JP2017186912A - 横軸ポンプ、横軸ポンプの摩耗測定方法 - Google Patents

横軸ポンプ、横軸ポンプの摩耗測定方法 Download PDF

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輝幸 宮内
恭輔 菊田
Kyosuke Kikuta
恭輔 菊田
弘策 菅原
Kosaku Sugawara
弘策 菅原
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Abstract

【課題】 横軸ポンプにおいて、ポンプを分解することなく、羽根車摺動部の摩耗量の把握を可能とすること。【解決手段】 横軸ポンプ10は、羽根車11と、羽根車11を収容するケーシング12と、ケーシング12の内周面上に羽根車11の外周面を取り囲むように配置されたライナーリング15と、を備える。羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面との間には、環状の隙間17が形成されており、ケーシング12及びライナーリング15には、隙間17に到達可能な貫通孔14が形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、横軸ポンプおよび横軸ポンプの摩耗測定方法に関する。
上下水道、農業用等で使用されているポンプ設備において、健全な状態でポンプを使用するためには、ポンプを構成するライナーリング等の摩耗部品を、深刻な機能低下が発生する前に取り換える必要がある。
しかしながら、摩耗部品の状況を事前に把握するためには、工場持ち込み、あるいは現地にてポンプを分解し、すきまゲージ等を用いた計測を行う必要がある(例えば、非特許文献1参照)。
ポンプの分解には、(1)分解・復旧作業に加えて(2)分解前の水抜き作業や(3)消耗部品の手配及び取替え作業を行う必要があり、診断コストの増加や設備の停止期間の長期化による信頼性の低下等のリスクを伴う。また、コスト面の理由から分解を伴う診断は先延ばしされ、数十年放置されるケースも多く、性能面での信頼性低下に繋がっている。
農林水産省農村振興局整備部設計課、『農業水利施設の機能保全の手引き「ポンプ場(ポンプ設備)」』、平成25年4月
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものであり、横軸ポンプにおいて、ポンプを分解することなく、羽根車摺動部の摩耗量の把握を可能とすることを目的とする。
本発明による横軸ポンプは、
羽根車と、
前記羽根車を収容するケーシングと、
前記ケーシングの内周面上に前記羽根車の外周面を取り囲むように配置されたライナーリングと、
を備え、
前記羽根車の外周面と前記ライナーリングの内周面との間には、環状の隙間が形成されており、
前記ケーシング及び前記ライナーリングには、前記隙間に到達可能な貫通孔が形成されている。
本発明によれば、ケーシング及びライナーリングには、羽根車の外周面とライナーリングの内周面との間の隙間に到達可能な貫通孔が形成されているため、例えば、貫通孔に深さ計測器を挿入して貫通孔のケーシング側の端面から羽根車の外周面までの距離を測定し、測定値を予め定められた初期値と比較することで、ポンプを分解することなく、羽根車の摩耗量を算出することができる。
すなわち、本発明による摩耗測定方法は、上記した特徴を有する横軸ポンプの摩耗測定方法であって、
前記貫通孔に深さ計測器を挿入して前記貫通孔の前記ケーシング側の端面から前記羽根車の外周面までの距離を測定し、
測定値を予め定められた初期値と比較することで前記羽根車の摩耗量を算出する。
本発明による横軸ポンプは、先端が横向きに折れ曲がったL型治具を更に備え、前記貫通孔の断面は、細長形状を有し、当該断面の長手方向の長さが前記L型治具の先端の横向き部分の長さより長くてもよい。
このような態様によれば、例えば、貫通孔にL型治具を挿入し、L型治具の先端の横向き部分が貫通孔と重ならないようにL型治具を回転させ、L型治具を貫通孔の軸線に沿って往復動させて隙間の大きさを測定し、測定値を予め定められた初期値と比較することで、ポンプを分解することなく、羽根車およびライナーリングの摩耗量を算出することができる。
すなわち、本発明による摩耗測定方法は、上記した特徴を有する横軸ポンプの摩耗測定方法であって、
前記貫通孔に前記L型治具を挿入し、前記L型治具の先端の横向き部分が前記貫通孔と重ならないように前記L型治具を回転させ、
前記L型治具を前記貫通孔の軸線に沿って往復動させて前記隙間の大きさを測定し、
測定値を予め定められた初期値と比較することで前記羽根車および前記ライナーリングの摩耗量を算出する。
本発明による横軸ポンプにおいて、前記貫通孔の断面の長手方向は、前記ライナーリングの周方向に沿って延びていてもよい。
