JP2017189460A - 医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被検体の内部の様子と被検体の外形状との双方の視認性を向上できる医用画像処理装置を提供する。
【解決手段】医用画像処理装置は、被検体を含むボリュームデータを取得するポートと、ボリュームデータに基づいて表示画像を生成するプロセッサと、表示画像を表示するディスプレイと、を備える。表示画像の少なくとも1つの画素の画素値は、ボリュームデータに対して投射される仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値と、仮想光線上の任意の位置における被検体の輪郭の陰影値と、に基づいて定められる。
【選択図】図5

Description

本開示は、医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、ボリュームレンダリングの1つの手法として、レイキャスト法が知られている。レイキャスト法に従って医用画像を生成する医用画像生成装置として、以下の医用画像生成装置が知られている。
この医用画像処理装置は、モダリティが生体内部を撮像することで得られたボクセルデータを取得し、レイキャスティング手法を用いたボリュームレンダリングにより、腸管内壁表面を示す3次元画像を生成する。このとき、医用画像処理装置は、腸管内壁表面から所定値分ずらした位置のボクセルデータに対応する色情報を用いることで、腸管内壁表面の明確な陰影表示を維持しつつ、腸管内壁の内部に浸潤的に発現した異状部位を識別可能に表示可能な3次元医用画像生成する(特許文献1参照)。
米国特許第7639867号明細書
特許文献1の医用画像処理装置は、レイキャスト法により生成されたレイキャスト画像では、生成される画像は直感的ではなく、また病変がずらした位置から離れていると病変を見逃すことがあった。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被検体の内部の様子と被検体の外形状との双方の視認性を向上できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムを提供する。
本開示の医用画像処理装置は、被検体を含むボリュームデータを取得するポートと、ボリュームデータに基づいて表示画像を生成するプロセッサと、表示画像を表示するディスプレイと、を備える。表示画像の少なくとも1つの画素の画素値は、ボリュームデータに対して投射される仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値と、仮想光線上の任意の位置における被検体の輪郭の陰影値と、に基づいて定められる。
本開示の医用画像処理方法は、医用画像処理装置における医用画像処理方法であって、被検体を含むボリュームデータを取得し、ボリュームデータに基づいて表示画像を生成し、表示画像を表示する。表示画像の少なくとも1つの画素の画素値は、ボリュームデータに対して投射される仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値と、仮想光線上の任意の位置における被検体の輪郭の陰影値と、に基づいて定められる。
本開示の医用画像処理プログラムは、上記医用画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本開示によれば、被検体の内部の様子と被検体の外形状との双方の視認性を向上できる。
第1の実施形態における医用画像処理装置の構成例を示すブロック図 組織等の内部を表現するMIP画像の表示例を示す模式図 組織等の輪郭を表現する陰影画像の表示例を示す模式図 MIP画像と陰影画像との合成画像の第1表示例を示す模式図 医用画像処理装置による画像導出時の第1動作例を示すフローチャート MIP画像と陰影画像との合成画像の第2表示例を示す模式図 医用画像処理装置による画像導出時の第2動作例を示すフローチャート SUM画像と陰影画像との合成画像の表示例を示す模式図 (A),(B)半透明処理されたサーフィスレンダリング画像を示す模式図
以下、本開示の実施形態について、図面を用いて説明する。
(本開示の一形態を得るに至った経緯)
ボリュームデータに対する各レンダリング手法により3次元画像としての医用画像を生成可能であるが、組織の内部の様子と組織の輪郭との双方を視認性良く表現することは困難である。
例えば、MIP(Maximum Intensity Projection)法により生成されたMIP画像では、組織の輪郭を表現することが困難である。また、MIP画像の奥行き感を表現することが困難である。
一方でレイキャスト画像では、組織の表面が描画され、組織の内部の形状を表現するのに不適切である。また、レイキャスト画像では、ボクセルの透明度を下げることが出来るが、これは組織の内部を表現するよりは、輪郭の曖昧な組織を曖昧なまま表現することに用いられている。
また、組織の表面形状を用いるサーフィスレンダリング画像では、組織の微細な形状(例えば細かい血管)の表面を抽出することが困難であるので、組織が途切れて表現されることが多い。例えば、管が徐々に細くなり、輝度値が小さくなる場合、サーフィスの生成が困難である。また、ボクセルの輝度値にあわせてサーフィスを定めるしきい値を動的に変動させる場合、客観性が十分に担保されない。また、管の太さが1ボクセルより小さくなると、適切なサーフィスが定められなくなる。
また、サーフィスレンダリング画像が半透明処理されている場合、組織の内側を表現可能となるが、組織の内部(例えば細かい血管)や腫瘍の表現が恣意的になることがある(図9(A),(B)参照)。また、組織の内部や腫瘍の境界が自明では無いので、サーフィスを生成することが困難である。また、半透明処理された対象が同一画素上で重複すると、画素の表示時の輝度値が小さくなり、明瞭な表現が更に困難になる。
以下、被検体の内部の様子と被検体の外形状との双方の視認性を向上できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムについて説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、「組織等」は、骨、血管等の臓器や、肺葉、心室などの臓器の一部、腫瘍、嚢胞などの病変組織を含む。また、組織等には胆嚢と肝臓の組み合わせ、左右の肺のような複数の臓器の組み合わせを含む。
図1は、第1の実施形態における医用画像処理装置100の構成例を示すブロック図である。医用画像処理装置100は、ポート110、ユーザインターフェース(UI:User Interface)120、ディスプレイ130、プロセッサ140、及びメモリ150を備える。
医用画像処理装置100には、CT装置200が接続される。医用画像処理装置100は、CT装置200からボリュームデータを取得し、取得されたボリュームデータに対して処理を行う。医用画像処理装置100は、PC(Personal Computer)とPCに搭載されたソフトウェアにより構成されてもよい。また、医用画像処理装置100は、CT装置200の付属装置として提供されてもよい。
CT装置200は、生体へX線を照射し、体内の組織によるX線の吸収の違いを利用して、画像(CT画像)を撮像する。生体としては人体等が挙げられる。生体は、被写体の一例である。
