の間隔が2300mmになる。そこで、2つの短辺部のうち、右側に位置した外基礎1の個所では、1枚の標準平断熱パネル4cと300mmの調節用平断熱パネル4dとを使用している。
他方、2つの短辺部のうち、左側に位置した内基礎2の個所では、概ね同じ横幅に設定された2枚の調節用平断熱パネル4dを使用している。調節用平断熱パネル4dは標準平断熱パネル4cを現場でカットして作るため、施工の手間抑制のためには調節用平断熱パネル4dの枚数はできるだけ少ないのが好ましいが、調節用平断熱パネル4dの横幅が小さくなり過ぎて支障がある場合は、1つの辺の個所に2枚の調節用平断熱パネル4dを配置することも可能である。いずれにしても、寸法の調整が必要であるため、対向して配置された断熱パネル4の端が揃っていないことも多い。
コンクリート基礎3の幅は、上に載る土台(角材)の寸法に応じた寸法になっており、一般には、100mm、120mm、150mmの3種類のいずれかになっている。1つの建物において、場所によってコンクリート基礎3の幅寸法を変えることも可能であるが、本実施形態では、コンクリート基礎3は全体にわたって100mmと仮定している。断熱パネルの厚さは、50mm、75mm、100mmの3種類に分かれていることが多いが、本実施形態では50mmの厚さに表示している。
断熱パネル4の高さ(上下幅)は例えば600〜1000mmであり、下部は土に埋まっていることもある。また、断熱式基礎構造体は、地面に敷設したコンクリート基礎の上に設けているが、布基礎に適用することも可能である。
(2).第1実施形態
次に、断熱式基礎構造体の具体的な構造を説明する。例えば図2に示すように、相対向して配置された2枚の断熱パネル4の間に基礎空間6が空いており、基礎空間6にコンクリートが打設される。基礎空間8には鉄筋や土台固定用アンカーボルトが配置されるが、本実施形態ではこれらは省略している。各断熱パネル4は表裏の広幅面を有するが、基礎空間6に露出していてコンクリート基礎3に接着される面は、広幅内面として符号7を付している。
例えば図3に示すように、本実施形態では、断熱式基礎構造体の構築に平面視T形のブラケット8が使用される。ブラケット8は樹脂製であり、断熱パネル4の広幅内面7と平行な四角形のフラップ9と、フラップ9の左右中間部に一体に繋がって、フラップ9とは平面視で直交した姿勢の支持板10とを有している。図3に示すように、支持板10には、軽量化や材料節約のために窓穴10aを空けている(図5では、窓穴10aの表示は省略している。)。
支持板10は、広幅内面7から基礎空間8に向けて突出した露出部11を有している。従って、断熱パネル4にはT形のスリット12が形成されており、スリット12のうち支持板10が嵌まる横向き部12aは、広幅内面7に向けて開口している。ブラケット8のうち露出部11を除いた部分が、請求項に記載した埋設部になっている。
ブラケット8は、断熱パネル4の上部に取り付けるものと下部に取り付けるものがあり、上部に取り付けるブラケット8は、断熱パネル4のスリット12に上から差し込まれる。従って、例えば図3のとおり、上部のスリット12は上向きにも開口している。他方、図5に示すように、下部のブラケット8は、断熱パネル4に対して下方から差し込まれる。従って、下部のスリット12は下方に開口している。
図5に示すように、断熱パネル4は上向きに開口した地枠体(地レール)13に嵌まっており、下部のブラケット8は、スリット13に対して上向きに一杯に差し込んだ状態で、その露出部12が地枠体13の上端縁に載っている。このため、下部のブラケット8は上下動不能に保持されている。
図2に示すように、スリット12は、標準平断熱パネル4cには、ある程度の間隔(例えば200〜400mm)で多数形成されている。他方、内角断熱パネル4bには、直交した側板にそれぞれ1か所ずつ形成している。外角断熱パネル4bについては、図2(A)では、直交した側板に2か所ずつ形成して、図2(B)では、直交した側板に1か所ずつ形成している。
