JP2017194643A - レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】AFモード中のフォーカス環の操作により、適切にMFモードへ切替える。【解決手段】レンズ鏡筒は、光学系の合焦位置を調節する調節部材と、前記調節部材の変位量を検出する検出部と、前記検出部で検出された変位量と、振れを検出する振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、レンズ鏡筒およびカメラに関する。
AF(オートフォーカス)モード中にMF(マニュアルフォーカス)部材を操作することにより、マニュアルフォーカス動作を可能にするカメラが知られている(特許文献1参照)。従来の技術では、AFモード中のマニュアルフォーカス動作を適切に行えない場合があるという問題があった。
発明の第1の態様によるレンズ鏡筒は、光学系の合焦位置を調節する調節部材と、前記調節部材の変位量を検出する検出部と、前記検出部で検出された変位量と、振れを検出する振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部と、を備える。
発明の第2の態様によるカメラは、光学系の合焦位置を調節する調節部材の変位量と、振れを検出する振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部、を備える。
発明の第3の態様によるカメラは、光学系の合焦位置を調節する調節部材と、前記調節部材の変位量を検出する検出部と、振れを検出する振れ検出部と、前記検出部で検出された変位量と、前記振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部と、を備える。
発明の第2の態様によるカメラは、光学系の合焦位置を調節する調節部材の変位量と、振れを検出する振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部、を備える。
発明の第3の態様によるカメラは、光学系の合焦位置を調節する調節部材と、前記調節部材の変位量を検出する検出部と、振れを検出する振れ検出部と、前記検出部で検出された変位量と、前記振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部と、を備える。
一実施の形態によるデジタルカメラシステム1(以下、カメラ1と呼ぶ)は、自動で焦点調節を行うAFモード中に行われるMF部材の操作に基づき、手動で焦点調節を行うMFモードへ適切に切替える。すなわち、不図示のAFモード切替えスイッチが、オンされるとAFモードが設定され、オフされるとMFモードが設定され、さらに、AFモードの設定中であってもMF部材が操作されると一時的にMFモードが設定される。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態を説明する。図1は、カメラ1を例示する斜視図である。カメラ1は、カメラボディ2と交換レンズ3とで構成され、カメラボディ2に対して交換レンズ3が着脱可能に構成されている。
カメラボディ2には、交換レンズ3が取り付けられるボディ側マウント部201が設けられている。また、図1に示すように、ボディ側マウント部201の内面側に接続部202が設けられている。この接続部202には複数の電気接点が設けられている。
一方、交換レンズ3には、カメラボディ2に取り付けられるレンズ側マウント部301が設けられている。また、図1に示すように、レンズ側マウント部301の内面側に接続部302が設けられている。この接続部302にも複数の電気接点が設けられている。交換レンズ3の鏡筒の外周面には、合焦位置を手動で調節するためのマニュアルフォーカス部材として、フォーカス環50が設けられている。
カメラボディ2に交換レンズ3が装着されると、ボディ側マウント部201に設けられた接続部202の電気接点と、レンズ側マウント部301に設けられた接続部302の電気接点とが、電気的かつ物理的に接続される。これにより、接続部202および接続部302を介して、カメラボディ2から交換レンズ3への電力供給(通電)や、カメラボディ2と交換レンズ3との間の通信が可能となる。
<交換レンズ>
図2は、図1のカメラ1の要部構成図である。図2に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、レンズ制御部33と、変位量検出部34と、送受信部35などを含む。
図2は、図1のカメラ1の要部構成図である。図2に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、レンズ制御部33と、変位量検出部34と、送受信部35などを含む。
撮像光学系31は、フォーカシングレンズを含む複数のレンズによって構成されている。撮像光学系31の合焦位置は、フォーカシングレンズを矢印で示す方向に進退移動することによって調節する。撮像光学系31のフォーカシングレンズを、モータ32によって駆動された不図示のレンズ移動機構によって進退移動させる。フォーカシングレンズの位置は、レンズ制御部33によって管理される。
モータ32は、例えば、ステッピングモータによって構成される。モータ32に対する駆動指示は、レンズ制御部33によって行われる。本実施形態では、AFモードにおいて、カメラボディ2のカメラ制御部21によって撮像光学系31のフォーカシングレンズの移動方向および移動量が決定され、決定された移動方向および移動量を示す制御信号がレンズ制御部33へ送信される。レンズ制御部33は、カメラ制御部21からの制御信号に基づき、モータ32へ駆動指示を送る。
なお、モータ32をステッピングモータ以外の他のモータ、例えば超音波モータによって構成しても構わない。
なお、モータ32をステッピングモータ以外の他のモータ、例えば超音波モータによって構成しても構わない。
