JP2017185712A - 合成樹脂成形品の形態矯正方法及び合成樹脂成形品 - Google Patents

合成樹脂成形品の形態矯正方法及び合成樹脂成形品 Download PDF

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【課題】成形金型から成形される合成樹脂成形品の形態を矯正する方法を提供する。【解決手段】樹脂成形金型により成形された合成樹脂成形品を矯正治具に配置する配置工程S11と、合成樹脂成形品が矯正治具に配置された状態で所定の温度と所定の時間にわたって温間矯正する温間矯正工程S12とを備えることを特徴とする。成形金型により可撓部(S1、S2、S3、S4、49、59、69、79)を有する熱可塑性の合成樹脂成形品(So、49、59、69、79)を成形した後、前記合成樹脂成形品の可撓部に矯正治具(20、30、40、50、60、70)を配置するとともに一定の温度雰囲気内で且つ一定の時間内で前記合成樹脂成形品の形態を温間矯正することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形金型により成形された合成樹脂成形品の形態を矯正するという新規技術分野に属する。
射出成形は、熱可塑性合成樹脂を溶融して金型に充填した後にキャビティで賦形された合成樹脂成形品を製品として提供するものであるが、成形開始時では試し打ちのための成形品が成形され、徐々に成形条件が修正されてゆくのが通常である。押出成形でも同様な課題を抱えている。試し打ちでの成形品は、通常では試作品扱いされ、製品として供されていない。
そこで、特許庁JPlatPatで次の検索を行った。検索キーワード「樹脂成形品+形態+矯正」で検索したところ、特許文献1が検出された。
特許文献1は、ランナーで連なった複数個のハンドル(合成樹脂成形品)が保管中の外力によって歪曲癖のついたものを、成形直後の形態に戻すための技術として開示されている。すなわち、ランナーで連なった複数個のハンドルを更に重ねたうえで、温湯中に浸漬した後に放冷して形状を戻そうとしている。
ところで、医療分野においては、人体の管状の部分(血管、気管、食道等)の狭窄部に挿入し、管腔内部から広げて空間を確保するための医療器具であるステントを合成樹脂成形により製造することが提案されている。また、同種の医療器具への挑戦が行われているようである。
特許文献2に記載の合成樹脂製ステントは、複数のリングを接続部でつなぎ合せたカーボンナノチューブ入りの生分解性材料で形成され、生分解性材料の生分解後にも機械的強度を長期に維持することができるものと思われる。
また、特許文献3に記載されている合成樹脂製ステントは、複数の剛性部と、それら各剛性部を相互に接続する複数の可撓性部とを備え、共重合体の一部の構成単位の含有量を相違させて剛性を異ならしめている。
特開平5−337976号公報 特開2007−20635公報 特開2009−28289号公報
しかしながら、特許文献1によると、温湯による形状戻しでは正確な形態復元が困難であることは明らかである。また、通路部の曲り戻しに過ぎず、特許文献1には樹脂成形品の製品部分に対する形態の矯正技術は開示されていない。
次に、特許文献2のステントでは、カーボンナノチューブの混入に伴って合成樹脂硬度が過度に向上するために、このステントについては成形後の形態調整を行うことは難しいと認められる。
さらに、特許文献3のステントは剛性の異なる2種類の材料により形成されている。そのために、斯かるステントの形態調整を行う場合にはそれぞれの部位について、材料に応じて形態調整の条件を変更する必要があるうえに、こうした形態調節は非常に煩雑なものとなってしまい、実際には実施困難と認められる。
要術すると、特許文献1は、通路部であるランナーの曲げ解消のために温湯を用いて矯正を行う技術的思想を示すに止まり、特許文献2は形態矯正が困難なナノカーボン入りであり、特許文献3は異なる材料に対する異なる矯正対応が求められるものである。いずれにしても、成形金型により成形された樹脂成形品の形態に対して矯正しようとする技術的思想は何ら開示されていないのである。
発明者は、成形金型を前提として成形済みの合成樹脂成形品の形態の矯正の必要性について整理した。
第1に、形態の僅かな寸法違い毎に多数の成形金型を製作して準備する必要がある。そのために、多数金型への投資が必要であるうえに、多数金型の保管及び運用の管理が面倒となる。第2に、合成樹脂材料は種々提供されているが、1Kg当り数十万円から百万円単位となる高額な材料まで存在している。材料の有効活用が望ましい。第3に、過不足のない樹脂材料から成形される合成樹脂成形品であっても、離形不良に伴って規格外となることが起こる。第4に、射出成形時に内部応力や残留応力等が発生することがあるが、合成樹脂成形品から残留応力を除去し樹脂特性を正常化する処理が必要となることがある。
そこで、発明者は、成形金型を前提として成形済み合成樹脂成形品の形態を矯正できるか否かの可能性について繰り返し研究した。
第1に、全ての合成樹脂成形品ではなく、矯正を許容できる要素を備えていることが必要であることが判明した。合成樹脂成形品は、一部又は全部に変形を可能とする可撓部を備えていることが必要となる。
