JP2017197369A - ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、収容具から所望の物品を正しく効率的にピックアップすることができるピックアップ装置を提供する。
【解決手段】収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するためのピックアップ装置が提供される。ピックアップ装置は、入力受付部と、画像生成部と、映写指示部とを備える。収容具は、物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する。入力受付部は、所望の物品又は所望の物品が収容されている収容部を特定する特定情報の入力を受け付ける。画像生成部は、特定情報により特定される物品又は収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成する。映写指示部は、プロジェクターにマッピング画像を映写するように指示する。
【選択図】図1

Description

物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する収容具から、所望の物品をピックアップするためのピックアップ装置、システム、方法及びプログラムに関する。
従来より、物品が収容される複数の収容部を有する収容具から、物品を正しくピックアップしたいという要望がある。例えば、特許文献1には、調剤薬局において、薬剤棚から処方箋に従って薬剤を誤りなく取り出すことを支援する装置が開示されている。具体的には、薬剤棚の上にモーションセンサが取り付けられており、薬剤師が特定の収容部に手を伸ばすと、モーションセンサにより手の位置が検知される。そして、手を伸ばそうとした収容部内に収容されている薬剤の薬剤名が、薬剤棚の近傍のディスプレイに表示される。これにより、誤った薬剤をピックアップしてしまうことが防止される。
また、特許文献2では、保管棚に設けられている複数の保管部の各々に、LEDランプ等の表示器が取り付けられている。そして、取り出すべき物品が保管されている保管部に対応する表示器が点灯することで、取り出すべき物品が指示されるように構成されている。
特許第5492333号公報 特開2010−116244号公報
特許文献1のシステムでは、取り出すべき物品がどの棚に収容されているのか、作業者に分かりにくい。すなわち、自身が手を伸ばした収容部に取り出したい物品が収容されているかを確認することはできるが、そもそも凡その物品の配置が作業者の頭に入っていなければ、効率的にピックアップ作業を行うことができない。この点、特許文献2のシステムでは、表示器の点灯により、作業者は取り出すべき物品が収容されている収容部を知ることができる。しかしながら、各収容部にLEDランプ等の表示器が取り付けられている専用の棚が必要となり、コスト高となり得る。
本発明は、低コストで、複数の収容部を有する収容具から所望の物品を正しく効率的にピックアップすることができるピックアップ装置、システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係るピックアップ装置は、収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するためのピックアップ装置であって、入力受付部と、画像生成部と、映写指示部とを備える。前記収容具は、物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する。前記入力受付部は、前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部を特定する特定情報の入力を受け付ける。前記画像生成部は、前記特定情報により特定される前記物品又は前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成する。前記映写指示部は、外部のプロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示する。
本発明の第2観点に係るピックアップ装置は、第1観点に係るピックアップ装置であって、動き解析部と、判定部とをさらに備える。前記動き解析部は、前記マッピング画像が映写された後に、インタラクティブプロジェクターである前記プロジェクターにより検知される前記配列面上での動きの情報を解析する。前記判定部は、前記動きの情報に基づいて、前記所望の物品が取り出されたか否かを判定する。
