JP2017186966A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、増圧装置を有する内燃機関の制御装置において、内燃機関の性能低下を抑制しつつ、結露による燃料噴射弁の噴孔の腐食を抑制することを目的とする。
【解決手段】本発明では、燃料を所定の燃料噴射圧力で噴射する燃料噴射弁と、基準圧力の燃料を蓄える高圧燃料貯留部から燃料噴射弁に供給される燃料を加圧する増圧装置であって、燃料の加圧に伴って該増圧装置が有する増圧制御室から基準圧力の燃料が燃料タンクに還流する増圧装置と、を有する内燃機関の制御装置は、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合であっても燃料噴射弁の先端部の温度が所定温度よりも低い場合には、高圧燃料貯留部における燃料の圧力を所定の燃料噴射圧力よりも低くするとともに増圧装置を作動させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料噴射装置を備える内燃機関の制御装置に関する。
高圧化された燃料を蓄えるコモンレールと気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁とを備えた内燃機関において、コモンレールに蓄えられた燃料の圧力(以下、「レール圧」と称する)よりも高い圧力で燃料噴射弁から燃料を噴射するために、コモンレールから燃料噴射弁へ供給される燃料の圧力を所定の増圧比で増加させる増圧装置を備えた燃料噴射装置が知られている。このような燃料噴射装置を用いることにより、燃料噴射量が多い高負荷時に燃料を好適に燃焼させることが可能となる。
また、燃料の筒内直接噴射型の内燃機関では、燃料噴射弁の先端部の温度がシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度よりも先に露点以下になった場合には、燃料噴射弁の先端部に結露が優先的に生じることが開示されている(特許文献1参照)。そして、燃料噴射弁の先端部に結露が発生すると、燃料噴射弁の噴孔が腐食する虞があることが知られている。
また、複数の燃料噴射弁を有する燃料噴射装置において、燃料噴射弁の温度が所定の温度以下となった燃料噴射弁が存在する場合に、所定の温度以下となった該燃料噴射弁以外の燃料噴射弁のうち少なくとも一つの燃料噴射弁からの燃料の噴射を停止させる技術が開示されている(特許文献2参照)。当該技術では、上記のように燃料噴射弁からの燃料の噴射を停止させることによって、燃料噴射弁の先端部への結露を抑制し、以て、燃料噴射弁の噴孔の腐食を抑制する。
特開2015−075050号公報 特開2014−125910号公報
従来技術では、結露による燃料噴射弁の噴孔の腐食の虞がある場合には、内燃機関の機関停止を禁止する制御、または、気筒内へのEGRガスの導入量を減少させる制御が実行される(特許文献1)。このとき、内燃機関が所定の状態になるまで機関停止を禁止する場合には燃費性能が悪化し、EGRガスの導入量を減少させる場合にはエミッションが悪化する。また、従来技術では、燃料噴射弁からの燃料の噴射を停止させる制御が実行される(特許文献2)。しかし、この場合には出力性能が悪化する。このように、従来技術では、結露による燃料噴射弁の噴孔の腐食の抑制のための制御によって、内燃機関の性能が大きく損なわれてしまう。
本発明は、増圧装置を有する内燃機関の制御装置において、内燃機関の性能低下を抑制しつつ、結露による燃料噴射弁の噴孔の腐食を抑制することを目的とする。
本発明に係る内燃機関は、高圧燃料貯留部から燃料噴射弁に供給される燃料を加圧する増圧装置を有し、該増圧装置は、燃料噴射弁にレール圧よりも高い圧力の燃料を供給する。また、前記増圧装置は、燃料を加圧する増圧ピストンと高圧燃料貯留部から供給される燃料の流入出によって該増圧ピストンを駆動させる増圧制御室とを有し、該増圧制御室か
ら流出するレール圧の燃料が燃料タンクに還流する。ここで、従来の内燃機関の制御装置は、機関負荷が所定負荷以上の場合に増圧装置を作動させる。一方、本発明の制御装置は、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合であっても燃料噴射弁の先端部の温度が所定温度よりも低い場合には増圧装置を作動させ、増圧制御室から流出するレール圧の燃料を還流通路を通じて燃料タンクに還流する。このとき、増圧制御室から流出する燃料は流出に伴って圧力が低下し、この圧力の低下に起因して該燃料の燃料温度が上昇し、以て、燃料タンク内の燃料温度が上昇する。その結果、燃料を通して燃料噴射弁を昇温することができ、その先端部の温度も上昇することになる。そして、本発明の発明者は、増圧制御室から流出する燃料を利用して上記の如く燃料噴射弁の先端部を昇温することによって、内燃機関の性能低下を抑制しつつ、結露による燃料噴射弁の噴孔の腐食を抑制することができることを見出した。
