JP2017184343A - 回転電機のロータ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却効率の向上を図ることができる回転電機のロータ構造を提供する。【解決手段】回転電機のロータ構造9は、回転軸と、回転軸に軸支され、周方向に複数の永久磁石23が設けられたロータ4と、ロータ4の軸方向からロータ4へ冷媒を供給する冷媒供給配管15とを備え、ロータ4は、該ロータ4を前記軸方向に貫通して冷媒供給配管15から吐出された冷媒が流れる孔部31を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機のロータ構造に関するものである。
従来、回転電機のロータを冷却する構造として、例えば、ロータの端面に対して冷媒を供給する冷却構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の構造では、ロータの端面を形成するエンドプレートの円滑な表面が冷媒によって冷却される。
特開2011−254579号公報
ところで、ロータの端面に冷媒を供給する構造では、ロータのなかで最も高温になるロータの内部に冷媒が供給されない。このため、ロータの冷却効率の向上が難しい場合がある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、冷却効率の向上を図ることができる回転電機のロータ構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明では、回転電機のロータ構造(例えば、実施形態におけるロータ構造9)は、回転軸(例えば、実施形態における回転軸5)と、前記回転軸に軸支され、周方向に複数の永久磁石(例えば、実施形態における永久磁石23)が設けられたロータ(例えば、実施形態におけるロータ4)と、前記ロータの軸方向から前記ロータへ冷媒を供給する冷媒供給部(例えば、実施形態における冷媒供給配管15)とを備え、前記ロータは、該ロータを前記軸方向に貫通して前記冷媒供給部から吐出された冷媒が流れる孔部(例えば、実施形態における孔部31)を有したことを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、前記孔部は、前記永久磁石の近傍に設けられたことを特徴とする。
請求項3に記載した発明では、前記複数の永久磁石は、該複数の永久磁石に含まれる少なくとも2つの永久磁石が円弧状に配置された第1磁石セット(例えば、実施形態における第1磁石セット25A)と、該複数の永久磁石に含まれる別の少なくとも2つの永久磁石が円弧状に配置され、前記周方向で前記第1磁石セットの隣に位置した第2磁石セット(例えば、実施形態における第2磁石セット25B)とを有し、前記孔部の少なくとも一部は、前記第1磁石セットと前記第2磁石セットとの間の領域に位置したことを特徴とする。
請求項4に記載した発明では、前記冷媒供給部は、前記ロータの回転方向に沿って前記冷媒を吐出することを特徴とする。
請求項5に記載した発明では、前記冷媒供給部による冷媒の吐出方向と、前記ロータの端面(例えば、実施形態における第1端面4a)とが成す角度は、略45°であることを特徴とする。
請求項6に記載した発明では、前記孔部の内面(例えば、実施形態における内面31a)は、凸部(例えば、実施形態における凸部51)および凹部(例えば、実施形態における凹部52)の少なくとも一方を有することを特徴とする。
請求項7に記載した発明では、前記ロータは、磁性を有するロータコア(例えば、実施形態におけるロータコア21)と、前記ロータコアの端面(例えば、実施形態における第1端面21a)を支持する端面板(例えば、実施形態における第1端面板22A)とを有し、前記ロータコアは、前記孔部の一部を形成するロータコア孔部(例えば、実施形態におけるロータコア孔部41)を有し、前記端面板は、前記ロータコア孔部に連通して前記孔部の他の一部を形成する端面板孔部(例えば、実施形態における第1端面板孔部42A)を有するとともに、前記ロータコア孔部の一部を覆うことを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、ロータを軸方向に貫通した孔部に冷媒が流入することでロータの内部まで冷媒が行き渡り、ロータのなかで最も高温になるロータの内部が冷媒によって直接冷却される。これにより、ロータの冷却効率を高めることができる。またこれにより、ロータの内部に設けられた永久磁石の効率的な冷却が可能になり、永久磁石の減磁を抑制することができる。
