JP2015231293A - 発電量予測方法およびそのシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】
過去のデータを用いた風況予測による発電量予測が重要である。また、過去のデータから予測対象データと類似するデータを使うことは高精度な風況予測に有効である。しかし、風速データは非定常なデータのため、変化傾向が類似していても、同じ時間の長さを持つわけではない。従来の類似度距離を計算する手法では、同じ長さの等サンプリング時間間隔のデータを利用したため、風の変化傾向が類似しても、時間ずれがあると距離が大きくなってしまい、変化傾向が類似したデータの抽出はできない問題がある。
【解決手段】
時系列風況データパターンの切り替え点を特徴点とし、特徴点を合せて取り出したローカル時系列データに対し、時間方向の伸縮を考慮した類似度を適用することにより、類似風況データを検出して風力発電量を予測する。本発明により、高精度な風力発電量の予測を実現できる。
【選択図】 図1
過去のデータを用いた風況予測による発電量予測が重要である。また、過去のデータから予測対象データと類似するデータを使うことは高精度な風況予測に有効である。しかし、風速データは非定常なデータのため、変化傾向が類似していても、同じ時間の長さを持つわけではない。従来の類似度距離を計算する手法では、同じ長さの等サンプリング時間間隔のデータを利用したため、風の変化傾向が類似しても、時間ずれがあると距離が大きくなってしまい、変化傾向が類似したデータの抽出はできない問題がある。
【解決手段】
時系列風況データパターンの切り替え点を特徴点とし、特徴点を合せて取り出したローカル時系列データに対し、時間方向の伸縮を考慮した類似度を適用することにより、類似風況データを検出して風力発電量を予測する。本発明により、高精度な風力発電量の予測を実現できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、風力発電システムにおいて風況を予測し、これにより、高精度に発電量を予測する発電量予測方法およびそのシステムに関する。
近年、環境を汚染せず、資源を枯渇させず、地球温暖化ガスを発生しない発電システムとして再生可能エネルギーによる発電方式の1つである風力発電に注目が集まっている。しかし、風力発電は自然風からエネルギーを取り出すため、本質的に出力の変動を伴う。風速の変化は一般に予測困難であるため、予期せぬ発電量の増減が生じ、風力発電設備を系統連係する場合に電力不安定要因を生み、社会問題になる可能性がある。このような背景から、蓄電池を併用し、かつ風力発電電力と蓄電池充放電量の合計出力が事前予告通りとなる一定出力型風力発電システムが必要とされる。さらに、風力発電の変動が蓄電池の充放電量の最大範囲を超えた場合、予めのその他の対策も必要である。そこで、近い未来の発電量の安定性を示す機能、特に急変がある場合のアラーム機能を備えた、一定出力型風力発電システムが必要とされる。
システムの安定な一定出力を保障するキーとなる技術は、風力発電量を高精度に事前予告するための高精度な風況予測による発電量予測技術である。風況とは、単位時間の平均風速、瞬間風速、風向や風速の単位時間の頻度分布など、風の状況や性質のことをいい、風況値とはそれらの値のことをいう。
風力発電量予測手法は、大別して、2種類がある。高精度な気象モデルと統計的推定手法を併用した発電量予測手法、および過去のデータを用いた発電量予測手法がある。後者は地形情報が不要なため、注目される。
過去のデータを用いる方法は、特許文献1、非特許文献1、および非特許文献2に開示されている。いずれの文献でも、予測精度を向上するため、予測の前に、予測対象データ、あるいは、学習データの類似データを抽出する。
特許文献1に開示されている方法では、ガウシアンプロセスを用いて風況予測を行う。ガウシアンプロセスにおいて、RBFカーネルが用いられ、学習データと類似したデータを選択する。
非特許文献1に開示されている方法では、JITモデリングによって風速と風力発電の波形から相関の高い学習データ、あるいは、類似データをユークリッド距離で自動的に判別、選択する。そして、次の処理において、回帰式によって風速モデルと風力発電モデルを表現し、類似データを用いて制約付きカルマンフィルタによって未知係数を推定する風力発電モデルを用いて風力発電量を予測する。
また、非特許文献2に開示されている方法では、階層型ニューラルネットワークを用いた短時間先の風速を予測する前に、自己組織化マップを利用して予測対象データと類似したデータを抽出する。
JITモデリングに基づくカルマンフィルタによる短期風力発電量予測、計測自動制御学会第13回制御部門大会、2013
自己組織化マップと階層型ニューラルネットワークを用いた短時間先風速予測システム、第34回風力エネルギー利用シンポジウム講演論文集、2012
しかし、風速データは非定常なデータのため、変化傾向が類似していても、同じ時間の長さを持つ訳ではない。
上記に示した特許文献1で用いられているRBFカーネルや、非特許文献1、および非特許文献2で用いられているユークリッド距離では、同じ長さの等サンプリング時間間隔のデータを利用する。このため、風の変化傾向が類似していても、時間ずれがあると距離が大きくなってしまい、変化傾向が類似したデータを抽出することは困難である。
上記の課題を解決するために、本発明では、設備や受信器から取得したデータに対し、特徴点を含む特徴データを抽出し、抽出された特徴データおよびデータを過去のデータとして特徴ありデータベースに保存する。設備や受信機から取得したデータには、例えば風況データなどの発電量に影響するデータが想定される。また、特徴抽出処理によって抽出された現時点のデータおよびその特徴データと特徴ありデータベースに保存された過去のデータおよびその特徴データを用いて、指定された検索条件下で類似検索を行う。
検出した複数類似風況データを用いて、単一の予測風況データを生成し、予測風況データを発電量へ変換し、類似検索時得られた類似気象状態、予測発電量や、予測値信頼度等を表示することができる。
ここで、特徴データとは、特徴量および特徴量を抽出するための特徴点を含むデータのことである。また、特徴量とは、1次元時系列波形において、波形を分析する際に抽出する特徴のことである。1次元時系列波形の場合に、データ長やデータの傾きなどがこれにあたるが、これに限られるものではなく、データパターンを特徴づけ得る種々の特性が含まれる。
また、上記の課題を解決するために、本発明では、特徴抽出処理において、設備や受信器から取得したデータから特徴点を含む特徴データを抽出するため、平滑化等の前処理を行い、大きな変動の上昇パターン、降下パターン、小さな変動の高いパターン、低いパターンの各パターンの切り替え点を特徴点とし、特徴点単位でデータを切り出して、類似度距離を測るようにすると、効率的にパターン分類ができるので望ましい。
また、上記の課題を解決するために、本発明では、類似検索処理において、特徴点単位で切出された検出対象データおよび比較データを比較する際に、ダイナミックワーピングタイムを用いて対応点ペアーを探索してから、対応点ペアーで類似度距離を測る方法、および、検索対象データと時間軸ずれのある比較データに対し、どちらかに合せて、伸縮を実施し、改めて補間処理によって対応点を算出してから、対応点ペアーで類似度距離を測る手法を用いることが、精度の観点から望ましい。
