JP2017195463A - アクティブアンテナシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の信号処理部間で温度差が生じても通信品質を維持することができるアクティブアンテナシステムを提供する。
【解決手段】複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子それぞれによって送受信される無線信号の位相を調整する可変移相器、および前記無線信号の振幅を調整する可変減衰器のうち少なくとも一方を有する複数の信号処理部と、を備えたアクティブアンテナシステムであって、前記複数の信号処理部それぞれの温度を検知する複数の温度センサと、前記各信号処理部の前記温度センサの検知温度に基づいて、当該信号処理部の前記検知温度における、前記可変移相器の出力位相及び前記可変減衰器の出力振幅のうち前記少なくとも一方の出力値を推定する推定部と、隣り合う前記アンテナ素子に対応する前記信号処理部間の前記出力値の差分である相対出力をそれぞれ算出する算出部と、算出された前記相対出力が所望の値となるように前記少なくとも一方を制御する制御部と、を備えるアクティブアンテナシステム。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信システムの基地局装置等に用いられるアクティブアンテナシステムに関する。
近年、携帯電話等に用いられる無線通信システムにおいては、スマートフォン等の普及により、通信エリアの拡大や通信容量の拡張に対する要求が高まっている。そこで、高周波送受信機の機能を内蔵したアクティブアンテナシステムの基地局装置への利用が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
アクティブアンテナシステムは、複数のアンテナ素子と、複数のアンテナ素子それぞれに対応して設けられた複数の信号処理部とを備えている。このため、アンテナ素子ごとに送受信される無線信号を制御することができ、制御性に優れている。
このような優れた制御性を有するアクティブアンテナシステム用いた基地局装置では、当該アンテナシステムによって送受信される送受信信号の指向性を制御することで、通信エリアを最適化することができる。また、アンテナシステムの設置面積や消費電力を削減することもできる。
特表2009−544205号公報
上記のようなアクティブアンテナシステムの各信号処理部は、送受信信号の位相を変化させる可変移相器と、送受信信号の振幅を変化させる可変減衰器と、送受信信号を増幅する増幅器とを備えている。そして、各信号処理部は、複数のアンテナ素子間の無線信号の相対位相と相対振幅が所望の値となるように可変移相器および可変減衰器を制御することで通信エリアの調整を行う。
しかし、信号処理部は、半導体デバイスを用いて製造されることが多いため、可変移相器の出力位相の特性、および可変減衰器の出力振幅の特性は温度に依存することが多い。このため、全ての信号処理部を前記出力位相および出力振幅の温度特性が同じ半導体デバイスにより製造したとしても、以下の問題が生じる。すなわち、これらの信号処理部(増幅器)それぞれの温度が互いに異なると、各信号処理部の前記出力位相および出力振幅が変化することで、設定した相対位相や相対振幅に狂いが生じ、通信品質が低下する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、複数の信号処理部間で温度差が生じても通信品質を維持することができるアクティブアンテナシステムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るアクティブアンテナシステムは、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子それぞれによって送受信される無線信号の位相を調整する可変移相器、および前記無線信号の振幅を調整する可変減衰器のうち少なくとも一方を有する複数の信号処理部と、を備えたアクティブアンテナシステムであって、前記複数の信号処理部それぞれの温度を検知する複数の温度センサと、前記各信号処理部の前記温度センサの検知温度に基づいて、当該信号処理部の前記検知温度における、前記可変移相器の出力位相及び前記可変減衰器の出力振幅のうち前記少なくとも一方の出力値を推定する推定部と、隣り合う前記アンテナ素子に対応する前記信号処理部間の前記出力値の差分である相対出力をそれぞれ算出する算出部と、算出された前記相対出力が所望の値となるように前記少なくとも一方を制御する制御部と、を備えるアクティブアンテナシステムである。
本発明は、このような特徴的な処理部を備えるアクティブアンテナシステムとして実現できるだけでなく、かかる特徴的な処理をステップとする方法として実現したり、かかる特徴的な処理のステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現することができる。また、アクティブアンテナシステムの一部または全部を実現する半導体集積回路として実現することができる。