より詳細には、本発明に係る内燃機関の制御装置は、燃料を貯留している燃料タンクと、燃料を所定の燃料噴射圧力で噴射する燃料噴射弁と、前記燃料タンクから前記燃料噴射弁へ通じる燃料通路に配置され燃料を高圧化して圧送する高圧燃料ポンプと、前記燃料通路に配置され前記高圧燃料ポンプによって高圧化された燃料を蓄える高圧燃料貯留部と、前記高圧燃料貯留部における燃料の圧力である基準圧力を調整する圧力調整手段と、前記高圧燃料貯留部から前記燃料噴射弁に供給される燃料を加圧して前記所定の燃料噴射圧力の燃料を前記燃料噴射弁に供給する増圧装置であって、燃料を加圧する増圧ピストンと前記高圧燃料貯留部から供給される燃料の流入出によって該増圧ピストンを駆動させる増圧制御室とを有し、該増圧制御室から流出する前記基準圧力の燃料が前記燃料タンクに還流する増圧装置と、前記増圧制御室から前記燃料タンクに燃料を還流する還流通路と、を有する内燃機関の制御装置であって、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合に前記圧力調整手段を用いて前記基準圧力を前記所定の燃料噴射圧力に制御する圧力制御手段と、機関負荷が前記所定負荷以上の場合に前記増圧装置を作動させる増圧装置制御手段と、を備え、機関負荷が前記所定負荷よりも小さい場合であっても前記燃料噴射弁の先端部の温度が所定温度よりも低い場合には、前記圧力制御手段が前記基準圧力を前記所定の燃料噴射圧力よりも低くするとともに、前記増圧装置制御手段が前記増圧装置を作動させる。
本発明によれば、増圧装置を有する内燃機関の制御装置において、内燃機関の性能低下を抑制しつつ、結露による燃料噴射弁の噴孔の腐食を抑制することができる。
本発明の実施例に係る内燃機関とその吸排気系およびその燃料系の概略構成を示す図である。 従来技術における内燃機関の増圧装置の作動マップを示す図である。 機関負荷が所定負荷よりも小さくて且つ燃料噴射弁の先端部の温度が所定温度以上の場合、機関負荷が所定負荷以上の場合、および機関負荷が所定負荷よりも小さくて且つ燃料噴射弁の先端部の温度が所定温度よりも低くて噴孔腐食抑制制御が実行される場合における、レール圧および増圧装置による増加圧力を示す図である。 噴孔腐食抑制制御が実行されない場合の、燃料噴射弁の先端部の温度およびシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度の時間推移を示す図である。 噴孔腐食抑制制御が実行される場合の、燃料噴射弁の先端部の温度およびシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度の時間推移を示す図である。 本発明の実施例に係る内燃機関の制御装置が実行する制御フローを示すフローチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に
詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例>
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関とその吸排気系およびその燃料系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)である。気筒2には該気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁3が設けられている。内燃機関1が複数の気筒2を有する場合には、それぞれの気筒2に燃料噴射弁3が設けられる。
燃料噴射弁3は、所定の燃料噴射圧力で燃料を噴射する。本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、前記所定の燃料噴射圧力が内燃機関1の機関負荷等によって変化する燃料噴射弁3からの燃料噴射圧力の要求圧力(以下、「燃料噴射要求圧力」と称する場合もある。)になるように制御する。以下では、所定の燃料噴射圧力を「燃料噴射圧」と称する。
内燃機関1が搭載されている車両には、燃料噴射装置30、内燃機関1の駆動によって燃料を高圧化して圧送する高圧燃料ポンプ33、および燃料タンク34が設けられている。そして、燃料タンク34から燃料噴射弁3へ通じる燃料通路には高圧燃料ポンプ33および燃料噴射装置30が配置され、燃料タンク34に貯留されている燃料は高圧燃料ポンプ33および燃料噴射装置30を介して燃料噴射弁3に供給される。
本実施例に係る燃料噴射装置30は、コモンレール31、燃料路32、後述する増圧装置320、および後述するリターン通路330を備えている。高圧燃料ポンプ33によって高圧化された燃料はコモンレール31に流入し、コモンレール31は高圧化された燃料を蓄える。そして、コモンレール31から燃料噴射弁3へ通じる燃料路32によって、コモンレール31から燃料噴射弁3へ燃料が供給される。ここで、燃料路32は、第一燃料路32A、第二燃料路32B、および第三燃料路32Cにより構成されている。第一燃料路32Aは逆止弁331を介して燃料噴射弁3へ通じている。また、第二燃料路32Bおよび第三燃料路32Cは後述する増圧装置320、および第一燃料路32Aを介して燃料噴射弁3へ通じている。なお、本実施例においては、高圧化された燃料を蓄えるコモンレール31が、本発明における高圧燃料貯留部に相当する。
