JP2017187406A - 位相調整システム及び位相調整方法 - Google Patents

位相調整システム及び位相調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017187406A
JP2017187406A JP2016076957A JP2016076957A JP2017187406A JP 2017187406 A JP2017187406 A JP 2017187406A JP 2016076957 A JP2016076957 A JP 2016076957A JP 2016076957 A JP2016076957 A JP 2016076957A JP 2017187406 A JP2017187406 A JP 2017187406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
antenna element
antenna
signal
calibration target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016076957A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6306633B2 (ja
Inventor
華子 野田
Hanako Noda
華子 野田
祐司 関根
Yuji Sekine
祐司 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anritsu Corp filed Critical Anritsu Corp
Priority to JP2016076957A priority Critical patent/JP6306633B2/ja
Publication of JP2017187406A publication Critical patent/JP2017187406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6306633B2 publication Critical patent/JP6306633B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Abstract

【課題】送信装置に一体化された複数のアンテナ素子の位相を広帯域にわたって短時間で精度良く調整することができる位相調整システム及び位相調整方法を提供する。
【解決手段】マルチキャリア信号を発生させる信号発生部11と、マルチキャリア信号を送信する複数のアンテナ素子T1〜TNと、各アンテナ素子T1〜TNから送信されるマルチキャリア信号に対して位相量を付与する複数の移相手段12と、複数の移相手段12の位相量を制御する位相制御部13と、複数のアンテナ素子T1〜TNのうち、位相の基準となる1つの基準アンテナ素子と、基準アンテナ素子以外の任意の1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある走査点において、マルチキャリア信号を近傍界領域で受信する測定用アンテナ21と、測定用アンテナ21により受信されたマルチキャリア信号の電力値を算出する電力算出部24と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、位相調整システム及び位相調整方法に関し、特に、送信装置に一体化されたアンテナから送信される無線信号の位相を調整する位相調整システム及び位相調整方法に関する。
従来より、ベクトルネットワークアナライザ(VNA)を用いて、アンテナから送信される無線信号の振幅や位相を近傍界で測定する方法が提案されている。VNAには、送信装置のポートから取り外した状態の測定対象のアンテナと、移動可能な測定用アンテナとが接続される。VNAは、測定対象のアンテナからテスト用の無線信号を送信させ、当該無線信号と測定用アンテナで受信された無線信号とを比較することにより、測定対象のアンテナにより発生する電界の振幅と位相を同時に測定できるようになっている。
しかしながら、近年、MIMO(Multi Input Multi Output)アンテナなどの多数のアンテナ素子からなるアンテナを備える送信装置については、アンテナ素子数の増大や装置の小型化の要請などから、アンテナを送信装置から取り外せないタイプのものが増えている。このような送信装置のアンテナに対しては、上記のようなVNAを用いたアンテナ単体の測定方法は適用できない。
そこで、アンテナを取り外すことができない構成の送信装置に対して、アンテナにより発生する電界の振幅を遠方界で測定することが可能な方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された方法は、フェーズドアレイアンテナのアンテナ素子の位相を校正するためのものであり、校正対象のアンテナ素子に接続された移相器の位相を変化させながら、位相の基準となる基準アンテナ素子と校正対象の校正対象アンテナ素子とから送信される無線信号の電力を測定し、その検出電力が極小値となる位相を検出する。さらに、この方法は、検出電力が極小値となる位相に180°加えた値を校正対象アンテナ素子の移相器に設定することにより、当該移相器の位相を校正するようになっている。
特許第5246250号公報
特許文献1の方法では、位相校正の際に、基準アンテナ素子と、基準アンテナ素子以外の1つの校正対象アンテナ素子のみに同一の無線信号を供給するようになっているため、無線信号を供給する校正対象アンテナ素子を順次切り替える必要があった。
また、特許文献1の方法では、アンテナ素子により発生する電界の振幅が遠方界で測定されているため、受信レベルの低下が避けられず、極小値を求める際にノイズの影響を受けやすいという問題もある。
