JP2017195093A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる蓄電素子を提供する。【解決手段】電解液が収容される金属製の容器100と、容器100を貫通して設けられた電解液の注液部20とを備え、注液部20は、注液口772aが形成された注液部本体部770と、注液口772aを塞ぐ封止栓780とを有し、注液部本体部770は、樹脂材料で形成され、かつ容器100と一体化されている。【選択図】図5

Description

本発明は、電解液が収容される金属製の容器を備える蓄電素子に関する。
電解液が収容される金属製の容器を備える蓄電素子が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。このような蓄電素子では、金属製の容器に電解液を注液後、当該容器に金属製の封止栓(封口栓)を溶接して注液口を封止している。
特開2000−106156号公報
しかしながら、上記従来の蓄電素子では、容器に封止栓を溶接する際に、溶接不良が発生する虞があるという問題がある。つまり、上記従来の蓄電素子は、金属製の容器に金属製の封止栓を溶接する構成であるが、金属材料に電解液が付着すると当該電解液が固着するなどによって溶接不良の原因になり得るため、容器の注液口周りに電解液が付着することで、溶接不良が発生する虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、電解液が収容される金属製の容器と、前記容器を貫通して設けられた前記電解液の注液部とを備え、前記注液部は、注液口が形成された本体部と、前記注液口を塞ぐ封止栓とを有し、前記本体部は、樹脂材料で形成され、かつ前記容器と一体化されている。
これによれば、蓄電素子において、金属製の容器に設けられた電解液の注液部は、注液口が形成された本体部と、当該注液口を塞ぐ封止栓とを有しており、本体部は、樹脂材料で形成され、かつ容器と一体化されている。これにより、注液部の本体部が容器と一体化されているため、当該本体部と容器との間から電解液が這い上がってくるようなことがなく、当該本体部に電解液が付着するのを抑制することができる。また、電解液の注液時に当該本体部に電解液が付着したとしても、当該本体部は樹脂材料で形成されているため、電解液の固着などが発生しにくい。このため、当該蓄電素子によれば、封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。
また、前記本体部の外面と、前記本体部の周囲の前記容器の外面とは、境界部分が連続するように配置されていることにしてもよい。
これによれば、注液部の本体部及び容器の外面は、境界部分が連続して位置しているため、注液時に当該本体部周辺に付着した電解液を容易にふき取ることができる。これにより、当該本体部に封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。
また、前記本体部の外面と、前記封止栓の外面とは、境界部分が連続するように配置されていることにしてもよい。
これによれば、注液部の本体部及び封止栓の外面は、境界部分が連続して位置しているため、封止栓周辺に付着した電解液を容易にふき取ることができる。これにより、当該本体部に封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。
また、前記本体部は、前記容器と電極端子または集電体との間に配置される樹脂部材の一部であることにしてもよい。
これによれば、注液部の本体部を、容器と電極端子または集電体との間の樹脂部材の一部とすることで、当該本体部を容易に形成することができる。
また、前記本体部と前記封止栓との少なくとも一方は、透明または半透明の部材で形成されていることにしてもよい。
これによれば、注液部の本体部と封止栓との少なくとも一方が、透明または半透明の部材で形成されているため、当該本体部及び封止栓のうち透明または半透明の方からレーザ光を透過させることで、レーザ溶接を行うことができる。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、当該蓄電素子が備える注液部としても実現することができる。
本発明における蓄電素子によれば、封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る蓄電素子の外観を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る蓄電素子の容器内方に配置されている構成要素を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る容器の蓋体の周りの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る電極体の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る正極端子、正極集電体及び中間部材の構成を示す断面斜視図である。 本発明の実施の形態に係る正極集電体の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る中間部材の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る注液部の注液部本体部を形成する工程を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る注液部本体部に封止栓を取り付けて注液部を形成する工程を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は、模式図であり、寸法等は必ずしも厳密に図示したものではない。
なお、以下の説明及び図面中において、集電体、電極端子もしくはサイドスペーサの並び方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。また、容器の長側面の対向方向、容器の短側面の短手方向、または、容器の厚さ方向をY軸方向と定義する。また、蓄電素子の上下方向(設置状態での重力の作用する方向)、蓄電素子の電極体の巻回軸方向、または、容器の短側面の長手方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられ、Z軸方向は上下方向となることには限定されないが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向やZ軸方向についても同様である。
