JP2017193062A - 液滴吐出装置及び液滴吐出装置の制御方法 - Google Patents

液滴吐出装置及び液滴吐出装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】より確実に液体の流れを制御可能な液滴吐出装置及び液滴吐出装置の制御方法を提供する。【解決手段】インクジェット記録装置は、インクジェットヘッド(211)と、インクジェットヘッド(211)へインクを導入する送液共通流路(256)及び個別流路(257)と、これらの内部と外部との間でインクの送液を行う送液ポンプ(253)と、個別流路(257)の所定の部分でインクの流通可否を切替える個別供給バルブ(258)と、個別供給バルブ(258)の両端でのインク圧力差を低減させる圧力調整動作を行うバイパスバルブ(270)、循環バルブ(274)及び回収ポンプ(275)と、個別供給バルブ(258)が非流通状態で送液ポンプ(253)を動作させ、インクの送液後に流通状態に切り替える場合に、圧力調整動作を行わせる制御手段と、を備える。【選択図】図2

Description

この発明は、液滴吐出装置及び液滴吐出装置の制御方法に関する。
従来、インクといった液体を吐出させるノズルを有する吐出ヘッド(液滴吐出部)が設けられて、媒体上に当該液体の液滴を吐出させることで画像を記録したり膜や構造を形成したりする液滴吐出装置がある。近年、インク液滴を吐出させる液滴吐出装置(インクジェット記録装置)による記録画像の高精度化や画像記録の高速化の要求に伴い、複数の吐出ヘッドを配列させてノズル間隔を縮小したり、一度に広範囲の面積に画像を記録可能としたりするものがある。
このようなインクジェット記録装置では、特定の吐出ヘッドの不具合に応じて当該特定の吐出ヘッドを選択的にメンテナンスしたり、交換したりする場合がある。これに対応して、吐出ヘッドの各々に吐出対象の液体を導入する個別流路には、電磁弁などのバルブが設けられ、当該液体を供給したくない吐出ヘッドに対して液体の供給を選択的に遮断したり、液体を導入したい吐出ヘッドに対して選択的にインクを供給したりすることが可能となっている(例えば、特許文献1)。
特開2014−141032号公報
しかしながら、インクなどの液体の流れの制御に用いられる電磁弁には、通常、ソレノイド弁などが用いられ、一方向への動作が電磁的に駆動されるのに対して、反対方向への動作はばねの復元力を利用して行われる。従って、ばねの復元力以上にこの液体の圧力がかかると、正常に電磁弁が動作せず、液体の流れの制御に異常を来たすという課題がある。
この発明の目的は、より確実に液体の流れの制御を行うことの出来る液滴吐出装置及び液滴吐出装置の制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
液滴を吐出する液滴吐出部と、
前記液滴吐出部へ吐出対象の液体を導入する液体流路と、
前記液体流路と当該液体流路の外部との間で液体の送液を行う送液手段と、
前記液体流路の所定の部分における液体の流通可否に係る切り替えを行う電磁弁と、
前記電磁弁の両端における液体の圧力差を低減させる圧力調整動作を行う圧力調整手段と、
前記電磁弁が非流通状態で前記送液手段を動作させ、液体が送液された後に前記電磁弁を流通状態に切り替える場合、前記圧力調整手段により前記圧力調整動作を行わせる制御手段と、
を備えることを特徴とする液滴吐出装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の液滴吐出装置において、
前記電磁弁は、前記非流通状態では可動部材を所定の弾性材の復元力に抗して所定の送液の方向に電磁的に駆動し、前記流通状態では前記復元力を用いて前記可動部材を前記送液と逆方向に戻す向きに配置され、
前記圧力調整手段は、前記所定の送液の方向について前記電磁弁より上流側の液体を減圧させる
ことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の液滴吐出装置において、
前記所定の弾性材は、ばねであることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記液体流路は、前記送液手段と連通する共通流路と、前記共通流路から分岐して前記液滴吐出部に連通する個別流路とを有し、
前記電磁弁は、前記個別流路に設けられていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の液滴吐出装置において、
前記液滴吐出部、前記電磁弁及び当該電磁弁が設けられる前記個別流路は、互いに対応して複数個ずつ設けられ、
前記制御手段は、前記送液手段を動作させた際に前記非流通状態であった前記電磁弁のうち少なくとも一部を前記流通状態に切り替える場合に、前記圧力調整手段により前記圧力調整動作を行わせる
ことを特徴としている。
また、請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記制御手段は、前記圧力調整手段による前記圧力調整動作を開始させてから所定の遅延時間の経過後に切替対象の前記電磁弁を前記流通状態に切り替えることを特徴としている。
また、請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記圧力調整手段は、前記液体流路における前記電磁弁の少なくとも一端の側を大気開放させる大気開放弁を有することを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の液滴吐出装置において、
前記送液手段が前記液体流路へ送液する液体を貯留する大気開放された貯留部を備え、
前記大気開放弁は、前記貯留部に連通している
ことを特徴としている。
また、請求項9記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の液滴吐出装置において、
前記圧力調整手段は、前記液体流路内の液体を吸引する吸引手段を有することを特徴としている。
また、請求項10記載の発明は、請求項9記載の液滴吐出装置において、
前記吸引手段は、前記送液手段による送液の方向を逆転させることで前記液体流路内の液体を吸引することを特徴としている。
また、請求項11記載の発明は、
液滴を吐出する液滴吐出部と、前記液滴吐出部へ吐出対象の液体を導入する液体流路と、前記液体流路と当該液体流路の外部との間で送液を行う送液手段と、前記液体流路の所定の部分における液体の流通可否に係る切り替えを行う電磁弁と、前記電磁弁の両端における液体の圧力差を低減させる圧力調整動作を行う圧力調整手段と、を備える液滴吐出装置の制御方法であって、
前記電磁弁が非流通状態で前記送液手段を動作させ、送液された後に前記電磁弁を流通状態に切り替える場合、前記圧力調整手段により前記圧力調整動作を行わせる制御ステップ
を含むことを特徴としている。
本発明に従うと、液滴吐出装置において、より確実に液体の流れの制御を行うことが出来るという効果がある。
インクジェット記録装置の全体斜視図である。 インクジェット記録装置におけるインク流路に係る構成を説明する図である。 個別供給バルブの断面構造の例を示す図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 インクの圧力変化を説明する図である。 個別メンテナンス処理の制御手順を示すフローチャートである。 個別メンテナンス処理の他の例の制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の液滴吐出装置の実施形態の一つであるインクジェット記録装置100の全体斜視図である。
このインクジェット記録装置100は、複数のラインヘッドを有するワンパス方式の装置であって、搬送部10と、画像形成部20と、インク貯留部30などを備える。