また、高圧燃料ポンプ33は、例えば吐出量調節機構を有するプランジャ形式のポンプであり、燃料タンク34から供給される燃料を所定の圧力に昇圧してコモンレール31に供給する。また、コモンレール31には、該コモンレール31内の燃料圧力(以下、「レール圧」と称する場合もある。)を調整するためのリリーフ弁35が設けられている。そして、リリーフ弁35を通ってコモンレール31から流出する燃料は、後述するリターン通路330に導かれ燃料タンク34に戻される。さらに、コモンレール31には、レール圧を検出する圧力センサ36が設けられている。なお、本実施例においては、レール圧を調整するリリーフ弁35が、本発明における圧力調整手段に相当する。ここで、高圧燃料ポンプ33が吐出量調節機構を有する場合には、該高圧燃料ポンプ33の吐出量はレール圧が目標圧力になるように後述するECU10によりフィードバック制御される。したがって、吐出量調節機構を有する高圧燃料ポンプ33がECU10の指示に従って該高圧燃料ポンプ33の吐出量を調整することで、本発明に係る圧力調整手段としても機能する。また、コモンレール31内の燃料圧力であるレール圧が、本発明における基準圧力に相当する。
また、内燃機関1には、吸気通路4および排気通路5が接続されている。吸気通路4には、エアフローメータ40およびスロットル弁41が設けられている。エアフローメータ
40は、吸気通路4内を流れる吸気(空気)の量(質量)に応じた電気信号を出力する。スロットル弁41は、吸気通路4におけるエアフローメータ40よりも下流側に配置されている。スロットル弁41は、吸気通路4内の通路断面積を変更することで、内燃機関1の吸入空気量を調整する。また、排気通路5は、図示しない触媒や消音器を経由して大気中に開放されている。
そして、内燃機関1には電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。ECU10は、内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。ECU10には、上記の圧力センサ36、エアフローメータ40に加え、アクセルポジションセンサ7、およびクランクポジションセンサ8等の各種センサが電気的に接続されている。アクセルポジションセンサ7は、図示しないアクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関した電気信号を出力するセンサである。クランクポジションセンサ8は、内燃機関1の機関出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力するセンサである。そして、これらのセンサの出力信号がECU10に入力される。ECU10は、アクセルポジションセンサ7の出力信号に基づいて内燃機関1の機関負荷を導出する。また、ECU10は、クランクポジションセンサ8の出力信号に基づいて内燃機関1の機関回転速度を導出する。
また、ECU10には、燃料噴射弁3、高圧燃料ポンプ33、リリーフ弁35、スロットル弁41、および後述する増圧制御弁324等の各種装置が電気的に接続されている。ECU10によって、これら各種装置が制御される。例えば、ECU10は、圧力センサ36の検出値に基づいて高圧燃料ポンプ33またはリリーフ弁35を制御することで、レール圧を所望の圧力に調整する。
次に、本実施例に係る燃料噴射装置30が有する増圧装置320について説明する。増圧装置320は、増圧ピストン321と収容室322とを備え、増圧ピストン321は収容室322内を摺動可能に保持されている。そして、増圧ピストン321は大径ピストン部321Aと小径ピストン部321Bとを有している。さらに、大径ピストン部321Aおよび小径ピストン部321Bは一体となって収容室322内を摺動し、その摺動方向に沿って延在する概ね軸状に形成されている。ここで、大径ピストン部321Aは、小径ピストン部321B側の端部(以下、「第一端部」と称する。)321Aaと、該第一端部321Aaと反対側の端部(以下、「第二端部」と称する。)321Abと、を有する。また、小径ピストン部321Bは、一方の端部が第一端部321Aaと当接して大径ピストン部321Aと一体構造を成し、他方の端部(以下、「第三端部」と称する。)321Baは第二端部321Abと概ね平行に形成されている。このように形成される増圧ピストン321は、第二端部321Abの面積(以下、「第二端部面積」と称する。)と、第三端部321Baの面積(以下、「第三端部面積」と称する。)と、が下記式1に示す一定の比率を有することになる。
Ar=A2/A3 ・・・式1
Ar:面積比
A2:第二端部面積
A3:第三端部面積
ここで、大径ピストン部321Aの径は小径ピストン部321Bの径よりも大きくて、第二端部面積A2は第三端部面積A3よりも大きくなるので、上記式1が示す面積比Arは1よりも大きな一定値となる。また、第二端部面積と、第一端部321Aaの面積と第三端部面積との和と、は概ね等しくなっている。
