JP2017185080A - 放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影方法、及びプログラム - Google Patents

放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 散乱線の遮蔽手段がない場合でも散乱線を推定することができる放射線撮影装置を提供する。【解決手段】 本発明に係る放射線撮影装置は、被写体を配置しない状態で照射された放射線の第1の検出データを測定する第1の測定手段と、前記被検体を配置した状態で照射された放射線の第2の検出データを測定する第2の測定手段と、前記第1の検出データ及び第2の検出データに基づいて、前記被写体の投影範囲以外の範囲における前記放射線の第1の散乱線分布を推定する第1の推定手段とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、放射線撮影装置、放射線撮影システム、放射線撮影方法、及びプログラムに関する。
1970年代に開発されたX線CT装置は、その後、普及と進歩を遂げてきた。X線CT装置では、X線源(放射線発生部)と、被検体を挟んでX線源に対向配置される検出部とを備え、被検体を中心にX線源及び検出部が回転しながらX線を測定することで、被検体を透過したX線を様々な角度で測定する。そして、測定の結果から得られた情報を基に、Filtered Back Projection(FBP)法などの方法を用いて、被検体の画像を再構成することで、被検体の線減弱係数の空間分布を得ることができる。
CT装置では、放射線源(放射線発生部)から照射された放射線が、被検体内を直進する間にどの程度減弱したかを測定することで、被検体の線減弱係数の空間分布を得る。この場合、被検体で散乱した放射線が混入した状態で測定されるため、線減弱係数の空間分布の再構成について精度が低下する。そこで、混入する散乱線を推定し、測定量から取り除く必要がある。
例えば、特許文献1には、隣接するn個の投影方向について、共通する散乱線分布を用いることにより、散乱線推定を高速化する手法が開示されている(特許文献1参照)。
特許第4357612号公報
しかしながら、特許文献1で開示されている方法では、散乱線の遮蔽手段が必要であるという課題があった。
本発明に係る放射線撮影装置は、被写体を配置しない状態で照射された放射線の第1の検出データを測定する第1の測定手段と、前記被検体を配置した状態で照射された放射線の第2の検出データを測定する第2の測定手段と、前記第1の検出データ及び第2の検出データに基づいて、前記被写体の投影範囲以外の範囲(非投影範囲)における前記放射線の第1の散乱線分布を推定する第1の推定手段とを備える。
本発明の放射線撮影装置によれば、散乱線の遮蔽手段がない場合でも散乱線を推定することができる。
第1の実施形態に係る放射線撮影システムの構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る放射線撮影システムの処理フローの一例を示すフローチャートである。 検出部が検出した検出データの一例を示す図である。 第1の散乱線分布の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る放射線撮影システムの構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る放射線撮影システムの処理フローの一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る第2の散乱線分布の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る放射線撮影システムの構成の一例を示す図である。 第3の実施形態に係る放射線撮影システムの処理フローの一例を示すフローチャートである。 全領域の複数の散乱線分布の一例を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を説明し、散乱線の遮蔽手段がない場合でも散乱線を推定することができる実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本実施形態に係る放射線撮影システムの構成の一例を示す図である。図2は、本実施形態に係る放射線撮影システムの処理フローの一例を示すフローチャートである。
放射線撮影システムは、放射線発生部101、検出部104、第1の測定部105、第2の測定部106、推定部(第1の推定部)107、及び表示部110を備える。放射線発生部101は放射線発生源を含む。なお、本実施形態では、放射線はX線とするが、α線、β線、重粒子線、又はγ線であってもよい。
放射線発生部101は、被検体102に放射線103を照射する。本実施形態では、被検体102は生体であるが、工業製品などの生体以外を被検体としてもよい。検出部104は、被検体102を挟んで放射線発生部101と対向配置され、放射線発生部101からの放射線103を検出する。
本実施形態では、検出部104は、半導体材料によって形成され、多くの検出素子が格子状に並んだ平面検出器(Flat Panel Detector(FPD))を用いるが、ラインセンサなどを用いてもよい。