本発明のアクティブアンテナシステムによれば、複数の信号処理部間で温度差が生じても通信品質を維持することができる。
本発明の一実施形態に係るアクティブアンテナシステムを備えた基地局装置の一部を示すブロック図である。 アクティブアンテナシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。 アクティブアンテナシステムの制御構成を示すブロック図である。 推定部が用いるルックアップテーブルの一例である。 アクティブアンテナシステムの工場出荷時に行われる信号処理部の初期設定を示すフローチャートである。 アクティブアンテナシステムの稼働中に制御装置が実行する制御内容を示すフローチャートである。 制御装置が可変移相器の出力位相を推定した後に行う具体的な制御例を示す説明図である。 制御装置が可変移相器の出力位相を推定した後に行う具体的な制御例を示す説明図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るアクティブアンテナシステムは、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子それぞれによって送受信される無線信号の位相を調整する可変移相器、および前記無線信号の振幅を調整する可変減衰器のうち少なくとも一方を有する複数の信号処理部と、を備えたアクティブアンテナシステムであって、前記複数の信号処理部それぞれの温度を検知する複数の温度センサと、前記各信号処理部の前記温度センサの検知温度に基づいて、当該信号処理部の前記検知温度における、前記可変移相器の出力位相及び前記可変減衰器の出力振幅のうち前記少なくとも一方の出力値を推定する推定部と、隣り合う前記アンテナ素子に対応する前記信号処理部間の前記出力値の差分である相対出力をそれぞれ算出する算出部と、算出された前記相対出力が所望の値となるように前記少なくとも一方を制御する制御部と、を備える。
上記アクティブアンテナシステムによれば、各信号処理部の温度を温度センサが検知すると、推定部がその検知温度における、可変移相器の出力位相および可変減衰器の出力振幅のうち少なくとも一方の出力値を推定し、制御部により隣り合うアンテナ素子に対応する信号処理部間の無線信号の相対出力が所望の値となるように前記少なくとも一方を制御する。これにより、隣り合うアンテナ素子に対応する信号処理部間で温度差が生じても、その信号処理部間の無線信号の相対出力に狂いが生じるのを抑制することができるので、通信品質を維持することができる。
また、個々の信号処理部の温度変化が大きい場合には、個々の前記少なくとも一方の出力値の変化量が大きくなるが、制御部は、前記信号処理部間の無線信号の相対出力が所望の値となるように前記少なくとも一方を制御するので、前記少なくとも一方の出力値の制御量を少なく抑えることができる。したがって、前記少なくとも一方の出力値の制御範囲が狭い場合であっても、通信品質を維持することができる。
(2)前記アクティブアンテナシステムにおいて、前記制御部は、前記少なくとも一方の出力値の制御量を可及的に少なくするために、所定のアルゴリズムにより設定された設定相対出力となるように前記少なくとも一方を制御するのが好ましい。
この場合、前記少なくとも一方の出力値の制御量を可及的に少なくすることができるので、当該少なくとも一方の出力値の制御範囲が狭い場合であっても、通信品質を維持することができる。
(3)前記アクティブアンテナシステムにおいて、前記アルゴリズムは、複数の前記相対出力の平均値と前記各相対出力との差分のうち、絶対値が最小値となる差分に対応する相対出力を前記設定相対出力として設定するのが好ましい。
この場合、制御部は、複数の相対出力の平均値と各相対出力との差分のうち、絶対値が最小値となる差分に対応する相対出力を設定相対出力として設定するので、簡単なアルゴリズムで各相対出力から設定相対出力への変化量を可及的に少なくすることができる。
(4)前記アクティブアンテナシステムにおいて、前記推定部は、前記複数の信号処理部それぞれに対応する、前記検知温度と前記少なくとも一方の出力値との関係を示す複数のルックアップテーブルを用いて、前記少なくとも一方の出力値を推定するのが好ましい。
この場合、推定部は、複数の信号処理部それぞれに対応したルックアップテーブルを用いて前記出力値を推定するので、各信号処理部における前記出力値の温度特性が互いに異なる場合であっても、前記出力値の推定精度を高めることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施形態について添付図面に基づき詳細に説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<基地局装置について>
図1は、本発明の一実施形態に係るアクティブアンテナシステムを備えた基地局装置の一部を示すブロック図である。図中、基地局装置1は、例えば、LTE(Long Term Evolution)が適用される携帯電話用の無線通信システムにおいて基地局装置として用いられるものであり、携帯電話等の複数の移動端末(図示省略)との間で無線通信を行う機能を有している。