また、収容室322に増圧ピストン321が配置されることによって、該収容室322には圧力室322A、増圧制御室322B、および増圧室322Cが形成される。ここで、圧力室322Aは収容室322と第二端部321Abとによって形成され、増圧制御室322Bは収容室322と第一端部321Aaと小径ピストン部321Bとによって形成
され、増圧室322Cは収容室322と第三端部321Baとによって形成される。そして、圧力室322Aは第二燃料路32Bを介してコモンレール31に連通している。また、増圧室322Cは増圧路323に連通している。そして、増圧路323は増圧室322Cを第一燃料路32Aの逆止弁331よりも燃料噴射弁3側の通路に接続している。
そして、増圧装置320には、増圧制御弁324が備わる。そして、増圧制御室322Bに、増圧制御弁324が接続されている。増圧制御弁324は、ソレノイド駆動の切換弁であり増圧制御室322Bを、第三燃料路32Cまたはリターン通路330に選択的に接続する。ここで、増圧制御弁324はECU10により制御される。また、リターン通路330は、燃料タンク34に接続され、増圧装置320の作動時に増圧制御室322Bから流出する燃料を燃料タンク34に還流する。なお、本実施例においては、増圧制御室322Bから流出する燃料を燃料タンク34に還流するリターン通路330が、本発明における還流通路に相当する。
ここで、増圧装置320の非作動時には、増圧制御弁324のソレノイドアクチュエータの通電は停止されており、増圧制御室322Bは増圧制御弁324を介して第三燃料路32Cに接続されているため、増圧制御室322B内にはレール圧が作用している。また、増圧装置320の圧力室322Aには、第二燃料路32Bを介してレール圧が作用している。さらに、増圧装置320の増圧室322Cには、後述するようにレール圧が作用している。このため、第二端部に作用する燃料圧力による力と、第一端部および第三端部に作用する燃料圧力による力と、は概ね等しくなる。
この状態では、増圧ピストン321は大径ピストン部321Aを圧力室322A側に向けて付勢するスプリング325に押されて図1の上方に移動しており、増圧室322C内には、第一燃料路32A、逆止弁331、および増圧路323を通ってコモンレール31から燃料が流入している。このため、増圧室322C、増圧路323、および第一燃料路32A内の燃料圧力はレール圧と等しくなっている。すなわち、増圧装置320の非作動時には、燃料噴射弁3から噴射される燃料の圧力はレール圧となる。
一方、増圧制御弁324のソレノイドが通電されると増圧制御室322Bは増圧制御弁324を介してリターン通路330に接続される。これにより、増圧制御室322B内の燃料が増圧制御弁324を介してリターン通路330に流出し、増圧制御室322Bの圧力は低下する。このため、増圧ピストン321は第二端部に作用する圧力室322A内の燃料圧力(すなわち、レール圧)によって押され、増圧室322C内の燃料は小径ピストン部321Bにより加圧される。これにより、増圧室322C内の燃料圧力は、圧力室322A内のレール圧に上記式1が示す面積比Arを乗じた値に増圧する。
すなわち、増圧装置320作動時には、増圧室322C、増圧路323、および第一燃料路32Aの逆止弁331よりも燃料噴射弁3側の通路内の燃料圧力が、レール圧に上記式1が示す面積比Arを乗じた値に増圧する。なお、上記式1が示す面積比Arを以下では、「増圧比」と称する。この増圧比は増圧ピストン321の形状によって定まる所定値である。
以上に述べたとおり、本実施例に係る増圧装置320では、増圧制御弁324が増圧制御室322Bを第三燃料路32Cまたはリターン通路330に選択的に接続する。そして、増圧制御室322Bが第三燃料路32Cとリターン通路330に交互に接続されることによって、増圧ピストン321が所定の周期で駆動される。このとき、増圧ピストン321は、増圧制御室322Bにおけるコモンレール31から供給される燃料の流入出によって駆動されることになる。そして、その結果、増圧装置320はレール圧に増圧比を乗じた圧力(以下、「増圧比乗算圧力」と称する場合もある。)の燃料を燃料噴射弁3に供給
することが可能となる。また、増圧制御室322Bがリターン通路330に接続されているときには、増圧制御室322Bからレール圧の燃料が流出し、該燃料が燃料タンク34に還流する。
そして、本実施例では、増圧装置320の作動、非作動を切り換えることにより、レール圧と増圧比乗算圧力との何れか一方の圧力に燃料噴射圧を制御することができる。
ここで、従来技術における内燃機関1の増圧装置320の作動マップを図2に示す。図2は、増圧装置320の作動領域についての機関回転速度と機関負荷との相関を示し、図2において線L1と線L2とによって画定される領域R1が増圧装置320の作動領域を表している。ここで、線L1は機関負荷が全負荷であるときの機関回転速度と機関負荷との相関を表し、線L2は機関負荷が所定負荷であるときの機関回転速度と機関負荷との相関を表している。そして、線L2によって示される所定負荷は、燃料噴射圧がレール圧よりも高い増圧比乗算圧力に制御されることにより燃料を好適に燃焼させることが可能となり、以て燃料噴射圧がレール圧に制御される場合よりも内燃機関1全体の性能が良くなるときの機関負荷として予め定められる。なお、ECU10のROMには、図2に示すような増圧装置320の作動マップが予め記憶されている。
