JP5534007B2 - 特徴点検出システム、特徴点検出方法、及びプログラム - Google Patents

特徴点検出システム、特徴点検出方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、GPSログデータにおける特徴点検出システム、特徴点検出方法、及びプログラムに関する。
近年、スマートフォンやGPSロガーなどの普及により、ユーザが外出の際、容易にGPS(Global Positioning System)データを取得することができるようになった。また、取得したGPSデータを地図上にマップするコンピュータプログラムを用いて外出の軌跡を表示し、ブログなどにアップロードして公開するといったことも行われている。このようなプログラムとしては、地図情報がすでに登録されたパッケージソフトウェアや、ISP(Internet Service Provider)や各種提供されているAPI(Application Program Interface)などを用いてサーバにログデータをアップロードし、Webブラウザを用いて地図上に軌跡を表示するものなど様々な形態が存在する。これらのソフトウェアはいずれもGPSシステムを用いて取得された測地座標データ及び時刻などのデータ(以後、GPSログデータと記す。)を地図などの視覚的情報として表示するものである。
しかし、一般にGPSログデータは、一定の時間間隔で取得する等、一定のルールに従って機械的に取得されたデータであり、各データポイント自体は一地点としての意味しか持たないため、それらを地図上に表示しても取得されたデータポイントの軌跡を表示できるにすぎない。そのため、GPSログデータを利用する場合、ユーザはデータを加工する必要があることが多い。データを加工する典型的な例として、ユーザが旅行したときの情報をブログで公開する場合、訪問した先や、道中で立ち寄ったレストランや、写真を撮ったランドマーク等、他の場所に比べて重要な意味を持つ場所(以後、ウェイポイントと記す。)を、地図上で特に強調したり、そのポイントにリンクを張って関連情報を追加したりする場合がある。
GPSログデータを再加工するための従来の方法として、ユーザによる手動編集とコンピュータプログラムによる自動処理がある。ユーザによる手動編集は、例えばGUIインターフェースを用いて地図上の該当する場所をマウスポインタなどで選択し、直感的にウェイポイントの追加や編集を行うものである。これにより、ユーザはGPSログデータの軌跡がプロットされた地図を見ながら、自分の記憶をもとに自由にウェイポイントを作成することができる。
また、コンピュータプログラムによる自動処理としては、例えばデータベースとの連携がある。データベースにレストランや観光スポットなどのウェイポイントの候補となるスポットをあらかじめ登録しておき、GPSログデータの軌跡の中から、登録されているスポットと距離的に近い領域を候補として抽出する。さらに、何らかのポリシーに基づいて、抽出された候補の中からいくつかの候補を表示してユーザに選択させる。例えば、各スポットを人気順で序列化しておいて上位N個を表示するといった方法が考えられる。
また、コンピュータプログラムによる自動処理の他の例としては、速度や加速度が大きく変化した地点を検出して表示する方法もある(非特許文献1〜3)。この方法によれば、例えば徒歩での移動から車や電車での移動に変わった地点を検出することができるので、交通要所やショッピングセンターなどを表示させることが可能である。
D. Ashbrook and T. Starner, "Using GPS to learn significant locations and predict movement across multiple users", Personal and Ubiquitous Computing, 7(5), 2003 Hariharan, R., Toyama, K., "Project Lachesis: parsing and modeling location histories", M.J. Egenhofer, C.Freksa, and H.J. Miller (Eds.): Geographic Information Science 2004, LNCS 3234, pp106-124 Yu Zheng and Xing Xie, "Learning Transportation Mode from Raw GPS Data for Geographic Application on the Web", Association for Computing Machinery, Inc., 20 April 2008
しかし、従来の方法では、効率的かつ応答性に優れた精度の高いウェイポイントの表示は困難である。ユーザによる手動編集では、ユーザの記憶をもとに該当する場所を地図上の軌跡から抽出する必要があるが、一般にそれは煩雑な作業である。なぜならば、立ち寄った全ての場所を地図上で正確に位置付けることは簡単なことではないからである。
また、データベースとの連携による方法においても、ウェイポイントとなりうる場所はユーザによって異なり、また同じユーザでもその時々で重要な意味を持つ場所は異なるため、予めウェイポイント候補を登録したデータベースを用いてユーザ毎に適切なウェイポイントを選択することは困難である。そのため、ウェイポイントの検出精度は必ずしも高いとは限らない。
さらに、原理的にはGPSログデータの全てのポイントとデータベースに登録されている全てのポイントについて両者の距離を計算しなくてはいけないため非常に計算コストがかかる。GPSログデータの軌跡の範囲を最初に検出してその範囲に検索範囲を限定する、ユーザの趣向情報などに基づいて検索範囲を絞る、など計算量を削減する方法も考えられるが、データ量の増大に対して計算量が非線形的に増大していくため、規模の大きいデータベースやGPSログデータを対象とする場合には処理時間がかかることが予想される。