(実施の形態)
まず、蓄電素子10の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10の外観を模式的に示す斜視図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10の容器100内方に配置されている構成要素を示す斜視図である。具体的には、同図は、蓄電素子10から容器本体111及びサイドスペーサ510、520を分離した状態での構成を示す斜視図である。
また、図3は、本発明の実施の形態に係る容器100の蓋体110の周りの構成を示す断面図である。具体的には、同図は、図2に示された構成をIII−III線を含むXZ平面に平行な平面で切断した場合の断面を示す図である。なお、注液部20は、蓋体110のY軸方向マイナス側寄りに配置されているため、III−III線は、注液部20をY軸方向の中央位置で切断するように、注液部20の位置でY軸方向マイナス側へ突出している。このため、図3には、注液部20の断面も示されている。また、図3では、電極体400は切断せず(断面にはせず)に、かつ上部のみを示している。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。例えば、蓄電素子10は、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、またはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車用電源や、電子機器用電源、電力貯蔵用電源などに適用される。なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもかまわない。また、本実施の形態では、矩形箱状(角型)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、限定されず、円柱形状や長円柱形状等であってもよい。
これらの図に示すように、蓄電素子10は、容器100と、正極端子200と、負極端子300と、電極体400と、サイドスペーサ510及び520と、正極集電体600と、負極集電体800と、中間部材700及び900とを備えている。ここで、電極体400と、サイドスペーサ510及び520と、正極集電体600と、負極集電体800とは、容器100内方に収容され、正極端子200と、負極端子300と、中間部材700及び900とは、それぞれ一部が容器100内方に収容されている。
なお、上記の構成要素の他、容器100内の圧力が上昇したときに当該圧力を開放するためのガス排出弁、または、電極体400等を包み込む絶縁シートなどが配置されていてもよい。また、容器100の内方には、電解液(非水電解質)なども封入されているが、図示は省略する。なお、当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。
容器100は、矩形筒状で底を備える容器本体111と、容器本体111の開口を閉塞する板状部材である蓋体110とで構成されている。また、容器100は、電極体400やサイドスペーサ510、520等を内部に収容後、蓋体110と容器本体111とが溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、蓋体110及び容器本体111の材質は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金などの溶接可能な金属であるのが好ましい。
ここで、蓋体110には、注液部20が設けられている。注液部20は、容器100を貫通して設けられた電解液の注液部である。つまり、注液部20を介して容器100内に電解液が注入される。なお、注液部20の本体部分(後述の注液部本体部770)は、中間部材700の一部である。この注液部20の構成の詳細な説明については、後述する。
電極体400は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる発電要素である。具体的には、電極体400は、正極板と負極板との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻回されて形成されている。これにより、電極体400は、正極板の突出部が積層されて形成されたタブ部410と、負極板の突出部が積層されて形成されたタブ部420とを有する。この電極体400の構成の詳細な説明については、後述する。なお、本実施の形態では、電極体400の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状、円形状、多角形状などでもよい。また、電極体400は巻回型に限らず、複数枚の平板状極板を積層したスタック型や、極板を蛇腹状に折り畳んだ形状などであってもよい。
正極端子200は、正極集電体600を介して、電極体400の正極板に電気的に接続される電極端子であり、負極端子300は、負極集電体800を介して、電極体400の負極板に電気的に接続される電極端子である。つまり、正極端子200及び負極端子300は、電極体400に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体400に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。
また、正極端子200及び負極端子300は、電極体400の上方に配置された蓋体110に取り付けられている。具体的には、正極端子200及び負極端子300は、中間部材700及び900とともに蓋体110と一体化(一体形成)されることにより、蓋体110に固定されている。つまり、蓋体110と正極端子200とが、蓋体110と正極端子200との間に配置される中間部材700とともに一体化(一体形成)されている。また、同様に、蓋体110と負極端子300とが、蓋体110と負極端子300との間に配置される中間部材900とともに一体化(一体形成)されている。この正極端子200及び負極端子300の構成の詳細な説明については、後述する。
正極集電体600は、蓋体110と電極体400との間に配置され、正極端子200と電極体400の正極板とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。また、負極集電体800は、蓋体110と電極体400との間に配置され、負極端子300と電極体400の負極板とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。つまり、正極集電体600及び負極集電体800は、電極体400の同じ側(上方)に配置されている。