このような態様によれば、貫通孔の長手方向の端部に十分な肉を確保できるため、貫通孔部分にてライナーリングを割ってしまう可能性を低減できる。
本発明による横軸ポンプは、
前記貫通孔の前記ライナーリング側の端部に嵌合され、前記羽根車に対向する面が前記ライナーリングの内周面と同じ高さ位置に位置決めされた可動部分と、
前記貫通孔の前記ケーシング側の端部に取り付けられ、内周面にネジ溝が形成された管状のガイド部品と、
前記ガイド部品のネジ溝に対応するネジ山が外周面に設けられ、前記ガイド部品に螺合されながら前記ケーシングの貫通孔に挿入され、一端が前記可動部分に連結され、他端にハンドルが設けられたリンク棒と、
前記リンク棒のうち前記ハンドルと前記ガイド部品との間に設けられた矢視部と、
前記矢視部に隣接して配置された目盛部と、
を更に備えてもよい。
このような態様によれば、例えば、ハンドルを回転させることでリンク棒と可動部分とを羽根車に向けて移動させ、可動部分を羽根車の外周面に当接させ、矢視部と目盛部との位置関係に基づいて羽根車の外周面の位置を測定し、測定値を予め定められた初期値と比較することで、ポンプを分解することなく、羽根車およびライナーリングの摩耗量を算出することができる。
すなわち、本発明による摩耗測定方法は、上記した特徴を有する横軸ポンプの摩耗測定方法であって、
前記ハンドルを回転させることで前記リンク棒と前記可動部分とを前記羽根車に向けて移動させ、前記可動部分を前記羽根車の外周面に当接させ、
前記矢視部と前記目盛部との位置関係に基づいて前記羽根車の外周面の位置を測定し、
測定値を予め定められた初期値と比較することで前記羽根車および前記ライナーリングの摩耗量を算出する。
本発明による横軸ポンプにおいて、前記可動部分は、末広がりのテーパ形状を有してもよい。
このような態様によれば、可動部分を上向きに移動させる際に、可動部分がライナーリングの貫通孔に嵌合することで移動が停止され、この時、可動部分の端面はライナーリングの内周面と同じ高さ位置に自動的に位置決めされ得る。従って、可動部分の端面は外部から目視で確認できないにも関わらず、可動部分の端面の位置決めを極めて容易に行うことができる。
本発明によるライナーリングは、上記した特徴のいずれかを有する横軸ポンプに用いられるライナーリングであって、
前記貫通孔は、前記ケーシングに対するノックピン打ち込み部分に対して予め定められた角度位置に形成されている。
このような態様によれば、ライナーリングの貫通孔をケーシングの貫通孔に対して容易に位置合わせすることができる。
本発明によれば、横軸ポンプにおいて、ポンプを分解することなく、羽根車摺動部の摩耗量を把握することができる。
図1は、第1の実施の形態による横軸ポンプを示す断面図である。 図2は、図1の横軸ポンプにおいて符号Aを付した一点鎖線で囲まれた領域を拡大して示す図である。 図3は、図2に対応する図面であって、第2の実施の形態による横軸ポンプの一部を拡大して示す図である。 図4は、図3の横軸ポンプが備えるライナーリングの斜視図である。 図5は、図3の横軸ポンプが備えるL型治具の平面図である。 図6は、図2に対応する図面であって、第3の実施の形態による横軸ポンプの一部を拡大して示す図である。 図7は、図6の横軸ポンプが備えるライナーリングの断面図である。 図8Aは、図6の横軸ポンプを用いた摩耗測定方法の準備工程を説明するための図である。 図8Bは、図6の横軸ポンプを用いた摩耗測定方法の準備工程を説明するための図である。 図9Aは、図6の横軸ポンプを用いた摩耗測定方法の摩耗測定工程を説明するための図である。 図9Bは、図6の横軸ポンプを用いた摩耗測定方法の摩耗測定工程を説明するための図である。 図9Cは、図6の横軸ポンプを用いた摩耗測定方法の摩耗測定工程を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する場合の一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態による横軸ポンプを示す断面図である。なお、以下の説明では、横軸ポンプを単にポンプと呼ぶことがある。
図1に示すように、本実施の形態による横軸ポンプ10は、横軸渦巻きポンプであり、より詳しくは横軸渦巻両吸込ポンプである。横軸ポンプ10は、羽根車11と、羽根車11を収容するケーシング12と、ケーシング12の内周面上に羽根車11の外周面を取り囲むように配置されたライナーリング15と、を備えている。
このうちケーシング12は、上ケーシング12a及び下ケーシング12bの2つに分割可能である。上ケーシング12aと下ケーシング12bとは、互いに向かい合わされた状態で、ボルトを用いて互いに締結されている。
