JP2017193967A - 6弁式燃焼室 - Google Patents
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Abstract
【課題】 排気弁に面した混合気部分の燃焼がノッキングを発生させ難いだけでなく掃気量が増加できる燃焼室を提供する。【解決手段】 3個の吸気弁の第2底面の中心を結ぶ正立した第2三角形7の内側に、3個の排気弁の第1底面の中心を結ぶ一つの頂点が下向きの逆立ちした第1三角形8の大部分が位置する。第1三角形8よりも第2三角形7が大きい。3個のスキッシュエリア空間6と点火プラグ4の間に3個の排気弁が位置する。第1吸気弁12の開弁期間と第1排気弁9の開弁期間だけが、排気上死点時を挟んでオーバーラップする。燃焼行程中のビストンの少量の下降による温度低下作用によって、スキッシュエリア空間に移動された混合気部分の温度上昇が制限され、耐ノッキング性が向上する。【選択図】 図1
Description
本発明は、火花点火式4サイクルエンジンの掃気と耐ノッキング性の向上に関する。
火花点火式4サイクルエンジンの燃焼室の多くは、二つの排気弁と二つの吸気弁を持つ。これ以後、二つの排気弁と二つの吸気弁を持つ燃焼室を4弁式燃焼室と言う。特許文献1のエンジンも、前記の4弁式燃焼室です。
前記の4弁式燃焼室は、シリンダーの内周に隣接して排気弁が2個設置される。排気弁は、負荷の増加に応じて高熱化する。排気弁に接して高熱化した混合気は、燃焼速度が増加する。この為、過負荷時に、高熱化した排気弁に接した多量の混合気部分が急速に燃焼する事により、ノッキングを誘発させる危険性を持っていた。この為、前記4弁式燃焼室の圧縮比と耐ノッキング性は、制限されていた。
特許文献1の図6を図8として示す。前記4弁式燃焼室と同様に、特許文献1燃焼室の圧縮比と耐ノッキング性は、制限されていた。
前記の4弁式燃焼室は、シリンダーの内周に隣接して排気弁が2個設置される。排気弁は、負荷の増加に応じて高熱化する。排気弁に接して高熱化した混合気は、燃焼速度が増加する。この為、過負荷時に、高熱化した排気弁に接した多量の混合気部分が急速に燃焼する事により、ノッキングを誘発させる危険性を持っていた。この為、前記4弁式燃焼室の圧縮比と耐ノッキング性は、制限されていた。
特許文献1の図6を図8として示す。前記4弁式燃焼室と同様に、特許文献1燃焼室の圧縮比と耐ノッキング性は、制限されていた。
以下の長文の資料であるTales of Cams, Vales, & Combustion chambers http://www.italian.sakura.ne.jp/bad_toys/engine/engine01.htmlの終わりの部分に、5バルブエンジンの燃焼室と6バルブエンジンの燃焼室と7バルブエンジンと8バルブエンジンの燃焼室が紹介されている。
ヤマハのGENESISやトヨタの4AGやFerrari-F355の5バルブ燃焼室は、3個の吸気弁と2個の排気弁を持ち、2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
図9に示すMaseratiの6バルブエンジンと特許文献3のFERRARIのエンジンの燃焼室は、連なって設置される3個の排気弁と3個の吸気弁を持ち、3個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
YAMAHAの7バルブExperimentalエンジンは、4個の吸気弁と3個の排気弁を持ち、3個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
DUCATIのSUPERPANTAHのRomanelliエンジンは、4個の吸気弁と2個の排気弁を持ち、2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
HONDAのNRの8バルブエンジンは、連なって設置される4個の排気弁を持ち、4個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
前記4弁式燃焼室と同様に、上記の5バルブと6バルブと7バルブと8バルブの燃焼室では、圧縮比と耐ノッキング性が制限されていた。
ヤマハのGENESISやトヨタの4AGやFerrari-F355の5バルブ燃焼室は、3個の吸気弁と2個の排気弁を持ち、2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
図9に示すMaseratiの6バルブエンジンと特許文献3のFERRARIのエンジンの燃焼室は、連なって設置される3個の排気弁と3個の吸気弁を持ち、3個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
YAMAHAの7バルブExperimentalエンジンは、4個の吸気弁と3個の排気弁を持ち、3個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
DUCATIのSUPERPANTAHのRomanelliエンジンは、4個の吸気弁と2個の排気弁を持ち、2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
HONDAのNRの8バルブエンジンは、連なって設置される4個の排気弁を持ち、4個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。
前記4弁式燃焼室と同様に、上記の5バルブと6バルブと7バルブと8バルブの燃焼室では、圧縮比と耐ノッキング性が制限されていた。
図10に示す特許文献2のエンジンは、符号6に示す3個の排気弁を持つが、3個の排気バルブの内の2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接して設置される。従って、シリンダーの内周に隣接して設置される2個の排気弁とシリンダーの内周の間に、スキッシュエリアが設置されない。また、特許文献2には、耐ノッキング性の向上に関する記載が存在しない。
特開平6−081651 筒内噴射型内燃機関
特開平7−127458 JPA−1995127458 4サイクルエンジン 川崎重工業株式会社
特開平6−050111 JPA−1994050111 シリンダに多数のバルブを具備した特に内燃機関用タイミング機構 FERRARI SOCIETA PER AZIONI
本発明の課題は、排気弁に面した混合気部分の燃焼がノッキングを発生させ難いだけでなく掃気量も増加できる4サイクルエンジンの燃焼室の提供です。
本出願の6弁式燃焼室は、火花点火ピストン式4サイクルエンジンの燃焼室です。本出願の一つの燃焼室は、以下の特徴を持つ。
シリンダーの中心軸付近に、点火プラグが設置される。