搬送部10は、駆動ローラー11と、搬送モーター12と、搬送ベルト14などを備える。搬送モーター12は、駆動ローラー11を所定の速度で回転動作させる。駆動ローラー11には、図示略の従動ローラーと共に無端状の搬送ベルト14が巻回されて、当該駆動ローラー11の回転により搬送ベルト14が周回移動する。この搬送ベルト14の外側面を搬送面として当該搬送面上に記録媒体が載置されて、記録媒体は、搬送ベルト14の周回移動に伴って搬送方向に搬送される。
画像形成部20は、キャリッジ22と、キャリッジ昇降部23と、読取部24などを備え、これらのキャリッジ22とキャリッジ昇降部23との組み合わせがインクの色数に応じた組数(ここでは8組)設けられている。キャリッジ22は、それぞれ、搬送部10による記録媒体の搬送方向(x方向)と交差する向き、ここでは直交する幅方向(y方向)に延在して、搬送部10による記録媒体の搬送面の上方(z方向)に配置され、搬送される記録媒体の全幅に亘ってインク(吐出対象の液体)の液滴を吐出可能に複数のインクジェットヘッド211(図2参照、液滴吐出部)が固定されてラインヘッド構造をなしている。複数のキャリッジ22は、搬送方向に互いに異なる位置に設けられている。キャリッジ22は、キャリッジ昇降部23により搬送面から上方への距離が変更可能に設けられ、キャリッジ22の移動に伴ってインクジェットヘッド211も搬送面からの距離が変更される。
キャリッジ昇降部23は、キャリッジ22の搬送面からの距離を変更させる。キャリッジ昇降部23は、昇降モーター232と、電磁ブレーキ233と、梁部材234と、支持部235などを備える。
梁部材234は、搬送ベルト14の上部(記録媒体の搬送面側)において搬送方向と交差する向き(ここでは直交する向き、即ち幅方向)で略平行に二本設けられ、当該梁部材234の両端にそれぞれ支持部235が固定される。支持部235には、昇降モーター232、電磁ブレーキ233及びキャリッジ22が取り付けられている。
キャリッジ22は、制御部40(図4参照)からの制御信号に基づいて駆動される昇降モーター232及び電磁ブレーキ233の動作に応じて上下されて位置が定められる。
昇降モーター232は、所定の昇降速度でキャリッジ22を移動させる。昇降モーター232としては、例えば、サーボモーターやステッピングモーターが用いられる。
電磁ブレーキ233は、キャリッジ22の固定状態を維持するものであり、駆動信号に応じてこの固定状態が解除されることで、昇降モーター232によるキャリッジ22の移動を一時的に可能とする。即ち、電源切断時を含めた通常の状態では、電磁ブレーキ233は、キャリッジ22を固定する。電磁ブレーキ233としては、例えば、ディスクブレーキが用いられる。
読取部24は、記録媒体上に記録された画像の読み取りを行う。読取部24は、記録媒体の記録可能幅に亘って記録媒体表面を撮像可能に配列された撮像素子を有するラインセンサーを備える。ラインセンサーとしては、CCDセンサーやCMOSセンサーなどの周知のものが用いられる。記録媒体を搬送方向に搬送させながらラインセンサーにより幅方向に順次撮像していくことで、記録媒体上を二次元撮像することが可能になっており、撮像データは、順次制御部40に送られて、記録画像の検査などに用いられる。
インク貯留部30は、画像記録に用いられる各色のインクを貯え、インクジェットヘッド211に供給する。インク貯留部30の各構成は、ここでは、専用のラック35などに配置されて、チューブなどの配管を介して画像形成部20と接続されている。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるインク貯留部30から画像形成部20にかけてのインク流路(液体流路)に係る構成について説明する。
図2は、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるインク流路に係る構成を説明する図である。
インク貯留部30は、メインタンク31と、供給ポンプ32などを備える。
メインタンク31は、インク色ごとに各々設けられて、ラック35に配列されている。メインタンク31のインクは、供給ポンプ32により画像形成部20に送液される。メインタンク31は、その全体を交換可能となっており、供給ポンプ32の動作状態に拘わらず供給ポンプ32へのインク流路と着脱可能に形成されている。即ち、供給ポンプ32を動作状態としたままメインタンク31が取り付けられることで、即座にインクの画像形成部20への送液が再開される。
供給ポンプ32としては、特に限られないが、例えば、ダイヤフラムポンプやチューブポンプなどが用いられ得る。
画像形成部20では、供給ポンプ32によりメインタンク31から送液されたインクがサブタンク251(貯留部)に貯留される。このサブタンク251に対し、当該サブタンク251から送出されたインクがインクジェットヘッド211に到達した後、再びサブタンク251に戻るインク流路(循環流路)が設けられている。
サブタンク251からインクジェットヘッド211まで(液体流路、送液流路)には、流量計252と、送液ポンプ253(送液手段)と、フィルター254と、脱気モジュール255と、送液共通流路256(共通流路)とが設けられている。送液共通流路256からは、複数の個別流路257が分岐しており、各々個別供給バルブ258(電磁弁)と、ダンパー259とを通ってインクがインクジェットヘッド211に送られる。各ダンパー259には、各々2つずつインクジェットヘッド211が接続されている。
脱気モジュール255と送液共通流路256との間では、インク流路は、中間タンク流路260とメンテナンス流路265とに分岐している。中間タンク流路260には、中間タンク流通バルブ261と、中間タンク262と、共通供給バルブ263などが設けられている。
メンテナンス流路265には、メンテナンス流路流通バルブ266が設けられている。
インクジェットヘッド211の回収口(アウトレット)からサブタンク251までの回収流路27では、先ず、ダンパー259でそれぞれ分岐した2つのインクジェットヘッド211から排出されたインクの流路が合流した後に、逆止弁271を経て回収共通流路272に合流する。そして、回収共通流路272から回収バルブ273と循環バルブ274とを経てサブタンク251にインクが戻される。また、循環バルブ274に対して並列に回収ポンプ275が設けられている。
また、送液共通流路256におけるインク流入側端部とは反対側の端部は、バイパスバルブ270を介して回収バルブ273の下流側に直接接続されている。
また、送液ポンプ253とフィルター254との間、メンテナンス流路265のメンテナンス流路流通バルブ266より下流側、及び中間タンク流路260の中間タンク流通バルブ261より下流側には、各々逆止弁281、282、283を経てサブタンク251へインクを戻す解放流路が設けられている。送液ポンプ253によりサブタンク251から送られたインクがフィルター254、脱気モジュール255、中間タンク262や送液共通流路256などの不具合によりインクジェットヘッド211へ流れない場合や流せない場合などに送液流路の途中で滞留するインクが増加してインクの圧力が上昇した際に、このインクの圧力が所定の圧力閾値を超えると、これらリリーフ弁としての逆止弁281〜283が開放されてインクをサブタンク251に戻すことが出来る。
サブタンク251の容量は、特には限られないが、ここでは、メインタンク31の容量よりも小さい。サブタンク251には、インク貯留量を検出するために、基準センサー251aと、下限センサー251bと、上限センサー251cなどが設けられている。基準センサー251aは、メインタンク31からサブタンク251への供給ポンプ32によるインクの供給有無を決定するための標準貯留量のインクが貯留されているか否かを検出する。即ち、標準貯留量よりインク貯留量が少ない場合には、供給ポンプ32が動作され、標準貯留量よりインク貯留量が多い場合には、供給ポンプ32が停止される。