また、速度や加速度の変化点を検出する手法では、一般に閾値を用いて変化が大きいか否かを判定するが、様々なGPSログデータに対応した適切な閾値を見つけることは一般に困難であり、ノイズの影響なども受けやすい。より精度を高くするためには、閾値を用いた判定処理の後、さらに候補の絞り込み処理などが必要となり、処理が複雑化する。
本発明の目的は、GPSログデータから、適切なウェイポイントを精度良く高い応答性で検出することが可能な特徴点検出システム、特徴点検出方法、及びプログラムを提供することである。
本発明に係る特徴点検出システムは、ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部であって、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される、滞留エリア検出部と、抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する代表点序列化部と、を備えたものである。
本発明によれば、GPSログデータから、適切なウェイポイントを精度良く高い応答性で検出することができる。
本発明の実施の形態によるGPSログデータの特徴点検出システムの構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態による滞留エリア検出部の構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態による滞留エリア検出部による滞留エリア検出動作を説明する図。 2つのデータポイントが衝突する確率を示したグラフ。 2つのデータポイントが衝突する確率を示したグラフ。 本発明の実施の形態による本発明の多重化ラベルの比較演算を説明する図。 本発明の実施の形態による滞留エリア検出手法を説明する図。 本発明の実施の形態によるデータポイントの再構成・グループ化処理を説明する図。 本発明の実施の形態によるクラスター化部の動作のフローチャート。 本発明の実施例の構成を示すブロック図。
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態によるGPSログデータの特徴点検出システム100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、特徴点検出システム100は、入力部1002、滞留エリア検出部1003、代表点抽出部1004、及び出力部1005を備えている。入力部1002、滞留エリア検出部1003、代表点抽出部1004、及び出力部1005は、プログラムに従ってコンピュータのプロセッサが行う動作のモジュールを表している。
入力部1002は、入力されたGPSログデータ1001から位置情報と時間情報を含む各データポイントの情報(以後、データポイント情報と記す。)を取得し、演算処理が可能な形式に変換する。
GPSログデータ1001は、GPSシステムを介して取得した、GPGGAなどのデータ形式で記述されたデータである。GPSログデータは、少なくとも位置情報と時間情報を含む。さらに好ましくは、GPSログデータ1001は、GPSシステムによって測定された少なくとも緯度、経度、高度、及び測定時間情報を含むデータの集合である。
滞留エリア検出部1003は、変換後のデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成するものであって、滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される。ユーザが一定時間滞留したとみなせるエリア(以後、滞留エリアと記す。)は、データポイントが時間的空間的に密集しているため、データポイントの密度が高いエリアほど高い確率で検出される。
代表点抽出部1004は、滞留エリア検出部1003によって検出された滞留エリアの中から、その滞留エリアを代表する点をウェイポイントとして抽出する。代表点は、典型的には、エリア内で一番中心にあるポイントである。例えば、代表点抽出部1004は、エリア内の全てのデータポイントまでの距離の平方和が最低になる点を選ぶ。このポイントはエリア内の全データポイントの平均値であり、その位置に実際にデータポイントが存在するとは限らない。実際に存在するデータポイントの中から選ぶ場合は、代表点抽出部1004は平均値から一番近いデータポイントを選べばよい。
また、代表点抽出部1004は、選択したウェイポイントのスコアを計算する。スコアは、エリア内のデータポイントの密集度合いが高いほど高いスコアとなるように設定する。
スコア算出方法の例について説明する。まず代表点抽出部1004は、エリア内のデータポイント数が多いウェイポイントほど高いスコアを設定する。さらに、ウェイポイントからエリア内の全てのデータポイントへの平方距離の和(もしくは平均)に基づいて、エリア内のデータポイント数が同じでも、密集度が高い(平方距離の和が小さい)ものほど、より高いスコアを設定する。
出力部(代表点序列化部)1005は、代表点抽出部1004によって算出されたスコアに基づいて序列化されたウェイポイントのリスト(WPTリスト1006)を出力する。
WPTリスト1006は、地図アプリケーション1007など、WPTリスト1006を利用するコンピュータプログラムに合わせて生成されたウェイポイントのリストである。WPTリスト1006は、例えばHTMLやXMLなどのマークアップ言語で記述され、タグによって定義されたフォーマットのデータや、CSVなどのフォーマットのデータを含んでいる。
地図アプリケーション1007は、地図上に、GPSログデータ1001から得られる軌跡情報とWPTリスト1006から得られるウェイポイント情報を合わせた画像表示を行うための出力データ1008を生成するソフトウェアプログラムである。地図アプリケーション1007は、必要に応じて、インターネットなどを通して提供されているAPIを用いてもよい。