本発明の第3観点に係るピックアップシステムは、収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するためのピックアップシステムであって、プロジェクターと、指示装置とを備える。前記収容具は、物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する。前記プロジェクターは、前記配列面又はその近傍の少なくとも一方にマッピング画像を映写する。前記指示装置は、前記マッピング画像を生成し、前記プロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示する。前記指示装置は、入力受付部と、画像生成部と、映写指示部とを備える。前記入力受付部は、前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部を特定する特定情報の入力を受け付ける。前記画像生成部は、前記特定情報により特定される前記物品又は前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成する。前記映写指示部は、前記プロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示する。
本発明の第4観点に係るピックアップシステムは、第3観点に係るピックアップシステムであって、前記プロジェクターは、前記配列面の上方、下方及び側方のいずれかに設置される。
本発明の第5観点に係るピックアップ方法は、収容具から所望の物品をピックアップするピックアップ方法であって、以下のステップ(1)〜(3)を含む。前記収容具は、物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する。
(1)コンピュータを用いて、前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成するステップ。
(2)プロジェクターを用いて、前記配列面又はその近傍の少なくとも一方に前記マッピング画像を映写するステップ。
(3)映写された前記選択領域に対応する前記収容部から前記商品を取り出すステップ。
本発明の第6観点に係るピックアッププログラムは、収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するための物品ピックアッププログラムであって、コンピュータに以下のステップ(1)〜(3)を実行させる。前記収容具は、物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する。
(1)前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部を特定する特定情報の入力を受け付けるステップ。
(2)前記特定情報により特定される前記物品又は前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成するステップ。
(3)外部のプロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示するステップ。
本発明によれば、物品が収容された複数の収容部が配列された配列面を有する収容具から、所望の物品をピックアップするピックアップ作業時において、マッピング画像が生成される。このマッピング画像においては、収容具から取り出されるべき物品又は当該物品が収容されている収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示される。そして、このマッピング画像が収容具の配列面に映写されることにより、取り出されるべき物品が収容されている収容部が指示される。従って、低コストで、複数の収容部を有する収容具から所望の物品を正しく効率的にピックアップすることができる。
本発明の一実施形態に係るピックアップシステムの正面図。 収容具及びプロジェクターの配置を示す側面図。 ピックアップシステムの構成を示すブロック図。 薬剤位置データベースのデータ構造を示す図。 ピックアップ処理の流れを示すフローチャート。 薬剤棚の配列面を模式化した格子模様の画像を示す図。 マッピング画像を示す図。 変形例に係るマッピング画像を示す図。 別の変形例に係るマッピング画像を示す図。 別の変形例に係るマッピング画像を示す図。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るピックアップ装置、システム、方法及びプログラムについて説明する。本実施形態は、調剤薬局において、処方箋に従って薬剤棚から薬剤を取り出す場面を例に説明される。
<1.ピックアップシステムの全体構成>
本実施形態に係るピックアップシステム100は、薬剤棚5(収容具)から所望の薬剤をピックアップするピックアップ作業を支援するためのシステムであり、図1に示すとおり、プロジェクター1と、操作端末2とを備える。薬剤棚5は、複数の収容部50を有しており、これらの収容部50には、各々、異なる薬剤が収容されている。本実施形態の薬剤棚5は、調剤薬局で使用される薬剤棚であり、薬剤のピックアップ作業を行う作業者6が、ここから処方箋に従って薬剤を取り出す。これらの収容部50は、上下左右に格子状に配列されており、全体として二次元的な配列面5Aを形成している。配列面5Aは、概ね鉛直面内に広がっており、薬剤棚5の正面に立つ作業者6がいずれの収容部50にもアクセスし易いように構成されている。なお、ここでいう作業者6とは、主として薬剤師であるが、勿論、他の者がピックアップ作業を行うことも想定される。