例えば図4に示すように、本実施形態では、基板14aとフランジ部14aとを有するアングル状(L形)の中継バー14が使用されている。中継バー14は鋼板等の金属板製であり、フランジ部14aを上にして、基板14aを断熱パネル4の内角断熱パネル4bに重ねた状態に配置されている。従って、中継バー14のフランジ部14aが、断熱パネル4の内角断熱パネル4bから基礎空間8に向けて張り出した状態になっている。
そして、ブラケット8の露出部12には、ブラケット8の基板14aが上から嵌まり込む保持溝15が形成されており、従って、これにより、中継バー14のフランジ部16aが露出部12の上面に支持されている。ブラケット8の支持板10には、中継バー14が上向きに離れることを阻止するストッパー16が形成されている。ストッパー16は、支持板10にL形の盗み溝17を形成することにより、下端を自由端と成した上下長手のアーム状に形成されており、下端には、中継バー14の上向き動を阻止する爪部16aが形成されている。
爪部16aの上面は、上から下に行くに従ってヌスミ溝27から遠ざかる傾斜面16bになっており、このため、中継バー14の基板14aの差し込みがガイドされる。また、ストッパー16は下向きのアーム状であるため、爪部16aがヌスミ溝27の側に移動するように撓み変形し得る。
露出部12の上端部でかつ保持溝15に向いた部位は、面取り状にカットして傾斜ガイド面18と成している。そして、部7(A)に示すように、ストッパー16が撓み変形していない状態では、中継バー14の基板14aの下端が傾斜ガイド面18に当たるように設定している。従って、基板14aの下端を傾斜ガイド面18に当たってから、中継バー14をある程度の強さで押すと、ストッパー16はいったん撓み変形し、中継バー14を押し込み切るとストッパー16が戻り変形し、これにより、中継バー14は上向き移動不能に保持される。
中継バー14において、基板14aとフランジ部16aとの連接部の外面は若干ながら局面になっており、また、保持溝15の内面き基板14aとの間に若干ながら隙間があるのが普通であるため、フランジ部16aにおける爪部16aの突出寸法が小さいと、中継バー14が爪部16aから逃げやすくなって、中継バー14に対する上向き移動阻止機能が弱くなるおそれがある。さりとして、爪部16aの突出寸法が大きいと、中継バー14を嵌め込みにくくなる。
この点について本実施形態では、ブラケット8の露出部11の上端に、中継バー14が露出部12の側に移動するのを阻止する位置決め突起19を設けて、この位置決め突起19に、中継バー14の下向き移動をガイドする傾斜ガイド面19aを形成している。この位置決め突起19により、中継バー14の上端部が支持板10に向けて移動することが阻止されるため、爪部14bの突出寸法をできるだけ小さくしつつ、中継バー14の浮き上がりを的確に阻止できる。
図6に示すように、中継バー14のフランジ部16aには、適当な間隔で長手方向に飛び飛びで並んだ多数の接続穴20が空けられている。図4や図6に一点鎖線で示すように、接続穴20は長穴に形成することも可能であるし、丸穴と長穴とを併用することも可能である。そして、基礎空間8を横切るようにして配置されたジョイントバー21の端部が、接続穴20に嵌め込まれている。これにより、基礎空間8を挟んで対向配置された断熱パネル4が、ブラケット8と中継バー14とを介して、ジョイントバー21の群で連結されている。ジョイントバー21の配置間隔は任意に設定できる。
本実施形態のジョイントバー21は、合成樹脂製である。そして、図7(B)(C)に示すように、ジョイントバー21の両端には、ジョイントバー21の長手方向に向けて2つに割られた下向きの足部22,23が形成されており、外側に位置した足部22に,中継バー14のフランジ部16aに下方から当接する爪24を設けている。足部22,23を中継バー14の接続穴20に押し込むと、外側の足部22が内側の足部23の側に寄るように変形してから戻り変形することにより、爪24が中継バー14におけるフランジ部16aの下面側に移動する。これにより、ジョイントバー21は一対の中継バー14に抜け不能に保持される。