出力データ1008は、ユーザがウェイポイントを視覚的に認識できるように生成されたグラフィックデータである。出力データ1008は、例えばGPSログデータ1001から得られた軌跡データを地図上に表示し、その軌跡上にWPTリスト1006に含まれるウェイポイントを強調して表示するためのものである。
次に、滞留エリア検出部1003について詳細に説明する。
なお、ここでは緯度、経度、高度からなる3次元空間を考えるが、次元数はこれに限られない。例えば、時間を加えた4次元空間に拡張するなど、その空間における2点間の距離の近さを点の密集度と対応付けられるならば、次元を増やしてもよい。特に、時間的に近いことは滞留という意味では重要であり、時間の差を空間的な距離の差に変換して時間軸を考慮することが可能である。
図2は、滞留エリア検出部1003の構成を示すブロック図である。図に示すように、滞留エリア検出部1003は、確率的ヒストグラム化部2001、クラスター化部2002、再構成・グループ化部2003を備えている。確率的ヒストグラム化部2001は、連結ヒストグラム作成部2004、及び多重化ラベル計算部2005を備えている。多重化ラベル計算部2005は、複数のラベル計算部2006を備える。再構成・グループ化部2003は、サンプリング部3001とグループ化部3002を備える。
図3を用いて、滞留エリア検出部1003による滞留エリア検出動作を詳細に説明する。
確率的ヒストグラム化部2001は、GPSログデータ1001の入力に対して、連結ヒストグラム2007を計算する。
確率的ヒストグラム化部2001は、データポイント同士の距離が近いほど高い確率で同じビン(階級)に登録されるようにデータを分類し、ヒストグラム化する。これにより、データポイントが密集するエリアに属するデータポイントがより高い確率で同じビンに登録されるため、データポイントが登録される頻度の高いビンから順にサンプリングしていくことで、データポイントが密集するエリアを効率的に抽出することが可能である。
また、確率的ヒストグラム化部2001は、各データポイントについてどのビンに登録されるかを計算するだけなので、多くてもデータポイント数程度の計算量で抑えられ、計算時間の大幅な低減が期待できる。
ラベル計算部2006は、各々1つのデータポイントに対し、多重化ラベル2008を計算する。各々のラベル計算部2006は、ラベル2009の1つのビットに代入する数値を計算する。ラベル2009のビット数は、ラベル計算部2006の数と対応する(図3の例では4ビット)。
ここで、入力するデータポイントはD次元ベクトル空間の1点であり、ラベル計算部2006は、式(1)に示すように、LSH(Locality Sensitive Hashing)を用いて、D次元ユークリッド空間から整数値への写像で定義される。
Figure 0005534007
ただし、Rは実数、[y]はyを超えない整数値、a∈Rは各成分が独立な標準正規分布N(0,1)に従うランダム数で構成されるD次元ベクトルを表し、r〜U[0,W)は、U[0,W)における一様分布に従うランダム数を表す。また、W∈Rはウィンドウ幅、Cは基数(2以上の整数)であり、管理者が設定するパラメータである。この写像により、任意の2点のデータポイントは、その距離が近いほど高い確率で同一の値をもつことになる。
これをBビット化したものがラベル2009であり、式(2)で定義される。
Figure 0005534007
任意の2点のデータポイントが与えられた時、それらが同一のラベルを持つ確率(以後、衝突確率と記す。)は式(3)で与えられる。
Figure 0005534007
ただし、Zは整数である。図4および5は、2点間の距離dの2つのデータポイントが衝突する確率を、Wで正規化した距離に対してプロットしたグラフを示す。図に示すように、距離dがゼロ付近ではほぼ線形に距離の増加に対して衝突確率が減少していくが、d/Wが1を超えたあたりから一定の値C−Bに収束する。
多重化ラベル2008は、このラベル演算をM回独立に行った結果を多重化した式(4)で定義される。
Figure 0005534007
ここで、図6に示す比較演算を式(5)によって定義し、多重化ラベル2008同士の衝突を定義する。
Figure 0005534007
これは、多重化ラベル2008を構成するラベルのうち、1つでも同じラベルが含まれていれば1を返し(多重化ラベル衝突)、そうでなければ0を返す(多重化ラベル非衝突)、という演算である。なお、ここでは1つでも同じラベルが含まれていれば衝突と定義しているが、これはM回の試行のうち一度でも同一のラベルを持てばそれは両者の距離が近い可能性が高い、という事実を反映させたものである。管理者のポリシーによって、全てのラベルが衝突しなくては多重化ラベルの衝突とみなさない、といったさらに厳しい条件に変更することも可能である。
式(5)で定義される多重化ラベルの衝突を検証することにより、与えられたデータセットに対してヒストグラムを生成することができる。1つの方法は、あるデータポイントxに対して、1つ以上のデータポイントが登録されている全てのヒストグラムのビンに対して、既に登録されているデータポイントの多重化ラベルと式(5)の比較演算を行い、その中で1つでも衝突していたらそのビンに新たに追加登録する。該当するビンがなければ新規にビンを作成しそこに登録する。
このような処理により、同じビンに登録されたデータポイントは少なくともどれか1つの他のデータポイントと共通のラベルを有していることが保障される。また、データポイントが登録されるのは1つのビンだけとは限らず、一般に複数のビンに属する可能性がある。