基地局装置1は、ベースバンドユニット(BBU)2と、リモートラジオヘッド(RRH)3と、アクティブアンテナシステム4(以下、単にアンテナシステム4ともいう)とを備えている。
BBU2は、光ファイバケーブル等の信号伝送路5を介してRRH3に接続されており、RRH3との間でCPRI(Common Public Radio Interface)に準拠したフレーム(CPRIフレーム)の送受信を行う機能を有している。
具体的には、BBU2は、RRH3から信号伝送路5を介してデジタル信号である受信ベースバンド信号(I/Q信号)を取得する。そして、BBU2は、受信ベースバンド信号に対してデジタル復調処理を行うことで受信データを生成する機能を有しており、生成した受信データを上位ネットワーク(図示せず)に与える。
BBU2は、上位ネットワークから与えられる送信データに対してデジタル変調処理を行うことで送信ベースバンド信号を生成する機能を有している。BBU2は、送信データを変調して得たデジタルの送信ベースバンド信号を信号伝送路5を介してRRH3に与える。
RRH3は、当該RRH3から延びる同軸ケーブル6,7を、アンテナシステム4の筐体11に設けられた接続ポート6a,7aにそれぞれ接続することでアンテナシステム4に接続されており、送受信信号を送受信する際の信号処理を行う。
RRH3は、BBU2から与えられる送信ベースバンド信号に対して各種信号処理を行うことでアナログの無線周波数の信号に変換する機能を有している。そして、RRH3は、変換したアナログの無線周波数の送信信号を同軸ケーブル6を介してアンテナシステム4に与える。
RRH3は、同軸ケーブル7を介してアンテナシステム4から与えられる無線周波数の受信信号に対して各種信号処理を行うことでデジタルの受信信号に変換する機能を有している。RRH3は、変換したデジタルの受信信号をBBU2に与える。
なお、本実施形態では、アンテナシステム4とBBU2とは、RRH3を介して接続されているが、RRH3を介さずに直接接続されていてもよい。
アンテナシステム4は、筐体11の内部に収納された、無線周波数の信号を送受信する複数のアンテナ素子10を備えており、基地局装置1が移動端末との間で無線通信を行う際に、当該無線通信に係る無線信号を送受信する機能を有している。
アンテナシステム4は、RRH3から与えられる無線周波数の送信信号を、複数のアンテナ素子10それぞれに対応して分配し、各アンテナ素子10から無線信号として送信する。また、アンテナシステム4は、複数のアンテナ素子10が無線信号として受信する無線周波数の受信信号を合成し、合成した無線周波数の信号をRRH3に与える。
このように、基地局装置1は、デジタルの送信信号を無線周波数の信号に変換して移動端末に送信するとともに、移動端末が送信した無線周波数の信号を受信し、移動端末からの受信信号を取得する。
<アクティブアンテナシステムのハードウェア構成について>
図2は、アクティブアンテナシステム4のハードウェア構成を示すブロック図である。
アクティブアンテナシステム4は、上記筐体11および複数のアンテナ素子10と、インターフェース部(I/F)8と、分配合成器12と、複数の信号処理部13とを有している。
インターフェース部8は、同軸ケーブル6,7を介してRRH3との間で行われる信号通信に関する処理を行う機能を有している。インターフェース部8は、RRH3から同軸ケーブル6を介した通信によって通信データが与えられると、その通信データに含まれる無線周波数の送信信号を分配合成器12に与える。
インターフェース部8は、分配合成器12から無線周波数の受信信号が与えられると、その受信信号を、同軸ケーブル7を介した通信によってRRH3に与える。
分配合成器12は、RRH3から与えられる無線周波数の送信信号を複数のアンテナ素子10それぞれに対応して分配し、分配した送信信号を複数の信号処理部13に与える。
また、分配合成器12は、複数のアンテナ素子10が無線信号として受信した受信信号を合成し、合成した無線周波数の受信信号をインターフェース部8に与える。
信号処理部13は、対応するアンテナ素子10により送信される無線周波数の送信信号の処理を行うために、可変移相器21、可変減衰器22および増幅器23を有する。また、信号処理部13は、対応するアンテナ素子10が受信した無線信号の受信信号の処理を行うために、可変移相器24、可変減衰器25および増幅器26を有する。
可変移相器21,24、可変減衰器22,25および増幅器23,26は、後述する送受信切替スイッチ27,28と共に信号処理部13の箱体20に収容されてユニット化されている。複数の信号処理部13それぞれの可変移相器21,24および可変減衰器22,25は、温度特性が互いに異なる半導体デバイスを用いて製造されている。
なお、信号処理部13は、可変移相器21,24および可変減衰器22,25を有しているが、少なくともいずれか一方を有していればよい。