請求項2に記載した発明によれば、永久磁石の近傍を冷媒によって直接冷却することができる。これにより、発熱部である永久磁石をさらに効率的に冷却することができる。これにより、ロータの冷却効率をさらに高めることができる。また、永久磁石の減磁もさらに抑制することができる。
請求項3に記載した発明によれば、孔部の少なくとも一部が第1磁石セットと第2磁石セットとの間の領域に位置するため、永久磁石の近傍を冷媒によって直接冷却することができる。これにより、ロータに設けられた永久磁石をさらに効率的に冷却することができるとともに、永久磁石の減磁もさらに抑制することができる。また、孔部の少なくとも一部が第1磁石セットと第2磁石セットとの間の領域に位置すると、磁石の配置に対して孔部が邪魔になりにくい。このため、ロータに孔部を設けた場合でも、ロータの剛性を確保しつつロータの小型化を図ることができる。
請求項4に記載した発明によれば、ロータの回転方向に沿って冷媒が吐出されるため、冷媒の慣性力(イナーシャ)によって生じる冷媒とロータとの間の摩擦を低減することができる。これにより、冷媒とロータとの間の摩擦による回転電機の出力効率の低下を抑制しつつ、ロータの冷却効率を高めることができる。
請求項5に記載した発明によれば、冷媒の吐出方向とロータの端面とが成す角度が略45°であるため、冷媒とロータとの間の摩擦の低減効果と、孔部に対する冷媒の供給効率(冷媒排出効率)との両立を図ることができる。これにより、ロータの冷却効率をさらに高めることができる。
請求項6に記載した発明によれば、孔部の内面が凸部および凹部の少なくとも一方を有するため、孔部の内面の表面積を大きくすることができる。これにより、孔部の内面と冷媒との間の熱伝達効率を高めることができる。これにより、ロータの冷却効率をさらに高めることができる。
請求項7に記載した発明によれば、ロータコア孔部の一部が端面板によって覆われるため、ロータコア孔部に流入した冷媒が逆流しにくくなる。すなわち、ロータの一方の側(供給側)から供給された冷媒がロータの内部を通過し、ロータの反対側(排出側)からロータの外部に排出される。これにより、ロータの内部を冷媒が安定して通過するため、ロータの冷却効率をさらに高めることができる。
第1の実施形態の回転電機の全体構成を示す断面図である。 第1の実施形態のロータ構造を模式的に示す図である。 図2中に示されたロータ構造のF3−F3線に沿う断面図である。 第2の実施形態のロータ構造を示す断面図である。 第3の実施形態のロータ構造を模式的に示す図である。 第4の実施形態のロータ構造を示す断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、略同じまたは類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それらの重複する説明は省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1から図3を参照して、第1の実施形態のロータ構造9について説明する。
図1は、本実施形態のロータ構造9を含む回転電機1の全体構成を示す断面図である。
回転電機1は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車のような車両に搭載される走行用モータである。ただし、本実施形態の構成は、上記例に限らず、発電用モータやその他用途のモータ、または車両用以外の回転電機(発電機を含む)にも適用可能である。
まず、回転電機1の全体構成について説明する。
図1に示すように、回転電機1は、ケース2と、ステータ3と、ロータ4と、回転軸5と、冷媒供給装置6とを備える。
