JP2017183868A - 表示装置、及び、表示装置の制御方法 - Google Patents

表示装置、及び、表示装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像の形状補正を行う場合に、補正された画像に対応するように調光を行う。【解決手段】形状補正部153と、複数の表示画素を有し、画像データD2に基づいて複数の表示画素を制御する表示液晶パネル1121及び表示液晶駆動部122と、複数の調光ブロックを有し、調光された光を表示液晶パネル1121へ射出する調光液晶パネル1122及び調光液晶駆動部123と、画像データD1を構成する各画素と、画像データD2における座標との対応を導出する座標処理部1551と、座標処理部1571が導出した対応に基づいて、調光液晶駆動部123の調光ブロックを制御する調光情報を決定する調光情報決定部1572と、を備えることを特徴とするプロジェクター100。【選択図】図1

Description

本発明は、表示装置、及び、表示装置の制御方法に関する。
従来、光源から射出される光を変調して画像光を生成し、生成した画像光を表示させる表示装置が知られている。この表示装置において、表示される画像の高コントラスト化や、高画質化を目的として、光源からの光の光量を画像データに応じて調整する調光処理を実行する機能を備えた装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1は、多数のアドレス可能な素子を備え、スクリーンの対応する領域の輝度に作用するように個々の素子を制御することができる第2の光変調器を備えた高ダイナミックレンジ表示装置を開示する。
特表2004−523001号公報
ところで、表示装置には、画像データに形状補正を行い、形状補正された画像を表示するものがある。この形状補正と調光処理とを組み合わせる場合、画像処理を行う既存の回路において、入力画像に対して形状補正を行い、形状補正を行った画像を調光回路へ入力して調光処理を行うことが考えられる。しかしながら、既存の回路をベースにして新しい回路を設計する場合、既存の回路は画像処理の順番が決められ、処理の順序を大きく変更するのが難しいため、形状補正を行った画像を調光回路に入力させるのは難しい場合がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、画像の形状補正を行う場合に、補正された画像に対応するように調光を行うことを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の表示装置は、入力画像データに対して形状補正を行うことにより、出力画像データを生成する形状補正処理部と、複数の表示画素を有し、前記出力画像データに基づいて前記複数の表示画素を制御する変調部と、複数の調光要素を有し、調光された光を前記変調部へ射出する照明部と、前記入力画像データを構成する各画素と、前記出力画像データにおける座標との対応を導出する座標処理部と、前記座標処理部が導出した対応に基づいて、前記照明部の調光要素を制御する調光情報を決定する調光情報決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、座標処理部が導出した対応に基づいて、照明部の調光要素を制御する調光情報が決定される。従って、画像の形状補正を行う場合に、補正された画像に対応するように調光を行うことができる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記調光情報決定部は、前記座標処理部が導出した対応に基づいて、1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素を決定し、決定した画素の画素値に基づいて調光情報を決定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、1の調光要素に対応する入力画像データの画素の画素値に基づいて調光情報が決定される。従って、入力画像データの画素の画素値に基づいて調光情報を決定することができる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記調光情報決定部は、前記座標処理部が導出した対応に基づいて、1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素数を導出し、導出した画素数に基づいて前記調光情報を決定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、1の調光要素に対応する入力画像データの画素数が導出され、導出された画素数に基づいて調光情報が決定される。従って、調光要素に対応する出力画像データの画素数に基づいて調光情報を決定することができる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記座標処理部の処理結果に基づく前記1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素数を含む情報を保持する保持部を有し、前記調光情報決定部は、前記保持部に保持された情報に基づいて前記調光情報を決定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、保持部に保持された情報に基づいて調光情報が決定される。従って、入力画像データが入力されるごとに、1の調光要素に対応する入力画像データの画素数を導出する手間を省くことができる。
また、本発明は、上記表示装置において、前記座標処理部は、射影変換により、前記入力画像データを構成する各画素に対応する、前記出力画像データにおける座標を導出することを特徴とする。
通常、形状補正を行う場合、形状補正後の座標の計算や、形状補正後の画素値の算出を行う必要があるが、本発明は、調光情報を決定するために射影変換による座標変換の処理だけを行い、画素値の算出は行わない。このため、画素値の算出に付随するフィルター処理等の演算を省略することができるので、乗算器等の回路やバッファーが不要となり、簡易に計算を行うことができる。
また、本発明は、上記表示装置において、光源を備え、前記照明部は、前記調光要素として、光源から前記変調部に入射する光量を階調値に基づいて段階的に調整する調光素子を有し、前記調光情報決定部は、前記1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素数に基づき、前記調光素子の階調値を決定することを特徴とする。
本発明の構成によれば、1の調光要素に対応する入力画像データの画素数に基づいて、調光素子の階調値が決定される。従って、調光素子の階調値を好適な値に設定することができる。
本発明の表示装置の制御方法は、複数の表示画素を有する変調部と、複数の調光要素を有する照明部とを備える表示装置の制御方法であって、入力画像データに対して形状補正を行うことにより、出力画像データを生成するステップと、前記入力画像データを構成する各画素と、前記出力画像データにおける座標との対応を導出するステップと、導出された前記対応に基づいて、前記照明部の前記調光要素を制御する調光情報を決定するステップと、前記照明部において、前記調光情報に基づいて調光するステップと、前記変調部において、前記出力画像データに基づいて前記複数の表示画素を制御し、前記照明部により調光された光を変調するステップと、を有することを特徴とする。
