JP2017016786A - 注液栓、及び蓄電素子、並びに蓄電素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接時に生じる熱のばらつきを抑えることによって良好な状態で接合できる注液栓、及び該注液栓を備える蓄電素子、並びに該蓄電素子の製造方法の提供。【解決手段】注液栓35が、蓄電素子における電極体を収容するケースの壁面32に形成される注液孔を覆い且つ壁面32に対向する対向面を有する頭部351であって、外縁部が溶接されて壁面32に接合される頭部351と、該対向面から突出し且つ壁面32に当接する少なくとも一つの凸部を含む突出部352と、を有し、前記少なくとも一つの凸部は、頭部351の外縁部と壁面32の外縁との間隔に応じて、頭部351の外縁部から頭部351の中央部355に向けてずれた位置に形成される、注液栓35、及び注液栓35を備える蓄電素子、並びに該蓄電素子の製造方法。【選択図】図5
Description
本発明は、注液栓、及び蓄電素子、並びに蓄電素子の製造方法に関し、特に、蓄電素子における電極体を収容するケースの内部と外部とに連通する注液口を塞ぐ注液栓、及び該注液栓を備える蓄電素子、並びに該蓄電素子の製造方法に関する。
従来から、開口部を有し且つ正極及び負極を含む電極群が収容される外装缶と、該外装缶の開口部に取り付けられる電池封口体とを備える密閉形電池が提供される。かかる密閉形電池では、外装缶内に電解液を注液するための注液口が外装缶若しくは電池封口体に設けられる。これに伴い、密閉形電池は、注液口を封止する封止栓を備える(例えば、特許文献1参照)。
封止栓は、注液口を覆う蓋体を有する。そして、封止栓の蓋体は、レーザ溶接等によって、外装缶若しくは電池封口体に固着される。例えば、注液口が電池封口体に形成される場合、注液口を覆うようにして電池封口体に蓋体を密着させ、該蓋体の周縁をレーザ溶接する。これにより、蓋体が電池封口体に固着される。
ところで、溶接時に蓋体に生じる熱は、該蓋体から電池封口体に拡散する。そして、蓋体から電池封口体に拡散する熱は、該電池封口体における蓋体周りの各領域において異なる。
より具体的に説明する。蓋体の周縁と電池封口体の外縁との間隔が狭い場合、蓋体からの熱が拡散する領域が狭いため、蓋体の熱が電池封口体に拡散し難い。そのため、蓋体の周縁のうちの電池封口体の外縁に近い部分では、溶接に伴って生じる熱が電池封口体に逃げ難い。
その一方で、蓋体の周縁と電池封口体の外縁との間隔が広い場合、蓋体からの熱が拡散する領域が広いため、蓋体の熱が電池封口体に拡散し易い。そのため、蓋体の周縁のうちの電池封口体の外縁から遠い部分では、溶接に伴って生じる熱が電池封口体に逃げ易い。
このように、蓋体の周縁では、溶接時において、周方向における各位置に生じる熱がばらつくことがある。そのため、蓋体の周縁の各位置における電池封口体に対する接合状態がばらつく結果、封止栓が電池封口体に対して良好に接合されないことがある。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、溶接時に生じる熱のばらつきを抑えることによって良好な状態で接合できる注液栓、及び該注液栓を備える蓄電素子、並びに該蓄電素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る注液栓は、
蓄電素子における電極体を収容するケースの壁面に形成される注液孔を覆い且つ前記壁面に対向する対向面を有する頭部であって、外縁部が溶接されて前記壁面に接合される頭部と、
該対向面から突出し且つ前記壁面に当接させる少なくとも一つの凸部を含む突出部と、を有し、
前記少なくとも一つの凸部は、前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔に応じて、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される。
蓄電素子における電極体を収容するケースの壁面に形成される注液孔を覆い且つ前記壁面に対向する対向面を有する頭部であって、外縁部が溶接されて前記壁面に接合される頭部と、
該対向面から突出し且つ前記壁面に当接させる少なくとも一つの凸部を含む突出部と、を有し、
前記少なくとも一つの凸部は、前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔に応じて、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される。
かかる構成によれば、頭部の対向面から突出する少なくとも一つの凸部を含む突出部を有するため、該凸部を壁面に当接させた状態において頭部の外縁部を溶接すると、溶接時に生じる熱が該少なくとも一つの凸部を介して頭部から壁面に逃げる。
また、前記注液栓では、少なくとも一つの凸部が、頭部の外縁部と壁面の外縁との間隔に応じて、頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されるため、頭部の外縁部は、溶接時に周方向の各位置に生じる熱のばらつきが抑えられ、これにより、壁面に対して良好な状態で接合される。
本発明に係る蓄電素子は、