ジョイントバー21の足部は、3つ割方式や4つ割方式であってもよいし、割り方式でない棒状や筒状あってもよい。但し、抜け止めのために、爪のような係合手段を設けるのが好ましい。接続穴20が長穴である場合は、2つの足部22,23を、全体として底面視四角形に形成すると、安定した状態に保持できる。
(3).第1実施形態のまとめ
以上の構成において、断熱式基礎構造体の施工手順としては、例えば、まず、鉄筋及びアンカーボルトをベタ基礎の上に配置し、次いで、地枠体13の群を正確に位置決めして固定する。次いで、各断熱パネル4に下部のブラケット8を装着してから、各ブラケット8を地枠体13に差し込んでセットしていく。水平方向に隣り合った断熱パネル4は、例えば接着剤で接着したらよい。これにより、周方向に配置された断熱パネル4を一体化して、全体の強度を格段に向上できる。
内外の断熱パネル4をセットしたら、中継バー14の群を装着する。中継バー14は、下段の個所から先に装着するのが好ましい。そして、下段に位置して平行に配置された中継バー14を先にジョイントバー21の群で連結し、次に、上段に位置して平行に配置された中継バー14をジョイントバー21の群で連結する。それから、生コンクリートを流し込んで、バイブレータで加振して気泡を除去し、最後に固まらせる。
コンクリートの打設にのおいて、断熱パネル4には、図6(A)に矢印F1で示すように外向きに押す圧力が掛かり、この圧力F1は、ブラケット8のフラップ9に押圧力として作用し、中継バー14には曲げ力として作用し、各ジョイントバー21には引っ張り力として作用する。
従って、断熱パネル4の破断・変形を防止するためには、フラップ9の個所で断熱パネル4に十分な抵抗が確保されることが必要であるが、フラップ9は広い面積があるため、ブラケット8の左右方向の間隔をある程度の寸法に保持しておくことにより、断熱パネル4の破断を確実に防止できる。また、中継バー14はアングル状であるため、曲がりを阻止して高い強度を確保できる。更に、ジョイントバー21は足部22,23の付け根が中継バー14に繋がっているため、足部22,23が破損したり変形したりすることはなくて、中継バー14の間の間隔を一定に保持できる。
中継バー14には多数の接続穴20が空いているため、ジョイントバー21の連結は、鉄筋との干渉を避けながら必要な間隔を保持できるように、細かく寸法で調節できる。このため、ジョイントバー21の群を、コンクリートの圧力に耐える十分な強度を確保できる状態に配置できる。本実施形態では、中継バー14の基板14aにはコンクリートの圧力が直接作用するため、断熱パネル4に作用する圧力を抑制することができる。従って、中継バー14の上下幅はできるだけ大きいのが好ましいと云える。
図7(D)に示す配置例では、中継バー14は、隣り合った各断熱パネル4に跨がらない状態に配置している。他方、図8(A)に示す実施形態では、中継バー14は、隣り合った断熱パネル4に跨がった状態に配置されている。いずれの態様を採用可能であるが、図8(A)のように、隣り合った断熱パネル4に跨がらせると、断熱パネル4の位置決め機能にも優れていると云える。
図8(B)に示す配置例では、十字状の部分において、平行な2本の中継バー14が、基礎空間8を横切るように配置されている。従って、断熱パネル4の位置決め機能は一層高くなっている。また、中継バー14が鉄筋の役割を果たすため、施工後のコンクリート基礎の強度向上に貢献していると云える。
(4).第2実施形態
次に、図9〜12に示す第2実施形態を説明する。この実施形態では、図9に示すように、断熱パネルは、上段断熱パネル4e、中段断熱パネル4f,下段断熱パネル4gの3種類の断熱パネルを備えており、各段の断熱パネル4e,4f,4gは水平方向にも並んでいる。中段断熱パネル4fは1段のみ表示しているが、複数段の場合もある。また、上段断熱パネル4eと中段断熱パネル4fとはほぼ同じ高さであるが、下段断熱パネル4gは高さがかなり小さくなっている(現場での壁の高さの調節は、下段断熱パネル4gをカットすることで行ったらよい。)。