本実施形態では、作業者6が操作端末2において取り出すべき薬剤を指定すると、薬剤棚5の配列面5A上においてプロジェクションマッピングが行われる。すなわち、操作端末2によりマッピング画像W2が生成され、当該マッピング画像W2がプロジェクター1により配列面5Aに映写される。これにより、所望の薬剤の収容されている収容部50が、他の収容部50とは異なる態様で照らし出され、作業者6は、所望の薬剤の収容されている収容部50を容易に把握することができる。
以下、各部の構成について説明した後、ピックアップ作業の流れについて説明する。
<2.各部の構成>
<2−1.プロジェクター>
本実施形態に係るプロジェクター1は、超短焦点型のプロジェクターであり、至近距離から大型の映像を投影面上に投影することができる。なお、ここでの投影面とは、薬剤棚5の配列面5Aである。従って、図2に示すとおり、プロジェクター1は、薬剤棚5の背面に沿う壁面において薬剤棚5の上方に取り付けられているが、配列面5A全体にマッピング画像W2を映写することができる。そして、このように至近距離からマッピング画像W2が映写されるため、配列面5Aが作業者6の陰に隠れることがなく、作業者6の存在が映写の妨げとならない。
図3に示すとおり、プロジェクター1は、映写部11、カメラ12、制御部13及び通信部14を備える。本実施形態では、映写部11は、レンズ、プリズム、ミラー等の光学素子からなる光学系を有し、下方において鉛直に延びるように配置される薬剤棚5の配列面5Aにマッピング映像を映写する。カメラ12は、レンズ、プリズム、ミラー等の光学素子からなる光学系、並びにCCD等からなるイメージセンサを有し、投影面である配列面5A全体を捉えた二次元画像を連続的に撮影する。すなわち、カメラ12は、動画を撮影する。制御部13は、CPU、ROM及びRAM等が搭載された回路基板からなり、映写部11、カメラ12及び通信部14の動作を含む、プロジェクター1の全体の動作を制御する。通信部14は、操作端末2のような外部デバイスとの通信を実現する通信インターフェースである。
プロジェクター1は、インタラクティブプロジェクターであり、上述のカメラ12によりこの双方向性が実現される。すなわち、カメラ12により配列面5Aの動画が撮影され、この動画が通信部14を介して操作端末2に送信される。そして、操作端末2においてこの動画が画像処理されることで、配列面5A上でのモーション、つまりは配列面5A上での作業者6の手の動きが認識される。従って、カメラ12は、配列面5A上での動きの情報を検知するモーションセンサの役割を果たす。
<2−2.操作端末>
本実施形態に係る操作端末2は、ハードウェアとしては単なる汎用のパーソナルコンピュータであり、例えば、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータとして実現される。図3に示すように、操作端末2は、CD−ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体20から、或いはインターネット等のネットワークを介して外部デバイスから、ピックアッププログラム3を汎用のコンピュータにインストールすることにより製造される。ピックアッププログラム3は、作業者6が薬剤棚5から所望の物品をピックアップするのを支援するためのソフトウェアであり、操作端末2に後述する動作を実行させる。
操作端末2は、表示部21、入力部22、記憶部23、制御部24、通信部25及び音声出力部26を備える。これらの部21〜26は、バス線を介して接続されており、相互に通信可能である。表示部21は、液晶ディスプレイ等で構成することができ、後述する情報を作業者6に対し表示する。入力部22は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成することができ、操作端末2に対する作業者6からの操作入力を受け付ける。通信部25は、プロジェクター1のような外部デバイスとの通信を実現する通信インターフェースである。音声出力部26は、スピーカー等で構成することができ、後述する音声を作業者6に向けて出力する。
記憶部23は、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置により構成することができる。記憶部23内には、ピックアッププログラム3が格納されている他、薬剤位置データベース(DB)27が格納されている。薬剤位置DB27には、薬剤棚5の各収容部50の位置を特定する位置情報に関連付けて、当該収容部50に収容されている薬剤を特定する薬剤情報が格納されている。薬剤情報には、薬剤名が含まれる。従って、薬剤位置DB27を参照すれば、薬剤の薬剤名から、当該薬剤が収容されている収容部50の位置を特定することができる。この意味で、薬剤位置DB27は、各収容部50の位置を特定する位置情報だけでなく、各薬剤の位置を特定する位置情報を記憶するデータベースであると言える。