また、本実施形態では、MFモードにおいて、図1のフォーカス環50の回転操作に応じて撮像光学系31のフォーカシングレンズを図2の矢印で示す方向に進退移動させるように構成されている。変位量検出部34は、フォーカス環50の回転方向と、その回転角度、すなわち、交換レンズ3の鏡筒の外周に沿って回転操作されるフォーカス環50の回転量とを検出し、検出信号をレンズ制御部33へ送出する。レンズ制御部33は、変位量検出部34からの検出信号に基づき、撮像光学系31のフォーカシングレンズの移動方向および移動量を決定し、モータ32へ駆動指示を送る。尚、MFモードはこれに限らず、フォーカス環の回転をカム等を介して機械的に伝達してレンズ駆動するものであっても良い。
送受信部35は、カメラボディ2の送受信部27との間で所定の通信を行う。これにより、カメラボディ2側の情報や指示が交換レンズ3のレンズ制御部33へ伝えられ、交換レンズ3側の情報がカメラボディ2のカメラ制御部21へ伝えられる。
<カメラボディ>
カメラボディ2は、カメラ制御部21と、撮像素子22と、振れセンサ23と、操作部24と、画像処理部25と、記録制御部26と、送受信部27などを含む。カメラ制御部21は、不図示のマイクロコンピュータや不揮発性メモリ等を含み、内部に記録された制御プログラムに基づいて、カメラ1の各部の動作を統括的に制御する。
カメラボディ2は、カメラ制御部21と、撮像素子22と、振れセンサ23と、操作部24と、画像処理部25と、記録制御部26と、送受信部27などを含む。カメラ制御部21は、不図示のマイクロコンピュータや不揮発性メモリ等を含み、内部に記録された制御プログラムに基づいて、カメラ1の各部の動作を統括的に制御する。
例えば、カメラ制御部21は、撮像素子22から出力されたデータを用いて所定の露出演算を行うとともに、この露出演算によって求めた露出量に基づいてカメラ1の露出制御を行う。自動露出演算の一例を説明すると、カメラ制御部21は、撮影画面を複数の領域に分割し、分割した各領域に対応するデータを、測光信号として撮像素子22から読み出す。カメラ制御部21は、読み出した測光信号に基づいて露出を演算する。
さらにまた、カメラ制御部21は、撮像光学系31の焦点検出処理を行う。焦点検出処理については後述する。
さらにまた、カメラ制御部21は、撮像光学系31の焦点検出処理を行う。焦点検出処理については後述する。
撮像素子22は、複数の光電変換素子が二次元状に配置されており、静止画像やライブビュー画像(スルー画像とも呼ばれる)を撮像する。ライブビュー画像は、撮像素子22によって所定のフレームレートで逐次取得される観察用の画像である。また、撮像素子22は、動画像の撮像も可能に構成される。
振れセンサ23は、例えば加速度センサによって構成される。振れセンサ23による検出信号は、カメラ1が振動する場合の加速度情報を含む。振れセンサ23は、例えば、撮影者によってカメラ1が手持ちされる場合のカメラ1の揺動、すなわち手ぶれを検出する他、不図示のポップアップ式のフラッシュ発光部がポップアップする際の振動、カメラ1の姿勢(傾き)などを検出することができる。
操作部材24は、メインスイッチ、レリーズボタン、メニューボタン、各種設定スイッチなどを含む。操作部材24は、操作に応じた操作信号をカメラ制御部21へ送出する。画像処理部25は、カメラ制御部21からの指示に応じて、撮像素子22から出力されたデータに対して所定の画像処理(色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整など)を施す。
記録制御部26は、カメラ制御部21からの指示に応じて、不図示の記録媒体、例えば着脱自在のメモリカードに対するデータの書き込みや、メモリカードに記録されているデータの読み出しを行う。
<焦点検出処理>
カメラ制御部21は、AFモードにおいて、撮像画面の所定の位置(焦点検出位置と呼ばれる)において、対応する被写体に自動で合焦させるAF動作を制御する。カメラ制御部21は、合焦に必要な撮像光学系31のフォーカシングレンズの移動方向および移動量を算出する演算処理を行い、算出した移動方向および移動量を示す制御信号をレンズ制御部33へ送信する。カメラ制御部21が自動焦点調節のために行う演算処理は、焦点検出処理とも呼ばれる。
カメラ制御部21は、AFモードにおいて、撮像画面の所定の位置(焦点検出位置と呼ばれる)において、対応する被写体に自動で合焦させるAF動作を制御する。カメラ制御部21は、合焦に必要な撮像光学系31のフォーカシングレンズの移動方向および移動量を算出する演算処理を行い、算出した移動方向および移動量を示す制御信号をレンズ制御部33へ送信する。カメラ制御部21が自動焦点調節のために行う演算処理は、焦点検出処理とも呼ばれる。
カメラ制御部21は、以下のような焦点検出処理が可能に構成されている。
なお、コントラスト検出方式および位相差検出方式をそれぞれ説明するが、カメラ1は、少なくとも一方の方式による焦点検出処理を行う構成であってよい。
なお、コントラスト検出方式および位相差検出方式をそれぞれ説明するが、カメラ1は、少なくとも一方の方式による焦点検出処理を行う構成であってよい。
<コントラストAF>
カメラ制御部21は、撮像素子22から読み出したデータに基づき、コントラスト検出方式による撮像光学系31の焦点調節状態の検出(コントラストAF)を行う。例えば、カメラ制御部21からレンズ制御部33へ制御信号を送出して撮像光学系31のフォーカシングレンズを所定間隔(距離)で移動させながら、フォーカシングレンズのそれぞれの位置において撮像素子22で取得されたデータを撮像素子22から読み出す。カメラ制御部21は、読み出したデータに基づいて焦点評価値演算を行う。そして、焦点評価値が最大となるフォーカシングレンズの位置を合焦位置として求める。このようなコントラストAFにおける焦点評価値演算は公知であるので、焦点評価値演算についての詳細な説明は省略する。焦点評価値は、焦点検出信号ともいう。
カメラ制御部21は、撮像素子22から読み出したデータに基づき、コントラスト検出方式による撮像光学系31の焦点調節状態の検出(コントラストAF)を行う。例えば、カメラ制御部21からレンズ制御部33へ制御信号を送出して撮像光学系31のフォーカシングレンズを所定間隔(距離)で移動させながら、フォーカシングレンズのそれぞれの位置において撮像素子22で取得されたデータを撮像素子22から読み出す。カメラ制御部21は、読み出したデータに基づいて焦点評価値演算を行う。そして、焦点評価値が最大となるフォーカシングレンズの位置を合焦位置として求める。このようなコントラストAFにおける焦点評価値演算は公知であるので、焦点評価値演算についての詳細な説明は省略する。焦点評価値は、焦点検出信号ともいう。