ケース2は、例えばステータ3およびロータ4を収容する筒状に形成されている。
ステータ3は、環状に形成されて、例えばケース2の内周面に取り付けられている。ステータ3は、ステータコア11と、ステータコア11に取り付けられたコイル12とを有し、ロータ4に対して回転磁界を作用させる。
ロータ4は、回転軸5によって軸支され、ステータ3の内側で回転駆動される。
回転軸5は、ケース2に設けられた軸受7a,7bによって回転可能に支持されている。回転軸5は、ロータ4に接続されており、ロータ4の回転を駆動力として出力する。
冷媒供給装置6は、ケース2の内部に配置された冷媒供給配管15を有し、少なくともロータ4に対して冷媒(例えば絶縁油)を供給する。
なお本願では、ロータ4、回転軸5、および冷媒供給配管15を合わせた構造を、回転電機1の「ロータ構造9」と称する。
ここで、ロータ4の軸方向Z、径方向R、および回転方向θ(図2参照)について定義する。ロータ4の軸方向Zは、回転軸5の回転中心軸Cと略平行に延びた方向である。ロータ4の径方向Rは、回転中心軸Cから放射状に離れる方向およびその反対方向(回転中心軸Cに近付く方向)である。ロータ4の回転方向θは、回転中心軸Cから一定の距離を保ちながら回転中心軸Cの周りを回転する方向である。ロータ4の回転方向θは、「ロータの周方向」と称されてもよい。
次に、本実施形態のロータ4について説明する。
図1に示すように、ロータ4は、ロータコア21と、一対の端面板(第1端面板22Aおよび第2端面板22B)と、複数の永久磁石23とを有する。
ロータコア21は、回転中心軸Cを中心とした円環状に形成されている。ロータコア21は、例えば複数枚の電磁鋼鈑が軸方向Zに積層されることで形成され、磁性を有する。ロータコア21は、軸方向Zの一対の端面として、第1端面21aと、該第1端面21aとは反対側に位置した第2端面21bとを有する。
第1端面板22Aは、ロータコア21の第1端面21aに重ねられ、ロータコア21の第1端面21aを支持する。第1端面板22Aの表面は、ロータ4の軸方向Zの端面である第1端面4aを形成している。一方で、第2端面板22Bは、ロータコア21の第2端面21bに重ねられ、ロータコア21の第2端面21bを支持する。第2端面板22Bの表面は、ロータ4の軸方向Zの他の端面である第2端面4bを形成している。第2端面4bは、第1端面4aとは反対側に位置する端面である。なお、第1端面板22Aおよび第2端面板22Bのいずれか一方は、回転軸5と一体に形成されてもよい。また、第1端面板22Aおよび第2端面板22Bのいずれか一方は、省略されてもよい。
複数の永久磁石23は、ロータコア21の内部に設けられている。例えば、複数の永久磁石23の各々は、ロータコア21の軸方向Zの全長に亘る長さを有する。例えば、複数の永久磁石23は、第1端面板22Aと第2端面板22Bとの間に挟まれて、ロータコア21の内部に保持されている。
次に、複数の永久磁石23の配置例について説明する。
図2は、本実施形態のロータ構造9を模式的に示す図である。なお図2では、説明の便宜上、断面視されたロータ4と、正面視された冷媒供給配管15とを組み合わせて示す。
図2に示すように、複数の永久磁石23は、ロータ4の回転方向θ(ロータの周方向)に並べて設けられている。なお、複数の永久磁石23は、例えば複数の磁石セット25に分かれて配置されている。各磁石セット25は、少なくとも2つ(例えば本実施形態では3つ)の永久磁石23によって構成されている。各磁石セット25に含まれる複数の永久磁石23は、各磁石セット25が1つの回転子磁極を形成するように、ロータ4の外周面4sに対して円弧状に配置されている。
次に、ロータ4に設けられる孔部31について説明する。
図3は、図2中に示されたロータ構造9のF3−F3線に沿う断面図である。
図3に示すように、孔部31は、ロータ4の内部に設けられ、軸方向Zにロータ4を貫通している。孔部31は、冷媒供給配管15から吐出された冷媒が流れる冷媒通路を形成している。