電極体を収容するケースであって、内部と外部とに連通する注液孔が形成される壁面及び該注液孔を塞ぐ注液栓を有するケースを備え、
前記注液栓は、
前記注液孔を覆い且つ前記壁面に対向する対向面を有する頭部と、
該対向面から突出し且つ前記壁面に当接する少なくとも一つの凸部を有する突出部と、
前記頭部の外縁部が溶接されることによって前記壁面に接合された溶接部とを有し、
前記少なくとも一つの凸部は、前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔に応じて、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される。
電極体を収容するケースであって、内部と外部とに連通する注液孔が形成される壁面及び該注液孔を塞ぐ注液栓を有するケースを備え、
前記注液栓は、
前記注液孔を覆い且つ前記壁面に対向する対向面を有する頭部と、
該対向面から突出し且つ前記壁面に当接する少なくとも一つの凸部を有する突出部と、
前記頭部の外縁部が溶接されることによって前記壁面に接合された溶接部とを有し、
前記少なくとも一つの凸部は、前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔に応じて、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される。
かかる構成によれば、少なくとも一つの凸部が頭部の対向面から突出し且つ壁面に当接するため、溶接時に生じる熱が該少なくとも一つの凸部を介して頭部から壁面に逃げる。
このため、少なくとも一つの凸部が、頭部の外縁部と壁面の外縁との間隔に応じて、頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されることによって、頭部の外縁部では、溶接時に周方向の各位置に生じる熱のばらつきが抑えられる。従って、溶接部の壁面に対する接合状態のばらつきが抑えられ、これにより、注液栓がケースに対して良好に接合される。
前記蓄電素子において、
前記ケースは、
開口を有する有底角筒形状のケース本体と、
一方向に長い矩形状の蓋板であって、該ケース本体の開口を塞ぐ蓋板とを有し、
前記注液孔を有する壁面は、該蓋板によって構成され、
前記突出部は、
前記凸部としての少なくとも一つの近接凸部であって、頭部の外縁部と長辺との間隔に応じて、蓋板の短辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの近接凸部と、
前記凸部としての少なくとも一つの離間凸部であって、頭部の外縁部と短辺との間隔に応じて、蓋板の長辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの離間凸部と、を有していてもよい。
前記ケースは、
開口を有する有底角筒形状のケース本体と、
一方向に長い矩形状の蓋板であって、該ケース本体の開口を塞ぐ蓋板とを有し、
前記注液孔を有する壁面は、該蓋板によって構成され、
前記突出部は、
前記凸部としての少なくとも一つの近接凸部であって、頭部の外縁部と長辺との間隔に応じて、蓋板の短辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの近接凸部と、
前記凸部としての少なくとも一つの離間凸部であって、頭部の外縁部と短辺との間隔に応じて、蓋板の長辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの離間凸部と、を有していてもよい。
かかる構成によれば、少なくとも一つの近接凸部は、頭部の外縁部と蓋板の長辺との間隔に応じて、蓋板の短辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成され、且つ少なくとも一つの離間凸部は、頭部の外縁部と短辺との間隔に応じて、蓋板の長辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されるため、頭部の外縁部では、溶接時に周方向の各位置に生じる熱のばらつきが抑えられ、これにより、注液栓がケースに対して良好に接合される。
この場合、
前記突出部は、
一対の前記近接凸部と、
一対の前記離間凸部と、を有し、
該一対の近接凸部のそれぞれは、蓋板の短辺方向において、前記頭部の中央部の両側に形成され、
前記一対の離間凸部のそれぞれは、蓋板の長辺方向において、前記頭部の中央部の両側に形成されてもよい。
前記突出部は、
一対の前記近接凸部と、
一対の前記離間凸部と、を有し、
該一対の近接凸部のそれぞれは、蓋板の短辺方向において、前記頭部の中央部の両側に形成され、
前記一対の離間凸部のそれぞれは、蓋板の長辺方向において、前記頭部の中央部の両側に形成されてもよい。
このようにすれば、頭部の外縁部と各長辺との間隔に応じて、一対の近接凸部のそれぞれが蓋板の短辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成され、且つ頭部の外縁部と各短辺との間隔に応じて、一対の離間凸部のそれぞれが蓋板の長辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されるため、頭部の外縁部では、溶接時に周方向の各位置に生じる熱のばらつきがより抑えられ、これにより、注液栓がケースに対してより良好に接合される。