また、上記の課題を解決するために、本発明では、予測風況データの生成処理において、指定時刻以降のある時刻の単一な風況データは、その時刻前のサンプリング時刻にて取得、または、統計的な手法を用いて推定した実測風況データを初期値とし、初期値を中心とする近傍領域にある同一時刻における複数類似風況データの確率分布から求めた推定値であるようにするのが望ましい。
本発明では、設備や受信器から取得したデータに対し、特徴点および特徴点間のデータから算出した特徴量を含む特徴データを抽出する特徴抽出部と、前記特徴抽出処理によって抽出された特徴データおよびデータを過去のデータとして特徴ありデータベースに保存するためのデータ及び特徴データの蓄積処理部と、前記特徴抽出処理によって抽出された現時点取得したデータおよびその特徴データ、と特徴ありデータベースに保存された過去のデータおよびその特徴データを用いて、検索条件下で行う類似検索処理部とを有する。望ましくは、前記類似検索処理にて検出した複数類似風況データを用いて、単一な風況データを生成する予測風況データの生成処理部とを備える。さらに望ましくは、前記単一な風況データを発電量へ変換する発電量予測処理部と、前記類似検索処理にて得られた類似気象状態、および前記発電量予測処理にて得られた予測発電量や、予測値信頼度等を表示する表示部を備えて構成する。特に、現時点取得したデータと予測データを同一のスケールの時間軸で画面上に同時に表示し、類似検索処理部で用いた特徴データに相当する部分を強調表示すると、予測プロセスの検証に役立つ。
本発明の各処理の機能は、入力装置、出力装置、処理装置、記憶装置を備えたコンピュータで実行されるソフトウエアで構成することができる。また、実施例中、ソフトウエアで構成した機能と同等の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウエアでも実現できる。そのような態様も本願発明の範囲に含まれる。
本発明により、類似気象状態の検出が可能となる。また、検出した類似気象状態を基に、高精度な発電量の予測を実現できる。
本実施例では、時間伸縮を考慮した類似度を用いることにより、時間ずれを有する類似風況を検出する例を説明する。また、ある時刻のデータを推定する際に、その時刻前の実測データ、およびその時刻前後の検出類似データを用いることにより、高精度な発電量の予測を行う例を説明する。
また、時系列風況データパターンの切り替え点を特徴点とし、特徴点を合わせて取り出したローカル時系列データに対し、時間方向の伸縮を考慮した類似度を適用することにより、類似風況データを検出し、類似気象状態をチェックし、高精度な風力発電量を予測する方法およびそのシステムを提供するものである。
さらに、風力発電等の発電量の安定性を評価し、発電量に急変がある場合はアラームを発報する技術を説明する。
以下、図面を用いて本発明の内容を詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。
本発明の図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
図1は、本発明の発電量予測を実現するシステムの一構成例を示すブロック図である。
本システムは、特徴抽出部101、風況予測部103、記憶・表示部105を備えている。特徴抽出部101は、発電設備001から出力する実測風況、発電量データ10を、受信器002が取得した気象庁配布の予測風況・気象データ11に対し、特徴データを抽出する。データ及び特徴データの蓄積部102は、得られた特徴データおよび特徴データを得るために元データを処理した後の処理後データ(たとえば、平滑化した後のデータ)を蓄積する。特徴ありデータベース100は、データ及び特徴データを保存する。また、風況予測部103は、特徴ありデータベースに保存されている過去のデータおよび特徴抽出部101からリアルタイム出力した直前の特徴データを用いて、風況データを予測する。そして、風況予測部103から得られた単一な風況データ14から予測発電量15へ変換する発電量変換部104、予測発電量15、類似気象状態、および予測発電量波形から算出した安定度や急変有無等を表示、記憶する記憶・表示部105を備えて構成される。
また、風況予測部103は、検索条件12によって指定された条件下での抽出した検索対象データに類似している複数類似風況データ13を検索する類似検索部1031、複数類似風況データ13から予測精度の高い単一な風況データ14を得るための予測風況データの生成部1032を備えて構成される。
[特徴抽出]
特徴抽出は種々の方式が適用できる。単純な例としては、時系列風況データを平滑化し、微分フィルタを適用する。微分信号のゼロクロス点は、データの上昇と下降の転換点を示す。この転換点を特徴点とする。特徴点の間のデータパターンの傾きおよび大きさで、パターンを分類する。
特徴抽出は種々の方式が適用できる。単純な例としては、時系列風況データを平滑化し、微分フィルタを適用する。微分信号のゼロクロス点は、データの上昇と下降の転換点を示す。この転換点を特徴点とする。特徴点の間のデータパターンの傾きおよび大きさで、パターンを分類する。
以上の例は単純であるが、意味のある特徴が欠落する可能性もある。そこで、さらに詳細に特徴を抽出する例を以下で説明する。
まず、図2ないし図4を用いて、特徴抽出部101の処理について説明する。
本実施例では、時系列風況データを変動大の上昇パターン、降下パターン、変動小の高いパターン、低いパターンの4種類のパターンに分ける。
図2にパターンの例を示す。図示の白い丸い離散的な点は発電設備や受信器から取得したサンプリング時系列風況データ、黒い線は離散的なサンプリングデータに対し平滑化を行った後のデータである。黒い丸い点は各データパターンの切り替え点であり、特徴点として定義する。特徴点aと特徴点bの間のデータパターンは変動大の上昇パターン、特徴点bと特徴点cの間のデータパターンは変動小の高いパターン、特徴点cと特徴点dの間のデータパターンは変動大の降下パターン、特徴点dと特徴点eの間のデータパターンは変動小の低いパターンである。これらのパターンは、変動の大きさ(傾き)や値の大きさなどの特徴量によって分類される。
図3はデータから特徴点を抽出する、処理フローの例を示す。本処理では、発電設備や受信器等の設備からデータを取得(S301)し、そして、取得したデータに対し平滑化処理(S302)を行う。次に差分フィルタでフィルタリング(S303)し、正、負、ゼロの転換切り替え点(白丸)を抽出(S304)する。例えば、310a、310bが抽出される。次に、抽出した転換切り替え点(例えば310a)は登録点(黒丸)として登録した後、310a以降の点のうち、310aとの差が所定しきい値以上の最も近いデータ310bを次の登録点として抽出して登録する。同様にデータを、最初から最後まで順次抽出し、登録点(黒丸)として登録する(S305)。次に、登録点310a,310b間の直線性判定により登録点を追加(S306)し、登録点間のパターン種を判定(S307)し、異パターン種の間の登録点を特徴点として登録(S308)し、特徴点を出力する。登録点間の直線性判定により登録点を追加する処理(S306)は、登録点310a,310b間のデータに対し、まず近似直線312を求める。次に近似直線312からの最遠の登録点311xが所定近似範囲313を超えるなら、近似直線からの最遠点311xを登録点310c(黒丸)として追加する処理である。ここで登録点310a、310b、310cは、特徴点の候補となる。
