JP2017187142A - ダンパ装置のスプリング保持部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダンパ装置におけるコイルスプリングを安定的に保持し且つトルク変動の吸収機能を良好に維持することが可能なスプリング保持部材を提供する。
【解決手段】ダンパ装置のコイルスプリングを保持するスプリング保持部材7に、コイルスプリングに当接する合成樹脂製のスプリング当接部71と金属製の移動規制部72とを備えさせる。移動規制部72の一端部72aをスプリング当接部71に結合させる一方、移動規制部72の他端部72bを、スプリング当接部71から離間して、前記一端部72aの前記結合位置よりも外周側に位置させる。これにより、スプリング保持部材7の移動や回動を抑制でき、スプリング保持部材7によるコイルスプリングの保持状態を安定的に維持することができ、且つトルク変動の吸収機能を良好に維持することができる。
【選択図】図3

Description

本発明はダンパ装置のスプリング保持部材に係る。より具体的には、車両の動力伝達系に配設されたダンパ装置に備えられるコイルスプリングの端部を保持するスプリング保持部材に関する。
車両の動力伝達系には、エンジン等の動力源から変速機等の動力伝達装置に向けて伝達されるトルクの変動を吸収するためのダンパ装置が配設されている。
この種のダンパ装置は、相対回転可能な第1の回転部材(例えばディスクプレート)と第2の回転部材(例えばダンパハブ)との間にコイルスプリングを介在させ、このコイルスプリングの弾性変形によって、前記トルクの変動に起因する捩り方向の振動を吸収および減衰させるようになっている。
また、特許文献1に開示されているように、コイルスプリングの伸縮方向の両端部はスプリング保持部材(スプリング保持シートとも呼ばれる)によって保持されている。これらコイルスプリングおよびスプリング保持部材は、各回転部材に形成されたスプリング収容孔に配置されている。また、特許文献1に開示されているダンパ装置にあっては、スプリング保持部材の本体部(コイルスプリングの端部が当接する部分)が金属製であり、その外周部である摺動部が合成樹脂製となっている。
特開2004−183870号公報
エンジンの回転速度が上昇するなどしてダンパ装置の回転速度が上昇した場合、スプリング保持部材に大きな遠心力が作用し、これによって、スプリング保持部材がダンパ装置の外周側に移動したり、ダンパハブとの接触点を中心としてスプリング保持部材が外側へ回動したりすることがある。このような状況では、スプリング保持部材によるコイルスプリングの保持安定性が悪化してしまう可能性がある。また、スプリング保持部材の外面と回転部材(前記スプリング収容孔の内面)との接触部分で引き摺りが生じて摩擦力が大きく変動し、これによってダンパ特性のヒステリシスが過大となってトルク変動の吸収機能に悪影響を与える可能性もある。図5は、従来技術におけるダンパ装置の入力トルクと捩れ角との関係を示す捩れ特性図である。図中の実線は低回転時であり、図中の破線は高回転時である。この図5に示すように、従来技術のものでは、高回転時におけるダンパ特性のヒステリシスが過大となってトルク変動の吸収機能に悪影響を与える可能性があり、振動および騒音の抑制効果が十分に発揮されない可能性がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、コイルスプリングを安定的に保持し且つトルク変動の吸収機能を良好に維持することが可能なスプリング保持部材を提供することにある。
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、第1の回転部材と第2の回転部材との間で伝達されるトルクの変動を吸収するダンパ装置に備えられたコイルスプリングの端部を保持するスプリング保持部材を前提とする。このスプリング保持部材に対し、前記コイルスプリングの伸縮方向の一方側の端部に当接する合成樹脂製のスプリング当接部と、前記スプリング当接部に一体的に設けられた金属製の移動規制部とを備えさせる。そして、前記各回転部材の周方向における前記移動規制部の一端部を、前記スプリング当接部に結合する。一方、前記各回転部材の周方向における前記移動規制部の他端部を、前記スプリング当接部から離間させて、前記一端部の前記結合位置よりも外周側に位置させている。
