JP2017189571A - 先端屈曲鉗子 - Google Patents

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鈴木 庸介
Yasusuke Suzuki
庸介 鈴木
佳弘 麦島
Yoshihiro Mugishima
佳弘 麦島
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Abstract

【課題】構造を複雑化することなく、自由度の高い先端把持部を備えた先端屈曲鉗子を提供する。
【解決手段】主軸であるシャフト1、先端2を有し、生体内に挿入される細径挿入部と、先端部に開閉動作が可能な把持面3を備える外科的処置部を有し、シャフトが両方向に無制限のローリングが可能で、細径挿入部に対してシャフトに直交し設けられる傾動支軸周りに傾動動作が可能な関節部を介して連結される先端動作部と、先端動作部の把持面開閉と、先端動作部の傾動と、シャフトのローリングと、を動作させる操作ハンドル8を備える先端屈曲鉗子であって、先端動作部の把持面を開閉させる開閉操作と、傾動駆動機構を介して先端動作部を傾動させる傾動操作レバー12と、シャフトを操作ハンドルに軸支され、先端動作部を回転させる回転操作部材11を配設した操作ハンドルを有し、先端動作部を時計方向、あるいは反時計方向に無制限に回転可能である、先端屈曲鉗子。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡下外科手術を行う際に用いられる手術デバイスに係り、より詳しくは、人体の切開あるいは開腹を必要とせずに手術侵襲を極力少なくして体腔内病変臓器の手術部位での手術処置を安全に行うことが可能で、外科的処置部を有する先端動作部等の各種機構部をコンパクト化し機能性及び操作性を向上させた高機能手術デバイスに関する。
内視鏡(胃腸)あるいは腹腔鏡(腹部)の小型化及び精度向上と医療技術の向上に伴い健康診断等の病巣の早期発見により、病巣が小さいうちに処置できる内視鏡下外科手術又は腹腔鏡下手術である鏡視下手術のニーズが高まっている。
鏡視下手術においては、従来の切開外科手術に比べて傷が小さく人体への負担も少ない低侵襲化が展開しつつある。
従来の腹部外科では、長径略20mm以上の開腹創を伴う侵襲的外科治療に代わり、直径略10mm×長さ略300mmのデバイスを腹壁に刺入し外科手術が施されてきた。
ここ数年、長径略20mmの開腹創から通常4本以上の複数本の各種鉗子や腹腔鏡を挿入し手術を施行するReduced Port Surgery(RPS)が開発され実施されている。
一般的な鏡視下手術においては、患者の腹部等に複数の腹腔孔を開け、これらの腹腔孔に筒状のトラカールを挿入した後、各トラカールを通して、腹腔鏡と複数の鉗子が体腔内に挿入される。鉗子の先端部には、外科的処置部として、生体組織等を把持するためのグリッパや、鋏、電気メスのブレード等が取り付けられている。
トラカールから挿入される鉗子として、先端部に関節を持たない一般的な鉗子の他に、体腔内で自由度の高い動作が可能で、手技を容易化し、適用可能な症例を拡張するため、先端部に関節を有して外科的処置部のローリング動作や傾動動作が可能な外科用処置具の開発が行われている(例えば特許文献参照)。
特開2013−111256
先端屈曲鉗子においては、先端把持部の自由度が多いとともに可動範囲が広い、また、先端把持部が屈曲することが望ましい。
一般的な鏡視下手術等における手術部位の処置には、先端把持部における開閉動作と屈曲動作の構造を維持しつつ、先端把持部の自由度が多いとともに可動範囲が可能な限り広い方が望ましい。
一方、先端把持部の自由度を高くしようとすると構造が複雑化し易い。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、構造を複雑化することなく、自由度の高い先端把持部を備えた先端屈曲鉗子を提供することを目的とする。
本発明では、外径及び長さが設定自在で、主軸であるシャフト、近位端すなわち後端及び遠位端すなわち先端を有し、生体内に挿入される細径挿入部と、
先端部に開閉動作が可能な把持面を備える外科的処置部を有し、シャフトが両方向に無制限のローリングが可能で、前記細径挿入部に対してシャフトに直交し設けられる傾動支軸周りに傾動動作が可能な関節部を介して連結される先端動作部と、
