JP2017196686A - 回転切削工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】多刃化が可能な回転切削工具を提供することを目的とする。
【解決手段】超硬合金を含む柱状の台金102と、台金102の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンド103とを備え、多結晶ダイヤモンド103には複数の切刃104が設けられており、複数の切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃104の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。
【選択図】図3
【解決手段】超硬合金を含む柱状の台金102と、台金102の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンド103とを備え、多結晶ダイヤモンド103には複数の切刃104が設けられており、複数の切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃104の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。
【選択図】図3
Description
本発明は、回転切削工具に関する。より特定的には、多結晶ダイヤモンドの切刃を有する回転切削工具に関する。
回転切削工具は、たとえば特開平10−113810号公報(特許文献1)、および特表2004−516152号公報(特許文献2)に開示されている。
このような回転切削工具では、超硬合金製のシャンクに板状の多結晶ダイヤモンド(PCD:Poly Crystalline Diamond)のチップをロウ付けなどで結合している。PCDのチップに切刃を創成する。
シャンクにチップをロウ付けするためにはチップの厚みに応じた窪み(チップポケット)を設ける必要がある。チップポケットが所定の大きさを有するため、隣接する切刃間の距離が一定値以上となる。
切削速度の高速化に伴い、1つの切刃あたりの負荷を低減させ、工具摩耗を抑える必要がある。その場合、切刃の数を多くすることが重要である。しかし、上記の通り隣接する切刃間の距離が一定値以上となるため、切刃の数を多くすることが困難であるという問題があった。
そこで、この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、多刃化が可能な回転切削工具を提供することを目的とする。
この発明に従った回転切削工具は、超硬合金を含む柱状の台金と、台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンドとを備え、多結晶ダイヤモンドには複数の切刃が設けられており、複数の切刃の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。
この発明に従えば、多刃化が可能な回転切削工具を提供することができる。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明者らは、上記の回転切削工具の問題点を解決すべく研究を重ねた結果、多刃化が可能な回転切削工具の発明をなしえたものである。
回転切削工具は、超硬合金を含む柱状の台金と、台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンドとを備え、多結晶ダイヤモンドには複数の切刃が設けられており、複数の切刃の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。
「直接に結合された」とは、台金と多結晶ダイヤモンドが、直接に接触していることをいう。または、「直接に結合された」とは、多結晶ダイヤモンドの焼結助剤もしくは超硬合金中の成分を介して結合されており、他の金属、樹脂、ガラス等の結合層を介さないで結合されていることをいう。「直接に結合された」例として、多結晶ダイヤモンドが台金の外周に焼結結合されていることがある。
多結晶ダイヤモンドの焼結助剤は、多結晶ダイヤモンド粒子を焼結する際に意図的に添加するものであっても良く、台金の超硬合金から溶出するものであっても良い。さらに、多結晶ダイヤモンドを焼結助剤を用いないで形成してもよい。この場合には、台金の超硬合金の成分が溶出して多結晶ダイヤモンドと台金との間に介在してもよく、多結晶ダイヤモンドが台金に直接接触していてもよい。
多結晶ダイヤモンドの焼結助剤としては、たとえば、Co、Fe、Niなどがある。これらの中でも、台金の超硬合金に成分として含まれるCoが好ましい。
このように構成された回転切削工具では、多結晶ダイヤモンドが台金の外周面に直接に結合されるためチップポケットおよびロウ付けが不要となる。その結果、多刃化が可能となる。割合が0.6/mm未満であれば多刃化が困難となる。割合が1.5/mmを超えると複数の切刃間の隙間が小さくなりすぎて切りくずの排出性が悪化する。
好ましくは、複数の切刃の間には溝が形成されており、溝の底面は多結晶ダイヤモンドからなる。この場合、溝の底面が多結晶ダイヤモンドで構成されることで溝内を切り屑が滑りやすくなる。その結果、切り屑のつまりによる影響が抑えられ、加工後の工作物の表面粗さを小さくすることができる。
好ましくは、複数の切刃の間には溝が形成されており、溝の深さは0.5mm以上3mm以下である。