具体的には、正極集電体600は、電極体400との接続部分である第一接続部610と、正極端子200との接続部分である第二接続部620と、後述の中間部材700の固定部760との接続部分である第三接続部630とを有している。つまり、正極集電体600は、一端部が正極端子200、他端部が蓋体110に接続された中間部材700、中央部が電極体400のタブ部410に、それぞれ固定的に接続(接合)されている。また、同様に、負極集電体800は、電極体400との接続部分である第一接続部810と、負極端子300との接続部分である第二接続部820と、中間部材900の固定部960との接続部分である第三接続部830とを有している。つまり、負極集電体800は、一端部が負極端子300、他端部が蓋体110に接続された中間部材900、中央部が電極体400のタブ部420に、それぞれ固定的に接続(接合)されている。
このような構成により、電極体400が、正極集電体600及び負極集電体800によって蓋体110から吊り下げられた状態で保持(支持)され、振動や衝撃などによる揺れが抑制される。なお、正極集電体600の材質は限定されないが、例えば、後述の電極体400の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属で形成されている。また、負極集電体800についても、材質は限定されないが、例えば、後述の電極体400の負極基材層と同様、銅または銅合金などの金属で形成されている。この正極集電体600及び負極集電体800の構成の詳細な説明については、後述する。
中間部材700は、少なくともその一部が、蓋体110と正極端子200及び正極集電体600との間に配置されて、蓋体110と正極端子200及び正極集電体600とを絶縁する樹脂等の絶縁性の部材である。また、中間部材900は、少なくともその一部が、蓋体110と負極端子300及び負極集電体800との間に配置されて、蓋体110と負極端子300及び負極集電体800とを絶縁する樹脂等の絶縁性の部材である。中間部材700は、蓋体110及び正極端子200と一体化され、中間部材900は、蓋体110及び負極端子300と一体化されており、容器100の気密性を保つ機能も有している。
具体的には、中間部材700は、正極端子200の一部を露出させた状態で正極端子200を保持している。同様に、中間部材900は、負極端子300の一部を露出させた状態で負極端子300を保持している。そして、中間部材700は、例えばインサート成形によって、蓋体110及び正極端子200とともに一体成形されている。同様に、中間部材900は、例えばインサート成形によって、蓋体110及び負極端子300とともに一体成形されている。このため、中間部材700及び中間部材900は、インサート成形可能な樹脂から形成された樹脂部材である。
なお、中間部材700及び900に使用される樹脂としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアミド、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、フェノール樹脂などが挙げられる。また、樹脂部材は、一種類の樹脂材料からなるものだけでなく、複数の樹脂材料を組み合わせたもの、樹脂材料とエラストマー材料とを組み合わせたもの、樹脂材料に粒子状または繊維状の無機材料を添加したものから形成されていてもよい。また、中間部材700及び900は、蓋体110よりも剛性が低い部材で形成されているのが好ましい。なお、中間部材700は、蓋体110と正極端子200及び正極集電体600とを絶縁する必要がない、あるいは他の部材によって絶縁されている場合には、絶縁性を有していなくともかまわない。例えば、容器100と正極端子200及び正極集電体600とを導通させる(つまり、容器100を正極電位に落とす)ような場合には、中間部材700は、絶縁性を有していなくともかまわない。中間部材900についても、同様である。この中間部材700及び900の構成の詳細な説明については、後述する。
サイドスペーサ510及び520は、電極体400のX軸方向の両側方に配置されるスペーサであり、電極体400を容器100等から絶縁し、かつ、電極体400の位置を規制する役割を果たしている。具体的には、サイドスペーサ510は、電極体400のX軸方向マイナス側の側面と上面の端部と下面の端部とを覆う部材であり、サイドスペーサ520は、電極体400のX軸方向プラス側の側面と上面の端部と下面の端部とを覆う部材である。サイドスペーサ510及び520は、例えば、ポリカーボネート(PC)、PP、PEまたはPPS等の絶縁性を有する材料によって形成されている。
次に、蓄電素子10が有する各部の詳細について、説明する。まず、電極体400の構成について、詳細に説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る電極体400の構成を示す斜視図である。なお、同図では、電極体400の巻回状態を一部展開して図示している。
同図に示すように、電極体400は、正極板430及び負極板440と、セパレータ450a及び450bとが交互に積層されかつ巻回されることで形成されている。つまり、電極体400は、正極板430と、セパレータ450aと、負極板440と、セパレータ450bとがこの順に積層され、かつ、断面が長円形状になるように巻回されることで形成されている。
正極板430は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属からなる長尺帯状の金属箔である正極基材層の表面に、正極活物質層が形成された電極板である。なお、正極活物質層に用いられる正極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。
負極板440は、銅または銅合金などの金属からなる長尺帯状の金属箔である負極基材層の表面に、負極活物質層が形成された電極板である。なお、負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。
セパレータ450a及び450bは、樹脂からなる微多孔性のシートである。なお、蓄電素子10に用いられるセパレータ450a及び450bの素材としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければ適宜公知の材料を使用できる。