第2に、合成樹脂成形品の矯正に際しては、矯正治具を配置すべきであることが分った。合成樹脂成形品は、加熱に伴って全体として熱変形することで転写精度を喪失することを回避しなければならない。よって、矯正治具は、合成樹脂成形品の可撓部に配置すべきことになる。
第3に、射出成形後に内部応力等を除去するアニール処理を施すことがあるが、アニール処理後の合成樹脂成形品であっても形態の矯正が必要となることがある。
第4に、温間矯正は、合成樹脂成形品を対象とするのであるから、適切な温度雰囲気を実験により選択したものを提示しなければならない。
本発明は、上述の知見に基づき、成形後の合成樹脂成形品の形態について別個な成形金型を用いることなく、形態を一定の範囲内で調整するという画期的な新規技術に属するものを提供するのである。
請求項1記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、成形金型により可撓部を有する熱可塑性の合成樹脂成形品を成形した後、前記合成樹脂成形品の可撓部に矯正治具を配置するとともに一定の温度雰囲気で且つ一定の時間内に亘りで前記合成樹脂成形品の形態を温間矯正することを特徴とする。
成形金型で成形される合成樹脂成形品の可撓部が矯正治具に配置されることで、温間矯正により合成樹脂成形品の可撓部を通じて形態が矯正される。形態の矯正は、矯正治具に可撓部が配置されている全部又は一部の範囲内となる。
請求項2記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、合成樹脂成形品を賦形後結晶化前に成形金型から取り出し、温間矯正が合成樹脂の軟化点の90%以下の温度雰囲気で且つ1時間から約6時間の時間内に亘って加熱することにより合成樹脂成形品を結晶化するとともに形態を矯正することを特徴とする。軟化点は、熱可塑性の合成樹脂成形品が熱で柔らかくなり始める温度をいい、形態矯正を促し易さを基準としている。
合成樹脂成形品は、成形金型から結晶前に離形され、温間矯正により結晶化と形態の矯正とが同時に行われ、形態の矯正が強固となる。軟化点は、熱可塑性の合成樹脂成形品が熱で柔らかくなり始める温度をいい、形態矯正を促し易さを基準としている。
請求項3記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、前記合成樹脂成形品を成形金型内で成形して取り出し、前記温間矯正が合成樹脂の軟化点の90%以下の温度雰囲気で且つ1時間から6時間の時間内に亘って加熱することにより前記合成樹脂成形品の形態を矯正することを特徴とする。
合成樹脂成形品は温間矯正により成形条件のままで結晶性を維持しつつ形態が矯正される。
請求項4記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、合成樹脂成形品は一部又は全部が網目状の可撓部を備える円筒形であって、矯正治具に配置して合成樹脂成形品の可撓部を拡径形態又は縮径形態で温間矯正することを特徴とする。
円筒形の合成樹脂成形品は、温間矯正により、円筒形の一部又は全周にある網目状を通じて拡径又は縮径される。
請求項5記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、矯正治具は少なくとも一部が前記円筒形の外径以下又は略同径の内径寸法を有する孔部を有しているとともに孔部が前記円筒形の外径を保持して配置されることを特徴とする。
合成樹脂成形品の円筒形の外径が孔部の内径で保持されて配置されているので、温間矯正により縮径形態のままでの円筒形の形態が矯正される。
請求項6記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、矯正治具は少なくとも一部が円筒形の内径以上又は略同径の外径寸法を有する凸部を有しているとともに凸部が円筒形の内径に挿入して配置されることを特徴とする。
合成樹脂成形品の円筒形の内径に矯正治具の凸部が少なくとも一部が挿入されて配置されているので、温間矯正により拡径形態のままで円筒形の形態が矯正される。
請求項7記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、合成樹脂成形品は可撓部を備える線材であって、線材を前記矯正治具に配置し、湾曲形態、巻回形態、曲げ形態又は所望形態で温間矯正することを特徴とする。
線材は長さ方向に亘る可撓部ないし可撓性を備えているので、矯正治具に湾曲形態、巻回形態、曲げ形態等に配置されたままで温間矯正される。必要に応じて線材は、所望形態のままで温間矯正される。
請求項8記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、前記矯正治具が線材の端部あるいは長さ方向部分を係止めする線材保持部を複数備え、線材保持部に沿って線材を係止めして湾曲形態で温間矯正することを特徴とする。
線材は、端部と長さ方向部分が矯正治具の線材保持部で仮止めされる湾曲形態のままで温間矯正される。