これに対して、本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合であっても燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度よりも低い場合には増圧装置320を作動させる。
上述したように、燃料噴射弁3の先端部の温度がシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度よりも先に露点以下になった場合に燃料噴射弁3の先端部に結露が優先的に生じることによって、結露による燃料噴射弁3の噴孔の腐食が発生し易くなることが知られている。そして、本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、内燃機関1の運転中に、燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度よりも低くなっている場合には、増圧装置320を作動させることで燃料噴射弁3の先端部を昇温し、結露による燃料噴射弁3の噴孔の腐食を抑制する。
ここで、上記所定温度は、内燃機関1の機関停止後の燃料噴射弁3の先端部への結露を抑制することができる内燃機関1の運転中の燃料噴射弁3の先端部の温度として定義される。なお、上記所定温度は実験等に基づき予め定められ、ECU10のROMに記憶されている。また、上記所定温度はシリンダヘッドの熱量や内燃機関1を冷却する冷却水の温度等と相関を有する温度として周知の技術を用いて定められてもよく、この場合には該所定温度はマップまたは関数としてECU10のROMに記憶されている。
そして、本実施例に係る内燃機関1の制御装置では、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合であっても燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度よりも低い場合に、ECU10が、増圧装置320を作動させるとともにレール圧を燃料噴射圧よりも低くする。増圧装置320の作動時には燃料噴射圧が増圧比乗算圧力に制御されるので、この場合ECU10は、燃料噴射圧を増圧比で除算した圧力(以下、「噴孔腐食抑制レール圧」と称する場合もある。)にレール圧を制御する。言い換えれば、ECU10がレール圧を噴孔腐食抑制レール圧に制御することによって、燃料噴射圧である増圧比乗算圧力が上述した燃料噴射要求圧力に制御されることになる。以下、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合であっても燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度よりも低い場合にECU10が内燃機関1の運転中に行う上記制御を「噴孔腐食抑制制御」と称するものとする。なお、本実施例においては、ECU10が、高圧燃料ポンプ33またはリリーフ弁35(上述した圧力調整手段)を用いてレール圧を制御することで、本発明に係る圧力制御手段として機能する。また、ECU10が、増圧装置320を作動させることで、本発明に係る増圧装置制御手段として機能する。
ここで、レール圧と燃料噴射圧との関係について詳しく説明する。図3は、機関負荷が所定負荷よりも小さくて且つ燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度以上の場合、機関負荷が所定負荷以上の場合、および機関負荷が所定負荷よりも小さくて且つ燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度よりも低くて噴孔腐食抑制制御が実行される場合における、レール圧および増圧装置320による増加圧力を示すものである。ここで、増圧装置320の非作動時のレール圧を非増圧時基準圧力と定義し、増圧装置320の作動時であって噴孔腐食抑制制御が実行されないときのレール圧を増圧時基準圧力と定義する。そして、機関負荷が所定負荷よりも小さくて且つ燃料噴射弁3の先端部の温度が所定温度以上の場合、この場合は従来技術であり、図3に示すように、増圧装置320は作動せず燃料噴射圧が非増圧時基準圧力に制御される。また、機関負荷が所定負荷以上の場合、この場合も従来技術であり、図3に示すように、増圧装置320が作動し燃料噴射圧が増圧比乗算圧力に制御される。そして、燃料噴射圧を増圧比で除算した圧力が増圧時基準圧力になる。ここで、増圧時基準圧力はコモンレール31の耐圧や高圧燃料ポンプ33における燃料の吐出圧性能といった内燃機関1の構成によって制限を受ける。そして、増圧時基準圧力の上限圧力よりも高い圧力で燃料を噴射することにより燃料を好適に燃焼させることが可能となり、以て内燃機関1全体の性能が良くなる場合には、ECU10は増圧装置320を作動させる。また、本実施例に係る内燃機関1の制御装置によって噴孔腐食抑制制御が実行される場合には、図3に示すように、レール圧が噴孔腐食抑制レール圧に制御され、該噴孔腐食抑制レール圧に増圧比を乗算した増圧比乗算圧力が燃料噴射圧になる。そして、上述したように、ECU10がレール圧を噴孔腐食抑制レール圧に制御することによって、燃料噴射圧である増圧比乗算圧力が燃料噴射要求圧力に制御されることになる。