図2に示すように、孔部31は、永久磁石23の近傍に設けられている。なお本願で言う「永久磁石の近傍に設けられた」とは、1つ観点によれば、孔部31の一部から回転方向θに延ばされた仮想線VLが少なくとも1つの永久磁石23と重なる位置に孔部31が配置されたことを意味する。また、本願で言う「永久磁石の近傍に設けられた」とは、別の観点によれば、複数の永久磁石23と孔部31との間の最短距離Lminが、複数の永久磁石23とロータ4の外周面4sとの間の最長距離Lmaxよりも短くなる位置に孔部31が配置されたことを意味する。なお、本願で言う「永久磁石の近傍に設けられた」とは、上記2つの定義のうち、少なくとも1つが満たされる位置に孔部31が配置されたことを意味する。
また本実施形態では、孔部31の少なくとも一部は、複数の磁石セット25の間の領域に位置する。すなわち、孔部31の少なくとも一部は、複数の磁石セット25に含まれる1つの磁石セット25(第1磁石セット25A)と、複数の磁石セット25に含まれるとともに回転方向θで第1磁石セット25Aの隣に位置する磁石セット25(第2磁石セット25B)との間の領域に位置する。
また図3に示すように、孔部31は、ロータコア21に設けられたロータコア孔部41と、第1端面板22Aに設けられた第1端面板孔部42Aと、第2端面板22Bに設けられた第2端面板孔部42Bとを有する。ロータコア孔部41は、ロータコア21を軸方向Zに貫通している。第1端面板孔部42Aは、第1端面板22Aを軸方向Zに貫通している。第2端面板孔部42Bは、第2端面板22Bを軸方向Zに貫通している。また本実施形態では、ロータコア孔部41、第1端面板孔部42A、および第2端面板孔部42Bは、軸方向Zに並ぶことで互いに連通している。これにより、ロータ4を貫通するとともにロータ4の第1端面4aおよび第2端面4bに開口した孔部31が形成されている。本実施形態では、ロータコア孔部41、第1端面板孔部42A、および第2端面板孔部42Bは、互いに略同じ開口形状を有する。
また図2に示すように、ロータ4は、例えば軽量化のために設けられた複数の孔部35を有する。複数の孔部35は、冷媒通路としての孔部31の内周側に配置されている。例えば、孔部35は、冷媒通路としての孔部31と同様に、ロータ4を貫通するとともにロータ4の第1端面4aおよび第2端面4bに開口していてもよい。この場合、冷媒供給装置6から供給された冷媒がロータコア21の孔部35にも入り、ロータ4の冷却効率のさらなる向上が期待できる。
次に、冷媒供給装置6について詳しく説明する。
図1に示すように、冷媒供給装置6は、ロータ4の第1端面4aに面する冷媒供給配管15と、ケース2の底部に貯留される冷媒を冷媒供給配管15に送る循環流路および機械式ポンプと、上記循環流路を流れる冷媒を冷却する冷却器などを備える。冷媒の一例は、例えばAT(オートマチックトランスミッション)のトランスミッションにおいて潤滑および動力伝達などに用いられる作動油である。冷媒供給配管15は、「冷媒供給部」の一例である。冷媒供給配管15は、ロータ4の第1端面4aに向けて開口した吐出口15aを有し、軸方向Zからロータ4へ冷媒を供給する。
詳しく述べると、図2に示すように、冷媒供給配管15の吐出口15aは、ロータ4の上部領域に面する。本実施形態では、冷媒供給配管15の吐出口15aは、ロータ4の上部領域の中央部に対して、回転方向θの上流側にずれた位置に配置されている。そして、冷媒供給配管15の吐出口15aは、ロータ4の上部領域を通過する孔部31に面し、孔部31に向けて冷媒を吐出する(矢印D参照)。
ここで、孔部31は、該孔部31の移動経路(移動軌跡)の最上部付近で、略水平方向に移動する。なお、本願で言う「略水平方向に移動」とは、孔部31の任意の1点(例えば下端)の高さ変化が孔部31の径方向Rの幅Wよりも小さい状態を意味する。そして本実施形態では、冷媒供給配管15の吐出口15aは、略水平方向に移動する孔部31に向けて、略水平方向に冷媒を吐出する。