この特定事項により、ダンパ装置の回転速度が上昇してスプリング保持部材に大きな遠心力が作用した場合、金属製の移動規制部の他端部が回転部材に当接する(回転部材に形成されたスプリング収容孔の内面等に当接する)ことで、外周側へのスプリング保持部材の移動や、回転部材との接触点を中心としたスプリング保持部材の外側への回動が抑制されることになる。また、移動規制部は金属製であり、その端部(前記他端部)のみが回転部材に当接するため、この移動規制部と回転部材との接触部分での摩擦力は小さく、また、その摩擦力の変動も小さい。このため、スプリング保持部材によるコイルスプリングの保持状態が安定的に維持され、また、ダンパ特性のヒステリシスの適正化が図れてトルク変動の吸収機能を良好に維持することができる。
本発明では、ダンパ装置のコイルスプリングを保持するスプリング保持部材に、コイルスプリングに当接する合成樹脂製のスプリング当接部と金属製の移動規制部とを備えさせ、この移動規制部の一端部をスプリング当接部に結合させる一方、移動規制部の他端部を、スプリング当接部から離間させて、前記一端部の前記結合位置よりも外周側に位置させている。これにより、スプリング保持部材の移動や回動を抑制でき、スプリング保持部材によるコイルスプリングの保持状態を安定的に維持することができ、且つトルク変動の吸収機能を良好に維持することができる。
実施形態に係るダンパ装置の一部を破断した図である。 図1におけるII−II線に対応した位置におけるダンパ装置の断面図である。 スプリング保持部材およびその配設位置周辺を示す図である。 変形例におけるスプリング保持部材およびその配設位置周辺を示す図である。 従来技術におけるダンパ装置の入力トルクと捩れ角との関係を示す捩れ特性図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両(例えばハイブリッド車両)の動力伝達系に配設されたダンパ装置に備えられたスプリング保持部材に本発明を適用した場合について説明する。
−ダンパ装置の全体構成−
図1は、本実施形態に係るダンパ装置1の一部を破断した図(ダンパ装置1の中心線Oに沿う方向から見た図)である。また、図2は、図1におけるII−II線に対応した位置におけるダンパ装置1の断面図である。
本実施形態に係るダンパ装置は、例えばハイブリッド車両におけるエンジンのクランク軸と動力分割機構の入力軸(共に図示省略)との間に動力伝達可能に介在され、エンジンから動力分割機構に向けて伝達されるトルクの変動に起因する捩り方向の振動を吸収および減衰するためのものである。
ダンパ装置1は、エンジンのクランク軸に連結される入力プレート2と、この入力プレート2にトルクリミッタ機構3を介して動力伝達可能に連結されて中心線Oまわりに回転可能なディスクプレート4(本発明でいう第1の回転部材)と、前記動力分割機構の入力軸に相対回転不能に連結されてディスクプレート4と同軸まわりに相対回転可能なダンパハブ5(本発明でいう第2の回転部材)と、ディスクプレート4とダンパハブ5との間に配設されてディスクプレート4とダンパハブ5との相対回転を所定の捩れ角範囲内で許容するバネ鋼からなるコイルスプリング6と、このコイルスプリング6の伸縮方向の両端部に配設され、このコイルスプリング6の端部を保持するスプリング保持部材7と、含んで構成されている。
入力プレート2は、一対の円盤状のプレート21,22から構成されている。プレート21,22の外周側には、クランク軸に連結されている図示しないフライホイールを締結するためのボルト締結孔が形成されている。このため、エンジンの運転時には、エンジンからの動力がフライホイールを介して入力プレート2に伝達され、この入力プレート2が中心線Oまわりに回転する。
プレート21,22の径方向の中間部は、相対するプレート22,21から離間する方向に屈曲されている。これにより、プレート21,22同士の間に、前記トルクリミッタ機構3を構成する部品を収容するための空間が形成されている。
トルクリミッタ機構3は、径方向において入力プレート2とディスクプレート4との間に設けられており、予め設定されているリミットトルクを超えるトルク伝達を防止する機能を有している。
トルクリミッタ機構3は、外周の一部がプレート22に形成されている嵌合孔と嵌合する円盤状のプレッシャプレート31と、軸方向においてプレッシャプレート31とプレート22との間に介在され、内周部がリベット33によってディスクプレート4に締結されている円環状のライニングプレート32と、中心線Oに沿う方向においてプレッシャプレート31とプレート21との間に予荷重を付与した状態で配設されているコーン状の皿バネ34とを、含んで構成されている。