下限センサー251bは、インクジェットヘッド211の動作禁止可否を決定するための下限貯留量のインクが貯留されているか否かを検出する。即ち、下限貯留量は、標準貯留量よりも小さく、インク貯留量が下限貯留量より少ない場合には、インクジェットヘッド211の動作(インク吐出)が禁止される。適正にメインタンク31からサブタンク251にインクが供給されていれば、サブタンク251のインク量は標準貯留量から大きく減少しないので、下限貯留量を下回ることは、インク供給がなされていないといった異常な状況の発生を意味する。
上限センサー251cは、サブタンク251があふれる危険を示す上限貯留量のインクが貯留されているか否かを検出する。上限貯留量は、標準貯留量と循環流路全体(送液流路、インクジェットヘッド211及び回収流路27)のインク容量の和よりも大きく設定されており、即ち、インクがインクジェットヘッド211のノズルなどから一切吐出されずにサブタンク251に全て戻されてもこの上限貯留量を超えないので、上限貯留量を超えることは、過多のインク供給やインク以外のものの混入などといった異常な状況の発生を意味する。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、サブタンク251は、大気開放されており、インクにかかる圧力は、通常ではほぼ大気圧に保たれる。
流量計252は、サブタンク251から送液ポンプ253によりインクジェットヘッド211側に送液される送液量を検出して出力する。この流量計252の計測値は、ここでは、操作表示部42(図4参照)によるステータス表示や履歴情報の保持の際に用いられるものであって、異常検出などには用いられないが、送液異常の検出などに用いることとしても良い。
送液ポンプ253は、サブタンク251の内部のインクを所定の送液速度(時間当たり送液量)でフィルター254やその下流側、即ち、インクジェットヘッド211の側(送液流路)へ送出する。ここでは、送液ポンプ253は、サブタンク251に対して一つ設けられて全てのインクジェットヘッド211にインクを供給しているが、所定数のインクジェットヘッド211ごとに複数ブロック化されて各々別個の送液ポンプ253によりサブタンク251からインクが供給されることとしても良い。送液ポンプ253の送液能力は、画像記録動作に伴うインクジェットヘッド211による時間当たり最大のインク吐出量を十分に供給可能であれば良く、この最大のインク吐出量に応じたインクの送液速度は、供給ポンプ32の最大送液速度より小さい。従って、送液ポンプ253は、送液能力が供給ポンプ32よりも小さくて良いが、供給ポンプ32と等しいもの、即ち、同一の種類のものが用いられても良い。この場合、インクジェットヘッド211により最もインクが吐出されている状況(ベタ画像の記録中など)であっても、送液ポンプ253を最大のインク送液速度で動作させる必要が無い。
また、送液ポンプ253は、インクの吐出能力以上のインクをインクジェットヘッド211に加圧送液することが出来る。即ち、このインクが送液された送液共通流路256、個別流路257やインクジェットヘッド211の内部のインクは、一時的に大気圧よりも高い状態とされる。
フィルター254は、インク中のゴミや塵などの異物、雑夾物、及び大きな気泡などを取り除く。上述のようにサブタンク251が大気開放されており、これらの異物、雑夾物や気泡が混入し得る。従って、フィルター254によりこれらがインクジェットヘッド211へ送られるのを防ぐ。
脱気モジュール255は、インク中に含まれる空気(気体)を取り除く。脱気モジュール255としては、例えば、脱気膜を介してインクと真空領域とを接触させることで、インク中の空気を真空領域側に選択的に吸引させる構造が用いられる。脱気膜としては、インクとの接触面積を効率良く増加させてより均等にインクと接触させるために、例えば、内部が真空状態とされた多数の中空状の微細糸構造とすることが出来る。
ここでは、真空ポンプ293により脱気モジュール255の真空領域側の空気が吸引されている。ここでいう真空領域は、必ずしも超高真空である必要はなく、大気圧より十分に低い所定の気圧が予め設定される。圧力センサー294が真空領域側の気圧を計測し、当該圧力センサー294の計測値に応じて真空ポンプ293の動作が制御される。
脱気モジュール255の真空領域側は、逆止弁291を介してチャンバー292に繋がっている。脱気膜を僅かに透過したり、或いは脱気膜が破れた場合などに一気に真空領域側に漏出したりしたインクは、チャンバー292の底部に流入して貯留される。このチャンバー292の底部に溜まったインクは、液量センサー292aにより検出されることで異常量の漏出有無が判断され、異常検出時には、真空ポンプ293や各部の動作が停止されたり、真空領域が大気連通されたりする。このように、チャンバー292が漏出インクのトラップとして用いられ、当該漏出インクを真空ポンプ293に到達させないことで、真空ポンプ293の故障や破損を防止している。
液量センサー292aとしては、直接液量を計測するものの他、チャンバー292の重量変化を計測したり、当該重量変化に応じて変化する部材、例えば、チャンバー292の重量に応じた荷重により変形するアクチュエーターから当該変形に応じて出力される信号を光学的に又は電気的、磁気的に計測したりするものなどが用いられ得る。
なお、チャンバー292、液量センサー292a、圧力センサー294、及び真空ポンプ293からなる吸引部29は、各色のインクに対して各々設けられる循環流路中の脱気モジュール255に対して共通に設けられ、逆止弁291の下流(チャンバー292の側)で合流する構造となっている。即ち、ある色のインクが脱気モジュール255から漏出した場合、逆止弁291により、当該ある色のインクが他の色のインクに係る循環流路の脱気モジュール255における真空領域側に流入するのが防止される。
個別供給バルブ258は、送液共通流路256から所定数(ここでは2つ)のインクジェットヘッド211に各々連通する個別流路257への送液共通流路256からのインク供給可否(インクの流通可否)、即ち、各個別流路257とインクジェットヘッド211との間でのインク(液体)の流通状態及び非流通状態の切り替えを行う。通常の画像記録動作時にはこれら個別供給バルブ258が全て開放される一方、中間タンク262や送液共通流路256内のインクを外部に出さずにサブタンク251に戻して回収する場合には、これら個別供給バルブ258が閉止されるとともに、バイパスバルブ270が開放される。また、一部のインクジェットヘッド211の検査やクリーニング、メンテナンスなどで選択的に当該一部のインクジェットヘッド211にインクが供給される場合には、この一部のインクジェットヘッド211に連通する個別流路257に設けられた個別供給バルブ258のみが開放され、その他の個別供給バルブ258が閉止される。
ここでは、一例として、個別流路257及び個別供給バルブ258が4つ記載され、また、インクジェットヘッド211が8つ記載されているが、この数は、インクジェットヘッド211へのインクの供給やノズルからの吐出動作に問題を生じない範囲において互いに対応する数(ラインヘッドでは、通常複数個ずつ)ずつ適宜設定され得る。
図3は、本実施形態の個別供給バルブ258の断面構造の例を示す図である。