図4でデータパターン種の判定(S307)を説明する。図3の登録点間のパターン種の判定(S307)処理において、まず、特徴点候補310a、310b、310cを入力する(S3071)。次に、最初の特徴点候補から最後の特徴点候補まで、2つの隣接特徴候補点ペアーの間のデータの分散を算出(S3072)する。そして、「各ペアー間の分散が小か?」との判定(S3073)を行い、Yesの場合は変動小のパターン3071、Noの場合は変動大のパターン3072と判定する。変動小のパターンと判定される場合、このパターン両端の切り替え点ペアーが挟んでいるサンプリングデータの平均値を計算(S3074)し、データの「平均値が高いか」との判定をする(S3075)。Yesの場合は変動小・高いパターン3074、Noの場合は変動小・低いパターン3073と判定する。一方、変動大のパターンと判定される場合、このパターンデータの両端の「ペアーパターン間のデータの近似直線のなす角は負か? 」の判定をする(S3076)。Yesの場合、本データパターンは変動大・降下パターン3075、Noの場合、変動大・上昇パターン3076と判定する。
以上のようにパターンを判定(S307)し、切り替え点310a、310b、310cを特徴点(候補)とし、各切り換え点の前後のデータのパターンが異なっていれば、特徴点として登録(S308)する。
以上の平滑化処理、および特徴点抽出処理により、気象状態の変化の流れがより捉えやすくなり、次に行う類似検索にとって望ましい処理である。図3のS305〜S306の処理は省略することもできるが、登録点追加処理をすることで、より気象状態の特徴が捉えやすくなる。
[データ及び特徴データの蓄積]
特徴抽出処理101にて得られた特徴データ(たとえば、特徴点、特徴点間のデータの回転角や長さ等の特徴量)、特徴抽出のために得られた中間処理後データ(たとえば、平滑化処理後データ)等をデータ及び特徴データの蓄積処理102にて特徴ありデータベースに蓄積する。ここで、回転角とは、データ近似直線の傾きのことをいう。
特徴抽出処理101にて得られた特徴データ(たとえば、特徴点、特徴点間のデータの回転角や長さ等の特徴量)、特徴抽出のために得られた中間処理後データ(たとえば、平滑化処理後データ)等をデータ及び特徴データの蓄積処理102にて特徴ありデータベースに蓄積する。ここで、回転角とは、データ近似直線の傾きのことをいう。
設備や受信機から取得した時系列データから特徴を抽出する処理において、特徴点を抽出するための途中処理プロセスにて得られた中間時系列データ(例えば、平滑化処理後データ等)、特徴点、特徴データ等を分節単位で分節ストリーム番号(分節ストリームについて、後述する)を付けてデータベースに格納する。データベースからデータを取り出す際に、複数の分節がある検索対象データの分節ストリーム番号配列を用いて、データベースに分節ストリーム番号配列が一致する分節単位のデータを取り出し、処理を行う。
[類似検索]
次に、図5ないし図9を用いて風況予測部103の類似検索処理について説明する。
次に、図5ないし図9を用いて風況予測部103の類似検索処理について説明する。
類似検索処理は、粗検索と精検索の2つの部分より構成される。粗検索は特徴抽出ステップにより抽出された特徴データを用いて、連続するデータのパターンの組合せを分節ストリームと呼ばれる符号に変更し、その符号を用いて検索する処理であり、検索の高速化と見なすことが出来る。
図5に粗検索のイメージを示す。特徴処理ステップで、データパターンの切り替え点を特徴点として抽出してデータを分節し、図4での処理で各分節データのパターン種を判別した後、各分節に対し、図5に示す表にまとめた特徴量一覧表にある特徴量、すなわち、分節波形の近似直線の水平軸とのなす角α(°)、分節長L(データ数)、分節平均値μn(m/s)に着目して決定木を用いて分類する。分節分類について、具体的に、各分節に対し、まず、近似直線の水平軸とのなす角αの絶対値により、変動小か変動大かに分ける。次に、変動小の分節に対し、分節平均値μnにより高か低かに分類する。変動大の分節に対し、αにより上昇か降下かに分類する。最後に、分節長によって、さらに細分化する。このように得られた分節の分類カテゴリに1つの番号を割り当てることにより、分節ストリームを生成する。
分節ストリームを生成した後、テンプレートマッチングで粗検索を実施する。対象データの最初の分節ストリーム番号で、データベースにある位置を検索する。次に、データベースにおける各分節のストリーム番号から対象データの分節数と同じ分節数のデータを切出し、対応する分節同士のストリーム番号が一致か不一致かを判定する。一致する分節数が検索対象データの分節数に占める割合をマッチング率とし、マッチング率が所定しきい値以上のものを粗検索の結果として出力する。
粗検索で得られたマッチング率の高い比較データのみに対し、精検索を行う。
以下、主に実測風況データのみを検索対象データとする場合、実測風況データと気象予測データを併用して検索対象データとする場合、風速、風向以外、気温、気圧等含むすべての風況データから切り出したデータを検索対象データとする場合の類似検索の精検索について説明する。
図6には、検索対象データは実測データのみを用いる例を示す。この例では、破線で表す指定時刻tの前の、検索条件にて指定された特徴点数のある実測風況データを切り出し、検索対象とする。図6では特徴点を601で示している。Δtは指定時刻前の実測データの取得期間を示している。
図7には、実測データのみを検索対象データとする類似検索処理フローを示す。本処理において、まず、検索条件のユーザによる入力、あるいは、ファイルによる取得をした(S701)後、それぞれ指定された特徴点数を持つ検索対象データの取得(S702)、および特徴ありデータベース100から同じ特徴点数のある比較データの取得(S703)を実施する。検索条件は、検索時用いられるデータの種類や、データの長さあるいはデータの特徴点数を指す。そして、同じ特徴点数の検索対象データおよび比較データを用いて、類似度の計算(S704)をすることにより、比較データのグローバル類似特徴量配列701、比較データの類似度値配列702が得られる。そして、比較データのグローバル類似特徴量配列701、比較データの類似度値配列702を用いて、類似気象状態の比較データの抽出(S705)において、特徴ありデータベース100から複数の類似比較データ703を抽出して出力する。
類似度の計算(S704)処理ステップにおいて、データのトータルの分布から捉えたグローバル類似特徴量、および特徴抽出101にて得られた特徴点数によって分割された分節ごとでのローカル的な類似度の計算の2つの部分を含む。
まず、前者のデータのトータルの分布から捉えたグローバル類似特徴量、およびその計算の一実施例について説明する。ここで、グローバル類似特徴量とは、例えば、比較データの検索対象データに対する風況範囲のずれ、データ分布のトータルの変化の差、あるいは、データの距離長の伸縮変化等の、すべてのデータのトータルの分布変化を捉えた特徴量である。
風況範囲のずれは、検索対象データの平均値μtargおよび比較データの平均値μcomの差で定義され、(数1)で表される。
式中のvはサンプリングデータ、iはインディクス、n、mはサンプリングデータ数である。添字targは検索対象データ、comは比較データの意味をする。
データ分布のトータルの変化流れの差は、検索対象データおよび比較データのすべてのサンプリングデータの近似直線の傾きの差で定義され、(数2)で表される。
式中のtsとteは最初と最後のサンプリングデータの時刻、vsとveはそれぞれその時刻の近似直線上風況値である。