図10,11では、中段断熱パネル4fと下段断熱パネル4gとを表示して、図11では中段断熱パネル4fのみを表示している。まず、この中段断熱パネル4fを説明する。中段断熱パネル4fの上面には、その長手中心線の個所に位置した縦リブ25と、これと交叉した多数の横リブ26とが形成されており、両リブ25,26の交叉部には突起27を形成している。他方、中段断熱パネル4fの下面には、両リブ25,26に対応した縦溝28と横溝29及が形成されている。縦溝28と横溝29との項サブには、突起27に対応した凹所が形成されているが、図示は省略している。
中段断熱パネル4fを上下に重ねると、下段に位置した中段断熱パネル4fのリブ26,27及び突起28に、上段に位置した中段断熱パネル4fの縦溝28及び横溝29並びに凹部が嵌まる。これにより、上下の中段断熱パネル4fは水平方向にずれ不能の状態に位置決めされる。横リブ27のピッチは任意に設定できる。本実施形態では、両端に位置した横リブ27は、中段断熱パネル4fの側面に近づけて形成している。
中段断熱パネル4fの一側面には、その全高に亙って蟻溝30が形成されて、他方の側面には、その全高に亙って蟻ほぞ31が形成されている。このため、水平方向に隣り合った中段断熱パネル4fは、蟻溝30と蟻ほぞ31とを上下から嵌め合わせることにより、水平方向に離れないように連結できる。中段断熱パネル4fは水平方向に並んでいるが、列の一端に位置した中段断熱パネル4fでは蟻溝30は形成されておらず、列の他端に位置した中段断熱パネル4fでは、蟻ほぞ31が形成されていない。各段とも、第1実施形態のようにコーナー部の専用品を用意することは可能である。
図9に示すように、上段断熱パネル4eにおいては、上面はフラットで、下面に、縦溝28、横溝29と凹部とが形成さている。他方、下段断熱パネル4gにおいては、上面にはリブ25,26は突起27が形成されて、下面はフラットになっている。蟻溝30及び蟻ほぞ31の構成は、中段断熱パネル4fと同じである。
上段断熱パネル4eには、その上部に上段ブラケット(図示せず)が取付けられる。このため、上段断熱パネル4eには、横向き部12aを有する上端スリット12′が形成されている。この上部スリット12′は第1実施形態のスリット12と同じ大きさであり、第1実施形態のブラケット8をそのまま使用できる。
上段断熱パネル4eと中段断熱パネル4fとの接合部、及び、中段断熱パネル4fと下段断熱パネル4gとの接合部には、中継ブラケット32が配置される。そこで、中段断熱パネル4fと下段断熱パネル4gの上部には上スリット33を形成しており、上段断熱パネル4eと中段断熱パネル4fとの下部には下スリット34を形成して、上下のスリット33,34を使用して中継ブラケット32を取付けている。
従って、上下に隣り合った下スリット34と上スリット33とは互いに連通している。また、上下のスリット33,34は、基本的には第1上段断熱パネル4eのスリット12と同じであり、横向き部35を有する平面視T形に形成されている。
他方、中継ブラケット32は、第1実施形態と同様に、埋設部となるフラップ9及び支持板10を有しており、支持板10に、露出部11を一体に設けている。保持溝15及びストッパー16の構成は、第1実施形態と同じである。第1実施形態との相違点は、フラップ9及び支持板10が第1実施形態の場合よりも上方及び下方に長く延びている点と、図12(A)に示すように、中継バー14の基板14eが、上下の断熱パネル4e,4f,4gに跨がって配置される点である。