この場合、
前記一対の近接凸部のそれぞれと、前記一対の離間凸部のそれぞれとは、楕円環状となるように互いに連続してもよい。
前記一対の近接凸部のそれぞれと、前記一対の離間凸部のそれぞれとは、楕円環状となるように互いに連続してもよい。
かかる構成によれば、一対の近接凸部のそれぞれと、一対の離間凸部のそれぞれとが頭部の中央部周りにおいて楕円環状となるように互いに連続する(すなわち、一対の近接凸部のそれぞれと、一対の離間凸部のそれぞれとが頭部の外縁部の周方向において連続する)ため、外縁部の周方向における全域において、溶接時に生じる熱のばらつきがより確実に抑えられ、これにより、注液栓がケースに対してより良好に接合される。
前記蓄電素子において、
前記注液栓は、前記頭部から延びるとともに前記注液孔に挿入される挿入部を有していてもよい。
前記注液栓は、前記頭部から延びるとともに前記注液孔に挿入される挿入部を有していてもよい。
かかる構成によれば、挿入部が注液孔に挿入されるため、壁面に対する頭部の位置が決定される。そのため、近接凸部の壁面に対する位置ずれ、及び離間凸部の壁面に対する位置ずれが防止された状態において、頭部の外縁部が溶接される。従って、溶接部全体が壁面に対してより良好に接合される。
本発明に係る蓄電素子の製造方法は、
電極体が収容されたケースの壁面を貫通する注液孔を注液栓の頭部によって覆うことと、
該頭部の前記壁面に対向する対向面から突出する突出部を前記壁面に当接させることと、
前記頭部の外縁部を溶接することとを備え、
前記突出部を前記壁面に当接させることでは、
前記突出部の少なくとも一つの凸部であって、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されるとともに前記対向面から突出する少なくとも一つの凸部を前記壁面に当接させ、且つ該少なくとも一つの凸部と前記頭部の外縁部との間隔、及び前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔のそれぞれを対応させるように該少なくとも一つの凸部を配置する。
電極体が収容されたケースの壁面を貫通する注液孔を注液栓の頭部によって覆うことと、
該頭部の前記壁面に対向する対向面から突出する突出部を前記壁面に当接させることと、
前記頭部の外縁部を溶接することとを備え、
前記突出部を前記壁面に当接させることでは、
前記突出部の少なくとも一つの凸部であって、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されるとともに前記対向面から突出する少なくとも一つの凸部を前記壁面に当接させ、且つ該少なくとも一つの凸部と前記頭部の外縁部との間隔、及び前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔のそれぞれを対応させるように該少なくとも一つの凸部を配置する。
かかる構成によれば、少なくとも一つの凸部を壁面に当接させた状態において、頭部の外縁部を溶接するため、溶接時に頭部に生じる熱が該少なくとも一つの凸部を介して頭部から壁面に逃がすことができる。
また、突出部を壁面に当接させることでは、少なくとも一つの凸部から頭部の外縁部までの間隔、及び頭部の外縁部と壁面の外縁との間隔のそれぞれを対応させるように該少なくとも一つの凸部を配置するため、頭部の外縁部では、溶接時において、周方向の各位置に生じる熱のばらつきが抑えられ、これにより、注液栓がケースに対して良好に接合される。
以上のように、本発明によれば、溶接時に生じる熱のばらつきを抑えることによって良好な状態で接合できる注液栓、及び該注液栓を備える蓄電素子、並びに該蓄電素子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明に係る注液栓、及び蓄電素子の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。蓄電素子には、一次電池、二次電池、キャパシタ等がある。本実施形態では、蓄電素子の一例として、充放電可能な二次電池について説明する。尚、本実施形態の各構成部材(各構成要素)の名称は、本実施形態におけるものであり、背景技術における各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
本実施形態の蓄電素子は、非水電解質二次電池である。より詳しくは、蓄電素子は、リチウムイオンの移動に伴って生じる電子移動を利用したリチウムイオン二次電池である。この種の蓄電素子は、電気エネルギーを供給する。蓄電素子は、単一又は複数で使用される。具体的に、蓄電素子は、要求される出力及び要求される電圧が小さいときには、単一で使用される。一方、蓄電素子は、要求される出力及び要求される電圧の少なくとも一方が大きいときには、他の蓄電素子と組み合わされて蓄電装置に用いられる。前記蓄電装置では、該蓄電装置に用いられる蓄電素子が電気エネルギーを供給する。
蓄電素子は、図1〜図3に示すように、正極及び負極を含む電極体2と(図3参照)、電極体2を収容するケース3と、ケース3の外側に配置される外部端子4であって電極体2と導通する外部端子4と、を備える。また、蓄電素子1は、電極体2、ケース3、及び外部端子4の他に、電極体2と外部端子4とを導通させる集電体5等を有する(図3参照)。