データの距離長の伸縮変化は、検索対象データのすべてのサンプリングデータのデータ距離長に対する比較データの伸縮率DOS(DOS:degree of shrinkage)で定義され、(数3)で表される。
式中のΔtは単位時間であり、Δvは単位時間での風況変化量である。
次に、後者のローカル的な類似度の計算について説明する。ここで、ローカル類似特徴量とは、検索対象データと比較データの対応する分節のローカルなデータの違いから捉えた特徴量のことをいう。
類似度は2つの集合の要素がどれだけ似ているかを数量化したものであり、(数4)で表す類似度距離Distの逆数として定義する。
具体的に、類似度距離(数5)に1実施例を示し、時系列データ波形の形状類似度距離distshape、長さ伸縮類似度距離distlength、回転類似度距離distrotから構成される。
式のa、b、cは各類似度距離の重み係数であり、経験により決める。
伸縮類似度距離は、比較する波形の伸縮による変化、特に、各分節の互いのバランス状況を表すものである。(数6)はその定義式である。
式において、l は分節数、k (k=1,…,l) は分節インデックス、Ltarg,k は検索対象データのk番目分節の距離長、L com,k は比較データのk番目分節の距離長である。距離長は(数3)に示す方法で求める。
回転類似度距離は、比較する波形の回転による変化を表わすものであり、特に最大回転角に着目している。(数7)はその定義式である。
式において、θtarg,k は検索対象データのk番目分節の近似直線が水平軸とのなす角、θcom,k は比較データのk 番目分節の近似直線が水平軸とのなす角である。
形状類似度距離は比較する波形の伸縮や、回転の影響を取り除いた後の形状のみの比較となるものである。図8に実施例のイメージを示す。
図8Aには、形状類似度の一実施例を示す。この実施例では、DTW距離(DTW:Dynamic Time Warping、ダイナミックタイムワーピング)を用いて異なる長さのベクトルの距離を計測する方法である。
図8Aの左側に異なる長さの検索対象データと比較データの対応する1分節のベクトルVtarg(νtarg 1, ‥,νtarg n)とVcom(νcom 1, ‥,νcom n)を示す。対応しているVtargベクトルのi 番目のデータνtarg iとVcomベクトルのj番目のデータνcom jとの数値の距離d(νtarg i , νcom j )を(i,j)要素の値とする行列n×mを作成する。(数8)にマンハッタン距離d(νtarg i , νcom j )から計算する例を示す。その他のユークリッド距離を用いても良い。
上記の計算で得られた行列n×mは図8Aの右側に示し、タイムワーピング行列と呼ぶ。図における黒い矩形は最短のワーピングパスを示しており、タイムワーピング行列の中で、左下から右上へと伸びている。この最短のワーピングパス上のd(νtarg,i,νcom,j)を合計したものが形状相違度distshape,DTWである。
求めるワーピングパスは以下の3つの条件を満たす行列の要素の順列で表現される。
条件1:(境界条件)w1=(1,1), wk=(n,m)とする。
条件2:(連続性)wk=(a,b), wk-1=(a’,b’)とすると、a - a’<=1かつb - b’<=1となる。
条件3:(単調性)wk=(a,b), wk-1=(a’,b’)とすると、a - a’>=0かつb - b’>=0となる。
上記の3つの条件の下(数9)で表す再帰式を用いて算出する。
ここで、n'はデータペアーの数である。
図8Bは形状類似度の別の実施例を示す。この形状類似度距離は、異なる長さの2つのベクトルを比較する場合、基準となる検索対象ベクトルと同じ長さに、比較ベクトルを伸縮し、検索対象ベクトルのサンプリング点に対応する点を補間で求め、通常ベクトル計測用距離で求める方法である。この方法では、比較ベクトルの1つに対し、伸縮処理を行ったため、添字に英語のelastで表記する。補間は線形補間を用いても良い。計測用距離は(数10)のマッハタン距離を用いる例を示す。その他のユークリッド距離を用いても良い。
ここで、n は検索対象データのサンプリング数、i (i=1,…,n) はインデックス、符号“´”は比較する2つのベクトルの近似直線を水平軸に合わせるように傾き補正、シフト補正した後のベクトルである。さらに、比較データの添字にaftを付く意味は、形状を維持しながら検索対象データに合せて時間軸および縦軸方向に同倍率伸縮した後、補間で対象データのサンプリング間隔でリサンプリングされた後のベクトルのことである。
類似度の計算(S704)を終了した後、類似気象状態の比較データの抽出(S705)処理を通して、複数の類似風況データが得られる。
類似気象状態の比較データの抽出(S705)の処理フローを図9に示す。本処理において、まず、図7の類似度の計算(S704)処理から、得られた比較データのグローバル類似特徴量配列701に対し、比較データのグローバル類似特徴量配列の取得(S7051)を実施し、所定しきい値を用い、しきい値指定範囲内の比較データ番号を抽出(S7052)する。所定しきい値はそれぞれ、比較データの検索対象データに対する風況範囲のずれ、データ分布のトータルの変化流れの差、およびデータの距離長の伸縮変化のしきい値であり、予め統計的な実験解析により求めておく。そして、抽出した比較データ番号の類似度値のみを予め比較データの類似度値配列の取得(S7056)にて取得した比較データの類似度値配列から抽出してソート(S7053)し、類似度値はしきい値以上か(S7054)によって判定し、Yesの場合に、抽出した複数類似風況データの時間座標7051を用い、特徴ありデータベース100から、複数の類似風況データ13を抽出(S7055)する。類似度値を用いた判定で使われるしきい値thDistは、予め、類似度距離の各項目の形状類似度距離distshape、長さ伸縮類似度距離distlength、回転類似度距離distrotに対し、パターンが崩れか崩れないかの境界値を実験により求めておき、(数5)により合成し、(S7054)の「類似度値はしきい値以上か」の判定に用いるしきい値とする。
図10には、検索対象データは実測風況データと気象予測データとを併用して検索対象データとする例を示す。この例では、破線で表す指定時刻tの前に検索条件にて指定された特徴点601の数の実測風況データ1001、および検索条件にて指定されたn時間の一定期間の気象予測データ1002を切り出して検索対象データとするものである。1003は指定時刻前の実測データの取得期間を示し、1004は指定時刻後の気象予測データの取得期間を示す。
この場合に、(数11)のように、類似度距離は実測データ1001で算出した類似度距離と気象予測データ1002で算出した類似度距離での重みつき和の形式となる。実測データで算出した類似度距離は(数5)を用いて計算する。
ここで、添字mは実測(measurment)、fは予測(forecast)の意味をする。(S7053)の「類似度値はしきい値以上か」の判定に用いるしきい値も、Distfに対応する部分thDistfを追加する。