3個の排気弁の底面である3個の第1底面の3個の中心を結ぶ直線によって、第1三角形が形成される。前記第1三角形の中に、前記点火プラグが位置する。
3個の吸気弁の底面である第2底面が、前記シリンダーの内周の一部の近くに設置される。3個の前記第2底面の3個の中心を結ぶ直線によって、第2三角形が形成される。
前記第2三角形の一つの頂点が上向きの時に、前記第2三角形の中に一つの頂点が下向きに逆立ちした前記第1三角形の大部分が位置する。
前記点火プラグの中心電極から前記第2三角形の角を経由して前記第2底面の外周に到達する第2直線よりも、前記中心電極から前記第1三角形の角を経由して前記第1底面の外周に到達する第1直線が短く設定される。
上死点時に3個のスキッシュエリア空間が、前記内周の他の一部に隣接して形成される。3個の前記スキッシュエリア空間と前記点火プラグの間に、3個の前記排気弁が位置する。
第3直線は、前記中心電極から前記第1三角形の前記角を経由した後に前記スキッシュエリア空間を経由して前記内周に達する直線です。
前記第3直線上の前記スキッシュエリア空間を通る直線部分の長さは、前記スキッシュエリア空間に隣接する前記第1底面の前記直径の40%よりも長く設定される。
第1吸気弁と第2吸気弁の間に、第3排気弁が位置する。前記第2吸気弁と第3吸気弁の間に、第1排気弁が位置する。前記第3吸気弁と前記第1吸気弁の間に、第2排気弁が位置する。
前記第1吸気弁と前記第1排気弁の間に、前記点火プラグが位置する。
前記第1吸気弁の開弁時期が、排気上死点時前に設定される。
前記第1排気弁の閉弁時期が、排気上死点時後に設定される。
前記第1吸気弁の開弁期間と前記第1排気弁の開弁期間が、排気上死点時を挟んでオーバーラップする。
前記第1吸気弁の開弁時期から排気上死点時直前までの期間内に、前記第2排気弁と前記第3排気弁が閉弁する。
排気上死点時直後から前記第1排気弁の閉弁時期直前までの期間内に、前記第2吸気弁と前記第3吸気弁が開弁する。
シリンダーの中心軸付近に、点火プラグが設置される。
3個の排気弁の底面である3個の第1底面の3個の中心を結ぶ直線によって、第1三角形が形成される。前記第1三角形の中に、前記点火プラグが位置する。
3個の吸気弁の底面である第2底面が、前記シリンダーの内周の一部の近くに設置される。3個の前記第2底面の3個の中心を結ぶ直線によって、第2三角形が形成される。
前記第2三角形の一つの頂点が上向きの時に、前記第2三角形の中に一つの頂点が下向きに逆立ちした前記第1三角形の大部分が位置する。
前記点火プラグの中心電極から前記第2三角形の角を経由して前記第2底面の外周に到達する第2直線よりも、前記中心電極から前記第1三角形の角を経由して前記第1底面の外周に到達する第1直線が短く設定される。
上死点時に3個のスキッシュエリア空間が、前記内周の他の一部に隣接して形成される。3個の前記スキッシュエリア空間と前記点火プラグの間に、3個の前記排気弁が位置する。
第3直線は、前記中心電極から前記第1三角形の前記角を経由した後に前記スキッシュエリア空間を経由して前記内周に達する直線です。
前記第3直線上の前記スキッシュエリア空間を通る直線部分の長さは、前記スキッシュエリア空間に隣接する前記第1底面の前記直径の40%よりも長く設定される。
第1吸気弁と第2吸気弁の間に、第3排気弁が位置する。前記第2吸気弁と第3吸気弁の間に、第1排気弁が位置する。前記第3吸気弁と前記第1吸気弁の間に、第2排気弁が位置する。
前記第1吸気弁と前記第1排気弁の間に、前記点火プラグが位置する。
前記第1吸気弁の開弁時期が、排気上死点時前に設定される。
前記第1排気弁の閉弁時期が、排気上死点時後に設定される。
前記第1吸気弁の開弁期間と前記第1排気弁の開弁期間が、排気上死点時を挟んでオーバーラップする。
前記第1吸気弁の開弁時期から排気上死点時直前までの期間内に、前記第2排気弁と前記第3排気弁が閉弁する。
排気上死点時直後から前記第1排気弁の閉弁時期直前までの期間内に、前記第2吸気弁と前記第3吸気弁が開弁する。
以下の第1から第4までの作用によって、耐ノッキング性が向上する。
第1の作用が説明される。
3個のスキッシュエリア空間は、3個の第1空間とシリンダーの内周の間に位置する。3個の第1空間と3個の排気弁は、点火ブラグと3個のスキッシュエリア空間の間に位置する。
この為、火炎が点火ブラグから3個の排気弁の底面に向かって伝播する時、既燃焼ガスの膨張によって、3個の第1空間内の混合気の一部分は、3個のスキッシュエリア空間に移動され、3個のスキッシュエリア空間で圧縮される。
3個のスキッシュエリア空間に移動された混合気部分は、排気弁よりも低温度の壁面に触れて冷却される。
また、燃焼行程中のビストンの下降量は、上死点から下死点までのビストンのストローク量に比較して小さな値ですが、3個のスキッシュエリア空間のシリンダー中心軸方向の上死点時の間隔に近い値です。この為、燃焼行程中のビストンの下降によって、3個のスキッシュエリア空間は、容積が急激に増加する。
第3直線上の3個のスキッシュエリア空間を通る直線部分の距離は、3個のスキッシュエリア空間に隣接する第1底面の直径の40%よりも長く設定される。この為、3個のスキッシュエリア空間は、広く形成されている。
それらの結果、3個のスキッシュエリア空間の容積の増加による温度低下作用によって、3個の第1空間を経てスキッシュエリア空間に移動された混合気部分の圧縮による温度上昇が制限される。
また、3個のスキッシュエリア空間内の容積は小さい。
従って、燃焼行程中に圧力の急激な上昇が発生し難い。
第1の作用が説明される。
3個のスキッシュエリア空間は、3個の第1空間とシリンダーの内周の間に位置する。3個の第1空間と3個の排気弁は、点火ブラグと3個のスキッシュエリア空間の間に位置する。
この為、火炎が点火ブラグから3個の排気弁の底面に向かって伝播する時、既燃焼ガスの膨張によって、3個の第1空間内の混合気の一部分は、3個のスキッシュエリア空間に移動され、3個のスキッシュエリア空間で圧縮される。
3個のスキッシュエリア空間に移動された混合気部分は、排気弁よりも低温度の壁面に触れて冷却される。
また、燃焼行程中のビストンの下降量は、上死点から下死点までのビストンのストローク量に比較して小さな値ですが、3個のスキッシュエリア空間のシリンダー中心軸方向の上死点時の間隔に近い値です。この為、燃焼行程中のビストンの下降によって、3個のスキッシュエリア空間は、容積が急激に増加する。
第3直線上の3個のスキッシュエリア空間を通る直線部分の距離は、3個のスキッシュエリア空間に隣接する第1底面の直径の40%よりも長く設定される。この為、3個のスキッシュエリア空間は、広く形成されている。
それらの結果、3個のスキッシュエリア空間の容積の増加による温度低下作用によって、3個の第1空間を経てスキッシュエリア空間に移動された混合気部分の圧縮による温度上昇が制限される。