図3に示すように、電極体2は、巻芯21と、正極と負極とが互いに絶縁された状態で積層された積層体22であって、巻芯21の周囲に巻回された積層体22と、を備える。電極体2においてリチウムイオンが正極と負極との間を移動することにより、蓄電素子1が充放電する。
図4に示すように、ケース3は、開口を有するケース本体31と、ケース本体31の開口を塞ぐ(閉じる)蓋板32と、を有する。ケース3は、電極体2及び集電体5等と共に、電解液を内部空間33に収容する(図3参照)。ケース3は、電解液に耐性を有する金属によって形成される。本実施形態のケース3は、例えば、アルミニウム、又は、アルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料によって形成される。ケース3は、ステンレス鋼及びニッケル等の金属材料、又は、アルミニウムにナイロン等の樹脂を接着した複合材料等によって形成されてもよい。
前記電解液は、非水溶液系電解液である。電解液は、有機溶媒に電解質塩を溶解させることによって得られる。有機溶媒は、例えば、プロピレンカーボネート及びエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート類である。電解質塩は、LiClO4、LiBF4、及びLiPF6等である。本実施形態の電解液は、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートを、プロピレンカーボネート:ジメチルカーボネート:エチルメチルカーボネート=3:2:5の割合で調整した混合溶媒に、1mol/LのLiPF6を溶解させたものである。
ケース3は、ケース本体31の開口周縁部34と、蓋板32の周縁部とを重ね合わせた状態で接合することによって形成される。そのため、ケース3では、ケース本体31と蓋板32とによって内部空間33が画定される。本実施形態では、ケース本体31の開口周縁部34と蓋板32の周縁部とは、溶接によって接合される。
ケース本体31は、板状の閉塞部311であってケース3の内側を向く内面とケース3の外側を向く外面とを有する閉塞部311と、閉塞部311の周縁に接続される胴部312であって、閉塞部311の内面側に延び且つ該内面を包囲する筒状の胴部312とを備える。
閉塞部311は、開口が上を向くようにケース本体31が配置されたときに、ケース本体31の下端に位置する(即ち、前記開口が上を向いたときのケース本体31の底壁となる)部位である。閉塞部311は、該閉塞部311の法線方向視において、矩形状である。閉塞部311の四隅は円弧状である。
以下では、図1に示すように、閉塞部311の長辺方向をX軸方向とし、閉塞部311の短辺方向をY軸方向とし、閉塞部311の法線方向をZ軸方向とする。
本実施形態の胴部312は、角筒形状を有する。詳しくは、胴部312は、偏平な角筒形状を有する。胴部312は、閉塞部311の周縁における長辺から延びる一対の長壁部313と、閉塞部311の周縁における短辺から延びる一対の短壁部314とを有する。即ち、一対の長壁部313は、Y軸方向に間隔(詳しくは、閉塞部311の周縁における短辺に相当する間隔)を空けて対向し、一対の短壁部314は、X軸方向に間隔(詳しくは、閉塞部311の周縁における長辺に相当する間隔)を空けて対向する。短壁部314が一対の長壁部313の対応(詳しくは、Y軸方向に対向)する端部同士をそれぞれ接続することによって、角筒状の胴部312が形成される。
以上のように、ケース本体31は、開口方向(Z軸方向)における一方の端部が塞がれた角筒形状(即ち、有底角筒形状)を有する。
蓋板32は、ケース本体31の開口を塞ぐ板状の部材である。蓋板32は、ケース本体31の開口を塞ぐようにケース本体31に当接する。より具体的には、蓋板32が開口を塞ぐように、蓋板32の周縁部がケース本体31の開口周縁部34に重ねられる。開口周縁部34と蓋板32とが重ねられた状態で、蓋板32とケース本体31との境界部が溶接される。これにより、ケース3が構成される。
蓋板32は、Z軸方向視において、ケース本体31の開口周縁部34に対応した輪郭形状を有する。即ち、蓋板32は、Z軸方向視において、X軸方向に長い矩形状の板材である。そのため、図4に示すように、蓋板32は、X軸方向に延び且つ互いに平行な一対の長辺321と、該一対の長辺321のそれぞれに繋がり且つ互いに平行な一対の短辺322とを有する。蓋板32の四隅は、円弧状である。
ケース3には、電解液を注入するための注液孔323が設けられる。より具体的に説明する。ケース3は、内部と外部とに連通する注液孔323が形成される壁面を有する。
本実施形態では、前記壁面が蓋板32によって構成される。すなわち、注液孔323は、蓋板32に設けられる。注液孔323は、蓋板32をZ軸方向(厚さ方向)に貫通する。注液孔323は、円形の穴である。そして、注液孔323から各短辺322までの間隔は、注液孔323から各長辺321までの間隔よりも広い。
上述のように、ケース3は、電解液を注入するための注液孔323が設けられる。これに伴い、ケース3は、注液孔323を塞ぐ注液栓35をさらに有する。そのため、ケース3では、注液孔323が注液栓35によって密閉される(塞がれる)。