図3に示すように、本実施形態の冷媒供給配管15の吐出口15aは、ロータ4の回転方向θに沿って冷媒を吐出する。なお本願で言う「ロータの回転方向に沿って冷媒を吐出する」とは、吐出口15aが面する領域におけるロータ4の回転方向θと略同じ方向に向けて冷媒を吐出することを意味する。また、本願で言う「ロータの回転方向に沿って冷媒を吐出する」とは、吐出された冷媒の速度成分の少なくとも一部がロータ4の回転方向θに沿う速度成分であることを意味する。すなわち、本願で言う「ロータの回転方向に沿って冷媒を吐出する」とは、冷媒の速度成分が、ロータ4の回転方向θに沿う速度成分と、ロータ4の軸方向Zに沿う速度成分の両方を有する場合を含む。例えば本実施形態では、冷媒供給配管15の吐出口15aは、ロータ4の第1端面4aに対して斜めに交差する方向に沿って冷媒を吐出する。すなわち、冷媒供給配管15の吐出口15aから吐出された冷媒は、ロータ4の回転方向θに沿う速度成分と、ロータ4の軸方向Zに沿う速度成分とを有する。
次に、本実施形態のロータ構造9の作用について説明する。
図3に示すように、本実施形態の冷媒供給配管15は、ロータ4の第1端面4aに開口した孔部31に向けて冷媒を吐出する。孔部31に向けて吐出された冷媒は、孔部31の内部に流入し、軸方向Zに沿ってロータ4の内部を流れる。この過程で、冷媒は、ロータコア21の電磁鋼鈑を通じて永久磁石23から熱を吸収する。これにより、発熱部である永久磁石23が効率的に冷却される。そして、孔部31を通過した冷媒は、ロータ4の第2端面4bからロータ4の外部に排出される。
このような構成によれば、ロータ4を軸方向Zに貫通した孔部31に冷媒が流入することでロータ4の内部まで冷媒が行き渡り、ロータ4のなかで最も高温になるロータ4の内部が冷媒によって直接冷却される。これにより、ロータ4の冷却効率を高めることができる。
ここで比較のため、回転軸5の内部に設けられた冷媒通路と、径方向Rでロータ4に面する回転軸5の外周面に開口した連通孔とを有し、ロータ4の内部に冷媒を供給する冷却構造を考える。このような構造では、回転軸5からロータ4に向かう冷媒が遠心力によって比較的大きな慣性力を持つことになる。このため、冷媒の慣性力によって冷媒とロータ4との間で比較的大きな摩擦が生じ、回転電機1の出力効率が低下する場合がある。
一方で、本実施形態の構成によれば、軸方向Zにロータ4を貫通した孔部31に対して、ロータ4の軸方向Zから冷媒が供給される。このため、遠心力に基づく大きな慣性力を冷媒が持たないため、冷媒とロータコアとの間で摩擦が生じにくい。このため本実施形態の構成によれば、回転電機1の出力効率の低下を抑制することができる。
また本実施形態では、永久磁石23の近傍が冷媒によって直接冷却される。これにより、発熱部である永久磁石23をさらに効率的に冷却することができる。これにより、ロータ4の冷却効率をさらに高めることができる。
また本実施形態では、孔部31の少なくとも一部が第1磁石セット25Aと第2磁石セット25Bとの間の領域に位置するため、永久磁石23の近傍を冷媒によって直接冷却することができる。これにより、ロータ4に設けられた永久磁石23をさらに効率的に冷却することができる。また、孔部31の少なくとも一部が第1磁石セット25Aと第2磁石セット25Bとの間の領域に位置すると、ロータ4に孔部31を設けた場合でも、ロータ4の剛性を確保しつつロータ4の小型化を図ることができる。
また本実施形態では、ロータ4の回転方向θに沿って冷媒が吐出されるため、冷媒とロータ4との間に冷媒の慣性力に起因する摩擦が生じにくい。これにより、冷媒とロータ4との間の摩擦による回転電機1の出力効率の低下を抑制しつつ、ロータ4の冷却効率を高めることができる。
(第2の実施形態)
次に、図4を参照して、第2の実施形態のロータ構造9について説明する。本実施形態は、冷媒の吐出方向Dとロータ4の第1端面4aとが成す角度が所定角度に設定される点で第1の実施形態とは異なる。なお、以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様である。
図4は、本実施形態のロータ構造9を示す断面図である。
図4に示すように、本実施形態のロータ構造9では、冷媒供給配管15による冷媒の吐出方向Dと、ロータ4の第1端面4aとが成す角度が略45°である。なお、冷媒の吐出方向Dと、ロータ4の第1端面4aとが成す角度は、例えば冷媒の吐出方向Dに沿う平面P(図2参照)上で略45°である。平面Pは、例えば水平面である。