従って、本実施形態では、1本の中継バー14を上下に隣り合った断熱パネル4e,4f,4gで共用している態様になっているが、ブラケット8による断熱パネル4e,4f,4gの支持面積を大きくなるために、フランプ9及び支持板10が第1実施形態よりも上下になっている。この実施形態では、下段断熱パネル4gに対しても、ブラケット8は上から嵌め込まれる。なお、図11では窓穴10aを表示しているが、図12(A)では省略している。図12(B)に示すように、中継バー14の接続穴20は長穴に形成している。そこで、図12(C)のとおり、ジョイントバー21の足部22,23は、全体として底面視四角形に形成している。
断熱パネルの施工に際しては、地枠体13への下段断熱パネル4gの取付け、下段断熱パネル4gへの中継ブラケット32の取付け、下段断熱パネル4gへの中段断熱パネル4fの嵌め合わせ、中段断熱パネル4fへの中継ブラケット32の取付け、中段断熱パネル4fへの上段断熱パネル4eの嵌め合わせ、といった手順を採ることが多いと云える。
この実施形態では、上下に重なった断熱パネル4e,4f,4gはリブ26,27と溝28,29等の噛み合いによってずれ不能に噛み合っているが、上下の断熱パネル4e,4f,4gに跨がった状態で中継バー14が配置されているため、上下の断熱パネル4e,4f,4gの一体性が高まって、全体の強度を一層向上できる。
(5).第1,2実施形態の他の使用バリエーション
既述のとおり、木造住宅の基礎には土台を固定するためのアンカーボルトが埋設されるが、図13(A)に示す第2実施形態では、中継バー14を利用してアンカーボルト36を支持した例を示している(アンカーボルト36は従来品と同じであり、下端は鉤状に曲げられている)。)。
すなわち、アンカーボルト36は支持金具37に取り付けられており、支持金具37は、平行な2本の中継バー14に重なる2本の重合板38と、2枚の重合部38をその中間部において繋ぐブリッジ部39は、ブリッジ部39の下面に固定した略台形状の下向き支持部40とを有しており、アンカーボルト38は、下向き支持部30とブリッジ部39とに貫通して、ブリッジ部40に上下2個のナット41で固定されている。
重合部38には長穴が42が空いており、長穴42に挿通したタッピンねじ43を接続穴20にねじ込むことにより、支持金具37が一対の中継バー14に固定されている。重合部38の取り付け穴は長穴42になっているので、支持金具37は、中継バー14の長手方向に任意にずらすことができる。従って、正確に位置決めできる。重合部38はビスとナットとで中継バー14に固定してもよいが、タッピンねじ43を使用すると作業性がよい。なお、ブリッジ部40には、長手中心線に延びる筋目線44を刻設しており、この筋目線44にメジャーを当てることにより、正確に位置決めできる。
図13(B)では、第4実施形態として、長手方向に隣り合った中継バー14の連結手段の一例を示している。すなわちこの例では、隣り合った中継バー14に連結板45を跨がった状態に重ねて、連結板45と両中継バー14とをタッピンねじ46で固定している。この場合、連結板45のうち一方の中継バー14に重なる部位には丸穴47を複数個空けて、他方の中継バー14に重なる部位には長穴48を複数個空けている。従って、隣り合った中継バー14の各が相違しても、しっかりと連結できる。
なお、隣り合った中継バー14を、互いにその端面を当接させた状態に配置して、両中継バー14をジョイントバー21で連結できるように設定することも可能である。
(6).第5〜第7実施形態
次に、図14以下に示す他の実施形態を説明する。まず、図14に示す第5〜第7実施形態を説明する。(A)(B)に示す第5実施形態では、中継バー14のフランジ部16aに形成した接続穴20は長穴になっている一方、ジョイントバー21の端部には、中継バー14のフランジ部16aに重なる平坦部40を設けて、足部22,23は、中継バー14の長手方向に長い形状で、全体として底面視四角形になっている。従って、ジョイントバー21は、安定性を保持しつつ接続穴20の長手方向にスライドできる。このため、ジョイントバー21の位置の調節が容易である。