<位相差AF>
また、カメラ制御部21は、位相差検出方式による焦点検出(位相差AF)を行ってもよい。位相差検出方式は、撮像光学系31の異なる瞳領域を介して入射された一対のフォーカス検出用光束による像の位相差に基づいてデフォーカス量を検出する方式である。この方式では、カメラ制御部21が、位相差検出用センサの異なる位置に設けられたフォーカス検出用画素列でそれぞれ撮像される一対の像の相対位置ズレ量(相対間隔)に基づいて、合焦に必要なフォーカシングレンズの移動方向および移動量を算出する。
また、カメラ制御部21は、位相差検出方式による焦点検出(位相差AF)を行ってもよい。位相差検出方式は、撮像光学系31の異なる瞳領域を介して入射された一対のフォーカス検出用光束による像の位相差に基づいてデフォーカス量を検出する方式である。この方式では、カメラ制御部21が、位相差検出用センサの異なる位置に設けられたフォーカス検出用画素列でそれぞれ撮像される一対の像の相対位置ズレ量(相対間隔)に基づいて、合焦に必要なフォーカシングレンズの移動方向および移動量を算出する。
具体的には、カメラ制御部21が、上記一対の像の強度分布に対して像ズレ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)を施すことによって、一対の像の像ズレ量を算出する。カメラ制御部21はさらに、像ズレ量に所定の変換係数を乗算することによって、交換レンズ3の焦点調節状態を表すデフォーカス量を算出する。このような位相差AFにおけるデフォーカス量演算は公知であるので、位相差AFについての詳細な説明は省略する。デフォーカス量は、焦点検出信号ともいう。
なお、位相差検出用センサは、あらかじめ撮像素子22に含められているフォーカス検出用画素列を用いてもよいし、フォーカス検出用画素列を備えた専用センサを撮像素子22とは別に備えるように構成してもよい。この専用センサを用いる場合には、撮像光学系31を通過した光束を、専用センサと撮像素子22とに分岐するハーフミラーなどを撮像光学系31の光路中に設けてよい。
カメラ制御部21は、AFモードがオンされている場合に、上述した焦点検出処理に基づき、自動で焦点調節を行う。カメラ制御部21はさらに、AFモードがオンされている場合であっても、フォーカス環50が操作された場合において所定の条件を満たす場合には、MFモードへ切替えることによって手動の焦点調節操作を可能にする。
<フローチャートの説明>
(カメラ制御部21によるカメラ処理)
以下、カメラ制御部21が実行するカメラ処理の流れについて、図3のフローチャートを参照して説明する。カメラ制御部21は、例えば、メインスイッチがオン操作され、不図示の電源部から電力が供給されている場合に図3の処理を繰り返し行う。
なお、不図示のAFモード切替えスイッチの操作、または操作メニュー設定により、あらかじめAFモードがオンされているものとする。
(カメラ制御部21によるカメラ処理)
以下、カメラ制御部21が実行するカメラ処理の流れについて、図3のフローチャートを参照して説明する。カメラ制御部21は、例えば、メインスイッチがオン操作され、不図示の電源部から電力が供給されている場合に図3の処理を繰り返し行う。
なお、不図示のAFモード切替えスイッチの操作、または操作メニュー設定により、あらかじめAFモードがオンされているものとする。
図3のステップS10において、カメラ制御部21は、AFモード切替えスイッチの操作状態に基づきAFモードをオンにする。これにより、カメラ制御部21は、AF動作の制御を開始してステップS20へ進む。ステップS20において、カメラ制御部21は、撮像素子22から読み出されたデータに基づいて所定の露出演算を行い、適正露出に必要な撮像素子22の電荷蓄積時間(露光時間)、ISO感度等の撮像条件を決定してステップS30へ進む。
ステップS30において、カメラ制御部21は、MFモードか否かを判定する。カメラ制御部21は、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理AによってMFモードが判定されているか否かを判定する。判定処理Aの詳細については後述する。
カメラ制御部21は、レンズ制御部33によってMFモードが判定されている場合は、ステップS30を肯定判定してステップS40へ進む。カメラ制御部21は、レンズ制御部33によってMFモードが判定されていない場合には、ステップS30を否定判定してステップS50へ進む。尚、この際には焦点検出結果に基づいてレンズ駆動(フォーカシング)を行う。
ステップS40において、カメラ制御部21は、AFモードをオフにしてステップS50へ進む。ここで行うAFモードのオフは、一時的にMFモードに切替えるものである。これにより、カメラ制御部21は、図1のフォーカス環50の回転操作に応じて撮像光学系31のフォーカシングレンズを図2の矢印で示す方向に進退移動させる。
ステップS50において、カメラ制御部21は、撮像指示の有無を判定する。カメラ制御部21は、例えば操作部材24を構成する不図示のレリーズボタンが全押し操作された場合、ステップS50を肯定判定してステップS60へ進む。カメラ制御部21は、撮像指示が行われない場合には、ステップS50を否定判定してステップS10へ戻る。ステップS10へ戻った場合、カメラ制御部21は、上述した処理を繰り返す。
ステップS60において、カメラ制御部21は、所定の撮像処理を行う。すなわち、ステップS20で決定した撮像条件で撮像するように撮像素子22を制御してステップS70へ進む。ステップS70において、カメラ制御部21は画像処理部25へ指示を送り、上記撮像によって得られた画像データに対して所定の画像処理を行わせてステップS80へ進む。