CT画像は、時系列に複数撮像されてもよい。CT装置200は、生体内部の任意の箇所の情報を含むボリュームデータを生成する。生体内部の任意の箇所は、各種臓器(例えば心臓、腎臓)を含んでもよい。CT画像が撮像されることにより、CT画像における各画素(ボクセル)の画素値(CT値)が得られる。CT装置200は、CT画像としてのボリュームデータを医用画像処理装置100へ、有線回線又は無線回線を介して送信する。
CT装置200は、連続的に撮像することで3次元のボリュームデータを複数取得し、動画を生成することも可能である。複数の3次元画像による動画のデータは、4D(4次元)データとも称される。
医用画像処理装置100内のポート110は、通信ポートや外部装置接続ポートを含み、CT画像から得られたボリュームデータを取得する。取得されたボリュームデータは、直ぐにプロセッサ140に送られて各種処理されてもよいし、メモリ150において保管された後、必要時にプロセッサ140へ送られて各種処理されてもよい。
UI120は、タッチパネル、ポインティングデバイス、キーボード、又はマイクロホンを含んでもよい。UI120は、医用画像処理装置100のユーザから、任意の入力操作を受け付ける。ユーザは、医師、放射線技師、又はその他医療従事者(Paramedic Staff)を含んでもよい。
UI120は、ボリュームデータにおける関心領域(ROI:Region of Interest)の指定や輝度条件の設定等の操作を受け付ける。関心領域は、病変や組織(例えば、血管、臓器、骨)の領域を含んでもよい。
ディスプレイ130は、LCD(Liquid Crystal Display)を含んでもよく、各種情報を表示する。各種情報は、ボリュームデータから得られる3次元画像を含む。3次元画像は、ボリュームレンダリング画像、サーフェスレンダリング画像、及びMPR(Muti Planar Reconstruction)画像を含んでもよい。
メモリ150は、各種ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)の一次記憶装置を含む。メモリ150は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)の二次記憶装置を含んでもよい。メモリ150は、各種情報やプログラムを記憶する。各種情報は、ポート110により取得されたボリュームデータ、プロセッサ140により生成された画像、プロセッサ140により設定された設定情報、を含んでもよい。
プロセッサ140は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、又はGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。
プロセッサ140は、メモリ150に記憶された医用画像処理プログラムを実行することにより、各種処理や制御を行う。また、プロセッサ140は、医用画像処理装置100の各部を統括する。
プロセッサ140は、ボリュームデータにおいて、セグメンテーション処理を行ってよい。この場合、UI120がユーザからの指示を受け付け、指示の情報がプロセッサ140に送られる。プロセッサ140は、指示の情報に基づいて、公知の方法により、ボリュームデータから、セグメンテーション処理を行い、関心領域を抽出(segment)してもよい。また、ユーザからの詳細な指示により、手動で関心領域を設定(set)しても良い。また、観察対象の組織等が予め定められている場合、プロセッサ140は、ユーザ指示なしでボリュームデータから、セグメンテーション処理を行い、観察対象の組織等を含む関心領域を抽出してもよい。
プロセッサ140は、ポート110により取得されたボリュームデータに基づいて、3次元画像を生成する。プロセッサ140は、ポート110により取得されたボリュームデータから、指定された領域に基づいて、3次元画像を生成してもよい。
3次元画像は、ボリュームレンダリング画像である場合、SUM画像、MIP(Maximum Intensity Projection)画像、MinIP(Minimum Intensity Projection)画像、平均値(Average)画像、又はレイキャスト(Raycast)画像を含んでもよい。SUM画像は、RaySUM画像とも称し、仮想光線上のボクセルのボクセル値の合計値が、投影面の投影値(ピクセル値)として示される。
尚、本実施形態では、組織等の内部を表現するためのボリュームレンダリング画像として、レイキャスト画像を想定しない。組織等の陰影を表現するためのボリュームレンダリング画像として、レイキャスト画像を想定することはあり得る。
次に、医用画像処理装置100による動作について説明する。
まず、医用画像処理装置100の動作概要について説明する。
ボリュームレンダリング法では、ボリュームデータを構成する3次元のボクセルに対して仮想始点から仮想光線(レイ)が投射されることにより、投影面に画像が投影され、ボリュームデータが可視化される。
プロセッサ140は、仮想光線を用いて、ボリュームデータの全体又は関心領域におけるボリュームレンダリング(例えばMIP、SUM)に係る計算を行う。このボリュームレンダリングにより生成される画像(ボリュームレンダリング画像)は、組織等の内部の表現に用いられるので、「内部画像」とも称する。また、組織等の内部の表現に用いられるボリュームレンダリングに係る情報(例えば画素値)は、「内部情報」とも称する。
プロセッサ140は、ボリュームデータの全体又は関心領域の境界面における陰影を計算する。陰影は、例えば、ボリュームデータの全体又は関心領域の周端がサーフィスとして抽出され、サーフィスレンダリングによりサーフィスの陰影が付される。
このサーフィスレンダリングにより生成される画像(サーフィスレンダリング画像)は、組織等の外形状としての輪郭の陰影の表現に用いられるので、「陰影画像」とも称する。また、組織等の陰影の表現に用いられるサーフィスレンダリングに係る情報(例えば画素値)は、「陰影情報」とも称する。
プロセッサ140は、ボリュームデータの全体又は関心領域の内部情報と陰影情報とを合成する。ディスプレイ130は、合成により得られた画像(表示画像)を表示する。
これにより、医用画像処理装置100は、組織等に含まれる高輝度部位の、組織等内での位置関係を把握し易くできる。また、医用画像処理装置100は、陰影の表示により組織等の外形状を把握し易くできる。
図2〜図4は、医用画像処理装置100により得られる画像を説明するための模式図である。図2は、関心領域の内部画像としてのMIP画像G11を示す。図3は、関心領域の陰影画像G12を示す。図4は、図2及び図3の合成画像であり、MIP画像G11と陰影画像G12との合成画像G13である。
図2〜図4では、関心領域として肝臓10が示されている。医用画像処理装置100は、合成画像G13を生成することで、肝臓10に内包された腫瘍12や肝臓10内の血管14を、肝臓10の輪郭や葉を示す陰影16とともに可視化できる。図4では、肝臓10内の腫瘍12、血管14、肝臓10そのものの形状、葉の構成、などが可視化されている。
プロセッサ140は、パラメータに基づいてサーフィスレンダリング画像を生成する。
サーフィスレンダリングで用いられるパラメータには、サーフィスの色、光の色、光の角度、環境光、などが含まれ得る。光の色は、ボリュームデータに投射される仮想光線の色を指す。光の角度は、光線方向(仮想光線の進行方向)と面法線(仮想光線と交差する点でのサーフィスに対する法線)との成す角度(シェーディング角)を指す。環境光は、ボリュームデータが置かれた環境における光を指し、空間全体に広がる光である。