信号処理部13は、2つの送受信切替スイッチ27,28をさらに有する。一方の送受信切替スイッチ27は、分配合成器12から無線信号(無線周波数の送信信号)が入力されると、その無線信号を送信側の可変移相器21へ出力するように切り替わる。また、送受信切替スイッチ27は、受信側の可変移相器24から無線信号(無線周波数の受信信号)が入力されると、その無線信号を分配合成器12へ出力するように切り替わる。
他方の送受信切替スイッチ28は、送信側の増幅器23から送信信号が入力されると、その送信信号をアンテナ素子10へ出力するように切り替わり、アンテナ素子10から受信信号が入力されると、その送信信号を受信側の増幅器26に出力するように切り替わる。
可変移相器21は、送受信切替スイッチ27から与えられた送信信号の位相を調整し、位相を調整した送信信号を可変減衰器22に与える。可変減衰器22は、可変移相器21から与えられた送信信号の振幅を調整する。
可変減衰器22は、振幅を調整した送信信号を増幅器23に与える。増幅器23は、可変減衰器22から与えられた送信信号の電力を増幅し、電力を増幅した送信信号を送受信切替スイッチ28に与える。送受信切替スイッチ28は、増幅器23から与えられた送信信号をアンテナ素子10へ出力する。
一方、アンテナ素子10が受信した受信信号は、送受信切替スイッチ28に与えられる。送受信切替スイッチ28は、入力された受信信号を受信側の増幅器26に与える。増幅器26は、入力された受信信号の電力を増幅し、電力を増幅した受信信号を可変減衰器25に与える。可変減衰器25は、増幅器26から与えられた受信信号の振幅を調整する。
可変減衰器25は、振幅を調整した受信信号を可変移相器24に与える。可変移相器24は、可変減衰器25から与えられた受信信号の位相を調整し、位相を調整した受信信号を送受信切替スイッチ27に与える。送受信切替スイッチ27は、可変移相器24から与えられた受信信号を分配合成器12へ出力する。
このように、各信号処理部13は、複数のアンテナ素子10により送受信される送受信信号に対して、位相および振幅の調整や電力の増幅といった処理をアンテナ素子10ごとに行うことができるアクティブアンテナとして機能させる処理を行うことができる。
<アクティブアンテナシステムの制御構成について>
図3は、アクティブアンテナシステム4の制御構成を示すブロック図である。
アクティブアンテナシステム4は、複数の信号処理部13それぞれの温度を検知する複数の温度センサ14と、各温度センサ14の検知温度に基づいて対応する信号処理部13の可変移相器21,24および可変減衰器22,25を個別に制御する制御装置16とを備えている。
各温度センサ14は、対応する信号処理部13の箱体20の内部において、発熱源となる増幅器23,26の近傍に配置されている。各温度センサ14は、所定時間毎に検知温度を制御装置16に出力する。
制御装置16は、CPUや、記憶部等を含んでいるコンピュータによって構成されており、記憶部に記憶されたコンピュータプログラム等を読み出して以下に説明する当該制御装置16が有する各機能部を実現するとともに各種処理を実行する機能を有している。前記コンピュータプログラムは、CD−ROMなどの記録媒体に記憶させることができる。
制御装置16は、上記コンピュータプログラムを実行することで達成される機能部として、推定部31、算出部32、および制御部33を有している。
推定部31は、各信号処理部13の温度センサ14の検知温度に基づいて、当該信号処理部13における前記検知温度での可変移相器21,24の出力値、すなわち可変移相器21,24から出力される無線信号の位相(出力位相)を推定する機能を有している。
また、推定部31は、各信号処理部13の温度センサ14の検知温度に基づいて、当該信号処理部13における前記検知温度での可変減衰器22,25の出力値、すなわち可変減衰器22,25から出力される無線信号の振幅(出力振幅)を推定する機能を有している。
推定部31は、例えば、複数の信号処理部13それぞれに対応する複数のルックアップテーブルを用いて出力位相および出力振幅を推定する。これらのルックアップテーブルは制御装置16の記憶部に記憶されている。
図4は、推定部31が用いるルックアップテーブル34の一例である。このルックアップテーブル34は、信号処理部13の温度と、各可変移相器21,24の出力位相および各可変減衰器22,25の出力振幅との関係を示すものである。すなわち、ルックアップテーブル34は、各可変移相器21,24の出力位相の温度特性、および各可変減衰器22,25の出力振幅の温度特性を示している。なお、図4では、各検知温度における出力位相および出力振幅の具体的な数値については記載を省略している。
ルックアップテーブル34は、工場出荷時に信号処理部13の温度を低温から高温まで段階的に上げたときの各温度での前記出力位相および出力振幅を測定して作成したものである。
