JP2017187371A - 気象予測装置及び風力発電所 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の気象予測装置1は、対象地点における過去の気象観測値、及び、対象地点以外の1又は複数の参照地点における過去の気象観測値が格納される記憶部15と、対象地点及び参照地点の過去の気象観測値を入力変数とし、対象地点における将来の気象予測値を出力変数とする予測モデルに対して、対象地点及び参照地点の過去の気象観測値を使用して学習することにより、予測モデルのパラメータを最適化するモデル最適化部22と、パラメータが最適化された予測モデルを使用し、対象地点における将来の気象予測値を算出する予測値算出部23と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
・風力発電機とともに蓄電池を併設し、蓄電池出力を制御することによって、風力発電に起因する出力変動をほぼゼロとすること。
・風力発電機と蓄電池との合成出力の目標値からの偏差を、合成出力の最大値の2%以内とすること。
特許文献2の風車発電システムは、過去の風向に基づいて将来の風向を予測し、その風向に風車を向ける。このとき、風車発電システムは、埋め込み定理に基づき状態空間内にアトラクタ(風向の軌跡)を再構成し、再構成されたアトラクタに基づいて、決定論的非線形手法によって風向を予測する。
そこで、本発明は、数時間先の風速を高い精度で予測することを目的とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
3つの地点を想定し、それぞれを地点A、地点B及び地点Cとする。地点Aには、風力発電機が配置されている。風力発電機は、自然の風力エネルギーを電力エネルギーに変換する設備であり、通常屋外に配置された風車と風車の回転力を利用する発電機とを有する。地点B及び地点Cのそれぞれには、パイロットプラントが配置されている。パイロットプラントとは、実用プラント(実際の風力発電所)を建設するに先立ち、その設計に必要なデータを収集するための試験的プラント(例えば鉄塔)である。なお、“対象地点”には地点Aが相当し、“参照地点”には地点A以外の地点が相当する。
本実施形態の予測モデル(式1)は、地点A、地点B及び地点Cにおいて過去に観測された気象データ(観測値)を入力変数として、地点Aにおける将来の気象データ(予測値)を出力変数とする数理モデルである。
Xt+1=
wx(sta1Xt+st−1a2Xt−1+st−2a3Xt−2+・・・)
+wy(stb1Yt+st−1b2Yt−1+st−2b3Yt−2+・・・)
+wz(stc1Zt+st−1c2Zt−1+st−2c3Zt−2+・・・)
(式1)
Xi、Yi及びZi(i<t+1)は、それぞれ、地点A、地点B及び地点Cにおける気象データの観測値である。Xi(i=t+1)は、地点Aにおける気象データの予測値である。気象データとは、センサによって観測できる自然界のあらゆる物理量であり、典型的には、風速(m/秒)である。
a1、a2、a3、・・・、b1、b2、b3、・・・、c1、c2、c3、・・・は、パラメータである。詳細は後記するが、本実施形態の気象予測装置は、過去の観測値を使用して機械学習することによって、パラメータの値を最適化する。
st、st−1、st−2、・・・は、過去の時点ごとの重みである。0≦st≦1、0≦st−1≦1、0≦st−2≦1、・・・、及び、st+st−1+st−2+・・・=1が成立するものとする。
つまり、過去のすべての観測値に対して、3つの値(パラメータ、場所ごとの重み及び時点ごとの重み)が乗算される。
仮に式1の右辺が“wx(sta1Xt+st−1a2Xt−1+st−2a3Xt−2+・・・)”だけである場合、この予測モデルを自己回帰(AR:Auto-regressive)タイプと呼ぶ。ARタイプの予測モデルに対しては、単一の入力変数が時系列で入力される。つまり、ARタイプの予測モデルは、例えば、ある地点の過去の風速を使用して当該地点の将来の風速を予測するためのものである。これに対して、本実施形態の予測モデルは、多変数を入力変数とするベクトル自己回帰(VAR:Vector Auto-regressive)タイプである。VARタイプの予測モデルは、風速を含む多くの種類の気象データを入力でき、また、これらを地点ごとにも入力できる。