ライニングプレート32の中心線Oに沿う方向の両側には、一対の摩擦材35,35が例えばリベット止めや接着によって固定されている。従って、プレッシャプレート31と摩擦材35との間、および、プレート22と摩擦材35との間が摺動可能な摩擦面として機能する。皿バネ34は、予め設定されている皿バネ荷重(前記予荷重)でプレッシャプレート31を中心線Oに沿う方向においてプレート22側に押圧している。
このようにトルクリミッタ機構3が構成されることにより、皿バネ34の皿バネ荷重、プレッシャプレート31およびプレート22と摩擦材35との間の摩擦面の摩擦係数、摩擦材35の有効径(回転半径)に基づくリミットトルクが設定される。このように構成されるトルクリミッタ機構3にリミットトルクを超えるトルクが入力されると、プレッシャプレート31およびプレート22と摩擦材35との間の摩擦面で滑りが生じ、リミットトルクを超えるトルク伝達が防止される。なお、リミットトルクは、一般にエンジンの最大トルクから所定のマージンを持たせた値に設定され、そのリミットトルクとなるように、皿バネ荷重、摩擦係数、摩擦材35の有効径等が調整される。
ディスクプレート4は、一対の円盤状の第1ディスクプレート41(以下、第1プレート41という)および第2ディスクプレート42(以下、第2プレート42という)から構成され(これらプレート41,42はカバーと呼ばれる場合もある)、外周部がリベット33によってライニングプレート32と共に互いに相対回転不能に締結されている。従って、ディスクプレート4は、ライニングプレート32と共に中心線Oまわりに回転する。
第1プレート41には、コイルスプリング6を収容するための第1スプリング収容孔43が周方向に等角度間隔で3個形成されている。また、第2プレート42にも、コイルスプリング6を収容するための第2スプリング収容孔44が周方向に等角度間隔で3個形成されている。この第1スプリング収容孔43および第2スプリング収容孔44が、周方向において同じ位相(回転方向の位置)に形成されることで、コイルスプリング6がこれらスプリング収容孔43,44によって形成される空間に収容される。
ダンパハブ5は、内周部に動力分割機構の入力軸をスプライン嵌合するための内周歯が形成されている円筒形状の円筒部51と、その円筒部51の外周部から径方向外側に延びるフランジ部52とを備えて構成されている。このフランジ部52は、周方向に等角度間隔で3個形成されており、隣り合うフランジ部52,52同士の間にはコイルスプリング6を収容するための空間が3箇所に形成されている。この空間は、前記スプリング収容孔43,44と同じ位相(回転方向の位置)に位置している。
コイルスプリング6は、隣り合うフランジ部52,52同士の間に形成された空間に配設され、フランジ部52と嵌合する前記スプリング保持部材7,7によってその両端(コイルスプリング6の伸縮方向の両端)が保持されている。このスプリング保持部材7の構成の詳細については後述する。
各コイルスプリング6の内部には、円柱状のクッション61がコイルスプリング6内を移動可能な状態でそれぞれ設けられている。クッション61は、例えば樹脂にグラファイトが添加されたものやゴムで構成され、コイルスプリング6の自由長さよりも全長が短く形成されている。
このように構成されるダンパ装置1において、例えばエンジンの動力は、図示しないクランク軸およびフライホイールを介して入力プレート2に伝達される。さらに、この動力は、トルクリミッタ機構3を介してディスクプレート4に伝達され、このディスクプレート4が中心線Oまわりに回転させられる。このとき、第1スプリング収容孔43および第2スプリング収容孔44に収容されているコイルスプリング6の一端側がスプリング保持部材7に押し当てられる。一方、コイルスプリング6の他端側がスプリング保持部材7を介してダンパハブ5のフランジ部52に押し当てられ、ダンパハブ5が中心線Oまわりに回転させられる。このようにして、ディスクプレート4の回転がコイルスプリング6を介してダンパハブ5に伝達される。このとき、コイルスプリング6は、ディスクプレート4に入力されるトルクに応じて弾性変形しつつ動力をダンパハブ5に伝達することで、トルク変動に起因する捩り方向の振動がコイルスプリング6によって吸収される。
−スプリング保持部材の構成−
次に、本実施形態の特徴とする部材であるスプリング保持部材7について説明する。
図3は、コイルスプリング6を保持する一対のスプリング保持部材7,7のうちの一方のスプリング保持部材7およびその配設位置周辺を示す図である。