プロセッサ140は、例えば、上記のパラメータのうちの光の角度の情報に基づいて、サーフィスレンダリングする。これにより、シェーディング角に基づくサーフィスでの陰影の情報が得られる。よって、プロセッサ140は、シェーディング角に基づくサーフィスレンダリングにより、ボリュームデータ全体やボリュームデータの一部(例えば関心領域)に対する輪郭の陰影を取得できる。
シェーディング角に基づいてサーフィスレンダリングする場合、例えば、面法線が光線方向と平行に近づくと、陰影が付され難く、陰影が薄くなる。面法線が光線方向と平行であることは、シェーディング角が小さいとも言える。また、面法線が光線方向と垂直に近づくと、陰影が付され易く、陰影が濃くなる。面法線が光線方向と垂直であることは、シェーディング角が大きいとも言える。また、陰影が薄いとき(つまりシェーディング角が小さいとき)に透明度を下げるようにすると、より輪郭が明瞭な画像が得られる。
次に、医用画像処理装置100の詳細な動作を説明する。
図5は、医用画像処理装置100の画像導出時の第1動作例を示すフローチャートである。第1動作例では、関心領域が1つ設定され、関心領域の内部を示す内部画像と、関心領域の輪郭を示す陰影画像と、が導出され、内部画像と陰影画像とが合成されて合成画像が導出されることを例示する。
まず、プロセッサ140は、CT装置200から送信されたボリュームデータを取得する(S11)。
プロセッサ140は、既知のセグメンテーション処理によって、ボリュームデータに含まれる組織等(対象臓器)の領域を設定する(S12)。この場合、例えば、ユーザがUI120を介して大まかに領域を指定して抽出した後、プロセッサ140が正確に領域を抽出してもよい。S12では、肝臓10の領域が関心領域として指定されてもよい。
プロセッサ140は、ボリュームデータから、組織等の領域の表面形状(輪郭)を示すサーフィスを導出する(S13)。この場合、プロセッサ140は、例えば、Marching Cube法に従ってボリュームデータのボクセルデータからポリゴンデータを生成し、ポリゴンデータから組織等のサーフィスを取得する。医用画像処理装置100は、サーフィスを導出することで、組織等の滑らかな輪郭を取得できる。
プロセッサ140は、サーフィスに対しての陰影処理(シェーディング処理)により、陰影画像を生成する。(S14)。陰影処理では、サーフィスにおける対象点において、シェーディング角と仮想光線を投射する仮想光源からの距離とに応じて、色情報を変化させ、実写のような効果を得る処理を指す。サーフィスの対象点として、サーフィスに存在する各点が順に選択される。
また、プロセッサ140は、陰影処理において、シェーディング角に応じて、陰影の透明度を設定する。例えば、プロセッサ140は、サーフィスの対象点に対して仮想光線が垂直に投射される場合、つまり面法線と仮想光線とが平行となる場合、陰影を透明に(つまり陰影の透明度が高い値に)設定する。また、プロセッサ140は、サーフィスの対象点に対して仮想光線が平行に投射される場合、つまり面法線と仮想光線とが垂直となる場合、陰影を不透明に(つまり陰影の透明度が低い値に)設定する。生成された陰影画像が、先述の図3に示されている。
プロセッサ140は、組織等の領域のボリュームデータから、MIP画像を生成する(S15)。つまり、プロセッサ140は、投影面の画素毎に、ボリュームデータに対して仮想光線を投射し、ボクセル値を得る。プロセッサ140は、MIP画像として、画素毎に、同一の仮想光線上のボクセル値の最大値を投影値として算出する。このMIP画像が、先述の図2に示されている。
プロセッサ140は、生成されたMIP画像と陰影画像とを合成し、合成画像を生成する(S16)。つまり、プロセッサ140は、MIP画像と陰影画像との画素値を合成する。ここでは、プロセッサ140は、MIP画像及び陰影画像の画素値に基づいて、合成画像における色情報(例えばRGBの画素値)を得る。プロセッサ140は、得られた各画素の色情報を投影面にマッピングすることで、MIP画像と陰影画像とを合成して合成画像を生成する。
合成画像の画素値がRGBで表現されるとき、Rチャネルの画素値「R」、Gチャネルの画素値「G」、Bチャネルの画素値「B」は、以下のように表される。
R=MAX(MIP画像の画素値、陰影画像の画素値)
G=MIP画像の画素値
B=MIP画像の画素値
「R」「G」「B」の各成分にMIP画像の画素値が含まれることから、MIP画像は、白黒画像で表現される。また、「R」の成分に陰影画像の画素値が含まれることから、陰影画像は、赤色の画像で表現される。MIP画像が白黒で、陰影画像が赤色で表現された合成画像の表示例が、先述の図4に示されている。
尚、MAX(A,B)は、AとBとの最大値合成を示す。つまり、MIP画像と陰影画像との合成時の最大画素値が規定されており、MIP画像の画素値が大きい場合には、MIP画像の画素値に応じて陰影画像の画素値が小さくなる。
ディスプレイ130は、S16で生成された合成画像を表示する(S17)。
図5に示した第1動作例によれば、医用画像処理装置100は、組織等の輪郭と組織等の内部とを同じ関心領域を用いて導出する。そして、医用画像処理装置100は、組織等の輪郭を示す赤色の陰影画像と組織等の内部を示す白黒のMIP画像とを重畳して表示できる。よって、ユーザは、輪郭を明確に認識でき、奥行き感や凹凸感を得られる。
また、医用画像処理装置100は、MIP画像と陰影画像とを最大値合成することで、MIP画像の画素値が大きくMIP画像が支配的な箇所では、MIP画像により組織等の内部を主に表現できる。また、医用画像処理装置100は、MIP画像の画素値が小さく陰影画像が支配的な箇所では、組織等の輪郭の陰影を主に表現できる。よって、医用画像処理装置100は、細かい重要度の低い陰影の出現を抑制できる。
尚、S17とは異なる方法で、合成画像の画素値(RGBの色情報)が得られてもよい。RGBの画素値は、以下のように表されてもよい。
R=陰影画像の画素値
G=MIP画像の画素値
B=MIP画像の画素値
即ち、プロセッサ140は、合成画像の画素値がRGBで表現されるときに、RGBのRチャネルを陰影画像の画素値より、RGBのGチャネルをMIP画像の画素値より、RGBのBチャネルをMIP画像の画素値よりマッピングしてもよい。尚、この演算は、投影面の画素毎、つまり合成画像における画素毎に行われる。
「G」「B」の各成分にMIP画像の画素値が含まれることから、MIP画像は、水色の画像で表現される。また、「R」の成分に陰影画像の画素値が含まれることから、陰影画像は、赤色の画像で表現される。MIP画像が水色で、陰影画像が赤色で表現された合成画像G14の表示例が、図6に示されている。
図6のように、MIP画像の色情報に陰影画像の色成分(ここでは「R」成分)を含まないことで、医用画像処理装置100は、MIP画像と陰影画像との画像合成時に色情報の欠落を回避でき、陰影をより明瞭に表現できる。つまり、図6では、図4の場合と比較すると、最大値合成によりMIP画像の赤色成分がクリップし、赤色成分の情報の一部が欠落することを抑制できる。よって、医用画像処理装置100は、陰影画像の画質劣化を抑制して、組織等の内部及び外形状を把握し易くできる。