ステップS80において、カメラ制御部21は記録制御部26へ指示を送り、画像処理後の画像データを不図示の記録媒体に記録させてステップS90へ進む。ステップS90において、カメラ制御部21は、終了操作が行われたか否かを判断する。カメラ制御部21は、終了操作が行われた場合にステップS90を肯定判定して図3による処理を終了する。カメラ制御部21は、終了操作が行われない場合には、ステップS90を否定判定してステップS10へ戻る。ステップS10へ戻った場合、カメラ制御部21は、上述した処理を繰り返す。
(レンズ制御部33による判定処理A)
図4は、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理Aの流れを説明するフローチャートである。判定処理Aでは、AFモード中における一時的なMFモードへの切替えを判定する。レンズ制御部33は、カメラ制御部21によってAFモードがオン(図3のステップS10)されている場合に、図4の処理を繰り返し実行する。
図4は、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理Aの流れを説明するフローチャートである。判定処理Aでは、AFモード中における一時的なMFモードへの切替えを判定する。レンズ制御部33は、カメラ制御部21によってAFモードがオン(図3のステップS10)されている場合に、図4の処理を繰り返し実行する。
図4のステップS210において、レンズ制御部33は、内蔵する不図示のサンプリングタイマによる計時を開始してステップS220へ進む。ステップS220において、レンズ制御部33は、所定のサンプリング周期に到達したか否かを判定する。レンズ制御部33は、例えば100msecごとにフォーカス環50の回転角度を検出する場合、サンプリングタイマによる計時時間が100msecに達するごとにステップS220を肯定判定してステップS230へ進む。レンズ制御部33は、計時時間が100msecに達していない場合はステップS220を否定判定し、計時時間が100msecに達するのを待つ。
ステップS230において、レンズ制御部33は、変位量検出部34による検出信号に基づき、フォーカス環50が第1規定角度以上回転操作されたか否かを判定する。レンズ制御部33は、第1規定角度(例えば、3度)以上の回転を検出した場合に、すなわち、サンプリング周期(100msec)内の第1規定角度以上の回転を検出した場合に、ステップS230を肯定判定してステップS240へ進む。レンズ制御部33は、第1規定角度以上の回転を検出しない場合には、ステップS230を否定判定してステップS220へ戻る。ステップS220へ戻る場合は、AFモードの状態のまま上述した処理を繰り返す。
ステップS240において、レンズ制御部33は、カメラボディ2の振れセンサ23によって、所定の振動が検出されたか否かを判定する。振れセンサ23による検出結果は、カメラ制御部21を介してレンズ制御部33へ伝えられるように構成されている。レンズ制御部33は、例えば周波数200Hz以上の振動が検出された場合に、ステップS240を肯定判定してステップS250へ進む。レンズ制御部33は、上記振動が検出されていない場合には、ステップS240を否定判定してステップS260へ進む。
レンズ制御部33がステップS240を否定判定する場合は、例えば、交換レンズ3の鏡筒に打撃などの衝撃が加わったことによる振動や、カメラボディ1に備えられた不図示のポップアップ式のフラッシュ装置がポップアップしたことによる振動が生じていない場合である。本実施形態では、振動の影響を受けることなくフォーカス環50の回転操作を検出できているという考え方に基づき、ステップS260において、レンズ制御部33がMFモードと判定して図4による判定処理Aを終了する。このように判定処理AでMFモードと判定された場合に、図3においてカメラ制御部21がステップS30を肯定判定する。
一方、レンズ制御部33がステップS240を肯定判定する場合は、交換レンズ3の鏡筒に打撃などの衝撃が加わったことによる振動や、カメラボディ1に備えられた不図示のポップアップ式のフラッシュ装置がポップアップしたことによる振動が生じた場合である。このような振動は、フォーカシングレンズの位置をわずかに移動させるおそれがある。本実施形態では、上述した第1規定角度を極めて小さな値に設定している場合には、フォーカシングレンズのわずかな移動が、変位量検出部34による第1規定角度の誤検出につながるおそれがあるという考え方に基づき、以下のような処理を行う。
すなわち、レンズ制御部33がステップS240を肯定判定した場合には、フォーカス環50が回転操作されたか否かについて、判定基準を変えて再度判定を行うことにする。具体的には、ステップS250において、レンズ制御部33は、変位量検出部34による検出信号に基づき、フォーカス環50が第2規定角度以上回転操作されたか否かを判定する。レンズ制御部33は、第1規定角度よりも大きい第2規定角度以上の回転を検出した場合には、ステップS250を肯定判定してステップS260へ進む。ステップS250を肯定判定する場合は、撮影者が手動でフォーカス環50を操作している蓋然性が高いので、MFモードと判定(S260)して図4による判定処理Aを終了する。
一方、レンズ制御部33は、第2規定角度以上の回転を検出しない場合には、ステップS250を否定判定してステップS220へ戻る。ステップS250を否定判定する場合は、カメラ1に生じた振動をフォーカス環50の回転操作と誤って検出した可能性があるので、ステップS220へ戻ることによって、AFモードの状態のまま上述した処理を繰り返す。
(レンズ制御部33による判定処理B)
図5は、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理Bの流れを説明するフローチャートである。判定処理Bでは、一時的なMFモードからAFモードへの切替えを判定する。レンズ制御部33は、図4のステップS260によってMFモードと判定した場合に、図5の処理を繰り返し実行する。
図5は、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理Bの流れを説明するフローチャートである。判定処理Bでは、一時的なMFモードからAFモードへの切替えを判定する。レンズ制御部33は、図4のステップS260によってMFモードと判定した場合に、図5の処理を繰り返し実行する。