また、3個のスキッシュエリア空間内の容積は小さい。
従って、燃焼行程中に圧力の急激な上昇が発生し難い。
第2の作用が説明される。
3個の第1空間と排気弁の3個の第1底面は、3個のスキッシュエリア空間よりも点火ブラグの近くに位置し、シリンダーの内周から離れて位置し、シリンダーの内周に隣接しない。3個の第1空間は、前記点火プラグの隣に位置する。
この為、3個の第1空間内の混合気は、燃焼行程の前期から中期までに燃焼する。この期間の燃焼圧力値は、燃焼行程の後期の燃焼圧力値よりも低い。
この為、排気弁の底面に面した混合気の燃焼中に、燃焼圧力の急激な上昇は発生しない。
3個の第1空間と排気弁の3個の第1底面は、3個のスキッシュエリア空間よりも点火ブラグの近くに位置し、シリンダーの内周から離れて位置し、シリンダーの内周に隣接しない。3個の第1空間は、前記点火プラグの隣に位置する。
この為、3個の第1空間内の混合気は、燃焼行程の前期から中期までに燃焼する。この期間の燃焼圧力値は、燃焼行程の後期の燃焼圧力値よりも低い。
この為、排気弁の底面に面した混合気の燃焼中に、燃焼圧力の急激な上昇は発生しない。
第3の作用が説明される。
圧縮行程の終期に3個のスキッシュエリア空間から流失するスキッシュ流の多くが、排気弁の底面に面して高熱化した混合気部分を点火ブラグ方向に移動させる。
3個のスキッシュエリア空間の混合気の温度は、排気弁の底面に面した混合気部分の温度よりも低い。
すると、排気弁の底面に面した燃焼開始時の混合気の温度を低下させる。すると、燃焼圧力値の急激な上昇が制限され、耐ノッキング性が向上する。
圧縮行程の終期に3個のスキッシュエリア空間から流失するスキッシュ流の多くが、排気弁の底面に面して高熱化した混合気部分を点火ブラグ方向に移動させる。
3個のスキッシュエリア空間の混合気の温度は、排気弁の底面に面した混合気部分の温度よりも低い。
すると、排気弁の底面に面した燃焼開始時の混合気の温度を低下させる。すると、燃焼圧力値の急激な上昇が制限され、耐ノッキング性が向上する。
以下に、従来例に記載された燃焼室と本願の燃焼室とを比較する。
ヤマハやトヨタやFerrariの5バルブエンジンの燃焼室とMaseratiの6バルブエンジンと特許文献3のエンジンの燃焼室とYAMAHAの7バルブ燃焼室とDUCATIのRomanelli燃焼室とHONDAのNRの8バルブ燃焼室では、排気弁がシリンダーの内周に隣接して位置する。
従って、これらの従来例に記載された燃焼室では、本願と同様な広いスキッシュエリア空間が存在しない。
ヤマハやトヨタやFerrariの5バルブエンジンの燃焼室とMaseratiの6バルブエンジンと特許文献3のエンジンの燃焼室とYAMAHAの7バルブ燃焼室とDUCATIのRomanelli燃焼室とHONDAのNRの8バルブ燃焼室では、排気弁がシリンダーの内周に隣接して位置する。
従って、これらの従来例に記載された燃焼室では、本願と同様な広いスキッシュエリア空間が存在しない。
従って、これらの従来例に記載された燃焼室では、火炎が点火ブラグから排気弁の底面に向かって伝播する時、既燃焼ガスの膨張によって、排気弁の底面に面した混合気は、本願と同様な広いスキッシュエリア空間に移動できず、排気弁の底面に面した領域の内のシリンダー内壁側の領域で圧縮される。
シリンダー内壁側の領域で圧縮される混合気部分は、排気弁に触れて加熱される。
従って、これらの従来例に記載された燃焼室は、第1と第2の作用を行えない。
特許文献2の6バルブエンジンでは、2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接している。従って、特許文献2のシリンダーの内周に隣接している2個の排気弁とシリンダーの内周の間に、本願と同様な広いスキッシュエリア空間が存在しない。従って、特許文献2は、第1の作用を行えない。
また、特許文献2の3個の排気弁の直径は、本願のエンジンとMaseratiの6バルブエンジンよりも小さくなり、排気抵抗が増し、本願よりもトルクが低下する。
シリンダー内壁側の領域で圧縮される混合気部分は、排気弁に触れて加熱される。
従って、これらの従来例に記載された燃焼室は、第1と第2の作用を行えない。
特許文献2の6バルブエンジンでは、2個の排気弁がシリンダーの内周に隣接している。従って、特許文献2のシリンダーの内周に隣接している2個の排気弁とシリンダーの内周の間に、本願と同様な広いスキッシュエリア空間が存在しない。従って、特許文献2は、第1の作用を行えない。
また、特許文献2の3個の排気弁の直径は、本願のエンジンとMaseratiの6バルブエンジンよりも小さくなり、排気抵抗が増し、本願よりもトルクが低下する。
第4の作用が説明される。
排気上死点時前の第1吸気弁の開弁時は、吸気ポート内よりも燃焼室内の圧力が高い。すると、第1吸気弁の開弁時に、燃焼室内の既燃焼ガスが吸気ポート内に進入する。その後、最後に吸気ポート内に進入した既燃焼ガスが、最初に燃焼室内に戻る。
その後、既燃焼ガスと混じった吸気が、燃焼室内に流入し、第1排気弁の方向に流れる。
その後、既燃焼ガスと混じっていない吸気が燃焼室内に流入する。
燃焼室内に流入する吸気によって、点火プラグと第1排気弁の間に存在する既燃焼ガスが、第1排気弁の排気ポートへ押し出される。
オーバーラップする期間を設けて掃気をする事は、慣用技術です。しかし、第1吸気弁の開弁期間と第1排気弁の開弁期間だけが排気上死点時を挟んでオーバーラップする事は、独自技術です。
また、これ以降の作用は、本願の独自の作用です。
第1吸気弁から既燃焼ガスと混じった吸気が燃焼室内に流入した時、第2排気弁と第3排気弁は、ほとんど閉じている。この為、第1吸気弁から流入した酸素は、第2排気弁と第3排気弁の排気ポートへ流失しない。すなわち、本発明では、第1吸気弁と第2排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。また、第1吸気弁と第3排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。
第1排気弁の閉弁時に、第2吸気弁と第3吸気弁のリフト量は、ごく僅かです。この為、第2吸気弁と第3吸気弁から流入する吸気は、第1排気弁の排気ポートへ流失しない。すなわち、本発明では、第2吸気弁と第3排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。また、第3吸気弁と第2排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。
上記の掃気通路に関する複数の設定に加えて、第1吸気弁の開弁期間と第1排気弁の開弁期間がオーバーラップする事と従来例よりも広い3個のスキッシュエリア空間が燃焼室の周辺部に設置される事によって、第1吸気弁以外の吸気弁から燃焼室に吸気がほとんど流入せず、第1排気弁以外の排気弁から既燃焼ガスがほとんど流失せず、燃焼室の中央空間に多くの混合気が集まる。