そのうち、パラメータa1、a2、a3、・・・、b1、b2、b3、・・・、c1、c2、c3、・・・は、機械学習の結果、様々な値に最適化される。例えば、地点Bにおける時点tの気象データ“Yt”が、地点Aにおける時点t+1の気象データ“Xt+1”に大きな影響を与える場合、パラメータ“b1”の値の絶対値が大きくなり、他のパラメータの値は“0”に近くなる。例えば、過去の時点の数が4つであり、地点の数が3つである予測モデルにおいては、パラメータは4×3=12個存在し、その12個のそれぞれが機械学習の結果異なる値に最適化される。
パラメータが機械学習によって最適化される対象であるのに対して、地点ごとの重み及び時点ごとの重みは機械学習とは直接関係がなく、ユーザ又は気象予測装置が設定する値である。時点の数がどのように変化しても、地点ごとの重み“w”の値は、地点ごと固定される。地点の数がどのように変化しても、時点ごとの重み“s”の値は、時点ごとに固定される。
重みもまたパラメータと同様、入力変数に対して乗算される“係数”であることには違いない。したがって、重みもまた機械学習の対象となり得る。しかしながら、本実施形態においては、重みを機械学習の対象とすることは想定していない。むしろ“地点ごと又は時点ごとに値が固定される”という縦横の拘束を受ける係数を“重み”とし、当該拘束を受けない係数を“パラメータ”として区別している。
・風力発電機の地点(対象地点)及びパイロットプラントの地点(参照地点)の過去の気象観測値を入力変数とし、対象地点における将来の気象予測値を出力変数とすること。
・入力変数のそれぞれに対するパラメータが機械学習の対象となり、入力変数のそれぞれに対して地点ごとかつ時点ごとに重みが定義できること。
図1は、気象データの構造を説明する図である。地点A、地点B及び地点Cのそれぞれにおいて、風速、風向、気温、相対湿度、気圧、日照時間及び降水量が観測される。このうち、風速は、2次元風速計によって計測される。つまり風速は、南北方向の風速成分と、東西方向の風速成分とが合成されるベクトルの長さ(m/秒)である。風速の実際の時系列の波形は、1地点の場合図7に示したようになり、4地点の場合、図8の符号52、53、54及び55のようになる。
図2は、パラメータの機械学習を説明する図である。説明の単純化のため、気象データとして代表的に“風速”のみを用いる予測モデルを想定する。図2では、地点A、地点B及び地点Cのそれぞれにおいて、少なくとも時点1から時点14までの風速が既に観測されているとする。気象予測装置は、次の処理を実行する。
(2)風速の観測値X1、X2、・・・、X7、Y1、Y2、・・・、Y7、Z1、Z2、・・・、Z7を予測モデルに入力する。
(3)パラメータa1、a2、・・・、a7、b1、b2、・・・、b7、c1、c2、・・・、c7の値をランダムに発生させ、パラメータ値の組合せとする。
(4)パラメータ値の組合せを予測モデルに代入し、X8を出力させる。
(5)予測値として出力されたX8と観測値としてのX8との差異を算出する。
(6)差異を最小にするパラメータ値の組合せを特定し、特定した組合せを暫定候補1とする。
ただし、繰り返し処理中の(2)においては、風速の観測値X2、X3、・・・、X8、Y2、Y3、・・・、Y8、Z2、Z3、・・・、Z8を予測モデルに入力する。(4)においては、X9を出力させる。(5)においては、予測値として出力されたX9と観測値としてのX9との差異を算出する。(6)においては、特定した組合せを暫定候補2とする。学習機会3〜7においても同様の処理を繰り返す。
(8)暫定候補1〜7のうち、差異が最も小さいものを最終候補とする。
図3は、地点ごとの重みを説明する図である。いま、気象予測装置が、時点1〜時点7における風速その他の観測値を予測モデルに入力し、時点8における風速の予測値X8を出力させる例を考える。気象予測装置は、地点A以外の各地点の時点1〜時点7における観測値と、地点Aの時点1〜時点7における観測値との類似度を算出する。
図4は、時点ごとの重みを説明する図である。今度もまた、気象予測装置が、時点1〜時点7における風速その他の観測値を予測モデルに入力し、時点8における風速の予測値X8を出力させる例を考える。気象予測装置は、地点Aの時点7における観測値と、地点Aの時点1〜時点6における各観測値との類似度を算出する。前記の風向同士の差分の例をそのまま利用すれば、時点4及び時点7において、差分(類似度)は“0”となり、その他の時点において、差分は“5”となる。このとき、気象予測装置は、時点4及び時点7の時点ごとの重み“s4”及び“s7”を両者とも“0.25”とする。そして、他の時点の時点ごとの重みをすべて“0.1”とする。