請求項9記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、矯正治具は線材の長さ方向部分を係止めする線材保持部を複数備え、線材の長さ方向を線材保持部に巻回して巻回形態とするとともに巻回形態から伸びる片部分を係止めして温間矯正することを特徴とする。
線材は、長さ方向がリング状の巻回形態となる。線材の巻回形態部分は線材軸方向で分離ないし非接着状態となっている。
請求項10記載の発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法は、巻回形態が線材の長さ方向の略中央部であって、片部分が線材保持部に係止めして互いに接近する接近形態で温間矯正されることを特徴とする。
線材は、巻回形態と線部分とが軸方法で分離しているので、接近する片部分を樹脂保形力に抗して操作することが可能となる。
請求項11記載の発明に係る合成樹脂成形品は、請求項1から請求項10のいずれか1項記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法により形態矯正されることを特徴とする。
即ち、合成樹脂成形品は、成形後の可撓部に矯正治具を配置して温間矯正による円筒形網目の拡径又は縮径、線材の湾曲や巻回等のそれぞれの形態矯正を実現することを含むものである。
請求項12記載の発明に係る合成樹脂成形品は、ステントであることを特徴とする。
ステントは合成樹脂成形品であるが、所望形態にカスタムオーダーされ、温間矯正されて人体内に適合して提供可能となる。
請求項13記載の発明に係る合成樹脂成形品は、歯科矯正用ワイヤであることを特徴とする。
歯科矯正用ワイヤは、所望湾曲形態にカスタムオーダーされ、温間矯正された合成樹脂成形品で提供される。
請求項14記載の発明に係る合成樹脂成形品は、血管手術用クリップ又は血管手術用クリップ組立品であることを特徴とする。
血管手術用クリップは合成樹脂成形品として提供され、人体内で利用可能となる。
血管手術用クリップ組立品は、温間矯正せずに、片部分を樹脂弾性力に抗して接近させることができ、接近後に両片部分を交差止めすることで血管手術用クリップとなるものである。
本発明によれば、合成樹脂成形品への温間矯正技術を確立することによって、別個の成形金型を用いることなく合成樹脂成形品の形態を任意に調整することができる。
本発明の第1の実施形態に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法を示すフローチャートである。 ステントの矯正治具第1例への配置を示し、(a)はステントを示す正面図、(b)は矯正治具第1例に配置するセット状態を示す概要図、(c)は温間矯正後のステントを示す正面図である。 温間矯正に用いられる恒温槽を示す概略斜視図である。 PEEK未結晶における温間矯正を示すグラフである。 ステントの矯正治具第2例への配置を示し、(a)はステントを示す正面図、(b)は矯正治具第2例に配置するセット状態を示す概要、(c)は形態調整後のステントを示す正面図である。 ステントの矯正治具第3例への配置を示し、(a)は矯正治具第3例に配置するセット状態を示す概要図、(b)は形態調整後のステントを示す正面図である。 歯科矯正用ワイヤ第1例の矯正治具への配置を示す概要図である。 歯科矯正用ワイヤ第2例の矯正治具への配置を示す概要図である。 歯科矯正用ワイヤ第3例の矯正治具への配置を示す概要図である。 血管クリップ用ワイヤの矯正治具を示す概要図である。 血管クリップ用ワイヤの矯正治具による加工工程を示し、(a)は血管クリップ用ワイヤの平面図、(b)は同ワイヤの片部分を曲げ形態で矯正治具に配置するセット状態の平面図、(c)は同ワイヤの巻回形態と曲げ形態で矯正治具に配置するセット状態の平面図、(d)は同ワイヤの片部分の接近形態で矯正治具に配置するセット状態の平面図、(e)は同ワイヤの片部分の接近・交差止めによる製品を示す平面図である。 血管手術用クリップ組立品を示す平面図である。 PPS未結晶における温間矯正を示すグラフである。 PLA未結晶における温間矯正を示すグラフである。 PEEK結晶化における温間矯正を示すグラフである。 PPS結晶化における温間矯正を示すグラフである。 PLA結晶化における温間矯正を示すグラフである。
[第1の実施例]
以下、本発明に係る合成樹脂成形品の形態矯正方法の基本的な第1の実施例を図1から図4に基づいて説明する。
第1の実施例は、成形金型により可撓部を有する熱可塑性の合成樹脂成形品を成形し、前記合成樹脂成形品の可撓部に矯正治具を配置するとともに、一定の温度雰囲気で且つ一定の時間内に亘って、前記合成樹脂成形品の形態を温間矯正することを特徴とするものである。
合成樹脂成形品Sは、熱可塑性合成樹脂により形成されている。ここで合成樹脂成形品Sとは、成形金型に射出成形等により成形される成形品であって、可撓部を備えている成形品をいう。可撓部とは、合成樹脂成形品の全部又は一部が柔軟構造であるとか、折り・撓み・曲げ等を可能とするフレキシブル構造を備えているが、成形後の常温下では可撓部が樹脂弾性力により保形されているものである。