本発明の構成によれば、座標処理部が導出した対応に基づいて、照明部の調光要素を制御する調光情報が決定される。従って、画像の形状補正を行う場合に、補正された画像に対応するように調光を行うことができる。
プロジェクターの構成図。 第1実施形態の調光情報生成部の構成を示す構成図。 フレームメモリーに展開された画像データを示す図。 調光情報生成部の動作を示すフローチャート。 形状補正処理及び輝度伸長処理を実行するブロックを示すブロック図。 形状補正処理及び輝度伸長処理を実行するブロックを示すブロック図。 第2実施形態の調光情報生成部の構成を示す構成図。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、プロジェクター(表示装置)100の構成を示すブロック図である。
プロジェクター100は、パーソナルコンピューターや各種映像プレーヤー等の外部の画像供給装置200に接続され、この画像供給装置200から供給される画像信号に基づく画像を投射対象に投射する装置である。画像供給装置200には、ビデオ再生装置、DVD(Digital Versatile Disk)再生装置、テレビチューナー装置、CATV(Cable television)のセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の映像出力装置、パーソナルコンピューター等が挙げられる。また、投射対象は、建物や物体など、一様に平らではない物体であってもよいし、スクリーンSCや、建物の壁面等の平らな投射面を有するものであってもよい。本実施形態では、投射対象が平面のスクリーンSCである場合を例示する。
プロジェクター100は、画像供給装置200に接続するインターフェースとして、画像インターフェース部(以下、インターフェースをI/Fと略記する)151を備える。
画像I/F部151は、ケーブルを接続するコネクター及びI/F回路(いずれも図示略)を備え、ケーブルを介して接続された画像供給装置200から供給される画像信号を入力する。画像I/F部151は、入力された画像信号を画像データ(以下、画像データD1と表記する)に変換して後述する画像処理部152及び調光情報生成部157に出力する。画像データD1が本発明の「入力画像データ」に相当する。
画像I/F部151が備えるインターフェースは、例えば、Ethernet(登録商標)、IEEE1394、USB等のデータ通信用のインターフェースであってもよい。また、画像I/F部151のインターフェースは、MHL(登録商標)、HDMI(登録商標)、DisplayPort等の画像データ用のインターフェースであってもよい。
また、画像I/F部151は、コネクターとして、アナログ映像信号が入力されるVGA端子や、デジタル映像データが入力されるDVI(Digital Visual Interface)端子を備える構成であってもよい。さらに、画像I/F部151は、A/D変換回路を備え、VGA端子を介してアナログ映像信号が入力された場合に、A/D変換回路によりアナログ映像信号を画像データに変換して画像処理部152及び調光情報生成部157に出力する。
なお、画像I/F部151と画像処理部152との間に、別の処理部を設けて、この処理部で処理された画像データD1を画像処理部152に入力する構成であってもよい。
プロジェクター100は、大きく分けて光学的な画像の形成を行う表示部110と、表示部110により表示される画像を電気的に処理する画像処理系とを備える。まず、表示部110について説明する。
表示部110は、光源部111、光変調装置112及び投射光学系113を備える。
光変調装置112は、赤色(R)、緑色(G)、青(B)の色ごとに設けられた表示液晶パネル1121及び調光液晶パネル1122を備える。調光液晶パネル1122は、本発明の「調光素子」に相当する。
表示部110は、光源部111から射出される光の光量を、調光液晶パネル1122で調整して、表示液晶パネル1121で画像光に変調する。表示液晶パネル1121により変調された画像光は、投射光学系113によりスクリーンSCに投射される。
光源部111は、キセノンランプ、超高圧水銀ランプ、LED(Light Emitting Diode)等を有する光源を備える。また、光源部111は、光源が発した光を光変調装置112に導くリフレクター及び補助リフレクターを備えることもできる。また、光源部111は、投射光の光学特性を高めるためのレンズ群(図示略)や偏光板を備えたものであってもよい。
光源部111は、光源駆動部121により駆動される。光源駆動部121は、内部バス180に接続され、後述する制御部160から内部バス180を介して送信される制御信号に従い、光源部111の光源を点灯又は消灯させる。
光源部111から射出された光は、ダイクロイックミラー等の色分離光学系によって光の3原色であるR,G,Bの各色成分に分離された後、表示液晶パネル1121及び調光液晶パネル1122に入射される。
表示液晶パネル1121は、R,G,Bの色ごとに設けられた3つの表示液晶パネル1121R,1121G及び1121Bを備える。以下では、表示液晶パネル1121R,1121G,1121Bを特に区別して表記する必要がない場合に、表示液晶パネル1121と総称して表記する。各表示液晶パネル1121は、一対の透明基板間に液晶が封入されたパネルであり、複数の表示画素がマトリクス状に配列された矩形の表示画素領域を備える。各表示液晶パネル1121は、表示液晶駆動部122に接続される。
表示液晶駆動部122は、後述する輝度伸長処理部158から入力される表示画像データ(後述する)に従って、表示液晶パネル1121の各画素に駆動電圧を印可し、各画素の光透過率を制御して画像光を生成する。表示液晶駆動部122は、内部バス180に接続される。表示液晶パネル1121及び表示液晶駆動部122は、本発明の「変調部」に相当する。
調光液晶パネル1122は、R,G,Bの色ごとに設けられた3つの調光液晶パネル1122R,1122G,1122Bを備える。以下では、調光液晶パネル1122R,1122G,1122Bを特に区別して表記する必要がない場合には、調光液晶パネル1122と総称して表記する。
各調光液晶パネル1122は、一対の透明基板間に液晶が封入されたパネルであり、複数の調光画素がマトリクス状に配列された矩形の調光画素領域を備える。調光液晶パネル1122Rは、Rの表示液晶パネル1121Rに入射される光の光量を調整(以下、調光という)する。同様に、調光液晶パネル1122Gは、Gの表示液晶パネル1121Gに入射される光量を調光し、調光液晶パネル1122Bは、Bの表示液晶パネル1121Bに入射される光量を調光する。
各調光液晶パネル1122は、調光液晶駆動部123に接続される。
調光液晶駆動部123には、調光情報生成部157から調光情報が入力される。調光情報は、調光液晶駆動部123を制御する情報であり、調光液晶パネル1122から表示液晶パネル1121に出射される光の光量を、階調値に基づいて段階的に調整するための情報である。調光液晶駆動部123は、調光情報が示す階調値に基づき、光源部111から射出された光が調光液晶パネル1122を透過する光量を段階的に調光する。これにより、表示液晶パネル1121の画素領域に入射される光量が制御される。
また、調光液晶駆動部123は、調光情報に従って、調光液晶パネル1122の調光画素を調光ブロック単位に駆動する。調光ブロックには、複数の調光画素が含まれる。本実施形態の調光ブロックは、16×16の調光画素から構成される。調光液晶パネル1121に含まれる調光ブロックが本発明の「調光要素」に相当する。