注液栓35は、溶接によってケース3(本実施形態の例では蓋板32)に固定される。具体的には、注液栓35は、図5乃至図7に示すように、注液孔323を覆う頭部351と、頭部351から突出し且つ壁面に当接する少なくとも一つの凸部を有する突出部352とを有する。また、注液栓35は、頭部351から延びる挿入部353を有する。さらに、注液栓35は、頭部351の外縁部が全周に亘って溶接されることによってケース3に接合された溶接部354を有する(図6、及び図7参照)。
頭部351は、注液孔323を覆う部位である。頭部351は、Z軸方向視において注液孔323より大きい。具体的に、頭部351は、板状の部位であり、蓋板32と重なるようにして注液孔323を覆う。本実施形態の頭部351は、Z軸方向視において略円形の輪郭を有する。即ち、頭部351は、円板状の部位である。
頭部351における蓋板32と反対の面の中央に、基準凹部355が設けられる。基準凹部355は、頭部351の周縁と蓋板32とを溶接(自動溶接)するときの溶接位置を決めるための基準等として用いられる。
突出部352において、少なくとも一つの凸部は、頭部351の外縁部と壁面の外縁との間隔に応じて、頭部351の外縁部から頭部351の中央部に向けてずれた位置に形成される。
凸部から頭部351の外縁部までの間隔(距離)は、頭部351の外縁部から壁面の外縁までの間隔(距離)に基づいて決められる。本実施形態では、蓋板32に注液孔323が設けられるため、凸部から頭部351の外縁部までの間隔は、頭部351の外縁部と、蓋板32の長辺321との間隔、又は頭部351の外縁部と、蓋板32の短辺322との間隔に基づいて決められる。
本実施形態に係る突出部352は、凸部としての少なくとも一つの近接凸部356であって、頭部351の外縁部と蓋板32の長辺321との間隔に応じて、Y軸方向において頭部351の外縁部から頭部351の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの近接凸部356と、凸部としての少なくとも一つの離間凸部357であって、頭部351の外縁部と蓋板32の短辺322との間隔に応じて、X軸方向において頭部351の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの離間凸部357と、を有する。
本実施形態において、突出部352は、Y軸方向において、頭部351の中央部を介して並ぶ一対の前記近接凸部356と、X軸方向において、頭部351の中央部を介して並ぶ一対の前記離間凸部357とを有する。
頭部351の中央部周りには、該頭部351を中心とする周方向において、近接凸部356と、離間凸部357とが交互に配置される。また、各近接凸部356と、各離間凸部357とは、頭部351の中央部を包囲するように互いに連続する。さらに、各近接凸部356と、各離間凸部357とは、円環状(本実施形態では、楕円環状)となるように互いに連続する。
図6、及び図7に示すように、離間凸部357と頭部351の外縁との間隔D2は、近接凸部356と頭部351の外縁との間隔D1よりも広い。さらに、離間凸部357とケース3の外縁(蓋板32の短辺322)との間隔は、近接凸部356とケース3の外縁(蓋板32の長辺321)との間隔よりも広い。
挿入部353は、頭部351から注液孔323を通ってケース3内に延びる。即ち、挿入部353は、頭部351から延びる柱状の部位である。本実施形態の挿入部353は、頭部351から該頭部351の拡がり方向と直交する方向に延びる略円柱状の部位である。挿入部353の先端側の部位(先端を含む部位)では、外径が先端に向かって漸減する。即ち、挿入部353の先端部(頭部351と反対側の端部)の外径は、該挿入部353の基部(頭部351側の端部)の外径より小さい。挿入部353の基部は、蓋板32の注液孔323よりも僅かに大きい。即ち、挿入部353の基部の外径は、蓋板32の注液孔323の内径よりも僅かに大きい。このため、注液栓35を蓋板32に取り付けるときには、挿入部353が注液孔323に圧入される。
外部端子4は、他の蓄電素子の外部端子又は外部機器等と電気的に接続される部位である。外部端子4は、導電性を有する部材によって形成される。例えば、外部端子4は、アルミニウム又はアルミニウム合金等のアルミニウム系金属材料、銅又は銅合金等の銅系金属材料等の溶接性の高い金属材料によって形成される。
集電体5は、ケース3内に配置され、電極体2と外部端子4とを通電可能に接続する。集電体5は、導電性を有する部材によって形成され、ケース3の内面に沿って配置される。集電体5は、正極と負極とにそれぞれ接続される。
蓄電素子1は、電極体2とケース3とを絶縁する絶縁部材6等を備える。本実施形態の絶縁部材6は、例えば、絶縁カバーである。図3、及び図4に示すように、絶縁カバー6は、ケース3(詳しくはケース本体31)と電極体2との間に配置される。
次に、蓄電素子1の製造方法について、添付図面を参照しつつ説明する。
まず、蓄電素子1の製造方法では、電極体2が収容されたケース3の内部と外部とに連通する注液孔323から該ケース3内に電解液を注入する。本実施形態では、蓋板32に形成された注液孔323からケース3内に電解液を注入する。そして、注液孔323を注液栓35の頭部351によって覆い、頭部351の突出部352をケース3の壁面に当接させる。本実施形態では、頭部351の突出部352を蓋板32に当接させる。