このような構成によれば、冷媒とロータ4との間に生じる摩擦の低減効果と、孔部31に対する冷媒の供給効率(冷媒排出効率)との両立が図られ、ロータ4の冷却効率をさらに高める(例えば最大にする)ことができる。
(第3の実施形態)
次に、図5を参照して、第3の実施形態のロータ構造9について説明する。本実施形態は、孔部31の内面31aに凹凸形状が設けられた点で第1の実施形態とは異なる。なお、以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様である。
図5は、本実施形態のロータ構造9を模式的に示す図である。なお図5では、説明の便宜上、断面視されたロータ4と、正面視された冷媒供給配管15とを組み合わせて示す。
図5に示すように、本実施形態の孔部31の内面31aは、交互に形成された複数の凸部51と複数の凹部52とを有する。
詳しく述べると、孔部31の内面31aは、第1面部55aと、第2面部55bとを有する。第1面部55aは、孔部31の内面31aなかで径方向Rの内周側に位置する。第2面部55bは、孔部31の内面31aなかで径方向Rの外周側に位置する。言い換えると、第2面部55bは、孔部31の内部空間を間に挟んで、第1面部55aとは反対側に位置する。例えば、第2面部55bは、孔部31の内部空間と永久磁石23との間に位置する。本実施形態では、複数の凸部51および複数の凹部52は、孔部31の第2面部55bに設けられている。言い換えると、孔部31の第2面部55bは、第1面部55aの表面粗さよりも大きな凸部51および凹部52を有する。
このような構成によれば、孔部31の内面31aが凸部51および凹部52の少なくとも一方を有するため、孔部31の内面31aの表面積を大きくすることができる。これにより、孔部31の内面31aと冷媒との間の熱伝達効率を高めることができる。これにより、ロータ4の冷却効率をさらに高めることができる。
また本実施形態では、孔部31は、孔部31の内部空間と永久磁石23との間に位置する第2面部55bを有する。そして、凸部51および凹部52は、孔部31の第2面部55bに設けられている。このような構成によれば、永久磁石23の近くにおいて孔部31の表面積が大きくなっている。このため、永久磁石23と冷媒との間の熱伝達効率をさらに高めることができる。
一方で、本実施形態では、第1面部55aには、凸部51および凹部52は設けられていない。このような構成によれば、孔部31の内面31aの全周に凸部51および凹部52が設けられた場合に比べて、ロータコア21の製造性を高めることができる。なお、凸部51および凹部52の少なくとも一方は、第1面部55aにも設けられてもよい。
(第4の実施形態)
次に、図6を参照して、第4の実施形態のロータ構造9について説明する。本実施形態は、第1端面板22Aがロータコア孔部41の一部を覆う点で第1の実施形態とは異なる。なお、以下に説明する以外の構成は、第1の実施形態の構成と同様である。
図6は、本実施形態のロータ構造9を示す断面図である。
図6に示すように、本実施形態では、第1端面板孔部42Aは、ロータコア孔部41よりも小さく形成されている。これにより、第1端面板22Aは、ロータコア孔部41の一部を覆う覆い部61を有する。覆い部61は、軸方向Zにおいてロータコア孔部41の一部(例えば周縁部)を覆う。第1端面板22Aに覆い部61が設けられることで、第1端面板22Aとロータコア孔部41との間には、ロータコア孔部41に流入した冷媒の逆流を抑制する逆流防止用の段差62が形成されている。
このような構成によれば、ロータコア孔部41に一度流入した冷媒は、逆流してロータ4の外部に漏れにくくなる。すなわち、ロータ4の一方の側(供給側)から供給された冷媒がロータ4の内部を通過し、ロータ4の反対側(排出側)からロータ4の外部に排出される。これにより、ロータ4の内部を冷媒が安定して通過するため、ロータ4の冷却効率をさらに高めることができる。
なお本実施形態では、第1端面板孔部42Aがロータコア孔部41よりも小さく形成されることで、逆流防止用の段差62が形成されている。これに代えて、第1端面板孔部42Aとロータコア孔部41とが互いに略同じ大きさを有するとともに、第1端面板孔部42Aがロータコア孔部41に対してずれた位置に配置されることで、逆流防止用の段差62が形成されてもよい。