第1の測定部105は、被検体102を配置しない状態で照射された放射線103の第1の検出データを測定する。第2の測定部106は、被検体102を配置した状態で照射された放射線103の第2の検出データを測定する。
なお、図1では、説明の便宜のため、第1の測定部105及び第2の測定部106は、異なる装置として記載されているが、第1の測定部105及び第2の測定部106は、同一の装置で実現される方が好ましい。なぜなら、第1の測定部105及び第2の測定部106の測定条件のうち、被検体の有無だけが異なり、その他は同じ測定条件であることが好ましいからである。
検出部104で測定された情報は、推定部107に送られ、処理される。推定部(第1の推定部)107は、第1の検出データ及び第2の検出データに基づいて、被写体102の投影範囲以外の範囲(非投影範囲)における放射線103の第1の散乱線分布を推定する。推定部(第1の推定部)107は、第1の検出データ及び第2の検出データの差により、第1の散乱線分布を推定する。例えば、推定部(第1の推定部)107は、第1の検出データを第2の検出データから減算することにより、第1の散乱線分布を推定する。
本実施形態では、推定部107は、コンピュータで実行されるプログラムの例を示す。同様の機能を果たすのであれば、推定部107は、集積回路でもよく、形態に捉われない。
表示部110は、本実施形態によって得られた結果を表示する。例えば、表示部110は、液晶ディスプレイやCRTなどである。その他、表示部110は、人間が視認できるものであればよい。
次に、図2のフローチャートを用いて、図1の構成がどのような動作を行い、散乱線を推定するかを説明する。
まず、ステップS205において、第1の検出データ測定工程が実行される。この工程では、被検体102が配置されていない状態で放射線103を曝射及び測定し、第1の測定部105によって測定情報A(第1の検出データ)が得られる。
図3は、検出部104が検出した検出データの一例を、被検体102の有無及び配置に対応させて示す図である。横軸は検出位置であり、縦軸は測定値である。測定情報Aの一例は、第1の検出データ305として示される。本実施形態では、第1の検出データ305は、検出位置にかかわらず、同じ測定値となっている。
次に、ステップS206において、第2の検出データ定工程が実行される。この工程では、被検体102が配置されている状態で放射線103を曝射及び測定し、第2の測定部106によって測定情報B(第2の検出データ)が得られる。測定情報Bの一例は、第2の検出データ306として示される。図3では、被検体102が球形である。放射線発生部101から曝射された放射線103は被検体102で減弱されるため、第2の検出データ306が第1の検出データ305よりも小さい値を示す検出位置がある。
次に、ステップS207において、非投影範囲の散乱線分布推定工程が実行される。この工程では、推定部107によって、被検体102の影にならない領域(被写体102の非投影範囲)の散乱線分布C(第1の散乱線分布)を推定する。
例えば、非投影範囲Rは測定情報Aの値(第1の検出データ)よりも測定情報Bの値(第2の検出データ)の方が大きい検出位置であると規定し、非投影範囲Rにおいて、測定情報Bの値から測定情報Aの値を減算したものを散乱線分布Cの値として推定する。推定部(第1の推定部)107は、第1の検出データを第2の検出データから減算することにより、散乱線分布C(第1の散乱線分布)を推定する。
図3を用いて詳述する。図3において、測定情報Aは第1の検出データ305であり、測定情報Bは第2の検出データ306である。放射線103が被検体102で減弱される検出位置では、第2の検出データ306が第1の検出データ305よりも小さな値となるが、その周辺では、第2の検出データ306が第1の検出データ305よりも大きな値となる検出位置がある。
推定部107は、第2の検出データ306が第1の検出データ305より大きい範囲を、投影範囲以外の範囲(非投影範囲)Rとして規定する。
第2の検出データ306が第1の検出データ305よりも大きな値となる1つの理由は、被検体102で散乱されたX線(放射線)103が被検体102の周辺で検出されるからである。つまり、第2の検出データ306が第1の検出データ305よりも大きな値となる増加分は、散乱線量を示している。したがって、非投影範囲Rにおいて、第1の検出データを第2の検出データから減算することにより、散乱線分布C(第1の散乱線分布)を推定することができる。
図4は、散乱線分布Cの一例を示す図である。横軸は図3に対応した検出位置であり、縦軸は散乱線量である。第1の散乱線分布407は、非投影範囲Rにおいて、第1の検出データ305を第2の検出データ306から減算することにより算出される。
第2の検出データ306が第1の検出データ305よりも大きな値となる1つの理由は、散乱線であると述べた。しかし、一般には他のノイズの混入もこの理由となり得るので、ノイズに相当する測定値の閾値(ノイズデータ)を予め規定してもよい。
この場合、推定部107は、第1の検出データ305を第2の検出データ306から減算した値が所定の閾値(ノイズデータ)を超えた検出位置を非投影範囲Rとして規定してもよい。推定部(第1の推定部)107は、非投影範囲Rにおいて、第1の検出データ305を第2の検出データ306から減算することにより、散乱線分布C(第1の散乱線分布)を推定する。