図5のステップS310において、レンズ制御部33は、内蔵する不図示のサンプリングタイマによる計時を開始してステップS320へ進む。ステップS320において、レンズ制御部33は、所定のサンプリング周期に到達したか否かを判定する。レンズ制御部33は、例えば100msecごとにフォーカス環50の回転角度を検出する場合、サンプリングタイマによる計時時間が100msecに達するごとにステップS320を肯定判定してステップS330へ進む。レンズ制御部33は、計時時間が100msecに達していない場合はステップS320を否定判定し、計時時間が100msecに達するのを待つ。
ステップS330において、レンズ制御部33は、変位量検出部34による検出信号に基づき、フォーカス環50の回転操作がなしか否かを判定する。レンズ制御部33は、フォーカス環50の回転が検出されない場合に、ステップS330を肯定判定してステップS340へ進む。レンズ制御部33は、フォーカス環50の回転が検出された場合には、ステップS330を否定判定してステップS320へ戻る。ステップS320へ戻る場合は、MFモードの状態のまま上述した処理を繰り返す。
ステップS340において、レンズ制御部33は、変位量検出部34による検出信号に基づき、継続してフォーカス環50の回転操作がなしか否かを判定する。レンズ制御部33は、例えば、フォーカス環50の回転なしを3回続けて判定した場合に、ステップS340を肯定判定してステップS350へ進む。レンズ制御部33は、フォーカス環50の回転なしの検出が3回未満の場合には、ステップS340を否定判定してステップS320へ戻る。ステップS320へ戻る場合は、MFモードの状態のままで上述した処理を繰り返す。
ステップS350において、レンズ制御部33は、AFモードと判定して図5による判定処理Bを終了する。このように判定処理BでAFモードと判定された場合は、図3においてカメラ制御部21がステップS30を否定判定する。
上述した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)カメラ1の交換レンズ3は、撮像光学系31の合焦位置を調節するフォーカス環50と、フォーカス環50の回転量を検出する変位量検出部34と、変位量検出部34で検出された回転量と、振れを検出する振れセンサ23で検出された検出信号とにより、焦点検出信号によって撮像光学系31の合焦位置を調節するAFモードと、フォーカス環50によって撮像光学系31の合焦位置を調節するMFモードとの切替えを制御するレンズ制御部33とを備える。これにより、例えばAFモード中のフォーカス環50の操作により、適切にMFモードへ切替えることができる。具体的には、変位量検出部34によるフォーカス環50の回転量の検出に加えて、カメラ1に生じた振動を検出し、これらの検出結果を用いてAFモードとMFモードとの切替えを制御したので、フォーカス環50の回転量のみを検出して切替え制御する場合に比べて、切替え制御を適切に行うことができる。
(1)カメラ1の交換レンズ3は、撮像光学系31の合焦位置を調節するフォーカス環50と、フォーカス環50の回転量を検出する変位量検出部34と、変位量検出部34で検出された回転量と、振れを検出する振れセンサ23で検出された検出信号とにより、焦点検出信号によって撮像光学系31の合焦位置を調節するAFモードと、フォーカス環50によって撮像光学系31の合焦位置を調節するMFモードとの切替えを制御するレンズ制御部33とを備える。これにより、例えばAFモード中のフォーカス環50の操作により、適切にMFモードへ切替えることができる。具体的には、変位量検出部34によるフォーカス環50の回転量の検出に加えて、カメラ1に生じた振動を検出し、これらの検出結果を用いてAFモードとMFモードとの切替えを制御したので、フォーカス環50の回転量のみを検出して切替え制御する場合に比べて、切替え制御を適切に行うことができる。
(2)交換レンズ3のレンズ制御部33は、変位量検出部34で検出されたフォーカス環50の回転量が第1規定角度を超え、さらに振動が所定の条件、例えば周波数200Hzを超える場合は、AFモードからMFモードへの切替えを制限する。例えば、フォーカス環50の回転量が第1規定角度を超えたといって直ちにMFモードに切替えることなく、AFモードを維持することができる。これにより、カメラ1の振動がフォーカシングレンズのわずかな移動を引き起こすことにより、上記振動が変位量検出部34による誤検出につながるおそれがある場合でも、撮影者の意図に合わせた切替えを行うことができる
(3)交換レンズ3のレンズ制御部33は、振動が上記条件を満足し、フォーカス環50の回転量が第1規定角度と異なる第2規定角度を超えた場合に、AFモードからMFモードへ切替える。例えば、撮影者が手動でフォーカス環50を操作していないにもかかわらず、カメラ1の振動が変位量検出部34による第1規定角度の誤検出につながった場合は、判定基準を変えて行う判定(S250)で、第2規定角度を超えるフォーカス環50の回転量が検出されることはない。つまり、フォーカス環50の回転量が第1規定角度を超えたといって直ちにMFモードに切替えることなく、AFモードを維持することができる。
一方、撮影者が手動でフォーカス環50を操作した際に、カメラ1に生じた振動が検出された場合には、フォーカス環50の回転量について、判定基準を変えて行う判定が行われる(S250)。撮影者がフォーカス環50を操作していれば、第2規定角度を超えるフォーカス環50の回転量が検出されるため、MFモードと判定される。このように、いずれの場合にも、撮影者の意図に合わせた切替えを適切に行うことができる。