好ましくは、台金には複数の切刃に切削油を供給するための孔(開口)が設けられている。
好ましくは、回転切削工具は、孔内面加工用のリーマである。
好ましくは、多結晶ダイヤモンドは台金の外周面に焼結結合される。
好ましくは、多結晶ダイヤモンドは台金の外周面に焼結結合される。
[本発明の実施形態の詳細]
(実施の形態1)
(回転切削工具101の構成)
図1は、実施の形態1に従った回転切削工具の正面図である。図2は、図1中の矢印IIで示す方向から見た回転切削工具の側面図である。
(実施の形態1)
(回転切削工具101の構成)
図1は、実施の形態1に従った回転切削工具の正面図である。図2は、図1中の矢印IIで示す方向から見た回転切削工具の側面図である。
図1で示すように、回転切削工具101は、工具本体110を有し、工具本体110は軸部111を有する。軸部111は、回転切削工具101を機械に取り付ける部分であり、チャックが軸部111を保持して工具本体110を回転させることが可能である。
図3は、図2で示す側面の拡大図である。図4は、図1中のIVで囲んだ部分の拡大図である。図5は、実施の形態1に従った回転切削工具の先端部分の斜視図である。図3から図5で示すように、回転切削工具101の工具本体110の先端には超硬合金からなる円柱状の台金102と、その台金102の先端側の外周面に多結晶ダイヤモンド103が結合されている。台金102は超硬合金のみで構成されていてもよい。台金102に超硬合金以外の成分が含まれていてもよい。
超硬合金からなる台金102と、多結晶ダイヤモンド103は、予め超高圧下で一体焼結されている素材(複合材料)である。この素材が工具本体110の先端にロウ付けなどにより結合されている。
台金102と多結晶ダイヤモンド103との界面には、多結晶ダイヤモンド103の焼結助剤であるCo(コバルト)、Fe(鉄)およびNi(ニッケル)などの金属材料が介在していることが好ましい。台金102の超硬合金の成分(たとえば、コバルト)が介在していてもよい。これらの金属材料が多結晶ダイヤモンド103と台金102を構成する超硬合金とを強固に接続する。
多結晶ダイヤモンド103には先端切刃104a、食い付き切刃104bおよび外周切刃104cからなる切刃104と、ガイドパッド106とが形成されている。なお、ガイドパッド106は設けられなくてもよい。
周方向において複数の切刃104の間にガイドパッド106が設けられている。ガイドパッド106の形成される範囲は、周方向において45°以上270°以下であることが好ましい。切刃104の回転直径Dmmに対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。
切刃104はすくい面105aと逃げ面105bとの境界部に設けられている。すくい面105aの回転方向前側には多結晶ダイヤモンド103の一部が除去されて溝107が設けられている。また、この溝107には切刃104に向けて切削油を供給するための油穴としての開口109が設けられている。
溝107は切刃104で切削された切屑を排出させるためのものである。逃げ面105bの回転方向後側にはヌスミ部108が設けられ、ヌスミ部108のさらに回転方向後側にはガイドパッド106が設けられている。
溝107の深さgは、溝107の底から切刃104の回転軌道まで、半径方向に沿って測定される。複数の溝107が存在し、それぞれの溝107の深さが異なる場合には、最も深い部分の深さを溝107の深さgとする。
(回転切削工具101の製造方法)
回転切削工具101を製造する場合には、まず、円柱形状の台金102の外周面に多結晶ダイヤモンド103が結合した複合材料を準備する。台金102の外周面に多結晶ダイヤモンド103が焼結より結合されていることが好ましい。
回転切削工具101を製造する場合には、まず、円柱形状の台金102の外周面に多結晶ダイヤモンド103が結合した複合材料を準備する。台金102の外周面に多結晶ダイヤモンド103が焼結より結合されていることが好ましい。
多結晶ダイヤモンド103を焼結で形成する場合には、バインダ(焼結助剤)を用いた焼結方法、または、バインダを用いない焼結方法を採用することができる。焼結時に多結晶ダイヤモンド103のバインダまたは超合金中の成分(たとえばコバルト)が溶出して、当該成分が多結晶ダイヤモンド103と台金102との間の界面に介在する。この成分により、多結晶ダイヤモンド103が台金102に強固に結合される。なお、当該成分が多結晶ダイヤモンド103と台金102との間に存在していなくてもよい。
多結晶ダイヤモンド103を放電加工またはレーザ加工することにより、切刃104、ガイドパッド106、溝107、ヌスミ部108を形成する。底面の多結晶ダイヤモンド103を残しながら、切刃104を加工する方法として、電極式またはワイヤー放電加工(電気加工)もしくはレーザー等による加工で、切刃形状を創生する方法がある。この実施の形態では、溝107の底が多結晶ダイヤモンド103で構成されるように多結晶ダイヤモンド103を加工している。溝107の底が台金102で構成されるように溝107を形成してもよい。
(効果)
回転直径Dに対する切刃104の数(n=6)の割合が0.6/mm未満であれば多刃化が困難となる。割合が1.5/mmを超えると複数の切刃間の隙間が小さくなりすぎて切りくずの排出性が悪化する。
回転直径Dに対する切刃104の数(n=6)の割合が0.6/mm未満であれば多刃化が困難となる。割合が1.5/mmを超えると複数の切刃間の隙間が小さくなりすぎて切りくずの排出性が悪化する。