制御部24は、CPU、ROMおよびRAM等から構成することができる。制御部24は、記憶部23内のピックアッププログラム3を読み出して実行することにより、仮想的に画像生成部24A、映写指示部24B、動き解析部24C、判定部24D及び結果出力部24Eして動作する。各部24A〜24Eの動作の詳細については、後述する。
図4は、薬剤位置DB27のデータ構造を示す図である。同図に示すように、薬剤位置DB27内には、収容部50の配列における横方向及び縦方向の位置と、薬剤名とが互いに関連付けて格納されている。
<3.ピックアップ作業の流れ>
以下、図5を参照しつつ、薬剤のピックアップ作業の流れについて説明する。図5は、ピックアップシステム100による薬剤のピックアップ処理の流れを示すフローチャートである。
まず、作業者6は、操作端末2上でピックアッププログラム3を起動させる。このとき、図示されない操作画面が、表示部21上に表示される。この操作画面は、作業者6に対し、薬剤棚5から取り出されるべき所望の薬剤を特定する特定情報を、入力部22を介して入力するように促す(ステップS1)。従って、このとき、入力部22は、かかる特定情報の入力を受け付ける入力受付部として機能する。また、本実施形態では、かかる特定情報として、薬剤位置DB27内に格納されている薬剤名の入力を受け付ける。このとき、誤操作を減らすため、薬剤位置DB27内に格納されている薬剤名の一覧を表示し、この中から作業者に所望の薬剤を選択させるように、操作画面を構成することができる。なお、処方箋においてはしばしば複数の薬剤が指定されるため、本実施形態では、操作画面は、複数の薬剤名を入力可能に構成されている。
入力部22を介して薬剤名が入力されると、画像生成部24Aは、マッピング画像W2を生成する(ステップS2)。具体的には、画像生成部24Aは、入力された薬剤名をキーとして薬剤位置DB27内を検索し、この薬剤名の薬剤が収容されている収容部50の位置情報を特定する。続いて、画像生成部24Aは、薬剤棚5の配列面5Aの正面図を模式化した格子模様の画像W1を作成する(図6参照)。この画像W1の格子により区切られる四角形の各領域60は、個々の収容部50を表しており、これらの領域60の二次元配列は、収容部50の二次元配列に対応する。そして、画像生成部24Aは、この画像W1上において、特定された位置情報に対応する選択領域60Aが、その他の非選択領域60Bとは異なる態様で表示されるようなマッピング画像W2(図7参照)を生成する。例えば、選択領域60Aに非選択領域60Bよりも、一般に人の注意を喚起する色を付すこともできるし、選択領域60Aの境界のみを枠で囲むこともできる。図7の例では、「C1」,「G2」,「G5」,「M2」の位置情報により特定される収容部50に対応する領域が選択領域60Aであり、非選択領域60Bとは異なる色が付されている。
続くステップS3では、映写指示部24Bが、マッピング画像W2を薬剤棚5の配列面5A上に映写するように、プロジェクター1に指示する。具体的には、通信部25を介して、マッピング画像W2がプロジェクター1に送信される。一方、プロジェクター1側では、制御部13が通信部14を介してマッピング画像W2を受信し、これを映写部11を介して配列面5A上に映写させる。これにより、配列面5A上においてプロジェクションマッピングが行われ、配列面5Aを眺める作業者6に、ステップS1で指定された薬剤の収容されている収容部50の位置が指示される。作業者6は、配列面5Aに施されたプロジェクションマッピングによる模様を参考として、所望の薬剤の収容されている収容部50の位置を確認し、そこから薬剤を取り出す。
ステップS3によりマッピング画像W2の映写が開始されると直ちに、カメラ12による配列面5Aの動画撮影が開始される(ステップS4)。プロジェクションマッピングと、この撮影とは、並行に実行される。カメラ12により撮影された動画データは、リアルタイムに通信部14を介して操作端末2に送信される。一方、操作端末2側では、動き解析部24Cが通信部25を介してこの動画データを受信し、これを解析する(ステップS5)。すなわち、動き解析部24Cは、動画データを画像処理することにより手の動きを検知し、作業者6がどの収容部50にアクセスしたのかを判定する。例えば、動き解析部24Cは、作業者6の手が出現し、その手が一定時間以上その周辺に存在した位置を特定し、当該位置に対応する収容部50を特定する。以下では、ステップS5において作業者6がアクセスしたと判定された収容部50を、アクセス収容部50と呼ぶこととする。