調光液晶駆動部123は、調光液晶パネル1122の各調光ブロックに駆動電圧を印加して、各調光ブロックの光透過率を制御する。調光液晶駆動部123は、内部バス180に接続される。
なお、本実施形態では、調光要素が複数の調光画素が含まれる調光ブロックに相当する場合について説明するが、1つの調光画素により調光ブロックを構成してもよい。調光液晶パネル1122及び調光液晶駆動部123は、本発明の「照明部」に相当する。
投射光学系113は、投射する画像の拡大や縮小を行うズームレンズや、フォーカスの調整を行うフォーカス調整機構等を備える。投射光学系113は、光変調装置112で変調された画像光をスクリーンSCに投射する。
投射光学系113には、投射光学系駆動部124が接続される。投射光学系駆動部124は、内部バス180に接続される。
投射光学系駆動部124は、ステッピングモーターやギアー(いずれも図示略)を備え、制御部160の制御に従って投射レンズのレンズ位置を調整し、ズーム調整やフォーカス調整を行う。
プロジェクター100の本体には、ユーザーが操作を行うための各種スイッチ及びインジケーターランプを備えた操作パネル131が搭載される。操作パネル131は、処理部133に接続される。処理部133は、制御部160の制御に従い、プロジェクター100の動作状態や設定状態に応じて操作パネル131のインジケーターランプを適宜点灯又は点滅させる。操作パネル131のスイッチが操作されると、操作されたスイッチに対応した操作信号が処理部133から制御部160に出力される。
また、プロジェクター100は、ユーザーが使用するリモコン5を有する。リモコン5は各種のボタンを備え、これらのボタンの操作に対応して赤外線信号を送信する。プロジェクター100の本体には、リモコン5が発する赤外線信号を受光するリモコン受光部132が搭載される。リモコン受光部132は、リモコン5から受光した赤外線信号をデコードして、リモコン5における操作内容を示す操作信号を生成し、制御部160に出力する。
プロジェクター100は、無線通信部135を備える。無線通信部135は、内部バス180に接続される。無線通信部135は、図示しないアンテナやRF(Radio Frequency)回路等を備え、制御部160の制御の下、外部の装置との間で無線通信を実行する。無線通信部135の無線通信方式は、例えば無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、UWB(Ultra Wide Band)、赤外線通信等の近距離無線通信方式、又は携帯電話回線を利用した無線通信方式を採用できる。
プロジェクター100の画像処理系は、プロジェクター100を制御する制御部160を中心に構成され、この他に、画像処理部152、フレームメモリー155、調光情報生成部157、輝度伸長処理部158、不揮発性記憶部171及びRAM172を備える。制御部160、画像処理部152、調光情報生成部157、輝度伸長処理部158、不揮発性記憶部171及びRAM172は、内部バス180に接続される。
制御部160は、ハードウェアとして、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。また、制御部160は、機能ブロックとして、投射制御部161、補正制御部162及びパラメーター生成部163を備える。この機能ブロックは、ROMに記憶した基本制御プログラム、及び不揮発性記憶部171に記憶されたアプリケーションプログラムをCPUが実行することにより実現される。
投射制御部161は、光源駆動部121、表示液晶駆動部122、調光液晶駆動部123、投射光学系駆動部124、画像処理部152及び調光情報生成部157を制御して、画像をスクリーンSCに投射させる。
補正制御部162は、例えば、リモコン5や操作パネル131が操作され、処理部133から形状補正処理を指示する操作データが入力された場合に、画像処理部152及び調光情報生成部157を制御して、形状補正を実行させる。
パラメーター生成部163は、形状歪みを補正するための射影変換係数を、プロジェクター100の傾きに応じて生成する。
パラメーター生成部163には、処理部133が検出した形状補正処理の指示の内容に対応して、変形情報が処理部133から入力される。変形情報には、例えば、形状補正前の画像の各頂点の位置を移動させる移動量及び移動方向を示す情報が含まれる。
形状歪み補正の処理が開始されると、プロジェクター100は、不揮発性記憶部171から事前に設定されたパターンが形成されたパターン画像を読み出して、スクリーンSCに投射する。ユーザーは、スクリーンSCに投射されたパターン画像を目視しながら、操作パネル131やリモコン5を操作して、パターン画像の4つの頂点の位置を移動させる操作を入力する。処理部133は、操作パネル131又はリモコン5の操作により入力された操作量に対応した情報を変形情報としてパラメーター生成部163に出力する。
また、プロジェクター100が、角度センサー(図示略)等のプロジェクター100本体の傾きを検出する機能を備えている場合、角度センサーにより測定された傾きに基づいて変形情報を算出してもよい。また、ユーザーに操作パネル131やリモコン5を操作させ、変形情報を指定させたり、入力させたりするようにしてもよい。さらに、プロジェクター100がスクリーンSCを撮影する撮影部を備えている場合、プロジェクター100の投射画像を撮影した撮影画像データに基づいて、パラメーター生成部163が変形情報を生成してもよい。
次に、パラメーター生成部163は、入力された変形情報に基づいて、形状補正後の画像の4つの頂点の座標を算出し、算出した4つの頂点の座標を用いて、形状補正前の画像から形状補正後の画像への変換を定義する射影変換係数を算出する。さらに、パラメーター生成部163は、算出した射影変換係数に基づいて、補正後画像上の座標(出力座標)が参照する補正前画像上の座標(以下、参照座標)を算出する。補正前画像は、形状補正部153が形状補正を行う前の画像を示し、補正後画像は、形状補正部153が形状補正を行った後の画像を示す。パラメーター生成部163は、算出した出力座標が参照する補正前画像上の座標を参照座標情報として形状補正部153に出力する。また、パラメーター生成部163は、生成した射影変換係数を調光情報生成部157の座標処理部1571に出力する。
不揮発性記憶部171は、フラッシュメモリー、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性の記憶部により構成される。不揮発性記憶部171は、制御部160が処理するデータや制御部160が実行する制御プログラムを記憶する。また、不揮発性記憶部171は、各調光ブロックの範囲を示す範囲情報を記憶する。各調光ブロックの範囲を示す範囲情報は、1フレーム(画面)の画像データD1が展開されるフレームメモリー172での座標として規定されていてもよいし、複数の調光画素を有する調光液晶パネル1122の調光画素領域での座標として規定されていてもよい。ここでは、各調光ブロックの範囲を示す範囲情報が、フレームメモリー172での座標として規定されているとして説明する。
RAM172は、SRAM(Static Random Access Memory)等の記憶素子を備える。RAM172は、後述する調光情報生成部157から入力される統計値を一時的に記憶する。RAM172は、本発明の「保持部」に相当する。