前記先端動作部の把持面開閉動作を行う開閉駆動機構、前記先端動作部の傾動動作を行う傾動駆動機構、前記シャフトのローリング動作を行うローリング駆動機構を介して、前記先端動作部の把持面開閉と、前記先端動作部の傾動と、前記シャフトのローリングと、を動作させる操作ハンドルを備える先端屈曲鉗子であって、
前記先端動作部は、前記傾動駆動機構に連結されたシャフト軸方向に進退移動可能な傾動伝達部材と、
前記先端動作部の把持面開閉は、前記開閉駆動機構に連結されシャフト軸方向に進退移動可能な屈曲押引機能部材と、を備える構造が形成され、
前記先端動作部の把持面開閉動作と前記先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板を挟装された構造が形成され、
前記先端動作部の把持面を開閉させる開閉操作と、傾動駆動機構を介して前記先端動作部を傾動させる傾動操作レバーと、前記シャフトを操作ハンドルに軸支され、先端動作部を回転させる回転操作部材を配設した操作ハンドルを有し、前記先端動作部を時計方向、あるいは反時計方向に無制限に回転可能である、ことを特徴とする先端屈曲鉗子を提案する。
また、本発明では、前記構成において、前記先端動作部の把持面開閉動作と先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板を挟装された多重構造が形成され、把持面開閉支軸及び傾動支軸の直角方向の荷重に対し、剛性を高めた、ことを特徴とする先端屈曲鉗子を提案する。
また、本発明では、前記構成において、前記先端動作部の屈曲は、大きな湾曲半径を必要としなく、摺接する関節板による最小半径で屈曲、即ち折曲できる、ことを特徴とする先端屈曲鉗子を提案する。
また、本発明では、前記構成において、前記先端動作部の把持面の開閉動作の開閉力は、屈曲押引機能部材を配した開閉駆動機構により、開き力、すなわち開創力、及び閉じ力すなわち把持力、何れの動作力が同等、且つ強力である、ことを特徴とする先端屈曲鉗子を提案する。
また、本発明では、前記構成において、前記先端動作部の把持面開閉動作は、屈曲押引機能部材を配し、先端動作部の屈曲位置が、真直状態或は屈曲状態、何れの場合も把持面開閉動作が可能である、ことを特徴する先端屈曲鉗子を提案する。
また、本発明では、前記構成において、前記先端動作部の屈曲動作は、操作ハンドルに配した傾動操作レバーによる、先端動作部の屈曲ができる、ことを特徴とする先端屈曲鉗子を提案する。
また、本発明では、前記構成において、先端屈曲の関節部は、把持機構から最短距離の位置に設けたことを、特徴とする先端屈曲鉗子を提案する。
本発明によれば、外科的処置部を含む先端把持部の自由度が多いとともに可動範囲ができるだけ広い方が望ましく、内視鏡下手術における部位を効果的に処置するには、先端把持部における開閉動作構造と屈曲動作構造とを維持している。
一方、先端把持部の自由度を高くしようとすると構造が複雑化し易いが、本発明では、構造を複雑化することなく、自由度の高い先端把持部を備えた先端屈曲鉗子が提供される。
本発明の一実施形態の先端屈曲鉗子の斜視図である。 本発明の一実施形態の先端屈曲鉗子の先端動作部の斜視図である。 本発明の一実施形態の先端屈曲鉗子の先端動作部の把持動作の拡大正面断面図である。 本発明の一実施形態の先端屈曲鉗子の先端動作部の折曲動作の真直状態の拡大上面断面図である。 本発明の一実施形態の先端屈曲鉗子の先端動作部の折曲動作の屈曲状態の拡大上面断面図である。
以下本発明の先端屈曲鉗子の一実施形態について、図1から図5を参照しながら説明する。図1〜図5は、本発明の先端屈曲鉗子の構成要素を示す外観図であり、外径及び長さが設定自在で、主軸であるシャフト1、近位端すなわち後端及び遠位端すなわち先端動作部2を有し、生体内に挿入される細径挿入部と、
先端部に開閉動作が可能な把持面3を備える外科的処置部を有し、シャフトが両方向に無制限のローリングが可能で、前記細径挿入部に対してシャフト1に直交し設けられる傾動支軸4周りに傾動動作が可能な関節部5を介して連結される先端動作部と、
前記先端動作部の把持面開閉動作を行う開閉駆動機構6、前記先端動作部の傾動動作を行う傾動駆動機構7、前記シャフトのローリング動作を行うローリング駆動機構を介して、前記先端動作部の把持面開閉と、前記先端動作部の傾動と、前記シャフトのローリングと、を動作させる操作ハンドル8を備える先端屈曲鉗子であって、