さらに、特許文献1の方法では、クライストロン、進行波管、マグネトロン、ガンダイオードなどで発振した無変調信号を、自動周波数制御回路により所望の周波数に調整して位相校正の際に用いている。このため、特許文献1の方法を用いて、広帯域にわたった位相校正を行う場合には、自動周波数制御回路により無変調信号の周波数を何回も切り替えることとなり、時間を要してしまう。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、送信装置に一体化された複数のアンテナ素子の位相を広帯域にわたって短時間で精度良く調整することができる位相調整システム及び位相調整方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の位相調整システムは、マルチキャリア信号を発生させる信号発生部と、前記マルチキャリア信号を送信する複数のアンテナ素子と、各前記アンテナ素子から送信されるマルチキャリア信号に対して位相量を付与する複数の移相手段と、前記複数の移相手段の位相量を制御する位相制御部と、前記複数のアンテナ素子のうち、位相の基準となる1つの基準アンテナ素子と、前記基準アンテナ素子以外の任意の1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある走査点において、前記マルチキャリア信号を近傍界領域で受信する測定用アンテナと、前記測定用アンテナにより受信されたマルチキャリア信号の電力値を算出する電力算出部と、を備え、前記位相制御部は、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段の位相量を段階的に変化させる位相変化部と、前記位相変化部により変化された位相量のうち、前記電力値の最大値を与える位相量を、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段に設定する位相設定部と、を有する構成である。
この構成により、送信装置に一体化された複数のアンテナ素子の位相を広帯域にわたって短時間で精度良く調整することができる。
また、本発明の請求項2の位相調整システムにおいては、前記マルチキャリア信号がOFDM信号であってもよい。
また、本発明の請求項3の位相調整方法は、上記のいずれかの位相調整システムを用いる位相調整方法であって、マルチキャリア信号を発生させる信号発生ステップと、前記基準アンテナ素子と、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある走査点において、前記マルチキャリア信号を近傍界領域で受信する信号受信ステップと、前記信号受信ステップで受信されたマルチキャリア信号の電力値を算出する電力算出ステップと、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段の位相量を段階的に変化させる位相変化ステップと、前記位相変化ステップで変化された位相量のうち、前記電力値の最大値を与える位相量を、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段に設定する位相設定ステップと、を含む構成である。
この構成により、送信装置に一体化された複数のアンテナ素子の位相を広帯域にわたって短時間で精度良く調整することができる。
本発明は、送信装置に一体化された複数のアンテナ素子の位相を広帯域にわたって短時間で精度良く調整することができる位相調整システム及び位相調整方法を提供するものである。
本発明の第1の実施形態に係る一実施形態に係る位相調整システムの概要と、従来の位相調整システムの概要を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る位相調整システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る位相調整システムの他の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る位相調整システムによる位相調整方法の処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る位相調整システムによる位相調整方法の処理を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る位相調整システムの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明に係る位相調整システム及び位相調整方法の実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る位相調整システム1は、図1(a)に示すように、複数のアンテナ素子T1〜TNを含むアンテナ110から送信される無線信号に対して、測定用アンテナ21を用いて近傍界で電力測定を行うことにより、各アンテナ素子から送信される無線信号の位相を調整するものである。なお、特許文献1に開示された従来の方法は、図1(b)に示すように、アンテナ110から送信される無線信号に対して、測定用アンテナ21を用いて遠方界で電力測定を行うことにより、各アンテナ素子から送信される無線信号の位相を調整するものであった。
図2に示すように、位相調整システム1は、送信装置100と電力測定装置200とを備える。送信装置100は、例えば、信号発生部11、複数の移相手段12、位相制御部13、及びアンテナ110を有する。電力測定装置200は、測定用アンテナ21、移動装置22、信号受信部23、電力算出部24、走査制御部25、及び制御部26を有する。
信号発生部11は、OFDM信号などのマルチキャリア信号を発生させるようになっている。アンテナ110は、例えばMassive−MIMOアンテナを含むアレーアンテナなどであり、信号発生部11により発生したマルチキャリア信号を送信する複数のアンテナ素子T1〜TNを含む。なお、信号発生部11は、全てのアンテナ素子T1〜TNにマルチキャリア信号を供給することも、特定のアンテナ素子のみにマルチキャリア信号を供給することも可能である。
具体的には、信号発生部11は、OFDM信号などのマルチキャリア信号のベースバンド信号を生成するベースバンド部11aと、RF部11bとを有する。RF部11bは、ベースバンド部11aにより生成されたベースバンド信号を所望の周波数帯域に周波数変換して、アンテナ110の各アンテナ素子T1〜TNに出力するようになっている。