画像処理部152は、制御部160の制御に従って、画像I/F部151から入力される画像データD1の属性を判定する。例えば、画像サイズや解像度の判定、2D(平面)画像か3D(立体)画像かの判定、静止画像か動画像かの判定、フレームレートの判定等を行う。画像処理部152は、画像データD1をフレーム毎にフレームメモリー155に展開し、フレームメモリー155に展開された画像データD1の画像に対して画像処理を実行する。画像処理部152が実行する処理には、例えば、解像度変換処理、デジタルズーム処理、色調補正処理、輝度補正処理等が含まれる。画像処理部152は、制御部160により指定された処理を実行し、必要に応じて、制御部160から入力されるパラメーターを使用して処理を行う。また、上記の処理のうち複数の処理を組み合わせて実行することも可能である。
画像処理部152は、形状補正部153を備える。形状補正部153は、画像処理部152により処理された画像データD1に対して形状補正処理を行う。形状補正部153は、本発明の「形状補正処理部」に相当する。
形状補正処理とは、プロジェクター100と、スクリーンSCとの相対的な位置関係によって、スクリーンSCに投射される投射画像に生じる歪みを補正する処理である。
形状補正部153には、パラメーター生成部163から参照座標情報が入力される。形状補正部153は、画像データD1が入力されると、参照座標情報を参照して、補正後画像を構成する各画素(すなわち、出力座標)が対応する補正前画像(すなわち、画像データD1)上の座標を取得する。
形状補正部153は、取得した補正前画像上の座標に対応する画像データD1の画素が存在する場合には、この画素の画素値を補正後画像の画素値として出力する。また、形状補正部153は、取得した補正前画像上の座標に対応する画像データD1の画素が存在しない場合には、補正前画像上の座標の周囲に位置する画像データD1の画素の画素値に基づいて補間演算を行い、演算結果を補正後画像の画素値として出力する。形状補正部153は、この処理を繰り返し、形状補正された画像データ(以下、画像データD2と表記する)を生成する。
画像処理部152は、画像処理が終了すると、処理後の画像データD2をフレームメモリー155から読み出し、輝度伸長処理部158に出力する。画像データD2が本発明の「出力画像データ」に相当する。
調光情報生成部157には、画像I/F部151から画像データD1が入力される。また、調光情報生成部157には、制御部160から射影変換係数が入力される。調光情報生成部157は、入力された射影変換係数に基づいて、画像データD1を構成する各画素と、形状変換後の画像データD2における座標との対応を導出し、導出した対応に基づいて、調光画素を制御する調光情報を決定する。調光情報生成部157は、画像データD1から得られる統計値(後述)に基づいて調光情報を決定する。統計値には、例えば、画像データの画素値の最大値、最小値、平均値等が用いられる。調光情報生成部157は、決定した調光情報を調光液晶駆動部123及び輝度伸長処理部158に出力する。
輝度伸長処理部158には、画像処理部152から画像データD2が入力され、調光情報生成部157から調光情報が入力される。
輝度伸長処理部158は、調光情報に基づいて輝度伸長率(ゲイン)を定める。
画像データD1から得られる統計値に基づき、表示液晶パネル1121に入射される光の明るさを調光ブロックごとにどの程度絞るのかを示す調光情報が設定される。輝度伸長処理部158は、設定された調光情報、すなわち、表示液晶パネル1121に入射される光の明るさに基づいて、画像データD2の輝度の範囲をどの程度伸長するのかを示す輝度伸長率を設定する。
また、輝度伸長処理部158は、画像処理部152から入力される画像データD2を、設定した輝度伸長率で伸長し、画像データD2の輝度の範囲を拡大させる処理(以下、輝度伸長処理という)を行う。輝度伸長処理部158は、輝度伸長処理した画像データD2を表示画像データとして表示液晶駆動部122に出力する。
図2は、調光情報生成部157の構成を示す図である。
調光情報生成部157は、座標処理部1571と、調光情報決定部1572とを備える。また、調光情報決定部1572は、演算制御部501と、統計値計算部502と、出力タイミング制御部503と、調光情報算出部504とを備える。統計値計算部502は、統計値計算部502A、502B及び502Cの3つのブロックを備える。以下では、統計値計算部502A、502B及び502Cを総称する場合、統計値計算部502と表記する。
座標処理部1571は、画像I/F部151と、制御部160と、演算制御部501と、統計値計算部502とに接続される。座標処理部1571には、制御部160のパラメーター生成部163から射影変換係数が入力される。また、座標処理部1571には、画像I/F部151から画像データD1(入力画像データ)が入力される。また、座標処理部1571には、同期信号(垂直同期信号及び水平同期信号)が入力される。
座標処理部1571は、形状変換前の画像データD1を構成する各画素と、形状変換後の画像データD2における座標との対応を導出する。具体的には、座標処理部1571は、射影変換係数を用いて画像データD1を構成する各画素の座標を順次射影変換し、射影変換した対象画素の座標を示す座標情報と、同期信号とを順次演算制御部501に出力する。以下では、座標処理部1571により処理された画像データD1を構成する画素を対象画素という。
また、座標処理部1571は、対象画素の画素データを統計値計算部502に出力する。画素データには、該当画素の画素値を示すデータが含まれる。
調光情報決定部1572は、画像データD1を構成する各画素の射影変換後の座標情報に基づき、1の調光ブロックに対応する画像データD1の画素数を導出する。調光情報決定部1572は、導出した1の調光ブロックに対応する画像データD1の画素数に基づき、平均値等の統計値を算出し、算出した統計値に基づいて調光情報を決定する。
演算制御部501には、座標処理部1571により処理された対象画素の座標情報と、同期信号とが順次入力される。
演算制御部501は、まず、不揮発性記憶部171から各調光ブロックの範囲を示す範囲情報を取得する。各調光ブロックの範囲を示す範囲情報は、1フレーム(画面)の画像データD1が展開されるフレームメモリー172での座標として規定されている。
演算制御部501は、座標処理部1571から順次入力される対象画素の射影変換後の座標をフレームメモリー172での座標に変換する。そして、演算制御部501は、変換した対象画素の座標に基づき、対象画素が属する調光ブロックを判定する。対象画素が属する調光ブロックを、以下では処理調光ブロックという。
図3は、フレームメモリー155に展開された画像データを示す図である。図3(A)に示すフレームメモリー155には、形状補正前の画像データを示し、図3(B)に示すフレームメモリー155には、形状補正後の画像データを示す。また、図3(A)及び(B)には、フレームメモリー155の左上を原点とし、水平方向をX軸方向、垂直方向をY軸方向とする座標系を示す。また、図3(A)及び(B)には、各調光ブロックの範囲と、各調光ブロックを識別するブロック番号とをフレームメモリー155に重ねて示す。さらに、図3(A)には、画像データD1を構成する3画素(a1、a2、a3)の射影変換前のフレームメモリー155での位置を示し、図3(B)には、3画素(a1、a2、a3)の射影変換後のフレームメモリー155での位置を示す。なお、図3(A)及び(B)には、説明の便宜上、フレームメモリー155を示すが、調光情報生成部157が処理を行う際に、フレームメモリー155を実際に用いて処理を行うことはない。