さらに、より厳しい条件として、ビン内の全てのデータポイントと多重化ラベルが衝突した場合にのみ、そのビンに追加することも可能である。この場合は、同じビンに登録されている全てのデータポイントは、少なくとも1つの共通のラベルを共有していることになる。これはM回の試行のうち、少なくとも一度は全てのデータポイントが同じラベルを割り当てられたことを意味する。
上記の衝突・ヒストグラム化ポリシーによって、量的な差異はあるものの、同じビンに属するデータは互いに近い距離にある確率が高いことになり、滞留エリアに属するデータポイントは他のエリアのデータポイントに比べて同じビンに属する可能性が高くなる。この性質を利用することで、データポイントが登録される頻度の高いビンのデータポイントから順にサンプリングしていくことで、より密集度の高いエリアから優先的にデータポイントを選択することが可能となる。
なお、サンプリングするビンの数は任意に設定することができる。例えば、抽出する総データポイント数としてもよいし、ビンの数に基づいて指定してもよい。また、平均頻度以上のビンなど頻度の分布からきめることも可能である。
連結ヒストグラム2007は、上記の処理を独立にN回繰り返した結果得られ、複数回の独立試行による結果を連結して考慮することで精度向上を図ったものである。具体的には、N回の試行のうち、何度も登録頻度の高いビンに登録されるデータポイントは、より密集度の高いエリアに属すると判断でき、偶然衝突したそれほど密集度の高くないエリアに属するデータポイントと区別することが可能となる。
上記の処理によりサンプリングしたデータポイント群を滞留エリアに分類する。1つの方法は、ビンごとに滞留エリアとすることである。しかし、上記の方法では、距離的に近いデータポイントは同じビンでないにしても、周辺のビンに属する可能性が高い。例えば、ラベルのうち1ビットだけ3が2になる、などラベルの差異が小さい場合などが考えられる。その場合、同じ滞留エリアとみなせる領域のデータポイントが異なるビンに属する可能性があるため、ビン単位でのエリア分類は適切でない可能性がある。
そのため、図7に示すように、再構成・グループ化部2003によって各試行で得られたヒストグラムのうち頻度が多い順に所定の数だけ、それらのビンに属するデータポイントを取り出し、そのうちの一部の特に頻度の多いビンをhighグループ、それ以外をlowグループに分類する。さらに、クラスター化部2002によって、highグループとlowグループに分類されたデータから、指定されたサイズや互いの距離関係などを満たすようにクラスターを構成(第2のクラスタリング)していくことで、滞留エリアを指定する。
まず、図8を参照して、サンプリングしたデータポイントの再構成・グループ化処理について詳細に説明する。
再構成・グループ化部2003のサンプリング部3001は、N個の独立したヒストグラム7001の入力のそれぞれに対して、あらかじめ定められたビンの数Kだけ、登録頻度の多いビンを選択する。グループ化部3002は、所定の閾値に基づいて、各ヒストグラムからサンプリングされたビンをhighとlowの二種類のグループに分類する。
ここで、閾値は典型的には平均頻度などであるが必ずしもこれに限るものではない。図の例では平均頻度をもとに、平均頻度より頻度が多いビンをhighに、少ないビンをlowに分類している。またその分類をもとに、グループ化部3002は、各ビンに登録されているデータポイントをhighグループ7004およびlowグループ7005に登録する。このとき、一般に異なる試行番号のヒストグラムから同じデータが存在するが、重複した場合は削除してもよいし、重複回数はより密集度の高いエリアからのサンプリングを示唆するため、重複を許して登録しても良い。
次に、図9を参照してクラスター化部2002の動作について説明する。クラスター化部2002の動作は、大きく前半処理と後半処理に分かれており、前半処理では、highグループに属するデータポイントを用いてクラスター分析によるクラスター化を行い、基本コロニーを作成する。後半処理では、lowグループに属するデータポイントを基本コロニーに対して新規追加登録していく。
一般に、クラスター分析処理は、データ数の増大に対して計算時間が爆発的に増大しがちである。そのため、クラスター分析処理を全てのデータポイントを用いて行うのではなく、本実施の形態のように2段階に分けることで、より密集度の高いエリアからサンプリングしたデータであるhighグループのみを用いて、効率的に滞留エリアの基幹部分を作成し、比較的密集度の低いエリアからサンプリングされたlowグループのデータポイントをその基幹部分に追加していくことができる。これにより、計算時間の増大を抑えたまま望ましいクラスターを形成することが可能となる。計算時間に問題がない程度のデータポイント数の場合は、全てのデータポイントをhighグループに登録し、前半処理のみを行うようにしてもよい。
以下、前半処理について詳細に説明する。
前半処理は、クラスター分析処理をhighグループのデータポイントに対して行い、コロニーを形成することを目的としている。ここで、最終的に形成したい滞留エリアの半径を規定するlth、滞留エリア間の最小距離を規定するDthをあらかじめ設定しておく。
(ステップA8101)クラスター化部2002は、highグループに登録されている全データポイントを用いて初期クラスターセットを作成する。初期クラスターセットは各クラスターに1つのデータポイントのみが含まれるように形成される。
(ステップA8102)クラスター化部2002は、初期クラスターセット間の平方距離情報を有する距離行列Dを計算する。ここで、初期クラスター間の平方距離はデータポイント間のユークリッド距離の平方とする。
(ステップA8103)クラスター化部2002は、クラスター数が1つしかないか、もしくは最小クラスター間距離Min(D)とDthの関係がMin(D)>DthであればステップA8106に進む。そうでなければステップA8104に進む。