ここで、正極板430は、巻回軸方向の一端において外方に突出する複数の突出部431を有している。負極板440も同様に、巻回軸方向の一端において外方に突出する複数の突出部441を有している。これら、複数の突出部431及び複数の突出部441は、活物質が塗工されず基材層が露出した部分(活物質未塗工部)である。なお、巻回軸とは、正極板430及び負極板440等を巻回する際の中心軸となる仮想的な軸であり、本実施の形態では、電極体400の中心を通るZ軸方向に平行な直線である。
そして、複数の突出部431と複数の突出部441とは、巻回軸方向の同一側の端(同図では、Z軸方向プラス側の端)に配置され、正極板430及び負極板440が積層されることにより、電極体400の所定の位置で積層される。具体的には、複数の突出部431は、正極板430が巻回によって積層されることにより、巻回軸方向の一端において周方向の所定の位置で積層される。また、複数の突出部441は、負極板440が巻回によって積層されることにより、巻回軸方向の一端において、複数の突出部431が積層される位置とは異なる周方向の所定の位置で積層される。
その結果、電極体400には、複数の突出部431が積層されることで形成されたタブ部410と、複数の突出部441が積層されることで形成されたタブ部420とが形成される。タブ部410は、例えば積層方向の中央に向かって寄せ集められて、正極集電体600の第一接続部610と接合される。また、タブ部420は、例えば積層方向の中央に向かって寄せ集められて、負極集電体800の第一接続部810と接合される。なお、タブ部410と第一接続部610との接合、及び、タブ部420と第一接続部810との接合は、例えば、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等の溶接接合や、かしめ等の機械的接合など、どのような手法によって行われてもよいが、金属粉(コンタミ)の発生を抑制する観点から機械的接合が好ましい。なお、タブ部(410、420)は、電極体400において、電気の導入及び導出を行う部分であり、「リード(部)」、「集電部」等の他の名称が付される場合もある。
次に、正極端子200、負極端子300、正極集電体600、負極集電体800、及び、中間部材700、900の具体的な構成について、詳細に説明する。なお、負極側の構成は、正極側の構成から注液部20を除外したものと同様の構成を有している(つまり、中間部材700から注液部20の注液部本体部770を除外すると中間部材900と同様の構成になる)ため、以下では、正極端子200、正極集電体600及び中間部材700の構成について説明し、負極端子300、負極集電体800及び中間部材900の構成の説明は、省略または簡略化する。
図5は、本発明の実施の形態に係る正極端子200、正極集電体600及び中間部材700の構成を示す断面斜視図である。具体的には、同図は、図3に示された正極端子200、正極集電体600及び中間部材700の構成を拡大して示す斜視図である。なお、図5では、図3と同様に、注液部20の断面も示すとともに、電極体400は切断せず(断面にはせず)に示している。また、図6は、本発明の実施の形態に係る正極集電体600の構成を示す斜視図である。また、図7は、本発明の実施の形態に係る中間部材700の構成を示す斜視図である。
まず、正極集電体600の構成について、詳細に説明する。図5及び図6に示すように、正極集電体600は、第一接続部610と、第二接続部620と、第三接続部630と、第一繋ぎ部640と、第二繋ぎ部650とを有している。ここで、正極集電体600は、電極体400の上方(Z軸方向プラス側)に配置されている。つまり、第一接続部610、第二接続部620、第三接続部630、第一繋ぎ部640及び第二繋ぎ部650は、電極体400の同じ側(上方)に配置されている。
第一接続部610は、電極体400との接続部分であり、正極集電体600の中央部分に配置される、XZ平面に平行かつX軸方向に延設された矩形状かつ平板状の部位である。具体的には、第一接続部610は、第二接続部620と第三接続部630との間に配置され、電極体400のタブ部410に接続(固定)されている。
第二接続部620は、正極端子200との接続部分であり、正極集電体600のX軸方向マイナス側の端部に配置される、XY平面に平行な平板状の部位である。ここで、第二接続部620には、円形状の貫通孔である開口部620aが形成されている。第二接続部620は、この開口部620aに正極端子200が挿入されて、正極端子200の先端部がかしめられることで、正極端子200に接続(固定)される。
第三接続部630は、後述する中間部材700の固定部760との接続部分であり、正極集電体600のX軸方向プラス側の端部に配置される、XY平面に平行な平板状の部位である。ここで、第三接続部630には、円形状の貫通孔である開口部630aが形成されている。第三接続部630には、この開口部630aに固定部760が挿入されて、固定部760の先端部が熱によってかしめられることで、固定部760に接続(固定)される。
第一繋ぎ部640は、第一接続部610と第二接続部620とを繋ぐ部位であり、平板状の部位が捻れた形状を有している。これにより、第一接続部610と第二接続部620とが直交する位置に配置される。また、第二繋ぎ部650は、第一接続部610と第三接続部630とを繋ぐ部位であり、平板状の部位が捻れた形状を有している。これにより、第一接続部610と第三接続部630とが直交する位置に配置される。
次に、正極端子200の構成について、詳細に説明する。図5に示すように、正極端子200は、端子本体部210と、第一軸部220と、第二軸部230と、かしめ部240とを備えている。なお、正極端子200は、一体物である。つまり、正極端子200は、端子本体部210と第一軸部220と第二軸部230とかしめ部240とが一体化されて形成された、連続した1つの部材である。
端子本体部210は、正極端子200の上部に配置される、正極端子200の本体を構成する平板状の部位であり、バスバーなどの外部の導電部材と接続される。具体的には、端子本体部210は、蓋体110の上方かつ中間部材700の内方に配置されており、バスバーと溶接によって接合される。つまり、端子本体部210は、上面が中間部材700から露出しており、当該上面にバスバーが溶接される。なお、端子本体部210とバスバーとの接続形態については、特に限定されない。例えば、端子本体部210は、ボルト部を有しており、当該ボルト部がナットと締結されることによって、端子本体部210とバスバーとが接続されることにしてもよい。