また、図11に類似気象状態の比較データの抽出(S705)の処理フローの別の実施例を示す。図9の類似気象状態の比較データの抽出(S705)処理と同じように、図7の類似度の計算(S704)処理から、得られた比較データのグローバル類似特徴量配列701に対し、比較データのグローバル類似特徴量配列の取得(S7051)を実施し、所定しきい値を用い、しきい値指定範囲内の比較データ番号を抽出(S7052)する。そして、抽出した比較データ番号の類似度値のみを予め比較データの類似度値配列の取得(S7056)にて取得した比較データの類似度値配列から抽出してソート(S7053)し、類似度値はしきい値以上か(S7054)によって判定し、Yesの場合に、複数類似風況データとして時間座標7051が抽出される。一方、(S701)において気象予測データを使用することを指定し、(S702)、(S703)、(S704)を経て算出した比較データの気象予測データの類似度値配列を取得(S7057)してから、気象予測データの類似度しきい値thDistfを用いて類似判定(S7058)をし、Yesと判定された複数の類似風況データの時間座標を用いて、特徴ありデータベース100から、複数の類似風況データ13を抽出(S7055)する。
ここで、検索対象データの気象予測データの部分は指定時刻前後のデータを利用してもよい。
また、図示をしていないが、風速、風向以外、気温、気圧、また、実測風速と気象予測風速との差等を含むすべての風況データから切り出したデータを検索対象データとすることができる。この場合は、実測風況データと気象予測データとを併用して検索対象データとする場合と同じ類似検索の方法を用いる。この場合に、風向、気温、気圧等の類似判定しきい値をそれぞれ予め決めておく。
以上の類似検索処理により、指定時刻直前の類似気象状態を検出することができ、今後の気象の進み状況を予測することができる。また、得られた複数の類似風況データを用いて、次のステップにての処理を通して、高精度な予測を得られることに繋がる。
[複数の風況データから単一な風況データの生成]
次に、類似検索処理部1031から得られた複数類似風況データ13を用いて、予測風況データの生成部1032にて単一な風況データ14を生成する。
次に、類似検索処理部1031から得られた複数類似風況データ13を用いて、予測風況データの生成部1032にて単一な風況データ14を生成する。
複数の類似風況データ13から単一予測風況データ14の生成処理について、図12ないし図13を用いて説明する。
図12では、統計的な手法で得られた予測データを基準とした場合、高精度に単一風況予測データを生成する手法を説明する。図12は単一風況予測データを生成するために用いられる複数の風況データを選択するための、近傍領域1201を示す。図12で、実線1202は指定時刻t0前の検索対象データであり、黒い丸い点は、各サンプリング時刻での風況データである。ここで時刻t’の単一風況予測データを生成したいとする。指定時刻前のn個のサンプリングデータはvtarg,1、…、vtarg,nである。指定時刻t0後の1つの黒い丸い点v´targ,1は統計的な手法を用いて求めた値であり、指定時刻後のデータのため、符号“´”が付いている。統計的な手法は、例えば、時系列データ予測に用いられるARモデルや、VARモデル、特許文献1に開示されたガウシアンプロセス手法、非特許文献1に開示されたカルマンフィルタ手法、非特許文献2に開示された階層型ニューラルネットワーク手法等である。
次に、黒い丸い点v´targ,1を初期値とし、初期値を中心とする近傍領域1201内の同一時刻t’における複数の風況データ13を用いて、図1に示す104の単一の風況データ14を求める。別の実施例として、気象予測データを初期値として用いてもよい。
図13は、初期値v´targ,1を中心とする近傍領域内の同一時刻における複数の類似風況データ13から、その時刻の予測値を算出する方法の例を説明する図である。t’が求めようとするデータの時刻である。v’targ,1を中心とする近傍領域1201内の同一時刻t’における複数の類似風況データ13の指定時刻t0後のデータv’com(1),1 〜 v’com(m),1、を横軸風況値、縦軸頻度の2次元空間にプロットする(13−1、13−m)。その頻度分布に対し、ガウス関数(ガウス分布1301)を当てはめる。当てはめるガウス関数1301のピークにある風況値を、黒い三角で表す本時刻t’における求める推定風況データv(e) targ,1とする。t’の後の時刻の推定値は同様に計算する。v´targ,1の近傍領域の複数の風況データの確率分布を当てはめるのは、ガウス関数以外の別の関数を用いても良い。あるいは、重心値、平均値、メディアン値、多数決投票方式により得られた最尤値等を用いても良い。
以上の複数の風況データから単一な風況データを生成する詳細について、(数12)に示しているARモデルの一般式を用いた例で説明する。
ここで、kは現在時刻であるため、k-nは直前の過去のデータ、k+nは予測データである。a0, a1,・・・は係数であり、複数の類似データを用いて学習することにより求められる。この式は、一個先のサンプリング予測データしか得られない。同じように、前の推定結果を使うことを繰り返すことで、yk+2,・・, yk+nが求められる。ただし、yk+2,・・, yk+nを推定する際に、いずれも前の推定値を利用するため、推定値と真値との差がだんだん累積して大きくなる。その累積誤差をなくすため、図12に示されたように得られたyk+1〜yk+nの各サンプリング時刻における予測データv´targ,1に対し、図13に示される方式による、複数の類似風況データ13を用いた誤差補正をすることにより、高精度な推定が得られる。
また、複数の風況データから単一な風況データを生成する別の実施例として、ある時刻において類似検索処理1031にて得られた複数の類似風況データの重心値、平均値、メディアン値、多数決投票方式により得られた最尤値等をその時刻における単一な風況予測値として用いても良い。
[風況予測データから発電量の予測]
次に、図1に示す発電量変換104において、風況予測103から得られた単一風況予測データから、発電量へ変換する。風況データから発電量への変換は予め作成した変換曲線を用いて行うことができる。
次に、図1に示す発電量変換104において、風況予測103から得られた単一風況予測データから、発電量へ変換する。風況データから発電量への変換は予め作成した変換曲線を用いて行うことができる。
また、単一な風況データに含まれる、合成するため用いられた複数の類似風況データの時間座標を用い、複数の類似風況データの取得時間で対応する複数の発電量データを用い、それらの類似性を判定した上、合成して発電量の予測値とする。類似判定および合成の仕方は風況データと同じようにしても良い。
以上の予測風況データの生成処理により、統計的な手法のみを用いる予測手法より、長期予測の予測精度を向上できる。また、気象予測データのみを用いることより、更なる高精度な予測値を求めることができる。
[急変のアラーム機能と安定性表示機能]
次に、予測発電量に基づき、その先に、予測発電量の変動が蓄電池の充放電量の最大範囲を超えるような急変箇所をアラームする機能、また、予測発電量が一定値以下に安定に変動することを表示するシグナル機能について図14を用いて説明する。
次に、予測発電量に基づき、その先に、予測発電量の変動が蓄電池の充放電量の最大範囲を超えるような急変箇所をアラームする機能、また、予測発電量が一定値以下に安定に変動することを表示するシグナル機能について図14を用いて説明する。