(4)カメラ1は、撮像光学系31の合焦位置を調節するフォーカス環50の回転量と、振れを検出する振れセンサ23で検出された振動とにより、焦点検出信号によって撮像光学系31の合焦位置を調節するAFモードと、フォーカス環50によって撮像光学系31の合焦位置を調節するMFモードとの切替えを制御するレンズ制御部33を備える。これにより、例えばAFモード中のフォーカス環50の操作により、適切にMFモードへ切替えることができる。具体的には、変位量検出部34によるフォーカス環50の回転量の検出に加えて、カメラ1に生じた振動を検出し、これらの検出結果を用いてAFモードとMFモードとの切替えを制御したので、フォーカス環50の回転量のみを検出して切替え制御する場合に比べて、切替え制御を適切に行うことができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、カメラボディ1に搭載された振れセンサ23によってカメラ1の振動を検出したが、振れセンサを交換レンズ3に搭載してもよい。図6は、変形例1に係るカメラ1の要部構成図である。図6に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、レンズ制御部33と、変位量検出部34と、送受信部35と、振れセンサ36などを含む。
(変形例1)
上記実施形態では、カメラボディ1に搭載された振れセンサ23によってカメラ1の振動を検出したが、振れセンサを交換レンズ3に搭載してもよい。図6は、変形例1に係るカメラ1の要部構成図である。図6に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、レンズ制御部33と、変位量検出部34と、送受信部35と、振れセンサ36などを含む。
交換レンズ3に搭載される振れセンサ36は、例えば加速度センサによって構成される。振れセンサ36による検出信号はカメラ1が振動する場合の加速度情報を含む。振れセンサ36は、例えば、撮影者によってカメラ1が手持ちされる場合のカメラ1の揺動、すなわち手ぶれを検出する他、カメラボディ2側の不図示のポップアップ式のフラッシュ発光部がポップアップする際の振動などを検出することができる。
なお、振れセンサ36以外の他の構成については、図2に例示した構成と同様なので説明を省略する。
なお、振れセンサ36以外の他の構成については、図2に例示した構成と同様なので説明を省略する。
変形例1において、レンズ制御部33は、図4のステップS240において、交換レンズ3の振れセンサ36によって、所定の振動が検出されたか否かを判定する。レンズ制御部33は、例えば周波数200Hz以上の振動が検出された場合に、ステップS240を肯定判定してステップS250へ進む。レンズ制御部33は、上記振動が検出されていない場合には、ステップS240を否定判定してステップS260へ進む。
以上説明したように、変形例1によっても、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(変形例2)
上記実施形態および変形例1では、交換レンズ3のレンズ制御部33によって判定処理A(図4)および判定処理B(図5)を行ったが、カメラボディ2のカメラ制御部21によって判定処理Aおよび判定処理Bを実行してもよい。図7は、変形例2に係るカメラ1の要部構成図である。図7に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、変位量検出部34と、送受信部35などを含む。
上記実施形態および変形例1では、交換レンズ3のレンズ制御部33によって判定処理A(図4)および判定処理B(図5)を行ったが、カメラボディ2のカメラ制御部21によって判定処理Aおよび判定処理Bを実行してもよい。図7は、変形例2に係るカメラ1の要部構成図である。図7に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、変位量検出部34と、送受信部35などを含む。
交換レンズ3のモータ32に対する駆動指示は、カメラボディ2のカメラ制御部21によって行われる。変形例2では、AFモードにおいて、カメラボディ2のカメラ制御部21によって撮像光学系31のフォーカシングレンズの移動方向および移動量が決定される。カメラ制御部21は、決定した移動方向および移動量に基づくモータ32の駆動指示を、カメラボディ2および交換レンズ3間の通信によって交換レンズ3へ送る。
また、変形例2では、MFモードにおいて、図1のフォーカス環50の回転操作に応じて撮像光学系31のフォーカシングレンズを図7の矢印で示す方向に進退移動させるように構成されている。変位量検出部34は、フォーカス環50の回転方向と、その回転角度、すなわち、交換レンズ3の鏡筒の外周に沿って回転操作されるフォーカス環50の回転量とを検出し、検出信号を、カメラボディ2および交換レンズ3間の通信によってカメラボディ2のカメラ制御部21へ送出する。
カメラ制御部21は、変位量検出部34からの検出信号に基づき、撮像光学系31のフォーカシングレンズの移動方向および移動量を決定し、決定した移動方向および移動量に基づくモータ32の駆動指示を、カメラボディ2および交換レンズ3間の通信によって交換レンズ3へ送る。
なお、交換レンズ3のレンズ制御部33が省略された以外の他の構成については、図2に例示した構成と同様なので説明を省略する。
なお、交換レンズ3のレンズ制御部33が省略された以外の他の構成については、図2に例示した構成と同様なので説明を省略する。
以上説明したように、変形例2によっても、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(変形例3)
上記変形例2では、カメラボディ1に搭載された振れセンサ23によってカメラ1の振動を検出したが、振れセンサを交換レンズ3に搭載してもよい。図8は、変形例3に係るカメラ1の要部構成図である。図8に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、変位量検出部34と、送受信部35と、振れセンサ36などを含む。
上記変形例2では、カメラボディ1に搭載された振れセンサ23によってカメラ1の振動を検出したが、振れセンサを交換レンズ3に搭載してもよい。図8は、変形例3に係るカメラ1の要部構成図である。図8に示すように、交換レンズ3は、撮像光学系31と、モータ32と、変位量検出部34と、送受信部35と、振れセンサ36などを含む。
交換レンズ3の振れセンサ36は、変形例1(図6)の場合と同様である。振れセンサ36による検出信号は、カメラボディ2および交換レンズ3間の通信によって、カメラボディ2のカメラ制御部21へ伝えられる。