(ステップA8104)クラスター化部2002は、もっとも距離の近い2つのクラスターを統合して新しいクラスターを作る。この操作に伴い全体のクラスター数は1つ減る。
(ステップA8105)クラスター化部2002は、1つ減った新しいクラスターセットに対する距離行列Dを計算する。ここで、クラスター間の平方距離の定義は様々な方法があるが、代表的なものとしてはWard法や重心法がある。統合前のクラスターをp、q、統合後のクラスターをtとすると、クラスターtと、その他のクラスターrとの距離Dtr はクラスター間距離Dpr 、Dqr 、Dpq を用いて、式(6)(Ward法)もしくは式(7)(重心法)によって計算される。
Figure 0005534007
Figure 0005534007
ただし、nはクラスターxのデータポイント数である。また距離行列の更新ルールはWard法や重心法に限るものではない。
(ステップA8106)クラスター化部2002は、クラスターセットをコロニーセットとして出力する。このコロニーセットは滞留エリアの基幹部分を形成し、互いにもっとも近いクラスター間の距離が少なくともDth以上であるか、もしくは1つのクラスターしか含まれない。1つのクラスターしか含まれない場合は、全てのデータポイントは同一の滞留エリアに属するデータポイントとみなされる。
次に後半処理について説明する。
後半処理は、前半処理で形成したクラスターセットに対して、lowグループに属する各データポイントが、そのどれか1つのクラスターに属すると判断された場合は該当するクラスターに追加し、どのクラスターにも属しないと判断された場合は新規クラスターを作成し、クラスターセットを更新する処理を行うことで、最終的な滞留エリアを形成する。
(ステップA8201)クラスター化部2002は、まず前半処理の出力であるコロニーセットをクラスターセット8001の初期値に設定する。
(ステップA8202)クラスター化部2002は、Lowグループのデータポイントのうちまだ未検査のものがあるかチェックする。なければステップA8209に進み、あればステップA8203に進む。
(ステップA8203)クラスター化部2002は、Lowグループからまだ未検査のデータポイントxを取得する。
(ステップA8204)クラスター化部2002は、クラスターセット8001のクラスターの中で、データポイントxに一番距離が近いクラスターcを選択する。ここでは、このデータポイントxとクラスターcの距離l(x、c)はクラスターcの中心的な位置(平均位置もしくは平均位置に一番近いデータポイントの位置)とデータポイントxのユークリッド距離とする。あるいは、クラスターcの中で一番データポイントに近いデータポイントとxの距離や、一番遠いデータポイントとxの距離、など他の様々な距離としてもよい。
(ステップA8205)クラスター化部2002は、l(x、c)とあらかじめ設定したlthを比較し、l(x、c)<lthならばxは同一滞留エリアからサンプリングされたデータポイントと判断し、ステップA8206に進む。そうでなければ、異なる滞留エリアからサンプリングされたデータポイントと判断し、ステップA8207に進む。
(ステップA8206)クラスター化部2002は、データポイントxをクラスターcに追加する。
(ステップA8207)クラスター化部2002は、新規クラスターuを作成し、データポイントxを登録する。
(ステップA8208)クラスター化部2002は、クラスターセット8001を更新する。その後ステップA8202に戻り、未検査のデータポイントがなくなるまで同じ処理を繰り返す。
(ステップA8209)クラスター化部2002は、クラスターセット8001を出力する。
以上の処理によって、クラスター半径やクラスター間距離が制限されたクラスターの集合が出力され、各クラスターはGPSログデータの滞留エリア候補として考えることができる。
代表点抽出部1004は、これらのクラスターに対して、前述の方法によって代表点を抽出し、抽出した代表点のスコアを計算し、スコアに基づいて全滞留エリアのウェイポイントを序列化する。
以上のように、本実施形態によれば、GPSログデータ上で、ユーザが関心を持った場所は他の場所に比べ滞留時間が長くなる傾向があるため、その場所をウェイポイントの候補とし、かつその密集度合いにより序列化することで、GPSログデータに固有の特徴点を効率的に抽出しユーザへ提示するようにしたので、ユーザにとって、その時点で重要である可能性の高い場所を自動的に抽出し、表示することができる。この結果、ユーザは、GPSログデータの中から、ランドマーク的なスポット情報のデータベースとの連携やユーザプロファイル情報との連携をせずに、ユーザにとって重要な意味を持つポイントを効率的に抽出することができる。このため、GPSログデータを加工、編集して利用する際のコストを大幅に削減することができる。
なお、滞留エリアはデータポイントの密度によって決定することができるので、より簡易な方法としては、GPSログデータの全ての点が収まる最小領域を考え、その領域を固定的な小さいセルに分割し、各セルを1つのビンとしたヒストグラムを作るようにしてもよい。この方法でも一定の効果は得られるが、セルの大きさの結果への影響が大きく、またセルの境界の取り方への依存性がある。このため、GPSログデータの性質(範囲や密集度合いなど)を考慮しないとよい結果を得られるとは限らない。一方、各セルの幅をランダムに設定すると、滞留エリアの計算に時間がかかる。
また、例えばデータポイントをランダムに抽出しても、滞留エリアのほうがその他のエリア(単なる通過エリア)よりもサンプリング対象となる確率が高いことを利用して滞留エリアを抽出する方法も考えられるが、その場合でも、滞留エリアと通過エリアのデータポイント数の差が大きくないと精度は低くなる。本実施形態では、データポイントの密集度合いを計算するにあたっては、個々のデータポイントの絶対的な座標値は問題ではなく、他のデータポイントとの距離関係のみが重要であることを利用し、互いの距離の近いデータポイント数が多いほど、滞留エリアとして抽出されやすい確率的サンプリング手法を用いているため、適切なウェイポイントを精度良く効率的に抽出することができる。