そして、本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、噴孔腐食抑制制御を実行することによって燃料噴射弁3の先端部を昇温する。噴孔腐食抑制制御では、増圧制御室322B内の燃料が増圧制御弁324およびリターン通路330を介して燃料タンク34に還流する。上述したように、増圧制御弁324は増圧制御室322Bを第三燃料路32Cまたはリターン通路330に選択的に接続する。そして、増圧制御室322Bが第三燃料路32Cに接続されているとき、増圧制御室322B内の燃料圧力は噴孔腐食抑制レール圧になっている。そして、増圧制御室322Bがリターン通路330に接続され、増圧制御室322Bから増圧制御弁324およびリターン通路330を介して燃料が燃料タンク34に還流する際には、該燃料の圧力が大幅に低下することになる。そして、この圧力低下に起因して、増圧制御室322Bから流出する燃料が持つ圧力エネルギが温度エネルギに変換される。その結果、増圧制御室322Bから流出する燃料の温度が上昇し、さらに該燃料が還流する燃料タンク34内の燃料の温度が上昇するので、燃料噴射弁3から噴射される燃料の温度も上昇することになる。以上の結果、燃料噴射弁3の先端部を昇温することが可能となる。つまり、噴孔腐食抑制制御が燃料噴射弁3の先端部を昇温する制御として機能することになる。
さらに、本実施例に係る噴孔腐食抑制制御では、噴孔腐食抑制レール圧の燃料を増圧制御室322Bから燃料タンク34に還流するので、例えば非増圧時基準圧力の燃料をコモンレール31から燃料タンク34に還流する場合よりも、効果的に燃料噴射弁3の先端部を昇温することができる。ここで、噴孔腐食抑制レール圧の燃料が増圧制御室322Bから燃料タンク34に還流する場合の、該燃料の温度と、圧力低下代および還流燃料量と、の相関を下記式2に示す。
Tf∝Pf・Qf ・・・式2
Tf:燃料温度
Pf:圧力低下代
Qf:還流燃料量
上記式2に示すように、増圧制御室322Bから燃料タンク34に還流する燃料の温度
は、該燃料の圧力低下代と該燃料の還流量との積に比例する。
図3に示したとおり、燃料噴射圧が同一の場合には、非増圧時基準圧力は噴孔腐食抑制レール圧よりも高くなる。ここで、例えば、非増圧時基準圧力の燃料をコモンレール31から燃料タンク34に還流する場合には、噴孔腐食抑制レール圧よりも高い非増圧時基準圧力の燃料を燃料タンク34に還流することができるものの、コモンレール31内の燃料の圧力、すなわち非増圧時基準圧力を燃料噴射要求圧力に維持するためには還流燃料量が制限されてしまう。また、この場合、高圧燃料ポンプ33が燃料を圧送する際に生じる燃料圧力の脈動に、燃料タンク34への燃料の還流のためにコモンレール31から燃料が流出する際に生じる燃料圧力の脈動が加わるため、燃料噴射圧が変動しやすくなり好ましくない。
一方、本実施例に係る噴孔腐食抑制制御では、非増圧時基準圧力の燃料をコモンレール31から燃料タンク34に還流する場合と比較して、上記式2に示す圧力低下代Pfは小さくなるものの還流燃料量Qfが大きくなり、結果として燃料温度Tfをより高くすることができる。したがって、燃料噴射弁3の先端部をより効果的に昇温することが可能となる。また、噴孔腐食抑制制御では、燃料タンク34への還流のための燃料は増圧制御室322Bから流出するので、該燃料の流出が燃料圧力の脈動として燃料噴射圧に影響を与えることはない。
以上に述べたとおり、噴孔腐食抑制制御は、燃料噴射圧が燃料噴射要求圧力になるようにレール圧を噴孔腐食抑制レール圧に制御するものであるので、燃料噴射弁3からの燃料の噴射を停止させる従来技術のように出力性能が悪化することはない。また、本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、結露による燃料噴射弁3の噴孔の腐食を抑制するためにEGRガスの導入量を変化させるものではないため、EGRガスの導入量を減少させる従来技術のようにエミッションが悪化することはない。
次に、燃料噴射弁3の先端部の温度およびシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度の時間推移について説明する。
ここで、燃料噴射弁3の先端部の温度は、下記式3を用いて推定される。
Tnzl=C1・Ne+C2・Qv+C3・IGT+C4・Pi ・・・式3
Tnzl:ノズル先端推定温度
Ne:機関回転速度
Qv:燃料噴射量
IGT:着火時期
Pi:燃料噴射圧
C1、C2、C3、C4:定数
ECU10は、上記パラメータを用いてノズル先端推定温度Tnzlを算出する。ただし、燃料噴射弁3の先端部の温度の推定方法はこれに限らず、周知の技術を用いることもできる。以下、このように推定された燃料噴射弁3の先端部の温度をノズル先端推定温度と称するものとする。