なお、交換レンズ3のレンズ制御部33が省略された以外の他の構成については、図6に例示した構成と同様なので説明を省略する。
なお、交換レンズ3のレンズ制御部33が省略された以外の他の構成については、図6に例示した構成と同様なので説明を省略する。
以上説明したように、変形例3によっても、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(変形例4)
上記実施形態および変形例1〜変形例3では、カメラボディ2に対して交換レンズ3が着脱可能なカメラシステムを例示したが、カメラシステムを、カメラボディと交換レンズとが一体構成された構成にしてもよい。
上記実施形態および変形例1〜変形例3では、カメラボディ2に対して交換レンズ3が着脱可能なカメラシステムを例示したが、カメラシステムを、カメラボディと交換レンズとが一体構成された構成にしてもよい。
(変形例5)
上述した判定処理A(図4)において、ステップS250を省略し、ステップS240の代わりにステップS240Cを行う構成にしてもよい。図9は、変形例5に係る、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理Aの流れを説明するフローチャートである。レンズ制御部33は、図4のフローチャートに代えて、図9のフローチャートによる判定処理Aを繰り返し実行する。
上述した判定処理A(図4)において、ステップS250を省略し、ステップS240の代わりにステップS240Cを行う構成にしてもよい。図9は、変形例5に係る、交換レンズ3のレンズ制御部33が実行する判定処理Aの流れを説明するフローチャートである。レンズ制御部33は、図4のフローチャートに代えて、図9のフローチャートによる判定処理Aを繰り返し実行する。
図9のステップS240Cにおいて、レンズ制御部33は、カメラボディ2の振れセンサ23によって、所定の振動が検出されたか否かを判定する。レンズ制御部33は、例えば周波数200Hz以上の振動が検出された場合に、ステップS240Cを肯定判定してステップS220へ戻る。レンズ制御部33は、上記振動が検出されていない場合には、ステップS240Cを否定判定してステップS260へ進む。
変形例5において、レンズ制御部33がステップS240Cを肯定判定する場合は、交換レンズ3の鏡筒に打撃などの衝撃が加わったことによる振動や、カメラボディ1に備えられた不図示のポップアップ式のフラッシュ装置がポップアップしたことによる振動が生じた場合である。上述したように、このような振動は、上述した第1規定角度を極めて小さな値に設定している場合において、変位量検出部34による第1規定角度の誤検出につながるおそれがある。
そこで、変形例5では、レンズ制御部33がステップS240Cを肯定判定した場合には、フォーカス環50が回転操作されたか否かについて、ステップS220へ戻って再度判定を行うことにする。
変形例5によれば、撮影者が手動でフォーカス環50を操作したものの、カメラ1の振動が検出された場合にはステップS220へ戻って再度の判定が行われる。撮影者がフォーカス環50を操作していれば、再度の判定によってフォーカス環50の回転操作が検出され、MFモードと判定され得る。これにより、撮影者の意図に合わせた切替えを行うことができる。
一方、撮影者が手動でフォーカス環50を操作していないにもかかわらず、カメラ1の振動が変位量検出部34による第1規定角度の誤検出につながった場合は、ステップS220へ戻って再度の判定のときに振動が収まっていれば、変位量検出部34による第1規定角度を超える検出はなされない。つまり、直ちにMFモードに切替えることなく、AFモードを維持することができる。これにより、撮影者の意図に合わせた切替えを行うことができる。
(変形例6)
上記実施形態では、カメラボディ2にクイックリターンミラーを備えない、いわゆるミラーレスカメラを例示した。この代わりに、カメラボディ2にクイックリターンミラーを備える一眼レフタイプのカメラボディ2としてもよい。一般に、クイックリターンミラーがアップ駆動された場合にカメラボディ2に振動が生じる。上述した第1規定角度を極めて小さな値に設定している場合、クイックリターンミラーのアップ駆動によって生じたカメラ1の振動によってフォーカシングレンズの位置がわずかに移動し、変位量検出部34によって、誤って第1規定角度の回転が検出されるおそれがある。
上記実施形態では、カメラボディ2にクイックリターンミラーを備えない、いわゆるミラーレスカメラを例示した。この代わりに、カメラボディ2にクイックリターンミラーを備える一眼レフタイプのカメラボディ2としてもよい。一般に、クイックリターンミラーがアップ駆動された場合にカメラボディ2に振動が生じる。上述した第1規定角度を極めて小さな値に設定している場合、クイックリターンミラーのアップ駆動によって生じたカメラ1の振動によってフォーカシングレンズの位置がわずかに移動し、変位量検出部34によって、誤って第1規定角度の回転が検出されるおそれがある。
そこで、変形例6では、レンズ制御部33が、図4のステップS240に代えて以下の処理を行う。すなわち、レンズ制御部33は、ステップS230の判断が、クイックリターンミラーの駆動シーケンスの開始から所定時間内になされたか否かを判定する。レンズ制御部33は、第1規定角度の回転検出が、駆動シーケンスの開始から所定時間内になされていた場合にステップS250へ進む。一方、レンズ制御部33は、第1規定角度の回転検出が、駆動シーケンスの開始から上記所定時間内になされていない場合にはステップS260へ進む。
上述した第1規定角度を極めて小さな値に設定している場合には、クイックリターンミラーのアップ駆動によってカメラ1に生じた振動が、フォーカシングレンズのわずかな移動を引き起こすことにより、変位量検出部34による第1規定角度の誤検出につながるおそれがある。そこで、変形例6では、レンズ制御部33が、ステップS230の判断を上記所定時間内にしていた場合には、フォーカス環50が回転操作されたか否かについて、判定基準を変えて判定を行うことにする。