羽根車11は、略円板形状を有しており、図示された例では、中心軸線が左右方向と平行にされた姿勢にて、上ケーシング12aと下ケーシング12bとの間に配置されている。羽根車11の中心には、羽根車11の中心軸線に沿って左右両側に延びるように主軸16が設けられている。この主軸16は、ケーシング12上に軸受を介して両持ちで支持されている。
主軸16の一端部(図1における右端部)はケーシング12の外側まで延ばされて、回転動力を伝達する電動機(不図示)に接続されている。電動機からの回転動力により主軸16と羽根車11とがケーシング12の内側にて一体に回転されると、ケーシング12内の流体は、羽根車11の左右の吸込み口から吸い込まれて、羽根車11の外周の吐出し口から吐き出される。
図1に示すように、ライナーリング15は、金属製のリング状部材であり、羽根車11の吸込み口の外側を取り囲むように配置されている。ライナーリング15の材質としては、例えば銅合金やステンレスが用いられる。
横軸ポンプ10の組み立て方法を説明すると、まず、羽根車11の左右の吸込口の外側にライナーリング15が被せられ、羽根車11とライナーリング15とが一緒に下ケーシング12bの内側に収容される。ここで、ライナーリング15は、ケーシング12内にて回転しないように、ノックピンを用いて下ケーシング12bに対して固定される。次いで、上ケーシング12aが羽根車11を覆うように被せられ、上ケーシング12aと下ケーシング12bとがボルトを用いて互いに締結される。この状態では、主軸16は下ケーシング12b上に置かれて支持されており、主軸16に支持された羽根車11はケーシング12の内部にて所定の高さ位置に宙づりで位置決めされている。一方、ライナーリング15は、下ケーシング12b上に置かれて支持されている。従って、羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面との間には、羽根車11の外径とライナーリング15の内径との差異に応じた環状の隙間17が形成される。
図2は、図1の横軸ポンプ10において符号Aを付した一点鎖線で囲まれた領域を拡大して示す図である。図2において、符号17は、羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面との間に形成された隙間17を示している。摩耗前の隙間17の間隔は、例えば0.4mm〜0.5mmである。
本実施の形態では、図2に示すように、ケーシング12及びライナーリング15には、隙間17に到達可能な貫通孔14が形成されている。貫通孔14は、ケーシング12とライナーリング15とを径方向に一直線に貫通するように形成されている。
図1に示すように、貫通孔14のケーシング12側の端部には、貫通孔14を閉止するプラグ13が着脱可能に設けられている。プラグ13が貫通孔14に装着されて貫通孔14を閉止することで、横軸ポンプ10の運転中に貫通孔14から液漏れが生じることが防止される。
図1に示すように、貫通孔14は、上ケーシング12aに形成されていることが好ましく、10時〜2時方向の範囲に形成されていることがより好ましく、11時〜1時方向の範囲に形成されていることが更に好ましい。この場合、重力の影響により貫通孔14から液漏れが生じたり、重力の影響によりプラグ13が外れたりするトラブルを効果的に抑制できる。
本実施の形態では、貫通孔14は、ケーシング12に対する回転防止用のノックピンの打ち込み部分に対して予め定められた角度位置(例えば90°離れた位置)に形成されている。これにより、横軸ポンプ10の組み立て時において、ライナーリング15をノックピンにて下ケーシング12bに対して固定する際に、ライナーリング15の貫通孔14とケーシング12の貫通孔14とが自動的に位置合わせされる。従って、ケーシング12の貫通孔14とライナーリング15の貫通孔14との位置合わせを極めて容易に行うことができる。
次にこのような構成からなる横軸ポンプ10の作用について説明する。
まず、準備工程として、ポンプ納入時またはポンプ整備後(羽根車11及び/またはライナーリング15の交換後)に、貫通孔14からプラグ13が取り外され、市販の深さ計測器(デプスゲージとも言う)が貫通孔14に挿入され、貫通孔14のケーシング12側の端面から羽根車11の外周面までの距離L1が初期値として測定される(図2参照)。その後、貫通孔14がプラグ13により閉止される。
次に、ポンプ運転工程として、上述したように、電動機(不図示)からの回転動力により、主軸16と羽根車11とがケーシング12の内側にて一体に回転される。これにより、ケーシング12内の流体は、羽根車11の左右の吸込み口から吸い込まれて、羽根車11の外周の吐出し口から吐き出される。
羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面との間には隙間17が形成されているため、羽根車11の回転中に羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面とが直接擦れることはないが、その隙間17を流れる水流や水流の中に含まれる砂などの異物の影響を受けることにより、羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面とは徐々に摩耗して隙間17が広くなる。隙間17が広くなるにつれて、隙間17からのリーク量が増大し、ポンプの性能低下につながる。従って、健全な状態でポンプを使用するためには、ライナーリング15等の摩耗部品を、深刻な機能低下が発生する前に取り換える必要がある。
摩耗部品の状況を事前に把握するために、本実施の形態では、摩耗測定工程として、まず、羽根車11の回転が停止され、ケーシング12の内部から水が抜かれた後、貫通孔14からプラグ13が取り外される。
次に、上述した深さ計測器が貫通孔14に挿入され、貫通孔14のケーシング12側の端面から羽根車11の外周面までの距離L1が測定値として測定される(図2参照)。
そして、測定値が予め定められた初期値と比較され、その差分が算出される。これにより、横軸ポンプ10を分解することなく、羽根車11の摩耗量を把握することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、ケーシング12及びライナーリング15には、羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面との間の隙間17に到達可能な貫通孔14が形成されているため、例えば、貫通孔14からプラグ13を取り外し、貫通孔14に深さ計測器を挿入して貫通孔14のケーシング12側の端面から羽根車11の外周面までの距離を測定し、測定値を予め定められた初期値と比較することで、ポンプ10を分解することなく、羽根車11の摩耗量を算出することができる。
さらに、ポンプ10を分解することなく、摺動部分の摩耗量を把握できることにより、以下のような極めて有利な効果を得ることができる。すなわち、
(1)点検作業の簡略化による診断コストの削減、
(2)整備時に必要な部品のみを交換することによる整備費の縮減、
(3)設備停止期間の短縮による設備の信頼性向上、
(4)簡易に測定が可能なため、測定頻度を増やすことによる機器の信頼性向上。
なお、上述の実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述した実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
<第2の実施の形態>
図3は、図2に対応する図面であって、第2の実施の形態による横軸ポンプ10の一部を拡大して示す図である。図4は、図3の横軸ポンプ10が備えるライナーリング15の斜視図である。図5は、図3の横軸ポンプ10が備えるL型治具21の平面図である。
図3に示すように、第2の実施の形態による横軸ポンプ10は、第1の実施の形態と同様の構成に加えて、先端が横向きに折れ曲がったL型治具21を更に備えている。
また、図4及び図5に示すように、第2の実施の形態では、貫通孔14の断面は、細長形状を有しており、その断面の長手方向の長さL3は、L型治具21の先端の横向き部分の長さL4より長い(L3>L4)。そのため、L型治具21の先端の横向き部分が貫通孔14の断面の長手方向と平行に向けられていれば、L型治具21を貫通孔14に挿通することが可能である。
以上のような第2の実施の形態の作用について説明する。
まず、準備工程として、ポンプ納入時またはポンプ整備後に、貫通孔14からプラグ13が取り外され、L型治具21が貫通孔14に挿入される。L型治具21の先端の横向き部分が隙間17に到達した後、L型治具21の先端の横向き部分が貫通孔14と重ならないように、L型治具21が例えば90°回転される。
次に、L型治具21が貫通孔14の軸線に沿って往復動され、先端の横向き部分がライナーリング15の内周面及び羽根車11の外周面の両方にそれぞれ当接され、一方に当接してから他方に当接するまでのL型治具21の移動量が計測されることで、隙間17の大きさが初期値として測定される。その後、貫通孔14がプラグ13により閉止される。
次に、第1の実施の態様と同様にしてポンプ運転工程が行われる。ここで、健全な状態でポンプを使用するためには、ライナーリング15等の摩耗部品を、深刻な機能低下が発生する前に取り換える必要がある。
摩耗部品の状況を事前に把握するために、本実施の形態では、摩耗測定工程として、まず、羽根車11の回転が停止され、ケーシング12の内部から水が抜かれた後、貫通孔14からプラグ13が取り外される。
次に、L型治具21が貫通孔14に挿入される。L型治具21の先端の横向き部分が隙間17に到達した後、L型治具21の先端の横向き部分が貫通孔14と重ならないように、L型治具21が例えば90°回転される。