図3(A)において、フレームメモリー155に重ねて表示する形状補正前の3画素(a1、a2、a3)は、射影変換前において、調光ブロック「11」に属している。この3画素(a1、a2、a3)の座標が射影変換され、射影変換後には、図3(B)に示す調光ブロック「12」に属する画素となる。演算制御部501は、3画素(a1、a2、a3)に対応する処理調光ブロックを調光ブロック「12」と判定する。
演算制御部501は、対象画素が属する処理調光ブロックを判定すると、判定した処理調光ブロックに対応付けて、統計値と、当該統計値の算出に使用した対象画素の画素数とがRAM172に記憶されているか否かを判定する。演算制御部501が判定した処理調光ブロックが、過去に処理調光ブロックであると判定された調光ブロックである場合、RAM172には、統計値計算部502A、502B及び502Cが処理調光ブロックごとに算出する統計値及びこの統計値の算出に用いた画素数が、処理調光ブロックを識別する識別情報に対応付けられて記憶されている。
演算制御部501は、該当する処理調光ブロックの識別情報に対応付けて、統計値及び画素数が記憶されている場合には、RAM172からこの統計値及び画素数を読み出し、統計値計算部502に出力する。また、演算制御部501は、該当する処理調光ブロックの識別情報に対応付けて、統計値及び画素数が記憶されていない場合には、統計値計算部502に、統計値を出力しない。又は演算制御部501は、RAM172に統計値が記憶されていない旨を統計値計算部502に通知してもよい。
RAM172は、調光ブロックに属するすべての画素を対象画素として統計値が算出されるまで、計算途中の統計値を記憶するメモリーとして使用される。
また、演算制御部501には、統計値計算部502により計算された統計値が入力される。演算制御部501は、統計値計算部502から統計値が入力されると、入力される統計値をRAM172に記憶させる。また、演算制御部501は、処理調光ブロックに属するすべての画素を対象として統計値が計算されたか否かを判定する。演算制御部501は、処理調光ブロックに属するすべての画素を対象として統計値の計算を行ったと判定した場合、統計値計算部502から入力された処理調光ブロックの統計値を出力タイミング制御部503に出力する。
統計値計算部502A、502B及び502Cのそれぞれには、座標処理部1571から、対象画素の画素データが順次入力される。また、処理調光ブロックの統計値が、RAM172に記憶されている場合、統計値計算部502A、502B及び502Cには、処理調光ブロックの統計値と、この統計値の算出に使用した対象画素の画素数とが演算制御部501から入力される。
統計値計算部502Aは、演算制御部501から、統計値として、画素値の最大値が入力される。
統計値計算部502Aは、演算制御部501から統計値として入力される画素値の最大値と、対象画素の画素データが示す画素値とを比較する。統計値計算部502Aは、対象画素の画素データが示す画素値が、統計値として入力された画素値の最大値よりも大きい場合、対象画素の画素データが示す画素値を新たな統計値として選択する。また、統計値計算部502Aは、対象画素の画素データが示す画素値が、統計値として入力された画素値の最大値よりも小さい場合、統計値として入力された画素値の最大値を統計値として選択する。また、統計値計算部502Aは、演算制御部501から入力される画素数の値に1を加算し、加算した画素数と選択した統計値とを演算制御部501に出力する。
また、統計値計算部502Aは、演算制御部501から、統計値が入力されない場合、座標処理部1571から入力される対象画素の画素データが示す画素値を、画素値の最大値とし、画素数を「1」に設定して、演算制御部501に出力する。
統計値計算部502Bは、演算制御部501から、統計値として、画素値の最小値が入力される。
統計値計算部502Bは、演算制御部501から統計値として入力される画素値の最小値と、対象画素の画素データが示す画素値とを比較する。統計値計算部502Bは、対象画素の画素データが示す画素値が、統計値として入力された画素値の最小値よりも小さい場合、対象画素の画素データが示す画素値を新たな統計値として選択する。また、統計値計算部502Bは、対象画素の画素データが示す画素値が、統計値として入力された画素値の最大値よりも大きい場合、統計値として入力された画素値の最小値を統計値として選択する。また、統計値計算部502Bは、演算制御部501から入力される画素数の値に1を加算し、加算した画素数と選択した統計値とを演算制御部501に出力する。
また、統計値計算部502Bは、演算制御部501から、統計値が入力されない場合、座標処理部1571から入力される対象画素の画素データが示す画素値を、画素値の最小値とし、画素数を「1」に設定して、演算制御部501に出力する。
統計値計算部502Cは、演算制御部501から、統計値として、画素値を加算した加算値が入力される。
統計値計算部502Cは、統計値として入力される画素値の加算値に、対象画素の画素データが示す画素値を加算して、新たな統計値とする。また、統計値計算部502Cは、演算制御部501から入力される画素数の値に1を加算し、加算した画素数と新たな統計値とを演算制御部501に出力する。
また、統計値計算部502Cは、演算制御部501から統計値が入力されない場合、対象画素の画素データが示す画素値を、画素値の加算値とし、加算された数を示すデータ数を「1」に設定して、演算制御部501に出力する。
本実施形態では、統計値計算部502Aにより画素値の最大値を算出し、統計値計算部502Bにより画素値の最小値を算出し、統計値計算部502C及び演算制御部501により画素値の平均値を算出する例を示した。統計値計算部502A、502B、502C及び演算制御部501が算出する統計値は、これらに限定されるものではなく、画素値の中央値や最頻値、ヒストグラム等を統計値として算出してもよい。また、本実施形態では、統計値計算部502C及び演算制御部501により画素値の平均値を算出する場合を説明したが、統計値計算部502Cにより画素値の平均値を算出してもよい。
出力タイミング制御部503には、演算制御部501から統計値の計算が完了した調光ブロックの統計値と、調光ブロックに属する画素数とが入力される。出力タイミング制御部503は、入力された統計値及び画素数をRAM172に記憶させる。
出力タイミング制御部503は、1フレームを構成するすべての調光ブロックの統計値がRAM172に記憶されると、RAM172から各調光ブロックの統計値及び画素数を読み出し、調光情報算出部504に出力する。より具体的には、出力タイミング制御部503は、調光情報算出部504が調光情報の算出に必要な順に、RAM172から調光ブロックの統計値及び画素数を読み出し、調光情報算出部504に出力する。
調光情報算出部504には、出力タイミング制御部503から各調光ブロックの統計値が入力される。調光情報算出部504は、入力された統計値を用いて、各調光ブロックを制御する調光情報を生成する。調光情報算出部504は、生成した各調光ブロックの調光情報を調光液晶駆動部123に出力する。
図4は、調光情報生成部157の動作を示すフローチャートである。
調光情報生成部157の座標処理部1571は、画像I/F部151から画像データD1が入力されたか否かを判定する(ステップS1)。座標処理部1571は、画像データD1が入力されない場合(ステップS1/NO)、画像データD1が入力されるまで待機する。