合成樹脂成形品Sは、結晶性又は非結晶性の熱可塑性合成樹脂が用いられる。結晶性の熱可塑性合成樹脂としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリ乳酸(PLA)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン樹脂(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)又はポリフェニレンサルファイド(PPS)等から選択される。
非結晶性の熱可塑性合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等が挙げられる。
つぎに、矯正治具は、可撓部に配置されて可撓部の形態を矯正するためのものをいう。矯正治具は可撓部の形状や可撓性等に対応すると同時に形態の矯正用途に応じて設計されるものである。
温間矯正とは、一定の温度雰囲気で且つ一定の時間内に亘って合成樹脂成形品の形態を矯正ないし変更する処理をいう。温間矯正は、合成樹脂成形品を対象とするので、形態の寸法・サイズ等の調整に係るケースと、形態を別個な形態に変更するケースとを含むものである。
なお、温間矯正は、合成樹脂のストレスや応力等を解消するアニーリングとは相違している。したがって、アニール処理後に形態矯正を施すことは可能である。
合成樹脂成形品としてはステントSを示す。ステントSは、図2に示すように、網目状パターンで連結する円筒状を呈している。ステントSを射出成形により成形する技術は、特願2015−196796号に提示している。
網目状パターンは、複数の波状の線からなる細長円形リング(基本形)S、Sが軸方向に位相し、細長円形リングS、Sが連結部Sにより径方向と軸方向とに連結され、この繰り返しパターンで成形されている。したがって、ステントSは軸方向と径方向に縮径且つ伸縮可能となる網目状パターンからなる可撓部を全体に備えている。
図1から図4に基づいて、合成樹脂成形品Sの形態矯正方法を説明する。
合成樹脂成形品Sは、その内径がW1、外径はW2となっている。矯正治具10は、内径W1とほぼ同径の通孔11とテーパ状のガイド孔12とを備えている。図示しないが通孔11は矯正治具10に多数貫設されている。ステントSはその一端部をテーパ状のガイド孔12に当接して押し込みすると、細長円形リングS、Sが径方向の空隙S4を介して樹脂弾性力に抗して強制的に縮径されるに至る。ステントSは外径W2が通孔11の穴径まで縮径されて外径W3となり、ステントSaとして通孔12に収納されて配置される(ステップ11)。また、ステントSaは細長円形リングS、Sの縮径分だけ軸方向に延長されることとなる(ステップ11)。
温間矯正は、恒温槽13を用いることができる。恒温槽13は、多数の矯正治具10・・を収容可能な収容部15を有して一面を開放する本体部16と、開閉可能な扉部17とを備え、図示しない熱源が配設されてコントローラで温度制御されている。上記矯正治具10はステントSa・・を収容した状態で恒温槽13に設置される(ステップ12)。
次に、温間矯正は、低温長時間と高温短時間とを実施することができ、合成樹脂材の種類や成形条件等に応じて設定される(ステップ13)。
ステントSaがPEEKで成形されたケースで説明する。低温長時間による温間調整は、矯正治具10の通孔11にステントSaを収容したままで行われる。温間矯正は、図4のグラフa1に示すように、約1時間30分かけて160℃前後まで昇温した後、160℃前後の温度雰囲気内で約2時間にわたって形態を矯正し、その後約1時間30分かけて160℃前後から常温まで降温している(ステップ14)。ここで、「約」と「前後」と記載しているが、成形条件等による相違を克服するためのもので、基本的な時間や温度の前後変化を含む概念である。
PEEK材は最高レベルの耐熱性合成樹脂材で、熱変形温度(高荷重たわみ温度)が330℃までとなっているが、温度雰囲気はPEEKを主剤とする合成樹脂成形品としての軟化点の90%以下に設定している。
PEEK材は成形金型内における結晶化前に取り出すことが望ましい。結晶化前に取り出すためには、金型温度を通常成形時より低く設定することで成形金型内での結晶化を遅らせ、結晶化前で成形品として賦形されている状態で成形金型から取り出すことができる。
次に、矯正治具10を恒温槽5から取り出し、温間調整が終了する(ステップ15)。
ステントSaは、押出ピン14等で押し出され、縮径状態のままで結晶化が促進されていると同時に外径がW3に縮径した形態に矯正されている(ステップ16)。
この第1の実施例によれば、ステントSaが通孔11の内部で縮径状態のままで低温且つ長時間にわたって温間矯正されているので、結晶化の促進と同時に形態矯正が強固に実施されていることとなる。
特に、PEEK材は結晶化後には離形性が低下して離形時変形を引き起こし易いものであるが、結晶化前に成形金型から取り出すことで、高価材料の離形時変形による不良品発生を未然防止できる利点も得られる。
高温短時間の温間調整は、図4のグラフa2に示すように、約30分かけて200℃前後迄昇温した後、200℃前後の高温雰囲気内で約1時間加熱して形態を調整した後、約30分で常温まで降温する。