また、不図示であるが、プロセッサ140は、MIP画像を2つ用意し、第1のMIP画像を「R」「G」成分で示し、第2のMIP画像を「B」成分で示し、陰影画像を「R」成分で示してもよい。2つのMIP画像を用いることで、医用画像処理装置100は、MIP画像をより明瞭に表現でき、組織等の内部をより観察し易くできる。
図7は、医用画像処理装置100の画像導出時の第2動作例を示すフローチャートである。第2動作例では、関心領域が1つ設定され、関心領域の内部を示す内部情報(SUM画像に係る情報)と、関心領域の輪郭を示す陰影情報と、が導出され、内部情報と陰影情報とが合成された合成情報に基づいて合成画像が導出されることを例示する。
まず、プロセッサ140は、図5のS11〜S13の処理を行う。ここでのS12では、大動脈の領域が関心領域として指定されてもよい。
プロセッサ140は、投影面における各画素を計算するために、仮想光線を投射する(S21)。尚、仮想光線は、S12で設定された領域の端部に到達するまで進行し、サーフィスと交差した後でも進行する。仮想光線は、例えば投影面の画素毎(表示画像の画素毎)に1つ投射される。
プロセッサ140は、各変数を初期化する(S22)。変数は、例えば、ボクセル合計値、仮想光線の光量、仮想光線がサーフィスで反射された反射光、のパラメータを含む。ここでは、プロセッサ140は、ボクセル合計値を値0に初期設定し、光量を値1に初期設定し、反射光を値0に初期設定する。
プロセッサ140は、ボリュームデータ上の仮想光線の到達位置を単位ステップ毎(例えばボクセル毎)に進める。つまり、仮想光線の到達位置が同じ距離ずつ進むようにする。プロセッサ140は、仮想光線の到達位置でのボクセル値を、ボクセル合計値に加算する(S23)。ボクセル合計値への加算は、仮想光線がサーフィスと交差する点においても行われる。
仮想光線がサーフィスと交差する場合(S24のYes)、つまり仮想光線の到達位置がサーフィス上にある場合、プロセッサ140は、光量と反射光の値を更新する(S25)。プロセッサ140は、例えば以下の(式1)、(式2)に従って、新光量及び新反射光の値を導出する。これらの値は、メモリ150に保持され得る。
新光量=現光量*(1−(光線方向)・(面法線)) ・・・(式1)
新反射光=現反射光+現光量*(1−(光線方向)・(面法線)) ・・・(式2)
尚、アスタリスク「*」は乗算符号を示す。「・」は内積符号を示す。光線方向は、仮想光線の進行方向を指す。面法線は、画素に対応するサーフィスにおける点でのサーフィスに対する法線方向を指す。つまり、光線方向及び面法線に基づいて、シェーディング角が導出される。
尚、仮想光線上でサーフィスと交差する点は、投影面の任意の画素において、存在しなくてもよく、1つ存在してもよく、2つ以上存在してもよい。
プロセッサ140は、対象画素の画素値がRGBで表現されるとき、Rチャネルの画素値「R」、Gチャネルの画素値「G」、Bチャネルの画素値「B」を(R,G,B)とすると、例えば以下の(式3)に従って、R,G,Bの各チャネルの画素値を導出する(S26)。
(R,G,B)=(1,0,0)*新反射光+(0,1,1)*WW/WL変換関数(ボクセル合計値) ・・・(式3)
尚、WW(Window Width)/WL(Window Level)変換関数は、ディスプレイ130により画像が表示される際の輝度調整のための公知の関数である。WW/WL変換関数は、画像全体で1つ決定され、画像における画素毎に共通である。典型的には、WW/WL変換関数(ボクセル合計値)は、ボクセル合計値をWW/WL変換関数に引数として与えたものを示す。
S23で導出されるボクセル合計値は、ディスプレイ表示のための値としては比較的大きな値となる。そのため、プロセッサ140は、WW/WL変換関数(ボクセル合計値)を計算することで、ボクセル合計値を表示に適した値に変換する。尚、プロセッサ140は、R,G,Bの各チャネルの画素値が値1を超えた分はクリップし、値1とする。
(式3)では、「G」「B」の各成分にSUM画像の画素値が含まれることから、SUM画像は、水色の画像で表現される。また、「R」の成分に陰影画像の画素値が含まれることから、陰影画像は、赤色の画像で表現される。SUM画像が水色で、陰影画像が赤色で表現された合成画像の表示例が、図8に示されている。
プロセッサ140は、対象画素に対するS21〜S26の処理が終了した場合、全画素に対するS21〜S26の処理が終了したか否かを判定する(S27)。全画素に対する処理が終了していない場合、次の画素を対象画素とし(S28)、S21〜S26の処理を行う。これにより、プロセッサ140は、各画素で(R,G,B)の画素値を導出し、この画素値の合成画像を生成する。
ディスプレイ130は、生成された合成画像を表示する(S29)。
図8は、SUM画像と陰影画像とが合成された合成画像G15の表示例を示す模式図である。図8では、被検体としての人体22が表示画面(投影面)に対して正面を向いているため、陰影画像に係る赤色の画素値が小さくなっている。体軸を中心に人体を回転すると、光線方向と面法線との関係性が変化してシェーディング角が変化し、より赤色の陰影が強調されて表示されることもある。
図8では、大動脈24が関心領域に設定されている。そのため、赤色の陰影26は、関心領域としての大動脈24の輪郭に沿って表示される。ユーザは、赤色の陰影26を追従して視認することで、観察対象としての大動脈24の輪郭や奥行き感を容易に捉えることができる。
尚、図8は、第2動作例による色情報のマッピングの一例を示しており、第1動作例と同様に、図8とは異なる色情報により、合成画像が生成されてもよい。
図7に示した第2動作例によれば、医用画像処理装置100は、組織等の輪郭と組織等の内部とを異なる関心領域を用いて導出する。図8では、組織等の輪郭はボリュームデータ全体の領域で、組織等の内部は大動脈の領域で導出されている。そして、医用画像処理装置100は、組織等の輪郭を示す赤色の陰影画像と組織等の内部を示す水色のMIP画像とを重畳して表示できる。よって、ユーザは、ボリュームデータの内部に存在する特定の組織等の輪郭を明確に認識でき、その特定の組織等の奥行き感や凹凸感をボリュームデータ全体と比較可能に得られる。
また、第1動作例及び第2動作例では、関心領域が1つ設定されることを例示したが、関心領域が2つ以上設定されてもよい。例えば、UI120を介して、プロセッサ140は、上肢全体から骨を除去したものを1つの関心領域として設定し、大動脈を他の関心領域として設定してもよい。
これにより、例えば、医用画像処理装置100は、大動脈の輪郭を示す赤色の陰影画像と上肢の内部を示す水色のMIP画像とを重畳して表示できる。よって、ユーザは、被検体の第1の領域の内部に存在する他の第2の領域の輪郭を明確に認識でき、第2の領域に存在する組織等の奥行き感や凹凸感を、第1の領域と比較可能に得られる。また、ユーザは被検体の第2の領域に存在する組織等の奥行き感や凹凸感をたよりに、第1の領域に可視化される病変の正確な位置関係を把握することが出来る。
このように、医用画像処理装置100は、曖昧な様子を表現するボリュームレンダリングと表面を明確に表現するサーフィスレンダリング等を用いて、合成画像を生成できる。医用画像処理装置100が合成画像を表示することで、ユーザは、例えば図4に示すように、腫瘍12があり、腫瘍12に向かって血液が流入する様子を観察できる。また、肝臓10の輪郭に陰影が付されることで、肝臓10の凹凸感つまり外形状を把握できる。