このように、非投影範囲Rの規定及び散乱線分布Cの算出には種々のバリエーションが考えられる。
また、必要に応じて、表示部110は、第1の検出データ、第2の検出データ、第1の散乱線分布、及び所定の閾値(ノイズデータ)を表示する。これにより、オペレータが、処理結果を確認したり評価したりすることができる。
本実施形態によれば、散乱線の遮蔽手段がない場合でも、投影範囲以外の範囲(非投影範囲)において散乱線を推定することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明し、非投影範囲において推定された散乱線分布を利用して、全領域(投影範囲及び非投影範囲)の散乱線分布を補正する実施形態について説明する。なお、上記の実施形態と同様の構成、機能、及び動作についての説明は省略し、主に本実施形態との差異について説明する。本発明の第2の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図5は、本実施形態に係る放射線撮影システムの構成の一例を示す図である。図6は、本実施形態に係る放射線撮影システムの追加処理フローの一例を示すフローチャートである。
本実施形態は、第1の実施形態における構成及び処理フローに、構成及び処理フローを追加した例となっている。図5を参照しながら、追加の構成を説明する。追加の構成は、推定部(第2の推定部)508及び補正部509である。本実施形態では、推定部508及び補正部509は、コンピュータで実行されるプログラムの例を示す。同様の機能を果たすのであれば、集積回路でもよく、形態に捉われない。
次に、図2及び図6のフローチャートを参照しながら、図5の構成がどのような動作を行い、散乱線を推定するかを説明する。
まず、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、図2のフローチャートを実行し、被検体102の影にならない領域(非投影範囲)の散乱線分布Cが推定される。
次に、図6のステップS608において、全領域の散乱線分布推定工程が、推定部(第2の推定部)508によって実行される。本工程では、被検体の影になる領域(投影範囲)及び被検体の影にならない領域(非投影範囲)の散乱線分布D(第2の散乱線分布)が1つ推定される。ここで、投影範囲は非投影範囲の補集合である。したがって、全領域は、投影範囲及び非投影範囲を含む。本工程では、投影範囲及び非投影範囲の散乱線分布Dが推定される。
推定部(第2の推定部)508は、被検体102を配置した状態で照射された放射線103の検出データ(第2の検出データ)に基づいて、投影範囲及び非投影範囲における放射線103の散乱線分布D(第2の散乱線分布)を推定する。
全領域の散乱線分布Dを推定する方法としては、公知の技術が適用可能である。例えば、CT装置の場合ならば特許第5052281号公報に示されるように、散乱線が被検体102を透過するパス長と、被検体102の吸収係数と、被検体102の散乱確率とを用いて、散乱線分布D(第2の散乱線分布)が求められる。
図7は、散乱線分布Dの一例を示す図である。横軸は図3及び図4に対応した検出位置であり、縦軸は散乱線量である。散乱線分布D(第2の散乱線分布)708は、投影範囲Q及び非投影範囲Rにおいて、推定部(第2の推定部)508によって推定される。
次に、図6のステップS609において、全領域の散乱線分布生成工程が、補正部509によって実行される。補正部509は、散乱線分布D(第2の散乱線分布)を散乱線分布C(第1の散乱線分布)に近似させることにより、散乱線分布Dを補正し、全領域の散乱線分布Eを生成する。非投影範囲Rにおける散乱線分布Dの補正を全領域に及ぼすことにより、散乱線分布Eが生成される。
本工程では、非投影範囲Rにおいて散乱線分布Dを定数倍することで、散乱線分布Dを散乱分布Cに近似させ、投影範囲Qの散乱線分布Dを同様に定数倍することにより、散乱線分布Dが修正され、散乱線分布Eが生成される。補正部509は、非投影範囲Rにおける散乱線分布D(第2の散乱線分布)が散乱線分布C(第1の散乱線分布)に近似するように、投影範囲Q及び非投影範囲Rにおける散乱線分布Dの値を定数倍することにより、散乱線分布Dを補正する。
つまり、この定数倍の係数は、非投影範囲Rの散乱線分布Cを用いて定められ、例えば、非投影範囲Rについて、最小二乗法により散乱線分布D(第2の散乱線分布)を散乱線分布C(第1の散乱線分布)に近似させることで、定数倍の係数が定められる。
本実施形態では、補正後の散乱線分布Eは、式(1)により規定され、式(2)のgを最小とする係数αにより求められる。ここで、fは散乱線分布Eを示し、fは散乱線分布Dを示し、fは散乱線分布Cを示し、ξは検出部104の画素番号を示し、Ωは非投影範囲Rの画素番号の集合を示す。したがって、式(2)のΣは、非投影範囲Rの画素について和を算出することを示している。
また、必要に応じて、表示部110は、散乱線分布C(第1の散乱線分布)、散乱線分布D(第2の散乱線分布)、散乱線分布E、及び定数倍の係数αを表示する。これにより、オペレータが、処理結果を確認したり評価したりすることができる。