また、クラスター化部2002が密集度の高いエリアからより高い確率でサンプリングするようにしたので、データベースなどとのマッチングや、全てのデータポイント間の距離関係などの情報を必要としないことからデータ量の増加に対して計算量を抑えることができる。このため、ウェイポイントの自動検出に際し、データ量が増大しても計算コストを低く抑えることができる。このため、ユーザへのレスポンスが高く、ユーザはストレスなくウェイポイント候補を得ることができる。
本実施形態において、計算時間をきめる主要な処理は、滞留エリア検出部1003の処理であり、さらに詳しくは、確率的ヒストグラム化部2001の処理、及びクラスター化部2002の前半処理である。クラスター化部2002の計算時間はhighグループのデータポイント数を計算機の能力に合わせて制限することで調整が可能である。確率的ヒストグラム化部2001の計算時間に関しては、入力データ数が非常に多い時は、まずランダムサンプリングを行い、計算機の能力に合わせた数までデータポイント数を絞り込むことで計算時間を調整可能である。さらに望ましくは、前処理として領域を大きめの固定セルで分割しておき、データポイント数の多いセルからより高い確率でランダムサンプリングするなどの方法を取ることによって、さらに精度を向上させることも可能である。
さらに、滞留エリアと判定されたものの中でも、意味があって滞留した場所と、信号待ちなどあまり意味のない理由で滞留した場所がありうるが、前者を優先的に検出すべきである。そのため、例えば、あらかじめランドマーク的なスポットのラベルを計算しておき、そのデータと衝突したデータポイントのビンはデータポイント1点の重みを上げることにより、同じデータ数でもビンの高さ(重み付き頻度)が高くなるようにすることで、優先的に検出することができる。
また、ユーザプロファイルなどからユーザの趣向情報を取り入れ、ユーザが過去により好ましく判断したスポットと同じビンに登録されたデータポイントに重みをつけることで、ユーザ固有の趣向情報も加味することができる。この方法によれば、従来の方法ではデータベース連携やユーザプロファイル連携に長い計算時間を要したのに対し、同一のオンライン処理時間でデータベースやユーザプロファイル情報と連携しながら滞留エリアを抽出することができる。
次に、図10を用いて本発明の実施例について説明する。
図10は本発明による特徴点検出システムをウェイポイント検出部9007に適用したサーバ9004を含む、コンピュータシステムの構成を示す図である。図に示すように、ユーザのGPSログデータを記録する記録デバイス9001と、GPSログデータをアップロードしたり、加工したデータの結果を表示したりするためのコンピュータ9002と、サーバ9004とが、ネットワーク9003を介して接続されている。
サーバ9004は、ユーザセッション管理部9005、ユーザデータ管理部9006、ウェイポイント検出部9007、地図アプリケーション9008、出力部9009を備え、ユーザのGPSログデータ入力に対し、xmlやhtmlに代表されるデータフォーマットで記述された出力データ9010を生成する。ユーザはコンピュータ9002で動作するウェブブラウザ等のソフトウェアプログラムを用いてネットワーク経由で出力データ9010を閲覧することができる。
サーバ9004は、ユーザセッション管理部9005によって、ユーザ認証や、ユーザとのコネクション管理を行う。ユーザデータ管理部9006は、ユーザ特有にカスタマイズされたページ情報を管理し、例えば過去にアップロードした情報などを、カレンダーに時系列に整理しユーザが閲覧しやすい形で保存しておく。また、図中には記載されていないが、ユーザデータのデータベースなども必要に応じて備えている。
ユーザデータ管理部9006は、ユーザによる新規GPSログデータのアップロードに対してウェイポイント検出部9007を呼び出し、ウェイポイントリストを作成する。GPSログデータと計算したウェイポイントリストは、地図アプリケーション9008に入力され、地図上にGPSログデータの軌跡と、軌跡上のウェイポイントを表示する。
出力データ9010は、例えば出力データ表示イメージ9011に示すように、GPSログデータのデータポイントの軌跡上に、ピンで示されたウェイポイントが重ねて表示されたものである。またウェイポイントの詳細情報の一覧などが合わせて表示されてもよい。ユーザはコンピュータ9002を用いて、出力データ9010をネットワーク9003を介して取得し、閲覧することができる。この一連の処理は、サーバ9004のウェイポイント検出部9007の処理により、高い応答性を実現することができる。
この出願は、2010年5月12日に出願された日本出願特願2010−110361を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部であって、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される、滞留エリア検出部と、
抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、
前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する代表点序列化部と、を備えた特徴点検出システム。
(付記2)前記滞留エリア検出部は、
第1のデータポイントと第2のデータポイントを、2つのデータポイント間の距離が短いほど高い確率で前記第1及び第2のポイントが同一の階級に属するように分類することによりヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムの各階級を前記クラスターに対応させて、各階級の頻度を前記滞留時間を示す指標として決定する確率的ヒストグラム化部を備えた付記1に記載の特徴点検出システム。