この割合が0.6/mm以上1.5/mm以下であるため、加工精度が向上する。つまり、小径で多刃化が可能となるため、多刃化により工具振れが小さくなる。そのため、加工孔の大きさ、粗さ、真円度および円筒度を連続加工において維持することができる。切刃チップをロウ付けする必要が無く、放電加工またはレーザ加工、その後の研磨加工で切刃104および溝107を形成できるので、切刃104を高精度に形成できる。さらに、ロウ付けが不要であるため多結晶ダイヤモンド103を加熱する必要が無い。その結果、多結晶ダイヤモンド103の特性を低下させることがない。
また、回転切削工具101の寿命が長くなる。多結晶ダイヤモンド103と超硬合金との結合面積が増えるため、多結晶ダイヤモンド103が剥離しにくい。その結果、工具寿命を長くすることが可能となる。
さらに加工能率が向上する。多結晶ダイヤモンド103の動摩擦係数が低いため、切削速度を高速にできる。さらに、同一サイズの従来品と比較して、多刃化されているため、高速送り加工を実現できる。
また、切り屑の詰まりを防止できる。従来品のような切刃チップとフルートとの間の段差が無くなるため、切り屑の詰まりを防止できる。
また、小径の多刃工具において、切刃104および必要であればガイドパッド106を容易に形成することができる。台金102の部分に切削油を供給するための開口109を設けることにより、切削油を容易に供給することができる。
さらに、切屑の溶着を低減できる。溝107は溝形状であり、多結晶ダイヤモンド103で覆われることで切り屑の溶着を防止できる。溝107の表面に研磨加工がされることでより確実に溶着を防止できる。さらに切刃104の表面粗さRa(JIS B 0601:2013)を小さく(2μm以下)することで、切り屑の排出性が向上する。その結果、スラスト(切削抵抗)低減および溶着防止の効果がある。
回転切削工具101では、切刃104とガイドパッド106が同じ素材の焼結ダイヤモンドで構成されているため、切刃104の摩耗量に対し、ガイドパッド106の摩耗量の差が少なく、長時間にわたって切削性能が安定して高精度の加工が継続でき、工具寿命が長くなる。
また、ガイドパッド106の動摩擦係数が低いため、ガイドパッド106と加工面との摩擦熱の発生を抑制でき、焼きつきが防止できるとともに、切削速度を高速にできる。
さらに、台金102および工具本体110にガイドパッド106を結合するための凹部などを設ける必要がないため、台金102および工具本体110の剛性が低下せず、切削時の回転切削工具101の振れが防止できる。さらに、結合部に切屑が詰まることもなく、高精度の加工が可能になる。
ガイドパッド106の表面粗さは、Ra(JIS B 0601:2013)2μm以下であることが好ましい。台金102の後端側から先端に向かい切削油供給用の開口109が設けられている。
切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。具体的には、Dは2mm以上5mm以下である。割合が0.6/mm未満であれば割合が0.6/mm未満であれば多刃化が困難となる。割合が1.5/mmを超えると複数の切刃間の隙間が小さくなりすぎて切りくずの排出性が悪化する。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2に従った回転切削工具の正面図である。図7は、図6中のVIIで囲んだ部分の拡大図である。図8は、図7中の矢印VIIIで示す方向から見た端面118の図である。
図6は、実施の形態2に従った回転切削工具の正面図である。図7は、図6中のVIIで囲んだ部分の拡大図である。図8は、図7中の矢印VIIIで示す方向から見た端面118の図である。
図6から図8で示すように、実施の形態2に従った回転切削工具101では、工具本体110および軸部111に孔115が設けられており、孔115から枝孔116が分岐している。枝孔116の先端が開口109である。
この実施の形態2では、回転切削工具101の溝107の表面が超硬合金(台金102)で形成されている点で、実施の形態1の回転切削工具101と異なる。
3つの切刃104が回転切削工具101の外周面に形成されている。3つの切刃104の間にガイドパッド106が形成されている。ガイドパッド106および切刃104は等間隔(60°間隔)で配置されている。
切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。具体的には、n=3で、Dは2mm以上5mm以下である。
台金102の超硬合金と、多結晶ダイヤモンド103との界面120は円形状である。界面120より内側が超鋼合金で構成され、外側が多結晶ダイヤモンドで構成される。界面120には、超硬合金の構成元素(たとえばコバルト)または多結晶ダイヤモンド103の焼結助剤(たとえばコバルト、鉄またはニッケル)が存在する。これらの金属が台金102の超硬合金と多結晶ダイヤモンド103との結合を強固にする。
このように構成された実施の形態2に従った回転切削工具101でも、実施の形態1に従った回転切削工具101と同様の効果がある。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3に従った回転切削工具の正面図である。図10は、図9中のXで囲んだ部分の拡大図である。図11は、図10中の矢印XIで示す方向から見た端面118の図である。
図9は、実施の形態3に従った回転切削工具の正面図である。図10は、図9中のXで囲んだ部分の拡大図である。図11は、図10中の矢印XIで示す方向から見た端面118の図である。