図5に沿って、気象予測装置1の構成を説明する。気象予測装置1は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、キーボード等の入力装置12、ディスプレイ等の出力装置13、主記憶装置14及び補助記憶装置15を有する。これらの装置は、バスで相互に接続されている。補助記憶装置15は、気象データ31、パラメータ32、地点ごとの重み33、時点ごとの重み34及び予測モデル35を格納している。
風力発電所WFは、風力発電機WG及び気象予測装置1を有する。風力発電所WFは、気象予測装置1を使用し気象予測装置1から将来の気象データの予測値を受け取る。風力発電所WFは、予測された気象データに基づいて、風力発電機WGを制御する。風力発電機WGには蓄電設備(図示せず)が接続されている。
図6に沿って、処理手順を説明する。ステップS101が開始される前提として、気象予測装置1の観測値受信部21は、定期的に観測値を受信しているものとする。具体的には、観測値受信部21は、風力発電所WF及びパイロットプラント(図示せず)からネットワーク(図示せず)等を介してリアルタイムで気象データを受信する。そして、受信の都度、観測値受信部21は、受信した気象データを地点ごと、気象データの種類(風速、風向、・・・)ごとに時系列で記憶するものとする。
第2に、モデル最適化部22は、前記した図2の方法で、パラメータの値の組合せ(前記の最終候補)を特定し、特定した組合せをパラメータ32(図5)として補助記憶装置15に記憶する。
第2に、予測値算出部23は、予測モデルの地点ごとの重みに対してステップS104において決定した地点ごとの重みの値を代入する。
第3に、予測値算出部23は、予測モデルの時点ごとの重みに対してステップS105において決定した時点ごとの重みの値を代入する。
第5に、予測値算出部23は、予測モデルに予測値を出力させる。ここで出力させるデータは、例えば、地点Aにおける将来(次の期)の風速の予測値である。
第6に、予測値算出部23は、“第5”において出力させた予測値を出力装置13に表示する。
第7に、予測値算出部23は、発電量換算式に対して風速の予測値を適用することによって発電量を算出し、出力装置13に表示する。なお、補助記憶装置15は、風速と発電量との関係を定義する発電量換算式を記憶しているものとする。
その後処理手順を終了する。
検定1では、VARタイプの予測モデルを使用した気象予測装置の予測精度を見て行く。地点として、4つの地点A、地点B、地点C及び地点Dを採用した。このうち、地点Aには風力発電機が配置されている。地点B、地点C及び地点Dには、パイロットプラントが配置されている。これらの実際の位置関係は図9の通りである。そして、このうち地点A、地点C及び地点Dにおける風速の時系列の波形は、図10の通りである。なお、図10の風速の目盛は、風向も勘案した正負値になっている。
(ケ―ス1)ARタイプの予測モデルを使用して、地点Aの風速に基づき地点Aの風速を予測する。
(ケース2)VARタイプの予測モデルを使用して、地点A及び地点Cの風速に基づき地点Aの風速を予測する。
(ケース3)VARタイプの予測モデルを使用して、地点A及び地点Dの風速に基づき地点Aの風速を予測する。
(ケース4)VARタイプの予測モデルを使用して、地点A、地点C及び地点Dの風速に基づき地点Aの風速を予測する。
(ケース5)VARタイプの予測モデルを使用して、地点A、地点C及び地点Dの風速に基づき地点Aの風速を予測する。このとき、図2に示したように観測値を更新し、時点ごとの重みを使用した。
(ケース6)VARタイプの予測モデルを使用して、地点A、地点C及び地点Dの風速に基づき地点Aの風速を予測する。このとき、地点ごとの重みを使用した。
・ケース1とケース2との比較
平均誤差は、ケース1の方が小さい。標準誤差も、ケース1の方が小さい。VARタイプの予測モデルの予測誤差がより大きいということになり、一見意外ではあるが、これは、地点Cの振舞が、地点Aの振舞とは明らかに異なることに起因すると思われる。
・ケース1とケース3との比較
平均誤差は、ケース3の方が小さい。標準偏差は、ケース1の方が小さい。この結果だけからは何とも言えない。