位相制御部13は、複数の移相手段12の位相量を制御するようになっている。複数の移相手段12は、位相制御部13の制御により、各アンテナ素子T1〜TNから送信されるマルチキャリア信号に対して位相量を付与するようになっている。複数の移相手段12としては、例えば図2に示すように複数の移相器12−1〜12−Nを用いることができる。移相器12−1〜12−Nは、各アンテナ素子T1〜TNに接続され、各アンテナ素子T1〜TNから送信されるマルチキャリア信号の位相を変化させる。
あるいは、図3に示すように、信号発生部11が複数のベースバンド部11aを備え、これら複数のベースバンド部11aにより各アンテナ素子用のベースバンド信号の位相を個別に変化させる構成であってもよい。この場合、信号発生部11の複数のベースバンド部11aが複数の移相手段12となる。さらに、信号発生部11は、各ベースバンド部11a用のRF部11bも複数備えることになる。各RF部11bは、各アンテナ素子T1〜TNに接続される。
あるいは、移相器12−1〜12−N及びベースバンド部11aを共に移相手段とし、移相器12−1〜12−N及びベースバンド部11aによる位相変化を組み合わせてもよい。
電力測定装置200の測定用アンテナ21は、送信装置100の複数のアンテナ素子T1〜TNを含むアンテナ110から放射されたマルチキャリア信号の電波を、近傍界領域における複数の走査点(以下、「測定位置」ともいう)において受信するアンテナである。ここで、各走査点は、送信装置100の複数のアンテナ素子T1〜TNのうち、位相の基準となる1つの基準アンテナ素子(例えばT1)と、基準アンテナ素子T1以外の任意の1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある。なお、基準アンテナ素子は、複数のアンテナ素子T1〜TNのうちのいずれのアンテナ素子であってもよい。
なお、測定用アンテナ21は、自身のコネクタ41に同軸ケーブルなどのケーブル40が接続されることよりダウンコンバータ31に接続される。
移動装置22は、測定用アンテナ21を複数の走査点を含む所定の走査範囲で移動させるものである。これらの走査点は、基準アンテナ素子T1及び任意の1つの校正対象アンテナ素子T2〜TNから等距離の位置であれば、任意の位置に設定可能である。
信号受信部23は、周波数変換手段としてのダウンコンバータ31、及びA/D変換部32を含む。ダウンコンバータ31は、測定用アンテナ21により受信されたマルチキャリア信号を周波数変換するようになっている。
A/D変換部32は、ダウンコンバータ31により周波数変換されたマルチキャリア信号をデジタイズするようになっている。具体的には、A/D変換部32は、周波数変換後のマルチキャリア信号を、所定のサンプリングクロックでサンプリングして時系列のデジタルデータに変換し、当該デジタルデータを後述の電力算出部24に出力する。
電力算出部24は、A/D変換部32によりデジタイズされたマルチキャリア信号の振幅を算出し、算出した振幅からマルチキャリア信号の電力値を算出するようになっている。さらに、電力算出部24は、算出した電力値を送信装置100の位相制御部13に出力するようになっている。
ここでは、送信装置100のアンテナ110から送信される無線信号はOFDM信号などのマルチキャリア信号であるため、サブキャリアごとに振幅が算出されることになる。よって、OFDM等の広帯域信号を用いることにより、位相制御部13において各アンテナ素子T1〜TNの位相を複数のサブキャリア周波数にわたって一度に調整することができ、高速化に寄与することができる。
走査制御部25は、移動装置22を動作させることで測定用アンテナ21の位置を制御する。例えば、走査制御部25は、送信装置100の位相制御部13から出力される走査点の位置情報に従って測定用アンテナ21の位置を制御するようになっている。
制御部26は、例えばCPU、ROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータで構成され、電力測定装置200を構成する上記各部の動作を制御する。さらに、制御部26は、所定のプログラムを実行することにより、電力算出部24及び走査制御部25をソフトウェア的に構成するようになっている。
送信装置100の位相制御部13は、位相変化部14、記憶部15、及び位相設定部16を有する。位相変化部14は、基準アンテナ素子T1以外の任意の1つの校正対象アンテナ素子T2〜TNに対応する移相手段12の位相量を段階的に変化させる。例えば、位相変化部14は、0°〜360°の範囲にわたって所定のステップで移相器12−2〜12−Nの位相量を変化させるようになっている。なお、このステップは等間隔でなくてもよい。
例えば、位相変化部14により、任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する移相手段の位相量を例えば45°ステップで変化させて得られた複数の電力値のうち、最大の電力値を与える位相量の付近で更に細かいステップで位相量を変化させることなどが可能である。
記憶部15は、任意の1つの校正対象アンテナ素子について、位相変化部14により変化された位相量ごとに、電力測定装置200の電力算出部24により算出された電力値を順次記憶するようになっている。
位相設定部16は、任意の1つの校正対象アンテナ素子について、位相変化部14により変化された位相量のうち電力値の最大値を与える位相量を、当該1つの校正対象アンテナ素子に対応する移相手段12に設定するようになっている。例えば、位相設定部16は、電力算出部24により算出された最新の電力値と、記憶部15に過去に記憶された最大の電力値とを比較し、それらの値の差が十分にゼロとみなせる場合に、最新の電力値をもたらした位相量を、当該1つの校正対象アンテナ素子に対応する移相手段12の位相量として決定してもよい。
また、位相制御部13は、任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する走査点の位置を示す位置情報を、電力測定装置200の走査制御部25に送出するようになっている。