第一軸部220は、正極端子200の中央部に配置される、蓋体110を貫通する円柱状の部位である。具体的には、第一軸部220は、端子本体部210と第二軸部230との間に、端子本体部210と第二軸部230とに接続されて配置されている。また、第一軸部220は、蓋体110に形成された円形状の貫通孔である開口部110aに挿入され、かつ、周囲を中間部材700に囲まれて配置されている。
第二軸部230は、正極端子200の下部に配置される、正極集電体600の第二接続部620を貫通する円柱状の部位である。具体的には、第二軸部230は、第一軸部220よりも小径の円柱状の部位であり、第一軸部220とかしめ部240との間に、第一軸部220とかしめ部240とに接続されて配置されている。また、第二軸部230は、第二接続部620の開口部620aに挿入されて配置されている。
かしめ部240は、正極端子200の下端部に配置される円盤状の部位であり、正極集電体600の第二接続部620の下方に配置される。具体的には、かしめ部240は、正極端子200の下端部(第二軸部230の下端部)がかしめられることで塑性変形されて形成された部位である。つまり、正極端子200は、蓋体110、中間部材700及び正極集電体600を貫通し、先端部がかしめられることにより、正極集電体600の第二接続部620を正極端子200及び蓋体110に対して固定している。なお、かしめ部240は、中実の軸部がかしめられて形成されたものでもよいし、中空の軸部がかしめられて形成されたものでもよい。
なお、正極端子200の材質は限定されないが、例えば、電極体400の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属で形成されている。また、負極端子300についても、材質は限定されないが、例えば、電極体400の負極基材層と同様、銅または銅合金などの金属で形成されている。なお、正極端子200または負極端子300は、複数の部材から構成されていてもかまわない。特に、負極端子300については、バスバーとの溶接のし易さやコスト低減等の観点から、端子本体部は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属で形成されるのが好ましい。このため、負極端子300については、端子本体部はアルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属で形成され、それ以外の部分(第一軸部、第二軸部及びかしめ部)は、銅または銅合金などの金属で形成されるのが好ましい。
次に、中間部材700の構成について、詳細に説明する。中間部材700は、少なくとも一部が蓋体110と正極端子200及び正極集電体600との間に配置される封止部材(ガスケット)の機能を有し、蓋体110及び正極端子200とともに一体化されている。図5及び図7に示すように、中間部材700は、第一中間部710と、第二中間部720と、第三中間部730と、第四中間部740と、第五中間部750と、固定部760と、注液部本体部770とを備えている。ここで、中間部材700は、樹脂部材からなる一体物である。つまり、中間部材700は、第一中間部710と第二中間部720と第三中間部730と第四中間部740と第五中間部750と固定部760と注液部本体部770とが一体化されて形成された、連続した1つの部材である。
第一中間部710は、正極端子200の端子本体部210を周囲から包むように、端子本体部210の外周に配置される環状の部位である。つまり、第一中間部710は、端子本体部210の全周を囲む壁であり、当該全周に密着して配置されている。この第一中間部710によって、端子本体部210の周囲における他の部材との絶縁性を確保し、かつ、端子本体部210が第一軸部220まわりに回転するのを抑制することができている。
第二中間部720は、第一中間部710の下方、かつ、蓋体110と端子本体部210との間に配置される長円形状かつ平板状の部位である。具体的には、第二中間部720は、蓋体110の上面と端子本体部210の下面とに密着して配置されている。これにより、第二中間部720は、蓋体110と端子本体部210とを絶縁し、かつ、蓋体110と端子本体部210との間の隙間を埋めて漏れを防止(つまり、気密性や液密性を向上。以下同様)することができている。
第三中間部730は、第二中間部720の下方、かつ、正極端子200の第一軸部220を周囲から囲うように、第一軸部220の外周に配置される円筒状の部位である。具体的には、第三中間部730は、蓋体110の開口部110a内に、開口部110aの内面と第一軸部220の外面とに密着して配置されている。これにより、第三中間部730は、蓋体110と第一軸部220とを絶縁し、かつ、蓋体110と第一軸部220との間の隙間を埋めて漏れを防止することができている。
第四中間部740は、第三中間部730の下方、かつ、蓋体110と正極集電体600の第二接続部620との間に配置されるとともに、第一軸部220を周囲から囲うように、第一軸部220の外周に配置される略長円形状かつ平板状の部位である。具体的には、第四中間部740は、蓋体110の下面と第二接続部620の上面と第一軸部220の外面とに密着して配置されている。これにより、第四中間部740は、蓋体110と第一軸部220及び第二接続部620とを絶縁し、かつ、蓋体110と第一軸部220及び第二接続部620との間の隙間を埋めて漏れを防止することができている。
第五中間部750は、第四中間部740からX軸方向プラス側に延びる平板状の部位であり、蓋体110と正極集電体600の第一接続部610との間に配置される。具体的には、第五中間部750は、蓋体110の下面に密着して配置されている。これにより、第五中間部750は、蓋体110と第一接続部610とを絶縁することができている。
固定部760は、第四中間部740とで第五中間部750を挟む位置に、第五中間部750に接続されて配置された部位である。つまり、固定部760は、独立した部材ではなく、中間部材700の一部である。また、固定部760は、正極集電体600の第三接続部630を蓋体110に固定する部位である。つまり、固定部760は、蓋体110及び第三接続部630を貫通し、第三接続部630を蓋体110に固定する絶縁性の部材である。ここで、固定部760は、固定部端部761と、固定部軸部762と、熱かしめ部763とを有している。