前記先端動作部は、前記傾動駆動機構に連結されたシャフト軸方向に進退移動可能な傾動伝達部材9と、
前記先端動作部の把持面開閉は、前記開閉駆動機構6に連結されシャフト軸方向に進退移動可能な屈曲押引機能部材10と、を備える構造が形成され、
前記先端動作部の把持面開閉動作と前記先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板5を挟装された構造が形成され、
前記先端動作部の把持面開閉させる開閉操作と、傾動駆動機構を介して前記先端動作部を傾動させる傾動操作レバー12と、前記シャフト1を操作ハンドル8に軸支され、先端動作部を回転させる回転操作部材11を配設した操作ハンドル8を有し、前記先端動作部を時計方向、あるいは反時計方向に無制限に回転可能である。
また、図3〜図5に示す、先端動作部の把持面開閉動作と先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板5を挟装された多重構造が形成され、把持面開閉支軸13及び傾動支軸4の直角方向の荷重に対し、剛性を高めている。
また、図5に示す、先端動作部の屈曲は、大きな湾曲半径を必要としなく、摺接する関節板5による最小半径で屈曲、即ち折曲できる。
また、図3に示す、先端動作部の把持面3の開閉動作の開閉力は、屈曲押引機能部材10を配した開閉駆動機構6により、開き力すなわち開創力、及び閉じ力すなわち把持力、何れの動作力が同等、且つ強力であるため、処置部位の把持は勿論のこと、開創にも有利である。
また、図3〜図5に示す、先端動作部の把持面開閉動作は、屈曲押引機能部材10を配し、先端動作部の屈曲位置が、真直状態あるいは屈曲状態、何れの場合も把持面開閉動作が可能である。
また、図2、及び図4、図5に示す、先端動作部の屈曲動作は、操作ハンドルに配した傾動操作レバーによる、先端動作部の屈曲ができる。
また、図2に示す、先端屈曲の関節部は、把持機構から最短距離の位置に設けたことにより、狭所の処置が有利である。
実施形態の効果
外径及び長さが設定自在で、主軸であるシャフト、近位端すなわち後端及び遠位端すなわち先端を有し、生体内に挿入される細径挿入部と、
先端部に開閉動作が可能な把持面を備える外科的処置部を有し、シャフトが両方向に無制限のローリングが可能で、前記細径挿入部に対してシャフトに直交し設けられる傾動支軸周りに傾動動作が可能な関節部を介して連結される先端動作部と、
前記先端動作部の把持面開閉動作を行う開閉駆動機構、前記先端動作部の傾動動作を行う傾動駆動機構、前記シャフトのローリング動作を行うローリング駆動機構を介して、前記先端動作部の把持面開閉と、前記先端動作部の傾動と、前記シャフトのローリングと、を動作させる操作ハンドルを備える先端屈曲鉗子であって、
前記先端動作部は、前記傾動駆動機構に連結されたシャフト軸方向に進退移動可能な傾動伝達部材と、
前記先端動作部の把持面開閉は、前記開閉駆動機構に連結されシャフト軸方向に進退移動可能な屈曲押引機能部材と、を備える構造が形成され、
前記先端動作部の把持面開閉動作と前記先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板を挟装された構造が形成され、
前記先端動作部の把持面を開閉させる開閉操作と、傾動駆動機構を介して前記先端動作部を傾動させる操作と、前記シャフトを操作ハンドルに軸支され、先端動作部を回転させる回転操作部材を配設した操作ハンドルを有し、前記先端動作部を時計方向、あるいは反時計方向に無制限に回転可能である。
また、先端動作部の把持面開閉動作と先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板を挟装された多重構造が形成され、把持面開閉支軸及び傾動支軸の直角方向の荷重に対し、剛性を高めている。
また、先端動作部の屈曲は、大きな湾曲半径を必要としなく、摺接する関節板による最小半径で屈曲、即ち折曲できる。
また、先端動作部の把持面の開閉動作の開閉力は、屈曲押引機能部材を配した開閉駆動機構により、開き力すなわち開創力、及び閉じ力すなわち把持力、何れの動作力が同等且つ強力である。
また、先端動作部の把持面開閉動作は、屈曲押引機能部材を配し、先端動作部の屈曲位置が、真直状態或は屈曲状態、何れの場合も把持面開閉動作が可能である。