位相制御部13は、例えばCPUや、記憶部15を構成するROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータで構成され、送信装置100を構成する上記各部の動作を制御する。さらに、位相制御部13は、所定のプログラムを実行することにより、位相変化部14及び位相設定部16をソフトウェア的に構成するようになっている。
以下、本実施形態の位相調整システム1を用いる位相調整方法について図面を参照しながら説明する。図4は、位相調整システム1を用いる位相調整方法の処理を示すフローチャートである。
まず、送信装置100の位相制御部13は、送信装置100の複数のアンテナ素子の中から基準アンテナ素子を決定する(ステップS1)。
次に、送信装置100の信号発生部11はマルチキャリア信号を発生させる(信号発生ステップS2)。このとき、送信装置100は、全てのアンテナ素子T1〜TNにマルチキャリア信号を供給してもよく、あるいは、ステップS3以降で測定対象となる1つの校正対象アンテナ素子と基準アンテナ素子のみにマルチキャリア信号を供給してもよい。
次に、位相制御部13は、送信装置100の複数のアンテナ素子の中から測定対象である1つの校正対象アンテナ素子を指定する(ステップS3)。
次に、位相制御部13が、ステップS3で指定した校正対象アンテナ素子に対応する測定位置を示す位置情報を走査制御部25に送出することにより、走査制御部25は、移動装置22によって測定用アンテナ21を当該測定位置に移動させる(ステップS4)。
次に、測定用アンテナ21は、基準アンテナ素子(例えば図1のT1)と、測定対象である1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある測定位置において、送信装置100から出力されたマルチキャリア信号を近傍界領域で受信する(信号受信ステップS5)。
次に、電力算出部24は、信号受信ステップS5で受信されたマルチキャリア信号の電力値を算出する(電力算出ステップS6)。さらに、記憶部15は、ステップS3で指定された校正対象アンテナ素子に対応する移相手段12の位相量の初期値、あるいは、後述のステップS8で変化された位相量ごとに、電力算出部24により算出された電力値を記憶する。
次に、位相設定部16は、電力算出部24により算出された最新の電力値と、記憶部15に過去に記憶された最大の電力値とを比較し、それらの値の差が十分にゼロとみなせるか否かを判断する(ステップS7)。否定判断の場合、又は、ステップS3で指定した校正対象アンテナ素子に関して記憶部15に過去に記憶された電力値がない場合にはステップS8に進む。肯定判断の場合にはステップS9に進む。
位相変化ステップS8において位相変化部14は、測定対象である1つの校正対象アンテナ素子に対応する移相手段12の位相量の設定値を所定のステップだけ変化させる。ここでは、例えば、ステップS3で指定された校正対象アンテナ素子に関して記憶部15に記憶された全ての電力値のうち、現時点で最大の電力値を与えた位相量を基準として、プラス側とマイナス側に位相量の設定値を変化させることも可能である。
位相設定ステップS9において位相設定部16は、ステップS6で記憶部15に記憶された電力値の最大値を与える位相量(すなわち、基準アンテナ素子と校正対象アンテナ素子の位相差がゼロとなる位相量)を、測定対象である1つの校正対象アンテナ素子に対応する移相手段12に設定する。
次に、位相制御部13は、全ての校正対象アンテナ素子に対応する移相手段12について、ステップS9の位相量の設定処理が行われたか否かを判断する(ステップS10)。否定判断の場合にはステップS3に戻る。肯定判断の場合には処理を終了する。
以下、ステップS3〜S10の処理の具体例について、図5を参照しながら説明する。図5は、1024個のアンテナ素子(図中の○印)を含むアンテナ110と、測定用アンテナ21(図中の×印)との位置関係をXY平面上に投影して示す模式図である。基準アンテナ素子は、図5(0)に示すように座標(0,0)の位置にあるものとする。
まず、図5(1)に示すように、ステップS3で座標(1,0)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(1,0)の中点である座標(1/2,0)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(1,0)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(2)に示すように、ステップS3で座標(0,1)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(0,1)の中点である座標(0,1/2)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(0,1)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(3)に示すように、ステップS3で座標(1,1)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(1,1)の中点である座標(1/2,1/2)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(1,1)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(4)に示すように、ステップS3で座標(2,0)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(2,0)の中点である座標(1,0)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(2,0)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(5)に示すように、ステップS3で座標(0,2)