また、医用画像処理装置100は、通常は陰影が付されないレンダリング(例えばMIPによるボリュームレンダリング)と、通常は陰影が付されるレンダリング(例えばレイキャスト及びサーフィスレンダリング)と、の双方を利用することで、組織等の内部と外形状との双方を容易に確認可能となる。
組織等の内部を示す領域と組織等の輪郭の陰影を示す領域とでは、特許文献1と異なり、光線減衰に係るパラメータ(例えば、現光量)と、統計値を計算するためのパラメータ(例えば、ボクセル合計値)とで独立したパラメータを用いることができる。この場合、陰影処理に係るパラメータは、組織等の内部を表現するボリュームレンダリング処理に影響を与えない。よって、医用画像処理装置100は、組織等の内部の様子と組織等の外形とを独立した情報として確認できる。
(他の実施形態)
以上、図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、組織等の内部画像(MIP画像やSUM画像)が白黒や水色で表現されることを例示したが、他の色で表現されてもよい。また、組織等の陰影画像(サーフィスレンダリング画像)が赤色で表現されることを例示したが、他の色で表現されてもよい。
上記実施形態では、合成画像の一例として、2つのMIP画像と1つの陰影画像とが合成されることを例示した。この場合、プロセッサ140は、例えば(式4)を用いて演算することもできる。ここでは、プロセッサ140は、第1のMIP画像、第2のMIP画像、陰影画像を、仮想光線上の3つの画像と一般化した上で、変換を加えてから合成画像の画素値のRGBの各チャネルとしても良い。(式4)では、3つの画像の生成時に得られる画素値((式4)でのch1〜ch3)に対して、変換行列T((式4)での3×3型の行列)を乗じて、変換後の画素値((式4)でのR,G,Bの値)を得る。色情報は、「R」「G」「B」の値を含む。
「ch1」は、サーフィスレンダリング等により得られる陰影画像の画素値である。「ch2」は、ボリュームレンダリングにより得られる第1のMIP画像の画素値である。「ch3」は、ボリュームレンダリングにより得られる第2のMIP画像の画素値である。
(式4)は可逆変換の式である。そのため、プロセッサ140は、ch1,ch2,ch3の各値から変換行列Tを用いてR,G,Bの各値を算出可能である。また、プロセッサ140は、R,G,Bの各値から変換行列Tを用いてch1,ch2,ch3の各値を算出可能である。
(式4)が可逆変換の式であることで、ch1,ch2,ch3の各値とR,G,Bの各値とは相互変換可能である。従って、陰影画像、第1のMIP画像、及び第2のMIP画像と、合成画像とは、相互変換可能である。また、合成画像から陰影画像、第1のMIP画像、及び第2のMIP画像を一意に分離可能である。特に、ユーザは、合成画像から直接に陰影画像、第1のMIP画像、及び第2のMIP画像に相当する画像を想起できるので、複雑に重複する領域(例えば組織等の内部の領域、組織等の輪郭の領域)の形状の関係を把握しやすい。
このように、プロセッサ140は、ボリュームデータに対して仮想光線を投射し、領域毎に(陰影画像、第1のMIP画像、及び第2のMIP画像毎に)投影情報を取得してもよい。プロセッサ140は、投影情報に基づいて色情報を取得し、色情報に基づいて合成画像を生成してもよい。プロセッサ140は、投影情報に対して可逆変換して、合成画像の色情報を取得してもよい。投影情報は、投影値を含む。
上記実施形態では、合成画像の一例として、1つのMIP画像と1つの陰影画像とが生合成されることを例示した。この場合、プロセッサ140は、(式5)を用いて演算してもよい。
R=ch1
G=ch2 ・・・(式5)
B=MAX(ch1,ch2)
「ch1」は、陰影画像の画素値である。「ch2」は、MIP画像の画素値である。尚、(式5)は、領域が2個指定された場合、つまり1つのMIP画像と1つの陰影画像とが合成される場合に用いられる。(式5)は、(式4)と同様に、可逆変換の式である。
上記実施形態では、プロセッサ140が、色情報としてRGB成分を含む合成画像を生成することを例示した。この代わりに、プロセッサ140は、色情報としてHSV成分を含む合成画像を生成してもよい。HSV成分は、色相(Hue)成分、彩度(Saturation)成分、及び明度(Brightness)成分を含む。尚、色情報は、色相に限られず、輝度や再度等の色に関する情報を広く含む。また、プロセッサ140は、色情報としてCMY成分を用いても良い。
上記実施形態では、プロセッサ140は、陰影情報と内部情報を独立して求めたが、互いに影響があってもよい。例えば、仮想光線が投射されて得られた同一仮想光線上のボクセルのボクセル値が最大であった座標(MIP位置)よりも手前(表面側)に存在するサーフィスのみを用いて、陰影処理を行ってもよい。これにより、医用画像処理装置100は、仮想光線上で手前に存在するサーフィスに対する陰影を明確に表現できる。また、医用画像処理装置100は、仮想光線上の複数のサーフィスに含まれる位置に対して陰影処理されることで、陰影が重くなり、画素値が低下することを抑制できる。また、医用画像処理装置100は、内部情報のうち特に画像に寄与する箇所の近傍の陰影情報を強調することが出来る。
上記実施形態では、組織等の内部が主にMIP画像やSUM画像で表現されることを例示したが、他のボリュームレンダリング画像で表現してもよい。他の画像は、例えば、MinIP、AVE、を含む。MinIPは、仮想光線上の最小信号値が表示される。AVEでは、仮想光線上の平均信号値が表示される。但し、上記実施形態では、ボリュームレンダリング画像には、陰影が通常表現されるレイキャスト画像は含まれない。
プロセッサ140は、MIP、MinIP、AVE(平均値法)やSUMによるボリュームレンダリングでは、仮想光線上の任意の範囲のボクセルに対して、このボクセル値の統計値を可視化する。統計値はたとえば、最大値、最小値、平均値、合計値である。この統計値は、各ボクセルのボクセル値の計算順序には影響を受けない。これにより、表層に存在するボクセルと、内部のボクセルが等価に扱われ、内部の可視化に適している。また、計算順序に影響を受けるレイキャスト法とは異なり、MIP、MinIP、AVEやSUM等によるボリュームレンダリングでは、ボクセルの奥行き方向に対して前後関係は表現されない。このことは、「1以上のボクセルのボクセル値を用い、2以上のボクセルを用いる場合には位置関係が相互交換可能な方法」とも言い換えられる。従って、ボリュームデータを仮想光線上で前後反転させても(つまり前後のボクセルを入れ換えても)、同一の結果が得られ、同一のボリュームレンダリング画像が得られる。仮想光線上の任意の範囲は、ボリュームデータの全体であってもよいし、関心領域と交差する範囲であってもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、MIP画像を用いて最大値合成することを例示したが、MIP画像以外のSUM画像や他のボリュームレンダリング画像を用いて陰影画像と最大値合成してもよい。