平均誤差は、ケース4の方が小さい。標準誤差も、ケース4の方が小さい。したがって、ARタイプの予測モデルを使用する場合に比して、VARタイプの予測モデルを使用する場合のほうが予測誤差は小さいことがわかる。地点Aとは振舞の異なる地点Cの影響が、振舞が類似する地点Dによって治癒されている。このように、予測に向かないデータが存在していても、予測に向くデータが存在していれば、パラメータが自動的に最適化されて、予測に向くデータ(地点D)の影響が大きくなると考えられる。つまり、地点Aと振舞が類似する地点を特定できることが重要である。
標準偏差は、ケース5の方が小さい。したがって、観測値を更新したうえでパラメータを最適化すること、及び、時点ごとの重みを使用すると予測誤差が小さくなることがわかる。つまり、観測値を取得する時点を増加させることが重要である。
・ケース4とケース6との比較
標準偏差は、ケース6の方が小さい。したがって、地点ごとの重みを使用すると予測誤差が小さくなることがわかる。なお、“<1.57”は、その値が1.57を下回ることを意味する。
検定2では、実際に最適化されたパラメータを見て行く。地点Aにおいて風速の時系列変動が大きい場合、風速の波形は図12(a)に示されたようになる。地点Aにおいて風速の時系列変動が小さい場合、風速の波形は図12(b)に示されたようになる。気象予測装置1が、VARタイプの予測モデル並びに地点A、地点B、地点C及び地点Dの風速のデータを用いて予測モデルのパラメータを最適化させた結果が図13(a)及び図13(b)である。予測モデルは、地点A、地点B、地点C及び地点Dの過去の風速の観測値(直前の連続する20期分)を入力とし、地点Aの将来の風速の予測値を出力する。
・図13(a)のパラメータ71aが“0.4267”であるのに対して、図13(b)のパラメータ71bは、“0.8348”である。このことから、地点Aにおける風速の変動が小さい場合に、地点Aの予測値に対する地点Aの直近の観測値による影響がより大きくなることがわかる。“0.4267”及び“0.8348”は、他と比して際立って高い値であり、この例では、仮にARタイプの予測モデルが使用されたとしても予測精度は充分高かったと思われる。
検定3では、ある地点の風上の他の地点の風速が当該地点の風速に与える影響、及び、当該地点の風上ではない他の地点の風速が当該地点に与える影響を見て行く。検定2と同様に、VARタイプの予測モデルに対して4地点(地点A、地点B、地点C及び地点D)の風速の観測値を20期分入力する例を考える。
for(tin tstart:tend){
Count=0
if(max(|a1|,…, |an|)<α((max(|b1|,…, |bn|)
+ max(|c1|,…, |cn|) + max(|d1|,…, |dn|))){
Count= Count + 1
}
}
図14(a)及び図14(b)のいずれもが、過去において地点Aの風上になった地点の重みの値を大きくすることに意味があることを示している。
検定4では、重みを使用することによる効果を再度見て行く。既存の風力発電所の風速を予測する検定を行なった。当該風力発電所は、我が国の日本海側の地点Eに立地し、定格出力が2MWである風力発電機を7基有し、合計最大出力は、14MWである。その結果は、図15に示す通りである。比較対象となるケースは、以下の4つである(図15も参照)。
(ケース12)VARタイプの予測モデルを使用して、地点B、地点C、地点D及び地点Eの風速に基づき地点Eの30分先の風速を予測する。但し、場所ごとの重みも時点ごとの重みも使用しない。
(ケース13)VARタイプの予測モデルを使用して、地点B、地点C、地点D及び地点Eの風速に基づき地点Eの30分先の風速を予測する。但し、場所ごとの重み及び時点ごとの重みを使用している。
(ケース14)気象庁の“全球数値予報モデル GSM(登録商標)”を使用して地点Eの風速を予測する。同モデルは、http://www.jmbsc.or.jp/hp/online/f-online0a.htmlから配信されている。
なお、図にはないが、パラメータをリアルタイムに更新していくと、そうでない場合に比して、予測精度が5%以上向上することが確認されている。
以下のことが経験的に分っている。
・我が国の日本海側においては、過去において西風(西から吹く風)が吹いた時点の重みの値を大きくすると予測の精度が向上する。