個別供給バルブ258及びその他インクの流れの有無を切り替えるバルブには、ここでは電磁弁、例えば、インクの流路中に設けられたプランジャー2581(可動部材)を電磁力やばね力により移動させることで流路の開閉を切り替えるソレノイド弁が用いられる。プランジャー2581は、インクの流路方向に沿って配置され、制御部40(図4参照)の制御によりソレノイド2582に所定の電圧が印加されると、プランジャー2581がばね2583(弾性材)の復元力(反発力)に抗して電磁的にインク流路を塞ぐように下流側(インクジェットヘッド211の側、送液の方向)に移動し、当該電圧の印加が解除されると、ばね2583の復元力に応じて送液と逆方向に移動し、元の上流側の位置に戻ってインク流路が開放される。図2において、個別供給バルブ258などの白抜きのバルブは、通常状態(接地電圧供給時、或いは電圧供給がなされていない場合)では開放状態となるバルブであり、中間タンク流通バルブ261など黒塗りのバルブは、通常状態では、閉止状態となるバルブである。
ダンパー259は、複数のインクジェットヘッド211からのインク吐出状況や送液ポンプ253からの送液状況に応じて生じる圧力変動を低減する緩衝部である。ダンパー259は、可撓膜などを備え、他のインクジェットヘッド211や送液ポンプ253の動作に係る圧力変動を受けて撓むことでその波及を抑えて、インクジェットヘッド211からのインク吐出時において、インクジェットヘッド211内のインクに適切な圧力パターンで圧力を加えることで、正常にインクを吐出させる。なお、ここでダンパー259が主に低減させる圧力変動の周波数は、上述のプランジャー2581の動きに伴うインクの圧力波の周波数などよりも小さい。
インクジェットヘッド211には、複数のノズルが配列されている。ダンパー259からインクジェットヘッド211に供給されたインクは、更に各ノズルに連通するインク流路に分岐される。このインク流路には、図示略の圧力室が設けられ、当該圧力室内のインクに対して適切な波形で圧力を印加することでインクを吐出させたり、吐出されないインクをノズル内で適宜振動させることでインクの乾燥や変質などを防いだりする。圧力室におけるインクへの加圧方式としては、各種周知のものから選択され得るが、ここでは、圧電素子や振動板を用いて電圧の印加により当該圧力室を変形させてインクへの圧力を変化させるピエゾ式の構成を有する。各ノズルの開口部付近では、インクの液面(メニスカス)が適切に維持される。これにより、圧力が印加されることで適切な形状及びサイズの液滴がノズル内のインクから分離して吐出される。
逆止弁271は、インクジェットヘッド211からノズルで吐出されずに排出されたインクが共通の回収共通流路272に流れ込むのを可能とする一方で、回収共通流路272からインクジェットヘッド211へのインクの逆流を防ぐ。即ち、一部のインクジェットヘッド211から排出されたインクが他のインクジェットヘッド211に逆流しない構成となっている。
中間タンク流通バルブ261は、脱気モジュール255の下流でメンテナンス流路265と分離した中間タンク流路260の入口付近に設けられ、当該中間タンク流路260へのインクの流入可否に応じて開閉される。中間タンク流路260は、通常の画像記録時におけるインクジェットヘッド211へのインク供給時などに開放される。
中間タンク262は、サブタンク251より容量の小さいタンクであり、インクジェットヘッド211におけるインクを適切な背圧、即ち、大気圧より低い圧力(負圧)に保つのに用いられる。このために、中間タンク262は、可撓性の材質で形成され、インクの圧力と外気圧との圧力差で適宜変形可能であるとともに、インクジェットヘッド211のノズル開口部が配列されたノズル面よりも鉛直方向について若干低い位置に設けられている。その結果、送液ポンプ253やインクジェットヘッド211内の圧力室でインクに更に圧力を加えることで意図的にインクが吐出され得る状態となった場合以外では、インクがノズル開口部から自然に漏出しない。一方で、インクがノズル開口部から吐出されてインクジェットヘッド211のインクが減少すると、当該減少量(インク吐出量)に応じて中間タンク262からインクジェットヘッド211にインクが流れる。
また、中間タンク262には、中間上限センサー262aと、中間基準センサー262bとが設けられている。
中間基準センサー262bは、適切な背圧を得るのに適切に設定された中間基準インク量(即ち、間接的に適切な背圧自体)を検出する。当該中間基準センサー262bによる中間基準インク量のインクの検出有無に応じて送液ポンプ253の動作有無が適宜制御される。また、中間上限センサー262aは、中間タンク262の維持に危険とならないように定められた上限インク量を検出する。通常では、中間タンク262のインク量が通常以上に上昇してインクの圧力が上昇すると、逆止弁283が開放されてインクがサブタンク251へ戻されるが、逆止弁283が正常に機能しない場合などには、この中間上限センサー262aによる検出に応じてインクの供給動作に係る処理を全て中止させたり他の適切な処理を行わせたりすることが出来る。
メンテナンス流路流通バルブ266は、送液ポンプ253により送出されたインクのメンテナンス流路265への流入可否を切り替える。ここで示されているように、メンテナンス流路流通バルブ266と中間タンク流通バルブ261とは、同時に閉止され得る。例えば、画像記録動作中であっても、中間タンク262の内部のインク量が適切な範囲内であって、送液ポンプ253により中間タンク262にインクを追加供給しない場合には、メンテナンス流路流通バルブ266と中間タンク流通バルブ261とは、何れも閉止状態とされる。
メンテナンス流路265は、送液共通流路256やインクジェットヘッド211に対し、インクの導入、空気(気泡)の排出や詰まりの要因の押し流しといった目的で送液ポンプ253により加圧されて送出されたインクをそのまま送る場合に用いられる。例えば、個別供給バルブ258を全て閉止させ、バイパスバルブ270を開放しながら加圧されたインクを送液させることで、送液共通流路256に当該インクを導入し、またインクを流動させて内部の空気を回収流路27やサブタンク251に流出させる。また、個別供給バルブ258及び回収バルブ273を何れも開放した状態で加圧インクを送液ポンプ253により送出させることで、各インクジェットヘッド211内のインク流路にインクを充填させる。また、一部又は全部の個別供給バルブ258を開放し、且つ回収バルブ273を閉止した状態で加圧インクを送液ポンプ253により送出させることで、インクジェットヘッド211の各ノズルから加圧されたインクを吐き捨てさせてノズル内の気泡を排出させるとともに、ノズル開口部などの詰まりの原因、例えば、固化又は増粘したインク塊などを排出させて詰まりを解消する。このとき、開放する個別供給バルブ258の数を減らすことで、相対的に開放された個別供給バルブ258に係るインクジェットヘッド211に供給されるインクの圧力を上昇させることが出来る。
共通供給バルブ263は、中間タンク262から送液共通流路256及び各インクジェットヘッド211へのインク供給可否を切り替えるとともに、閉止状態とされることで、メンテナンス流路265を介して特に加圧されたインクが共通流路に供給された場合に、インクが中間タンク262へ逆流するのを防ぐ。
インクジェットヘッド211から吐出されずに排出されたインクを合流させてサブタンク251の側へ流す回収共通流路272は、送液共通流路256と略同一の構成であり、例えば、チューブ状に形成されている。送液共通流路256及び回収共通流路272は、何れも個別流路257よりも十分太く(断面積が大きく)形成されることで、個別流路257へのインク供給量の変化に係る流量及びインク圧の変化の影響が広がるのを抑制する。
回収バルブ273は、回収共通流路272からサブタンク251へのインクの戻し有無を切り替える。また、回収バルブ273は、バイパスバルブ270が開放されている場合に閉止されることで、送液共通流路256から当該バイパスバルブ270を通って流れたインクが回収共通流路272に戻らないようにする。