すると、第1吸気弁と第1排気弁の間の空間が、従来の4弁式燃焼室の吸気弁から排気弁までの距離よりも長い掃気通路になる。この為に、従来の4弁式燃焼室よりも、オーバーラップ期間を長く設定できる。
すると、掃気効率と掃気量が増加し、残留ガス量が減少し、更に耐ノッキング性が向上する。
そして、オーバーラップ期間を適切に設定する時、残留ガスの掃気と同時に、排気ポートへ吸気の酸素の流失が防げる。
その結果、三元触媒による排気ガスの浄化と掃気量の増加が両立できる。
排気上死点時前の第1吸気弁の開弁時は、吸気ポート内よりも燃焼室内の圧力が高い。すると、第1吸気弁の開弁時に、燃焼室内の既燃焼ガスが吸気ポート内に進入する。その後、最後に吸気ポート内に進入した既燃焼ガスが、最初に燃焼室内に戻る。
その後、既燃焼ガスと混じった吸気が、燃焼室内に流入し、第1排気弁の方向に流れる。
その後、既燃焼ガスと混じっていない吸気が燃焼室内に流入する。
燃焼室内に流入する吸気によって、点火プラグと第1排気弁の間に存在する既燃焼ガスが、第1排気弁の排気ポートへ押し出される。
オーバーラップする期間を設けて掃気をする事は、慣用技術です。しかし、第1吸気弁の開弁期間と第1排気弁の開弁期間だけが排気上死点時を挟んでオーバーラップする事は、独自技術です。
また、これ以降の作用は、本願の独自の作用です。
第1吸気弁から既燃焼ガスと混じった吸気が燃焼室内に流入した時、第2排気弁と第3排気弁は、ほとんど閉じている。この為、第1吸気弁から流入した酸素は、第2排気弁と第3排気弁の排気ポートへ流失しない。すなわち、本発明では、第1吸気弁と第2排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。また、第1吸気弁と第3排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。
第1排気弁の閉弁時に、第2吸気弁と第3吸気弁のリフト量は、ごく僅かです。この為、第2吸気弁と第3吸気弁から流入する吸気は、第1排気弁の排気ポートへ流失しない。すなわち、本発明では、第2吸気弁と第3排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。また、第3吸気弁と第2排気弁の間の空間が、掃気通路に設定されない。
上記の掃気通路に関する複数の設定に加えて、第1吸気弁の開弁期間と第1排気弁の開弁期間がオーバーラップする事と従来例よりも広い3個のスキッシュエリア空間が燃焼室の周辺部に設置される事によって、第1吸気弁以外の吸気弁から燃焼室に吸気がほとんど流入せず、第1排気弁以外の排気弁から既燃焼ガスがほとんど流失せず、燃焼室の中央空間に多くの混合気が集まる。
すると、第1吸気弁と第1排気弁の間の空間が、従来の4弁式燃焼室の吸気弁から排気弁までの距離よりも長い掃気通路になる。この為に、従来の4弁式燃焼室よりも、オーバーラップ期間を長く設定できる。
すると、掃気効率と掃気量が増加し、残留ガス量が減少し、更に耐ノッキング性が向上する。
そして、オーバーラップ期間を適切に設定する時、残留ガスの掃気と同時に、排気ポートへ吸気の酸素の流失が防げる。
その結果、三元触媒による排気ガスの浄化と掃気量の増加が両立できる。
従来の4弁式のエンジンと特許文献2のエンジンでは、排気弁の隣に吸気弁が位置し、長い掃気通路を設置できない。この為、オーバーラップ期間を長く設定すると、排気管に排気が流失し、三元触媒による排気ガスの浄化ができない。この為、オーバーラップ期間を短く設定する。すると、掃気量が減少する。
従って、これらの従来のエンジンは、第4の作用を行えない。
Maseratiの6バルブエンジンと特許文献3のエンジンでは、排気弁と点火プラグが離れて位置し、シリンダー内周と排気弁の間に本願よりも広いスキッシュエリア空間を形成できず、燃焼室の全体に混合気が分布する。従って、これらのエンジンは、燃焼室の中央部多くの混合気を集められず、掃気効率を向上できず、第4の作用が行えない。
従って、これらの従来のエンジンは、第4の作用を行えない。
Maseratiの6バルブエンジンと特許文献3のエンジンでは、排気弁と点火プラグが離れて位置し、シリンダー内周と排気弁の間に本願よりも広いスキッシュエリア空間を形成できず、燃焼室の全体に混合気が分布する。従って、これらのエンジンは、燃焼室の中央部多くの混合気を集められず、掃気効率を向上できず、第4の作用が行えない。
本発明による効果が説明される。
第1から第4までの作用によって、本発明は、高圧縮比化が可能になり、前記の4弁式燃焼室よりも熱効率が向上する。
第4の作用によって、掃気効率が向上する。そして、三元触媒による排気ガスの浄化と掃気量の増加が両立できる。これは、本願の独自の効果です。
ピストンのストロークをシリンダーのボアよりも短く設定する時、本発明は、圧縮比を下げる事なく、過給によって、自然吸気式の4弁式燃焼室よりも混合気量とトルクを増加できる。従って、ダウンサイジングが可能になる。
第1から第4までの作用によって、本発明は、高圧縮比化が可能になり、前記の4弁式燃焼室よりも熱効率が向上する。
第4の作用によって、掃気効率が向上する。そして、三元触媒による排気ガスの浄化と掃気量の増加が両立できる。これは、本願の独自の効果です。
ピストンのストロークをシリンダーのボアよりも短く設定する時、本発明は、圧縮比を下げる事なく、過給によって、自然吸気式の4弁式燃焼室よりも混合気量とトルクを増加できる。従って、ダウンサイジングが可能になる。
本発明の第1実施例を説明する。
図1の点の集まりで示す3個のスキッシュエリア空間6は、上死点時にシリンダー1の内周の他の一部に隣接して形成される。スキッシュエリア空間6は、3個の排気弁9と10と11に隣接する。3個の排気弁9と10と11は、シリンダー1の内周から離れて位置する。なお、シリンダー1の内周の他の一部は、内周の一部とは異なる。
上死点時の3個のスキッシュエリア空間6と1個の点火プラグ4の間に、3個の排気弁9と10と11が位置する。
図2の第3直線17上の図1の点の集まりで示すスキッシュエリア空間6を通る直線部分の距離が、スキッシュエリア空間6に隣接する排気弁の第1底面の直径の40%よりも長く設定される。
上記の構成要素が、本発明の第1の特徴です。
図1の点の集まりで示す3個のスキッシュエリア空間6は、上死点時にシリンダー1の内周の他の一部に隣接して形成される。スキッシュエリア空間6は、3個の排気弁9と10と11に隣接する。3個の排気弁9と10と11は、シリンダー1の内周から離れて位置する。なお、シリンダー1の内周の他の一部は、内周の一部とは異なる。