本実施形態によれば、散乱線分布C(第1の散乱線分布)に合致するように、散乱線分布D(第2の散乱線分布)を調整することで、精度の高い全領域の散乱線を推定することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明し、非投影範囲において推定された散乱線分布を利用して、全領域(投影範囲及び非投影範囲)の散乱線分布を補正する実施形態について説明する。なお、上記の実施形態と同様の構成、機能、及び動作についての説明は省略し、主に本実施形態との差異について説明する。本発明の第3の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図8は、本実施形態に係る放射線撮影システムの構成の一例を示す図である。図9は、本実施形態に係る放射線撮影システムの追加処理フローの一例を示すフローチャートである。
本実施形態は、第1の実施形態における構成及び処理フローに、構成及び処理フローを追加した例となっている。図8を参照しながら、追加の構成を説明する。追加の構成は、推定部(第2の推定部)808及び補正部809である。本実施形態では、推定部808及び補正部809は、コンピュータで実行されるプログラムの例を示す。同様の機能を果たすのであれば、集積回路でもよく、形態に捉われない。
次に、図2及び図9のフローチャートを参照しながら、図8の構成がどのような動作を行い、散乱線を推定するかを説明する。
まず、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、図2のフローチャートを実行し、被検体102の影にならない領域(非投影範囲)の散乱線分布Cが推定される。
次に、図9のステップS908において、複数の散乱線分布推定工程が、推定部(第2の推定部)808によって実行される。本工程では、被検体の影になる領域(投影範囲)及び被検体の影にならない領域(非投影範囲)の複数の散乱線分布が推定される。ここで、第2の実施形態と同様、投影範囲は非投影範囲の補集合である。したがって、全領域は、投影範囲及び非投影範囲を含む。本工程では、投影範囲及び非投影範囲の散乱線分布が複数推定される。
全領域の散乱線分布Dを推定する方法としては、公知の技術が適用可能である。例えば、CT装置の場合ならば特許第5052281号公報に示されるように、散乱線が被検体102を透過するパス長と、被検体102の吸収係数と、被検体102の散乱確率とを用いて、複数の散乱線分布が求められる。
本実施形態では、コンプトン散乱及びレイリー散乱の散乱確率を用いて、コンプトン散乱の散乱線分布F(全領域)とレイリー散乱の散乱線分布F(全領域)とが推定される。
図10は、コンプトン散乱及びレイリー散乱による全領域の散乱線分布の一例を示す図である。コンプトン散乱による散乱線分布Fは散乱線分布1008で示され、レイリー散乱による散乱線分布Fは散乱線分布1009により示されている。一般に、レイリー散乱の方が前方散乱の割合が多いため、両者の散乱線分布1008,1009の形状は図10のように異なる。
次に、図9のステップS909において、複合散乱線分布作成工程が、補正部809によって実行される。本工程では、ステップS908において推定された複数の散乱線分布の線形加重和(線形和を含む)が複合散乱線分布Gとして規定され、その線形加重和の係数を非投影範囲Rの散乱線分布Cを用いて定める。
推定部(第2の推定部)808は、複数の散乱線分布の加重和(例えば、線形加重和)を、複合散乱線分布G(第2の散乱線分布)として推定する。
補正部809は、複合散乱線分布G(第2の散乱線分布)が散乱線分布C(第1の散乱線分布)に近似するように、線形加重和の重み係数を決定することにより、複合散乱線分布Gを補正する。
例えば、非投影範囲Rについて、最小二乗法により複合散乱線分布G(第2の散乱線分布)を散乱線分布C(第1の散乱線分布)に近似させることで、重み係数が定められる。
本実施形態では、複合散乱線分布Gは、式(3)により規定され、式(4)のgを最小とする重み係数αにより求められる。ここで、iは、全領域の複数の散乱線分布のそれぞれを区別するために付された添え字である。また、fFiは全領域の複数の散乱線分布のうちのi番目の散乱線分布を示し、fは複合散乱線分布Gを示し、fは散乱線分布Cを示し、ξは検出部104の画素番号を示し、Ωは非投影範囲Rの画素番号の集合を示す。したがって式(4)のΣは、非投影範囲Rの画素について和を算出することを示している。
例えば、上述の例では、全領域の複数の散乱線分布として、2つの散乱線分布F,Fにより複合散乱線分布G(第2の散乱線分布)が規定される。この場合の式(3)は式(5)のようになり、式(4)のgを最小とするような重み係数α,αにより、複合散乱線分布Gが求められる。
なお、本実施形態では、全領域の複数の散乱線分布として、コンプトン散乱とレイリー散乱の2つの散乱線分布を利用する例を示したが、本実施形態はこれに限られない。全領域の散乱線分布は、空間で一様な関数であってもよいし、空間に対して線形に変化する関数でもよい。本実施形態では、1次(線形)の加重和を用いたが、n次の加重和に拡張してもよい。また、ガウス分布が全領域の散乱線分布として利用されてもよい。また、複数の散乱回数を想定した散乱線分布が推定され、全領域の散乱線分布として利用してもよい。