ステップS6では、判定部24Dが、薬剤棚5からステップS1で指定された所望の薬剤が取り出されたか否かを判定する。より具体的には、判定部24Dは、アクセス収容部50が、ステップS1で入力された薬剤名の薬剤が収容されている収容部50(以下、正解収容部50という)に一致するか否かを判定する。なお、ステップS1で複数の薬剤名が入力された場合には、複数の正解収容部50が存在する。この場合には、複数の正解収容部50と複数のアクセス収容部50とが完全に一致するか否かが判定される。正解収容部50と一致しないアクセス収容部50が1つでも存在する場合、処理はステップS8に進む。また、一定の時間が経過しても、全ての正解収容部50に対応するアクセス収容部50が特定されない場合にも、処理はステップS8に進む。その他の場合には、ステップS7に進む。なお、簡単のため、図5のフローチャートでは、ステップS3〜S6が順次実行される処理のように示されているが、これらの処理は、図5に示す順番で開始するものの、実際には並列処理される。
ステップS7では、結果出力部24Eは、正解画面を表示部21上に表示させるとともに、音声出力部26を介して正解音を出力する。正解画面とは、例えば、正しく薬剤が取り出されたことを示すメッセージを表示する画面である。また、正解音とは、正解であることを想起させるような音(例えば、「ピンポン」)である。このような出力を受けて、作業者6は、ピックアップ作業が正しく行われたことを確認し、作業を完了させる。また、ステップS7に前後して、マッピング画像W2の映写(S3)、配列面5Aの撮影(S4)及び配列面5A上での動きの解析(S5)も終了する。
一方、ステップS8では、結果出力部24Eは、警告画面を表示部21上に表示させるとともに、音声出力部26を介して警告音を出力する。警告画面とは、例えば、誤った薬剤が取り出されたか、まだ取り出されていない薬剤が存在することを示すメッセージを表示する画面である。ここでは、誤って取り出された薬剤やまだ取り出されていない薬剤の薬剤名及び位置情報も表示される。また、警告音とは、不正解であることを想起させるような音(例えば、「ブー」)である。このような出力を受けて、作業者6は、ピックアップ作業が正しく行われなかったことを確認し、作業の誤りを適宜修正して、作業を完了させる。また、ステップS8に前後して、マッピング画像W2の映写(S3)、配列面5Aの撮影(S4)及び配列面5A上での動きの解析(S5)も終了する。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<4−1>
上記実施形態では、薬剤を対象としてピックアップ作業が行われたが、ここでのピックアップシステムによるピックアップ作業の対象となる物品は、薬剤に限られない。同様のシステム及び方法は、任意の物品のピックアップ作業に用いることができる。
<4−2>
プロジェクター1の配置は上述したものに限られず、配列面5Aの下方や側方から配列面5A上にマッピング画像W2を映写することができる。また、収容部50が透明に形成されている場合等には、配列面5Aの背面側からマッピング画像の映写を行うこともできる。或いは、配列面5Aに対し作業者6の後方からマッピング画像の映写を行うこともできる。この場合、プロジェクター1は、超短焦点型である必要はない。ただし、作業者6の存在が映写の妨げにならないようにする観点からは、配列面5Aの上方、下方、側方、又は背面側からの映写が好ましい。
<4−3>
上記実施形態では、プロジェクター1は、インタラクティブプロジェクターであったが、取り出した薬剤が正しいか否かの確認処理を省略する場合には、プロジェクター1を非インタラクティブプロジェクターとすることができる。
<4−4>
上記実施形態では、プロジェクター1は、カメラ12が内蔵されたインタラクティブプロジェクターであったが、カメラ12をプロジェクター1から独立した機構とすることができる。すなわち、非インタラクティブプロジェクター1と、これと別個に用意されたカメラ12とを操作端末2に接続した場合にも、上記と同様の確認機能を実現することができる。
また、カメラ12以外の機構を用いて、インタラクティブプロジェクターを構成することもできる。インタラクティブプロジェクターとしては、様々な方式が知られており、このような技術を適宜用いることができる。例えば、インタラクティブプロジェクターを実現する方式として、赤外線方式がある。この方式を採用する場合には、例えば、配列面5Aの端部に沿って赤外線発光及び受光装置を配置し、赤外線の遮られた位置を検出することにより、配列面5A上での動きを検知することができる。また、専用の電子ペンを使用する方式もある。この方式を採用する場合には、例えば、専用の電子ペンを用いて、配列面5A上において薬剤を取り出そうとする収容部50をタッチすると、電子ペンから超音波が発生されるように構成する。そして、配列面5Aの近傍の複数の箇所に超音波受信装置を配置し、超音波の到達時間の差から三角測量法等により、配列面5A上の手の位置を検知することができる。また、カメラを複数の箇所に設置し、三角測量法等により、手の位置を検知することもできる。また、電子ペンに代えて、電子ペンと同様の機能を有する手袋を使用することができる。例えば、指先にスイッチを備える手袋をはめて、薬剤を取り出そうとする収容部50をタッチすると、スイッチが押されて手袋から超音波が発生されるように構成することができる。
<4−5>