そして、噴孔腐食抑制制御が実行されない場合の、ノズル先端推定温度およびシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度の時間推移を図4Aに示す。図4Aは、時刻t1において機関停止し、時刻t1以降に燃料噴射弁3の先端部およびシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度が低下する過程を示すものである。内燃機関1の運転中に噴孔腐食抑制制御が実行されない場合には、図4Aに示すように、内燃機関1の運転中のノズル先端推定温度は内燃機関1の運転中のシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度よりも低く、機関停止後の温度低下によってノズル先端推定温度がシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度よりも先に露点以下になっ
ている。
一方、噴孔腐食抑制制御が実行される場合の、ノズル先端推定温度およびシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度の時間推移を図4Bに示す。図4Bでは、噴孔腐食抑制制御が実行されない場合のノズル先端推定温度の時間推移が実細線で表され、噴孔腐食抑制制御が実行される場合のノズル先端推定温度の時間推移が実太線で表されている。内燃機関1の運転中に噴孔腐食抑制制御が実行される場合には、図4Bに示すように、噴孔腐食抑制制御によって内燃機関1の運転中に燃料噴射弁3の先端部は昇温している。その結果、機関停止後にはシリンダヘッドの燃焼室壁面の温度がノズル先端推定温度よりも先に露点以下になっている。つまり、噴孔腐食抑制制御によって内燃機関1の運転中に燃料噴射弁3の先端部は昇温し、その結果、結露による燃料噴射弁3の噴孔の腐食を抑制することができる。
このように、噴孔腐食抑制制御では、ノズル先端推定温度が所定温度よりも低い場合に、機関停止後の燃料噴射弁3の先端部への結露を抑制するために内燃機関1の運転中に燃料噴射弁3の先端部を昇温するものである。したがって、機関停止後の燃料噴射弁3の先端部への結露を抑制するために、内燃機関1が所定の状態になるまで機関停止を禁止する従来技術のように燃費性能が悪化することはない。
以上に述べたように、本実施例に係る内燃機関1の制御装置は、機関負荷が所定負荷よりも小さい場合であってもノズル先端推定温度が所定温度よりも低い場合には、噴孔腐食抑制制御を実行することによって、内燃機関1の性能低下を抑制しつつ、結露による燃料噴射弁3の噴孔の腐食を抑制することができる。
本実施例に係る内燃機関1の制御装置が実行する制御フローについて図5に基づいて説明する。図5は、本実施例に係る内燃機関1の制御装置における、制御フローを示すフローチャートである。本実施例では、ECU10によって、本フローが内燃機関1の運転中に所定の演算周期で繰り返し実行される。
本フローでは、先ず、S101において、ECU10が、クランクポジションセンサ8の出力信号に基づいて内燃機関1の機関回転速度Neを取得し、アクセルポジションセンサ7の出力信号に基づいて内燃機関1の機関負荷KLを取得する。
次に、S102において、S101で取得した機関負荷KLに基づいて、燃料噴射量Qvが算出される。そして、S103において、S101で取得した機関回転速度NeおよびS102で算出した燃料噴射量Qvに基づいて、燃料噴射要求圧力Pinjが算出される。ECU10のROMには、燃料噴射要求圧力Pinjと機関回転速度Neおよび燃料噴射量Qvとの相関が、マップまたは関数として予め記憶されている。S103では、このマップまたは関数を用いて燃料噴射要求圧力Pinjが算出される。なお、ECU10は、燃料噴射圧が燃料噴射要求圧力Pinjになるように以下の処理を実行して、燃料噴射圧を制御する。
次に、S104において、S101で取得した機関負荷KLがS101で取得した機関回転速度Neに応じた判定閾値KLthよりも小さいか否かが判別される。この判定閾値KLthは上述した所定負荷であり、ECU10のROMには、上述した図2に示すような機関回転速度Neと判定閾値KLthとの相関が予め記憶されている。S104では、図2に示すようなマップまたは該マップに基づく関数を用いて機関負荷KLが判定閾値KLthよりも小さいか否かが判別される。そして、S104において肯定判定された場合、ECU10はS105の処理へ進み、S104において否定判定された場合、ECU10はS114の処理へ進む。
次に、S105において、ノズル先端推定温度Tnzlが算出される。S105では、上記式3が表す関数または上記式3に基づくマップを用いて、ノズル先端推定温度Tnzlが算出される。
次に、S106において、S105で算出したノズル先端推定温度Tnzlが判定閾値Tnzlthよりも小さいか否かが判別される。この判定閾値Tnzlthは上述した所定温度であり、ECU10のROMに予め記憶されている。S106において肯定判定された場合、ECU10はS107の処理へ進み、S106において否定判定された場合、ECU10はS111の処理へ進む。