上記実施形態では、ボリュームレンダリング画像が生成される関心領域は、被検体を含むボリュームデータ全体でもよいし、ボリュームデータにおける被検体を含む一部でもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、サーフィスに対するサーフィスレンダリングにより陰影を施すことを例示したが、他の手法により陰影を施してもよい。例えば、プロセッサ140は、レイキャスティングにより陰影処理してもよい。この場合、プロセッサ140、サーフィス上の輪郭の陰影を導出するために、仮想光線が投射されたボクセルとともに、このボクセルの周辺のボクセルを参照し、各ボクセルのボクセル値の勾配(Gradient)を算出してもよい。周辺のボクセルとは、例えば、3次元空間での1つのボクセルにそれぞれ隣接する8つのボクセルである。プロセッサ140は、この勾配に応じて、サーフィスで示す輪郭の陰影画像を生成してもよい。また、プロセッサ140は、仮想光線が投射されたボクセルの周辺4×4×4の64ボクセルから、勾配を計算してもよい。この勾配から陰影計算にも用いる面法線が取得できる。これによって、レイキャスト法によって作成する陰影が得られる。この場合は、レイキャスト法で用いる可視化したいボクセルのボクセル値の閾値を変更したときの計算が高速になる。
上記実施形態では、プロセッサ140は、ボクセル値の勾配を利用して陰影を作成することを例示した。ここで、作成される陰影として、関心領域の輪郭から作成される陰影とボリュームデータから直接生成される陰影とのいずれか、または、これらの組み合わせが少なくとも考えられる。ボリュームデータから直接生成される陰影とは、ボリュームデータをある閾値で区切った境界面であることもある。
また、プロセッサ140は、各種フィルタ処理によってボリュームデータを調整してから境界面を生成してもよい。また、関心領域はいわゆるセグメンテーション処理によって求められるが、プロセッサ140は、関心領域に含まれる範囲について、ボリュームデータをある閾値で区切った境界面を作成し、この境界面を用いて陰影を得てもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、被検体の輪郭として、Marching Cube法に従ってボリュームデータのボクセルデータからポリゴンデータを生成し、ポリゴンデータから組織等のサーフィスを取得することを例示したが、他の方法によってサーフィスを取得してよい。
例えば、プロセッサ140が、対象ボクセルをシード点とするメタボールを作成し、その表面を利用しても良い。また、プロセッサ140は、取得したサーフィスを加工してもよい。この場合、例えば、ポリゴンリダクションを用いてよい。また、プロセッサ140は、サーフィス形状を平滑化しても良い。これによって、ボリュームデータから直接生成したサーフィスより雑音となる凸凹の少ない陰影が得られる。また、プロセッサ140は、被検体の輪郭として、関心領域の輪郭と、Marching Cube法で作成される輪郭と、を組み合わせてサーフィスを取得してもよい。また、プロセッサ140は、関心領域の輪郭については、関心領域の境界におけるボリュームデータを参照して、Marching Cube法と同様に、いわゆるサブボクセル精度のサーフィスを取得してもよい。
上記実施形態では、組織等の内部画像(例えばMIP画像)が生成される領域と、組織等の輪郭に対して陰影が施される領域と、が同一であってもよい。例えば、図4に示した肝臓10では、MIP画像が生成された肝臓10の領域と、陰影画像が生成された肝臓10の領域と、が一致している。
上記実施形態では、組織等の内部画像が生成された領域と、組織等の輪郭の陰影が付される領域と、が異なる領域であってもよい。例えば、図8では、大動脈24を含むSUM画像が生成された領域と、大動脈24の輪郭の陰影が付された大動脈24の領域と、が異なる。図8では、SUM画像が生成された領域の方が、陰影が付された領域よりも大きくなっている。これにより、ユーザは、SUM画像内の特定の関心領域について、輪郭や奥行き感を容易に把握できる。
上記実施形態では、プロセッサ140は、特定の関心領域ではなく、ボリュームデータ全体に表現される輪郭に陰影を施してもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、特定の関心領域ではなく、ボリュームデータ全体に対して内部画像を作成してもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、Culling(隠面処理)のオンオフを設定してもよい。Cullingがオンに設定されている場合、プロセッサ140は、サーフィスで示す輪郭について、視点方向を向いているか、奥行き方向を向いているかを判断して、視点方向を向いている箇所についてのみ輪郭を描画する。また、プロセッサ140は、面法線が視点方向を向いている箇所についてのみ、輪郭を描画することもできる。Cullingがオフに設定されている場合、プロセッサ140は、隠面処理を施さず、サーフィスで示す輪郭について、視点方向を向いているか、奥行き方向を向いているかにかかわらず、輪郭を描画する。尚、視点方向を向いているとは、仮想光線の手前方向を向いていることであることを指し、奥行き方向を向いているとは、仮想光線の奥行き方向を向いていることであることを指している。
つまり、Cullingがオンの場合には視点方向を向いているサーフィスのみ表現され、奥行き方向を向いているサーフィスは省略される。Cullingがオフの場合には、複数のサーフィスのいずれもが表示される。よって、医用画像処理装置100は、Cullingがオンである場合には、視点からより直感しやすい輪郭を提示して、合成画像を見易くできる。また、医用画像処理装置100は、Cullingがオフである場合には、複数の輪郭を提示でき、サーフィスの表現精度を向上できる。
上記実施形態では、プロセッサ140は、最も表面側のみ残し、1つ以上の背面側の輪郭を示す点を消去する。また、同一の仮想光線上に輪郭を示す点が複数存在する場合でも、表面側とともに背面側の輪郭を示す点を表現してもよい。輪郭を示す点とは、例えばサーフィスと交差する点である。
上記実施形態では、プロセッサ140は、同一の仮想光線上に輪郭を示す点が複数存在する場合、各点において異なる色を付してもよい。つまり、プロセッサ140は、前面側の輪郭と背面側の輪郭とで色違いにして陰影を生成してもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、輪郭の陰影が付される領域を、所定の設定により又はUI120を介した指示により、変更してもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、この輪郭の陰影に対して輝度調整してもよい。輝度調整では、例えば、WW(Window Width)やWL(Window Level)がUI120を介して操作されて、輝度調整された輪郭の陰影が、ディスプレイ130に表示される。
上記実施形態では、プロセッサ140は、ボリュームレンダリング画像に対して輝度調整してもよい。輝度調整では、例えば、WW(Window Width)やWL(Window Level)がUI120を介して操作されて、輝度調整されたボリュームレンダリング画像が、ディスプレイ130に表示される。
尚、プロセッサ140は、組織等の輪郭の領域と組織等の内部の領域とで、輝度調整を独立に行ってもよいし、共通に行ってもよい。図7に示した第2動作例でのWW/WL変換関数を用いた輝度調整は、組織等の輪郭の領域と組織等の内部の領域とで輝度調整が共通に行われている。