この図3に示すように、スプリング保持部材7は、合成樹脂製のスプリング当接部71と、金属製の移動規制部72とが一体的に結合された構成となっている。
スプリング保持部材7のスプリング当接部71は、コイルスプリング6(図3では図示省略)の内部に挿入される円柱形状の挿入部71aと、この挿入部71aの外側に形成されてコイルスプリング6の端部を保持する保持部71bとを有している。挿入部71aの外径寸法は、コイルスプリング6の内径寸法よりも小さく設定されている。また、保持部71bの一部は、コイルスプリング6の端部が嵌め込まれる凹陥部71cとなっている。なお、他方のスプリング保持部材7は、図3に示したスプリング保持部材7と対称な形状となっている。
そして、スプリング保持部材7におけるダンパハブ5と対向する部分がハブ当接部として形成されており、このハブ当接部には凹部71dが形成されている。また、ダンパハブ5におけるスプリング保持部材7と対向する部分がシート当接部として形成されており、このシート当接部には凸部53が形成されている。このため、図3の如く、スプリング保持部材7がダンパハブ5に当接している状態では、スプリング保持部材7の凹部71dにダンパハブ5の凸部53が嵌め合わされ、この状態で、スプリング保持部材7がダンパハブ5に支持されている。
一方、スプリング保持部材7の移動規制部72は、金属製の平板がプレス加工されて成り、その一端部72a(図3における左端部)が前記スプリング当接部71に結合されている。具体的には、この移動規制部72の一端部72aが、スプリング当接部71の外周部に埋め込まれて、このスプリング当接部71に支持されている。一方、この移動規制部72の他端部72b(図3における右端部)は、前記スプリング当接部71の外面から離間して、前記一端部72aの前記結合位置(スプリング当接部71に結合されている位置)よりも外周側に位置している。図3では、この移動規制部72の他端部72bの先端がディスクプレート4のスプリング収容孔43,44の内面に当接した状態を示している。なお、移動規制部72の幅寸法(図3において紙面に直交する方向の寸法)は、スプリング収容孔43,44の内面に当接可能な寸法であればよく、スプリング当接部71の幅寸法と同一寸法、または、このスプリング当接部71の幅寸法よりも僅かに短い一寸法となっている。
このスプリング保持部材7の製造作業としては、合成樹脂製のスプリング当接部71を成形型でモールド加工する際に金属製の移動規制部72を成形型内に配置しておき、この移動規制部72をスプリング当接部71に一体化するようにする。また、移動規制部72の外側面、特にスプリング収容孔43,44の内面に当接する前記他端部72bの先端には、低摩擦材料をコーティングしておくことが好ましい。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂をコーティングすることが挙げられる。
このようにしてスプリング保持部材7が構成されているために、ダンパ装置1の回転速度が上昇してスプリング保持部材7に大きな遠心力が作用した場合であっても、金属製の移動規制部72の他端部72bがスプリング収容孔43,44の内面に当接することで、外周側へのスプリング保持部材7の移動が制限されるようになっている。また、前述したように移動規制部72は金属製の平板で成っているため、ディスクプレート4のスプリング収容孔43,44の内面に当接した状態にあっては、バネ機能を発揮し、スプリング保持部材7が外周側への移動量が大きくなるほど、スプリング保持部材7を内周側へ戻す反力が大きくなる。
このため、合成樹脂製のスプリング当接部71の外面がスプリング収容孔43,44の内面に当接することが阻止され、スプリング保持部材7とスプリング収容孔43,44の内面との間の摩擦力が大きくなってしまうことがないようになっている。
このように、本実施形態では、ダンパ装置1の回転速度が上昇してスプリング保持部材7に大きな遠心力が作用した場合、金属製の移動規制部72の他端部72bがディスクプレート4(より具体的にはスプリング収容孔43,44の内面)に当接することで、外周側へのスプリング保持部材7の移動や、ダンパハブ5との接触点を中心としたスプリング保持部材7の外側への回動(図3における仮想線を参照)が抑制されることになる。また、移動規制部72は金属製であり、その端部(前記他端部72b)のみがディスクプレート4に当接するため、この移動規制部72とディスクプレート4との接触部分での摩擦力は小さくなっている。このため、スプリング保持部材7によるコイルスプリング6の保持状態が安定的に維持され、また、ダンパ特性のヒステリシスの適正化が図れてトルク変動の吸収機能を良好に維持することができ、振動および騒音の低減効果を大きく確保することができる。