座標処理部1571は、画像データD1が入力されると(ステップS1/YES)、入力された画像データD1を構成する各画素の座標を、射影変換係数を用いて射影変換し、射影変換後の座標を示す座標情報を算出する(ステップS2)。座標処理部1571は、座標情報の算出が完了した画素から順に座標情報を演算制御部501に出力する。また、座標処理部1571は、射影変換が完了した画素の画素データを、順次、統計値計算部502に出力する。
演算制御部501は、座標処理部1571から入力される座標情報に基づき、対象画素が属する処理調光ブロックを判定する(ステップS3)。演算制御部501は、対象画素が属すると判定した処理調光ブロックの統計値がRAM172に記憶されているか否かを判定する(ステップS4)。処理調光ブロックの統計値がRAM172に記憶されている場合(ステップS4/YES)、演算制御部501は、RAM172から処理調光ブロックの統計値及び画素数を読み出し、統計値計算部502A、502B及び502Cに出力する(ステップS5)。また、処理調光ブロックの統計値がRAM172に記憶されていない場合(ステップS4/NO)、演算制御部501は、統計値計算部502A、502B及び502Cへの統計値の出力は行わない。また、演算制御部501は、処理調光ブロックの統計値がRAM172に記憶されていないことを統計値計算部502A、502B及び502Cに通知してもよい。
統計値計算部502A、502B及び502Cは、統計値の計算を行う(ステップS6)。統計値計算部502A、502B及び502Cは、演算制御部501から統計値及び画素数が入力された場合には、入力された統計値と、座標処理部1571から入力される対象画素の画素データが示す画素値とに基づいて統計値を算出する。統計値計算部502Aは、画素値の最大値を算出し、統計値計算部502Bは、画素値の最小値を算出し、統計値計算部502Cは、画素値の平均値を算出する。統計値計算部502A、502B及び502Cは、算出した統計値と、統計値の算出に使用した対象画素の画素数とを演算制御部501に出力する。
また、統計値計算部502A、502B及び502Cは、演算制御部501から統計値が入力されない場合、対象画素の画素データが示す画素値と、画素数「1」の情報とを演算制御部501に出力する。
演算制御部501は、統計値計算部502A、502B及び502Cのそれぞれから統計値及び画素数が入力されると、入力された各統計値及び画素数を、処理調光ブロックの識別情報に対応付けてRAM172に記憶させる。
次に、演算制御部501は、統計値の計算が完了した調光ブロックがあるか否かを判定する(ステップS7)。すなわち、演算制御部501は、調光ブロックに属するすべての画素を対象として統計値の計算を行った処理調光ブロックが存在するか否かを判定する。否定判定の場合(ステップS7/NO)、演算制御部501は、ステップS3の判定に戻り、座標処理部1571から入力される対象画素の座標情報に基づいて、処理調光ブロックを判定する。また、肯定判定の場合(ステップS7/YES)、演算制御部501は、RAM172から、統計値の計算が完了した調光ブロックの統計値及び画素数を読み出し、この調光ブロックの識別情報を付加して出力タイミング制御部503に出力する(ステップS8)。
出力タイミング制御部503は、演算制御部501から統計値及び画素数と、調光ブロックの識別情報とが入力されると、入力された統計値及び画素数を調光ブロックの識別情報に対応付けてRAM172に記憶させる。
また、出力タイミング制御部503は、すべての調光ブロックの統計値をRAM172に記憶させたか否かを判定する(ステップS9)。否定判定の場合(ステップS9/NO)、出力タイミング制御部503は、演算制御部501から次の統計値が入力されるまで待機する。また、演算制御部501は、ステップS3の判定に戻り、座標処理部1571から入力される座標情報に基づいて、処理調光ブロックを判定する。また、肯定判定の場合(ステップS9/YES)、出力タイミング制御部503は、各調光ブロックの統計値及び画素数を、調光情報算出部504が各調光ブロックの調光情報を算出するタイミングに合わせて、調光情報算出部504に出力する。
調光情報算出部504は、出力タイミング制御部503から調光ブロックの統計値及び画素数が入力されると、入力された統計値及び画素数に基づいて、調光ブロックの調光情報を算出する(ステップS10)。調光情報算出部504は、各調光ブロックの調光情報を算出すると、算出した調光情報を調光液晶駆動部123に出力する(ステップS11)。
図5は、形状補正処理及び輝度伸長処理を実行するブロックを示すブロック図である。特に、図5は、画像処理部152を構成する既存の処理回路をベースとして、調光情報生成部157を構成する処理回路を新たに設計した場合に、これらの処理回路において実行される処理の流れを示す図である。図5を参照しながら、形状補正処理及び輝度伸長処理の流れを説明する。
形状補正等の処理を行う既存の回路をベースとして、調光処理を行う新しい回路を新たに設ける場合、調光処理を行う回路に、形状補正を行った画像データを入力させるのが難しい場合がある。例えば、形状補正を既存の回路の後段側で行っている場合、調光処理を行う回路に、形状補正を行った画像データを入力させるのが難しい場合がある。これは、既存の回路では、画像処理の順番がすでに決められており、処理の順序を大きく変更することができないためである。そこで、本実施形態では、画像処理部152で処理された画像データD1を調光情報生成部157に入力させ、調光情報生成部157に、画像データD1と、制御部160により算出される射影変換係数とに基づいて調光情報を生成させる。調光情報生成部157は、生成した調光情報を、調光液晶駆動部123に出力すると共に、輝度伸長処理部158に出力する。輝度伸長処理部158は、形状補正部153により形状補正された画像データD2と、調光情報とに基づき画像特徴量を算出し、輝度伸長率を決定する。輝度伸長処理部158は、画像データD2を、決定した輝度伸長率で伸長し、画像データD2の輝度の範囲を拡大させる輝度伸長処理を行う。
図6は、形状補正処理及び輝度伸長処理を実行するブロックを示すブロック図である。特に、図6は、既存の処理回路を用いずに、形状補正処理と、調光処理とを行う処理回路を新たに設計した場合に、この処理回路において実行される処理の流れを示す図である。形状補正等の処理を行う既存の処理回路をベースとして、調光処理を行う処理回路を新たに設ける場合、図6のような構成を採用するのは難しい場合がある。
図6に示す構成の場合、画像処理部152で処理された画像データD1を形状補正部153に入力させ、形状補正部153に、画像データD1に対する形状補正を実行させる。形状補正部153は、画像データD1を形状補正して画像データD2を生成する。形状補正部153は、画像データD2を構成する各画素の座標と、形状補正後の画像データD2を構成する各画素の画素値とを算出し、調光情報生成部157及び輝度伸長処理部158に出力する。
調光情報生成部157は、形状補正部153から入力される画像データD2を構成する各画素の座標に基づき、各調光ブロックに属する画素を判定し、調光情報を生成する。調光情報生成部157は、生成した調光情報を、調光液晶駆動部123と、輝度伸長処理部158とに出力する。
また、輝度伸長処理部158は、画像データD2と、調光情報とに基づき画像特徴量を算出して輝度伸長率を決定し、輝度伸長処理を行う。