上記実施形態では、プロセッサ140は、組織等の内部を示すボリュームレンダリング画像と輪郭の陰影画像とを最大値合成することを例示したが、他の合成方法により合成してもよい。他の合成方法は、乗算合成、最小値合成、スクリーン合成などを含んでもよい。スクリーン合成は、例えば、下記の(式6)に従って算出される。
スクリーン合成結果=(重ねる色*(1−元の色))+(元の色*1) ・・・(式6)
「元の色」とは、合成される合成元の色であり、例えば組織等の内部を示すMIP画像のRGBの画素値を示す。「重ねる色」とは、合成する合成先の色であり、例えば組織等の外形状を示す陰影画像のRGBの画素値を示す。また、合成元と合成先とは逆であってもよい。その他、任意の合成手段を用いてよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、組織等の内部を示すボリュームレンダリング画像及び輪郭の陰影画像のいずれか一方の画素値を反転させてから、両者を合成してもよい。画素値が反転されると、画像の濃淡が反転される。この反転処理は、特にSUM画像を含む場合に有効である。SUM画像を反転させるとアンギオグラフィにより得られる画像と類似するためである。SUM画像を反転画像とすることで、ユーザは、画像を見慣れており、画像の観察を容易にできる。
上記実施形態では、プロセッサ140は、内部画像と陰影画像とをそれぞれ作成してから合成する例を示した。また、上記実施形態では、プロセッサ140は、画像の画素単位に内部情報と陰影情報を一括して作成して画像を作成する例を示した。結果的に出力される画像に内部情報と陰影情報が結果的に含まれていればよく、プロセッサ140が計算のどの段階で内部情報と陰影情報を合成するかは、任意である。
上記実施形態では、各種投影方法を適用可能である。この投影方法は、平行投影法、透視投影法、円筒投影法などを含んでもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、組織等の内部を示すボリュームレンダリングに係る領域及び輪郭に陰影が施される領域をボリュームデータから抽出してから、各種処理を行ってもよいし、これらの領域をボリュームデータから抽出せずに各種処理を行ってもよい。
上記実施形態では、撮像されたCT画像としてのボリュームデータは、CT装置200から医用画像処理装置100へ送信されることを例示した。この代わりに、ボリュームデータが一旦蓄積されるように、ネットワーク上のサーバ等へ送信され、サーバ等に保管されてもよい。この場合、必要時に医用画像処理装置100のポート110が、ボリュームデータを、有線回線又は無線回線を介してサーバ等から取得してもよいし、任意の記憶媒体(不図示)を介して取得してもよい。
上記実施形態では、撮像されたCT画像としてのボリュームデータは、CT装置200から医用画像処理装置100へポート110を経由して送信されることを例示した。これは、実質的にCT装置200と医用画像処理装置100とを併せて一製品として成立している場合も含まれるものとする。また、医用画像処理装置100がCT装置200のコンソールとして扱われている場合も含む。
上記実施形態では、CT装置200により画像を撮像し、生体内部の情報を含むボリュームデータを生成することを例示したが、他の装置により画像を撮像し、ボリュームデータを生成してもよい。他の装置は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、血管造影装置(Angiography装置)、又はその他のモダリティ装置を含む。また、複数のモダリティ装置と組み合わせて用いられてもよい。また、複数のモダリティ装置から得られた複数のボリュームデータを合成してもよい。また、複数のモダリティ装置から得られた複数のボリュームデータを合成するときに、いわゆるレジストレーション処理をしてもよい。
上記実施形態では、プロセッサ140は、ボリュームデータに含まれるボクセルを用いたが、これにはボクセルを補間したものも含まれてもよい。
また、上記実施形態では、被検体の一例である生体として人体を例示したが、動物の体でもよい。
また、本開示は、医用画像処理装置の動作を規定した医用画像処理方法として表現することも可能である。さらに、本開示は、上記実施形態の医用画像処理装置の機能を実現するプログラムを、ネットワークあるいは各種記憶媒体を介して医用画像処理装置に供給し、この医用画像処理装置内のコンピュータが読み出して実行するプログラムも適用範囲である。
(本開示の一実施形態の概要)
このように、医用画像処理装置100は、被検体を含むボリュームデータを取得するポート110と、ボリュームデータに基づいて表示画像を生成するプロセッサ140と、表示画像を表示するディスプレイ130と、を備える。表示画像の少なくとも1つの画素の画素値は、ボリュームデータに対して投射される仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値と、仮想光線上の任意の位置における被検体の輪郭の陰影値と、に基づいて定められる。
ボクセル値の統計値は、MIP法により得られた統計値(MIP値)やSUM法により得られた統計値(ボクセル合計値)であってもよい。輪郭の陰影値は、サーフィスレンダリング等により得られた輪郭の陰影を示す画素値であってもよい。表示画像は、合成画像G13〜G15であってもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、被検体の内部を様子をボクセル値の統計値を用いて表現でき、被検体の輪郭を陰影値を用いて表現できる。従って、医用画像処理装置100は、被検体の内部の様子と被検体の外形状との双方の視認性を向上できる。よって、ユーザは、被検体の内部を詳細に観察でき、被検体の輪郭を明確に認識して奥行き感や凹凸感を得ることができる。
また、医用画像処理装置100は、被検体を表す関心領域の指定を受け付けるUI120を備えてもよい。任意の位置は、関心領域の周端に位置してもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、関心領域の周端つまり輪郭に対して、陰影を付加でき、被検体の外形状を把握し易くできる。
また、任意の範囲は、関心領域に含まれてもよい。これにより、医用画像処理装置100は、関心領域内部の様子を表現でき、この関心領域の輪郭を表現できる。よって、医用画像処理装置100は、特定の被検体(例えば肝臓10)の内部の様子と外形状を容易に把握し易くできる。
また、UI120は、第1の関心領域及び被検体を表す第2の関心領域の指定を受け付けてもよい。任意の範囲は、第1の関心領域に含まれてもよい。任意の位置は、第2の関心領域の周端に位置してもよい。第2の関心領域は、第1の関心領域に含まれてもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、特定の被検体(例えば上肢)の内部の様子と他の特定の被検体(例えば大動脈)の外形状を容易に把握し易くできる。
また、プロセッサ140は、ボリュームデータからサーフィスデータを生成し、サーフィスデータに対するサーフィスレンダリングにより輪郭の陰影を導出してもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、ボリュームデータのボクセルの勾配から輪郭の面法線を作成する場合と比較して、サーフィスの連続性を必要時に保証でき、またサーフィスを加工することもできる。よって、輪郭を明瞭に示すサーフィスに対して陰影が付加されるので、ユーザは、被検体の輪郭をより明瞭に把握できる。