固定部端部761は、固定部760の上端部であり、蓋体110の上方に配置される円盤状の部位である。つまり、固定部端部761は、蓋体110の上面に密着して配置されており、蓋体110に形成された円形状の貫通孔である開口部110bからの漏れを防止するとともに、固定部760が蓋体110から下方へ抜けるのを防止することができている。
固定部軸部762は、蓋体110の開口部110bと、正極集電体600の第三接続部630の開口部630aとに挿入されて配置された、略円柱状の部位である。ここで、固定部軸部762は、中央位置に環状の突出部分である固定部鍔部762aを有しており、固定部鍔部762aが蓋体110と第三接続部630との間に配置される。固定部鍔部762aは、固定部760と第五中間部750とを接続している部位であり、第五中間部750と繋がって形成されている。これにより、蓋体110と第三接続部630とを絶縁することができている。また、固定部760は、蓋体110に密着して配置されており、開口部110bの隙間を埋めて漏れを防止することができている。
熱かしめ部763は、固定部760の下端部に配置される円盤状の部位であり、正極集電体600の第三接続部630の下方に配置される。具体的には、熱かしめ部763は、固定部760の下端部(固定部軸部762の下端部)が熱によってかしめられる(熱溶着される)ことで塑性変形されて形成された部位である。つまり、固定部760は、先端部がかしめられることにより、第三接続部630に密着され、第三接続部630を蓋体110に対して固定している。
注液部本体部770は、電解液を注入するための部位であり、固定部760と第四中間部740との間に、第五中間部750と接続されて配置されている。つまり、注液部本体部770は、独立した部材ではなく、中間部材700の一部である。言い換えれば、注液部本体部770は、容器100と正極端子200または正極集電体600との間に配置される樹脂部材の一部である。つまり、注液部本体部770は、樹脂材料で形成され、かつ容器100と一体化されている。ここで、注液部本体部770は、注液部端部771と、注液部軸部772とを有している。
注液部端部771は、注液部本体部770の上端部であり、蓋体110に形成された円形状の凹部110cの内方に配置される円盤状の部位である。つまり、注液部端部771は、凹部110cの内面に密着して配置されており、凹部110cからの漏れを防止するとともに、注液部本体部770が蓋体110から下方へ抜けるのを防止することができている。なお、凹部110cは、円形状には限定されず、例えば、楕円形状、長円形状、多角形状などであってもかまわない。また、注液部端部771の上部の中央位置には、円形状の凹部771aが形成されている。
注液部軸部772は、注液部端部771から下方に延び、かつ、蓋体110に形成された円形状の貫通孔である開口部110dに挿入されて配置された、円筒状の部位である。注液部軸部772は、下端部が第五中間部750と接続され、また、外面が開口部110dの内面に密着して配置されており、開口部110dからの漏れを防止することができている。なお、開口部110dが円形状以外の形状の場合には、注液部軸部772の外形状は、開口部110dの形状に対応した形状となる。
ここで、注液部軸部772には、円形状の貫通孔である注液口772aが形成されており、この注液口772aに、封止栓780が挿入されて配置される。封止栓780は、注液口772aを塞ぐ封止栓である。つまり、注液部本体部770と封止栓780とで、注液部20が構成されている。なお、注液口772aは、注液部軸部772に形成された貫通孔には限定されず、注液部本体部770を側方から半円形状や矩形状等に切り欠いて形成された切り欠きなどであってもよい。つまり、注液部20は、当該切り欠きの内面と蓋体110の開口部110dの内面とで囲まれて形成された貫通孔を有していることにしてもよい。ここで、封止栓780は、封止栓鍔部781と、封止栓軸部782とを有している。
封止栓鍔部781は、封止栓780の上端部であり、注液部端部771の凹部771aの内方に配置される円盤状の部位である。つまり、封止栓鍔部781は、凹部771aに嵌合されて配置されており、封止栓鍔部781が注液部本体部770に溶接されることで、凹部771aからの漏れを防止するとともに、封止栓780が注液部本体部770から下方へ抜けるのを防止することができている。なお、封止栓鍔部781が円盤状以外の形状の場合には、凹部771aの形状は、封止栓鍔部781の外形状に対応した形状となる。
封止栓軸部782は、封止栓鍔部781から下方に延び、かつ、注液部軸部772の注液口772aに挿入されて配置された、円柱状の部位である。封止栓軸部782は、外面が注液口772aの内面に密着して配置されており、注液口772aからの漏れを防止することができている。なお、封止栓軸部782が円柱状以外の形状の場合には、注液口772aの形状は、封止栓軸部782の外形状に対応した形状となる。
ここで、封止栓780の材質は特に限定されないが、本実施の形態では、注液部本体部770との溶接のし易さ等の観点から、封止栓780は、レーザ光が透過可能な透明または半透明の部材で形成されている。つまり、注液部本体部770(中間部材700)は不透明の部材で形成されており、封止栓780は透明または半透明の部材で形成されている。例えば、封止栓780の材質として、リニア型のPPS、PEなど、注液部本体部770(中間部材700)と同素材かつリニア型(非架橋型)の樹脂(半透明の樹脂)が挙げられる。なお、半透明のリニア型の樹脂は、不透明の架橋型の樹脂と比べて柔らかいため、この観点からも、注液部本体部770(中間部材700)には架橋型の樹脂を使用し、封止栓780にはリニア型の樹脂を使用するのが適していると言える。
また、封止栓780が注液部本体部770に取り付けられた状態において、封止栓780の外面781aは、注液部本体部770の外面771b、及び、容器100の外面110eと、同一平面上に配置されている。ここで、外面781aは、封止栓780の封止栓鍔部781の外面(上面)であり、外面771bは、注液部本体部770の注液部端部771の外面(上面)であり、外面110eは、注液部本体部770の周囲における蓋体110の外面(上面)である。つまり、蓋体110の凹部110cに注液部端部771を配置することで、外面771bと外面110eとを同一平面上に配置することができている。また、注液部端部771の凹部771aに封止栓鍔部781を配置することで、外面781aと外面771bとを同一平面上に配置することができている。