上死点時の3個のスキッシュエリア空間6と1個の点火プラグ4の間に、3個の排気弁9と10と11が位置する。
図2の第3直線17上の図1の点の集まりで示すスキッシュエリア空間6を通る直線部分の距離が、スキッシュエリア空間6に隣接する排気弁の第1底面の直径の40%よりも長く設定される。
上記の構成要素が、本発明の第1の特徴です。
一つの燃焼室3に、3個の吸気弁12と13と14と3個の排気弁9と10と11が設置される
第1吸気弁12と第2吸気弁13と第3吸気弁14の底面である第2底面が、シリンダー1の内周の一部に隣接して、燃焼室3の固定壁面の周辺部に設置される。第2底面が隣接する内周の一部は、スキッシュエリア空間6が隣接する内周の他の一部とは異なる。
3個の吸気弁12と13と14の3個の第2底面の3個の中心を結ぶ一点鎖線によって、仮想的な第2三角形7が形成される。
第1排気弁9と第2排気弁10と第3排気弁11の底面である第1底面が、燃焼室3の固定壁面に設置される。第1底面は、シリンダー1の内周から離れて位置し、シリンダー1の内周に隣接しない。
3個の排気弁9と10と11の3個の第1底面の3個の中心を結ぶ二点鎖線によって、仮想的な第1三角形8が形成される。
第1三角形8の中に、点火プラグ4が位置する。
図2に示す様に、点火プラグ4の中心電極から吸気弁の第2底面の中心を経由して前記第2底面の外周に到達する第2直線19の長さよりも、中心電極から排気弁の第1底面の中心を経由して第1底面の外周に到達する第1直線18の長さが短く設定される。吸気弁の第2底面の中心は、第2三角形7の角に等しい。排気弁の第1底面の中心は、第1三角形8の角に等しい。
すると、図1に示す様に、第1三角形8よりも第2三角形7は大きく設定される。
第1吸気弁12と第2吸気弁13と第3吸気弁14の底面である第2底面が、シリンダー1の内周の一部に隣接して、燃焼室3の固定壁面の周辺部に設置される。第2底面が隣接する内周の一部は、スキッシュエリア空間6が隣接する内周の他の一部とは異なる。
3個の吸気弁12と13と14の3個の第2底面の3個の中心を結ぶ一点鎖線によって、仮想的な第2三角形7が形成される。
第1排気弁9と第2排気弁10と第3排気弁11の底面である第1底面が、燃焼室3の固定壁面に設置される。第1底面は、シリンダー1の内周から離れて位置し、シリンダー1の内周に隣接しない。
3個の排気弁9と10と11の3個の第1底面の3個の中心を結ぶ二点鎖線によって、仮想的な第1三角形8が形成される。
第1三角形8の中に、点火プラグ4が位置する。
図2に示す様に、点火プラグ4の中心電極から吸気弁の第2底面の中心を経由して前記第2底面の外周に到達する第2直線19の長さよりも、中心電極から排気弁の第1底面の中心を経由して第1底面の外周に到達する第1直線18の長さが短く設定される。吸気弁の第2底面の中心は、第2三角形7の角に等しい。排気弁の第1底面の中心は、第1三角形8の角に等しい。
すると、図1に示す様に、第1三角形8よりも第2三角形7は大きく設定される。
スキッシュエリア空間6に関して説明する。
燃焼室3の3個の第1固定壁面と上死点時のピストン2の3個の第1上面20との間に、3個のスキッシュエリア空間6が形成される。
第1固定壁面は、シリンダー1の内周の他の一部と3個の排気弁9と10と11の間に位置し、図1の3個のスキッシュエリア空間6が面する壁面です。
ピストン2の3個の第1上面20は、ピストン2の上面の周辺部に位置する。
図3では、3個のスキッシュエリア空間6の内の第1排気弁9に隣接するスキッシュエリア空間6だけが、燃焼室3の左端に示される。
図3の点線で示す第2排気弁10に隣接するスキッシュエリア空間6が、断面に垂直な方向における奥側に存在する。しかし、図3では、第2排気弁10に隣接するスキッシュエリア空間6の表示を省略する。
燃焼室壁面にカーボンが堆積した時に、ピストン2の第1上面20と排気弁の底面の衝突を防止しなくてはならない。しかし、3個のスキッシュエリア空間のシリンダー中心軸方向の上死点時の間隔が狭く設定される程、前記第1の作用の効果が増加する。この為に、3個のスキッシュエリア空間のシリンダー中心軸方向の上死点時の間隔は、狭く設定される。
上記の間隔の一例を示す。ピストンのストロークが80mm未満に設定される時は、1mm前後の狭い間隔です。しかし、ピストンのストロークが80mm以上に設定される時は、1.5mm前後の間隔に設定できる。前記の間隔は、上記の一例に限定されない。
吸気弁12と13と14の付近の混合気もスキッシュエリア空間6に流入する。従って、図1の点の集まりに示す様に、スキッシュエリア空間6を排気弁の底面の両側に位置する吸気弁12と13と14の底面の外周付近まで拡張すると、第1の作用による効果が拡大する。
燃焼室3の3個の第1固定壁面と上死点時のピストン2の3個の第1上面20との間に、3個のスキッシュエリア空間6が形成される。
第1固定壁面は、シリンダー1の内周の他の一部と3個の排気弁9と10と11の間に位置し、図1の3個のスキッシュエリア空間6が面する壁面です。
ピストン2の3個の第1上面20は、ピストン2の上面の周辺部に位置する。
図3では、3個のスキッシュエリア空間6の内の第1排気弁9に隣接するスキッシュエリア空間6だけが、燃焼室3の左端に示される。
図3の点線で示す第2排気弁10に隣接するスキッシュエリア空間6が、断面に垂直な方向における奥側に存在する。しかし、図3では、第2排気弁10に隣接するスキッシュエリア空間6の表示を省略する。
燃焼室壁面にカーボンが堆積した時に、ピストン2の第1上面20と排気弁の底面の衝突を防止しなくてはならない。しかし、3個のスキッシュエリア空間のシリンダー中心軸方向の上死点時の間隔が狭く設定される程、前記第1の作用の効果が増加する。この為に、3個のスキッシュエリア空間のシリンダー中心軸方向の上死点時の間隔は、狭く設定される。
上記の間隔の一例を示す。ピストンのストロークが80mm未満に設定される時は、1mm前後の狭い間隔です。しかし、ピストンのストロークが80mm以上に設定される時は、1.5mm前後の間隔に設定できる。前記の間隔は、上記の一例に限定されない。
吸気弁12と13と14の付近の混合気もスキッシュエリア空間6に流入する。従って、図1の点の集まりに示す様に、スキッシュエリア空間6を排気弁の底面の両側に位置する吸気弁12と13と14の底面の外周付近まで拡張すると、第1の作用による効果が拡大する。
第2三角形7と第1三角形8の相互の位置関係を説明する。
第2三角形7の一つの頂点が上向きの場合に、第1三角形8の一つの頂点が下向きに逆立ちし、第2三角形7の中に第1三角形8の大部分が位置する。この場合、第1三角形8は逆三角形です。
第2三角形7の一つの頂点が上向きの場合に、第1三角形8の一つの頂点が下向きに逆立ちし、第2三角形7の中に第1三角形8の大部分が位置する。この場合、第1三角形8は逆三角形です。