また、スプリング保持部材7の脱落防止性も向上することになるので、ダンパ装置1の作動に必要な起動トルク(前記捩れを開始させるためのトルク)を小さくすることができ、これによっても振動および騒音の低減効果を大きく確保することができる。
また、この種のダンパ装置1では、コイルスプリング6およびスプリング保持部材7の脱落防止性を確保するために、前記捩れが生じていない状態(初期状態)にあってもコイルスプリング6を撓ませて一定の反力を作用させるようにしているが、本実施形態によれば、コイルスプリング6およびスプリング保持部材7の脱落防止性が向上できているため、前記捩れが生じていない状態でコイルスプリング6に必要な撓み量を小さく設定することが可能であり、コイルスプリング6の装着作業の簡素化等を図ることができる。
(変形例)
次に、変形例について説明する。本変形例は、移動規制部72の形状が前記実施形態のものと異なっている。その他の構成および動作は前記実施形態のものと同様であるので、ここでは移動規制部72の形状についてのみ説明する。
図4は、本変形例においてコイルスプリング6を保持する一対のスプリング保持部材7,7のうちの一方のスプリング保持部材7およびその配設位置周辺を示す図である。
この図4に示すように、本変形例における移動規制部72は、前記実施形態のものと同様に、その一端部72a(図4における左端部)が前記スプリング当接部71に結合されている。具体的には、この移動規制部72の一端部72aが、スプリング当接部71の外周部に埋め込まれて、このスプリング当接部71に支持されている。一方、この移動規制部72の他端部72b(図4における右端部)は、前記スプリング当接部71から離間して、前記一端部72aの前記結合位置(スプリング当接部71に結合されている位置)よりも外周側に位置している。
そして、本変形例に係るスプリング当接部71は、他端部72b(図4における右端部)に、外周側に向けて凸状に湾曲されて成る凸状部72cが形成されている。この構成により、この凸状部72cの外側端部である曲面がディスクプレート4のスプリング収容孔43,44の内面に当接することになり、この当接部分での摩擦力を大幅に低下させることができる。
その他の構成および動作は前記実施形態のものと同様である。
本変形例においても、前記実施形態のものと同様の効果を奏することができる。また、凸状部72cとディスクプレート4のスプリング収容孔43,44の内面との当接部分での摩擦力を大幅に低下させることができるので、ダンパ特性のヒステリシスの適正化が図れてトルク変動の吸収機能を良好に維持することができ、振動および騒音の低減効果を大きく確保することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得るものである。
例えば、ディスクプレート4とダンパハブ5との間に中間プレートを配設し、ディスクプレート4と中間プレートとの間、および、中間プレートとダンパハブ5との間のそれぞれにコイルスプリングを介在させた直列バネ式のダンパ装置に対しても本発明は適用が可能である。
本発明は、車両の動力伝達系に配設されたダンパ装置に備えられるコイルスプリングの端部を保持するためのスプリング保持部材に適用可能である。
1 ダンパ装置
4 ディスクプレート(第1の回転部材)
5 ダンパハブ(第2の回転部材)
6 コイルスプリング
7 スプリング保持部材
71 スプリング当接部
72 移動規制部
72a 一端部
72b 他端部

Claims (1)

  1. 第1の回転部材と第2の回転部材との間で伝達されるトルクの変動を吸収するダンパ装置に備えられたコイルスプリングの端部を保持するスプリング保持部材において、
    前記コイルスプリングの伸縮方向の一方側の端部に当接する合成樹脂製のスプリング当接部と、
    前記スプリング当接部に一体的に設けられた金属製の移動規制部とを備えており、
    前記各回転部材の周方向における前記移動規制部の一端部が、前記スプリング当接部に結合されている一方、
    前記各回転部材の周方向における前記移動規制部の他端部が、前記スプリング当接部から離間して、前記一端部の前記結合位置よりも外周側に位置していることを特徴とするスプリング保持部材。
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