この高温短時間の温間調整によると、形態の調整領域や調整量が少ない、あるいは肉薄等のケースに有効である。
[第2の実施例]
次に、図5に基づいて、合成樹脂成形品の形態矯正方法の第2の実施例について相違点を中心に説明する。
矯正治具20は外径W2の円柱状の円柱部21を基板23上に多数有し、先端には先細のテーパ面22が設けられている。ステントSoはその一端部をテーパ面部22に当接しつつ樹脂弾性力に抗して押し込みすると、細長円形リングS1、S2が間隙S4と連結部S3を介して拡径され、拡径状態のままで係止めされる(図5(b))。その結果、ステントSbは内径W1が外径W2まで拡径された状態で矯正治具20に配置される。ステントSbは拡径に伴って軸方向で短縮する(ステップ11)。
次に、恒温槽5から取り出されたステントSbは円柱部21から抜き出される(図5(c))。図5(c)に示すように、拡径状態のままで結晶化が促進されていると同時に外径がW4に拡径した形態に矯正されている(ステップ16)。
この第2の実施例によれば、ステントSbが円柱部21に挿通された拡径状態のままで低温且つ長時間にわたって温間矯正されているので、結晶化の促進と同時に形態矯正が強固に実施されることとなる。その結果、第1の実施例と組み合せることで、少なくとも3種サイズのステントS、Sa、Sbを1つの成形金型に基づいて提供することが可能となる。
[第3の実施例]
次に、図6に基づいて、合成樹脂成形品の形態矯正方法の第3の実施例について相違点を中心に説明する。
矯正治具30は外径W2の円柱部31とこれに連なる経大円柱部32とを基板34上に多数有している。ステントSは、その一端部をテーパ面部33に当接しつつ樹脂弾性力に抗して押し込みすると、細長円形リングS1、S2が間隙S4と連結部S3を介して拡径され、拡径状態で係止めされる。さらに押し込みすると、傾斜段部35を介して経大円柱部32に拡径されて係止めされる。その結果、ステントScは外径W4まで拡径されると同時に、端部側が外径W5まで拡径された二段状態で矯正治具30に配置される(ステップ11)。
恒温槽5から取り出されたステントScは、軸方向に亘って外径W4と端部外径W5の2段に拡径され、これに伴って軸方向では短縮する(ステップ16)。
この第3の実施例によれば、ステントScが円柱部31から経大円柱部32に挿通された2段階拡径W4,W5の状態のままで低温且つ長時間にわたって温間矯正されているので、結晶化の促進と同時に形態矯正が強固に実施されることとなる。上記2段階拡径組合せは必要に応じて形態又は組合せ等を変更可能であるから、例えば両端拡径形態、中央部のみの拡径形態等を実施可能である。
さらに、第3の実施例は、第1の実施例から第2の実施例と組み合せて形態揃えやサイズ揃えすることで、各種サイズのステントS、Sa、Sb、Scを1つの成形金型に基づいて多数種提供することも可能とである。
[第4の実施例]
次に、基本的な第4の実施例を説明する。合成樹脂成形品の形態矯正方法においては、合成樹脂成形品が可撓部を有する線材であって、線材の長さを利用して矯正治具に配置し、湾曲形態で温間矯正することを特徴としている。
図7に示すように、矯正治具40は、略平板状の基台41に上面に、線材の端部あるいは長さ方向部分を係止めする線材保持部42〜48を列設して構成される。線材49は、断面略円柱形状で長さ方向に沿って射出成形又は押出成形され、棒状を呈している。従って、線材保持部42〜46は、基本的には線材49を長さ方向の両側から挟み込むために円柱状に突出して対設されている。
即ち、図7に示すように、線材保持部42、43、44、45は線材49の両端側でほぼ直線状に対設されて挟み込みし、線材保持部46は湾曲頂部を挟み込み係止めするとともに、線材保持部47,48は湾曲内側での座屈阻止のための係止めしている。なお、線材保持部46の湾曲内側では円柱状を太く高くして湾曲当初のひっかけ作業を容易にしている(ステップ11)。
次いで、矯正治具40は線材49の可撓部に配置した形態で恒温槽13に配置され、低温長時間又は高温短時間の温間調整が行われ、恒温槽13から取り出しされる。線材49は、図示しないブラケットを挿通することでワイヤ矯正具として提供されることとなる。
線材保持部42〜48は、基台41にネジ止め固定されるが、口腔内の歯科形状等に応じて位置変更可能に設計されている。
第4の実施例によれば、口腔内に対応した歯科矯正用ワイヤを提供することができる。特に、金属製に比べて軽量化が図られ、透明化も容易であるので、装着性に優れた歯科矯正用ワイヤとなる。併せて、ブラケットも合成樹脂成形することにより、合成樹脂製品としての歯科矯正用ワイヤを提供することができる。
[第5の実施例]
次に、同様な第5の実施例を図8に基づいて説明する。
図8に示す線材59は、断面横長膨張D字形を呈して肉厚に湾曲される点が第4の実施例の線材49と相違している。したがって、矯正治具50は、略平板状の基台51に線材保持部52〜58が列設されるが、肉厚分のみ広間隔で配置されている。線材59はD字形の直線面部位を湾曲内側として線材保持部52〜58に係止めされて配置される(ステップ11)。