以下に、吸気弁と排気弁の位置関係を説明する。
第1吸気弁12と第2吸気弁13の間に、第3排気弁11が位置する。そして、第2吸気弁13と第3吸気弁14の間に、第1排気弁9が位置する。そして、第3吸気弁14と第1吸気弁12の間に、第2排気弁10が位置する。
そして、第1吸気弁12と第1排気弁9の間に、点火プラグ4が位置する。第2吸気弁13と第2排気弁10の間に、点火プラグ4が位置する。第3吸気弁14と第3排気弁11の間に、点火プラグ4が位置する。
第1吸気弁12と第2吸気弁13の間に、第3排気弁11が位置する。そして、第2吸気弁13と第3吸気弁14の間に、第1排気弁9が位置する。そして、第3吸気弁14と第1吸気弁12の間に、第2排気弁10が位置する。
そして、第1吸気弁12と第1排気弁9の間に、点火プラグ4が位置する。第2吸気弁13と第2排気弁10の間に、点火プラグ4が位置する。第3吸気弁14と第3排気弁11の間に、点火プラグ4が位置する。
3個の吸気弁の開弁時期と3個の排気弁の閉弁時期に関する構成について説明する。
第1吸気弁12の開弁時期が排気上死点時前に設定される。第1排気弁9の閉弁時期が排気上死点時後に設定される。
オーバーラップする期間を設けて掃気する事は、慣用技術です。しかし、第1吸気弁12の開弁期間と第1排気弁9の開弁期間だけが排気上死点時を挟んでオーバーラップする事は、独自技術です。
また、以下の構成は、独自技術です。
第2排気弁10と第3排気弁11の2つの閉弁時期を第1吸気弁12の開弁時期よりも前に設定すると、第1吸気弁12から流入する吸気が第2排気弁10と第3排気弁11から流失しない。しかし、第2排気弁10と第3排気弁11から流失する既燃焼ガス量が減少する。そして、既燃焼ガスが燃焼室内に多く残留する。
これに対して、第1実施例では、第2排気弁10と第3排気弁11の2個の閉弁時期が、第1吸気弁12の開弁時期から排気上死点時の直前までの期間内に設定される。
第2排気弁10と第3排気弁11の2個の閉弁時期の設定の一例を示す。なお、この2個の閉弁時期の設定は、以下の一例に限定されない。
第2排気弁10と第3排気弁11が排気上死点時前10度に閉弁する事に加えて第1吸気弁12が排気上死点時前25度に開弁する場合、第1吸気弁12から実際に酸素が燃焼室内に流入を始める排気上死点時前15度付近の時期に、第2排気弁10と第3排気弁11はほとんど閉弁している。従って、この設定の場合に、第2排気弁10と第3排気弁11がクランク角度で15度だけ閉弁時期を遅らせる事ができ、既燃焼ガスの残留量を制限できる。
第1吸気弁12の開弁時期が排気上死点時前に設定される。第1排気弁9の閉弁時期が排気上死点時後に設定される。
オーバーラップする期間を設けて掃気する事は、慣用技術です。しかし、第1吸気弁12の開弁期間と第1排気弁9の開弁期間だけが排気上死点時を挟んでオーバーラップする事は、独自技術です。
また、以下の構成は、独自技術です。
第2排気弁10と第3排気弁11の2つの閉弁時期を第1吸気弁12の開弁時期よりも前に設定すると、第1吸気弁12から流入する吸気が第2排気弁10と第3排気弁11から流失しない。しかし、第2排気弁10と第3排気弁11から流失する既燃焼ガス量が減少する。そして、既燃焼ガスが燃焼室内に多く残留する。
これに対して、第1実施例では、第2排気弁10と第3排気弁11の2個の閉弁時期が、第1吸気弁12の開弁時期から排気上死点時の直前までの期間内に設定される。
第2排気弁10と第3排気弁11の2個の閉弁時期の設定の一例を示す。なお、この2個の閉弁時期の設定は、以下の一例に限定されない。
第2排気弁10と第3排気弁11が排気上死点時前10度に閉弁する事に加えて第1吸気弁12が排気上死点時前25度に開弁する場合、第1吸気弁12から実際に酸素が燃焼室内に流入を始める排気上死点時前15度付近の時期に、第2排気弁10と第3排気弁11はほとんど閉弁している。従って、この設定の場合に、第2排気弁10と第3排気弁11がクランク角度で15度だけ閉弁時期を遅らせる事ができ、既燃焼ガスの残留量を制限できる。
第2吸気弁13と第3吸気弁14の開弁時期を第1排気弁9の閉弁時期の後に設定すると、第2吸気弁13と第3吸気弁14から流入する吸気が第1排気弁9と第2排気弁10と第3排気弁11から流失しない。しかし、第2吸気弁13と第3吸気弁14の開弁期間が短くなり、吸気量が減少する。
これに対して、第1実施例では、第2吸気弁13と第3吸気弁14の2個の開弁時期が、排気上死点時直後から第1排気弁9の閉弁時期の直前までの期間内に設定される。
第2吸気弁13と第3吸気弁14の開弁時期の設定の一例を示す。なお、この2個の開弁時期の設定は、以下の一例に限定されない。
第2吸気弁13と第3吸気弁14が排気上死点時後10度に開弁して第1排気弁9が排気上死点時後25度に閉弁する場合、排気上死点時後20度付近の時期に、第2吸気弁13と第3吸気弁14から吸気が燃焼室内にほとんど流入せず、第1排気弁9はほとんど閉弁している。従って、この設定の場合に、吸気量の前記の減少を制限する事ができる。
上記の3個の吸気弁の開弁時期と3個の排気弁の閉弁時期に関する設定が、本発明の第2の特徴です。
これに対して、第1実施例では、第2吸気弁13と第3吸気弁14の2個の開弁時期が、排気上死点時直後から第1排気弁9の閉弁時期の直前までの期間内に設定される。
第2吸気弁13と第3吸気弁14の開弁時期の設定の一例を示す。なお、この2個の開弁時期の設定は、以下の一例に限定されない。
第2吸気弁13と第3吸気弁14が排気上死点時後10度に開弁して第1排気弁9が排気上死点時後25度に閉弁する場合、排気上死点時後20度付近の時期に、第2吸気弁13と第3吸気弁14から吸気が燃焼室内にほとんど流入せず、第1排気弁9はほとんど閉弁している。従って、この設定の場合に、吸気量の前記の減少を制限する事ができる。
上記の3個の吸気弁の開弁時期と3個の排気弁の閉弁時期に関する設定が、本発明の第2の特徴です。
第1実施例の吸気ポートと排気ポートの方向に関する構成を説明する。
第1排気弁9と第2排気弁10と第3排気弁11の排気ポートは、シリンダー1の内周の内側の範囲では放射状に形成される。
第1排気弁9の排気ポートは、6時方向に伸びる。
第2排気弁10の排気ポートは、2時方向に伸びる。
第3排気弁11の排気ポートは、10時方向に伸びる。
第2吸気弁13と第3吸気弁14の吸気ポートは図2の下方に伸び、第1吸気弁12の吸気ポートは図2の上方である12時方向に伸びる。
第2排気弁10と第3排気弁11の排気マニホールドは、シリンダー1の内周の外側の範囲では、シリンダーヘッドをシリンダーブロックに固定する為のボルトに隣接して設置される。
図2の左右方向に描かれた4点鎖線24は、カムシャフト中心軸とクランクシャフト中心軸に平行な鎖線です。