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(0,2)の中点である座標(0,1)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(0,2)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(6)に示すように、ステップS3で座標(2,1)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(2,1)の中点である座標(1,1/2)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(2,1)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(7)に示すように、ステップS3で座標(1,2)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(1,2)の中点である座標(1/2,1)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(1,2)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
次に、図5(8)に示すように、ステップS3で座標(2,2)の位置にある校正対象アンテナ素子が指定され、測定用アンテナ21が座標(0,0)と座標(2,2)の中点である座標(1,1)に移動される。そして、ステップS9で座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と座標(2,2)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相がそろう。
これにより、座標(0,0)の位置にある基準アンテナ素子と、座標(1,0)(0,1)(1,1)(2,0)(0,2)(2,1)(1,2)(2,2)の位置にある校正対象アンテナ素子の位相が全てそろう。残りの校正対象アンテナ素子についても同様の処理を繰り返すことにより、1024個のアンテナ素子の全ての位相がそろうことになる。
以上説明したように、本実施形態に係る位相調整システム1は、送信装置100の複数のアンテナ素子T1〜TNから送信される無線信号として、OFDM信号などのマルチキャリア信号を用いることにより、測定用アンテナ21を移動させるごとに、複数のサブキャリア周波数にわたって位相を一度に調整することができる。これにより、送信装置100に一体化された複数のアンテナ素子T1〜TNの位相を広帯域にわたって短時間で調整することが可能になる。
さらに、本実施形態に係る位相調整システム1は、送信装置100の複数のアンテナ素子T1〜TNから送信される無線信号を近傍界で測定しているため、校正対象のアンテナ素子を特定することができ、ノイズの影響を抑えて精度良く位相調整を行うことができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る位相調整システム2について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態に係る位相調整システム1の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
第1の実施形態に係る位相調整システム1においては、測定用アンテナ21がケーブル40を介してダウンコンバータ31に接続されていた。しかしながら、測定用アンテナ21の走査時にケーブル40が撓んだり向きが変わったりすると、ミリ波帯などの高周波信号である無線信号はケーブル40を伝送される間にその位相が変化したり、外来ノイズの影響を受けやすくなったりしてしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、信号受信部23からダウンコンバータを分離し、測定用アンテナ21をダウンコンバータに直結させ、無線信号がケーブルを伝送される前に無線信号の周波数を低下させる構成とした。
つまり、図6に示すように、測定用アンテナ21のコネクタ41には、ケーブルを介さずに、周波数変換手段としてのダウンコンバータ42が直接接続される。すなわち、ダウンコンバータ42は、ケーブル40によって後段の信号受信部43に接続される。
ダウンコンバータ42は、移動装置22によって測定用アンテナ21と共に走査範囲内で移動される。
以上説明したように、本実施形態に係る位相調整システム2は、測定用アンテナ21をダウンコンバータ42に直結させることにより、後段のA/D変換部32に無線信号がケーブル40で伝送される際の位相の変化やノイズを抑制することができる。
1,2 位相調整システム
11 信号発生部
11a ベースバンド部(移相手段)
11b RF部
12,12−1〜12−N 移相器(移相手段)
13 位相制御部
14 位相変化部
15 記憶部
16 位相設定部
21 測定用アンテナ
22 移動装置
23,43 信号受信部
24 電力算出部
25 走査制御部
26 制御部
31,42 ダウンコンバータ
32 A/D変換部
100 送信装置
110 アンテナ
200 電力測定装置
T1〜TN アンテナ素子

Claims (3)

  1. マルチキャリア信号を発生させる信号発生部(11)と、
    前記マルチキャリア信号を送信する複数のアンテナ素子(T1〜TN)と、
    各前記アンテナ素子から送信されるマルチキャリア信号に対して位相量を付与する複数の移相手段(12)と、
    前記複数の移相手段の位相量を制御する位相制御部(13)と、
    前記複数のアンテナ素子のうち、位相の基準となる1つの基準アンテナ素子と、前記基準アンテナ素子以外の任意の1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある走査点において、前記マルチキャリア信号を近傍界領域で受信する測定用アンテナ(21)と、
    前記測定用アンテナにより受信されたマルチキャリア信号の電力値を算出する電力算出部(24)と、を備え、
    前記位相制御部は、