上記実施形態のステップS1では、操作端末2は、取り出したい薬剤を特定する薬剤情報の入力を受け付けていたが、収容部50の位置情報のような、取り出したい薬剤が収容されている収容部50を特定する情報の入力を受け付けるようにしてもよい。物品の取り出しにおいて特にミスが発生し易いのは、実際に収容具から薬剤を取り出す場面であると考えられる。従って、操作端末2上で収容部50を特定する作業が必要であったとしても、作業ミスを軽減することができる。
<4−6>
ピックアッププログラム3は、表計算ソフトを用いて実装することができる。具体的には、例えば、表計算ソフト上で、収容部50の配列に対応するセルの配列を作成する。この場合、各セルが個々の収容部50に対応する。そして、セルが選択されると、当該セルの色等の表示形態が変更されるようにプログラミングしておく。この場合、操作端末2上で取り出したい薬剤の収容されている収容部50に対応するセルを選択した後、かかる画面をプロジェクター1を用いて配列面5A上に映写すれば、取り出したい薬剤の収容されている収容部50が強調表示されるようなプロジェクションマッピンングが実現される。なお、この場合、表計算ソフト上の各セルには、薬剤名等の薬剤情報を表示しておくことが好ましい。この場合、作業者6は、セルの一覧を見て、取り出したい薬剤の薬剤名の表示されたセルを選択するだけで、上述のプロジェクションマッピングが実現される。
<4−7>
上記実施形態では、取り出したい薬剤の薬剤情報を1つずつ入力するように構成されていた。しかしながら、例えば、複数の薬剤を調合するような場面においては、調合後の薬剤の薬剤情報を入力すると、操作端末2によりこれに必要な複数の薬剤が自動的に決定され、これらの薬剤の収容されている収容部50がプロジェクションマッピングにより指示されるように構成することもできる。この場合、薬剤位置DB27内に、調合される複数の薬剤の薬剤情報と、調合後の薬剤の薬剤情報とを関連付けて記憶させておけばよい。
また、薬剤情報の入力方法は、上述した例に限られず、例えば、OCRを用いて紙の処方箋を読み取り、読み取った情報から薬剤情報を特定する方法を採用することもできる。或いは、院内処方やレセプト処理、投薬管理等の為に処方箋の情報を管理するシステムに操作端末2を連動させ、これらのシステムから処方箋の情報に含まれる薬剤情報を受け取る方法を採用することもできる。この場合、OCRや上記システムとの通信を行う通信部25が、取り出されるべき所望の物品又はその収容部を特定する特定情報の入力を受け付ける入力受付部として機能する。
<4−8>
上記実施形態の中で示されたマッピング画像W2は、一例である。例えば、図8に示すように、取り出すべき薬剤の収容されている収容部50が存在する列がどの列であるかを示す行を表示してもよい。図8の例では、かかる行の像W3が、収容部50に対応する格子模様の画像W1(W2)の直上に配置されている。この行の画像W3においては、選択されている収容部50(の横方向の位置)に対応する領域がその他の領域とは異なる態様で表示される。なお、本変形例に代えて又は加えて、取り出すべき薬剤の収容されている収容部50が存在する行がどの行であるかを示す列の像W3を表示してもよい。このような像W3は、薬剤棚5の周囲の壁面等、薬剤棚5の近傍における薬剤棚5以外の対象に映写されるように構成することもできる。また、像W3のみを表示し、画像W1(W2)を表示しないようにすることもできる。
<4−9>
複数の処方箋に対応する収容部50を、同時にプロジェクションマッピングにより指示することができる。例えば、図9に示すように、現在行っているピッキング作業の対象となる処方箋に対応する収容部50と、次に行うピッキング作業の対象となる処方箋に対応する収容部50とを、色違い等の異なる態様で同時に表示するマッピング画像W2を映写してもよい。この場合、複数名の作業者6が同時に同じ薬剤棚5に対してそれぞれの作業を行うことも可能になる。また、本変形例においても、マッピング画像W2に代えて又は加えて、像W3を表示してもよい。
また、図10に示すような例も考えられる。この例でも、図9に示す例と同様に、複数の処方箋に対応する収容部50が、色違い等の異なる態様で同時にプロジェクションマッピングされる。そして、図10の例では、1つの処方箋に複数の薬剤が記載されているような場合において、これらの薬剤に対応する複数の収容部50がプロジェクションマッピングにより同時に指示されるのではなく、1つずつ順番に指示される。つまり、画像生成部24Aが、これらの収容部50を個別に指示するマッピング画像W2を順次生成し、映写指示部24Bが、プロジェクター1にこれらのマッピング画像W2を順次映写させるようにする。これらの収容部50を指示する順番は、映写指示部24Bにより自動的に決定される。例えば、映写指示部24Bは、これらの収容部50の位置情報に基づいて、作業者6が最短の経路で薬剤をピッキングできるような順番を決定し、当該順番に従ってマッピング画像W2が映写されるように制御する。次のマッピング画像W2に切り替えるタイミングも、映写指示部24Bにより決定され、例えば、上述したようなインタラクティブプロジェクターの機能を用いて、作業者6が正しい薬剤を取り出したことが確認された後とすることができる。また、映写指示部24Bは、複数の作業者6による作業が交錯したり、干渉したりしないように収容部50の指示の順番を決定することもできる。なお、1つずつ順番に収容部50を指示してゆく構成は、複数の処方箋に対応する収容部50を同時にプロジェクションマッピングする場合以外にも、勿論採用することができる。また、本変形例においても、マッピング画像W2に代えて又は加えて、像W3を表示してもよい。