なお、本実施形態では、信号処理部13の個数と同数のルックアップテーブル34を用いているが、全ての信号処理部13の可変移相器21,24の出力位相の温度特性、および可変減衰器22,25の出力振幅の温度特性が同一である場合には、1個のルックアップテーブルを用いてもよい。
図3に戻り、推定部31は、推定した各信号処理部13の出力位相および出力振幅を算出部32に与える。算出部32は、例えば、隣り合うアンテナ素子10に対応する信号処理部13(以下、単に「隣り合う信号処理部13」ともいう)間の出力位相の差分である相対位相(相対出力)および出力振幅の差分である相対振幅(相対出力)を算出する機能を有している。
すなわち、算出部32は、隣り合う信号処理部13の可変移相器21同士の相対位相、および可変移相器24同士の相対位相を算出する機能を有している。また、算出部32は、隣り合う信号処理部13の可変減衰器22同士の相対振幅、および可変減衰器25同士の出力振幅を算出する機能を有している。算出部32は、算出された各相対位相および各相対振幅を制御部33に与える。
制御部33は、可変移相器21,24および可変減衰器22,25を個別に制御する機能を有している。なお、制御部33は、可変移相器21,24および可変減衰器22,25のうち、いずれか一方のみを制御するものであってもよい。
本実施形態の制御部33は、算出部32により算出された各相対位相が所望の値となるように可変移相器21,24を制御する。例えば、本実施形態の制御部33は、算出部32により算出された全ての相対位相が同じ値(設定相対位相)となるように、信号処理部13の可変移相器21,24を制御する。
その際、制御部33は、可変移相器21,24の各出力位相の制御量を可及的に少なくするために、所定のアルゴリズムにより設定された設定相対位相(設定相対出力)となるように可変移相器21,24を制御する。本実施形態における前記アルゴリズムは、例えば、全ての相対位相の平均値と各相対位相との差分のうち、絶対値が最小値となる差分に対応する相対位相を設定相対位相として設定する。なお、上記アルゴリズムは他の方法を用いてもよい。
制御部33は、算出部32により算出された各相対振幅が所望の値となるように可変減衰器22,25を制御する。例えば、本実施形態の制御部33は、算出部32により算出された全ての相対振幅が同じ値(設定相対振幅)となるように、信号処理部13の可変減衰器22,25を制御する。
その際、制御部33は、可変減衰器22,25の各出力振幅の制御量を可及的に少なくするために、所定のアルゴリズムにより設定された設定相対振幅(設定相対出力)となるように、可変減衰器22,25を制御する。
本実施形態における前記アルゴリズムは、例えば、全ての相対振幅の平均値と各相対振幅との差分のうち、絶対値が最小値となる差分に対応する相対振幅を設定相対振幅として設定する。なお、上記アルゴリズムは他の方法を用いてもよい。
<工場出荷時の初期設定について>
図5は、アンテナシステム4の工場出荷時に行われる信号処理部13の初期設定を示すフローチャートである。以下、図5を参照しながら、信号処理部13の初期設定について説明する。なお、ここでは、アンテナシステム4の筐体11にアンテナ素子10および信号処理部13がそれぞれK個(Kは2以上の整数)収容されている場合について説明する。
信号処理部13の初期設定では、筐体11に組み込まれた複数の信号処理部13における、可変移相器21(24)自体の特性(半導体デバイス特性)に基づく出力位相のばらつき、および可変減衰器22(25)自体の特性(半導体デバイス特性)に基づく出力振幅のばらつきをそれぞれ補正する。
具体的には、まず全て(K個)の信号処理部13における常温での可変移相器21,24の初期の出力位相Φ1n0,Φ2n0を測定する(ステップST1)。そして、全ての信号処理部13における常温での各可変減衰器22,25の初期の出力振幅G1n0,G2n0を測定する(ステップST2)。なお、出力振幅G1n0,G2n0の測定は、出力位相Φ1n0,Φ2n0の測定の後に行ってもよい。
次に、下記式(1)および(2)に示すように、隣り合う信号処理部13における、可変移相器21同士の初期の相対位相ΔΦ1nm0、および可変移相器24同士の初期の相対位相ΔΦ2nm0を全て((K−1)個)算出する(ステップST3)。
ΔΦ1nm0=Φ1n0−Φ1m0 ・・・(1)
ΔΦ2nm0=Φ2n0−Φ2m0 ・・・(2)
ここで、nは1から(K−1)までの整数であり、mは、m=n+1の関係式を満たす2からKまでの整数である(後述する式(3)〜(12)も同様)。
次に、下記式(3)および(4)に示すように、全ての隣り合う信号処理部13における、可変減衰器22同士の初期の相対振幅ΔG1nm0、および可変減衰器25同士の初期の相対振幅ΔG2nm0を全て((K−1)個)算出する(ステップST4)。
ΔG1nm0=G1n0−G1m0 ・・・(3)
ΔG2nm0=G2n0−G2m0 ・・・(4)
なお、可変減衰器22,25の初期の相対振幅ΔG1nm0,ΔG2nm0の算出は、可変移相器21,24の初期の相対位相ΔΦ1nm0,ΔΦ2nm0の算出よりも先に行ってもよい。