図10(C)に示す第6実施形態では、ブラケット8の露出部12に、中継バー14の支持部を挟んで両側に突出する横向き枝部51を形成して、枝部51に上向きのストッパーアーム52を形成し、ストッパーアーム52の上端部に、フラップ8の方に向いた係合爪42を形成している。他方、中継バー14の基板14eには、断熱パネル4と反対側に位置した上向きの折り返し片53を形成しており、折り返し片53の上端に係合爪52が引っ掛かるように設定している。
この実施形態では、係合爪52aを有するストッパーアーム52と、中継バー14の折り返し片53とは、中継バー14の上向き外れを阻止する抜け止め手段を構成している。なお、このブラケット8は、図の状態で上下方向に相対動する金型(キャビとコア)で製造される。
図10(D)に示す第7実施形態では、1枚の断熱パネル4に、上段と中段と下段の3段階でブラケット8を取り付けている。中段のフランジ部16aは上からの差し込みで取り付けている。上段のブラケット8と中段のブラケット8とは平面視で同じ位置に配置してもよいが、断熱パネル4の長手方向にずらして配置するのが好ましいと云える。このように断熱パネル4を3段の高さで連結すると、例えば断熱パネル4の高さが1000mm程度あっても、高い強度を確保できる。
(7).第8〜第10実施形態
図15(A)では第8実施形態を示している。この実施形態では、中継バー14はアングル状に形成されているが、中継バー14はブラケット8の内角断熱パネル4fには重なっておらず、中継バー14と断熱パネル4との間に間隔が空いている。従って、保持溝15は、断熱パネル4の内角断熱パネル4fから基礎空間6の内部に入り込んだ位置に形成されている。また、ブラケット8の露出部12には、断熱パネル4の内角断熱パネル4fに重なる内板54を形成している。
また、この実施形態では、中継バー14の抜け止め手段として、露出部12の先端に上向きアーム45を設けて、上向きアーム45の上端に係合爪55aを設けている。従って、係合爪55aはフランジ部16aに引っ掛かっている。上向きアーム55は、露出部12に上向き開口の盗み溝56を設けることによって形成している。従って、係合爪55aは、上向きアーム55の変形によって、保持溝15から離れる方向に容易に移動し得る。従って、中継バー14の嵌め込みの容易性は確保されている。
この実施形態のように、中継バー14と断熱パネル4との間に間隔を空けると、中継バー14はその全体がコンクリートの内部に埋設されるため、中継バー14が鉄筋とは同様の役割を果たして、コンクリート基礎3の強度を向上できる利点がある。
図15(B)に示す第9実施形態では、中継バー14は鉛直姿勢の平板に形成されており、ブラケット8に、上向きに開口した接続溝穴57が適宜間隔で多数形成されている。接続溝穴57は、半円状で上部をくびれ部57aとしている。他方、ジョイントバー21は丸棒状であり、その両端部に、中継バー14を挟む一対の挟持部48を形成しており、両挟持部58の間に、接続溝穴56に弾性的に嵌まり込むボス部を形成している。この実施形態では、中継バー14は単なる平板であるため、コンクリートの回り込みが良好になる。
図16に示す第10実施形態では、中継バー14として丸棒を使用しているそして、ブラケット8の露出部12に、中継バー14が上から嵌まる保持溝15を形成している一方、ジョイントバー21の両端には、中継バー14に上から嵌まり込むクランプ部60を形成している。ブラケット8の受け溝15は、上に行くに従ってフラップ9に近づくように僅かな角度で傾斜している。従って、中継バー14の嵌め入れは容易であると共に、中継バー14が接続されると、受け溝15から外れることはない。
中継バー14のクランプ部60は下向きに開口しているが、外側部分60aは変形し難い剛性を有している一方、内側部分50bは、若干の撓み変形が可能な強度(薄さ)になっており、中継バー14の抜けを阻止する爪部60cを設けている。従って、クランプ部60は、内側部分50bを弾性変形させた状態で中継バー14に嵌まり込む。
この実施形態では、強度とコンクリートの回り込み性とに優れている。中継バー14は金属パイプを使用したり、鉄筋用異径棒鋼を使用したりすることも可能である。ジョイントバー21は中継バー14の長手方向に移動可能であるため、任意の位置に保持できる。ジョイントバー21を金属板で製造することも可能である。