バイパスバルブ270又は回収バルブ273を通ったインクは、循環バルブ274又は回収ポンプ275(吸引手段)を通ってサブタンク251に戻される。送液ポンプ253から一度送出されてインクジェットヘッド211のノズルから吐出されていないインクを抜き取ってサブタンク251に戻す場合には、循環バルブ274を閉止して回収ポンプ275を動作させる。これにより、インクジェットヘッド211や中間タンク262などの各部に残留しているインクが吸引されて、サブタンク251に戻されることで、当該インクジェットヘッド211や中間タンク262の内部のインク量を減らし(即ち、当該インクによる圧力調整動作(減圧)を行い)、更には除去することが出来る。
上述のように、サブタンク251は大気開放されているので、バイパスバルブ270及び循環バルブ274が開放されることで送液共通流路256や個別流路257が大気開放される。即ち、バイパスバルブ270及び循環バルブ274が大気開放弁を構成し、これら大気開放弁と回収ポンプ275により圧力調整手段が構成される。
また、回収ポンプ275は、インクだけでなく、インク流路中の空気も吸引する。初期状態やメンテナンス後などの再起動時などでインクが循環流路中に供給されていない場合、一度回収ポンプ275で循環流路中の空気を吸引し、特に、中間タンク262内の空気をほぼ完全に除去してから、送液ポンプ253により当該中間タンク262内にインクを導入することで、空気が中間タンク262内に残留して不要な圧力を生じさせたり、当該空気がインクに混じって流出してインクジェットヘッド211に送られることで吐出不良などを生じさせたりするのを避ける。通常、インクの導入時には、この回収ポンプ275による空気の除去及びインクの回収と送液ポンプ253によるインクの導入とを複数回繰り返すことで、循環流路内、特に、サブタンク251からインクジェットヘッド211までの間に空気が残留するのをより確実に防止しながらインクを導入することが可能となる。
インクジェットヘッド211や中間タンク262の内部のインクを除去する必要がなく、単純に送液ポンプ253で送出されたインクを循環させる場合には、回収ポンプ275を動作させずに循環バルブ274を開放することで、送液ポンプ253の送液圧力だけでインクの循環流が生じる。
なお、フィルター254の下流側、中間タンク262の下流及び送液共通流路256には、必要に応じてユーザーが開放してインクを排出させることが出来る排出弁が設けられている。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100の機能構成について説明する。
図4は、インクジェット記録装置100の機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置100は、上述の供給ポンプ32、送液ポンプ253、回収ポンプ275、真空ポンプ293、基準センサー251a、下限センサー251b、上限センサー251c、中間上限センサー262a、中間基準センサー262b、圧力センサー294、液量センサー292a、中間タンク流通バルブ261、メンテナンス流路流通バルブ266、共通供給バルブ263、個別供給バルブ258、回収バルブ273、循環バルブ274、電磁ブレーキ233、昇降モーター232、及び読取部24に加えて、制御部40(制御手段)と、通信部41と、操作表示部42と、搬送モーター12と、ヘッド駆動部221と、モータードライバー231と、報知動作部43などを備える。
制御部40は、インクジェット記録装置100の全体動作を統括し、各部の動作を制御する。制御部40は、CPU401(Central Processing Unit)と、RAM402(Random Access Memory)と、ROM403(Read Only Memory)と、メモリー404などを備える。
CPU401は、各種演算処理を行い、インクジェット記録装置100における記録媒体の搬送、インクの供給、インクの吐出やメンテナンス動作などの制御を行う。また、CPU401は、ROM403から読み出されたプログラムに従って画像データ、各部のステータス信号やクロック信号などに基づく画像記録に係る種々の処理を行う。
RAM402は、CPU401に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。
ROM403は、制御プログラムや初期設定データなどを記憶する。制御プログラムには、インクの供給制御やインクジェット記録装置100のメンテナンス動作に係るプログラムが含まれる。
また、ROM403には、上書き更新可能な不揮発性メモリーなどを含み、後述の個別メンテナンスが実行された状態であるか否かを示す個別メンテナンス実行フラグ403aが記憶される。メモリー404には、記録対象の画像データを一時記憶するRAMが含まれる。
ヘッド駆動部221は、各インクジェットヘッド211においてノズルからインクを適正に吐出させるために圧力室(圧電素子)を変形動作させる駆動電圧信号を生成して出力する。ヘッド駆動部221は、制御部40からの制御信号に基づいて予め記憶された電圧波形パターンを選択して電力増幅した駆動電圧信号を生成するとともに、メモリー404から入力された画像データに応じて各圧電素子に対する駆動電圧信号の出力可否をそれぞれ切り替える。
ヘッド駆動部221に係る配線は、インクジェットヘッド211内でインク流路とまとめて形成され、また、部分的に別個に形成される。
モータードライバー231は、制御部40からの制御信号に応じて電磁ブレーキ233及び昇降モーター232に駆動信号を出力し、電磁ブレーキ233を緩めると共に昇降モーター232を動作させてキャリッジを所望の位置に移動させたり、昇降モーター232を停止させるとともに電磁ブレーキ233でキャリッジを固定させたりする。
通信部41は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、LANボードやLANカードなど、各種通信プロトコルに対応したものが一又は複数含まれる。通信部41は、制御部40の制御に基づいて外部機器から記録対象の画像データや画像記録に係る設定データ(ジョブデータ)を取得し、また、外部機器に対してステータス情報などを送信することが出来る。
操作表示部42は、制御部40からの制御信号に応じてインクジェット記録装置100のステータスや操作メニューなどの表示を行うと共に、ユーザーの操作を受け付けて制御部40に出力する。操作表示部42は、例えば、操作受付手段としてのタッチセンサーが表示手段としての表示画面と重ねて設けられた液晶表示部を備える。制御部40は、液晶表示部にステータスやタッチセンサーによる命令受け付け用の各種メニューなどを表示させ、当該表示させたメニューの内容や位置の情報、及び、タッチセンサーにより検出されたユーザーのタッチ操作に応じた処理をインクジェット記録装置100の各部に行わせる制御動作を行う。
報知動作部43は、制御部40の制御信号に応じて所定の報知動作を行う。報知動作を行う構成としては、例えば、所定色の光を発するLEDランプ及び/又はビープ音を発生するビープ音発生部などが挙げられる。
これらに加えて、インクジェット記録装置100は、供給された記録媒体が正常に搬送面に載置されていないことを検出する載置異常検出センサーなどを備えていても良い。
バス49は、上記の各構成間を電気的に接続して信号のやり取りを行う経路である。
次に、本実施形態のインクジェット記録装置100におけるインクジェットヘッド211のメンテナンス動作について説明する。