次に、全ての相対位相ΔΦ1nm0,ΔΦ2nm0が同じ値となるように、可変移相器21,24の出力位相を補正する(ステップST5)。具体的には、全ての相対位相ΔΦ1nm0が同じ値ΔΦ1(例えば10°)となるように、可変移相器21の出力位相Φ1n0および出力位相Φ1m0の少なくとも一方を補正する。
同様に、全ての相対位相ΔΦ2nm0が同じ値ΔΦ2(例えば10°)となるように、可変移相器24の出力位相Φ2n0および出力位相Φ2m0の少なくとも一方を補正する。
次に、全ての相対振幅ΔG1nm0,ΔG2nm0が同じ値となるように、可変減衰器22,25の出力振幅を補正する(ステップST6)。具体的には、全ての相対振幅ΔG1nm0が同じ値ΔG1となるように、対応する可変減衰器22の出力振幅G1n0および出力振幅G1m0の少なくとも一方を補正する。
同様に、全ての相対振幅ΔG2nm0が同じ値ΔG2となるように、対応する可変減衰器25の出力振幅G2n0および出力振幅G2m0の少なくとも一方を補正する。
なお、出力振幅G1n0,G1m0(G2n0,G2m0)の補正は、出力位相Φ1n0,Φ1n0(Φ2n0,Φ2m0)の補正よりも先に行ってもよい。
以上のように出力位相および出力振幅を補正することで、アンテナシステム4の稼働前に、筐体11に組み込まれた各可変移相器21(24)自体の特性に基づく出力位相のばらつきを補正するとともに、各可変減衰器22(25)自体の特性に基づく出力振幅のばらつきを補正することができる。
初期設定では、上記補正が行われた後、複数の信号処理部それぞれに対応する、可変移相器21,24の出力位相の温度特性、および可変減衰器22,25の出力振幅の温度特性を示すルックアップテーブル34(図4参照)を作成する(ステップST7)。
具体的には、各信号処理部13の温度を低温から高温まで段階的に上げ、各温度での、全ての信号処理部13における可変移相器21,24の出力位相Φ1,Φ2、および可変減衰器22,25の出力振幅G1,G2を測定する。そして、信号処理部13の各温度と、それに対応する出力位相Φ1,Φ2、および出力振幅G1,G2をルックアップテーブル34に記憶させる。
<制御装置が実行する制御について>
図6および図7は、アンテナシステム4の稼働中に制御装置16が実行する制御内容を示すフローチャートである。以下、図6および図7を参照しながら、制御装置16が実行する制御内容について説明する。
まず、制御装置16は、全て(K個)の温度センサ14から信号処理部13の検知温度を取得する(ステップST21)。
次に、制御装置16(推定部31)は、各温度センサ14の検知温度における、対応する信号処理部13の可変移相器21,24の出力位相Φ1,Φ2を推定する(ステップST22)。
具体的には、制御装置16は、記憶部に記憶されているルックアップテーブル34を参照し、上記検知温度に対応する可変移相器21,24の出力位相をそれぞれ読み出し、これらの読み出した出力位相を上記出力位相Φ1,Φ2と推定する。
次に、制御装置16(推定部31)は、各温度センサ14の検知温度における、対応する信号処理部13の可変減衰器22,25の出力振幅G1,G2を推定する(ステップST23)。
具体的には、制御装置16は、記憶部に記憶されているルックアップテーブル34を参照し、上記検知温度に対応する可変減衰器22,25の出力振幅をそれぞれ読み出し、これらの読み出した出力振幅を上記出力振幅G1,G2と推定する。
次に、制御装置16(算出部32)は、下記式(5)および(6)に示すように、隣り合う信号処理部13における、可変移相器21同士の相対位相ΔΦ1nm、および可変移相器24同士の相対位相ΔΦ2nmを全て((K−1)個)算出する(ステップST24)。
ΔΦ1nm=Φ1−Φ1 ・・・(5)
ΔΦ2nm=Φ2−Φ2 ・・・(6)
次に、制御装置16(算出部32)は、下記式(7)および(8)に示すように、隣り合う信号処理部13における、可変減衰器22同士の相対振幅ΔG1nm、および可変減衰器25同士の相対振幅ΔGΦ2nmを全て((K−1)個)算出する(ステップST25)。
ΔG1nm=G1−ΦG ・・・(7)
ΔG2nm=G2−ΦG ・・・(8)
なお、可変減衰器22,25の相対振幅ΔG1nm,ΔG2nmの算出は、可変移相器21,24の相対位相ΔΦ1nm,ΔΦ2nmの算出よりも先に行ってもよい。
次に、制御装置16(制御部33)は、全ての相対位相ΔΦ1nm,ΔΦ2nmの平均値ΔΦ1ave,ΔΦ2aveを算出する(ステップST26)。そして、制御装置16は、下記式(9)および(10)に示すように、平均値ΔΦ1ave,ΔΦ2aveと各相対位相ΔΦ1nm,ΔΦ2nmとの差分Δφ1nm,Δφ2nmを算出する(ステップST27)。
Δφ1nm=ΔΦ1nm−ΔΦ1ave ・・・(9)
Δφ2nm=ΔΦ2nm−ΔΦ2ave ・・・(10)
次に、制御装置16は、算出した全ての差分Δφ1nm,Δφ2nmのうち、絶対値が最小値となる差分Δφ1ij,Δφ2ijに対応する相対位相ΔΦ1ij,ΔΦ2ijを選定する(ステップST28)。ここで、iは1から(K−1)までの整数であり、jは、j=i+1の関係式を満たす2からKまでの整数である。