図14には急変等安定度の判定処理フローを示す。まず、予測発電量の取得(S1401)にて予測発電量15を取得した後、一定幅の時間窓を指定時刻から時間軸の未来方向へ一定の変動幅でスライディング(S1402)する。時間窓が1変動幅スライディングする度に、窓内のデータに対し、予測発電量に急変の有無の判定(S1403)を実施する。急変判定は、時間窓内の予測発電量の最大値と最小値との差が、所定の予測発電量の変動しきい値を超えたかどうかによって判定される。予測発電量の最大値と最小値との差が所定の予測発電量の変動しきい値を超えた場合に、予測発電量に急変ありと判定され、急変箇所、変動幅等を含む急変信号1401を出力し、記憶・表示部105にて記憶・表示する。一方、予測発電量に急変が無いと判定された場合に、安定度の計算(S1404)をする。安定度は窓内の予測発電量の分散で定義され、変動がない状態0から急変が有る状態1の間で変化するように正規化をする。その後、最後までスライディングしたか?の判定(S1405)する。Noと判定された場合、(S1403)〜(S1405)の処理は、時間窓が予測発電量データの最後までスライディングした時点まで繰り返して行う。Yesと判定された場合、繰り返しを終了し、算出した安定度1402を記憶・表示部105に出力・記憶・表示する(S1406)。
以上の急変予測機能や安定度表示機能を備えることにより、風力発電の安定な運転を保障することができる。
[GUI]
次に、各処理をする際に使用するGUIについて、図15A、Bないし図17を用いて説明する。
次に、各処理をする際に使用するGUIについて、図15A、Bないし図17を用いて説明する。
図15Aは発電量の予測値を表示するためのGUIであり、図3の信号取得ステップ(S301)、図6の検索条件のユーザによる入力、あるいは、ファイルによる取得ステップ(S601)に係る。
本GUIは、表示パネル1500を備える。表示パネル1500は、検索対象データを表示する部分1501、検出した予測データを表示する表示部分1502、および予測結果の一覧を表示する表示部分1503より構成される。また、表示パネル1500の右側には、設定部分の「データ入出力」1504、「表示形式」1505の各情報を表示するための表示部分がある。さらにその下に、パラメータ設定のためのGUIを呼び出すための「パラメータ設定」ボタン1506、類似検索実行命令をするための「類似検索実行」ボタン1507、類似検索実行完了時、類似検索結果を表示する命令を出すための「類似検索結果表示」ボタン1508、および途中結果、例えば、特徴点付きの検索対象データや検出した類似予測データ等を表示するためのGUIを呼び出すための「途中結果表示」ボタン1509を備えて構成される。
検索対象データを表示する部分1501に、太い実線で表示する実測発電量波形15011が表示される。また、細い実線で表示する気象予測発電量波形15012が表示される。実測と予測発電量波形の上方には細い破線で表示する上限15013、実測と予測発電量波形の下方には細い破線で表示する下限15014が表示される。また、類似検索のための使用データを強調するための窓15015がある。上部には、表示内容と表示期間を示すための表示関連項目15016が表示される。指定時刻以降の予測された実測データの上方には、安定度バー15017、急変箇所の開始点を指す矢印15018がある。安定度バーはグレー色で、薄い色で安定、濃い色で不安定を表す。安定度バーの安定度は変動なしから急変ありの間で変化し、[0,1]で正規化されている。
類似予測データを表示する部分1502に、太い実線で表示する実測発電量波形15021、細い実線で表示する気象予測発電量波形15022、実測と予測発電量波形の上方にある細い破線で表示する上限15023、実測と予測発電量波形の下方にある細い破線で表示する下限15024、および類似検索のための使用データを強調するための窓15025、表示内容と表示期間を示すための表示関連項目15026がある。予測結果一覧を表示する部分1503に、類似予測データ番号、類似予測データに指定時刻に対応する時刻、類似データに基づく指定時刻後の発電量の予測値(平均値、最大値、最小値)、類似予測データの予測信頼度、指定時刻先に急変の有無状況(あれば、何時間先)、全球数値予報モデル (Global Spectral Model(GSM))等気象予測データに対する差分、GSMの予測状況(信頼区間内か外か)の表示内容がある。
設定部分の「データ入出力」1504は、「検索対象時刻」の入力ボックス15041、「類似検索範囲」の入力ボックス15042、風況データの保存先、パラメータ等を保存する入力ファイル一式を格納するフォルダを選択するための「参照」ボタン150432、選択したフォルダを表示するための「入力フォルダ」ボックス150431、図6の類似検索処理における類似度の適用データ範囲を求めるステップ(S604)、類似度の計算ステップ(S605)で得られた途中結果や複数の類似風況データ、予測した単一の風況予測データ、発電量の予測結果等の出力ファイル一式を格納するフォルダを選択するための「参照」ボタン150442、選択したフォルダを表示するための「出力フォルダ」ボックス150441を備えて構成される。
設定部分の「表示形式」1505は、「表示期間」の入力ボックス15051、「表示データ種類」の選択用ボックス15052、「表示項目」の選択用ボックス15053を備えて構成される。表示データ種類は、例えば、“風速”以外、“風向”、“気温”、“気圧”、“発電量”等がある。また表示項目に関して、表示データ種類が“風速”、“風向”、“発電量”と選んだ場合、“実測データのみ”以外、“気象予測データのみ”や、“実測データと気象予測データとの同時表示”等、表示データ種類がその以外と選んだ場合、“気象予測データのみ”がある。
処理に関連するパラメータは、パラメータファイルにて、入力フォルダのファイル入力と一緒に、読み込まれる一方、「パラメータ設定」ボタン1506を押すと、パラメータ設定のためのGUIが呼び出され、ユーザによる入力も可能である。
図16はパラメータを設定するためのGUIを示す。本GUIは、主に「特徴抽出」処理ステップ101、「類似検索」処理ステップ1031、「予測風況データの生成」処理ステップ1032にてのパラメータの設定にかかわるものであり、「特徴抽出」設定のための設定部1601、「類似検索」設定のための設定部1602、「複数類似データから単一なデータの結合」設定のための設定部1603、および「設定状況一覧」1604を備えて構成される。
また、「特徴抽出」設定は、設定項目一覧を表示するためのパネル16011、編集のために編集モードに変更するための「編集」ボタン16012、設定項目を指すマウスを設定項目の一覧の上下を移動するための上向き△16013、下向き▽16014、設定内容を決定するための「決定」ボタン16015を備えて構成される。設定項目一覧は、特徴抽出ための平滑化処理の“平滑化方法”、平滑化ための“フィルタサイズ”、高低パターン種を判別するための“高低判別しきい値”、変動大小を判別するための“変動判別分散しきい値”等を含む。
また、「類似検索」設定は、設定項目一覧を表示するためのパネル16021、同様に「編集」ボタン16022、上向き△16023、下向き▽16024、「決定」ボタン16025を備えて構成される。設定項目一覧は、検索用類似度の“類似度距離の重み係数”等を含む。
また、「複数類似データから単一なデータへ結合」設定は、同様に、設定項目一覧を表示するためのパネル16031、「編集」ボタン16032、上向き△16033、下向き▽16034、「決定」ボタン16035を備えて構成される。設定項目一覧は、用いられる統計的な手法の“手法名称”、およびその手法にあるパラメータ(例えば、ガウシアンプロセスを用いる場合のパラメータ“RBFカーネルのσサイズ”)、また、統計的な推定値を中心とする近傍領域の近傍程度を表す距離( “中心からの離れ距離”Δd)、近傍確率分布に基づいた推定値(例えば、“ガウス分布のピックの風況値”)等を含む。