なお、本実施の形態では、外面771b、外面110e及び外面781aは、いずれも平面であるが、いずれかが湾曲した形状を有しており同一平面上に配置できない場合であっても、外面771bと外面110eと外面781aとは、境界部分が連続するように配置されていればよい。つまり、注液部本体部770の外面771bと、注液部本体部770の周囲の容器100の外面110eとは、境界部分が連続するように配置されていればよい。また、注液部本体部770の外面771bと、封止栓780の外面781aとは、境界部分が連続するように配置されていればよい。なお、境界部分が連続するとは、境界部分に段差や隙間がない状態をいう。
次に、蓄電素子10の製造方法について説明する。なお、以下では、蓄電素子10の製造方法のうち、注液部20を形成する工程を中心に説明する。
図8は、本発明の実施の形態に係る注液部20の注液部本体部770を形成する工程を示す断面図である。また、図9は、本発明の実施の形態に係る注液部本体部770に封止栓780を取り付けて注液部20を形成する工程を示す断面図である。
まず、図8の(a)に示すように、正極端子201を蓋体110に対して配置する。具体的には、正極端子201は、第一軸部220及び第二軸部230が蓋体110の開口部110aに挿入されて、蓋体110の所定位置に配置される。ここで、正極端子201は、上述の正極端子200に変形される前(かしめられる前)の状態を示す部材であり、正極端子200と比べて、かしめ部240を有しておらず、第二軸部230の先端が延びた形状を有している。
そして、図8の(b)に示すように、正極端子201及び蓋体110の周りに、中間部材700aが形成される。具体的には、正極端子201及び蓋体110の上下両方向から金型が配置されて、当該金型と正極端子201と蓋体110との間の隙間に樹脂が注入され、中間部材700aが形成される。つまり、インサート成形によって、第一中間部710と第二中間部720と第三中間部730と第四中間部740と第五中間部750と固定部760aと注液部本体部770とからなる中間部材700aが形成される。この際、注液部本体部770の外面771bと、注液部本体部770周囲の蓋体110の外面110eとが、同一平面上に配置される。このようにして、蓋体110と正極端子201とが、蓋体110と正極端子201との間に配置される中間部材700aとともに一体化される。なお、固定部760aは、上述の固定部760に変形される前(かしめられる前)の状態を示す部材であり、固定部760と比べて、熱かしめ部763を有しておらず、固定部軸部762の先端が延びた形状を有している。
次に、図8の(c)に示すように、正極端子201及び蓋体110の下方に、正極集電体600が配置される。具体的には、第二接続部620の開口部620aに、正極端子201の第二軸部230が挿入され、かつ、第三接続部630の開口部630aに、固定部760aの固定部軸部762が挿入される。
そして、図8の(d)に示すように、正極端子200及び蓋体110に対して正極集電体600が固定される。具体的には、正極端子201の第二軸部230の先端部がかしめられることで、かしめ部240が形成されて、正極端子200に第二接続部620が固定される。また、固定部760aの固定部軸部762の先端部がかしめられる(熱かしめされる)ことで、熱かしめ部763が形成されて、固定部760に第三接続部630が固定される。なお、正極端子200に第二接続部620を固定する工程と、固定部760に第三接続部630を固定する工程とは、どちらが先に行われてもよいし、同時に行われてもよい。
その後、正極集電体600の第一接続部610は、電極体400のタブ部410に接合される。これにより、正極集電体600は、第二接続部620及び第三接続部630において正極端子200及び蓋体110(に接続された固定部760)に固定された状態で、第一接続部610において電極体400を支持する。負極側についても同様である。そして、蓋体110に対して固定された電極体400や、サイドスペーサ510、520等が容器本体111内に収容されて、容器本体111と蓋体110とが溶接される。
そして、注液部本体部770の注液口772aから、容器100内に電解液が注入されて、その後、図9の(a)及び(b)に示すように、注液口772aに封止栓780が挿入されて、注液口772aが閉塞される。
具体的には、注液部本体部770の注液部軸部772の注液口772aに封止栓780の封止栓軸部782が挿入されるとともに、注液部本体部770の注液部端部771の凹部771aの内方に封止栓780の封止栓鍔部781が挿入される。そして、封止栓鍔部781に向けてレーザ光Lが照射され、レーザ光Lが半透明の封止栓鍔部781を透過することで、封止栓780が注液部本体部770に溶接される。この際、封止栓780の外面781aと、注液部本体部770の外面771bとが、同一平面上に配置される。これにより、封止栓780によって注液部20の注液口772aが閉塞され、容器100内部が密封される。このようにして、注液部本体部770と封止栓780とからなる注液部20が形成される。
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、金属製の容器100に設けられた電解液の注液部20は、注液口772aが形成された注液部本体部770と、注液口772aを塞ぐ封止栓780とを有しており、注液部本体部770は、樹脂材料で形成され、かつ容器100と一体化されている。これにより、注液部20の注液部本体部770が容器100と一体化されているため、注液部本体部770と容器100との間から電解液が這い上がってくるようなことがなく、注液部本体部770に電解液が付着するのを抑制することができる。また、電解液の注液時に注液部本体部770に電解液が付着したとしても、注液部本体部770は樹脂材料で形成されているため、電解液の固着などが発生しにくい。
つまり、例えば、一般的に容器100に用いられるアルミニウムまたはアルミニウム合金は、電解液と長時間接触することで溶質のリチウム塩が固着したり、電解液がアルミニウムと反応してフッ化物やリチウム−アルミニウム合金などが発生したりすることが知られている。そして、これらは、レーザ溶接に悪影響を及ぼす不純物であるため、溶接不良発生の原因となる。これに対し、本実施の形態におけるインサート成形可能な樹脂は、電解液とは不活性であり、長時間の放置による電解液の固着や、反応による化合物が表面に発生しにくい。このため、蓄電素子10によれば、封止栓780を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。