制御装置16は、選定した相対位相ΔΦ1ij,ΔΦ2ijを設定相対位相ΔΦ1,ΔΦ2として設定する(ステップST29)。そして、制御装置16は、全ての相対位相ΔΦ1nmが同じ値である設定相対位相ΔΦ1となるように可変移相器21を制御するとともに、全ての相対位相ΔΦ2nmが同じ値である設定相対位相ΔΦ2となるように可変移相器24を制御する(ステップST30)。
次に、制御装置16(制御部33)は、全ての相対振幅ΔG1nm,ΔG2nmの平均値ΔG1ave,ΔG2aveを算出する(ステップST31)。そして、制御装置16は、下記式(11)および(12)に示すように、平均値ΔG1ave,ΔG2aveと各相対振幅ΔG1nm,ΔG2nmとの差分Δg1nm,Δg2nmを算出する(ステップST32)。
Δg1nm=ΔG1nm−ΔG1ave ・・・(11)
Δg2nm=ΔG2nm−ΔG2ave ・・・(12)
次に、制御装置16は、算出した全ての差分Δg1nm,Δg2nmのうち、絶対値が最小値となる差分Δg1ij,Δg2ijに対応する相対振幅ΔG1ij,ΔG2ijを選定し(ステップST33)、選定した相対振幅ΔG1ij,ΔG2ijを設定相対振幅ΔG1,ΔG2として設定する(ステップST34)。
そして、制御装置16は、全ての相対振幅ΔG1nmが同じ値である設定相対振幅ΔG1となるように可変減衰器22を制御するとともに、全ての相対振幅ΔG2nmが同じ値である設定相対振幅ΔG2となるように可変減衰器25を制御する(ステップST35)。なお、可変減衰器22,25の制御は、可変移相器21,24の制御よりも先に行ってもよい。
制御装置16は、ステップST35の制御が終了すると、ステップST21に戻り、ステップST21〜ST35の制御を繰り返し行う。
<制御装置の具体的な制御例について>
図8は、制御装置16が各可変移相器21の出力位相Φ1を推定した後に行う具体的な制御例を示す説明図である。以下、その制御例について図8を参照しながら説明する。なお、ここでは、図8(a)に示すように、信号処理部13(アンテナ素子10)の個数K=4とし、各可変移相器21の出力位相Φ1〜Φ1をそれぞれ56°、44°、31°、20°と推定した場合を例示している。
まず、制御装置16は、下記式(13)〜(15)に示すように、推定した各可変移相器21の出力位相Φ1〜Φ1から、隣り合う信号処理部13における可変移相器21同士の相対位相ΔΦ112,ΔΦ123,ΔΦ134を算出する。
ΔΦ112=Φ1−Φ1=56−44=12° ・・・(13)
ΔΦ123=Φ1−Φ1=44−31=13° ・・・(14)
ΔΦ134=Φ1−Φ1=31−20=11° ・・・(15)
次に、制御装置16は、下記式(16)〜(18)に示すように、全ての相対位相ΔΦ112,ΔΦ123,ΔΦ134の平均値ΔΦ1ave(12°)と、各相対位相ΔΦ112,ΔΦ123,ΔΦ134との差分Δφ112,Δφ123,Δφ134を算出する。
Δφ112=ΔΦ112−ΔΦ1ave=12−12=0° ・・・(16)
Δφ123=ΔΦ123−ΔΦ1ave=13−12=1° ・・・(17)
Δφ134=ΔΦ134−ΔΦ1ave=11−12=−1° ・・・(18)
次に、制御装置16は、算出した全ての差分Δφ112,Δφ123,Δφ134のうち、絶対値が最小値となる差分であるΔφ112に対応する相対位相ΔΦ112(12°)を選定し、その選定した相対位相ΔΦ112を設定相対位相ΔΦ1として設定する。
そして、制御装置16は、全ての相対位相ΔΦ112,ΔΦ123,ΔΦ134が同じ値である12°(ΔΦ1)となるように可変移相器21を制御する。
ここでは、図8(b)に示すように、制御装置16は、図中の上から3番目の可変移相器21の出力位相Φ1を31°から32°となるように当該可変移相器21を制御するだけで、全ての相対位相ΔΦ112,ΔΦ123,ΔΦ134を同じ値である12°にすることができる。したがって、上記のように制御することで、各可変移相器21の出力位相Φ1〜Φ1の制御量を可及的に少なくしつつ、全ての相対位相ΔΦ112,ΔΦ123,ΔΦ134を同じ値にすることができる。
なお、他の可変移相器24および可変減衰器22,25も同様に制御することで、出力位相および出力振幅の制御量を可及的に少なくしつつ、全ての相対位相および相対振幅をそれぞれ同じ値にすることができる。
<効果について>
以上、本実施形態のアクティブアンテナシステム4によれば、温度センサ14が各信号処理部13の温度を検知すると、推定部31はその検知温度における可変移相器21,24の出力位相および可変減衰器22,25の出力振幅を推定する。そして、制御部33は、隣り合う信号処理部13間の無線信号の相対位相が所望の値となるように可変移相器21,24の出力位相を制御する。また、制御部33は、隣り合う信号処理部13間の無線信号の相対振幅が所望の値となるように可変減衰器22,25の出力振幅を制御する。これにより、隣り合う信号処理部13間で温度差が生じても、その信号処理部13間の無線信号の相対位相および相対振幅に狂いが生じるのを抑制することができるので、通信品質を維持することができる。