第5の実施例によれば、D字形ワイヤを肉厚とすることで、歯科矯正の強度を向上させ、歯並び矯正に良好な結果を出すことができる合成樹脂成形品としての歯科矯正用ワイヤを提供することができる。
[第6の実施例]
さらに、同様な第6の実施例を図9に基づいて説明する。
図9に示す線材69は、断面縦長逆D字形を呈して歯内面に幅広に接触される点が第4の実施例の線材49及び第5の実施例の線材59と相違している。したがって、矯正治具60は、略平板状の基台61に線材保持部62〜68が列設されるが、狭幅間隔に配置されている。線材69は縦長逆D字形の幅広面部位を湾曲外側として線材保持部62〜68に係止めされて配置される(ステップ11)。
第6の実施例によれば、ワイヤを縦長幅広とすることで、歯科矯正の接合内面に接触することができ、噛み合わせ等の歯矯正に対して有効に対応可能となる。また、縦長逆D字形であるので、逆D字形の僅かな湾曲面が咬合側に位置するので、咬合時の邪魔となることがない。
[第7の実施例]
さらに、基本的な第7の実施例を説明する。合成樹脂成形品の形態矯正方法においては、合成樹脂成形品が可撓部を有する線材であって、線材の長さを利用して矯正治具に配置し、巻回形態、曲げ形態又は所望形態で温間矯正することを特徴としている。
図10に示すように、矯正治具70は、略平板状の基台71の上面に、線材保持部72を中心として線材保持部73〜78を左右に列設して構成される。線材保持部72は、ほぼ中央に配置され、大径で高い円柱状に配置されている。線材保持部73,74は、前記した中央の線材保持部72の上縁からほぼ直線上に離間する左右に配置され、線材79を挟んで曲げ係止可能に複数個(図では3個)から構成されている。また、線材保持部75,76は、中央の線材保持部72に近接する上側に配置され、線材保持部77,78は中央の線材保持部72に近接する下側に配置され、いずれも線材79を挟んで曲げ係止可能に複数個(図では3個)から構成されている。
図11に示すように、線材79は、樹脂弾性力と強度とを有する略円柱状を呈し、直線状中間部位の基片部79aと先細となる端片79c,79cとを備えている。端片79c,79cには基片部79a側に円柱表面を平らにしてなる凹部79b,79bが成形されている。凹部部分79b,79bは、図11(a)の右側では表面側に、左側では破線で表示するように裏面側に設けられている。
第1加工は、線材79の基片部79aを中央の線材保持部72の上縁に沿わせて端片79c,79cの基片部から離間する側を左右の線材保持部73,73,73,74,74,74の間に挟み込んで曲げ形態79d,79dとして係止めして配置し(ステップ11)、恒温槽13に設置して温間矯正後に取り出す(ステップ16)。曲げ形態79d,79dは、凹部部分79b,79b近傍に設けられ、第1関節部として機能する。
第2加工は、第1加工の曲げ形態79d,79dを一旦取り外して曲げ形態79d,79dの突出向きを図中上向きに反転してセットする。即ち、図11(c)に示すように、線材79の基片部79aの線材中央寄りを一方(図中左側)の線材保持部75,75,75の間に挟み込みしつつ、中央の線材保持部72の周囲に線材中央部をリング状に回し巻きし、他方(図中右側)の線材保持部76,76,76の間に回し巻き端を挟み込みして曲げ形態79f,79fにして挟み込みする。その際、凹部部分79b,79bは曲げ形態79f,79fに位置していない。その結果、線材79は中央部が巻回形態79eとなって係止め配置されると同時に、巻き端が曲げ形態79f,79fとなって仮止め配置され(ステップ11)、恒温槽13に設置して温間矯正後の取り出す(ステップ16)。曲げ形態79f,79fは、曲げ形態79d,79dと略同等な曲げ角であって、曲げ突出角を互い違いに配置し、第2関節部として機能する。
第3加工は、図11(d)に示すように、第2加工の巻回形態79eから伸びる曲げ形態79f,79fを図中下側の線材保持部77,77,77,78,78,78に挟み込み配置し、端片79c,79cを相互に接近形態Aとして係止め配置する。その結果、線材79は巻回形態79eを介して曲げ形態79f,79f,79d,79dが相互に接近する接近形態79Aとなって係止めされている(ステップ11)。
図11(d)において、右側の端片79cは表面側に凹部部分79bを備え、左側の端片79cは裏面側に凹部部分79bを備えている。斯かる状態で恒温槽13に設置して温間矯正後の取り出す(ステップ16)。
第4加工は、温間矯正を用いることなく、端片79c、79cを樹脂弾性力に抗して相互に接近させ、交差状態で端片79c、79cを交差止めしておくものである。交差状態は図11(e)に示すように、右側の表面側の凹部部分(79b)に、左側の裏面側の凹部部分(79b)が当接してロックされることとなる。
使用に際しては、端片79c、79cの交差を進める方向、すなわち図11(e)の左側の端片79cを左側矢印方向に進めると同時に右側の端片79cを右側矢印方向に進めることで発生する交差間隙に挟み込みすることができる。その結果、巻回形態79e,79eの巻回力は、第1関節部79d,79d及び第2関節部79f,79fを介して端片79c,79cに伝達され、樹脂弾性力が巻回形態79eからも波及されることになる。