そして、一対の近接凸部356のそれぞれを別々の長辺321に対応させて配置し、且つ一対の離間凸部357のそれぞれを別々の短辺322に対応させて配置する。これにより、Y軸方向における近接凸部356から頭部351の外縁部までの間隔と、頭部351の外縁部から蓋板32の長辺321までの間隔とが対応し、X軸方向における離間凸部357から頭部351の外縁部までの間隔と、頭部351の外縁部から蓋板32の短辺322までの間隔とが対応する。
そして、頭部351の外縁部を蓋板32に溶接する。本実施形態では、図7、及び図8に示すように、頭部351の外縁部を全周に亘ってレーザ溶接する。このとき、頭部351に生じる熱が各近接凸部356と、各離間凸部357とを介して蓋板32に逃げる。なお、溶けた頭部351の外縁部が蓋板32に当接すると、溶接時に頭部351に生じる熱は、各近接凸部356と、各離間凸部357とに加えて、該頭部351の外縁部からも蓋板32に逃げる。
蓋板32において、頭部351の外縁部から蓋板32の外縁までの間隔が広い領域では、各近接凸部356と、各離間凸部357と、溶接されることによって溶けた頭部351の外縁部とから逃げた熱が拡散し易い。
その一方で、蓋板32において、頭部351の外縁部から蓋板32の外縁までの間隔が狭い領域では、各近接凸部356と、各離間凸部357と、溶接されることによって溶けた頭部351の外縁部とから逃げた熱が拡散し難い。
従って、本実施形態に係る蓋板32では、頭部351の外縁部と各短辺322との間の領域には、頭部351の外縁部と各長辺321との間の領域よりも、溶接時に生じる熱が拡散し易い。
そして、各近接凸部356、及び各離間凸部357は、頭部351の外縁部との間隔が広ければ(すなわち、各近接凸部356と溶接位置との間隔が広ければ)、溶接時に生じる熱が逃げ難い。
その一方で、各近接凸部356、及び各離間凸部357は、頭部351の外縁部との間隔が狭ければ(すなわち、各近接凸部356と溶接位置との間隔が狭ければ)、溶接時に生じる熱が逃げ易い。
本実施形態では、頭部351の外縁部と蓋板32の短辺322との間隔が、近接凸部356と蓋板32の短辺322との間隔よりも広い。そのため、蓋板32において、頭部351の外縁部と蓋板32の短辺322との間の領域には、頭部351の外縁部と蓋板32の長辺321との間の領域よりも、溶接時に生じる熱が拡散し易い。
その一方で、各離間凸部357は、各近接凸部356よりも頭部351の溶接位置から離れた位置に形成されるため、頭部351のうちの各離間凸部357に対応する部分では、溶接時に頭部351に生じる熱が離間凸部357から蓋板32に逃げ難い。
さらに、蓋板32における、頭部351の外縁部と蓋板32の長辺321との間の領域には、溶接時に生じる熱が拡散し難いが、頭部351のうちの各近接凸部356に対応する部分では、溶接時に頭部351に生じる熱が蓋板32に逃げ易い。
このように、蓄電素子1の製造方法では、ケース3のうちの溶接時に生じる熱が拡散し易い領域に離間凸部357を配置し、且つケース3のうちの溶接時に生じる熱が拡散し難い領域に近接凸部356を配置した状態において、頭部351の外縁部を溶接する。従って、蓄電素子1の製造方法では、溶接時に生じる熱のばらつきを抑えつつ、頭部351の外縁部を溶接することができる。これにより、蓋板32に対して良好に接合された溶接部354が形成される。
以上のように、本実施形態に係る蓄電素子1では、各近接凸部356が、頭部351の外縁部と蓋板32の長辺321との間隔に応じて、頭部351の外縁部から頭部351の中央部に向けてずれた位置に形成され、各離間凸部357が、頭部351の外縁部と蓋板32の短辺322との間隔に応じて、頭部351の外縁部から頭部351の中央部に向けてずれた位置に形成されることによって、頭部351の外縁部では、溶接時に周方向の各位置において生じる熱のばらつきが抑えられる。従って、溶接部354の蓋板32に対する接合状態のばらつきが抑えられ、これにより、注液栓35がケース3に対して良好に接合される。
また、蓄電素子1では、各近接凸部356及び各離間凸部357のそれぞれが頭部351の中央部周りにおいて環状(本実施形態では、楕円環状)となる (すなわち、凸部が頭部351の外縁部の周方向において連続する)ため、頭部351の外縁部では、周方向における全域において、溶接時に生じる熱のばらつきがより確実に抑えられ、これにより、注液栓35がケース3に対してより良好に接合される。
さらに、注液栓35が頭部351から延びるとともに注液孔323に挿入される挿入部353を有するため、近接凸部356のケース3に対する位置ずれ、及び離間凸部357のケース3に対する位置ずれが防止された状態において頭部351の外縁部が溶接されている。従って、蓄電素子1では、溶接部354全体がケース3に対してより良好に接合されている。