また、プロセッサ140は、MIP法、MinIP法、平均値法、又はSUM法に基づいて、仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値を導出してもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、被検体の内部を示すボリュームレンダリング画像を汎用の導出方法を用いて容易に取得できる。
また、プロセッサ140は、ボクセル値の統計値に基づき輝度変換して、表示画像の画素値を導出してもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、各画素のボクセル値の統計値に基づいて表示に適した輝度を導出し、表示画像を表示できる。特に、被検体の内部をSUM画像で示す場合には、ボクセル値の統計値(ボクセル合計値)が大きくなる傾向があるが、医用画像処理装置100は、表示に適した輝度に変換でき、表示画像を見易くできる。
また、表示画像は、表示画像に対する可逆変換により、仮想光線上のボクセル値の統計値と陰影値とが分離可能な態様であってもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、表示画像から直接に、被検体の外形を示す陰影情報と被検体の内部を示す内部情報とを分離でき、陰影画像と内部画像とを想起できる。従って、医用画像処理装置100は、例えば、被検体の内部の領域と被検体の輪郭の領域とが複雑に重複するような形状でも、被検体の内部と輪郭との関係を把握し易くできる。
また、表示画像の各画素の画素値は、仮想光線上のボクセル値の統計値と陰影値とが最大値合成された値でもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、被検体の内部情報が支配的な箇所では、被検体の内部を主に表現でき、被検体の陰影情報が支配的な箇所では、被検体の輪郭の陰影を主に表現できる。よって、医用画像処理装置100は、細かい重要度の低い陰影の出現を抑制できる。また、医用画像処理装置100は、重要度の低い陰影の出現を抑制できる。
また、輪郭を取得する任意の位置は、統計値を取得する任意の範囲に含まれてもよい。
これにより、医用画像処理装置100は、被検体の内部の様子をボクセル値の統計値を用いて表現でき、被検体の表面や内側にある輪郭を陰影値を用いて表現でき、さらに、陰影値を取得する位置は、統計値を取得範囲に含まれる。従って、医用画像処理装置100は、被検体の内部の濃淡の様子と被検体の内外の形状との双方の視認性を向上できる。よって、ユーザは、被検体の内部を詳細に観察でき、被検体の輪郭を明確に認識して奥行き感や凹凸感を得ることができる。
本開示は、被検体の内部の様子と被検体の外形状との双方の視認性を向上できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム等に有用である。
10 肝臓
12 腫瘍
14 血管
16 陰影
22 人体
24 大動脈
26 陰影
100 医用画像処理装置
110 ポート
120 ユーザインターフェース(UI)
130 ディスプレイ
140 プロセッサ
150 メモリ
200 CT装置
G11 MIP画像
G12 陰影画像
G13〜G15 合成画像

Claims (12)

  1. 被検体を含むボリュームデータを取得するポートと、
    前記ボリュームデータに基づいて表示画像を生成するプロセッサと、
    前記表示画像を表示するディスプレイと、
    を備え、
    前記表示画像の少なくとも1つの画素の画素値は、
    前記ボリュームデータに対して投射される仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値と、
    前記仮想光線上の任意の位置における前記被検体の輪郭の陰影値と、
    に基づいて定められた、医用画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の医用画像処理装置であって、更に、
    前記被検体を表す関心領域の指定を受け付けるユーザインターフェースを備え、
    前記任意の位置は、前記関心領域の周端に位置する、医用画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の医用画像処理装置であって、
    前記任意の範囲は、前記関心領域に含まれる、医用画像処理装置。
  4. 請求項1に記載の医用画像処理装置であって、
    第1の関心領域及び前記被検体を表す第2の関心領域の指定を受け付けるユーザインターフェースを備え、
    前記任意の範囲は、前記第1の関心領域に含まれ、
    前記任意の位置は、前記第2の関心領域の周端に位置し、
    前記第2の関心領域は、前記第1の関心領域に含まれる、医用画像処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記プロセッサは、前記ボリュームデータからサーフィスデータを生成し、前記サーフィスデータに対するサーフィスレンダリングにより前記輪郭の陰影を導出する、医用画像処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記プロセッサは、MIP法、MinIP法、平均値法、又はSUM法に基づいて、前記仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値を導出する、医用画像処理装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記プロセッサは、前記ボクセル値の統計値に基づき輝度変換して、前記表示画像の画素値を導出する、医用画像処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記表示画像は、当該表示画像に対する可逆変換により、前記仮想光線上の前記ボクセル値の統計値と前記陰影値とが分離可能な態様である、医用画像処理装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記表示画像の各画素の画素値は、前記仮想光線上の前記ボクセル値の統計値と前記陰影値とが最大値合成された値である、医用画像処理装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の医用画像処理装置であって、
    前記任意の位置は、前記任意の範囲に含まれる、医用画像処理装置。
  11. 医用画像処理装置における医用画像処理方法であって、
    被検体を含むボリュームデータを取得し、
    前記ボリュームデータに基づいて表示画像を生成し、
    前記表示画像を表示し、
    前記表示画像の少なくとも1つの画素の画素値は、
    前記ボリュームデータに対して投射される仮想光線上の任意の範囲におけるボクセルのボクセル値の統計値と、
    前記仮想光線上の任意の位置における前記被検体の輪郭の陰影値と、
    に基づいて定められた、医用画像処理方法。
  12. 請求項11に記載の医用画像処理方法をコンピュータに実行させるための医用画像処理プログラム。
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