図12は、第3加工による血管クリップ組立品(図11(d)のままの取り出し品に相当)を示すものである。すなわち、血管クリップ組立品79eは第3加工による接近形態Aにより完成している。上述のごとく、血管クリップ組立品は、温間矯正を経ることなく、使用に際しては、端片79c、79cの接近・交差止めのみによってクリップとして使用可能となるためである。
第7の実施例においては、第1加工は必須ではない。線材79は、予め端片79c、79cを第1加工の曲げ形態とする合成樹脂成形品とすることで第1加工は省略可能である。
第7の実施例によれば、合成樹脂成形品からなる血管クリップを提供することができ、例えば脳動脈瘤手術用クリップ等として用いることができ、特に術後のMRIの検査を妨げない利点が得られる。
なお、血管クリップ組立品として提供しておき、使用に際しては、端片79c、79cの接近・交差止めのみによってクリップとして使用することも可能である。
[第8の実施例]
温間調整は図13から図17のグラフに基づいて説明し、合成樹脂成形品は第1の実施形態から第7の実施形態を前提として説明する。重複説明は省略する。
合成樹脂成形品がPPS未結晶のケースを説明する。低温長時間による温間調整は、図13のグラフb1に示すように、約1時間かけて150℃前後まで昇温した後、150℃前後の温度雰囲気内で約3時間にわたって形態を矯正し、その後約1時間かけて150℃から常温まで降温する(ステップ14)。
第8の実施例によれば、PPS製の合成樹脂成形品が温間矯正により結晶化が促されると共に所望形態に矯正される。
高温短時間の温間調整は、図13のグラフb2に示すように、約30分かけて200℃前後まで昇温し、200℃前後で約1時間加熱して形態矯正と結晶化を行い、その後約30分かけて常温まで降温する(ステップ14)。
第8の実施例により、PPS製の結晶化と形態調整した合成樹脂成形品の温間矯正方法が得られるとともに、合成樹脂成形品が得られる。
[第9の実施例]
合成樹脂成形品がPLA未結晶のケースを説明する。低温長時間の温間矯正は、図14のグラフC1に示すように、約1時間かけて60℃前後まで昇温し、60℃前後で約3時間加熱雰囲気にして形態調整と結晶化を行い、その後約1時間かけて常温まで降温する(ステップ14)。
高温短時間の温間調整は、図14のグラフC2に示すように、約30分かけて120℃前後まで昇温し、120℃前後で約1時間加熱して形態矯正と結晶化を行い、その後約30分かけて常温まで降温する(ステップ14)。
第9の実施例により、PLA製の結晶化と形態調整した合成樹脂成形品の温間矯正方法が得られるとともに、合成樹脂成形品が得られる。
[第10の実施例]
合成樹脂成形品がPEEK材で結晶化されているケースを説明する。低温長時間の温間矯正は、図15のグラフa3に示すように、約1時間かけて120℃前後まで昇温し、120℃前後で約3時間加熱雰囲気にして形態調整を行い、その後約1時間かけて常温まで降温する(ステップ14)。このケースでは、離形不良品の矯正を含めた形態矯正を行うことがある。
高温短時間の温間調整は、図15のグラフa4に示すように、約30分かけて200℃前後まで昇温し、200℃前後で約1時間加熱して形態矯正を行い、その後約30分かけて常温まで降温する(ステップ14)。
第10の実施例により、PEEK製の形態調整した合成樹脂成形品の温間矯正方法が得られるとともに、合成樹脂成形品が得られる。
[第11の実施例]
合成樹脂成形品がPPS材で結晶化されているケースを説明する。低温長時間の温間矯正は、図16のグラフb3に示すように、約1時間かけて120℃前後まで昇温し、120℃前後で約3時間熱雰囲気にして形態調整を行い、その後約1時間かけて120℃前後から常温まで降温する(ステップ14)。このケースでは、離形不良品の矯正を含めた形態矯正を行うことがある。
また、高温短時間の温間調整は、図16のグラフb4に示すように、約30分かけて150℃前後まで昇温し、150℃前後で約1時間加熱して形態矯正を行い、その後約30分かけて常温まで降温する(ステップ14)。
第11の実施例により、PPS製の形態調整した合成樹脂成形品の温間矯正方法が得られるとともに、合成樹脂成形品が得られることとなる。
[第12の実施例]
合成樹脂成形品がPLA材で結晶化されているケースを説明する。低温長時間の温間矯正は、図17のグラフc1に示すように、約1時間かけて60℃前後まで昇温し、60℃前後で約3時間熱雰囲気にして形態調整を行い、その後約1時間かけて60℃前後から常温まで降温する(ステップ14)。
また、高温短時間の温間調整は、図17のグラフc2に示すように、約30分かけて100℃前後まで昇温し、100℃前後で約1時間加熱して形態矯正を行い、その後約30分かけて常温まで降温する(ステップ14)。
第12の実施例により、PLA製の形態調整した合成樹脂成形品の温間矯正方法が得られるとともに、合成樹脂成形品が得られることとなる。
[第13の実施例]