1 プロジェクター
2 操作端末(ピックアップ装置、指示装置)
22 入力部(入力受付部)
24A 画像生成部
24B 映像指示部
24C 動き解析部
24D 判定部
5 薬剤棚(収容具)
5A 配列面
50 収容部
60A 選択領域
100 ピックアップシステム
W2 マッピング画像

Claims (6)

  1. 物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するためのピックアップ装置であって、
    前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部を特定する特定情報の入力を受け付ける入力受付部と、
    前記特定情報により特定される前記物品又は前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成する画像生成部と、
    外部のプロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示する映写指示部と
    を備える、
    ピックアップ装置。
  2. 前記マッピング画像が映写された後に、インタラクティブプロジェクターである前記プロジェクターにより検知される前記配列面上での動きの情報を解析する動き解析部と、
    前記動きの情報に基づいて、前記所望の物品が取り出されたか否かを判定する判定部と
    をさらに備える、
    請求項1に記載のピックアップ装置。
  3. 物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するためのピックアップシステムであって、
    前記配列面又はその近傍の少なくとも一方にマッピング画像を映写するプロジェクターと、
    前記マッピング画像を生成し、前記プロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示する指示装置と
    を備え、
    前記指示装置は、
    前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部を特定する特定情報の入力を受け付ける入力受付部と、
    前記特定情報により特定される前記物品又は前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるように前記マッピング画像を生成する画像生成部と、
    前記プロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示する映写指示部と
    を含む、
    ピックアップシステム。
  4. 前記プロジェクターは、前記配列面の上方、下方及び側方のいずれかに設置される、
    請求項3に記載のピックアップシステム。
  5. 物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する収容具から所望の物品をピックアップするピックアップ方法であって、
    コンピュータを用いて、前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成するステップと、
    プロジェクターを用いて、前記配列面又はその近傍の少なくとも一方に前記マッピング画像を映写するステップと、
    映写された前記選択領域に対応する前記収容部から前記商品を取り出すステップと
    を含む、
    ピックアップ方法。
  6. 物品が収容される複数の収容部が配列された配列面を有する収容具から所望の物品をピックアップするのを支援するためのピックアッププログラムであって、
    前記収容具から取り出されるべき前記所望の物品又は前記所望の物品が収容されている前記収容部を特定する特定情報の入力を受け付けるステップと、
    前記特定情報により特定される前記物品又は前記収容部に対応する選択領域が、その他の領域とは異なる態様で表示されるようにマッピング画像を生成するステップと、
    外部のプロジェクターに前記マッピング画像を映写するように指示するステップと
    をコンピュータに実行させる、
    ピックアッププログラム。
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