また、先端動作部の屈曲動作は、操作ハンドルに配した傾動操作レバーによる、先端動作部の屈曲ができる。
また、先端屈曲の関節部は、把持機構から最短距離の位置に設けたことにより、狭所の処置が有利である。
本発明に係る先端屈曲鉗子は、内視鏡下手術に用いることを主目的としているが、低侵襲手術、開腹創を伴う侵襲的外科手術等の手術にも利用可能である。
1.シャフト
2.先端
3.把持面
4.傾動支軸
5.関節部
6.開閉駆動機構
7.傾動駆動機構
8.操作ハンドル
9.傾動伝達部材
10.屈曲押引機能部材
11.回転操作部材
12.傾動操作レバー
13.把持面開閉支軸
14.開閉作動軸

Claims (7)

  1. 外径及び長さが設定自在で、主軸であるシャフト、近位端すなわち後端及び遠位端すなわち先端を有し、生体内に挿入される細径挿入部と、
    先端部に開閉動作が可能な把持面を備える外科的処置部を有し、シャフトが両方向に無制限のローリングが可能で、前記細径挿入部に対してシャフトに直交し設けられる傾動支軸周りに傾動動作が可能な関節部を介して連結される先端動作部と、
    前記先端動作部の把持面開閉動作を行う開閉駆動機構、前記先端動作部の傾動動作を行う傾動駆動機構、前記シャフトのローリング動作を行うローリング駆動機構を介して、前記先端動作部の把持面開閉と、前記先端動作部の傾動と、前記シャフトのローリングと、を動作させる操作ハンドルを備える先端屈曲鉗子であって、
    前記先端動作部は、前記傾動駆動機構に連結されたシャフト軸方向に進退移動可能な傾動伝達部材と、
    前記先端動作部の把持面開閉は、前記開閉駆動機構に連結されシャフト軸方向に進退移動可能な屈曲押引機能部材と、を備える構造が形成され、
    前記先端動作部の把持面開閉動作と前記先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板を挟装された構造が形成され、
    前記先端動作部の把持面を開閉させる開閉操作と、傾動駆動機構を介して前記先端動作部を傾動させる操作と、前記シャフトを操作ハンドルに軸支され、先端動作部を回転させる回転操作部材を配設した操作ハンドルを有し、前記先端動作部を時計方向、あるいは反時計方向に無制限に回転可能である、ことを特徴とする先端屈曲鉗子。
  2. 前記先端動作部の把持面開閉動作と先端動作部の傾動動作の関節部は、摺接する複数の関節板を挟装された多重構造が形成され、把持面開閉支軸及び傾動支軸の直角方向の荷重に対し、剛性を高めた、ことを特徴とする請求項1記載の先端屈曲鉗子。
  3. 前記先端動作部の屈曲は、大きな湾曲半径を必要としなく、摺接する関節板による最小半径で屈曲、即ち折曲できる、ことを特徴とする請求項1記載の先端屈曲鉗子。
  4. 前記先端動作部の把持面の開閉動作の開閉力は、屈曲押引機能部材を配した開閉駆動機構により、開き力、及び閉じ力、何れの動作力も同等、且つ強力であることから把持勿論のこと、開創にも有利である、ことを特徴とする請求項1記載の高機能手術屈曲鉗子。
  5. 前記先端動作部の把持面開閉動作は、屈曲押引機能部材を配し、先端動作部の屈曲位置が、真直状態或は屈曲状態、何れの場合も把持可開閉動作が可能である、ことを特徴する請求項1記載の先端屈曲鉗子。
  6. 前記先端動作部の屈曲動作は、操作ハンドルに配した傾動操作レバーによる、先端動作部の屈曲ができる、ことを特徴とする請求項1記載の先端屈曲鉗子。
  7. 先端屈曲の関節部は、把持機構から最短距離の位置に設けたことを、特徴とする請求項1記載の先端屈曲鉗子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020183740A1 (ja) 2019-03-12 2020-09-17 功祐 氏平 低侵襲性手術機器
JP2021530310A (ja) * 2018-07-16 2021-11-11 エシコン エルエルシーEthicon LLC 関節動作及び非対称な変形可能な先端を有する外科用ステープル留めエンドエフェクタ構成要素
US11642148B2 (en) 2019-03-12 2023-05-09 Kosuke Ujihira Minimally-invasive surgery equipment

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