本実施形態のインクジェット記録装置100では、インクジェットヘッド211のインクを一時的に抜いたり再充填したりする場合、インクジェットヘッド211のノズルに詰まりが生じた場合や、気泡などが混入して正常にインクの吐出が出来なくなった場合などに、当該インクジェットヘッド211に対してインクを吸引動作させたり、加圧送液させたりするメンテナンス処理を行う。
このとき、送液ポンプ253により加圧送液を行うと、閉止された個別供給バルブ258の上流側のインク圧が上昇して、下流側のインク圧との間に圧力差が生じる。従って、その後、個別供給バルブ258を開放しようとしても、この圧力差がばね2583の復元力より大きくなって個別供給バルブ258が正常に開放されないことになる。そこで、本実施形態のインクジェット記録装置100では、閉止された個別供給バルブ258を開放する前に、上流側のインクを減圧させる(電磁弁の両端におけるインクの圧力差を低減させる)圧力調整動作を予め行う。
図5は、インクの圧力変化を模式的に示した図である。
点線で示した個別供給バルブ258の下流側のインク圧に対し、個別供給バルブ258を閉止した状態で加圧送液を行うと、実線で示すように、上流側のインク圧が上昇する。上流側のインク圧が下流側のインク圧よりも圧力差dp以上大きくなると、個別供給バルブ258が開放できない状態になるとすると、加圧送液開始後まもなく個別供給バルブ258の開放が不可能となる。そこで、加圧送液終了後、タイミングt1において、上流側の減圧を開始し、上流側と下流側の圧力差がdpを下回った後のタイミングt2において個別供給バルブ258の開放動作を行わせることで、確実に個別供給バルブ258が開放されて、上流側と下流側のインク圧が等しくなる。
図6は、本実施形態のインクジェット記録装置100で実行される個別メンテナンス処理の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この個別メンテナンス処理は、例えば、ユーザーによる所定の入力操作により手動で、又は所定の検査画像を撮像して解析した結果、インクの吐出不良などの問題が検出された場合に当該問題を生じているノズルを含むインクジェットヘッド211について自動的に実行される。検査画像には、ユーザーが容易にインクジェットヘッド211を選択可能なように、各インクジェットヘッド211による検査画像ごとに番号や記号などが付されることが好ましい。
制御部40(CPU401)は、共通供給バルブ263を閉止する(ステップS101)。また、制御部40は、中間タンク流通バルブ261を閉止し、メンテナンス流路流通バルブを開放する(ステップS102)。これにより、送液ポンプ253から送液共通流路256へのインク流路から中間タンク262が切り離される。
制御部40は、加圧送液対象外のインクジェットヘッド211に連通する個別供給バルブ258を閉止させる(ステップS103)。制御部40は、送液ポンプ253を動作させて加圧送液対象(メンテナンス対象)のインクジェットヘッド211にインクを加圧送液する(ステップS104)。このとき、バイパスバルブ270及び回収バルブ273は閉止されているので、インクジェットヘッド211に供給されるインクは、各インクジェットヘッド211のノズル開口部からのみ流出可能となり、当該インクジェットヘッド211のノズル内の詰まりや気泡などがノズル開口部から押し出される。
制御部40は、バイパスバルブ270及び循環バルブ274を開放して、送液ポンプ253の動作により上昇した送液共通流路256及びインクジェットヘッド211内の圧力を大気開放されたサブタンク251へ解放し、減圧する(ステップS105;制御ステップ)。制御部40は、加圧送液対象の全てのインクジェットヘッド211に対する送液が終了したか否かを判別する(ステップS106)。
送液が終了していないと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、制御部40は、バイパスバルブ270及び循環バルブ274を開放してから所定時間(所定の遅延時間)が経過したか否かを判別する(ステップS117)。経過していないと判別された場合には(ステップS117で“NO”)、制御部40は、ステップS117の判別処理を繰り返す。
所定時間が経過したと判別された場合には(ステップS117で“YES”)、制御部40は、次の加圧送液対象(切替対象)の個別供給バルブ258を開放し、その他の個別供給バルブ258を閉止させる(ステップS118)。制御部40は、バイパスバルブ270及び循環バルブ274を閉止させる(ステップS119)。それから、制御部40の処理は、ステップS104に戻る。
加圧送液対象の全てのインクジェットヘッド211のインク流路内にインクが加圧送液されたと判別された場合には(ステップS106で“YES”)、制御部40は、メンテナンス流路流通バルブ266を閉止させ、また、中間タンク流通バルブ261及び共通供給バルブ263を開放させる(ステップS107)。これにより、送液共通流路256内でインクが昇圧している分に応じて中間タンク262内のインク圧が上昇する。
制御部40は、個別供給バルブ258を全て閉止させる(ステップS108)。このとき、バイパスバルブ270及び循環バルブ274は、開放状態であるが、循環バルブ274を閉止させても良い。制御部40は、回収ポンプ275を動作させることで中間タンク262内のインクを吸引して、当該中間タンク262内の圧力(インク量)を設定値まで低下させる調整を行う(ステップS109)。
制御部40は、バイパスバルブ270及び循環バルブ274を閉止させ、個別供給バルブ258を全て開放させる(ステップS110)。制御部40は、送液ポンプ253を動作させて全ての記録ヘッドにインクを加圧送液させることにより各ノズルからインクの吐き捨て動作を行わせ、各ノズル内の液面のメニスカスを適切な形状に再形成する(ステップS111)。そして、制御部40は、個別メンテナンス処理を終了する。
図7は、個別メンテナンス処理の他の例の制御部40による制御手順を示すフローチャートである。
この個別メンテナンス処理では、上述の実施形態の個別メンテナンス処理と比較して、ステップS115の処理が追加され、また、ステップS109、S110の処理がそれぞれステップS109a、S110aの処理に置き換えられた点を除き同一であり、同一の処理内容には同一の符号を付して説明を省略する。
ステップS104の処理で送液ポンプ253を動作させてインクを加圧送液させた後、制御部40は、送液ポンプ253を所定時間逆転動作させて、当該加圧送液したインクを引き戻す(ステップS115)。その後、制御部40は、バイパスバルブ270及び循環バルブ274を開放させる(ステップS105)。なお、送液ポンプ253の逆転動作を開始させてからバイパスバルブ270及び循環バルブ274を開放させるまでに所定の遅延時間を設けることとしても良い。
また、ステップS108の処理で全ての個別供給バルブ258が閉止された後、制御部40は、バイパスバルブ270及び循環バルブ274を閉止させ、それから、送液ポンプ253を逆転動作させてインク流路及びインクジェットヘッド211に一度供給したインクを引き戻し、中間タンク262のインク量を調整する(ステップS109a)。制御部40は、個別供給バルブ258を全て開放し(ステップS110a)、それから、処理をステップS111に移行させる。
なお、本実施形態のインクジェット記録装置100では、送液ポンプ253を逆転動作させた場合、引き戻されるインクが脱気モジュール255及びフィルター254を通ることになるが、逆転動作時にこれらを迂回してサブタンク251にインクを戻す迂回用逆転流路が設けられ、通常の送液時と逆転動作時とで切替選択可能となっていても良い。