(付記3)前記滞留エリア検出部は、
前記確率的ヒストグラム化部によって生成された前記ヒストグラムの各階級のうち、前記滞留時間の長いクラスターに対応する階級を抽出し、前記抽出した階級に属するデータポイントに対して第2のクラスタリングを行うことにより前記滞留エリアを形成する、付記2に記載の特徴点検出システム。
(付記4)前記滞留エリア検出部は、
前記確率的ヒストグラム化部によって生成された前記ヒストグラムの各階級のうち、前記滞留時間の長いクラスターに対応する階級を抽出し、前記抽出した階級を前記滞留時間の長短に基づいて2つのグループに分ける、再構成・グループ化部と、
前記2つのグループのうち、前記滞留時間の長い方のグループの階級に属するデータポイントを用いて滞留エリアを形成した後、他方のグループの階級に属するデータポイントを前記滞留エリアに付加し、または新たな滞留エリアを形成して、滞留エリアを形成するクラスター化部と、を備えた付記2に記載の特徴点検出システム。
(付記5)前記確率的ヒストグラム化部は、
各データポイントに対してLSH(Locality Sensitive Hashing)を用いて付与されるラベルを用いて、各々のデータポイントが属する階級を決定する付記2から4のいずれかに記載の特徴点検出システム。
(付記6)前記滞留エリア検出部は、
ランドマークに対応する地点に対応するデータポイント、及びユーザの嗜好に合った地点に対応するデータポイントの少なくとも一方に対して前記クラスタリングを行い、そのデータポイントが含まれるクラスターが抽出される確率が高くなるように重み付けをする、付記1から5のいずれかに記載の特徴点検出システム。
(付記7)前記滞留エリア検出部は、
前記GPSログデータをランダムにサンプリングしてデータポイント数を削減してから前記滞留エリアの抽出を行う、付記1から6のいずれかに記載の特徴点検出システム。
(付記8)前記滞留エリア検出部は、
前記GPSログデータに含まれる全てのデータポイントを含む最小範囲で定義される全体領域を複数の固定領域に分割し、各々の前記固定領域について、前記固定領域に属するデータポイント数が多い固定領域ほど高い確率でデータポイントを抽出し、抽出したデータポイントを用いてクラスタリングを行う請求項1から7のいずれかに記載の特徴点検出システム。
(付記9)ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成し、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される工程と、
抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する工程と、
前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する工程と、を備えた特徴点検出方法。
(付記10)コンピュータを、
ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部であって、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される、滞留エリア検出部と、
抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、
前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する代表点序列化部と、して機能させるプログラム。
本発明は、GPSログデータから、適切なウェイポイントを精度良く高い応答性で検出することに適している。
100 特徴点検出システム、1001 入力データ、1002 入力部、1003 滞留エリア検出部、1004 代表点抽出部、1005 出力部、1006 WPTリスト、1007 地図アプリケーション、1008 出力データ、2001 確率的ヒストグラム化部、2002 クラスター化部、2003 再構成・グループ化部、2004 連結ヒストグラム作成部、2005 多重化ラベル計算部、2006 ラベル計算部、2007 連結ヒストグラム、2008 多重化ラベル、2009 ラベル、3001 サンプリング部、3002 グループ化部、7001 N個の独立したヒストグラム、7004 highグループ、7005 lowグループ、9001 記録デバイス、9002 コンピュータ、9003 ネットワーク、9004 サーバ、9005 ユーザセッション管理部、9006 ユーザデータ管理部、9007 ウェイポイント検出部、9008 地図アプリケーション、9009 出力部、9010 出力データ、9011 表示イメージ

Claims (13)

  1. ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部と、
    抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を抽出すると共に、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、
    前記スコアに基づいて前記代表点を出力する出力部と、
    を備えた特徴点検出システム。
  2. ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部であって、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される、滞留エリア検出部と、
    抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、