以上説明したように第1実施形態のプロジェクター100は、入力された画像データD1を構成する各画素の形状補正後の座標を、射影変換係数に基づいて算出する。また、プロジェクター100は、算出した形状補正後の座標に基づいて対応する調光ブロックを判定し、判定した調光ブロックにおける統計値を算出する。そして、プロジェクター100は、算出した統計値に基づいて各調光ブロックの調光情報を生成する。このため、形状補正を行う回路を別途設けた場合と比較して、装置構成を小型化することができる。また、調光情報を生成する調光情報生成部157を設け、入力された画像データD1を構成する各画素の形状補正後の座標を、射影変換係数に基づいて算出する。また、調光情報生成部157は、形状補正後の座標から、この座標の画素が表示される表示液晶パネル1121の表示画素を判定して、この表示画素を調光する調光ブロックを判定する。そして、調光情報生成部157は、判定した調光ブロックごとに画素値の統計値を算出する。従って、調光情報生成部157が、画像処理部152から形状補正後の画像データを取得することができない場合であっても、形状補正された画像の形状に対応した調光を行うことができる。
[第2実施形態]
図7は、本実施形態の調光情報生成部157の構成を示すブロック図である。
本実施形態は、上述した調光情報生成部157を、SoC(System on Chip)、FPGA(field-programmable gate array)、ASIC(application specific integrated circuit)等の論理回路で構成した。
プロジェクター100の制御部160は、上述したように射影変換係数を算出する。また、制御部160は、算出した射影変換係数を用いて画像データD1を構成する各画素の座標を射影変換する。そして、制御部160は、画像データD1を構成する各画素の射影変換後の座標に基づき、各調光ブロックに属する画素数を算出する。
制御部160は、算出した各調光ブロックに属する画素数の情報を、調光情報生成部157に出力する。調光情報生成部157は、制御部160から入力される各調光ブロックに属する画素数の情報を、図7に示すレジスター505に記憶させる。
また、レジスター505には、座標処理部1571から同期信号と、対象画素の射影変換後の座標を示す座標情報とが入力される。座標処理部1571は、演算制御部501に出力した対象画素の射影変換後の座標を示す座標情報と、同期信号とをレジスター505にも出力する。
レジスター505は、座標処理部1571から対象画素の射影変換後の座標情報が入力されると、演算制御部501と同様に、入力された射影変換後の座標情報が属する処理調光ブロックを判定する。レジスター505は、判定した処理調光ブロックの画素数の情報を統計値計算部502(統計値計算部502C)に出力する。
統計値計算部502Cには、演算制御部501から統計値として、画素値の加算値と、画素値が加算された画素数とが入力される。画素値の加算値は、演算制御部501がRAM172から読み出した処理調光ブロックの統計値である。また、統計値計算部502Cには、座標処理部1571から対象画素の画素データが入力される。
統計値計算部502Cは、演算制御部501から入力される画素値の加算値に、対象画素の画素データの画素値を加算する。また、統計値計算部502Cは、画素数に1を加算する。そして、統計値計算部502Cは、画素数の値が、レジスター505から入力される画素数の情報が示す画素数と一致するか否かを判定する。統計値計算部502Cは、画素数の値が、画素数の情報が示す画素数と一致すると、処理調光ブロックに属するすべての画素を対象として統計値が計算されたと判定する。この場合、統計値計算部502Cは、画素値の加算値を、画素数の情報が示す画素数で除算して、処理調光ブロックにおける平均値を算出する。統計値計算部502Cは、算出した平均値を、演算制御部501に出力する。
また、統計値計算部502Cは、加算数の値と、画素数の情報とが一致しない場合、画素値の加算値と、画素数とを演算制御部501に出力する。
この第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。また、第2実施形態では、調光情報生成部157は、画像データD1が入力されるごとに、各調光ブロックの画素数をカウントする必要がなく、プロジェクター100における処理を軽減することができる。
以上説明したように第1及び第2実施形態のプロジェクター100は、形状補正部153、表示液晶パネル1121及び表示液晶駆動部122と、調光液晶パネル1122及び調光液晶駆動部123と、座標処理部1571と、調光情報決定部1572とを備える。
形状補正部153は、画像データD1(入力画像データ)に対して形状補正を行うことにより、画像データD2(出力画像データ)を生成する。
変調部を構成する表示液晶パネル1121は、複数の表示画素を有する。変調部としての表示液晶駆動部122は、画像データD2に基づいて複数の表示画素を制御する。
照明部を構成する調光液晶パネル1122は、複数の調光ブロックを有し、調光された光を変調部へ射出する。
座標処理部1571は、画像データD1を構成する各画素と、画像データD2における座標との対応を導出する。
調光情報決定部1572は、座標処理部1571が導出した対応に基づいて、照明部の調光ブロックを制御する調光情報を決定する。
従って、画像の形状補正を行う場合に、補正された画像に対応するように調光を行うことができる。
また、調光情報決定部1572は、座標処理部1571が導出した対応に基づいて、1の調光ブロックに対応する画像データD1の画素を決定し、決定した画素の画素値に基づいて調光情報を決定する。
従って、画像データD1の画素の画素値に基づいて調光情報を決定することができる。
また、調光情報決定部1572は、形状補正後の座標に基づいて、1の調光ブロックに対応する画像データD2の画素数を導出し、導出した画素数に基づいて調光情報を決定する。
従って、調光ブロックに対応する画像データD2の画素数に基づいて調光情報を決定することができる。
また、プロジェクター100は、座標処理部1571の処理結果に基づく1の調光ブロックに対応する画像データD2の画素数を含む情報を保持するレジスター505を有する。調光情報決定部1572は、レジスター505に保持された情報に基づいて調光情報を決定する。
従って、画像データD1が入力されるごとに、1の調光ブロックに対応する画像データD2の画素数を導出する手間を省くことができる。
また、座標処理部1571は、射影変換により、画像データD1を構成する各画素に対応する、画像データD2における座標を導出する。
通常、形状補正を行う場合、形状補正後の座標の計算や、形状補正後の画素値の算出を行う必要があるが、本実施形態では、調光情報を決定するために射影変換による座標変換の処理だけを行い、形状補正後の画素値の算出は行わない。このため、形状補正後の画素値の算出に付随するフィルター処理等の演算を省略することができるので、乗算器等の回路やバッファーが不要となり、簡易に計算を行うことができる。
また、プロジェクター100は、光源部111を備え、調光液晶パネル1122は、光源から表示液晶パネル1121に入射する光量を階調値に基づいて段階的に調整する調光素子を有する。調光情報決定部1572は、1の調光ブロックに対応する画像データD2の画素数に基づき、調光ブロックの階調値を決定する。
従って、調光ブロックの階調値を好適な値に設定することができる。
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