以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置100は、インクの液滴を吐出するインクジェットヘッド211と、インクジェットヘッド211へ吐出対象のインクを導入する送液共通流路256及び個別流路257(まとめてインク流路)と、インク流路とインク流路の外部(ここでは、サブタンク251など)との間でインクの送液を行う送液ポンプ253と、インク流路の所定の部分におけるインクの流通可否に係る切り替えを行う電磁弁である個別供給バルブ258と、電磁弁の両端におけるインクの圧力差を低減させる圧力調整動作を行う圧力調整手段としてのバイパスバルブ270、循環バルブ274、回収ポンプ275及び送液ポンプ253と、電磁弁が非流通状態で送液ポンプ253を動作させ、インクが送液された後に電磁弁を流通状態に切り替える場合、圧力調整手段により圧力調整動作を行わせる制御部40と、を備える。
これにより、電磁弁が閉じた状況で当該電磁弁の両端にばね2583の復元力に応じたプランジャー2581の動作を妨げる圧力差を解消することが出来るので、より確実にこれら電磁弁を動作させてインクの流れを制御することが出来る。
また、電磁弁(個別供給バルブ258)は、非流通状態ではプランジャー2581をばね2583の復元力に抗して所定の送液の方向に電磁的に駆動し、流通状態では復元力を用いてプランジャー2581を送液と逆方向に戻す向きに配置され、圧力調整手段は、送液の方向について電磁弁より上流側のインクを減圧させる。
従って、上流から供給されるインクに対し、一時的に電磁弁を閉止させた場合に、当該電磁弁を開くときの開放動作をより確実に行わせることが出来る。
また、ばね2583を用いてプランジャー2581の位置を戻すことで、通常では、プランジャー2581の初期位置に移動させ、また、保つために電力を不要となる。また、ばね2583自体の隙間により、開放時のインク流への影響(抵抗)を可能な限り小さくすることが出来る。
また、インク流路は、送液ポンプ253と連通する送液共通流路256と、送液共通流路256から分岐してインクジェットヘッド211に連通する個別流路257とを有し、電磁弁は、個別流路257に設けられている。即ち、電磁弁(個別供給バルブ258)は、各インクジェットヘッド211へのインク供給可否を切り替えるものであり、この開閉動作をより確実に行わせることで、インクジェットヘッド211からのインクの吐出や流出をより適正に制御することが出来る。
また、インクジェットヘッド211、個別供給バルブ258及びこの個別供給バルブ258が設けられる個別流路257は、互いに対応して複数個ずつ設けられ、制御部40は、送液ポンプ253を動作させた際に非流通状態であった個別供給バルブ258のうち少なくとも一部を流通状態に切り替える場合に、圧力調整手段により圧力調整動作を行わせる。
このように、一部の個別供給バルブ258を閉止して送液ポンプ253からインクを送液、供給することで、閉止された個別供給バルブ258の上流側である送液共通流路256のインク圧が局所的に上昇しやすく、特に、個別メンテナンスなどで、加圧されたインクを送液する場合には、送液共通流路256のインク圧が大きく上昇する。通常では、当該閉止された個別供給バルブ258を再度開放させにくくなる。従って、このような個別メンテナンス後などにより確実に個別供給バルブ258を開放して適切にインクの流れの制御を行い、また、記録ヘッドから正常にインクを吐出させることが出来る。
また、制御部40は、圧力調整手段による圧力調整動作を開始させてから所定時間(所定の遅延時間)経過後に切替対象の電磁弁を流通状態に切り替える。
即ち、電磁弁の開放を妨げる圧力差が十分に低減してから電磁弁を開放させるので、電磁弁の動作をより遅滞なく確実に行わせることが出来る。
また、圧力調整手段は、インク流路(送液共通流路256)における個別供給バルブ258の少なくとも一端の側を大気開放させるバイパスバルブ270及び循環バルブ274を有する。即ち、上昇したインク圧を大気圧付近まで下降させて個別供給バルブ258の両端の圧力差を低減させるので、減圧に係る構成が大掛かりにならず容易且つ確実に調整を行い、個別供給バルブ258を開放させることが出来る。
また、送液ポンプ253がインク流路(送液共通流路256)へ送液するインクを貯留する大気開放されたサブタンク251を備え、バイパスバルブ270及び循環バルブ274により、送液共通流路256は、サブタンク251に連通している。これにより、上述のように、容易に大気圧で個別供給バルブ258の両端の圧力差を低減させることが出来るとともに、圧力差の開放に伴って流出するインクをサブタンク251に戻すことが出来るので、消費インク量を低減させて無駄を抑えることが出来る。
また、送液共通流路256内のインクを吸引する回収ポンプ275を有するので、より確実且つ速やかに送液共通流路256の圧力を減少させて、個別供給バルブ258の開放を確実に行わせることが出来る。
また、送液ポンプ253による送液の方向を逆転させることでも送液共通流路256内のインクを吸引し、インクの圧力を低減させることが出来、これによって、新たな構成を含まず、或いは送液共通流路256の圧力を減少させて個別供給バルブ258の開放を確実に行わせることしても良い。
また、インクジェット記録装置100において、上述の制御方法で電磁弁(個別供給バルブ258)の両端圧力差を低減させるので、電磁弁が閉じた状況で当該電磁弁の両端にばね2583の復元力に応じたプランジャー2581の動作を妨げる圧力差を解消することが出来、より確実にこれら電磁弁を動作させてインクの流れを制御することが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、インク流路として送液共通流路256及び個別流路257を有し、個別流路257に設けられた個別供給バルブ258の開放動作を確実に行わせるために当該個別供給バルブ258の送液共通流路256側における加圧されたインクの圧力を減圧させる構成を例に挙げて説明したが、これに限られない。
例えば、送液共通流路256に設けられた電磁弁についても本発明を適用可能であり、また、1本の送液共通流路256から全ての個別流路257に分かれる流路形状だけではなく、その他の形状の流路構成であっても良い。
また、電磁弁の上流側にインクが供給されて加圧された場合だけではなく、下流側のインクが排出されることで当該電磁弁の下流側が減圧される場合でも同様である。また、電磁弁の配置が反対向きの場合、上流側が減圧される場合や下流側が加圧される場合にも同様の問題が生じ、同じように圧力調整手段により電磁弁の両端の電圧差を低減することで、当該電磁弁の開放を確実に行わせることが出来る。
また、上記実施の形態では、複数の個別供給バルブ258の一部が開放されている場合に、他の一部の閉止されている個別供給バルブ258が開放される場合の問題について説明したが、全ての個別供給バルブ258が閉止されている場合であっても送液共通流路256に追加のインクが供給されて圧力が上昇すると、個別供給バルブ258の開放が困難になるので、同様に対処することが可能である。従って、個別供給バルブ258の数や閉止されている個別供給バルブ258の割合は、上記実施形態のものに限られない。
また、上記実施の形態では、個別供給バルブ258では、ばね2583により閉止位置に移動したプランジャー2581を開放位置に戻したが、開放位置に戻す復元力(反発力)がある他の弾性材が用いられても良い。
また、上記実施の形態では、送液手段及び圧力調整手段に送液ポンプ253や回収ポンプ275を用いる場合を例に挙げて説明したが、重力、空気圧、油圧などを用いてインクを加圧したり減圧させたりするのが可能な構成が用いられても良い。
また、上記実施の形態では、制御部40の制御により個別供給バルブ258の開閉設定がなされたが、ユーザーが入力操作に開閉させる個別供給バルブ258を指定しても良い。この場合に、一時的に閉止されていた個別供給バルブ258を開放する指定があった場合には、上述の圧力調整(減圧)動作を行わせることとしても良い。