しかし、本発明の3個の吸気弁12と13と14吸気ポートの方向は、第1実施例に限定されない。また、本発明の3個の排気弁9と10と11と吸気ポートの方向は、第1実施例に限定されない。
吸気ポートと排気ポートの方向に関する第1実施例と異なる構成は、第2実施と第3実施で説明する。
第1排気弁9と第2排気弁10と第3排気弁11の排気ポートは、シリンダー1の内周の内側の範囲では放射状に形成される。
第1排気弁9の排気ポートは、6時方向に伸びる。
第2排気弁10の排気ポートは、2時方向に伸びる。
第3排気弁11の排気ポートは、10時方向に伸びる。
第2吸気弁13と第3吸気弁14の吸気ポートは図2の下方に伸び、第1吸気弁12の吸気ポートは図2の上方である12時方向に伸びる。
第2排気弁10と第3排気弁11の排気マニホールドは、シリンダー1の内周の外側の範囲では、シリンダーヘッドをシリンダーブロックに固定する為のボルトに隣接して設置される。
図2の左右方向に描かれた4点鎖線24は、カムシャフト中心軸とクランクシャフト中心軸に平行な鎖線です。
しかし、本発明の3個の吸気弁12と13と14吸気ポートの方向は、第1実施例に限定されない。また、本発明の3個の排気弁9と10と11と吸気ポートの方向は、第1実施例に限定されない。
吸気ポートと排気ポートの方向に関する第1実施例と異なる構成は、第2実施と第3実施で説明する。
図4を使って、第2実施例を説明する。
第2実施例と第1実施例との相違点は、吸気ポートの方向と排気ポートの方向に関する構成だけです。この為、第2実施例は、第1実施例との相違点だけを説明する。
第1排気弁9の排気ポートは、2時方向に伸びる。
第2排気弁10の排気ポートは、10時方向に伸びる。
第3排気弁11の排気ポートは、6時方向に伸びる。
第2吸気弁13と第1吸気弁12の吸気ポートは図4の下方に伸び、第3吸気弁14の吸気ポートは図4の上方である12時方向に伸びる。
第2実施例と第1実施例との相違点は、吸気ポートの方向と排気ポートの方向に関する構成だけです。この為、第2実施例は、第1実施例との相違点だけを説明する。
第1排気弁9の排気ポートは、2時方向に伸びる。
第2排気弁10の排気ポートは、10時方向に伸びる。
第3排気弁11の排気ポートは、6時方向に伸びる。
第2吸気弁13と第1吸気弁12の吸気ポートは図4の下方に伸び、第3吸気弁14の吸気ポートは図4の上方である12時方向に伸びる。
図5を使って、第3実施例を説明する。
第3実施例と第1実施例との相違点は、吸気ポートの方向と排気ポートの方向に関する構成だけです。
第1排気弁9の排気ポートは、10時方向に伸びる。
第2排気弁10の排気ポートは、6時方向に伸びる。
第3排気弁11の排気ポートは、2時方向に伸びる。
第3吸気弁14と第1吸気弁12の吸気ポートは図5の下方に伸び、第2吸気弁13の吸気ポートは図5の上方である12時方向に伸びる。
第3実施例と第1実施例との相違点は、吸気ポートの方向と排気ポートの方向に関する構成だけです。
第1排気弁9の排気ポートは、10時方向に伸びる。
第2排気弁10の排気ポートは、6時方向に伸びる。
第3排気弁11の排気ポートは、2時方向に伸びる。
第3吸気弁14と第1吸気弁12の吸気ポートは図5の下方に伸び、第2吸気弁13の吸気ポートは図5の上方である12時方向に伸びる。
図6を使って、第4実施例を説明する。
第4実施例は、第1から第3までの実施例に以下の構成を加える。
上死点時に3個のビストン2の第2上面21が、排気弁9と10と11の第1底面に対面する。
上死点時の3個の第2上面21と3個の排気弁の第1底面の間に、3個の第1空間22が形成される。
図6では、第1排気弁9の断面に対面する第2上面21が描かれる。そして、点線で示される第2排気弁10に対面する第2上面21が、断面に垂直な方向における奥側に存在する。
第1空間22は、点火ブラグ4の隣に位置し、シリンダー1の内周に隣接しない。
上死点時の第1空間22のシリンダー中心軸方向の距離が、排気弁9と10と11の第1底面の直径の30%未満に設定される。その結果、点火ブラグ付近の既燃焼ガスの膨張によって、第1空間22の混合気の多くがスキッシュエリア空間6に移動し、第1の作用が強化され、耐ノッキング性が向上する。
第1空間22の間隔が狭い程、耐ノッキング性が向上する。
第4実施例は、第1から第3までの実施例に以下の構成を加える。
上死点時に3個のビストン2の第2上面21が、排気弁9と10と11の第1底面に対面する。
上死点時の3個の第2上面21と3個の排気弁の第1底面の間に、3個の第1空間22が形成される。
図6では、第1排気弁9の断面に対面する第2上面21が描かれる。そして、点線で示される第2排気弁10に対面する第2上面21が、断面に垂直な方向における奥側に存在する。
第1空間22は、点火ブラグ4の隣に位置し、シリンダー1の内周に隣接しない。
上死点時の第1空間22のシリンダー中心軸方向の距離が、排気弁9と10と11の第1底面の直径の30%未満に設定される。その結果、点火ブラグ付近の既燃焼ガスの膨張によって、第1空間22の混合気の多くがスキッシュエリア空間6に移動し、第1の作用が強化され、耐ノッキング性が向上する。
第1空間22の間隔が狭い程、耐ノッキング性が向上する。
図7を使って、第5実施例を説明する。
第5実施例は、第1から第4までの実施例に以下の構成を加える。
上死点時のビストン2の第3上面と第2吸気弁13の間に、1個目の第2空間23が形成され、上死点時のビストン2の第3上面と第3吸気弁14の間に、2個目の第2空間13が形成される。
そして、1個目と2個目の2つの第2空間23の圧縮上死点時の間隔が、第2底面の直径の30%未満に設定される。
図7では、第1排気弁9の底面に面して第2上面21が存在し、断面に垂直な方向における第2上面21よりも奥側に2個目の第2空間23が存在する。
これらによって、第1吸気弁12と第3吸気弁14と第2吸気弁13と第1排気弁9と第3吸気弁14と第2排気弁10によって囲まれる燃焼室の中央部空間に多くの混合気が、集中する。
3個の吸気弁と3個の排気弁によって囲まれる空間の中に、第1吸気弁12と第1排気弁9の間の掃気通路が位置している。
この為、前記第4の作用による効果が、第1実施例よりも増大する。
第5実施例は、第1から第4までの実施例に以下の構成を加える。
上死点時のビストン2の第3上面と第2吸気弁13の間に、1個目の第2空間23が形成され、上死点時のビストン2の第3上面と第3吸気弁14の間に、2個目の第2空間13が形成される。
そして、1個目と2個目の2つの第2空間23の圧縮上死点時の間隔が、第2底面の直径の30%未満に設定される。
図7では、第1排気弁9の底面に面して第2上面21が存在し、断面に垂直な方向における第2上面21よりも奥側に2個目の第2空間23が存在する。