    前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段の位相量を段階的に変化させる位相変化部(14)と、
    前記位相変化部により変化された位相量のうち、前記電力値の最大値を与える位相量を、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段に設定する位相設定部(16)と、を有することを特徴とする位相調整システム。
  2. 前記マルチキャリア信号がOFDM信号であることを特徴とする請求項1に記載の位相調整システム。
  3. 請求項1及び請求項2に記載の位相調整システムを用いる位相調整方法であって、
    マルチキャリア信号を発生させる信号発生ステップ(S2)と、
    前記基準アンテナ素子と、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子とから等距離の位置にある走査点において、前記マルチキャリア信号を近傍界領域で受信する信号受信ステップ(S5)と、
    前記信号受信ステップで受信されたマルチキャリア信号の電力値を算出する電力算出ステップ(S6)と、
    前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段の位相量を段階的に変化させる位相変化ステップ(S8)と、
    前記位相変化ステップで変化された位相量のうち、前記電力値の最大値を与える位相量を、前記任意の1つの校正対象アンテナ素子に対応する前記移相手段に設定する位相設定ステップ(S9)と、を含むことを特徴とする位相調整方法。
JP2016076957A 2016-04-07 2016-04-07 位相調整システム及び位相調整方法 Active JP6306633B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076957A JP6306633B2 (ja) 2016-04-07 2016-04-07 位相調整システム及び位相調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076957A JP6306633B2 (ja) 2016-04-07 2016-04-07 位相調整システム及び位相調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017187406A true JP2017187406A (ja) 2017-10-12
JP6306633B2 JP6306633B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=60046323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016076957A Active JP6306633B2 (ja) 2016-04-07 2016-04-07 位相調整システム及び位相調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6306633B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6259879B1 (ja) * 2016-09-20 2018-01-10 アンリツ株式会社 位相測定装置及び位相測定方法
CN108322268A (zh) * 2018-03-28 2018-07-24 北京聚利科技股份有限公司 相控阵天线的校准处理装置及相控阵天线系统
JP2019193221A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 アンリツ株式会社 キャリブレーションシステム及びキャリブレーション方法
JPWO2020213093A1 (ja) * 2019-04-17 2020-10-22
JP7551623B2 (ja) 2019-01-18 2024-09-17 ヴィアサット,インコーポレイテッド フェーズドアレイアンテナを較正するためのシステム及び方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002368664A (ja) * 2001-06-12 2002-12-20 Mitsubishi Electric Corp 通信装置およびその送信アレーアンテナ校正方法
US20030038747A1 (en) * 2001-08-23 2003-02-27 Jaynesh Patel Nearfield calibration method used for phased array antennas containing tunable phase shifters
JP2006304205A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> アンテナ位相較正装置及びそれを用いた追尾アンテナ装置
JP2011259369A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Mitsubishi Electric Corp 通信用アレーアンテナのビーム校正方法、及び通信用アレーアンテナ
JP2012124749A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Denso Corp フェーズドアレイアンテナの位相校正方法及びフェーズドアレイアンテナ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002368664A (ja) * 2001-06-12 2002-12-20 Mitsubishi Electric Corp 通信装置およびその送信アレーアンテナ校正方法
US20030038747A1 (en) * 2001-08-23 2003-02-27 Jaynesh Patel Nearfield calibration method used for phased array antennas containing tunable phase shifters