設定は設定部の1601、1602、1603により設定し終わったら、設定状況は「設定状況一覧」のパネル1604より確認することができる。設定部での処理は編集中の場合、「設定状況一覧」での表示は、各表示項目のタイトルの後ろに”編集中”となる。設定部での処理は決定済の場合、「設定状況一覧」での表示は、各表示項目のタイトルの後ろに”決定済”と表示する。すべての設定を確認し、問題ないなら、「保存」ボタン1605を押すと、設定が読み込まれ、類似検索を実行時利用される。
図15の発電量の予測値を表示するGUIを利用する際に、「データ入出力」1504、「表示形式」1505、「パラメータ設定」1506が終わった後、「類似検索実行」ボタン1507を押すと、類似検索を実行する。類似検索を実行中、表示部分の類似予測データを表示する部分の表示関連項目15026の右側の表示状態は“実行中”となる。また、「データ入出力」、「表示形式」の右上に“処理実行中、変更不可”との表示となり、「パラメータ設定」ボタン1506や「類似検索実行」ボタン1507が押せない状態になる。
「類似検索実行」が終わったら、類似予測データの表示部分1502における表示項目の表示関連項目15026の表示状態は“実行中”から“表示可能”に変更する。また、「データ入出力」
1504および「表示形式」1505の右上の表示は“処理実行中、変更不可”から“結果表示可能”に変更する。この状態になったら、「類似検索結果表示」ボタン1508を押すと、類似予測データの表示部分1502に類似予測データが表示される。
1504および「表示形式」1505の右上の表示は“処理実行中、変更不可”から“結果表示可能”に変更する。この状態になったら、「類似検索結果表示」ボタン1508を押すと、類似予測データの表示部分1502に類似予測データが表示される。
図15Bは図15Aの「表示形式」1505の「表示データ種類」15052に発電量の変わりに、“風速(実測と予測)”と選択した場合の表示である。この場合に、表示部分の検索対象データを表示する部分1501、および検出した予測データを表示する表示部分1502に実測風速波形15017、15027、および予測風速波形15018、15028が表示される。
図17は類似気象状態をチェックするためのGUIである。
図15の「途中結果表示」ボタン1509を押すと、図17に示す途中結果の表示GUIが呼び出される。本GUIは途中結果を表示するパネル1701、「設定一覧」を編集・決定・表示するための操作パネル1702、設定時設定項目選択用の上下移動のボタン1703、1704、設定編集用の「編集」ボタン1705、設定が終わったら決定するときに押す「決定」ボタン1706を備えて構成される。
表示するパネル1701に、予測精度を表す指標17013、検索対象データ波形17011、選択した類似予測データ波形17012、および関連パラメータ17014が表示される。
「設定一覧」1702に、類似検索のために設定した項目、および本GUIにて、表示された内容をリストした「表示設定項目」であり、図17のGUIで変更不可のものであるため、“変更不可”と表示される。類似検索のための設定は“指定時刻”、“検索特徴点数”、“検出類似予測データ総数”、“検出類似予測データ番号”、“検出類似予測データ期間”等がある。また、「表示設定項目」に、“予測精度指標”、“指定時刻後表示期間(単位:日)”、“類似値表示”等本GUIにて変更可能な項目である。“予測精度指標”は“MRE”(MRE:Mean Relative Error、発電機出力の平均相対誤差)や、“MAE”(MAE:Mean Absolute Error、風速の平均絶対誤差)等の選択肢、“類似値表示”は“有”、“無”等の選択肢がある。ここでは、予測精度指標の定義式は、例えば、学会報告「石川友規ら、風速予測モデルの検討とカルマンフィルタに基づく短期風力発電予測、第55回自動制御連合講演会、pp1501-1506(2012)」、「曽利仁ら、自己組織化マップと階層型ニューラルネットワークを用いた短時間先風速予測システム、第34回風力エネルギー利用シンポジウム講演論文集(2012)」を参照している。“類似値表示”は“有”と選んだら、途中結果を表示するパネル1701に、類似検索にて得られた類似度値および個別の値が表示される。例えば、“類似度”、“回転類似度距離”、“長さ伸縮類似度距離”、“形状類似度距離elast”、“形状類似度距離DTW”等がある。編集時、「編集」ボタン1705を押した後実施する。編集項目は上向き△1703、および下向き▽1704によって選択される。「表示設定項目」を決めたら、「決定」ボタン1706を押すことで決定される。そうすると、「表示設定項目」の後ろに、編集状態を表す表示、“編集中”が“決定済”と変更する。
図15ないし図17のGUIを用いることにより、パラメータの設定等が簡便に実施することができる。また、類似気象状態を予測精度と照らし合わせることで、類似気象状態をより適切に類似と予測精度の立場で同時に確認することが可能である。さらに、高精度な予測精度が実現できない時、原因特定をしやすくなることが可能である。
以上説明した本実施例によれば、平滑化等の前処理をすることで、データの大きな流れが捉えやすくなり、さらに、大きな変動の上昇パターン、降下パターン、小さな変動の高いパターン、低いパターンの各パターンの切り替え点を特徴点とし、特徴点単位でデータを切り出し、時間伸縮を考慮した類似度を適用することにより、類似気象状態を検出しやすくなる。
さらに本実施例によれば、指定時刻以降のある時刻の単一な風況データを生成するために、その時刻前のサンプリング時刻に取得、または推定した実測風況データ、および複数の類似風況データを用いることにより、高精度な発電量の予測を実現できるようになる。
さらに、発電量を予測した上、予測発電量に基づき、その先に、予測発電量の変動が蓄電池の充放電量の最大範囲を超えるような急変箇所をアラームする機能、また、予測発電量が一定値以下に安定に変動することを表示する機能を備えることも可能である。
以上の実施例では、予測対象として風力発電に関する風況データを例に説明した。本発明の適用は上記に留まらず、一見ランダムに見えるデータの分析に広く応用が可能である。例えば、同じく自然現象を利用する発電システムである、太陽光発電、潮力発電、地熱発電等において、発電量に影響するデータの分析への適用も可能である。
本明細書で引用した刊行物、特許および特許出願は、そのまま本明細書の説明の一部を構成する。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることが可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
001・・・発電設備
002・・・受信器
10・・・実測風況・発電量データ
11・・・予測風況・気象データ
12・・・検索条件
13・・・複数類似風況データ
14・・・単一な風況データ
100・・・特徴ありデータベース
101・・・特徴抽出
102・・・データ及び特徴データの蓄積
103・・・風況予測
1031・・・類似検索
1032・・・予測風況データの生成
104・・・発電量変換
105・・・表示
002・・・受信器
10・・・実測風況・発電量データ
11・・・予測風況・気象データ
12・・・検索条件
13・・・複数類似風況データ
14・・・単一な風況データ
100・・・特徴ありデータベース
101・・・特徴抽出
102・・・データ及び特徴データの蓄積