以上説明したように、合成樹脂成形品は可撓性を有するステント、線材を示し、樹脂材料としてPEEK、PPS及びPLAを例示し、各樹脂材料に対応した温間矯正グラフを例示したが、これに限定するものではなく、可撓部を備えて矯正治具を配置したうえで、加熱制御する温間矯正技術は本発明に属するものである。
本発明の合成樹脂成形品の形態矯正方法は、合成樹脂成形品の形態を調整ないし変更する目的に利用できる。
So、Sa、Sb、Sc ステント
10,20、30、40、50 矯正治具
11 通孔
12 ガイド孔
13 恒温槽
15 収容部
16 本体部
17 扉部
21、31 円柱部
22、33 テーパ面部
41、51,61,71 基台
42,43,44,45,46,47,47、48、52,53,54,
55、56,57,58,62,63,64,65,66,67,68、
73,74,75,76,77,78 線材保持部
49,59,69、79 線材
79a 基片部
79b 凹部
79c 端片
79d,79f 曲げ形態
79e 巻回形態
A 接近形態
79e 血管クリップ組立品

Claims (14)

  1. 成形金型により可撓部を有する熱可塑性の合成樹脂成形品を成形した後、前記合成樹脂成形品の可撓部に矯正治具を配置するとともに一定の温度雰囲気で且つ一定の時間内に亘り前記合成樹脂成形品の形態を温間矯正することを特徴とする合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  2. 前記合成樹脂成形品を賦形後結晶化前に成形金型から取り出し、前記温間矯正が合成樹脂軟化点の90%以下の温度雰囲気で且つ1時間から6時間の時間内に亘って加熱することにより前記合成樹脂成形品を結晶化するとともに形態を矯正することを特徴とする請求項1記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  3. 前記合成樹脂成形品を成形金型内で成形して取り出し、前記温間矯正が合成樹脂軟化点の90%以下の温度雰囲気で且つ1時間から約6時間の時間内に亘って加熱することにより前記合成樹脂成形品の形態を矯正することを特徴とする請求項1記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  4. 前記合成樹脂成形品は一部又は全部が網目状の可撓部を備える円筒形であって、前記矯正治具に配置して合成樹脂成形品の可撓部を拡径形態又は縮径形態で温間矯正することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  5. 前記矯正治具は少なくとも一部が前記円筒形の外径以下又は略同径の内径寸法を有する孔部を有しているとともに孔部が前記円筒形の外径を保持して配置されることを特徴とする請求項4記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  6. 前記矯正治具は少なくとも一部が前記円筒形の内径以上又は略同径の外径寸法を有する凸部を有しているとともに凸部が前記円筒形の内径に挿入して配置されることを特徴とする請求項4記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  7. 前記合成樹脂成形品は可撓部を備える線材であって、前記線材を前記矯正治具に配置し、湾曲形態、巻回形態、曲げ形態又は所望形態で温間矯正することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  8. 前記矯正治具は線材の端部あるいは長さ方向部分を係止めする線材保持部を複数備え、線材保持部に沿って線材を係止めして湾曲形態で温間矯正することを特徴とする請求項7記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  9. 前記矯正治具は線材の長さ方向部分を係止めする線材保持部を複数備え、線材の長さ方向を線材保持部に巻回して巻回形態とするとともに巻回形態から伸びる片部分を係止めして温間矯正することを特徴とする請求項7記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  10. 前記巻回形態が線材の長さ方向の略中央部であって、前記片部分が線材保持部に係止めされて互いに接近する接近形態で温間矯正されることを特徴とする請求項9記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の合成樹脂成形品の形態矯正方法により形態矯正されることを特徴とする合成樹脂成形品。
  12. 前記合成樹脂成形品がステントであることを特徴とする請求項11記載の合成樹脂成形品。
  13. 前記合成樹脂成形品が歯科矯正ワイヤであることを特徴とする請求項11記載の合成樹脂成形品。
  14. 前記合成樹脂成形品が血管手術用クリップ又は血管手術用クリップ組立品であることを特徴とする請求項11項記載の合成樹脂成形品。
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