これらによって、第1吸気弁12と第3吸気弁14と第2吸気弁13と第1排気弁9と第3吸気弁14と第2排気弁10によって囲まれる燃焼室の中央部空間に多くの混合気が、集中する。
3個の吸気弁と3個の排気弁によって囲まれる空間の中に、第1吸気弁12と第1排気弁9の間の掃気通路が位置している。
この為、前記第4の作用による効果が、第1実施例よりも増大する。
1・・・シリンダー
2・・・ピストン
3・・・燃焼室
4・・・点火プラグ
5・・・シリンダーヘッド
6・・・スキッシュエリア空間
7・・・3個の吸気弁の3個の第2底面の中心を結ぶ鎖線で作られる仮想的な第2三角形
8・・・3個の排気弁の3個の第1底面の中心を結ぶ鎖線で作られる仮想的な第1三角形
9・・・第1排気弁
10・・・第2排気弁
11・・・第3排気弁
12・・・第1吸気弁
13・・・第2吸気弁
14・・・第3吸気弁
15・・・1点鎖線
16・・・2点鎖線
17・・・第3直線
18・・・第1直線
19・・・第2直線
20・・・ビストンの第1上面
21・・・ビストンの第2上面
22・・・第1上面と第1底面の間に形成される第1空間
23・・・第2吸気弁と第3吸気弁の2つの底面に面して上死点時に形成される第2空間
24・・・カムシャフト中心軸とクランクシャフト中心軸に平行な鎖線
25・・・従来例の排気弁
26・・・従来例の吸気弁
2・・・ピストン
3・・・燃焼室
4・・・点火プラグ
5・・・シリンダーヘッド
6・・・スキッシュエリア空間
7・・・3個の吸気弁の3個の第2底面の中心を結ぶ鎖線で作られる仮想的な第2三角形
8・・・3個の排気弁の3個の第1底面の中心を結ぶ鎖線で作られる仮想的な第1三角形
9・・・第1排気弁
10・・・第2排気弁
11・・・第3排気弁
12・・・第1吸気弁
13・・・第2吸気弁
14・・・第3吸気弁
15・・・1点鎖線
16・・・2点鎖線
17・・・第3直線
18・・・第1直線
19・・・第2直線
20・・・ビストンの第1上面
21・・・ビストンの第2上面
22・・・第1上面と第1底面の間に形成される第1空間
23・・・第2吸気弁と第3吸気弁の2つの底面に面して上死点時に形成される第2空間
24・・・カムシャフト中心軸とクランクシャフト中心軸に平行な鎖線
25・・・従来例の排気弁
26・・・従来例の吸気弁
Claims (3)
- 火花点火式4サイクルエンジンの一つの燃焼室において、
シリンダーの中心軸付近に点火プラグが設置され、
3個の排気弁の底面である3個の第1底面の3個の中心を結ぶ直線によって第1三角形が形成され、前記第1三角形の中に前記点火プラグが位置し、
3個の吸気弁の3個の底面である第2底面が前記シリンダーの内周の一部の近くに設置され、3個の前記第2底面の3個の中心を結ぶ直線によって第2三角形が形成され、
前記第2三角形の一つの頂点が上向きに設置される時に、前記第1三角形の一つの頂点が下向きに逆立ちして設置され、前記第2三角形の中に前記第1三角形の大部分が位置し、
前記点火プラグの中心電極から前記第2三角形の角を経由して前記第2底面の外周に到達する第2直線よりも前記中心電極から前記第1三角形の角を経由して前記第1底面の外周に到達する第1直線が短く設定され、
3個のスキッシュエリア空間が前記内周の他の一部に隣接して形成され、3個の前記スキッシュエリア空間と前記点火プラグの間に3個の前記排気弁が位置し、
第3直線は前記中心電極から前記第1三角形の前記角を経由した後に前記スキッシュエリア空間を経由して前記内周に達する直線であり、
前記第3直線上の前記スキッシュエリア空間を通る直線部分の長さは前記スキッシュエリア空間に隣接する前記第1底面の前記直径の40%よりも長く設定され、
第1吸気弁と第2吸気弁の間に第3排気弁が位置し、前記第2吸気弁と第3吸気弁の間に第1排気弁が位置し、前記第3吸気弁と前記第1吸気弁の間に第2排気弁が位置し、
前記第1吸気弁と前記第1排気弁の間に前記点火プラグが位置し、
前記第1吸気弁の開弁時期が排気上死点時前に設定され、前記第1排気弁の閉弁時期が排気上死点時後に設定され、
前記第1吸気弁の開弁期間と前記第1排気弁の開弁期間が排気上死点時を挟んでオーバーラップし、
前記第1吸気弁の開弁時期から排気上死点時直前までの期間内に、前記第2排気弁と前記第3排気弁が閉弁し、
排気上死点時直後から前記第1排気弁の閉弁時期直前までの期間内に、前記第2吸気弁と前記第3吸気弁が開弁する事を特徴とする6弁式燃焼室。
- 上死点時に前記ビストンの第1上面が前記第1底面に対面し、
上死点時の前記第1上面と前記第1底面の間に第1空間が形成され、
前記第1空間は前記点火ブラグの隣に位置し、
上死点時の前記第1空間の前記シリンダーの前記中心軸の方向の間隔が前記第1底面の直径の30%未満に設定される事を特徴とする前記請求項1に記載された6弁式燃焼室。
- 上死点時の前記ビストンの第3上面と前記第2吸気弁の間に1個目の第2空間が形成され、上死点時の前記ビストンの前記第3上面と前記第3吸気弁の間に2個目の第2空間が形成され、
前記1個目と前記2個目の2つの前記第2空間の圧縮上死点時の間隔が前記第2底面の直径の30%未満に設定される事を特徴とする前記請求項1と前記請求項2のいずれか一つの請求項に記載された6弁式燃焼室。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016082999A JP2017193967A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | 6弁式燃焼室 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016082999A JP2017193967A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | 6弁式燃焼室 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017193967A true JP2017193967A (ja) | 2017-10-26 |
Family
ID=60155944
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016082999A Pending JP2017193967A (ja) | 2016-04-18 | 2016-04-18 | 6弁式燃焼室 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2017193967A (ja) |
-
2016
- 2016-04-18 JP JP2016082999A patent/JP2017193967A/ja active Pending
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