・我が国の太平洋側においては、過去において東風が吹いた時点の重みの値を大きくすると予測の精度が向上する。
・過去において風速及び風向の両者が類似している時点の重みの値を大きくすると予測の精度が向上する。
・海岸沿いの地点の風力を予測する場合は、過去において海側から風力発電機のある地点に向かって風が吹いた時点の重みの値を大きくし、海側の地点の重みの値を大きくすると予測の精度が向上する。このことは、パイロットプラントが風力発電機の風上にあり、かつ、風力発電機との間に障害物が少ないことが理想であることを意味する。
前記では、気象予測装置1が最適化する対象はパラメータである例を説明した。しかしながら、気象予測装置1は、地点ごとの重み、時点ごとの重み及びパラメータを含むすべての“係数”をランダムに又は所定の規則に則って発生させ、過去の観測値を使用し機械学習を行うことによって、すべての係数を最適化してもよい。すると、例えば風上の地点の地点ごとの重みの値が大きくなり、振舞が類似する過去の時点の時点ごとの重みの値が大きくなる。
本実施形態の気象予測装置は、以下の効果を奏する。
(1)ある地点の風速等を、それ以外の地点の風速等を使用して高い精度で予測することができる。
(2)リアルタイムで観測値が更新されて行く場合、風速等をより高い精度で予測することができる。
(3)風力発電機の発電量を高い精度で予測することができる。
(4)高い精度での予測に相応しい地点及び時点を特定することができる。
(5)風速、風向、気圧等の入手しやすいデータに基づいて、高い精度での予測に相応しい地点及び時点を自動的に特定することができる
(6)風力発電機とともに蓄電設備を備える事業者が予測結果を使用することができる。
(7)特に巨大な経営規模で運営される風力発電所が予測結果を使用することができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
11 中央制御装置
12 入力装置
13 出力装置
14 主記憶装置(記憶部)
15 補助記憶装置(記憶部)
21 観測値受信部
22 モデル最適化部
23 予測値算出部
31 気象データ
32 パラメータ
33 地点ごとの重み
34 時点ごとの重み
35 予測モデル
WF 風力発電所
Claims (7)
- 対象地点における過去の気象観測値、及び、前記対象地点以外の1又は複数の参照地点における過去の気象観測値が格納される記憶部と、
前記対象地点及び前記参照地点の前記過去の気象観測値を入力変数とし、前記対象地点における将来の気象予測値を出力変数とする予測モデルに対して、前記対象地点及び前記参照地点の前記過去の気象観測値を使用して学習することにより、前記予測モデルのパラメータを最適化するモデル最適化部と、
前記パラメータが最適化された予測モデルを使用し、前記対象地点における将来の気象予測値を算出する予測値算出部と、
を備えることを特徴とする気象予測装置。 - 前記気象予測装置は、
前記対象地点及び前記参照地点の気象観測値をリアルタイムで受信する観測値受信部を備え、
前記モデル最適化部は、
前記対象地点及び前記参照地点の気象観測値がリアルタイムで受信される都度、前記予測モデルのパラメータを更新すること、
を特徴とする請求項1に記載の気象予測装置。 - 前記対象地点は、
風力発電機が設置される地点であり、
前記気象観測値及び前記気象予測値は、
風速であり、
前記予測値算出部は、
所定の換算ルールを使用し、前記算出した気象予測値を前記風力発電機の発電量に換算すること、
を特徴とする請求項2に記載の気象予測装置。 - 前記予測モデルは、
前記対象地点及び前記参照地点ごとに又は過去の時点ごとに値が変化する重みを、前記入力変数に対して乗算するものであること、
を特徴とする請求項3に記載の気象予測装置。 - 前記モデル最適化部は、
風速、風向、気圧、降水量、気温、相対湿度及び日照時間のうちの少なくとも1つに応じて、前記重みの値を算出すること、
を特徴とする請求項4に記載の気象予測装置。 - 前記風力発電機は、
蓄電設備を備えていること、
を特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の気象予測装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の気象予想装置を使用する風力発電所。
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