本実施形態では、覆い部61および段差62は、孔部31の全周囲に設けられている。なおこれに代えて、覆い部61および段差62は、孔部31の周囲の一部のみに設けられてもよい。例えば、覆い部61および段差62が、ロータコア孔部41の内部空間に対して回転方向θの下流側に位置すると、冷媒供給配管15の吐出口15aから比較的強く吐出されて孔部31の内面に勢い良く当たる冷媒(図6中の矢印参照)の逆流を抑制することができる。
以上、第1から第4の実施形態について説明したが、実施形態の構造は、上記例に限定されない。例えば、冷媒供給配管15は、ロータ4の軸方向Zの両側にそれぞれ設けられてもよい。ただし、例えば冷媒供給配管15がロータ4の軸方向Zの片側のみに設けられていると、孔部31を流れる冷媒の流れ方向が一方向に決まり、冷媒の流れが安定しやすい。これにより、ロータ4の冷却性能をさらに高めることができる。なお例えば、冷媒供給配管15は、ロータ4の軸方向Zの片側に複数設けられてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…回転電機、4…ロータ、4a,4b…ロータの端面、5…回転軸、9…ロータ構造、15…冷媒供給配管(冷媒供給部)、21…ロータコア、22A,22B…端面板、23…永久磁石、25…磁石セット、25A…第1磁石セット、25B…第2磁石セット、31…孔部、31a…孔部の内面、41…ロータコア孔部、42A,42B…端面板孔部、51…凸部、52…凹部、Z…軸方向、θ…回転方向(周方向)、D…冷媒の吐出方向。

Claims (7)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸に軸支され、周方向に複数の永久磁石が設けられたロータと、
    前記ロータの軸方向から前記ロータへ冷媒を供給する冷媒供給部と、
    を備え、
    前記ロータは、該ロータを前記軸方向に貫通して前記冷媒供給部から吐出された冷媒が流れる孔部を有することを特徴とする回転電機のロータ構造。
  2. 前記孔部は、前記永久磁石の近傍に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機のロータ構造。
  3. 前記複数の永久磁石は、該複数の永久磁石に含まれる少なくとも2つの永久磁石が円弧状に配置された第1磁石セットと、該複数の永久磁石に含まれる別の少なくとも2つの永久磁石が円弧状に配置され、前記周方向で前記第1磁石セットの隣に位置した第2磁石セットとを有し、
    前記孔部の少なくとも一部は、前記第1磁石セットと前記第2磁石セットとの間の領域に位置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機のロータ構造。
  4. 前記冷媒供給部は、前記ロータの回転方向に沿って前記冷媒を吐出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機のロータ構造。
  5. 前記冷媒供給部による冷媒の吐出方向と、前記ロータの端面とが成す角度は、略45°であることを特徴とする請求項4に記載の回転電機のロータ構造。
  6. 前記孔部の内面は、凸部および凹部の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機のロータ構造。
  7. 前記ロータは、磁性を有するロータコアと、前記ロータコアの端面を支持する端面板とを有し、
    前記ロータコアは、前記孔部の一部を形成するロータコア孔部を有し、
    前記端面板は、前記ロータコア孔部に連通して前記孔部の他の一部を形成する端面板孔部を有するとともに、前記ロータコア孔部の一部を覆うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転電機のロータ構造。
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