本実施形態に係る蓄電素子1の製造方法では、各近接凸部356から頭部351の外縁部までの間隔と、頭部351の外縁部から蓋板32の長辺321までの間隔とを互いに対応させ、さらに、各離間凸部357から頭部351の外縁部までの間隔、及び頭部351の外縁部から蓋板32の短辺322までの間隔とを互いに対応させるため、頭部351の外縁部では、溶接時において、周方向の各位置に生じる熱のばらつきが抑えられ、これにより、注液栓35がケース3に対して良好に接合される。
また、蓄電素子1の製造方法では、頭部351の中央部周りにおいて環状(本実施形態では、楕円環状)となるように互いに連続する (すなわち、凸部が頭部351の外縁部の周方向において互いに連続する)各近接凸部356及び各離間凸部357のそれぞれを蓋板32に当接させるため、頭部351の外縁部では、周方向における全域において、溶接時に生じる熱のばらつきがより確実に抑えられ、これにより、注液栓35がケース3に対してより良好に接合される。
さらに、蓄電素子1の製造方法では、注液孔323を頭部351によって覆うときに、頭部351から延出する挿入部353を注液孔323に挿入するため、ケース3に対する注液栓35の位置を決定することができる。従って、蓄電素子1の製造方法では、近接凸部356の位置と、離間凸部357の位置とを調整し易い。
尚、本発明の蓄電素子は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
また、上記実施形態においては、蓄電素子が充放電可能な非水電解質二次電池(例えばリチウムイオン二次電池)として用いられる場合について説明したが、蓄電素子の種類や大きさ(容量)は任意である。また、上記実施形態において、蓄電素子の一例として、リチウムイオン二次電池について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、種々の二次電池、その他、一次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタの蓄電素子にも適用可能である。
上記実施形態において、突出部352は、凸部としての一対の近接凸部356と、凸部としての一対の離間凸部357とを有するが、この構成に限定されない。例えば、突出部352は、凸部としての一つの近接凸部356又は三つ以上の近接凸部356と、凸部としての一つの離間凸部357又は三つ以上の離間凸部357とを有していてもよい。
上記実施形態において、各近接凸部356と各離間凸部357とは、互いに連続するが、この構成に限定されない。例えば、各近接凸部356は、図10に示すように、隣り合う各離間凸部357との間に隙間をあけて形成されていてもよい。なお、図10に示す、各近接凸部356の長さは、互いに同一又は略同一であるが、各近接凸部356の長さは、互いに異なっていてもよい。また、図10では、各離間凸部357の長さも、互いに同一又は略同一であるが、各離間凸部357の長さは、互いに異なっていてもよい。さらに、近接凸部356の長さと、離間凸部357の長さとが互いに異なっていてもよい。
この場合、溶接時に生じる熱が各近接凸部356と各離間凸部357とを介して頭部351から蓋板32に逃げる。そのため、頭部351の外縁部では、溶接時に周方向の各位置に生じる熱のばらつきがより抑えられ、これにより、注液栓35がケース3に対してより良好に接合される。
上記実施形態において、各近接凸部356と、各離間凸部357とは、楕円環状となるように互いに連続するが、この構成に限定されない。例えば、図11に示すように、各近接凸部356と各離間凸部357とは、角環状となるように互いに連続していてもよい。
上記実施形態において、注液孔323は、X軸方向における蓋板32の中央部に設けられていたが、この構成に限定されない。例えば、注液孔323は、X軸方向における蓋板32の一端部に設けられていてもよいし、X軸方向における蓋板32の他端部に設けられていてもよい。
例えば、図12に示すように、注液孔323がX軸方向における蓋板32の一端部に設ける蓄電素子1では、注液孔323と一方の短辺322との間隔が、注液孔323と各長辺321との間隔や、注液孔323と他方の短辺322との間隔よりも広い。
そのため、注液孔323の突出部352は、各長辺321、及び他方の短辺322のそれぞれに対応するように配置される三つの近接凸部356と、一方の短辺322に対応するように配置される一つの離間凸部357とを有する。
さらに、注液孔323は、ケース本体31に設けられていてもよい。すなわち、注液孔323は、ケース本体31の長壁部313や、ケース本体31の短壁部314に設けられていてもよい。
例えば、図13に示すように、注液孔323がケース本体31の短壁部314に設けられる蓄電素子1では、注液孔323と短壁部314の下端縁との間隔が、注液孔323と短壁部314の下端縁とは別の三つの端縁のそれぞれとの間隔よりも広い。
そのため、注液孔323の突出部352は、短壁部314の下端縁とは別の三つの端縁のそれぞれに対応するように配置される三つの近接凸部356と、短壁部314の下端縁に対応するように配置される一つの離間凸部357とを有する。
蓄電素子(例えば電池)は、図14に示すような蓄電装置(蓄電素子が電池の場合は電池モジュール)11に用いられてもよい。蓄電装置11は、少なくとも二つの蓄電素子1と、二つの(異なる)蓄電素子1同士を電気的に接続するバスバ部材12と、を有する。この場合、本発明の技術が少なくとも一つの蓄電素子1に適用されていればよい。なお、注液栓35は、図13や、図14に示すように、近接凸部356の数が離間凸部357よりも多くすることによって、溶接時に頭部351に生じる熱をケース3(壁面)に放熱し易くすることができる。