また、必要に応じて、表示部110は、散乱線分布C(第1の散乱線分布)、複合散乱線分布G(第2の散乱線分布)、散乱線分布F、及び重み係数αを表示する。これにより、オペレータが、処理結果を確認したり評価したりすることができる。
本実施形態によれば、散乱線分布C(第1の散乱線分布)に合致するように、複数の散乱線分布の加重和(第2の散乱線分布)を調整することで、精度の高い全領域の散乱線を推定することができる。
以上、特定の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限らず、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて、種々の変形例及び応用例を包含する。
本発明は、上記の実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、システム又は装置のコンピュータ(CPUやMPUなど)がプログラムを読み出すことにより実行されてもよい。また、本発明は、システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能であり、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 放射線発生部
104 検出部
105 第1の測定部
106 第2の測定部
107 第1の推定部
110 表示部
508,808 第2の推定部
509,809 補正部

Claims (10)

  1. 被写体を配置しない状態で照射された放射線の第1の検出データを測定する第1の測定手段と、
    前記被検体を配置した状態で照射された放射線の第2の検出データを測定する第2の測定手段と、
    前記第1の検出データ及び第2の検出データに基づいて、前記被写体の投影範囲以外の範囲における前記放射線の第1の散乱線分布を推定する第1の推定手段と
    を備えることを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記推定手段は、前記第1の検出データ及び前記第2の検出データの差により、前記第1の散乱線分布を推定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮影装置。
  3. 前記推定手段は、前記第2の検出データが前記第1の検出データより大きい範囲を、前記投影範囲以外の範囲として規定することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮影装置。
  4. 前記推定手段は、前記第1の検出データを前記第2の検出データから減算した値が所定の閾値を超える範囲を、前記投影範囲以外の範囲として規定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の放射線撮影装置。
  5. 前記第2の検出データに基づいて、前記投影範囲及び前記投影範囲以外の範囲における前記放射線の第2の散乱線分布を推定する第2の推定手段と、
    前記第2の散乱線分布を前記第1の散乱線分布に近似させることにより、前記第2の散乱線分布を補正する補正手段と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の放射線撮影装置。
  6. 前記補正手段は、前記投影範囲以外の範囲における前記第2の散乱線分布が前記第1の散乱線分布に近似するように、前記投影範囲及び前記投影範囲以外の範囲における前記第2の散乱線分布の値を定数倍することにより、前記第2の散乱線分布を補正することを特徴とする請求項5に記載の放射線撮影装置。
  7. 前記第2の推定手段は、複数の前記散乱線分布の加重和を、前記第2の散乱線分布として推定し、
    前記補正手段は、前記第2の散乱線分布が前記第1の散乱線分布に近似するように、前記線形加重和の重み係数を決定することにより、前記第2の散乱線分布を補正することを特徴とする請求項5に記載の放射線撮影装置。
  8. 放射線を照射する放射線発生手段と、
    前記放射線発生手段からの放射線を検出する検出手段と、
    被写体を配置しない状態で照射された前記放射線の第1の検出データを測定する第1の測定手段と、
    前記被検体を配置した状態で照射された前記放射線の第2の検出データを測定する第2の測定手段と、
    前記第1の検出データ及び第2の検出データに基づいて、前記被写体の投影範囲以外の範囲における前記放射線の第1の散乱線分布を推定する第1の推定手段と
    を備えることを特徴とする放射線撮影システム。
  9. 被写体を配置しない状態で照射された放射線の第1の検出データを測定する工程と、
    前記被検体を配置した状態で照射された放射線の第2の検出データを測定する工程と、
    前記第1の検出データ及び第2の検出データに基づいて、前記被写体の投影範囲以外の範囲における前記放射線の第1の散乱線分布を推定する工程と
    を備えることを特徴とする放射線撮影方法。
  10. コンピュータを請求項1乃至7の何れか1項に記載の放射線撮影装置の各手段として機能させるためのプログラム。



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