次に、L型治具21が貫通孔14の軸線に沿って往復動され、先端の横向き部分がライナーリング15の内周面及び羽根車11の外周面の両方にそれぞれ当接され、一方に当接してから他方に当接するまでのL型治具21の移動量が計測されることで、隙間17の大きさが測定値として測定される。
そして、測定値が予め定められた初期値と比較され、その差分が算出される。これにより、横軸ポンプ10を分解することなく、羽根車11及びライナーリング15の摩耗量の合計値を把握することができる。
<第3の実施の形態>
図6は、図2に対応する図面であって、第3の実施の形態による横軸ポンプの一部を拡大して示す図である。図7は、図6の横軸ポンプ10が備えるライナーリング15の断面図である。
図6及び図7に示すように、第3の実施の形態による横軸ポンプ10は、第1の実施の形態と同様の構成に加えて、貫通孔14のライナーリング15側の端部に嵌合され、羽根車11に対向する面がライナーリング15の内周面と同じ高さ位置に位置決めされた可動部分22と、貫通孔14のケーシング12側の端部に取り付けられ、内周面にネジ溝が形成された管状のガイド部品24と、ガイド部品24のネジ溝に対応するネジ山が外周面に設けられ、ガイド部品に螺合されながらケーシング12の貫通孔14に挿入されたリンク棒23と、リンク棒23のうちハンドル25とガイド部品24との間に設けられた矢視部26と、矢視部26に隣接して配置された目盛部27と、を更に備えている。
本実施の形態では、貫通孔14を閉止するプラグ13が省略されているが、可動部分22がライナーリング15の貫通孔14に嵌合されて貫通孔14を閉止することで、横軸ポンプ10の運転中に貫通孔14から液漏れが生じることが防止される。
図6に示すように、リンク棒23の一端は、例えば球面軸受を介して可動部分22に連結されており、リンク棒23の他端にはハンドル25が設けられている。ハンドル25を回転させると、ガイド部品24とリンク棒23との間のネジ作用により、リンク棒23は可動部分22と一緒に上下に移動するようになっている。
可動部分22は、ライナーリング15と同じ材質で形成されている。そのため、隙間17を流れる水流や水流の中に含まれる砂などの異物の影響を受けることにより、可動部分22の羽根車11側の端面は、ライナーリング15の内周面と同じ速度で摩耗されるようになっている。
本実施の形態では、図7に示すように、可動部分22は、末広がりのテーパ形状を有している。これにより、可動部分22を上向きに移動させる際に、可動部分22がライナーリングの貫通孔14に嵌合することでそれ以上の移動が停止され、この時、可動部分22の端面はライナーリング15の内周面と同じ高さ位置に自動的に位置決めされ得る。従って、可動部分22の端面は、ポンプ10を分解しない限り、外部から目視で確認できないにも関わらず、可動部分22の端面の位置決めを極めて容易に行うことが可能である。
以上のような第3の実施の形態の作用について説明する。
まず、準備工程として、ポンプ納入時またはポンプ整備後に、図8Aに示すように、目盛部27に対する矢視部26の先端の位置が原点として記憶される。
次に、図8Bに示すように、ハンドル25が回転されることでリンク棒23と可動部分22とが羽根車11に向けて移動される。可動部分22が羽根車11の外周面に当接すると、ハンドル25が重たくなるため、そこでハンドル25の回転が停止される。そして、目盛部27に対する矢視部26の先端の位置が測定され、原点位置との差分から、隙間17の初期値L50が求められる。
その後、ハンドル25が逆向きに回転されることでリンク棒23と可動部分22とが上向きに移動され、図9Aに示すように、可動部分22がライナーリングの貫通孔14に嵌合された後、ハンドル25の回転が停止される。
次に、第1の実施の態様と同様にしてポンプ運転工程が行われる。ここで、図9Bに示すように、羽根車11の外周面とライナーリング15の内周面との間の隙間17は徐々に摩耗して広くなるため、健全な状態でポンプを使用するためには、ライナーリング15等の摩耗部品を、深刻な機能低下が発生する前に取り換える必要がある。
摩耗部品の状況を事前に把握するために、本実施の形態では、摩耗測定工程として、まず、羽根車11の回転が停止され、ケーシング12の内部から水が抜かれた後、図9Cに示すように、ハンドル25が回転されることでリンク棒23と可動部分22とが羽根車11に向けて移動される。可動部分22が羽根車11の外周面に当接すると、ハンドル25が重たくなるため、ハンドル25の回転が停止される。次いで、目盛部27に対する矢視部26の先端の位置が測定され、原点位置との差分から、隙間17の測定値L5が求められる。