103・・・風況予測
1031・・・類似検索
1032・・・予測風況データの生成
104・・・発電量変換
105・・・表示
Claims (20)
- 入力装置、処理装置、記憶装置、および出力装置を備えるコンピュータによって、発電設備の発電量を予測する方法であって、
前記入力装置に、前記発電量に影響する現象を示す値を時系列データとして入力する入力処理と、
前記処理装置により、前記時系列データから、該時系列データの特徴量が切り替わる特徴点および該特徴点の前後の時系列データの特徴量を含む特徴データを抽出する特徴抽出処理と、
前記記憶装置に、前記特徴抽出処理によって第1の時系列データから抽出された特徴データおよびこれに対応する時系列データを特徴ありデータとして格納し、特徴ありデータベースを作成する、データおよび特徴の蓄積処理と、
前記処理装置により、前期入力装置から入力された検索条件下で、前記特徴抽出処理によって第2の時系列データから抽出された特徴データおよびこれに対応する時系列データと、前記特徴ありデータベースに保存された特徴ありデータを用いて、前記第2の時系列データに類似する第1の時系列データを検索する類似検索処理と、
を備え、前記検索された第1の時系列データを用いて発電量を予測する発電量予測方法。 - 前記処理装置により、予め統計的な手法で指定時刻後の時系列データを推定した後、その推定値の近傍にある前記類似検索処理にて検索された複数の第1の時系列データを用いて、単一な予測時系列データを生成する予測データの生成処理と、
前記処理装置により、前記単一な予測時系列データを用いて発電量を予測する予測処理と、
を備える請求項1記載の発電量予測方法。 - 前記特徴抽出処理において,抽出する特徴データにおける特徴点は、前記時系列データの変動量と高さを特徴量とし、大きな変動の上昇パターンと降下パターン、小さい変動パターンの高いパターンと低いパターンの各データパターン、を切り替える点であることを特徴とする請求項1記載の発電量予測方法。
- 前記特徴抽出処理において,特徴データを抽出する前に、時系列データの平滑化処理およびフィルタリング処理を行うことを特徴とする請求項1記載の発電量予測方法。
- 前記類似検索処理において,前記時系列データは、外部の計測装置から前記入力装置が取得した実測データ、および、外部の処理装置から前記入力装置が取得した予測データを含むことを特徴とする請求項1記載の発電量予測方法。
- 前記類似検索処理において,同じ特徴点数を有する第1の時系列データおよび第2の時系列データを用いて、類似度距離計測を行うことを特徴とする請求項1記載の発電量予測方法。
- 前記類似検索処理における類似度距離計測において,検索対象データと時間軸ずれのある比較データに対し、データから算出した回転類似度距離、長さ伸縮類似度距離、形状類似度距離等の少なくとも一つを用いることを特徴とする請求項1記載の発電量予測方法。
- 前記形状類似度距離計測は,ダイナミックワーピングタイムを用いて対応点ペアーを探索してから、対応点ペアーで類似度距離を測ることを特徴とする請求項7記載の発電量予測方法。
- 前記類似検索処理における類似度距離計測において,検索対象データと時間軸ずれのある比較データに対し、どちらかに合せて伸縮を実施し、補間処理によって対応点を算出してから、対応点ペアーで類似度距離を測ることを特徴とする請求項7記載の発電量予測方法。
- 前記予測データの生成処理において,指定時刻以降のある時刻の単一な時系列データは、その時刻前の時刻に取得または推定した第2の時系列データ、および、前記類似検索処理で検索された複数の前記第1の時系列データを用いて求めることを特徴とする請求項2記載の発電量予測方法。
- 前記統計的な手法は、ARモデル、VARモデル、ガウシアンプロセス手法、カルマンフィルタ手法、階層型ニューラルネットワーク手法のうちの少なくとも一つを用いることを特徴とする請求項2記載の発電量予測方法。
- 前記予測風況データの生成処理において,前記推定値の近傍にある前記複数の第1の時系列データを用いて単一な予測時系列データを生成する際に、前記複数の第1の時系列データの確率分布に基づいて生成するか、あるいは、前記複数の第1の時系列データの重心値、平均値、メディアン値、多数決投票方式により得られた最尤値の少なくとも一つに基づいて生成することを特徴とする請求項2記載の発電量予測方法。
- 前記類似検索処理は、粗検索処理と精検索処理を備え、
前記粗検索処理では、検索対象データと比較データから、特徴点で挟まれるデータパターンの特徴量を分類し配列した分節ストリームを形成し、前記検索対象データと比較データの、該分節ストリームの比較によって、前記第2の時系列データに類似する第1の時系列データを検索することを特徴とする請求項2記載の発電量予測方法。 - 前記精検索処理は、類似度計算処理を備え、
前記類似度計算処理は、データの種類、長さ、特徴点数の少なくとも一つの条件により、検索対象データと比較データを選択し、選択されたデータについて、データの全体から得られるグローバル類似度の計算と、データの特徴点によって分割された分節ごとに得られるローカル類似度の計算の2つを含むことを特徴とする請求項13記載の発電量予測方法。 - 設備や受信器から取得したデータに対し、特徴点を含む特徴データを抽出する特徴抽出部と、
前記特徴抽出処理によって抽出された特徴データおよびデータを過去のデータとして特徴ありデータベースに保存するためのデータ及び特徴の蓄積処理部と、
前記特徴抽出処理によって抽出された現時点取得したデータおよびその特徴データ、と特徴ありデータベースに保存された過去のデータおよびその特徴データを用いて、検索条件下で行う類似検索処理部と、
予め統計的な手法で指定時刻後のデータ値を推定して推定値とし、その推定値の近傍にある前記類似検索処理にて検出した複数の類似データを用いて、単一な予測データを生成する予測データの生成処理部と、
前記単一な予測データを用いて発電量を予測することを特徴とする発電量予測システム。 - 前記特徴抽出部において,抽出する特徴における特徴点は、大きな変動の上昇パターンと降下パターン、小さい変動パターンの高いパターンと低いパターンの各データパターンの切り替えるところの点であることを特徴とする請求項15記載の発電量予測システム。
- 前記特徴抽出処理部において,特徴データを抽出する前に、平滑化処理等を行うことを特徴とする請求項15記載の発電量予測システム。
- 前記類似検索処理部において,類似検索のための検索対象データと同じ特徴点数の比較データを切り出し、類似度距離計測を行うことを特徴とする請求項15記載の発電量予測システム。
- 前記予測データの生成処理部において,実測データからコンピュータによって推定した求めたいデータ時刻での推定データを得、当該データ時刻での推定データの近傍領域にある同一時刻における複数の類似データを抽出し、抽出した複数の類似データの確率分布から求めた値をその時刻での予測データの値とすることを特徴とする請求項15記載の発電量予測システム。
- 出力装置を備え、該出力装置には、前記現時点取得したデータおよび前記単一な予測データ、あるいは、前記現時点取得したデータに基づく発電量および前記単一な予測データに基づく発電量を、同じ時間軸のスケールで同時に表示し、かつ、前記類似検索処理部において使用した特徴点を含む特徴データに対応する部分を、強調表示することを特徴とする請求項15記載の発電量予測システム。
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