また、上記実施の形態では、先に減圧動作を行わせて十分に圧力が低下してから個別供給バルブ258の開放動作が行われたが、減圧動作と個別供給バルブ258の開放動作とが同時に行われたり、個別供給バルブ258の開放動作が直前に行われたりしても良い。この場合、減圧動作により圧力が十分に低下するまでは個別供給バルブ258が開放されないが、減圧動作が実行されることで、最終的には確実に個別供給バルブ258が開放されることになる。
また、上記実施の形態では、減圧動作を開始してから所定の時間経過後に個別供給バルブ258の開放動作を行わせたが、実際に送液共通流路256などの内部圧力を計測し、大気圧から所定の範囲内に入ってから開放動作を行うこととしても良い。
また、上記実施の形態では、インクジェットヘッド211から回収バルブ273を経て又は送液共通流路256からバイパスバルブ270を経てインクをサブタンク251へ戻すことの出来る循環流路を有するインクジェット記録装置100について説明したが、これに限られず、一度サブタンク251から送液されたインクは、吐出されないものについては排出、廃棄される構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、ラインヘッドを備えたワンパス方式のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、これに限られない。インクジェットヘッド211を走査させながら画像の記録を行うスキャン型のインクジェット記録装置や、マルチパス方式のインクジェット記録装置であっても良い。
また、吐出されるインクは特に限られず、例えば、無色のコーティング用インクや、画像記録用以外の所定の構造を形成するための液体などであっても良い。また、インクジェット記録装置に限られず、インク以外の液体の液滴をノズルから吐出して膜や構造などを得る各種の液滴吐出装置であっても良い。
その他、上記実施の形態で示した構成、配置、制御内容や手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
10 搬送部
11 駆動ローラー
12 搬送モーター
14 搬送ベルト
20 画像形成部
211 インクジェットヘッド
22 キャリッジ
221 ヘッド駆動部
23 キャリッジ昇降部
231 モータードライバー
232 昇降モーター
233 電磁ブレーキ
234 梁部材
235 支持部
24 読取部
251 サブタンク
251a 基準センサー
251b 下限センサー
251c 上限センサー
252 流量計
253 送液ポンプ
254 フィルター
255 脱気モジュール
256 送液共通流路
257 個別流路
258 個別供給バルブ
2581 プランジャー
2582 ソレノイド
2583 ばね
259 ダンパー
260 中間タンク流路
261 中間タンク流通バルブ
262 中間タンク
262a 中間上限センサー
262b 中間基準センサー
263 共通供給バルブ
265 メンテナンス流路
266 メンテナンス流路流通バルブ
27 回収流路
270 バイパスバルブ
271 逆止弁
272 回収共通流路
273 回収バルブ
274 循環バルブ
275 回収ポンプ
281〜283 逆止弁
29 吸引部
291 逆止弁
292 チャンバー
292a 液量センサー
293 真空ポンプ
294 圧力センサー
30 インク貯留部
31 メインタンク
32 供給ポンプ
35 ラック
40 制御部
401 CPU
402 RAM
403 ROM
403a 個別メンテナンス実行フラグ
404 メモリー
41 通信部
42 操作表示部
43 報知動作部
49 バス
100 インクジェット記録装置

Claims (11)

  1. 液滴を吐出する液滴吐出部と、
    前記液滴吐出部へ吐出対象の液体を導入する液体流路と、
    前記液体流路と当該液体流路の外部との間で液体の送液を行う送液手段と、
    前記液体流路の所定の部分における液体の流通可否に係る切り替えを行う電磁弁と、
    前記電磁弁の両端における液体の圧力差を低減させる圧力調整動作を行う圧力調整手段と、
    前記電磁弁が非流通状態で前記送液手段を動作させ、液体が送液された後に前記電磁弁を流通状態に切り替える場合、前記圧力調整手段により前記圧力調整動作を行わせる制御手段と、
    を備えることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記電磁弁は、前記非流通状態では可動部材を所定の弾性材の復元力に抗して所定の送液の方向に電磁的に駆動し、前記流通状態では前記復元力を用いて前記可動部材を前記送液と逆方向に戻す向きに配置され、
    前記圧力調整手段は、前記所定の送液の方向について前記電磁弁より上流側の液体を減圧させる
    ことを特徴とする請求項1記載の液滴吐出装置。
  3. 前記所定の弾性材は、ばねであることを特徴とする請求項2記載の液滴吐出装置。
  4. 前記液体流路は、前記送液手段と連通する共通流路と、前記共通流路から分岐して前記液滴吐出部に連通する個別流路とを有し、
    前記電磁弁は、前記個別流路に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記液滴吐出部、前記電磁弁及び当該電磁弁が設けられる前記個別流路は、互いに対応して複数個ずつ設けられ、
    前記制御手段は、前記送液手段を動作させた際に前記非流通状態であった前記電磁弁のうち少なくとも一部を前記流通状態に切り替える場合に、前記圧力調整手段により前記圧力調整動作を行わせる
    ことを特徴とする請求項4記載の液滴吐出装置。
  6. 前記制御手段は、前記圧力調整手段による前記圧力調整動作を開始させてから所定の遅延時間の経過後に切替対象の前記電磁弁を前記流通状態に切り替えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記圧力調整手段は、前記液体流路における前記電磁弁の少なくとも一端の側を大気開放させる大気開放弁を有することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液滴吐出装置。
  8. 前記送液手段が前記液体流路へ送液する液体を貯留する大気開放された貯留部を備え、
    前記大気開放弁は、前記貯留部に連通している
    ことを特徴とする請求項7記載の液滴吐出装置。
  9. 前記圧力調整手段は、前記液体流路内の液体を吸引する吸引手段を有することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の液滴吐出装置。
  10. 前記吸引手段は、前記送液手段による送液の方向を逆転させることで前記液体流路内の液体を吸引することを特徴とする請求項9記載の液滴吐出装置。
  11. 液滴を吐出する液滴吐出部と、前記液滴吐出部へ吐出対象の液体を導入する液体流路と、前記液体流路と当該液体流路の外部との間で送液を行う送液手段と、前記液体流路の所定の部分における液体の流通可否に係る切り替えを行う電磁弁と、前記電磁弁の両端における液体の圧力差を低減させる圧力調整動作を行う圧力調整手段と、を備える液滴吐出装置の制御方法であって、
    前記電磁弁が非流通状態で前記送液手段を動作させ、送液された後に前記電磁弁を流通状態に切り替える場合、前記圧力調整手段により前記圧力調整動作を行わせる制御ステップ
    を含むことを特徴とする液滴吐出装置の制御方法。
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