    前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する代表点序列化部と、を備えた特徴点検出システム。
  3. 前記滞留エリア検出部は、
    第1のデータポイントと第2のデータポイントを、2つのデータポイント間の距離が短いほど高い確率で前記第1及び第2のポイントが同一の階級に属するように分類することによりヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムの各階級を前記クラスターに対応させて、各階級の頻度を前記滞留時間を示す指標として決定する確率的ヒストグラム化部を備えた請求項に記載の特徴点検出システム。
  4. 前記滞留エリア検出部は、
    前記確率的ヒストグラム化部によって生成された前記ヒストグラムの各階級のうち、前記滞留時間の長いクラスターに対応する階級を抽出し、前記抽出した階級に属するデータポイントに対して第2のクラスタリングを行うことにより前記滞留エリアを形成する、請求項に記載の特徴点検出システム。
  5. 前記滞留エリア検出部は、
    前記確率的ヒストグラム化部によって生成された前記ヒストグラムの各階級のうち、前記滞留時間の長いクラスターに対応する階級を抽出し、前記抽出した階級を前記滞留時間の長短に基づいて2つのグループに分ける、再構成・グループ化部と、
    前記2つのグループのうち、前記滞留時間の長い方のグループの階級に属するデータポイントを用いて滞留エリアを形成した後、他方のグループの階級に属するデータポイントを前記滞留エリアに付加し、または新たな滞留エリアを形成して、滞留エリアを形成するクラスター化部と、を備えた請求項に記載の特徴点検出システム。
  6. 前記確率的ヒストグラム化部は、
    各データポイントに対してLSH(Locality Sensitive Hashing)を用いて付与されるラベルを用いて、各々のデータポイントが属する階級を決定する請求項からのいずれかに記載の特徴点検出システム。
  7. 前記滞留エリア検出部は、
    ランドマークに対応する地点に対応するデータポイント、及びユーザの嗜好に合った地点に対応するデータポイントの少なくとも一方に対して前記クラスタリングを行い、そのデータポイントが含まれるクラスターが抽出される確率が高くなるように重み付けをする、請求項1からのいずれかに記載の特徴点検出システム。
  8. 前記滞留エリア検出部は、
    前記GPSログデータをランダムにサンプリングしてデータポイント数を削減してから前記滞留エリアの抽出を行う、請求項1からのいずれかに記載の特徴点検出システム。
  9. 前記滞留エリア検出部は、
    前記GPSログデータに含まれる全てのデータポイントを含む最小範囲で定義される全体領域を複数の固定領域に分割し、各々の前記固定領域について、前記固定領域に属するデータポイント数が多い固定領域ほど高い確率でデータポイントを抽出し、抽出したデータポイントを用いてクラスタリングを行う請求項1からのいずれかに記載の特徴点検出システム。
  10. コンピュータの滞留エリア検出部が、ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する工程と、
    前記コンピュータの代表点抽出部が、抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を抽出すると共に、各々の前記代表点のスコアを決定する工程と、
    前記コンピュータの出力部が、前記スコアに基づいて前記代表点を出力する工程と、
    を備えた特徴点検出方法。
  11. コンピュータの滞留エリア検出部が、ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成し、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される工程と、
    前記コンピュータの代表点抽出部が、抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する工程と、
    前記コンピュータの代表点序列化部が、前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する工程と、を備えた特徴点検出方法。

  12. コンピュータを、
    ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部と、
    抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を抽出すると共に、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、
    前記スコアに基づいて前記代表点を出力する出力部と、して機能させるプログラム。
  13. コンピュータを、
    ユーザのGPSログデータに含まれるデータポイントの分布に基づいてクラスタリングを行い、各クラスターに含まれるデータポイント数に基づいてそのクラスターにおけるユーザの滞留時間を示す指標を決定し、前記指標に基づいて1以上のクラスターを抽出し、前記抽出したクラスターに基づいてユーザの滞留エリアを形成する滞留エリア検出部であって、前記滞留時間が長いほどそのクラスターが高い確率で抽出される、滞留エリア検出部と、
    抽出された各々の前記滞留エリアから、前記滞留エリアの代表点を1つずつ抽出すると共に、各々の前記滞留エリア内の前記データポイントの密集度に基づいて、各々の前記代表点のスコアを決定する代表点抽出部と、
    前記スコアに基づいて、各々の前記代表点を序列化したリストを出力する代表点序列化部と、して機能させるプログラム。
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