また、注液部20の注液部本体部770及び容器100の外面は、境界部分が連続して位置しているため、注液時に注液部本体部770周辺に付着した電解液を容易にふき取ることができる。これにより、注液部本体部770に封止栓780を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。また、注液部本体部770及び容器100の外面の間に段差がないため、電解液を注入するための器具を、注液口付近に容易に設置することができる。
また、注液部20の注液部本体部770及び封止栓780の外面は、境界部分が連続して位置しているため、封止栓780周辺に付着した電解液を容易にふき取ることができる。これにより、注液部本体部770に封止栓780を溶接する際の溶接不良を抑制することができる。また、封止栓780が外方へ突出しない構成であるため、無駄なスペースを必要とせず、かつ、外観的にも優れた構成を有することができる。
また、注液部20の注液部本体部770を、容器100と正極端子200または正極集電体600との間の樹脂部材の一部とすることで、注液部本体部770を容易に形成することができる。
また、封止栓780が、透明または半透明の部材で形成されているため、封止栓780からレーザ光を透過させることで、注液部本体部770に封止栓780をレーザ溶接することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態では、注液部20は、正極側(つまり、正極側の中間部材700)に設けられていることとした。しかし、注液部20は、負極側(つまり、負極側の中間部材900)に設けられていてもかまわない。
また、上記実施の形態では、注液部20は、容器100の蓋体110を貫通して設けられていることとした。しかし、注液部20は、容器100の蓋体110以外の壁部(容器本体111のいずれかの壁部)を貫通して設けられている構成でもかまわない。
また、上記実施の形態では、注液部20の注液部本体部770は、インサート成形によって、蓋体110と一体化されていることとした。しかし、注液部本体部770は、蓋体110に樹脂を塗装して形成するなど、インサート成形以外の手法で一体化されていてもよい。
また、上記実施の形態では、注液部20の注液部本体部770は、蓋体110と正極端子200または正極集電体600との間に配置される樹脂部材(中間部材700)の一部であることとした。しかし、注液部本体部770は、当該樹脂部材(中間部材700)とは独立した部材であってもかまわない。
また、上記実施の形態では、注液部20の注液部本体部770の外面771bと、注液部本体部770の周囲の蓋体110の外面110eとは、境界部分が連続するように配置されていることとした。しかし、当該境界部分に多少の段差や隙間があってもかまわない。例えば、蓋体110の凹部110cの深さが浅かったり深かったりすることで、外面771bと外面110eとが同一平面上に配置されない構成や、蓋体110に凹部110cが形成されておらず、蓋体110の外面110e上に注液部端部771が配置される構成などであってもかまわない。
また、上記実施の形態では、注液部20の注液部本体部770の外面771bと、封止栓780の外面781aとは、境界部分が連続するように配置されていることとした。しかし、当該境界部分に多少の段差や隙間があってもかまわない。例えば、注液部端部771の凹部771aの深さが浅かったり深かったりすることで、外面771bと外面781aとが同一平面上に配置されない構成や、注液部端部771に凹部771aが形成されておらず、注液部端部771の外面771b上に封止栓鍔部781が配置される構成などであってもかまわない。
また、上記実施の形態では、注液部本体部770が不透明の部材で形成され、封止栓780が透明または半透明の部材で形成されていることとした。しかし、封止栓780が不透明の部材で形成され、注液部本体部770が透明または半透明の部材で形成されていてもよく、この場合でも、レーザ光の照射角度を調整することで、溶接が可能である。つまり、注液部本体部770と封止栓780との少なくとも一方が、透明または半透明の部材で形成されていればよい。
または、封止栓780が注液部本体部770に、抵抗溶接や超音波溶接などレーザ溶接とは異なる手法によって接合される場合には、注液部本体部770及び封止栓780の双方ともに不透明な部材であってもよい。また、封止栓780は、樹脂でなくともよい。
また、本発明は、このような蓄電素子10として実現することができるだけでなく、蓄電素子10が備える注液部20としても実現することができる。
本発明は、封止栓を溶接する際の溶接不良を抑制することができる蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
20 注液部
100 容器
110e、771b、781a 外面
200、201 正極端子
300 負極端子
400 電極体
600 正極集電体
700、700a、900 中間部材
770 注液部本体部
772a 注液口
780 封止栓
800 負極集電体

Claims (5)

  1. 電解液が収容される金属製の容器と、
    前記容器を貫通して設けられた前記電解液の注液部とを備え、
    前記注液部は、注液口が形成された本体部と、前記注液口を塞ぐ封止栓とを有し、
    前記本体部は、樹脂材料で形成され、かつ前記容器と一体化されている
    蓄電素子。
  2. 前記本体部の外面と、前記本体部の周囲の前記容器の外面とは、境界部分が連続するように配置されている
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記本体部の外面と、前記封止栓の外面とは、境界部分が連続するように配置されている
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記本体部は、前記容器と電極端子または集電体との間に配置される樹脂部材の一部である
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  5. 前記本体部と前記封止栓との少なくとも一方は、透明または半透明の部材で形成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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