1…蓄電素子、2…電極体、3…ケース、4…外部端子、5…集電体、6…絶縁部材(絶縁カバー)、11…蓄電装置、12…バスバ部材、21…巻芯、22…積層体、31…ケース本体、32…蓋板、33…内部空間、34…開口周縁部、35…注液栓、311…閉塞部、312…胴部、313…長壁部、314…短壁部、321…長辺、322…短辺、323…注液孔、351…頭部、352…突出部、353…挿入部、354…溶接部、355…基準凹部、356…近接凸部、357…離間凸部、D1…近接凸部と頭部の外縁との間隔、D2…離間凸部と頭部の外縁との間隔
Claims (7)
- 蓄電素子における電極体を収容するケースの壁面に形成される注液孔を覆い且つ前記壁面に対向する対向面を有する頭部であって、外縁部が溶接されて前記壁面に接合される頭部と、
該対向面から突出し且つ前記壁面に当接させる少なくとも一つの凸部を含む突出部と、を有し、
前記少なくとも一つの凸部は、前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔に応じて、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される
注液栓。 - 電極体を収容するケースであって、内部と外部とに連通する注液孔が形成される壁面及び該注液孔を塞ぐ注液栓を有するケースを備え、
前記注液栓は、
前記注液孔を覆い且つ前記壁面に対向する対向面を有する頭部と、
該対向面から突出し且つ前記壁面に当接する少なくとも一つの凸部を有する突出部と、
前記頭部の外縁部が溶接されることによって前記壁面に接合された溶接部とを有し、
前記少なくとも一つの凸部は、前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔に応じて、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される
蓄電素子。 - 前記ケースは、
開口を有する有底角筒形状のケース本体と、
一方向に長い矩形状の蓋板であって、該ケース本体の開口を塞ぐ蓋板とを有し、
前記注液孔を有する壁面は、該蓋板によって構成され、
前記突出部は、
前記凸部としての少なくとも一つの近接凸部であって、頭部の外縁部と長辺との間隔に応じて、蓋板の短辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの近接凸部と、
前記凸部としての少なくとも一つの離間凸部であって、頭部の外縁部と短辺との間隔に応じて、蓋板の長辺方向において頭部の外縁部から頭部の中央部に向けてずれた位置に形成される少なくとも一つの離間凸部と、を有する
請求項2に記載の蓄電素子。 - 前記突出部は、
一対の前記近接凸部と、
一対の前記離間凸部と、を有し、
該一対の近接凸部のそれぞれは、蓋板の短辺方向において、前記頭部の中央部の両側に形成され、
前記一対の離間凸部のそれぞれは、蓋板の長辺方向において、前記頭部の中央部の両側に形成される
請求項3に記載の蓄電素子。 - 前記一対の近接凸部のそれぞれと、前記一対の離間凸部のそれぞれとは、楕円環状となるように互いに連続する
請求項4に記載の蓄電素子。 - 前記注液栓は、前記頭部から延びるとともに前記注液孔に挿入される挿入部を有する
請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の蓄電素子。 - 電極体が収容されたケースの壁面を貫通する注液孔を注液栓の頭部によって覆うことと、
該頭部の前記壁面に対向する対向面から突出する突出部を前記壁面に当接させることと、
前記頭部の外縁部を溶接することとを備え、
前記突出部を前記壁面に当接させることでは、
前記突出部の少なくとも一つの凸部であって、前記頭部の外縁部から前記頭部の中央部に向けてずれた位置に形成されるとともに前記対向面から突出する少なくとも一つの凸部を前記壁面に当接させ、且つ該少なくとも一つの凸部と前記頭部の外縁部との間隔、及び前記頭部の外縁部と前記壁面の外縁との間隔のそれぞれを対応させるように該少なくとも一つの凸部を配置する
蓄電素子の製造方法。
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CN106683903A (zh) * | 2016-09-14 | 2017-05-17 | 天津力神新能源科技有限公司 | 一种超级电容器的封口焊接用铝销钉 |
CN114361664A (zh) * | 2021-12-22 | 2022-04-15 | 江苏海基新能源股份有限公司 | 一种方形硬壳锂离子电池盖板、电池及装配方法 |
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2015
- 2015-06-29 JP JP2015130157A patent/JP2017016786A/ja active Pending
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