例えば、上記実施形態では、表示液晶パネル1121及び調光液晶パネル1122として、RGBの各色に対応した3枚の透過型又は反射型の液晶パネルを用いた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式を用いてもよい。或いは、3枚のデジタルミラーデバイス(DMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせたDMD方式等により構成してもよい。表示液晶パネル1121として1枚のみの液晶パネル又はDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネル及びDMD以外にも、光源が発した光を変調可能な光変調装置であれば問題なく採用できる。
また、画像処理部152は、例えば、画像処理機能を有するSoC(System-on-a-Chip)−FPGA(Field-Programmable Gate Array)として構成できる。また、フレームメモリー155はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリー素子で構成される。図1では、フレームメモリー155が画像処理部152に外部接続された構成を例示するが、フレームメモリー155が、画像処理部152を構成するSoCに搭載された構成とすることも勿論可能である。
また、調光情報生成部157は、SoC(System-on-a-Chip)−FPGA(Field-Programmable Gate Array)として構成することができる。調光情報生成部157を構成するSoCは、画像処理部152を構成するSoCとは別のSoCとしてもよいし、画像処理部152を構成するSoCと同一のSoCとしてもよい。
また、上記実施形態では、スクリーンSCの前方から投射するフロントプロジェクション型のプロジェクター100を表示装置の一例として示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、スクリーンSCの背面側から投射するリアプロジェクション(背面投射)型のプロジェクターを表示装置として採用できる。また、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(陰極線管)ディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)等の表示装置であっても良い。
また、上述の実施形態では、照明部を、調光液晶パネルとして説明したが、照明部がLEDアレイを備え、これらのLEDアレイから出射される光を調光する構成であってもよい。また、表示装置がFPD(Flat Panel Display)等である場合には、FPDの液晶パネル等の背面側に、このようなLEDアレイを照明部として設置した構成としてもよい。
また、図1及び図2に示した各機能部は機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、プロジェクター100の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
100…プロジェクター(表示装置)、110…表示部、111…光源部、112…光変調装置、113…投射光学系、121…光源駆動部、122…表示液晶駆動部、123…調光液晶駆動部、124…投射光学系駆動部、131…操作パネル、132…リモコン受光部、133…処理部、135…無線通信部、151…画像I/F部、152…画像処理部、153…形状補正部(形状補正処理部)、155…フレームメモリー、157…調光情報生成部、158…輝度伸長処理部、160…制御部、161…投射制御部、162…補正制御部、163…パラメーター生成部、171…不揮発性記憶部、172…RAM(保持部)、501…演算制御部、502…統計値計算部、503…出力タイミング制御部、504…調光情報算出部、505…レジスター、1121R,G,B…調光液晶パネル、1122R,G,B…表示液晶パネル、1571…座標処理部、1572…調光情報決定部、SC…スクリーン。

Claims (7)

  1. 入力画像データに対して形状補正を行うことにより、出力画像データを生成する形状補正処理部と、
    複数の表示画素を有し、前記出力画像データに基づいて前記複数の表示画素を制御する変調部と、
    複数の調光要素を有し、調光された光を前記変調部へ射出する照明部と、
    前記入力画像データを構成する各画素と、前記出力画像データにおける座標との対応を導出する座標処理部と、
    前記座標処理部が導出した対応に基づいて、前記照明部の調光要素を制御する調光情報を決定する調光情報決定部と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 前記調光情報決定部は、前記座標処理部が導出した対応に基づいて、1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素を決定し、決定した画素の画素値に基づいて調光情報を決定する、ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記調光情報決定部は、前記座標処理部が導出した対応に基づいて、1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素数を導出し、導出した画素数に基づいて前記調光情報を決定する、ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  4. 前記座標処理部の処理結果に基づいて導出された、前記1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素数を含む情報を保持する保持部を有し、
    前記調光情報決定部は、前記保持部に保持された情報に基づいて前記調光情報を決定する、ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  5. 前記座標処理部は、射影変換により、前記入力画像データを構成する各画素に対応する、前記出力画像データにおける座標を導出する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
  6. 光源を備え、
    前記照明部は、前記調光要素として、光源から前記変調部に入射する光量を階調値に基づいて段階的に調整する調光素子を有し、
    前記調光情報決定部は、前記1の調光要素に対応する前記入力画像データの画素数に基づき、前記調光素子の階調値を決定する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
  7. 複数の表示画素を有する変調部と、複数の調光要素を有する照明部とを備える表示装置の制御方法であって、
    入力画像データに対して形状補正を行うことにより、出力画像データを生成するステップと、
    前記入力画像データを構成する各画素と、前記出力画像データにおける座標との対応を導出するステップと、
    導出された前記対応に基づいて、前記照明部の前記調光要素を制御する調光情報を決定するステップと、
    前記照明部において、前記調光情報に基づいて調光するステップと、
    前記変調部において、前記出力画像データに基づいて前記複数の表示画素を制御し、前記照明部により調光された光を変調するステップと、
    を有することを特徴とする表示装置の制御方法。
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