また、個々の信号処理部13の温度変化が大きい場合には、個々の可変移相器21(24)の出力位相の変化量、および個々の可変減衰器22(25)の出力振幅の変化量が大きくなるが、制御部33は、隣り合う信号処理部13間の相対位相および相対振幅が所望の値となるように可変移相器21(24)および可変減衰器22(25)を制御する。これにより、可変移相器21(24)の出力位相および可変減衰器22(25)の出力振幅の各制御量を少なく抑えることができる。したがって、可変移相器21(24)の出力位相および可変減衰器22(25)の出力振幅の制御範囲が狭い場合であっても、通信品質を維持することができる。
また、制御部33は、上記アルゴリズムにより設定された設定相対位相(設定相対振幅)となるように可変移相器(可変減衰器)を制御する。これにより、各相対位相(各相対振幅)から設定相対位相(設定相対振幅)への変化量を少なくすることができ、その結果、可変移相器21,24(可変減衰器22,25)の出力位相(出力振幅)の制御量を可及的に少なくすることができる。したがって、可変移相器21,24の出力位相の制御範囲がさらに狭い場合や、可変減衰器22,25の出力振幅の制御範囲がさらに狭い場合であっても、通信品質を維持することができる。
また、上記アルゴリズムは、複数の相対位相(相対振幅)の平均値と各相対位相(各相対振幅)との差分のうち、絶対値が最小値となる差分に対応する相対位相(相対振幅)を設定相対位相(設定相対振幅)として設定する。これにより、簡単なアルゴリズムで各相対位相(各相対振幅)から設定相対位相(設定相対振幅)への変化量を可及的に少なくすることができる。
また、推定部31は、複数の信号処理部13それぞれに対応した、検知温度と出力位相および出力振幅との関係を示す複数のルックアップテーブル34を用いて、可変移相器21,24の出力位相および可変減衰器22,25の出力振幅を推定する。これにより、各信号処理部13における、可変移相器21,24の出力位相の温度特性が互いに異なる場合や、可変減衰器22,25の出力振幅の温度特性が互いに異なる場合であっても、出力位相および出力振幅の推定精度を高めることができる。
<その他>
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基地局装置
2 ベースバンドユニット(BBU)
3 リモートラジオヘッド(RRH)
4 アクティブアンテナシステム
5 信号伝送路
6 同軸ケーブル
6a 接続ポート
7 同軸ケーブル
7a 接続ポート
8 インターフェース部
10 アンテナ素子
11 筐体
12 分配合成器
13 信号処理部
14 温度センサ
16 制御装置
20 箱体
21 可変移相器
22 可変減衰器
23 増幅器
24 可変移相器
25 可変減衰器
26 増幅器
27 送受信切替スイッチ
28 送受信切替スイッチ
31 推定部
32 算出部
33 制御部

Claims (4)

  1. 複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子それぞれによって送受信される無線信号の位相を調整する可変移相器、および前記無線信号の振幅を調整する可変減衰器のうち少なくとも一方を有する複数の信号処理部と、を備えたアクティブアンテナシステムであって、
    前記複数の信号処理部それぞれの温度を検知する複数の温度センサと、
    前記各信号処理部の前記温度センサの検知温度に基づいて、当該信号処理部の前記検知温度における、前記可変移相器の出力位相及び前記可変減衰器の出力振幅のうち前記少なくとも一方の出力値を推定する推定部と、
    隣り合う前記アンテナ素子に対応する前記信号処理部間の前記出力値の差分である相対出力をそれぞれ算出する算出部と、
    算出された前記相対出力が所望の値となるように前記少なくとも一方を制御する制御部と、を備えるアクティブアンテナシステム。
  2. 前記制御部は、前記少なくとも一方の出力値の制御量を可及的に少なくするために、所定のアルゴリズムにより設定された設定相対出力となるように前記少なくとも一方を制御する、請求項1に記載のアクティブアンテナシステム。
  3. 前記アルゴリズムは、複数の前記相対出力の平均値と前記各相対出力との差分のうち、絶対値が最小値となる差分に対応する相対出力を前記設定相対出力として設定する、請求項2に記載のアクティブアンテナシステム。
  4. 前記推定部は、前記複数の信号処理部それぞれに対応する、前記検知温度と前記少なくとも一方の出力値との関係を示す複数のルックアップテーブルを用いて、前記少なくとも一方の出力値を推定する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のアクティブアンテナシステム。
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