そして、測定値L5が予め定められた初期値L50と比較され、その差分が算出される。これにより、横軸ポンプ10を分解することなく、羽根車11及びライナーリング15の摩耗量の合計値を把握することができる。
なお、上述した第3の実施の形態において、ハンドル25は、作業者の手で回転されてもよいし、電動で回転されてもよい。電動で回転される場合には、タイマー等で定期的に摩耗測定工程が行われ、規定以上の摩耗が検知された場合には音や光などで警告表示されることが好ましい。
また、目盛部27にはリミットスイッチが設けられ、摩耗測定工程において矢視部26の先端が規定位置を超えて移動した場合には、規定以上の摩耗が発生したと判断して音や光などで警告表示されてもよい。
10 横軸ポンプ
11 羽根車
12 ケーシング
12a 上ケーシング
12b 下ケーシング
13 プラグ
14 貫通穴
15 ライナーリング
16 主軸
17 隙間
21 L型治具
22 可動部分
23 リンク棒
24 ガイド部品
25 ハンドル
26 矢視部
27 目盛部

Claims (9)

  1. 羽根車と、
    前記羽根車を収容するケーシングと、
    前記ケーシングの内周面上に前記羽根車の外周面を取り囲むように配置されたライナーリングと、
    を備え、
    前記羽根車の外周面と前記ライナーリングの内周面との間には、環状の隙間が形成されており、
    前記ケーシング及び前記ライナーリングには、前記隙間に到達可能な貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする横軸ポンプ。
  2. 先端が横向きに折れ曲がったL型治具を更に備え、
    前記貫通孔の断面は、細長形状を有し、当該断面の長手方向の長さは、前記L型治具の先端の横向き部分の長さより長い
    ことを特徴とする請求項1に記載の横軸ポンプ。
  3. 前記貫通孔の断面の長手方向は、前記ライナーリングの周方向に沿って延びている
    ことを特徴とする請求項2に記載の横軸ポンプ。
  4. 前記貫通孔の前記ライナーリング側の端部に嵌合され、前記羽根車に対向する面が前記ライナーリングの内周面と同じ高さ位置に位置決めされた可動部分と、
    前記貫通孔の前記ケーシング側の端部に取り付けられ、内周面にネジ溝が形成された管状のガイド部品と、
    前記ガイド部品のネジ溝に対応するネジ山が外周面に設けられ、前記ガイド部品に螺合されながら前記ケーシングの貫通孔に挿入され、一端が前記可動部分に連結され、他端にハンドルが設けられたリンク棒と、
    前記リンク棒のうち前記ハンドルと前記ガイド部品との間に設けられた矢視部と、
    前記矢視部に隣接して配置された目盛部と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の横軸ポンプ。
  5. 前記可動部分は、末広がりのテーパ形状を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の横軸ポンプ。
  6. 請求項1に記載の横軸ポンプの摩耗測定方法であって、
    前記貫通孔に深さ計測器を挿入して前記貫通孔の前記ケーシング側の端面から前記羽根車の外周面までの距離を測定し、
    測定値を予め定められた初期値と比較することで前記羽根車の摩耗量を算出する
    ことを特徴とする摩耗測定方法。
  7. 請求項2または3に記載の横軸ポンプの摩耗測定方法であって、
    前記貫通孔に前記L型治具を挿入し、前記L型治具の先端の横向き部分が前記貫通孔と重ならないように前記L型治具を回転させ、
    前記L型治具を前記貫通孔の軸線に沿って往復動させて前記隙間の大きさを測定し、
    測定値を予め定められた初期値と比較することで前記羽根車および前記ライナーリングの摩耗量を算出する
    ことを特徴とする摩耗測定方法。
  8. 請求項4または5に記載の横軸ポンプの摩耗測定方法であって、
    前記ハンドルを回転させることで前記リンク棒と前記可動部分とを前記羽根車に向けて移動させ、前記可動部分を前記羽根車の外周面に当接させ、
    前記矢視部と前記目盛部との位置関係に基づいて前記羽根車の外周面の位置を測定し、
    測定値を予め定められた初期値と比較することで前記羽根車および前記ライナーリングの摩耗量を算出する
    ことを特徴とする摩耗測定方法。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の横軸ポンプに用いられるライナーリングであって、
    前記貫通孔は、前記ケーシングに対するノックピン打ち込み部分に対して予め定められた角度位置に形成されている
    ことを特徴とするライナーリング。
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