JP2006304205A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> アンテナ位相較正装置及びそれを用いた追尾アンテナ装置
JP2011259369A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Mitsubishi Electric Corp 通信用アレーアンテナのビーム校正方法、及び通信用アレーアンテナ
JP2012124749A (ja) * 2010-12-09 2012-06-28 Denso Corp フェーズドアレイアンテナの位相校正方法及びフェーズドアレイアンテナ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6259879B1 (ja) * 2016-09-20 2018-01-10 アンリツ株式会社 位相測定装置及び位相測定方法
JP2018050104A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 アンリツ株式会社 位相測定装置及び位相測定方法
CN108322268A (zh) * 2018-03-28 2018-07-24 北京聚利科技股份有限公司 相控阵天线的校准处理装置及相控阵天线系统
JP2019193221A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 アンリツ株式会社 キャリブレーションシステム及びキャリブレーション方法
CN110412520A (zh) * 2018-04-27 2019-11-05 安立股份有限公司 校准系统和校准方法
CN110412520B (zh) * 2018-04-27 2023-10-13 安立股份有限公司 校准系统和校准方法
JP7551623B2 (ja) 2019-01-18 2024-09-17 ヴィアサット,インコーポレイテッド フェーズドアレイアンテナを較正するためのシステム及び方法
JPWO2020213093A1 (ja) * 2019-04-17 2020-10-22
WO2020213093A1 (ja) * 2019-04-17 2020-10-22 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理システム、端末装置、及び情報処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6306633B2 (ja) 2018-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6306633B2 (ja) 位相調整システム及び位相調整方法
JP5933471B2 (ja) フェーズドアレイ送信装置
US9031163B2 (en) Phased array transmission device
US9780890B2 (en) Wireless measuring system and method for measurement of a device under test with an antenna-array, considering maximum gain direction of the antenna array
CN109669077B (zh) 天线装置以及测量方法
US7429947B2 (en) Radar apparatus for detecting distance or velocity with respect to an object
US9998170B2 (en) Active phased array transmitter, active phased array receiver, and active phased array transceiver
JP6701124B2 (ja) レーダ装置
JP6295011B2 (ja) 送信器、送信方法、位相調整装置、位相調整方法
WO1999056147A1 (fr) Radar a ondes continues modulees en frequence
US10469183B1 (en) Antenna device and method for calibrating antenna device
US11367953B2 (en) Antenna device and calibration method
EP3252496A1 (en) Radar device and transmission power control method
US10914775B2 (en) Measuring system and method with digital quiet zone
KR102066742B1 (ko) 능동배열 레이더의 모노펄스 보정 장치 및 그 방법
JP2016225845A (ja) フェーズドアレイ送信装置
US9548798B2 (en) Near field measurement of active antenna systems
JP2018100839A (ja) 校正装置及び校正方法
JP3138728B2 (ja) アレーアンテナの較正方法
JP3547703B2 (ja) 適応アレーアンテナ送受信装置
KR102102416B1 (ko) 무선 주파수 디바이스와 그 대응 방법
JP6389206B2 (ja) 電界強度分布測定装置及び電界強度分布測定方法
JP2010213217A (ja) アレイアンテナ通信装置およびその制御方法ならびにプログラム
KR101905434B1 (ko) 수동상호변조왜곡 신호 측정 장치 및 방법
JP2021032658A (ja) 自己診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6306633

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250