S106において肯定判定された場合、次に、S107において、S103で算出した燃料噴射要求圧力Pinjおよび上記式1によって算出されECU10のROMに記憶されている増圧比に基づいて、噴孔腐食抑制レール圧Pcr1が算出される。S107では、燃料噴射要求圧力Pinjを増圧比で除算することにより噴孔腐食抑制レール圧Pcr1が算出される。
次に、S108において、レール圧PcrがS107で算出した噴孔腐食抑制レール圧Pcr1に制御される。
次に、S109において、増圧装置320が作動され、S110において、燃料噴射弁3からの燃料噴射が実行される。S109で増圧装置320が作動されることによって、燃料噴射圧が増圧比乗算圧力に制御され、この燃料噴射圧で燃料噴射弁3から燃料が噴射される。そして、S110の処理の後、本フローの実行が終了される。
また、S106において否定判定された場合、この場合は従来技術であり、次に、S111において、非増圧時基準圧力Pcr2が算出される。S111では、非増圧時基準圧力Pcr2としてS103で算出した燃料噴射要求圧力Pinjが用いられる。そして、S112において、レール圧PcrがS111で算出した非増圧時基準圧力Pcr2に制御される。
次に、S113において、増圧装置320が非作動状態に制御され、S110において、燃料噴射弁3からの燃料噴射が実行される。S113で増圧装置320が非作動状態に制御されることによって、燃料噴射圧が非増圧時基準圧力Pcr2に制御され、この燃料噴射圧で燃料噴射弁3から燃料が噴射される。そして、S110の処理の後、本フローの実行が終了される。
また、S104において否定判定された場合、この場合も従来技術であり、次に、S114において、増圧時基準圧力Pcr3が算出される。S114では、S103で算出した燃料噴射要求圧力Pinjを増圧比で除算することにより増圧時基準圧力Pcr3が算出される。そして、S115において、レール圧PcrがS114で算出した増圧時基準圧力Pcr3に制御される。
次に、S116において、増圧装置320が作動され、S110において、燃料噴射弁3からの燃料噴射が実行される。S116で増圧装置320が作動されることによって、燃料噴射圧が増圧比乗算圧力に制御され、この燃料噴射圧で燃料噴射弁3から燃料が噴射される。そして、S110の処理の後、本フローの実行が終了される。
上述した制御フローにおいて噴孔腐食抑制制御が実行されると、レール圧Pcrが噴孔腐食抑制レール圧Pcr1に制御され、該噴孔腐食抑制レール圧Pcr1に増圧比を乗算
した増圧比乗算圧力が燃料噴射圧になる。さらに、噴孔腐食抑制レール圧Pcr1の燃料が増圧制御室322Bから燃料タンク34に還流し、以て、燃料噴射弁3の先端部は昇温する。このことにより、内燃機関1の性能低下を抑制しつつ、結露による燃料噴射弁3の噴孔の腐食を抑制することができる。
1・・・・内燃機関
3・・・・燃料噴射弁
4・・・・吸気通路
5・・・・排気通路
10・・・ECU
30・・・燃料噴射装置
31・・・コモンレール
32・・・燃料通路
33・・・高圧燃料ポンプ
34・・・燃料タンク
35・・・リリーフ弁
36・・・圧力センサ
320・・増圧装置
321・・増圧ピストン
322・・収容室
322B・増圧制御室
323・・増圧路
324・・増圧制御弁
330・・リターン通路

Claims (1)

  1. 燃料を貯留している燃料タンクと、燃料を所定の燃料噴射圧力で噴射する燃料噴射弁と、前記燃料タンクから前記燃料噴射弁へ通じる燃料通路に配置され燃料を高圧化して圧送する高圧燃料ポンプと、前記燃料通路に配置され前記高圧燃料ポンプによって高圧化された燃料を蓄える高圧燃料貯留部と、前記高圧燃料貯留部における燃料の圧力である基準圧力を調整する圧力調整手段と、前記高圧燃料貯留部から前記燃料噴射弁に供給される燃料を加圧して前記所定の燃料噴射圧力の燃料を前記燃料噴射弁に供給する増圧装置であって、燃料を加圧する増圧ピストンと前記高圧燃料貯留部から供給される燃料の流入出によって該増圧ピストンを駆動させる増圧制御室とを有し、該増圧制御室から流出する前記基準圧力の燃料が前記燃料タンクに還流する増圧装置と、前記増圧制御室から前記燃料タンクに燃料を還流する還流通路と、を有する内燃機関の制御装置であって、
    機関負荷が所定負荷よりも小さい場合に前記圧力調整手段を用いて前記基準圧力を前記所定の燃料噴射圧力に制御する圧力制御手段と、
    機関負荷が前記所定負荷以上の場合に前記増圧装置を作動させる増圧装置制御手段と、を備え、
    機関負荷が前記所定負荷よりも小さい場合であっても前記燃料噴射弁の先端部の温度が所定温度よりも低い場合には、前記圧力制御手段が前記基準圧力を前記所定の燃料噴射圧力よりも低くするとともに、前記増圧装置制御手段が前記増圧装置を作動させる内燃機関の制御装置。
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