図9から図11で示すように、実施の形態3に従った回転切削工具101では、切刃104が6つ形成されている点で、切刃104が3つ形成されている実施の形態2に従った回転切削工具101と異なる。
切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。具体的には、n=6で、Dは4mm以上10mm以下である。
このように構成された実施の形態3に従った回転切削工具101でも、実施の形態2に従った回転切削工具101と同様の効果がある。
(実施の形態4)
図12は、実施の形態4に従った回転切削工具の正面図である。図13は、図12中のXIIIで囲んだ部分の拡大図である。図14は、図13中の矢印XIVで示す方向から見た端面118の図である。
図12は、実施の形態4に従った回転切削工具の正面図である。図13は、図12中のXIIIで囲んだ部分の拡大図である。図14は、図13中の矢印XIVで示す方向から見た端面118の図である。
図12から図14で示すように、実施の形態4に従った回転切削工具101では、切刃104が5つ形成されている。5つの切刃104が不均等に配置されている点で、実施の形態1から3に従った回転切削工具101と異なる。
切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である。具体的には、n=5で、Dは10/3mm以上25/3mm以下である。
このように構成された実施の形態4に従った回転切削工具101でも、実施の形態2に従った回転切削工具101と同様の効果がある。
(実施例)
表1で示す構成の回転切削工具(リーマ)を準備した。切刃は円周上に均等な間隔で配置された。ガイドパッドおよびヌスミは設けなかった。比較品2以外は実施の形態3に類似した形状を有する。
これらリーマを用いて、下孔(直径9.8mm、深さ30mm)が設けられた被加工物(ADC12)の、その下孔を高速送りで加工した。加工条件を以下に示す。
加工結果を表1に示す。
比較品1では、高速送りの条件では切刃数が少ないため、僅かにチッピングが生じ、表面粗さが悪化した。比較品2では、チップロウ付け時に隣接チップのロウ材が溶け、精度良い工具を製作できなかった。何とか製作したものの、小径のため刃先チップが小さく、刃先強度が不足し、表面粗さが悪化した。比較品3では、切刃数が多いため、切刃の周方向の厚みが薄くなり、刃先強度が弱く、折損した。また、加工面に焼けやビビリマークが発生し、加工品位が低下した。
比較品1では、高速送りの条件では切刃数が少ないため、僅かにチッピングが生じ、表面粗さが悪化した。比較品2では、チップロウ付け時に隣接チップのロウ材が溶け、精度良い工具を製作できなかった。何とか製作したものの、小径のため刃先チップが小さく、刃先強度が不足し、表面粗さが悪化した。比較品3では、切刃数が多いため、切刃の周方向の厚みが薄くなり、刃先強度が弱く、折損した。また、加工面に焼けやビビリマークが発生し、加工品位が低下した。
本発明品1から10では、切刃104の回転直径D(mm)に対する複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下であった。具体的には、n=6で、Dは4mm以上10mm以下であった。そのため、チッピングおよび切り屑の詰まりは発生しなかった。さらに、工作物の加工された面の表面粗さも小さく、高品質な加工を実現できた。溝底面がダイヤモンドで構成されるサンプルでは、加工後の工作物の表面粗さが小さいことが分かった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、回転切削工具、たとえばドリル、エンドミル、タップおよびリーマの分野において用いることができる。
101 回転切削工具、102 台金、103 多結晶ダイヤモンド、104 切刃、104a 先端切刃、104b 食い付き切刃、104c 外周切刃、105a すくい面、105b 逃げ面、106 ガイドパッド、107 溝、108 ヌスミ部、109 開口、110 工具本体、111 軸部、115 孔、116 枝孔、118 端面、120 界面。
Claims (6)
- 超硬合金を含む柱状の台金と、
前記台金の外周面に直接に結合された多結晶ダイヤモンドとを備え、
前記多結晶ダイヤモンドには複数の切刃が設けられており、
前記複数の切刃の回転直径D(mm)に対する前記複数の切刃の数nの割合(n/回転直径D(mm))は0.6/mm以上1.5/mm以下である、回転切削工具。 - 前記複数の切刃の間には溝が形成されており、前記溝の底面は前記多結晶ダイヤモンドからなる、請求項1に記載の回転切削工具。
- 前記複数の切刃の間には溝が形成されており、前記溝の深さは0.5mm以上3mm以下である、請求項1または請求項2に記載の回転切削工具。
- 前記台金には前記複数の切刃に切削油を供給するための開口が設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転切削工具。
- 前記回転切削工具は、孔内面加工用のリーマである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転切削工具。
- 前記多結晶ダイヤモンドは前記台金の前記外周面に焼結結合される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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