本願発明は、上記の他にも様々に具体化できる。例えば、中継バーは中空角形に形成したりT型に形成したりすることも可能であり、ブラケットも、中継バーの形状に応じて様々に変更できる。
本願発明は、実際に断熱式基礎構造体に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 外基礎
2 内基礎
3 コンクリート基礎(縦基礎)
4 断熱パネル
4e 上段断熱パネル
4f 中段断熱パネル
4g 下段断熱パネル
6 基礎空間
7 広幅内面
8,32 ブラケット
9 埋設部を構成するフラップ
10 埋設部を構成する支持板
11 露出部
12,12′,33,34 スリット
13 地枠体
14 中継バー
14e 基板
14f フランジ部
15 保持溝
16 ストッパー
19 位置決め突起
20 接続穴
21 ジョイントバー
22,23 足部
60 クランプ部

Claims (6)

  1. コンクリート打設面となる広幅内面を対向させて平行に立設された断熱パネルの対と、前記対向した断熱パネルを所定間隔に保持する連結装置とを有しており、前記断熱パネルの間の基礎空間にコンクリートが打設されている構成であって、
    前記連結装置は、水平方向に飛び飛びに配置されて前記各断熱パネルに取り付けられたブラケットの群と、前記各断熱パネルの広幅内面に沿って水平姿勢に長く延びる姿勢で前記ブラケットの群に取り付けいた細長い中継バーと、基礎空間を挟んで平行に配置された中継バーを飛び飛びに連結するジョイントバーの群とを有しており、
    前記ブラケットは、前記断熱パネルに内部に嵌め入れられている埋設部と、前記埋設部と一体に繋がっていて断熱パネルの広幅内面の側に露出した露出部とを有しており、前記露出部に前記フレーム材を取り付けている、
    建物の断熱式基礎構造体。
  2. 前記中継バーは、断熱パネルの広幅内面に重なる鉛直姿勢の基板と略水平姿勢のフランジ部とを有しており、前記中継バーのフランジ部に、前記ジョイントバーを連結するための接続穴が飛び飛びで多数空けられている一方、
    前記ブラケットは、前記断熱パネルに上から又は下から差し込まれた埋設部と、前記基礎空間に露出した露出部とを有していて、前記露出部に、前記中継バーの基板が断熱パネルの広幅内面に重なった状態に保持する上向きの挟持部を設けており、前記断熱パネルの広幅内面とブラケットの挟持部との間に、前記中継バーの基板が上から差し込まれる保持空間が空いている、
    請求項1に記載した建物の断熱式基礎構造体。
  3. 前記ブラケットに、前記中継バーを上向き動不能に保持するストッパーを設けており、前記ストッパーは、前記中継バーの基板を前記保持空間に差し込むことが許容されるように撓み変形可能である、
    請求項2に記載した建物の断熱式基礎構造体。
  4. 前記ジョイントの端部に、弾性変形して前記中継バーの接続穴に嵌まり込む係合爪を設けている、
    請求項2又は3に記載した建物の断熱式基礎構造体。
  5. 前記断熱パネルは上部に重ね合わせられており、
    前記中継バーの基板は、上下に隣り合った断熱パネルの広幅内面に重なるように設定されている一方、前記ブラケットの埋設部は、上下に隣り合った断熱パネルに嵌まるように設定されている、
    請求項2に記載した建物の断熱式基礎構造体。
  6. 前記中継バーは棒状又はパイプ状であって、前記断熱パネルの広幅内面との間にコンクリートが入り込む程度の空間を空けた状態で前記ブラケットの露出部に上から嵌め込まれている一方、
    前記ジョイントの両端には、前記中継バーに上から嵌まり込む下向き開口のクランプ部を設けている、
    請求項1に記載した建物の断熱式基礎構造体。
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