変形例6によれば、撮影者が手動でフォーカス環50を操作したものの、駆動シーケンスの開始から所定時間内である場合には、ステップS250へ進んで判定基準を変えた判定が行われる。しかしながら、撮影者がフォーカス環50を操作していれば、ステップS250における判定によって判定基準を超えるフォーカス環50の回転操作が検出され、MFモードと判定される。これにより、撮影者の意図に合わせた切替えを行うことができる。
一方、撮影者が手動でフォーカス環50を操作していないにもかかわらず、ミラーアップで生じたカメラ1の振動が変位量検出部34による第1規定角度の誤検出につながった場合は、判定基準を変えて行うステップS250の判定において変位量検出部34による判定基準を超える回転量の検出はなされない。つまり、MFモードに切替えることなく、AFモードを維持する。これにより、撮影者の意図に合わせた切替えを行うことができる。
以上説明したように、変形例6によっても、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
上記では、種々の実施形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。また、実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…カメラ
2…カメラボディ
3…交換レンズ
21…カメラ制御部
22…撮像素子
23、36…振れセンサ
31…撮像光学系
33…レンズ制御部
34…変位量検出部
50…フォーカス環
2…カメラボディ
3…交換レンズ
21…カメラ制御部
22…撮像素子
23、36…振れセンサ
31…撮像光学系
33…レンズ制御部
34…変位量検出部
50…フォーカス環
Claims (9)
- 光学系の合焦位置を調節する調節部材と、
前記調節部材の変位量を検出する検出部と、
前記検出部で検出された変位量と、振れを検出する振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部と、
を備えるレンズ鏡筒。 - 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、
前記制御部は、前記検出部で検出された変位量が第1の基準を満足し、前記振れ情報が第2の基準を満足する場合は、前記第1状態から前記第2状態への切替えを制限するレンズ鏡筒。 - 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、
前記制御部は、前記検出部で検出された変位量が前記第1の基準を満足し、前記振れ情報が前記第2の基準を満足した場合は、前記変位量が再度前記第1の基準を満足した場合に前記第1状態から前記第2状態へ切替えるレンズ鏡筒。 - 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、
前記制御部は、前記振れ情報が前記第2の基準を満足し、前記変位量が前記第1の基準と異なる第3の基準を満足した場合に、前記第1状態から前記第2状態へ切替えるレンズ鏡筒。 - 光学系の合焦位置を調節する調節部材の変位量と、振れを検出する振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部、を備えるカメラ。
- 請求項5に記載のカメラにおいて、
前記制御部は、前記変位量が第1の基準を超えるとともに前記振れ情報が第2の基準を超えた場合は、前記第1状態から前記第2状態への切替えを制限するカメラ。 - 請求項6に記載のカメラにおいて、
前記制御部は、前記変位量が前記第1の基準を満足し、前記振れ情報が前記第2の基準を満足した場合は、前記変位量が再度前記第1の基準を満足した場合に前記第1状態から前記第2状態へ切替えるカメラ。 - 請求項7に記載のカメラにおいて、
前記制御部は、前記振れ情報が前記第2の基準を満足し、前記変位量が前記第1の基準と異なる第3の基準を満足した場合に、前記第1状態から前記第2状態へ切替えるカメラ。 - 光学系の合焦位置を調節する調節部材と、
前記調節部材の変位量を検出する検出部と、
振れを検出する振れ検出部と、
前記検出部で検出された変位量と、前記振れ検出部で検出された振れ情報とにより、焦点検出信号によって前記光学系の合焦位置を調節する第1状態と、前記調節部材によって前記光学系の合焦位置を調節する第2状態との切替えを制御する制御部と、
を備えるカメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016086403A JP2017194643A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | レンズ鏡筒およびカメラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016086403A JP2017194643A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | レンズ鏡筒およびカメラ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017194643A true JP2017194643A (ja) | 2017-10-26 |
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ID=60155523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016086403A Pending JP2017194643A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | レンズ鏡筒およびカメラ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2017194643A (ja) |
-
2016
- 2016-04-22 JP JP2016086403A patent/JP2017194643A/ja active Pending
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